JP6698398B2 - ヒータ - Google Patents

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Description

本発明は、流体加熱用ヒータ,気体加熱用ヒータ,酸素センサ用ヒータ等に用いられる管状シースヒータに関するものである。
金属製ケース(金属筒)にセラミックヒータが嵌挿されてなるヒータ装置であって、金属製ケースの内面とセラミックヒータの表面との間に、金属製ケースの材質よりも低融点の金属からなる充填材が鋳込み形成されていることを特徴とするヒータ装置が知られている(例えば、特許文献1を参照)。なお、セラミックヒータは、セラミック体の先端側の内部に外周面の周方向に沿って発熱抵抗体が埋め込まれていて、特に先端側が発熱して温度が高くなるようになっている。
特開平9−22774号公報
ここで、低融点の金属からなる充填材を鋳込み形成する際に、セラミック体と充填材との濡れ性が悪く、これらの界面に空隙ができることがある。セラミック体の表面のうちの発熱抵抗体に対向する部位と充填材との界面に空隙があると、空隙の内側にあるセラミック体の表面は外部との熱の授受を行うことができず、局所的に温度が上昇して異常発熱を引き起こすおそれがある。一方、空隙が無いセラミック体の表面では、外部との熱のやり取りがスムーズに行え、空隙のあるセラミック体の表面に比べて、温度は低くなる。
このことから、異常発熱したセラミック体の表面温度とその周囲のセラミック体の表面温度との間で温度差が生じ、これらの境界に熱膨張差による応力が生じてセラミック体の表面にクラックが発生するおそれがあった。すなわち、耐久性が悪かった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、セラミック体の表面にクラックが発生するのを抑制した、耐久性に優れたヒータを提供することを目的とする。
本発明の一態様のヒータは、柱状または筒状のセラミック体と、該セラミック体の内部に外周面の周方向に沿って設けられた発熱抵抗体と、前記セラミック体が挿入された金属筒と、少なくとも前記セラミック体の外周面および前記金属筒の間に設けられた充填材とを備え、前記セラミック体の表面のうちの少なくとも前記発熱抵抗体と対向する部位に金属層が設けられ、前記金属層は、前記セラミック体の表面に面して設けられた金属層本体と、該金属層本体の外表面に設けられためっき層とからなり、前記セラミック体は、外周面に長手方向に沿って溝を有し、前記金属層は、前記溝に設けられていない
セラミック体の表面のうちの発熱抵抗体と対向する部位に充填材が十分にぬれ広がり、この部位に空隙が発生するのを抑制できるため、耐久性が向上する。
本実施形態のヒータの一例を示す概略斜視図である。 図1に示すヒータの分解図である。 (a)は図1に示すヒータをA−A線で切断した概略縦断面図、(b)は(a)に示すB−B線で切断した概略横断面図である。 (a)は本実施形態のヒータの他の例を示す概略縦断面図、(b)は(a)に示すD−D線で切断した概略横断面図である。 本実施形態のヒータの他の例を示す概略斜視図である。 図5に示すE−E線で切断した概略縦断面図である。 図3に示す領域Cの他の例を示す拡大断面図である。 本実施形態のヒータの他の例を示す概略斜視図である。
本実施形態のヒータの一例について詳細に説明する。
図1は本実施形態のヒータの一例を示す概略斜視図であり、図2は図1に示すヒータの一例を示す分解図である。図3(a)は本実施形態のヒータの図1に示すA−A線で切断した概略縦断面図、図3(b)は図3(a)に示すB−B線で切断した概略横断面図である。図4(a)は本実施形態のヒータの他の例を示す概略縦断面図、図4(b)は図4(a)に示すD−D線で切断した概略横断面図である。
