JP2010168623A - 誘導加熱コイル - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、厚みを有する円板状の部材であっても、その部材の表面を均一に焼入れができる誘導加熱コイルを提供することを目的とした。
【解決手段】誘導加熱装置に備えられて円板状の処理対象物21を加熱処理する誘導加熱コイル1において、処理対象物21に誘導電流を発生させる加熱処理部11と、加熱処理部11に電流を供給する導通部12とを有している。また、加熱処理部11は、円弧状に形成された円弧状部15を3列以上有している。そして、3列以上の円弧状部15が導通部12に対して並列及び/又は直列に接続されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、誘導加熱装置等に装着され、高さのある円板状の処理対象物を均一に焼入れ処理する誘導加熱コイルに関するものである。
従来から炭素鋼で作られた金属の部品は、耐摩耗性や耐疲労性を軽減するために、焼入れにより表面硬度を上昇させる。炭素鋼で構成された代表的な部品には、エンジンに用いられるクランクシャフト等があり、これらは誘導加熱装置によって高周波焼入れされる場合が多い。
高周波焼入れは、誘導加熱コイルにクランクシャフト等のワークを近接させ、ワークの表面に誘導電流を発生させて昇温させるものである。この誘導加熱コイルは、様々な形状を有したワークに合わせて多様な形状を持つものである。一般的に、誘導加熱コイルの形状には、環状のコイル型やコイルの半開放型等がある。
特許文献1には、半開放型のコイルを用いてクランクシャフトのピン部又はジャーナル部を焼入れする誘導加熱コイルが開示されている。
特開2004−238724号公報
しかしながら、特許文献1に記載の誘導加熱コイルでは、軸方向長さ(厚み)が大きい円板状の歯車等に対して均一に焼入れができない場合があった。詳しくは、特許文献1に記載の誘導加熱コイルは、ワークに対向する円弧状部がワークの厚み方向に2列に配置されており、適応できるワークの厚みの幅が限られていた。
即ち、厚みのあるワークの場合は、2列に配置された円弧状部の間隔がワークの厚みよりも極端に小さいと、図8に示すように、ワークの中間部だけが焼入れされ、ワークの厚みに対応させて2列に配されたの円弧状部の間隔を極端に大きくすると、図9に示すように、ワークの外端部だけが焼入れされる問題があった。つまり、従来技術の2列構造の誘導加熱コイルは、厚みを有するワークに安定した誘導電流を発生することが困難であり、均一に加熱することには無理があった。
そこで本発明は、上述した従来技術の問題に鑑み、厚みを有する円板状の部材であっても、その部材の表面に安定した誘導電流を発生させ、均一に焼入れができる誘導加熱コイルを提供することを課題とする。
上記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、誘導加熱装置に備えられて円板状の処理対象物を加熱処理する誘導加熱コイルにおいて、加熱処理の際に処理対象物に対向し、処理対象物に誘導電流を発生させる加熱処理部と、前記加熱処理部に電流を供給する導通部とを有し、前記加熱処理部は、処理対象物に沿って円弧状に形成された円弧状部を3列以上有し、前記3列以上の円弧状部が導通部に対して並列及び/又は直列に接続されていることを特徴とする誘導加熱コイルである。
本発明の誘導加熱コイルは、誘導加熱装置に備えられて円板状の処理対象物を加熱処理するものであり、加熱処理の際に処理対象物に対向する。そして、当該誘導加熱コイルは、処理対象物に誘導電流を発生させる加熱処理部と、その加熱処理部に電流を供給する導通部とを有する。また、加熱処理部は、処理対象物に沿って円弧状に形成された円弧状部を3列以上有し、当該3列以上の円弧状部が導通部に対して並列及び/又は直列に接続されている。そのため、厚みを有する円板状の処理対象物であっても、加熱処理部が処理対象物の表面に均一に誘導電流を生じさせる。これにより、処理対象物は均一に加熱されるため、強度にムラがない焼入れが可能となる。また、円弧状部が導通部に対して並列及び/又は直列に接続されているため、加熱処理部を単純な形状にでき、処理対象物に安定した誘導電流を発生させることが可能となる。
