JPH0726283B2 - 緯糸密度制御装置 - Google Patents

緯糸密度制御装置

Info

Publication number
JPH0726283B2
JPH0726283B2 JP62300696A JP30069687A JPH0726283B2 JP H0726283 B2 JPH0726283 B2 JP H0726283B2 JP 62300696 A JP62300696 A JP 62300696A JP 30069687 A JP30069687 A JP 30069687A JP H0726283 B2 JPH0726283 B2 JP H0726283B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tension
winding
motor
speed
gain
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP62300696A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01148842A (ja
Inventor
行 川端
一徳 吉田
義勝 木佐貫
一 鈴木
充博 岩崎
雅雄 白木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Industries Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Central R&D Labs Inc
Toyoda Jidoshokki Seisakusho KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Central R&D Labs Inc, Toyoda Jidoshokki Seisakusho KK filed Critical Toyota Central R&D Labs Inc
Priority to JP62300696A priority Critical patent/JPH0726283B2/ja
Publication of JPH01148842A publication Critical patent/JPH01148842A/ja
Publication of JPH0726283B2 publication Critical patent/JPH0726283B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Controlling Rewinding, Feeding, Winding, Or Abnormalities Of Webs (AREA)
  • Tension Adjustment In Filamentary Materials (AREA)
  • Looms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は、製織される織布の緯糸密度を、巻き取り速度
および経糸張力に応じて予め設定した種々の所望密度に
制御する緯糸密度制御装置に関する。
〔従来技術〕
従来、製織中に織布を巻き取る巻き取りローラの速度に
よって決まる緯糸密度を種々変更するものとして、第2
図に示すような送り出しビームの巻き径を巻き径検出器
により検出し、その検出された送り出しビームの巻き径
と、巻き取りローラを駆動するモータの速度指令値とに
応じて、送り出しビームを駆動するモータの速度を制御
するもの(実開昭61−16382号公報)があった。
〔発明が解決しようとする問題点〕
従来装置において、送り出しビーム径は、例えば最大80
0mmから最小200mmまで大きく変化し、しかも経糸のみか
らなる送り出しビームはその表面に経糸のかたより等に
よって凹凸が生じている。この様な送り出しビームの巻
き径を全変化範囲にわたって、しかもビーム表面の凹凸
に影響されることなく精度よくかつ安定に測定すること
は原理的に困難であった。
従って、検出した巻き径に応じて送り出しモータの速度
制御を行っても経糸の巻き取り速度と送り出し速度を精
度よく一致させることは困難であった。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、製織中に緯糸密度を変更するために巻
き取りモータの速度を変化させた時に、送り出しビーム
径の変化に拘らず経糸の送り出し速度と巻き取り速度を
正確に一致させて設定された種々の緯糸密度で製織する
ことにある。
〔問題点を解決するための手段〕
上記問題点を解決するための発明の構成は、第1図に示
すように、巻き取りローラを駆動する巻き取りモータの
回転数を目標の織り密度に応じて制御するための巻き取
り制御信号ω を出力する巻き取り制御回路Iと、 織布の経糸張力Tを検出する張力検出器IIと、 前記検出した経糸張力Tと設定される目標の張力値T
との偏差(T−T)を演算して出力する張力偏差演算
回路IIIと、 前記巻き取り制御信号ω に前記検出された経糸張力
と目標の張力指令値との偏差(T−T)に応じたゲイ
ンG1を乗算した信号G1・(T−T)を出力するゲイン
補償器IVと、 前記演算された張力偏差(T−T)に比例した信号G2
と前記ゲイン補償器によりゲイン補償された巻き取り制
御信号G1・(T−T)とを加算する加算器を具備し、
送り出しビームを駆動する送り出しモータ回転数を制御
するための送り出し制御信号ω を出力する送り出し
制御回路Vとからなり、 送り出しモータの回転数を経糸の張力および巻き取り制
御信号の変化に応じて補正制御することを特徴とするも
のである。
〔発明の作用〕
巻き取り制御回路IIは、所望の種々に変更される緯糸密
度に応じて、即ち緯糸密度を高くするときには巻き取り
モータM1の回転速度を遅く、また緯糸密度を低くすると
きには巻き取りモータM1の回転速度を速くする巻き取り
制御信号ω を巻き取りモータ駆動回路D1へ出力して
いる。巻き取りローラRを駆動する巻き取りモータM1
巻き取りモータ駆動回路D1により制御信号ω に基づ
いた回転速度に制御される。従って織布Fが巻き取りモ
ータM1により駆動される巻き取りローラRの周速v1=r1
・ω(ただしr1:巻き取りローラの半径、ω1:巻き取
りローラの回転速度)に等しい巻き取り装置で巻き取ら
れる。
一方、ゲイン補償器IVは、張力偏差演算回路IIIから出
力される設定された目標の張力値Tと張力検出器IIで