図1〜図4に示すヒータ10は、柱状または筒状のセラミック体1と、セラミック体1の内部に外周面の周方向に沿って設けられた発熱抵抗体2と、セラミック体1が挿入された金属筒3と、少なくともセラミック体1の外周面および金属筒3の間に設けられた充填材4とを備え、セラミック体1の表面のうちの少なくとも発熱抵抗体2と対向する部位に金属層5が設けられている。
セラミック体1は、発熱抵抗体2を保護するために設けられる部材である。セラミック体1の形状は、柱状または筒状である。柱状としては、例えば円柱状または角柱状等が挙げられる。なお、ここでいう柱状とは、例えば特定の方向に長く伸びた板状も含んでいる。筒状としては、例えば円筒状または角筒状が挙げられる。図1〜図3に示すヒータ10においてセラミック体1は円柱状であり、図4に示すヒータ10においてセラミック体1は円筒状である。
セラミック体1は、絶縁性のセラミック材料から成る。絶縁性のセラミック材料としては、例えばアルミナ、窒化珪素または窒化アルミニウムが挙げられる。熱伝導率に優れるという観点からは窒化アルミニウムを用いることが好ましい。特に、窒化アルミニウムを用いる場合には、セラミック体1の熱伝導率を150W/(m・K)と高くできるので、セラミック体1の内部に形成した発熱抵抗体2で発生した熱を充填材4に効率良く伝えることができる。したがって、ヒータ10の急速昇温が可能となる。また、製造のしやすさの観点からはアルミナを用いることが好ましい。
セラミック体1が円柱状の場合には、例えば長さを120mmに、外径を20mmに設定することができる。また、セラミック体1が角柱状の場合には、例えば長さを80mmに、幅を50mmに、厚みを2mmに設定することができる。セラミック体1が円筒状の場合には、例えば長さを120mmに、外径を20mmに、内径を14mmに設定することができる。
発熱抵抗体2は、電流が流れることによって発熱する抵抗体である。発熱抵抗体2はセラミック体1の内部に埋設され、外周面の周方向に沿って設けられている。本実施形態のヒータ10における発熱抵抗体2は折り返し形状の部位を有している。
発熱抵抗体2の両端部は引出電極21に接続されている。引出電極21は、セラミック体1の後端部へと延びており、当該セラミック体1の後端部においてスルーホール導体の
形態でセラミック体1の外周面へと引き出されている。図1〜図4に示すヒータ10においては、引出電極21はセラミック体1のうち金属筒3から突出した部分でセラミック体1の外周面に引き出され、パッド電極6に電気的に接続されている。なお、金属筒3の内側において、引出電極21をセラミック体1の外周面に引き出すこともできる。
発熱抵抗体2は金属材料から成る。金属材料としては、例えばタングステン、モリブデンまたはレニウム等が挙げられる。発熱抵抗体2の寸法は、例えば幅を1mmに、全長を2500mmに、厚みを0.02mmに設定することができる。また、発熱抵抗体2の折り返し部の長手方向長さは、例えば80mmに設定することができる。引出電極21は、発熱抵抗体2と同じ金属材料を用いて、発熱抵抗体2と同時に形成することができる。また、引出電極21は、発熱抵抗体2とは異なる材料を用いて別々に形成することもできる。
セラミック体1の後端部の外周面における引出電極21の引き出された部位およびその周囲には、パッド電極6が設けられている。図1〜図4に示すヒータ10においては、パッド電極6はセラミック体1のうち金属筒3よりも外側に位置している部分に形成されている。パッド電極6は、セラミック体1が円柱状または角柱状の形状の場合にはその外周面に形成される。一方、セラミック体1が円筒状や角筒状の形状の場合には、その内周面にも形成することができる。この場合には、パッド電極6をセラミック体1のうち金属筒3の内側に位置している部分に形成することもできる。パッド電極6は金属材料からなり、この金属材料としては例えばタングステン、モリブデンまたはレニウム等が挙げられる。パッド電極6の寸法は、例えば長さを9mmに、幅を5mmに、厚みを0.02mmに設定することができる。
