概して、本明細書内の切断物品の実施形態は、本体、及び本体の周面で本体に連結される研磨セグメントを含み得る。特定の実施形態に従って、本切断物品は、本体の周面で本体に連結される複数の研磨セグメントを含み得る。本切断物品は、コンクリートを切断するための鋸など、建設材料を切断するための切断工具であり得る。代替的に、本切断物品は、コンクリートもしくは焼成粘土を研削する、またはアスファルトを除去するためなどの研削工具であり得る。
図1は、ある実施形態に従う切断物品100の第1の平面図を含み、図2は、図1の切断物品の第2の平面図を含む。描写されるように、切断物品100は、本体102を含み得る。特定の実施形態において、本体102は、円形であり得る。具体的には、本体102は、切断物品100の中心部110の周りを回転可能であり得る。本体102は、500mmかつ5000mm以下の外周を含み得る。複数のセグメント104は、本体102の周面103で本体102に連結され得る。特定の実施形態において、研磨セグメント104は、本体102の周面103または外周から外側へ延在し得る。研磨セグメント104は、本明細書に記載されるように、本体102とは別々に形成され、接着結合、ろう付け、溶接手順(例えば、レーザー溶接)、機械的連結、溶浸結合、またはそれらの組み合わせを介して本体に取り付けられ得る。特定の態様において、セグメント104の各隣接ペアは、刃溝106などの間隙によって分離され得る。図1及び図2は一般化された例証であり、セグメント、刃溝、及び切断物品100の他の機能の他の配置、ならびにそれらの機能の相対的サイズが企図され、かつ意図する用途によって修正され得ることが理解されよう。
図3及び図4に示されるように、各研磨セグメント104は、第1の面140、及び第1の面140と異なり、かつそれと反対側の第2の面142を含み得る。具体的には、第1の面140及び第2の面142は、互いに間隔があけられ得、互いに実質的に平行であり得る。より具体的には、図5により明確に例証されるように、第1の面140は、セグメント104の外表面であり得、第2の面142は、第1の表面140と異なり、かつそれと反対側で、かつそれと平行である研磨セグメント104の外表面であり得る。図4、図4、及び図5は一般化された例証であり、セグメント、刃溝、及び切断物品100の他の機能の他の配置、ならびにそれらの機能の相対的サイズが企図され、かつ意図する用途によって修正され得ることが理解されよう。
図5は、ある実施形態に従う図3内の線5−5に沿ったセグメントの断面図を含む。図1、図4、及び図5に示されるように、研磨セグメント104は、本体102に沿って長手方向に延在する第1の研磨層144を含み得る。ある実施形態に従って、研磨セグメント104は、図5に概して例証されるように、第1の研磨層144に当接する第1の摩耗層154をさらに含み得る。第1の摩耗層154は、本体102に沿って長手方向に延在し得ることが理解されよう。
本明細書内の実施形態に従って、研磨セグメント104は、異なるその摩耗層(複数可)である研磨層(複数可)を含み得る。例えば、ある実施形態に従って、第1の研磨層144は、本明細書に記載されるように、例えば、厚さ、研磨粒子、研磨粒子含有量、ボンド材料もしくは組成、多孔度、硬度、またはそれらの組み合わせを含む特性に関して、第1の摩耗層154と異なりかつ別物であり得る。
研磨セグメント104は、特定の平均厚さを含み得、それが切断物品100の性能改善を促進し得る。ある実施形態に従って、研磨セグメント104は、後面から前面まで測定される平均厚さTASを含み得る。特定の実施形態において、平均厚さTASは、第1の面140から第2の面142まで測定され得る。ある実施形態において、平均厚さTASは、少なくとも3.2mm、少なくとも3.4mm、少なくとも3.6mmなど、少なくとも3.0mmであり得る。非限定的な実施形態において、研磨セグメント104の平均厚さTASは、9.5mm以下、9mm以下、またはさらに8mm以下など、10mm以下であり得る。平均厚さTASは、上記の任意の最小または最大値を含む範囲内であり得ることが理解されよう。加えて、特定の実施形態において、研磨セグメント、または研磨セグメント104に対する本明細書内の説明は、複数の研磨セグメントの各研磨セグメントに適用し得ることが理解されよう。
研磨セグメント104の研磨層のうちの1つ以上は、特定の平均厚さを有し得、それが切断物品100の性能改善を促進し得る。本明細書内の実施形態に従う研磨層は、少なくとも0.3mm、少なくとも0.5mm、少なくとも0.7mm、少なくとも0.9mm、少なくとも1mm、少なくとも1.5mm、少なくとも2mm、少なくとも2.5mm、またはさらに少なくとも3.0mmなど、少なくとも0.2mmの平均厚さTALを有し得る。非限定的な実施形態において、研磨層は、3.5mm以下など、4.0mm以下の平均厚さTALを有し得る。平均厚さTALは、上記の任意の最小及び最大値を含む範囲内であり得ることが理解されよう。特定の実施形態において、研磨層のうちの1つ以上は、3.0mm及び3.5mmを含む範囲内で平均厚さTALを有し得る。
研磨セグメント104の摩耗層のうちの1つ以上は、特定の平均厚さを有し得、それが切断物品100の性能改善を促進し得る。本明細書内の実施形態に従う摩耗層は、少なくとも0.3mm、少なくとも0.5mm、少なくとも0.7mm、少なくとも0.9mm、少なくとも1mm、少なくとも1.5mm、少なくとも2mm、少なくとも2.5mm、またはさらに少なくとも3.0mmなど、少なくとも0.2mmの平均厚さTWLを有し得る。非限定的な実施形態において、研磨層は、3.5mm以下、またはさらに3.0mm以下など、4.0mm以下の平均厚さTWLを有し得る。平均厚さTWLは、上記の任意の最小及び最大値を含む範囲内であり得ることが理解されよう。特定の実施形態において、摩耗層のうちの1つ以上は、約3.0mmの平均厚さTWLを有し得る。
研磨セグメント104は、1つ以上の研磨層の平均厚さと1つ以上の摩耗層の平均厚さとの特定の関係を有し得、それが切断物品100の性能改善を促進し得る。ある実施形態に従って、研磨セグメント104は、0.9以下、0.8以下、0.7以下、0.6以下、0.5以下、またはさらに0.4以下など、1以下である、摩耗層の厚さの研磨層の厚さに対する比率を有し得る。非限定的な実施形態において、研磨セグメント104は、少なくとも0.05、またはさらに少なくとも0.1など、少なくとも0.01である、摩耗層の厚さの研磨層の厚さに対する比率を有し得る。摩耗層の厚さの研磨層の厚さに対する比率は、上記の任意の最小及び最大値を含む範囲内であり得ることが理解されよう。
本明細書内の実施形態に従って、切断物品100の研磨セグメント104は、複数の研磨層及び摩耗層を含み得、それが切断物品100の性能改善を促進し得る。複数の研磨層及び摩耗層は、互いに対して交互構造で配置され得る。例えば、図5に例証されるように、研磨セグメント104は、第1の摩耗層154に当接し、かつ本体102に沿って長手方向に延在する第2の研磨層146を含み得る。ある実施形態において、研磨セグメント104は、第2の研磨層146に当接し、かつ本体102に沿って長手方向に延在する第2の摩耗層156を含み得る。別の実施形態において、研磨セグメント104は、第2の摩耗層156に当接し、かつ本体102に沿って長手方向に延在する第3の研磨層148を含み得る。このように、研磨セグメント104の長さを定める研磨セグメントの縦軸に対して垂直な研磨セグメント104に沿って外側に移動して、研磨セグメント104は、研磨層及び摩耗層の交互構造を有する。本明細書内の実施形態は、交互構造内に任意の数の研磨層及び摩耗層を含み得ることが理解されよう。
場合によっては、研磨セグメント104は、研磨セグメント104の第1の面140及び第2の面142が研磨層であり得るように、研磨層及び摩耗層の奇数の交互構造を含み得、それが切断物品100の性能改善を促進し得る。特定の実施形態において、研磨セグメント104は、3つの研磨層及び2つの摩耗層を含む、7層の交互の研磨層及び摩耗層を有し得る。特定の場合において、摩耗層は、2つの研磨層の間に配置され得る。例えば、図5に例証されるように、第1の摩耗層154は、第1の研磨層144と第2の研磨層146との間に配置され得る。さらに例証されるように、第2の摩耗層156は、第2の研磨層146と第3の研磨層148との間に配置され得る。特定の実施形態において、研磨セグメント104の外層は、研磨層(複数可)であり得、摩耗層(複数可)であり得ない。
