JP6277707B2 - テンション制御方法、印刷装置 - Google Patents

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Description

この発明は、例えばロール・トゥ・ロール等によってウェブを搬送するにあたって、ウェブのテンションを制御する技術に関する。
特許文献1には、ウェブ(用紙)を搬送しつつウェブに画像を印刷するプリンターが記載されている。このプリンターでは、ウェブにテンションを与えるロールモーターに対して、ウェブのテンションの測定結果をフィードバックすることで、ウェブのテンションを安定させている。
特許文献2には、いわゆるロール・トゥ・ロールでウェブ(ロール紙)を搬送する装置が記載されている。かかる装置は、ウェブを支持する巻取軸をモーターによって回転させることでウェブを巻取軸に巻き取りつつ、ウェブを搬送する。
特開2009−263044号公報 特開2004−107021号公報
このようにウェブを巻取軸に巻き取るにあたっては、適切なテンションをウェブに与えることが重要となる。なぜなら、テンションが過小であると、ウェブが弛んでしまって、ウェブをしっかりと巻取軸に巻き取れず、逆にテンションが過大であると、ウェブが伸びたり破損したりするおそれがあるからである。そこで、テンションの検出値とテンションの目標値との偏差に基づいて、モーターから巻取軸に出力されるトルクを制御することで、巻取軸が巻き取るウェブのテンションをフィードバック制御することが考えられる。特に、フィードバック制御において積分動作を行うことで、テンションと目標値との間の定常偏差を解消して、ウェブのテンションを目標値に正確に合わせられる。
ただし、ウェブは常時搬送されるわけではないため、巻取軸は回転と停止とを必要に応じて実行する。そして、ウェブの搬送を開始するにあたっては、モーターが偏差の積分値に基づいて巻取軸に出力するトルクを制御しつつ、巻取軸の回転を開始させる。この際、巻取軸の停止中に積分動作によって蓄積された偏差の積分値が大きくなったタイミングで、巻取軸の回転が開始すると、大きな積分値を解消すべく、テンションを緩める方向に大きなトルクが作用して、ウェブが弛んでしまう場合があった。
この発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、巻取軸に巻き取られるウェブのテンションに積分動作に基づくフィードバック制御を行うテンション制御方法および印刷装置において、巻取軸の回転を開始した際にウェブが弛むのを抑制可能とする技術の提供を目的とする。
本発明の第1態様にかかるテンション制御方法は、上記目的を達成するために、回転することでウェブを巻き取る巻取軸が回転を停止している間に、制御量に基づいて、モーターが巻取軸へ出力するトルクをフィードバック制御することで、ウェブに掛かるテンションを制御する第1工程と、巻取軸が回転しつつウェブを巻き取っている間に、制御量に基づいて、モーターが巻取軸へ出力するトルクをフィードバック制御することで、ウェブに掛かるテンションを制御する第2工程とを備え、制御量は、ウェブに掛かるテンションを検出した検出値からウェブに掛かるテンションの目標値を減算した偏差に基づく積分動作によって得られる値を制御量を構成する要素の一つとして有し、第1工程では、制御量を構成する要素の一つとして、正の偏差に基づく積分動作によって得られる値を用いず、第2工程では、制御量を構成する要素の一つとして、正の偏差に基づく積分動作によって得られる値を用いる。
本発明の第1態様にかかる印刷装置は、上記目的を達成するために、回転することでウェブを巻き取ることが可能な巻取軸と、巻取軸にトルクを出力することが可能なモーターと、ウェブに掛かるテンションを検出することが可能な検出器と、検出器が検出した検出値からウェブのテンションの目標値を減算した偏差に基づく積分動作によって得られる値を制御量を構成する要素の一つとして用い、制御量に基づいてモーターが出力するトルクをフィードバック制御することで、ウェブに掛かるテンションを制御する制御部とを備え、制御部は、巻取軸が回転を停止している間に、正の偏差に基づく積分動作によって得られる値を制御量を構成する要素の一つとして用いずにモーターをフィードバック制御する。
このように構成された本発明の第1態様では、巻取軸が回転しつつウェブを巻き取っている間(すなわち、ウェブを搬送している間)は、モーターから巻取軸へ出力されるトルクに対して偏差に基づく積分動作が実行される。したがって、定常偏差を解消して、適切なテンションでウェブの搬送を行うことができる。一方、巻取軸が回転を停止している間(すなわち、ウェブが停止している間)には、正の偏差に基づく積分動作を行わずにモーターがフィードバック制御されるため、偏差の積分値は増大しない。したがって、巻取軸が回転を停止している間に積分動作によって蓄積される偏差の積分値を比較的小さく抑えることができる。その結果、偏差の積分値が大きくなったタイミングで巻取軸の回転が開始するといった状況が生じ難くなり、巻取軸の回転を開始した際にウェブが弛むのを抑制することが可能となっている。
本発明の第2態様にかかるテンション制御方法は、上記目的を達成するために、回転することでウェブを巻き取る巻取軸が回転を停止している間に、制御量に基づいて、モーターが巻取軸へ出力するトルクをフィードバック制御することで、ウェブに掛かるテンションを制御する第1工程と、巻取軸が回転しつつウェブを巻き取っている間に、制御量に基づいて、モーターが巻取軸へ出力するトルクをフィードバック制御することで、ウェブに掛かるテンションを制御する第2工程とを備え、制御量は、ウェブに掛かるテンションを検出した検出値からウェブに掛かるテンションの目標値を減算した偏差に基づく積分動作によって得られる値を制御量を構成する要素の一つとして有し、第1工程では、偏差の積分値が正の値である閾値以上である場合に、制御量を構成する要素の一つとして、正の偏差に基づく積分動作によって得られる値を用いず、偏差の積分値が閾値未満である場合は、制御量を構成する要素の一つとして、正の偏差に基づく積分動作によって得られる値を用い、第2工程では、制御量を構成する要素の一つとして、正の偏差に基づく積分動作によって得られる値を用いる。
