JP2004279734A - 電子写真画像形成装置および画像形成方法 - Google Patents

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英雄 中森
Shinji Nosho
伸二 納所
Eiji Kurimoto
鋭司 栗本
Hidetoshi Kami
英利 紙
Akihiro Sugino
顕洋 杉野
Yasuyuki Yamashita
康之 山下
Takaaki Ikegami
孝彰 池上
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Abstract

【課題】像担持体表面への潤滑性物質供給量を制御し、常に潤滑剤の適量な塗布ができ、球状トナーを用いても良好なクリーニング性を長期に渡り維持可能な画像形成装置を提供すること。
【解決手段】静電潜像が形成される像担持体、該像担持体表面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手段および該像担持体の表面に残留するトナーを除去するための弾性ブレードからなるクリーニング手段を具備する電子写真画像形成装置において、該潤滑剤によって該弾性ブレードに発生する振動を検知する手段を具備し、該検知信号によって該像担持体表面への潤滑剤供給量を制御するようにしたことを特徴とする電子写真画像形成装置。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コピー、プリンター、ファクシミリなどに用いられる電子写真方式の画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に電子写真装置は、一様に帯電された感光体上に、画像データにより変調された書込光を照射して、感光体上に静電潜像を形成し、この静電潜像の形成された感光体に現像部によりトナーを供給してトナー画像を感光体上に形成して現像する。画像形成装置は、この感光体上のトナー画像を転写部で転写紙(記録紙、或いは中間転写体)に転写した後、定着部で転写紙上に転写したトナーを加熱・加圧して定着させ、感光体表面に残留したトナーをクリーニング部でクリーニングブレードにより掻き取る等の方法により回収する。以上のような画像形成プロセスが取られる。
【0003】
クリーニング部においては、残留トナーのクリーニング手段としてのゴム等の弾性体から成るクリーニングブレードが従来から広く使用されているが、これはクリーニングブレードを用いたクリーニング装置の構造が単純で小型であり、コスト面からも有利である理由による。なお、クリーニングブレードの材質としては、耐薬品性、耐摩耗性、成形性、機械的強度等の点から熱可塑性エラストマーの一種であるポリウレタンゴムが主に用いられている。
これらの画像形成法又は装置ではクリーニング性の向上、画像の均一化、転写効率向上、電子写真感光体の耐摩耗性向上等を目的として、電子写真感光体に潤滑剤を塗布する画像形成する方法やその装置が提案されている。
潤滑剤を塗布することにより、(1)電子写真感光体の表面摩擦係数が低下し、(2)潤滑剤の塗布掻き取り動作の繰り返しで、電子写真感光体の表面が常にリフレッシュされ、(3)潤滑剤がトナーに付着して回収トナーの流動性が維持される。
【0004】
(1)電子写真感光体の表面摩擦係数が低下すると、電子写真感光体表面やクリーニングブレードエッジ部の磨耗の進行が抑えられ、電子写真感光体の耐摩耗性が向上しクリーニング性能の低下が防止される。また、トナーと電子写真感光体の付着力が低下し、非画像部での不着トナーが減少し、転写紙のトナー汚れが防止される。さらに、トナーが転写紙に移行し易くなり、ライン画像で発生し易い虫喰い状の転写白抜けが低減し、転写電界を小さくして、転写紙の剥離時の剥離放電によるトナーの像担持体への再不着が防止される。
(2)潤滑剤の塗布掻き取り動作の繰り返しで、電子写真感光体表面が常にリフレッシュされると、トナー中の微粉添加物の電子写真感光体表面への不着が防止され、微粉添加物を核にして、トナー主成分の樹脂が紡錘形の斑点に成長し、露光工程での除電で除かれず現像されて画像品質が低下し、クリーニングブレードエッジに損傷を与えることが防止される。
(3)潤滑剤がトナーに付着して回収トナーの流動性が維持されると、流動性の低下と加圧加熱によって、トナーが固着して搬送経路やクリーニングユニットが破損することが防止される。
【0005】
一方、画像形成装置の高画質化、即ち高解像度、シャープネス、ハーフトーン再現性及び写真再現性などの品質に対する改良の要求が強くなっているが、トナーの小粒径化はその有力な手段であることが明確になってきた。ただ、小粒径化トナーにおいて、粒径分布が広いと、粒径の小さい方のトナーはキャリアのスペントを生じるなどの現像剤の劣化を招き、また粒径の大きい方のトナーが多いと画質を損ねるため、できるだけ粒径分布の狭いトナーが望まれている。
【0006】
ところで、粒径分布の狭い小粒径トナーを、従来の機械的な粉砕分級法で製造しようとした場合、生産能力や収率が著しく低下し、コスト高になるが、重合法を使用すると、粒径分布の狭い小粒径トナーを効率的に製造することができる。そのため、重合法による小粒径トナーの製造方法について、数多くの提案がなされている。
この重合法は、モノマー材料と着色剤等を混合した状態で重合反応させて造粒させることによりトナー粒子を得るものであり、その反応時間等を調整することにより粒径をコントロールすることが可能であることから、原理上、粒度分布を非常に狭くすることが可能であるとされている。また、この重合法により得られるトナーは、その粒子形状がほぼ球形である点で特徴があるのに対し、前記した機械粉砕法により得られるトナーの粒子形状は一般に不定形であることが知られている。そして、その粒子形状がほぼ球形であるため、トナーの像担持体表面との接触面積が小さくなってその像担持体表面に対する付着力も小さくなる結果、機械粉砕法によるトナーに比べて転写効率が非常に良くなるというメリットがあることも知られている。
【0007】
しかしながら、この重合法によるトナーは、その粒子形状がほぼ球形であるため、次のようなデメリットがあることが知られている。すなわち、像担持体表面に転写後に残留して付着したトナーについては、クリーニング用ブレードによって除去しにくく、クリーニング不良が発生することがある。しかも、このデメリットは、そのトナーの粒子径が小さければ小さいほど、また粒度分布が狭ければ狭いほど顕著になる傾向にある。
この重合トナーのクリーニング性を向上させるに関し、潤滑性物質を感光体上に供給して感光体表面の摩擦係数を低減させ、球形トナーを感光体表面上で滑らせ、トナーのブレードすり抜けを抑制することが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0008】
感光体表面に塗布された潤滑剤は、クリーニング、現像、転写などの工程で感光体表面から取り去られるので、塗布量を一定に抑制する必要がある。潤滑剤を均一に塗布できない場合、出力画像に悪影響を及ぼす場合がある。たとえば、潤滑剤の塗布量が少ない場合、摩擦係数が低下しないため上記の効果が得られず、また、塗布量が多すぎると、感光体の摩擦係数が低下しすぎるため現像されたトナーが潜像に対し保持されにくくなり、転写工程までにトナー像が潜像どおりに保持されず、出力画像がにじんだように見える異常画像が発生してしまう。
また、感光体を帯電させる際の放電により放電生成物が発生するが、このうち窒素酸化物NOxは、空気中の水分と反応して硝酸塩を生成する。潤滑剤塗布量が多くなるとこの放電生成物が潤滑剤層に取り込まれやすくなり、感光体表面に硝酸塩による膜が形成されると高温高湿環境下で像が流れたような異常画像が発生する。これは、硝酸塩が吸湿することで感光体表面が低抵抗となり、静電潜像が壊れてしまうためである。その結果、感光体上で地肌部の付着トナーが異常に多くなってしまう場合がある。このため従来は、クリーニングブレードなどで感光体表面を削りながら潤滑剤の塗布量を制御し、感光体表面の摩擦係数を一定に保つことによって異常画像の発生を押さえるという技術が多く試されている。
【0009】
従来の画像形成装置では、装置のプリントキーのON操作によって、光学ユニットのスキャンが開始されると、潤滑剤の塗布ローラが作動を開始して、電子写真感光体表面への潤滑剤の塗布が行なわれ、コピー動作が終了するまで潤滑剤の塗布が継続されていた。この場合、1枚コピー時の転写紙通過前後の非通紙時間は、連続コピー時の非通紙時間よりも長いので、連続コピー時と一枚ずつのコピー時とでは、潤滑剤の最適塗布量は異なることになる。
【0010】
適切な量の潤滑剤を塗布するための制御方式としては、
(1)感光体上の地肌トナー濃度あるいは特定パターントナー像濃度、画像形成時における画像濃度、又は像担持体の反射光量(例えば、特許文献2〜6、15、13参照)、
(2)作像回数あるいは各プロセス駆動時間(例えば、特許文献7、8、16,17参照)、
(3)転写紙サイズ(例えば、特許文献9参照)、
(4)感光体表面電位、表面温度(例えば、特許文献10、14参照)
あるいは
(5)感光体摩擦力及びその変化による感光体と接触するローラーの回転状態(例えば、特許文献11、12、13参照)
をそれぞれ検知し、潤滑剤塗布手段をコントロールすることが提案されている。
(1)〜(4)の制御方式は、間接的な検知手段であり、ユーザー使用時の画像面積、コピーボリュームや環境条件(温湿度)により、潤滑剤塗布量を制御しきれず、画像上、問題となる場合があった。高濃度の画像(黒ベタ画像など)を出力した場合、潤滑剤塗布量が急激に低下する場合があり、これは、高濃度画像出力時には、転写工程で感光体上に残される残留トナーの量が増加し、そのトナーをブレードなどでクリーニングする際、トナーと共に感光体上から潤滑剤が取り去られるためである。また、潤滑剤塗布制御時においても、検知手段で塗布量が少ないと判断し、潤滑剤塗布量を増加させる場合や、逆に塗布量を減少させる場合には、塗布量の変化に対して感光体への潤滑剤供給量が即座に追従せず、感光体表面の潤滑剤塗布量が適切な量になるまでは画像が安定しないまま出力されるという問題がある。さらに、潤滑剤を塗布して感光体の摩擦係数を下げることは比較的短時間で行なわれるが、塗布しすぎたものを適正値に戻すには比較的長い時間を要する。
【0011】
上記(5)の感光体摩擦力に基づいたやり方は、潤滑剤塗布量をよりコントロールしやすいが、感光体上の画像領域に摩擦力を検知するためのセンサーを接触させる必要があり、その接触部位の感光体表面が摩耗し、画像不具合となる場合がある。また、感光体と接触するローラーの回転状態(回転数、トルク等)を検知する方法は、経時で感光体表面の潤滑剤がローラーに転移し、ローラー自体が低摩擦係数の表面となってしまうため、感光体への潤滑剤塗布量をよりコントロールできなくなってしまう。
さらに、クリーニング不良の発生しやすい重合(球状)トナーを用いた場合には、潤滑剤塗布量をより詳細にコントロールする必要がある。
以上のように、これらの潤滑剤の塗布量を制御するやり方は、いずれも満足できる結果をもたらすものではない。
【0012】
一方、潤滑剤の塗布量を制御することを目的とするものではなく、クリーニング部材による振動を抑制するやり方であって、振動センサによって該振動を検出し、その振幅が所定振幅以上の場合に、振動抑制制御信号を発して、クリーニング部材の振動抑制用特定パターンを感光体上に露光し、トナーを付着させるようにして前記振動を抑制して、異常音の発生を防止するやり方が提案されている(例えば、特許文献18参照。)。
【0013】
【特許文献1】
特開平5−18864号公報
【特許文献2】
特開平8−137354号公報
【特許文献3】
特開平8−202226号公報
【特許文献4】
特開平8−234642号公報
