JP6277089B2 - 障子および建具 - Google Patents

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Description

本発明は、面材を囲む合成樹脂製の框体の前記面材の下に位置する下框の両端部側にそれぞれ設けられた合成樹脂製の戸車に支持されて移動可能な障子に関する。
面材を囲む合成樹脂製の框体を有する障子は、例えばガラスなどの面材の重量を支えるために、また、火災などにより框体が溶融しても面材が保持されるとともに火炎が、障子が仕切る室内外を貫通しないために、合成樹脂より溶融しにくく高強度の金属補強材が框体内に設けられている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−307572号公報
合成樹脂製の框体を有する障子のなかには、レール上を転動する戸車を備え、戸車によりレールに沿って移動可能な障子がある。このような戸車は、軽量・安価であるとともに、金属製のレールとの金属同士の接触を避けるために合成樹脂にて形成されている。戸車が設けられている障子の下框に金属補強材を備える方法としては、戸車の外側に配置して下框のほぼ全長に渡って備える、或いは、下框の両端部近傍にそれぞれ設けられた戸車間に備える方法が考えられる。このとき、面材の重量を支えることが要求される金属補強材は、剛性を高めるために部材の肉厚を厚くしなければならない。このため、下框のほぼ全長に渡って備える場合には、肉厚の厚い金属補強材が戸車の外側に配置されるため、これらが収容される下框が大きくなり、障子としての意匠性が損なわれる虞がある。また、合成樹脂製の戸車間に金属製補強材を備えた場合には、火災等により下框が溶融すると戸車も溶融し、戸車が溶融した部位から火炎が貫通する虞があるという課題がある。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、戸車が溶融された部位から火炎が貫通し難く意匠性にも優れた障子および建具を提供することにある。
かかる目的を達成するために本発明の障子は、面材を囲む合成樹脂製の框体の前記面材の下に位置する下框の両端部側にそれぞれ設けられた合成樹脂製の戸車に支持されて移動可能な障子であって、前記下框は、前記面材の下端が挿入される面材挿入部と、前記面材挿入部の下に設けられ長手方向に沿う下框中空部と、を有しており、前記戸車を保持して前記下框中空部に設けられるアルミニウム製の戸車保持金具と、前記下框中空部の前記戸車間に設けられアルミニウムより剛性が高い難燃性または不燃性の戸車間補強材と、を備え、前記戸車保持金具は、前記下框中空部内において前記戸車の、見込み方向における少なくとも一方側を覆う側壁部と、前記戸車間補強材と重なる重複部と、を有していることを特徴とする障子である。
このような障子によれば、下框中空部にアルミニウムより剛性が高い難燃性または不燃性の戸車間補強材を有しているので、戸車間補強材により面材の重量を支持することが可能である。また、戸車間補強材により面材の重量を支持するので、戸車保持金具には戸車間補強材ほどの高い剛性は要求されない。このため、戸車保持金具は、剛性が要求される戸車間補強材より薄肉にできるので、戸車を保持すべく戸車の外側に戸車保持金具を設けたとしても、戸車間補強材を戸車の外側に配置する場合より下框を小さくすることが可能である。このため、意匠性に優れた建具を提供することが可能である。さらに、戸車保持金具を、戸車を保持するための加工がし易いアルミニウム製とすることが可能なので、製造性にも優れた障子を提供することが可能である。
また、戸車保持金具は、戸車間補強材と重なる重複部を有しているので、合成樹脂製の下框の下框中空部内にアルミニウム製の戸車保持金具と難燃性または不燃性の戸車間補強材とを連続して備えることが可能である。このため、下框および戸車が溶融したとしても、火炎が貫通することを抑制することが可能である。このように、戸車が溶融された部位から火炎が貫通し難く意匠性にも優れた障子を提供することが可能である。
