(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態のコミュニケーションシステムの構成を示した図である。図1に示されるように、コミュニケーションシステムは、サーバ180は、公衆通信回線等を介して、第1の携帯端末101と、第2の携帯端末102と接続されている。
第1の携帯端末101、及び第1のタグ装置151の間も任意の接続手法を用いて通信可能とする。接続手法としてはどのような手法を用いても良いが、本実施形態では、Bluetooth(登録商標)などの近距離無線通信を用いる。
第2の携帯端末102も、第1の携帯端末101と同様に、第2のタグ装置152と近距離無線通信等を介して接続される。
第1のタグ装置151や、第2のタグ装置152は、ペット(例えば犬)など、ライフログとしての記録や監視の対象(生物)に装着する。
図2は、第1のタグ装置151の外観を例示した図である。図2に示されるような第1のタグ装置151は、バンド202等により監視対象の生物(例えばペット)に装着される。第1のタグ装置151は、カバー下部201の内部にLEDを備えており、様々な状況で点灯して、ペットの飼い主等に通知できる。
図3は、第1のタグ装置151の構成を示したブロック図である。図3に示されるように第1のタグ装置151は、無線通信モジュール301と、プロセッサ302と、タグ情報記憶部303と、フレンド情報記憶部304と、クロックIC305と、照明制御部306と、LED307と、電源部308と、を備える。第1のタグ装置151の各構成は、電源部308から供給される電力により駆動する。
本実施形態においては、タグ装置毎に携帯端末が対応づけられるものとする。そして、タグ装置は、対応づけられた携帯端末からの指示に従って様々な処理を行う。
なお、タグ装置毎に対応付けられる携帯端末の数が制限されるものではない。例えば、ペットを家族全員のうち、いずれか一人以上で散歩を行うために、家族全員の各々が所持している携帯端末全てを、当該タグ装置と対応付けても良い。
無線通信モジュール301は、他のタグ装置や携帯端末との間で無線通信を行うためのモジュールとする。本実施形態では、他のタグ装置と情報を送受信するための接続手法として、Bluetooth(登録商標)による無線通信を用いる。
Bluetooth(登録商標)は、クライアント(換言すれば、セントラル)とサーバ(換言すれば、ペリフェラル)との間でプロファイルに従って無線通信を行う近距離無線通信規格であって、クライアント機能を有する電子機器と、サーバ機能を有する電子機器との間で通信を確立する。クライアント機能を有する電子機器、及びサーバ機能を有する電子機器の間に同じプロファイルが格納されている場合に、通信が可能となる。
本実施形態では、近距離無線通信技術Bluetooth(登録商標)の拡張仕様の一つで、極低電力で通信が可能なBluetooth LE(以下、BLE通信とも称す)を用いる例とするが、他の仕様を用いても良い。BLE通信を行う場合に、プロファイルとしてGATTプロファイルを利用することができる。GATTプロファイルにおいてはサービスを定義できるので、ペットに装着しているタグ装置として適切なサービスを提供できる。
無線通信モジュール301は、出会ったペットが装着しているタグ装置が、予め定められた距離範囲内に含まれた場合に、他のタグ装置から送信されてきた情報を受信可能とする。この予め定められた距離範囲は、実施の態様に応じて定められ、信号を送信する際の電力等を調整して設定可能とする。距離範囲としては、ペットが出会ったと見なすことが可能な距離であればよく、例えば0m〜1mの範囲内としても良い。
プロセッサ302は、例えばCPU(Central Processing Unit)などの制御手段であって、第1のタグ装置151の全体を制御するための電子回路とする。例えば、プロセッサ302は、無線通信モジュール301を制御して、第1の携帯端末101や他のタグ装置との間で情報を送受信するための制御を行う。
クロックIC305は、現在の時刻情報を出力する。
タグ情報記憶部303は、無線通信モジュール301が受信した情報(例えば、タグID)と、クロックIC305から入力された受信した時の時刻情報と、を対応づけて記憶する。これにより、第1のタグ装置151に近づいたタグ装置のタグID、換言すればタグ装置を備え付けているペットを識別するための情報が記録される。
フレンド情報記憶部304は、無線通信モジュール301が以前受信したタグ装置のタグIDが格納されている。格納する条件は、第1のタグ装置151を装着しているペットと親しいとみなせる条件であれば良い。
照明制御部306は、LED307の点灯制御を行う。例えば、照明制御部306は、フレンド情報記憶部304に格納されているタグIDと、無線通信モジュール301が受信したタグIDが一致した場合に、LED307を点灯させる制御を行う。
なお、第1のタグ装置151のLED307は、他にも様々な状況で点灯しても良い。例えば、互いに情報取得可能か否かを点灯表示しても良い。
そして、タグ装置の各々が上述した構成を備えることで、複数のタグ装置が通信可能な範囲内に近づいた場合に、相互間でタグIDの送受信が行われる。
なお、第2のタグ装置152などの他のタグ装置についても、第1のタグ装置151と同様の構成を備えているものとして説明を省略する。
次にプロセッサ302でプログラムを実行した場合の構成について説明する。図4は、第1のタグ装置151のプロセッサ302が、(図示しない)記憶部に記憶されたプログラムを実行したことで実現された構成を示したブロック図である。図4に示されるように、プロセッサ302は、切替制御部401と、通信制御部402と、を実現する。
通信制御部402は、無線通信モジュール301を介して、他の電子機器との間でデータの送受信を制御する。
切替制御部401は、第1のタグ装置のBluetooth(登録商標)通信における、サーバ機能と、クライアント機能と、を切り替える制御を行う。なお、クライアント(セントラル)機能は、少なくとも他のタグ装置からのアドバタイジング・パケットを受信制御する機能を有する。一方、サーバ(ペリフェラル)機能は、少なくともアドバタイジング・パケットのブロードキャスト(送信)を制御する機能を有する。
なお、アドバタイジング・パケットとは、当該パケットを送信する電子機器の存在を周囲の電子機器に伝えるためのパケットとする。本実施形態において、アドバタイジング・パケットには、当該パケットを送信するタグ装置を識別するタグIDが含まれている。
第1のタグ装置151及び第2のタグ装置152がBluetooth(登録商標)による通信を行う場合に、第1のタグ装置151及び第2のタグ装置152のうちいずれか一方がクライアント機能を実現し、いずれか他方がサーバ機能を実現する必要がある。
例えば、第1のタグ装置151がクライアントとして機能し、第2のタグ装置152がサーバとして機能している場合に、第1のタグ装置151がブロードキャストしているアドバタイジング・パケットを、第2のタグ装置152が受信できる。換言すると、第1のタグ装置151及び第2のタグ装置152が両方ともクライアントとして機能している場合、又は両方ともサーバとして機能している場合には相互間で通信を行わない。
そこで、本実施形態では、タグ装置(例えば、第1のタグ装置151、及び第2のタグ装置152)において、クライアント機能と、サーバ機能と、をランダムに複数回切り替えることとした。
本実施形態では、第1のタグ装置151がクライアント機能に切り替えられた際に、クライアント用の期間を設定する。そして、クライアント機能を実現している間、第1のタグ装置151の通信制御部402は、他のタグ装置のタグIDを含むアドバタイジング・パケットをスキャンし、アドバタイジング・パケットを受信可能な状態に制御する。
