JP6270129B2 - 画像形成装置およびプロセスカートリッジ - Google Patents

画像形成装置およびプロセスカートリッジ Download PDF

Info

Publication number
JP6270129B2
JP6270129B2 JP2014008323A JP2014008323A JP6270129B2 JP 6270129 B2 JP6270129 B2 JP 6270129B2 JP 2014008323 A JP2014008323 A JP 2014008323A JP 2014008323 A JP2014008323 A JP 2014008323A JP 6270129 B2 JP6270129 B2 JP 6270129B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
cleaning
image carrier
blade
line portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2014008323A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015138076A (ja
Inventor
裕美 坂口
裕美 坂口
納所 伸二
伸二 納所
大森 匡洋
匡洋 大森
左近 洋太
洋太 左近
政信 権藤
政信 権藤
昇平 合田
昇平 合田
郁 遠山
郁 遠山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2014008323A priority Critical patent/JP6270129B2/ja
Publication of JP2015138076A publication Critical patent/JP2015138076A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6270129B2 publication Critical patent/JP6270129B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Cleaning In Electrography (AREA)

Description

本発明は、画像形成装置およびプロセスカートリッジに関するものである。
電子写真方式の画像形成装置においては、次のようなプロセスで画像を形成するのが一般的である。即ち、まず、帯電手段によって一様に帯電せしめた感光体等の潜像担持体に対して光走査を施して静電潜像を形成し、この静電潜像を現像装置によって現像する。次いで、現像によって潜像担持体上で得たトナー像を、直接あるいは中間転写体を介して記録シートに転写し、転写後の潜像担持体表面に付着した転写残トナーをクリーニングブレードによって除去するプロセスである。
特許文献1には、ウレタンゴムなどからなる弾性ブレードの感光体と当接する先端稜線部を含む部分にアクリル樹脂を含有させ、かつ、先端稜線部を含む弾性ブレードの表面にアクリル樹脂からなる表面層を形成し、先端稜線部をアクリル樹脂で高硬度化したクリーニングブレードが記載されている。特許文献1には、先端稜線部をアクリル樹脂により高硬度化することにより、小粒径化、球形化させた重合トナーを良好に除去でき、かつ、先端稜線部のめくれや異音などを抑制でき、長期に亘り安定したクリーニング性が得られると記載されている。
近年、電子写真プロセスによる印刷機はオフィス用のみならず、商用印刷用の開発も進められており、商用印刷用のニーズに応えるべく、高速化、高画質化、高安定化、高寿命化という点で飛躍的な進歩が求められている。
上記商用印刷用のニーズを達成するために、本出願人は、種々の電子写真プロセスの組み合わせを試みた。その結果、帯電プロセスとしては、コロナ帯電方式を用いることにより、高速回転する潜像担持体に対しても安定して帯電でき、高速化において好ましいことがわかった。また、高画質化という観点では、小粒径で球形度の高いトナーを用いるのが好ましい。また、安定化という観点では、潤滑剤を感光体表面に塗布することが好ましい。
しかしコロナ帯電方式と、小粒径で球形度の高いトナーとを用い、感光体に潤滑剤を塗布するようにした画像形成装置(以下、開発中の画像形成装置という)においては、次の3つの副作用がある。すなわち、一つ目は、感光体に付着したコロナ放電により生成された放電生成物をウレタンゴムのクリーニングブレードでは、十分に除去できず、感光体を劣化させてしまうという副作用である。二つ目は、潤滑剤が帯電などのハザードにより変質し、粘度が増加する。ウレタンゴムのクリーニングブレードは、この変質した潤滑剤を良好に感光体から除去できず、粘度が増加した潤滑剤が凝集体を作り画質に影響するという副作用である。三つ目は、小粒径で球形度の高いトナーは、転写されずに感光体上に残った場合、ウレタンゴムのクリーニングブレードでは除去できず、転写残トナーにより地汚れなどが発生し画質に影響するという副作用である。
そこで、本出願人は、上記開発中の画像形成装置において、特許文献1に記載の先端稜線部をアクリル樹脂により高硬度化させたクリーニングブレードを用いて、後述する検証実験を行った。しかしながら、先端稜線部をアクリル樹脂で高硬度化したクリーニングブレードを用いても、経時にわたり放電生成物質、変質した潤滑剤および小粒径で球形度の高いトナーを除去することができず、早期にクリーニング不良が発生してしまった。
本発明は以上の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、コロナ帯電方式と、小粒径で球形度の高いトナーとを用い、像担持体に潤滑剤を塗布するようにした装置において、経時にわたり良好なクリーニング性を維持することができる画像形成装置およびプロセスカートリッジを提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、像担持体と、該像担持体の表面を帯電する帯電手段と、帯電した像担持体表面に静電潜像を形成する潜像形成手段と、該像担持体表面に形成された静電潜像を現像してトナー像化する現像手段と、該像担持体表面のトナー像を転写体に転写する転写手段と、像担持体の表面に付着した付着物を除去するクリーニング手段とを備えた画像形成装置において、前記帯電手段として、コロナ放電によって前記像担持体表面を帯電するコロナ帯電装置を用い、前記像担持体表面に潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段を設け、前記クリーニング手段は、前記像担持体表面に当接する弾性ブレードの先端稜線部をアクリル樹脂により高硬度化させたクリーニングブレードと、前記クリーニングブレードよりも前記像担持体表面移動方向上流側に設けられ、前記像担持体表面に接触して、前記像担持体表面に付着した付着物を静電的に除去するクリーニングブラシ部材とを備え、前記クリーニングブレードの先端稜線部よりも前記像担持体表面移動方向下流側で像担持体表面に対向するブレード下面の先端稜線部から、前記先端稜線部から1000[μm]離れた位置までのマルテンス硬度を、1[N/mm ]以上、10[N/mm ]以下としたことを特徴とするものである。
本発明によれば、コロナ帯電方式と、小粒径で球形度の高いトナーとを用い、感光体に潤滑剤を塗布するようにした装置において、経時にわたり良好なクリーニング性を維持することができる。
また、プロセスカートリッジの一例を図2に示す。
本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す図。 作像部を示す断面図。 クリーニングブレードの詳細図。 従来のクリーニングブレードの挙動について説明する図。 線圧調整装置の概略構成図。
本発明における画像形成装置の一例を図1に示す。
まず、図1にて、画像形成装置全体の構成・動作について説明する。
図1に示すように、画像形成装置としてのカラー複写機の装置本体1には、トナー像を作像する作像部を備えている。作像部は、入力画像情報に基づいたレーザ光を発する露光部(書込み部)2を有している。また、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックに対応したプロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BK、現像装置23Y、23M、23C、23BK、トナー補給部32Y、32M、32C、32BKなどで構成されている。
各プロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKは、像担持体としての感光体ドラム21、感光体ドラム21上を帯電する帯電部22、感光体ドラム21上の未転写トナーを回収するクリーニング装置(クリーニング部)25を収容している。露光部(書込み部)2は、一様帯電された各プロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKの感光体ドラム21表面を光走査して各感光体ドラム21の表面に潜像を形成する装置である。各現像装置23Y、23M、23C、23BKは、感光体ドラム21上に形成された静電潜像を現像する装置である。また、各トナー補給部32Y、32M、32C、32BKは、各現像装置23Y、23M、23C、23BKに各色のトナーを補給する装置である。
作像部の下方には、複数色のトナー像が重ねて転写される中間転写ベルト27が配設されている。また、感光体ドラム21上に形成されたトナー像を中間転写ベルト27に転写する転写バイアスローラ24が、中間転写ベルト27を挟んで感光体ドラム21と対向するように設けられている。また、装置本体1には、中間転写ベルト27上に形成されたトナー像を記録媒体Pに転写する第2転写バイアスローラ28、中間転写ベルト27上の未転写トナーを回収する中間転写ベルトクリーニング装置29を備えている。また、転写紙等の記録媒体Pが収納される給紙部61、4色カラーのトナー像が転写された記録媒体Pを搬送する搬送ベルト30、記録媒体P上の未定着画像を定着する定着部66を備えている。
