JP6586924B2 - カムシャフトの高周波焼入れ方法 - Google Patents

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Description

本発明は、カムシャフトの高周波焼入れ方法に関する。
特許文献1には、棒状のシャフト部と当該シャフト部から径方向外側に突出するカム部とを備えたカムシャフトが記載されている。特許文献1に記載のカムシャフトは、2つで1組のカム部が4組(カム部としては合計で8つ)、シャフト部の軸方向に並設されている。
また、特許文献1には、上記のように構成されたカムシャフトに対し、高周波誘導加熱コイルを用いて高周波焼入れを行う方法が開示されている。特許文献1に記載の高周波焼入れ方法では、単一の高周波誘導加熱コイルの径方向内側に、4組のカム部のうちシャフト部の軸方向において最も端に位置している組のカム部を配置する。そして、それら最も端に位置している組の2つのカム部を同時に加熱して焼入れを行う。その後、シャフト部の軸方向においてカムシャフトと高周波誘導加熱コイルとの相対位置を変化させ、他の3つの組のカム部に対しても焼入れを行う。
特開2005−344193号公報
特許文献1に記載されている高周波焼入れ方法では、4組のカム部のうち最初に高周波焼入れを行う組の2つのカム部において、焼入れの深さに差が生じることがある。このように同時に高周波焼入れが行われる複数のカム部における焼入れの深さに差が生じる場合、いずれのカム部においても十分な焼入れの深さを確保しようとすると、複数のカム部のうちのあるカム部において焼入れが過剰となることがある。そして、仮に、複数のカム部におけるいずれかのカム部において焼入れが過剰となれば、そのカム部において焼割れ等が発生するおそれがあり、カムシャフトの歩留まりの悪化の原因となる。
上記課題を解決するため、本発明は、棒状のシャフト部と当該シャフト部から径方向外側に突出するカム部とを備え、前記カム部が前記シャフト部の軸方向において複数並設されたカムシャフトに適用され、高周波誘導加熱コイルの径方向内側に前記カム部を配置して当該高周波誘導加熱コイルに交流電圧を印加することにより前記カム部を加熱して焼入れを行う加熱工程を有する高周波焼入れ方法であって、前記高周波誘導加熱コイルは、前記カムシャフトの軸方向において一方側に位置する前記カム部よりも他方側に位置する前記カム部に対して多くの熱量を加えることができるように構成されており、前記加熱工程は、前記高周波誘導加熱コイルの径方向内側に、前記複数のカム部のうちの少なくとも2つのカム部を配置してそれらの各カム部に同時に焼入れを行う第1工程と、前記カムシャフトを、前記高周波誘導加熱コイルに対して前記カムシャフトの軸方向の一方側に相対移動させることにより、前記高周波誘導加熱コイルの径方向内側に、前記複数のカム部のうちの前記第1工程で焼入れを行っていない少なくとも2つのカム部を配置してそれらの各カム部に同時に焼入れを行う第2工程とを有し、前記加熱工程の直前に、前記第1工程で焼入れが行われる各カム部のうち、前記カムシャフトの軸方向において最も前記一方側に位置するカム部を加熱する予熱工程を行う。
上記の構成において、第1工程での焼入れの際に、第2工程で焼入れが行われる各カム部にも熱が伝わる。このとき伝わる熱の量は、第2工程で焼入れが行われる各カム部のうち、シャフト部の軸方向一方側に位置するカム部ほど大きく、軸方向他方側に位置するカム部ほど小さい。この点を考慮して、高周波誘導加熱コイルは、シャフト部の軸方向一方側に位置するカム部よりも他方側に位置するカム部に対して多くの熱量を加えることができるように設計されている。しかしながら、第1工程で焼入れされる各カム部は、それ以前に加熱工程を経ていないので、いずれのカム部も未だ加熱されていない状態である。このようなカム部に対して、上記のように設計された高周波誘導加熱コイルで焼入れを行うと、第1工程で焼入れされる各カム部に焼入れ深さの差が生じることになる。