そして、通信制御部402が、アドバタイジング・パケットの受信制御をした場合、アドバタイジング・パケットに含まれている情報、例えばタグIDを、クロックIC305から入力された時刻情報と対応づけて、タグ情報記憶部303に書き込み制御を行う。
切替制御部401は、クロックIC305を用いて、クライアント用の期間を経過したと判断した場合に、第1のタグ装置151をクライアント機能からサーバ機能に切り替える。
本実施形態では、第1のタグ装置151がサーバ機能に切り替えられた際に、サーバ用の期間を設定する。そして、サーバ機能を実現している間、通信制御部402は、第1のタグ装置151のタグIDを含むアドバタイジング・パケットをブロードキャストで少なくとも1回送信する制御を行う。
クライアント機能及びサーバ機能が切り替えられる毎に、切替制御部401は、サーバ用の期間、及びクライアント用の期間に対して、第n(nは1以上の整数)回目と第n+1回目とで少なくともサーバ用の期間及びクライアント用の期間の少なくとも一方の長さが異なりうる制御を行う。なお、回数は、サーバ用の期間及びクライアント用の期間を組み合わせた期間が経過する毎に1増加する。
例えば、クライアント用の期間は、切り替えられる毎に2秒±1秒の範囲内でランダムに設定され、サーバ用の期間は、切り替えられる毎に3秒±1秒の範囲内でランダムに設定される。これにより第1のタグ装置151は、他のタグ装置との間で、送信及び受信を行う期間にずれが生じるため、相互に情報の送受信が可能となる。
これにより、タグ装置及び他のタグ装置の間で、サーバ用の期間とクライアント用の期間とがずれるように制御される。よって、タグ装置がクライアント機能及びサーバ機能のうちいずれか一方を実現している間に、他のタグ装置がクライアント機能及びサーバ機能のうちいずれか他方を実現している可能性を向上させている。これにより、タグ装置間でタグIDを授受できる可能性を向上させることができる。
次に、携帯端末について説明する。図5は、第1の携帯端末101のハードウェア構成を示した図である。図5に示されるように、第1の携帯端末101は、GPS501と、無線通信モジュール502と、プロセッサ503と、公衆ネットワーク通信部504と、表示部505と、入力部506と、記憶部507と、で構成されている。なお、本実施形態は、タグ装置と情報を送受信する電子機器として、携帯端末を用いた例について説明するが、タグ装置及びサーバ180と送受信可能であり、GPS等で位置情報を取得可能な電子機器であればよく、例えばタブレット端末等を用いても良い。
GPS501は、第1の携帯端末101の現在の位置情報を取得する。表示部505は、例えばLCDや有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等で構成され、プロセッサ503からの制御に従って、様々な情報を表示する。入力部506は、例えばタッチパネルやボタン等で構成され、ユーザから各種指示や情報入力を受け付ける。
公衆ネットワーク通信部504は、プロセッサ503による制御に従って、公衆通信回線を介して接続された装置との間で情報の送受信を行う。
記憶部507は、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等の不揮発性の記憶媒体を有し、ペットに関連する情報を管理するためのアプリケーションの他、各種のプログラムや設定情報等を記憶する。
無線通信モジュール502は、Bluetooth(登録商標)などの接続手法を用いて、第1のタグ装置151との間で情報の送受信を行う。本実施形態の無線通信モジュール502は、Bluetooth(登録商標)のクライアント機能を実現し、サーバ機能を実現しているタグ装置との間で接続を確立し、データの送受信を行う。無線通信モジュール502もBLE通信に対応し、タグ装置と同じプロファイル(例えばGATTプロファイル)を有するモジュールとする。
プロセッサ503は、例えばCPU(Central Processing Unit)などの制御手段であって、第1の携帯端末101全体を制御するための電子回路とする。また、プロセッサ503は、記憶部507に記憶されているアプリケーションを実行することで、ペットに関連する情報の管理を開始する。
次にプロセッサ503でアプリケーションを実行した場合の構成について説明する。図6は、第1の携帯端末101のプロセッサ503が、アプリケーションを実行したことで実現された構成を示したブロック図である。図6に示されるように、プロセッサ503は、表示制御部601と、SNS通信制御部602と、タグ通信部603と、散歩コース記録制御部604と、を実現する。
SNS通信制御部602は、公衆ネットワーク通信部504を介して、サーバ180と情報の送受信を行う。サーバ180はSNSを提供しているため、SNS通信制御部602は、サーバ180と送受信を行うことで、サーバ180が提供しているSNSを第1の携帯端末101上で利用することができる。
タグ通信部603は、第1の携帯端末101と対応づけられている第1のタグ装置151との間で情報の送受信を行う。なお、本実施形態において、第1の携帯端末101と対応付けられるタグ装置を一つに制限するものではなく、監視対象となる生物(例えばペット)の数に応じて対応付けを可能とする。
そして、タグ通信部603は、第1のタグ装置151が散歩中に他のタグ装置から受信したタグIDを、第1のタグ装置151から受信する。受信するタイミングは特に制限するものではなく、散歩中に受信しても良いし、散歩終了後に一括して受信しても良い。
散歩コース記録制御部604は、第1の携帯端末101が散歩中に移動した経路を示す散歩コース情報を、記憶部507に記憶する制御を行う。
表示制御部601は、第1のタグ装置151から無線通信モジュール502が受信した他のタグ装置を識別する他のタグIDで識別可能なペットの情報(例えば散歩中に出会ったペットの名前やアイコン)と、第1のタグ装置151が他のタグ装置(例えば第2のタグ装置152)から他のタグIDを受信した時刻、又は当該時刻に第1の携帯端末101が存在した位置情報と、を表示する。なお、本実施形態は、携帯端末にGPSを搭載させる例について説明するが、タグ装置にGPSを搭載し、表示制御部601が、タグ装置が存在した位置情報を表示しても良い。なお、他のタグIDで識別可能なペットの情報(例えば散歩中に出会ったペットの名前やアイコン)は、サーバ180から受信したものとする。
さらに、表示制御部601は、散歩コース記録制御部604により記憶部507に記憶された散歩コース情報で示された経路上に、第1のタグ装置151が他のタグ装置のタグIDを受信した位置情報を表示する。これにより、ユーザは、どの位置で他のペットに出会ったのか認識できる。
SNS通信制御部602は、無線通信モジュール502が受信した、他のタグ装置を識別する他のタグIDと、第1のタグ装置151を識別するタグIDと、他のタグ装置から他のタグIDを受信した時刻と、当該時刻の時にGPS501から取得した位置情報と、を対応づけて、サーバ180に送信する。
また、SNS通信制御部602は、ペット毎に設定された情報の開示レベルに従って、情報を送受信する。例えば、SNS通信制御部602は、第2のタグ装置152から受信したタグIDで識別可能な情報(例えば、タグIDで識別されるペットの名前やアイコン等)をサーバ180から受信する。また、SNS通信制御部602は、第3のタグ装置から受信したタグIDで識別可能な情報をサーバ180から受信することを拒否された場合に、第3のタグ装置から受信したタグIDで識別可能な情報の取得要求を、フレンド登録の要求等として、サーバ180に対して送信する。これにより、第3のタグ装置と対応づけられた第3の携帯端末が、第1の携帯端末101からのフレンド登録等を了承した場合に、SNS通信制御部602は、サーバ180から、第3のタグ装置から受信した他のタグIDで識別可能な情報を受信できる。