また、装置本体1の上部には、原稿Dの画像情報を読み込む原稿読込部55、原稿Dを原稿読込部55に搬送する原稿搬送部51を備えている。
以下、画像形成装置における、通常のカラー画像形成時の動作について説明する。
まず、原稿Dは、原稿搬送部51の搬送ローラによって、原稿台から図中の矢印方向に搬送されて、原稿読込部55のコンタクトガラス53上に載置される。そして、原稿読込部55で、コンタクトガラス53上に載置された原稿Dの画像情報が光学的に読み取られる。
詳しくは、原稿読込部55は、コンタクトガラス53上の原稿Dの画像に対して、照明ランプから発した光を照射しながら走査させる。そして、原稿Dにて反射した光を、ミラー群及びレンズを介して、カラーセンサに結像する。原稿Dのカラー画像情報は、カラーセンサにてRGB(レッド、グリーン、ブルー)の色分解光ごとに読み取られた後に、電気的な画像信号に変換される。さらに、RGBの色分解画像信号をもとにして画像処理部(不図示である。)で色変換処理、色補正処理、空間周波数補正処理等の処理をおこない、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのカラー画像情報を得る。
そして、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の画像情報は、露光部2に送信される。そして、露光部2からは、各色の画像情報に基づいたレーザ光(露光光)が、それぞれ、対応するプロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKの感光体ドラム21上に向けて発せられる。
一方、4つの感光体ドラム21は、それぞれ、図1の時計方向に回転している。そして、まず、感光体ドラム21の表面は、帯電部22との対向位置で、一様に帯電される(帯電工程である。)。こうして、感光体ドラム21上には、−700ボルト程度の帯電電位が形成される。その後、帯電された感光体ドラム21表面は、それぞれのレーザ光の照射位置に達する。
露光部2において、光源から画像信号に対応したレーザ光が各色に対応して射出される。レーザ光は、ポリゴンミラー3に入射して反射した後に、レンズ4、5を透過する。レンズ4、5を透過した後のレーザ光は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの色成分ごとに別の光路を通過することになる(露光工程である。)。
イエロー成分に対応したレーザ光は、ミラー6〜8で反射された後に、紙面左側から1番目のプロセスカートリッジ20Yの感光体ドラム21表面に照射される。このとき、イエロー成分のレーザ光は、高速回転するポリゴンミラー3により、感光体ドラム21の回転軸方向(主走査方向)に走査される。こうして、帯電部22にて帯電された後の感光体ドラム21上には、イエロー成分に対応した静電潜像が形成される。
同様に、マゼンタ成分に対応したレーザ光は、ミラー9〜11で反射された後に、紙面左から2 番目のプロセスカートリッジ20Mの感光体ドラム21表面に照射されて、マゼンタ成分に対応した静電潜像が形成される。シアン成分のレーザ光は、ミラー12〜14で反射された後に、紙面左から3番目のプロセスカートリッジ20Cの感光体ドラム21表面に照射されて、シアン成分の静電潜像が形成される。ブラック成分のレーザ光は、ミラー15で反射された後に、紙面左から4番目のプロセスカートリッジ20BKの感光体ドラム21表面に照射されて、ブラック成分の静電潜像が形成される。
その後、各色の静電潜像が形成された感光体ドラム21表面は、それぞれ、現像装置23Y、23M、23C、23BKとの対向位置に達する。そして、各現像装置23Y、23M、23C、23BKから感光体ドラム21上に各色のトナーが供給されて、感光体ドラム21上の潜像が現像される(現像工程である。)。
その後、現像工程後の感光体ドラム21表面は、それぞれ、フォトセンサ41(図2を参照できる。)との対向位置を通過した後に、中間転写ベルト27との対向位置に達する。ここで、それぞれの対向位置には、中間転写ベルト27の内周面に当接するように転写バイアスローラ24が設置されている。そして、転写バイアスローラ24の位置で、中間転写ベルト27上に、感光体ドラム21上に形成された各色の画像が、順次重ねて転写される(第1転写工程である。)。
そして、第1転写工程後の感光体ドラム21表面は、それぞれ、クリーニング装置25との対向位置に達する。そして、クリーニング装置25で、感光体ドラム21上に付着した未転写トナー等の付着物が除去される(クリーニング工程である。)。
その後、感光体ドラム21表面は、不図示の除電部を通過して、感光体ドラム21における一連の作像プロセスが終了する。
他方、感光体ドラム21上の各色の画像が重ねて転写された中間転写ベルト27(像担持体)表面は、図中の矢印方向に走行して、第2転写バイアスローラ28の位置に達する。そして、第2転写バイアスローラ28の位置で、記録媒体P上に中間転写ベルト27上のフルカラーの画像が2次転写される(第2転写工程である。)。
その後、中間転写ベルト27表面は、中間転写ベルトクリーニング部29の位置に達する。そして、中間転写ベルト27上の未転写トナーが中間転写ベルトクリーニング装置29に回収されて、中間転写ベルト27上の一連の転写プロセスが完了する。
ここで、第2転写バイアスローラ28位置の記録媒体Pは、給紙部61から搬送ガイド63、レジストローラ64等を経由して搬送されたものである。
詳しくは、記録媒体Pを収納する給紙部61から、給紙ローラ62により給送された転写紙Pが、搬送ガイド63を通過した後に、レジストローラ64に導かれる。レジストローラ64に達した記録媒体Pは、中間転写ベルト27上のトナー像とタイミングを合わせて、第2転写バイアスローラ28の位置に向けて搬送される。
その後、フルカラー画像が転写された記録媒体Pは、搬送ベルト30により、定着部66に導かれる。定着部66では、加熱ローラ67と加圧ローラ68とのニップにて、カラー画像が記録媒体P上に定着される。そして、定着工程後の記録媒体Pは、排紙ローラ69によって、装置本体1外に出力画像として排出されて、一連の画像形成プロセスが完了する。
図2は、作像部を示す断面図である。
装置本体1に設置される4つの作像部は、作像プロセスに用いられるトナーTの色が異なる以外はほぼ同一構造であるので、プロセスカートリッジ及び現像装置及びトナー補給部における符号のアルファベット(Y、M、C、BK)を省略して図示する。
図2に示すように、プロセスカートリッジ20には、像担持体としての感光体ドラム21と、帯電部22と、クリーニング装置25と、潤滑剤供給装置45とがケース26に一体的に収納されている。そして、プロセスカートリッジ20は、装置本体1に対して所定の交換サイクルにて交換される。同様に、現像装置23も、装置本体1 に対して所定の交換サイクルにて交換される。
(像担持体)
像担持体としての感光体ドラム21は、一般的に負帯電性の有機感光体が用いられる。感光体の感光層は単層型、積層型どちらでも良い。必要に応じて、基体と感光送の間に中間層を設けてもよく、また際表面に表面層を設けてもよい。本実施形態においては、感光体の表面層を設けることが好ましく、表面層は少なくともアクリル硬化樹脂を含有していることが好ましい。このとき、表面層はアクリル硬化樹脂以外には、電荷輸送物質や金属酸化物微粒子などを混合してもよい。アクリル硬化樹脂は、市販のアクリルモノマーを紫外線硬化することによって得られる。
本実施形態においては、感光体ドラム21を線速600[mm/sec]以上の高速回転させて、高速印刷可能な構成としている。
(帯電手段)
図2に示すように、帯電部22は、コの字状の金属板の中央にコロナワイヤが張設された帯電チャージャである。帯電部22のコロナワイヤには不図示の電源部から所定の電圧(帯電バイアス)が印加されて、コロナチャージにより対向する感光体ドラム21の表面を一様に帯電する。また、帯電部22は、感光体ドラム21に対向する対向面に、金属材料からなるグリット板を設置することもできる。
(現像手段)
現像装置(現像部)23は、主として、感光体ドラム21に対向する現像ローラ23aと、現像ローラ23aに対向する第1搬送スクリュ23bと、仕切部材23eを介して第1搬送スクリュ23bに対向する第2搬送スクリュ23cとを備えている。また、現像ローラ23aに対向するドクターブレード23dも備えている。現像ローラ23aは、内部に固設されてローラ周面に磁極を形成するマグネットと、マグネットの周囲を回転するスリーブと、で構成される。マグネットによって現像ローラ23a(スリーブ)上に複数の磁極が形成されて、現像ローラ23a上に現像剤Gが担持されることになる。
現像装置23内には、キャリアCとトナーTとからなる2成分現像剤Gが収容されている。
トナーTは、画質向上のために、円形度が0 .98以上の球形トナーを使用している。「円形度」は、フロー式粒子像分析装置「FPIA−2000」(東亜医用電子社製)により計測した平均円形度である。具体的には、容器中の予め不純固形物を除去した水100〜150ml中に、分散剤として界面活性剤(好ましくは、アルキルベンゼンスルホン酸塩である。)を0.1〜0.5ml加える。さらに測定試料( トナー)を0.1〜0.5g程度加える。その後、このトナーが分散した懸濁液を、超音波分散器で約1〜3分間分散処理する。そして、分散液濃度が3000〜10000個/μlとなるようにしたものを上述の分析装置にセットして、トナーの形状及び分布を測定する。
球形トナーとしては、従来から広く用いられている粉砕法によって形状が歪な異形のトナー(粉砕トナー)を加熱処理等して球形化したものや、重合法により製造されたもの等を用いることができる。
