JP3786628B2 - 画像形成装置及び該装置に用いられるプロセスカートリッジ - Google Patents

画像形成装置及び該装置に用いられるプロセスカートリッジ Download PDF

Info

Publication number
JP3786628B2
JP3786628B2 JP2002184549A JP2002184549A JP3786628B2 JP 3786628 B2 JP3786628 B2 JP 3786628B2 JP 2002184549 A JP2002184549 A JP 2002184549A JP 2002184549 A JP2002184549 A JP 2002184549A JP 3786628 B2 JP3786628 B2 JP 3786628B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
latent image
image forming
forming apparatus
layer
toner
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2002184549A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003084476A (ja
Inventor
顕洋 杉野
雄次 澤井
充 高橋
光輝 加藤
克哉 川越
宏美 荻山
孝弘 田宮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2002184549A priority Critical patent/JP3786628B2/ja
Publication of JP2003084476A publication Critical patent/JP2003084476A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3786628B2 publication Critical patent/JP3786628B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Color Electrophotography (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリなどの画像形成装置及び該装置に用いられるプロセスカートリッジに係り、詳しくは、静電潜像を担持するための潜像担持体と、該潜像担持体表面を帯電させるための帯電手段と、該潜像担持体上に静電潜像を形成するための潜像形成手段と、該静電潜像を現像してトナー像化するための現像手段と、該潜像担持体上のトナー像を被転写体上に転写するための転写手段とを有する画像形成手段を複数個備え、且つ、該複数個の画像形成手段の各潜像担持体の表面に順次対向するように該被転写体表面を移動させる被転写体表面移動手段を備えた画像形成装置及び該装置に用いられるプロセスカートリッジに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
今日、電子写真装置では、市場からの要求にともない、カラー複写機やカラープリンタなど、カラーのものが多くなってきている。
カラー電子写真装置には、1つの感光体のまわりに複数色の現像装置を備え、それらの現像装置でトナーを付着して感光体上に合成トナー画像を形成し、そのトナー画像を転写してシートにカラー画像を記録する、いわゆる1ドラム型のものがある。また、並べて備える複数の感光体にそれぞれ個別に現像装置を備え、各感光体上にそれぞれ単色トナー画像を形成し、それらの単色トナー画像を順次転写してシートに合成カラー画像を記録する、いわゆるタンデム型のものとがある。
【0003】
1ドラム型とタンデム型とを比較すると、前者は、感光体が1つであるから、比較的小型化でき、コストも低減できる利点はあるものの、1つの感光体を用いて複数回(通常4回)画像形成を繰り返してフルカラー画像を形成するため、画像形成の高速化には困難である欠点がある。一方、後者は、装置が大型化し、コスト高となる欠点はあるものの、画像形成の高速化が容易である利点がある。最近は、フルカラー画像もモノクロ画像並みのスピードで形成する要求が高まっていることから、タンデム型が注目されてきている。
【0004】
このようなタンデム型の画像形成装置において、感光体から被転写体にトナー画像を転写する方式としては、バイアスローラを感光体下流に配置する間接転写方式と、バイアスローラである弾性ローラによって被転写体を挟んでこれを直接感光体に圧接する直接印加方式とがある。ここで、タンデム型の画像形成装置では、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各色画像形成用に4つの感光体を並列することから多くのスペースを必要とする。そのため、装置の小型化、省コスト化を目指すためには、ドラム状の感光体を小径化し、4つの感光体間の距離を短くする必要がある。そのため、直接転写方式は間接転写方式よりも優れているといえる。この点について図12を参照しつつ説明する。
【0005】
図12は、被転写体として中間転写ベルトを用いた間接転写方式のタンデム型画像形成装置の要部を示す概略構成図である。図示では、4つの感光体のうち、ブラック画像用の感光体40BKと、これに隣接するイエロー画像用の感光体を40Yの部分のみを示している。なお、これらの感光体に共通に接する中間転写ベルトを符号10で示す。また、感光体40BKについて中間転写ベルト10の表面移動方向上流側から間接的に中間転写ベルト10を押し上げてこれを感光体40BKに押し当てているバイアスローラを符号603BKで示し、その下流側から押し上げている補助ローラを符号603BK’で示している。また、同様に、感光体40Yについてのバイアスローラを符号603Y、補助ローラを符号603Y’で示す。この画像形成装置において、補助ローラ603BK’,603Y’はそれぞれ接地されており、バイアスローラ603BK,603Yはそれぞれバイアス電源604BK,604Yに接続されている。また、バイアスローラ603BKから感光体40BKに流れ込む電流を符号i1で示し、このバイアスローラ603BKから接地された補助ローラ603Y’側に向かう電流i2で示している。
感光体40BKに流れ込む電流i1に対して接地側に流れ込む電流i2が大きくなると、感光体40BKに流れ込む電流i1を一定に保つことが困難となってくる。特に、中間転写ベルトとして中抵抗の材質のものを使用すると、環境により抵抗値や静電容量が変動するため、電流i2が変動しやすく電流i1を一定に保つことで転写の条件を一定に維持することが非常に難しい。しかも、感光体40BKと感光体40Y間の距離Lが小さくなるほど、電流i1をに対する電流i2の割合が大きくなりさらに電流制御が困難になってくる。そのため、間接転写方式を採用する場合には、これを回避するに、他の感光体に極力影響を与えないように各感光体間の距離を十分に確保する必要がある。
【0006】
これに対し、直接印加方式を採用する場合、感光体との間で中間転写ベルトを挟むようにバイアスローラを配置するため、バイアスローラからの電流が感光体以外の部材に流れ込むことが少なくなる。よって、感光体に流れ込む電流を一定に保つことが比較的容易である。しかし、直接印加方式を採用すると、バイアスローラが中間転写ベルトを感光体に押しつけるため、感光体上のトナーに大きな圧力が加わり、トナー像が凝集しやすい。そのため、トナー像の一部が転写されずに感光体上に残留し、最終転写材である転写紙上での画像についても画像の一部が欠落したいわゆる虫食い画像が発生しやすいという問題がある。
【0007】
このような虫食い画像の発生を抑えるために、感光体と被転写体との間で表面速度差を設ける方法が知られている。しかし、この方法では、感光体上のトナー像が被転写体上に転写される際の転写精度を悪化させてしまい、ドット再現性や細線再現性が劣化してしまうという不具合がある。特に、タンデム型の画像形成装置の場合、複数の感光体と被転写体の表面移動速度について高い精度が求められる。これは、タンデム型の画像形成装置の場合、それぞれ個々の駆動系の回転ムラや回転速度のズレなどが、即座に色ズレやバンディング画像となってしまうからである。しかし、駆動系の回転ムラや回転速度のズレなどの要因で、各感光体の表面速度と被転写体の表面速度との間には少なからず速度差が生じる。したがって、上記従来の方法のように意図的に感光体と被転写体との間で面速度差を設けようとすれば、なおさら画質の劣化を招くことになる。
【0008】
また、タンデム型の画像形成装置においては、各感光体が利用するトナーの種類や付着量、各感光体の現像回数、各感光体に接触する部材の材質や当接圧のバラツキなどの影響で、4本の感光体の表面摩耗量は経時的には一律でない。そのため、経時的に各感光体の周長には差が生じ、各感光体表面速度と被転写体表面速度との間の速度差もその周長差の拡大によって大きくなる。このように各感光体間における周長差の拡大すると、被転写体にひずみが蓄積される。そして、その蓄積されたひずみによる力の大きさが感光体と被転写体との間の静止摩擦力を越えると、これらの間でスリップが発生する。このスリップによるズレが大きいと、バンディング画像が発生し、画質を劣化させることになる。
【0009】
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、タンデム型画像形成装置について、色ズレやバンディングといった異常画像の発生を長期に渡って防止することができる画像形成装置及び該装置に用いられるプロセスカートリッジを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、静電潜像を担持するための潜像担持体と、該潜像担持体表面を帯電させるための帯電手段と、該潜像担持体上に静電潜像を形成するための潜像形成手段と、該静電潜像を現像してトナー像化するための現像手段と、該潜像担持体上のトナー像を被転写体上に転写するための転写手段とを有する画像形成手段を複数個備え、且つ、該複数個の画像形成手段の各潜像担持体の表面に順次対向するように該被転写体表面を移動させる被転写体表面移動手段を備えた画像形成装置において、上記潜像担持体表面の静止摩擦係数がオイラーベルト法で0.1〜0.7であり、該潜像担持体の表面速度と上記被転写体の表面速度の差が1%以下であって、上記潜像担持体が少なくともフィラーと結着樹脂からなる最表層を有することを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、上記潜像担持体上のトナー像を直接印加方式により上記被転写体に転写して、該被転写体上に複数のトナー像を重ね合わせた画像を形成することを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1又は2の画像形成装置において、導電性支持体上に感光層を設けて上記潜像担持体を構成し、該潜像担持体の最表層のフィラー含有率が、該導電性支持体側よりも表面側で高く設定されていることを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1、2又は3の画像形成装置において、上記被転写体が中間転写体であり、上記複数の潜像担持体上に現像されたトナー像を該中間転写体上に順次重ね合わせて一次転写したのち、該中間転写体上に一次転写された重ね合わせトナー像を記録材上に一括して二次転写する中間転写手段を有することを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項4の画像形成装置において、上記中間転写体が、シームレスベルト状で、かつ、少なくとも外周面部を弾性部材で構成した弾性ベルトであることを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段及びクリ−ニング手段のうちの少なくとも1つと、潜像担持体とを備えた請求項1に記載の画像形成装置用のプロセスカートリッジにおいて、上記潜像担持体表面の静止摩擦係数がオイラーベルト法で0.1〜0.7であり、上記潜像担持体が少なくともフィラーと結着樹脂からなる最表層を有することを特徴とするものである。
請求項1の画像形成装置において、潜像担持体表面は、転写紙や中間転写体などの被転写体やクリーニング部材等(以下、「接触部材」ともいう)が接触し摺擦される。この画像形成装置では、潜像担持体が最表層にフィラーを含有しているため、上記接触部材は該最表層を構成する結着樹脂その他の部材と共に該フィラーにも接触する。上記フィラーは、上記接触部材と比べて十分硬く摩耗し難いので、上記最表層の摩耗を妨げ、耐摩耗性が向上すると考えられる。これにより、上記潜像担持体を繰り返し使用しても摩耗による外径変化を抑えることができ、該潜像担持体の外径変化に起因する色ズレやバンディングといった異常画像の発生を防止し、長期に渡って良好な画像が得られる。
また、請求項1の画像形成装置においては、潜像担時体と被転写体の表面速度差は1%以下と非常に小さくなっており、色ズレの抑制、ドット再現性の向上を達成している。表面速度差が1%を越えると、その部分では、感光体上のトナー像が被転写体に転写される際に、転写位置が大きくズレて顕著な色ズレとなってしまったり、表面の移動方向にひずんで転写され、移動方向に延びた画像となったりしてしまう。また、潜像担時体表面の静止摩擦係数がオイラーベルト法で0.1〜0.7と低いものとなっている。このため、潜像担時体表面と被転写体表面との間でスリップが発生しやすい。よって、バンディング画像の発生を防止している。なお、該潜像担時体の表面摩擦係数が0.1より小さいと、バンディング画像の抑制効果は期待できるが、摩擦係数が小さすぎるため、現像時にトナーがつきにくくなり、所望の画像が得られなくなってしまう場合がある。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をカラー電子写真複写機に適用した実施形態の一例について説明する。
図1は、この発明の実施形態の一例を示すもので、タンデム型間接転写方式のカラー電子写真複写機の概略構成図である。このカラー電子写真複写機は、複写装置本体100、この複写機本体を載せる給紙テーブル200、複写装置本体上に取り付けるスキャナ300、さらにその上に取り付ける原稿自動搬送装置(ADF)400から主に構成されている。
【0012】
上記複写装置本体100には、中央に、無端ベルト状の中間転写体10を設ける。そして、図1の例では、中間転写体10を3つの支持ローラ14,15,16に掛け回して図中時計回りに回転搬送可能としている。
この図示例では、3つの支持ローラ14,15,16のうち第2の支持ローラ15の左に、画像転写後に中間転写体10上に残留する残留トナーを除去する中間転写体クリーニング装置17を設ける。