このように、表示制御部601は、サーバ180に対して取得要求を送信した後、第3のタグ装置のユーザから取得要求が了承された場合に、当該第3のタグ装置のタグIDで識別可能な情報をサーバ180から受信し、表示する。
図1に戻り、サーバ180の構成について説明する。サーバ180は、ペットの情報をユーザが保存したり、他のユーザとペットに関する情報を交換したりするためのSNSのためのサーバとする。サーバ180は、通信処理部181と、SNSサーバアプリケーション部182と、記憶部183と、を備え、携帯端末等(例えば、第1の携帯端末101や、第2の携帯端末102)に対して、SNSによる様々なサービスを提供する。
記憶部183は、SNSを提供するための様々な情報を記憶する。記憶部183は、少なくとも、公開レベル記憶テーブルと、出会い情報記憶テーブルと、散歩コース記憶テーブルと、を記憶する。
公開レベル記憶テーブルは、SNSに登録しているユーザのタグ装置と対応づけられているペットに関する情報の公開レベルを記憶している。図7は、公開レベル記憶テーブルのテーブル構造を示した図である。図7に示されるように、公開レベル記憶テーブルは、タグIDと、公開レベルと、を対応づけて記憶している。当該公開レベル記憶テーブルによりタグIDで検索することで、タグ装置に設定された公開レベルを読み出すことができる。当該公開レベルは、タグIDで識別されるタグ装置を装着しているペットの情報を、他のユーザに対して提供可能な範囲を設定可能とする。例えば、公開レベルを設定することで、不特定多数に公開可能にしたり、友人関係が設定されたユーザに限り公開可能にしたり、迷子のペットを探索する場合に限り制限した情報を公開可能にしたり、一切公開しないよう設定したりできる。また、公開レベル記憶テーブルにおいては、例えば親しい友人、お散歩友人など、友人のレベルを設定し、相手によって公開レベルを設定することも可能である。
出会い情報記憶テーブルは、散歩の際に出会ったペットに関する情報を記憶している。図8は、出会い情報記憶テーブルのテーブル構造を示した図である。図8に示されるように、出会い情報記憶テーブルは、第1のタグIDと、時刻と、第2のタグIDと、場所と、を対応づけて記憶している。第1のタグIDは、出会ったペットのうちいずれか一方に装着されたタグ装置が保持するIDであり、第2のタグIDは、出会ったペットのうちいずれか他方に装着されたタグ装置が保持するIDとする。時刻は、これら複数のタグ装置同士が通信可能な範囲内に入った時刻、換言すればこれら複数のペットが出会った時刻とする。場所は、ペットが出会った位置とする。出会い情報記憶テーブルは、携帯端末から送信されてきた情報に基づいて登録される。
散歩コース記憶テーブルは、ペットとともに携帯端末が移動したコースを記憶している。図9は、散歩コース記憶テーブルのテーブル構造を示した図である。図9に示されるように、散歩コース記憶テーブルは、タグIDと、時刻と、散歩コースと、を対応づけて記憶している。タグIDは、散歩したペットが装着していたタグ装置を識別する(換言すればペットを識別する)。散歩コースは、当該ペットが散歩したコースと、当該ペットの散歩中にGPSにより検出された位置情報群と、で構成される。時刻は、位置情報群の各々の位置情報毎に対応づけられた時刻群とする。
本実施形態では、ペットに関する情報の保持手法の一例として、サーバ180が、公開レベル記憶テーブルと、出会い情報記憶テーブルと、散歩コース記憶テーブルと、を備える例について説明したが、このような保持手法に制限するものではなく、他の態様で保持しても良い。また、サーバ180が、ペットに関する情報を保持することに制限するものではなく、携帯端末や他の機器で保持しても良い。
通信処理部181は、公衆通信回線等を介して、第1の携帯端末101や、第2の携帯端末102等と情報を送受信するための処理を行う。
SNSサーバアプリケーション部182は、携帯端末等にSNS(Social Networking Service)を提供するためのアプリケーションとする。サーバ180が、SNSサーバアプリケーション部182を実行し、通信処理部181を介して携帯端末(例えば第1の携帯端末101や、第2の携帯端末102)と送受信を行うことで、記憶部183に記憶された情報に従って、携帯端末に対してSNSを用いた様々な機能を提供する。本実施形態では、ペットに関するライフログを管理したり、ペットの飼い主間でペットに関するコミュニケーションをするためのSNSが提供される。
図10は、第1の携帯端末101が、サーバ180から送信された情報に従って、表示した第1の画面例とする。図10に示される例では、サーバ180の記憶部183の散歩コース記憶テーブルと、出会い情報記憶テーブルと、に基づいて、ある日に散歩した散歩コースと、当該散歩コース中に出会ったペットの情報と、が示されている。図10に示す例では、自宅を示すアイコン1001から散歩コース1002を移動した例を示している。図10に示される例のうち(1)、(2)、(3)、(4)で示される位置で、他のペットと出会ったことが示されている。図10に示される画面例では、出会ったペットに関する公開レベルに従って、アイコンなどの情報が表示される。
図11は、第1の携帯端末101が、サーバ180から送信された情報に従って、表示した第2の画面例とする。図11に示される例では、サーバ180の記憶部183の散歩コース記憶テーブルと、出会い情報記憶テーブルと、に基づいて、日にち毎にあるペットに出会った場所を、散歩コース上に表した例とする。図11に示す例では、あるペット(例えば他のユーザが飼っているケンくん)について、第1の携帯端末101のユーザが飼っているペットと出会った位置を、第1の携帯端末101のユーザが飼っているペットの散歩コース上に表されている。このように、第1の携帯端末101上で、誰とどこで出会ったのかを表示することができる。ただし当該表示も、設定されている公開レベルに依存しているものとする。
図12は、第1の携帯端末101が、サーバ180から送信された情報に従って、表示した第3の画面例とする。図12に示される例では、サーバ180の記憶部183の出会い情報記憶テーブルに基づいて、よく出会うことが多いペットを上から順に表した例とする。これにより、ユーザは、散歩中によく出会うペットを認識することができる。例えば、ペットを散歩する人が変わった(子供から親など)場合に、出会ったペットと自分のペットの仲が良いか否かを確認できる。
図13は、第1の携帯端末101が、サーバ180から送信された情報に従って、表示された第4の画面例とする。図13に示される例では、サーバ180の記憶部183に記憶された、日にち単位の第1のタグ装置151の移動情報に基づいて、ペットの移動履歴を表した例とする。これにより、ユーザは、ペットの日にち単位の活動量を認識できる。このように蓄積された移動履歴に従って、ペットの状態を推測して表示しても良い。
さらには、第1の携帯端末101が、他のペットに関する情報を表示する際に、散歩中に出会ったペットを絞り込む条件を設定可能としてもよく、例えば、同一犬種のみ表示するように条件を設定可能としても良い。
次に本実施形態のタグ装置、及び携帯端末間で行われる処理について説明する。図14は、本実施形態のタグ装置、及び携帯端末間で行われる処理を示したシーケンス図である。
まず、第1のタグ装置151は、電源ONとなる操作を受け付ける(ステップS1401)。第1のタグ装置151は、起動した際に、サーバ機能を実現する。なお、本実施形態では、起動した際に、クライアント機能及びサーバ機能のうちどちらを実現するのかを制限するものではない。図14に示すシーケンス図では、説明を容易にするために、第1のタグ装置151が起動した際にサーバ機能を実現し、第2のタグ装置152が起動した際にクライアント機能を実現している。