【特許文献5】
特開平8−254933号公報
【特許文献6】
特開平8−305233号公報
【特許文献7】
特開平9−146433号公報
【特許文献8】
特開平10−177330号公報
【特許文献9】
特開平8−320643号公報
【特許文献10】
特開2001−100604号公報
【特許文献11】
特開平11−212398号公報
【特許文献12】
特開平8−305236号公報
【特許文献13】
特開平7−311531号公報
【特許文献14】
特開平9−62163号公報
【特許文献15】
特開2002−244485号公報
【特許文献16】
特開2002−244486号公報
【特許文献17】
特開2002−244487号公報
【特許文献18】
特開平8−171315号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は以上の事情に鑑み、像担持体表面への潤滑性物質供給量を制御し、常に潤滑剤の適量な塗布ができ、球状トナーを用いても良好なクリーニング性を長期に渡り維持可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前述の課題を解決すべく、鋭意検討した結果、クリーニングブレードの振動状態を検知し、その信号によって像担持体表面への潤滑剤供給量を適切かつ効率よく供給でき、球状トナーを用いても良好なクリーニング性を長期に渡り維持させることが可能となり、電子写真装置の信頼性が飛躍的に向上することを見出し本発明に到達した。
【0016】
図1の(a)に潤滑剤塗布量と感光体表面摩擦係数の関係を示す。潤滑剤を感光体表面に塗布すると、塗布量が多くなるとともに感光体の摩擦係数は小さり、やがて飽和する。クリーニングブレード等で潤滑剤が掻き取られ、潤滑剤塗布量が減少すると像担持体の摩擦係数は大きくなる。
摩擦係数の測定は、図1(b)に示すオイラーベルト法により行なった。ここでいうベルトとは、中厚の上質紙で、紙すきが長手方向になるようにして、図に示すように、感光体の円周1/4に張架し、ベルトの一方にW=100gの荷重を掛け、他方にフォースゲージ(バネ秤)を設置し、フォースゲージを徐々に引っ張りながらベルトの移動を観察し、移動が開始した時点での荷重を読み取って以下の式にて計算する。なお、荷重:100g分銅と、ベルト:Type6200/T目/A4用紙/30mm幅(すき目方向にカット)と、ダブルクリップ2個が使用される。また、式におけるμは摩擦係数を、Fは引っ張り力を、Wは荷重を表わす。
【0017】
【数1】
μ=2/π×ln(F/W) W=100g
【0018】
画像形成装置内において、感光体への潤滑剤塗布量を変えると、クリーニングブレード振動の振動状態が変化し、当接する像担持体の摩擦係数が大きいとブレード振動強度及びその周波数は大きくなり、摩擦係数が小さいとブレード振動強度及びその周波数は小さくなる傾向を示した。潤滑剤塗布量と感光体摩擦係数の関係、像担持体の摩擦係数とブレード振動強度の関係、この2つの相関からブレード振動状態を検知することにより、像担持体上の潤滑剤塗布量を詳細にモニターできることが判明した。
したがって、ブレード振動状態を検知し、潤滑剤供給手段を制御することにより、常に像担持体上の潤滑剤塗布量を適切な量にすることができる。本発明の装置に適用可能なトナーは、特に限定的でないが、特に球形トナーを用いる場合、そのクリーニング性の向上に効果的である
【0019】
すなわち、上記課題は、本発明の(1)「静電潜像が形成される像担持体、該像担持体表面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手段および該像担持体の表面に残留するトナーを除去するための弾性ブレードからなるクリーニング手段を具備する電子写真画像形成装置であって、該潤滑剤によって該弾性ブレードに発生する振動を検知する手段を具備し、該検知信号によって該像担持体表面への潤滑剤供給量を制御するようにしたことを特徴とする電子写真画像形成装置」、(2)「前記ブレード振動検知手段の出力信号を信号処理して得られた振動強度により潤滑剤塗布手段の潤滑剤塗布量を制御することを特徴とする前記第(1)項に記載の電子写真画像形成装置」、(3)「前記振動強度が、所定の周波数領域であることを特徴とする前記第(2)項に記載の電子写真画像形成装置」、(4)「前記振動強度からドラム回転周波数の整数倍の周波数の振動成分を除去したことを特徴とする前記第(2)項または第(3)項に記載の電子写真画像形成装置」、(5)「前記潤滑性物質が金属石鹸、ワックスまたはフッ素樹脂微粒子であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(4)項の何れかに記載の電子写真画像形成装置」、(6)「前記潤滑性物質がブラシローラーを介して前記電子写真感光体に供給されることを特徴とする前記第(1)項乃至第(5)項の何れかに記載の電子写真画像形成装置」、(7)「前記ブラシローラーがクリーニング手段に具備されたクリーニングブラシであることを特徴とする前記第(6)項に記載の電子写真画像形成装置」、(8)「前記ブラシローラーの回転数により潤滑剤供給量をコントロールすることを特徴とする前記第(6)項または第(7)記載の電子写真画像形成装置」、(9)「画像形成に使用されるトナーの形状が、球状であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(8)項の何れかに記載の電子写真画像形成装置」、(10)「複数の像担持体、帯電手段、現像手段、転写手段を有するタンデム型であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(9)項の何れかに記載の電子写真画像形成装置」、(11)「像担持体上に現像されたトナー画像を中間転写体上に一次転写したのち、該中間転写体上のトナー画像を記録材上に二次転写する中間転写手段を有する画像形成装置であって、複数色のトナー画像を中間転写体上に順次重ね合わせてカラー画像を形成し、該カラー画像を記録材上に一括で二次転写することを特徴とする請求項1乃至10の何れかに記載の電子写真画像形成装置」、(12)「帯電手段、露光手段、現像手段、クリーニング手段、転写手段の少なくとも一つと像担持体とを具備してなる前記第(1)項乃至第(11)項の何れかに記載の電子写真画像形成装置用プロセスカートリッジ」、(13)「請求項1乃至11の何れかに記載の電子写真画像形成装置によって球形トナーを用いて画像を形成する方法であって、像担持体上に残留するトナーをクリーニングするに際して像担持体上に塗布される潤滑剤の量を、弾性ブレードが発生する振動を検知し、その検知信号によって制御することを特徴とする電子写真画像形成方法」によって解決される。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳しく説明する。
図2は像担持体への潤滑剤供給手段を備えた電子写真画像形成装置である。像担持体(101)に帯電装置(ここではロール形状の接触帯電装置を示す)(102)により(±)400〜1400Vが帯電される。電荷の付与(荷電)が行なわれた後、画像露光系(103)により潜像形成が行なわれる。
アナログ複写機の場合、露光ランプで照射された原稿像がミラーにより逆像の形で像担持体に可視光投影され結像されるが、デジタルの場合にはCCD(電荷結合素子)で読みとられた原稿像は400〜780nmのLDやLEDのデジタル信号に変換されて、像担持体上に結像される。したがって、アナログとデジタルの波長域は異なる。結像によって感光層では電荷分離が行なわれ、像担持体に潜像形成が行なわれる。原稿に応じた潜像形成が行なわれた像担持体(101)は、現像装置(104)で現像剤により現像が行なわれ、原稿像は顕像化(トナー像)される。
【0021】
次に、像担持体上のトナー像は転写装置(105)によりコピー用紙(109)に転写され、定着装置(108)に送られハードコピー化される。一方、像担持体(101)は転写後、クリーニング装置(106)(クリーニングブラシ(106b)及び弾性ゴムクリーニングブレード(106a)で構成)でトナー像が清掃され清浄化される。クリーニング後の像担持体にはトナー像を形成されたあとの潜像(原稿像)が多少なりとも保持されているため、消去し均一化するために除電装置(一般に赤色光が使用される)(107)で除電され、次の潜像形成の準備を終え一連の複写プロセスが終了する。図2においては(201)が感光体表面への潤滑剤の供給装置であり、図はクリーニング後の感光体表面に潤滑剤塗布ブラシが接触して潤滑剤を塗布しているところである。
【0022】
次に、クリーニングブレード振動検知方法及びその信号処理方法について説明する。
クリーニングブレード振動を検知するセンサーとしては、加速度センサー(圧電素子)、マイクロホン、レーザードップラー振動計等が用いられる。センサーの取り付け位置は、ブレード振動が検知可能な部位であればどこでも良く、例えば加速度センサーであれば、クリーニングブレード、ブレード取り付け板またはクリーニングユニットのケース等に1〜数個取り付ける。
センサーから得られるブレードの振動状態の電気信号は、ブレード振動以外の振動(例えば感光体回転振動、その他の駆動系の振動)を含んでいるため、バンドパスフィルターをかけたり、パワースペクトルを求めたりしてブレード振動以外のノイズを除去し、特定周波数領域の振動強度を算出する。特に像担持体の回転周波数はノイズとして無視できないため、その周波数の整数倍の振動成分(ノイズ)を除去する必要がある。
すなわち、クリーニング性に影響するブレードの振動周波数は、像担持体、トナー、ブレードなどの条件により変化するが、予めその所定周波数を把握してその周波数をモニタリングすることが有効である。
この所定周波数の振動強度を検知する方法は、感光体の潤滑剤付着量変化に対するレスポンスが速いため、より高速な画像形成装置において潤滑剤塗布量を詳細にコントロールするのに非常に有効である。また所謂タンデム型のカラー画像形成装置においても、各プロセスユニットごとに所定周波数、振動強度の閾値を変更できるため、ユニットごとの潤滑剤供給量を調整可能となる。(各色トナーごとのクリーニング性の違いを調整できる。)
【0023】
このように処理して得られたブレード振動信号が、ある値(VH)以上になると潤滑剤供給手段を稼働させ、別のある値(VL)以下になると潤滑剤の供給を停止するようにする(VH>VL)。この振動強度の適切な制御範囲は、画像形成装置のクリーニングブレードの硬度、当接圧、当接角や、ブレード取り付け板形状、感光体回転線速等により変化する。振動強度の制御範囲は、予め、適切な潤滑剤塗布量でのブレード振動強度範囲を求めて決定する。
また別の潤滑剤塗布シーケンスとして、ブレード振動がある閾値(Vth)以下になると、一定時間(TL)のみ潤滑剤供給手段を稼働させ潤滑剤を供給する方法も良い。その際、潤滑剤供給時間は、潤滑剤供給過多とならないよう充分短い時間(例えば感光体数周分程度)であることが望ましい。
ブレード振動検知、潤滑剤塗布のタイミングであるが、作像プロセス中、紙間、プロセス最適化動作中、起動中等いずれの状態にあっても上記のように潤滑剤塗布制御を行なえば、良好に制御可能である。
【0024】
次に、潤滑性物質の像担持体への供給方法について説明する。
潤滑剤塗布装置は複写プロセスのクリーニング装置と除電装置間に、クリーニング装置と併設若しくは単独に設置するのが好ましい。ここではクリーニングブラシを塗布装置としては使わない方式、すなわち、専用の潤滑剤塗布装置を設置する方法で説明する。トナー汚れによる画像への影響が回避可能であれば、クリーニング装置内に設置する方法も可能である。
クリーニング装置の上端部に潤滑剤塗布装置を組み込んだ例の概略図を図3(a)及び(b)に示す。
