JP5820302B2 - 制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、移動経路に沿って連続的に存在するウェブに所定の処理を施すウェブ処理システムを制御する制御装置に関する。
紙・フィルム・金属箔などの長尺物(ウェブ)を加工する工場では、ウェブをロールから巻き出した後ローラを経由して移動させ、その移動経路上でウェブに様々な加工を施すことが多い。例えば特許文献1には、巻取からウェブを繰り出すフィードロールを備えたインフィード部と、ウェブに所定の印刷を行う印刷ユニットを備えた印刷部と、印刷後のウェブを下流に搬送する第一送りロールを有する第一アウトフィード部と、ウェブに一定ピッチの穴を加工する穴開け胴及びウェブに一定ピッチで横ミシン目を形成するミシン胴等を備えた加工部と、ウェブを搬送する第二送りロールとウェブを巻取に巻き取る巻取機とを備えた第二アウトフィード部と、を備える事務用フォーム印刷機が開示されている。
一般にウェブは、移動経路上でたるまないよう、また加工がしやすいよう、生産条件として設定された張力が与えられた状態で搬送される。したがって、ウェブを扱うシステムでは、ウェブの張力を略一定に保ちつつ略一定の速さで移動させることが必要となる。これを実現するために、ウェブ処理システムはダンサローラ又は張力検出器を備え、ウェブの設定張力を維持するよう制御を行う。ウェブ処理システムの制御装置にはフィードバック制御が採用されることが多い。
特開平4−332846号公報
ウェブを扱うシステムの設計の段階でも、モデル化やシミュレーション等により、張力又はダンサ位置フィードバックの制御パラメータの理論的な最適値を求めることはできる。しかしながら、実機とモデルとの相違等により、実際には実機を動かしながら最適な制御パラメータを探るという作業が必要になってくる。
現状多くの場合、制御パラメータの調整は熟練した調整員によって手動で行われる。しかしながら、システムの立ち上げのたびに、または扱うウェブを変更するたびにそのような手動調整を行うことは、手間である。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、移動経路に沿って連続的に存在するウェブに所定の処理を施すウェブ処理システムの設定にかかる手間を低減できる制御技術の提供にある。
本発明のある態様は制御装置に関する。この制御装置は、移動経路に沿って連続的に存在するウェブに所定の処理を施すウェブ処理システムを制御する制御装置であって、ウェブ処理システムは2つの回転体を備え、各回転体はウェブに回転数に応じた速さを与える。本制御装置は、2つの回転体の間のウェブの張力が所定の目標値に近づくように一方の回転体の回転数と他方の回転体の回転数との差を調整する張力制御部と、所定の変更条件が満たされるか否かを判定する変更要否判定部と、変更要否判定部において変更条件が満たされたと判定された場合、張力制御部において使用される制御パラメータを変更するパラメータ変更部と、を備える。
この態様によると、制御パラメータを自動的に更新できる。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや、本発明の構成要素や表現を装置、方法、システム、コンピュータプログラム、コンピュータプログラムを格納した記録媒体などの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、移動経路に沿って連続的に存在するウェブに所定の処理を施すウェブ処理システムの設定にかかる手間を低減できる。
実施の形態に係る制御装置を備えるウェブ処理システムの構成を示す模式図である。 図1のウェブ処理システムについて制御装置をより詳細に説明する模式図である。 ウェブ処理システムの各系の応答周波数を示すグラフである。 図1のウェブ処理システムにおける一連の処理を示すフローチャートである。 張力PI制御部のゲインの時間変化の一例を示すグラフである。 変形例に係るウェブ処理システムの構成を示す模式図である。
以下、各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、各図面における部材の寸法は、理解を容易にするために適宜拡大、縮小して示される。また、各図面において実施の形態を説明する上で重要ではない部材の一部は省略して表示する。
