JP6269944B2 - サイドエアバッグ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、乗員と車室内の側部との間でサイドエアバッグを展開させるサイドエアバッグ装置に関する。
自動車(車両)では、シートに着座した乗員を車両の側面衝突時の衝撃から保護するため、特許文献1にも開示されているようにサイドエアバッグ装置が装備される場合がある。
サイドエアバッグ装置の多くは、シートを構成するシートバックのドア側の側部に、インフレータとサイドエアバッグを収納した構造が用いられ、側面衝突が生ずると、折り畳んだサイドエアバッグが、インフレータから発生するガスにより膨張しながら展開する。このサイドエアバッグがシートに着座した乗員とドア内面(車室内の側部)との間に展開して、シート上の乗員を衝撃から保護する。
特開2013−159305号公報
サイドエアバッグ装置のサイドエアバッグは、特許文献1にも開示されているようにシートバックから前方へ向かう展開で、シートに着座している乗員の肩部、胸部、腰部などを保護する。
ところで、シートに着座している乗員の体格は、一般的に肩部が、肩部から下の部分である胸部、腹部、腰部などよりも横幅が広い。
つまり、乗員の胸部とドア内面との間では十分な隙間量が確保されるものの、乗員の肩部とドア内面との間の隙間では、乗員の胸部や腹部や腰部などの間の隙間よりも、狭くなる傾向にある。
このため、サイドエアバッグは、乗員の体格により、乗員の肩部から下側では、展開できても、乗員の肩部との間では、適切にサイドエアバッグが乗員とドア内面との隙間で展開されない場合がある。
そこで、本発明の目的は、車両の側面衝突時、適切にシートに着座した乗員と車室内の側部との間の隙間にサイドエアバッグが展開されるサイドエアバッグ装置を提供する。
本発明の態様は、車両の車室内に設けられたシートと、シートのシートバック側部に設けられたサイドエアバッグと、サイドエアバッグの展開方向を当該サイドエアバッグの上下方向の部位で異ならせる展開方向変化部とを備え、サイドエアバッグは、複数のチャンバ部で構成され、テザー部によって区画された上側チャンバ部と下側チャンバ部とを有し、展開方向変化部は、上側チャンバ部を車両前方斜め外側に向かわせ、下側チャンバ部を車両前方もしくは車両前方斜め内側へ向かわせるものとした(請求項1)
好ましくは、展開方向変化部は、上側チャンバ部の展開方向を定める可変式の上側ガイド板と、下側チャンバ部の展開方向を定める固定式の下側ガイド板と、上側ガイド板を、サイドエアバッグの非展開状態には待機位置に配置し、サイドエアバッグの展開時には可変する可変部とを有するものとした(請求項2)。
好ましくは、シートバックは、車幅方向外側の側部に上下方向へ延びたシートフレーム部材を有し、上側ガイド板は、シートフレーム部材の外周面に周方向および軸方向に沿って変位可能に設けられ、下側ガイド板は、上側ガイド板の下側でシートフレーム部材に固定され、可変部は、上側ガイド板に、ガス噴出口を下側に向けて据付けられたインフレータと、上側ガイド板を誘導するガイド部とを有するものとした(請求項3)。
本発明によれば、乗員の体格の上下部分の違いが、サイドエアバッグの展開に影響を与えることになっても、乗員と車室内の側部との間へ向かうサイドエアバッグの展開方向を上下方向で異ならせているため、車両の側面衝突時、より適切に乗員と車室内の側部との間の隙間にサイドエアバッグを展開させることができる。
本発明の第1の実施形態に係る態様となるサイドエアバッグ装置を適用した車両を示す斜視図。 同装置のサイドエアバッグの展開方向を上下方向で異ならせる構造を示す斜視図。 図2中のA−A線に沿う断面図。 インフレータの取り付け構造を示す図2中のB−B線に沿う断面図。 サイドエアバッグの展開方向を上下で異ならせる動きを説明するための斜視図。 車両が側面衝突を生じたときのサイドエアバッグの展開を説明するための側面図。 同サイドエアバッグの上側チャンバ部の展開状態を示す図6中のC−C線に沿う断面図。 同サイドエアバッグの下側チャンバ部の展開状態を示す図6中のD−D線に沿う断面図。 本発明の第2の実施形態に係る態様の要部を示す側面図。 本発明の第3の実施形態に係る態様の要部を示す側断面図。
