JP6268288B2 - 血液凝固検査装置 - Google Patents

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Description

本発明は、血液凝固検査装置に関する。
本技術分野の背景技術として、WO12/008324号公報(特許文献1)がある。この公報には、「測定対象の試料を収容した試料容器の試料を、試料と試薬とを混合して反応させる反応容器と、反応容器に分注する試料分注機構と、試料と反応させる試薬を収容した試薬容器の試薬を反応容器に分注する試薬分注機構と、反応容器に収容された試料と試薬の混合液を攪拌する攪拌機構と、混合液の反応過程における複数の測定点データを取得する測定部とを備えた自動分析装置において、測定点データから近似曲線を生成するための1つ以上の近似式から1つの近似式を選択し、複数の測定点データから近似曲線を生成して、近似曲線から形状特徴量を算出し、その形状特徴量を用いて異常判定を行う。これにより、個々の測定結果から十分に異常を検出することができ、かつ、異常の要因を特定することができる。」と記載されている。
WO12/008324号公報
前述の先行技術文献では、作成した近似曲線から異常判定に使用する形状特徴量を算出している。しかし、測定異常が発生し、近似曲線が適切に作成できていないと、異常を反映した形状特徴量を算出することができず、異常判断ができない。先行技術文献では、測定時の異常判定について触れられていないため、測定異常があった場合、形状特徴量を使用した異常判定が正しく行うことができない。
このような血液凝固検査装置においては、測定異常の原因をユーザ自身が見つけ出し、除去してから再検査しなければならない。血液凝固検査装置の測定異常の原因としては試薬または検体の劣化や、装置の検出部やプローブの異常が考えられる。また、試薬や装置起因の異常以外にも、反応容器内に気泡や異物が混入することによる異常の発生も考えられる。多岐に亘る測定異常の原因をユーザ自身が検討すると分析効率が著しく低下するという課題があった。
本発明は上記課題を解決するために光度計から取得した光強度を時系列に並べた反応過程曲線を作成し、当該反応過程曲線に基づいて測定異常か否かを判定する手段と、同一反応容器設置部で、複数回連続で反応過程曲線に異常があった場合、反応容器設置部の異常と判定する手段と、同一検査項目で、複数回連続で反応過程曲線に異常があった場合、試薬の異常と判定する手段と、同一検体で、複数回連続で反応過程曲線に異常があった場合、検体の異常と判定する手段と、反応容器設置部、検査項目、検体に傾向なく複数回連続で反応過程曲線に異常があった場合、分注機構の異常と判定する手段を有する。
本発明によれば、上記特徴により、分析装置が自動で分析異常が発生した場合でも、その原因を迅速に特定することができる。これにより、分析効率の低下を防ぐことができる。
本実施の形態に係る血液凝固検査装置の基本構成を示す図である。 本実施の形態(第1の実施の形態)に係る異常判別処理を説明するフローチャートである。 本実施の形態(第1の実施の形態)に係る気泡や異物混入などによるノイズを有する反応過程を示す図である。 本実施の形態(第1の実施の形態)に係る異常判別について説明する図である。 本実施の形態(第2の実施の形態)に係る血液凝固検査装置の異常判定および回避処理を説明するフローチャートである。 本実施の形態(第3の実施の形態)に係る血液凝固検査装置の異常判定、回避処理および再検査処理のフローチャートである。 本実施の形態(第4の実施の形態)に係る異常判別のチェック結果を示す操作部画面の例である。
まず、血液凝固検査装置の構成及びその検査方法の一例を説明する。
<装置の構成>
図1は、本実施の形態に係る血液凝固検査装置の基本構成を示す図である。
血液凝固検査装置100は、主として、試料容器101、試料ディスク102、試薬容器103、試薬ディスク104、試料分注機構105、試料分注位置106、反応容器107、反応容器設置部108、反応容器搬送機構109、反応容器ストック部110、反応ポート111、試薬分注機構112、試薬分注機構洗浄機構113、反応容器廃棄部114、操作部115、制御部116、記憶部117、インターフェイス118から構成される。
試料容器101は、試料もしくは精度管理試料を保持する。試料ディスク102は、試料容器101を複数保持し、時計回りもしくは反時計回りに回転することで試料分注機構105が試料容器101内の試料を吸引する位置まで目的の試料容器101を搬送する。試薬容器103は、試薬を保持する。試薬ディスク104は、試薬容器103を複数保持し、時計回りもしくは反時計回りに回転することで試薬分注機構112が試薬容器103内の試薬を吸引する位置まで目的の試薬容器103を搬送する。