この点、上記の構成に拠れば、加熱工程の直前に、第1工程で焼入れが行われる各カム部のうち、カムシャフトの軸方向において最も一方側に位置するカム部を加熱する。したがって、第2工程での焼入れを考慮して高周波誘導加熱コイルをシャフト部の軸方向他方側に位置するカム部ほど加熱できるように設計していても、第1工程で焼入れが行われる各カム部の焼入れ深さの差を抑制でき、これらカム部のいずれかに焼割れ等が発生するおそれを低減できる。
カムシャフトの斜視図。 カムシャフト及び高周波焼入れ装置の各コイルの斜視図。 (a)は、予熱工程におけるカムシャフトのカム部と高周波焼入れ装置の各コイルとの位置関係を示す説明図。(b)及び(c)は、加熱工程におけるカムシャフトのカム部と高周波焼入れ装置の各コイルとの位置関係を示す説明図。 予熱工程におけるカムシャフトのカム部と高周波焼入れ装置の各コイルとの位置関係の変更例を示す説明図。
以下、本発明を、直列4気筒エンジンに用いられるカムシャフト10に適用した実施例を説明する。先ず、カムシャフト10の構成について説明する。なお、以下の説明では、図1及び図2における左下側をカムシャフト10(シャフト部11)の前端側、右上側をカムシャフト10(シャフト部11)の後端側として説明する。
図1に示すように、カムシャフト10のシャフト部11は、断面円形状の棒状になっている。シャフト部11には、シャフト部11の径方向外側に向かって放射状に突出する第1カム部21が設けられている。第1カム部21は、シャフト部11からの突出長が最も長い先端21aを有しており、その先端21aがシャフト部11の周方向において所定の方向を向いている。シャフト部11における第1カム部21よりも後端側には、第2カム部22が設けられている。第2カム部22は、第1カム部21と同形同大になっている。第2カム部22の先端22aは、シャフト部11の周方向において第1カム部21の先端21aと同じ方向を向いている。第2カム部22は、シャフト部11の軸方向における第1カム部21の中心から第2カム部22の中心までの長さが所定のピッチP1となるように配置されている。
シャフト部11における第2カム部22よりも後端側には、第3カム部23が設けられている。第3カム部23は、第1カム部21と同形同大になっている。第3カム部23の先端23aは、シャフト部11の周方向において第1カム部21の先端21aが向く方向から90度ずれた方向(図1においては前端側から見て反時計回りに90度ずれた方向)を向いている。第3カム部23は、シャフト部11の軸方向における第1カム部21の中心から第3カム部23の中心までの長さが所定のピッチP2となるように配置されている。なお、この実施形態では、ピッチP2は、シャフト部11の軸方向における第2カム部22の中心から第3カム部23の中心までのピッチP3が上述したピッチP1よりも大きくなるように定められている。シャフト部11における第3カム部23よりも後端側には、第4カム部24が設けられている。第4カム部24は、第1カム部21と同形同大になっている。第4カム部24の先端24aは、シャフト部11の周方向において第3カム部23の先端23aと同じ方向を向いている。第4カム部24は、シャフト部11の軸方向における第3カム部23の中心から第4カム部24の中心までの長さが上述したピッチP1となるように配置されている。
シャフト部11における第4カム部24よりも後端側には、第5カム部25が設けられている。第5カム部25は、第1カム部21と同形同大になっている。第5カム部25の先端25aは、シャフト部11の周方向において第3カム部23の先端23aが向く方向から180度ずれた方向を向いている。第5カム部25は、シャフト部11の軸方向における第3カム部23の中心から第5カム部25の中心までの長さが上述したピッチP2となるように配置されている。シャフト部11における第5カム部25よりも後端側には、第6カム部26が設けられている。第6カム部26は、第1カム部21と同形同大になっている。第6カム部26の先端26aは、シャフト部11の周方向において第5カム部25の先端25aと同じ方向を向いている。第6カム部26は、シャフト部11の軸方向における第5カム部25の中心から第6カム部26の中心までの長さが上述したピッチP1となるように配置されている。