請求項2に記載の発明は、加熱処理部は、90度以上180度以下の円弧を有する第1円弧状部及び第2円弧状部と、前記第1円弧状部あるいは第2円弧状部よりも短い第3円弧状部及び第4円弧状部を有し、第3円弧状部及び第4円弧状部は、第1円弧状部及び第2円弧状部の間に挟まれた位置にあり、第1円弧状部及び第2円弧状部の一端は第1連結部によって連結され、第1円弧状部及び第2円弧状部の他端は第2連結部によって連結され、第3円弧状部の一端は第1連結部によって連結され、第4円弧状部の一端は第2連結部によって連結され、第3円弧状部及び第4円弧状部の他端は導通部に接続され、第1円弧状部及び第2円弧状部が導通部に対して並列に接続され、第3円弧状部及び第4円弧状部が導通部に対して直列に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱コイルである。
本発明の誘導加熱コイルでは、加熱処理部が90度以上180度以下の円弧を有する第1円弧状部及び第2円弧状部と、第1円弧状部あるいは第2円弧状部よりも短い第3円弧状部及び第4円弧状部を有している。そして、第3円弧状部及び第4円弧状部は、第1円弧状部及び第2円弧状部の間に挟まれた位置にあり、第1円弧状部及び第2円弧状部の一端は第1連結部によって連結され、第1円弧状部及び第2円弧状部の他端は第2連結部によって連結されている。さらに、第3円弧状部の一端は第1連結部によって連結され、第4円弧状部の一端は第2連結部によって連結され、第3円弧状部及び第4円弧状部の他端は導通部に接続されている。そして、第1円弧状部及び第2円弧状部が導通部に対して並列に接続され、第3円弧状部及び第4円弧状部が導通部に対して直列に接続されている。これにより、厚みを有する処理対象物であっても、処理対象物の厚み方向端部側(処理対象物の天面あるいは底面を含む)を第1円弧状部と第2円弧状部により加熱でき、処理対処物の厚み方向中間部を第3円弧状部及び第4円弧状部により加熱することが可能となる。即ち、本発明の誘導加熱コイルによれば、厚みが大きい円板状の処理対象物であっても、より均一に加熱処理することが可能となる。また、各円弧状部を90度以上180度以下とすることで、径が大きい処理対象物であっても、確実に加熱できる。
請求項3に記載の発明は、加熱処理部及び導通部の内部は、冷却循環回路が備えられ、
導通部、並びに、第3円弧状部と第4円弧状部の各冷却循環回路の各断面積が、第1円弧状部と第2円弧状部の各冷却循環回路の各断面積よりも大きいことを特徴とする請求項2に記載の誘導加熱コイルである。
本発明の誘導加熱コイルは、加熱処理部及び導通部の内部に冷却循環回路が備えられ、導通部、並びに、第3円弧状部と第4円弧状部の各冷却循環回路の各断面積が、第1円弧状部と第2円弧状部の各冷却循環回路の各断面積よりも大きい。これにより、加熱処理部と導通部の温度に偏りを防止できる。即ち、電流量が他より多い導通部や第3円弧状部、第4円弧状部の冷却循環回路の断面積を大きくして、多くの冷却媒体を流すことで、加熱処理部及び導通部自体が高温となることを防止できる。
請求項4に記載の発明は、加熱処理部は、3個又は4個の円弧状部で構成され、全体として90度以上180度以下の開き角度を備えた凹形状部を呈するものであり、2個の導通部を有し、1つの円弧状部の一端は凹形状部の中央部にあって、当該一端に一方の導通部が直接あるいは間接的に接続され、当該円弧状部の他端は、凹形状部の一方の端部に至り、他の1つの円弧状部の一端は、凹形状部の中央部にあって、当該一端に他方の導通部が直接あるいは間接的に接続され、当該円弧状部の他端は、凹形状部の他方の端部に至り、さらに他の円弧状部を含む導電部材によって、先の2つの円弧状部の他端同士が直列に接続されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の誘導加熱コイルである。
本発明の誘導加熱コイルは、加熱処理部が3個又は4個の円弧状部で構成され、全体として90度以上180度以下の開き角度を備えた凹形状部を呈するものである。そして、2個の導通部を有し、1つの円弧状部の一端が凹形状部の中央部にあり、その一端に一方の導通部が直接あるいは間接的に接続され、当該円弧状部の他端は、凹形状部の一方の端部に至る。また、他の1つの円弧状部の一端は、凹形状部の中央部にあり、その一端に他方の導通部が直接あるいは間接的に接続され、当該円弧状部の他端は、凹形状部の他方の端部に至る。さらに、他の円弧状部を含む導電部材によって、先の2つの円弧状部の他端同士が直列に接続されている。これにより、導電部から流れてくる電流が加熱処理部で分割されることがない(並列接続ではない)ため、高周波電源から供給する電流値を低減しても加熱処理部には十分な電流が供給される。即ち、電源から供給する電流値を低減しても、処理対象物に発生させる誘導電流は低減することなく、加熱処理が行える。言い換えると、加熱処理に使用する電流値を実質的に小さくできるため、省エネルギーに繋がり、コスト削減を実行できる。