塗布部材(201a)は潤滑剤を含浸した潤滑剤含浸部材或いは固形の潤滑剤で、塗布ブラシ(201c)に当接する構造である。塗布ブラシ(201c)はブラシ状回転体である。塗布ブラシ(201c)を使用する理由は、ブラシに塗布することと塗布後の像担持体表面を均一に広げ、磨くという作用を持たすためである。すなわち、塗布しただけでは液膜は厚くなっており、均一性が全くないため、トナーが付着しやすく、画像の乱れを起こしやすい。
【0025】
したがって、正常な画像を得るためには均一な薄膜が必要であり、不必要な潤滑剤は除去する必要がある。このためにはブラシ状回転体とする。ブラシの材質は特に限定されないが、ムラのない膜とするためにブラシの穂は密着植毛されているのが好ましく、耐久性があり、像担持体を傷つけないような前記した材質のもの(化学繊維系)が有効である。
潤滑剤が回転している塗布部材に間欠的にあるいは連続的に1〜3周程度にわたって塗布されたあとは、潤滑剤含浸部材(201a)は塗布ブラシ(201c)より離れ、塗布部材(201c)が回転し、像担持体面に付着した潤滑剤を均一に広げ、薄膜化する。したがって、感光体(101)に塗布される潤滑剤はできるだけ少ない方が好ましい。この塗布作業は、好ましくは複写終了前後が好ましいが、数100枚もの複写が行なわれる場合などではコピー中でも実施可能である。
潤滑剤含浸部材或いは固形潤滑剤(201a)を保持したケースには、前後に移動可能とする可動装置(201b)(主としてスプリングとソレノイドで構成)が具備されており、その可動装置(201b)はソレノイドを動作させる駆動装置(203)、更に駆動装置をコントロールするための制御装置(204)が接続されることも可能である。
図3(b)は別の例で、クリーニング装置からファーブラシをはずした例を示し、はずした分クリーニング装置が小型にでき、スペース面で有利になる。転写効率が高く、クリーニング性能が充分であるならば、ファーブラシは必ずしも必要としない。
【0026】
以上が潤滑剤塗布方式の一例である。
潤滑剤の機能を有するものとしては、固形タイプの潤滑剤として、オレイン酸鉛、オレイン酸亜鉛、オレイン酸銅、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸コバルト、ステアリン酸鉄、ステアリン酸銅、パルミチン酸亜鉛、パルミチン酸銅、リノレン酸亜鉛等の金属脂肪酸、滑石(タルク)類、フッ素を含有する高分子で、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレンとエチレンとの共重合物、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレンとオキサフルオロプロピレンとの共重合物、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリトリフルオロクロルエチレン、ジクロルジフルオロエチレン、ポリトリフルオロエチレン等のフッ素系樹脂、フッ素樹脂を繊維化したフッ素繊維にポリフルオロカーボン、ポリテトラフルオロエチレン等の繊維物がある。粉末タイプとしては、ポリフッ化ビニリデンの粉末及び上記フッ素樹脂の粉末、滑石(タルク)の粉末などがある。
【0027】
液状タイプでは、シリコーンオイル、フッ素系合成油系、鯨油、スクワランオイルなどの動物性オイル、菜種油、紅花油、ゴマ油、椿油、糠油などの植物性のオイル、パラフィン系やナフテン系の鉱物油、石油系、エステル系、ポリエーテル系、炭化水素系、シリコーン系、フッ素系の合成油系がある。ただし、長期安定性を考慮すると、シリコーンオイル、フッ素系のオイル等の合成オイルを使用するのが望ましい。シリコーンオイルには、メチルフェニルシリコーンオイル、ジメチルシリコーンオイル、シリコーンポリエーテル共重合体のオイル類、変性シリコーンオイルとしては、フッ素変性、エポキシ変性、アルコール変性、アルキル変性、アミノ変性等のシリコーンオイルなどがあり、効果として多少の違いがあるが、良好な潤滑性を示すオイルである。フッ素系のオイルとしては、フルオロカーボン油、パーフルオロエーテル油などがある。
【0028】
また、本発明には潤滑剤としてグリース系も使用可能である。潤滑グリースはシックナー(増稠剤)が繊維状のミルとして分散し多くの点で接合し、全体的に網目3次元構造を作り、その中に潤滑油が保持されていると考えられる。潤滑グリースとしては、増稠剤としてカルシウム石鹸グリス、ナトリウム石鹸グリス、リチウム石鹸グリス、カルシウムコンプレックスグリス、バリウムコンプレックスグリス等の石鹸系グリスの他、ベントン、ファインシリカ、銅フタロシアニンアリル尿素などの非石鹸系のグリスがある。これらの基油としては、ジエステル油、シリコーン油、フルオロカーボン油、ユーコン油等を用いたもの等があるが、長期安定性、画像品質等を考慮すると、本発明にはフッ素系グリス、シリコーン系グリス、シリコーン−フッ素系のシリコーン、フッ素系の合成潤滑グリス等が好適である。
なお、これら以外にも感光体を劣化させない材料のもので固化しないものであれば使用可能であり、これらの種類に限定されるものではない。稠度はJISK−2200(1995)で規定された稠度番号00〜4号の範囲のものが使用できる。
潤滑剤としては上述のように様々なタイプのものが使用できるが、ステアリン酸亜鉛、WAXが特に好適である。
【0029】
一方、ブレードクリーニング部材はゴム弾性材が一般によく用いられ、具体的な弾性体としては、ポリウレタン弾性体、シリコーンゴム、クロロプレンゴム等の弾性体が挙げられるが、特に合成ゴム弾性材中でもウレタンゴム弾性材が好ましく用いられる。ポリウレタンゴム弾性体としては、一般にイソシアネートとポリオールおよび各種水素含有化合物との付加反応を経て合成されるポリウレタンが用いられている。
これは、ポリオール成分として、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリエーテル系ポリオールや、アジペート系ポリオール、ポリカプロラクタム系ポリオール、ポリカーボネート系ポリオール等のポリエステル系ポリオールを用い、イソシアネート成分として、トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、トルイジンジイソシアネート等の芳香族系ポリイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等の脂肪族系ポリイソシアネート;を用いてウレタンプレポリマーを調製し、これに硬化剤を加えて、所定の型内に注入し、架橋硬化させた後、常温で熟成することによって製造されている。上記硬化剤としては、通常、1,4−ブタンジオール等の二価アルコールとトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の三価以上の多価アルコールとが併用される。ブレードクリーニング部材の感光体に対する圧接はカウンター方向の圧接が一般に広く用いられている。ブレードの当接圧は5〜60gf/cm、好ましくは10〜50gf/cmである。
【0030】
さらに、本発明を適用したフルカラー画像形成装置として、電子写真方式のプリンタ(以下、単にプリンタという)の一実施形態について説明する。
図4は、本実施形態に係るプリンタの概略構成図である。
図4において、潜像担持体たる感光体(56)、図中反時計回りに回転駆動されながら、その表面がコロトロンやスコロトロンなどを用いる帯電チャージャ(53)によって一様帯電せしめられた後、図示しないレーザ光学装置から発せられるレーザ光(L)の走査を受けて静電潜像を担持する。この走査はフルカラー画像をイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの色情報に分解した単色の画像情報に基づいてなされるため、感光体ドラム(56)上にはイエロー、マゼンタ、シアン又はブラックという単色用の静電潜像が形成される。感光体ドラム(56)の図中左側には、リボルバ現像ユニット(50)が配設されている。これは、回転するドラム状の筺体の中にイエロー現像器、マゼンタ現像器、シアン現像器、ブラック現像器を有しており、回転によって各現像器を感光体ドラム(56)に対向する現像位置に順次移動させる。なお、イエロー現像器、マゼンタ現像器、シアン現像器、ブラック現像器は、それぞれイエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー、ブラックトナーを付着せしめて静電潜像を現像するものである。感光体ドラム(56)上には、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック用の静電潜像が順次形成され、これらはリボルバ現像ユニット(50)の各現像器によって順次現像されてイエロートナー像、マゼンタトナー像、シアントナー像、ブラックトナー像となる。
【0031】
上記現像位置よりも感光体ドラム(56)の回転下流側には中間転写ユニットが配設されている。これは、張架ローラ(59a)、転写手段たる中間転写バイアスローラ(57)、2次転写バックアップローラ(59b)、ベルト駆動ローラ(59c)によって張架している中間転写ベルト(58)を、ベルト駆動ローラ(59c)の回転駆動によって図中時計回りに無端移動せしめる。感光体ドラム(56)上で現像されたイエロートナー像、マゼンタトナー像、シアントナー像、ブラックトナー像は、感光体ドラム(56)と中間転写ベルト(58)とが接触する中間転写ニップに進入する。そして、中間転写バイアスローラ(57)からのバイアスの影響を受けながら、中間転写ベルト(58)上に重ね合わせて中間転写されて、4色重ね合わせトナー像となる。
【0032】
回転に伴って中間転写ニップを通過した感光体ドラム(56)表面は、ドラムクリーニングユニット(55)によって転写残トナーがクリーニングされる。
転写残トナーがクリーニングされた感光体ドラム(56)表面は、除電ランプ(54)によって除電せしめられる。除電ランプ(54)には、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザ(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)などが用いられている。また、上記レーザ光学装置の光源には半導体レーザが用いられている。これら発せられる光については、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルターにより、所望の波長域だけを用いるようにしてもよい。
一方、図示しない給紙カセットから送られてきた転写紙(60)を2つのローラ間に挟み込んでいるレジストローラ対(61)は、転写紙(60)を中間転写ベルト(58)上の4色重ね合わせトナー像に重ね合わせ得るタイミングで上記2次転写ニップに向けて送り込む。中間転写ベルト(58)上の4色重ね合わせトナー像は、2次転写ニップ内で紙転写バイアスローラー(63)からの2次転写バイアスの影響を受けて転写紙P上に一括して2次転写される。この2次転写により、転写紙(60)上にはフルカラー画像が形成される。
【0033】
フルカラー画像が形成された転写紙(60)は、転写ベルト(62)によって紙搬送ベルト(64)に送られる。
搬送ベルトは(64)は、転写ユニットから受け取った転写紙(60)を定着装置(65)内に送り込む。
定着装置(65)は、送り込まれた転写紙(60)を加熱ローラとバックアップローラとの当接によって形成された定着ニップに挟み込みながら搬送する。
転写紙(60)上のフルカラー画像は、加熱ローラからの加熱や、定着ニップ内での加圧力の影響を受けて転写紙(60)上に定着せしめられる。
【0034】