このように構成された本発明の第2態様では、巻取軸が回転を停止している間であっても、偏差の積分値が閾値未満である場合は、正の偏差に基づく積分動作がモーターから巻取軸へ出力されるトルクに行われる。したがって、定常偏差を解消して、適切なテンションでウェブを停止させておくことができる。一方、偏差の積分値が正の閾値以上である場合には、正の偏差に基づく積分動作を行わずにモーターがフィードバック制御されるため、巻取軸の停止中に積分動作による偏差の積分値が閾値以上となることが抑制される。その結果、偏差の積分値が大きくなったタイミングで巻取軸の回転が開始するといった状況が生じ難くなり、巻取軸の回転を開始した際にウェブが弛むのを抑制することが可能となる。
また、制御量を構成する要素の一つとして、負の偏差に基づく積分動作によって得られる値を用いるように、テンション制御方法を構成しても良い。かかる構成では、巻取軸が回転を停止している間において、負の偏差(つまり、テンションが緩む方向の偏差)に対しては積分動作を行って、当該偏差を確実に抑制することができる。その結果、ウェブを弛ませることなく停止させておくことができる。
本発明の第3態様にかかるテンション制御方法は、上記目的を達成するために、回転することでウェブを巻き取る巻取軸が回転を停止している間に、制御量に基づいて、モーターが巻取軸へ出力するトルクをフィードバック制御することで、ウェブに掛かるテンションを制御する第1工程と、巻取軸が回転しつつウェブを巻き取っている間に、制御量に基づいて、モーターが巻取軸へ出力するトルクをフィードバック制御することで、ウェブに掛かるテンションを制御する第2工程とを備え、制御量は、ウェブに掛かるテンションを検出した検出値からウェブに掛かるテンションの目標値を減算した偏差に基づく積分動作によって得られる値を制御量を構成する要素の一つとして有し、第1工程では、偏差の積分値が正の値である所定値未満である場合に、制御量を構成する要素の一つとして、正の偏差に基づく積分動作によって得られる値を用いず、偏差の積分値が所定値以上である場合は、制御量を構成する要素の一つとして、正の偏差に基づく積分動作によって得られる値を用い、第2工程では、制御量を構成する要素の一つとして、正の偏差に基づく積分動作によって得られる値を用いる。
このように構成された本発明の第3態様では、偏差が所定値以上となった場合には、正の偏差に基づく積分動作が発動するため、所定値以上に過大となった偏差を適切に抑え込んで、適切なテンションでウェブを停止させておくことができる。
本発明の第4態様にかかるテンション制御方法は、上記目的を達成するために、回転することでウェブを巻き取る巻取軸が回転を停止している間に、制御量に基づいて、モーターが巻取軸へ出力するトルクをフィードバック制御することで、ウェブに掛かるテンションを制御する第1工程と、巻取軸が回転しつつウェブを巻き取っている間に、制御量に基づいて、モーターが巻取軸へ出力するトルクをフィードバック制御することで、ウェブに掛かるテンションを制御する第2工程とを備え、制御量は、ウェブに掛かるテンションを検出した検出値からウェブに掛かるテンションの目標値を減算した偏差に基づく積分動作によって得られる値を制御量を構成する要素の一つとして有し、第1工程及び第2工程では、制御量を構成する要素の一つとして、偏差に基づく積分動作によって得られる値を用い、且つ、第1工程では、偏差に基づく積分動作によって得られる値が時間経過とともに増大することで正の値である閾値に達すると、偏差に基づく積分動作によって得られる値を閾値未満の値にリセットする。
本発明の第4態様にかかる印刷装置は、上記目的を達成するために、回転することでウェブを巻き取ることが可能な巻取軸と、巻取軸にトルクを出力することが可能なモーターと、ウェブのテンションを検出することが可能な検出器と、検出器が検出した検出値からウェブに掛かるテンションの目標値を減算した偏差に基づく積分動作によって得られる値を制御量を構成する要素の一つとして用い、制御量に基づいてモーターが出力するトルクをフィードバック制御することで、ウェブに掛かるテンションを制御する制御部とを備え、制御部は、巻取軸が回転を停止している間に、偏差の積分値が時間経過とともに増大することで正の値である閾値に達すると、偏差の積分値を前記閾値未満の値にリセットする。
このように構成された本発明の第4態様では、巻取軸が回転しつつウェブを巻き取っている間(すなわち、ウェブを搬送している間)は、モーターから巻取軸へ出力されるトルクに対して偏差に基づく積分動作が実行される。したがって、定常偏差を解消して、適切なテンションでウェブの搬送を行うことができる。一方、巻取軸が回転を停止している間(すなわち、ウェブが停止している間)には、偏差の積分値が時間経過とともに増大することで正の閾値に達すると、偏差の積分値を閾値未満の値にリセットしてから、以後の積分動作を行う。したがって、巻取軸の停止中に偏差の積分値が閾値以上となることが抑制され、その結果、偏差の積分値が大きくなったタイミングで巻取軸の回転が開始するといった状況が生じ難くなり、巻取軸の回転を開始した際にウェブが弛むのを抑制することが可能となっている。
本発明を実行可能なプリンターが備える装置構成を例示する図。 図1に示すプリンターを制御する電気的構成を例示する図。 第1実施形態における巻取テンションの制御を例示する図。 第1実施形態における積分動作を例示する図。 巻取軸の停止中における巻取テンション等の挙動を例示する図。 巻取軸の停止中における巻取テンション等の挙動を例示する図。 巻取モーターの出力と巻取軸の回転速度との関係を例示する図。 第2実施形態における巻取テンションの制御を例示する図。 第2実施形態における積分動作を模式的に例示する図。 第3実施形態における巻取テンションの制御を例示する図。 第3実施形態における積分動作を模式的に例示する図。 第4実施形態における巻取テンションの制御を例示する図。 第4実施形態における積分動作を模式的に例示する図。
第1実施形態
図1は、本発明を実行可能なプリンターが備える装置構成を模式的に例示する正面図である。図1に示すように、プリンター1では、その両端が繰出軸20および巻取軸40にロール状に巻き付けられた1枚のシートS(ウェブ)が搬送経路Pcに沿って張架されており、シートSは、繰出軸20から巻取軸40へ向かう搬送方向Dsへ搬送されつつ、画像記録を受ける。シートSの種類は、紙系とフィルム系に大別される。具体例を挙げると、紙系には上質紙、キャスト紙、アート紙、コート紙等があり、フィルム系には合成紙、PET(Polyethylene terephthalate)、PP(polypropylene)等がある。概略的には、プリンター1は、繰出軸20からシートSを繰り出す繰出部2(繰出領域)と、繰出部2から繰り出されたシートSに画像を記録するプロセス部3(プロセス領域)と、プロセス部3で画像の記録されたシートSを巻取軸40に巻き取る巻取部4(巻取領域)を備える。なお、以下の説明では、シートSの両面のうち、画像が記録される面を表面と称する一方、その逆側の面を裏面と称する。