本体の周面で本体に連結される複数の研磨セグメントを有する切断物品の実施形態において、複数の研磨セグメントの各研磨セグメントは、互いに対して同じ交互層構造を有し得、それが切断物品100の性能改善を促進し得る。ある実施形態において、複数の研磨セグメントの第1の研磨セグメントは、直接隣接する研磨セグメントの研磨層と円周方向に整列し得る研磨層を含み得る。図6は、第1の研磨セグメント104a、及び第1の研磨セグメント104aに直接隣接する第2の研磨セグメント104bを含む切断物品100を例証する。例証されるように、第1の研磨セグメント104aの研磨層144a、146a、及び148aは、直接隣接する研磨セグメント104bの研磨層144b、146b、及び148bとそれぞれ円周方向に整列する。同様に、第1の研磨セグメント104aの摩耗層154a及び156aは、直接隣接する第2の研磨層104bの摩耗層154b及び156bとそれぞれ円周方向に整列する。特定の実施形態において、切断物品100は、複数の研磨セグメントの各研磨セグメントが直接隣接する研磨セグメントの研磨層と円周方向に整列し得る研磨層を含み得る、複数の研磨セグメントを含み得る。
ある実施形態に従って、研磨層(複数可)は、ボンド材料内に含有される研磨粒子を含み得、それが切断物品100の性能改善を促進し得る。ある実施形態において、研磨層(複数可)は、超研磨粒子を含み得る。超研磨粒子は、少なくとも約7、少なくとも約8、または少なくとも約9のモース硬度を含み得る。超研磨粒子は、ダイアモンド、立方晶窒化ホウ素、カーバイド、窒化物、ホウ化物、酸化物、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。特定の実施形態において、超研磨粒子は、ダイアモンドを含み得る。より特定の実施形態において、研磨層(複数可)は、ダイアモンドから本質的になる研磨粒子を含み得る。
研磨粒子は、特定の平均粒子径を有し得、それが切断物品100の性能改善を促進し得る。ある実施形態に従って、研磨粒子は、少なくとも約250ミクロン、少なくとも約275ミクロン、少なくとも約300ミクロン、少なくとも約325ミクロン、少なくとも約350ミクロン、少なくとも約375ミクロン、少なくとも約400ミクロン、少なくとも約425ミクロン、少なくとも約450ミクロン、少なくとも約475ミクロン、少なくとも約500ミクロン、少なくとも約525ミクロン、少なくとも約550ミクロン、少なくとも約575ミクロン、またはさらに少なくとも約600ミクロンの平均粒子径を有し得る。非限定的な実施形態において、研磨粒子は、約675ミクロン以下、約650ミクロン以下、約625ミクロン以下、約600ミクロン以下、約575ミクロン以下、約550ミクロン以下、約525ミクロン以下、約500ミクロン以下、約475ミクロン以下、約450ミクロン以下、約425ミクロン以下、約400ミクロン以下、約375ミクロン以下、約350ミクロン以下、約325ミクロン以下、またはさらに約300以下など、約700ミクロン以下の平均粒子径を有し得る。平均粒子径は、上記の任意の最小及び最大値を含む範囲内であり得ることが理解されよう。
研磨層(複数可)は、特定の粒子径分布を有する研磨粒子を有し得、それが切断物品100の性能改善を促進し得る。別の実施形態に従って、研磨層(複数可)は、二峰性の粒子径分布を有する研磨粒子を含み得る。例えば、二峰性の粒子径分布は、頻度対粒子径の標準粒子径分布プロットとしてプロットされるとき、はっきりと異なる最頻値を定める第1の平均粒子径及び第2の平均粒子径を含み得る。ある実施形態において、第1の平均粒子径は、少なくとも約275ミクロン、少なくとも約300ミクロン、少なくとも約325ミクロン、少なくとも約350ミクロン、少なくとも約375ミクロン、またはさらに少なくとも約400ミクロンなど、少なくとも約250ミクロンであり得る。非限定的な実施形態において、第1の平均粒子径は、約475ミクロン以下、約450ミクロン以下、約425ミクロン以下、またはさらに約400ミクロン以下など、約500ミクロン以下であり得る。二峰性の粒子径分布の第1の平均粒子径は、上記の任意の最小及び最大値を含む範囲内であり得ることが理解されよう。
ある実施形態において、第2の平均粒子径は、少なくとも約375ミクロン、少なくとも約400ミクロン、少なくとも約425ミクロン、少なくとも約450ミクロン、少なくとも約475ミクロン、またはさらに少なくとも約500ミクロンなど、少なくとも約350ミクロンであり得る。非限定的な実施形態において、第2の平均粒子径は、約525ミクロン以下、約500ミクロン以下、約475ミクロン以下、約450ミクロン以下、約425ミクロン以下、またはさらに約400ミクロン以下など、約550ミクロン以下であり得る。二峰性の粒子径分布の第2の平均粒子径は、上記の任意の最小及び最大値を含む範囲内であり得ることが理解されよう。
代替の実施形態において、研磨粒子は、互いに対して研磨粒子の3つ以上の平均粒子径の混合物を含み得、それが切断物品100の性能改善を促進し得る。研磨粒子の3つ以上の平均粒子径の混合物は、上記の任意の最小及び最大値を含む範囲内の平均粒子径を含み得る。依然として別の代替の実施形態において、研磨層(複数可)は、研磨粒子のランダム分布を有し得る。
特定の態様において、研磨層(複数可)は、特定の研磨粒子濃度を有し得、それが切断物品100の性能改善を促進し得る。研磨粒子濃度は、以下の表1を基に計算され得、400の濃度は、100vol%と同等であり、それは17.60cts/cm
3に相当する。
ある実施形態に従って、研磨層(複数可)は、少なくとも5の研磨粒子濃度を有し得る。例えば、研磨層(複数可)は、少なくとも15、少なくとも20、少なくとも25、少なくとも30、少なくとも35、少なくとも40、少なくとも45、またはさらに少なくとも50など、少なくとも10の研磨粒子濃度を有し得る。非限定的な実施形態において、研磨層(複数可)は、85以下、80以下、75以下、70以下、65以下、60以下、55以下、50以下、またはさらに45以下など、90以下の研磨粒子濃度を有し得る。研磨層(複数可)は、上記の任意の最小及び最大値を含む範囲内の研磨粒子濃度を有し得ることが理解されよう。
上で述べたように、研磨層(複数可)は、ボンド材料内に含有される研磨粒子を含み得る。ある実施形態において、研磨層(複数可)のボンド材料は、金属粉末を含み得る。特定の実施形態において、研磨層(複数可)のボンド材料は、コバルト(Co)、鉄(Fe)、銅(Cu)、及びそれらの組み合わせからなる群より選択される少なくとも1つの材料を含み得、それが切断物品100の性能改善を促進し得る。ある実施形態において、ボンド材料は、コバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)の合金を含み得る。ある実施形態において、ボンド材料は、スズ(Sn)を本質的に含まなくてもよい。
非限定的な実施形態において、研磨層(複数可)のボンド材料は、コバルト(Co)を少なくとも22重量%、少なくとも24重量%、またはさらに少なくとも26重量%など、少なくとも20重量%の量で含み得る。別の非限定的な実施形態において、ボンド材料は、コバルト(Co)を30重量%以下、28重量%、またはさらに26重量%以下など、32重量%以下の量で含み得る。研磨層(複数可)のボンド材料は、上記の任意の最小及び最大値を含む範囲内のコバルト(Co)を含み得ることが理解されよう。
非限定的な実施形態において、研磨層(複数可)のボンド材料は、鉄(Fe)を少なくとも12重量%、またはさらに少なくとも14重量%など、少なくとも10重量%の量で含み得る。別の非限定的な実施形態において、ボンド材料は、鉄(Fe)を18重量%以下、16重量%以下、またはさらに14重量%以下など、20重量%以下の量で含み得る。研磨層(複数可)のボンド材料は、上記の任意の最小及び最大値を含む範囲内の鉄(Fe)を含み得ることが理解されよう。
非限定的な実施形態において、研磨層(複数可)のボンド材料は、銅(Cu)を少なくとも56重量%、少なくとも58重量%、またはさらに少なくとも60重量%など、少なくとも54重量%の量で含み得る。別の非限定的な実施形態において、ボンド材料は、銅(Cu)を66重量%以下、64重量%以下、62重量%以下、またはさらに60重量%以下など、68重量%以下の量で含み得る。研磨層(複数可)のボンド材料は、上記の任意の最小及び最大値を含む範囲内の銅(Cu)を含み得ることが理解されよう。
ある実施形態に従って、研磨層(複数可)のボンド材料は、コバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)をボンド材料の総重量の少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも75重量%、またはさらに少なくとも80重量%など、少なくとも50重量%の含有量で含み得る。非限定的な実施形態において、研磨層(複数可)のボンド材料は、コバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)をボンド材料の総重量の90重量%以下、85重量%以下、80重量%以下、75重量%以下、またはさらに70重量%以下など、95重量%以下の含有量で含み得る。研磨層(複数可)のボンド材料は、コバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)を上記の任意の最小及び最大値を含む範囲内の含有量で含み得る。