図1は、実施の形態に係る制御装置100を備えるウェブ処理システム2の構成を示す模式図である。ウェブ処理システム2は、ウェブ4を複数の回転体を介して所定の移動経路に沿って移動させ、移動しているウェブ4に所定の処理を施す。ウェブ4は紙やフィルムなどの帯状またはシート状の基材であり、移動経路に沿って連続的に存在する。ウェブ処理システム2は、ウェブ4を搬送し処理するウェブ処理搬送装置6と、ウェブ処理搬送装置6を駆動する駆動装置8と、を含む。
ウェブ処理搬送装置6は、巻き出しロール10と、巻き取りロール12と、第1張力検出器14と、第1フィードローラ16と、第2張力検出器18と、第2フィードローラ20と、第3張力検出器22と、第3フィードローラ24と、第4張力検出器26と、を含む。
巻き出しロール10には加工前のウェブ4が巻き付けられている。巻き出しロール10は、そこから巻き出されるウェブ4に巻き出しロール10の回転数および直径に応じた速さを与える。その速さは例えば、巻き出しロール10の直径をD(m)、回転数をN(rpm)とすると、πD/60(m/s)となる。
巻き出しロール10から巻き出されたウェブ4は第1張力検出器14を通過する。第1張力検出器14はウェブ4の張力を検出可能に構成される。張力検出器としては差動変圧器やロードセルを用いたものが一般的であるが張力検出器は公知であるからここでは詳述しない。
第1張力検出器14を出たウェブ4は第1フィードローラ16を通過する。第1フィードローラ16は上下に対向する2つのローラにより構成され、ウェブ4はそれら2つのローラに挟まれる形で第1フィードローラ16を通過する。ウェブ4が第1フィードローラ16を通過する際、第1フィードローラ16はウェブ4に、ローラの回転数および直径に応じた速さを与える。ウェブ処理上の制約でローラ間にウェブを挟み込む事が出来ない場合はローラ16上にウェブを吸引することでローラの回転数および直径に応じた速さを与える。その速さは例えば、ローラの直径をD(m)、回転数をN(rpm)とすると、πD/60(m/s)となる。
第1フィードローラ16を出たウェブ4は、第2張力検出器18、第2フィードローラ20、第3張力検出器22、第3フィードローラ24、第4張力検出器26をこの順に通過する。巻き取りロール12は、第4張力検出器26を出た加工後のウェブ4を巻き取る。巻き取りロール12は、そこに巻き取られるウェブ4に巻き取りロール12の回転数および直径に応じた速さを与える。
ウェブ処理搬送装置6はウェブ4に所定の処理を施す。ウェブ処理搬送装置6は、巻き出しロール10と巻き取りロール12との間の移動経路上でウェブ4を加工してもよい。所定の処理は例えば延伸加工、成形加工、コーティング加工、ラミネート加工、スリット加工などの加工処理であってもよく、あるいはまた大型の巻き出しロール10から複数の小型の巻き取りロール12へウェブ4を巻き取る処理であってもよい。
駆動装置8は、巻き出しロール10を回転駆動する第1モータ28と、第1フィードローラ16を回転駆動する第2モータ30と、第2フィードローラ20を回転駆動する第3モータ32と、第3フィードローラ24を回転駆動する第4モータ34と、巻き取りロール12を回転駆動する第5モータ36と、実施の形態に係る制御装置100と、を含む。
制御装置100は、第1張力検出器14、第2張力検出器18、第3張力検出器22、第4張力検出器26のそれぞれからウェブ4の張力の測定値を取得し、取得された測定値に基づいて第1モータ28、第2モータ30、第3モータ32、第4モータ34、第5モータ36のそれぞれを制御する。
制御装置100はウェブ4の張力および移動の速さ(以下、ライン速度と称する)の両方についてフィードバック制御を行う。特に制御装置100は、ライン速度が所定の目標値に近づくよう、かつ、張力が所定の目標値に近づくよう、各モータの回転数を操作する。モータの回転数が決まると対応するロールやローラの回転数も決まるので、制御装置100はモータの回転数を通じてロールやローラの回転数を制御していると言える。