かかる障子であって、前記戸車保持金具の前記側壁部には、加熱されて発泡する加熱発泡材が設けられていることが望ましい。
このような障子によれば、アルミニウム製の戸車保持金具が有する側壁部に加熱発泡材が設けられているので、アルミニウム製の側壁部が溶融するときには加熱発泡材が発泡する。このため、たとえ側壁部が溶融したとしても戸車および側壁部が溶融した部位は発泡した加熱発泡材により塞がれるので、より確実に火炎の貫通を防止することが可能である。また、戸車保持金具において加熱発泡材が設けられている側が火元となるような火災時には、火炎等による戸車保持金具の温度上昇が加熱発泡材により抑えられるので、戸車保持金具の溶融を抑制することが可能である。
かかる障子であって、前記框体は、前記下框の両端部に各々接続され、長手方向に沿う縦框中空部を備えた2つの縦框を有し、前記縦框中空部には各々、難燃性または不燃性の縦框補強材が設けられており、各々の前記縦框補強材と前記戸車間補強材とは、難燃性または不燃性の連結部材により連結されていることが望ましい。
このような障子によれば、下框に設けられた難燃性または不燃性の戸車間補強材と縦框に設けられた難燃性または不燃性の縦框補強材とが難燃性または不燃性の連結部材により連結されているので、框体がより高い強度および耐火性を備えた障子を提供することが可能である。
かかる障子であって、前記下框中空部の前記戸車より端部側に、アルミニウムより剛性が高い難燃性または不燃性の端部補強材を有し、前記連結部材は、前記戸車間補強材と前記端部補強材とに架け渡されて固定されていることが望ましい。
このような障子によれば、連結部材は、戸車より端部側に設けられた、アルミニウムより剛性が高い難燃性または不燃性の端部補強材と戸車間補強材とに架け渡されて固定されているので、下框の端部までより高い強度および耐火性を備えた障子を提供することが可能である。
かかる障子であって、前記下框は、前記下框中空部の下に設けられ、前記戸車が案内されるレールが挿入されるレール挿入部を有し、前記レール挿入部に、アルミニウムより剛性が高い難燃性または不燃性のレール挿入部補強材を備え、前記戸車間補強材と前記端部補強材とは、前記レール挿入部補強材に固定されて連結されていることが望ましい。
このような障子によれば、戸車間補強材と端部補強材との下に位置するレール挿入部に設けられた、アルミニウムより剛性が高い難燃性または不燃性のレール挿入部補強材に戸車間補強材および端部補強材が固定されているので、下框がより高い強度および耐火性を備えた障子を提供することが可能である。
また、前記障子と、前記レールが設けられた枠体と、を有することを特徴とする建具である。
このような建具によれば、戸車が溶融された部位から火炎が貫通し難く意匠性にも優れた障子を備えた建具を提供することが可能である。
本発明によれば、戸車が溶融された部位から火炎が貫通し難く意匠性にも優れた障子およびこの障子を備えた建具を提供することが可能である。
本実施形態に係る建具を室外側から見た図である。 本実施形態に係る建具の横断面図である。 図3(a)は、外障子の下框と戸先框との接合部を戸尻側から見た外観斜視図であり、図3(b)は、外障子の下框と戸先框との内部に設けられた部材を戸尻側から見た斜視図である。 図4(a)は、外障子の下框と戸先框との接合部を戸先側から見た外観斜視図であり、図4(b)は、外障子の下框と戸先框との内部に設けられた部材を戸先側から見た斜視図である。 外障子の下框と戸先框との内部に設けられた部材を室外側から見た斜視図である。 図5におけるA−A断面図である。 図5におけるB−B断面図である。 外障子の下框と戸先框との内部に設けられた部材の構成を示す分解斜視図である。
以下、本発明の一実施形態に係る障子およびこの障子を備えた建具について図面を参照して説明する。
本実施形態の建具は、図1、図2に示すように、内障子3および外障子4を備えた引違い窓用の建具1である。