(潤滑剤供給手段)
潤滑剤供給装置45は、感光体ドラム21に摺接するブラシ毛が周設されて感光体ドラム21上に潤滑剤を供給する潤滑剤供給ローラ45b(潤滑剤供給ブラシローラ)と、潤滑剤供給ローラ45bに当接する固形潤滑剤45cとを備えている。また、固形潤滑剤45cを潤滑剤供給ローラ45bに向けて付勢する圧縮スプリング45d、感光体ドラム21に当接して感光体ドラム21上に供給された潤滑剤を薄層化する薄層化ブレード45a( 塗布ブレード)等も備えている。潤滑剤供給装置45は、クリーニング装置25(クリーニングブレード2 5a)に対して感光体ドラム21の回転方向下流側(走行方向下流側)であって、帯電部22に対して感光体ドラム21の回転方向上流側に配設されている。
潤滑剤供給ローラ45bは、芯金の外周にブラシ毛を巻装したものであって、そのブラシ毛が感光体ドラム21表面に当接した状態で、図2の反時計方向に回転する。これにより、固形潤滑剤45cから潤滑剤供給ローラ45bを介して感光体ドラム21上に潤滑剤が供給される。
潤滑剤供給装置45によって潤滑剤を感光体ドラム21表面に塗布して、感光体ドラム21上におけるトナー剥離性(除去性)を向上することで、クリーニング不良の発生が抑止される。
固形潤滑剤45cとしては、ステアリン酸亜鉛が好適である。また、固形潤滑剤45cとしては、ステアリン酸亜鉛の他にも、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸鉄、ステアリン酸ニッケル、ステアリン酸コバルト、ステアリン酸銅、ステアリン酸ストロンチュウム、ステアリン酸カルシウム等のステアリン酸基を有するものを用いることができる。また、同じ脂肪酸基であるオレイン酸亜鉛、オレイン酸バリウム、オレイン酸鉛、以下、ステアリン酸と同様の化合物や、パルチミン酸亜鉛、パルチミン酸バリウム、パルチミン酸鉛、以下、ステアリン酸と同様の化合物を使用して良い。他にも、脂肪酸基として、カプリル酸、リノレン酸、コリノレン酸等を使用することができる。さらに、カンデリラワックス、カンルナウバワックス、ライスワックス、木ろう、おおば油、みつろう、ラノリン等のワックスを使用することもできる。これらは有機系の固形潤滑剤となりやすく、トナーとの相性が良い。
薄層化ブレード45aは、ポリウレタンゴム等のゴム材料からなるブレード状部材であって、感光体ドラム21表面に所定角度かつ所定圧力で当接している。薄層化ブレード45aは、クリーニングブレード25aに対して、感光体ドラム21の回転方向下流側(走行方向下流側)に配設されている。そして、潤滑剤供給ローラ45bによって感光体ドラム21上に供給された潤滑剤は、薄層化ブレード45aによって、感光体ドラム21上に均一かつ適量に薄層化される。
固形潤滑剤45cを潤滑剤供給ローラ45bを介して感光体ドラム21表面に塗布すると、感光体ドラム21表面には粉体状の潤滑剤が塗布される。しかし、この状態のままでは潤滑性は充分に発揮されないため、薄層化ブレード45aが潤滑剤を薄層化・均一化する部材として機能することになる。薄層化ブレード45aにより、感光体ドラム21上での潤滑剤の皮膜化がおこなわれて、潤滑剤はその潤滑性を充分に発揮することになる。
(クリーニング手段)
クリーニング装置25は、感光体ドラム21に当接して感光体ドラム21表面をクリーニングするクリーニングブレード25a、感光体ドラム21に摺接するブラシ毛が周設されたクリーニングローラ25b(クリーニングブラシ)、等で構成される。
クリーニングブレード25aは、感光体ドラム21表面に所定角度かつ所定圧力で当接している。これにより、感光体ドラム21上に付着する未転写トナー等の付着物が機械的に掻き取られてクリーニング装置25内に回収されることになる。
本実施形態では、高画質化のため、球形トナーを用いている。このような球形トナーを用いる場合、従来のゴムのみからなるクリーニングブレードを用いた場合は、クリーニングブレードと感光体ドラム21との僅かな隙間に入り込んでやがてその隙間をすり抜けてクリーニング不良が生じることがあった。
そこで、本実施形態のクリーニングブレード25aは、弾性ブレードの先端稜線部付近を、アクリル樹脂(メタクリル樹脂)により高硬度化させて、球形トナーを良好にできるようにしている。
図3は、クリーニングブレード25aの詳細図である。
図3に示すように、クリーニングブレード25aは、金属や硬質プラスチックなどの剛性材料からなるホルダー251と、ホルダー251に固定された短冊形状の弾性ブレード252とからなる。弾性ブレード252は、先端稜線部252a近傍に詳細は後述する含浸処理がなされている。また、ブレード先端面252bとブレード下面252cには表面層254が形成されている。
弾性ブレード252としては、感光体ドラム21の偏心や感光体ドラム21の表面の微小なうねりなどに追随できるように、高い反発弾性体率を有するものが好ましく、ウレタンゴムなどが好適である。
また、弾性ブレード252のマルテンス硬度は0.3〜0.8[N/mm]であることが好ましい。弾性ブレード252のマルテンス硬度が、0.8[N/mm] を超えると、柔軟性に乏しくなる。よって、例えば、ホルダー251が微小に傾いて取り付けるなどしたときに、次の不具合が生じるおそれがある。すなわち、クリーニングブレード25aの軸方向一端側と他端側とで当接圧が異なる所謂偏当りしやすくなり、軸方向で均一な当接圧が得にくくなる。
一方、マルテンス硬度が0.3[N/mm]未満の場合は、重合トナーでもクリーニングできるよう当接圧を高く設定したときに、弾性ブレード252が反ってしまう。その結果、クリーニングブレード25aの先端稜線部252aが浮きあがり、クリーニングブレード25aのブレード下面252cが感光体ドラム21と当接する所謂腹当たり現象が生じてしまう。腹当たり現象が生じると、クリーニングブレード25aと感光体ドラム表面との当接面積が急激に増大する。このため、クリーニングブレード25aを大きな力で押しつけても逆に当接圧は小さくなり、クリーニング性が低下してしまう。特に弾性ブレードの先端稜線部を、アクリル樹脂により高硬度化する構成では上記の現象が顕著に生じるため、上記の範囲にあることが必要となる。
マルテンス硬度は、フィシャー・インストルメンツ社製、微小硬度計 HM−2000を用いて、ビッカース圧子1.0[mN]の力で10秒で押し込み、5秒保持し、1.0[mN]の力で10秒間で抜く動作を行って計測される。
弾性ブレード252の先端稜線部には、アクリル樹脂が含浸された含浸部分253が形成されている。弾性ブレード252の先端稜線部へのアクリル樹脂(メタクリル樹脂)の含浸は、アクリレート化合物やメタクリレート化合物を含有する塗工液を作製し、スプレー塗工やディッピング(浸漬)塗工によって可能である。その後、紫外線照射することで紫外線硬化を行い、適宜乾燥を行い残留溶媒を除去する。塗工の際に弾性ブレード252の内部にアクリレートまたはメタクリレートが浸透し、弾性ブレード252の内部にまでアクリルまたはメタクリル樹脂を含有させることが出来る。ただ、弾性ブレード内部全てにアクリルまたはメタクリル樹脂を含有させてしまうと、ゴムの弾性力が失われ、クリーニングブレード25aとして用いた場合、追従性が得られず、クリーニング機能が低下することがある。従って、弾性体表面から300[μm]までにアクリルまたはメタクリル樹脂が含有されることが好ましい。アクリルまたはメタクリル樹脂を含有させる深さは、ディッピング塗工の場合、ディッピング時間により制御が可能である。
また、本実施形態では、さらに弾性ブレード252のブレード先端面252bとブレード下面252cの先端稜線部252a付近にアクリル(メタクリル)樹脂からなる表面層254を形成している。表面層254は、アクリレート化合物やメタクリレート化合物を含有する塗工液を弾性ブレード252にスプレー塗工を行う。その後、紫外線照射することで紫外線硬化を行い、適宜乾燥を行い残留溶媒を除去することで形成することができる。表面層254の膜厚は、5[μm]以下であることが好ましい。5[μm]を超えると、表面層254に割れが生じるおそれがある。また、ブレード下面252cに形成する表面層254は、先端稜線部252aからの長さを、3[mm]以下とすることが好ましい。これより表面層254を広げると弾性ブレード252のしなりがなくなり、クリーニングブレード追従性が乏しくなってしまう。
表面層254を形成するアクリル樹脂としては、メタクリル樹脂が好ましい。また、メタクリル樹脂としては、官能基当量分子量200以下、官能基数3〜6のペンタエリスリトール・トリアクリレートを主要骨格とするものが、クリーニング機能を十分発揮でき、好ましい。このようなメタクリル樹脂としては、例えば、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを挙げることができる。また、弾性ブレード252に含浸させるアクリル樹脂も、メタクリル樹脂が好ましい。含浸に用いるメタクリル樹脂としては、少なくとも分子内に炭素数6以上の脂環構造を有し、官能基当量分子量が200以下、官能基数2以上の(メタ)アクリレート化合物が好ましい。このようなアクリレート化合物としては、例えば、トリシクロデカンジメタノールジメタクリレートを挙げることができる。トリシクロデカンジメタノールジメタクリレートは、弾性ブレード252の先端稜線近傍の硬度上昇に非常に有効であることが分かっており好適である。また、スプレー塗工やディッピング塗工の際の塗工液中には、上記したアクリル(メタクリル)硬化樹脂モノマーに加え、重合開始剤、重合禁止剤、希釈溶媒、など適宜選択して混合することが出来る。これらの種類は特に制限がなく、市販のものを用いることが出来る。
また、アクリル/メタクリル樹脂からなる表面層254を形成せずに、アクリル/メタクリル樹脂を先端稜線部付近に含浸するのみで、弾性ブレード252の先端稜線部252a付近を高硬度化してもよい。また、表面層254は、ブレード下面252cおよびブレード先端面252bのいずれか一方のみに形成してもよい。