図2は、図1のウェブ処理システム2について制御装置100をより詳細に説明する模式図である。ここに示す各ブロックは、ハードウエア的には、コンピュータのCPU(central processing unit)をはじめとする素子や機械装置で実現でき、ソフトウエア的にはコンピュータプログラム等によって実現されるが、ここでは、それらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックはハードウエア、ソフトウエアの組合せによっていろいろなかたちで実現できることは、本明細書に触れた当業者には理解されるところである。
制御装置100は、張力制御部102と、第1ライン速度制御部104と、第2ライン速度制御部106と、変更要否判定部108と、パラメータ演算部110と、初期値受付部112と、指令値生成部114と、パラメータ設定部116と、表示制御部132と、を含む。
第1ライン速度制御部104は、ウェブ4が第1フィードローラ16を通過するときのライン速度である第1ライン速度Vが速度指令値VREFに近づくようフィードバックにより第1フィードローラ16の回転数を調整する。第1ライン速度制御部104は、第2モータ30の回転数の指令値を示す電気信号を生成し、第2モータ30に対して出力する。
第1ライン速度制御部104は、第1ライン速度Vと速度指令値VREFとの差の絶対値が小さくなるように、第2モータ30の回転数の指令値を調整する。第2モータ30は第1ギア38を介して第1フィードローラ16を回転させる。したがって、第2モータ30の回転数と第1フィードローラ16の回転数との間にはギア比等に基づく所定の関係が存在する。これにより、第1ライン速度制御部104は第2モータ30の回転数を介して第1フィードローラ16の回転数を調整していると言える。
第1ライン速度制御部104は第1速度PI(Proportional Integral)制御部118と第1減算部120とを含む。
第1減算部120は第2モータ30から第2モータ30の回転数を示す電気信号を受ける。第1減算部120は、速度指令値VREFから第2モータ30の回転数に対応する第1ライン速度Vを減算し、その差分に応じた電圧を有する差分信号を生成する。第2モータ30の回転数と第1ライン速度Vとの対応関係は、第2モータ30の回転数と第1フィードローラ16の回転数との間の対応関係および第1フィードローラ16の回転数と第1ライン速度Vとの対応関係に基づく。
第1速度PI制御部118は第1減算部120により生成される差分信号を受け、差分信号に示される差分がゼロに近づくような制御を行う。第1速度PI制御部118は、第1ライン速度V1が速度指令値VREFよりも大きい場合は第1フィードローラ16の回転数を減少させるよう、逆の場合は第1フィードローラ16の回転数を増大させるよう、第2モータ30の回転数の指令値を調整する。第1速度PI制御部118は調整された指令値を示す電気信号を第2モータ30に対して出力する。第1速度PI制御部118におけるPI制御は公知のPI制御技術を使用して構成されてもよい。
第2ライン速度制御部106は、ウェブ4が第2フィードローラ20を通過するときのライン速度である第2ライン速度Vが変更速度指令値VMODに近づくようフィードバックにより第2フィードローラ20の回転数を調整する。第3モータ32は第2ギア40を介して第2フィードローラ20を回転させる。第2ライン速度制御部106は第2速度PI制御部122と第2減算部124とを含む。第2速度PI制御部122、第2減算部124はそれぞれ第1速度PI制御部118、第1減算部120に対応する。
張力制御部102は、第1フィードローラ16と第2フィードローラ20との間のウェブ4の張力が張力指令値TREFに近づくように第1フィードローラ16の回転数と第2フィードローラ20の回転数との差を調整する。第2張力検出器18は、張力検出値TFDBKを示す張力フィードバック信号を生成する。図2では、第2張力検出器18がロードセル18aを用いて構成される場合が示されている。
張力制御部102は、張力検出値TFDBKが張力指令値TREFに近づくように速度指令値VREFに速度補正値ΔVを加算し、変更速度指令値VMODを生成する。第1ライン速度Vは速度指令値VREFに近づき、第2ライン速度Vは変更速度指令値VMODに近づくので、速度指令値VREFと変更速度指令値VMODとの速度差ΔV(=VMOD−VREF)は、第1ライン速度Vと第2ライン速度Vとの差すなわち第1フィードローラ16の回転数と第2フィードローラ20の回転数との差に対応する。