以下の説明においては、建物等に取り付けられた状態の建具1を室外側から見たときに、上下となる方向を上下方向、左右となる方向を左右方向、室内外方向である奥行き方向を見込み方向として示す。建具1の各部位であっても、また、建具1を構成する各部材については単体の状態であっても、建具1が取り付けられた状態で上下方向、左右方向、見込み方向等となる方向にて方向を特定して説明する。
本実施形態の建具1は、矩形状に枠組みされて室内と室外とを連通する開口1aを形成する枠体10と、枠体10により形成された開口1aを閉塞可能な内障子3および外障子4と、を備えている。
内障子3および外障子4は、面材としての複層ガラス5と、複層ガラス5を囲む合成樹脂製の框体20とを有している。框体20は、複層ガラス5を囲むとともに当該複層ガラス5の各端部が各々挿入される合成樹脂製の上框21、下框22、戸先框23および戸尻框24を有している。内障子3および外障子4の上框21、下框22、戸先框23は、同一の断面形状をなしており、内障子3の戸尻框24と外障子4の戸尻框24とは、見込み方向において互いに対向する部位に設けられた煙返しを構成する部位の形状が相違している。
そして、上框21、下框22、戸先框23および戸尻框24は、図1に示すように、各々の長手方向における端部が45度の傾斜をなすように切断され、互いに隣接する框同士の端部を突き合わせて溶着することにより形成されている。内障子3および外障子4の内部構造は、ほぼ同様なので、以下の説明においては、外障子4の下框22と戸先框23との接合部を例に挙げて構造を説明する。
外障子4の下框22および戸先框23は、図3〜図7に示すように、框本体22a、23aと、框本体22a、23aに設けられた係合溝22b、23bに各々係合される押縁6と、を有している。框本体22a、23aに係合された押縁6は、矩形状に接合された框体20の状態において、その内周側に、複層ガラス5の端部が挿入される面材挿入部としてのガラス挿入部22c、23cを框本体22a、23aとともに形成する。
下框22および戸先框23は、ガラス挿入部22c、23cの外周側に各々長手方向に貫通する中空部22d、23dを有し、さらに中空部22d、23dの外周側に枠体10に設けられ枠体10の内周側に突出するレール11または突出片12が挿入される溝状凹部22e、23eを有している。ガラス挿入部22c、23c、中空部22d、23d、溝状凹部22e、23eは、いずれも下框22、戸先框23の各々全長に渡って設けられている。
すなわち、複層ガラス5の下に位置する下框22においては、上部に複層ガラス5の下端が挿入されるガラス挿入部22cが設けられており、ガラス挿入部22cの下に中空部(以下、下框中空部ともいう)22dが設けられており、下框中空部22dの下に、枠体10の下枠に設けられた下レール11が挿入されるレール挿入部としての溝状凹部22eが、いずれも下框22の全長に渡って設けられている。
また、下框22には、図5〜図8に示すように、長手方向における両端部のわずかに内側に位置させて合成樹脂製の戸車7が、後述する戸車保持金具30を介して設けられている。戸車7は、下レール11に支持されて下レール11上を転動するとともに下レール11に案内されるローラー7aと、ローラー7aを回動自在に支持するケーシング7bとを有している。また、戸車7は、下框中空部22dに設けられる戸車保持金具30に保持されてローラー7aが溝状凹部22eに突出するように設けられている。このため、下框22の戸車7が取り付けられる部位には、下框中空部22dと溝状凹部22eとを連通する戸車取付孔(不図示)が設けられている。
また、下框22および戸先框23には、図3に示すように、両端部にガラス挿入部22c、23cと中空部22d、23dを仕切る部位が切除された切除部22h、23hを有している。この切除部22h、23hは、框体20として矩形状に接合された状態で、下框22の切除部22hと戸先框23の切除部23hとが繋がるように構成されている。