また、3つの支持ローラ14,15,16のうち第1の支持ローラ14と第2の支持ローラ15間に張り渡した中間転写体10上には、その搬送方向に沿って、ブラック,イエロー,マゼンタ,シアンの4つの画像形成手段18を横に並べて配置してタンデム画像形成装置20を構成する。そして、このタンデム画像形成装置20の上には、図1に示すように、さらに露光装置21を設ける。
【0013】
一方、中間転写体10を挟んでタンデム画像形成装置20と反対の側には、2次転写装置22を備える。2次転写装置22は、図示例では、2つのローラ23間に、無端ベルトである2次転写ベルト24を掛け渡して構成し、中間転写体10を介して第3の支持ローラ16に押し当てて配置し、中間転写体10上の画像をシートに転写する。
また、2次転写装置22の横には、シート上の転写画像を定着する定着装置25を設ける。定着装置25は、無端ベルトである定着ベルト26に加圧ローラ27を押し当てて構成する。
【0014】
上述した2次転写装置22には、画像転写後のシートをこの定着装置25へと搬送するシート搬送機能も備えてなる。もちろん、2次転写装置22として、転写ローラや非接触のチャージャを配置してもよく、そのような場合は、このシート搬送機能を併せて備えることは難しくなる。
なお、図示例では、このような2次転写装置22および定着装置25の下側に、上述したタンデム画像形成装置20と平行に、シートの両面に画像を記録すべくシートを反転するシート反転装置28を備える。
【0015】
さて、いまこのカラー電子写真複写機を用いてコピーをとるときは、原稿自動搬送装置400の原稿台30上に原稿をセットする。または、原稿自動搬送装置400を開いてスキャナ300のコンタクトガラス32上に原稿をセットし、原稿自動搬送装置400を閉じてそれで押さえる。
そして、不図示のスタートスイッチを押すと、原稿自動搬送装置400に原稿をセットしたときは、原稿を搬送してコンタクトガラス32上へと移動して後、他方コンタクトガラス32上に原稿をセットしたときは、直ちにスキャナ300を駆動し、第1走行体33および第2走行体34を走行する。そして、第1走行体33で光源から光を発射するとともに原稿面からの反射光をさらに反射して第2走行体34に向け、第2走行体34のミラーで反射して結像レンズ35を通して読取りセンサ36に入れ、原稿内容を読み取る。
【0016】
また、不図示のスタートスイッチを押すと、不図示の駆動モータで支持ローラ14,15,16の1つを回転駆動して他の2つの支持ローラを従動回転し、中間転写体10を回転搬送する。同時に、個々の画像形成手段18でその感光体40を回転して各感光体40上にそれぞれ、ブラック,イエロー,マゼンタ,シアンの単色画像を形成する。そして、中間転写体10の搬送とともに、それらの単色画像を順次転写して中間転写体10上に合成カラー画像を形成する。
【0017】
一方、不図示のスタートスイッチを押すと、給紙テーブル200の給紙ローラ42の1つを選択回転し、ペーパーバンク43に多段に備える給紙カセット44の1つからシートを繰り出し、分離ローラ45で1枚ずつ分離して給紙路46に入れ、搬送ローラ47で搬送して複写機本体100内の給紙路48に導き、レジストローラ49に突き当てて止める。
または、給紙ローラ50を回転して手差しトレイ51上のシートを繰り出し、分離ローラ52で1枚ずつ分離して手差し給紙路53に入れ、同じくレジストローラ49に突き当てて止める。
【0018】
そして、中間転写体10上の合成カラー画像にタイミングを合わせてレジストローラ49を回転し、中間転写体10と2次転写装置22との間にシートを送り込み、2次転写装置22で転写してシート上にカラー画像を記録する。
画像転写後のシートは、2次転写装置22で搬送して定着装置25へと送り込み、定着装置25で熱と圧力とを加えて転写画像を定着して後、切換爪55で切り換えて排出ローラ56で排出し、排紙トレイ57上にスタックする。または、切換爪55で切り換えてシート反転装置28に入れ、そこで反転して再び転写位置へと導き、裏面にも画像を記録して後、排出ローラ56で排紙トレイ57上に排出する。
【0019】
一方、画像転写後の中間転写体10は、中間転写体クリーニング装置17で、画像転写後に中間転写体10上に残留する残留トナーを除去し、タンデム画像形成装置20による再度の画像形成に備える。
【0020】
ここで、レジストローラ49は一般的には接地されて使用されることが多いが、シートの紙粉除去のためにバイアスを印加することも可能である。一般的に中間転写方式は紙粉が感光体にまで移動しづらいため、紙粉転写を考慮する必要が少なくアースになっていても良い。また、印加電圧として、DCバイアスが印加されているが、これはシートをより均一帯電させるためDCオフセット成分を持ったAC電圧でも良い。
このようにバイアスを印加したレジストローラ49を通過した後の紙表面は、若干マイナス側に帯電している。よって、中間転写体10からシートへの転写では、レジストローラ49に電圧を印加しなかった場合に比べて転写条件が変わり転写条件を変更する場合がある。
【0021】
さて、上述したタンデム画像形成装置20において、個々の画像形成手段18は、詳しくは、例えば図2に示すように、ドラム状の感光体40のまわりに、帯電装置60、現像装置61、1次転写装置62、感光体クリーニング装置63、除電装置64などを備えてなる。
【0022】
中間転写ベルトは、従来から弗素系樹脂,ポリカーボネート樹脂,ポリイミド樹脂等が使用されてきていたが、近年ベルトの全層や、ベルトの一部の層を弾性部材にした弾性ベルトが使用されてきている。
【0023】
なお、従来の樹脂ベルトを用いたカラー画像の転写は以下の課題がある。
カラー画像は通常4色の着色トナーで形成される。1枚のカラー画像には、1層から4層までのトナー層が形成されている。トナー層は1次転写(感光体から中間転写ベルトへの転写)や、2次転写(中間転写ベルトからシートへの転写)を通過することで圧力を受け、トナー同士の凝集力が高くなる。トナー同士の凝集力が高くなると文字の中抜けやベタ部画像のエッジ抜けの現象が発生しやすくなる。樹脂ベルトは硬度が高くトナー層に応じて変形しないため、トナー層を圧縮させやすく文字の中抜け現象が発生しやすくなる。
【0024】
また、最近はフルカラー画像を様々な用紙、例えば和紙や意図的に凹凸を付けや用紙に画像を形成したいという要求が高くなってきている。しかし、平滑性の悪い用紙は転写時にトナーと空隙が発生しやすく、転写抜けが発生しやすくなる。密着性を高めるために2次転写部の転写圧を高めると、トナー層の凝縮力を高めることになり、上述したような文字の中抜けを発生させることになる。
【0025】
弾性ベルトは次の狙いで使用される。
弾性ベルトは樹脂ベルトより硬度が低いため、転写部でトナー層、平滑性の悪い用紙に対応して変形する。つまり、局部的な凹凸に追従して弾性ベルトは変形するため、過度にトナー層に対して転写圧を高めることなく、良好な密着性が得られ文字の中抜けの無い、平面性の悪い用紙に対しても均一性の優れた転写画像を得ることが出来る。
【0026】
上記弾性ベルトを構成する樹脂としては、ポリカーボネート、フッ素系樹脂(ETFE,PVDF)、ポリスチレン、クロロポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体及びスチレン−アクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂(スチレンまたはスチレン置換体を含む単重合体または共重合体)、メタクリル酸メチル樹脂、メタクリル酸ブチル樹脂、アクリル酸エチル樹脂、アクリル酸ブチル樹脂、変性アクリル樹脂(シリコーン変性アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂変性アクリル樹脂、アクリル・ウレタン樹脂等)、塩化ビニル樹脂、スチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエステルポリウレタン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、ポリ塩化ビニリデン、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂及びポリビニルブチラール樹脂、ポリアミド樹脂、変性ポリフェニレンオキサイド樹脂等からなる群より選ばれる1種類あるいは2種類以上を使用することができる。ただし、上記材料に限定されるものではないことは当然である。
【0027】
また、上記弾性ベルトを構成する弾性材ゴム、エラストマーとしては、ブチルゴム,フッ素系ゴム,アクリルゴム,EPDM,NBR,アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンゴム天然ゴム、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレンターポリマー、クロロプレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、ウレタンゴム、シンジオタクチック1,2−ポリブタジエン、エピクロロヒドリン系ゴム、リコーンゴム、フッ素ゴム、多硫化ゴム、ポリノルボルネンゴム、水素化ニトリルゴム、熱可塑性エラストマー(例えばポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリアミド系、ポリウレア、ポリエステル系、フッ素樹脂系)等からなる群より選ばれる1種類あるいは2種類以上を使用することができる。ただし、上記材料に限定されるものではないことは当然である。
【0028】
上記弾性ベルトに添加する抵抗値調節用導電剤に特に制限はないが、例えば、カーボンブラック、グラファイト、アルミニウムやニッケル等の金属粉末、酸化錫,酸化チタン,酸化アンチモン,酸化インジウム,チタン酸カリウム,酸化アンチモン−酸化錫複合酸化物(ATO),酸化インジウム−酸化錫複合酸化物(ITO)等の導電性金属酸化物、導電性金属酸化物は、硫酸バリウム,ケイ酸マグネシウム,炭酸カルシウム等の絶縁性微粒子を被覆したものでもよい。上記導電剤に限定されるものではないことは当然である。
【0029】
表層材料に制限はないが、転写ベルト表面へのトナーの付着力を小さくして2次転写性を高めるものが要求される。例えば、ポリウレタン,ポリエステル,エポキシ樹脂等の1種類あるいは2種類以上を使用し表面エネルギーを小さくし潤滑性を高める材料,たとえばフッ素樹脂,フッ素化合物,フッ化炭素,2酸化チタン,シリコンカーバイト等の粉体,粒子を1種類あるいは2種類以上または粒径を異ならしたものを分散させ使用することができる。
【0030】
また、フッ素系ゴム材料のように熱処理を行うことで表面にフッ素リッチな層を形成させ表面エネルギーを小さくさせたものを使用することもできる
【0031】
上記弾性ベルトの製造方法は限定されるものではない。例えば、
・回転する円筒形の型に材料を流し込みベルトを形成する遠心成型法
・表層の薄い膜を形成させるスプレイ塗工法
・円筒形の型を材料の溶液の中に浸けて引き上げるディッピング法
・内型,外型の中に注入する注型法
・円筒形の型にコンパウンドを巻き付け,加硫研磨を行う方法
等があるが、これらの方法に限定されるものではない。また、上記複数の製法を組み合わせて弾性ベルトを製造することができるのは当然である。
【0032】
上記弾性ベルトの伸びを防止する方法として、伸びの少ない芯体樹脂層にゴム層を形成する方法や、芯体層に伸びを防止する材料を入れる方法等があるが、これらの方法に限定されるものではない。
【0033】
伸びを防止する芯体層を構成する材料は、例えば、綿、絹、などの天然繊維、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、アクリル繊維、ポリオレフィン繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリ塩化ビニリデン繊維、ポリウレタン繊維、ポリアセタール繊維、ポリフロロエチレン繊維、フェノール繊維などの合成繊維、炭素繊維、ガラス繊維、ボロン繊維などの無機繊維、鉄繊維、銅繊維などの金属繊維からなる群より選ばれる1種あるいは2種以上を用い織布状あるいは糸状のものができる。もちろん上記材料に限定されるものではない。
【0034】
糸は1本または複数のフィラメントを撚ったもの、片撚糸、諸撚糸、双糸等、どのような撚り方であってもよい。また、例えば上記材料群から選択された材質の繊維を混紡してもよい。もちろん糸に適当な導電処理を施して使用することもできる。一方織布は、メリヤス織り等どのような織り方の織布でも使用可能であり、もちろん交織した織布も使用可能であり当然導電処理を施すこともできる。
【0035】
芯体層を設ける製造方法は特に限定されるものではない。例えば、筒状に織った織布を金型等に被せ、その上に被覆層を設ける方法、筒状に織った織布を液状ゴム等に浸漬して芯体層の片面あるいは両面に被覆層を設ける方法、糸を金型等に任意のピッチで螺旋状に巻き付け、その上に被覆層を設ける方法等を挙げることができる。
【0036】
弾性層の厚さは、弾性層の硬度にもよるが、厚すぎると表面の伸縮が大きくなり表層に亀裂が発生しやすくなる。又、伸縮量が大きくなることから画像に伸びちじみが大きくなること等から厚すぎる(およそ1mm以上)ことは好ましくない。
【0037】
弾性層の硬度の適正範囲は10≦HS≦65゜(JIS−A)である。ベルトの層厚によって最適硬度の調整は必要となる。硬度10゜(JIS−A)より下のものは寸法精度良く成形する事が非常に困難である。これは成型時に収縮・膨張を受け易いことに起因する。また柔らかくする場合には基材へオイル成分を含有させるのが一般的な方法であるが、加圧状態で連続作動させるとオイル成分が滲みだして来るという欠点を有している。これにより中間転写体表面に接触する感光体に滲み出したオイル成分が付着し横帯状ムラを発生させることが判った。一般的に離型性向上のために表層を設けているが、完全に浸みだし防止効果を与えるためには表層は耐久品質等要求品質の高いものになり、材料の選定、特性等の確保が困難になってくる。
これに対して、硬度65゜(JIS−A)よりも大きいものは硬度が上がった分精度良く成形できるのと、オイル成分を含まない若しくは少なく抑えることが可能となるので、感光体に対するオイル付着は低減可能であるが、文字の中抜け等転写性改善の効果が得られなくなる。また、張架ローラへの張架が困難となる。
【0038】
前記画像形成手段18を構成する部分のうち、帯電装置60は、図2の例ではローラ状につくり、感光体40に接触して電圧を印加することによりその感光体40の帯電を行う。勿論、非接触のスコロトロンチャージャで帯電を行うことも出来る。
【0039】
現像装置61は、一成分現像剤を使用してもよいが、図2の例では、磁性キャリアと非磁性トナーとよりなる二成分現像剤を使用する。そして、その二成分現像剤を攪拌しながら搬送して現像スリーブ65に二成分現像剤を供給付着させる攪拌部66と、その現像スリーブ65に付着した二成分現像剤のうちのトナーを感光体40に転移する現像部67とで構成し、その現像部67より攪拌部66を低い位置とする。