張力制御部102は張力PI制御部126と第3減算部128と加算部130とを含む。
第3減算部128は第2張力検出器18から張力フィードバック信号を受ける。第3減算部128は、張力指令値TREFから張力検出値TFDBKを減算し、その差分に応じた電圧を有する差分信号を生成する。
張力PI制御部126は第3減算部128により生成される差分信号を受け、差分信号に示される差分がゼロに近づくような制御を行う。張力PI制御部126は、張力検出値TFDBKが張力指令値TREFよりも大きい場合は第2ライン速度Vが小さくなるよう、逆の場合は第2ライン速度Vが大きくなるよう、速度差ΔVを設定する。張力PI制御部126は、速度差ΔVを示す速度差信号を加算部130に対して出力する。張力PI制御部126におけるPI制御は公知のPI制御技術を使用して構成されてもよい。
加算部130は速度差信号を受け、速度指令値VREFと速度差ΔVとを加算することにより得られる変更速度指令値VMODを示す指令値信号を生成し、第2減算部124に出力する。
指令値生成部114は速度指令値VREFおよび張力指令値TREFを生成する。指令値生成部114は速度指令値VREFを示す信号を第1減算部120および加算部130に供給し、張力指令値TREFを示す信号を第3減算部128に供給する。
初期値受付部112は、張力制御部102において使用される制御パラメータの初期値を受け付ける。例えばウェブ処理システム2の管理者は制御パラメータの初期値を制御装置100に入力し、初期値受付部112はそのように入力された初期値を取得する。初期値受付部112は、取得された初期値をパラメータ設定部116に渡す。
なお、初期値受付部112は、ウェブ4の搬送、処理が開始される前に、ウェブ処理システム2についての他のデータ、例えばギア比やロール径などの入力を受け付けてもよい。
パラメータ設定部116は、張力制御部102において使用される制御パラメータを、初期値受付部112によって取得された初期値に設定する。張力制御部102において使用される制御パラメータは、張力PI制御部126の比例ゲインおよび積分時定数を含む。より具体的には制御パラメータは、張力PI制御部126の伝達関数を
P+(I・s)−1
と表現したときの比例ゲインPおよび積分時定数Iを含む。
パラメータ設定部116は、張力PI制御部126の比例ゲインの初期値および積分時定数の初期値を示す設定信号を生成し、張力PI制御部126に対して出力する。
変更要否判定部108は、所定の変更条件が満たされるか否かを判定する。変更要否判定部108はウェブ4の搬送が開始されてから所定の長さの期間が経過すると、張力PI制御部126のゲインを増加させるべきであると判定する。変更要否判定部108は張力フィードバック信号を受け、第2ライン速度制御部106におけるフィードバックのゲイン交差角周波数ωよりも低い周波数での張力検出値TFDBKの振動の大きさがしきい値を超えた場合、ゲインを低減すべきであると判定する。
図3は、ウェブ処理システム2の各系の応答周波数を示すグラフである。ウェブ処理システム2の電流制御系の応答周波数50は一般に100(Hz)より大きい。ウェブ処理システム2の動作に係る周波数は一般に100(Hz)より小さいので、電流制御系のゲイン交差角周波数ωに対するウェブ処理システム2の安定性は十分に確保されていると言える。
ウェブ処理システム2の速度制御系の応答周波数52は一般に、ウェブ処理システム2の張力制御系の応答周波数54よりも高くなるよう設定される。速度制御系の張力制御系に対する影響を低減するために、速度制御系のゲイン交差角周波数ωは、張力制御系のゲイン交差角周波数ωの数倍程度に設定されるのがよい。
ウェブ4の張力が速度制御系のゲイン交差角周波数ω以下の周波数で大きく振動する場合、張力PI制御部126のゲインを下げることによって振動を解消することができる場合が多い。電流制御系のゲイン交差角周波数ω付近での振動と張力PI制御部126のゲインとの関連性は比較的低い。そこで変更要否判定部108は、速度制御系のゲイン交差角周波数ωよりも低い周波数範囲で張力検出値TFDBKの振動を監視し、ゲイン交差角周波数ωよりも高い周波数範囲は監視しない。変更要否判定部108は、振動の大きさがしきい値を超えた場合、張力PI制御部126のゲインを低減すべきであると判定する。
