JP6276941B2 - 熱処理方法及び誘導加熱コイル - Google Patents

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本発明は、円筒状の内周面に螺旋溝が形成された筒状の金属部材の熱処理方法、及びこの熱処理方法に用いられる誘導加熱コイルに関する。
円筒状の内周面に螺旋溝が形成された筒状の金属部材の一例としてのボールねじナットにおいて、その内周面に形成されたねじ溝の表面は、例えば浸炭焼入れや高周波焼入れによって硬化されている。
特許文献1に記載された焼入れ方法は、ボールねじナットのねじ溝部分を高周波焼入れする方法であって、ボールねじナットの内側で、ねじ溝の全区間に亘りねじ溝に沿って誘導加熱コイルを配置し、この誘導加熱コイルに高周波の電力を供給してねじ溝部分を高周波焼入れするものである。ねじ溝部分にのみ焼入れが行われることにより、ねじ溝以外の部分への後加工が容易となり、また、靭性の低下や熱処理歪の増大が抑制される。
特開2012−180539号公報
ボールねじナットの浸炭焼入れにおいて、ねじ溝部分にのみ焼入れを行う場合に、ねじ溝以外の部分に対する防炭処理が必要となり、工数やコストがかかる。さらに、浸炭焼入れは、加熱炉が用いられるため焼入れに時間を要し、単品の焼入れに不向きである。
これに対して、特許文献1に記載された焼入れ方法によれば、ねじ溝に沿って誘導加熱コイルを配置することによって、ねじ溝部分にのみ焼入れを行うことができ、部分焼入れのための追加の処理を要しないので、工数やコストを削減できる。また、高周波焼入れは、一般に加熱炉を用いた浸炭焼入れに比べて短時間での処理が可能であり、単品の焼入れにも容易に対応できる。
しかし、特許文献1に記載された焼入れ方法では、ねじ溝部分全体を一度に焼入れするために、ねじ溝の全区間に亘る誘導加熱コイルが用いられており、比較的高出力の電源を要する。また、ボールねじナットには、ボールを循環させるための孔ないし溝がねじ溝の途中に設けられる場合があるが、これらの孔や溝の周囲において誘導電流が過大となり、それに起因してオーバヒートを生じ、焼割れなどの欠陥が発生する虞がある。
本発明は、上述した事情に鑑みなされたものであり、円筒状の内周面に螺旋溝が形成された筒状の金属部材の熱処理を効率よく行うことを目的とする。
(1) 円筒状の内周面に螺旋溝が形成された筒状の金属部材の熱処理方法であって、前記金属部材の内側で前記螺旋溝の被加熱区間の一部区間に沿うように前記螺旋溝のピッチと等しいピッチで前記螺旋溝の前記被加熱区間の巻数よりも小さい巻数を有する螺旋状に形成され、且つ前記金属部材の内周面の内径より大きく前記螺旋溝の谷径より小さい外径に形成された加熱部を有する誘導加熱コイルを用い、前記加熱部と前記金属部材とを同軸に配置し、前記誘導加熱コイルと前記金属部材とを前記螺旋溝の中心軸まわりに相対的に回転移動させ且つ該中心軸方向に相対的に並進移動させることにより、前記加熱部を前記螺旋溝に進入させ、前記加熱部が螺旋溝に進入した状態で前記加熱部を少なくとも前記被加熱区間に亘り前記螺旋溝に沿って移動させながら、前記誘導加熱コイルによって前記金属部材を誘導加熱する熱処理方法。
(2) 上記(1)の熱処理方法に用いられる前記誘導加熱コイル。

本発明によれば、筒状の金属部材の螺旋溝の被加熱区間の一部区間に沿うように形成されている誘導加熱コイルの加熱部を螺旋溝の被加熱区間に亘って螺旋溝に沿って移動させながら、誘導加熱コイルによって金属部材を誘導加熱するので、被加熱区間の溝部分を局所的に比較的短時間で加熱することができ、また、電源の出力を比較的小さく抑えることができる。