図4に示すように、一般的なゴムのみの従来のクリーニングブレード125の場合、クリーニングブレード125の先端稜線部125cが感光体ドラム21の移動方向に引っ張られて、先端稜線部125cがめくれてしまう。その結果、クリーニングブレード125が、感光体ドラム21と面で接することになり、当接圧が低下し、掻き取る力が弱くなる。その結果、トナーのすり抜けが発生しやすい。特に、掻き取りが困難な小粒径で且つ球形度の高いトナーの場合、すり抜けが発生しやすい。一方。本実施形態においては、弾性ブレード252の先端稜線部付近にアクリル/メタクリル樹脂を含浸したりすることにより、弾性ブレード252の先端稜線部252a付近を高硬度化させている。このように、先端稜線部を高硬度化させることにより、先端稜線部を感光体ドラムの表面移動方向に変形するのを抑制できる。これにより、クリーニングブレードの先端稜線部252aを感光体ドラム21に接触させつづけることができ、線接触を維持することができる。その結果、クリーニングブレードの当接圧の低下を抑制することができ、掻き取り力の低下を抑制することができる。よって、掻き取りが困難な小粒径で且つ球形度の高いトナーでも、良好に除去することができる。
また、本実施形態におけるクリーニングブレード25aの先端稜線部252aの感光体ドラム21に対する線圧は、25[g/cm]以上40[g/cm]以下が好ましい。なお、線圧は、クリーニングブレード25aが、感光体ドラム21と同様に接することが出来る重量計を用いて、クリーニングブレード25aを当接させたときの重量を計測し、クリーニングブレード25aの軸方向長さで割った値である。線圧が25[g/cm]未満の場合は、小粒径で且つ球形度の高いトナーを良好に除去できない。線圧が40[g/cm]を超えると、クリーニングブレード25aが反ってしまう。その結果、クリーニングブレード25aの先端稜線部252aが浮きあがり、クリーニングブレード25aのブレード下面252cが感光体ドラム21と当接する所謂腹当たり現象が生じてしまう。腹当たり現象が生じると、クリーニングブレード25aと感光体ドラム表面との当接面積が急激に増大するため、クリーニングブレード25aを大きな力で押しつけても逆に当接圧は小さくなり、クリーニング性が低下してしまう。
先の図4に示したゴムのみからなるクリーニングブレード125においては、25[g/cm]以上線圧で当接させると、上述した腹当たり現象が生じる。一方、本実施形態においては、先端稜線部252a付近をアクリル/メタクリル樹脂により高硬度化させることにより、25[g/cm]以上の高い線圧でもしなりは少なく、先端稜線部252aが感光体ドラム21に当接する状態を維持することができる。これにより、クリーニング機能を高めることができ、小粒径で且つ球形度の高いトナーを良好に除去できる。
図5は、線圧調整装置80の概略構成図である。
図5に示すように、本実施形態におけるクリーニング装置25には、線圧調整装置80が設けられている。線圧調整装置80は、クリーニングブレードのホルダ251が取り付けられ、クリーニング装置25に回動自在に取り付けられた保持部材82を有している。保持部材82は、スプリング83により図中反時計回りに回動するように付勢されている。保持部材82のクリーニングブレードが取り付けられた端部とは反対側の端部付近には、カム部材81が当接している。カム部材81を回転させることにより、保持部材82が、図中鎖線に示すように、回動せしめられ、保持部材82に取り付けられたクリーニングブレード25aの線圧を調整することができる。
クリーニングブレード25aのブレード下面252cの先端稜線部252aから、先端稜線部252aから1000[μm]離れた位置までのマルテンス硬度が、1〜10[N/mm]が好ましい。より好ましくは、1〜5[N/mm]である。マルテンス硬度が、1[N/mm]未満だと、線圧を25[g/cm]以上にしたとき、腹当たり現象が生じるおそれがある。また、先端稜線部252aがめくれてしまうおそれがある。また、マルテンス硬度が10[N/mm]を超えると、先端稜線部252aが剛直になりすぎて、クリーニングブレード追従性が乏しくなってしまう。また、クリーニングブレード25aの弾性仕事率は、60〜90[%]であることが好ましい。弾性仕事率は、マルルテンス硬度の測定時の積算応力から、以下のようにして求められる特性値である。マルテンス硬度は、上述したように、フィシャー・インストルメンツ社製、微小硬度計 HM−2000を用いて、ビッカース圧子1.0[mN]の力で10秒で押し込み、5秒保持し、1.0[mN]の力で10秒間で抜く動作を行い計測する。ここで、ビッカース圧子を押し込むときの積算応力をWplast、試験荷重除荷寺の積算応力をWelastとすると、弾性仕事率は、Welast/Wplast×100%の式で定義される特性値である。弾性仕事率が高いほど、塑性変形が少ない、すなわちゴム性が高いことをあらわしている。弾性仕事率が60[%]未満だと、クリーニングブレードの柔軟性が損なわれ、追従性が乏しくなってしまう。一方、弾性仕事率が90[%]を超えると、アクリル樹脂(メタクリル樹脂)による高硬度化の影響がほとんどなく、従来のゴムのみのクリーニングブレード同様な不具合が生じてしまう。
上述したように、本実施形態においては、感光体ドラム21を線速600[mm/sec]以上の高線速で回転させている。このような高線速の感光体ドラム21を均一に帯電するために、本実施形態では、高線速の感光体ドラム21でも一様帯電可能なコロナチャージで感光体ドラム21を表面を帯電させている。しかし、一方で次のような課題がある。すなわち、線速により狙いの電圧に感光体ドラム21を帯電するために必要な電圧は異なり、線速が速いほど電圧を高くする必要がある。しかし、電圧を高くすると、その分、放電生成物が多く発生するなどの副作用は大きくなる。本実施形態では、感光体ドラム21を高線速で回転させているため、帯電部22に印加する電圧が高いため、放電生成物が多く発生する。感光体ドラム21に付着した放電生成物をきちんとクリーニング装置25で除去しないと、放電生成物により感光体ドラム21が劣化してしまい画像不良が生じるおそれがある。
また、本実施形態においては、感光体ドラム21の保護のため潤滑剤供給装置45によって潤滑剤を感光体ドラム21表面に塗布している。このように、感光体ドラム21表面に潤滑剤を塗布する構成においては、潤滑剤が帯電などのハザードにより変質し、粘度が増加する。この変質した潤滑剤をクリーニング装置25によりきちんと除去できないと、粘度が増加した潤滑剤が凝集体を作り画質に影響を及ぼす。
本実施形態のクリーニング装置においては、小粒径かつ球形度の高いトナーのほかに、大量に感光体ドラム21に付着する放電生成物や、変質した潤滑剤も良好に除去する必要がある。しかし、アクリル/メタクリル樹脂により、先端稜線部252aを高硬度化して、クリーニング性能を高めたクリーニングブレードでも、これら全てを良好に除去できない。そのため、経時使用で、クリーニング不良により感光体ドラム21に付着し続けた放電生成物、変質潤滑剤などにより画像が劣化する不具合が発生する。
そのため、本実施形態においては、クリーニングブレード25aよりも感光体ドラム表面移動方向上流側にクリーニングローラ25bを設け、クリーニングローラ25bと、クリーニングブレード25aとで感光体ドラム表面に付着物(転写残トナー、放電生成物、変質潤滑剤、紙粉など)を除去するようにした。
クリーニングローラ25bは、芯金の外周にブラシ毛を巻装したものであって、そのブラシ毛が感光体ドラム21表面に当接した状態で、図2の反時計方向に回転する。そして、感光体ドラム21上に付着する未転写トナー等の付着物は、クリーニングローラ25bに掻き取られた後に、クリーニング装置25内に回収される。
クリーニングローラ25bのブラシ毛はナイロンなどを用いることが出来る。また、導電性の材質を用いることも出来る。そして電圧を印加することにより、静電的に感光体ドラム21上に残るトナーなどを吸着させると好ましい。そうすることで、下流にあるクリーニングブレード25aへ突入する付着物を低減し、クリーニングブレード25aへのダメージを減らせるため、クリーニングシステムを非常に高安定でかつ高寿命とすることが可能である。ただ、この場合、感光体ドラム21上に残った付着物に電荷が注入されるため、クリーニングローラ25bで取れなかったものは、感光体ドラム21との付着力が増長されたものとなり、クリーニングが困難になるという副作用もあった。しかし、本実施形態のクリーニングブレード25aにおいては、上述したように、先端稜線部をアクリル(メタクリル)樹脂により高硬度化させて、クリーニング性能を高めたものである。従って、そのような静電的付着力が増した付着物も十分クリーニング出来る能力をもつ。このように、本実施形態では、先端稜線部をアクリル/メタクリル樹脂により高硬度化させたクリーニングブレード25aと、クリーニングローラ25bとの組合せにより、飛躍的にクリーニング性能をアップさせることができる。これにより、小粒径かつ球形度の高いトナーのほかに、大量に感光体ドラム21に付着する放電生成物や、変質した潤滑剤も良好に除去することができ、経時にわたり良好な画像を得ることができる。また、放電生成物による感光体の劣化を抑制することができ、高寿命となり、部品交換の頻度が減ることでコストダウンも実現することができる。
次に、本出願人が行った検証実験について、説明する。この検証実験を実施例及び比較例により説明するが、これにより本発明の態様が限定されるものではない。
<クリーニングブレードの作製>
(コーティング液の作製)
<コーティング液1>
樹脂1:新中村化学工業株式会社製、A−DCP・・・100質量部
樹脂2:ダイキン社製、OPTOOL DAC−HP)・・・2.5質量部
重合開始剤:チバ・スペシャリティーケミカルズ社製、イルガキュア184
・・・1.5質量部