以下、本発明を図1から図8に示す第1の実施形態にもとづいて説明する。
図1は、本発明を適用した車両の一部を示す斜視図、図2は同車両のシートに組み付けたサイドエアバッグ装置を拡大して示す斜視図である。
図1において、1は、内部に車室内1aを有する車体、2は同車体1の車幅方向側部に設けたフロント側の乗降口、3は同乗降口2と隣接してリヤ側に設けたリヤ側の乗降口である。ちなみに、4はサイドルーフレール、5はセンタピラー、7はサイドシルである。
乗降口2には横開き式のフロントドア9が設けられ、リヤ側の乗降口3には横開き式のリヤドア(図示しない)が設けられる。
車体1の車室内1aには、フロントドア9と隣接して、フロントシート10(本願のシートに相当)が据付けられている。ちなみにリヤドアと隣接した位置には、リヤシート(図示しない)が据え付けられる。フロントシート10およびリヤシートは、いずれも乗員が座るシートクッション12と乗員の背を支えるシートバック13とを有して構成される。
これらシートのうち、フロントシート10のシートバック13のドア側の側部(車幅方向外側の側部)には、サイドエアバッグ装置15が収納されている。サイドエアバッグ装置15は、シートバック13からサイドエアバッグ16を前方へ展開させるエアバッグモジュール14と、展開するサイドエアバッグ16の展開方向を上下方向の部位で異ならせるバッグ展開制御構造25(本願の展開方向変化部に相当)とを組み合わせた構造が用いられている。
すなわち、エアバッグモジュール14は、例えば図1〜図3に示されるようにフロントシート10のシートバック13の側部に、折り畳んだサイドエアバッグ16、同エアバッグ16をガスで膨張させる円筒形のインフレータ19などを内蔵し、シートバック13の表皮で覆われて構成される。なお、シートバック13内にケースなどを設ける構成でも構わない。サイドエアバッグ16は、膨張展開状態で車両前後方向に延びるテザー部16cによって区画される複数のチャンバで構成されており、当該サイドエアバッグ16のテザー部16cよりも上部をなす、例えば図6および図7のようなフロントシート10に着座した乗員αの肩部α1とフロントドア9の内面(車室内1aの側部に相当)との間に展開可能な上側チャンバ部16aと、サイドエアバッグ16のテザー部16cよりも下部をなす、例えば肩部α1から下側の少なくとも胸部部位、ここでは胸部α2、腹部α3、越部α4までの連続した部分とフロントドア9の内面(車室内1aの側部に相当)との間に展開可能な下側チャンバ部16bとを有した折り畳み式の汎用部品が用いられる。
ちなみにテザー部16cは、サイドエアバッグ16の内側に配置され上側チャンバ部16aと下側チャンバ部16bと区分し仕切る部位である。テザー部16cはサイドエアバッグ16の展開後、具体的には、後で述べる上昇後の上側ガイド板26と下側ガイド板28の間に位置するように設定されており、テザー部16cとバッグ展開制御構造25を介して展開するサイドエアバッグ16の展開方向をより良く上下方向の部位で異ならせることができるようにしている。
このエアバッグモジュール14が、図2にも示されるようにバッグ展開制御構造25と共に、シートバック13の骨格部材、例えばシートバック13の車幅方向側部に有する上下方向に延びるパイプフレーム部材17(本願のシートフレーム部材に相当)の中段部分に支持されている。
ここで、バッグ展開制御構造25には、サイドエアバッグ展開時、例えば上側チャンバ部16aを車両の前方斜め外側へ向かわせ、エアバッグ16の下側チャンバ部16bを車両の前方もしくは車両の前方斜め内側、ここでは車両の前方へ向かわせながら展開させる構造が用いられている。