第1のタグ装置151の通信制御部402は、第1のタグ装置151のタグIDを格納したアドバタイジング・パケットを、無線通信モジュール301を介してブロードキャストで送信する(ステップS1402)。なお、アドバタイジング・パケットの送信する回数は少なくとも一回以上であればよい。なお、アドバタイジング・パケットのブロードキャストは、第1のタグ装置151がサーバ機能を実現している間、所定の時間間隔毎に行うものとする(ステップS1402〜ステップS1404)。
そして、第1のタグ装置151の切替制御部401は、起動してからサーバ用の期間を経過した場合に、サーバ機能から、クライアント機能に切り替える制御を行う(ステップS1405)。なお、その際にクライアント用の期間の設定も行う。
一方、第2のタグ装置152は、電源ONとなる操作を受け付ける(ステップS1421)。第2のタグ装置152は、起動した際に、クライアント機能を実現する。
第2のタグ装置152の通信制御部402は、無線通信モジュール301を介して、他のタグ装置から送信されたアドバタイジング・パケットのスキャニングを行い、受信可能な状態に制御する(ステップS1422)。
そして、第2のタグ装置152の通信制御部402が、送信されているアドバタイジング・パケットを検出した場合に、当該アドバタイジング・パケットを受信し、アドバタイジング・パケットに含まれているタグIDを、受信した時刻と対応付けて、タグ情報記憶部303に記憶する(ステップS1423)。
そして、第2のタグ装置152の切替制御部401は、起動してからクライアント用の期間を経過した場合に、クライアント機能から、サーバ機能に切り替える制御を行う(ステップS1424)。なお、その際にサーバ用の期間の設定も行う。
そして、第2のタグ装置152の通信制御部402は、第2のタグ装置152のタグIDを格納したアドバタイジング・パケットを、無線通信モジュール301を介してブロードキャストで送信する(ステップS1425)。
第1のタグ装置151の通信制御部402は、クライアント機能に切り替えられた後、無線通信モジュール301を介して、他のタグ装置から送信されたアドバタイジング・パケットのスキャニングを行い、受信可能な状態に制御する(ステップS1406)。
そして、第1のタグ装置151の通信制御部402が、送信されているアドバタイジング・パケットを検出した場合に、当該アドバタイジング・パケットを受信し、アドバタイジング・パケットに含まれているタグIDを、受信した時刻と対応付けて、タグ情報記憶部303に記憶する(ステップS1407)。
そして、第1のタグ装置151の切替制御部401は、起動してからクライアント用の期間を経過した場合に、クライアント機能から、サーバ機能に切り替える制御を行う(ステップS1408)。なお、その際にサーバ用の期間の設定も行う。
次に、第1のタグ装置151が第1の携帯端末101に、散歩中に出会ったペットの情報が示された出会い情報を送信する場合の手順について説明する。
なお、ステップS1409〜S1410は、第1のタグ装置151がサーバ機能を実現しているタイミングで行われる。このため、第1のタグ装置151の通信制御部402は、第1のタグ装置151のタグIDを格納したアドバタイジング・パケットを、無線通信モジュール301を介してブロードキャストで送信する(ステップS1409)。
一方、第1の携帯端末101は、クライアント機能を実現しているものとする。このため、第1の携帯端末101のタグ通信部603は、タグ装置から送信されたアドバタイジング・パケットのスキャニングを行い、受信可能な状態に制御する(ステップS1431)。
そして、第1の携帯端末101のタグ通信部603が、送信されているアドバタイジング・パケットを検出した場合に、当該アドバタイジング・パケットを受信し、アドバタイジング・パケットに含まれているタグIDが、第1の携帯端末101と対応付けられているタグ装置のタグIDと一致するかを判定する(ステップS1432)。
そして、第1の携帯端末101のタグ通信部603は、タグIDが一致していると判定した場合に、第1のタグ装置151に対して接続要求を行う(ステップS1433)。なお、接続する際の具体的な処理手順については省略する。
そして、第1の携帯端末101と、第1のタグ装置151と、の間で通信が確立された場合に、第1のタグ装置151の通信制御部402は、第1の携帯端末101に対して、タグ情報記憶部303に登録されているタグID等を含む出会い情報を送信する(ステップS1410)。これにより、第1の携帯端末101は、第1のタグ装置151を装着したペットが出会ったペットに関する情報を取得できる。
次に、本実施形態のコミュニケーションシステムにおける全体的な処理について説明する。図15は、本実施形態のコミュニケーションシステムにおける上述した処理の手順を示すフローチャートである。図15に示す例は、散歩の開始時からの処理手順とする。
まず、携帯端末(例えば第1の携帯端末101)は、散歩中の記録を行うためのアプリケーションを起動する(ステップS1501)。当該起動は、ユーザからの操作に従ったものでも良いし、ペットに装着された第1のタグ装置151と接触することをトリガーとしてもよい。また、例えばお散歩に行くときにのみ、タグ装置を装着する場合には、タグ装置自身の振動などの動きから、アプリケーションを起動してもよい。なお、本実施形態のアプリケーションは、SNSにアクセスするためのアプリケーションと共有するが、別構成としても良い。
そして、本実施形態では、アプリケーションの起動時に、タグ通信部603が、携帯端末と対応づけられたタグ装置(例えば第1のタグ装置151)に対して、起動要求を行う。これにより、第1のタグ装置151が起動する(ステップS1511)。なお、本フローチャートでは、起動した際にクライアント機能を実現する例とする。これにより、タグ装置の通信制御部402が、無線通信モジュール301を介して、他のタグ装置から送信されたアドバタイジング・パケットのスキャニングを開始する。
第1の携帯端末101では、散歩コース記録制御部604が、GPS501に基づいて、散歩コース情報を記憶部507に記録する(ステップS1502)。
そして、第1の携帯端末101のプロセッサ503は、入力部506から、ユーザからの散歩終了の操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS1503)。散歩終了の操作を受け付けていないと判定した場合(ステップS1503:No)、ステップS1502の処理を継続して行う。なお、本フローチャートでは、散歩終了の操作で散歩が終了したか否かを判定する例について説明するが、散歩が終了したか否かの判断基準を、ユーザからの入力に制限するものではなく他の手法を用いても良い。一方、散歩終了の操作を受け付けたと判定した場合(ステップS1503:Yes)、タグ通信部603が、無線通信モジュール502から、散歩終了した旨の通知を、第1のタグ装置151に対して行う(ステップS1504)。
タグ装置(第1のタグ装置151)においては、スキャニングを開始した後、通信制御部402が、無線通信モジュール301を介して、他のペット(犬等)に装着された他のタグ装置からアドバタイジング・パケットを検出したか否かを判定する(ステップS1512)。アドバタイジング・パケットを検出していない場合(ステップS1512:No)、ステップS1514に遷移する。一方、アドバタイジング・パケットを検出したと判定した場合(ステップS1512:Yes)、通信制御部402は、アドバタイジング・パケットに含まれているタグIDを、クロックIC305から入力された現在の時刻と対応づけて、タグ情報記憶部303に登録する(ステップS1513)。