ある実施形態に従って、研磨層(複数可)のボンド材料はブロンズを含み得、それが切断物品100の性能改善を促進し得る。場合によっては、ブロンズは、ボンド材料の総重量の少なくとも20重量%、少なくとも30重量%、または少なくとも40重量%など、少なくとも10重量%の含有量でボンド材料内に存在し得る。非限定的な実施形態において、ボンド材料は、ブロンズをボンド材料の総重量の80重量%以下、70重量%以下、60重量%以下、50重量%以下、40重量%以下、30重量%、またはさらに20重量%以下など、90重量%以下の含有量で含み得る。研磨層(複数可)のボンド材料は、上記の任意の最小及び最大値を含む範囲内の含有量でブロンズを含み得ることが理解されよう。
特定の実施形態において、本明細書内の実施形態に従うブロンズは、Sn(CSn)の含有量のCu(CCu)の含有量に対する特定の比率(CSn/CCu)を有し得、CSnは、ブロンズの総重量の重量%として測定されるブロンズ内のSnの含有量を表し、CCuは、ブロンズの総重量の重量%として測定されるブロンズ内のCuの含有量を表す。例えば、ブロンズは、約1.8以下、約1.6以下、約1.4以下、約1.2以下、約1.0以下、約0.8以下、約0.7以下、約0.65以下、約0.64以下、約0.63以下、約0.62以下、約0.61以下、約0.60以下、約0.59以下、約0.58以下、約0.57以下、約0.56以下、約0.55以下、約0.54以下、約0.53以下、約0.52以下、約0.51以下、約0.50以下、約0.49以下、約0.48以下、約0.47以下、約0.46以下、約0.45以下、約0.44以下、約0.43以下、約0.42以下、約0.41以下、約0.40以下、約0.39以下、約0.38以下、約0.37以下、約0.36以下、約0.35以下、約0.34以下、約0.33以下、約0.32以下、約0.31以下、約0.30以下、約0.28以下、約0.26以下、約0.24以下、約0.22以下、約0.20以下、約0.15以下、またはさらに約0.12以下など、約2.0以下の比率CSn/CCuを有し得る。別の態様に従って、ブロンズは、少なくとも約0.15、少なくとも約0.20、少なくとも約0.22、少なくとも約0.24、少なくとも約0.26、少なくとも約0.28、少なくとも約030、少なくとも約0.31、少なくとも約0.32、少なくとも約0.33、少なくとも約0.34、少なくとも約0.35、少なくとも約0.36、少なくとも約0.37、少なくとも約0.38、少なくとも約0.39、少なくとも約0.40、少なくとも約0.41、少なくとも約0.42、少なくとも約0.43、少なくとも約0.44、少なくとも約0.45、少なくとも約0.46、少なくとも約0.47、少なくとも約0.48、少なくとも約0.49、少なくとも約0.50、少なくとも約0.51、少なくとも約0.52、少なくとも約0.53、少なくとも約0.54、少なくとも約0.55、少なくとも約0.56、少なくとも約0.57、少なくとも約0.58、少なくとも約0.59、少なくとも約0.60、少なくとも約0.65、少なくとも約0.70、少なくとも約0.80、またはさらに少なくとも約1.0など、少なくとも約0.10の比率CSn/CCuを有し得る。ブロンズは、上記の最小及び最大値のいずれかを含む範囲内の比率CSn/CCuを有し得ることが理解されよう。1つの特定の場合において、ブロンズは、例えば、重量で60/40〜40/60の銅/スズの範囲内(例えば、50/50重量%)であり得る。
他の特定の実施形態に従って、本明細書内の実施形態に従うブロンズは、特定の含有量の銅を含み得る。例えば、ブロンズは、金属合金の総重量において少なくとも約65重量%の銅、少なくとも約70重量%の銅、少なくとも約75重量%の銅、少なくとも約80重量%の銅、少なくとも約85重量%の銅、少なくとも約90重量%の銅、またはさらに少なくとも約95重量%の銅など、少なくとも約60重量%の銅を含み得る。他の実施形態に従って、ブロンズは、ブロンズの総重量において約95重量%以下の銅、約90重量%以下の銅、約85重量%以下の銅、約80重量%以下の銅、約75重量%以下の銅、約70重量%以下の銅、またはさらに約65重量%以下など、ブロンズの総重量において約99重量%の銅を含み得る。ブロンズ中の銅の含有量は、本明細書に記載される最小及び最大値のいずれかを含む範囲内の任意の値であり得ることが理解されよう。
依然として他の実施形態に従って、ブロンズは特定の含有量のスズを含み得る。例えば、ブロンズは、金属合金の総重量において少なくとも約10重量%、少なくとも約15重量%、少なくとも約20重量%、少なくとも約25重量%、少なくとも約30重量%、少なくとも約35重量%、またはさらに少なくとも約40重量%など、金属合金の総重量において少なくとも約5重量%のスズを含み得る。他の実施形態において、スズの量は、ブロンズの総重量において約40重量%以下、約35重量%以下、約30重量%以下、約25重量%以下、約20重量%以下、約15重量%、またはさらに約10重量%以下など、ブロンズの総重量において約45重量%以下であり得る。ブロンズ中のスズの含有量は、本明細書に記載される最小及び最大値のいずれかを含む範囲内であり得ることが理解されよう。
依然として他の実施形態に従って、ボンド材料は特定の含有量のスズを含み得る。例えば、ボンド材料は、ボンド材料の総重量において約15重量%以下、約10重量%以下、約9重量%以下、約8重量%以下、約7重量%以下、約6重量%以下、約5重量%以下、約4重量%以下、約3重量%以下、約2重量%、またはさらに約1重量%以下のスズなど、ボンド材料の総重量において約20重量%以下のスズを含み得る。特定の他の非限定的な実施形態において、ボンドは、ボンド材料の総重量において少なくとも約1.0重量%、少なくとも約2.0重量%、少なくとも約3.0重量%、少なくとも約4.0重量%、少なくとも約5重量%、少なくとも約6重量%、少なくとも約7重量%、少なくとも約8重量%、少なくとも約9重量%、少なくとも約10重量%、少なくとも約15重量%、またはさらに少なくとも約19重量%のスズなど、ボンド材料の総重量において少なくとも約0.5重量%のスズを含み得る。ボンド材料中のスズの含有量は、上記の最小及び最大値のいずれかを含む範囲内の任意の値であり得ることが理解されよう。
別の実施形態に従って、研磨層(複数可)のボンド材料は、1つを超える材料の相を含み得、それが切断物品100の性能改善を促進し得る。例えば、研磨層(複数可)のボンド材料は、コバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)の合金を含む第1の相を含み得る。第1の相は、ボンド材料の総重量の少なくとも50重量%、少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも75重量%、またはさらに少なくとも80重量%の含有量でボンド材料内に存在し得る。非限定的な実施形態において、第1の相それは、ボンド材料の総重量の95重量%以下、90重量%以下、85重量%以下、80重量%以下、75重量%以下、またはさらに70重量%以下の含有量でボンド材料内に存在し得る。第1の相は、上記の任意の最小及び最大値を含む範囲内の含有量でボンド材料内に存在し得ることが理解されよう。
別の実施形態に従って、研磨層(複数可)のボンド材料は、第1の相と異なる第2の相を含み得る。例えば、特定の場合において、研磨層(複数可)のボンド材料は、ブロンズを含む第2の相を含み得る。ある実施形態において、第2の相は、ボンド材料の総重量の少なくとも20重量%、少なくとも30重量%、または少なくとも40重量%など、少なくとも10重量%の含有量でボンド材料内に存在し得る。非限定的な実施形態において、第2の相は、ボンド材料の総重量の80重量%以下、70重量%以下、60重量%以下、50重量%以下、40重量%以下、30重量%以下、またはさらに20重量%以下など、90重量%以下の含有量でボンド材料内に存在し得る。第2の相は、上記の任意の最小及び最大値を含む範囲内の含有量でボンド材料内に存在し得ることが理解されよう。一実施形態において、第2の相と比較して第1の相の含有量は、異なり得る。1つの例においては、第1の相の含有量は、第2の相の含有量と比較して大きい場合がある。別の例においては、第2の相の含有量は、第1の相の含有量と比較して大きい場合がある。