ここでは、バッグ展開制御構造25は、例えば図2および図5のようなチャンバを区画するテザー部16cと、可変式の上側ガイド板26、固定式の下側ガイド板28と、上側ガイド板26の向きを制御する展開制御部29(本願の可変部に相当)とを用いて、上側チャンバ部16aの展開方向と下側チャンバ部16bの展開方向を異ならせる構造が用いられる。ちなみに図2にはバッグ展開制御構造25の通常状態(非膨張展開状態)が示され、図5にはバッグ展開制御構造25が可動したときの状態が示されている。
図2および図5を参照してバッグ展開制御構造25の各部を説明すると、図中30はパイプフレーム部材17の外周面に嵌挿された下部カラー、32は下部カラー30の直上のパイプフレーム部材17部分の外周面に嵌挿された上部カラーである。いずれも円筒形部材で形成されていて、このうちの下部カラー30は、パイプフレーム部材17の外周面に固定され、上部カラー32は、パイプフレーム部材17の外周面に周方向および軸方向に可動可能としてある。これら下部カラー30と上部カラー32との相互が、例えば嵌合部、ここでは下部カラー30の上部端面から突き出たキー部34と上部カラー32の下部端面に形成された凹形のキー溝35とから構成されるキー嵌合部33を介して係脱可能に位置決められている。
上側26ガイド板26および下側ガイド板28は、いずれも例えば角形のプレート材で形成される。このうち下側ガイド板28の端部は、例えば下部カラー30のドア側の外周面部分に取着され、下側ガイド板28全体を、下部カラー30から車両前方へ真っ直ぐ突き出る姿勢に位置決めている。つまり、固定式の下側ガイド板28を構成している。
また上側ガイド板26の端部は、例えば上部カラー32のシートバック13側の外周面部分に取着され、上側ガイド板26全体を、上記下側ガイド板28と同じく、上部カラー32から車両前方へ真っ直ぐ突き出る姿勢に位置決めている。同上側ガイド板26は、上部カラー32が下部カラー30から離脱すると、パイプフレーム部材17を支点に回動変位可能となる。つまり、同構造から可変式の上側ガイド板26を構成している。上側ガイド板26は、キー嵌合部33にて車両前方へ真っ直ぐ突き出た姿勢に位置決められた状態が待機位置となる。なお、上側ガイド板26と下側ガイド板28は、図3に示される非膨張展開状態の待機状態において、実用性の点から上面視において平行にしておくとより良い。
展開制御部29は、サイドエアバッグ16の展開のためインフレータ19から噴出するガスを利用して、上側ガイド板26を待機位置から車両前方斜め外側へ可変する構造が用いられている。
すなわち、図2にも示されるようにインフレータ19は、可変する側の部材、つまり上側ガイド板26のドア側の側面に据付けられる。同インフレータ19は、サイドエアバッグ16を展開させるガスが噴出するガス噴出口19aを下側に向けて、上下方向沿いに配置され、インフレータ19から噴出するガスによって、パイプフレーム部材17沿い(軸方向)に上昇する構造としている。ちなみにインフレータ19は、図4にも示されるように例えばインフレータ19から突き出るスタッドボルト20aと同ボルト20aにねじ込まれるナット20bとを用いて、上側ガイド板26に締結されている。
このインフレータ19の車両前方位置には、折り畳まれた汎用のサイドエアバッグ16が配置される。そして、サイドエアバッグ16のガス入口(図示しない)とインフレータ19のガス噴出口19aとは連通接続される。これで、インフレータ19で発生したガスがサイドエアバッグ16内へ流れ込むと、当該サイドエアバッグ16が膨張し、サイドエアバッグ16の先端側が、千鳥形に配置された狭い上側ガイド板26と下側ガイド板28との間を、同ガイド板26,28でガイドされながら進み、サイドエアバッグ16の展開が進行するようにしている。つまり、サイドエアバッグ16は、上昇しながら、上側チャンバ部16aの展開方向が、上側ガイド板26で定められ、下側チャンバ部16bの展開方向は、下側ガイド板28で定められる。
こうしたサイドエアバッグ16やインフレータ19に据付け方に加えて、例えば上側ガイド板26の上方には、上側ガイド板26を車両前方外側への回動を誘起するガイド部40が設けられ、上昇する上側ガイド板26を車両前方斜め外側へ可動させる構造としている。