戸先框23の中空部(以下、縦框中空部ともいう)23d内には、ほぼ全長に渡って不燃性である鉄製の縦框補強材としての中空部補強材25が各々設けられている。中空部補強材25は、断面がコ字状をなし、対向する一対の対向壁部25aと、対向壁部25aの一方の端同士を連結する連結壁部25bと、を有している。連結壁部25bの両面にはそれぞれ、全長に渡って、加熱発泡材としての熱膨張性黒鉛8が設けられている。
戸先框23の溝状凹部23eには、不燃性である鉄製の框補強材26が溝状凹部23eのほぼ全長に渡って設けられている。框補強材26は、断面がコ字状をなし、溝状凹部23eの対向する壁部23fにそれぞれ沿うとともに対面する室内側壁部26aおよび室外側壁部26bと、室内側壁部26aおよび室外側壁部26bの一方の端同士を連結し底部23gに沿うとともに対面する底側連結部26cと、を有している。框補強材26の室外側壁部26bの室外側面には、熱膨張性黒鉛8が設けられており、底側連結部26cの内面には室外側に偏らせて熱膨張性黒鉛8が設けられている。
框補強材26および中空部補強材25の両端部は、図5に示すように、戸先框23の端部形状に合わせて45度の傾斜をなすように切断されており、框補強材26と中空部補強材25とは、ビスまたはリベットにより接合されている。
下框22には、下框中空部22dの長手方向における両端部のわずかに内側に位置させて合成樹脂製の戸車7が戸車保持金具30に保持されて設けられている。戸車保持金具30は、アルミニウム製の押し出し成形部材であり、下框22のほぼ全長に渡って設けられている。戸車保持金具30は、戸車7が装着された戸車保持金具30が下框22に取り付けられたときに、戸車7が見込み方向において下框22のほぼ中央に配置されるように構成されている。
戸車保持金具30は、図8に示すように、戸車7を見込み方向において挟むように形成された一対の側壁部としての戸車対向壁31と、一対の戸車対向壁31の上端部同士を連結する上連結部32とを有している。一対の戸車対向壁31は、戸車7のケーシング7bの見込み方向における幅とほぼ同じ間隔を見込み方向に隔てて設けられている。一対の戸車対向壁31の下部は、図7に示すように、戸車保持金具30の下方から戸車7を装着しやすいように下方に向かって間隔が広がるように傾斜し、その下端は、各々下框中空部22dの側壁22gに近接するように形成されている。上連結部32は、下框中空部22dの室内側の側壁22gに近接する位置までほぼ水平に延出されている。
戸車保持金具30の室内側の戸車対向壁31には、図7、図8に示すように、その一部が室外側に切り起こされ、装着される戸車7のケーシング7bに設けられた凹部7cと係合する側係合片31aが設けられている。戸車保持金具30の上連結部32には、一部が下方に切り起こされ、装着される戸車7のケーシング7bの上端部7dと係合する上係合片31bが設けられている。
戸車7は、戸車保持金具30の下方から一対の戸車対向壁31間に挿入され、ケーシング7bの一方の上端部7dが、上連結部32の下面と上係合片31bの上面との間に挿入されて上係合片31bと係合し、上係合片31bと係合している部分を中心に戸車7を回動させて他方の上端部を上連結部32側に移動させて装着する。戸車7の他方の上端部が上連結部32側に移動する際に、ケーシング7bにより、側係合片31aが曲げ戻されるように弾性変形し、ケーシング7bの凹部7cに側係合片31aが入り込むことにより戸車7が戸車保持金具30に取り付けられる。
戸車保持金具30の一対の戸車対向壁31には、互いに対向する面と反対側にそれぞれ、すなわち、戸車7とは反対側の面に、戸車保持金具30の全長に渡って、加熱発泡材としての熱膨張性黒鉛8が設けられている。
また、戸車保持金具30の内側には、2つの戸車7の間に、断面がコ字状をなす不燃性である鉄製の戸車間補強材27が設けられている。すなわち、戸車間補強材27は、断面がコ字状をなし、対向する一対の対向壁部27aと、対向壁部27aの一方の端同士を連結する連結壁部27bと、を有している。
戸車保持金具30内の2つの戸車7より端部側には、戸車間補強材27と同断面形状をなし、下框22の端部形状に合わせて45度の傾斜をなすように切断された、不燃性である鉄製の端部補強材28が設けられている。端部補強材28も、断面がコ字状をなし、対向する一対の対向壁部28aと、対向壁部28aの一方の端同士を連結する連結壁部28bと、を有している。