特定の実施形態において、研磨層(複数可)のボンド材料は、コバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)の合金をボンド材料の総重量において75重量%〜85重量%の含有量で、ならびにブロンズをボンド材料の総重量において15重量%〜25重量%の含有量で含み得る。別の特定の実施形態において、研磨層(複数可)のボンド材料は、コバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)の合金をボンド材料の総重量において約60重量%の含有量で、ならびにブロンズをボンド材料の総重量において約40重量%の含有量で含み得る。特定の場合において、研磨層(複数可)のボンド材料は、コバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)の合金を含む第1の相、ならびにブロンズを含む第2の相を含み得、そこでは第1の相は、約60重量%の含有量でボンド材料内に存在し、第2の相は、約40重量%の含有量でボンド材料内に存在する。別の場合において、研磨層(複数可)のボンド材料は、コバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)の合金を含む第1の相、ならびにブロンズを含む第2の相を含み得、そこでは第1の相は、約80重量%の含有量でボンド材料内に存在し、第2の相は、約20重量%の含有量でボンド材料内に存在する。
具体的に図5に戻って参照すると、本明細書内の切断物品の研磨セグメント(複数可)は、第1の摩耗層154を含み得る。ある実施形態に従って、第1の摩耗層154は、第1の研磨層144よりも早く摩耗するように構成され得る。複数の研磨層または複数の摩耗層を含む実施形態において、摩耗層(複数可)は、研磨層(複数可)よりも早く摩耗するように構成され得ることが理解されよう。特定の態様において、摩耗層(複数可)は、隣接する研磨層からの機能を失った研磨粒子を運ぶように構成され得る。例えば、摩耗層154は、材料除去操作中に、第1の研磨層144及び第2の研磨層146からの機能を失った研磨粒子を各研磨セグメントから運び去るように構成され得る。特に、第1の摩耗層154は、隣接する研磨層(複数可)と比較して切断物品の操作中により早い摩耗を促進する特定の組成及び/または構造を含み得るため、溝が隣接する研磨層(複数可)(例えば、第1の研磨層144)の隣に形成され、それは切断操作中に切りくず除去及び消費される切断材料(例えば、研磨粒子及びボンド)のための溝を提供するのに好適であると理論づけられる。
特定の態様において、摩耗層(複数可)は、研磨層(複数可)と比較して特定の特性を有し得る。例えば、一態様において、摩耗層(複数可)は、研磨層(複数可)よりも少ない研磨粒子を有し得る。特定の実施形態において、摩耗層(複数可)は、研磨粒子を本質的に含まなくてもよい。
別の態様において、研磨層(複数可)は、研磨層硬度Habを有し得、摩耗層(複数可)は、研磨層硬度Habと異なる摩耗層硬度Hwを有し得、それが切断物品100の性能改善を促進し得る。特定の場合において、摩耗層硬度Hwは、研磨層硬度Habよりも低い場合がある。例えば、研磨層硬度Habと摩耗層硬度Hwとの関係は、比率として表現され得、そこでは摩耗層硬度の第1の研磨層硬度に対する比率Hw/Habは、0.9以下、0.8以下、0.7以下、0.6以下、0.5以下、またはさらに0.4以下など、1以下の絶対値である。非限定的な実施形態において、摩耗層硬度の第1の研磨層硬度に対する比率Hw/Habは、少なくとも0.05、またはさらに少なくとも0.1など、少なくとも0.01の絶対値であり得る。摩耗層硬度の第1の研磨層硬度に対する比率Hw/Habは、上記の任意の最小及び最大値を含む範囲内であり得ることが理解されよう。
本明細書内の実施形態の摩耗層(複数可)は、マトリックス材料を含み得、それが切断物品100の性能改善を促進し得る。特定の態様において、摩耗層(複数可)のマトリックス材料は、研磨層(複数可)のボンド材料と比較した特定の特性によって定められ得る。例えば、一態様において、摩耗層(複数可)のマトリックス材料は、研磨層(複数可)のボンド材料の硬度よりも低い硬度を有し得る。ある実施形態に従って、ボンド材料は、第1の硬度H1を有し得、マトリックス材料は、第1の硬度H1と異なる第2の硬度H2を有し得る。特定の場合において、第2の硬度H2は、第1の硬度H1よりも小さい場合がある。例えば、ボンド材料の第1の硬度とマトリックス材料の第2の硬度との関係は、比率として表され得、そこでは第2の硬度の第1の硬度に対する比率H2/H1は、0.9以下、0.8以下、0.7以下、0.6以下、0.5以下、またはさらに0.4以下など、1以下であり得る。非限定的な実施形態において、第2の硬度の第1の硬度に対する比率H2/H1は、少なくとも0.05、またはさらに少なくとも0.1など、少なくとも0.01であり得る。第2の硬度の第1の硬度に対する比率H2/H1は、上記の任意の最小及び最大値を含む範囲内であり得ることが理解されよう。
ある実施形態に従って、マトリックス材料は、コバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)の合金を含み得、それが切断物品100の性能改善を促進し得る。一態様において、マトリックス材料は、コバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)の合金をマトリックス材料の総重量の少なくとも20重量%、少なくとも30重量%、少なくとも40重量%、または少なくとも50重量%など、少なくとも10重量%の含有量で含み得る。非限定的な実施形態において、マトリックス材料は、コバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)の合金をマトリックス材料の総重量の80重量%以下、70重量%以下、60重量%以下、50重量%以下、40重量%以下、30重量%以下、20重量%、または10重量%以下など、90重量%以下の含有量で含み得る。マトリックス材料は、コバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)の合金を上記の任意の最小及び最大値を含む範囲内の含有量で含み得ることが理解されよう。代替的な実施形態において、マトリックス材料は、コバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)の合金を本質的に含まなくてもよい。
ある実施形態に従って、マトリックス材料は、ブロンズを含み得、それが切断物品100の性能改善を促進し得る。特定の実施形態において、マトリックス材料は、ブロンズをマトリックス材料の総重量の少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも75重量%、少なくとも80重量%、または少なくとも90重量%など、少なくとも50重量%の含有量で含み得る。非限定的な実施形態において、マトリックス材料は、ブロンズをマトリックス材料の総重量の80重量%以下、75重量%以下、70重量%以下、60重量%以下、または50重量%以下など、90重量%以下の含有量で含み得る。マトリックス材料は、ブロンズを上記の任意の最小及び最大値を含む範囲内の含有量で含み得ることが理解されよう。特定の実施形態において、マトリックス材料は、マトリックス材料の総重量において、ブロンズを約80重量%の含有量で、ならびにコバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)の合金を約20重量%の含有量で含み得る。別の特定の実施形態において、マトリックス材料は、マトリックス材料の総重量において、ブロンズを約75重量%の含有量で、ならびにコバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)の合金を約25重量%の含有量で含み得る。依然として別の特定の実施形態において、マトリックス材料は、マトリックス材料の総重量において、ブロンズを約60重量%の含有量で、ならびにコバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)の合金を約40重量%の含有量で含み得る。代替的な実施形態において、マトリックス材料は、ブロンズから本質的になり得る。
ある実施形態に従って、マトリックス材料組成は、ボンド材料組成に対して定められ得る。例えば、ある実施形態において、ボンド材料は、コバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)の合金を含み得、マトリックス材料もまた、コバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)の合金を含み得る。場合によっては、ボンド材料は、コバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)の合金をマトリックス材料が含むよりも大きい含有量で含み得る。マトリックス材料が、コバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)の合金をボンド材料が含むよりも少ない含有量で含み得るという、逆もまた真であり得ることが理解されよう。別の態様において、ボンド材料は、ブロンズを含み得、マトリックス材料は、ブロンズを含み得る。場合によっては、マトリックス材料は、ブロンズをボンド材料が含むよりも大きい含有量で含み得る。ボンド材料が、ブロンズをマトリックス材料が含むよりも少ない含有量で含み得るという、逆もまた真であり得ることが理解されよう。