なお、図示を省略しているが、転写ベルト(62)や搬送ベルト(64)には、転写紙Pを吸着させるためのバイアスが印加されている。また、転写紙(60)を除電する紙除電チャージャや、各ベルト(中間転写ベルト(58)、転写ベルト(62)、搬送ベルト(64))を除電する3つのベルト除電チャージャが配設されている。また、中間転写ユニットは、ドラムクリーニングユニット(55)と同様の構成のベルトクリーニングユニットも備えており、これによって中間転写ベルト(58)上の転写残トナーをクリーニングする。
【0035】
図5は、本実施形態に係るプリンタの変形例である。この装置は、いわゆるタンデム方式のプリンタであり、感光体ドラム(80)を各色で共有させるのではなく、各色用の感光体ドラム(80Y、80M、80C、80Bk)を備えている。また、ドラムクリーニングユニット(85)、除電ランプ(83)、ドラムを一様帯電せしめる帯電ローラ(84)も、各色用のものを備えている。なお、図4に示したプリンタではドラム一様帯電手段として帯電チャージャ(53)を設けていたが、このプリンタでは帯電ローラ(84)を設けている。
タンデム方式では、各色の潜像形成や現像を並行して行なうことができるため、リボルバ式よりも画像形成速度を遙かに高速化させることができる。
【0036】
以上に示すような画像形成手段は、複写装置、ファクシミリ、プリンター内に固定して組み込まれていてもよいが、プロセスカートリッジの形でそれら装置内に組み込まれてもよい。プロセスカートリッジとは、感光体を内蔵し、他に帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段、除電手段を含んだ1つの装置(部品)である。プロセスカートリッジの形状等は多く挙げられるが、一般的な例として、図6に示すものが挙げられる。
【0037】
本発明の画像形成装置に適用するトナーは特に限定的でないが、特に円形度の高いトナー(球形トナー)に有効である。
以下に球形トナーについて説明する。
トナー形状(円形度)の計測方法としては、粒子を含む懸濁液を平板上の撮像部検知帯に通過させ、CCDカメラで光学的に粒子画像を検知し、解析する光学的検知帯の手法が適当である。
この手法では粒子の投影面積が得られるが、円形度は、この投影面積と面積の等しい相当円の周囲長を実在粒子の周囲長で除した値である。この値はフロー式粒子像分析装置FPIA−2000(シスメックス(株)製)により平均円形度として計測した値である。
具体的な測定方法としては、容器中の予め不純固形物を除去した水100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスフォン酸塩を0.1〜0.5ml加え、更に測定試料を0.1〜0.5g程度加える。試料を分散した懸濁液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、分散液濃度を3000〜1万個/μlとして前記装置によりトナーの形状及びトナーの形状分布を測定する。
【0038】
本発明で使用される球状トナーは、その平均円形度は0.93〜0.99であり、トナーは、特定の形状を有すことが重要である。粉砕トナーの円形度は本装置で計測した場合、通常0.910〜0.920である。平均円形度が0.900未満ではトナーが不定形の形状を示す。不定形のトナー粒子は像担持体等への平滑性媒体への接触点が多く、また突起先端部に電荷が集中することから、ファンデルワールス力や鏡像力が比較的球形な粒子よりも高い。残されたトナーは次の現像工程のために除去しなければならず、クリーナ装置が必要であったり、トナーイールド(画像形成に使用されるトナーの割合)が低かったりする不具合点が生じる。
【0039】
円形度0.930〜0.995である球状トナーとしては、従来公知の重合法により製造される重合トナーを使用することができる。なお本実施形態においては、高解像性や転写性の良好な小粒径の球形トナーとして重合法によるものを記載したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば従来の機械的な粉砕分級法で作成したものであってもよく、またこれを熱的もしくは機械的な後処理を施して丸くしたトナーを用いることでもよい。更に付け加えると、二成分現像のトナーであってもよく、磁性トナーであってもよい。
その重合法によるトナーの製造方法としては、主成分であるバインダー用樹脂の原料である重合性モノマーに、染料、顔料等の着色剤、帯電制御剤、ワックス等の離型剤等を混合分散させて重合性組成物とした後、この組成物を分散安定剤が含有される水系連続相に分散装置により分散させて微粒子の分散体とし、次いで、この分散体を反応容器中において重合開始剤の存在下で懸濁重合させて粒状物を得、この粒状物を分級装置により所望の粒径からなるトナー粒子を得る、いわゆる懸濁重合法による製法が使用される。
この他にも、バインダー樹脂の原料である重合性モノマーは溶解するがそのモノマーによって得られるバインダー樹脂は溶解しない液媒体を用い、その液媒体を高分子分散安定剤が溶解された溶液中で分散重合させてトナー粒子を得る、いわゆる分散重合法を用いた製法や、あるいは、水溶性極性重合開始剤の存在下で直接重合させてトナー粒子を生成するソープフリー重合法に代表される乳化重合法を用いた製法を適用することも可能である。
【0040】
重合反応後に得られた乳化分散液からそれに含まれる液状媒体を除去するためには、液状媒体除去工程において、系全体を徐々に昇温させ、有機溶媒を蒸発除去する工程を含む方法を採用することができ、この有機溶媒を除去する前の液攪拌の強さと有機溶媒の除去時間によりトナー円形度の制御が可能となる。
ゆっくり脱溶媒することにより形状はより真球円形度で表わすと、0.980以上になり攪拌を強く短時間に脱溶媒を行なうことにより、凹凸状や不定形になり、円形度で表わすと0.900〜0.950になる。
水系媒体中に乳化分散させ、さらに反応させた後の乳化液を脱液媒中に攪拌槽にて温度30〜50℃の強い攪拌力で攪拌しながら脱液媒を行なうことにより、円形度の制御が可能で、0.850〜0.990の範囲の形状制御が可能となる。
【0041】
上記バインダー樹脂としては、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル、ポリアクリル酸2−エチルヘキシル、ポリアクリル酸ラウリル等のアクリル酸エステル重合体、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリメタクリル酸2−エチルヘキシル、ポリメタクリル酸ラウリル等のメタクリル酸エステル重合体、スチレン系モノマーとアクリル酸エステルもしくはメタクリル酸エステルとの共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリプロピオン酸ビニル、ポリ酪酸ビニル、ポリエチレン及びポリプロピレン等のエチレン系重合体及びその共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体等のスチレン系共重合体、ポリビニルエーテル、ポリビニルケトン、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ゴム類、エポキシ類、ポリビニルブチラール、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂等を単独であるいは混合して用いることができる。また、上記着色剤としては、カーボンブラック、ベンガラ、紺青、酸化チタン等の無機顔料、ファストイエロー、ジスアゾイエロー、ピラゾロンレッド、キレートレッド、ブリリアントカーミン、パラブラウン等のアゾ顔料、銅フタロシアニン、無金属フラロシアニン等のフタロシアニン顔料、フラバントロンイエロー、ジブロモアントロンオレンジ、ペリレンレッド、キナクリンドンレッド、ジオキサジンバイオレット等の縮合多環系顔料等が使用される。
また、この他にも、分散染料、油溶性染料等が使用される。このような着色剤の量は、トナー粒子重量に対して1〜30重量%が適当である。
【0042】
トナー粒子を、必要に応じて離型剤微粒子、帯電制御性微粒子、流動化剤微粒子などの異種粒子と混合して使用する場合、その混合粉体に機械的衝撃力を与えることによって、トナー粒子表面でその異種粒子を固定化、融合化させ、得られる複合体粒子の表面からの異種粒子の脱離を防止することができる。
具体的手段としては、高速で回転する羽根によって混合物に衝撃力を加える方法、高速気流中に混合物を投入し、加速させ、粒子同士または複合化した粒子を適当な衝突板に衝突させる方法などがある。
装置としては、オングミル(ホソカワミクロン社製)、I式ミル(日本ニューマチック社製)を改造して、粉砕エアー圧力を下げた装置、ハイブリダイゼイションシステム(奈良機械製作所社製)、クリプトロンシステム(川崎重工業社製)、自動乳鉢などが挙げられる。
【0043】
本発明のトナーを2成分系現像剤に用いる場合には、磁性キャリアと混合して用いれば良い。この現像剤中のキャリアとトナーの含有比は、キャリア100重量部に対してトナー1〜10重量部が好ましい。
磁性キャリアとしては、粒子径20〜200μm程度の鉄粉、フェライト粉、マグネタイト粉、磁性樹脂キャリアなど従来から公知のものが使用できる。また、被覆材料としては、シリコーン樹脂等が使用できる。また、必要に応じて、導電粉等を被覆樹脂中に含有させてもよい。導電粉としては、金属粉、カーボンブラック、酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛等が使用できる。これらの導電粉は、平均粒子径1μm以下のものが好ましい。平均粒子径が1μmよりも大きくなると、電気抵抗の制御が困難になる。
また、本発明のトナーは、キャリアを使用しない1成分系の磁性トナー或いは、非磁性トナーとしても用いることができる。
【0044】
次に本発明に用いられる電子写真画像形成装置に搭載する像担持体について説明する。
図7は本発明に用いられる像担持体の模式断面図であり、導電性基体上に電荷発生層、無機微粒子を含有する電荷輸送層を積層して構成される機能分離型の感光層を有するものである。
図8は、導電性支持体と、電荷発生層及び微粒子を含有する電荷輸送層からなる感光層の間に下引き層を有するものである。
図9は、電荷輸送層の上に微粒子を含有する保護層を積層したものである。
【0045】
支持体としては、体積抵抗1010Ω・cm以下の導電性を示すもの、例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金などの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物を、蒸着またはスパッタリングにより、フィルム状もしくは円筒状のプラスチック、紙に被覆したもの、あるいは、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレスなどの板およびそれらを、押し出し、引き抜きなどの工法で素管化後、切削、超仕上げ、研摩などの表面処理した管などを使用することができる。
また、特開昭52−36016号公報に開示されたエンドレスニッケルベルト、エンドレスステンレスベルトも導電性支持体として用いることができる。
【0046】
この他、上記支持体上に導電性粉体を適当な結着樹脂に分散して塗工したものについても、本発明の導電性支持体(31)として用いることができる。この導電性粉体としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、またアルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀などの金属粉、あるいは導電性酸化スズ、ITOなどの金属酸化物粉体などが挙げられる。
また、同時に用いられる結着樹脂には、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などの熱可塑性、熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂が挙げられる。