検出された経糸張力値Tとの偏差(T−T)に応じた
ゲインG1を巻き取り制御信号ω に乗算して出力して
いる。そして、送り出し制御回路Vは、ゲイン補償器IV
からのゲイン補償された巻き取り制御信号G1・ω
と、前記張力偏差(T−T)に比例した信号G2
(T−T)とを加算した信号を送り出し制御信号ω
として、送り出しモータ駆動回路D2に出力している。
送り出しビームWBを駆動する送り出しモータM2は送り出
しモータ駆動回路D2により、送り出し制御信号ω
基づいた回転速度に制御される。
ところで、巻き取りおよび送り出し速度v1、v2と経糸張
力Tの関係は次式で表される。
又は ここで、E/L:緯糸の伸長特性を表す定数、r1:巻き取り
ローラRの半径(定数)、ω1:巻き取りローラの回転速
度、r2:送り出しビームWBの半径、ω2:送り出しビーム
の回転速度である。
(1)式によれば、巻き取り速度と送り出し速度が常に
等しい(v1=v2)状態を保つことにより、速度の大きさ
には無関係に経糸張力Tは変化せず、一定値Cとなる。
そして。初期条件として、この一定値Cを目標の張力値
に等しくしておけば、速度条件v1=v2のもとで経糸
の張力Tを目標値Tに一致させることができる
((2)式参照)。
〔発明の効果〕
上述の構成より成る本発明の緯糸密度制御装置は、目標
の織り密度に応じた巻き取り制御信号を検出した経糸張
力と目標張力との偏差に応じてゲイン調整して得られた
信号と、張力偏差に比例した信号とを加算して送り出し
制御信号を決定するので、送り出しモータの回転数を経
糸の張力および巻き取り制御信号の変化に応じて補正制
御することにより、織り密度の変化に応じて経糸巻き取
り量に対して送り出し量を対応させて決定して経糸の伸
びの変化を抑制することにより、目標とする緯糸密度の
織物を得ることができる。
さらに本発明は、送り出しビームの巻径が変化しても、
ゲイン補償器によって、巻き取り制御信号に張力偏差に
応じてゲイン調整して信号加算するので、巻径の変化に
よる悪影響を解消することができる。
〔実施態様の説明〕
第1の実施態様は、ゲイン補償器IVが前記張力偏差の極
性により、ゲインの大小を変更するゲイン変更回路を具
備するもので、簡単な極性判別に基づきゲインを変更す
るものであるため、簡単であり、比例制御における発振
現象がないので安定な動作が得られるという利点を有す
る。
すなわち張力偏差(T−T)の正負極性に着目し、例
えば(T−T)=−(T−T)>0の緩み状態に有
る時には、前記(2)式より巻き取り速度v1=r1・ω
に対し、送り出し速度v2=r2・ωが大きくなってお
り、従って送り出し速度を現在値よりも減少させること
により、張力偏差(T−T)は零に近づき最終的には
零となる。また、(T−T)=−(T−T)<0の
張り状態にあるときには、逆に送り出し速度v2を現在値
よりも増加させることにより、同様に張力偏差(T
T)は零になって、経糸張力Tは目標張力Tに一致す
る。そして、張力偏差(T−T)が零である状態で
は、送り出し速度を現在値に保つことにより、経糸張力
Tを目標の張力Tに等しく保持できる。
さらに、製織の進行に伴う送り出しビーム径の減少によ
り、一定の回転速度ωにおいてもビームの周速すなわ
ち送り出し速度v2=r2・w2は減少する。そのため経糸張
力が張り側となるため、上述した張力偏差(T−T)
<0の場合の速度制御を行って送り出しモータの回転速
度を増加することにより、張力偏差(T−T)は零に
なり経糸張力Tは目標の張力に一致させることができ
る。
第2の実施態様は、巻き取り制御回路が検出された経糸
張力の微分値その他の変動状態も考慮した巻き取り制御
信号を出力するための回路を有するもので、経糸張力の
変動の傾向および方向を考慮して制御するので、速応性
に優れているとともに経糸張力の変動の影響を受けない
精度のよい制御を可能にすることができる。
第3の実施態様は、加算器が、前記検出された経糸張力
と目標の張力値の偏差に応じてゲイン補償された巻き取
り制御信号に対して加算するための、前記巻き取りロー
ラおよび送り出しビームの各々の周速度と前記ゲイン補
償器において決定されたゲインとに基づいた信号を出力
する回路を有するもので、巻き取りローラおよび送り出
しビームの周速度を考慮して送り出し制御信号を決定す
るもので、送り出しモータおよび巻き取りモータの応答
性の違いを補償して、両モータの速度応答を同一とし
て、目的とする緯糸密度の織布を得ることを可能にす
る。
〔実施例〕
第1実施例 本第1実施例の緯糸密度制御装置は、第3図に示すよう
に、巻き取り制御回路I1と、張力検出器II1と、張力偏
差演算手段III1と、ゲイン補償器IV1と、送り出し制御
回路V1とからなっている。
巻き取り制御回路I1は、織機回転数と所望の緯糸密度お
よびその変更パターンとから予め定めた正弦波、三角
形、矩形波等およびそれらの組合せや重ね合わせ等によ
り得られる周期関数波形を出力する関数発生器10と、関
数発生器の出力を織機の起動スイッチSと連動して断続
するスイッチ11とからなり、巻き取りモータ駆動回路D1
および後述するゲイン補償器IV1に対して巻き取り制御
信号ω を出力する。
張力検出器II1は、経糸方向に対し垂直方向に1本又は
複数本の経糸を引っ張り、その引っ張り力を測定するロ
ードセルからなり、経糸の張力を検出する。
張力偏差演算手段III1は、目標の張力値を設定する可変
抵抗器30と、その設定された目標の張力値信号Tおよ
び張力検出器II1により検出された経糸張力値信号Tを
入力し張力偏差信号(T−T)を出力する差動増幅器
31とからなる。
ゲイン補償器IV1は、所定の正および負の直流電圧をそ
れぞれ設定する可変抵抗器40、41と、その正および負の
電圧設定値を差動増幅器31の出力である張力偏差値(T
−T)の極性符号に応じて、すなわち張力偏差値が正
であるときには可変抵抗器41の負電圧を、張力偏差が負
であるときには可変抵抗器40の正電圧を選択して出力す
る符号選択器42と、符号選択器42により選択された電圧
を入力しその積分値を出力する積分器43と、積分器43の
出力が正のときには小さなゲインで、また積分器の出力
が負のときには大きなゲインで入力した巻き取り制御回
路I1からの巻き取り制御信号ω を増幅する可変ゲイ
ンアンプ44とからなる。すなわちゲイン補償器IV1は、
張力偏差値(T−T)の符号に応じて、例えば、経糸
張力Tが目標の張力Tよりも小さく緩み状態にあると
きには、巻き取り制御信号ω を小さなゲインで増幅