本明細書内の実施形態に従って、摩耗層(複数可)のマトリックス材料は、研磨層(複数可)のボンド材料と異なる場合があり、それが切断物品100の性能改善を促進し得る。より具体的には、マトリックス材料は、ボンド材料と比較して異なる組成を有し得る。例えば、実施形態に関して上に議論されるように、ボンド材料は、コバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)の合金を含み得る。ある実施形態において、マトリックス材料もまた、コバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)の合金を含み得る。しかしながら、特定の実施形態において、マトリックス材料は、コバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)の合金をマトリックス材料が含むよりも少ない含有量で含み得る。したがって、ボンド材料が、コバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)の合金をマトリックス材料が含むよりも大きい含有量で含み得るという、反対も真であり得る。
別の実施形態に従って、摩耗層(複数可)のマトリックス材料は、1つを超える材料の相を含み得、それが切断物品100の性能改善を促進し得る。例えば、摩耗層(複数可)のマトリックス材料は、コバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)の合金を含む第1の相を含み得る。第1の相は、マトリックス材料の総重量の少なくとも20重量%、少なくとも30重量%、少なくとも40重量%、または少なくとも50重量%など、少なくとも10重量%の含有量でマトリックス材料内に存在し得る。。非限定的な実施形態において、第1の相それは、マトリックス材料の総重量の95重量%以下、90重量%以下、85重量%以下、80重量%以下、75重量%以下、またはさらに70重量%以下の含有量でマトリックス材料内に存在し得る。第1の相は、上記の任意の最小及び最大値を含む範囲内の含有量でマトリックス材料内に存在し得ることが理解されよう。代替的な実施形態において、マトリックス材料は、コバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)の合金を含む第1の相を本質的に含まなくてもよい。
別の実施形態に従って、摩耗層(複数可)のマトリックス材料は、マトリックス材料の第1の相と異なる第2の相を含み得る。例えば、特定の場合において、摩耗層(複数可)のマトリックス材料は、ブロンズを含む第2の相を含み得る。ある実施形態において、第2の相は、マトリックス材料の総重量の少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも75重量%、少なくとも80重量%、または少なくとも90重量%など、少なくとも50重量%の含有量でマトリックス材料内に存在し得る。非限定的な実施形態において、マトリックス材料は、マトリックス材料の総重量の80重量%以下、75重量%以下、70重量%以下、60重量%以下、または50重量%以下など、90重量%以下の含有量でブロンズを含む第2の相を含み得る。マトリックス材料は、ブロンズを上記の任意の最小及び最大値を含む範囲内の含有量で含む第2の相を含み得ることが理解されよう。特定の実施形態において、マトリックス材料は、マトリックス材料の総重量において、ブロンズを約80重量%の含有量で、ならびにコバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)の合金を約20重量%の含有量で含む第2の相を含み得る。別の特定の実施形態において、マトリックス材料は、マトリックス材料の総重量において、ブロンズを約75重量%の含有量で、ならびにコバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)の合金を約25重量%の含有量で含む第2の相を含み得る。依然として別の特定の実施形態において、マトリックス材料は、マトリックス材料の総重量において、ブロンズを約60重量%の含有量で、ならびにコバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)の合金を約40重量%の含有量で含む第2の相を含み得る。代替的な実施形態において、マトリックス材料は、ブロンズから本質的になる第2の相を含み得る。
ある実施形態に従って、研磨セグメント104は、特定の硬度を有する研磨層144及び特定の硬度を有する摩耗層154を有し得、それが切断物品100の性能改善を促進し得る。例えば、研磨層144及び摩耗層154の硬度は、一般的には「HRB」と略され、当業者により知られる、「B」スケールに対する硬度のロックウェルスケールにより定められ得る。硬度研磨層144及び摩耗層154は、互いに対してさらに定められ得る。つまり、研磨層144及び摩耗層154の硬度は、研磨層144と摩耗層154との硬度の差として定められ得る。特定の場合において、研磨層154と摩耗層154との硬度差は、少なくとも4HRB、少なくとも5HRB、少なくとも6HRB、少なくとも7HRB、少なくとも8HRB、少なくとも9HRB、少なくとも10HRBなど、少なくとも3HRBであり得る。非限定的な実施形態において、研磨層154と摩耗層154との硬度差は、14HRB以下、13HRB以下、12HRB以下、または10HRB以下など、15HRB以下であり得る。研磨層154と摩耗層154との硬度差は、上記の任意の最小及び最大値を含む範囲内であり得ることが理解されよう。
特定の場合において、研磨層(複数可)は、特定の硬度を有し得、それが切断物品100の性能改善を促進し得る。例えば、研磨層(複数可)は、少なくとも97HRB、少なくとも98HRB、少なくとも99HRB、またはさらに少なくとも100HRBなど、少なくとも96HRBの硬度を有し得る。非限定的な例において、研磨層(複数可)は、108HRB以下、106HRB以下、104HRB以下、またはさらに100HRB以下など、110HRB以下の硬度を有し得る。研磨層(複数可)は、上記の任意の最小及び最大値を含む範囲内の硬度を有し得ることが理解されよう。
特定の場合において、摩耗層(複数可)は、特定の硬度を有し得、それが切断物品100の性能改善を促進し得る。例えば、摩耗層(複数可)は、少なくとも91HRB、少なくとも92HRB、少なくとも93HRB、少なくとも94HRB、少なくとも96HRBなど、少なくとも90HRBの硬度を有し得る。非限定的な実施形態において、摩耗層(複数可)は、100HRB以下、99HRB以下、98HRB以下、97HRB以下、96HRB以下の硬度を有し得る。
項目
項目1.切断物品であって、
本体と、
該本体の周面で該本体に連結される研磨セグメントであって、
該本体に沿って長手方向に延在し、かつボンド材料内に含有される研磨粒子を含む第1の研磨層と、
該第1の研磨層に当接し、かつマトリックス材料を含む第1の摩耗層であって、該マトリックス材料が、該第1の研磨層の該ボンド材料の硬度よりも低い硬度を有し、該第1の摩耗層が、該第1の研磨層よりも早く摩耗するように構成される、第1の摩耗層と、を含む研磨セグメントと、を備える、該切断物品。
項目2.切断物品であって、
本体と、
該本体の周面で該本体に連結される複数の研磨セグメントであって、該複数の研磨セグメントの各研磨セグメントが、互いに対して同じ交互層構造を有する、研磨セグメントと、を備え、該交互層構造が、
該本体に沿って長手方向に延在する第1の研磨層と、
該第1の研磨層に当接し、かつ該本体に沿って長手方向に延在する第1の摩耗層と、
該第1の摩耗層に当接し、かつ該本体に沿って長手方向に延在する第2の研磨層と、
該第2の研磨層に当接し、かつ該本体に沿って長手方向に延在する第2の摩耗層と、
該第2の摩耗層に当接し、かつ該本体に沿って長手方向に延在する第3の研磨層と、を含む、該切断物品。
項目3.切断物品であって、
本体と、
該本体の周面で該本体に連結される複数の研磨セグメントと、を備え、該複数の研磨セグメントの各研磨セグメントが、
研磨粒子を本質的に含まず、かつ第1の研磨層と第2の研磨層との間に配置される第1の摩耗層を含み、該第1の摩耗層が、材料除去操作中に該第1の研磨層及び該第2の研磨層からの機能を失った研磨粒子を各研磨セグメントから運び去るように構成され、該第1の摩耗層が、マトリックス材料を含み、該第1及び第2の研磨層が、ボンド材料内に含有される研磨粒子を含み、該ボンド材料が、コバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)の合金を含み、該マトリックス材料が、コバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)の合金を含み、該ボンド材料が、コバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)の合金を該マトリックス材料が含むよりも大きい含有量で含む、該切断物品。
