JP3259863B2 - 超砥粒工具 - Google Patents

超砥粒工具

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JP3259863B2
JP3259863B2 JP05457793A JP5457793A JP3259863B2 JP 3259863 B2 JP3259863 B2 JP 3259863B2 JP 05457793 A JP05457793 A JP 05457793A JP 5457793 A JP5457793 A JP 5457793A JP 3259863 B2 JP3259863 B2 JP 3259863B2
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博 石塚
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株式会社石塚研究所
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 本発明は、硬質材の切削または
研削加工作業に使用された時、従来に比して、研削効率
および工具寿命に関して著しい向上を示す超砥粒工具に
関する。
【0002】超硬質材料であるダイヤモンドや立方晶窒
化硼素等は、砥粒として各種の結合材により工具基材に
固定されて研削・切断作業に使用されており、このうち
低強度の粒子はその破砕性を利用して樹脂質の、より高
強度の粒子は、金属質やセラミック質の結合材で固定さ
れて、高負荷の作業に用いられている。これらの加工工
具の性能評価には、単位時間における被削材の除去量、
すなわち研削効率、加工時における所要動力などの項目
が用いられる。
【0003】砥粒の強度表示には、ポットミル法を用い
る、一般に破砕強度あるいは強度指数と呼ばれるものが
知られている。この方法は、鋼製円筒カプセル(ポッ
ト)中に一定量の砥粒と鋼球を入れ、一定の振幅(例え
ば8.25mm)で、例えばJIS B 4130に記
載された、粒度ごとに規定されている一定の時間または
一定回数振動させた後、取り出してふるい分けを行な
い、破砕された砥粒の割合が破砕率として、または破砕
されなかった砥粒の割合が残留率として表示される
(「ダイヤモンドツール」、p.238−9、日経技術
図書(1987)参照)。したがってこの破砕率につい
ては数値が小さいほど強靭な砥粒ということができる。
例えば、石材切断用鋸の材料に使用される高品位品種の
ダイヤモンド製品(40/50メッシュ)の場合、この
評価法による砥粒強度は、2400 RPM、75秒の
揺動条件下での破砕率が35(%)以下であることが要
求される。なお破砕率が25以下の、より高品位の品種
も市販されている。
【0004】工具中に含有される砥粒数については、基
本的には刃先を呈するこれらの粒子数が多いほど、被削
材の除去量が大きくなることが予期される。しかし反面
において加工点の増加は加工抵抗(切削抵抗・研削抵
抗)の増加、ひいては所要動力の増大という結果を招
き、また砥粒に対する結合材の相対的分量が低下するた
め、砥粒密度が高すぎると砥粒保持力の不足、結局砥粒
の早期脱落に基づく工具寿命の低下を来すことになる。
【0005】砥粒脱落の一因は砥粒と被削材との間にお
ける大きな摩擦抵抗であることが明かであり、したがっ
て、単位時間における被削材の除去量を重要視する場合
には、砥粒の集中度の低い工具の使用により摩擦抵抗を
低下させ、工具寿命を犠牲にすることも、しばしば行な
われている。
【0006】超砥粒工具においては、炭化珪素、アルミ
ナといった比較的硬い材料の粉末を、充填材として結合
材中に混入させることによって、砥粒の早期脱落防止を
図ることもしばしば行なわれている。この場合、充填材
の配合によって結合材の過度の損耗が抑制されることに
より、結合材によって機械的に固定されているに過ぎな
いこれらの砥粒に対する保持力が維持される、と考えら
れている。
【0007】超砥粒工具を用いた実際の研削作業につい
てはさらに、被削材との相性、目詰まりや目つぶれのよ
うな現象が関わって来るので、工程条件の最適化によっ
て研削効率の向上を図るにためには、かなりの努力を必
要とする。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】 したがって本発明
は、上記の諸要因を考慮し、硬質材の切削または研削加
工作業に使用した時の研削効率および工具寿命が、従来
に比して著しく改良された、超砥粒工具を提供すること
を目的とする。
【0009】本発明者は、ダイヤモンド粒子を含む工具
を製作するに当たり、砥粒として配合する第一の粒子よ
りもサイズの1〜数段小さな第二のダイヤモンド粒子を
充填材として用いると、保持力の向上した、換言すれば
より長寿命の工具が得られることを実験において確認し
た。この際、第二の粒子が第一の粒子とほぼ同程度の強
度を有する場合には、切削抵抗が大きすぎて、既存の切
断機では十分な性能を発揮し得ない。これに対して、第
二のダイヤモンド粒子の(破砕)強度が第一の粒子に比
し数ポイント低い場合には、より長い工具寿命を維持し
つつ、炭化珪素やアルミナを用いた場合に比して、より
高い切断性能が達成されることを知見し、本発明に至っ
た。
【0010】異なった粒度のダイヤモンド粒子を混合し
て工具を作成することは公知である。しかし、この場
合、混合されるそれぞれの粒子は一般に同程度の強度水
準を有する砥粒が使用されているので、切削抵抗の問題
は解決されていない。
【0011】
【課題を解決するための手段】 本発明の要旨は、ブロ
ンズ系、コバルト系金属、セラミック質或いは耐熱性合