して出力するものである。
送り出し制御回路V1は、張力偏差演算手段3からの張力
偏差信号(T−T)を入力して比例ゲインG2を掛け合
わせて出力する増幅器50と、増幅器50からの出力と前記
ゲイン補償器IV1からのゲイン補償された巻き取り制御
信号とを加算する加算器51とからなり、送り出しモータ
駆動回路D2へ送り出し制御信号ω を出力する。
巻き取りおよび送り出しモータ駆動回路D1、D2は、それ
ぞれ前記巻き取りおよび送り出し制御信号を入力し、巻
き取りおよび送り出しモータの速度を通常のフィードバ
ック制御する。
以上の構成を有する本第1実施例の作用は次の通りであ
る。
まずオペレータは、緯糸密度の変更パターンに応じた周
期関数波形を関数発生器10により設定し、次に経糸の伸
長特性および織布の品質を考慮して経糸の目標張力偏差
値Tを張力偏差演算回路III1の可変抵抗器30により設
定する。この後、オペレータが織機の起動スイッチSを
オンにすると、巻き取り制御回路I1のスイッチ11が連動
してオンとなり、関数発生器10からの信号が巻き取り制
御信号として巻き取りモータ駆動回路D1へ出力され、巻
き取りモータM1が緯糸密度の変更パターンに基づいて速
度制御され製織が開始する。
一方、送り出し制御回路V1では、張力偏差演算回路III1
が出力する設定された目標の張力設定値Tと検出され
た経糸張力値Tとの偏差値(T−T)に比例ゲインG2
を掛け合わされた信号とゲイン補償器IV1から出力され
る張力偏差値の符号に応じた補償ゲインG1を掛け合わさ
れた巻き取り制御信号G1・ω とを加算して送り出し
モータ駆動回路D2へω =G1・ω +G2・(T
T)の信号を出力する。すなわち検出された経糸張力T
張力設定値Tより小さく緩み状態にあるときには、可
変ゲインアンプ44のゲインG1が小さくなり、従って送り
出し制御信号における巻き取り制御信号の寄与度が小さ
くなって送り出し速度が減少し、このため経糸張力Tが
増大して張力設定値Tに一致する。一方、経糸張力T
が張力設定値Tより大きく張り状態にあるときには、
可変ゲインアンプ44のゲインが大きくなり、従って送り
出し制御信号における巻き取り制御信号の寄与度が大き
くなって送り出し速度が増大し、このため経糸張力Tが
減少して張力設定値Tに一致する。そして、この張力
偏差が零の状態では、可変ゲインアンプ44のゲインは変
化せず、巻き取り速度と送り出し速度は一致し、従って
経糸張力Tは変化せず張力設定値に一致した状態が保た
れる。
ところで、製織にともなって送り出しビーム径r2が減少
すると、巻き取りおよび送り出しモータの回転速度を一
致させる上記の制御方法では、送り出し速度は巻き取り
速度よりもわずかに遅くなり、経糸張力は張り状態すな
わち張力偏差(T−T)が負となる。しかし、上述し
たように張力偏差(T−T)が負の状態では送り出し
速度が増大して張力偏差が零となる様に制御され、結果
として送り出しビーム径が減少しても経糸張力は常に目
標の張力に一致させることができる。
以上の動作を行う本第1実施例の効果は次の通りであ
る。
送り出しモータM2の速度制御信号には、巻き取りモータ
M1の速度制御信号が加算されたものであるので、緯糸密
度変更に伴って巻き取りモータM1の回転速度を変更する
場合でも、送り出しモータM2の回転速度が同時に変化
し、従って経糸の巻き取り速度と送り出し速度を対応さ
せて制御することができる。
さらに、上述の巻き取りモータM1の速度制御信号を加算
する際の重み係数である補償ゲインG1を張力偏差(T
−T)の極性に応じて、すなわち張力偏差(T−T)
が正極性にあるときには補償ゲインG1を減少させ、また
張力偏差(T−T)が負極性にあるときには補償ゲイ
ンG1を増加させるので、製織の進行に伴って送り出しビ
ーム径が減少、すなわち送り出しビームの周速の減少に
よる経糸張力Tの増加に対し、送り出しモータM2の速度
制御信号には補償ゲインG1を増加させて巻き取りモータ
M1の速度制御信号が加算されることになり、従って送り
出しモータM2が増速されて経糸張力Tを目標の張力値T
に一致させることができる。
第2実施例 第4図は本発明の第2実施例の構成を示したブロック図
である。本実施例において、織機LMと緯糸密度制御装置
との関連は第1実施例と全く同じである。
第4図において、本第2実施例の緯糸密度制御装置は、
製織条件を入力するキーボードKBと経糸の張力を検出す
る張力検出器II1と、各々インターフェース回路とマイ
クロプロセッサ(以下CPUと記す)とメモリとを具備す
るシステム制御コンピュータ7および巻き取り制御コン
ピュータ8および送り出し制御コンピュータ9とからな
る。
システム制御コンピュータ7は、本第2実施例の緯糸密
度制御装置全体を統括して制御するもので、キーボード
KBにより入力された緯糸密度D、織機回転数N、経糸の
張力設定値T、製織開始および停止指令St、Sp等の製
織条件をインターフェース回路70がとりこみ、CPU71は
入力した緯糸密度Dと織機回転数Nとから巻き取りモー
タM1の指令速度を演算する。そして、インターフェース
回路70から演算された巻き取りモータ制御信号ω
巻き取り制御コンピュータ8へ、また製織開始および停
止信号St、Spが織機制御用コンピュータCMおよび巻き取
り制御コンピュータ8および送り出し制御コンピュータ
9へ出力される。メモリ回路72は、ランダム・アクセス
・メモリ(以下RAMと記す)73およびリード・オンリ・
メモリ(以下ROMと記す)74とからなり、RAM73には前記
インターフェース回路70から入力された製織に関するデ
ータおよびCPU71での演算に用いるデータが記憶されて
いる。また、ROM74には、予め決められたシーケンスに
基づいた後述するシステム制御プログラムが書き込まれ
ており、CPU71は、このプログラムに基づいて一連の処
理を行う。
システム制御プログラムを第5図のフローチャートに基
づいて説明する。システム制御プログラムが起動される
(ステップ100)と、まず巻き取り制御コンピュータ8
および送り出し制御コンピュータ9とのデータ通信を行
うために、インターフェース回路70のデータ通信用素子
の初期化を行う(ステップ101)。次にキーボードKBを
スキャニングし、キー入力の有無を調べ(ステップ10
2)、キー入力が有ればそれが製織開始指令Stあるいは
製織停止指令Spであるかを判別する(ステップ103)。
製織開始指令Stであるときは、製織データが転送されて
いることを確認して(ステップ104)、製織開始指令St