項目4.切断物品であって、
本体と、
該本体の周面で該本体に連結される研磨セグメントであって、
該本体に沿って長手方向に延在し、かつボンド材料内に含有される研磨粒子を含む第1の研磨層であって、該第1の研磨層の該研磨粒子が、少なくとも約35かつ50以下の濃度でダイアモンドを含み、該ダイアモンドが、少なくとも400ミクロンかつ約600ミクロン以下の第1の平均粒子径、及び該第1の平均粒子径よりも大きく、少なくとも350ミクロンかつ500ミクロン以下の第2の平均粒子径を含む二峰性の粒子径分布を含み、該第1の研磨層の該ボンド材料が、コバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)の合金を75重量%〜85重量%の含有量で、ならびにブロンズを15重量%〜25重量%の含有量で含む、第1の研磨層と、
該第1の研磨層に当接し、かつマトリックス材料を含む第1の摩耗層であって、該マトリックス材料が、該第1の研磨層の該ボンド材料の硬度よりも低い硬度を有し、該第1の摩耗層が、研磨粒子を本質的に含まず、該第1の研磨層よりも早く摩耗するように構成され、該第1の摩耗層の該マトリックス材料が、コバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)の合金を35重量%〜45重量%の含有量で、ならびにブロンズを55重量%〜65重量%の含有量で含む、第1の摩耗層と、
該第1の研磨層と実質的に同一であり、かつ該第1の摩耗層に当接し、かつ該本体に沿って長手方向に延在する第2の研磨層と、
該第1の摩耗層と実質的に同一であり、かつ該第2の研磨層に当接し、かつ該本体に沿って長手方向に延在する第2の摩耗層と、
該第1の研磨層と実質的に同一であり、かつ該第2の摩耗層に当接し、かつ該本体に沿って長手方向に延在する第3の研磨層と、を含む、研磨セグメントと、を備える、該切断物品。
項目5.該複数の研磨セグメントの第1の研磨セグメントが、直接隣接する研磨セグメントの研磨層と円周方向に整列する研磨層を含む、項目2に記載の該切断物品。
項目6.該複数の研磨セグメントの各研磨セグメントが、直接隣接する研磨セグメントの研磨層と円周方向に整列する研磨層を含む、項目2に記載の該切断物品。
項目7.該第1の研磨層が、ボンド材料を含み、かつ該第1の摩耗層が、該ボンド材料と異なるマトリックス材料を含む、項目1〜6のいずれか一項に記載の該切断物品。
項目8.該第1の研磨層が、ボンド材料を含み、かつ該第1の摩耗層が、該ボンド材料と比べて異なる組成を有するマトリックス材料を含む、項目1〜7のいずれか一項に記載の該切断物品。
項目9.該第1の研磨層が、コバルト(Co)、鉄(Fe)、銅(Cu)、及びそれらの組み合わせからなる群より選択される少なくとも1つの材料を含むボンド材料を含む、項目1〜8のいずれか一項に記載の該切断物品。
項目10.該ボンド材料が、コバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)を該ボンド材料の総重量の少なくとも50重量%、少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも75重量%、またはさらに少なくとも80重量%の含有量で含み、かつ該ボンド材料が、コバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)を該ボンド材料の総重量の95重量%以下、90重量%以下、85重量%以下、80重量%以下、75重量%以下、またはさらに70重量%以下の含有量で含む、項目1〜9のいずれか一項に記載の該切断物品。
項目11.該ボンド材料が、コバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)の合金を含む第1の相を含み、該第1の相が、該ボンド材料の総重量の少なくとも50重量%、少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも75重量%、またはさらに少なくとも80重量%の含有量で存在し、かつ該第1の相が、該ボンド材料の総重量の95重量%以下、90重量%以下、85重量%以下、80重量%以下、75重量%以下、またはさらに70重量%以下の含有量で存在する、項目1〜10のいずれか一項に記載の該切断物品。
項目12.該ボンド材料がブロンズを含む、項目1〜11のいずれか一項に記載の該切断物品。
項目13.該ボンド材料が、ブロンズを該ボンド材料の総重量の少なくとも10重量%、少なくとも20重量%、少なくとも30重量%、または少なくとも40重量%の含有量で含み、かつ該ボンド材料が、ブロンズを該ボンド材料の総重量の90重量%以下、80重量%以下、70重量%以下、60重量%以下、50重量%以下、40重量%以下、30重量%以下、またはさらに20重量%以下の含有量で含む、項目1〜12のいずれか一項に記載の該切断物品。
項目14.該ボンド材料が、ブロンズを該ボンド材料の総重量の少なくとも10重量%、少なくとも20重量%、少なくとも30重量%、または少なくとも40重量%の含有量で含む第2の相を含み、かつ該ボンド材料が、ブロンズを該ボンド材料の総重量の90重量%以下、80重量%以下、70重量%以下、60重量%以下、50重量%以下、40重量%以下、30重量%以下、またはさらに20重量%以下の含有量で含む、項目1〜13のいずれか一項に記載の該切断物品。
項目15.該ボンド材料が、コバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)の合金を該ボンド材料の総重量の約60重量%の含有量で、ならびにブロンズを該ボンド材料の総重量の約40重量%の含有量で含む、項目1〜14のいずれか一項に記載の該切断物品。
項目16.該ボンド材料が、第1の相、及び該第1の相と異なる第2の相を含み、該第1の相が、コバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)の合金を含み、かつ該第2の相がブロンズを含む、項目1〜15のいずれか一項に記載の該切断物品。
項目17.該マトリックス材料が、第1の相、及び該第1の相と異なる第2の相を含み、該第1の相が、コバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)の合金を含み、かつ該第2の相がブロンズを含む、項目1〜16のいずれか一項に記載の該切断物品。
項目18.該ボンド材料が、コバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)の合金を該ボンド材料の総重量の約80重量%の含有量で、ならびにブロンズを該ボンド材料の総重量の約20重量%の含有量で含む、項目1〜17のいずれか一項に記載の該切断物品。
項目19.該マトリックス材料が、コバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)の合金を含む、項目1〜18のいずれか一項に記載の該切断物品。
項目20.該マトリックス材料が、コバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)の合金を該マトリックス材料の総重量の少なくとも10重量%、少なくとも20重量%、少なくとも30重量%、少なくとも40重量%、または少なくとも50重量%の含有量で含む、項目1〜19のいずれか一項に記載の該切断物品。
項目21.該マトリックス材料が、コバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)の合金を該マトリックス材料の総重量の90重量%以下、80重量%以下、70重量%以下、60重量%以下、50重量%以下、40重量%以下、30重量%以下、20重量%以下、または10重量%以下の含有量で含む、項目1〜20のいずれか一項に記載の該切断物品。
項目22.該マトリックス材料が、コバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)の合金を本質的に含まない、項目1〜21のいずれか一項に記載の該切断物品。
項目23.該マトリックス材料がブロンズを含む、項目1〜22のいずれか一項に記載の該切断物品。
項目24.該マトリックス材料が、ブロンズを該マトリックス材料の総重量の少なくとも50重量%、少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも75重量%、少なくとも80重量%、または少なくとも90重量%の含有量で含み、かつ該マトリックス材料が、ブロンズを該マトリックス材料の総重量の90重量%以下、80重量%以下、75重量%以下、70重量%以下、60重量%以下、または50重量%以下の含有量で含む、項目1〜23のいずれか一項に記載の該切断物品。