そして、切替制御部401が、クライアント用の期間を経過した場合に、クライアント機能からサーバ機能に切り替える(ステップS1514)。これにより、通信制御部402が、アドバタイジング・パケットをブロードキャストで送信する(ステップS1515)。また、サーバ機能の間は、第1の携帯端末101との間で通信を確立できる。
そして、通信制御部402は、第1の携帯端末101から、散歩終了の通知を受信したか否かを判定する(ステップS1516)。通知を受信していない場合(ステップS1516:No)、切替制御部401が、サーバ用の期間を経過した場合に、サーバ機能からクライアント機能に切り替える(ステップS1517)。そして、ステップS1512から再び処理を行う。
一方、通信制御部402が、通知を受信したと判定した場合(ステップS1516:Yes)、散歩中に格納された、他のタグ装置を示すタグIDを、受信した時刻と対応づけて、第1の携帯端末101に送信する(ステップS1518)。
そして、第1の携帯端末101の無線通信モジュール502は、散歩中に格納されたタグIDを、時刻と対応づけて受信する(ステップS1505)。
そして、第1の携帯端末101の公衆ネットワーク通信部504が、散歩中に格納された、(時刻と対応づけられた)他のタグIDと、第1のタグ装置151を識別するタグIDと、散歩コースと、当該散歩コースの各位置での時刻と、をサーバ180に送信する(ステップS1506)。これにより、サーバ180の記憶部183の出会い情報記憶テーブルと散歩コース記憶テーブルとが更新される。
そして、第1の携帯端末101では、ユーザからの操作に従って、散歩に関する表示制御を行う(ステップS1507)。
次に、図15のステップS1507における、散歩に関する表示制御に関する処理について説明する。図16は、本実施形態の第1の携帯端末101における上述した処理の手順を示すフローチャートである。
まず、SNS通信制御部602が、公衆ネットワーク通信部504を介して、散歩中に会ったペット(例えば犬)を識別するタグID(散歩中に受信したタグID)に基づいて、当該ペットに関する開示レベル等を、サーバ180に問い合わせる(ステップS1601)。
そして、SNS通信制御部602は、サーバ180から問い合わせ結果を受信する(ステップS1602)。そして、SNS通信制御部602は、散歩中に会ったペット(例えば犬)に関する情報が開示可能か否かを判定する(ステップS1603)。開示可能と判定した場合(ステップS1603:Yes)、ステップS1606に遷移する。
一方、SNS通信制御部602が、問い合わせ結果で開示不可能と判定した場合(ステップS1603:No)、SNS通信制御部602が、サーバ180を介して、出会ったペットを管理している携帯端末に対して、情報の開示要求を行う(ステップS1604)。なお、開示要求は、SNSのフレンドの登録申請等でも良い。
そして、SNS通信制御部602は、サーバ180から、開示要求に承諾した旨の返事があったか否かを判定する(ステップS1605)。承諾した旨の返事がない場合(ステップS1605:No)、処理を終了する。一方、承諾した旨の返事があった場合(ステップS1605:Yes)、ステップS1606に遷移する。
そして、SNS通信制御部602は、サーバ180から、散歩中に出会ったペットに関する情報を受信する(ステップS1606)。そして、表示制御部601が、受信した情報の表示を行う(ステップS1607)。これにより、例えば、図10〜図12等で示される画面が表示される。
本実施形態においては、この予め定められた距離範囲に含まれた場合にタグ装置間で情報を送受信する例について説明したが、当該タグ装置間で行われる情報の送受信を予め定められた距離範囲内に含まれた場合に制限するものではない。例えば、検出したアドバタイジング・パケットに含まれているタグIDを全て記憶しても良い。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、タグ装置がクライアント機能とサーバ機能とを交互に切り替える例について説明した。しかしながら、第1の実施形態は、クライアント機能とサーバ機能とを常に交互に切り替えることに制限するものではない。例えば、当該タグ装置を装着しているペットが迷子になった場合に、サーバ機能を維持して、アドバタイジング・パケットを送信し続けることも考えられる。そこで、第2の実施形態では、タグ装置の状況に応じて、クライアント機能とサーバ機能との切り替えを異ならせる例について説明する。なお、タグ装置及び携帯端末の構成は第1の実施形態と同様として説明を省略する。
例えば、従来、ペットが飼い主から離れ、迷子になった場合、飼い主はペットがどこにいるのかわからなくなる。このため、口コミやポスターなどを利用した探索が行われていたが、ポスター等に描かれたペットと見つけた生物が同一か否かの判断が難しい。また、ペットを見つけた場合に、口コミの抑止やポスターの回収が難しい。また、迷子防止のために、GPS機能を有する装置をペットに装着することも考えられるが、当該装置はかなりの電力を必要とする。当該装置は、充電を行わない場合、数時間しか駆動しないことが多い。このため、一定時間を過ぎると足取りがつかめなくなることが多かった。
そこで、本実施形態では、ペットが迷子の場合には、ペットが装着しているタグ装置から、Bluetooth(登録商標)によるアドバタイジング・パケットを送信する例とする。他の電子機器が、当該ペットが装着しているタグ装置からのアドバタイジング・パケットを受信した場合に、飼い主にその旨を通知することで、ペットの位置を認識できる。タグ装置によるアドバタイジング・パケットの送信は、GPS機能と比べて電力を要しないため、長時間のペットの追跡を可能とする。さらにはタグ装置の制御部が、アドバタイジング・パケットの送信間隔を長くすることで、タグ装置の長時間の駆動を可能とする。
図17は、本実施形態の第1のタグ装置151におけるモードの遷移を例示した図である。図17に示されるように第1のタグ装置151は、家モードと、散歩モードと、迷子モードと、を切り替え可能とする。モードの切り替えは、切替制御部401により行われる。
当該第1のタグ装置151を装着したペットが家にいる場合には、家モードが設定される。そして、第1のタグ装置151が家モードに設定されている場合、サーバ機能を実現している。つまり、第1のタグ装置151の通信制御部402は、家モード用の時間間隔(例えば10秒)毎に、アドバタイジング・パケットをブロードキャストで送信している。これにより、家にいる場合に、携帯端末との接続が可能になると共に、ペットが家を勝手に出て、迷子になった場合に、タグIDを周囲に通知していることになる。これにより、他のタグ装置や携帯端末等が、迷子になったペットのタグIDを検出可能となる。
そして、第1のタグ装置151の通信制御部402は、当該第1のタグ装置151と対応付けられた携帯端末(例えば第1の携帯端末101)から、散歩の開始通知を受信した場合に、第1のタグ装置151の切替制御部401が、家モードから、散歩モードに切り替える制御を行う。第1のタグ装置151が散歩モードに設定されている場合、サーバ機能とクライアント機能とを交互に切り替える制御、換言すれば第1の実施形態で示した制御が行われる。
このように、本実施形態では、第1のタグ装置151のプロセッサ302は、家モードの場合に、当該第1のタグ装置151のタグIDを含むアドバタイジングのブロードキャストで送信制御する。そして、第1のタグ装置151のプロセッサ302は、通信が確立された携帯端末から、散歩の開始通知を受信した場合に、家モードから散歩モードに切り替えて、アドバタイジング・パケットのブロードキャストを行うサーバ用の期間と、アドバタイジング・パケットを受信可能なクライアント用の期間と、を交互に切り替える制御を行う。なお、本実施形態は、散歩の開始通知を受信した場合に、モード切替を行う例について説明するが、モードを切り替える条件を、散歩の開始通知を受信した場合に制限するものではなく、例えば、加速度センサーにより検知された加速度で散歩が開始されたと判定された場合や、散歩開始の時刻になった場合等であっても良い。