図2に戻り、パラメータ演算部110は、張力検出値TFDBKに基づいて、張力PI制御部126において使用されるべき新たな比例ゲインまたは新たな積分時定数もしくはその両方を演算する。
パラメータ演算部110は、変更要否判定部108において張力PI制御部126のゲインを増加させるべきであると判定された場合、張力検出値TFDBKおよびウェブ処理システム2の寸法等からウェブ4の材質の機械的特性を同定する。パラメータ演算部110は、張力制御系のゲイン交差角周波数ωを所望の値とするための所与の演算式に同定された機械的特性を適用することにより、新たな比例ゲインまたは新たな積分時定数もしくはその両方を導出する。
パラメータ演算部110は、変更要否判定部108において張力PI制御部126のゲインを低減すべきであると判定された場合、張力PI制御部126のゲインが所定量減少するように新たな比例ゲインまたは新たな積分時定数もしくはその両方を導出する。
パラメータ設定部116は、変更要否判定部108において変更条件が満たされたと判定された場合、張力PI制御部126において使用される比例ゲインまたは積分時定数もしくはその両方を、パラメータ演算部110によって演算された新たな対応するパラメータで更新する。パラメータ設定部116は、パラメータ演算部110によって導出された新たな比例ゲインまたは新たな積分時定数もしくはその両方を示す設定信号を生成し、張力PI制御部126に対して出力する。張力PI制御部126はこの設定信号を受信すると、自己の比例ゲインまたは積分時定数もしくはその両方を、設定信号で示されている新たな値で置き換える。
表示制御部132は、パラメータ設定部116から張力制御部102において使用される制御パラメータの情報を取得し、ディスプレイ134にその制御パラメータの値を表示させる。特に表示制御部132は制御パラメータが初期値から変更された場合、その旨をディスプレイ134に表示させる。
以上のように構成されたウェブ処理システム2の動作について説明する。
図4は、ウェブ処理システム2における一連の処理を示すフローチャートである。ウェブ4の搬送を始める前、管理者は初期値受付部112およびパラメータ設定部116を介して、張力PI制御部126のゲインを比較的低く設定する(S202)。管理者は、ウェブ処理搬送装置6のローラやロールの回転駆動を開始することにより、ウェブ4の搬送を開始する(S204)。制御装置100はウェブ4の搬送開始から所定の長さの期間が経過したか否かを判定する(S206)。期間がまだ経過していないと判定された場合(S206のN)、制御装置100は張力検出値TFDBKに比較的大きな振動が発生しているか否かを判定する(S208)。そのような振動が発生していると判定された場合(S208のY)、処理は後述のステップS216に渡される。そのような振動が発生していないと判定された場合(S208のN)、処理はステップS206に戻される。ステップS206において期間が経過したと判定された場合(S206のY)、制御装置100は、張力検出値TFDBKおよび張力制御系のゲイン交差角周波数ωの所望の値に基づいて張力PI制御部126のゲインを演算する(S210)。制御装置100は、張力PI制御部126のゲインを演算されたゲインで更新する(S212)。
制御装置100は、ゲインの更新の後、張力検出値TFDBKに比較的大きな振動が発生しているか否かを判定する(S214)。そのような振動が発生していると判定された場合(S214のY)、制御装置100は張力PI制御部126のゲインを所定量低減し(S216)、処理をステップS214に戻す。ステップS214において振動が発生していないと判定された場合(S214のN)、制御装置100は管理者からウェブ搬送の終了指示を受け付けたか否かを判定する(S218)。そのような終了指示を受け付けたと判定された場合(S218のY)、制御装置100はウェブ4の搬送を停止するための処理を行う。終了指示を受け付けていないと判定された場合(S218のN)、処理はステップS214に戻る。