攪拌部66には、平行な2本のスクリュ68を設ける。2本のスクリュ68の間は、両端部を除いて仕切り板69で仕切る(図5参照)。また、現像ケース70にトナー濃度センサ71を取り付ける。
【0040】
一方、現像部67には、現像ケース70の開口を通して感光体40と対向して現像スリーブ65を設けるとともに、その現像スリーブ65内にマグネット72を固定して設ける。また、その現像スリーブ65に先端を接近してドクタブレード73を設ける。
【0041】
そして、2成分現像剤を2本のスクリュ68で攪拌しながら搬送循環し、現像スリーブ65に供給する。現像スリーブ65に供給された現像剤は、マグネット72により汲み上げて保持され、現像スリーブ65上に磁気ブラシを形成する。磁気ブラシは、現像スリーブ65の回転とともに、ドクタブレード73によって適正な量に穂切りされる。切り落とされた現像剤は、攪拌部66に戻される。
【0042】
他方、現像スリーブ65上の現像剤のうちトナーは、現像スリーブ65に印加する現像バイアス電圧により感光体40に転移してその感光体40上の静電潜像を可視像化する。可視像化後、現像スリーブ65上に残った現像剤は、マグネット72の磁力がないところで現像スリーブ65から離れて攪拌部66に戻る。この繰り返しにより、攪拌部66内のトナー濃度が薄くなると、それをトナー濃度センサ71で検知して攪拌部66にトナーが補給される。
【0043】
次に、1次転写装置62は、ローラ状とし、中間転写体10を挟んで感光体40に押し当てて設ける。別に、ローラ状に限らず、導電性のブラシ形状、非接触のコロナチャージャなどであってもよい。
また、転写装置を感光体下流に配置する間接印加方式、直接感光体に圧接する直接印加方式のどちらでもよいが、前述したとおり、装置の小型化、省コスト化等の理由より直接印加方式の方が好ましい。
感光体クリーニング装置63は、先端を感光体40に押し当てて、例えばポリウレタンゴム製のクリーニングブレード75を備える。クリーニング性を高めるために外周を感光体40に接触ブラシを併用する。図2の例では外周を感光体40に接触導電性のファーブラシ76を矢印方向に回転自在に備える。また、ファーブラシ76にバイアスを印加する金属製電界ローラ77を矢示方向に回転自在に備え、その電界ローラ77にスクレーパ78の先端を押し当てる。さらに、除去したトナーを回収する回収スクリュ79を設ける。
【0044】
そして、感光体40に対してカウンタ方向に回転するファーブラシ76で、感光体40上の残留トナーを除去する。ファーブラシ76に付着したトナーは、ファーブラシ76に対してカウンタ方向に接触して回転するバイアスを印加された電界ローラ77に取り除かれる。電界ローラ77に付着されたトナーは、スクレーパ78でクリーニングされる。感光体クリーニング装置63で回収したトナーは、回収スクリュ79で感光体クリーニング装置63の片側に寄せ、詳しくは後述するトナーリサイクル装置80で現像装置61へと戻して再利用する。
除電装置64は、例えばランプであり、光を照射して感光体40の表面電位を初期化する。
【0045】
そして、感光体40の回転とともに、まず帯電装置60で感光体40の表面を一様に帯電し、次いでスキャナ300の読取り内容に応じて上述した露光装置21からレーザやLED等による書込み光Lを照射して感光体40上に静電潜像を形成する。
その後、現像装置61によりトナーが付着され静電潜像を可視像化し、その可視像を1次転写装置62で中間転写体10上に転写する。画像転写後の感光体40の表面は、感光体クリーニング装置63で残留トナーを除去して清掃し、除電装置64で除電して再度の画像形成に備える。
【0046】
図3は、図1に示すカラー複写機の要部拡大図である。同図においては、タンデム画像形成装置20の各画像形成手段18、その画像形成手段18の各感光体40、各現像装置61、各感光体クリーニング装置63、および各画像形成手段18の感光体40にそれぞれ対向して設ける各1次転写装置62の各符号の後に、それぞれブラックの場合はBKを、イエローの場合はYを、マゼンタの場合はMを、シアンの場合はCを付して示す。
【0047】
なお、図3において、各1次転写装置62間で、中間転写体10のベース層側(内周面側)に接触して導電性ローラ74が設けられている。この導電性ローラ74は、転写時に各1次転写装置62により印加するバイアスが、中抵抗のベース層を介して隣接する各画像形成手段18に流れ込むことを阻止するものである。
【0048】
次に、図4および図5には、トナーリサイクル装置80を示す。図4に示すとおり、感光体クリーニング装置63の回収スクリュ79には、一端に、ピン81を有するローラ部82を設ける。そして、そのローラ部82に、トナーリサイクル装置80のベルト状回収トナー搬送部材83の一側を掛け、その回収トナー搬送部材83の長孔84にピン81を入れる。回収トナー搬送部材83の外周には一定間隔置きに羽根85を設けてなり、その他側は、回転軸86のローラ部87に掛ける。
回収トナー搬送部材83は、回転軸86とともに、図5に示す搬送路ケース88内に入れる。搬送路ケース88は、カートリッジケース89と一体につくり、その現像装置61側の端部に、現像装置61の前述した2本のスクリュ68の1本を入れてなる。
【0049】
そして、外部から駆動力を伝達して回収スクリュ79を回転するとともに、回収トナー搬送部材83を回転搬送し、感光体クリーニング装置63で回収したトナーを搬送路ケース88内を通して現像装置61へと搬送し、スクリュ68の回転で現像装置61内に入れる。その後、上述したとおり、2本のスクリュ68ですでに現像装置61内にある現像剤とともに攪拌しながら搬送循環し、現像スリーブ65に供給してドクタブレード73により穂切りして後、感光体40に転移してその感光体40上の潜像を現像する。
【0050】
現像スリーブ65は、非磁性の回転可能なスリーブ状の形状を持ち、内部には複数のマグネット72を配設している。マグネット72は、固定されているために現像剤が所定の場所を通過するときに磁力を作用させられるようになっている。図示例では、現像スリーブ65の直径をφ18とし、表面はサンドブラストまたは1〜数mmの深さを有する複数の溝を形成する処理を行いRzが10〜30μmの範囲に入るように形成されている。
【0051】
マグネット72は、例えば、ドクタブレード73の箇所から現像スリーブ65の回転方向にN、S、N、S、Sの5磁極を有する。
現像剤は、マグネット72により磁気ブラシを形成され、現像スリーブ65上に担持される。現像スリーブ65は、現像剤の磁気ブラシを形成した、マグネット72のS側の領域に、感光体40に対向して配設されている。
【0052】
ところで、図3の例では、クリーニング装置17に、クリーニング部材として2つのファーブラシ90,91を設ける。それぞれのファーブラシ90,91には、不図示の電源から各々異なる極性のバイアスを印加する。
これらのファーブラシ90,91には、それぞれ金属ローラ92,93を接触して順または逆方向に回転するように設ける。そして、この例では、中間転写体10の回転方向上流側の金属ローラ92に電源94から(−)電圧を印加し、下流側の金属ローラ93に電源95から(+)電圧を印加する。それらの金属ローラ92,93には、それぞれブレード96,97の先端を押し当てる。
【0053】
そして、中間転写体10の矢示方向への回転とともに、はじめ上流側のファーブラシ90を用いて例えば(−)のバイアスを印加して中間転写体10表面のクリーニングを行う。仮に、金属ローラ92に−700V印加すると、ファーブラシ90は−400Vとなり、中間転写体10上の(+)トナーをファーブラシ90側に転移する。除去したトナーをさらに電位差によりファーブラシ90から金属ローラ92に転移し、ブレード96により掻き落とす。
【0054】
さて、ファーブラシ90で中間転写体10上のトナーを除去するが、中間転写体10上にはまだ多くのトナーが残っている。それらのトナーは、ファーブラシ90に印加される(−)のバイアスにより、(−)に帯電される。これは、電荷注入または放電により帯電されるものと考えられる。
【0055】
しかし、次いで下流側のファーブラシ91を用いて今度は(+)のバイアスを印加してクリーニングを行うことにより、それらのトナーを除去することができる。除去したトナーは、電位差によりファーブラシ91から金属ローラ93に転移し、ブレード97により掻き落とす。ブレード96,97で掻き落としたトナーは、不図示のタンクに回収する。
【0056】
さて、ファーブラシ91でクリーニングされた後は、ほとんどのトナーが除去されるが、中間転写体10上にはまだ少しのトナーが残っている。それらの中間転写体10上に残ったトナーは、上述したようにファーブラシ91に印加される(+)のバイアスにより、(+)に帯電される。(+)に帯電されたトナーは、1次転写位置で印加される転写電界により感光体40側に転写され、感光体クリーニング装置63で回収することができる。最初の1次転写部で最も感光体側へトナーは転写される。
【0057】
なお、画像を形成する色の順番は限定されるものではなく、画像形成装置の持つ狙いや特性によって異なってくる。
【0058】
なお、図示は省略するが、少なくとも感光体40を有し、前記画像形成手段18を構成する部分の全部または一部でプロセスカートリッジを形成し、このプロセスカートリッジを複写機本体100に対して一括して着脱自在としてメンテナンス性を向上するようにしてもよい。
【0059】
次に、本発明に用いられる感光体40を図面に沿って説明する。
図8は、本発明の電子写真感光体を表わす断面図であり、導電性支持体101上に、電荷発生物質と電荷輸送物質とを主成分とする単層感光層102が設けられている。
図9は、導電性支持体101上に、電荷発生物質を主成分とする電荷発生層103と、電荷輸送物質を主成分とする電荷輸送層104とが、積層された構成をとっている。
図10は、導電性支持体101上に、電荷発生物質と電荷輸送物質を主成分とする単層感光層102が設けられ、更に感光層表面に保護層105が設けられてなる。
図11は、導電性支持体101上に、電荷発生物質を主成分とする電荷発生層103と電荷輸送物質を主成分とする電荷輸送層104とが積層された構成をとっており、更に電荷輸送層上に保護層105が設けられてなる。
【0060】
上記導電性支持体101としては、体積抵抗率が1010Ωcm以下の導電性を示すもの、例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金などの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物を、蒸着またはスパッタリングにより、フィルム状もしくは円筒状のプラスチック、紙に被覆したもの、あるいは、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレスなどの板およびそれらを、押し出し、引き抜きなどの工法で素管化後、切削、超仕上げ、研摩などの表面処理した管などを使用することができる。また、特開昭52−36016号公報に開示されたエンドレスニッケルベルト、エンドレスステンレスベルトも導電性支持体101として用いることができる。
【0061】
この他、上記導電性支持体上に導電性粉体を適当な結着樹脂に分散して塗工したものについても、本発明の導電性支持体101として用いることができる。この導電性粉体としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、またアルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀などの金属粉、あるいは導電性酸化スズ、ITOなどの金属酸化物粉体などがあげられる。また、同時に用いられる結着樹脂には、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などの熱可塑性、熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂が挙げられる。このような導電性層は、これらの導電性粉体と結着樹脂を適当な溶剤、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、メチルエチルケトン、トルエンなどに分散して塗布することにより設けることができる。
【0062】
さらに、適当な円筒基体上にポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ゴム、テフロン(登録商標)などの素材に前記導電性粉体を含有させた熱収縮チューブによって導電性層を設けてなるものも、本発明の導電性支持体101として良好に用いることができる。
【0063】
本発明における感光層は電荷発生物質を電荷輸送層に分散させた単層型でも、電荷発生層と電荷輸送層を順次積層させた積層型でもよい。
はじめに電荷発生層103と電荷輸送層104を順次積層させた積層型感光体について説明する。
【0064】
電荷発生層103は、電荷発生物質を主成分とする層で、必要に応じてバインダー樹脂を用いることもある。電荷発生物質としては、無機系材料と有機系材料を用いることが出来る。
無機系材料には、結晶セレン、アモルファス・セレン、セレン−テルル、セレン−テルル−ハロゲン、セレン−ヒ素化合物や、アモルファス・シリコンなどが挙げられる。アモルファス・シリコンにおいては、ダングリングボンドを水素原子、ハロゲン原子でターミネートしたものや、ホウ素原子、リン原子などをドープしたものが良好に用いられる。
【0065】
一方、有機系材料としては、公知の材料を用いることが出来る。例えば、金属フタロシアニン、無金属フタロシアニンなどのフタロシアニン系顔料、アズレニウム塩顔料、スクエアリック酸メチン顔料、カルバゾール骨格を有するアゾ顔料、トリフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジベンゾチオフェン骨格を有するアゾ顔料、フルオレノン骨格を有するアゾ顔料、オキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ビススチルベン骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルオキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルカルバゾール骨格を有するアゾ顔料、ペリレン系顔料、アントラキノン系または多環キノン系顔料、キノンイミン系顔料、ジフェニルメタン及びトリフェニルメタン系顔料、ベンゾキノン及びナフトキノン系顔料、シアニン及びアゾメチン系顔料、インジゴイド系顔料、ビスベンズイミダゾール系顔料などが挙げられる。これらの電荷発生物質は、単独または2種以上の混合物として用いることが出来る。
【0066】