溶媒:シクロヘキサノン・・・400質量部
上記樹脂1の新中村化学工業株式会社のA−DCPは、下記化1で示す構造式で表されるトリシクロデカンジメタノールジアクリレート(官能基数2、官能基当量分子量152)である。また、上記樹脂2のダイキン社のOPTOOL DAC-HPは、フッ素系アクリルモノマーであり、パーフルオロポリエーテル骨格を持ち、官能基2以上のアクリレートである。
Figure 0006270129
<コーティング液2>
樹脂1:ダイセルサイテック社製、DPHA・・・100質量部
樹脂2:ダイキン社製、OPTOOL DAC−HP・・・2.5質量部
重合開始剤:チバ・スペシャリティーケミカルズ社製、イルガキュア184)
・・・1.5質量部
溶媒:シクロヘキサノン・・・900質量部
上記樹脂1のダイセルサイテック社製のDPHAは、下記化2で示す構造式で表されるジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(官能基数6、官能基当量分子量96)である。
Figure 0006270129
(クリーニングブレードの作製)
<クリーニングブレード1>
弾性ブレードは、JIS−A硬度73、反発弾性率17[%]、マルテンス硬度0.6[N/mm]の単層ウレタンゴムを用いた。ウレタンゴムの硬度/JIS−Aは、島津製作所製デュロメーターを用いて測定した。試料は厚さ12[mm]以上となるように約2[mm]のシートを重ね合わせたものとした。
まず、コーティング液1を上記ウレタンゴムの稜線から2[mm]浸漬させ、90秒保持した後に引き上げて、弾性ブレード252の先端稜線部252a付近にアクリル樹脂/メタクリル樹脂を含浸させた。含浸処理後、メチルエチルケトンをしみこませたベムコット(旭化成社製)で残渣をふき取った。次に、コーティング液2を用い、図3に示すブレード先端面252bにスプレーコートにより表面層254を形成した。スプレーガンは、サンエイテック社製SV−91を用いた。クリーニングブレードは長手方向が水平になり、ブレード先端面252bの面が垂直となり、スプレーガンのガン先がブレード先端面252bの短軸の中心となるように固定した。また、スプレーガンのガン先からウレタンゴムまでの距離は60mmで塗工した。
次に、コーティング液2を用い、先の図3に示したブレード下面252cにスプレーコートにより表面層254を形成した。この際、ブレード下面252cの先端稜線部252aから3[mm]離れた場所からホルダ251側にかけて、ゴムのタック性を利用して、圧さ100[μm]のPETフィルムでマスキングし、塗工されないようにした。クリーニングブレードは長手方向が水平になり、図3のブレード下面252c面が垂直となり、スプレーガンのガン先が先端稜線部252aと同じ高さになるように固定した。また、スプレーガンのガン先から弾性ブレードまでの距離は60mmで塗工した。
ブレード下面252cおよびブレード先端面252bのどちらの面を塗工する場合にも、スプレーガンはコーティング液2の吐出速度を0.06[cc/分]、霧化圧を0.05[MPa]とし、5[mm/秒]で1.5往復させた。その後3分間指触乾燥を行い、紫外線露光(140[W/cm]×5[m/min]×5パス)を行い、100℃で30分乾燥した。
<クリーニングブレード2>
クリーニングブレード1の作製方法において、スプレーガンからの吐出速度を0.08[cc/分]に変更した以外は、クリーニングブレード1と同様にしてクリーニングブレード2を作製した。
<クリーニングブレード3>
クリーニングブレード1の作製方法において、スプレーガンからの吐出速度を0.04[cc/分]に変更した以外は、クリーニングブレード1と同様にしてクリーニングブレード3を作製した。
<クリーニングブレード4>
クリーニングブレード1の作製方法において、スプレーガンからの吐出速度を0.10[cc/分]に変更した以外は、クリーニングブレード1と同様にしてクリーニングブレード4を作製した。
<クリーニングブレード5>
クリーニングブレード1の作製方法において、コーティング液に浸漬させる時間を30分に変更した以外は、クリーニングブレード1と同様にしてクリーニングブレード5を作製した。
<クリーニングブレード6>
クリーニングブレード1の作製方法において、単層ウレタンゴムに塗工を行わずそのままの状態のものをクリーニングブレード6とした。
以上のようにして作製したクリーニングブレード1〜6を、ブレード下面252cの面で、先端稜線部252aから20[μm]、200[μm]、300[μm]、500[μm]、1000[μm]の位置でそれぞれ、マルテンス硬度を調べた。また、各クリーニングブレード1〜6に先端稜線部252aから150[μm]と300[μm]内部でのマルテンス硬度を調べた。具体的には、図3のブレード先端面252bとブレード下面252cの面に対して先端稜線部252aを通る45度の角度で切断する。そして、その切断面の先端稜線部252aから150[μm]の位置と300[μm]位置のマルテンス硬度を計測することで、内部マルテンス硬度を調べた。
マルテンス硬度は、フィシャー・インストルメンツ社製、微小硬度計 HM−2000を用いて、ビッカース圧子1.0[mN]の力で10秒押し込み、5秒保持し、1.0[mN]の力で10秒間で抜き計測した。
その結果を表1に示す。
Figure 0006270129
次に、クリーニングブレード1〜6を、Ricoh Pro C751(図1に示す画像形成装置)を改造した評価機を用いて評価試験を行った。具体的には、改造機は、クリーニングローラ(図2の25b)、潤滑剤塗布手段(図2の45)を着脱可能とし、またクリーニングブレード(図2の25a)を表1のものに付け替えを行い、連続印刷試験を行った。
クリーニングブレードの感光体ドラム表面に接する際の線圧は、次のように算出した。まず、先の図5に示した線圧調整装置80により調整を行い、感光体ドラム21と同様に接することが出来る重量計を用いて、クリーニングブレード25aを当接したときの重量を計測する。次に、計測した値を、クリーニングブレード25aの軸方向長さで割ることで線圧[g/cm]を算出した。
(実施例1)
評価機にクリーニングブレード1を線圧30[g/cm]となるよう装着し、クリーニングローラ25bに+900Vの電圧を印加しながら図2に示す方向で回転させた。また、潤滑剤として、ステアリン酸亜鉛を用い、図2で示す様に塗布を行った。感光体回転速度は700[mm/Sec]とし、A4用紙にイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4本のベタ帯が印刷される条件で、10万枚印刷を行った。そして、印刷画像上のクリーニング不良と、感光体上のトナーすり抜け状態とを評価した。クリーニング不良は、印刷画像の白紙部、画像部ともに、感光体周方向に相当する方向に延びる線状スジ画像が確認された場合、クリーニング不良「×」と判定した。また、感光体上のトナーすり抜け状態は、クリーニングブレード直後の感光体表面上をテープで転写を行い、テープ上にトナー等があるかを評価した。10万枚印刷時にテープ上にトナーがない場合を「○」、5万枚印刷時にテープ上にトナーがないが、10万枚印刷時にテープ上にトナーがある場合を「△」とした。また、5万枚印刷時にテープ上のトナーがある場合を「×」にした。
(実施例2)
実施例1において、クリーニングブレード2を線圧40[g/cm]で装着した以外は、実施例1と同様にして評価を行った。
(実施例3)
実施例1において、クリーニングブレード3を線圧25[g/cm]で装着した以外は、実施例1と同様にして評価を行った。
(実施例4)
実施例1において、クリーニングブレード4を線圧40[g/cm]で装着した以外は、実施例1と同様にして評価を行った。
(実施例5)
実施例1において、クリーニングブレード5を線圧35[g/cm]で装着した以外は、実施例1と同様にして評価を行った。
(比較例1)
実施例1において、クリーニングブレード6を線圧30[g/cm]で装着した以外は、実施例1と同様にして評価を行った。
(比較例2)
実施例1において、クリーニングローラと潤滑剤塗布装置を取り外して試験を行った以外は、実施例1と同様にして評価を行った。
(比較例3)
実施例1において、クリーニングローラを取り外して試験を行った以外は、実施例1と同様にして評価を行った。
(比較例4)
実施例1において、潤滑剤塗布装置を取り外して試験を行った以外は、実施例1と同様にして評価を行った。
評価結果を表2に示す。
Figure 0006270129
表2に示すように、クリーニングローラ25bをなくした比較例2や比較例3は、画像クリーニング不良が発生し、感光体上のトナーすり抜け評価も「×」であった。また、潤滑剤塗布装置を無くした比較例4も、画像クリーニング不良が発生し、感光体上のトナーすり抜け評価も「×」であった。これは、潤滑剤が感光体ドラム21表面に塗布されていないため、感光体ドラム21上におけるトナー剥離性(除去性)が十分得られない結果、トナーすり抜けや画像クリーニング不良が発生したと考えられる。また、比較例1に示すように、クリーニングローラ25bとクリーニングブレード25aとの組み合わせでも、クリーニングブレードの先端稜線部をアクリル樹脂で高硬度化していないため、クリーニング不良、トナーすり抜けが生じてしまった。
一方、クリーニングローラ25bと、先端稜線部をアクリル樹脂で高硬度化したクリーニングブレード25aとを用いた実施例1〜5においては、画像クリーニング不良が発生せず、トナーすり抜けについても、△なレベルに抑えることができた。このことから、放電生成物が多量に付着する条件(感光体の線速600[mm/Sec]以上でコロナ放電で帯電)の画像形成装置において、放電生成物、変質した潤滑剤および球形トナーなどの感光体ドラムの付着物を良好に除去できることが確認された。
