JP6062821B2 - ヒータ - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、流体加熱用ヒータ、粉体加熱用ヒータ、気体加熱用ヒータ等または酸素センサ用ヒータ等に利用されるヒータに関するものである。
流体加熱用ヒータ、粉体加熱用ヒータ、気体加熱用ヒータまたは酸素センサ用ヒータ等に利用されるヒータとして、例えば特許文献1に記載のヒータ装置が知られている。特許文献1に記載のヒータ装置は、金属製ケースと、金属製ケースの内側に設けられたセラミックヒータとを備えている。
特開平9−22774号公報
特許文献1に記載のヒータ装置を用いて流路中の流体の加熱を行なう際に、セラミックヒータに熱衝撃による影響が生じる可能性があった。具体的には、特許文献1に記載のヒータ装置を用いて、金属ケースの外周面に流体を接触させて流体の加熱を行なう。このとき、金属ケースの外周面のうち流路の上流側に位置する領域に流体が接触すると、この領域が流体によって急激に冷却される。さらに、金属ケースのうち急激に冷却された部分の内側に位置するセラミックヒータも急激に冷却される。その結果、セラミックヒータに熱衝撃が生じる可能性があった。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ヒータ装置において流路の上流側に生じる熱衝撃を低減することにある。
本発明の一態様のヒータは、柱状または筒状のセラミック体と、該セラミック体の内部に設けられた発熱抵抗体と、前記セラミック体の全体が挿入された金属筒と、前記セラミック体の外周面および前記金属筒の内周面の間に充填された充填剤とを備え、前記金属筒の外周面は、前記セラミック体の一端側から他端側に向って流れる被加熱物に接触する加熱領域を有しており、前記充填剤は、前記セラミック体の一端側における空隙率が他端側における空隙率よりも大きいことを特徴とする。
本発明の一態様のヒータによれば、セラミック体の外周面と金属筒の内周面との間に充填剤を備えているとともに、この充填剤の空隙率が被加熱部の流路の上流側において大きいことによって、流路の上流側において金属筒に温度変化が生じたとしても、この温度変化がセラミック体に伝わりにくい。また、充填剤の空隙率が被加熱物の流路の下流側において小さいことによって、発熱抵抗体から発せられた熱を良好に金属ケースに伝えることができる。これらの結果、発熱抵抗体から金属ケースに良好に熱を伝えて流体を加熱しつつ、金属ケースおよびセラミック体において流路の上流側に生じる熱衝撃を低減できる。
本発明のヒータの一実施形態の断面図である。 図1に示すヒータの平面図である。 図1に示すヒータをA−A´断面で見た断面図である。 図1に示すヒータの発熱抵抗体のパターンを示す模式図である。
以下、本発明の一実施形態に係るヒータ10について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明のヒータ10の実施形態の一例を示す断面図である。図1に示すように、このヒータ10は、セラミック体1と、セラミック体1の内部に設けられた発熱抵抗体2と、セラミック体1が挿入された金属筒3と、金属筒3の端部を塞ぐ金属蓋4とを備えている。
<セラミック体の構成>
セラミック体1は、発熱抵抗体2を保護するために設けられる部材である。セラミック体1は、筒部11および蓋部12を備えている。筒部11は、例えば円筒状または角筒状である。図1に示すヒータ10においては、筒部11は円筒状である。蓋部12は、筒部11の一端側14の開口13を覆うように設けられている。蓋部12の形状は、例えば、筒部11の開口13の形状に対応している。具体的には、筒部11が円筒状であって、筒部11の開口13の形状が円形状の場合には、蓋部12の形状は円板状である。この例においては、筒部11および蓋部12は一体的に形成されている。
