JP6277884B2 - 十字軸式自在継手 - Google Patents

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この発明は、例えば、互いに同一直線上に存在しない回転軸同士を、トルク伝達可能に接続する為に使用される十字軸式自在継手(カルダンジョイント)の改良に関する。
自動車用操舵装置は、図7示す様に構成して、ステアリングホイール1の回転をステアリングギヤユニット2の入力軸3に伝達し、この入力軸3の回転に伴って左右1対のタイロッド4、4を押し引きして、前車輪に舵角を付与する様にしている。前記ステアリングホイール1は、ステアリングシャフト5の後端部に支持固定されており、このステアリングシャフト5は、円筒状のステアリングコラム6を軸方向に挿通した状態で、このステアリングコラム6に回転自在に支持されている。又、前記ステアリングシャフト5の前端部は、自在継手7を介して中間シャフト8の後端部に接続し、この中間シャフト8の前端部を、別の自在継手9を介して、前記入力軸3に接続している。尚、図示の例は、電動モータ10を補助動力源として前記ステアリングホイール1を操作する為に要する力の低減を図る、電動式パワーステアリング装置を組み込んでいる。従って、前記ステアリングシャフト5の前端部を、この電動式パワーステアリング装置の入力側に接続し、この電動式パワーステアリング装置の出力軸と前記中間シャフト8の後端部とを、前記自在継手7により、トルクの伝達を自在に接続している。
上述の様な自動車用操舵装置に組み込まれた、互いに同一直線上に存在しない回転軸である、前記ステアリングシャフト5と前記中間シャフト8と前記入力軸3とを接続する、前記両自在継手7、9は、何れも本発明の対象となる十字軸式自在継手である。図8は、特許文献1に記載された自在継手の構造を示している。この図8に示した自在継手11は、1対のヨーク12a、12bを1個の十字軸13を介して、トルク伝達自在に結合して成る。図示の例の場合、これら両ヨーク12a、12bは、それぞれが鋼板等の十分な強度及び剛性を有する金属板に、プレスによる打ち抜き加工及び曲げ加工を施す事により造られており、それぞれが基部14a、14bと、前記両ヨーク12a、12b毎に1対ずつの結合腕部15a、15bとを備える。
このうちの基部14a、14bはそれぞれ、第一フランジ部16a、16bと第二フランジ部17a、17bとを備える。これら各第一フランジ部16a、16bと第二フランジ部17a、17bとはそれぞれ、前記両基部14a、14bの円周方向1箇所に設けられた不連続部18a、18bを挟んで設けられている。前記両基部14a、14b毎に対となった第一、第二各フランジ部16a、16b、17a、17bの互いに整合する位置に、前記両基部14a、14b毎に1対ずつの取付孔を、それぞれこれら両基部14a、14bの軸方向に対して捩れの位置関係となる方向に形成している。又、前記第一フランジ部16a、16bの外側面でこの第一フランジ部16a、16bに形成された取付孔の開口部を囲む部分に、座面部19a、19bを、この取付孔の中心軸に直交する方向に形成している。
又、前記両ヨーク12a、12b毎に1対ずつの結合腕部15a、15bは、それぞれこれら両ヨーク12a、12bの基部14a、14bの先端縁のうちで、これら各基部14a、14bに結合固定される回転軸20a、20bに関する直径方向反対側2箇所位置から、軸方向に延出した状態で設けられている。又、前記各結合腕部15a、15bの先端部にそれぞれ円孔21a、21bが、前記両ヨーク12a、12b毎に1対ずつの結合腕部15a、15b同士の間で、互いに同心に形成されている。そして、前記各円孔21a、21bの内側に、前記十字軸13を構成する4本の軸部22a、22b、22c、22dを、それぞれがシェル型ニードル軸受であるラジアル軸受23a、23bにより、回転自在に支持している。この様な構造により前記両ヨーク12a、12bを、それぞれの基部14a、14bの中心軸同士が傾斜した状態でもトルクの伝達を可能に組み合わせている。