パッド電極6の表面には、接合材8を介してリード端子7が接合されている。リード端子7はパッド電極6に電流を流すためまたは電流を取り出すための部材である。リード端子7としては、ニッケルまたは銅の金属からなる線材または板材を用いることができる。リード端子7が線材の場合には、単線またはより線を用いることができる。リード端子7の材質や形状は、ヒータ10の使用時の電流値を考慮して決定される。
接合材8は、パッド電極6上にリード端子7を取り付けるために用いられる。接合材8は、導電性の材料からなり、給電のためのリード端子7を固定できるだけの接着力と、温度変化に耐え得る耐久性とを有するものが選択される。このような材料として、例えば導電性接着剤、半田またはろう材等を用いることができる。耐熱性に優れるという観点からは、接合材8としては銀および銅からなるろう材を用いることが望ましい。
セラミック体1は金属筒3に挿入されている。金属筒3は、被加熱物に接触させて用いられる筒状の部材である。筒状としては、例えば円筒状または角筒状が挙げられる。図1〜図4に示すヒータ10においては、セラミック体1のうち少なくとも、発熱抵抗体2が形成された部分の全体が金属筒3に挿入されている。すなわち、金属筒3の内径はセラミック体1の外径よりも大きく、金属筒3の内周面とセラミック体1の外周面との間には、充填材4を充填することができる程度の隙間が形成されている。
なお、図5および図6に示すように、金属筒3は先端に底部(金属蓋31)を有する形状であってもよい。熱膨張の観点から、金属蓋31の材料は金属筒3の材料と同じであることが望ましい。そして、金属筒3の底部(金属蓋31)とセラミック体1との間にも充填材4を充填してもよい。
金属筒3は、金属材料からなる。金属材料としては、例えばステンレス、アルミニウム、黄銅、青銅またはチタン等が挙げられる。軽量化の観点からは、金属材料としては、ア
ルミニウムを用いることが好ましい。また、耐腐食性の観点からは、金属材料としては、チタンを用いることが好ましい。特に加工性、耐久性および耐熱性の点から、ステンレスを用いることが好ましい。金属筒3が円筒状の場合には、金属筒3の寸法は、例えば長さを100mmに、外径を25mmに、内径を23mmに設定することができる。
金属筒3は、切削加工または鋳込み成形等の方法で作製することができる。必要により、金属筒3の表面には、被加熱物への伝熱性を向上するための凹凸または放熱フィンを設けることができる。凹凸を設ける場合には、金属筒3の表面に切削加工をすることによって凹凸を形成することができる。また、放熱フィンを設ける場合には、切削加工、溶接または鋳込み成形等によって放熱フィンを形成することができる。
少なくともセラミック体1の外周面および金属筒3の間には充填材4が設けられている。充填材4はセラミック体1と金属筒3との間の熱伝導を良好にするためのものである。充填材4はセラミック体1のうち少なくとも発熱抵抗体2が設けられた部分を覆うように充填されている。充填材4としては、例えば、アルミニウム、亜鉛、錫等の金属に銅、マグネシウムおよびケイ素等を添加したものを鋳込みで充填したものを用いることができる。金属粉を充填した場合と比べて、充填率が高く、熱伝導性に優れるため、金属筒3の外周面の温度上昇にかかる時間を短くすることができる。
また、必要により、図6に示すように、セラミック体1が挿入される金属筒3の開口部において生じるセラミック体1と金属筒3との隙間を埋めるように、封止材9が充填される。この封止材9は、充填材4を外気から遮断するために設けられる。封止材9は、例えばシリコーンもしくはエポキシ等の接着剤、アルミナ等のセラミックス粉体と無機ポリマーを混合した無機系の接着剤またはセメント等を用いることができる。温度変化に対応するために必要である適度な弾性および耐熱性を有するという点からは、シリコーンから成る接着剤を用いることが望ましい。封止材9を設けることによって、充填材4を外気から遮断し、外気による充填材4の腐食を抑制できるので、ヒータ10の長期信頼性を向上できる。なお、図示しないが、図3および図4に示す形態において、セラミック体1が挿入される金属筒3の開口部において生じるセラミック体1と金属筒3との隙間を埋めるように、先端側および後端側に封止材9が設けられてもよい。なお、セラミック体1と金属筒3との隙間がない場合には、充填材4の端面を覆うように封止材9が設けられていればよい。