下框22の溝状凹部22eには、不燃性である鉄製のレール挿入部補強材としての下框補強材29が溝状凹部22eのほぼ全長に渡って設けられている。下框補強材29は、戸先框23の框補強材26と同様に断面がコ字状をなし、溝状凹部22eの対向する壁部22fにそれぞれ沿うとともに対面する室内側壁部29aおよび室外側壁部29bと、室内側壁部29aおよび室外側壁部29bの上端同士を連結し底部22iに沿うとともに対面する底側連結部29cと、を有しており、長手方向における両端部は45度の傾斜をなすように切断されている。
下框22の溝状凹部22eには、下框中空部22dに設けられた戸車7が突出するため、下框補強材29の底側連結部29cに戸車7が挿通される挿通口29dが、戸車7の位置に合わせて設けられている。底側連結部29cの下面には、挿通口29dが設けられている部位を除いて熱膨張性黒鉛8が設けられている。
下框22には、戸車間補強材27が戸車保持金具30の戸車対向壁31間における戸車7の取り付け位置の間に挿入された状態で、下框中空部22dに挿入された後、溝状凹部22e側から戸車7が戸車取付孔を通して装着される。
戸車7が装着された戸車保持金具30の戸車対向壁31間には、下框22の両端部から端部補強材28が挿入される。すなわち、戸車7が装着された戸車保持金具30は、両端の端部補強材28のうちの一方の端部補強材28から他方の端部補強材28まで渡るように設けられている。このため、本実施形態においては、戸車保持金具30の、2つの戸車7間にて戸車間補強材27と重なる部位が重複部30aに相当する。
戸車7が装着された戸車保持金具30は、下框22の両端部に設けられた切除部22hから、戸車間補強材27において、下框22の各々の端部に近い戸車7側の端部と重なる部位がガラス挿入部22c側に露出している。戸車保持金具30がガラス挿入部22c側に露出する切除部22hには、戸車保持金具30上に不燃性である鉄製の連結部材35が配置されて固定される。
連結部材35は、2つの板部35a、35bが断面L字状をなすように形成されており、戸車保持金具30上に配置された一方の板部35aと戸車間補強材27および端部補強材28とが戸車保持金具30の上連結部32を介してビスまたはリベットにより連結されている。連結部材35の他方の板部35bは、下框22と接合される戸先框23の切除部23hから戸先框23のガラス挿入部23c側に露出し、框補強材26と接合されている中空部補強材25にビスまたはリベットにより連結されている。このとき、連結部材35、戸車保持金具30、戸車間補強材27が単一のビスまたはリベットにより連結され、連結部材35、戸車保持金具30、端部補強材28が単一のビスまたはリベットにより連結されるので、隣接する2つの部材毎に固定する場合より、ビスまたはリベットの数を減らすことが可能であり、コストおよび作業工数を低減することが可能である。
下框中空部22dに設けられた戸車間補強材27および2つの端部補強材28とは、下框22の溝状凹部22eに設けられている下框補強材29とビスまたはリベットにより連結されている。このように、戸先框23に設けられた框補強材26および中空部補強材25と、下框22に設けられた戸車保持金具30、戸車間補強材27および端部補強材28は、連結部材35により連結されている。
また、戸尻框24は、下框22、戸先框23と相違し、溝状凹部が設けられておらず、図2に示すように、下框22、戸先框23における中空部22d、23dと溝状凹部22e、23eとに相当する部位にて1つの縦框中空部24dが形成されている。戸尻框24の縦框中空部24dには、ほぼ全長に渡って、断面がコ字状をなし不燃性である鉄製の縦框補強材としての戸尻補強材33が設けられている。そして、戸尻框24の縦框中空部24dに設けられ戸尻框24の切除部からガラス挿入部24cに側に露出する戸尻補強材33と下框中空部22dに設けられた戸車間補強材27および端部補強材28とが、切除部22hからガラス挿入部22c側に露出する戸車保持金具30を介して連結部材35により連結されている。