次に、上述の様な十字軸式自在継手を構成する両ヨーク12a、12bの各結合腕部15a、15bに、前記十字軸13を組み付ける方法に就いて、図9を参照しつつ説明する。尚、この図9に記載された自在継手のヨーク12cは、前記図8に示した自在継手11のヨーク12a、12bと、基部14cの構造が異なる。但し、結合腕部に、十字軸を組み付ける方法に就いては、同じ組み付け方法を採用する事ができる。
先ず、図9(a)に示す様に、十字軸13を前記ヨーク12cの軸方向(図9の上下方向)に直交する仮想平面に対して傾けた状態で、前記両結合腕部15a、15aに組み付ける1対の軸部22a、22cのうち、一方の軸部22aの先端部を、一方(図9の右側)の結合腕部15aの内側から、この一方の結合腕部15aの円孔21aに挿入する。次いで、図9(a)に示す状態から、前記十字軸13を、前記仮想平面に対する傾斜角度が小さくなる方向に回転させながら、図9(b)に示す様に、他方の軸部22cを、前記両結合腕部15a、15aの内側面同士の間に配置する。次いで、図9(c)に示す様に、前記他方の軸部22cを他方(図9の左側)の結合腕部15aの円孔21aに挿入する。そして、前記両軸部22a、22cの外周面と、前記両円孔21a、21aの内周面との間に、前記ラジアル軸受23a、23a(図8参照)を組み込む。尚、前記十字軸13を、他方のヨークに組み付ける方法も、同様である。
ところで、上述の様な構成を有する自在継手11の剛性を確保する為には、前記十字軸13の各軸部22a〜22dの直径を大きくする事が考えられる。但し、この場合、前記図9(a)に示す状態から、図9(b)に示す状態に移行させる際、図9(d)に示す様に、前記一方の軸部22aの基端部の外周面の一部(図9にαで示す部分)、及び、前記他方の軸部22cの先端部の一部(図9にβで示す部分)が、前記両結合腕部15a、15aと干渉して、図9(b)に示す状態に移行できなくなる可能性がある。
そこで、特許文献2には、上述の問題を解決する為の構造として、図10、11に示すヨーク12dが記載されている。このヨーク12dは、両結合腕部15c、15cの内側面のうち、両円孔21c、21cよりも先端寄り部分に、凹部24、24が形成されている。これら各凹部24、24は、前記ヨーク12cの軸方向(図10、11の上下方向)に関する一端(図10、11の上端)が前記両結合腕部15c、15cの先端面に開口すると共に、同じく他端(図10、11の下端)が前記両円孔21c、21cの内周面に開口している。
上述の構造の場合、図11に示す様に、前記一方の軸部22aの基端部の外周面の一部(図9、11にαで示す部分)、及び、前記他方の軸部22cの先端部の一部(図9、11にβで示す部分)が、前記凹部24、24の内側を通過する事により、前記両結合腕部15c、15cと前記十字軸13とが干渉する事なく、前記図9(a)に示す状態から、図9(b)に示す状態に移行する事ができる。
但し、上述の構造の場合、前記両結合腕部15c、15cのうちで肉厚が薄い先端寄り部分に前記各凹部24、24を形成している。この為、当該部分の剛性が低下してしまう可能性がある。又、当該部分の剛性の低下を補う為に、他の部分に補強部等を設ける事も考えられるが、この場合にはレイアウト性が低下してしまう可能性がある。更に、上述の構造の場合、前記ヨーク12cに対して、前記十字軸13を組み付ける方法が、上述の方法に限定されてしまう為、組み付け作業の自由度が高くない。
特開2011−158030号公報 特開2006−275086号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、ヨークの両結合腕部の剛性を確保しつつ、これら両結合腕部に十字軸を組み付け易い十字軸式自在継手を実現するものである。
本発明の十字軸式自在継手は、1対のヨークと、これら両ヨーク同士を揺動変位自在に結合する1個の十字軸とを備えている。
このうちの両ヨークはそれぞれ、回転軸の端部を結合固定する為の基部と、この基部の軸方向一端縁のうちで、この回転軸に関する直径方向反対側2箇所位置から軸方向に延出した1対の結合腕部と、これら両結合腕部の先端部に互いに同心に形成された1対の円孔とを備えている。
又、前記十字軸は、隣り合う軸部同士が互いに直交する状態で設けられた4本の軸部がそれぞれ、前記各円孔の内側に軸受を介して回転自在に支持されている。