セラミック体1は、絶縁性のセラミック材料から成る。絶縁性のセラミック材料としては、例えばアルミナ、窒化珪素または窒化アルミニウムが挙げられる。これらのうち製造のしやすさの観点からは、アルミナを用いることが好ましい。筒部11が円筒状であって、蓋部12が円板状の場合には、筒部11の寸法は、例えば長さを100mmに、外径を20mmに、内径を15mmに設定することができる。この場合の蓋部12の寸法は、外径を17mmに、厚みを1mmに設定することができる。すなわち、本実施形態においては、筒部11の外径と蓋部12の外径とが等しくなっており、筒部11の外周面と蓋部12の側面とが連続している。
<発熱抵抗体の構成>
発熱抵抗体2は、発熱するための抵抗体であって、電流が流れることによって発熱する。発熱抵抗体2はセラミック体1の内部に設けられている。すなわち、発熱抵抗体2はセラミック体1に埋設されている。より具体的には、発熱抵抗体2は、筒部11に埋設されている。また、発熱抵抗体2の形状は線状である。本例のヒータ10における発熱抵抗体2は、セラミック体1の一端側14と他端側15との間で繰り返し折り返した折返し形状を有しており、それぞれの端部がリード5に接続されている。リード5は、筒部11の他端側15の内周面に設けられており、外部に引き出されている。リード5のうち金属筒3と接触する可能性がある部分は、絶縁性のチューブによって覆われている。これにより、リード5と金属筒3との間の絶縁性を確保できる。
本実施形態においては、発熱抵抗体2の折返し部が筒部11の一端側14に設けられている。すなわち、リード5は、筒部11のうち発熱抵抗体2の折返し部とは反対側の領域に設けられている。なお、図1においては、発熱抵抗体2が2本あるように見えるが、実際には筒部11の内部に筒部11の外周に沿って設けられた1本の線である。発熱抵抗体2は、例えば、図4に示すように、導体ペーストを用いた発熱抵抗体2と成るパターン20をスクリーン印刷法等によってセラミックグリーンシート21上に形成し、このセラミックグリーンシート21を筒部11となる筒状の芯材に巻きつけることによって形成することができる。
発熱抵抗体2は金属材料から成る。金属材料としては、例えばタングステン、モリブデ
ンまたはレニウムが挙げられる。発熱抵抗体2の寸法は、例えば幅を1mmに、全長を3000mmに、厚みを0.02mmに設定することができる。
<金属筒の構成>
金属筒3は、外周面を被加熱物に接触させて用いられる部材である。すなわち、金属筒3の外周面は、セラミック体1の一端側14から他端側15に向かって流れる被加熱物に接触する加熱領域30を有している。金属筒3の外周面を用いて被加熱物を加熱する具体例としては、図1に示すように、ヒータ10のうち金属筒3の外周面を外部の流路6の内部に露出するように設けるとともに、流路に水等の液体を被加熱物として流して、この被加熱物をヒータ10によって加熱する場合等が挙げられる。
金属筒3は、筒状の部材である。筒状としては、例えば円筒状または角筒状が挙げられる。図1に示すヒータ10においては、金属筒3は円筒状である。金属筒3には、セラミック体1が挿入されている。すなわち、金属筒3の内径はセラミック体1の外径よりも大きい。
金属筒3は、他端側に凸部31を備えている。凸部31は金属筒の内周面の全周から中心軸に向って垂直方向に突出している。このように、凸部31が設けられていることによって、金属筒3の内部に挿入されたセラミック体1が抜けてしまうことを抑制できる。
金属筒3は、例えばステンレス、アルミニウム、銅またはチタン等の金属材料から成る。これらのうち加工性、強度および耐熱性の点から、ステンレスを用いることが好ましい。金属筒3が円筒状の場合には、金属筒3の寸法は、例えば長さを130mmに、外径を25mmに、内径を22mmに設定することができる。
<金属蓋の構成>
金属筒3のうち一端側の端面には、金属蓋4が設けられている。金属蓋4は、蓋部12に対向するように設けられている。金属蓋4は、板状の部材である。板状としては、例えば円板状または角板状が挙げられる。金属蓋4の形状は、金属筒3の一端側の端面の形状に対応していることが好ましい。具体的には、金属筒3が円筒状である場合には、金属蓋4が円板状であることが好ましい。