繰出部2は、シートSの端を巻き付けた繰出軸20と、繰出軸20から引き出されたシートSを巻き掛ける従動ローラー21とを有する。繰出軸20は、シートSの表面を外側に向けた状態で、シートSの端を巻き付けて支持する。そして、繰出軸20が図1の時計回りに回転することで、繰出軸20に巻き付けられたシートSが従動ローラー21を経由してプロセス部3へと繰り出される。ちなみに、シートSは、繰出軸20に着脱可能な芯管22を介して繰出軸20に巻き付けられている。したがって、繰出軸20のシートSが使い切られた際には、ロール状のシートSが巻き付けられた新たな芯管22を繰出軸20に装着して、繰出軸20のシートSを取り換えることが可能となっている。さらに、繰出部2には、繰出軸20にロール状に巻かれたシートSのロール半径を検出するロール半径センサーS20が設けられている。
プロセス部3は、繰出部2から繰り出されたシートSを回転ドラム30で支持しつつ、回転ドラム30の外周面に沿って配置された各機能部51、52、61、62、63により処理を適宜行って、シートSに画像を記録するものである。このプロセス部3では、回転ドラム30の両側に前駆動ローラー31と後駆動ローラー32とが設けられており、前駆動ローラー31から後駆動ローラー32へと搬送されるシートSが回転ドラム30に支持されて、画像記録を受ける。
前駆動ローラー31は、溶射によって形成された複数の微小突起を外周面に有しており、繰出部2から繰り出されたシートSを裏面側から巻き掛ける。そして、前駆動ローラー31は図1の時計回りに回転することで、繰出部2から繰り出されたシートSを搬送経路の下流側へと搬送する。なお、前駆動ローラー31に対してはニップローラー31nが設けられている。このニップローラー31nは、前駆動ローラー31側へ付勢された状態でシートSの表面に当接しており、前駆動ローラー31との間でシートSを挟み込む。これによって、前駆動ローラー31とシートSの間の摩擦力が確保され、前駆動ローラー31によるシートSの搬送を確実に行なうことができる。
回転ドラム30は図示を省略する支持機構により搬送方向Dsおよびその逆方向の両方向に回転可能に支持された、例えば400[mm]の直径を有する円筒形状のドラムであり、前駆動ローラー31から後駆動ローラー32へと搬送されるシートSを裏面側から巻き掛ける。この回転ドラム30は、シートSとの間の摩擦力を受けてシートSの搬送方向Dsに従動回転しつつ、シートSを裏面側から支持するものである。ちなみに、プロセス部3では、回転ドラム30への巻き掛け部の両側でシートSを折り返す従動ローラー33、34が設けられている。これらのうち従動ローラー33は、前駆動ローラー31と回転ドラム30の間でシートSの表面を巻き掛けて、シートSを折り返す。一方、従動ローラー34は、回転ドラム30と後駆動ローラー32の間でシートSの表面を巻き掛けて、シートSを折り返す。このように、回転ドラム30に対して搬送方向Dsの上・下流側それぞれでシートSを折り返すことで、回転ドラム30へのシートSの巻き掛け部を長く確保することができる。
後駆動ローラー32は、溶射によって形成された複数の微小突起を外周面に有しており、回転ドラム30から従動ローラー34を経由して搬送されてきたシートSを裏面側から巻き掛ける。そして、後駆動ローラー32は図1の時計回りに回転することで、シートSを巻取部4へと搬送する。なお、後駆動ローラー32に対してはニップローラー32nが設けられている。このニップローラー32nは、後駆動ローラー32側へ付勢された状態でシートSの表面に当接しており、後駆動ローラー32との間にシートSを挟み込む。これによって、後駆動ローラー32とシートSの間の摩擦力が確保され、後駆動ローラー32によるシートSの搬送を確実に行なうことができる。
このように、前駆動ローラー31から後駆動ローラー32へと搬送されるシートSは、回転ドラム30の外周面に支持される。そして、プロセス部3では、回転ドラム30に支持されるシートSの表面に対してカラー画像を記録するために、互いに異なる色に対応した複数の記録ヘッド51が設けられている。具体的には、イエロー、シアン、マゼンタおよびブラックに対応する4個の記録ヘッド51が、この色順で搬送方向Dsに並ぶ。各記録ヘッド51は、回転ドラム30に巻き掛けられたシートSの表面に対して若干のクリアランスを空けて対向しており、対応する色のインク(有色インク)をノズルからインクジェット方式で吐出する。そして、搬送方向Dsへ搬送されるシートSに対して各記録ヘッド51がインクを吐出することで、シートSの表面にカラー画像が形成される。
ちなみに、インクとしては、紫外線(光)を照射することで硬化するUV(ultraviolet)インク(光硬化性インク)が用いられる。そこで、プロセス部3では、インクを硬化させてシートSに定着させるために、UV照射器61、62(光照射部)が設けられている。なお、このインク硬化は、仮硬化と本硬化の二段階に分けて実行される。複数の記録ヘッド51の各間には、仮硬化用のUV照射器61が配置されている。つまり、UV照射器61は弱い照射強度の紫外線を照射することで、インクの濡れ広がり方が紫外線を照射しない場合に比べて十分に遅くなる程度にインクを硬化(仮硬化)させるものであり、インクを本硬化させるものではない。一方、複数の記録ヘッド51に対して搬送方向Dsの下流側には、本硬化用のUV照射器62が設けられている。つまり、UV照射器62は、UV照射器61より強い照射強度の紫外線を照射することで、インクの濡れ広がりが停止する程度に硬化(本硬化)させるものである。
このように、複数の記録ヘッド51の各間に配置されたUV照射器61が、搬送方向Dsの上流側の記録ヘッド51からシートSに吐出された有色インクを仮硬化させる。したがって、一の記録ヘッド51がシートSに吐出したインクは、搬送方向Dsの下流側で一の記録ヘッド51に隣り合う記録ヘッド51に到るまでに仮硬化される。これによって、異なる色の有色インクが混ざり合うといった混色の発生が抑制される。こうして混色が抑制された状態で、複数の記録ヘッド51は互いに異なる色の有色インクを吐出して、シートSにカラー画像を形成する。さらに、複数の記録ヘッド51より搬送方向Dsの下流側では、本硬化用のUV照射器62が設けられている。そのため、複数の記録ヘッド51により形成されたカラー画像は、UV照射器62により本硬化されてシートSに定着する。
