JP6268815B2 - 遮光包装袋 - Google Patents
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Description
遮光性を有する包装袋は、厚みのあるポリエチレンに遮光剤を一定量含有させるポリ袋タイプと、フィルムとアルミ箔をラミネートしたアルミ袋タイプが知られている。
本発明は上記要求に鑑みてなされたものであり、特にフィッシュアイによる外観不良をな
くし、ピンホールの発生をなくすことのできる遮光性包装袋を提供しようとするものである。
前記積層フィルムは、最外層に二軸延伸ポリプロピレンフィルム、中間層にウレタン系接着剤を用いたドライラミネート方式によって貼り合わせられたバリアフィルムと二軸延伸白色ナイロンフィルムを貼りあわせたフィルム、最内層に黒色ポリエチレンフィルムを配置し、最外層と中間層及び中間層と最内層は、ポリオレフィン樹脂を用いた押出ラミネート方式による押出しポリオレフィン樹脂を介して貼り合わせられたことを特徴とする遮光包装袋である。
また、最外層と中間層、中間層と最内層の接着を押出ラミネート方式とすることにより、充填後の輸送や保管を想定した振動試験によるピンホール発生を防止することが可能となる。
各図においては、図の上側が包装袋としての外面、下側が内容物と接触する内面とする。
すなわち本発明は、最外層として印刷基材となる二軸延伸ポリプロピレンフィルム(1)を有する。
中間層はバリアフィルム(3)と二軸延伸白色ナイロンフィルム(5)をウレタン系接着剤(4)を介して張り合わせてなる。
中間層は包装袋の耐ピンホール性及び耐突刺性を付与するほか、酸素バリア性・水蒸気バリア性を付与し、また二軸延伸白色ナイロンフィルム(5)によって隠蔽性を付与する。最内層としては、遮光性を付与するための黒色ポリエチレンフィルム層(7)を有する。さらに輸送・保管時のピンホール発生を防止するために、接着層として最外層と中間層の間には押出ラミネート方式を用いて押出ポリオレフィン樹脂層(2)を設け、中間層と最内層の間には、同じく接着層として押出ポリオレフィン樹脂層(6)を設ける。
このような押出ポリオレフィン樹脂層としては、上市されている低密度ポリエチレン樹脂から適宜選択することが出来る。押出樹脂層の厚みは5〜30μm程度が望ましい。
なお、この押出ポリオレフィン樹脂層を溶融押出コートするに先立って、フィルムの押出面にアンカーコート層(AC)を設けてもよい。
〈積層フィルムの作製〉
バリアフィルム(3)厚み15μm(凸版印刷(株)、商品名:GL−AEY)と二軸延伸白色ナイロンフィルム(5)厚み15μm(ユニチカ)を、ドライラミネーション機を用いてウレタン系接着剤(三井化学(株)、商品名:A525)を乾燥膜厚3μmで塗工し、貼り合せをおこなった。
次に二軸延伸ポリプロピレンフィルム(1)(フタムラ化学(株)、商品名:FOR)に、押出ラミネーション機を用いてアンカーコート剤(東洋インキ(株)、商品名:EL451)を塗工し、先の積層フィルムのバリアフィルム面と押出ポリオレフィン樹脂層(2)厚さ15μmで貼り合せた。
このようにして貼り合わせたフィルムの二軸延伸ナイロンフィルム面に押出ラミネーション機を用いてアンカーコート剤(東洋インキ(株)、商品名:EL451)を塗工し、直鎖状低密度黒色ポリエチレンフィルム(7)厚み40μm(タマポリ(株)、商品名:UB1ブラック)を押出ポリオレフィン樹脂層(6)厚さ15μmで貼り合せ、本発明に係る積層フィルムを作製した。
(包装袋の作成)
さらにこの積層フィルムの最内面どうしを重ね合わせ、三方をシールして遮光包装袋を作成し内容物を充填した後、開口をシールして遮光包装袋を作成した。
(評価)
上記遮光包装袋において、振動試験によるピンホール発生数、外観検査によるフィッシュアイ数を評価した。
(積層フィルムの作成)
二軸延伸ポリプロピレンフィルム(1)(フタムラ化学(株)、商品名:FOR)の印刷面に、押出ラミネーション機を用いてアンカーコート剤(東洋インキ(株)、商品名:EL451)を塗工し、バリアフィルム厚み15μm(凸版印刷(株)、商品名:GL−AEY)と押出ポリオレフィン樹脂層15μmで貼り合せた。