上述の実施形態においては、セラミック体1の一部が金属筒3の外部に位置していたが、これに限られない。具体的には、セラミック体1の全体が金属筒3の内部に位置していてもよい。このような場合には、パッド電極6およびリード端子7を絶縁性のシートで覆うことによって、充填材4との間の絶縁性を確保すればよい。これにより、充填材4を介して漏電が起きてしまうおそれを低減できる。
そして、セラミック体1の表面のうちの少なくとも発熱抵抗体2と対向する部位には金属層5が設けられている。ここでいうセラミック体1の表面のうちの少なくとも発熱抵抗体2と対向する部位とは、セラミック体1の内部に埋設され、外周面の周方向に沿って設けられた発熱抵抗体2における特に発熱する折り返し部を少なくとも覆う領域のことを意味している。ここで、後述する溝11は除かれる。
本実施形態においては、金属層5はセラミック体1のうち先端側の外周面に一周連続して設けられている。金属層5は金属材料からなり、この金属材料としては、パッド電極6と同様に、例えばタングステン、モリブデンまたはレニウム等が挙げられる。金属層5の寸法は、例えば長さを85mmに、厚みを0.02mmに設定することができる。
セラミック体1の表面のうちの発熱抵抗体2と対向する部位に金属層5が設けられていることで、金属層5の表面に充填材4が十分にぬれ広がり、セラミック体1における発熱抵抗体2に対向する部位と金属筒3との間に、空隙が発生するのを抑制できる。異常発熱する空隙の発生を抑制できることから、ヒータ10の耐久性を向上させることができる。なお、セラミック体1の外周面の後述する溝11を除く金属筒3に挿入される領域の全域に金属層5が設けられているのがよい。
ここで、図7に示すように、金属層5は、セラミック体1の表面に面して設けられた金属層本体51と、金属層本体51の外表面に設けられためっき層52とからなる構成であってもよい。この構成により、充填材4の金属層5への接触性(ぬれ性)が向上するので、接触熱抵抗(接触面で発生する熱抵抗)を抑えることができる。そのため、ヒータの過渡特性を向上させることができる。なお、過渡特性とは、昇温に要する時間および降温に要する時間を短くして、より短い時間で目的とする温度に到達させる特性のことを意味する。
また、図8に示すように、セラミック体1は、外周面に長手方向に沿って溝11を有していてもよい。本実施形態においては、セラミック体1の外周面の先端から後端にかけて溝11が設けられている。溝11は、例えば底面と側面とを有する形状とされる。このような場合の溝11の寸法は、例えば深さを0.2〜0.8mm、開口幅を0.4〜2.4mmに設定できる。このような溝11に充填材4が入り込むことにより、金属筒3の中にあるセラミック体1にひねりの力が加わったとしても、セラミック体1と充填材4とがより強固に接合されることになるので、セラミック体1と充填材4との剥がれを抑制することができる。そのため、ヒータ10の耐衝撃性を向上させることができる。
また、図8に示すように、金属層5は少なくとも溝11を除く発熱抵抗体2と対向する表面に設けられていてもよい。言い換えると、金属層5は溝11には設けられていないのがよい。これにより、充填材4の溝11へのぬれ広がりが十分ではなくなり、通電、非通電時の充填材4の膨張収縮による溝11の底面と側面との境界にかかる応力を緩和でき、この境界にクラックが入るのを抑制できる。そのため、ヒータ10の耐久性を向上させることができる。