シャフト部11における第6カム部26よりも後端側には、第7カム部27が設けられている。第7カム部27は、第1カム部21と同形同大になっている。第7カム部27の先端27aは、シャフト部11の周方向において第1カム部21の先端21aが向く方向から180度ずれた方向を向いている。第7カム部27は、シャフト部11の軸方向における第5カム部25の中心から第7カム部27の中心までの長さが上述したピッチP2となるように配置されている。シャフト部11における第7カム部27よりも後端側には、第8カム部28が設けられている。第8カム部28は、第1カム部21と同形同大になっている。第8カム部28の先端28aは、シャフト部11の周方向において第7カム部27の先端27aと同じ方向を向いている。第8カム部28は、シャフト部11の軸方向における第7カム部27の中心から第8カム部28の中心までの長さが上述したピッチP1となるように配置されている。
以上のように、カムシャフト10のシャフト部11には、エンジンの気筒1つにつき2つのカム部が設けられており、シャフト部11の軸方向において合計で8つのカム部21〜28が並設されている。なお、カムシャフト10のシャフト部11及び各カム部21〜28は、鉄を主成分とする鋳造物(鋳鉄)で形成されている。
次に、上記のように構成されたカムシャフト10の各カム部21〜28に高周波焼入れを行うための高周波焼入れ装置30について説明する。
図2に示すように、高周波焼入れ装置30は、数kHz〜数MHzの周波数の交流電圧を出力する交流電源ACと、この交流電源ACから電力の供給を受ける高周波誘導加熱コイルとしての第1コイル31及び第2コイル32とを備えている。交流電源ACには、第1コイル31の一端が接続されている。第1コイル31は、円環状の円環部31aを有している。円環部31aの内径は、シャフト部11の中心軸から第1カム部21の先端21aまでの距離よりも長くなっている。
第1コイル31の他端には、第2コイル32の一端が接続されている。第2コイル32は、第1コイル31と同様に円環状の円環部32aを有している。第2コイル32の円環部32aの内径は、シャフト部11の中心軸から第1カム部21の先端21aまでの距離よりも長く、且つ、第1コイル31の円環部31aの内径よりもやや短くなっている。第2コイル32の他端は、交流電源ACに接続されている。第2コイル32は、第1コイル31における円環部31aの中心軸と第2コイル32における円環部32aの中心軸とが同一直線上に位置するように配置されている。また、第2コイル32は、円環部32a(円環部31a)の中心軸方向において、第1コイル31の中心から第2コイル32の中心までの距離が上述したピッチP1とほぼ同一になるように配置されている。なお、第1コイル31及び第2コイル32は、図示しないコイルブロックに支持されていて、互いの位置関係が固定されている。なお、高周波焼入れ装置30は、第1コイル31に隣接して配置された図示しない冷却装置を備えている。
こうした高周波焼入れ装置30で焼入れを行う際には、第1コイル31の円環部31a及び第2コイル32の円環部32aの径方向内側に、焼入れ対象物(この実施形態においてはカムシャフト10の各カム部21〜28)を配置する。その状態で、第1コイル31及び第2コイル32に交流電圧を印加することにより、第1コイル31の円環部31aの径方向内側及び第2コイル32の円環部32aの径方向内側に、電磁誘導による磁力が発生する。それに伴って焼入れ対象物の表面に渦電流が発生して、焼入れ対象物の表面が加熱されて焼入れされる。また、上述したとおり、第1コイル31の円環部31aの内径よりも第2コイル32の円環部32aの内径の方が小さい。したがって、第2コイル32の円環部32aの方が焼入れ対象部との距離が短くて、焼入れ対象部に加えることのできる熱量も多くなる。