項目25.該マトリックス材料が、ブロンズから本質的になる、項目1〜24のいずれか一項に記載の該切断物品。
項目26.該マトリックス材料が、ブロンズを該マトリックス材料の総重量の約80重量%で、ならびにコバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)の合金を該マトリックス材料の総重量の約20重量%の含有量で含む、項目1〜25のいずれか一項に記載の該切断物品。
項目27.該マトリックス材料が、ブロンズを該マトリックス材料の総重量の約75重量%で、ならびにコバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)の合金を該マトリックス材料の総重量の約25重量%の含有量で含む、項目1〜26のいずれか一項に記載の該切断物品。
項目28.該マトリックス材料が、ブロンズを該マトリックス材料の総重量の約60重量%で、ならびにコバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)の合金を該マトリックス材料の総重量の約40重量%の含有量で含む、項目1〜27のいずれか一項に記載の該切断物品。
項目29.該ボンド材料が、コバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)の合金を含み、該マトリックス材料が、コバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)の合金を含み、かつ該ボンド材料が、コバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)の合金を該マトリックス材料が含むよりも大きい含有量で含む、項目1〜28のいずれか一項に記載の該切断物品。
項目30.該ボンド材料がブロンズを含み、該マトリックス材料がブロンズを含み、かつ該マトリックス材料が、ブロンズを該ボンド材料が含むよりも大きい含有量で含む、項目1〜29のいずれか一項に記載の該切断物品。
項目31.該ボンド材料が、第1の硬度H1を有し、かつ該マトリックス材料が、該第1の硬度と異なる第2の硬度H2を有する、項目1〜30のいずれか一項に記載の該切断物品。
項目32.該第2の硬度H2が、該第1の硬度H1よりも低い、項目31に記載の該切断物品。
項目33.該第2の硬度の該第1の硬度に対する比率H2/H1が、1以下、0.9以下、0.8以下、0.7以下、0.6以下、0.5以下、0.4以下であり、かつ該第2の硬度の該第1の硬度に対する該比率H2/H1が、少なくとも0.01、少なくとも0.05、少なくとも0.1である、項目31に記載の該切断物品。
項目34.該第1の研磨層が、研磨層硬度Habを有し、該第1の摩耗層が、該第1の研磨層硬度Habと異なる摩耗層硬度Hwを有する、項目1〜33のいずれか一項に記載の該切断物品。
項目35.該摩耗層硬度Hwが、該第1の研磨層硬度Habよりも低い、項目34に記載の該切断物品。
項目36.該摩耗層硬度の該第1の研磨層硬度に対する比率Hw/Habが、1以下、0.9以下、0.8以下、0.7以下、0.6以下、0.5以下、0.4以下の絶対値であり、かつ該摩耗層硬度対該第1の研磨層硬度Hw/Habが、少なくとも0.01、少なくとも0.05、少なくとも0.1の絶対値である、項目31に記載の該切断物品。
項目37.該第1の研磨層が、研磨粒子を含み、該第1の摩耗層が、研磨粒子を本質的に含まない、項目1〜36のいずれか一項に記載の該切断物品。
項目38.該第1の研磨層が、超研磨粒子を含む、項目1〜37のいずれか一項に記載の該切断物品。
項目39.該研磨粒子が、少なくとも約7、少なくとも約8、少なくとも約9のモース硬度を含む、項目1〜38のいずれか一項に記載の該切断物品。
項目40.該研磨粒子が、ダイアモンド、立方晶窒化ホウ素、カーバイド、窒化物、ホウ化物、酸化物、またはそれらの任意の組み合わせを含む、項目1〜39のいずれか一項に記載の該切断物品。
項目41.該第1の研磨層が、ダイアモンドから本質的になる研磨粒子を含む、項目1〜40のいずれか一項に記載の該切断物品。
項目42.該第1の研磨層が、少なくとも約40、少なくとも約42、少なくとも約44、少なくとも約45、かつ約50以下、約48以下、約46以下、約45以下の研磨粒子濃度を含む、項目1〜41のいずれか一項に記載の該切断物品。
項目43.該研磨粒子が、少なくとも約250ミクロンの少なくとも約、少なくとも約275ミクロン、少なくとも約300ミクロン、少なくとも約325ミクロン、少なくとも約350ミクロン、少なくとも約375ミクロン、少なくとも約400ミクロン、少なくとも約425ミクロン、少なくとも約450ミクロン、少なくとも約475ミクロン、少なくとも約500ミクロン、少なくとも約525ミクロン、少なくとも約550ミクロン、少なくとも約575ミクロン、少なくとも約600ミクロン、かつ約700ミクロン以下、約675ミクロン以下、約650ミクロン以下、約625ミクロン以下、約600ミクロン以下、約575ミクロン以下、約550ミクロン以下、約525ミクロン以下、約500ミクロン以下、約475ミクロン以下、約450ミクロン以下、約425ミクロン以下、約400ミクロン以下、約375ミクロン以下、約350ミクロン以下、約325ミクロン以下、またはさらに約300以下の平均粒子径を有する、項目1〜42のいずれか一項に記載の該切断物品。
項目44.該研磨粒子が、研磨粒子の二峰性の粒子径分布を含む、項目1〜43のいずれか一項に記載の該切断物品。
項目45.該研磨粒子が、互いに対して研磨粒子の3つ以上の平均粒子径の混合物を含む、項目38に記載の該切断物品。
項目46.該複数の研磨セグメントの各研磨セグメントが、第1の面から第2の面までで測定される平均厚さTASを含み、かつ該平均厚さTASが、少なくとも3.0mm、少なくとも3.2mm、少なくとも3.4mm、少なくとも3.6mm、かつ10mm以下である、項目1〜45のいずれか一項に記載の該切断物品。
項目47.該第1の研磨層が、少なくとも0.2mm、少なくとも0.3mm、少なくとも0.5mm、少なくとも0.7mm、少なくとも0.9mm、少なくとも1mm、少なくとも1.5mm、少なくとも2mm、少なくとも2.5mm、少なくとも3.0mm、かつ4.0mm以下、3.5mm以下、3.0mm以下の平均厚さTALを有する、項目1〜46のいずれか一項に記載の該切断物品。
項目48.該第1の摩耗層が、少なくとも0.2mm、少なくとも0.3mm、少なくとも0.5mm、少なくとも0.7mm、少なくとも0.9mm、少なくとも1mm、少なくとも1.5mm、少なくとも2mm、少なくとも2.5mm、少なくとも3.0mm、かつ4.0mm以下、3.5mm以下、3mm以下の平均厚さTWLを有する、項目1〜47のいずれか一項に記載の該切断物品。
項目49.該第1の研磨層が、少なくとも5、少なくとも10、少なくとも15、少なくとも20、少なくとも25、少なくとも30、少なくとも35、少なくとも40、少なくとも45、少なくとも50、かつ90以下、80以下、70以下、60以下、50以下、45以下の研磨粒子濃度を有する、項目1〜48のいずれか一項に記載の該切断物品。
項目50.該第1の研磨層が、研磨粒子のランダム分布を含む、項目1〜49のいずれか一項に記載の該切断物品。
項目51.該摩耗層の厚さの該研磨層の厚さに対する比率が、1以下、0.9以下、0.8以下、0.7以下、0.6以下、0.5以下、0.4以下であり、かつ該摩耗層の該厚さの該研磨層の該厚さに対する該比率が、少なくとも0.01、少なくとも0.05、少なくとも0.1である、項目1〜50のいずれか一項に記載の該切断物品。
項目52.該本体が円形である、項目1〜51のいずれか一項に記載の該切断物品。
項目53.該本体が、500mmかつ5000mm以下の外周を含む、項目1〜52のいずれか一項に記載の該切断物品。
項目54.研磨セグメントが、接着結合、ろう付け、レーザー溶接、または溶浸結合によって該本体に連結される、項目1〜53のいずれか一項に記載の該切断物品。
項目55.該ボンド材料が、金属粉末を含む、項目1〜54のいずれか一項に記載の該切断物品。
項目56.該第1の摩耗層が、該本体に沿って長手方向に、かつ該第1の研磨層に平行して延在する、項目1〜55のいずれか一項に記載の該切断物品。
項目57.
該第1の摩耗層に当接し、かつ該本体に沿って長手方向に延在する第2の研磨層と、
該第2の研磨層に当接し、かつ該本体に沿って長手方向に延在する第2の摩耗層と、
該第2の摩耗層に当接し、かつ該本体に沿って長手方向に延在する第3の研磨層と、を含む、項目1または3のいずれか一項に記載の該切断物品。
項目58.
該第3の研磨層に当接し、かつ該本体に沿って長手方向に延在する第3の摩耗層と、
該第3の摩耗層に当接し、かつ該本体に沿って長手方向に延在する第4の研磨層と、をさらに備える、項目57に記載の該切断物品。
項目59.