金属蓋4は、金属筒3に嵌めこまれている。金属蓋4の外周面と金属筒3の内周面とはねじ止めによって固定されている。さらに、ねじ止めが緩むことを防止するために溶接によっても固定されている。これにより、金属蓋4を金属筒3に強固に固定できる。その結果、金属蓋4が金属筒3から外れてしまう可能性を低減できるので、セラミック体1が金属筒3から抜けてしまうことを抑制できる。
金属蓋4は、例えばステンレス、アルミニウム、銅またはチタン等の金属材料から成る。これらのうち加工性、強度および耐熱性の点から、ステンレスを用いることが好ましい。また、金属蓋4は金属筒3と同じ材料から成ることが好ましい。金属蓋4が円板状の場合には、金属蓋4の寸法は、例えば、外径を23mmに、厚みを10mmに設定することができる。
<充填剤の構成>
金属筒3の内周面と筒部11の外周面との間には、充填剤7が充填されている。充填剤7は、セラミック体1と金属筒3との間の熱伝導を良好に行なうための部材である。充填剤7としては、例えば酸化マグネシウム等の酸化物あるいは銅またはアルミニウム等の金属粉を用いることができる。これらのうち絶縁性および熱伝導性の点から、酸化マグネシウムを用いることが好ましい。
<流路6の構成>
流路6は、被加熱物を流すための部材である。流路6に被加熱物を流すことによって、被加熱物は加熱領域30によって加熱される。流路6は、金属ケース3を囲むように設けられている。言い換えると、金属ケース3の外周面のほぼ全面が流路6の内部に位置している。そして、金属ケース3の外周面のうち流路6の内部に面している領域が、前述した加熱領域30である。
流路6は、セラミック体1の一端側14に対応する部分に上流X、他端側15に対応するように下流Yを有している。さらに、上流Xおよび下流Yの近傍にはそれぞれ開口が設けられており、それぞれの開口は外部の流路等に接続されている。流路6は、例えば、ステンレス等の金属材料から成る。
本実施形態のヒータ10においては、セラミック体1の外周面と金属筒3の内周面との間に充填剤7を備えているとともに、この充填剤7の空隙率が被加熱部の流路の上流X側において大きい。これにより、流路6の上流X側において金属筒3に温度変化が生じたとしても、この温度変化がセラミック体1に伝わりにくい。また、充填剤7の空隙率が被加熱物の流路の下流Y側において小さいことによって、発熱抵抗体から発せられた熱を良好に金属ケースに伝えることができる。これらの結果、金属ケースを良好に発熱させつつ流路の上流X側に生じる熱衝撃を低減できる。
充填剤7の空隙率は、例えば、流路6の上流X側において30〜35%、下流Y側において35〜45%程度に設定できる。充填剤7の空隙率は、以下に示すようなアルキメデス法で確認することができる。具体的には、まず、金属筒3およびセラミック体1のうち、充填剤7の空隙率を測定したい部位の少なくとも2か所を、セラミック体1の軸方向に垂直な面で切断する。次に、充填剤7を回収して充填剤7の質量を測定する。そして、切断した金属筒3とセラミック体1との間の隙間に水を充填した後に、この水の体積を求めることによって、充填剤7が充填されていた空間の体積を求める。最後に、得られた充填剤7の質量と、充填剤7が充填されていた空間の体積と、充填剤7の密度から充填剤7の空隙率を算出する。以上のようにして、充填剤7の空隙率を確認することができる。
本実施形態のヒータ10においては、充填剤7がセラミック体1の一端側14の端面と金属蓋4の内面との間にも充填されている。そして、充填剤7は、セラミック体1と金属蓋4との間における空隙率が、筒部11の外周面と金属筒3の内周面との間の部分のうちのセラミック体1の一端側14における空隙率よりも大きい。これにより、セラミック体1の一端側14の端面から金属蓋4に熱が逃げることを抑制できる。このため、被加熱物の加熱に寄与せずに放熱等によって逃げてしまう熱の発生を抑制できる。その結果、ヒータ10において電力の無駄が生じる可能性を低減できる。