上框21は戸先框23と同じ構造をなしており、上框21の中空部に設けられ切除部からガラス挿入部側に露出する中空部補強材25と戸先框23の縦框中空部23dに設けられ切除部23hからガラス挿入部23c側に露出する中空部補強材25とが連結部材35により連結されている。また、上框21の中空部に設けられ切除部からガラス挿入部側に露出する中空部補強材25と戸尻框24の縦框中空部24dに設けられ切除部からガラス挿入部24c側に露出する戸尻補強材33とが連結部材35により連結されている。このようにして、框体20が有する各框21、22、23、24に設けられた各補強材は、連結部材35により連結されている。
本実施形態の建具1によれば、下框中空部22dに鉄製の戸車間補強材27を備えているので、戸車間補強材27により複層ガラス5の重量を支持することが可能である。また、戸車間補強材27により複層ガラス5の重量を支持するので、戸車保持金具30には戸車間補強材27のように高い剛性は要求されない。このため、戸車保持金具30は、剛性が要求される戸車間補強材27より薄肉にできるので、戸車7を保持すべく戸車7の外側に戸車保持金具30を設けたとしても、戸車間補強材27を戸車7の外側に配置する場合より下框22を小さくすることが可能である。このため、意匠性に優れた建具1を提供することが可能である。さらに、戸車保持金具30を、戸車7を保持するための加工がし易いアルミニウム製とすることが可能なので、製造性にも優れた障子1を提供することが可能である。
また、戸車保持金具30は、戸車間補強材27と重なる重複部30aを有しているので、合成樹脂製の下框22の下框中空部22d内にアルミニウム製の戸車保持金具30と鉄製の戸車間補強材27とが長手方向に間隔を隔てることなく連続して備えることが可能である。このため、下框22および戸車7が溶融したとしても、火炎が貫通することを防止することが可能である。このように、戸車7が溶融された部位から火炎が貫通し難く意匠性にも優れた障子3、4を提供することが可能である。本実施形態においては、戸車保持金具30の、戸車間補強材27の全長に渡って重なる部位を重複部30aとしたが、重複部30aは、戸車7を保持する部位と繋がって戸車間補強材27の端部と重なる部位であっても構わない。
また、アルミニウム製の戸車保持金具30が有する一対の戸車対向壁31の、戸車7と反対側に熱膨張性黒鉛8が設けられているので、アルミニウム製の戸車対向壁31が溶融するときには熱膨張性黒鉛8が発泡する。このため、たとえ戸車対向壁31が溶融したとしても戸車7および戸車対向壁31が溶融した部位が発泡した熱膨張性黒鉛8により塞がれるので、より確実に火炎の貫通を防止することが可能である。また、戸車保持金具30において熱膨張性黒鉛8が設けられている側が火元となるような火災時には、火炎等による戸車保持金具30の温度上昇が熱膨張性黒鉛8により抑えられるので、戸車保持金具30の溶融を抑制することが可能である。
また、下框22に設けられた鉄製の戸車間補強材27と戸先框23に設けられた鉄製の中空部補強材25および戸尻框24に設けられた鉄製の戸尻補強材33とが鉄製の連結部材35により連結されているので、框体20がより高い強度および耐火性を備えた障子3、4を提供することが可能である。
また、連結部材35は、戸車7より端部側に設けられた鉄製の端部補強材28と戸車間補強材27との間に架け渡されて固定されているので、下框22の端部までより高い強度および耐火性を備えた障子3、4を提供することが可能である。
また、戸車間補強材27と端部補強材28との下に位置する溝状凹部22eに設けられた、鉄製の下框補強材29に戸車間補強材27および端部補強材28が固定されているので、下框22がより高い強度および耐火性を備えた障子3、4を提供することが可能である。
また、戸車7が溶融された部位から火炎が貫通し難く意匠性にも優れた障子3、4を備えた建具1も提供することが可能である。