電荷発生層103に必要に応じて用いられるバインダー樹脂としては、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、ポリアリレート、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミドなどが用いられる。これらのバインダー樹脂は、単独または2種以上の混合物として用いることが出来る。また、必要に応じて低分子電荷輸送物質を添加してもよい。
【0067】
電荷発生層103に併用できる電荷輸送物質には電子輸送物質と正孔輸送物質とがある。
電子輸送物質としては、たとえばクロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイドなどの電子受容性物質が挙げられる。これらの電子輸送物質は、単独または2種以上の混合物として用いることが出来る。
【0068】
正孔輸送物質としては、以下に表される電子供与性物質が挙げられ、良好に用いられる。たとえば、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、トリフェニルアミン誘導体、9−(p−ジエチルアミノスチリルアントラセン)、1,1−ビス−(4−ジベンジルアミノフェニル)プロパン、スチリルアントラセン、スチリルピラゾリン、フェニルヒドラゾン類、α−フェニルスチルベン誘導体、チアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、フェナジン誘導体、アクリジン誘導体、ベンゾフラン誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、チオフェン誘導体などが挙げられる。これらの正孔輸送物質は、単独または2種以上の混合物として用いることが出来る。
【0069】
電荷発生層103は、電荷発生物質、溶媒及び結着樹脂を主成分とするが、その中には、増感剤、分散剤、界面活性剤、シリコーンオイル等のいかなる添加剤が含まれていても良い。
【0070】
電荷発生層103を形成する方法には、真空薄膜作製法と溶液分散系からのキャスティング法とが大きく挙げられる。前者の方法には、真空蒸着法、グロ−放電分解法、イオンプレ−ティング法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、CVD法などが用いられ、上述した無機系材料、有機系材料が良好に形成出来る。また、キャスティング法によって電荷発生層を設けるには、上述した無機系もしくは有機系電荷発生物質を必要ならばバインダー樹脂と共にテトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、ジオキサン、ジクロロエタン、ブタノンなどの溶媒を用いてボールミル、アトライタ−、サンドミルなどにより分散し、分散液を適度に希釈して塗布することにより、形成出来る。塗布は、浸漬塗工法やスプレ−コ−ト法、ビ−ドコ−ト法などを用いて行なうことが出来る。
以上のようにして設けられる電荷発生層103の膜厚は、0.01〜5μm程度が適当であり、好ましくは0.05〜2μmである。
【0071】
電荷輸送層104は、電荷輸送成分とバインダー成分を主成分とする混合物ないし共重合体を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを塗布、乾燥することにより形成出来る。電荷輸送層104の膜厚は、10〜100μm程度が適当であり、解像力が要求される場合、10〜30μm程度が適当である。
【0072】
本発明において、バインダー成分として用いることのできる高分子化合物としては、例えば、ポリスチレン、スチレン/アクリロニトリル共重合体、スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂などの熱可塑性又は熱硬化性樹脂が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの高分子化合物は単独または2種以上の混合物として、また、電荷輸送物質と共重合化して用いることができる。
【0073】
電荷輸送物質として用いることのできる材料は、上述の低分子型の電子輸送物質、正孔輸送物質が挙げられる。電荷輸送物質の使用量は高分子化合物100重量部に対して20〜200重量部、好ましくは50〜100重量部程度である。
【0074】
電荷輸送層塗工液を調製する際に使用できる分散溶媒としては、例えば、メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチルセロソルブなどのエーテル類、トルエン、キシレンなどの芳香族類、クロロベンゼン、ジクロロメタンなどのハロゲン類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類等を挙げることができる。
【0075】
更に、電荷輸送層104が感光体の最表面層になる場合には、少なくとも電荷輸送層104の表面部位にフィラー材料を含有する。フィラー材料としては、有機性フィラー材料と無機性フィラー材料とがある。有機性フィラー材料としては、ポリテトラフルオロエチレンのようなフッ素樹脂粉末、シリコ−ン樹脂粉末、a−カーボン粉末等が挙げられ、無機性フィラー材料としては、銅、スズ、アルミニウム、インジウムなどの金属粉末、シリカ、酸化錫、酸化亜鉛、酸化チタン、アルミナ、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化ビスマス、酸化カルシウム、アンチモンをドープした酸化錫、錫をドープした酸化インジウム等の金属酸化物、フッ化錫、フッ化カルシウム、フッ化アルミニウム等の金属フッ化物、チタン酸カリウム、窒化硼素などの無機材料が挙げられる。
【0076】
無機顔料からなるフィラーは、有機材料からなるフィラーに比べ硬度が高いため、潜像担持体の最表層の耐摩耗性をより向上させることができる。これにより、上記潜像担持体の最表層の摩耗をより防ぐことができる。ところが、一般的に、潜像担持体の耐摩耗性を向上させると該潜像担持体の表面部はほとんど摩耗しなくなるが、帯電時に発生するオゾン、NOx等の反応性ガスによって該表面部が低抵抗化し、次第に該表面部の静電荷が保持されなくなり、該静電荷が表面方向に移動してしまう。その結果、静電潜像が滲んでしまい、該静電潜像がトナーなどで現像されたときに見られる画像ボケや画像流れと呼ばれる異常画像が起こるようになる。そこで、本発明で用いるフィラーは1010Ωcm以上という高い抵抗を有することが好ましい。このようなフィラーを用いることで、潜像担持体の最表層の低抵抗化が抑えられ、上記異常画像の発生を大幅に抑制することができる。
特に、シリカ、酸化チタン、アルミナは、他の金属酸化物微粒子に比べ価格が安く入手も容易なため、潜像担持体の製造コスト低減を図ることが可能であり有効に使用できる。また、これらのフィラー材料は単独もしくは2種類以上を混合して用いられる。その中でも高い絶縁性を有し、熱安定性が高い上に、耐摩耗性が高い六方最密構造であるα型アルミナは、画像ボケの抑制や耐摩耗性の向上の点から特に有用である。
これらのフィラー材料は、電荷輸送物質や結着樹脂、溶媒等とともに適当な分散機を用いることにより分散できる。また、フィラーの一次粒径の平均は、0.01〜1.0μm、好ましくは0.05〜0.5μmである。
フィラーの平均一次粒径が0.01μmよりも小さすぎると耐摩耗性が不十分となる場合がある。一方、フィラーの平均一次粒径が0.5μmよりも大きすぎると潜像担持体に照射される光書き込み光が該フィラーで散乱して透過率が低下し、画像ボケや文字太りが生じてしまうことがある。
【0077】
表面層中のフィラー濃度は使用するフィラー種により、また感光体を使用する電子写真プロセス条件によっても異なるが、5〜60重量%が好ましい。
また、これらのフィラーを電荷輸送層全体に含有させることも可能であるが、露光部電位が高くなるような場合があるため、電荷輸送層104の最表面側が最もフィラー含有率が高く、導電性支持体101側が低くなるようにフィラー濃度傾斜を設けたり、電荷輸送層104を複数層にして、導電性支持体101側から表面側に向かい、フィラー濃度が順次高くしたりするような構成にすることが好ましい。例えば、電荷輸送層104を複数層に構成する場合には、フィラー量が異なる電荷輸送層形成用塗工液を複数用いて、導電性支持体101側から表面側に向かって、フィラー量の少ない塗工液から順次積層塗工するなどすればよい。この場合、電荷輸送層104のうち最表層側の層においては、全固形分に対するフィラーの比は3重量%以上、50重量%以下が好ましく、より好ましくは3重量%以上、30重量%以下である。一方、電荷輸送層104のうち最も導電性支持体101側の層においては5重量%以上、30重量%以下が好ましく、より好ましくは5重量%以上、10重量%以下である。
【0078】
次に感光層が単層構成の場合について述べる。単層感光層102は、電荷発生物質、電荷輸送物質および結着樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを塗布、乾燥することによって形成できる。また、必要により可塑剤やレベリング剤、酸化防止剤等を添加することもできる。
【0079】
結着樹脂としては、先に電荷輸送層104で挙げた結着樹脂のほかに、電荷発生層103で挙げた結着樹脂を混合して用いてもよい。結着樹脂100重量部に対する電荷発生物質の量は5〜40重量部が好ましく、電荷輸送物質の量は0〜190重量部が好ましく、さらに好ましくは50〜150重量部である。単層感光層102は、電荷発生物質、結着樹脂を電荷輸送物質とともにテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロエタン、シクロヘキサン等の溶媒を用いて分散機等で分散した塗工液を、浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコートなどで塗工して形成できる。単層感光層102の膜厚は、5〜25μm程度が適当である。
【0080】
単層感光層102が最表面層になるような構成においては、少なくとも感光層表面にフィラーを含有させる。この場合にも、前述の電荷輸送層104の場合と同様に、感光層全体にフィラーを含有することもできるが、フィラー濃度勾配を設けるか、複数層の感光層の構成とし、フィラー濃度を順次変えた構成にすることは有効な手段である。フィラー材料としては前述のものを単独、または2種類以上混合して用いることが出来る。
【0081】
本発明の感光体においては、図10や図11に示すように、保護層105が感光層の上に設けられることもある。保護層105に使用される材料としてはABS樹脂、ACS樹脂、オレフィン−ビニルモノマー共重合体、塩素化ポリエーテル、アリール樹脂、フェノール樹脂、ポリアセタール、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアクリレート、ポリアリルスルホン、ポリブチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、アクリル樹脂、ポリメチルベンテン、ポリプロピレン、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、ポリスチレン、ポリアリレート、AS樹脂、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エポキシ樹脂等の樹脂が挙げられる。
【0082】
また、保護層105を用いる場合、該保護層中にフィラー材料を添加する。フィラー材料としては、前述のものを用いることが出来、また、これらのフィラー材料は単独もしくは2種類以上を混合して用いられる。
【0083】
これらのフィラー材料は、電荷輸送物質や結着樹脂、溶媒等とともにボールミル、アトライター、サンドミル、超音波などの従来方法を用いて分散することができる。フィラーの一次粒径の平均は、0.01〜0.8μmであることが保護層105等の光透過率や耐摩耗性の点から好ましい。また、保護層105に電荷輸送層104で挙げた電荷輸送物質を添加することは、画質向上に対して有効な手段である。
【0084】
保護層105の形成法としては、浸漬塗工法、スプレーコート、ビートコート、ノズルコート、スピナーコート、リングコート等の従来方法を用いることができる。なお保護層105の厚さは0.1〜10μm程度が適当である。
また、保護層105の膜厚によっては、前述の電荷輸送層104で述べたように、膜中のフィラー濃度に傾斜を設けてもよい。すなわち、保護層105の膜厚が厚い場合、電荷輸送層104で述べた理由で導電性支持体101側から表面側に向かって、フィラー含有量が大きくなるようにすることが好ましい。
【0085】
本発明の感光体においては、最表層の静止摩擦係数の範囲がオイラーベルト法で0.1〜0.7である必要があり、さらに好ましくは0.1〜0.5の範囲である。ここで、本発明で感光体表面の静止摩擦係数の定量化方法として採用しているオイラーベルト法について、以下に説明する。
円筒型の感光体の外周部分1/4に、中厚上質紙(リコー社製TYPE6200)を紙すき方向が長手方向になるように切断したベルト状測定部材を接触させ、その一方(下端)に荷重(100g)をかけ、もう一方にフォースゲージをつないだ後、このフォースゲージを一定速度で移動させ、ベルトが移動開始した際のフォースゲージの値を読みとり、下記の数1に示す式により算出する。
【数1】
μs = 2/π×ln(F/W)
ただし、μsは静止摩擦係数、Fはフォースゲージ読みとり値(g)、Wは荷重(100g)である。
【0086】
静止摩擦係数が小さすぎる場合、感光体表面と被転写体表面との間が滑りやすく、上述のような色ズレやバンディング画像抑制、また転写性向上による虫食い画像も抑制されることが期待できるが、その反面、トナーが感光体表面に付きにくくなり、所望の画像が得られなくなってしまう場合がある。また、感光体表面を摺擦するクリーニングブレードが滑りやすくなり、帯電時に発生し感光体表面に付着する低抵抗な放電生成物を掻き取ることが困難となる。この放電生成物が感光体表面に存在すると、特に高湿環境下において、画像流れなどの異常画像を引き起こす要因となる。また、摩擦係数が0.7より大きい場合は、感光体表面と被転写体表面が滑りにくくなりすぎて、上述のようなバンディング画像を引き起こしたり、転写効率の低下による虫食い画像の原因となる場合がある。
【0087】
本発明の感光体においては、導電性支持体101と感光層との間に、図示しない下引き層を設けることができる。この下引き層は一般には樹脂を主成分とするが、これらの樹脂はその上に感光層を溶剤で塗布することを考えると、一般の有機溶剤に対して耐溶剤性の高い樹脂であることが望ましい。このような樹脂としては、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂等が挙げられる。また、下引き層にはモアレ防止、残留電位の低減等のために酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で例示できる金属酸化物の微粉末顔料を加えてもよい。