さらに、UV照射器62に対して搬送方向Dsの下流側には、記録ヘッド52が設けられている。この記録ヘッド52は、回転ドラム30に巻き掛けられたシートSの表面に対して若干のクリアランスを空けて対向しており、透明のUVインクをノズルからインクジェット方式でシートSの表面に吐出する。つまり、4色分の記録ヘッド51によって形成されたカラー画像に対して、透明インクがさらに吐出される。この透明インクは、カラー画像の全面に吐出されて、光沢感あるいはマット感といった質感をカラー画像に与える。また、記録ヘッド52に対して搬送方向Dsの下流側には、UV照射器63が設けられている。このUV照射器63は強い紫外線を照射することで、記録ヘッド52が吐出した透明インクを本硬化させるものである。これによって、透明インクをシートS表面に定着させることができる。
このように、プロセス部3では、回転ドラム30の外周部に巻き掛けられるシートSに対して、インクの吐出および硬化が適宜実行されて、透明インクでコーティングされたカラー画像が形成される。そして、このカラー画像の形成されたシートSが、後駆動ローラー32によって巻取部4へと搬送される。
巻取部4は、シートSの端を巻き付けた巻取軸40の他に、巻取軸40と後駆動ローラー32の間でシートSを裏面側から巻き掛ける従動ローラー41を有する。巻取軸40は、シートSの表面を外側に向けた状態で、シートSの端を巻き取って支持する。つまり、巻取軸40が図1の時計回りに回転すると、後駆動ローラー32から搬送されてきたシートSが従動ローラー41を経由して巻取軸40に巻き取られる。ちなみに、シートSは、巻取軸40に着脱可能な芯管42を介して巻取軸40に巻き取られる。したがって、巻取軸40に巻き取られたシートSが満杯になった際には、芯管42ごとシートSを取り外すことが可能となっている。さらに、巻取部4には、巻取軸40にロール状に巻かれたシートSのロール半径を検出するロール半径センサーS40が設けられている。
以上がプリンター1の装置構成の概要である。続いて、プリンター1を制御する電気的構成について説明を行なう。図2は、図1に示すプリンターを制御する電気的構成を模式的に例示するブロック図である。プリンター1では、プリンター1の各部を制御するプリンター制御部100が設けられている。そして、記録ヘッド、UV照射器およびシート搬送系の装置各部はプリンター制御部100によって制御される。これら装置各部に対するプリンター制御部100の制御の詳細は次のとおりである。
プリンター制御部100は、カラー画像を形成する各記録ヘッド51のインク吐出タイミングを、シートSの搬送に応じて制御する。具体的には、このインク吐出タイミングの制御は、回転ドラム30の回転軸に取り付けられて、回転ドラム30の回転位置を検出するドラムエンコーダーE30の出力(検出値)に基づいて実行される。つまり、回転ドラム30はシートSの搬送に伴って従動回転するため、回転ドラム30の回転位置を検出するドラムエンコーダーE30の出力を参照すれば、シートSの搬送位置を把握することができる。そこで、プリンター制御部100は、ドラムエンコーダーE30の出力からpts(print timing signal)信号を生成し、このpts信号に基づいて各記録ヘッド51のインク吐出タイミングを制御することで、各記録ヘッド51が吐出したインクを搬送されるシートSの目標位置に着弾させて、カラー画像を形成する。
また、記録ヘッド52が透明インクを吐出するタイミングも、同様にドラムエンコーダーE30の出力に基づいてプリンター制御部100により制御される。これによって、複数の記録ヘッド51によって形成されたカラー画像に対して、透明インクを的確に吐出することができる。さらに、UV照射器61、62、63の点灯・消灯のタイミングや照射光量もプリンター制御部100によって制御される。
また、プリンター制御部100は、図1を用いて詳述したシートSの搬送を制御する機能を司る。つまり、シート搬送系を構成する部材のうち、繰出軸20、前駆動ローラー31、後駆動ローラー32および巻取軸40それぞれにはモーターが接続されている。そして、プリンター制御部100はこれらのモーターを回転させつつ、各モーターの速度やトルクを制御して、シートSの搬送を制御する。このシートSの搬送制御の詳細は次のとおりである。
プリンター制御部100は、繰出軸20を駆動する繰出モーターM20を回転させて、繰出軸20から前駆動ローラー31にシートSを供給する。この際、プリンター制御部100は、繰出モーターM20のトルクを制御して、繰出軸20から前駆動ローラー31までのシートSのテンション(繰出テンションTa)を調整する。つまり、繰出軸20と前駆動ローラー31の間に配置された従動ローラー21には、繰出テンションTaの大きさを検出するテンションセンサーS21が取り付けられている。このテンションセンサーS21は、例えばシートSから受ける力の大きさを検出するロードセルによって構成することができる。そして、プリンター制御部100は、テンションセンサーS21の検出結果(検出値)に基づいて、繰出モーターM20のトルクをフィードバック制御して、シートSの繰出テンションTaを調整する。
また、プリンター制御部100は、前駆動ローラー31を駆動する前駆動モーターM31と、後駆動ローラー32を駆動する後駆動モーターM32とを回転させる。これによって、繰出部2から繰り出されたシートSがプロセス部3を通過する。この際、前駆動モーターM31に対しては速度制御が実行される一方、後駆動モーターM32に対してはトルク制御が実行される。つまり、プリンター制御部100は、前駆動モーターM31のエンコーダー出力に基づいて、前駆動モーターM31の回転速度を一定に調整する。これによって、シートSは、前駆動ローラー31によって一定速度で搬送される。
一方、プリンター制御部100は、後駆動モーターM32のトルクを制御して、前駆動ローラー31から後駆動ローラー32までのシートSのテンション(プロセステンションTb)を調整する。つまり、回転ドラム30と後駆動ローラー32の間に配置された従動ローラー34には、プロセステンションTbの大きさを検出するテンションセンサーS34が取り付けられている。このテンションセンサーS34は、例えばシートSから受ける力の大きさを検出するロードセルによって構成することができる。そして、プリンター制御部100は、テンションセンサーS34の検出結果(検出値)に基づいて、後駆動モーターM32のトルクをフィードバック制御して、シートSのプロセステンションTbを調整する。