上記実施形態においては、戸車保持金具30が、戸車7を見込み方向において挟むように一対の戸車対向壁31を有する例について説明したが、これに限るものではない。例えば、戸車7が溶融された際に、戸車7が設けられていた部位にて火炎が貫通し難いように、戸車7を見込み方向におけるいずれか一方側を覆う側壁部が、戸車間補強材27と重なる重複部と繋がって設けられていても良い。
上記実施形態においては、戸車間補強材27および端部補強材28を不燃性の鉄製としたが、アルミニウムより剛性が高く、難燃性または不燃性の材料で構成しても構わない。また、中空部補強材25、框補強材26、下框補強材29、戸尻補強材および連結部材35を不燃性の鉄製としたが、アルミニウム、ステンレス等の不燃性の金属等は、もちろんのこと、難燃性の材料で構成しても構わない。
また、上記実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。
1 建具、3 内障子(障子)、4 外障子(障子)、5 複層ガラス、7 戸車、
8 熱膨張性黒鉛、10 枠体、11 レール、20 框体、22 下框、
22c ガラス挿入部、22d 下框中空部、22e 溝状凹部、23 戸先框、
23c ガラス挿入部、23d 縦框中空部、23e 溝状凹部、24 戸尻框、
24c ガラス挿入部、24d 縦框中空部、25 中空部補強材、
27 戸車間補強材、28 端部補強材、29 下框補強材、30 戸車保持金具、
30a 重複部、31 戸車対向壁、35 連結部材、

Claims (6)

  1. 面材を囲む合成樹脂製の框体の前記面材の下に位置する下框の両端部側にそれぞれ設けられた合成樹脂製の戸車に支持されて移動可能な障子であって、
    前記下框は、前記面材の下端が挿入される面材挿入部と、
    前記面材挿入部の下に設けられ長手方向に沿う下框中空部と、
    を有しており、
    前記戸車を保持して前記下框中空部に設けられるアルミニウム製の戸車保持金具と、
    前記下框中空部の前記戸車間に設けられアルミニウムより剛性が高い難燃性または不燃性の戸車間補強材と、
    を備え、
    前記戸車保持金具は、前記下框中空部内において前記戸車の、見込み方向における少なくとも一方側を覆う側壁部と、前記戸車間補強材と重なる重複部と、を有していることを特徴とする障子。
  2. 請求項1に記載の障子であって、
    前記戸車保持金具の前記側壁部には、加熱されて発泡する加熱発泡材が設けられていることを特徴とする障子。
  3. 請求項1または請求項2に記載の障子であって、
    前記框体は、前記下框の両端部に各々接続され、長手方向に沿う縦框中空部を備えた2つの縦框を有し、
    前記縦框中空部には各々、難燃性または不燃性の縦框補強材が設けられており、
    各々の前記縦框補強材と前記戸車間補強材とは、難燃性または不燃性の連結部材により連結されていることを特徴とする障子。
  4. 請求項3に記載の障子であって、
    前記下框中空部の前記戸車より端部側に、アルミニウムより剛性が高い難燃性または不燃性の端部補強材を有し、
    前記連結部材は、前記戸車間補強材と前記端部補強材とに架け渡されて固定されていることを特徴とする障子。
  5. 請求項4に記載の障子であって、
    前記下框は、前記下框中空部の下に設けられ、前記戸車が案内されるレールが挿入されるレール挿入部を有し、
    前記レール挿入部に、アルミニウムより剛性が高い難燃性または不燃性のレール挿入部補強材を備え、
    前記戸車間補強材と前記端部補強材とは、前記レール挿入部補強材に固定されて連結されていることを特徴とする障子。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の障子と、
    前記レールが設けられた枠体と、を有することを特徴とする建具。
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