第1の実施形態と異なる点としては、第1のタグ装置151が、散歩モードのサーバ機能を実現している間、第1の携帯端末101との間で所定の時間間隔(例えば1分)毎に相互通信を行う。所定の時間毎に相互通信を行うことで、第1のタグ装置151のプロセッサ302は、第1の携帯端末101が、近くに存在することを検出できる。そして、第1のタグ装置151のプロセッサ302が、迷子判定用の基準時間(例えば10分)以上、第1の携帯端末101を検出できない場合に、切替制御部401が、第1のタグ装置151を散歩モードから、迷子モードに切り替える制御を行う。第1のタグ装置151が迷子モードに設定されている場合、サーバ機能を実現している。つまり、第1のタグ装置151の通信制御部402は、所定の時間間隔(例えば10秒)毎に、アドバタイジング・パケットをブロードキャストで送信する。これにより、他のタグ装置や携帯端末等が、迷子になったペットのタグIDを検出可能となる。
なお、第1のタグ装置151と複数の携帯端末が対応付けられている場合、本実施形態では複数の携帯端末のうちいずれか一つが検出されていれば、迷子モードへの切り替えは行わないものとする。
このように、本実施形態の第1のタグ装置151のプロセッサ302は、対応付けられている携帯端末(例えば、第1の携帯端末101)との間で通信が基準時間以上確立できなかった場合に、アドバタイジング・パケットをブロードキャストで送信する期間と、アドバタイジング・パケットを受信可能な状態に制御する期間とを交互に切り替える制御を停止し、第1のタグ装置151のタグIDを含むアドバタイジング・パケットのブロードキャストで送信を開始する。
本実施形態では、ペットが迷子になった場合、携帯端末は、ペットが装着しているタグ装置からの情報を受信できなくなる。しかしながら、タグ装置がタグIDを含むアドバタイジング・パケットをブロードキャストで送信することで、ペットの飼い主は、当該タグIDを受信した他の電子機器からサーバ180を介して、ペットに関する情報を取得できる。
次に、第1のタグ装置151を装着した生物が迷子になった場合に行われる処理について説明する。図18は、第1のタグ装置151を装着した生物(例えばペット)が迷子になった場合に行われる処理の手順を表した説明図である。
図18に示されるように、(1)第1のタグ装置151を装着したペットが迷子になった場合、当該ペットの飼い主が、第1の携帯端末101から、SNSを提供しているサーバ180に対して、迷子宣言を通知する。その際に、飼い主は、第1の携帯端末101から、第1のタグ装置151を装着している生物の特徴を、文字列や画像データで通知しても良い。
サーバ180は、SNSに参加しているユーザの各電子機器(例えば第2の携帯端末102)に対して、迷子になった生物の(2)個体識別可能な情報の緊急通知を行う。なお、個体識別可能な情報には、少なくとも第1のタグ装置151のタグIDが含まれている。
(3)第1のタグ装置151は、アドバタイジング・パケットをブロードキャストしている。このため、第2の携帯端末102が、第1のタグ装置151の近くを通った場合には、第2の携帯端末102が、第1のタグ装置151からのアドバタイジング・パケットを受信する。
(3−1)’他の例としては、第2のタグ装置152が、第1のタグ装置151の近くを通った場合には、第1のタグ装置151からのアドバタイジング・パケットを受信する。そして、(3−2)’ 第2のタグ装置152が、第2の携帯端末102に対して、第1のタグ装置151のタグIDを含んだ出会い情報を送信する。
(4)これらのうちいずれか一つにより、第2の携帯端末102は、第1のタグ装置151を装着している生物(ペット)を発見したものとして、発見通知をサーバ180に送信する。図19は、本実施形態の発見通知に含まれている情報を例示した図である。図19に示されるように、発見通知には、検出した第1のタグ装置151のタグID、第2の携帯端末102を識別するための機器識別情報、アドバタイジング・パケットを受信した時の位置情報(例えばGPSデータ)、アドバタイジング・パケットを受信した時刻、が含まれている。
(5)サーバ180は、発見通知に基づいて、第1の携帯端末101に対して第1のタグ装置151を装着している生物が発見されたことを通知する。当該通知には、少なくとも第1のタグ装置151のアドバタイジング・パケットを受信した時刻と、アドバタイジング・パケットを受信した時の位置情報と、が含まれている。これにより、第1の携帯端末101を所持しているユーザは、第1のタグ装置151を装着している生物の位置を特定するのが容易になる。
このように、本実施形態のSNS通信制御部602は、第1の携帯端末101が第1のタグ装置151と(第1のタグ装置151を装着しているペットが迷子のために)通信できない場合に、サーバ180から、他のタグ装置が第1のタグ装置151のアドバタイジング・パケットを受信した時刻、又は当該時刻に他のタグ装置若しくは当該他のタグ装置と対応づけられた他の携帯端末が存在した位置情報と、を受信する。また、SNS通信制御部602は、第1のタグ装置151のタグIDを受信した他のタグ装置のタグIDで識別される情報(例えばペットの名前やアイコン等)を受信しても良い。
そして、表示制御部601が、SNS通信制御部602が受信した情報に基づいて、当該他のタグ装置が第1のタグ装置151のタグIDを受信した時刻、又は当該時刻に他のタグ装置若しくは当該他のタグ装置と対応づけられた携帯端末が存在した位置情報を表示する。次に迷子のペットを探し出すための電子機器について説明する。
図20は、ペットAが迷子になった場合に情報を受信するためのネットワーク構成例を示した図である。図20に示す例では、第1の携帯端末101は、ペットAが迷子になったため、当該ペットAに装着された第1のタグ装置151から情報を受信できない。
そこで、第1の携帯端末101は、サーバ180に対して、迷子宣言、換言すればペットAに装着された第1のタグ装置151のタグIDを受信している電子機器が存在しているか否かの確認要求を行う。
この場合に、第1のタグ装置151は、すでに情報を開示する旨の承諾を受けているユーザの携帯端末(第2の携帯端末102、第15の携帯端末115、第16の携帯端末116)又はタグ装置(第2のタグ装置152、第15のタグ装置165、第16のタグ装置166)が、第1のタグ装置151のタグIDを受信したか否かを示す情報を、サーバ180を介して受信できる。
さらに、通常は開示する旨の承諾を受けていないが、迷子等の場合に限り情報を提供することも可能とする。例えば、携帯端末(例えば、第3の携帯端末103、第17の携帯端末117)、又はタグ装置(例えば、第3のタグ装置153、第17のタグ装置167)は、探索するための情報に限り開示する(探索参加OK)設定がなされている。このため、第1の携帯端末101は、第1のタグ装置151のタグIDを受信したか否かを示す情報を、第3の携帯端末103又は第17の携帯端末117から、サーバ180を介して受信できる。
なお、通常は開示する旨の承諾を受けていないが、迷子等の場合に限り情報を提供する旨の設定は予め行っても良いし、第1の携帯端末101が、サーバ180が提供するSNSで開示するように呼びかけられた場合に、当該呼びかけに応じて設定するようにしても良い。さらには、非開示であっても、迷子が生じた場合に、迷子のペットが装着していたタグ装置のタグIDを受信した時刻と場所に限り開示してもよい。これによりセキュリティを確保しつつ、迷子のペットの探索が容易になる。