また、表1に示すように、クリーニングブレード5においては、300[μm]における内部マルテンス硬度が、2.0[N/mm]であり、弾性ブレードのマルテンス硬度よりもはるかに高いマルテンス硬度となっている。これは、クリーニングブレード5は、コーティング液に浸漬させる時間を30分に変更している。このため、300[μm]内部にまでアクリル(メタクリル)樹脂が含浸し、300[μm]における内部マルテンス硬度が、2.0[N/mm]と高くなったと考えられる。300[μm]内部にまでアクリル(メタクリル)樹脂が含浸しているクリーニングブレード5を用いた実施例5は、トナーすり抜け評価が「△」であった。これは、300[μm]内部にまでアクリル(メタクリル)樹脂を含浸したため、クリーニングブレード25aの先端稜線部252a付近が剛直になりすぎ、感光体ドラムへの追随性が低下したためと考えられる。
また、クリーニングブレード4を用いた実施例4も、トナーすり抜け評価が「△」であった。これは、表1に示すように、ブレード下面252cの先端稜線部から、1000[μm]までの間において、マルテンス硬度が10[N/mm]を超えるところがある。このため、実施例4においても、実施例5と同様、クリーニングブレード25aの先端稜線部252a付近が剛直になりすぎ、感光体ドラムへの追随性が低下したため、トナーすり抜け評価が「△」となったと考えられる。
また、実施例2のトナーすり抜け評価も「△」であった。これは、ブレード下面252cの先端稜線部から、1000[μm]までの間において、マルテンス硬度が5[N/mm]を超えるところがある。このため、実施例2においても、実施例4と同様、クリーニングブレード25aの先端稜線部252a付近が剛直になりすぎ、感光体ドラムへの追随性が低下したため、トナーすり抜け評価が「△」となったと考えられる。しかし、10万枚印刷時におけるテープ上のトナー量は、実施例4のクリーニングブレードに比べて少なく、実施例4よりもよい結果であった。これは、実施例2のクリーニングブレードは、ブレード下面252cの先端稜線部から、1000[μm]までの間のマルテンス硬度が、10[N/mm]以下であるためと考えられる。
また、300[μm]まで、アクリル/メタクリル樹脂が含浸されておらず、ブレード下面の1000[μm]までのマルテンス硬度が、1〜5[N/mm]のクリーニングブレード1を用いた実施例1、3は、トナーすり抜け評価も「○」であった。また、良好なクリーニング性が得られることが確認された。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、以下の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様1)
感光体ドラム21などの像担持体と、像担持体の表面を帯電する帯電部22などの帯電手段と、帯電した像担持体表面に静電潜像を形成する露光部2などの潜像形成手段と、像担持体表面に形成された静電潜像を現像してトナー像化する現像装置23などの現像手段と、像担持体表面のトナー像を中間転写ベルト27などの転写体に転写する転写バイアスローラ24などの転写手段と、像担持体の表面に付着した付着物を除去するクリーニング装置25などのクリーニング手段とを備えた画像形成装置において、帯電手段として、コロナ放電によって前記像担持体表面を帯電するコロナ帯電装置を用い、像担持体表面に潤滑剤を供給する潤滑剤供給装置45などの潤滑剤供給手段を設け、クリーニング手段は、像担持体表面に当接する弾性ブレードの先端稜線部をアクリル樹脂により高硬度化させたクリーニングブレード25aと、クリーニングブレード25aよりも像担持体表面移動方向上流側に設けられ、像担持体表面に接触して、像担持体表面に付着した付着物を静電的に除去するクリーニングローラ25bなどのクリーニングブラシ部材とを備える。
(態様1)によれば、上述した検証実験で示したように、コロナ帯電方式と、小粒径で球形度の高いトナーとを用い、感光体に潤滑剤を塗布するようにした装置においても、クリーニングブラシローラと、先端稜線部をアクリル樹脂で高硬度化したクリーニングブレードとで、クリーニングすることにより経時にわたり良好なクリーニング性能を維持することができた。
(態様2)
(態様1)において、クリーニングブレード25aは、アクリル樹脂で少なくとも弾性ブレード252の先端稜線部252aが含浸処理され、かつ、弾性ブレード252の先端稜線部252aを含む表面にアクリル樹脂からなる表面層254を有する。
(態様2)によれば、検証実験で示したように、先端稜線部252aを含浸処理し、かつ、弾性ブレード252の先端稜線部252aを含む表面にアクリル樹脂からなる表面層254を有するクリーニングブレード25aを用いることで、良好なクリーニング性をえることができた。
(態様3)
(態様1)または(態様2)において、弾性ブレード252の先端稜線部252aを高硬度化するアクリル樹脂として、メタクリル樹脂を用いた。
(態様3)によれば、検証実験で示したように、メタクリル樹脂により弾性ブレード252の先端稜線部252aを高硬度化することにより、良好なクリーニング性を得ることができた。
(態様4)
(態様3)において、メタクリル樹脂として、官能基当量分子量200以下、官能基数3以上6以下のペンタエリスリトール・トリアクリレートを主要骨格とするメタクリル樹脂を用いた。
(態様4)によれば、上記メタクリル樹脂で、表面層254を形成することで、検証実験で示したように、クリーニング機能を十分発揮できる。
(態様5)
(態様3)または(態様4)において、メタクリル樹脂として、少なくとも分子内に炭素数6以上の脂環構造を有し、官能基当量分子量が200以下、官能基数2以上の(メタ)アクリレート化合物を含有するメタクリル樹脂を用いた。
(態様5)によれば、実施形態で説明したように、上記樹脂で含浸処理を行うことにより、先端稜線近傍を良好に硬度上昇させることができる。
(態様6)
(態様1)乃至(態様5)において、クリーニングブレード25aの先端稜線部252aよりも像担持体表面移動方向下流側で像担持体表面に対向するブレード下面252cの先端稜線部から、前記先端稜線部から1000[μm]離れた位置までのマルテンス硬度を、1[N/mm]以上、10[N/mm]以下とした。
(態様6)によれば、検証実験で示したように、良好なクリーニング性を得ることができた。
(態様7)
(態様6)において、ブレード下面252cの先端稜線部252aから、先端稜線部から1000[μm]離れた位置までのマルテンス硬度を、1[N/mm]以上、5[N/mm]以下とした。
(態様7)によれば、マルテンス硬度を上記範囲にすることで、さらに良好なクリーニング性を得ることができる。
(態様8)
(態様1)乃至(態様7)において、弾性ブレード252のマルテンス硬度を、0.3[N/mm]以上、0.8[N/mm]以下とし、先端稜線部252aから300[μm]以上内側には、アクリル樹脂を存在させないようにした。
(態様8)によれば、弾性ブレード252のマルテンス硬度を、上記範囲にすることにより、実施形態で説明したように、クリーニングブレードに適度な柔軟性を持たせることができ、良好にクリーニングブレードを感光体ドラムなどの像担持体表面に当接させることができる。さらに、、先端稜線部252aから300[μm]以上内側には、アクリル樹脂を存在させないようにすることにより、アクリル樹脂により、弾性ブレードの柔軟性を阻害することなく、追随性を低下させることなく、良好なクリーニング性を得ることができる。
(態様9)
(態様1)乃至(態様8)によれば、クリーニングブレード25aと感光体ドラム21などの像担持体との線圧を、25[g/cm]以上、40[g/cm]以下とした。
(態様9)によれば、実施形態で説明したように、小粒径で且つ球形度の高いトナーを良好に除去することができる。
(態様10)
(態様1)乃至(態様9)において、感光体ドラム21などの像担持体の表面の線速が、600[mm/s]以上である。
(態様10)によれば、生産性を高めることができる。また、感光体ドラム21などの像担持体の表面の線速が600[mm/s]以上であっても、コロナ帯電方式を用いているので、像担持体の表面を良好に帯電することができる。さらに、線速を600[mm/s]以上で、コロナ帯電方式で像担持体表面を一様帯電させる場合、放電生成物が多く発生し、像担持体表面に多量に放電生成物が付着する。しかし、本実施形態では、アクリル樹脂で先端稜線部を高硬度化させたクリーニングブレードと、クリーニンブラシ部材とを組み合わせることにより、良好に放電生成物を除去するkとができる。
(態様11)
感光体ドラム21などの像担持体と、像担持体の表面を帯電する帯電部22などの帯電手段と、像担持体の表面に付着した付着物を除去するクリーニング装置25などのクリーニング手段とを一体化して画像形成装置に対して着脱可能に構成したプロセスカートリッジ20において、帯電手段として、コロナ放電によって像担持体表面を帯電するコロナ帯電装置を用い、像担持体表面に潤滑剤を供給する潤滑剤供給装置45などの潤滑剤供給手段を設け、クリーニング手段は、像担持体表面に当接する弾性ブレードの先端稜線部をアクリル樹脂により高硬度化させたクリーニングブレード25aと、クリーニングブレード25aよりも像担持体表面移動方向上流側に設けられ、像担持体表面に接触して、像担持体表面に付着した付着物を静電的に除去するクリーニングローラ25bなどのクリーニングブラシ部材とを備える。
かかる構成を備えることで、経時にわたり良好なクリーニング性を得ることができるプロセスカートリッジを提供することができる。
20:プロセスカートリッジ
21:感光体ドラム
22:帯電部
23:現像装置
25:クリーニング装置
25a:クリーニングブレード
25b:クリーニングローラ
25a クリーニングローラ
25b クリーニングローラ
45:潤滑剤供給装置
251:ホルダ
252 弾性ブレード
252a:先端稜線部
252b:ブレード先端面
252c:ブレード下面
252:弾性ブレード
253:含浸部分
254:表面層
特開2013−76970号公報