請求項5に記載の発明は、各円弧状部は、一定間隔を空けて平行に配されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の誘導加熱コイルである。
本発明の誘導加熱コイルは、各円弧状部が、一定間隔を空けて平行に配されている。このため、処理対象物に発生する誘導電流は、互いに緩衝し合うことを抑制できる。つまり、それぞれの円弧状部に導通する電流の方向によって決定される誘導電流の方向が、それぞれ異なる場合であっても、誘導電流が相殺し合うことを抑制できる。即ち、合理的な電流の確保が可能となり、効率的な加熱処理を実行できる。
本発明の誘導加熱コイルでは、加熱処理部を処理対象物の厚み方向に3列以上に配置することで、厚みのある円板状の処理対象物を均一に加熱することができる。また、加熱処理部を導通部に対して並列及び/又は直列に接続することで、加熱処理部を単純な形状とすることが可能となり、処理対象物に安定したに誘導電流を発生させることが可能となる。
本発明の第1実施形態に係る誘導加熱コイルを示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る誘導加熱コイルを示す図1のA−A断面図である。 本発明の第2実施形態に係る誘導加熱コイルを示す斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る誘導加熱コイルを示す図3のB方向からの正面図である。 本発明の変形例を示す断面図である。 本発明の変形例を示す断面図である。 本発明の変形例を示す正面図である。 従来技術の誘導加熱コイルを示す断面図である。 従来技術の誘導加熱コイルを示す断面図である。
以下に、本発明を実施するための好ましい実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る誘導加熱コイルを示す斜視図である。図2は、本発明の実施形態に係る誘導加熱コイルを示す断面図である。なお、図2の2点鎖線は、ワークを誘導加熱した際のワークの加熱状態を示すものである。即ち二点鎖線は、焼き入れがなされた領域を示している。以下、断面図に示した2点鎖線は焼き入れがなされた領域を示す。
図3は、本発明の第2実施形態に係る誘導加熱コイルを示す斜視図である。図4は、本発明の第2実施形態に係る誘導加熱コイルを示す正面図である。図5〜6は、本発明の変形例を示す断面図である。
第1実施形態に係る誘導加熱コイル1(以下、加熱コイル1とも言う)は、誘導加熱装置(図示しない)に備えられ、炭素鋼で構成された円板状の部品(歯車等)の強度を高めるために使用されるものである。即ち、図1に示す加熱コイル1は、近接させたワーク21(処理対象物)に誘導電流を発生させて加熱するものである。詳しく説明すると、加熱コイル1は、電流が流されると、周囲に高周波磁束を発生させる。そして、ワーク21の表面には、その高周波磁束により誘導電流が発生する。そして、そのワーク21においては、表面に発生した誘導電流に対して電気抵抗があり、発生した誘導電流がエネルギー損失を起こして熱を発生させる。つまり、この発生した熱によりワーク21が加熱して焼入れされる。
本実施形態の加熱コイル1は、図1に示すように、誘導加熱装置(図示しない)に備えられ、高周波電源25に接続されている。加熱コイル1は、高周波電源25に接続された導通部12と、加熱処理部11とを有している。また、加熱処理の際には、ワーク21が加熱処理部11に近接するように配置される。
導通部12は、管形状で、銅等の伝導性が高い金属で構成されている。導通部12は、2個設けられ、高周波電源25からの電力を後述する加熱処理部11に供給するためのものである。導通部12の内部は、冷却媒体(図示しない)が流れる冷却循環回路17(図2に示す)の一部が形成されている。
加熱処理部11も、管形状で、伝導性が高い銅等の金属により構成されている。加熱処理部11は、全体として180度未満の開き角度を備えた凹形状部を呈するものであり、全体として円弧状であり、凹形状の内側にワーク21を配置させる。
また、加熱処理部11は、4個の円弧状部15とそれらを接続する2個の連結部16を有している。加熱処理部11の内部にも冷却循環回路17(図2に示す)の一部が形成されている。即ち、導通部12と加熱処理部11の冷却循環回路17が接続されることで、冷却媒体(図示しない)が誘導加熱装置(図示しない)内を循環できる。