を巻き取りおよび送り出し制御コンピュータ8、9およ
び織機制御用コンピュータCMへ転送する(ステップ10
5)。ステップ103で製織データが転送されていない場合
は、製織開始指令は無視され、再びキー入力の有無を調
べるためにキーボードKBをスキャニングする。一方、キ
ー入力が製織停止指令Spであるときは、直ちにそれを前
記の各コンピュータ8、9、CMへ転送し(ステップ10
6)、キーボードKBのスキャニングが行われる。ステッ
プ103で判別した製織データが緯糸密度Dおよび織機回
転数Nであるとき(ステップ107)はこれらのデータか
ら巻き取りモータの速度ω が演算される(ステップ
108)。なお、緯糸密度Dは複数個入力されてもよく、
それらに応じた各巻き取りモータの速度が演算される。
演算された巻き取りモータM1の速度は巻き取り制御コン
ピュータ8へ順次転送される(ステップ109)。ステッ
プ107で製織データが張力設定値Tであるときは、ス
テップ110で張力設定値Tが送り出し制御コンピュー
タ9へ転送される。これら一連のデータの転送が終了す
ると、再びキーボードKBのスキャニングが行われる。
巻き取り制御コンピュータ8は、本発明の巻き取り制御
回路Iに相当するもので、インターフェース回路80が、
システム制御コンピュータ7から演算された巻き取りモ
ータM1の速度ω および製織開始および停止指令St、
Spを入力し、また図示しない織機クランク軸に取り付け
られたロータリエンコーダREから織機クランク軸1回転
に付き1つ出力される矩形のZ相パルスを入力する。ま
た、インターフェース回路80は、巻き取りモータの速度
信号ω をアナログ信号として巻き取りモータ駆動回
路D1へおよびディジタル信号のままで送り出し制御コン
ピュータ9へそれぞれ出力する。メモリ回路82はRAM83
およびROM84からなり、RAM83にはシステム制御コンピュ
ータ7からの巻き取りモータの速度ω およびCPU81
での演算に用いるデータが記憶されている。またROM84
には、予め決められたシーケンスに基づいた後述する巻
き取り制御プログラムが書き込まれており、CPU81は、
このプログラムに基づいて一連の処理を行う。
巻き取り制御プログラムを第6図に示したフローチャー
トに基づいて説明する。巻き取り制御プログラムが起動
される(ステップ200)と、まずインターフェース回路8
0のデータ通信用素子の初期化を行う(ステップ201)。
次にシステム制御コンピュータ7からデータが転送され
ているか否かを調べ(ステップ202)、データが転送さ
れているときは、それが巻き取りモータの速度ω
か、製織開始指令Stあるいは製織停止指令Spかを判
別する(ステップ204)。転送データが巻き取りモータ
の速度ω であるときは、それを順次RAM83に記憶し
(ステップ204)、製織開始指令StであるときはCPU81の
割り込みを許可し(ステップ205)、また製織停止信号S
pであるときはCPU81の割り込みを禁止する(ステップ20
6)。CPU81の割り込みが許可されると割り込みプログラ
ムが起動し(ステップ205−1)、ロータリエンコーダR
EからのZ相パルスが入力される毎に順次RAM83に記憶さ
れた巻き取りモータの速度ω を読み出し(ステップ
205−2)、それを巻き取りモータ駆動回路D1および送
り出し制御コンピュータ9に出力して(ステップ205−
3)割り込みプログラムを終了する(ステップ205−
4)とともに、前記巻き取り制御プログラムに戻る。こ
うして、割り込みプログラムが実行されるたびに巻き取
りモータの速度指令ω が変更される。
送り出し制御コンピュータ9は、本発明の張力偏差演算
回路IIIおよびゲイン補償器IVおよび送り出し制御回路
Vを合わせたものに相当し、インターフェース回路90
は、データ通信用素子、ディジタル/アナログ(以下D/
Aと記す)およびアナログ/ディジタル(以下A/Dと記
す)変換器等のディジタル回路からなり、張力検出器II
1から経糸張力値TをA/D変換器を介して入力し、システ
ム制御コンピュータ7から製織開始および停止指令St、
Spを、また巻き取り制御コンピュータ8からは巻き取り
モータの速度ω をそれぞれ入力するとともに、後述
する送り出し制御プログラムにより演算された送り出し
モータの速度ω をD/A変換器を介して送り出しモー
タ駆動回路D2へ出力する。メモリ回路92は、RAM93およ
びROM94からなり、RAM93にはシステム制御コンピュータ
7からの張力設定値TおよびCPU91での演算に用いる
データが記憶されている。またROM94には、予め決めら
れたシーケンスに基づいた後述する送り出し制御プログ
ラムが書き込まれでおり、CPU91はこのプログラムに基
づいて一連の処理を行う。
送り出し制御プログラムを第7図に示したフローチャー
トに基づいて説明する。送り出し制御プログラムが起動
される(ステップ300)と、まずインターフェース回路9
0のデータ通信用素子を初期化して前記データの入出力
通信が行なえるようにするとともにRAM93内の制御フラ
グを“0"にし、さらに巻き取りローラを送り出しビーム
の巻き径比を表す補償ゲインG1を設定する(ステップ30
1)。次にシステム制御コンピュータ7から張力設定値
が転送されているか否かを調べ(ステップ302)、
転送されている時にはその値TをRAM93に記憶する
(ステップ303)。次に製織開始指令Stあるいは製織停
止指令Spが転送されているか否かを調べ(ステップ30
4)、製織開始指令Stが転送されている時はRAM93内に設
けた制御フラグを“1"にし(ステップ305)、また製織
停止指令Spが転送されている時は制御フラグを“0"にす
る(ステップ306)。ステップ305では制御フラグが“0"
か“1"かを判別し、制御フラグが“0"の場合は後述の補
償演算処理を行わずステップ308で張力設定値TとA/D
変換器でディジタル変換された張力検出器II1からの経
糸張力値Tとの偏差(T−T)を求め、さらにその偏
差(T−T)に比例ゲインG2を乗算した結果を送り出
しモータの速度指令ω とする。一方、制御フラグが
“1"の場合は、次に説明する補償演算処理を行う。ま
ず、張力設定値Tとディジタル変換された張力検出器
II1からの経糸張力値Tとの偏差(T−T)を求める
(ステップ309)。次にステップ310でRAM93に記憶され
ている補償ゲインG1を読み出し、張力偏差(T−T)
の極性が正すなわち検出された経糸張力値Tよりも張力