【0088】
これらの下引き層は、前述の感光層の如く適当な溶媒及び塗工法を用いて形成することができる。更に本発明の下引き層として、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップリング剤等を使用することもできる。この他、本発明の下引き層には、Alを陽極酸化にて設けたものや、ポリパラキシリレン(パリレン)等の有機物やSiO、SnO、TiO、ITO、CeO等の無機物を真空薄膜作成法にて設けたものも良好に使用できる。このほかにも公知のものを用いることができる。下引き層の膜厚は0〜20μmが適当であり、このましくは2μm〜10μmである。
【0089】
本発明の感光体においては、感光層と保護層105との間に、図示しない中間層を設けることも可能である。この中間層には、一般にバインダー樹脂を主成分として用いる。これら樹脂としては、ポリアミド、アルコール可溶性ナイロン、水溶性ポリビニルブチラール、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコールなどが挙げられる。中間層の形成法としては、前述のごとく一般に用いられる塗布法が採用される。なお、中間層の厚さは0.05〜2μm程度が適当である。
【0090】
本発明においては、耐環境性の改善のため、とりわけ、感度低下、残留電位の上昇を防止する目的で、電荷発生層103、電荷輸送層104、下引き層(不図示)、保護層105、中間層(不図示)等の各層に、酸化防止剤、可塑剤、滑剤、紫外線吸収剤、低分子電荷輸送物質およびレベリング剤を添加することが出来る。これらの化合物の代表的な材料を以下に記す。
【0091】
各層に添加できる酸化防止剤として、例えば下記のものが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
(a)フェノール系化合物
2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、n-オクタデシル-3-(4'-ヒドロキシ-3',5'-ジ-t-ブチルフェノール)、2,2'−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2'−メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4'−チオビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4'−ブチリデンビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−[メチレン−3−(3',5'−ジ−t−ブチル−4'−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、ビス[3,3'−ビス(4'−ヒドロキシ−3'−t−ブチルフェニル)ブチリックアッシド]クリコールエステル、トコフェロール類など。
【0092】
(b)パラフェニレンジアミン類
N−フェニル−N'−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N'−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N,N'−ジ−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N'−ジメチル−N,N'−ジ−t−ブチル−p−フェニレンジアミンなど。
【0093】
(c)ハイドロキノン類
2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノン、2,6−ジドデシルハイドロキノン、2−ドデシルハイドロキノン、2−ドデシル−5−クロロハイドロキノン、2−t−オクチル−5−メチルハイドロキノン、2−(2−オクタデセニル)−5−メチルハイドロキノンなど。
【0094】
(d)有機硫黄化合物類
ジラウリル−3,3'−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3'−チオジプロピオネート、ジテトラデシル−3,3'−チオジプロピオネートなど。
【0095】
(e)有機燐化合物類
トリフェニルホスフィン、トリ(ノニルフェニル)ホスフィン、トリ(ジノニルフェニル)ホスフィン、トリクレジルホスフィン、トリ(2,4−ジブチルフェノキシ)ホスフィンなど。
【0096】
各層に添加できる可塑剤として、例えば下記のものが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
(a)リン酸エステル系可塑剤
リン酸トリフェニル、リン酸トリクレジル、リン酸トリオクチル、リン酸オクチルジフェニル、リン酸トリクロルエチル、リン酸クレジルジフェニル、リン酸トリブチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、リン酸トリフェニルなど。
【0097】
(b)フタル酸エステル系可塑剤
フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジイソブチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジイソオクチル、フタル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジノニル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジウンデシル、フタル酸ジトリデシル、フタル酸ジシクロヘキシル、フタル酸ブチルベンジル、フタル酸ブチルラウリル、フタル酸メチルオレイル、フタル酸オクチルデシル、フマル酸ジブチル、フマル酸ジオクチルなど。
【0098】
(c)芳香族カルボン酸エステル系可塑剤
トリメリット酸トリオクチル、トリメリット酸トリ−n−オクチル、オキシ安息香酸オクチルなど。
【0099】
(d)脂肪族二塩基酸エステル系可塑剤
アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジ−n−ヘキシル、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、アジピン酸ジ−n−オクチル、アジピン酸−n−オクチル−n−デシル、アジピン酸ジイソデシル、アジピン酸ジカプリル、アゼライン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジメチル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジ−n−オクチル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジ−2−エトキシエチル、コハク酸ジオクチル、コハク酸ジイソデシル、テトラヒドロフタル酸ジオクチル、テトラヒドロフタル酸ジ−n−オクチルなど。
【0100】
(e)脂肪酸エステル誘導体
オレイン酸ブチル、グリセリンモノオレイン酸エステル、アセチルリシノール酸メチル、ペンタエリスリトールエステル、ジペンタエリスリトールヘキサエステル、トリアセチン、トリブチリンなど。
【0101】
(f)オキシ酸エステル系可塑剤
アセチルリシノール酸メチル、アセチルリシノール酸ブチル、ブチルフタリルブチルグリコレート、アセチルクエン酸トリブチルなど。
【0102】
(g)エポキシ可塑剤
エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシステアリン酸ブチル、エポキシステアリン酸デシル、エポキシステアリン酸オクチル、エポキシステアリン酸ベンジル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジデシルなど。
【0103】
(h)二価アルコールエステル系可塑剤
ジエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジ−2−エチルブチラートなど。
【0104】
(i)含塩素可塑剤
塩素化パラフィン、塩素化ジフェニル、塩素化脂肪酸メチル、メトキシ塩素化脂肪酸メチルなど。
【0105】
(j)ポリエステル系可塑剤
ポリプロピレンアジペート、ポリプロピレンセバケート、ポリエステル、アセチル化ポリエステルなど。
【0106】
(k)スルホン酸誘導体
p-トルエンスルホンアミド、o−トルエンスルホンアミド、p−トルエンスルホンエチルアミド、o−トルエンスルホンエチルアミド、トルエンスルホン−N−エチルアミド、p−トルエンスルホン−N−シクロヘキシルアミドなど。
【0107】
(l)クエン酸誘導体
クエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリエチル、クエン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリ−2−エチルヘキシル、アセチルクエン酸−n−オクチルデシルなど。
【0108】
(m)その他
ターフェニル、部分水添ターフェニル、ショウノウ、2−ニトロジフェニル、ジノニルナフタリン、アビエチン酸メチルなど。
【0109】
各層に添加できる滑剤としては、例えば下記のものが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
(a)炭化水素系化合物
流動パラフィン、パラフィンワックス、マイクロワックス、低重合ポリエチレンなど。
【0110】
(b)脂肪酸系化合物
ラウリン酸、ミリスチン酸、パルチミン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸など。
【0111】
(c)脂肪酸アミド系化合物
ステアリルアミド、パルミチルアミド、オレインアミド、メチレンビスステアロアミド、エチレンビスステアロアミドなど。
【0112】
(d)エステル系化合物
脂肪酸の低級アルコールエステル、脂肪酸の多価アルコールエステル、脂肪酸ポリグリコールエステルなど。
【0113】
(e)アルコール系化合物
セチルアルコール、ステアリルアルコール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリグリセロールなど。
【0114】
(f)金属石けん
ステアリン酸鉛、ステアリン酸カドミウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムなど。
【0115】
(g)天然ワックス
カルナバロウ、カンデリラロウ、蜜ロウ、鯨ロウ、イボタロウ、モンタンロウなど。
【0116】
(h)その他
シリコーン化合物、フッ素化合物など。
【0117】
各層に添加できる紫外線吸収剤として、例えば下記のものが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
(a)ベンゾフェノン系
2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2',4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,2',4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2'−ジヒドロキシ4−メトキシベンゾフェノンなど。
【0118】
(b)サルシレート系
フェニルサルシレート、2,4ジ−t−ブチルフェニル3,5−ジ−t−ブチル4ヒドロキシベンゾエートなど。
【0119】
(c)ベンゾトリアゾール系
(2'−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、(2'−ヒドロキシ5'−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、(2'−ヒドロキシ5'−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、(2'−ヒドロキシ3'−ターシャリブチル5'−メチルフェニル)5−クロロベンゾトリアゾールなど。
【0120】
(d)シアノアクリレート系
エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、メチル2−カルボメトキシ3(パラメトキシ)アクリレートなど。
【0121】
(e)クエンチャー(金属錯塩系)
ニッケル(2,2'チオビス(4−t-オクチル)フェノレート)ノルマルブチルアミン、ニッケルジブチルジチオカルバメート、ニッケルジブチルジチオカルバメート、コバルトジシクロヘキシルジチオホスフェートなど。
【0122】
(f)HALS(ヒンダードアミン)
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、1−[2−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル]−4−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕−2,2,6,6−テトラメチルピリジン、8−ベンジル−7,7,9,9−テトラメチル−3−オクチル−1,3,8−トリアザスピロ〔4,5〕ウンデカン−2,4−ジオン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンなど。
【0123】
以下、本発明を実施例を挙げてさらに具体的に説明するが、これにより本発明の態様が限定されるものではない。なお、以下の説明中の部は、いずれも重量基準である。
【0124】
〔実施例1〕
アルキッド樹脂(ベッコライトM6401−50(大日本インキ化学工業社製))15重量部、メラミン樹脂(スーパーベッカミンG−821−60(大日本インキ化学工業社製))10重量部をメチルエチルケトン150重量部に溶解し、これにアルミナ、酸化ジルコニウムで表面処理された酸化チタン粉末(タイペークCR−97(石原産業社製))80重量部、アルミナで表面処理された酸化チタン(タイペークCR−67(石原産業社製))10部を加えボールミルで24時間分散し、下引層用塗工液を作製した。これを直径φ30mm、長さ340mm、厚み1mmのアルミニウム管に浸漬塗工法によって塗工し130℃20分間乾燥して、厚み2μmの下引き層を形成した。
【0125】
次に、ポリビニールブチラール樹脂(エスレックHL−S(積水化学工業社製))4重量部をシクロヘキサノン150重量部に溶解し、これを下記構造式(化1)に示すトリスアゾ顔料10重量部に加え、ボールミルで48時間分散後、さらにシクロヘキサノン210重量部を加えて3時間分散を行った。これを容器に取り出し固形分が1.5重量%となるようにシクロヘキサノンで稀釈した。こうして得られた電荷発生層用塗工液を前記下引き層上に浸漬塗工法によって塗工し130℃20分間乾燥し厚み0.2μmの電荷発生層を形成した。
【化1】