円弧状部15は、図1に示すように、円弧状部15p(第1円弧状部),円弧状部15q(第2円弧状部),円弧状部15r(第3円弧状部),円弧状部15s(第4円弧状部)を有しており、それぞれの円弧状部15は、90度以上180度以下の円弧である。具体的には円弧状部15p(第1円弧状部)及び円弧状部15q(第2円弧状部)が180度の円弧であり、円弧状部15r(第3円弧状部),円弧状部15s(第4円弧状部)が85度の円弧である。
この角度の制限により、径が大きいワーク21であっても、本実施形態の加熱コイル1を用いて効率的に加熱処理ができる。
円弧状部15pと円弧状部15qと円弧状部15rと円弧状部15sは、同じ径の円弧であり、図2に示すように、同一平面(ワーク21を配置した際のワーク21の厚み方向)内に配されている。
円弧状部15pと円弧状部15qは、円弧長さが略同じで、円弧状部15rと円弧状部15sも、円弧長さが略同じである。また、円弧状部15p及び円弧状部15qの円弧長さは、円弧状部15rあるいは円弧状部15sの円弧長さより長い。さらに、円弧状部15rと円弧状部15sの円弧長さの合計は、円弧状部15pあるいは円弧状部15qの円弧長さより若干短い。
また、図2に示すように、円弧状部15r並びに円弧状部15sの断面積は、円弧状部15pあるいは円弧状部15qの断面積よりも大きい。即ち、円弧状部15r並びに円弧状部15sの冷却循環回路17の断面積は、円弧状部15pあるいは円弧状部15qの冷却循環回路17の断面積よりも大きい。なお、前記した導通部12は、後述するように円弧状部15r及び円弧状部15sに接続されている。従って、導通部12の断面積は、円弧状部15rあるいは円弧状部15sの断面積と略同じで、導通部12の冷却循環回路17の断面積は、円弧状部15rあるいは円弧状部15sの冷却循環回路17の断面積と略同じである。これにより、電流値が高い円弧状部15rと円弧状部15sと導通部12自体の温度が極端に高温となることを防止できる。
連結部16は、図1に示すように、連結部16tと連結部16uを有する。連結部16t及び連結部16uは、ワーク21の厚み方向に配置された円弧状部15の端部に接続されている。
ここで、3列に配された円弧状部15と連結部16のそれぞれの位置関係について詳しく説明する。
円弧状部15rと円弧状部15sは同一平面にあり、円弧状部15pで形成される平面と、円弧状部15qで形成される平面との間に挟まれてそれぞれに平行に配置されており、さらに円弧状部15rと円弧状部15sは、一方の端部が一定の間隔を空けて向き合って配されている。そして、その向き合って配された端部には前記した導通部12が接続されている。
また、円弧状部15rと円弧状部15sの他方の端部は、円弧状部15p及び円弧状部15qの各端部が配された位置と同じである。言い換えれば、円弧状部15rと円弧状部15sの他方の端部と、円弧状部15p及び円弧状部15qの各端部は、ワーク21の厚み方向に直線上に並んでいる。さらに、図2に示すように、円弧状部15pと円弧状部15qの各端部と、それらに挟まれて配された円弧状部15r及び円弧状部15sの他方の端部は、ワーク21の厚み方向に等間隔に並んで配されている。即ち、円弧状部15は、ワーク21の厚み方向に3列に配置されている。
そして、3列に配置された端部は、連結部16により接続されている。即ち、連結部16tの端部には、円弧状部15p(第1円弧状部)と円弧状部15q(第2円弧状部)が接続されており、連結部16tの中間部には円弧状部15r(第3円弧状部)が接続されている。そして、連結部16uの端部にも、円弧状部15pと円弧状部15qが接続されており、連結部16uの中間部には円弧状部15s(第4円弧状部)が接続されている。
従って、加熱処理部11は、平行に配された3列の円弧状部15を連結部16により接続することで、電気的に直列と並列の関係が構築される。即ち、導通部12に対して、円弧状部15r及び円弧状部15sは直列接続で、円弧状部15p及び円弧状部15qは並列接続の関係となる。これにより、加熱処理部11に導通する電流は、円弧状部15r,円弧状部15sで最も大きく、円弧状部15pと円弧状部15qでは略半減される。即ち、円弧状部15p及び円弧状部15qを基準に必要電力を設定すると、直列のみの構成に比べると電力量を上げる必要がある。