また、プリンター制御部100は、減速機43を介して巻取軸40に接続された巻取モーターM40を回転させて、後駆動ローラー32が搬送するシートSを巻取軸40に巻き取る。この際、プリンター制御部100は、巻取モーターM40のトルクを制御して、後駆動ローラー32から巻取軸40までのシートSのテンション(巻取テンションTc)を調整する。つまり、後駆動ローラー32と巻取軸40の間に配置された従動ローラー41には、巻取テンションTcの大きさを検出するテンションセンサーS41が取り付けられている。このテンションセンサーS41は、例えばシートSから受ける力の大きさを検出するロードセルによって構成することができる。そして、プリンター制御部100は、テンションセンサーS41の検出結果(検出値)に基づいて、巻取モーターM40のトルクをフィードバック制御して、シートSの巻取テンションTcを調整する。ちなみに、プリンター制御部100は、巻取軸40に支持されるシートSのロール半径の増大に応じて巻取テンションTcを減少させるテーパーテンションを実行するために、ロール半径センサーS40の検出値に応じて巻取テンションTcの目標値を変更しつつ、巻取テンションTcを制御する。
図3は、第1実施形態における巻取テンションの制御を例示するブロック図である。同図において、プリンター制御部100に内蔵される構成は、破線内に示されている。プリンター制御部100は、FB制御量に基づきフィードバック制御を行うFB(Feed Back)系と、FF制御量に基づきフィードフォワード制御を行うFF(Feed Forward)系とを有する。FB系は、テンションセンサーS41の検出値から求めたFB制御量に基づいて巻取モーターM40の出力トルクをフィードバック制御する。FF系は、ロール半径、シートSの搬送速度(の推定値)およびシート搬送系のイナーシャから求めたFF制御量に基づいて巻取モーターM40の出力トルクをフィードフォワード制御する。
まずは、FB系について説明する。プリンター制御部100は、上述のテーパーテンションを実行するために、フィードバック制御を行う際の巻取テンションTcの目標値、すなわち目標テンションTctを、ロール半径センサーS40の検出値Rcの増大に応じて減少させる。具体的には、プリンター制御部100は、ロール半径Rcに対する巻取テンションTcの変化率を示すテーパー率401と、巻取テンションTcの基準値である基準巻取テンション402とを内蔵メモリーに記憶する。そして、ロール半径センサーS40の検出値Rcに応じたテーパー率401を基準巻取テンション402に乗ずることで、目標テンションTctを算出する。
次に、プリンター制御部100では、テンションセンサーS41により検出した巻取テンションTcの値から目標テンションTctを減算して偏差Δ(=Tc−Tct)が求められ、PID制御器420が偏差Δに基づいて巻取モーターM40の出力トルクをPID制御する。このPID制御器420は、偏差Δに比例ゲインKpを乗じる比例演算、積分回路422で偏差Δを積分した値に積分ゲインKiを乗じる積分演算、および微分回路424で偏差Δを微分した値に微分ゲインKdを乗じる微分演算を行う。そして、比例演算、積分演算および微分演算のそれぞれで求められた値が加算されてFB制御量が求められ、このFB制御量に基づいて巻取モーターM40の出力トルクがフィードバック制御される。比例演算で求められた値、積分演算で求められた値および微分演算で求められた値は、それぞれFB制御量を構成する要素の一つということができる。
ちなみに、PID制御器420は、互いに並列に接続された正出力回路4221および負出力回路4222を積分回路422の入力側に有する。正出力回路4221は、偏差Δのうち正の偏差Δのみを積分回路422に出力し、負出力回路4222は、偏差Δのうち0未満の偏差Δ(ゼロおよび負の偏差Δ)のみを積分回路422に出力する。特に、正出力回路4221は、ON/OFFが可能に構成されており、ONのときのみ正の偏差Δを積分回路422に出力し、OFFのときは正の偏差Δを積分回路422に出力しない。さらに、プリンター制御部100は、正出力回路4221のON/OFFを切り換えるON/OFF判定器426を有する。このON/OFF判定器426は後述する搬送速度推定回路441から入力されたシートSの搬送速度Vsに基づいてON/OFFを切り換える。
続いて、FF系について説明する。FF系では、ロール半径、シートSの搬送速度(の推定値)およびシート搬送系のイナーシャそれぞれに基づく各項(3項)を加算することで、FF制御量が求められる。つまり、1項目としては、巻取軸40に支持されるシートSのロール半径Rcと目標テンションTctとを乗じたトルク(Rc×Tct)が求められる。2項目としては、シートSの搬送速度から求められる巻取軸40の回転数に基づいて、巻取軸40を空転(等速回転)させるために必要な空転トルクが求められる。具体的には、搬送速度推定回路441により、シートSの搬送速度Vsが推定される。この際、シートSの搬送速度は、例えばドラムエンコーダーE30の検出値から求めても良いし、予め取得したシートSの加減速パターンを参照しつつシートSの搬送開始からの経過時間から求めても良い。並行して、ロール半径Rcに2πを乗じた値(2π×Rc)が求められる(図中「442」)。そして、搬送速度Vsを2π×Rcで除して巻取軸40の回転数(Vs/(2π×Rc))が求められ、空転トルク算出回路443がこの回転数に基づいて空転トルクを求める。3項目としては、プリンター制御部100の内蔵メモリーに記憶されるイナーシャ444(巻取軸40を回転させる際のイナーシャ)に、微分回路445が回転数を微分した値を乗じたトルクが求められる。そして、各項のトルクを加算してFF制御量が求められ、このFF制御量に基づいて巻取モーターM40の出力トルクがフィードフォワード制御される。
上述のように、プリンター制御部100では、巻取テンションTcの検出値Tcdと目標テンションTctとの偏差Δに基づく積分動作が、巻取モーターM40の出力トルクに対して実行される。しかも、ON/OFF判定器426によって正出力回路4221のON/OFFを切り換えることで、正の偏差Δに基づく積分動作を選択的に実行することができる。続いては、積分動作について詳述する。