Claims (10)

  1. 像担持体と、
    該像担持体の表面を帯電する帯電手段と、
    帯電した像担持体表面に静電潜像を形成する潜像形成手段と、
    該像担持体表面に形成された静電潜像を現像してトナー像化する現像手段と、
    該像担持体表面のトナー像を転写体に転写する転写手段と、
    像担持体の表面に付着した付着物を除去するクリーニング手段とを備えた画像形成装置において、
    前記帯電手段として、コロナ放電によって前記像担持体表面を帯電するコロナ帯電装置を用い、
    前記像担持体表面に潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段を設け、
    前記クリーニング手段は、前記像担持体表面に当接する弾性ブレードの先端稜線部をアクリル樹脂により高硬度化させたクリーニングブレードと、前記クリーニングブレードよりも前記像担持体表面移動方向上流側に設けられ、前記像担持体表面に接触して、前記像担持体表面に付着した付着物を静電的に除去するクリーニングブラシ部材とを備え
    前記クリーニングブレードの先端稜線部よりも前記像担持体表面移動方向下流側で像担持体表面に対向するブレード下面の先端稜線部から、前記先端稜線部から1000[μm]離れた位置までのマルテンス硬度を、1[N/mm ]以上、10[N/mm ]以下としたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    前記クリーニングブレードは、前記アクリル樹脂で少なくとも前記弾性ブレードの先端稜線部が含浸処理され、かつ、前記弾性ブレードの先端稜線部を含む表面にアクリル樹脂からなる表面層を有することを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1または2に記載の画像形成装置において、
    弾性ブレードの先端稜線部を高硬度化するアクリル樹脂として、メタクリル樹脂を用いたことを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項3に記載の画像形成装置において、
    前記メタクリル樹脂として、官能基当量分子量200以下、官能基数3以上6以下のペンタエリスリトール・トリアクリレートを主要骨格とするメタクリル樹脂を用いたことを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項3または4に記載の画像形成装置において、
    前記メタクリル樹脂として、少なくとも分子内に炭素数6以上の脂環構造を有し、官能基当量分子量が200以下、官能基数2以上の(メタ)アクリレート化合物を含有するメタクリル樹脂を用いたことを特徴とする画像形成装置
  6. 求項1乃至5いずれか一項に記載の画像形成装置において、
    前記ブレード下面の先端稜線部から、前記先端稜線部から1000[μm]離れた位置までのマルテンス硬度を、1[N/mm]以上、5[N/mm]以下としたこと特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1乃至いずれか一項に記載の画像形成装置において、
    前記弾性ブレードのマルテンス硬度を、0.3[N/mm]以上、0.8[N/mm]以下とし、先端稜線部から300[μm]以上内側には、アクリル樹脂を存在させないようにしたことを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1乃至いずれか一項に記載の画像形成装置において、
    前記クリーニングブレードと前記像担持体との線圧を、25[g/cm]以上、40[g/cm]以下としたことを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項1乃至いずれか一項に記載の画像形成装置において、
    前記像担持体の表面の線速が、600[mm/s]以上であることを特徴とする画像形成装置。
  10. 像担持体と、該像担持体の表面を帯電する帯電手段と、該像担持体の表面に付着した付着物を除去するクリーニング手段とを一体化して画像形成装置に対して着脱可能に構成したプロセスカートリッジにおいて、
    前記帯電手段として、コロナ放電によって前記像担持体表面を帯電するコロナ帯電装置を用い、
    前記像担持体表面に潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段を設け、
    前記クリーニング手段は、前記像担持体表面に当接する弾性ブレードの先端稜線部をアクリル樹脂により高硬度化させたクリーニングブレードと、前記クリーニングブレードよりも前記像担持体表面移動方向上流側に設けられ、前記像担持体表面に接触して、前記像担持体表面に付着した付着物を静電的に除去するクリーニングブラシ部材とを備え
    前記クリーニングブレードの先端稜線部よりも前記像担持体表面移動方向下流側で像担持体表面に対向するブレード下面の先端稜線部から、前記先端稜線部から1000[μm]離れた位置までのマルテンス硬度を、1[N/mm ]以上、10[N/mm ]以下としたことを特徴とするプロセスカートリッジ。
JP2014008323A 2014-01-21 2014-01-21 画像形成装置およびプロセスカートリッジ Expired - Fee Related JP6270129B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014008323A JP6270129B2 (ja) 2014-01-21 2014-01-21 画像形成装置およびプロセスカートリッジ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014008323A JP6270129B2 (ja) 2014-01-21 2014-01-21 画像形成装置およびプロセスカートリッジ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015138076A JP2015138076A (ja) 2015-07-30
JP6270129B2 true JP6270129B2 (ja) 2018-01-31