すなわち、ガイド部40には、例えば上部カラー32の直上のパイプフレーム部分に嵌挿して固定された短筒形のカムカラー41と、上部カラー32の上端面に突設した帯板形の突片部42とを組み合わせた構造が用いられている。
具体的には、カムカラー41の下端面には、傾斜したガイド面43が形成されている。ガイド面43は、例えば突片部42と正対する位置から、ドア側へ向かうにしたがい次第に退避した傾斜したカム面から形成される。このカム面は、上側ガイド板26が前方斜め外側の所定向きとなる位置まで形成されている。これにより、上側ガイド板26の上昇により、突片部42の先端部がガイド面43に突き当たると、上側ガイド板26が当初位置から、ガイド面43の傾斜にならい回動変位する。つまり、インフレータ19のガス流がもたらす上側ガイド板26の上昇力が、パイプフレーム部材17を支点とした車両外側へ向かう回動変位力へ変わる。これで、上側ガイド板26に回動変位させる動きが誘起され、同上側ガイド板26を車両斜め外側の所定向きまで誘導する構造にしている。むろん、ガイド面43と突片部42との当接は、キー部34がキー溝35から完全に外れてから行われる。ちなみに、ガイド面43を突片部42が円滑に移動できるよう、突片部42の先端部は、ガイド面43の傾斜にならう傾斜面で形成されている。
同構造により、サイドエアバッグ展開時、テザー部16cより上部分をなす上側チャンバ部16aの展開方向は、上側ガイド板26により、待機位置から車両斜め外側の所定向きに制御され、テザー部16cより下部分をなす下側チャンバ部16bの展開方向は、下側ガイド板28により、車両前方(もしくは車両斜め内側)へ制御される。
これにより、車両の側面衝突時、サイドエアバッグ16は、乗員αとドア内面との間でより適切に展開される。
この点を、図5〜図8を参照して、車両が側面衝突を起こした場合を想定しながら説明する。
例えば図7中の矢印で示されるように車両のフロントドア9に衝突物体(図示しない)が衝突する事態が生じると、車両に装備されている衝突センサが、これを検出する。これに伴いインフレータ19は作動し、ガスを発生させ、折り畳んであるサイドエアバッグ16を発生ガスで膨張させる。
この膨張と共に、上側ガイド板26の向きが可変されていく。
この点を説明すると、図5(a)に示されるように上側ガイド板26には、インフレータ19がガス噴出口19aを下側に向けて据え付けられているから、上側ガイド板26は、図5(b)のようにガス噴出口19aから噴出するガスによって、一気にパイプフレーム部材17沿いに上方へ変位、すなわち上方のガイド面43に突片部42が突き当たるまで上昇する。この上昇に伴いキー部34は、キー溝35から抜け出る。
ここで、上側ガイド板26の上方には、ガイド面43が配置されているから、上昇する上側ガイド板26の突片部42がガイド面43に突き当たる。すると、傾斜したガイド面43との間で生じる分力により、突片部42、すなわち上側ガイド板26全体は、ガイド面43の傾斜にならい変位、すなわちパイプフレーム部材17を支点として車両外側方向(反時計方向)へ、前方斜め外側となる所定位置まで回動変位される。
一方、下側チャンバ部16bは、図5(b)、図6および図8に示されるように下側ガイド板28に押し付けられながら、車両前方へ向かい、拡がろうとする下側チャンバ部16bを、下側ガイド板28で抑えつつ、車両前方(もしくは車両斜め内側)へ向かわせる。この段階では、フロントドア9は、ドアアウタパネル(図示しない)が変形を始めた程度である。
ここで、フロントシート10に着座している乗員αの体格は、肩部α1が横に張り出し、肩部α1より下側の胸部α2、腹部α3、腰部α4などが、肩部α1より退避しているので、乗員αの肩部α1より下側の部位とフロントドア9の内面との間では、サイドエアバッグ16が進入しやすく、肩部α1とフロントドア9の内面との間では、空間が狭まる分、サイドエアバッグ16が進入し難くなる。