また、本実施形態のヒータ10においては、金属蓋4とセラミック体1との間において、セラミック体1の長さ方向に垂直な断面で見たときに、空隙率が中央部において周縁部よりも大きい。このため、金属蓋4に熱が逃げてしまうことをさらに抑制できる。このため、被加熱物の加熱に寄与せずに放熱等によって逃げてしまう熱の発生をさらに抑制できる。その結果、ヒータ10において電力の無駄が生じる可能性をさらに低減できる。
また、セラミック体1が円筒状または円柱状であるとともに、金属筒3が円筒状であって、セラミック体1の中心軸と金属筒3の中心軸とがずれていてもよい。これにより、振動環境下においてヒータ10を用いた際に、ヒータ10のうちセラミック体1と金属筒3との間に共振が生じてしまうことを抑制できる。その結果、ヒータ10の耐久性を向上できる。セラミック体1の中心軸と金属筒3の中心軸とは、例えば、金属筒3の内周面と筒
部11の外周面との間の厚みに対して15%程度ずらしておくことが好ましい。これにより、共振の発生を良好に抑制できる。
<ヒータの製造方法>
次に、本実施形態のヒータ10の製造方法について説明する。
まず、Alを主成分として、SiO、CaO、MgOおよびZrOが合計で10質量%以内になるように調製したアルミナ質セラミックグリーンシートを作製する。
そして、このアルミナ質セラミックグリーンシートの表面に、焼成後に発熱抵抗体2と成る所定のパターンを導体ペーストを用いて形成する。導体ペーストを用いた発熱抵抗体2と成るパターンの形成方法としては、スクリーン印刷法等を用いることができる。
また、セラミックグリーンシートのうち発熱抵抗体2と成るパターンを形成する面とは反対側の面に、リード5を取り付けるためのパッド電極と成るパターンを、発熱抵抗体2と成るパターンと同様の方法で形成する。さらに、パッド電極と発熱抵抗体2とを電気的に接続するためのスルーホールを形成する。スルーホールには導体ペーストを充填する。
発熱抵抗体2、パッド電極およびスルーホール導体に用いる導体ペーストとしては、例えば、タングステン、モリブデンまたはレニウム等の高融点金属を主成分とする導電性ペーストを用いることができる。
一方、押出成型によって円筒状のアルミナ質セラミック成型体を成型する。そして、この円筒状のアルミナ質セラミック成型体に前述のパターン等を形成したアルミナ質セラミックグリーンシートを、パターン等を形成した面を円筒状のアルミナ質セラミック成型体の表面に密着させるようにして巻き付けるとともに、同様の組成のアルミナ質セラミックスを分散させた密着液を塗布して密着させることによって、セラミック体1の筒部11と成る成型体を得ることができる。このとき、円筒状のアルミナ質セラミック成型体のうちリード5が取り付けられる箇所には、パッド電極が円筒状のアルミナ質セラミック成型体の内周面側に露出するような孔を設けておく。
次に、蓋部12と成るアルミナ質セラミックスの成型体をプレス加工によって作製する。次に、得られた蓋部12と成る成型体とアルミナ質一体成型体とを接着剤で接着する。
こうして得られた成型体を1500〜1600℃の還元雰囲気中で焼成することによって、セラミック体1と発熱抵抗体2とパッド電極とを備えた焼結体を得ることができる。得られた焼結体に、パッド電極にめっき等を施した後に、リード5を接続する。
さらに、セラミック体1を金属筒3に挿入する。金属筒3の材料としては、例えば、ステンレス、アルミニウム、銅またはチタン等を用いることができる。図1に示すヒータ10のように、金属筒3が凸部31を有する構成とする場合には、金属筒3の一端側の開口13からセラミック体1を挿入する。
このとき、セラミック体1の周方向における位置決めを行なうために、セラミック体1と金属筒3との間に、スペーサーを挿入する。スペーサーとしては、φ0.75mm程度、長さ10mm程度の円柱状の棒を4本準備して、セラミック体1の外周に沿って90度の間隔で4か所に挿入する。そして、このスペーサーによって確保されたセラミック体1と金属筒3との間の隙間に充填剤7を充填する。充填剤7としては、例えば、酸化マグネシウムを用いることができる。