なお、溝11において、セラミック体1と充填材4との間に空隙を有していてもよい。これにより、セラミック体1の溝11にクラックが生じるおそれを低減でき、ヒータ10の長期信頼性を向上できる。さらに、この空隙が溝11の長さ方向全体に延びていてもよい。これにより、溝11の長さ方向における均熱性を高めることができる。これにより、溝11のうち特定の部位において熱応力が集中するおそれを低減できる。その結果、ヒータ10の長期信頼性を向上できる。
また、図1〜図8に示すように、金属層5はセラミック体1の先端には設けられていないのがよい。そして、図5および図6に示すように、金属筒3の先端側の開口を塞ぐ金属蓋31をさらに備え、セラミック体1の先端と金属蓋31との間に間隙が設けられていて、当該間隙における充填材42の充填率が、セラミック体1の外周面と金属筒3との間にある充填材41の充填率よりも小さいのがよい。例えば、セラミック体1の外周面と金属筒3との間にある充填材41の充填率は99体積%以上で、セラミック体1の先端と金属蓋31との間にある充填材42の充填率は例えば0〜50体積%とされる。
これにより、セラミック体1の先端から逃げる熱を抑えることができ、ヒータ10の昇温速度をより速くすることができる。また、ヒータ10の外周面において被加熱物を加熱する際に、効率よく加熱することができる。
次に、本実施形態のヒータ10の製造方法の一例について説明する。
まず、Alを主成分として、SiO、CaO、MgOおよびZrOが合計で10質量%以内になるように調製したアルミナ質セラミックグリーンシートを作製する。
そして、このアルミナ質セラミックグリーンシートの表面に、発熱抵抗体2および引出電極21となる所定のパターンを形成する。発熱抵抗体2および引出電極21の形成方法としてはスクリーン印刷法、転写法、抵抗体埋設法、その他の方法として金属泊をエッチングする方法などがあるが、スクリーン印刷法で形成することが品質面での安定性や製造コストが抑えられるといった面から用いられやすい。なお、発熱抵抗体2と引出電極21とは別々な形成方法で形成しても良い。
セラミックグリーンシートの発熱抵抗体2および引出電極21を形成する面とは反対側の面に、パッド電極6を発熱抵抗体2および引出電極21の形成と同様に所定のパターンで形成する。同様にして、発熱抵抗体2と対抗する部位に金属層5を所定のパターンで形成する。また、引出電極21をセラミック体1の外周面に引き出してパッド電極6と電気的に接続するために、セラミックグリーンシートには孔加工を施すとともにこの孔に引出電極21の一部としてのスルーホール導体を形成するための導体ペーストを充填する。発熱抵抗体2、引出電極21(スルーホール導体も含む)、パッド電極6および金属層5は、例えばタングステン、モリブデン、レニウムなどの高融点金属を主成分とする導電性ペーストを用いることができる。
一方、押し出し成型にて例えば円柱状のアルミナ質セラミック成型体を成型する。
そして、この円柱状のアルミナ質セラミック成型体に前述のアルミナ質セラミックグリーンシートを巻きつける。このとき、必要により外周面に長手方向に沿って溝11を設けてもよく、アルミナ質セラミックグリーンシートの巻き付けた端部同士の間に隙間を設けるようにアルミナ質セラミックグリーンシートを巻きつけることで、外周面に長手方向に沿って溝11を設けることができる。一方、隙間なくアルミナ質セラミックグリーンシートを巻きつけることで、溝11のないセラミック体1とすることができる。そして、同一の組成のアルミナ質セラミックスを分散させた密着液を塗布して密着させることで、セラミック体1となるアルミナ質一体成型体を得ることができる。
こうして、得られた成型体を1500〜1600℃の還元雰囲気中(窒素雰囲気中)で焼成することによって、セラミック体1、溝11、発熱抵抗体2、引出電極21、パッド電極6および金属層5を備えた焼結体を得ることができる。得られた焼結体に、さらにパッド電極6および金属層5にめっき等を施した後にリード端子7を接続する。
次に、金属蓋31の外周面と金属筒3の内周面に形成したねじ構造によって、金属筒3に金属蓋31を取り付け、そこへセラミック体1を挿入する。