特に本発明の十字軸式自在継手に於いては、前記両結合腕部のうちの少なくとも一方の結合腕部の内側面のうち、前記円孔よりも前記基部側部分に、前記ヨークの軸方向に関する一端部が、この円孔の内周面に開口した、前記十字軸を構成する軸部の一部を挿入可能な凹部が形成されている。
本発明を実施する場合には、好ましくは請求項2に記載した発明の様に、前記両結合腕部のうちの他方の結合腕部にも、前記凹部を形成する。
又、本発明を実施する場合には、例えば請求項3に記載した発明の様に、前記凹部の、前記両ヨークの中心軸に直交する仮想平面に関する断面形状を円弧形とする。
又、本発明を実施する場合に、例えば、前記両結合腕部のうちの少なくとも一方の結合腕部の内側面のうち、前記円孔よりも先端寄り部分に、前記ヨークの軸方向に関する一端部が、前記結合腕部の先端面に開口すると共に、同じく他端部が、前記円孔の内周面に開口した、前記十字軸を構成する軸部の一部を挿入可能な先端側凹部を形成する事もできる。
上述の様な構成を有する本発明の場合、肉厚を確保し易い、前記両結合腕部の内側面のうちの前記円孔よりも基部側部分に凹部を形成する事により、前記両結合腕部に前記十字軸を組み付ける際、これら両部材同士が干渉する事を防止できる。この結果、前記両結合腕部の剛性を確保しつつ、これら両結合腕部に前記十字軸を組み付け易い構造を実現できる。
又、請求項2に記載した発明によれば、前記結合腕部に前記十字軸を組み付ける際の方向性をなくして、組み付け作業の容易化を図れる。
又、請求項3に記載した発明の場合、前記凹部の形状を、前記十字軸の各軸部の外周面に沿う形状(断面円弧形)にしている。この為、前記両結合腕部のうちの前記凹部を形成した部分の剛性の低下を最小限に抑える事ができる。
更に、請求項4に記載した発明によれば、前記両結合腕部に前記十字軸を組み付ける作業の自由度を向上できる。
本発明の実施の形態の第1例を示す、ヨークの部分断面図。 同じく、図1のA−A断面図(a)と、図1のイ矢視図(b)。 同じく、結合腕部に十字軸を組み付ける手順を説明する為の図。 結合腕部に形成する凹部の形状に関する別例を示す図。 本発明の実施の形態の第2例を示す、図1と同様の図。 同第3例を示す、図1と同様の図。 十字式自在継手を組み込んだ自動車用操舵装置の1例を示す、部分切断側面図。 従来から知られている十字式自在継手の1例を示す部分切断側面図。 ヨークの結合腕部に、十字軸を組み付ける工程に就いて説明する為の図。 ヨークの結合腕部に十字軸を組み付ける際の問題点を解決する事ができる従来構造の1例を示す、ヨークの斜視図。 図10に示す従来構造のヨークに、十字軸を組み付ける状態を説明する為の図。
[実施の形態の第1例]
本発明の実施の形態の第1例に就いて、図1〜3により説明する。尚、本例の特徴は、ヨーク12eを構成する両結合腕部15d、15dの構造を工夫した点にある。その他の部分の構成に就いては、前記図7〜11に示した従来構造の場合と基本的には同じである。この為、重複する部分の説明及び図示は省略又は簡略にし、以下、本例の特徴部分及び先に説明しなかった部分を中心に説明する。尚、以下の説明では、十字軸に組み付けられる1対のヨークのうちの、一方のヨーク12eの構造に本発明を適用した例に就いて説明する。但し、本発明は、前記両ヨークのうちの、他方のヨークに適用する事もできる。
本例の十字軸式自在継手は、前述した従来構造と同様に、1対のヨーク12e(一方のヨークのみ図示)を1個の十字軸13を介して、トルク伝達自在に結合して成る。
図示の例の場合、前記ヨーク12eは、鋼板等の十分な強度及び剛性を有する金属板に、プレスによる打ち抜き加工及び曲げ加工を施す事により、或いは、鋼製丸棒等の金属素材に鍛造加工、打ち抜き加工等を施す事により造られており、基部14dと、1対の結合腕部15d、15dとを備えている。
このうちの基部14dは、前記図7或いは図8〜11に示した、何れの構造を採用しても良い。図示の例では、前記十字軸13の配置空間を確保し易い事から、前記図8に示した構造と同様に、1対のフランジ部と、これら両フランジ部同士の間に不連続部を設けた構造としている。