また、タグ装置からのアドバタイジング・パケットを受信する電子機器を、携帯端末やタグ装置に制限するものではなく、例えば、道路上に設置された電子機器等を含めてもよい。道路上に設置された電子機器としては、例えば、デジタルサイネージ装置や自動販売機などが含まれる。これらの電子機器が、無線通信モジュールを搭載し、図19で例示した情報をサーバ180に送信する。
図21は、本実施形態における第1のタグ装置151の移動に従って行われた処理を例示した図である。図21に示される例では、第1のタグ装置151を装着したペットは、(A)、(B)、(C)、(D)の順に移動している。
第1のタグ装置151が位置(A)に存在する場合、デジタルサイネージ装置2001が、第1のタグ装置151からのアドバタイジング・パケットを受信し、サーバ180に当該アドバタイジング・パケットに含まれていたタグIDに関する情報と、デジタルサイネージ装置2001を識別する機器識別情報と、を送信している。
第1のタグ装置151が位置(B)に存在する場合、第3の携帯端末103が、第1のタグ装置151からのアドバタイジング・パケットを受信し、サーバ180に当該アドバタイジング・パケットに含まれていたタグIDに関する情報と、GPS情報と、第3の携帯端末103を識別する機器識別情報と、を送信している。
第1のタグ装置151が位置(C)又は位置(D)に存在する場合、デジタルサイネージ装置2002が、第1のタグ装置151からのアドバタイジング・パケットを受信し、サーバ180に当該アドバタイジング・パケットに含まれていたタグIDに関する情報と、デジタルサイネージ装置2001を識別する機器識別情報と、を送信している。
そして、サーバ180は、デジタルサイネージ装置2001、2002、及び第3の携帯端末103からの情報を、第1の携帯端末101に受け渡すことで、第1のタグ装置151を装着しているペットの移動経路を特定できる。
本実施形態では、予め路上に設置されているデジタルサイネージ装置や自動販売機、及びユーザと共に移動している携帯端末の両方からの迷子に関する情報の提供を受けることができるので、いずれか一方から情報の提供を受ける場合と比べて、迷子を見つけ出す確立を向上させることができる。なお、本実施形態は、両方から迷子に関する情報の提供を受ける場合について説明したが、いずれか一方でもよい。なお、サーバ180は、デジタルサイネージ装置毎の機器識別情報と位置情報とを対応付けて管理している。これにより、サーバ180は、デジタルサイネージ装置から、当該デジタルサイネージ装置を識別する機器識別情報を受け取ることで、迷子の位置を特定できる。
また、デジタルサイネージ装置等においては、サーバ180から、迷子宣言として、個体識別可能な情報の緊急通知を受信した場合に、当該個体識別可能な情報に含まれているタグIDと、受信したアドバタイジング・パケットに含まれているタグIDとが一致した場合に、周囲に迷子がいることを喚起する表示を行う。
図22は、本実施形態のデジタルサイネージ装置2001の構造を例示したブロック図である。図22に示されるように、デジタルサイネージ装置2001は、プロセッサ2101と、公衆ネットワーク通信部2102と、表示部2103と、無線通信モジュール2104と、を備えている。
公衆ネットワーク通信部2102は、プロセッサ2101による制御に従って、公衆通信回線を介して接続された装置との間で情報の送受信を行う。例えば、公衆ネットワーク通信部2102は、サーバ180との間で情報の送受信を可能とする。
表示部2103は、例えばLCDや有機ELディスプレイ等で構成され、プロセッサ2101からの制御に従って、様々な情報を表示する。
無線通信モジュール2104は、Bluetooth(登録商標)などの接続手法を用いて、タグ装置との間で情報の送受信を行う。
プロセッサ2101は、デジタルサイネージ装置2001全体を制御する電子回路とする。そして、(図示しない)記憶部に記憶されたプログラムを実行することで、表示制御部2111と、タグ通信部2112と、SNS通信制御部2113と、判定部2114と、を実現する。
表示制御部2111は、表示部2103に情報を表示する制御を行う。
タグ通信部2112は、無線通信モジュール2104においてBluetooth(登録商標)のクライアント機能を実現し、サーバ機能を実現しているタグ装置から、アドバタイジング・パケットを受信するための制御を行う。
SNS通信制御部2113は、公衆ネットワーク通信部2102は、サーバ180から迷子のペットに関する情報を受信する。迷子のペットに関する情報には、当該ペットが装着していたタグ装置のタグIDの他に、現在のペットが備えている装備品(例えば首輪)や、最近撮影した画像データ、飼い主がペットを探すために記載した文字列情報等が含まれている。
判定部2114は、SNS通信制御部2113が受信した迷子のペットに関する情報に含まれているタグIDと、タグ通信部2112が受信したアドバタイジング・パケットに含まれているタグIDと一致するか否かを判定する。
判定部2114が一致すると判定した場合に、表示制御部2111は、表示部2103に、迷子のペットに関する情報を表示する。これにより、周囲の人が、迷子のペットがいることを認識できるため、飼い主がペットを見つける可能性を向上させることができる。
図23は、本実施形態のデジタルサイネージ装置2001が行う処理を例示した図である。図23に示されるように、本実施形態のデジタルサイネージ装置2001は、サーバ180から受信した、個体識別可能な情報の緊急通知に含まれているタグIDが、受信したアドバタイジング・パケットに含まれているタグIDと一致していたため、個体識別可能な情報を、表示部2103に表示制御している。つまり、迷子となったペットが第1のタグ装置151を装着した状態で、デジタルサイネージ装置2001の近傍にいる場合に、デジタルサイネージ装置2001は、当該第1のタグ装置151から受信したタグIDに従って、近傍にいる迷子となったペットに関する情報を表示する。これにより、当該デジタルサイネージ装置2001に迷子となったペットに関する情報が表示された際に、デジタルサイネージ装置2001周辺にいる人があたりを捜索することで、迷子となったペットを探し出すことが可能となる。
次に、本実施形態のコミュニケーションシステムにおける、迷子のペットが生じた場合の処理について説明する。図24は、本実施形態のコミュニケーションシステムにおける上述した処理の手順を示すフローチャートである。本フローチャートでは、非公開を設定している携帯端末に対して探索参加要求を行う場合について説明する。
まず、第1の携帯端末101のSNS通信制御部602は、サーバ180に対して、第1のタグ装置151の情報取得要求を送信する(ステップS2201)。
そして、サーバ180の通信処理部181は、第1の携帯端末101から、第1のタグ装置151の情報の取得要求を受信する(ステップS2211)。第1のタグ装置151の情報の取得要求は、第1のタグ装置151から情報を取得できなかった場合に行われるものであるため、サーバ180は、第1のタグ装置151を装着しているペットAが迷子になったことを認識できる。
そして、サーバ180の通信処理部181は、迷子(ペットA)の探索参加要求を、SNSに参加しているユーザの携帯端末に対してブロードキャストする(ステップS2212)。
そして、通信処理部181は、SNSに参加しているユーザの携帯端末から、探索参加要求に対する応答を受信する(ステップS2213)。
そして、SNSサーバアプリケーション部182は、探索参加に了承(OK)した携帯端末と対応づけられているタグ装置のうち、第1のタグ装置151と送受信した情報を、出会い情報記憶テーブルから取得する(ステップS2214)。