図5は、張力PI制御部126のゲインの時間変化の一例を示すグラフである。図5のグラフの縦軸はゲイン、横軸はウェブ4の搬送が開始されてからの時刻を示す。搬送開始からの所定の期間TPにおいて、ゲインは比較的低く設定されている。この状態では、ウェブ4の材質に依らずに振動の発生が抑制されるが、一方で外乱に対する応答性は比較的よくない。すなわち、何らかの理由で上昇したり下降したりした張力が張力指令値TREFに戻るのにかかる時間は比較的長い。
期間TPが経過すると、ゲインは比較的高い値に設定される。この状態では、外乱に対する応答性が良くなるが、振動が発生しやすくなる。制御装置100は期間TPの後の時刻t1において、張力検出値TFDBKの振動がしきい値を超えたことを検知し、ゲインを所定量ΔGだけ低下させる。時刻t1の後の時刻t2において、制御装置100は再び張力検出値TFDBKの振動がしきい値を超えたことを検知し、ゲインを再度所定量ΔGだけ低下させる。その後、張力検出値TFDBKに大きな振動は見られなくなり、ゲインの値は安定する。このゲインの安定値は、張力に大きな振動を生じさせずに(すなわち、ウェブ処理システム2の安定動作を確保しつつ)比較的高い応答性を確保できる値となっている。
本実施の形態に係る制御装置100によると、張力制御部102において使用される制御パラメータは、搬送開始から一定期間が経過した場合または張力の振動が比較的大きくなった場合に自動的に更新される。これにより、張力制御部102のオートチューニングが可能となる。ウェブ処理システム2の管理者は、ウェブ4の搬送を開始する前に制御パラメータの初期値および機械仕様を設定するだけでよく、ウェブ4の搬送中は制御装置100が自動的にウェブ4の特性に合わせて張力に振動が生じないように張力制御部102の制御パラメータを調整する。その結果、ウェブ処理システム2の立ち上げの際に専門の調整員を招聘して制御パラメータの調整を行わせる必要はなく、ウェブ処理システム2の起動にかかる時間およびコストを低減できる。
また、一般にウェブ4の材質を変えると制御パラメータの最適値も変わり制御が不安定となりうる。そこで本実施の形態に係る制御装置100では、ウェブ4の材質の特性に基づき新たな制御パラメータが演算される。これにより、ウェブ4の材質が変更された場合でも制御パラメータは変更後の材質の特性に合わせて自動的に最適化され、制御の安定性を維持できる。
以上、実施の形態に係る制御装置100を備えるウェブ処理システム2の構成と動作について説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素の組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
実施の形態では、第1ライン速度制御部104は速度指令値VREFを参照し、第2ライン速度制御部106は変更速度指令値VMODを参照する場合について説明したが、これに限られず、これらは逆であってもよい。あるいはまた、張力制御部は第1ライン速度制御部の速度指令値および第2ライン速度制御部の速度指令値の両方を変更してもよい。
実施の形態では、張力検出器を使用してウェブ4の張力を直接検出する場合について説明したが、これに限られない。例えば、ウェブ処理システムは張力検出器の代わりにまたはそれに加えてダンサローラ(ダンサロールとも称される)を備えてもよい。
図6は、変形例に係るウェブ処理システム202の構成を示す模式図である。ウェブ処理システム202では、ウェブ4の張力は、エアシリンダ252がダンサローラ250に与える力によって決定される。なお、エアシリンダ252の代わりに、一般的なエア系、電気系、質量系のアクチュエータが使用されてもよい。ダンサローラの構成は公知であるからここでは詳述しない。ウェブ処理システム202では、ダンサローラ250に与えられた力とウェブ4の張力とが釣り合うことによってダンサローラ250の位置が実質的に静止する。
ウェブ4の張力が変動するとこの釣り合いが崩れてダンサローラ250の位置が釣り合い位置から変化する。位置検出器254はダンサローラ250の位置を検出し、位置検出値PFDBKを示す位置フィードバック信号を生成する。