試料分注機構105は、制御部116によって制御される試料用シリンジ(図示せず)の動作により、試料ディスク102に保持された試料容器101内の試料を吸引し、反応容器107に吐出する。試料分注位置106は、試料を反応容器107に格納するための場所である。試料分注位置106には、反応容器107が反応容器搬送機構109によって搬送される。反応容器107が搬送された後に、試料分注機構105によって、試料容器101から試料が吐出される。試料が吐出された後、試料を保持した反応容器107は反応容器搬送機構109によって反応容器設置部108に搬送される。
反応容器107は、分注された試料と試薬の混合液を保持するための容器である。反応容器搬送機構109は、反応容器ストック部110に保持されている空の反応容器107を反応容器設置部108へ搬送し、さらに分析が終了した後の反応容器107を反応容器設置部108から反応容器廃棄部114へ搬送する。反応容器ストック部110は、未使用の反応容器107を複数保持する。
反応ポート111は、反応容器107を設置するための1つ以上(本実施の形態では、一例として6つの場合を示している)の反応容器設置部108を有しており、反応容器設置部108に挿入した反応容器107内に収容されている反応液からの光強度の測定を行う。そのため、反応容器設置部108は1つの設置部に対してそれぞれ反応液に入射光を照射する光源(図示せず)と、光強度を計測する検出部(光センサ)を、反応容器設置部108内部に有している。光源は反応容器設置部108の底面に設置され、上方向に向かって光を照射することが可能である。反応液によって散乱した光を検出する。検出部は反応容器設置部108の側面に配置されており、検出した光を光/電流変換を行うことで、光強度を示す測光信号をA/D変換器に出力する。A/D変換器でA/D変換された光強度の測定信号は、インターフェイス118を介して制御部116と記憶部117に送られる。なお、光源と検出器の配置は必ずしも上記の位置関係に限定されるものではなく、反応液からの光強度を検出できる構成であれば、他の配置構成となっていても良い。
試薬分注機構112は、制御部116によって制御される試薬用シリンジ(図示せず)の動作により、試薬ディスク104に保持された試薬容器103中の試薬を反応ポート111に設置された反応容器107に分注する。試薬分注機構112には制御部116によって制御される試薬昇温機構(図示せず)が内蔵されており、吸引した試薬の温度を適温(所定の温度)へ昇温する。試薬分注機構洗浄機構113は、試薬分注機構112を水洗する機構である。水洗のタイミングは制御部116によって制御される。
反応容器廃棄部114は、反応容器107を廃棄する。
操作部115は入力手段としてキーボードやマウス、表示部に表示された操作画面などの入力端末を有し、キーボードや操作画面から分析する試料の分析項目を入力し、制御部116へ入力する。制御部116は、操作部115からの入力に基づき試料ディスク102、試薬ディスク104、試料分注機構105、反応容器移送機構109、反応ポート111、試薬分注機構112、試薬分注機構洗浄機構113の動作を制御する。検出部111からインターフェイス118を介して入力された測定信号を処理し、凝固時間の算出および異常個所の特定を行う。詳細は後述する。記憶部117は操作部115からの入力情報と、試料ディスク102等の動作情報と、試薬、検体情報等を記憶する。インターフェイス118は試料ディスク102等の動作情報と操作部115からの入力情報と、制御部116からの動作情報と記憶部117に格納する情報の仲介をする。
第1の実施の形態
本実施の形態を図2〜4に基づいて説明する。図2は本実施の形態における異常原因特定のフローチャートである。詳細は後述する。図3は本実施の形態で例に挙げた顕著な凸形状のノイズを有する反応過程曲線の一例である。図4は本実施の形態で説明する異常原因箇所特定の例を示した概略図である。なお、図4では簡単のために分析順序どおりに結果を記載している。
血液凝固検査装置100における試料の分析は、試料分注処理、試薬分注処理、測光処理、反応容器107の廃棄処理、データ処理、の順番に実施される。反応容器ストック部110上には複数の反応容器107が縦横に配置されている。反応容器搬送機構109は所定の順番に反応容器ストック部110から反応容器107を反応容器設置部108に搬送する。試料ディスク102上には、複数の試料容器101が円周上に並んで配置されており、分析される試料の順番に従って時計回りもしくは反時計回りに回転し、試料分注機構105の下まで搬送する。試料容器101中の検体は、試料分注機構105に連結された試料用シリンジ(図示せず)により、所定量吸引され反応容器107へ分注される(ステップ201)。