同様に、SNSサーバアプリケーション部182は、第1の携帯端末101に対して開示を承諾(OK)している携帯端末と対応づけられているタグ装置のうち、第1のタグ装置151と送受信した情報を、出会い情報記憶テーブルから取得する(ステップS2215)。
そして、通信処理部181は、ステップS2214〜S2215で取得した情報(第1のタグ装置151と送受信したタグ装置に関する情報)のうち、迷子になってからの情報であって、開示可能な情報を送信する(ステップS2216)。開示が制限される情報としては、例えば、探索参加に承諾した携帯端末と対応づけられているタグ装置を装着しているペットに関する情報等が考えられる。
そして、第1の携帯端末101のSNS通信制御部602が、第1のタグ装置151と送受信したタグ装置の情報を受信する(ステップS2202)。
そして、第1の携帯端末101の表示制御部601が、ステップS2202で受信した情報に基づいて、第1のタグ装置151が装着されたペットAと遭遇した地点、時刻等の場所を表示する(ステップS2203)。
図25は、ペットAが迷子になった場合に、表示制御部601が表示する画面例を示した図である。図25に示される画面例のように、地図情報上に、ペットAと遭遇した地点毎に、遭遇した時刻を付与して表示されている。また、図25に示す例では、開示を承諾しているペットの名前(B、O)と、探索に参加した人のペットの名前(Q)と、が表示されているが、探索に参加した人のペットの名前(Q)を表示しないようにしても良い。
ところで、開示を承諾している人や、探索に参加した人に対して、状況を確認したい場合も存在する。そこで、図25に示されるように、開示を承諾している人に対してメッセージを送信するためのボタン2301、2302を表示しても良い。さらに、探索に参加した人は開示を承諾していないため、直接メッセージを送信することはできない。そこで、直接メッセージを送信することに同意を得るためのボタン2303を表示しても良い。このボタン2303でも、ペットの名前(Q)が表示されているが、ペットの名前を表示せず、時刻と、同意を得るためのボタン2303のみ表示しても良い。
なお、上述した実施形態では、近距離通信を行うタグ装置を用いることで、電力の消費を抑えることができる。これにより、省エネルギー化を図れる他に、迷子の場合に長時間情報を送信することが可能となり、長時間にわたる迷子の探索を実現できる。
つまり、迷子になった場合に備えて、ペットにGPSを装着することも考えられるが、GPSを装着した場合に電源の消費が早いし、装置自体が高価になるという問題が生じる。これに対して、本実施形態では、他のタグ装置と情報を送受信するためのモジュールを備えていれば良いため、電源の消費を抑えるとともに、装置が高価になるのを抑止できる。
第2の実施形態では、タグ装置を装着したペットが迷子等になった場合に、当該タグ装置が、タグIDを含んだアドバタイジング・パケットをブロードキャストし、他のタグ装置等から情報の受信等を行わないことで、省電力化を図ることができる。これにより、長時間タグIDを送信し続けることができるため、当該タグ装置を装着したペットの発見を容易にする。
第2の実施形態では、迷子になったペットが装着しているタグ装置とすれ違った電子機器(例えばデジタルサイネージ装置や、携帯端末)に、当該ペットに関する情報を表示することで、迷子のペットの特定を容易にしている。また、当該電子機器から、サーバ180を介して、タグ装置と対応付けられている携帯端末等にペットの位置に関する情報を通知することで、ペットの検出が容易になる。
(変形例1)
上述した実施形態では、タグ装置毎に携帯端末を対応付ける例について説明したが、1対1で対応付けることに制限するものではなく、1台の携帯端末に複数のタグ装置を対応づけても良い。例えば、一人の飼い主が、複数のペットを飼っている場合に、ペット各々にタグ装置を装着させ、複数のペットを同時に散歩させる際に、1台の携帯端末で、対応付けられた複数のタグ装置の情報を管理することが考えられる。このような場合に、当該複数のタグ装置の各々に対して、当該複数のタグ装置の全てのタグIDを、同一飼い主リスト等に記憶させることが考えられる。そして、同一飼い主リストに登録されたタグIDは、無線通信モジュール301が受信しても、タグ情報記憶部303に記憶させず、LED307による点灯も行わない。これにより、複数のペットを同時に散歩させる際に、散歩中、常に出会い状態になるのを抑止できる。
そして、携帯端末は、散歩が終了したタイミング等に、上述した実施形態と同様に、全てのタグ装置からの情報をサーバ180に送信(アップロード)する。これにより、複数のペットに関する情報の管理を容易に実現できる。
(変形例2)
本実施形態では、ペットにタグ装置を装着する例について説明したが、タグ装置の装着先をペットに制限するものではなく、移動する乗り物や、生体等に装着しても良い。
タグ装置を装着する生体としては、例えば子供が考えられる。第2の実施形態で示したように、タグ装置は長時間情報を出力できるため、当該タグ装置を子供が身に付けている物に装着することで、子供が迷子になった場合の子供の探索が容易になる。なお、子供の探索手法については第2の実施形態と同様の手法を用いれば良いものとして、説明を省略する。
タグ装置の装着先となる、子供が身につけている物としては、例えば、ランドセル、鞄、洋服等が考えられる。これにより、子供が迷子になったため、子供が身につけているタグ装置と、親の携帯端末と、の間で情報が送受信できなくなった場合に、子供が身につけているタグ装置の情報を受信した他のタグ装置等に基づいて、サーバ180を介して、親の携帯端末が、子供が身につけているタグ装置の情報を受け取ることで、子供が移動した場所や、現在の子供の位置等を推測できる。
さらには、親がタグ装置を携帯しても良い。これより、親がタグ装置を携帯して、子供が一緒に散歩した場合に、子供と一緒に散歩に行った散歩コース等をライフログとして管理することができる。
上述した実施形態及び変形例により、携帯端末から、ダグ装置を装着しているペットに関する情報に容易にアクセスできるため、利便性を向上させることができる。さらに、タグ装置間の送受信で取得した情報に基づいて、自分のペットや他のペットに関する情報を確認できるため、現在のペットに関する状況を容易に把握することが可能となる。
上述した実施形態及び変形例においては、サーバ180がタグIDと位置情報と時刻情報とを対応付けて管理している。そして、携帯端末等はサーバ180からこれらの情報を取得することで、ペットの移動履歴を把握することが可能となる。
上述した実施形態及び変形例においては、タグ装置が、アドバタイジング・パケットを送信するためのサーバ機能を実現する期間と、アドバタイジング・パケットを受信するためのクライアント機能を実現する期間と、を切り替えられる毎に時間を異ならせていることで、タグ装置間でタグIDを授受できる可能性が向上している。
上述した実施形態及び変形例の携帯端末で実行されるアプリケーションは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
また、本実施形態及び変形例の携帯端末で実行されるアプリケーションを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施形態の携帯端末で実行されるアプリケーションをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
本発明のいくつかの実施形態及び変形例を説明したが、これらの実施形態及び変形例は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。