本発明の実施形態を説明するための、筒状の金属部材の一例の構成を示す図である。 図1の金属部材の熱処理に用いられる誘導加熱コイルの一例の構成を示す図である。 図2の誘導加熱コイルを用いた図1の金属部材の熱処理方法の一例を示す図である。 図2の誘導加熱コイルを用いた図1の金属部材の熱処理方法の他の例を示す図である。 本発明の実施形態を説明するための、筒状の金属部材の他の例の構成を示す図である。 図5の金属部材の熱処理に用いられる誘導加熱コイルの一例の構成を示す図である。 図6の誘導加熱コイルの構成を示す図である。 図6の誘導加熱コイルを用いた図5の金属部材の熱処理方法の一例を示す図である。 実験例の金属部材の熱処理後の断面を模式的に示す図である。
図1は、本発明の実施形態を説明するための、筒状の金属部材の一例の構成を示す。
図1に示す例において、筒状の金属部材はボールねじナット1であり、その円筒状の内周面には、ボールねじナット1の軸方向の両端に達する螺旋溝10が形成されている。螺旋溝10は、ボールねじ軸との間に介装されるボールが転動する溝である。ボールねじナット1の両端には、エンドキャップやエンドデフレクタなどの循環部材(図示せず)が取り付けられ、ボールは、一方の循環部材によって螺旋溝10の一方の開放端からすくい上げられ、他方の循環部材によって螺旋溝10の他方の開放端に戻され、螺旋溝10の全区間で循環される。したがって、螺旋溝10の全区間が被加熱区間とされる。なお、ボールねじナットは一例であり、本発明において円筒状の内周面に螺旋溝が形成されている筒状の金属部材は、ボールねじナットに限られるものではない。
図2は、ボールねじナット1の熱処理に用いられる誘導加熱コイルの一例の構成を示す。
ボールねじナット1の熱処理に用いられる誘導加熱コイル2は、ボールねじナット1の内側で螺旋溝10の被加熱区間(本例では螺旋溝10の全区間)の一部区間に沿うように形成された加熱部20を有している。加熱部20は、一定ピッチの螺旋溝10のピッチと等しいピッチで且つ螺旋溝10の巻数よりも小さい巻数を有する螺旋状に形成されており、図示の例では、その巻数は1巻とされている。加熱部20の両端部にはリード部21がそれぞれ延設されており、リード部21は、誘導加熱コイル2に高周波の電力を供給する電源部3に接続される。なお、図示の例では、加熱部20の巻数は1巻とされているが、1巻より大きくてもよく、また1巻より小さくてもよく、その巻数は、螺旋溝10の被加熱区間の巻数や電源部3の出力に応じて適宜変更可能である。
誘導加熱コイル2の加熱部20の外径φ1は、ボールねじナット1の内径φ2より大きく且つ谷径φ3より小さく、加熱部20は、螺旋溝10に進入可能に形成されている。そして、螺旋溝10の表面に対向する加熱部20の外面は、螺旋溝10の表面との間に略一定のギャップがおかれるように、螺旋溝10の表面に倣う形状に形成されている。
図3(A)〜図3(D)は、誘導加熱コイル2を用いたボールねじナット1の熱処理方法の一例を示す。
まず、図3(A)に示すように、ボールねじナット1と加熱部20とが同軸となるようにボールねじナット1及び誘導加熱コイル2を配置する。図3(B)〜図3(D)に順次示すように、ボールねじナット1と誘導加熱コイル2とを中心軸Cまわりに相対的に回転移動させ且つ中心軸C方向に相対的に並進移動させ、加熱部20を螺旋溝10の一方の開放端から螺旋溝10に次第に進入させていき、加熱部20を螺旋溝10に進入させた状態で螺旋溝10の被加熱区間(本例では螺旋溝10の全区間)に亘って螺旋溝10に沿って移動させる。