Figure 0003786628
【0126】
次に、テトラヒドロフラン100重量部に、ビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂10重量部、シリコンオイル(KF−50(信越化学工業社製))0.002重量部を溶解し、これに下記構造式(化2)の電荷輸送物質8重量部を加えて電荷輸送層用塗工液を作製した。こうして得られた電荷輸送層用塗工液を電荷発生層上に浸漬塗工法によって塗工し、その後110℃20分間乾燥し、厚み20μmの電荷輸送層を形成し、電子写真感光体を作製した。
【化2】
Figure 0003786628
【0127】
次に、テトラヒドロフラン80重量部とシクロヘキサノン280重量部の混合溶媒に、ビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂4重量部を溶解し、アルミナ微粒子0.7重量部を加えて、ボールミルで2時間分散し、保護層用塗工液を作製した。こうして得られた保護層用塗工液を電荷輸送層上にスプレー塗工法によって塗工し、その後110℃20分間乾燥し、厚み5μmの保護層を形成し、電子写真感光体を作製した。この電子写真感光体のオイラーベルト法で測定した表面の静止摩擦係数は0.42であった。
【0128】
同様にして4本の電子写真感光体を作製し、図1の画像形成装置(中間転写体として、カーボンを分散したPVDF樹脂ベルトを用いた)に搭載して、初期画像、及び、A4全面モノクロ(黒色)ハーフトーン画像10万枚、A4全面フルカラーハーフトーン画像10万枚、合計20万枚出力した後の画像について評価を行った。このとき、感光体表面速度と中間転写体10の表面速度の速度差が計算上0となるようにして感光体と中間転写体10を駆動させた。なお、実際は、部品の誤差や駆動系の誤差などでわずかな速度差が存在するものと考えられる。また、初期の感光層の膜厚と20万枚画像出力後の黒用感光体の感光層の膜厚を渦電流式膜厚計(フィッシャースコープMMS:フィッシャー製)を用いて測定し、その差を算出することで感光層の摩耗量の測定を行ったところ、塗膜の摩耗量は5.9μmであった。さらに20万枚画像出力後の静止摩擦係数も測定したところ、0.58であった。
【0129】
また、表面層である、保護層の体積抵抗は以下の方法で行った。
アルミ板上に上記保護層形成用塗工液を塗布し、25μmの保護層を形成し、体積抵抗測定用サンプルを作成した。これを、静電特性測定装置(EPA−8100:川口電機製)に搭載して、コロトロン帯電器で帯電を行い、その通過電荷量と表面電位に平版コンデンサーモデルを適用して、C=Q/V(C:静電容量、Q:電荷量、V:表面電位)から静電容量Cを算出する。つぎに、暗所で表面電位の減衰を行い、以下の近似式を用いて暗抵抗R(Ωcm)を算出する。
V1=V0・e−αt
α=1/RC (Q=CV、−dQ/dt=V/Rより導かれる)
V1:暗減衰t秒後の表面電位
V0:初期表面電位
t:暗減衰時間
R:暗抵抗(Ωcm
得られた暗抵抗Rと膜厚25μmから体積抵抗R‘(Ωcm)を算出した。
【0130】
〔実施例2〕
実施例1の保護層用塗工液に上記構造式(化2)の電荷輸送物質3重量部を加えて保護層用塗工液とし、実施例1と同様にして4本の電子写真感光体を作成した。これらを図1の画像形成装置に搭載して実施例1と同様の画像評価、摩耗量測定、静止摩擦係数の測定を行った。
【0131】
〔実施例3〕
実施例2の保護層用塗工液にアルミナ微粒子のかわりに酸化チタン微粒子を用いた以外は、実施例2と同様にして4本の電子写真感光体を作成した。これらを図1の画像形成装置に搭載して実施例2と同様の画像評価、摩耗量測定、静止摩擦係数の測定を行った。
【0132】
〔実施例4〕
実施例2の保護層用塗工液にアルミナ微粒子のかわりにシリカ微粒子を用いた以外は、実施例2と同様にして4本の電子写真感光体を作成した。これらを図1の画像形成装置に搭載して実施例2と同様の画像評価、摩耗量測定、静止摩擦係数の測定を行った。
【0133】
〔実施例5〕
実施例2のアルミナ微粒子0.7部を1.4部にかえた以外は実施例2と同様にして4本の電子写真感光体を作成した。これらを図1の画像形成装置に搭載して実施例2と同様の画像評価、摩耗量測定、静止摩擦係数の測定を行った。
【0134】
〔実施例6〕
実施例2のアルミナ微粒子0.7部を0.14部にかえた以外は実施例2と同様にして4本の電子写真感光体を作成した。これらを図1の画像形成装置に搭載して実施例2と同様の画像評価、摩耗量測定、静止摩擦係数の測定を行った。
【0135】
〔実施例7〕
実施例2の保護層形成用塗工液中にシリコーンオイルSH200(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)0.8部添加した以外は実施例2と同様にして4本の電子写真感光体を作成した。これらを図1の画像形成装置に搭載して実施例2と同様の画像評価、摩耗量測定、静止摩擦係数の測定を行った。
【0136】
〔実施例8〕
電子写真感光体の表面速度が、中間転写体10の表面速度よりも計算上1%速くなるようにして感光体と中間転写体10が駆動するようにした以外は実施例2と同様の画像評価、摩耗量測定、静止摩擦係数の測定を行った。
【0137】
〔実施例9〕
実施例2の画像形成装置において、中間転写体10を以下の製造例によって作製したものを用いた以外は実施例2と同様にして、通紙試験後、画像評価を行った。
【0138】
〔弾性中間転写ベルトの製造例〕
PVDF100重量部に対して、カーボンブラック18重量部、分散剤3重量部、トルエン400重量部を均一に分散させた分散液に円筒形の型を浸け10[mm/s]で静かに引き上げ室温にて乾燥をさせ75[μm]のPVDFの均一な膜を形成した。75[μm]の膜が形成されている型を繰り返し上記条件で溶液に円筒形の型を浸け10[mm/s]で静かに引き上げ室温乾燥させ150[μm]のPVDFベルトを形成した。これに、ポリウレタンプレポリマー100重量部、硬化剤(イソシアネート)3重量部、カーボンブラック20重量部、分散剤3重量部、MEK500重量部を均一分散させた分散液に上記150[μm]PVDFが形成されている円筒形型を浸け30[mm/s]で引き上げを行い自然乾燥を行った。乾燥後繰り返しを行い狙いの150[μm]のウレタンポリマー層を形成させた。
さらに表層用にポリウレタンプレポリマー100重量部、硬化剤(イソシアネート)3重量部、PTFE微粉末粉体50重量部、分散剤4重量部、MEK500重量部を均一分散させた。
【0139】
上記150[μm]のウレタンプレポリマーが形成されている円筒形型を浸け30[mm/s]で引き上げを行い自然乾燥を行った。乾燥後繰り返しを行い5[μm]のPTFEが均一に分散されたウレタンポリマーの表層を形成させた。室温で乾燥後130[℃]、2時間の架橋を行い樹脂層;150[μm]、弾性層;150[μm]、表層;5[μm]の3層構成転写ベルトを得た。
【0140】
〔比較例1〕
電子写真感光体の表面速度が、中間転写体10の表面速度よりも計算上2%速くなるようにして感光体と中間転写体10が駆動するようにした以外は実施例2と同様の画像評価、摩耗量測定、静止摩擦係数の測定を行った。
【0141】
〔比較例2〕
電荷輸送層の膜厚を25μmとして、保護層を設けなかった以外は実施例1と同様にして4本の電子写真感光体を作製し、図1の画像形成装置に搭載して実施例1と同様の試験を行ったところ、A4全面モノクロ(黒色)ハーフトーン画像10万枚出力した段階で、地肌汚れ、バンディング画像の異常画像が発生した。またこの時の感光体の摩耗量は15μmであった。
【0142】
〔比較例3〕
実施例7の電子写真感光体表面にあらかじめステアリン酸亜鉛を塗布した後、図1の画像形成装置に搭載して実施例1と同様の画像評価を行ったところ、初期から画像濃度が低い異常画像が出力された。またこの時の感光体表面の静止摩擦係数は0.06であった。
【0143】
〔比較例4〕
実施例2の電子写真感光体に帯電、露光が繰り返し行える試験装置を用いて、あらかじめ静電疲労を施した後、図1の画像形成装置に搭載して実施例1と同様の画像評価を行ったところ、初期からバンディング画像が発生した。また、この時の感光体表面の静止摩擦係数は0.81であった。
【0144】
こうして得られた画像評価、摩耗量、最表層の体積抵抗値の測定結果を表1にまとめる。
【0145】
【表1】
Figure 0003786628
【0146】
表1に示す評価結果から判るように、少なくともフィラーと結着樹脂からなる最表層を有する感光体について、感光体表面の静止摩擦係数がオイラーベルト法で0.1〜0.7であり、かつ、感光体の表面速度と中間転写体の表面速度の差が1%以下である場合、色ズレ、バンディング画像、画像濃度不足等のない、良好な画像を長期にわたって出力することができる。
【0147】
以上、本実施形態の画像形成装置によれば、潜像担持体としての感光体40の表面の静止摩擦係数がオイラーベルト法で0.1〜0.7であり、かつ、その感光体40の表面速度と被転写体としての中間転写体10の表面速度の差が1%以下に設定されている。また、その感光体40は少なくともフィラーと結着樹脂からなる最表層を有している。これにより、長期間使用してもバンディング画像のない良好なフルカラー画像を安定して出力することができる。
また、本実施形態の画像形成装置は、感光体40上のトナー像を直接印加方式により中間転写体10に転写して、その中間転写体10上に複数のトナー像を重ね合わせた画像を形成する。感光体40から中間転写体10にトナー画像を転写する方式としては、間接転写方式と直接印加方式とがあるが、上述したように、間接転写方式の方が、4つの感光体間の距離をより短くできる。よって、装置の小型化、省コスト化を図ることができる。
また、本実施形態の画像形成装置では、導電性支持体101上に感光層102を設けて感光体40を構成し、その感光体40の最表層のフィラー含有率が、その導電性支持体101側よりも表面側で高く設定されている。従来提案されてきた技術では、感光層102中のフィラー濃度が所定濃度を越えて高濃度化すると(例えば5wt%以上)、静電特性上の不具合、例えば激しい感度劣化や残留電位上昇を招き、感光体としての機能を失ってしまうケースが多かった。しかし、本実施形態の画像形成装置では、感光体40の最表層のフィラー含有率を導電性支持体101側よりも表面側で高いため、静電特性上の不具合を解消することが可能となり、同時に十分な高耐久化が可能となる。
また、本実施形態の画像形成装置は、被転写体が中間転写体10であり、複数の感光体40上に現像されたトナー像を中間転写体10上に順次重ね合わせて一次転写したのち、その中間転写体10上に一次転写された重ね合わせトナー像を記録材としてのシート上に一括して二次転写する中間転写手段を有する。これにより、複数色のトナー画像を中間転写体上に順次重ね合わせてカラー画像を形成し、該カラー画像を記録材上に一括で二次転写してカラー画像を得るという、間接転写方式で画像を形成することができる。上記間接転写方式では、例えば、感光体40からシートに画像を直接転写する直接転写方式に比べ、2次転写位置を比較的自由に設定することができるので装置の小型化が図れるといった利点がある。
また、本実施形態の画像形成装置の中間転写体10は、シームレスベルト状で、かつ、少なくとも外周面部を弾性部材で構成した弾性ベルトである。カラー画像は通常4色の着色トナーで形成される。1枚のカラー画像には、1層から4層までのトナー層が形成されている。トナー層は1次転写(感光体40から中間転写体10への転写)や、2次転写(中間転写体10からシートへの転写)を通過することで圧力を受け、トナー同士の凝集力が高くなる。トナー同士の凝集力が高くなると文字の中抜けやベタ部画像のエッジ抜けの現象が発生しやすくなる。特に、従来から用いられている樹脂ベルトでは硬度が高くトナー層に応じて変形しないため、トナー層を圧縮させやすく文字の中抜け現象が発生しやすくなる。また、最近はフルカラー画像を様々な用紙、例えば和紙や意図的に凹凸を付けた用紙に形成したいという要求が高くなってきている。しかし、平滑性の悪い用紙は転写時にトナーと空隙が発生しやすく、虫食いと呼ばれる転写抜けが発生しやすくなる。密着性を高めるために2次転写部の転写圧を高めると、トナー層の凝縮力を高めることになり、上述したような文字の中抜けを発生させることになる。しかし、本実施形態の画像形成装置では、中間転写体10が弾性ベルトであり、該弾性ベルトは樹脂ベルトに比べ硬度が低いため、転写部でトナー層や平滑性の悪い用紙に対応して変形する。つまり、上記弾性ベルトは局部的な凹凸に追従して変形するため、過度にトナー層に対して転写圧を高めることなく、良好な密着性が得られる。これにより、文字の中抜けが無く、しかも平面性の悪い用紙に対しても均一性の優れた転写画像を得ることができる。
【0148】
【発明の効果】
請求項1乃至6の発明によれば、いわゆるタンデム型画像形成装置について、潜像担持体の経時的な外径変化を抑えることができ、また、潜像担持体と被転写体との間でスリップによる大きなズレが生じにくいため、色ズレやバンディングといった異常画像の発生を長期に渡って防止することができるという優れた効果がある。。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態に係るタンデム型画像形成装置の概略構成図。
【図2】 図1における感光体周辺の拡大図。
【図3】 図1における画像形成装置の要部拡大図。
【図4】 トナーリサイクル装置の一例の概略斜視図。
【図5】 現像装置の一例の概略斜視図。
【図6】 中間転写タンデムプロセスを例示する概略図(間接転写方式)。
【図7】 中間転写タンデムプロセスを例示する概略図(直接転写方式)。
【図8】 電子写真感光体の層構成の一例の断面図。
【図9】 電子写真感光体の層構成の他の一例の断面図。
【図10】 電子写真感光体の層構成のさらに他の一例の断面図。
【図11】 電子写真感光体の層構成のさらに他の一例の断面図。
【図12】 間接転写方式のタンデム型画像形成装置の要部を示す概略構成図。
【符号の説明】
10中間転写体
17ベルトクリーニング装置
18Bk、18Y、18M、18C画像形成ユニット
20タンデム画像形成装置
222次転写装置
242次転写ベルト
25定着装置
40Bk、40Y、40M、40C感光体ドラム
42給紙ローラ
61Bk、61Y、61M、61C現像ユニット
62一次転写装置(転写ローラ)
63Bk、63Y、63M、63C感光体クリーニング装置
64除電装置
65現像スリーブ
66攪拌部
67現像部
68スクリュ
70現像ケース
71トナー濃度センサ
76ファーブラシ
77金属製電界ローラ
80トナーリサイクル装置
100 複写装置本体
101 導電性支持体
102 単層感光層
103 電荷発生層
104 電荷輸送層
105 保護層
200 給紙テーブル
300 スキャナ
400 原稿自動搬送装置
603BK、603Y バイアスローラ
603BK’、603Y’ 補助ローラ