図4は、第1実施形態における積分動作を模式的に例示するタイミングチャートである。同図の上段には、搬送速度推定回路441からON/OFF判定器426に入力される搬送速度Vsの推定値が示されており、同図の下段には正出力回路4221のON/OFF制御が例示されている。ON/OFF判定器426は、搬送速度推定回路441の出力値から搬送速度Vsがゼロ(すなわち、シートSが停止している)と判断される停止工程では、正出力回路4221をOFFにする。これによって、停止工程においては、正の偏差Δに基づく積分動作を行わずに巻取モーターM40が出力するトルクをフィードバック制御する「第1制御モード」が実行される。一方、ON/OFF判定器426は、搬送速度推定回路441の出力値から搬送速度Vsがゼロより大きい(すなわち、シートSが搬送されている)と判断される搬送工程では、正出力回路4221をONにする。これによって、搬送工程においては、正の偏差Δに基づく積分動作を実行しつつ巻取モーターM40が出力するトルクをフィードバック制御する「第2制御モード」が実行される。
このように構成された第1実施形態では、巻取軸40が回転しつつシートSを巻き取っている間(すなわち、シートSを搬送している間)は、巻取モーターM40から巻取軸40へ出力されるトルクに対して偏差Δに基づく積分動作が実行される。したがって、定常偏差を解消して、適切な巻取テンションTcでシートSの搬送を行うことができる。一方、巻取軸40が回転を停止している間(すなわち、シートSを搬送していない間)には、正の偏差Δに基づく積分動作を行わずに巻取モーターM40がフィードバック制御されるため、偏差Δの積分値は増大しない。したがって、巻取軸40が回転を停止している間に積分動作によって蓄積される偏差Δの積分値を比較的小さく抑えることができる。その結果、偏差Δの積分値が大きくなったタイミングで巻取軸40の回転が開始するといった状況が生じ難くなり、巻取軸40の回転を開始した際にシートSが弛むのを抑制することが可能となっている。
この点について図5および図6を用いて詳述する。図5および図6は、巻取軸の停止中における巻取テンションおよびFB制御量の挙動を模式的に例示するタイミングチャートであり、上段において巻取テンションの時間変化が例示され、下段においてFB制御量の時間変化が例示されている。特に、図5は、巻取軸40の停止中に正の偏差Δに基づく積分動作を実行した場合を模式的に例示しており、図6は、第1実施形態と同様に、巻取軸40の停止中に正の偏差Δに基づく積分動作を実行しなかった場合を模式的に例示している。
図5において時刻t1、t2の直前に示すように、巻取テンションTcが目標テンションTctを超えて偏差Δが正の状態が続くと、正の偏差Δが積分されて、FB制御量が時間経過とともに増大する。こうして増大したFB制御量が巻取モーターM40の出力トルクにフィードバックされると、大きなFB制御量を解消すべく、巻取モーターM40の出力トルクが減少して、巻取テンションTcが減少する。これを反映して、図5に示す例では、時刻t1、t2において巻取テンションTcおよびFB制御量が急減している。そして、巻取軸40の回転開始のタイミングが、巻取テンションTcの急減のタイミングに重なると、巻取テンションTcの制御が不安定となって、シートSが弛んでしまう場合があった。これに対して、第1実施形態と同様に正の偏差Δに基づく積分動作を停止した場合には、図6に示すように、巻取テンションTcおよびFB制御量を安定させることができ、巻取軸40の回転を開始した際にシートSが弛むのを抑制することが可能となっている。
また、第1実施形態では、巻取モーターM40は減速機43を介して巻取軸40を駆動する。かかる構成では、本発明を適用することが特に好適である。この点について図7を用いつつ説明する。ここで、図7は、巻取モーターの出力と巻取軸の回転速度との関係を模式的に例示する図であり、巻取モーターM40から巻取軸40への減速比の小さい場合が上段に示され、当該減速比の大きい場合が下段に示されている。同図に示すように、減速比が小さい場合は、比較的小さいトルクQ1で巻取軸40の回転が開始するのに比べて、減速比が大きい場合は、比較的大きいトルクQ2を与えないと巻取軸40の回転が開始しないことが判る。これは、減速機43を停止状態から動作状態に切り換えるためには相応のトルクが必要であり、減速機43の減速比が大きいほど、大きなトルクが求められることを示す。
つまり、第1実施形態のように減速機43を設けた場合は、減速機43を設けなかった場合に比べて、巻取軸40の回転を開始するために要するトルクは大きい。したがって、巻取軸40の停止状態において、巻取テンションTcが目標テンションTctを上回ったとしても、巻取モーターM40の出力トルクの多くが減速機43に消費されてしまい、巻取テンションTcの調整に反映され難くなる。そのため、巻取テンションTcが直ちには緩まず、正の偏差Δが残った状態が長時間継続し、偏差Δの積分値が増大してしまう。このように、減速機43を設けた構成は、偏差Δの積分値の増大を助長しやすい傾向にある。これに対して、本発明を適用することで、巻取軸40の停止中に積分動作によって蓄積される偏差Δの積分値を比較的小さく抑えることができる。その結果、偏差Δの積分値が大きくなったタイミングで巻取軸40の回転が開始するといった状況が生じ難くなり、巻取軸40の回転を開始した際にシートSが弛むのを抑制することが可能となる。
また、第1実施形態では、FB制御量を構成する要素の一つとして、負の偏差に基づく積分動作によって得られる値が用いられる。かかる構成では、巻取軸40が回転を停止している間において、負の偏差Δ(つまり、巻取テンションTcが緩む方向の偏差Δ)に対しては積分動作を行って、当該偏差Δを確実に抑制することができる。その結果、シートSを弛ませることなく停止させておくことができる。
第2実施形態
図8は、第2実施形態における巻取テンションの制御を例示するブロック図である。図9は、第2実施形態における積分動作を模式的に例示するフローチャートである。以下では、上記実施形態との差異点を中心に説明を行い、上記実施形態との共通点については相当符号を付して説明を適宜省略する。なお、上記実施形態と共通する構成を具備することで、同様の効果を奏することは言うまでもない。第2実施形態では、ON/OFF判定器426は、搬送速度Vsのみならず積分回路422の出力値(すなわち、偏差Δの積分値)も参照して、正出力回路4221のON/OFFを決定する。