又、前記両結合腕部15d、15dは、前記基部14dの一端部のうちで、この基部14dに結合固定される回転軸20a、20b(図8参照)に関する直径方向反対側2箇所位置から、軸方向に延出した状態で設けられている。又、前記各結合腕部15d、15dの先端部にそれぞれ円孔21d、21dを、これら両結合腕部15d、15d同士の間で、互いに同心に形成している。
又、前記十字軸13は、中心部に設けられた結合基部27と、この結合基部の円周方向4箇所位置に、外径側に突出した状態で設けられた4本の軸部22a〜22dとから成る。又、これら各軸部22a〜22dの基端部にはそれぞれ、中間部から先端部に掛けての部分よりも大径であるフランジ部25が形成されている。
この様な十字軸13は、前記各軸部22a〜22dを、前記各円孔21d、21dの内側に、それぞれがシェル型ニードル軸受である、ラジアル軸受23a(図8参照)を介して回転自在に支持されている。
特に、本例の十字軸式自在継手の場合、前記両結合腕部15d、15dの内側面のうちの、前記両円孔21d、21dよりも前記基部14d側部分に、凹部26、26が形成されている。これら各凹部26、26の前記ヨーク12eの軸方向に関する一端(図1の左端)は、前記各円孔21d、21dの内周面に開口している。又、前記各凹部26、26の前記ヨーク12eの軸方向に関する他端は、閉じており(結合腕部15d、15dの基端側に開口しておらず)、前記両結合腕部15d、15dの内側面のうちの、前記ヨーク12eの軸方向に関する中央寄り部分に位置している。又、前記各凹部26、26の前記両結合腕部15d、15dの幅方向に関する寸法Wは、前記各円孔21d、21dの内径Dと同じである(W=D)。尚、前記各凹部26、26の前記両結合腕部15d、15dの幅方向に関する寸法Wは、前記各円孔21d、21dの内径よりも大きく(W>D)しても良いし、小さく(W<D)しても良い。更に、前記各凹部26、26の、前記ヨーク12eの中心軸に直交する仮想平面に関する断面形状は、その深さが、前記両結合腕部15d、15dの幅方向{図2(a)の左右方向}中央に向かうほど深くなる円弧形である。これに対し、前記各凹部26、26の、前記ヨーク12eの中心軸を含む仮想平面に関する断面形状は、その深さが一定の直線部とその深さが前記各結合腕部15d、15dの基端側に向かうほど浅くなる傾斜部とから構成されている。尚、前記ヨーク12eの中心軸を含む仮想平面に関する断面形状を、前記結合腕部15d、15dの基端側から、先端側(円孔21d、21d側)に向かうほど深くなる円弧形に形成する事もできる。例えば、この円弧形の曲率半径を、後述する図3(b)に示す状態で、前記十字軸13を一方(図3の時計方向)に回転させた際、この十字軸13の軸部22aのうちの、最も一方(図3の下方)の結合腕部15dに近い部分が通る軌跡の曲率半径よりも、少しだけ大きくすると、前記十字軸13を前記両結合腕部15d、15dに組み込む際に、これら両部材13、15d同士の干渉を防止できると共に、前記十字軸13の基端部の剛性の低下を最小限に抑える事ができる。
尚、本例の場合、前記両結合腕部15d、15dの内側面の先端寄り部分に、前述した従来構造の様な凹部24、24(図10、11参照)を形成していない。
又、前記各凹部26、26の断面形状は、図4に示す様な各種形状を採用できる。具体的には、図4(a)に示す凹部26aの場合、前記ヨーク12eの中心軸に直交する仮想平面に関する断面形状が、その深さが前記両結合腕部15d、15dの幅方向に関して一定である矩形状である。又、図4(b)に示す凹部26bの場合、前記ヨーク12eの中心軸に直交する仮想平面に関する断面形状が、その深さが前記両結合腕部15d、15dの幅方向中央に向かうほど深くなる、三角形状である。更に、図4(c)に示す凹部26cの場合、前記ヨーク12eの中心軸に直交する仮想平面に関する断面形状は、この凹部26cの幅方向両端寄り部分の深さが、幅方向中央に向かうほど深くなる凹曲面状であり、幅方向中間部の深さが、幅方向に関して一定な直線状に形成されている。
次に、前記ヨーク12eの各結合腕部15d、15dに、前記十字軸13を組み付ける方法に就いて、図3を参照しつつ説明する。