Claims (6)

  1. 静電潜像を担持するための潜像担持体と、
    該潜像担持体表面を帯電させるための帯電手段と、
    該潜像担持体上に静電潜像を形成するための潜像形成手段と、
    該静電潜像を現像してトナー像化するための現像手段と、
    該潜像担持体上のトナー像を被転写体上に転写するための転写手段とを有する画像形成手段を複数個備え、
    且つ、該複数個の画像形成手段の各潜像担持体の表面に順次対向するように該被転写体表面を移動させる被転写体表面移動手段を備えた画像形成装置において、
    上記潜像担持体表面の静止摩擦係数がオイラーベルト法で0.1〜0.7であり、該潜像担持体の表面速度と上記被転写体の表面速度の差が1%以下であって、
    上記潜像担持体が少なくともフィラーと結着樹脂からなる最表層を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    上記潜像担持体上のトナー像を直接印加方式により上記被転写体に転写して、該被転写体上に複数のトナー像を重ね合わせた画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1又は2の画像形成装置において、
    導電性支持体上に感光層を設けて上記潜像担持体を構成し、
    該潜像担持体の最表層のフィラー含有率が、該導電性支持体側よりも表面側で高く設定されていることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1、2又は3の画像形成装置において、
    上記被転写体が中間転写体であり、上記複数の潜像担持体上に現像されたトナー像を該中間転写体上に順次重ね合わせて一次転写したのち、該中間転写体上に一次転写された重ね合わせトナー像を記録材上に一括して二次転写する中間転写手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項4の画像形成装置において、
    上記中間転写体が、シームレスベルト状で、かつ、少なくとも外周面部を弾性部材で構成した弾性ベルトであることを特徴とする画像形成装置。
  6. 帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段及びクリ−ニング手段のうちの少なくとも1つと、潜像担持体とを備えた請求項1に記載の画像形成装置用のプロセスカートリッジにおいて、
    上記潜像担持体表面の静止摩擦係数がオイラーベルト法で0.1〜0.7であり、
    上記潜像担持体が少なくともフィラーと結着樹脂からなる最表層を有することを特徴とするプロセスカートリッジ。
JP2002184549A 2001-06-26 2002-06-25 画像形成装置及び該装置に用いられるプロセスカートリッジ Expired - Lifetime JP3786628B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002184549A JP3786628B2 (ja) 2001-06-26 2002-06-25 画像形成装置及び該装置に用いられるプロセスカートリッジ