このとき、下側チャンバ部16bの展開方向は、下側ガイド板28(固定)により、乗員αの肩部α1より下側の部分とフロントドア9の内面との間の隙間へ進入しやすい向き、すなわち車両前方(もしくは車両前方斜め内側)に定められているから、図6および図8に示されるように下側チャンバ部16bは、乗員αの胸部α2、腹部α3、腰部α4とドア内面との隙間へ進入しながら展開する。
上側チャンバ部16aは、下側ガイド板28にて下側チャンバ部16bの周囲への展開が抑えられる分、図5(c)および図7に示されるように上側ガイド板26側、すなわち車両前方外側へ向け展開される。これにより、図5(c)に示されるサイドエアバッグ16の展開後期の状態では、上側ガイド板26は、同上側ガイド板26の上昇、回動により、固定されている下側ガイド板28よりも車両外側(側方、衝突方向)へ移動する。
このとき、上側ガイド板26は、肩部α1とフロントドア9の内面との隙間へ進入しやすい向き、すなわち前方斜め外側の向きで定められているから、上側チャンバ部16aは、上側ガイド板26にガイドされて乗員αの手前に有るフロントドア9の内面へ向かい、同フロントドア9の内面沿いに、肩部α1とフロントドア9の内面との隙間へ向かう。これにより、図6および図7に示されるように上側チャンバ部16aは、たとえ隙間空間が狭くとも、肩部α1に影響されずに、乗員αの肩部α1とドア内面との隙間に進入しながら展開する。
それ故、乗員αの体格の上下部分の違いが、サイドエアバッグ16の展開に影響を与えることになっても、乗員αとドア内面(車室内の側部)との間へ向かうサイドエアバッグ16の展開方向を上下方向の部位で異ならせることで、より適切にフロントシート10に着座した乗員αとドア内面との間の隙間にサイドエアバッグ16を展開させることができる。
しかも、サイドエアバッグ16の展開方向を異ならせる構造には、乗員αの肩部とドア内面との間で展開される上側チャンバ部16aを車両前方斜め外側に向かわせ、乗員αの肩部α1から下側の部位とドア内面との間で展開される下側チャンバ部16bを車両前方(もしくは車両斜め内側)に向かわせる手法を用いたので、簡単である。
またサイドエアバッグ16の展開状態において、上昇後の上側ガイド板26と固定されている下側ガイド板28の間にサイドエアバッグ16のテザー部16cが位置するように設定することにより、テザー部16cと上側ガイド板26及び下側ガイド板28を介して乗員αの肩部α1とドア内面との間で展開される上側チャンバ部16aを車両前方斜め外側に向かわせ、乗員αの肩部α1から下側の部位とドア内面との間で展開される下側チャンバ部16bを車両前方(もしくは車両斜め内側)に向かわせるという異なる特性をより有効に発揮させることが可能となる。
そのうえ、展開方向の可変は、上側チャンバ部16aの向きを定める上側ガイド板26(可変式)と、下側チャンバ部16bの向きを車両前方(もしくは車両前方内側)に定める下側ガイド板28(固定式)とを用いて、上側ガイド板26を通常(非膨張展開状態)は待機位置に配置し、サイドエアバッグ展開時に車両斜め外側の向きに可変する構造を用いたことにより、実用性を損なうことがない。しかも、サイドエアバッグ16は、予め展開方向を変化させる専用の部品を用いず、汎用のエアバッグ部品を用いるので、比較的に構成部品が少なくてすむ。
特に展開方向を可変する構造には、パイプフレーム部材17(シートフレーム部材)の外周面に、上側ガイド板26を変位可能に設け、この上側ガイド板26の下側のパイプフレーム部材17に下側ガイド板28を固定し、上側ガイド板26をインフレータ19のガスで上昇させ、さらに上昇を利用して、車両前方斜め外側の所定向きまでの回動変位させる構造を用いたことにより、別途、動力源を用いず、インフレータ19をそのまま活用して、上側ガイド板26の可変制御ができる。
図9は、本発明の第2の実施形態を示す。
本実施形態は、上側ガイド板26が、上昇する力を利用して、ガイド面43の端まで回動変位した後、上側ガイド板26が下がることがないよう、回動変位を終えた上側ガイド板26の落下を抑える落下抑制部50を設けたものである。