設定値の方が大きい時は補償ゲインG1から一定の値を減
算し、また、偏差(T−T)の極性が負のときには補
償ゲインG1に一定の値を加算する。さらに張力偏差(T
−T)が零のときは、補償ゲインG1は変更しない。次
にステップ311で巻き取り制御コンピュータ8からの巻
き取りモータの速度指令ω をRAM93に記憶する。な
お、CPU91は巻き取り制御コンピュータ8から速度指令
ω が転送されるまで待機することにより、送り出し
制御コンピュータと巻き取り制御コンピュータ8との同
期を取っている。巻き取りモータの速度指令ω が転
送されると、ステップ312で前記ステップ310で演算され
た補償ゲインG1の巻き取りモータの速度指令ω とを
乗算し、その結果を前記比例ゲインG2と張力偏差(T
−T)の積に加算して送り出しモータの速度指令ω
とする(ステップ313)。そして、ステップ314で前記演
算された送り出しモータの速度指令ω をD/A変換器
を介して送り出しモータ駆動回路D2へ転送する。
以上の構成を有する本第2実施例の作用は次の通りであ
る。
まずオペレータは、キーボードKBから製織データとして
緯糸密度D、織機回転数Nおよび張力設定値Tを入力
する。ここで緯糸密度Dは複数入力することにより正弦
波、三角波、矩形波等およびそれらの組み合わせや重ね
合わせ等により得られる種々の織りパターンを形成する
ことが可能である。キーボード入力が終了すると次に織
機の初期動作が始まる。巻き取りモータの速度指令ω
が、システム制御コンピュータ7において入力した緯
糸密度Dおよび織機回転数Nから順次演算され巻き取り
制御回路8のRAM83に記憶される。また入力した張力設
定値Tは送り出し制御コンピュータ9のRAM93に記憶
される。そして送り出し制御コンピュータ9では、張力
設定値Tと張力検出器II1からの製織開始前の経糸張
力値Tとの偏差(T−T)から送り出しモータの速度
指令ω が作成される。この速度指令ω によって
送り出しモータ駆動回路D2が送り出しモータM2を回転制
御し、これにより前記張力偏差(T−T)を零とする
様に経糸Wが送り出しビームWBから送り出され、あるい
は送り出しビームWBに巻き取られる。
以上の初期動作の後、次にオペレータが、キーボードKB
から製織開始指令Stを入力すると、システム制御コンピ
ュータ7が製織開始指令Stを織機制御用コンピュータC
M、巻き取り制御コンピュータ8および送り出し制御コ
ンピュータ9へ転送する。これにより、織機制御用コン
ピュータCMは、緯入れ動作および経糸の開口動作を行
い、また、巻き取り制御コンピュータ8は、CPU81が巻
り込みを許可することによりロータリエンコーダREから
の織機クランク軸の回転に伴うZ相パルスの出力毎に、
RAM83から記憶された巻き取りモータの速度指令ω
を順次読み出し、巻き取りモータ駆動回路D1へ出力す
る。一方、送り出し制御コンピュータ9では、初期動作
で張力偏差(T−T)が零に制御された後、製織開始
指令Stの入力とともに張力偏差に基づく張力の制御に加
え、経糸の巻き取り速度の影響を補償するための前記補
償演算処理を行って送り出しモータの速度指令ω
演算し、送り出しモータの駆動回路D2へ出力する。
巻き取りおよび送り出しモータ駆動回路D1、D2はそれぞ
れ巻き取りおよび送り出しモータの速度指令ω 、ω
に一致する様に巻き取りモータM1および送り出しモ
ータM2を速度制御する。これにより、経糸の巻き取り速
度v1と送り出し速度v2は、経糸密度Dの変化に応じて、
張力設定値Tに一致した経糸張力で同期して変化し、
所望の緯糸密度の織布が得られる。
以上の動作を行う本第2実施例の効果は次の通りであ
る。前記第1実施例と同様に、経糸の巻き取り速度と送
り出し速度を一致させて変化させるとともに、送り出し
ビーム径の減少に伴う経糸張力Tの増加が補償されて、
常に目標の張力設定値Tに一致させることができるの
で、一定の張力で種々に変化する所望の緯糸密度の織布
が得られる。
さらに、緯糸密度の制御をソフトウェアにより行ってい
るので、装置の構成が簡単になり、製織条件の変更に伴
う柔軟かつ的確に対応することができる。
また、システム全体の制御、巻き取り制御および送り出
し制御をそれぞれ別個のCPUにより行っているため、複
数の制御処理を同時並列に行うことができるので、制御
周期を短くかつ制御精度を高めることができる。
第3実施例 本第3実施例の緯糸密度制御装置は、経糸張力の巻き取
り速度に影響を与える場合の補償を可能にするものであ
る。上述した各実施例と同一部分は同一符号を付して説
明を省略し、第8図を用いて相異点を中心に以下説明す
る。
第3実施例の巻き取り制御回路I2は、織機回転数Nと所
望の緯糸密度Dおよびその変更パターンとから予め定め
た正弦波、三角波、矩形波等およびそれらの組み合わせ
や重ね合わせ等により得られる周期関数波形を出力する
関数発生器10と、検出された経糸張力値Tを入力しその
微分演算する微分器12と、微分器12からの経糸張力値の
微分値dT/dtを入力し所定の増幅度で増幅する増幅器13
と、関数発生器10の出力と増幅器13の出力とを入力し両
者の和を演算する加算器14と、加算器14からの入力を織
機の起動スイッチSと連動して断続し巻き取りモータ駆
動回路D1およびゲイン補償器IV1に対して出力するスイ
ッチ11とからなる。すなわち、巻き取りモータの速度指
令となる巻き取り制御回路I2の出力である巻き取り制御
信号ω は、所望の緯糸密度パターンを表す波形に経
糸張力の微分値を加算したものである。
以上の構成を有する本第3実施例の緯糸密度制御装置の
作用は次の通りである。
経糸の巻き取り装置v1は、巻き取りローラRの回転速度
ωを制御する巻き取りモータM1によって制御される。
この巻き取りモータM1は、巻き取り制御回路I2からの速
度指令ω に基づいて、巻き取りモータ駆動回路D1
よって速度制御される。前述の速度制御は、巻き取り駆
動回路D1において、巻き取り制御回路I2からの巻き取り
モータの速度指令ω と巻き取りモータM1の回転速度
信号が一致するよう巻き取りモータM1に与える電流を制
御することにより行われる。したがって、速度指令ω
と速度信号の偏差が大きくなればモータ電流は大きく
なり偏差が小さくなればモータ電流は小さくなる。ま
た、巻き取りモータM1が一定速で回転している時には、
負荷トルクに打ち勝つトルクを出力するために一定のモ
ータ電流が流れている。ここでの負荷トルクは、経糸張
力Tによって生じるものでが主であり、経糸張力Tが大