この積層フィルムのバリアフィルム面に押出ラミネーション機を用いてアンカーコート剤(東洋インキ(株)、商品名:EL451)を塗工し、直鎖状低密度着色ポリエチレンフィルム(11)厚み40μm(厚さ10μmの線状低密度ポリエチレン層(8)/厚さ20μmの茶色の線状低密度ポリエチレン層(9)/厚さ10μmの白色の線状低密度ポリエチレン層(10):特許4170414 (実施例1)を線状低密度ポリエチレン層(8)が最内層になるように積層して比較例1を作製した。
層構成、図2に模式図を示したとおりである。
(包装袋の作成)
包装袋作成方法は実施例1と同様である。
(評価)
上記包装袋において、振動試験によるピンホール発生数、外観検査によるフィッシュアイ数を評価した。
(積層フィルムの作成)
比較例1において、直鎖状低密度着色ポリエチレンフィルム(13)厚み40μmを厚さ10μmの線状低密度ポリエチレン層(8)/厚さ20μmの灰色の線状低密度ポリエチレン層(12)/厚さ10μmの白色の線状低密度ポリエチレン層(10):特許4170414 (実施例2)とした以外は比較例1と同様にして比較例2を作製した。
層構成は図3に示したとおりである。
(包装袋の作成)
包装袋作成方法は実施例1と同様である。
(評価)
上記包装袋において、振動試験によるピンホール発生数、外観検査によるフィッシュアイ数を評価した。
(積層フィルムの作成)
実施例1において、二軸延伸ポリプロピレンフィルム及び、バリアフィルム及び、二軸延伸白色ナイロンフィルム及び、直鎖状低密度黒色ポリエチレンフィルムの各層間を全てドライラミネーション機を用いてウレタン系接着剤(4)(三井化学(株)、商品名:A525)を乾燥膜厚3μmで塗工し、貼り合せをおこなった積層品を比較例3とした。
層構成は図4に示したとおりである。
(包装袋の作成)
包装袋作成方法は実施例1と同様である。
(評価)
上記包装袋において、振動試験によるピンホール発生数、外観検査によるフィッシュアイ
数を評価した。
振動試験:(株)振研製 二方向切替式振動試験装置を用いた。
振動条件:±4G(11Hz)、合計60分(垂直方向30分+縦15分+横15分)
評価方法:310mm×265mmの外装袋を作成し、1リットルの内溶液を詰めた内装袋を包装し、積載・梱包し、上記条件で振動試験を行い、浸透液にてピンホール数を数えた(10袋/1段ボール)。
この結果を表1に示す。
外観検査:
評価方法:310mm×265mmの外装袋を1000袋作成し、最外層からフィッシュアイの発生が確認できる袋もしくは、黒色ポリエチレンが透けてみえるものの袋数を数えた。
この結果を表1に示す。
2・・・押出ポリオレフィン樹脂層
3・・・バリアフィルム
4・・・ウレタン系接着剤
5・・・二軸延伸白色ナイロンフィルム
6・・・押出ポリオレフィン樹脂層
7・・・直鎖状低密度黒色ポリエチレンフィルム
8・・・線状低密度ポリエチレン層
9・・・茶色の線状低密度ポリエチレン層
10・・・白色の線状低密度ポリエチレン層
11・・・直鎖状低密度着色ポリエチレンフィルム
12・・・灰色の線状低密度ポリエチレン層
13・・・直鎖状低密度着色ポリエチレンフィルム
Claims (2)
- 重ね合わせた積層フィルムの三方がシールされ、開口から内容物を充填した後、開口をシールして封止する遮光包装袋において、
前記積層フィルムは、最外層に二軸延伸ポリプロピレンフィルム、中間層にウレタン系接着剤を用いたドライラミネート方式によって貼り合わせられたバリアフィルムと二軸延伸白色ナイロンフィルムを貼りあわせたフィルム、最内層に黒色ポリエチレンフィルムを配置し、最外層と中間層及び中間層と最内層は、ポリオレフィン樹脂を用いた押出ラミネート方式による押出しポリオレフィン樹脂を介して貼り合わせられたことを特徴とする遮光包装袋。 - 前記黒色ポリエチレンフィルムが黒色直鎖状低密度ポリエチレンフィルムからなることを特徴とする請求項1に記載の遮光包装袋。
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