つまり、図9を用いてON/OFF判定器426の判定動作を説明すると、ステップS101においてON/OFF判定器426は、搬送速度Vsがゼロか否かを判断する。そして、搬送速度Vsがゼロでなく、シートSが搬送されていると判断される場合(ステップS101で「NO」)は、正出力回路4221をONにして(ステップS103)、正の偏差Δに対する積分動作を実行する。一方、搬送速度Vsがゼロであって、シートSが搬送されていないと判断される場合(ステップS101で「YES」)、ON/OFF判定器426は、積分回路422の出力値を参照して、偏差Δの積分値Iが所定の正の閾値Ith以上か否かを判断する。そして、積分値Iが閾値Ith未満(I<Ith)の場合(ステップS102で「NO」)は、正出力回路4221をONにする(ステップS103)。つまり、シートSの搬送が行われていない停止工程であっても、偏差Δの積分値Iが閾値Ith未満であれば、正の偏差Δに対する積分動作を行って巻取モーターM40が出力するトルクをフィードバック制御する第2制御モードが実行される。一方、偏差Δの積分値Iが閾値Ith以上(I≧Ith)の場合(ステップS102で「YES」)は、正出力回路4221をOFFにする(ステップS104)。これによって、正の偏差Δに基づく積分動作を行わずに巻取モーターM40が出力するトルクをフィードバック制御する第1制御モードが実行される。
このように第2実施形態では、巻取軸40が回転を停止している間であっても、偏差Δの積分値Iが閾値Ith未満である場合は、正の偏差Δに基づく積分動作が巻取モーターM40から巻取軸40へ出力されるトルクに行われる。したがって、定常偏差を解消して、適切な巻取テンションTcでシートSを停止させておくことができる。一方、偏差Δの積分値Iが正の閾値Ith以上である場合には、正の偏差Δに基づく積分動作を行わずに巻取モーターM40の出力トルクがフィードバック制御されるため、巻取軸40の停止中に積分動作による偏差Δの積分値Iが閾値Ith以上となることが抑制される。その結果、偏差Δの積分値Iが大きくなったタイミングで巻取軸40の回転が開始するといった状況が生じ難くなり、巻取軸40の回転を開始した際にシートSが弛むのを抑制することが可能となる。
第3実施形態
図10は、第3実施形態における巻取テンションの制御を例示するブロック図である。図11は、第3実施形態における積分動作を模式的に例示するフローチャートである。以下では、上記実施形態との差異点を中心に説明を行い、上記実施形態との共通点については相当符号を付して説明を適宜省略する。なお、上記実施形態と共通する構成を具備することで、同様の効果を奏することは言うまでもない。第3実施形態では、ON/OFF判定器426は、正出力回路4221のON/OFFを決定するに際して、偏差Δを参照する。
つまり、図11を用いてON/OFF判定器426の判定動作を説明すると、ステップS201においてON/OFF判定器426は、搬送速度Vsがゼロか否かを判断する。そして、搬送速度Vsがゼロでなく、シートSが搬送されていると判断される場合(ステップS201で「NO」)は、正出力回路4221をONにして(ステップS203)、正の偏差Δに対する積分動作を実行する。一方、搬送速度Vsがゼロであって、シートSが搬送されていないと判断される場合(ステップS201で「YES」)、ON/OFF判定器426は、偏差Δが所定の正の閾値Δth(>0)未満か否かを判断する(ステップS202)。そして、偏差Δが閾値Δth以上(Δ≧Δth)の場合(ステップS202で「NO」)は、正出力回路4221をONにする(ステップS203)。つまり、シートSの搬送が行われていない停止工程であっても、偏差Δが閾値Δth以上であれば、正の偏差Δに対する積分動作を行って巻取モーターM40が出力するトルクをフィードバック制御する第2制御モードが実行される。一方、偏差Δが閾値Δth未満(0<Δ<Δth)の場合(ステップS202で「YES」)は、正出力回路4221をOFFにする(ステップS204)。これによって、正の偏差Δに基づく積分動作を行わずに巻取モーターM40が出力するトルクをフィードバック制御する第1制御モードが実行される。
このように第3実施形態では、偏差Δが閾値Δth以上となった場合には、正の偏差Δに基づく積分動作が発動するため、閾値Δth以上に過大となった偏差Δを適切に抑え込んで、適切な巻取テンションTcでシートSを停止させておくことができる。
第4実施形態
図12は、第4実施形態における巻取テンションの制御を例示するブロック図である。図13は、第4実施形態における積分動作を模式的に例示するフローチャートである。以下では、上記実施形態との差異点を中心に説明を行い、上記実施形態との共通点については相当符号を付して説明を適宜省略する。なお、上記実施形態と共通する構成を具備することで、同様の効果を奏することは言うまでもない。第4実施形態では、正出力回路4221および負出力回路4222が排されており、偏差Δは正負の区別なく、停止工程および搬送工程を通じて積分回路422に入力される。したがって、搬送工程はもちろん、停止工程においても正負の区別なく偏差Δに基づく積分動作が実行される。また、第4実施形態では、ON/OFF判定器426の代わりにリセット判定器427が設けられている。このリセット判定器427は、偏差Δの積分値Iと所定の正の閾値Ithとを比較した結果に基づいて、積分回路422の積分値Iを閾値Ith未満のリセット値(例えば、ゼロ)にリセットする。
つまり、図13を用いてリセット判定器427の判定動作を説明すると、ステップS301においてリセット判定器427は、搬送速度Vsがゼロか否かを判断する。そして、搬送速度Vsがゼロより大きく、シートSが搬送されていると判断される場合(ステップS301で「NO」)は、フローチャートの最初に戻る。一方、搬送速度Vsがゼロであって、シートSが搬送されていないと判断される場合(ステップS301で「YES」)は、リセット判定器427は、偏差Δの積分値Iが所定の正の閾値Ith以上か否かを判断する(ステップS302)。そして、偏差Δの積分値Iが閾値Ith未満である場合(ステップS302で「NO」)は、フローチャートの最初に戻る。一方、偏差Δの積分値Iが閾値Ith以上である場合は、リセット判定器427は、積分回路422による偏差Δの積分値Iをリセットし(ステップS303)、これによって積分値Iが閾値Ith未満のリセット値に減ぜられる。
このように第4実施形態では、巻取軸40が回転しつつシートSを巻き取っている間(すなわち、シートSを搬送している間)は、巻取モーターM40から巻取軸40へ出力されるトルクに対して偏差Δに基づく積分動作が実行される。したがって、定常偏差を解消して、適切な巻取テンションTcでシートSの搬送を行うことができる。一方、巻取軸40が回転を停止している間(すなわち、シートSが搬送されていない間)には、偏差Δの積分値Iが時間経過とともに増大することで正の閾値Ithに達すると、偏差Δの積分値Iを閾値Ith未満の値にリセットしてから、以後の積分動作を行う。したがって、巻取軸40の停止中に偏差Δの積分値Iが閾値Ith以上となることが抑制され、その結果、偏差Δの積分値Iが大きくなったタイミングで巻取軸40の回転が開始するといった状況が生じ難くなり、巻取軸40の回転を開始した際にシートSが弛むのを抑制することが可能となっている。