きくなれば負荷トルクは大きくなり、経糸張力Tが小さ
くなれば小さくなる。
したがって、緯糸密度変更時は、巻き取りモータには速
度指令ω と速度信号の偏差に基づく過渡電流と経糸
張力Tに基づく定常電流が流れる。
外乱によって経糸張力Tに変動が生じると、張力検出器
II1で検出した経糸張力信号Tが変動する。経糸張力信
号Tは、微分器12に入力されているので、微分器12で
は、張力信号Tの変動の大きさに比例した微分出力が得
られる。この微分出力は、増幅回路13で増幅された後、
加算器14によって、関数発生器10の出力である所望の緯
糸密度Dの変更パターンによる巻き取りモータの速度指
令に加算される。加算された結果は、新たな巻き取りモ
ータの速度指令ω としてスイッチ11を介して巻き取
りモータ駆動回路D1に入力され、巻き取りモータM1のモ
ータ電流が変更される。したがって、経糸張力Tが張り
側に変動して、微分器12から+の符号の出力が得られる
場合、すなわち経糸張力Tによる負荷トルクが増大する
場合には、巻き取りモータの速度指令ω が大きくな
り、これによりモータ電流が大きくなって、負荷トルク
の増大によるモータ速度の低下を補償する。一方、経糸
張力Tが緩み側に変動して、微分器12から−の符号の出
力が得られる場合、すなわち経糸張力Tによる負荷トル
クが減少する場合には、巻き取りモータの速度指令ω
が小さくなり、これにより負荷トルクの減少によるモ
ータ速度の増加を補償する。
以上述べた様に、経糸張力Tの変動による巻き取りモー
タM1の負荷トルク変動が、モータ速度変動に及ぼす影響
を補償するので、巻き取りモータM1の速度を経糸張力T
の変動の影響を受けずに目標値に正確に制御することが
でき、これによって、経糸の巻き取り速度v1が外乱によ
らず正確に制御でき、所望の緯糸密度を得ることができ
る。
第4実施例 第4の実施例の緯糸密度制御装置は、巻き取りモータの
速度応答が異なった場合の補償を可能にするものであ
る。上述した各実施例と同一部分は同一符号を付して説
明を省略し、第9図を用いて相異点を中心に以下説明す
る。
巻き取りモータM1と送り出しモータM2の速度応答が異な
ると、緯糸密度Dを変更するために各モータの速度指令
ω およびω を変更した時、各モータが所定の回
転速度に達するまでの時間が異なり、所定の回転速度に
達するまでの間での経糸の巻き取り量と経糸の送り出し
量に差が生じて張力変動が生じる。速度応答の違いによ
る影響は、速度指令の変更幅ω が大きい、すなわち
緯糸密度Dを大きく変更するほど大きくなる。
また、張力変動が張り側に生じるか緩み側に生じるか
は、巻き取りモータM1と送り出しモータM2のどちらかの
速度応答が早いかと、速度を増速するのか減速するのか
によって異なる。このようなことからすれば巻き取りモ
ータM1と送り出しモータM2にはできるだけ速度応答の等
しいものを使用するのが望ましい。モータの速度応答
は、速度制御系のサーボゲインGあるいは、モータの速
度指令ω を変更することにより変えることができ
る。速度制御系のサーボゲインGを変更する場合は、速
度指令とモータ速度の偏差に対するモータの加速トルク
が変わり、サーボゲインを大きくするほど速度偏差に対
するモータの加速トルクの比は大きくなる。
このため、サーボゲインGを大きくするほどモータの速
度応答は早くなる。一方、モータの速度指令ωを大き
くする場合は、本来与えるべき速度指令に比べ速度変更
時のみ大きな(小さな)速度指令を与える。モータの機
械的時定数が一定であれば、速度変更時のみモータの速
度指令を大きくすることにより、速度を変更した時点で
の速度変化は急峻となる。本第4実施例では、巻き取り
モータM1と送り出しモータM2の速度応答の違いを上述し
た後者の速度変更時のモータの速度指令ωを変更する
ことにより補償するものである。
第9図に、上述の補償を行うためのモータの特性補償回
路を含む送り出し制御回路V2を示す。
モータ特性補償回路は、F/Vコンバータ56A、56Bと、2
個の可変ゲインアンプ53、55と、差動回路54と、ゲート
回路52とから成り、F/Vコンバータ56A、56Bは、入力側
で巻き取りモータおよび送り出しモータに各々機械的に
取り付けられたエンコーダ57A、57Bと接続されている。
F/Vコンバータ56Bの出力側は、可変ゲインアンプ55の入
力側に接続されている。F/Vコンバータ56A、56Bは、前
述の各モータに取り付けられたエンコーダ57A、57Bから
のパルス信号を速度に対応した電圧信号ω、ωに変
換して出力する。可変ゲインアンプ55は入力側でF/Vコ
ンバータ56Bと出力側で差動回路54と接続されている。
可変ゲインアンプ55には、F/Vコンバータ56Bによって得
られた送り出しモータM2の速度に対応した電圧信号ω
が入力され、それに可変ゲインK1を乗算した結果K1・ω
が出力される。乗算に用いられる可変ゲインK1はゲイ
ン補償器IV1で求めた補償ゲインG1を用いる。このた
め、可変ゲインアンプ55のゲイン変更端子には、前述の
ゲイン補償器IV1の積分器43の積分結果が入力され、積
分結果が+の電圧信号の場合は、可変ゲインアンプ55の
可変ゲインK1を大きくし、積分結果が−の電圧信号の場
合は、可変ゲインK1を小さくする。上述の乗算結果K1
ωは、差動回路54の±の入力端子のうちの−の入力端
子に入力される。一方、差動回路54の+の入力端子に
は、前述のF/Vコンバータ56Aによって、得られた巻き取
りモータM1の速度に対応した電圧信号ωが入力され
る。差動回路54は、前記2つの入力端子に入力された電
圧信号の差(ω−K1・ω)を求めた後、結果を可変
ゲインアンプ53に出力する。可変ゲインアンプ53は入力
側で差動回路54と出力側でゲート回路52と接続されてい
る。可変ゲインアンプ53は、差動回路54で求めた巻き取
りモータM1と送り出しモータM2の速度差に可変ゲインK2
を乗算した結果K2・(ω−K1・ω)をゲート回路52
に出力する。乗算に用いる可変ゲインK2は、モータの速
度応答の違いを補償する際の補償の強さを決めるもので
あって、送り出しビーム径r2の減少による影響を考慮し
て決められる。このため可変ゲインアンプ53のゲイン変
更端子には、可変ゲインアンプ55と同様、上述の積分器
43の出力を接続する。これにより、送り出しビーム径r2
が減少するにしたがって、モータの速度応答の違いの補
償の強さは強くなる。ゲート回路52は、入力側で、可変