上記したように、本発明の実施形態に係る誘導加熱コイル1は、導通部12と加熱処理部11により構成されており、半開放型の円弧状である。導通部12は、加熱処理部11の円弧状部15r(第3円弧状部)と円弧状部15s(第3円弧状部)の一方の端部に接続されている。そして、円弧状部15rと円弧状部15sの他方の端部にはそれぞれ、連結部16tあるいは連結部16uが接続されている。この連結部16tと連結部16uは、ワーク21の厚み方向に平行に配されている。また、連結部16tと連結部16uの一方の端部には、円弧状部15pの各端部が接続され、連結部16tと連結部16uの他方の端部には円弧状部15qの各端部が接続されている。即ち、加熱処理部11は、ワーク21の厚み方向に3列に配置されており、導通部12に対して、円弧状部15は直列と並列の関係を有している。
従って、本発明の誘導加熱コイル1によれば、厚みを有するワーク21であっても、ワーク21を図2に示すように、均一に加熱することができる。即ち、ワーク21に加熱のムラを作ることがないため、均一な焼入れ処理ができる。これにより、安定した強度を有する部品に仕上げることができる。
第1実施形態では、3列に配されたの円弧状部15の円弧長さを略同じにして、加熱処理部11が2個の導通部12に対して直列及び並列接続の関係を有する構成とした。これにより、第1実施形態の加熱処理部11は、正面視した形状が漢字の「日」を表しており、安定した加熱が可能である。しかしながら、加熱処理部11を導通部12に対して直列接続の関係だけを有する構成とする方が、高周波電源25の電力を小さくして同様の効果を得ることができる。以下に説明する第2実施形態に係る誘導加熱コイル2では、加熱処理部11を2個の導通部12に対して直列接続の関係のみを有する構成として、高周波電源25が供給する電力の低減をすることで、コスト縮減の実現を図っている。
誘導加熱コイル2(以下、加熱コイル2とも言う)は、図3に示すように、加熱処理部11と導通部12により構成されている。加熱処理部11は、4個の円弧状部18を有し、連結部19(導通部材)は4個有する。そして、それらにより構成された加熱コイル2は、全体として90度以上180度以下の開き角度を備えた凹形状部22を呈するものである。なお、第1実施形態と第2実施形態の加熱処理部11の円弧状部15,18の径は等しいものとして以下に説明する。
円弧状部18は、円弧状部18p,円弧状部18q、円弧状部18r,円弧状部18sを有し、連結部19は、連結部19t,連結部19u,連結部19v,連結部19wを有する。円弧状部18p及び円弧状部18qは、上記した第1実施形態に示した円弧状部15p並びに円弧状部15qの円弧長さより短く、円弧状部18rと円弧状部18sの円弧長さの合計は、上記した第1実施形態に示した円弧状部15rと円弧状部15sの円弧長さの合計長さと略同じである。さらに、図4に示すように、円弧状部18pと円弧状部18rの円弧長さは、略等しく、円弧状部18qと円弧状部18sの円弧長さは略等しい。 本実施形態では、円弧状部18p,円弧状部18q、円弧状部18r,円弧状部18sの長さは、略同一であり、具体的には90度未満であって、85度程度である。
また、連結部19t,連結部19u,連結部19v,連結部19wは、全て同じ長さであり、第1実施形態に示した連結部16よりも短い。
ここで、図面を用いて、円弧状部18と連結部19のそれぞれの位置関係について詳しく説明する。
図4に示すように、円弧状部18はそれぞれ平行に配置されており、円弧状部18pと円弧状部18qは、円弧状部18r及び円弧状部18sを挟むように配されている。円弧状部18pと円弧状部18rの一端は、凹形状部22の一方の端部に配置されており、連結部19tのそれぞれの端部に接続されている。そして、円弧状部18pの他端には、連結部19vの一端が接続され、連結部19tと平行に配されている。即ち、円弧状部18p,円弧状部18r,連結部19t,連結部19vは、略長方形状を形成している。なお、円弧状部18rの他端は、凹形状部22の略中央に位置し、1つの導通部12と接続されている。
一方、円弧状部18qと円弧状部18sの一端は、凹形状部22の他方の端部に配置されており、連結部19uのそれぞれの端部に接続されている。円弧状部18sの他端は、前記した連結部19vに接続されている。そして、円弧状部18qの他端には、連結部19wの一端が接続され、連結部19uと平行に配されている。即ち、円弧状部18q,円弧状部18s,連結部19u,連結部19wは、略長方形状を形成している。なお、連結部19wの他端は、凹形状部22の略中央に位置し、別の導通部12と接続されている。