加熱部20が螺旋溝10の一方の開放端に進入し(図3(B)参照)、他方の開放端から抜け出るまで(図3(D)参照)の間、電源部3から誘導加熱コイル2に高周波の電力を供給し、加熱部20を螺旋溝10に沿って移動させながら誘導加熱コイル2によりボールねじナット1を誘導加熱する。
このように、螺旋溝10の被加熱区間の一部区間に沿うように形成されている加熱部20を螺旋溝10の被加熱区間に亘って螺旋溝10に沿って移動させながら、誘導加熱コイル2によってボールねじナット1を誘導加熱するので、被加熱区間の螺旋溝10の部分を局所的に比較的短時間で加熱することができ、また、電源部3の出力を比較的小さく抑えることができる。
さらに、本例では、加熱部20が螺旋溝10に進入可能に形成され、加熱部20の外面が螺旋溝10の表面に倣う形状に形成されているので、螺旋溝10の部分を略均一に加熱することができる。
なお、本例では、螺旋溝10の全区間が被加熱区間とされているものとして説明したが、螺旋溝10の一部区間を被加熱区間とすることもでき、その場合には、加熱部20が螺旋溝10の被加熱区間を通過する間、電源部3から誘導加熱コイル2に高周波の電力を供給するようにすればよい。
図4(A)〜図4(C)は、誘導加熱コイル2を用いたボールねじナット1の熱処理方法の他の例を示す。
本例では、上述した誘導加熱コイル2を用いたボールねじナット1の熱処理方法において、さらに冷却液を噴射する冷却ジャケット4を誘導加熱コイル2の加熱部20に後続させて螺旋溝10に沿って移動させながら、冷却ジャケット4から冷却液を噴射してボールねじナット1を冷却するようにしたものである。これにより、例えば鋼製のボールねじナット1に対する焼入れにおいて、焼入れ温度からマルテンサイト変態が始まるMs点温度までの冷却を螺旋溝10の各部で等しく且つ速やかに行うことができ、冷却の遅れに起因する不完全焼入れの発生を抑制することができる。
なお、図示の例では、冷却ジャケット4は加熱部20との間に中心軸C方向に適宜な間隔をあけて配置されているが、螺旋溝10及び加熱部20のピッチが比較的大きい場合などであって、冷却ジャケット4から噴射された冷却液が加熱部20にかかる虞がない場合には、冷却ジャケット4を加熱部20の後端側に配置して誘導加熱コイル2と一体に設けてもよい。
図5は、本発明の実施形態を説明するための、筒状の金属部材の他の例の構成を示す。
図5に示す例において、筒状の金属部材はボールねじナット101であり、その円筒状の内周面には、ボールねじナット101の軸方向の両端に達する螺旋溝110が形成されている。螺旋溝110の途中には、ボールを循環させるための一組のリターン孔111が形成されており、ボールは、一方のリターン孔111において螺旋溝110からすくい上げられ、両リターン孔111を繋ぐチューブ(図示せず)を介して他方のリターン孔111から螺旋溝110に戻され、螺旋溝10の一組のリターン孔111の間の区間で循環される。したがって、一組のリターン孔111の間の区間が螺旋溝110の被加熱区間とされる。
図6及び図7は、ボールねじナット101の熱処理に用いられる誘導加熱コイルの一例の構成を示す。
ボールねじナット101の熱処理に用いられる誘導加熱コイル102は、ボールねじナット101の内側で螺旋溝110の上記被加熱区間の一部区間に沿うように形成された加熱部120と、冷却液を噴射する冷却ジャケット122とを有している。
加熱部120は、一定ピッチの螺旋溝110のピッチと等しいピッチで且つ螺旋溝110の上記被加熱区間の巻数よりも小さく、且つ1/2巻未満の巻数を有する螺旋状に形成され、図示の例では、その巻数は略1/8巻とされている。加熱部120の両端部にはリード部121がそれぞれ延設されており、リード部121は、誘導加熱コイル102に高周波の電力を供給する電源部に接続される。