単層構造を有する同等の切断物品の同等の速度性能に対する割合として定義される第1の速度性能と、
該同等の切断物品の同等の寿命性能に対する割合として定義される第1の寿命性能と、を備え、
該同等の切断物品の該同等の速度性能が、100%の値を有し、
該同等の切断物品の該同等の寿命性能が、100%の値を有し、
該第1の速度性能及び該第1の寿命性能の合計が、320%超、330%超、340%超である、項目1〜58のいずれか一項に記載の該切断物品。
項目60.該同等の切断物品の該同等の速度性能が、0.61m/分である、項目59に記載の該切断物品。
項目61.該同等の切断物品の該同等の寿命性能が、60.27m/分である、項目59に記載の該切断物品。
項目62.該第1の研磨層と該第1の摩耗層との硬度差が、少なくとも3HRB、少なくとも4HRB、少なくとも5HRB、少なくとも6HRB、少なくとも7HRB、少なくとも8HRB、少なくとも9HRB、少なくとも10HRB、かつ15HRB以下、14HRB以下、13HRB以下、12HRB以下、10HRB以下である、項目1〜61のいずれか一項に記載の該切断物品。
項目63.該第1の研磨層が、少なくとも96HRB、少なくとも97HRB、少なくとも98HRB、少なくとも99HRB、少なくとも100HRB、かつ110HRB以下、108HRB以下、106HRB以下、104HRB以下、100HRB以下の硬度を有する、項目1〜62のいずれか一項に記載の該切断物品。
項目64.該第1の摩耗層が、少なくとも90HRB、少なくとも91HRB、少なくとも92HRB、少なくとも93HRB、少なくとも94HRB、少なくとも96HRB、かつ100HRB以下、99HRB以下、98HRB以下、97HRB以下、96HRB以下の硬度を有する、項目1〜63のいずれか一項に記載の該切断物品。
項目65.該ボンド材料が、コバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)の合金を含み、かつコバルト(Co)が、少なくとも20重量%、少なくとも22重量%、少なくとも24重量%、少なくとも26重量%、かつ32重量%以下、30重量%以下、28重量%以下、26重量%以下の量で存在する、項目1〜64のいずれか一項に記載の該切断物品。
項目66.該ボンド材料が、コバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)の合金を含み、かつ鉄(Fe)が、少なくとも10重量%、少なくとも12重量%、少なくとも14重量%、かつ20重量%以下、18重量%以下、16重量%以下、14重量%以下の量で存在する、項目1〜65のいずれか一項に記載の該切断物品。
項目67.該ボンド材料が、コバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)の合金を含み、かつ銅(Cu)が、少なくとも54重量%、少なくとも56重量%、少なくとも58重量%、少なくとも60重量%、かつ68重量%以下、66重量%以下、64重量%以下、62重量%以下、60重量%以下の量で存在する、項目1〜66のいずれか一項に記載の該切断物品。
項目68.該二峰性の粒子径分布が、少なくとも約250ミクロン、少なくとも約275ミクロン、少なくとも約300ミクロン、少なくとも約325ミクロン、少なくとも約350ミクロン、少なくとも約375ミクロン、少なくとも約400ミクロン、かつ約500ミクロン以下、約475ミクロン以下、約450ミクロン以下、約425ミクロン以下、約400ミクロン以下の大きさの第1の平均粒子径分布を含む、項目44に記載の該切断物品。
項目69.該二峰性の粒子径分布が、少なくとも約350ミクロン、少なくとも約375ミクロン、少なくとも約400ミクロン、少なくとも約425ミクロン、少なくとも約450ミクロン、少なくとも約475ミクロン、またはさらに少なくとも約500ミクロン、かつ約550ミクロン以下、約525ミクロン以下、約500ミクロン以下、約475ミクロン以下、約450ミクロン以下、約425ミクロン以下、約400ミクロン以下の大きさの第2の平均粒子径分布を含む、項目44または68のいずれか一項に記載の該切断物品。
項目70.該ボンド材料が、コバルト(Co)、鉄(Fe)、及び銅(Cu)の合金を含み、スズ(Sn)を本質的に含まない、項目1〜69のいずれか一項に記載の該切断物品。
項目71.該第1の摩耗層が、該第1の研磨層よりも早く摩耗するように構成される、項目1〜70のいずれか一項に記載の該切断物品。
切断試験データを獲得するために、及び以下の表2に記載されるように、いくつかの試料(試料S1−S5)を本明細書内の実施形態に従って形成した。比較試料(CS1)を試料S1−S5を比較するためのベースラインとして獲得及び使用し、また以下の表2に記載する。
具体的には、比較試料CS1は単層構造を有する。比較試料CS1の組成は、30のダイアモンド研磨材濃度を含み、400ミクロンの第1の最頻値及び300ミクロンの第2の最頻値を有する二峰性の粒子径分布を有する。比較試料CS1は、摩耗層を含まない。代わりに、比較試料CS1は、コバルト、鉄、及び銅の合金であるボンド成分「X237」を含み、ならびにブロンズであるボンド成分「B4」も含むボンド組成を有する単一の研磨層を有する。ボンドX237は、70重量%の含有量でボンド組成物内に含まれる。ボンドB4は、85重量%の銅及び15重量%のスズの含有量を含むブロンズである。ボンドB4は、30重量%の含有量で比較試料CS1のボンド組成物内に含まれる。比較試料CS1は、幅3.4mm及び長さ40mmのセグメント寸法を有する。
試料S1は、40のダイアモンド研磨材濃度を含み、400ミクロンの第1の最頻値及び400ミクロンの第2の最頻値を有する二峰性の粒子径分布を有する。ダイアモンドは、研磨層内にランダムに分布された。試料S1は、外層が研磨層であるように交互層状構造にある3つの研磨層及び2つの摩耗層を有する。さらに、試料S1は、同一構造を持つ複数のセグメントを有する。つまり、各研磨セグメントは、直接隣接するセグメントと同じ研磨層及び摩耗層の配置を有する。試料S1の研磨層のボンド材料は、ボンド成分「N」及びブロンズである「B6」を含む。ボンド成分Nは、コバルト、鉄、及び銅の合金を含む。ボンド成分Nは、コバルト(Co)を約26重量%の含有量で、銅(Cu)を約14重量%の含有量で、及び鉄(Fe)を約60重量%の含有量で含む。ボンド成分Nは、60重量%の含有量で試料S1のボンド材料内に含まれる。ボンド成分B6は、90重量%の銅及び10重量%のスズの含有量を有するブロンズである。ボンド成分B6は、40重量%の含有量でボンド材料内に含まれる。試料S1の摩耗層は、100重量%の含有量でB6のマトリックス成分を含むマトリックス材料を含む。試料S1は、幅3.4mm及び長さ40mmのセグメント寸法、それぞれ0.3mm〜0.93mmの研磨層厚さ、及びそれぞれ0.3mmの摩耗層厚さを有する。
試料S2は、研磨層のボンド材料がボンド成分Nを約80重量%の含有量で、及びボンド成分B6を約20重量%の含有量で含むことを除いては、試料S1と同一である。
試料S3は、約45のダイアモンド研磨材濃度を有することを除いて、試料S2と同一である。特に、試料S3の研磨層と摩耗層との硬度の差は、約10HRBであった。具体的には、研磨層の硬度は約100HRBであり、摩耗層の硬度は約90HRBであった。
試料S4は、摩耗層のマトリックス材料がマトリックス成分Nを約25重量%の含有量で、及びマトリックス成分B6を約75重量%の含有量で含むことを除いては、試料S3と同一である。特に、試料S4の研磨層と摩耗層との硬度の差は、約7HRBであった。具体的には、研磨層の硬度は約100HRBであり、摩耗層の硬度は約93HRBであった。
試料S5は、摩耗層のマトリックス材料がマトリックス成分Nを約40重量%の含有量で、及びマトリックス成分B6を約60重量%の含有量で含むことを除いては、試料S4と同一である。特に、試料S3の研磨層と摩耗層との硬度の差は、約4HRBであった。具体的には、研磨層の硬度は約100HRBであり、摩耗層の硬度は約96HRBであった。
試料S1−S5及び比較試料CS1を15cmのホイール本体に取り付け、2800rpmで基板を切断することを含む切断試験に供した。試料S1−S5及び比較試料CS1はそれぞれ、直径約475mm及び厚さ約2.6mmを有する高炭素鋼中心部(SK5)を含んでいた。含まれる基板は、50cmの間隔幅で16mm直径の鉄筋をハイブする鉄筋コンクリートであった。使用される機械は、Nakayama Tekkouにより作製されるモデルAZZ401であり、切断の深さは、2800rpmの回転で15cmに設定された。
比較試料CS1は、0.61m/分の速度で基板を切断し、60.27m/mmの寿命を有した。これらの値を100%にベースライン化し、試料S1−S2の性能をこれらの値に対して正規化した。切断結果を図10に示す。
図10に例証されるように、試料S1は、速度に関しては比較試料CS1の値の353%、及び寿命に関しては比較試料CS1の値の31%を有した。
試料S2は、速度に関しては比較試料CS1の値の314%、及び寿命に関しては比較試料CS1の値の47%を有した。
試料S3は、速度に関しては比較試料CS1の値の319%、及び寿命に関しては比較試料CS1の値の46%を有した。切断後の試料S3の写真を図7に示す。
試料S4は、速度に関しては比較試料CS1の値の291%、及び寿命に関しては比較試料CS1の値の52%を有した。切断後の試料S4の写真を図8に示す。
試料S5は、速度に関しては比較試料CS1の値の238%、及び寿命に関しては比較試料CS1の値の105%を有した。切断後の試料S5の写真を図9に示す。
前述において、特定の実施形態及び特定の構成要素の結合への言及は、例証的なものである。連結または結合される構成要素への言及は、本明細書内で議論される方法を実行するために理解されるように、該構成要素間の直接結合か、または1つ以上の介在構成要素を介した非直接的結合のいずれかを開示することが意図されることが理解されよう。そのようなものとして、上に開示された主題は、例証的であって制限的ではないと考えられ、添付の特許請求の範囲は、本発明の真の範囲内に入る全てのそのような修正、強化、及び他の実施形態に及ぶことが意図される。故に、法律によって許される最大の限度で、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲及びそれらの同等物の最も広範囲の許容される解釈により決定され、前述の詳細な説明により制限または限定されないものとする。
要約は、特許法に準拠して提供され、特許請求の範囲または意味を解釈または限定するために使用されないという了解の下で提出される。加えて、前述の図面の詳細な説明では、様々な機能は、本開示の合理化の目的のために、単一の実施形態内で組み合わされ得るか、または説明され得る。本開示は、特許請求される実施形態が各請求項内で明白に引用されるよりも多くの機能を要するという意図を示すと解釈されない。むしろ、以下の特許請求の範囲が示すように、本発明の主題は、開示される実施形態のいずれかの全てに満たない機能を対象とし得る。故に、以下の特許請求の範囲は、各請求項が特許請求される主題を個々に定義するものとして独立して存在する状態で、図面の詳細な説明に組み込まれる。