このような導電性層は、これらの導電性粉体と結着樹脂を適当な溶剤、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、メチルエチルケトン、トルエンなどに分散して塗布することにより設けることができる。
【0047】
さらに、適当な円筒基体上にポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ゴム、ポリテトラフロロエチレン系フッ素樹脂などの素材に前記導電性粉体を含有させた熱収縮チューブによって導電性層を設けてなるものも、本発明の導電性支持体として良好に用いることができる。
【0048】
電荷発生層は、電荷発生物質を主成分とする層で、必要に応じてバインダー樹脂を用いることもある。電荷発生物質としては、公知の材料を用いることができる。例えば、金属フタロシアニン、無金属フタロシアニンなどのフタロシアニン系顔料、アズレニウム塩顔料、スクエアリック酸メチン顔料、カルバゾール骨格を有するアゾ顔料、トリフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジベンゾチオフェン骨格を有するアゾ顔料、フルオレノン骨格を有するアゾ顔料、オキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ビススチルベン骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルオキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルカルバゾール骨格を有するアゾ顔料、ペリレン系顔料、アントラキノン系または多環キノン系顔料、キノンイミン系顔料、ジフェニルメタン及びトリフェニルメタン系顔料、ベンゾキノン及びナフトキノン系顔料、シアニン及びアゾメチン系顔料、インジゴイド系顔料、ビスベンズイミダゾール系顔料などが挙げられる。これらの電荷発生物質は、単独または2種以上の混合物として用いることができる。
【0049】
電荷発生層に必要に応じて用いられるバインダー樹脂としては、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、ポリアリレート、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミドなどが用いられる。これらのバインダー樹脂は、単独または2種以上の混合物として用いることができる。また、必要に応じて低分子電荷輸送物質を添加してもよい。
【0050】
電荷発生層に併用できる電荷輸送物質には電子輸送物質と正孔輸送物質とがある。
電子輸送物質としては、たとえばクロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイドなどの電子受容性物質が挙げられる。これらの電子輸送物質は、単独または2種以上の混合物として用いることができる。
正孔輸送物質としては、以下に表わされる電子供与性物質が挙げられ、良好に用いられる。たとえば、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、トリフェニルアミン誘導体、9−(p−ジエチルアミノスチリルアントラセン)、1,1−ビス−(4−ジベンジルアミノフェニル)プロパン、スチリルアントラセン、スチリルピラゾリン、フェニルヒドラゾン類、α−フェニルスチルベン誘導体、チアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、フェナジン誘導体、アクリジン誘導体、ベンゾフラン誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、チオフェン誘導体などが挙げられる。これらの正孔輸送物質は、単独または2種以上の混合物として用いることができる。
電荷発生層は、電荷発生物質、溶媒及び結着樹脂を主成分とするが、その中には、増感剤、分散剤、界面活性剤、シリコーンオイル等のいかなる添加剤が含まれていても良い。
【0051】
電荷発生層を形成する方法には、真空薄膜作製法と溶液分散系からのキャスティング法とが大きく挙げられる。前者の方法には、真空蒸着法、グロー放電分解法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、CVD法などが用いられ、上述した無機系材料、有機系材料が良好に形成できる。また、キャスティング法によって電荷発生層を設けるには、上述した無機系もしくは有機系電荷発生物質を必要ならばバインダー樹脂と共にテトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、ジオキサン、ジクロロエタン、ブタノンなどの溶媒を用いてボールミル、アトライター、サンドミルなどにより分散し、分散液を適度に希釈して塗布することにより、形成できる。塗布は、浸漬塗工法やスプレーコート法、ビードコート法などを用いて行なうことができる。
【0052】
以上のようにして設けられる電荷発生層の膜厚は、0.01〜5μm程度が適当であり、好ましくは0.05〜2μmである。
電荷輸送層は、電荷輸送成分とバインダー成分を主成分とする混合物ないし共重合体を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを塗布、乾燥することにより形成できる。電荷輸送層の膜厚は、10〜100μm程度が適当であり、解像力が要求される場合、10〜30μm程度が適当である。
【0053】
本発明において、電荷輸送層のバインダー成分として用いることのできる高分子化合物としては、例えば、ポリスチレン、スチレン/アクリロニトリル共重合体、スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、ポリカーボネート(ビスフェノールAタイプ、ビスフェノールZタイプ、その他)、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂などの熱可塑性又は熱硬化性樹脂が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの高分子化合物は単独または2種以上の混合物として、また、電荷輸送物質と共重合化して用いることができる。
電荷輸送物質として用いることのできる材料は、上述の低分子型の電子輸送物質、正孔輸送物質が挙げられる。電荷輸送物質の使用量は高分子化合物100重量部に対して20〜200重量部、好ましくは50〜100重量部程度である。電荷輸送層塗工液を調製する際に使用できる分散溶媒としては、例えば、メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチルセロソルブなどのエーテル類、トルエン、キシレンなどの芳香族類、クロロベンゼン、ジクロロメタンなどのハロゲン類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類等を挙げることができる。
【0054】
電荷輸送層には、膜厚の凹凸を低減する方法として、例えば、レベリング剤を添加する方法などは有効である。
レベリング剤としては、公知の材料を用いることができるが、微量で高い平滑性を付与することができ、静電特性に対する影響が小さい、シリコーンオイル系のレベリング剤がとくに好ましい。シリコーンオイルの例としては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンポリシロキサン、環状ジメチルポリシロキサン、アルキル変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、アルコール変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイル、高級脂肪酸変性シリコーンオイル、高級脂肪酸含有シリコーンオイル等が挙げられる。
また、塗工時の条件等によっても凹凸を低減することは可能である。例えば浸漬塗工において、感光体を引き上げた後、塗膜表面がまだウェットな状態のときに、フードで覆ったりすることで風の流れなどで表面を乱されないようにしたりすることで凹凸が低減される。
【0055】
更に、電荷輸送層が感光体の最表面層になる場合には、電荷輸送層の表面部位に無機微粒子を含有させる。
無機微粒子材料としては、銅、スズ、アルミニウム、インジウムなどの金属粉末、シリカ、酸化錫、酸化亜鉛、酸化チタン、アルミナ、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化ビスマス、酸化カルシウム、アンチモンをドープした酸化錫、錫をドープした酸化インジウム等の金属酸化物、フッ化錫、フッ化カルシウム、フッ化アルミニウム等の金属フッ化物、チタン酸カリウム、窒化硼素などの無機材料が挙げられる。
これらの微粒子の中で、微粒子の硬度の点から無機材料を用いることが耐摩耗性の向上に対し有利である。特に、シリカ、酸化チタン、アルミナが有効に使用できる。また、これらの微粒子材料は単独もしくは2種類以上を混合して用いられる。
また、無機微粒子と合わせて、ポリテトラフルオロエチレンのようなフッ素樹脂粉末、シリコーン樹脂粉末、a−カーボン粉末等を含有してもよい。
これらの微粒子材料は、電荷輸送物質や結着樹脂、溶媒等とともに適当な分散機を用いることにより分散できる。また、微粒子の一次粒径の平均は、0.01〜1.0μm、好ましくは0.05〜0.5μmであることが電荷輸送層の透過率や耐摩耗性の点から好ましい。
また、これらの微粒子を電荷輸送層全体に含有させることも可能であるが、露光部電位が高くなるような場合があるため、電荷輸送層の最表面側が最も微粒子含有率が高く、支持体側が低くなるように微粒子濃度傾斜を設けたり、電荷輸送層を複数層にして、支持体側から表面側に向かい、微粒子濃度を順次高くしたりするような構成にすることが好ましい。
【0056】
導電性支持体と感光層との間には、必要に応じて、下引き層を設けてもよい。設けられる下引き層は、接着性を向上する、モアレなどを防止する、上層の塗工性を改良する、残留電位を低減するなどの目的で設けられる。
下引き層は一般に樹脂を主成分とするが、これらの樹脂はその上に感光層を、溶剤を用いて塗布することを考えると、一般の有機溶剤に対して耐溶解性の高い樹脂であることが望ましい。
このような樹脂としては、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン、等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂などが挙げられる。また、酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で例示できる金属酸化物、あるいは金属硫化物、金属窒化物などの微粉末を分散し含有させてもよい。これらの下引き層は、適当な溶媒、塗工法を用いて形成することができる。
【0057】
更に本発明の下引き層として、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップリング剤等を使用して、例えばゾル−ゲル法等により形成した金属酸化物層も有用である。
この他に、本発明の下引き層にはAlを陽極酸化にて設けたものや、ポリパラキシリレン(パリレン)等の有機物や、SnO,TiO,ITO,CeO等の無機物を真空薄膜作製法にて設けたものも良好に使用できる。下引き層の膜厚は0.1〜20μmが適当であり、好ましくは1〜10μmである。
【0058】
本発明の像担持体においては、保護層が感光層の上に設けられることもある。保護層に使用される材料としてはABS樹脂、ACS樹脂、オレフィン−ビニルモノマー共重合体、塩素化ポリエーテル、アリール樹脂、フェノール樹脂、ポリアセタール、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアクリレート、ポリアリルスルホン、ポリブチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、アクリル樹脂、ポリメチルベンテン、ポリプロピレン、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、ポリスチレン、ポリアリレート、AS樹脂、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エポキシ樹脂等の樹脂が挙げられる。
【0059】
また、保護層を用いる場合、該保護層中に微粒子材料を添加しても良く、微粒子材料としては、有機性微粒子材料と無機性微粒子材料とがある。
有機性微粒子材料としては、ポリテトラフルオロエチレンのようなフッ素樹脂粉末、ポリエチレンワックス、シリコーン樹脂粉末、a−カーボン粉末等が挙げられ、無機性微粒子材料としては、銅、スズ、アルミニウム、インジウムなどの金属粉末、シリカ、酸化錫、酸化亜鉛、酸化チタン、アルミナ、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化ビスマス、酸化カルシウム、アンチモンをドープした酸化錫、錫をドープした酸化インジウム等の金属酸化物、フッ化錫、フッ化カルシウム、フッ化アルミニウム等の金属フッ化物、チタン酸カリウム、窒化硼素などの無機材料が挙げられる。
【0060】
無機顔料からなる微粒子は、有機材料からなる微粒子に比べ硬度が高いため、感光体最表層の耐摩耗性をより向上させることができる。
ところが、一般的に、潜像担持体の耐摩耗性を向上させると該潜像担持体の表面部はほとんど摩耗しなくなるが、帯電時に発生するオゾン、NOx等の反応性ガスによって該表面部が低抵抗化し、次第に該表面部の静電荷が保持されなくなり、該静電荷が表面方向に移動してしまうことが知られている。その結果、静電潜像が滲んでしまい、該静電潜像がトナーなどで現像されたときに見られる画像ボケや画像流れと呼ばれる異常画像が起こるようになる。
そこで、本発明で用いる微粒子としては1010Ωcm以上という高い抵抗を有することが好ましい。このような微粒子を用いることで、潜像担持体の最表層の低抵抗化が抑えられ、上記異常画像の発生を大幅に抑制することができる。
【0061】
これらの微粒子の中で、特に、シリカ、酸化チタン、アルミナが有効に使用できる。また、これらの微粒子材料は他の金属酸化物微粒子に比べ価格が安く入手も容易なため、潜像担持体の製造コスト低減を図ることが可能となる。
その中でも高い絶縁性を有し、熱安定性が高い上に、耐摩耗性が高い六方最密構造であるα型アルミナは、画像ボケの抑制や耐摩耗性の向上の点から特に有用である。このような微粒子材料は単独もしくは2種類以上を混合して用いてもよい。
これらの微粒子材料は、電荷輸送物質や結着樹脂、溶媒等とともにボールミル、アトライター、サンドミル、超音波などの従来方法を用いて分散することができる。微粒子の一次粒径の平均は、0.1〜1.0μmであることが保護層等の透過率や耐摩耗性の点から好ましい。また、保護層に電荷輸送層で挙げた電荷輸送物質を添加することは、画質向上に対して有効な手段である。
【0062】
保護層の形成法としては、浸漬塗工法、スプレーコート、ビートコート、ノズルコート、スピナーコート、リングコート等の従来方法を用いることができる。なお保護層の厚さは0.1〜10μm程度であり、好適には2〜5μmである。
ここで、電荷輸送層上に保護層を形成した場合、帯電時の表面電荷は保護層上に存在していると考えられるので、本発明における近隣の凹凸の膜厚差は、電荷輸送層と保護層を合わせた膜厚差といえる。そのため、保護層形成時においても前述の電荷輸送層と同様に凹凸を低減する方法が適用される。
また、このように保護層を設け、耐摩耗性を高くすることは、感光体形成時の電荷輸送物質を含有する層の凹凸の履歴が長期間にわたって維持されることを意味する。すなわち、耐摩耗性が比較的小さい像担持体においては、長期間画像を出力することで表面が摩耗するが、部分的な摩耗量の差で凹凸が発生してしまうことも考えられる。
したがって、本発明のように、使用前から凹凸の膜厚差を小さくし、さらに保護層を設けるなどして耐摩耗性を高くして感光体一本内の摩耗量の差による凹凸の発生を抑えることは、長期間にわたって、良好な画像を得るための非常に有効な手段となる。耐摩耗性の高い電子写真感光体とは、前述のような保護層を形成したものや、最表層に高分子電荷輸送物質を含有し、低分子電荷輸送物質の含有量を小さくしたものなどが挙げられる。
【0063】
本発明においては、耐環境性の改善のため、とりわけ、感度低下、残留電位の上昇を防止する目的で、電荷発生層、電荷輸送層、下引き層、保護層、中間層等の各層に酸化防止剤、可塑剤、滑剤、紫外線吸収剤、低分子電荷輸送物質を添加することができる。これらの化合物の代表的な材料を以下に記す。
各層に添加できる酸化防止剤として、例えば下記のものが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
(a)フェノ−ル系化合物としては、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノ−ル、n−オクタデシル−3−(4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、ビス[3,3’−ビス(4’−ヒドロキシ−3’−t−ブチルフェニル)ブチリックアッシド]クリコールエステル、トコフェロール類などが挙げられる。
(b)パラフェニレンジアミン類としては、N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジ−t−ブチル−p−フェニレンジアミンなどが挙げられる。
(c)ハイドロキノン類としては、2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノン、2,6−ジドデシルハイドロキノン、2−ドデシルハイドロキノン、2−ドデシル−5−クロロハイドロキノン、2−t−オクチル−5−メチルハイドロキノン、2−(2−オクタデセニル)−5−メチルハイドロキノンなどが挙げられる。
(d)有機硫黄化合物類としては、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジテトラデシル−3,3’−チオジプロピオネトなどが挙げられる。
(e)有機燐化合物類としては、トリフェニルホスフィン、トリ(ノニルフェニル)ホスフィン、トリ(ジノニルフェニル)ホスフィン、トリクレジルホスフィン、トリ(2,4−ジブチルフェノキシ)ホスフィンなどが挙げられる。
【0064】
各層に添加できる可塑剤として、例えば下記のものが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
(a)リン酸エステル系可塑剤としては、リン酸トリフェニル、リン酸トリクレジル、リン酸トリオクチル、リン酸オクチルジフェニル、リン酸トリクロルエチル、リン酸クレジルジフェニル、リン酸トリブチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、リン酸トリフェニルなどが挙げられる。
(b)フタル酸エステル系可塑剤としては、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジイソブチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジイソオクチル、フタル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジノニル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジウンデシル、フタル酸ジトリデシル、フタル酸ジシクロヘキシル、フタル酸ブチルベンジル、フタル酸ブチルラウリル、フタル酸メチルオレイル、フタル酸オクチルデシル、フマル酸ジブチル、フマル酸ジオクチルなどが挙げられる。
(c)芳香族カルボン酸エステル系可塑剤としては、トリメリット酸トリオクチル、トリメリット酸トリ−n−オクチル、オキシ安息香酸オクチルなどが挙げられる。
(d)脂肪族二塩基酸エステル系可塑剤としては、アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジ−n−ヘキシル、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、アジピン酸ジ−n−オクチル、アジピン酸−n−オクチル−n−デシル、アジピン酸ジイソデシル、アジピン酸ジカプリル、アゼライン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジメチル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジ−n−オクチル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジ−2−エトキシエチル、コハク酸ジオクチル、コハク酸ジイソデシル、テトラヒドロフタル酸ジオクチル、テトラヒドロフタル酸ジ−n−オクチルなどが挙げられる。
(e)脂肪酸エステル誘導体としては、オレイン酸ブチル、グリセリンモノオレイン酸エステル、アセチルリシノール酸メチル、ペンタエリスリトールエステル、ジペンタエリスリトールヘキサエステル、トリアセチン、トリブチリンなどが挙げられる。
(f)オキシ酸エステル系可塑剤としては、アセチルリシノール酸メチル、アセチルリシノール酸ブチル、ブチルフタリルブチルグリコレート、アセチルクエン酸トリブチルなどが挙げられる。
(g)エポキシ可塑剤としては、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシステアリン酸ブチル、エポキシステアリン酸デシル、エポキシステアリン酸オクチル、エポキシステアリン酸ベンジル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジデシルなどが挙げられる。
(h)二価アルコールエステル系可塑剤としては、ジエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジ−2−エチルブチラートなどが挙げられる。
(i)含塩素可塑剤としては、塩素化パラフィン、塩素化ジフェニル、塩素化脂肪酸メチル、メトキシ塩素化脂肪酸メチルなどが挙げられる。
(j)ポリエステル系可塑剤としては、ポリプロピレンアジペート、ポリプロピレンセバケート、ポリエステル、アセチル化ポリエステルなどが挙げられる。
(k)スルホン酸誘導体としては、p−トルエンスルホンアミド、o−トルエンスルホンアミド、p−トルエンスルホンエチルアミド、o−トルエンスルホンエチルアミド、トルエンスルホン−N−エチルアミド、p−トルエンスルホン−N−シクロヘキシルアミドなどが挙げられる。
(l)クエン酸誘導体としては、クエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリエチル、クエン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリ−2−エチルヘキシル、アセチルクエン酸−n−オクチルデシルなどが挙げられる。
(m)その他としては、ターフェニル、部分水添ターフェニル、ショウノウ、2−ニトロジフェニル、ジノニルナフタリン、アビエチン酸メチルなどが挙げられる。
【0065】