次に、高周波焼入れ装置30を使用したカムシャフト10の焼入れ方法について具体的に説明する。
この高周波焼入れ装置30でカムシャフト10の各カム部21〜28に高周波焼入れを行う際には、先ず、カムシャフト10の前端側が高周波焼入れ装置30の方を向くようにカムシャフト10を配置する。そして、高周波焼入れ装置30における第1コイル31の円環部31a(第2コイル32の円環部32a)の中心軸と、カムシャフト10におけるシャフト部11の中心軸が一致するように、カムシャフト10を位置決めする。そして、このように位置決めされた状態で、予熱工程が開始される。
図3(a)に示すように、予熱工程では、カムシャフト10を、高周波焼入れ装置30の第1コイル31及び第2コイル32に対して、カムシャフト10の前端側へ相対移動させる。そして、シャフト部11の軸方向において、カムシャフト10の第1カム部21が、高周波焼入れ装置30における第1コイル31と第2コイル32との間に配置された位置で、カムシャフト10の相対移動を停止させる。なお、この実施形態では、高周波焼入れ装置30の第2コイル32が第2カム部22よりも第1カム部21寄りになるような位置でカムシャフト10の相対移動を停止させる。
カムシャフト10の相対移動を停止させた後、高周波焼入れ装置30の第1コイル31及び第2コイル32に交流電圧を印加する。このとき、上述したとおり、カムシャフト10の第1カム部21は、第1コイル31と第2コイル32との間に位置している。したがって、第1カム部21は、第1コイル31及び第2コイル32の双方の影響を受けて効率よく加熱される。一方、カムシャフト10の第2カム部22は、高周波焼入れ装置30の第2コイル32の近くに位置しているため、第2コイル32からの影響を受けて加熱され得る。ただし、第2コイル32は、第2カム部22よりも第1カム部21寄りに位置しており、第2カム部22に対する第2コイル32の影響は、第1カム部21よりも小さい。加えて、第1コイル31と第2カム部22との距離は比較的に遠く、第1コイルが第2カム部22に与える影響は小さい。したがって、予熱工程では、第2カム部22が加熱されたとしても、その加熱の程度は第1カム部21が加熱される程度に比べて相応に小さい。第1コイル31及び第2コイル32に対する交流電圧の印加が開始されてから一定時間経過後、交流電圧の印加が一旦終了することにより、予熱工程が終了する。
なお、予熱工程のときの第1コイル31及び第2コイル32に対する交流電圧の印加時間は、後述する加熱工程における第1工程や第2工程よりも短く設定されている。また、予熱工程のときに第1コイル31及び第2コイル32に流れる電流の電流値は、後述する加熱工程における第1工程や第2工程よりも低くなっている。これにより、予熱工程でカムシャフト10の第1カム部21が過度に高い温度にまで加熱されることが抑制される。
予熱工程の直後には、加熱工程の第1工程が開始される。この第1工程では、図3(b)に示すように、カムシャフト10を予熱工程における位置から、高周波焼入れ装置30の第1コイル31及び第2コイル32に対して、カムシャフト10の前端側へ相対移動させる。そして、カムシャフト10の第1カム部21が、第1コイル31における円環部31aの径方向内側に配置された位置でカムシャフト10の相対移動を停止させる。なお、第1コイル31及び第2コイル32間のピッチP1は、第1カム部21及び第2カム部22間のピッチP1とほぼ同じである。したがって、したがって、第1コイル31における円環部31aの径方向内側に第1カム部21を配置すると、第2コイル32の円環部32aの径方向内側に第2カム部22が配置されることになる。