第3減算部228は第3減算部128に対応し、位置検出器254から位置フィードバック信号を受ける。第3減算部228は、位置指令値PREFから位置検出値PFDBKを減算し、その差分に応じた電圧を有する差分信号を生成する。
補償器226は張力PI制御部126に対応し、第3減算部228により生成される差分信号を受け、差分信号に示される差分がゼロに近づくよう速度差ΔVを設定する。補償器226は、速度差ΔVを示す速度差信号を加算部230に対して出力する。補償器226において使用される制御パラメータは実施の形態と同様に変更される。
加算部230は加算部130に対応し、補償器226から速度差信号を受け、速度指令値VREFと速度差ΔVとを加算することにより得られる変更速度指令値VMODを示す指令値信号を生成し、第2減算部124(図6では不図示)に出力する。
変形例に係るウェブ処理システム202によると、2台のモータの速度差を制御することによりウェブ張力を変化させることが出来るので、ダンサローラ250の位置を目標位置(釣り合い位置)に一定に保つ(すなわち実質的に静止させる)ことができる。このようにダンサローラ250の位置を一定に保つことは、ウェブ4の張力を一定に保つことに対応する。ダンサローラ250に与えられる力は設定したい張力に応じた一定の力である。
2 ウェブ処理システム、 4 ウェブ、 6 ウェブ処理搬送装置、 8 駆動装置、 100 制御装置、 102 張力制御部、 104 第1ライン速度制御部、 106 第2ライン速度制御部、 108 変更要否判定部、 110 パラメータ演算部、 116 パラメータ設定部。

Claims (3)

  1. 移動経路に沿って連続的に存在するウェブに所定の処理を施すウェブ処理システムを制御する制御装置であって、前記ウェブ処理システムは2つの回転体を備え、各回転体はウェブに回転数に応じた速さを与え、本制御装置は、
    2つの回転体の間のウェブの張力が所定の目標値に近づくように一方の回転体の回転数と他方の回転体の回転数との差を調整する張力制御部と、
    所定の変更条件が満たされるか否かを判定する変更要否判定部と、
    前記変更要否判定部において変更条件が満たされたと判定された場合、前記張力制御部において使用される制御パラメータを変更するパラメータ変更部と、
    ウェブの移動の速さが所定の目標速さに近づくようフィードバックにより回転体の回転数を調整する速さ制御部と、を備え、
    前記変更要否判定部は、前記速さ制御部におけるフィードバックのゲイン交差角周波数よりも低い周波数での張力の振動の振幅の大きさがしきい値を超えた場合、変更条件が満たされたと判定することを特徴とする制御装置。
  2. 2つの回転体の間のウェブの張力に基づいて、前記張力制御部において使用されるべき新たな制御パラメータを演算するパラメータ演算部をさらに備え、
    前記パラメータ変更部は、前記張力制御部において使用される制御パラメータを、前記パラメータ演算部によって演算された新たな制御パラメータで更新することを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  3. 移動経路に沿って連続的に存在するウェブに所定の処理を施すウェブ処理システムを制御する機能をコンピュータに実現させるコンピュータプログラムであって、前記ウェブ処理システムは2つの回転体を備え、各回転体はウェブに回転数に応じた速さを与え、本コンピュータプログラムは、
    2つの回転体の間のウェブの張力が所定の目標値に近づくように一方の回転体の回転数と他方の回転体の回転数との差を調整する機能と、
    所定の変更条件が満たされるか否かを判定する機能と、
    変更条件が満たされたと判定された場合、前記調整する機能において使用される制御パラメータを変更する機能と、
    ウェブの移動の速さが所定の目標速さに近づくようフィードバックにより回転体の回転数を調整する機能と、を前記コンピュータに実現させ、
    前記判定する機能は、前記回転数を調整する機能におけるフィードバックのゲイン交差角周波数よりも低い周波数での張力の振動の振幅の大きさがしきい値を超えた場合、変更条件が満たされたと判定することを特徴とするコンピュータプログラム。
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