先ず、図3(a)に示す様に、前記両結合腕部15d、15dに組み付ける1対の軸部22a、22cを、軸部22aが前記基部14d側となる状態で、これら両結合腕部15d、15dの内側面同士の間に配置(挿入)する。即ち、本例の場合、これら両結合腕部15d、15dの内側面同士の間に、前記両軸部22a、22cを配置するだけの、前記ヨーク12eの軸方向に関する空間が存在する。
次いで、図3(a)に示す状態から、図3(b)に示す様に、前記十字軸13を一方(本例の場合、図3の時計方向)に回転させる。この状態から、前記十字軸13を更に回転させる事により、前記両軸部22a、22cを、前記各円孔21d、21dの内径側に配置する。この際、図3(c)に示す様に、一方の軸部22aの先端部は、一方(図3の下方)の結合腕部15dの凹部26の内側を、前記ヨーク12eの軸方向に関して他方から一方に向かって(図3の右から左へ)通過する様に回転する。一方、他方の軸部22cのフランジ部25の径方向外端部の円周方向一部は、他方(図3の上方)の結合腕部15dの凹部26の内側に入り込んだ状態で回転する。従って、前記十字軸13の回転が前記両結合腕部15d、15dにより妨げられる事はない。そして、前記各軸部22a、22cの外周面と、前記両円孔21d、21dの内周面との間に、ラジアル軸受23a、23a(図8参照)を組み込む。尚、他方のヨークに対する、前記十字軸13の組み付け方法に就いても、同様である。
以上の様な構成を有する本例の十字軸式自在継手の場合、前記両結合腕部15d、15dの内側面のうち、肉厚を確保し易い前記両円孔21d、21dよりも前記基部14d側部分に前記各凹部26、26を形成する事により、前記両結合腕部15d、15dに前記十字軸13を組み付ける際に、これら両部材15d、13同士が干渉する事を防止できる。この為、前記両結合腕部15d、15dの剛性を確保しつつ、これら両結合腕部15d、15dに前記十字軸13を組み付け易い構造を実現できる。
又、本例の場合、両方の結合腕部15d、15dに、前記凹部26、26を形成している為、これら両結合腕部15d、15dに前記十字軸13を組み付ける際の方向性をなくして、組み付け作業の容易化を図れる。即ち、この十字軸13を、図3に示した場合と、逆方向に回転させつつ、前記両結合腕部15d、15dに組み込む事もできる。
又、本例の場合、前記両結合腕部15d、15dに形成した各凹部26、26の形状を、前記十字軸13の各軸部22a〜22dの外周面に沿う円弧形としている。この為、前記両結合腕部15d、15dのうちの前記各凹部26、26を形成した部分の剛性の低下及び応力の集中を最小限に抑える事ができる。
[実施の形態の第2例]
本発明の実施の形態の第2例に就いて、図5により説明する。本例の十字軸式自在継手の場合、ヨーク12fを構成する両結合腕部15e、15eの内側面のうちの、両円孔21e、21eよりも先端寄り部分に、前述した従来構造と同様の凹部24a、24a(特許請求の範囲の先端側凹部に相当)を形成している。これら各凹部24a、24aは、前記ヨーク12fの軸方向(図5の左右方向)に関する一端(図5の左端)が前記両結合腕部15e、15eの先端面に開口すると共に、同じく他端(図5の右端)が前記両円孔21e、21eの内周面に開口している。
又、前記両結合腕部15e、15eの内側面のうち、前記両円孔21e、21eよりも基部14d側部分には、前述した実施の形態の第1例と同様に、凹部26、26が形成されている。本例の場合、これら両凹部26、26と前記両凹部24、24とで、その深さ及び幅寸法を同じとしている。
この様な本例の場合、ヨーク12fの両結合腕部15e、15eに十字軸13(図3参照)を組み付ける作業を、前記図9及び図11で説明した手順、或いは、前記図3で説明した手順で行う事ができる為、組み付け作業の自由度を向上できる。又、前記ヨーク12fの内側に十字軸13を組み込む際の、この十字軸13のヨーク12fの中心軸に対する傾斜角度を大きくできる為、組み立て作業時間を短くできる。