高周波焼入れ装置30の第1コイル31の円環部31a及び第2コイル32の円環部32aの径方向内側に、カムシャフト10の第1カム部21及び第2カム部22をそれぞれ配置させた後、高周波焼入れ装置30の第1コイル31及び第2コイル32に交流電圧を印加する。これにより、第1カム部21及び第2カム部22に対する焼入れを同時に行う。このときの交流電圧の印加時間は、上述した予熱工程における交流電圧の印加時間よりも長くなっている。また、第1工程において第1コイル31及び第2コイル32に流れる電流の電流値は、上述した予熱工程における電流値よりも高くなっている。第1コイル31及び第2コイル32に対する交流電圧の印加が開始されてから一定時間経過後、交流電圧の印加が一旦終了することにより、加熱工程の第1工程が終了する。
ここで、高周波焼入れ装置30において、第1コイル31及び第2コイル32は、交流電源ACに対して直列に接続されており、第1コイル31に流れる電流の電流値と第2コイル32に流れる電流の電流値とは等しい。その一方で、第1コイル31の円環部31aの内径よりも第2コイル32の円環部32aの内径のほうが小さい。そのため、第1工程において、第1コイル31の影響により第1カム部21に加えられる熱量よりも、第2コイル32の影響により第2カム部22に加えられる熱量の方が大きい。ただし、上述したとおり、第1コイル31は、加熱工程の第1工程の直前に行われた予熱工程によって予め加熱されている。すなわち、第1工程において第1カム部21に加えられる熱量と第2カム部22に加えられる熱量との差を、予熱工程での加熱によって補っている。したがって、予熱工程及び加熱工程の第1工程が終了した時点においては、第1カム部21に加えられた熱量と第2カム部22に加えられた熱量とが同程度であり、焼入れ深さも同程度になっている。
また、加熱工程の第1工程を行うと、第2カム部22の温度が相応に高くなる(例えば数百度)。そして、第2カム部22の熱がシャフト部11を介して、第2カム部22に対して後端側に隣り合う第3カム部23に伝わって第3カム部23が加熱される。すなわち、加熱工程の第1工程を行うことにより、第3カム部23が予熱されたようになる。
加熱工程の第1工程が終了すると、引き続いて第2工程が開始される。この第2工程では、図3(c)に示すように、カムシャフト10を第1工程における位置から、高周波焼入れ装置30の第1コイル31及び第2コイル32に対して、カムシャフト10の前端側へ相対移動させる。このときのカムシャフト10の相対移動距離は、シャフト部11の軸方向において第1カム部21及び第2カム部22間のピッチP2に設定されている。したがって、カムシャフト10を第1工程における位置からピッチP2の距離分移動させると、第1コイル31における円環部31aの径方向内側及び第2コイル32における円環部32aの径方向内側に、第3カム部23及び第4カム部24がそれぞれ配置される。
なお、上記のとおり、カムシャフト10を移動させると、第1カム部21及び第2カム部22が、高周波焼入れ装置30の第1コイル31よりも、シャフト部11の軸方向先端側に配置され、その位置で冷却装置により冷却される。したがって、加熱工程の第1工程が終了した後は、その後の第2工程等の熱により、カムシャフト10の第1カム部21及び第2カム部22の焼入れが進行することはない。
高周波焼入れ装置30における第1コイル31の円環部31a及び第2コイル32の円環部32aの径方向内側に、カムシャフト10の第3カム部23及び第4カム部24をそれぞれ配置させた後、高周波焼入れ装置30の第1コイル31及び第2コイル32に交流電圧を印加する。これにより、上記第1工程で焼入れが行われなかったカム部のうちの第3カム部23及び第4カム部24に対する焼入れを同時に行う。このときの交流電圧の印加時間、第1コイル31及び第2コイル32に流れる電流の電流値は、第1工程における条件とほぼ同一になっている。第1コイル31及び第2コイル32に対する交流電圧の印加が開始されてから一定時間経過後、交流電圧の印加が一旦終了することにより、加熱工程の第2工程が終了する。