ゲインアンプ53と出力側で送り出し制御回路V2の加算器
51と接続されている。またゲート回路52には、ゲートの
開閉を行うため、開閉用信号入力端子に巻き取り制御回
路I1の出力である巻き取りモータM1の速度指令ω
入力されている。ゲート回路52は、開閉用信号入力端子
に入力された巻き取りモータM1の速度指令ω が変化
した時のみ任意時間ゲートを閉じ、他の間はゲートを開
いている。したがって、巻き取りモータM1の速度指令ω
が変化した後の任意時間、巻き取りモータM1と送り
出しモータM2の速度差を増幅した結果K2・(ω−K1
ω)が加算器51に出力される。加算器51は、送り出し
制御回路V2で求めた送り出しモータM2の速度指令ω
値に巻き取りモータM1と送り出しモータM2の速度応答を
補償する速度指令値K2・(ω−K1・ω)を加算した
後、その結果ω +K2・(ω−K1・ω)を新たな
送り出しモータM2の速度指令値ω **として、送り出
しモータ駆動回路D2の速度指令入力端子に出力する。
本第4実施例回路においては、巻き取りモータM1および
送り出しモータM2の回転速度をそれぞれのモータ軸に取
り付けたロータリエンコーダ57A、57Bからのパルス列信
号をF/Vコンバータ56A、56Bによって回転速度に対応し
た電圧信号として得る。得られた各モータの回転速度を
表す電圧信号のうち送り出しモータM2に関する電圧信号
を巻き取りロータRの径と送り出しビームWBの巻き径の
比を考慮して可変ゲインアンプで補正する。この補正
は、ゲイン補償器IV1で用いた上述の補償ゲインG1を用
いて行う。このため、前記ゲイン補償器IV1の積分器43
の出力が可変ゲインアンプ53のゲイン変更端子に入力さ
れる。可変ゲインアンプ53では、前述の可変ゲインK
1と、F/Vコンバータ56Bで求めた送り出しモータM2の速
度に対応する電圧信号を乗算する。乗算した結果は、送
り出しモータM2の速度に対応した電圧信号とともに差動
回路54入力され、巻き取りマータM1と送り出しモータM2
の速度差が求められる。求められた速度差は可変ゲイン
アンプ53に入力される。可変ゲインアンプ53では、送り
出しビーム径の減少を考慮して決めたモータの速度応答
の違いを補償する強さを表す可変ゲインK2と前記入力さ
れたモータの速度差を乗算し結果をゲート回路52に出力
する。ゲート回路52は、通常は開いているが、開閉用信
号入力端子に入力される巻き取りモータM1の速度指令ω
が変化した時のみ、任意時間ゲートを閉じる。ゲー
ト回路52の出力端子は加算器51の入力端子に接続されて
おり、加算器51ではゲート回路52からの出力と送り出し
制御回路からの送り出しモータの速度指令ω を常時
加算している。したがって巻き取りモータの速度指令ω
が変化した時のみ、すなわち巻き取りモータM1と送
り出しモータM2の速度応答の違いが問題となる時のみ、
一定時間巻き取りモータM1と送り出しモータM2の速度応
答の違いを補償する信号が送り出しモータの速度指令ω
に加算される。
以上述べたように巻き取りモータM1と送り出しモータM2
の速度応答の違いを補償する信号を速度応答の違いが問
題となる巻き取りモータの速度変更時の一定時間加算器
51に送り出しモータM2の速度指令ω に加算するの
で、巻き取りモータM1と送り出しモータM2の速度応答が
異なっても速度応答の相異を補償して経糸の巻き取り量
と経糸の送り出し量を常に一定に制御できる。
よって、経糸張力の変動を防ぐこきとができ目的とする
緯糸密度Dの織布を得ることができる。また、製織に伴
う送り出しビーム径の減少を考慮して補償を行っている
ので、送り出しビーム径が減少したことによる影響を受
けないという利点を有する。
本発明は、上述した各実施例に限定されるものではな
く、特許請求の範囲の精神の範囲内で幾多の設計変更お
よび付加が可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の緯糸密度制御装置を織機との関連で
示す構成図である。第2図は、従来技術の構成を示す図
である。第3図は、本発明の第1実施例を示すブロック
図である。第4図は、本発明の第2実施例を示すブロッ
ク図であり、第5図、第6図および第7図はそれぞれ第
2実施例のシステム制御プログラム、巻き取り制御プロ
グラムおよび送り出し制御プログラムのフローチャート
である。第8図は、本発明の第3実施例を示すブロック
図である。第9図は、本発明の第4実施例を示すブロッ
ク図である。 I……巻き取り制御回路、II……張力検出器、 III……張力偏差演算回路、IV……ゲイン補償器、 V……送り出し制御回路、 D1、D2……巻き取りおよび送り出しモータ駆動回路、 M1、M2……巻き取りおよび送り出しモータ
フロントページの続き (72)発明者 鈴木 一 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 岩崎 充博 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 白木 雅雄 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 審査官 山崎 豊 (56)参考文献 特開 昭62−263347(JP,A) 実開 昭61−16382(JP,U)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】巻き取りローラを駆動する巻き取りモータ
    の回転数を目標の織り密度に応じて制御するための巻き
    取り制御信号を出力する巻き取り制御回路Iと、 織布の経糸張力を検出する張力検出器IIと、 前記検出した経糸張力と設定される目標の張力値との偏
    差を演算して出力する張力偏差演算回路IIIと、 前記巻き取り制御信号に前記検出された経糸張力と目標
    の張力指令値との偏差に応じたゲインを乗算した信号を
    出力するゲイン補償器IVと、 前記演算された張力偏差に比例した信号と前記ゲイン補
    償器によりゲイン補償された巻き取り制御信号とを加算
    する加算器を具備し、送り出しビームを駆動する送り出
    しモータの回転数を制御するための送り出し制御信号を
    出力する送り出し制御回路Vとからなり、 送り出しモータの回転数を経糸の張力および巻き取り制
    御信号の変化に応じて補正制御することを特徴とする緯
    糸密度制御装置。
  2. 【請求項2】前記ゲイン補償器が、前記張力偏差の極性