本実施形態では、落下抑制部50として、突片部42の先端側部に凸部51を設け、ガイド面43の端に、凸部51が嵌る凹部52を設けて、上側ガイド板26が所定位置まで回動変位すると、凸部51と凹部52とが嵌り合い、上側ガイド板26が下がるのを抑える構造が用いられている。
図10は、本発明の第3の実施形態を示す。
本実施形態は、第1の実施形態のガイド部を短筒形のカムカラーを用いて構成したのではなく、パイプフレーム部材17の周壁に設けた逆J形のピン挿通路55と、上部カラー32の内面から突き出て上記ピン挿通路55内に挿入されるピン56とを有したピン挿通構造で構成したものである。特に本実施形態では、ピン挿通路55の終点に、パイプフレーム部材17の軸心と交差する方向に延びる通路部分で形成されるピン嵌挿部57が設けられ、第2の実施形態と同様、回動変位した上側ガイド板26が下がるのを抑える落下抑制部58を構成している。
但し、図9および図10において、第1の実施形態と同じ部分には、同一符号を付してその説明を省略した。
なお、上述した各実施形態における各構成およびそれの組合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能であることはいうまでもない。また本発明は、実施形態によって限定されることはなく、「特許請求の範囲」によってのみ限定されることはいうまでもない。例えば上述の実施形態では、可変式の上側ガイド板、固定式の下側ガイド板を用い、インフレータのガス流を活用した構造で、サイドエアバッグの展開方向を、サイドバッグの上下方向で異ならせるようにした構造を挙げたが、これに限らず。他の構造を用いて構わない。むろん、シートもフロントシートでなく、リヤシートでもよい。
1 車体
9 フロントドア(車室内の側部)
10 フロントシート(シート)
13 シートバック
15 サイドエアバッグ装置
16 サイドエアバッグ
16a 上側チャンバ部
16b 下側チャンバ部
16c テザー部
19 インフレータ
25 バッグ展開制御構造(展開方向変化部)
26 上側ガイド板
28 下側ガイド板
29 展開制御部(可変部)

Claims (3)

  1. 車両の車室内に設けられたシートと、
    前記シートのシートバック側部に設けられたサイドエアバッグと、
    前記サイドエアバッグの展開方向を当該サイドエアバッグの上下方向の部位で異ならせる展開方向変化部と
    を備え、
    前記サイドエアバッグは、複数のチャンバ部で構成され、テザー部によって区画された上側チャンバ部と下側チャンバ部とを有し、
    前記展開方向変化部は、前記上側チャンバ部を車両前方斜め外側に向かわせ、前記下側チャンバ部を車両前方もしくは車両前方斜め内側へ向かわせるものである
    ことを特徴とするサイドエアバッグ装置。
  2. 前記展開方向変化部は、
    前記上側チャンバ部の展開方向を定める可変式の上側ガイド板と、
    前記下側チャンバ部の展開方向を定める固定式の下側ガイド板と、
    前記上側ガイド板を、前記サイドエアバッグの非展開状態には待機位置に配置し、前記サイドエアバッグの展開時には可変する可変部とを有する
    ことを特徴とする請求項1に記載のサイドエアバッグ装置。
  3. 前記シートバックは、車幅方向外側の側部に上下方向へ延びたシートフレーム部材を有し、
    前記上側ガイド板は、前記シートフレーム部材の外周面に周方向および軸方向に沿って変位可能に設けられ、
    前記下側ガイド板は、前記上側ガイド板の下側で前記シートフレーム部材に固定され、
    前記可変部は、
    前記上側ガイド板に、ガス噴出口を下側に向けて据付けられたインフレータと、
    前記上側ガイド板を誘導するガイド部とを有する
    ことを特徴とする請求項2に記載のサイドエアバッグ装置。
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