ここで、上述したとおり、第3カム部23は、第2工程の直前に行われた第1工程においてある程度加熱されている。また、第1コイル31の円環部31aの内径と第2コイル32の円環部32aの内径の違いにより、第1コイル31の影響により第1カム部21に加えられる熱量よりも、第2コイル32の影響により第2カム部22に加えられる熱量の方が大きい。その結果、加熱工程の第1工程及び第2工程が終了した時点においては、第1カム部21に加えられた熱量と第2カム部22に加えられた熱量とが同程度であり、焼入れ深さも同程度になっている。
加熱工程の第2工程が終了すると、引き続いて第3工程、第4工程が順に行われる。第3工程では、第1工程及び第2工程で焼入れが行われなかったカム部のうちの第5カム部25及び第6カム部26に対する焼入れを同時に行う。第4工程では、第1工程〜第3工程で焼入れが行われなかった第7カム部27及び第8カム部28に対する焼入れを同時に行う。なお、第3工程及び第4工程における手順及び交流電圧の条件等やそれによる焼入れの進行態様は、第2工程と同様であるため、詳しい説明を省略する。
以上のとおり、加熱工程では、カムシャフト10の先端側のカム部から順に、1回の工程で2つずつ、合計4回の工程を減ることにより、カムシャフト10における8つのカム部21〜28に焼入れが行われる。また、第1〜第4工程の各工程で焼入れが終了したカム部から順に冷却装置で冷却が行われる。なお、カムシャフト10の各カム部21〜28には、焼入れ及び冷却の後、必要に応じて、焼戻し、焼なまし等の後処理が行われる。
以下、上記のカムシャフト10の高周波焼入れ方法による作用及び効果について説明する。
上記のような高周波焼入れ方法において、仮に、予熱工程を行うことなく加熱工程の第1工程を行ったとする。この場合、第1工程開始時点においては、カムシャフト10の第1カム部21の温度と第2カム部22の温度は、ほぼ同じである。その一方で、高周波焼入れ装置30における第1コイル31の円環部31aの内径よりも第2コイル32の円環部32aの内径の方が小さくなっている。したがって、第1コイル31からの影響により第1カム部21に加えられる熱量よりも第2コイル32からの影響により第2カム部22に加えられる熱量の方が大きい。その結果、第1工程を終了した時点では、第1カム部21の焼入れの深さよりも第2カム部22の焼入れの深さの方が深くなる。
このように、予熱工程を行うことなく加熱工程の第1工程及び第2工程を行うと、第1カム部21の焼入れの深さよりも第2カム部22の焼入れの深さの方が深くなる。このような条件下で、第1カム部21及び第2カム部22のいずれに対しても十分な焼入れ深さを確保しようとすると、第2カム部22の焼入れ深さが過剰になって焼割れが発生しやすくなる。反対に、第2カム部22における焼割れの発生を抑制しようと第1カム部21及び第2カム部22の焼入れの深さを浅くすると、第1カム部21における焼入れ深さが不足して所望の物理的特性を得られなくなるおそれがある。
この点、上記実施形態の高周波焼入れ方法によれば、加熱工程の直前に予熱工程を行うことにより、第1カム部21を予め加熱することができる。すなわち、第1工程において第1コイル31から第1カム部21へと加えられる熱量と、第2コイル32から第2カム部22へと加えられる熱量との差を予熱工程において補うことができる。したがって、予熱工程から加熱工程の第1工程を経た時点において、第1カム部21及び第2カム部22に与えられる熱量を均一化することができる。その結果、第1工程において同時に焼入れが行われる第1カム部21及び第2カム部22について、最終的な焼入れ深さの差を抑制でき、これらカム部の一方の焼入れが不足したり過剰になったりすることを抑制できる。
上記実施形態は、次のように変更することができる。