又、本例の場合、前述した図3(a)に示す様に、前記十字軸13を、前記両結合腕部15e、15eの内側面同士の間に配置して、この十字軸13を一方(図5の時計方向)に回転させる際、一方の軸部22aの先端部を、一方(図5の下方)の結合腕部15eの凹部26の内側を、前記ヨーク12eの軸方向に関して他方から一方に向かって(図5の右から左へ)通過させると共に、他方の軸部22cの先端部を、他方(図5の上方)の結合腕部15dの凹部24aの内側を、前記ヨーク12eの軸方向に関して一方から他方に向かって(図5の左から右へ)通過させる様にして組み付ける事もできる。尚、前記十字軸13を回転させる方向を反対にして組み付ける事もできる。その他の構成及び作用効果に就いては、前述した実施の形態の第1例の場合と同様である。
[実施の形態の第3例]
本発明の実施の形態の第3例に就いて、図6により説明する。本例の十字軸式自在継手の場合、ヨーク12gを構成する両結合腕部15f、15fの内側面のうち、両円孔21f、21fよりも基部14d側部分に形成された凹部26d、26dに関して、前記ヨーク12gの軸方向に関する他端部(図6の右端部)の位置を、前述した実施の形態の第1例及び第2例の凹部26よりも前記基部14d側に位置させている。具体的には、前記各凹部26d、26dの前記ヨーク12gの軸方向に関する他端部を、前記両結合腕部15f、15fの基端部に位置させている。その他の構成及び作用効果に就いては、前述した実施の形態の第2例の場合と同様である。
前述した実施の形態の各例では、両方の結合腕部に凹部を形成しているが、本発明を実施する場合には、何れか一方の結合腕部にのみ凹部を形成した構造とする事もできる。
又、凹部の形状は、前述した実施の形態の各例の構造に限定されるものではない。両結合腕部に十字軸を組み付ける際、これら両部材同士の干渉を防止しつつ、組み付けられる各種形状を採用する事ができる。
1 ステアリングホイール
2 ステアリングギヤユニット
3 入力軸
4 タイロッド
5 ステアリングシャフト
6 ステアリングコラム
7 自在継手
8 中間シャフト
9 自在継手
10 電動モータ
11 自在継手
12a、12b、12c、12d、12e、12f、12g ヨーク
13 十字軸
14a、14b、14c、14d 基部
15a、15b、15c、15d、15e、15f 結合腕部
16a、16b 第一フランジ部
17a、17b 第二フランジ部
18a、18b 不連続部
19a、19b 座面部
20a、20b 回転軸
21a、21b、21c、21d、21e、21f 円孔
22a、22b、22c、22d 軸部
23a、23b ラジアル軸受
24、24a 凹部
25 フランジ部
26、26a、26b、26c、26d 凹部
27 結合基部

Claims (4)

  1. 1対のヨークと、これら両ヨーク同士を揺動変位自在に結合する1個の十字軸とを備え、これら両ヨークはそれぞれ、回転軸の端部を結合固定する為の基部と、この基部の軸方向一端縁のうちで、この回転軸に関する直径方向反対側2箇所位置から軸方向に延出した1対の結合腕部と、これら両結合腕部の先端部に互いに同心に形成された1対の円孔とを備え、前記十字軸は、隣り合う軸部同士が互いに直交する状態で設けられた4本の軸部がそれぞれ、前記各円孔の内側に軸受を介して回転自在に支持されている十字軸式自在継手であって、
    前記両結合腕部のうちの少なくとも一方の結合腕部の内側面のうち、前記円孔よりも前記基部側部分に、前記ヨークの軸方向に関する一端部が、この円孔の内周面に開口した、前記十字軸を構成する軸部の一部を挿入可能な凹部が形成されている事を特徴とした十字軸式自在継手。
  2. 前記両結合腕部のうちの他方の結合腕部にも、前記凹部が形成されている、請求項1に記載した十字軸式自在継手。
  3. 前記凹部の、前記両ヨークの中心軸に直交する仮想平面に関する断面形状が円弧形である、請求項1〜2のうちの何れか1項に記載した十字軸式自在継手。
  4. 前記両結合腕部のうちの少なくとも一方の結合腕部の内側面のうち、前記円孔よりも先端寄り部分に、前記ヨークの軸方向に関する一端部が、前記結合腕部の先端面に開口すると共に、同じく他端部が、前記円孔の内周面に開口した、前記十字軸を構成する軸部の一部を挿入可能な先端側凹部が形成されている、請求項1〜3のうちの何れか1項に記載した十字軸式自在継手。
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