このとき、セラミック体1の他端側15には、充填剤7として粒径が150、100および50μm程度の複数の大きさの粉末を混合したものを充填する。複数の大きさの粉末を混合することによって、充填剤7の空隙率を小さくすることができる。さらに、空隙率を小さくするためには、充填を行ないつつ振動を加える。これにより、筒部11の外周面と金属筒3の内周面との間の部分のうちのセラミック体1の他端側15において空隙率を30%以下にすることができる。
所定の量の充填剤7を充填した後に、スペーサーを除去して、さらに充填剤7の充填を行なう。このとき、充填剤7として粒径が100μm程度の粉末のみを振動を加えながら充填する。粒径が均一な粉末を充填することによって、空隙率を大きくすることができる。これにより、筒部11の外周面と金属筒3の内周面との間の部分のうちのセラミック体1の一端側14において空隙率を35〜40%程度にすることができる。
さらに、金属蓋4と蓋部12との間に位置することになる充填剤7を充填する。このとき、充填剤7としては、粒径が100μm程度の粉末のみを振動を加えずに充填する。これにより、セラミック体1と金属蓋4との間における空隙率を50%以上にすることができる。
最後に、金属蓋4を取り付ける。金属蓋4と金属筒3との固定は金属蓋4の外周面と金属筒2の内周面に形成したねじ構造によって行ない、さらにねじが緩むことを防止するために金属蓋4と金属筒3との溶接を行なう。
上記のようにして、本発明のヒータ10を得ることができる。
本発明のヒータ10の実施例(試料1)について説明する。Alを主成分とし、SiO、CaO、MgOおよびZrOが合計で10質量%以内になるように調製したアルミナ質セラミックグリーンシートを準備し、この表面に、タングステンとモリブデンとを主成分として成る発熱抵抗体2用の導体ペーストをスクリーン印刷法にて印刷した。
具体的には、発熱抵抗体2として、幅1mmの折返し形状である発熱部とその両端部に接続された幅3mmの引出し部とのパターンを形成した。また、このセラミックグリーンシートの裏面には、タングステンを主成分とするパッド電極用の導体ペーストをスクリーン印刷法にて印刷した。引出し部の端部にはφ0.4mmのスルーホールを形成し、タングステンを主成分とした導電性ペーストを注入することによって、パッド電極と発熱抵抗体2とを電気的に接続するスルーホール導体を形成した。
次に、アルミナ質セラミックグリーンシートのうち発熱抵抗体2用の導体ペーストを形成した側の面に、同様の組成からなるアルミナ質セラミックスを分散させた密着液を塗布し、別に準備した円筒状のアルミナ質セラミック成型体の周囲に、導体ペーストを形成した側の面を密着させるように巻き付けて成型体を作製した。
次に、プレス加工によって蓋部12と成る成型体を作製した。蓋部12は、厚みが1.5mm、外径が19mmである。
次に、得られた蓋部12と成る成型体とアルミナ質一体成型体とを接着剤で接着した後に、1500〜1600℃の窒素雰囲気中で焼成して焼結体を得た。得られた焼結体にリード5を接続した後に、凸部31を有する金属筒3に挿入した。スペーサーとして、φ0.75mm程度、長さが10mm程度の円柱状の棒を4本準備して、セラミック体1と金属筒2との間に、セラミック体1の外周に沿って90度の間隔で4か所に挿入した。そし
て、上述した製造方法の通りに、充填剤7の充填を行なった。そして、このスペーサーによって確保されたセラミック体1と金属筒3との間の隙間に充填剤7を充填した。充填剤7としては、例えば、酸化マグネシウムを用いた。
このとき、セラミック体1の他端側15には、充填剤7として粒径が150、100および50μm程度の複数の大きさの粉末を混合したものを充填した。空隙率を小さくするために、充填剤7の充填を行ないつつ振動を加えた。