・上記の高周波焼入れ方法の対象となるカムシャフト10の構成は適宜変更できる。例えば、直列4気筒エンジンに用いられるカムシャフト10でなくても、V型のエンジンに用いられるカムシャフトであってもよい。また、カムシャフト10全体におけるカム部の数も、エンジンの気筒の数や、1つの気筒に対していくつのカム部を設けるかなどに応じて適宜設定すればよい。さらに、カム部間のピッチP1、P2も上記実施形態の例に限らず、カムシャフト10が適用されるエンジンの態様に応じて適宜変更すればよい。
・カムシャフト10におけるシャフト部11及び各カム部21〜28の材質は、上記実施形態で例示した鉄を主成分とする鋳造物に限らない。例えば、鉄を主成分とする鍛造物(鍛鉄)であってもよい。すなわち、高周波焼入れ装置30によって加熱できる導電性の材質であれば、カムシャフト10に求められる特性等を考慮して適宜選択できる。
・上記実施形態では、高周波焼入れ装置30が単一の交流電源ACを有しており、これに第1コイル31及び第2コイル32が直列に接続されていたが、第1コイル31及び第2コイル32のそれぞれに別の交流電源を接続してもよい。なお、このようにコイル毎に別の交流電源を接続した場合でも、上記実施形態の焼入れ方法を適用すれば、交流電源毎に個別の電圧制御を行って焼入れの深さを調整する必要がなく、各交流電源の制御が簡便化できる。
・高周波焼入れ装置30における第1コイル31及び第2コイル32の構成は変更できる。例えば、第1コイル31の円環部31aの内径と第2コイル32の円環部32aの内径を同一にしつつ、第2コイル32の巻数を多くすることにより、第2コイル32から各カムへ加えることのできる熱量を多くしてもよい。また、カムシャフト10における各カム部21〜28の形状がカム部毎に異なるのであれば、その形状の違いに合わせて、第1コイル31の円環部31aの内径や第2コイル32の円環部32aの内径を設計すればよい。
・上記実施形態では、高周波焼入れ装置30に第1コイル31及び第2コイル32という2つの高周波誘導加熱コイルを設けたが、高周波誘導加熱コイルの数は2つに限らない。例えば、高周波焼入れ装置30に4つのコイルを設けて、カムシャフト10における4つのカム部に対して同時に焼入れを行えるようにしてもよい。なお、4つのコイルを有する高周波誘導加熱コイルを上記実施形態のカムシャフト10に適用する場合、加熱工程の第1工程においてカムシャフト10の第1カム部21〜第4カム部24を同時に加熱して焼入れを行ない、第2工程においてカムシャフト10の第5カム部25〜第8カム部28を同時に加熱して焼入れを行なうことが考えられる。また、この例では、2回の工程で8つのカム部21〜28に対する焼入れが終了するので、第3工程及び第4工程は省略される。
・さらに、高周波焼入れ装置30において、1つのコイルで複数のカム部に対する焼入れを行うようにすることもできる。例えば、高周波誘導加熱コイルを、第1カム部21から第2カム部22までのピッチP1よりも長い筒状に形成すれば、1つの高周波誘導加熱コイルで、第1カム部21及び第2カム部22に対して同時に焼入れを行える。
・予熱工程における、高周波焼入れ装置30の第1コイル31及び第2コイル32と、カムシャフト10の第1カム部21との位置関係は、上記実施形態の例に限らない。例えば、図4に示すように、高周波焼入れ装置30における第2コイル32の円環部32aの径方向内側にカムシャフト10の第1カム部21を配置し、その状態で第2コイル32に交流電圧を印加して、第1カム部21を加熱してもよい。この変更例の場合、第2コイル32への交流電圧の印加によって第1カム部21が効率よく加熱される。その一方で、シャフト部11の軸方向において、第2コイル32と第2カム部22との間に相応の間隔が確保されていて、第2カム部22は加熱されにくい。したがって、この変更例は、例えば、予熱工程において第1カム部21のみを、比較的に短時間で高温にまで加熱したい場合に好適である。