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001192317 2001-06-26
JP2001-192317 2001-06-26
JP2002184549A JP3786628B2 (ja) 2001-06-26 2002-06-25 画像形成装置及び該装置に用いられるプロセスカートリッジ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003084476A JP2003084476A (ja) 2003-03-19
JP3786628B2 true JP3786628B2 (ja) 2006-06-14

Family

ID=26617542

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002184549A Expired - Lifetime JP3786628B2 (ja) 2001-06-26 2002-06-25 画像形成装置及び該装置に用いられるプロセスカートリッジ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3786628B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4668545B2 (ja) * 2003-07-30 2011-04-13 株式会社リコー 画像形成装置
JP2006126662A (ja) 2004-10-29 2006-05-18 Brother Ind Ltd 画像形成装置およびベルト装置
JP2007178619A (ja) 2005-12-27 2007-07-12 Ricoh Co Ltd 画像形成装置、プロセスユニット及び画像形成方法
JP2007206626A (ja) * 2006-02-06 2007-08-16 Ricoh Co Ltd 像担持体、プロセスカートリッジ、および画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003084476A (ja) 2003-03-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4917409B2 (ja) 画像形成装置、画像形成方法、及びプロセスカートリッジ
JP3847583B2 (ja) 電子写真装置および電子写真装置用プロセスカートリッジ
JP4928230B2 (ja) 画像形成装置、画像形成方法、及びプロセスカートリッジ
JP2003262965A (ja) 画像形成装置
JP2006259661A (ja) 潤滑剤供給装置および画像形成装置
JP2008224729A (ja) 画像形成装置、画像形成方法、及びプロセスカートリッジ
JP5084225B2 (ja) 画像形成装置および画像形成方法
US6803162B2 (en) Electrophotographic image forming apparatus, photoreceptor therefor and method for manufacturing the photoreceptor
JP3786628B2 (ja) 画像形成装置及び該装置に用いられるプロセスカートリッジ
JP3963440B2 (ja) 電子写真感光体及びその製造方法、並びに該電子写真感光体を用いた画像形成方法、画像形成装置、及び画像形成用プロセスカートリッジ
JP3847584B2 (ja) 電子写真装置、電子写真装置用プロセスカートリッジ、電子写真感光体及びその製造方法
JP4121292B2 (ja) 画像形成装置
JP4206207B2 (ja) 画像形成装置
JP2006011375A (ja) クリーニングブレードを備えた画像形成装置及びプロセスカートリッジ
JP2009053400A (ja) 画像形成装置、画像形成方法、及びプロセスカートリッジ
JP2001330976A (ja) フルカラー電子写真装置
JP3936517B2 (ja) フルカラー電子写真装置
JP3777503B2 (ja) 電子写真感光体、その製造方法、それを用いた画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ
JP2003057855A (ja) 画像形成装置及び該装置に用いられるプロセスカートリッジ
JP2004004461A (ja) 電子写真感光体、それを用いたプロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法
JP4073021B2 (ja) 電子写真感光体、それを用いた画像形成方法、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ
JP2008096724A (ja) 画像形成装置
JP5047696B2 (ja) 画像形成装置、画像形成方法、及びプロセスカートリッジ
JP2003280320A (ja) 画像形成装置
JP5545469B2 (ja) 電子写真感光体、それを用いた電子写真方法、電子写真装置及びプロセスカートリッジ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040224

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051125

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051202

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060124

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060217

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060320

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3786628

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100331

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110331

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120331

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130331

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140331

Year of fee payment: 8

EXPY Cancellation because of completion of term