    によりゲインの大小を変更するゲイン変更回路を有する
    ことを特徴とする特許請求の範囲第(1)項記載の緯糸
    密度制御装置。
  3. 【請求項3】前記巻き取り制御回路が、前記検出された
    経糸張力の変動値と目標の織り密度とに応じた巻き取り
    制御信号を出力する回路を有することを特徴とする特許
    請求の範囲第(1)項記載の緯糸密度制御装置。
  4. 【請求項4】前記加算器が、前記検出された経糸張力と
    目標の張力値との偏差に応じてゲイン補償された巻き取
    り制御信号に対して加算するための、前記巻き取りロー
    ラおよび送り出しビームの各々の周速度と前記ゲイン補
    償器において決定されたゲインとに基づいた信号を出力
    する回路を有することを特徴とする特許請求の範囲第
    (1)項記載の緯糸密度制御装置。
JP62300696A 1987-11-28 1987-11-28 緯糸密度制御装置 Expired - Lifetime JPH0726283B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62300696A JPH0726283B2 (ja) 1987-11-28 1987-11-28 緯糸密度制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62300696A JPH0726283B2 (ja) 1987-11-28 1987-11-28 緯糸密度制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01148842A JPH01148842A (ja) 1989-06-12
JPH0726283B2 true JPH0726283B2 (ja) 1995-03-22

Family

ID=17887978

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62300696A Expired - Lifetime JPH0726283B2 (ja) 1987-11-28 1987-11-28 緯糸密度制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0726283B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2894709B2 (ja) * 1988-12-28 1999-05-24 株式会社豊田中央研究所 経糸速度制御装置
JP3542748B2 (ja) * 1999-10-07 2004-07-14 津田駒工業株式会社 織機の送出し制御装置
JP4781919B2 (ja) * 2006-06-23 2011-09-28 三ツ星ベルト株式会社 線条材料の巻取方法及び心線の巻取方法
JP5820302B2 (ja) * 2012-02-27 2015-11-24 住友重機械工業株式会社 制御装置
JP6277707B2 (ja) * 2013-12-20 2018-02-14 セイコーエプソン株式会社 テンション制御方法、印刷装置
CN115418779A (zh) * 2022-10-09 2022-12-02 上海工程技术大学 在线改变经纬密度的织造装置及方法
CN115595709A (zh) * 2022-10-17 2023-01-13 四川环龙技术织物有限公司(Cn) 一种纬纱密度调节装置及方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0694614B2 (ja) * 1983-02-25 1994-11-24 津田駒工業株式会社 織機の電動送り出し方法およびその装置
JP2530123B2 (ja) * 1986-05-12 1996-09-04 津田駒工業株式会社 変わり織り制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01148842A (ja) 1989-06-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR920000649B1 (ko) 경사속도 제어장치
US4967129A (en) Power system stabilizer
JPH0726283B2 (ja) 緯糸密度制御装置
US8183816B2 (en) Method for field-oriented operation to zero speed of an encoder-less asynchronous machine
JPS62280155A (ja) 薄物材の巻取張力の制御方法
JP2530123B2 (ja) 変わり織り制御方法
JP3717015B2 (ja) 繊維機械における張力制御装置
JPS6343164B2 (ja)
US6712302B2 (en) Delta velocity tension control for tape
JPH0220548B2 (ja)
JP3255785B2 (ja) タンデム圧延機における板厚制御方法
JPH08155522A (ja) 熱間連続仕上圧延機の制御方法
JPH11285730A (ja) 帯状材の張力制御方法及び装置
JP2823200B2 (ja) 電動機の速度制御装置
JPH0265699A (ja) 同期発電機の自動電圧調整装置
JP2850076B2 (ja) 制御装置
JPH0564476A (ja) 電動機の速度制御装置
JP2663387B2 (ja) 安定化フィードバック制御方法
JP2804396B2 (ja) 鋼板の張力制御方法
JPH07323945A (ja) 張力制御方法
JPH05181503A (ja) 安定化フィードバック制御方法
JP2670808B2 (ja) ドラム式緯糸測長貯留装置の制御装置
KR20020051183A (ko) 전류지령 보상기를 이용한 롤러 속도제어장치
JPS62259968A (ja) 張力制御装置
SU1119153A1 (ru) Способ автоматического управлени многодвигательным электроприводом технологического пресса

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080322

Year of fee payment: 13