さらに、セラミック体1の周方向における位置決めを行なうために、セラミック体1と金属筒3との間に、スペーサーを挿入する。スペーサーとしては、φ0.75mm程度、長さが10mm程度の円柱状の棒を4本準備して、セラミック体1の外周に沿って90度の間隔で4か所に挿入する。そして、このスペーサーによって確保されたセラミック体1と金属筒3との間の隙間に充填材4を充填する。このとき、セラミック体1、金属筒3、金属蓋31は充填する充填材の温度と同じにするのが好ましい。また、振動を加えて充填材4を流し込むことで、充填欠陥(いわゆる巣等)を防ぐことができる。スペーサーを挿入した方とは逆側の方から徐冷し、セラミック体1が固定されたら、スペーサーを抜き取る。充填材4としては、例えば錫合金や亜鉛合金を用いることができる。
ここで、セラミック体1の先端と金属蓋31との間にある充填材42の充填率が、セラミック体1の外周面と金属筒3との間にある充填材41の充填率よりも小さい構成とするには、セラミック体1の先端と金属蓋31との間の隙間を例えば0.05mm以下と小さくしてセラミック体1の先端と金属蓋31との間に充填材42が入りにくくする方法や、セラミック体1の先端に金属層5を設けずに充填材4がセラミック体1の先端に濡れ広がらないようにする方法などが挙げられる。
また、セラミック体1の先端と金属蓋31とが接触している状態にして、充填材4を充填した後に、金属蓋31を一旦取り外し、セラミック体1の先端に空隙があることを確認し、再度、金属蓋31を最初の取り付け時よりも緩く取り付けてもよい。このようにして、セラミック体1と金属蓋31の間に例えば2〜3mmの間隔の空隙を設け、充填率を小さくしてもよい。このとき、金属蓋31が金属筒3から緩むことを防止するために、金属蓋31と金属筒3との溶接を行なう。
最後に、必要により、充填材4を外気から遮断するために、セラミック体1が挿入される金属筒3の開口部において生じるセラミック体1と金属筒3との隙間を埋めるように封止材9を充填する。
以上のようにして、本実施形態のヒータ10を得ることが出来る。
ヒータ10の実施例について説明する。
まず、Alを主成分とし、SiO、CaO、MgOおよびZrOが合計で10質量%以内になるように調製したアルミナ質セラミックグリーンシートを準備し、この表面にタングステンとモリブデンとを主成分として成る発熱抵抗体用の導体ペーストをスクリーン印刷法にて印刷した。具体的には、発熱抵抗体として、幅1mmの折り返し形状である発熱部とその両端部に接続された幅3mmの引出電極とのパターンを形成した。また、このセラミックグリーンシートの裏面には、タングステンを主成分とするパッド電極用の導体ペーストをスクリーン印刷法にて印刷した。また、同様にして、発熱抵抗体と対抗する部位に金属層を形成するために、タングステンを主成分とする導体ペーストをスクリーン印刷法にて印刷した。引出電極の端部にはφ0.4mmのスルーホールを形成し、タングステンを主成分とした導電性ペーストを注入することによって、パッド電極と発熱抵抗体とを電気的に接続するスルーホール導体を形成した。
次に、アルミナ質セラミックグリーンシートのうち発熱抵抗体用の導体ペーストを形成した側の面に、同様の組成からなるアルミナ質セラミックスを分散させた密着液を塗布し、別に準備した円筒状のアルミナ質セラミック成型体の周囲に、導体ペーストを形成した側の面を密着させるように巻き、外周面に長手方向に沿って溝を設けるように成型体を作製した。
このようにして準備した成型体を1500〜1600℃の還元雰囲気中で焼成することで、セラミック体、溝、発熱抵抗体、引出電極、パッド電極および金属層を備えた焼結体を作製した。焼結体の表面には、前述のパッド電極および発熱抵抗体と対向する部位に金属層が形成されている。このパッド電極及び金属層に無電解めっきにてニッケルめっきを施した後に、リード端子としてφ1.2mmのニッケルワイヤーを接合材としての銀ろうを用いてろう付けした。