成樹脂を結合材とする超砥粒工具において、該工具が粒
度値において1段または2段異なる2種類の超砥粒粒子
を含有し、相対的に粗い第一粒子が両粒子全体の70重量
%以下を占め、かつ該第一粒子が第二粒子よりも5以上
小さい破砕強度値を示すことを特徴とする超砥粒工具に
存する。
【0012】研削・切削工具などの用途に用いられるダ
イヤモンド砥粒の公称粒度は、ふるい分けに用いる一対
のふるいのワイヤ1インチ当りのメッシュ(網目)数に
より、例えば30/35、35/40、40/50、5
0/60、60/80、80/100というように表示
されることが多く、上記のJIS B 4130におい
ては16/18か6325/400まで16段階の区切
りが規定されている。しかし上記の40/50メッシュ
はふるいの目開きの425および300μmに対応し、
粒度幅が広いので、両者の中間の45メッシュ、すなわ
ち355μmの目開きで区切ることも行なわれるが、い
ずれにしろダイヤモンド粒子の物性は、40/45、4
5/50メッシュサイズのそれぞれについて、ほぼ同一
となっている。
【0013】
【作用】 本発明においては、被削材の種類、仕上げ精
度等に応じて各種の粒度を用いることができるが、特に
石材、コンクリート、セラミックスの切断においては2
0/30〜60/80メッシュの範囲が好ましい。一方
粒度差の開きは、細かな低強度砥粒のサイズが、高強度
砥粒よりも、上記メッシュサイズの公称区切りにおいて
3段以上小さくなると、単位重量当りの砥粒個数が多く
なり、その結果、砥粒に対する結合材の保持力が低下
し、工具としての寿命性能が低下する。
【0014】本発明における砥粒の強度は、上記ポット
ミル法を用いる破砕強度表示法に従っている。本発明に
はあらゆる範囲の破砕率(すなわち砥粒強度)のダイヤ
モンド粒子が利用可能である。要は粒度の上記のような
粒度差において、より大粒の第一粒子が、上記表示法に
よる破砕強度値において、より小粒度の第二粒子よりも
5以上、好ましくは8以上高強度を示すこと、即ち破砕
率が相当して低いことである。
【0015】より高強度の粒子が示すべき所要強度、集
中度等のパラメータは、本質的に被削材、ボンド材、加
工方法、加工機械の能力などによって規定されるが、工
具中におけるこの高強度の砥粒の割合はこれらの砥粒全
体の70重量%以下とすべきで、この限界を超えると大
幅な切削抵抗の減少は得られなくなる。また10%以下
では刃先が少なすぎるので、十分な研削効率が得られな
い。
【0016】上記の説明は専ら砥粒がダイヤモンド粒子
の場合について述べたが、砥粒が同様に超砥粒である立
方晶窒化硼素(c−BN)の場合についても、類似の効
果が予期できるものである。
【0017】 本発明の工具の結合材としては、ブロン
ズ系、コバルト系等の金属、セラミック質、或いは耐熱
性合成樹脂等が使用し得る。これらは結合材層が粉末の
成型・焼成によって形成される気孔・空隙を含む点にお
いて、電気メッキにより緻密な結合材金属が析出される
電鋳工具等とは異なる。
【0018】
【実施例1】 次の3種類の破砕強度と粒度との組合せ
を用いて、ダイヤモンド工具を作製した:まず破砕強度
が21.5(75秒)の40/45メッシュの砥粒と、
破砕強度が27.8(同上)の45/50メッシュの砥
粒とを、重量比1:1で混合し、全体としての破砕強度
が25である40/50メッシュのダイヤモンド砥粒と
して用いた(本発明品1)。また上記の40/45メッ
シュ砥粒と破砕強度が32(105秒)の50/60メ
ッシュ砥粒との6:4混合品(本発明品2)、および破
砕強度が25(75秒)である40/50メッシュのダ
イヤモンド砥粒と、破砕強度が35(135秒)の60
/80メッシュのダイヤモンド砥粒との35:65重量
比混合砥粒(本発明品3)も用意した。これらの物性値
は、ダイヤモンドの合成条件、ならびに形状や磁化率な
どの差を利用した選別方法を、組み合わせることによっ
て制御された。比較用として、成分の40/45メッシ
ュ、45/50メッシュの砥粒が、共に約25(75
秒)の破砕強度を持つ従来製品も用意した。
【0019】これらの砥粒を用いてチップを焼結し、次
いで基板にろう付けしてブレードを作製し、石材切断に
おける性能を比較した。テスト条件は次のようである。
【0020】切断性能は、石材の切断面積(m)/ブ
レード直径摩耗量(mm)で示される寿命性能、ならび
に単位面積の切断に要する電力(kwH/m)で示さ
れる切断抵抗で評価した。
【0021】
【発明の効果】 以上詳記したように、本発明に従って
作製された切削工具は、例えば上記実施例に見られるよ
うに、浅切り・深切りの双方において、切断抵抗を従来
品に比べて20%軽減し、しかも30〜40%の工具寿
命の向上を達成するものである。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブロンズ系、コバルト系金属、セラミッ
    ク質或いは耐熱性合成樹脂を結合材とする超砥粒工具に
    おいて、該工具が粒度値において1段または2段異なる
    2種類の超砥粒粒子を含有し、相対的に粗い第一粒子が
    両粒子全体の70重量%以下を占め、かつ該第一粒子が第
    二粒子よりも5以上小さい破砕強度値を示すことを特徴
    とする超砥粒工具。
  2. 【請求項2】 上記第一粒子が、破砕強度値において第
    二粒子よりも8以上小さい、請求項1に記載の超砥粒工
    具。
  3. 【請求項3】 上記超砥粒がダイヤモンド又は立方晶窒
    化硼素である、請求項1に記載の超砥粒工具。
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