加熱部120の外径(2×r1)は、ボールねじナット101の内径φ2より大きく且つ谷径φ3より小さく、加熱部120は、螺旋溝110に進入可能に形成されている。そして、螺旋溝110の表面に対向する加熱部120の外面は、螺旋溝110の表面との間に略一定のギャップがおかれるように、螺旋溝110の表面に倣う形状に形成されている。
ここで、加熱部120は、上記の通り巻数が1/2巻未満とされており、その中心軸C2がボールねじナット101の中心軸C1に対して略平行にずれた状態において、ボールねじナット101に対して挿抜可能である。
冷却ジャケット122は、加熱部120の後端側に配置され、誘導加熱コイル102に一体に設けられており、加熱部120が螺旋溝110に沿って移動される際の進行方向後ろ側に向けて冷却液を噴射するように構成されている。
図8(A)〜図8(F)は、誘導加熱コイル102を用いたボールねじナット101の熱処理方法の一例を示す。
まず、図8(A)に示すように、ボールねじナット101の中心軸C1と誘導加熱コイル102の加熱部120の中心軸C2とが略平行にずれるようにボールねじナット101及び誘導加熱コイル102を配置し、次いで、加熱部120をボールねじナット101に挿入し、螺旋溝110の上記被加熱区間の一端側に重なる位置に加熱部120を配置する。
そして、図8(B)に示すように、ボールねじナット101の中心軸C1と加熱部120の中心軸C2とが一致するように、ボールねじナット101と誘導加熱コイル102とを中心軸C1,C2と直交する方向に相対的に並進移動させることにより、加熱部120を螺旋溝110の上記被加熱区間の一端側に進入させる。
そして、図8(B)〜(E)に順次示すように、ボールねじナット101と誘導加熱コイル102とを中心軸C1(C2)まわりに相対的に回転移動させ且つ中心軸C1(C2)方向に相対的に並進移動させ、加熱部120を螺旋溝110に進入させた状態で螺旋溝110の上記被加熱区間に亘って螺旋溝110に沿って移動させる。
加熱部120が螺旋溝110の上記被加熱区間の一端側から他端側に移動される間、電源部から誘導加熱コイル102に高周波の電力を供給し、加熱部120を螺旋溝110に沿って移動させながら誘導加熱コイル102によりボールねじナット101を誘導加熱する。
併せて、加熱部120に後続して螺旋溝110に沿って移動される冷却ジャケット122から冷却液を噴射して、誘導加熱されたボールねじナット101を冷却する。
そして、図8(F)に示すように、ボールねじナット101の中心軸C1と誘導加熱コイル102の加熱部120の中心軸C2とが略平行にずれるようにボールねじナット101と誘導加熱コイル102とを中心軸C1,C2と直交する方向に相対的に並進移動させ、次いで加熱部120をボールねじナット101から抜去する。
本例では、加熱部120がボールねじナット101に対して挿抜可能に構成されていることから、螺旋溝110の一部区間が被加熱区間とされる場合において、ボールねじナット101に対する誘導加熱コイル102の取り付け及び取り外しが容易となり、ボールねじナット101の熱処理効率を高めることができる。
また、本例では、加熱部120の巻数が1/2未満とされており、螺旋溝110及び加熱部120のピッチにかかわらず、冷却ジャケット122から噴射された冷却液が加熱部120にかかることもない。
以下、実験例について説明する。
実験例として、鋼製のボールねじナットに対する焼入れを行った。