従って、第2実施形態の加熱コイル2は、第1実施形態と同様に、円弧状部18が3列に配された構成を有するため、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、第2実施形態の加熱処理部11は、2個の導通部12に対して直列接続の関係のみを有する構成である。即ち、並列接続により生じる電流の分割がないため、高周波電源25が供給する電力を低減することが可能となる。これにより、ワーク21を加熱処理する際に、省エネルギーを実行できるため、結果的にコスト縮減を実現できる。
上記した実施形態では、加熱処理部11の各円弧状部15が、ワーク21の厚み方向同一平面内に配置された構成を示したが、本発明はこれに限定されるわけではない。例えば、図5,6に示すように、円弧状部15r(第3円弧状部)と円弧状部15s(第4円弧状部)、又は、円弧状部15rと円弧状部15sと円弧状部15pあるいは円弧状部15qを上記した同一平面内から外した形状としても良い。このように、円弧状部15の配置を変えることで、ワーク21に故意に焼入れのムラを与えることができる。即ち、本発明の誘導加熱コイル1は、汎用性が高い加熱コイル1といえる。
上記した実施形態では、第2実施形態に図4に示すような構成を示したが、本発明はこれに限定されるわけでく、図7に示すように、第2実施形態に示した連結部19vと連結部19wを接続して、加熱処理部11が導通部12に対して直列接続の関係を有するものであってもよい。
本実施形態では、円弧状部15,18が3列に配された構成を示したが、本発明はこれに限定されるわけではなく、4列以上に配された構成であっても構わない。
1,2 誘導加熱コイル
11 加熱処理部
12 導通部
15,18 円弧状部
16,19 連結部
17 冷却循環回路
21 ワーク(処理対象物)
22 凹形状部

Claims (5)

  1. 誘導加熱装置に備えられて円板状の処理対象物を加熱処理する誘導加熱コイルにおいて、
    加熱処理の際に処理対象物に対向し、処理対象物に誘導電流を発生させる加熱処理部と、
    前記加熱処理部に電流を供給する導通部とを有し、
    前記加熱処理部は、処理対象物に沿って円弧状に形成された円弧状部を3列以上有し、
    前記3列以上の円弧状部が導通部に対して並列及び/又は直列に接続されていることを特徴とする誘導加熱コイル。
  2. 加熱処理部は、90度以上180度以下の円弧を有する第1円弧状部及び第2円弧状部と、前記第1円弧状部あるいは第2円弧状部よりも短い第3円弧状部及び第4円弧状部を有し、
    第3円弧状部及び第4円弧状部は、第1円弧状部及び第2円弧状部の間に挟まれた位置にあり、
    第1円弧状部及び第2円弧状部の一端は第1連結部によって連結され、第1円弧状部及び第2円弧状部の他端は第2連結部によって連結され、
    第3円弧状部の一端は第1連結部によって連結され、第4円弧状部の一端は第2連結部によって連結され、
    第3円弧状部及び第4円弧状部の他端は導通部に接続され、
    第1円弧状部及び第2円弧状部が導通部に対して並列に接続され、第3円弧状部及び第4円弧状部が導通部に対して直列に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱コイル。
  3. 加熱処理部及び導通部の内部は、冷却循環回路が備えられ、
    導通部、並びに、第3円弧状部と第4円弧状部の各冷却循環回路の各断面積が、第1円弧状部と第2円弧状部の各冷却循環回路の各断面積よりも大きいことを特徴とする請求項2に記載の誘導加熱コイル。
  4. 加熱処理部は、3個又は4個の円弧状部で構成され、全体として90度以上180度以下の開き角度を備えた凹形状部を呈するものであり、
    2個の導通部を有し、1つの円弧状部の一端は凹形状部の中央部にあって、当該一端に一方の導通部が直接あるいは間接的に接続され、当該円弧状部の他端は、凹形状部の一方の端部に至り、
    他の1つの円弧状部の一端は、凹形状部の中央部にあって、当該一端に他方の導通部が直接あるいは間接的に接続され、当該円弧状部の他端は、凹形状部の他方の端部に至り、
    さらに他の円弧状部を含む導電部材によって、先の2つの円弧状部の他端同士が直列に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱コイル。
  5. 各円弧状部は、一定間隔を空けて平行に配されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の誘導加熱コイル。
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