所定の量の充填剤7を充填した後に、スペーサーを除去して、さらに充填剤7の充填を行なった。このとき、充填剤7として粒径が100μm程度の粉末のみを振動を加えながら充填した。さらに、金属蓋4と蓋部12との間に位置することになる充填剤7を充填した。このとき、充填剤7としては、粒径が100μm程度の粉末のみを振動を加えずに充填した。
最後に、金属蓋4を取り付けた。金属蓋4と金属筒3との固定は金属蓋4の外周面と金属筒2の内周面に形成したねじ構造によって行ない、さらにねじが緩むことを防止するために金属蓋4と金属筒3との溶接を行なった。以上のようにして試料1を得た。
また、比較例のヒータ(試料2)として、充填剤7の空隙率をセラミック体1の一端側14と他端側15とで均一にしたヒータを作製した。具体的には、充填剤7として、粒径が100μm程度の粒径の酸化マグネシウムを充填した。その他の構成に関しては試料1と同一である。
次に、試料1および試料2を用いて流体の加熱を行なった。被加熱物として水を用いた。被加熱物を毎分6リットルの流量で流路6に流して、加熱領域30に接触させた。このときの試料1および試料2のセラミック体1の温度分布を測定した。具体的には、セラミック体1の一端側14と他端側15とに熱電対を取り付けて、一端側14と他端側15との温度を測定した。その結果、試料1においては、セラミック体1の他端側15の温度が350℃のときに、一端側14の温度が330℃であり、一端側14と他端側15との温度差は20℃であった。また、試料2においては、セラミック体1の他端側15の温度が350℃のときに、一端側14の温度が310℃であり、一端側14と他端側15との温度差は40℃であった。
また、試料1および試料2について、上述したアルキメデス法を用いて充填剤7の空隙率の測定を行なった。その結果、試料1に関しては、セラミック体1の他端側15の空隙率が29%、一端側14の空隙率が36%、金属蓋3とセラミック体1との間における空隙率が周縁部で40%、中央部で51%であった。試料2に関しては、全ての領域において、空隙率が35%程度であった。
これらの結果から、本発明の構成を採用することによって、セラミック体1の一端側14においてセラミック体1が急激に冷却されてしまうことを抑制できることが確認できた。
10:ヒータ
1:セラミック体
11:筒部
12:蓋部
13:開口
2:発熱抵抗体
3:金属筒
30:加熱領域
31:凸部
4:金属蓋
5:リード
6:流路
7:充填剤

Claims (4)

  1. 柱状または筒状のセラミック体と、該セラミック体の内部に設けられた発熱抵抗体と、前記セラミック体の全体が挿入された金属筒と、前記セラミック体の外周面および前記金属筒の内周面の間に充填された充填剤とを備え、前記金属筒の外周面は、前記セラミック体の一端側から他端側に向って流れる被加熱物に接触する加熱領域を有しており、前記充填剤は、前記セラミック体の一端側における空隙率が他端側における空隙率よりも大きいことを特徴とするヒータ。
  2. 前記金属筒の一端側の開口を塞ぐ金属蓋をさらに備え、前記充填剤が前記セラミック体の一端側の端面と前記金属蓋の内面との間にも充填されており、前記充填剤は、前記セラミック体と前記金属蓋との間における空隙率が前記セラミック体の一端側における空隙率よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載のヒータ。
  3. 前記充填剤は、前記金属蓋と前記セラミック体との間において前記セラミック体の長さ方向に垂直な断面で見たときに、空隙率が中央部において周縁部よりも大きいことを特徴とする請求項2に記載のヒータ。
  4. 前記セラミック体が円筒状または円柱状であるとともに前記金属筒が円筒状であり、前記セラミック体の中心軸と前記金属筒の中心軸とがずれていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のヒータ。
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