実験例に用いたボールねじナットは、内径略120mm、軸方向長さ略120mmのボールねじナットであって、ボールが転動する螺旋溝に設けられた一組のリターン孔の間の略2.5巻の区間を螺旋溝の被加熱区間とした。被加熱区間の軸方向長さは略70mmである。誘導加熱コイルとしては、図6及び図7に示した構成を有し、加熱部の巻数が略1/8巻とされた誘導加熱コイルを用いた。そして、一定速度で誘導加熱コイルを送り、被加熱区間に亘って加熱部を螺旋溝に沿って移動させながら被加熱区間の溝部分を誘導加熱し、且つ加熱部に後続する冷却ジャケットから冷却液を噴射して加熱された溝部分を冷却した。加熱条件は下記のとおりである。
<加熱条件>
・周波数 :25kHz
・電圧 :400V
・出力 :30kW
・送り速度:7mm/秒
図9(A)及び図9(B)は、実験例の焼入れ後のボールねじナットの断面を模式的に示す。なお、同図において、薄墨を施した箇所が焼入れ硬化層である。図9(A)及び図9(B)に示すとおり、被加熱区間の溝部分が局所的に略均一に焼入れ(加熱・冷却)されており、本発明によれば、被加熱区間の溝部分を局所的に比較的短時間で加熱することができ、また、電源の出力を比較的小さく抑えることができることが確認できた。
1 ボールねじナット
2 誘導加熱コイル
3 電源部
4 冷却ジャケット
10 螺旋溝
20 加熱部

Claims (7)

  1. 円筒状の内周面に螺旋溝が形成された筒状の金属部材の熱処理方法であって、
    前記金属部材の内側で前記螺旋溝の被加熱区間の一部区間に沿うように前記螺旋溝のピッチと等しいピッチで前記螺旋溝の前記被加熱区間の巻数よりも小さい巻数を有する螺旋状に形成され、且つ前記金属部材の内周面の内径より大きく前記螺旋溝の谷径より小さい外径に形成された加熱部を有する誘導加熱コイルを用い、
    前記加熱部と前記金属部材とを同軸に配置し、前記誘導加熱コイルと前記金属部材とを前記螺旋溝の中心軸まわりに相対的に回転移動させ且つ該中心軸方向に相対的に並進移動させることにより、前記加熱部を前記螺旋溝に進入させ、前記加熱部が螺旋溝に進入した状態で前記加熱部を少なくとも前記被加熱区間に亘り前記螺旋溝に沿って移動させながら、前記誘導加熱コイルによって前記金属部材を誘導加熱する熱処理方法。
  2. 請求項1記載の熱処理方法であって、
    前記螺旋溝の表面に対向する前記加熱部の外面は、前記螺旋溝の表面に倣う形状に形成されている熱処理方法。
  3. 請求項1又は2記載の熱処理方法であって、
    前記加熱部は、前記螺旋溝のピッチと等しいピッチで且つ1/2巻未満の巻数を有する螺旋状に形成されており、
    前記加熱部を前記金属部材に挿入し、前記誘導加熱コイルと前記金属部材とを前記中心軸と直交する方向に相対的に移動させることにより、前記加熱部を前記螺旋溝の前記被加熱区間の一端側に進入させる熱処理方法。
  4. 請求項1から3のいずれか一項記載の熱処理方法であって、
    冷却液を噴射する冷却ジャケットを、前記誘導加熱コイルの前記加熱部に後続させて前記螺旋溝に沿って移動させながら、該冷却ジャケットから冷却液を噴射して前記金属部材を冷却するする熱処理方法。
  5. 請求項4記載の熱処理方法であって、
    前記冷却ジャケットは、前記加熱部の一端側に配置されて前記誘導加熱コイルに一体に設けられている熱処理方法。
  6. 請求項1から5のいずれか一項記載の熱処理方法であって、
    前記金属部材は、ボールねじナットであって、前記螺旋溝は、ボールが転動する溝であり、
    前記螺旋溝の前記被加熱区間は、前記螺旋溝においてボールが循環する区間である熱処理方法。
  7. 請求項1から6のいずれか一項記載の熱処理方法に用いられる前記誘導加熱コイル。
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