次に、ステンレスから成る金属蓋の外周面と同じくステンレスから成る金属筒の内周面
に形成したねじ構造によって金属筒と金属蓋を取り付け、そこへセラミック体を挿入し、スペーサーとしてφ0.75mm程度、長さが10mm程度の円柱状の棒を4本準備して、セラミック体と金属筒との間に、セラミック体の外周に沿って90度の間隔で4カ所に挿入した。この時、セラミック体の先端と金属蓋とが接触している状態にした。
このスペーサーによって確保されたセラミック体と金属筒との間の隙間に、充填材として融点が230℃である錫合金を充填した。その際に、セラミック体、金属筒、金属蓋、充填材(錫合金)を250℃に加熱して、錫合金を上記の隙間に振動を加えながら充填した。スペーサーの反対側から徐冷し、セラミック体が固定された段階でスペーサーを抜いた。上記のようにして充填材を得る。その後、金属蓋を一旦取り外し、セラミック体の先端に空隙があることを確認し、再度、金属蓋を取り付けた。この時、最初の取り付け時よりも緩く取り付けた。このようにして、セラミック体と金属蓋との間に空隙を設けた。そして、金属蓋が金属筒から緩むことを防止するために金属蓋と金属筒との溶接を行なった。また、充填材を外気から遮断するために、封止材として耐熱シリコーンを用いて、セラミック体が挿入される金属筒の開口部において生じるセラミック体と金属筒との隙間を埋めるように充填した。
以上のようにして、図5および図6に示すような形態の実施例となるヒータ10を作製した(試料1)。
また、比較例として、発熱抵抗体と対抗する部位に導体層を設けないヒータを作製し、これを試料2とした。試料2のヒータは、上記以外は試料1と同じ構成である。
次に、試料1と試料2との比較を行った。具体的には、水の流量が毎分6リットルの環境下にし、試料1および試料2にそれぞれ同電力を印加する断続試験を行った。サイクル毎に金属筒とリード端子との間の漏れ電流をAC2000V、1分間の条件で測定した。
その結果、試料1では、1サイクル後0.28mAであった漏れ電流が10000サイクル後では0.30mAでほぼ変化がなかったが、試料2では1サイクル後0.30mAであった漏れ電流が10000サイクル後では0.64mAと漏れ電流が2倍以上であった。このことより、実施例の試料1は、比較例の試料2よりも発熱抵抗体上のセラミック体と金属筒との間の空隙を抑制し、通電による異常発熱を低減できたことにより、耐久性が向上していることがわかる。
1:セラミック体
11:溝
2:発熱抵抗体
21:引出電極
3:金属筒
31:金属蓋
4、41、42:充填材
5:金属層
51:金属層本体
52:めっき層
6:パッド電極
7:リード端子
8:接合材
9:封止材
10:ヒータ

Claims (3)

  1. 柱状または筒状のセラミック体と、該セラミック体の内部に外周面の周方向に沿って設けられた発熱抵抗体と、前記セラミック体が挿入された金属筒と、少なくとも前記セラミック体の外周面および前記金属筒の間に設けられた充填材とを備え、
    前記セラミック体の表面のうちの少なくとも前記発熱抵抗体と対向する部位に金属層が設けられ、前記金属層は、前記セラミック体の表面に面して設けられた金属層本体と、該金属層本体の外表面に設けられためっき層とからなり、
    前記セラミック体は、外周面に長手方向に沿って溝を有し、
    前記金属層は、前記溝に設けられていないことを特徴とするヒータ。
  2. 前記金属層は、前記セラミック体の先端には設けられていないことを特徴とする請求項1に記載のヒータ。
  3. 前記金属筒の先端側の開口を塞ぐ金属蓋をさらに備え、
    前記セラミック体の先端と前記金属蓋との間に間隙が設けられていて、当該間隙における充填材の充填率が、前記セラミック体の外周面と前記金属筒との間にある充填材の充填率よりも小さいことを特徴とする請求項1または請求項に記載のヒータ。
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