・予熱工程において、高周波焼入れ装置30の第1コイル31及び第2コイル32への交流電圧の印加時間、各コイルに流れる電流の電流値は、適宜変更できる。例えば、加熱工程の第1工程と同じ印加時間としつつ電流値を小さくしてもよいし、加熱工程の第1工程と同じ電流値としつつ印加時間を短くしてもよい。これら印加時間や電流値は、例えば、加熱工程の第2工程において、第3カム部23が高温になることに伴って第2カム部22に加えられる熱量を勘案して、実験的に決定すればよい。
・予熱工程においては、必ずしも高周波焼入れ装置30を用いて第1カム部21を加熱しなくてもよい。予熱工程における第1カム部21の加熱の程度は、その後の加熱工程における焼入れのための加熱に比べて低くて済む。したがって、高周波焼入れ装置30を用いなくても、高温になっている他の部材を第1カム部21に押し当てたり、高温の空気を吹き付けたりする態様でも、予熱工程は行い得る。
・加熱工程における第1工程〜第4工程の交流電圧の印加時間や各コイルに流れる電流の電流値も適宜変更できる。例えば、予熱工程の条件によっては、第1カム部21だけでなく第2カム部22も予熱されることがある。この点を考慮して、例えば第1工程における印加時間や電流値を、第2〜第4工程における印加時間や電流値よりも小さくすることにより、第1工程〜第4工程で焼入れされる各カム部21〜28の焼入れの深さの均一化を図ってもよい。このように第1工程〜第4工程における条件は同一でなくてもよく、工程ごとに適切な条件を定めればよい。
・予熱工程終了から加熱工程開始までの間に多少のタイムラグがあってもよい。予熱工程によって加熱された第1カム部21の温度が予熱工程以前の温度に低下するまでに加熱工程を開始すれば、加熱工程の直前に予熱工程が行われているといえる。
・上記実施形態では、カムシャフト10を移動させることにより、カムシャフト10を高周波焼入れ装置30に対して相対移動させたが、カムシャフト10の位置を固定して、高周波焼入れ装置30の各コイル31、32を移動させるようにしてもよい。また、カムシャフト10及び高周波焼入れ装置30の各コイル31、32の双方を移動させるようにしてもよい。これらの変更例のいずれの場合でも、カムシャフト10は、高周波焼入れ装置30の各コイル31、32に対して相対移動しているといえる。
10…カムシャフト、11…シャフト部、21…第1カム部、22…第2カム部、23…第3カム部、24…第4カム部、25…第5カム部、26…第6カム部、27…第7カム部、28…第8カム部、30…高周波焼入れ装置、31…第1コイル、32…第2コイル、AC…交流電源。

Claims (1)

  1. 棒状のシャフト部と当該シャフト部から径方向外側に突出するカム部とを備え、前記カム部が前記シャフト部の軸方向において複数並設されたカムシャフトに適用され、高周波誘導加熱コイルの径方向内側に前記カム部を配置して当該高周波誘導加熱コイルに交流電圧を印加することにより前記カム部を加熱して焼入れを行う加熱工程を有する高周波焼入れ方法であって、
    前記高周波誘導加熱コイルは、前記カムシャフトの軸方向において一方側に位置する前記カム部よりも他方側に位置する前記カム部に対して多くの熱量を加えることができるように構成されており、
    前記加熱工程は、
    前記高周波誘導加熱コイルの径方向内側に、前記複数のカム部のうちの少なくとも2つのカム部を配置してそれらの各カム部に同時に焼入れを行う第1工程と、
    前記カムシャフトを、前記高周波誘導加熱コイルに対して前記カムシャフトの軸方向の一方側に相対移動させることにより、前記高周波誘導加熱コイルの径方向内側に、前記複数のカム部のうちの前記第1工程で焼入れを行っていない少なくとも2つのカム部を配置してそれらの各カム部に同時に焼入れを行う第2工程とを有し、
    前記加熱工程の直前に、前記第1工程で焼入れが行われる各カム部のうち、前記カムシャフトの軸方向において最も前記一方側に位置するカム部を加熱する予熱工程を行う
    ことを特徴とする高周波焼入れ方法。
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