各層に添加できる滑剤としては、例えば下記のものが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
(a)炭化水素系化合物としては、流動パラフィン、パラフィンワックス、マイクロワックス、低重合ポリエチレンなどが挙げられる。
(b)脂肪酸系化合物としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルチミン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸などが挙げられる。
(c)脂肪酸アミド系化合物としては、ステアリルアミド、パルミチルアミド、オレインアミド、メチレンビスステアロアミド、エチレンビスステアロアミドなどが挙げられる。
(d)エステル系化合物としては、脂肪酸の低級アルコールエステル、脂肪酸の多価アルコールエステル、脂肪酸ポリグリコールエステルなどが挙げられる。
(e)アルコール系化合物としては、セチルアルコール、ステアリルアルコール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリグリセロールなどが挙げられる。
(f)金属石けんとしては、ステアリン酸鉛、ステアリン酸カドミウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムなどが挙げられる。
(g)天然ワックスとしては、カルナバロウ、カンデリラロウ、蜜ロウ、鯨ロウ、イボタロウ、モンタンロウなどが挙げられる。
(h)その他としては、シリコーン化合物、フッ素化合物などが挙げられる。
【0066】
各層に添加できる紫外線吸収剤として、例えば下記のものが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
(a)ベンゾフェノン系としては、2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ4−メトキシベンゾフェノンなどが挙げられる。
(b)サルシレート系としては、フェニルサルシレート、2,4ジ−t−ブチルフェニル3,5−ジ−t−ブチル4ヒドロキシベンゾエートなどが挙げられる。
(c)ベンゾトリアゾール系としては、(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、(2’−ヒドロキシ5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、(2’−ヒドロキシ5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、(2’−ヒドロキシ3’−ターシャリブチル5’−メチルフェニル)5−クロロベンゾトリアゾールなどが挙げられる。
(d)シアノアクリレート系としては、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、メチル2−カルボメトキシ3(パラメトキシ)アクリレートなどが挙げられる。
(e)クエンチャー(金属錯塩系)としては、ニッケル(2,2’チオビス(4−t−オクチル)フェノレート)ノルマルブチルアミン、ニッケルジブチルジチオカルバメート、ニッケルジブチルジチオカルバメート、コバルトジシクロヘキシルジチオホスフェートなどが挙げられる。
(f)HALS(ヒンダードアミン)としては、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、1−[2−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル]−4−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕−2,2,6,6−テトラメチルピリジン、8−ベンジル−7,7,9,9−テトラメチル−3−オクチル−1,3,8−トリアザスピロ〔4,5〕ウンデカン−2,4−ジオン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンなどが挙げられる。
【0067】
【実施例】
以下、実施例により、本発明を具体的に説明する。
(像担持体1の作製)
アルキッド樹脂(ベッコライトM6401−50(大日本インキ化学工業社製))15重量部、メラミン樹脂(スーパーベッカミンG−821−60(大日本インキ化学工業社製))10重量部をメチルエチルケトン150重量部に溶解し、これにルチル型酸化チタン粉末(タイペークCR−EL(石原産業社製))80重量部、アルミナで表面処理された酸化チタン(タイペークCR−67(石原産業社製))10部を加えボールミルで24時間分散し、下引層用塗工液を作製した。これをφ30mm、厚さ0.8mmのアルミニウム基体に浸漬塗工法によって塗工し130℃20分間乾燥して、厚み2μmの下引き層を形成した。
次にポリビニルブチラール樹脂(エスレックHL−S(積水化学工業社製))4重量部をシクロヘキサノン150重量部に溶解し、これを下記構造式(3)に示す。
【0068】
【化1】
Figure 2004279734
(3)
【0069】
ビスアゾ顔料10重量部に加え、ボールミルで48時間分散後、さらにシクロヘキサノン210重量部を加えて3時間分散を行なった。これを容器に取り出し固形分が1.5重量%となるようにシクロヘキサノンで稀釈した。こうして得られた電荷発生層用塗工液を前記下引き層上に浸漬塗工法によって塗工し130℃20分間乾燥し厚み0.2μmの電荷発生層を形成した。
次に、テトラヒドロフラン100重量部に、ビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂10重量部、α−(3−メタクリロキシプロピル)ポリジメチルシロキサン(サイラプレーンFM0725(チッソ社製))0.002重量部を溶解し、これに下記構造式(4)の電荷輸送物質8重量部を加えて電荷輸送層用塗工液を作製した。こうして得られた電荷輸送層用塗工液を電荷発生層上に浸漬塗工法によって塗工し、その後110℃20分間乾燥し、厚み20μmの電荷輸送層を形成し、像担持体1を作製した。
【0070】
【化2】
Figure 2004279734
(4)
【0071】
(像担持体2の作製)
テトラヒドロフラン80重量部とシクロヘキサノン280重量部の混合溶媒に、ビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂4重量部、上記構造式(4)の電荷輸送物質3重量部を溶解し、α−アルミナ(スミコランダムAA−03:住友化学工業社製)0.7重量部、ジメチルポリシロキサン(SH200(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製))0.002重量部を加えて、ボールミルで2時間分散し、保護層用塗工液を作製した。
像担持体作製1と同様に、作製した像担持体の電荷輸送層上にこうして得られた保護層用塗工液をスプレー塗工法によって塗工し、その後110℃20分間乾燥し、厚み5μmの保護層を形成し、像担持体2を作製した。
【0072】
(トナー1の作製)
以下、部は重量部を示す。
(添加用ポリエステルの製造例)
冷却管、攪拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物690部、テレフタル酸230部を常圧下、210℃で10時間重縮合し、次いで10〜15mmHgの減圧で5時間反応した後160℃まで冷却し、これに18部の無水フタル酸を加えて2時間反応し変性されていないポリエステル(a)(重量平均分子量Mw:85000)を得た。
【0073】
(プレポリマーの製造例)
冷却管、攪拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物800部、イソフタル酸160部、テレフタル酸60部、およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧において230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で脱水しながら5時間反応した後、160℃まで冷却して、これに32部の無水フタル酸を加えて2時間反応した。次いで、80℃まで冷却し、酢酸エチル中にてイソホロンジイソシアネート170部と2時間反応を行ないイソシアネート基含有プレポリマー(1)(Mw:35000)を得た。
【0074】
(ケチミン化合物の製造例)
攪拌棒および温度計のついた反応槽中にイソホロンジアミン30部とメチルエチルケトン70部を仕込み、50℃で5時間反応を行ないケチミン化合物(1)を得た。
【0075】
(トナーの製造例)
ビーカー内に前記のプレポリマー(1)14.3部、ポリエステル(a)55部、酢酸エチル78.6部を入れ、攪拌し溶解した。次いで、離型剤であるライスWAX(融点83℃)10部、カーボンブラック4部を入れ、40℃にてTK式ホモミキサーを用いて12000rpmで5分攪拌した後、ビーズミルで30分間20℃において粉砕処理した。これをトナー材料油性分散液(1)とする。
ビーカー内にイオン交換水306部、リン酸三カルシウム10%懸濁液265部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2部を入れ、TK式ホモミキサーで12000rpmに攪拌しながら、この水分散液(1)に上記トナー材料油性分散液(1)及びケチミン化合物(1)2.7部を加え、攪拌を続けながらウレアー反応させた。
反応後の分散液(粘度:3500mP・s)を減圧下1.0時間以内に50℃以下の温度で有機溶剤を除去した後、濾別、洗浄、乾燥し、次いで風力分級し、球形状のトナー母体粒子(1)を得た。
次に、得られた母体粒子(1)100部、帯電制御剤(オリエント化学社製 ボントロン E−84)0.25部をQ型ミキサー(三井鉱山社製)に仕込み、タービン型羽根の周速を50m/secに設定して混合処理した。この場合、その混合操作は、2分間運転、1分間休止を5サイクル行ない、合計の処理時間を10分間とした。
更に、疎水性シリカ(H2000、クラリアントジャパン社製)を0.5部添加し、混合処理した。この場合、その混合操作は、周速を15m/secとして30秒混合1分間休止を5サイクル行なった。このトナーの体積平均粒径と円形度を下表に示す。
【0076】
(粉砕法トナー2の作製)
Figure 2004279734
上記組成物エクストルーダーを用いて溶融混練後、冷却した混練物を機械的に粉砕し、粗粉砕物をジェット流を用いて衝突版に衝突させて微粉砕し、更に気流分級機で微粉砕物を分級し、体積平均粒径8.6μm、円形度0.914の粉砕トナーを得た。
【0077】
【表1】
Figure 2004279734
<感光体表面へ供給する潤滑性物質>
【0078】
【表2】
Figure 2004279734
【0079】
(比較例1)
図2の画像形成装置にて、表3−1に示す感光体、トナー、潤滑剤を使用した。潤滑剤の供給制御はプリントスタートから停止までブラシローラーを回転させ、画像形成プロセス中は常に潤滑剤が像担持体表面へ供給するようにした。
クリーニングブレードはゴム硬度70°のポリウレタンであり、像担持体への当接圧は25gf/cm、当接角20°突き出し量は9mmである。以上のような画像形成装置を作製した。
【0080】
(比較例2)
クリーニング手段と転写手段の間に反射型フォトセンサーを取り付け、像担持体上の地肌トナー濃度を検知する手段を設けた。
50枚おきに基準画像パターン(1*1cmのベタ画像)を露光、現像し、転写処理後の像担持体上の地肌トナー濃度を測定する。感光体潤滑剤塗布量が適切な場合は、この感光体の地肌濃度は小さくなるが、潤滑剤塗布量が少なくなりすぎても多くなりすぎても、地肌トナー濃度は大きくなる。
したがって、この地肌濃度の閾値を予め求めておき、閾値より大きくなると潤滑剤供給手段から潤滑剤を一定時間(感光体3回転分)供給するよう制御する。このような潤滑剤供給制御に変更した以外は、比較例1と同じ画像形成装置を作製した。
【0081】
(比較例3)
使用するトナーをトナー2の代わりに、トナー1を使用したこと以外は、比較例2と同じ画像形成装置を作製した。
【0082】
(実施例1)
図2の画像形成装置にて、表3−1に示す感光体、トナー、潤滑剤を使用した。ブレード検知手段として、クリーニングブレードのエッジから5mmの位置に取り付けた加速度センサー(圧電素子)を用い、ブレードの振動状態を検知するようにし、検知信号からその振動強度(VM)を求めた。像担持体表面へ画像上問題のないレベルで僅かに多く潤滑剤を塗布したときの振動強度をVthとし、VM>Vthでドラム3回転分に要する時間だけ潤滑剤供給を行なうように潤滑剤供給手段のON/OFFを自動制御した。以上のような画像形成装置を作製した。
【0083】
(実施例2)
図2の画像形成装置にて、表3−1に示す像担持体、トナー、潤滑剤を使用した。ブレード検知手段として、クリーニングブレードのエッジから5mmの位置に取り付けた加速度センサー(圧電素子)を用い、ブレードの振動状態を検知するようにし、検知信号からその振動強度(VM)を求めた。
潤滑剤を像担持体表面へ適切に塗布したときの振動強度をVL、像担持体表面へ画像上問題のないレベルでやや多く潤滑剤を塗布したときの振動強度をVHとして予め求めた。VL≦VM≦VHとなるように潤滑剤供給手段のON/OFFを自動制御した。以上のような画像形成装置を作製した。
【0084】
(実施例3)
図2の画像形成装置にて、表3−1に示す感光体、トナー、潤滑剤を使用した。ブレード検知手段として、レーザードップラー振動計を用い、感光体にレーザーが当たらないようにクリーニングブレードエッジ部近傍にレーザーを照射し、ブレードエッジ部の振動状態を検知するようにした。
ブレード振動検知手段の検知信号から20〜500Hzの周波数成分を取り出し、その振動強度(VM)を求めた。潤滑剤を像担持体表面へ適切に塗布したときの振動強度をVL、感光体表面へ画像上問題のないレベルでやや多く潤滑剤を塗布したときの振動強度をVHとして予め求めた。VL≦VM≦VHとなるように潤滑剤供給手段のON/OFFを自動制御した。以上のような画像形成装置を作製した。
【0085】
(実施例4)
ブレード検知手段として、マイクロホンを用い、クリーニング部近傍の音を検知するようにした。ブレード振動検知手段の検知信号から20〜500Hzの周波数成分を取り出し、更に像担持体回転周波数の整数倍の周波数成分を取り除きその振動強度(VM)を求めた。
潤滑剤を像担持体表面へ適切に塗布したときの振動強度をVL、感光体表面へ画像上問題のないレベルでやや多く潤滑剤を塗布したときの振動強度をVHとして予め求めた。VL≦VM≦VHとなるように潤滑剤供給手段のON/OFFを自動制御した。以上のような画像形成装置を作製した。
【0086】
(実施例5〜8)
図2の画像形成装置にて、表3−1に示す像担持体、トナー、潤滑剤を使用し、ブレード検知手段として、クリーニングブレードのエッジから5mmの位置に取り付けた加速度センサー(圧電素子)を用い、ブレードの振動状態を検知するようにし、検知信号からその振動強度(VM)を求めたこと以外は、実施例3と同じ画像形成装置を作製した。
【0087】
(実施例9〜10)
図2の画像形成装置にて、表3−1に示す像担持体、トナー、潤滑剤を使用し、ブレード検知手段として、クリーニングブレードのエッジから5mmの位置に取り付けた加速度センサー(圧電素子)を用い、ブレードの振動状態を検知するようにし、検知信号からその振動強度(VM)を求めたこと以外は、実施例4と同じ画像形成装置を作製した。
【0088】
(評価方法)
各画像形成装置について、高温高湿(30℃、90%RH)条件下で画像面積率0.5%,2.5%,5%,10%,25%の原稿をこの順で2万枚ずつ計10万枚の画像出力を行ない、クリーニング不良、画像流れ及び地汚れを目視確認し、潤滑剤消費量(初期の潤滑剤重量と1万枚後の重量差)及びその他異常についても評価を行なった。結果を表3−1、表3−2に示す。
【0089】
【表3−1】
Figure 2004279734
【0090】
【表3−2】
Figure 2004279734
【0091】
ブレード振動を検知し、その信号により潤滑剤供給手段の供給制御を行なうことにより、画像品質が向上することが判る。更に、潤滑剤消費量が減っていることから、潤滑剤塗布量が過多になることなく適切になっていると言える。
また、実施例1,2とその他の実施例を比較すると、ブレード振動信号はその他の振動ノイズをその成分に含んでいるため、それを除去することに更に適切に潤滑剤塗布量を制御できると言える。
比較例にも示したが、重合(球状)トナーを用いた場合は、潤滑剤塗布制御を適切に行なわないと潤滑剤塗布過多になり、画像不具合を発生してしまう傾向にあった。これは、トナーの円形度が要因にあるものと推測される。円形度が高く、粒径分布のシャープな重合トナーは、感光体とブレード当接部においては点接触に近い状態で感光体と接触していること、角が丸まっていることにより、感光体上の潤滑性物質を除去する効果が非常に小さいと考えられる。一方、円形度が大きく、粒径分布が比較的広い粉砕トナーは、感光体とブレードの当接部でせき止められた領域において、トナーが感光体表面に面接触、線接触または多点接触し、しかも粉砕トナーであるため角が尖っているため、感光体上の潤滑性物質を取り除く効果が大きい推測される。このようなトナー形状による潤滑性物質の除去量差により潤滑剤供給後の潤滑効果の保持時間差が現れるものと考えられ、球状トナーを用いた場合、潤滑剤塗布量が多すぎる結果となっていると推測される。重合トナーを用いた場合、潤滑剤を適切に塗布するためには、本発明の潤滑剤塗布制御方法が優れるといえる。
【0092】
【発明の効果】
以上、詳細且つ具体的な説明により明らかなように、クリーニングブレードの振動状態によって感光体表面への潤滑性物質供給量を制御し、潤滑性物質を適切かつ効率よく供給させ、球状トナーを用いても良好なクリーニング性を長期に渡り維持させ、高画質な画像形成装置が得られる。潤滑剤の消費量も低減できコストダウンにつながるとともに、画像形成装置内の潤滑剤設置スペースを小型化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は潤滑剤塗布量と感光体表面摩擦係数の関係を示す図であり、(b)はオイラーベルト法を示す図である。
【図2】感光体への潤滑剤供給手段を備えた電子写真画像形成装置を示す図である。
【図3】クリーニング装置の上端部に潤滑剤塗布装置を組み込んだ例を示す図である。
【図4】本実施形態に係るプリンタの概略図である。
【図5】本実施形態に係るプリンタの変形例を示す図である。
【図6】一般的なプロセスカートリッジの形状を示す図である。
【図7】本発明の像担持体の層構成を例示する断面図である。
【図8】本発明の像担持体の別の層構成を例示する断面図である。
【図9】本発明の像担持体の別の層構成を例示する断面図である。
【符号の説明】
16 感光体
17 帯電チャージャ
18 クリーニングユニット
19 画像露光部
20 現像ローラ
50 現像ユニット
53 帯電チャージャ
54 除電ランプ
55 ドラムクリーニングユニット
56 感光体
57 バイアスローラ
58 中間転写ベルト
59a 張架ローラ
59b バックアップローラ
59c ベルト駆動ローラ
60 転写紙(像担持体)
61 レジストローラ
62 転写ベルト
63 紙転写バイアスローラ
64 搬送ベルト
65 定着ベルト
80 感光体
81 露光光源
82 現像ユニット
83 除電ランプ
84 帯電ローラ
85 クリーニングユニット
86 バイアスローラ
87 中間転写ベルト
88 レジストローラ
89 紙(像担持体)
90 紙転写バイアスローラ
91 転写ベルト
92 搬送ベルト
93 定着ユニット
94 ファーブラシ
101 像担持体
102 帯電装置
103 画像露光系
104 現像装置
105 転写装置
106 クリーニング装置
106a 弾性ゴムクリーニングブレード
106b クリーニングブラシ
107 除電装置
108 定着装置
109 コピー用紙
201 潤滑剤供給装置
201a 塗布部材
201b 可動装置
201c 塗布ブラシ
203 駆動そうち
204 制御装置

Claims (13)

  1. 静電潜像が形成される像担持体、該像担持体表面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手段および該像担持体の表面に残留するトナーを除去するための弾性ブレードからなるクリーニング手段を具備する電子写真画像形成装置であって、該潤滑剤によって該弾性ブレードに発生する振動を検知する手段を具備し、該検知信号によって該像担持体表面への潤滑剤供給量を制御するようにしたことを特徴とする電子写真画像形成装置。
  2. 前記ブレード振動検知手段の出力信号を信号処理して得られた振動強度により潤滑剤塗布手段の潤滑剤塗布量を制御することを特徴とする請求項1に記載の電子写真画像形成装置。
  3. 前記振動強度が、所定の周波数領域であることを特徴とする請求項2に記載の電子写真画像形成装置。
  4. 前記振動強度からドラム回転周波数の整数倍の周波数の振動成分を除去したことを特徴とする請求項2または3に記載の電子写真画像形成装置。
  5. 前記潤滑性物質が金属石鹸、ワックスまたはフッ素樹脂微粒子であることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の電子写真画像形成装置。
  6. 前記潤滑性物質がブラシローラーを介して前記電子写真感光体に供給されることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の電子写真画像形成装置。
  7. 前記ブラシローラーがクリーニング手段に具備されたクリーニングブラシであることを特徴とする請求項6に記載の電子写真画像形成装置。
  8. 前記ブラシローラーの回転数により潤滑剤供給量をコントロールすることを特徴とする請求項6または7に記載の電子写真画像形成装置。
  9. 画像形成に使用されるトナーの形状が、球状であることを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載の電子写真画像形成装置。
  10. 複数の像担持体、帯電手段、現像手段、転写手段を有するタンデム型であることを特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載の電子写真画像形成装置。
  11. 像担持体上に現像されたトナー画像を中間転写体上に一次転写したのち、該中間転写体上のトナー画像を記録材上に二次転写する中間転写手段を有する画像形成装置であって、複数色のトナー画像を中間転写体上に順次重ね合わせてカラー画像を形成し、該カラー画像を記録材上に一括で二次転写することを特徴とする請求項1乃至10の何れかに記載の電子写真画像形成装置。
  12. 帯電手段、露光手段、現像手段、クリーニング手段、転写手段の少なくとも一つと像担持体とを具備してなる請求項1乃至11の何れかに記載の電子写真画像形成装置用プロセスカートリッジ。
  13. 請求項1乃至11の何れかに記載の電子写真画像形成装置によって球形トナーを用いて画像を形成する方法であって、像担持体上に残留するトナーをクリーニングするに際して像担持体上に塗布される潤滑剤の量を、弾性ブレードが発生する振動を検知し、その検知信号によって制御することを特徴とする電子写真画像形成方法。
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