その他
以上のように、上記実施形態では、停止工程が本発明の「第1工程」の一例に相当し、搬送工程が本発明の「第2工程」の一例に相当し、FB制御量が本発明の「制御量」の一例に相当し、プリンター1が本発明の「印刷装置」の一例に相当し、巻取軸40が本発明の「巻取軸」の一例に相当し、巻取モーターM40が本発明の「モーター」の一例に相当し、テンションセンサーS41が本発明の「検出器」の一例に相当し、プリンター制御部100が本発明の「制御部」の一例に相当し、シートSが本発明の「ウェブ」の一例に相当し、巻取テンションTcが本発明の「テンション」の一例に相当し、目標テンションTctが本発明の「テンションの目標値」の一例に相当し、偏差Δが本発明の「偏差」の一例に相当する。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したものに対して種々の変更を加えることが可能である。例えば、上記第1〜第3実施形態では、正の偏差Δの偏差に基づく積分動作は、シートSの搬送の開始と同時に開始されていた。しかしながら、正の偏差Δに基づく積分動作を開始するタイミングは、上述の例に限られない。したがって、巻取軸40の回転の開始より早くても遅くても良い。この際、巻取軸40の回転の開始より早いタイミングで正の偏差Δに基づく積分動作を開始したとしても、巻取軸40の停止期間中の少なくとも一部において正の偏差Δに基づく積分動作を実行しない期間を設けることで、偏差Δの積分値を比較的抑えることができる。その結果、巻取軸40の回転を開始した際にシートSが弛むのを抑制することができる。
また、上記実施形態では、巻取モーターM40と巻取軸40との間に減速機43が設けられていた。しかしながら、減速機43を介さずに巻取モーターM40から巻取軸40にトルクを出力する構成(つまり、減速機43を具備しない構成)に対しても、本発明を効果的に適用することができる。
また、上記実施形態では、積分動作の他、比例動作および微分動作が実行されていた。しかしながら、比例動作あるいは微分動作を行うことなく、フィードバック制御を行うように構成することもできる。
また、上記実施形態では、フィードバック制御の他に、フィードフォワード制御が実行されていた。このフィードフォワード制御の具体的構成は、上記の例から適宜変更することができる。あるいは、フィードフォワード制御を行わないように構成することもできる。
また、搬送されるシートSを支持する部材についても、上記回転ドラム30のような円筒形状のものに限られない。したがって、シートSを平面で支持するフラット型のプラテンを用いることも可能である。
1…プリンター、40…巻取軸、M40…巻取モーター、S41…テンションセンサー、100…プリンター制御部、S…シート、Tc…巻取テンションTc、Tct…目標テンションTct、Δ…偏差

Claims (3)

  1. 回転することでウェブを巻き取る巻取軸が回転を停止している間に、制御量に基づいて、モーターが前記巻取軸へ出力するトルクをフィードバック制御することで、前記ウェブに掛かるテンションを制御する第1工程と、
    前記巻取軸が回転しつつ前記ウェブを巻き取っている間に、前記制御量に基づいて、前記モーターが前記巻取軸へ出力するトルクをフィードバック制御することで、前記ウェブに掛かるテンションを制御する第2工程と
    を備え、
    前記制御量は、前記ウェブに掛かるテンションを検出した検出値から前記ウェブに掛かるテンションの目標値を減算した偏差に基づく積分動作によって得られる値を前記制御量を構成する要素の一つとして有し、
    前記第1工程では、前記制御量を構成する要素の一つとして、負の前記偏差に基づく積分動作によって得られる値を用い、正の前記偏差に基づく積分動作によって得られる値を用いず、
    前記第2工程では、前記制御量を構成する要素として、負の前記偏差に基づく積分動作によって得られる値と正の前記偏差に基づく積分動作によって得られる値を用いるテンション制御方法。
  2. 回転することでウェブを巻き取る巻取軸が回転を停止している間に、制御量に基づいて、モーターが前記巻取軸へ出力するトルクをフィードバック制御することで、前記ウェブに掛かるテンションを制御する第1工程と、
    前記巻取軸が回転しつつ前記ウェブを巻き取っている間に、前記制御量に基づいて、前記モーターが前記巻取軸へ出力するトルクをフィードバック制御することで、前記ウェブに掛かるテンションを制御する第2工程と
    を備え、
    前記制御量は、前記ウェブに掛かるテンションを検出した検出値から前記ウェブに掛かるテンションの目標値を減算した偏差に基づく積分動作によって得られる値を前記制御量を構成する要素の一つとして有し、
    前記第1工程では、
    前記制御量を構成する要素の一つとして、負の前記偏差に基づく積分動作によって得られる値を用い、
    前記偏差の積分値が正の値である閾値以上である場合に、前記制御量を構成する要素の一つとして、正の前記偏差に基づく積分動作によって得られる値を用いず、
    前記偏差の積分値が前記閾値未満である場合は、前記制御量を構成する要素の一つとして、正の前記偏差に基づく積分動作によって得られる値を用い、
    前記第2工程では、前記制御量を構成する要素として、負の前記偏差に基づく積分動作によって得られる値と正の前記偏差に基づく積分動作によって得られる値を用いるテンション制御方法。
  3. 回転することでウェブを巻き取ることが可能な巻取軸と、
    前記巻取軸にトルクを出力することが可能なモーターと、
    前記ウェブに掛かるテンションを検出することが可能な検出器と、
    前記検出器が検出した検出値から前記ウェブのテンションの目標値を減算した偏差に基づく積分動作によって得られる値を制御量を構成する要素の一つとして用い、前記制御量に基づいて前記モーターが出力するトルクをフィードバック制御することで、前記ウェブに掛かるテンションを制御する制御部と
    を備え、
    前記制御部は、前記巻取軸が回転を停止している間に、前記制御量を構成する要素の一つとして、負の前記偏差に基づく積分動作によって得られる値を用い、正の前記偏差に基づく積分動作によって得られる値を前記制御量を構成する要素の一つとして用いずに前記モーターをフィードバック制御する印刷装置。
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