Family

ID=53769129

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014008323A Expired - Fee Related JP6270129B2 (ja) 2014-01-21 2014-01-21 画像形成装置およびプロセスカートリッジ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6270129B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6292472B2 (ja) * 2014-03-07 2018-03-14 株式会社リコー 画像形成装置およびプロセスカートリッジ
JP2020034842A (ja) * 2018-08-31 2020-03-05 コニカミノルタ株式会社 画像形成装置
JP7371464B2 (ja) * 2019-12-02 2023-10-31 富士フイルムビジネスイノベーション株式会社 クリーニングブレード、クリーニング装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004279734A (ja) * 2003-03-14 2004-10-07 Ricoh Co Ltd 電子写真画像形成装置および画像形成方法
JP5532376B2 (ja) * 2008-11-07 2014-06-25 株式会社リコー クリーニングブレード、画像形成装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成方法
JP2010117471A (ja) * 2008-11-12 2010-05-27 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP5652644B2 (ja) * 2010-09-02 2015-01-14 株式会社リコー 画像形成装置、プロセスカートリッジ
JP5910939B2 (ja) * 2011-09-12 2016-04-27 株式会社リコー クリーニングブレード、画像形成装置、プロセスカートリッジ
JP6066287B2 (ja) * 2012-03-08 2017-01-25 株式会社リコー 画像形成装置、及び、プロセスカートリッジ
JP6008245B2 (ja) * 2012-03-15 2016-10-19 株式会社リコー クリーニングブレード、画像形成装置およびプロセスカートリッジ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015138076A (ja) 2015-07-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6292472B2 (ja) 画像形成装置およびプロセスカートリッジ
JP5532378B2 (ja) クリーニングブレード、画像形成装置及びプロセスカートリッジ
JP6008245B2 (ja) クリーニングブレード、画像形成装置およびプロセスカートリッジ
JP5532376B2 (ja) クリーニングブレード、画像形成装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成方法
JP2016017986A (ja) クリーニングブレード、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ
JP2010113133A (ja) クリーニングブレード、画像形成装置、プロセスカートリッジ、クリーニングブレード選定方法、及び、画像形成方法
JP5532395B2 (ja) 潤滑剤供給装置、クリーニング装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置
JP2018132736A (ja) クリーニングブレード、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP2009223073A (ja) クリーニングブレード、画像形成装置およびプロセスカートリッジ
US9244424B1 (en) Cleaning blade, image forming apparatus and process cartridge
JP2009300751A (ja) 画像形成装置およびプロセスカートリッジ
JP2009223071A (ja) クリーニングブレード、画像形成装置およびプロセスカートリッジ
JP6270129B2 (ja) 画像形成装置およびプロセスカートリッジ
JP2008129098A (ja) 画像形成装置
JP2009300754A (ja) 画像形成装置およびプロセスカートリッジ
JP5246558B2 (ja) クリーニングブレード、画像形成装置およびプロセスカートリッジ
JP5661413B2 (ja) 画像形成方法及び画像形成装置
JP2008032966A (ja) 潤滑剤供給装置、クリーニング装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置
JP2009223072A (ja) 画像形成装置およびプロセスカートリッジ
JP2007240894A (ja) 潤滑剤供給装置、クリーニング装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置
JP2017102248A (ja) クリーニングブレード、及び画像形成装置
JP2009139604A (ja) 潤滑剤供給装置、クリーニング装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置
JP5100106B2 (ja) 潤滑剤供給装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置
JP2016142946A (ja) クリーニングブレード、画像形成装置、プロセスカートリッジ、及びクリーニングブレードの製造方法
JP6052612B2 (ja) クリーニングブレード、画像形成装置およびプロセスカートリッジ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170110

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170824

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170901

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171031

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171208

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171221

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6270129

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees