JP6269928B2 - 橋台補強構造体 - Google Patents

橋台補強構造体 Download PDF

Info

Publication number
JP6269928B2
JP6269928B2 JP2013224853A JP2013224853A JP6269928B2 JP 6269928 B2 JP6269928 B2 JP 6269928B2 JP 2013224853 A JP2013224853 A JP 2013224853A JP 2013224853 A JP2013224853 A JP 2013224853A JP 6269928 B2 JP6269928 B2 JP 6269928B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
abutment
girder
reinforcing
regulating member
gap
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013224853A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015086562A (ja
Inventor
石橋 忠良
忠良 石橋
古山 章一
章一 古山
道夫 栗山
道夫 栗山
田中 祐二
祐二 田中
淳 川嵜
淳 川嵜
寅士良 藤原
寅士良 藤原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JR East Consultants Co
East Japan Railway Co
Original Assignee
JR East Consultants Co
East Japan Railway Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JR East Consultants Co, East Japan Railway Co filed Critical JR East Consultants Co
Priority to JP2013224853A priority Critical patent/JP6269928B2/ja
Publication of JP2015086562A publication Critical patent/JP2015086562A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6269928B2 publication Critical patent/JP6269928B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Bridges Or Land Bridges (AREA)

Description

本発明は、既設橋台を補強する橋台補強構造体に関する。
従来、既設の橋台を耐震補強するため、橋台を貫通して斜め下方に安定地盤に達する孔を形成し、孔の中に鋼材からなる補強部材を一端から挿入した後、固化材を充填して固化させ、補強部材の他端を橋台の地上部に固定して、橋台と補強部材を一体化する技術が開示されている(特許文献1参照)。
図24は、従来の橋台補強構造体の平面図を示す。図25は、図24のZ−Z断面図を示す。
例えば、このような技術が桁3の下を道路等に利用した橋台1に用いられる場合、図24及び図25に示すような構造となる。桁3の下を道路等に利用する場合、橋台2の桁3の下側は、空間になるので、橋台2は、土圧で外側から矢印Aの方向に押圧される。従来、この押圧による動きを規制するため、桁下側から橋台2を貫通して斜め下方に向かって、安定した地盤に達するグラウンドアンカー100を打ち込んで、橋台2の傾斜を外側に引っ張ることで規制していた。
特開2002−167711号公報
しかしながら、桁3の下の狭い空間からグラウンドアンカー100を打ち込む施工作業は困難である。例えば、グラウンドアンカー100の頭部101が上方に配置されるように橋台2の上部にグラウンドアンカー100を打ち込もうとしても桁3が邪魔となってしまう。また、グラウンドアンカー100を打ち込む定着層が深い場合、工期が長くなり、工事費が高くなってしまう。
施工後には、橋台を支えるグラウンドアンカー100の頭部101は、桁3の下の空間に約50cm〜1m突出し、障害物となって残ってしまう。また、残ったグラウンドアンカー100を持続的に有効に機能させるため、及び頭部101の落下等を防止するためには、定期的な維持管理が必要となる。
本発明の目的は、桁下空間に与える影響が少なく、低コストで迅速な施工が可能であると共に、点検及び維持管理が容易な既設橋台を補強する橋台補強構造体を提供することである。
本発明に係る一実施形態の橋台補強構造体は、
複数の橋台と、
対向する前記複数の橋台に架け渡される桁と、
を備える橋梁に用いられ、
前記対向する橋台のうち少なくとも1つの橋台の壁面
又は
前記桁の少なくとも1つの端面
のうち、少なくともいずれか1つ
に対して隙間をあけて対向する規制部材を備え
前記規制部材は、前記桁とは別の部材であって、対向する前記複数の橋台に架け渡される
ことを特徴とする。
また、本発明に係る一実施形態の橋台補強構造体は、
前記規制部材を前記橋台に設置するベースプレートを備え、
前記ベースプレートには、前記規制部材を前記橋台に連結するボルトを挿通するための前記規制部材の長手方向に延びる長孔が形成されている
ことを特徴とする。
また、本発明に係る一実施形態の橋台補強構造体は、
前記橋台と前記規制部材の隙間は、前記橋台と前記桁との隙間よりも小さい
ことを特徴とする。
また、本発明に係る一実施形態の橋台補強構造体は、
前記橋台と前記規制部材の隙間は、前記桁の温度変化に伴う伸縮量以上である
ことを特徴とする。
また、本発明に係る一実施形態の橋台補強構造体は、
前記複数の橋台の対向するパラペットの少なくとも一部に設置する補強部材を有する
ことを特徴とする。
また、本発明に係る一実施形態の橋台補強構造体は、
前記複数の橋台の対向する前面の少なくとも一部に設置する補強部材を有する
ことを特徴とする。
また、本発明に係る一実施形態の橋台補強構造体は、
前記複数の橋台の対向する前面に形成されたスリットに設置する補強部材を有する
ことを特徴とする。
また、本発明に係る一実施形態の橋台補強構造体は、
前記複数の橋台の対向する前面に上下方向に形成されたスリットに設置する第1補強部材と、
前記第1補強部材の下端に連結される第2補強部材と、
を有する
ことを特徴とする。
本発明に係る一実施形態によれば、桁下空間に与える影響が少なく、低コストで迅速な施工が可能であると共に、点検及び維持管理が容易な既設橋台を補強する橋台補強構造体を提供することが可能となる。
本発明にかかる第1実施形態の橋梁及び橋台補強構造体の平面図を示す。 図1のA−A断面図を示す。 本発明にかかる第1実施形態の橋台補強構造体の一部の拡大図を示す。 図3のB−B断面図を示す。 図3のC−C断面図を示す。 本発明にかかる第2実施形態の第1例の橋梁及び橋台補強構造体の平面図を示す。 図6のD−D断面図を示す。 本発明にかかる第2実施形態の橋台補強構造体の一部の拡大図を示す。 図8のE−E断面図を示す。 図8のF−F断面図を示す。 本発明にかかる第2実施形態の第2例の橋台補強構造体の一部の拡大図を示す。 図11のG−G断面図を示す。 図11のH−H断面図を示す。 本発明にかかる第3実施形態の橋梁及び橋台補強構造体の平面図を示す。 図14のJ−J断面図を示す。 本発明にかかる第3実施形態の橋台補強構造体の一部の拡大図を示す。 図16のK−K断面図を示す。 第3実施形態の橋台補強構造体に付加された第1例の補助補強要素を示す。 第3実施形態の橋台補強構造体に付加された第2例の補助補強要素を示す。 第3実施形態の橋台補強構造体に付加された第3例の補助補強要素を示す。 図20のL−L断面図を示す。 図21のM−M断面図を示す。 第3実施形態の橋台補強構造体に付加された第4例の補助補強要素を示す。 従来の橋台補強構造体の平面図を示す。 図24のZ−Z断面図を示す。
以下、本発明にかかる一実施形態の橋台補強構造体について説明する。
図1は、本発明にかかる第1実施形態の橋梁1及び橋台補強構造体10の平面図を示す。図2は、図1のA−A断面図を示す。
本実施形態の橋台補強構造体10を用いる既設の橋梁1は、橋台2と、橋台2に架けられる桁3と、を有する。橋台2には、桁3を支持する支持面2aと、支持面2aから立ち上がる第1壁面2bと、支持面2aから下方に下がる第2壁面2cと、が形成されている。桁3は、支持面2aに載置された支持部材4に支持される。既設の橋梁1では、橋台2の第1壁面2bと桁3の端面3aとの間に、予め決められた寸法の第1の隙間δ1が形成されている。第1の隙間δ1は、桁3の温度変化に伴う伸縮量以上とし、材料によって異なるが、桁3の長さに対する所定の割合とする。
本実施形態の橋台補強構造体10は、複数の橋台2及び橋台2に架かる桁3を備える橋梁1に対して用いられる。橋台補強構造体10では、土圧等によって橋台2に傾斜しようとする力がかかった場合に、規制部材11がその力を受け止め、傾斜を抑制することが可能となる。
まず、第1実施形態の橋台補強構造体10について説明する。
図3は、本発明にかかる第1実施形態の橋台補強構造体10の一部の拡大図を示す。図4は、図3のB−B断面図を示す。図5は、図3のC−C断面図を示す。
第1実施形態の橋梁1では、桁3がRC構造又はPC構造とする。なお、他の実施形態として、桁3は、鋼構造でもよい。
橋台補強構造体10は、規制部材11と、間詰め部材12と、ベースプレート13と、アンカーボルト14と、を備える。
規制部材11は、桁3とは別の部材であって、2つの対向する橋台2の内側に形成された平面状の支持面2a上に桁3と平行に架け渡される。規制部材11は、支持面2a上に載置された間詰め部材12の上にベースプレート13を介して架け渡される。規制部材11の少なくとも1つの端面11aは、橋台2との間に第2の隙間δ2が形成される。この第2の隙間δ2は、橋台2と桁3との間に形成された第1の隙間δ1よりも小さいことが好ましい。
また、規制部材11は、鋼で形成されている。規制部材11の桁3に直交する方向の断面形状は、矩形である。
なお、第1実施形態では、規制部材11の材料を鋼とし、断面形状を矩形としたが、他の実施形態として、規制部材11の材料及び形状は、設計強度等によって適切に決めれば他の材料及び形状でもよい。例えば、規制部材11の材料は、コンクリート又は鋼とコンクリートの両方を含むもの等でもよく、断面形状は、円形、I型、又はH型等のいずれでもよい。
間詰め部材12は、橋台2の支持面2aに載置される。間詰め部材12は、コンクリートで板状に形成されると好ましい。ベースプレート13は、規制部材11と間詰め部材12の間に設置される。ベースプレート13は、鋼製の板であって、溶接等によって規制部材11に固着される。
ベースプレート13には、図5に示すように、規制部材11の長手方向に延びる複数の長孔13aがそれぞれ形成されている。アンカーボルト14は、ベースプレート13に形成された長孔13aに挿入され、間詰め部材12を貫通し、橋台2に打ち込まれることで、規制部材11を橋台2に取り付ける。支持面2aに支持された規制部材11の両端部11aは、それぞれ橋台2の第1壁面2bに対向する。
このように設置された第1実施形態の橋台補強構造体10では、桁3の下の空間に与える影響が少なく、低コストで迅速な施工が可能であると共に、点検及び維持管理が容易な既設橋台2を補強する橋台補強構造体10を提供することが可能となる。また、規制部材11が桁3とは別の部材であって、対向する複数の橋台2に架け渡されるので、より桁3の下の空間に与える影響が少なくなる。
さらに、図5に示すように、ベースプレート13に形成された長孔13aにアンカーボルト14を挿通することで、鋼等で形成された規制部材11が温度変化に伴って伸縮したとしても、アンカーボルト14は長孔13a内に配置されるので、アンカーボルト14に規制部材11の伸縮による応力が発生することがなく、規制部材11の温度変化に伴う伸縮を許容することが可能となる。
また、土圧等によって橋台2が傾斜し始めると、アンカーボルト14とベースプレート13の長孔13aとの相対的な位置が変化する。橋台2の傾斜が一定の大きさになると、アンカーボルト14は、長孔13の端部と接触してそれ以上の相対位置の変化が不可能になる。規制部材11の反対側の端部は、反対側の橋台2に固定されて移動できないので、この段階以降は、規制部材11が突っ張って橋台2を傾斜させる力を受け止め、傾斜を抑制することが可能となる。
また、橋台2を傾斜させる土圧が大きく、アンカーボルト14やベースプレート13が破損してさらに橋台2の傾斜が進む場合であっても、橋台2は規制部材11に接触し、規制部材11が突っ張って橋台2を傾斜させる力を受け止め、傾斜を抑制することが可能となる。なお、この場合でもδ1>δ2であるので、桁3と第1壁面2bは接触しない。
このように、第1実施形態の橋台補強構造体10では、桁3を損傷させずに橋台2の傾斜を抑制することができる。
また、橋台2と規制部材11の隙間は、桁3の温度変化に伴う伸縮量以上であるので、橋台2が傾斜していない通常使用する環境では、橋台2と規制部材11が接触することを防止することが可能となる。
次に、第2実施形態の橋台補強構造体20について説明する。第2実施形態は、桁3の下方に規制部材を取り付けるものである。第2実施形態の第1例として鋼製の桁3を用いる場合、第2例としてコンクリートを含む桁3を用いる場合、についてそれぞれ説明する。
図6は、本発明にかかる第2実施形態の第1例の橋梁1及び橋台補強構造体20の平面図を示す。図7は、図6のD−D断面図を示す。図8は、本発明にかかる第2実施形態の第1例の橋台補強構造体20の一部の拡大図を示す。図9は、図8のE−E断面図を示す。図10は、図8のF−F断面図を示す。
第2実施形態の第1例の橋梁1の桁3は、図9に示すようなI形鋼とする。桁3は、ウェブ3bと、ウェブ3bの上端に形成される上フランジ3cと、ウェブ3bの下端に形成される下フランジ3dと、を有する。
第2実施形態の第1例の橋台補強構造体20は、規制部材21と、高張力ボルト22と、を備える。
規制部材21は、基部21aと、基部21aの上端に形成される上部フランジ21bと、基部21aの側端に形成される側部フランジ21cと、を有する鋼から形成される。そして、規制部材21の上部フランジ21bは、高張力ボルト22によって桁3の下フランジ3dに取り付けられる。
支持面2aに支持された桁3の端面3aは、第1壁面2bとの間に第1の隙間δ1をあけて対向しており、規制部材21の少なくとも1つの側部フランジ21cは、第2壁面2cとの間に第3の隙間δ3をあけて対向している。規制部材21の側部フランジ21cと橋台2の第2壁面2cとの間の第3の隙間δ3は、橋台2と桁3との間の第1の隙間δ1よりも小さいことが好ましい。
このように設置された第2実施形態の第1例の橋台補強構造体20では、規制部材21の位置を、図25に示すグラウンドアンカーの頭部101より高い場所とすることができるため、桁3の下の空間に与える影響が少なく、低コストで迅速な施工が可能であると共に、点検及び維持管理が容易な既設橋台2を補強する橋台補強構造体20を提供することが可能となる。
また、実際に橋台2が傾斜してしまった場合に、橋台2は、規制部材21に接触するので、橋台2の傾斜を抑制することができる。
また、高張力ボルト22、高張力ボルト22が取り付けられた桁3の下フランジ3d付近の鋼材、規制部材21の耐力の大小関係を適宜調整することで、上記3部材のうち相対的に取り替えが容易な高張力ボルト22や規制部材21のみを損傷させて、橋台2の傾斜エネルギーを吸収することで桁3の損傷を低減し、橋梁の復旧を短時間で行うことも可能である。
また、高張力ボルト22は、既設の桁3の下フランジ3dに通常取り付けられているリベットを外した後の予め形成されている孔に挿通されることが好ましい。既存の孔を利用することで、桁3に対して規制部材21を容易に取り付けることができ、より低コストで迅速な施工が可能となる。
また、橋台2と規制部材21の隙間は、桁3の温度変化に伴う伸縮量以上であるので、橋台2が傾斜していない通常使用する環境では、橋台2と規制部材21が接触することを防止することが可能となる。
図11は、本発明にかかる第2実施形態の第2例の橋台補強構造体30の一部の拡大図を示す。図12は、図11のG−G断面図を示す。図13は、図11のH−H断面図を示す。
第2実施形態の第2例の橋梁1の桁3は、図11に示すような長尺の直方体であり、RC造又はPC造のコンクリートを含む。
第2実施形態の第2例の橋台補強構造体30は、規制部材31と、後施工アンカー32と、を備える。規制部材31は、鋼製又はコンクリート製のどちらでもよい。規制部材31の上面31aは、後施工アンカー32で桁3の下面3eに取り付けられる。
支持面2aに支持された桁3の端面3aは、第1壁面2bとの間に第1の隙間δ1をあけて対向しており、規制部材31の少なくとも1つの側面31bは、第2壁面2cとの間に第4の隙間δ4をあけて対向している。規制部材31の側面31bと橋台2の第2壁面2cとの間の第4の隙間δ4は、橋台2と桁3との間の第1の隙間δ1よりも小さいことが好ましい。
このように設置された第2実施形態の第2例の橋台補強構造体30では、規制部材31の位置を、図25に示すグラウンドアンカーの頭部101より高い場所とすることができるため、桁3の下の空間に与える影響が少なく、低コストで迅速な施工が可能であると共に、点検及び維持管理が容易な既設橋台2を補強する橋台補強構造体30を提供することが可能となる。
また、実際に橋台2が傾斜してしまった場合に、橋台2は、先に規制部材31に接触するので、橋台2の傾斜を抑制することができる。
また、橋台2と規制部材31の隙間は、桁3の温度変化に伴う伸縮量以上であるので、橋台2が傾斜していない通常使用する環境では、橋台2と規制部材31が接触することを防止することが可能となる。
次に、第3実施形態の橋台補強構造体40について説明する。
図14は、本発明にかかる第3実施形態の橋梁1及び橋台補強構造体40の平面図を示す。図15は、図14のJ−J断面図を示す。図16は、本発明にかかる第3実施形態の橋台補強構造体40の一部の拡大図を示す。図17は、図16のK−K断面図を示す。
第3実施形態の橋台補強構造体40は、対向するそれぞれの橋台2の少なくとも1つの第1壁面2bに取り付けられる規制部材41を備える。規制部材41の材料は、ゴム等でよい。第1壁面2bに取り付けられた規制部材41は、桁3の端面3aに対向している。
このように設置された第3実施形態の橋台補強構造体40では、桁3の下の空間に与える影響がなく、低コストで迅速な施工が可能であると共に、点検及び維持管理が容易な既設橋台2を補強する橋台補強構造体40を提供することが可能となる。
また、実際に橋台2が傾斜してしまった場合に、橋台2は、規制部材41に接触するので、橋台2の傾斜を抑制することができる。また、規制部材41の材質はゴム等なので、桁3の端部の損傷を低減することができる。
また、桁3と規制部材41の隙間は、桁3の温度変化に伴う伸縮量以上であるので、橋台2が傾斜していない通常使用する環境では、橋台2と規制部材41が接触することを防止することが可能となる。
なお、本実施形態では、規制部材41が橋台2の第1壁面2bに当接しているが、実施形態はこれに限定されるものではなく、規制部材41が桁3の端面3aに当接、或いは、第1壁面2bと桁3の端面3aのどちらにも当接しない形態でもよい。
次に、橋台補強構造体10〜40に用いられる補助補強要素について説明する。補助補強要素は、第1実施形態〜第3実施形態のそれぞれの橋台補強構造体10〜40に用いられることが可能である。
まず、第1例の補助補強要素について説明する。
図18は、第3実施形態の橋台補強構造体40に付加された第1例の補助補強要素50を示す。
第1例の補助補強要素50は、橋台2の上面から打ち込まれる鉄筋等の補強部材51を有する。補強部材51は、パラペット部2eに形成された孔に挿入される。孔は、鉛直方向に形成されることが好ましい。孔の深さは、パラペット部2eより深い方が好ましい。補強部材51が挿入された孔には、セメントペースト、モルタル等が充填される。
このように、第1例の補助補強要素50を第1実施形態〜第3実施形態の橋台補強構造体10〜40に用いることで、桁3に接触した橋台2が、桁3から受ける力と土圧で外側から受ける力によって上下方向の中間付近にかかる力を抑制し、橋台2をさらに補強することが可能となる。
次に、第2例の補助補強要素について説明する。
図19は、第3実施形態の橋台補強構造体40に付加された第2例の補助補強要素60を示す。
第2例の補助補強要素60は、第2壁面2cを含むそれより下方の少なくとも一部の前面に設置する補強部材61を有する。補強部材61は、鋼板、若しくは炭素又はアラミド等の繊維状シート等からなる。補強部材61は、第2壁面2cを含むそれより下方の全面に設置してもよい。
このように、第2例の補助補強要素60を第1実施形態〜第3実施形態の橋台補強構造体10〜40に用いることで、桁3に接触した橋台2が、桁3から受ける力と土圧で外側から受ける力によって上下方向の中間付近にかかる力を抑制し、橋台2をさらに補強することが可能となる。
次に、第3例の補助補強要素について説明する。
図20は、第3実施形態の橋台補強構造体40に付加された第3例の補助補強要素70を示す。図21は、図20のL−L断面図を示す。図22は、図21のM−M断面図を示す。
第3例の補助補強要素70は、図21に示すように、第2壁面2cを含むそれより下方の前面に形成されたスリットに設置された補強部材71を有する。補強部材71は、鉄筋、若しくは炭素又はアラミド等の繊維状部材等からなる。
補強部材71が設置されたスリットには、図22に示すように、セメントペースト、モルタル等が充填される。したがって、橋台2の前面は、セメントペースト、モルタル等で覆われ、補強部材71は、露出しない。
このように、第3例の補助補強要素70を第1実施形態〜第3実施形態の橋台補強構造体10〜40に用いることで、桁3に接触した橋台2が、桁3から受ける力と土圧で外側から受ける力によって上下方向の中間付近にかかる力を抑制し、橋台2をさらに補強することが可能となる。
図23は、第3実施形態の橋台補強構造体40に付加された第4例の補助補強要素80を示す。
また、第4例の補助補強要素80では、第3例の補助補強要素70に加えて、第1補強部材81の下端に連結される鉄筋等の第2補強部材82を有する。第2補強部材82は、地中及び橋台2に斜めの孔をあけて挿入する。第2補強部材82が挿入された孔には、セメントペースト、モルタル等が充填される。また、第1補強部材81及び第2補強部材82が共に鉄筋の場合、第1補強部材81と第2補強部材82を溶接又は継手等によって連結することが好ましい。
このように、第4例の補助補強要素80を第1実施形態〜第3実施形態の橋台補強構造体10〜40に用いることで、桁3に接触した橋台2が、桁3から受ける力と土圧で外側から受ける力によって上下方向の中間付近にかかる力を抑制し、橋台2をさらに補強することが可能となる。また、地中及び橋台2に斜めの孔をあけて第2補強部材82を挿入し、その第2補強部材82を第1補強部材81の下端に連結することで、掘削する土の量を少なくしながら、橋台2をさらに補強することが可能となる。
また、第1例〜第4例の補助補強要素50〜80は、それぞれ組み合わせて使用してもよい。
以上、説明したように、本実施形態の橋台補強構造体10,20,30,40によれば、複数の橋台2と、対向する複数の橋台2に架け渡される桁3と、を備える橋梁1に用いられ、対向する橋台2のうち少なくとも1つの橋台2の壁面2b,2c又は桁3の少なくとも1つの端面3aのうち、少なくともいずれか1つに対して隙間をあけて対向する規制部材11,21,31,41を備えるので、桁3の下の空間に与える影響が少なく、低コストで迅速な施工が可能であると共に、点検及び維持管理が容易な既設橋台2を補強する橋台補強構造体10,20,30,40を提供することが可能となる。
また、本実施形態の橋台補強構造体10では、橋台2と規制部材11,21,31,41の隙間は、橋台2と桁3との隙間よりも小さいので、仮に橋台2が傾斜してしまった場合に、規制部材11,21,31,41が橋台2に接触し、橋台2の傾斜を抑制することが可能となる。
また、本実施形態の橋台補強構造体10では、橋台2と規制部材11,21,31,41の隙間は、桁3の温度変化に伴う伸縮量以上なので、橋台2が傾斜していない通常使用する環境では、橋台2と規制部材11,21,31,41が接触することを防止することが可能となる。
また、本実施形態の橋台補強構造体10では、規制部材11は、桁3とは別の部材であって、対向する複数の橋台2に架け渡されるので、より桁3の下の空間に与える影響が少なくなる。
また、本実施形態の橋台補強構造体10では、規制部材11を橋台2に設置するベースプレート13を備え、ベースプレート13には、規制部材11を橋台2に連結するボルト14を挿通するための規制部材11の長手方向に延びる長孔13aが形成されているので、規制部材11が温度変化に伴う伸縮を許容することが可能となる。
また、本実施形態の橋台補強構造体20,30では、規制部材21,31は、桁3の下面に取り付けられるので、低コストで迅速な施工が可能となる。
また、本実施形態の橋台補強構造体20では、桁3は、鋼からなり、規制部材21は、桁3に形成されている既設の孔に挿通される高張力ボルト22によって取り付けられるので、既存の孔を使用することができ、より低コストで迅速な施工が可能となる。
また、本実施形態の橋台補強構造体40では、規制部材41は、桁3の端面と橋台2の壁面との間に取り付けられるので、桁3の下の空間に与える影響がなく、低コストで迅速な施工が可能であると共に、点検及び維持管理が容易な既設橋台2を補強することが可能となる。
また、本実施形態の橋台補強構造体40では、橋台2と規制部材41の隙間及び桁3と規制部材41の隙間の合計は、橋台2と桁3との隙間よりも小さいので、仮に橋台2が傾斜してしまった場合に、規制部材41が先に橋台2に接触し、橋台2の傾斜を抑制することができ、桁3の損傷を低減することが可能となる。
また、本実施形態の橋台補強構造体40では、橋台2と規制部材41の隙間及び桁3と規制部材41の隙間の合計は、桁3の温度変化に伴う伸縮量以上であるので、橋台2が傾斜していない通常使用する環境では、橋台2と規制部材41が接触することを防止することが可能となる。
また、本実施形態の橋台補強構造体10,20,30,40では、複数の橋台2の対向するパラペット2eの少なくとも一部に設置する補強部材51を有するので、桁3に接触した橋台2が、桁3から受ける力と土圧で外側から受ける力によって上下方向の中間付近にかかる力を抑制し、橋台2をさらに補強することが可能となる。
また、本実施形態の橋台補強構造体10,20,30,40では、複数の橋台2の対向する前面2cの少なくとも一部に設置する補強部材61を有するので、桁3に接触した橋台2が、桁3から受ける力と土圧で外側から受ける力によって上下方向の中間付近にかかる力を抑制し、橋台2をさらに補強することが可能となる。
また、本実施形態の橋台補強構造体10,20,30,40では、複数の橋台2の対向する前面2cに形成されたスリットに設置する補強部材71を有するので、桁3に接触した橋台2が、桁3から受ける力と土圧で外側から受ける力によって上下方向の中間付近にかかる力を抑制し、橋台2をさらに補強することが可能となる。
また、本実施形態の橋台補強構造体10,20,30,40では、複数の橋台2の対向する前面2cに形成されたスリットに設置する第1補強部材81と、第1補強部材81の下端に連結される第2補強部材82と、を有するので、桁3に接触した橋台2が、桁3から受ける力と土圧で外側から受ける力によって上下方向の中間付近にかかる力を抑制し、橋台2をさらに補強することが可能となると共に、掘削する土の量を少なくしながら、橋台2をさらに補強することが可能となる。
以上、本発明の種々の実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態のみに限られるものではなく、これらの詳細な内容に色々なバリエーションや変更を加えてもよい。また、それぞれの実施形態の構成を適宜組み合わせて構成した実施形態も本発明の範疇となるものである。
1…橋梁
2…橋台
3…桁
4…支持部材
10,20,30,40…橋台補強構造体
11,21,31,41…規制部材
12…間詰め部材
13…ベースプレート
14…アンカーボルト14
22…高張力ボルト
32…後施工アンカー
50,60,70,80…補助補強要素
51,61,71…補強部材
81…第1補強部材
82…第2補強部材

Claims (8)

  1. 複数の橋台と、
    対向する前記複数の橋台に架け渡される桁と、
    を備える橋梁に用いられ、
    前記対向する橋台のうち少なくとも1つの橋台の壁面
    又は
    前記桁の少なくとも1つの端面
    のうち、少なくともいずれか1つ
    に対して隙間をあけて対向する規制部材を備え
    前記規制部材は、前記桁とは別の部材であって、対向する前記複数の橋台に架け渡される
    ことを特徴とする橋台補強構造体。
  2. 前記規制部材を前記橋台に設置するベースプレートを備え、
    前記ベースプレートには、前記規制部材を前記橋台に連結するボルトを挿通するための前記規制部材の長手方向に延びる長孔が形成されている
    ことを特徴とする請求項に記載の橋台補強構造体。
  3. 前記橋台と前記規制部材の隙間は、前記橋台と前記桁との隙間よりも小さい
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の橋台補強構造体。
  4. 前記橋台と前記規制部材の隙間は、前記桁の温度変化に伴う伸縮量以上である
    ことを特徴とする請求項に記載の橋台補強構造体。
  5. 前記複数の橋台の対向するパラペットの少なくとも一部に設置する補強部材を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか1つに記載の橋台補強構造体。
  6. 前記複数の橋台の対向する前面の少なくとも一部に設置する補強部材を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか1つに記載の橋台補強構造体。
  7. 前記複数の橋台の対向する前面に上下方向に形成されたスリットに設置する補強部材を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか1つに記載の橋台補強構造体。
  8. 前記複数の橋台の対向する前面に形成されたスリットに設置する第1補強部材と、
    前記第1補強部材の下端に連結される第2補強部材と、
    を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか1つに記載の橋台補強構造体。
JP2013224853A 2013-10-30 2013-10-30 橋台補強構造体 Active JP6269928B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013224853A JP6269928B2 (ja) 2013-10-30 2013-10-30 橋台補強構造体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013224853A JP6269928B2 (ja) 2013-10-30 2013-10-30 橋台補強構造体

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017195666A Division JP6628778B2 (ja) 2017-10-06 2017-10-06 橋台補強構造体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015086562A JP2015086562A (ja) 2015-05-07
JP6269928B2 true JP6269928B2 (ja) 2018-01-31

Family

ID=53049655

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013224853A Active JP6269928B2 (ja) 2013-10-30 2013-10-30 橋台補強構造体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6269928B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108374331A (zh) * 2018-04-12 2018-08-07 中交第公路勘察设计研究院有限公司 俯斜式桥台背墙
KR102047343B1 (ko) * 2018-11-15 2019-11-21 (주) 아이씨엔지니어링 기존 교량의 내진성능을 향상시키는 내진 보강 장치 및 내진 보강 공법

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0861354B1 (en) * 1995-11-14 2001-10-10 Jada AB Method for building a bridge and bridge built according to said method
JP2000226815A (ja) * 1999-02-05 2000-08-15 Riisutowaaku:Kk 落橋防止構造
JP2005330688A (ja) * 2004-05-19 2005-12-02 Ps Mitsubishi Construction Co Ltd 橋梁の耐震補強方法及び構造
JP2008156925A (ja) * 2006-12-25 2008-07-10 Bridgestone Corp 緩衝用ユニット、受衝構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015086562A (ja) 2015-05-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4040422B2 (ja) 既設支承装置の支承交換工法および支承装置
WO2006038620A1 (ja) 脚柱の接合部構造および接合方法
JP4236670B2 (ja) 落橋防止構造
KR102080492B1 (ko) 거더교의 캔틸레버 시공 방법
JP6136242B2 (ja) 道路橋用伸縮装置
JP6269928B2 (ja) 橋台補強構造体
KR101341506B1 (ko) 상부교대 및 하부교대의 회전 변위를 허용하는 반일체식 교대
JP6280145B2 (ja) 鉄筋コンクリート構造物の補修・補強構造
JP7093942B2 (ja) 連結構造体
JP2006328867A (ja) 橋台付近に構築される道路の構造および施工法
JP2017227122A (ja) 橋台補強構造体
JP5833616B2 (ja) 橋梁用コンクリートプレキャスト床版の目地構造の構築方法
JP4576564B2 (ja) 保護構造物とその施工方法
KR101585652B1 (ko) 중공벽체와 강재기둥을 이용하여 지반과 구조물간의 상호작용 및 온도신축변위를 차단하는 구조의 교대를 가지는 교대일체식 교량
JP6945341B2 (ja) 増設基礎構造
JP4980782B2 (ja) 建築物の中間階免震機構
KR101038943B1 (ko) 지반 진동 흡수가 가능한 터널
JP5982143B2 (ja) 既設構造物の補強構造及び補強方法
JP5852475B2 (ja) 杭基礎の改築方法
JP2009161905A (ja) 橋梁の柱頭部または桁端部の複合中空構造
KR20150144155A (ko) 교량 받침의 교체에 관한 시공방법 및 그 교량 받침
KR102555364B1 (ko) 교량 받침 시스템 및 그 설치 방법
JP6000414B2 (ja) 杭基礎の改築方法および杭基礎構造
JP6364210B2 (ja) 橋脚の補強構造
KR200369707Y1 (ko) 하중 분산형 트러스빔

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160905

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170704

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20170704

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170714

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20170704

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170802

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170809

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171006

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171206

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6269928

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250