試薬ディスク104上には、複数の試薬容器103が円周上に並んで配置されており、操作部115から分析項目の選択および分析開始指示を受けると、分析項目に従って、目的の試薬容器103を試薬分注機構112の下まで時計回りもしくは反時計回りに回転し搬送する。試薬容器103中の試薬は、試薬分注機構112に連結された試薬用シリンジ(図示せず)により、所定量吸引され反応容器107へ分注される(ステップ201)。
次に、内容物(混合液)を保持した反応容器107内において、試料は試薬と混合することにより血液凝固反応が進む。混合液に対して光源(図示せず)から光束を受けると、光束は混合液中の血液凝固固形物により散乱する。この時、混合液で散乱した光強度は検出部によって検出され、反応ポート111にて検知される(ステップ202)。検知した測定データである光強度、使用反応ポート番号、使用試料種類および試料ディスク102上の設置位置、使用試薬種類および試薬ディスク104上の設置位置、といった分析情報を記憶部117に格納する(ステップ203)。
制御部116は検知した測定データを使用して近似関数の係数算出をし、近似関数を作成できたか否かの判断を行う(ステップ204)。制御部116による近似曲線作成の成否の判断は下記二点によって行われる。まず、近似関数の係数が算出できなかった場合、近似曲線作成は失敗と判定される。次に近似関数の係数が算出できても、作成した近似曲線と反応過程曲線に一定値以上の乖離がある場合も、近似曲線作成は失敗と判定する。近似曲線の作成に失敗した場合、記憶部117に格納した分析情報(反応ポート情報と、試薬情報と、試料情報と、測定データ)を取得し(ステップ205)、異常の傾向から異常原因を判定する異常判定フローに進む(詳細は後述する)。
近似曲線の作成に成功した場合は、制御部116にて血液凝固時間を算出し(ステップ221)、結果ファイルを記憶部117に格納(ステップ222)および操作部115に含まれるディスプレイなどの出力装置に出力する。
異常判定フローの詳細について説明する。異常と判定した後、反応過程曲線での突発的なデータ異常の有無を判定する。突発的なデータ異常の例を図3に示す。図3において、反応過程曲線において上方への顕著な凸部301が確認でき、異常であると判断される。なお、突発的な異常の例はこれに限られるものではなく、例えば下方への顕著凸部によって判定しても良い。判定方法は特に限定せず公知の手法で判定すればよい(ステップ206)。反応過程曲線での突発的なデータ異常が有ると判定された場合(ステップ207)、近似曲線作成失敗の原因は突発的異常(例えば反応容器内の泡が光路を横切ったことなど)であると判定する(ステップ208)。
ステップ207で突発的なデータ異常が無いと判定された場合、他の原因による異常と判断し、試薬・試料吐出条件、反応容器設置部、試薬、検体の順番で異常原因を判定する。まず、試薬・試料吐出条件に異常原因があるか否かを判定するため、試薬・試料吐出条件毎に反応過程曲線をチェックする(ステップ209)。反応過程曲線に異常が確認された場合(ステップ210)であって、かつ、試薬・試料同一の吐出条件で複数回連続して反応過程曲線が異常であった場合(ステップ211)、試薬・試料吐出条件起因の異常であると判定する(ステップ212)。
なお、試薬・試料吐出条件起因の異常とは、試薬・試料吐出の条件の不備により、検体と試薬が十分に混ざり合わないことに起因する異常のことである。例えば、反応進行の遅れなどが挙げられる。また、本実施の形態における吐出パターンとは、例えば吐出速度など、試薬・試料を吐出する条件を意味する。
ステップ211で吐出条件に由来した異常でないと判定された場合であって、同一の反応容器設置部(反応ポート)で、複数回連続で異常な反応過程曲線が検出されている場合には、反応容器設置部に起因した異常であると判定する(ステップ213)。例えば、本実施の形態においては反応容器設置部がNo.1〜No.6の6個あるが、図4の(b)には、No.6のポートで連続して反応過程異常と判断されており、No.6のポートが異常原因であることが推定される。
なお、反応容器設置部に起因した異常とは、光源の光量低下や検出部に不良が生じたことに起因する反応過程曲線の乱れのことであり、例えば、光強度値の全体的な低下が挙げられる。
ステップ210で試薬・試料吐出条件に由来した異常でないと判定された場合、次に同一の分析項目(同一の試薬)で取得された反応過程曲線が複数回連続して異常であったか否かを判定し(ステップ214)、複数回連続して異常があった場合には(ステップ215)、この分析項目の測定に使用した試薬に起因する異常であると判定する(ステップ216)。本実施の形態では同一の分析項目単位で異常が連続しているかチェックしたが、例えば同一のロット番号を持つ試薬単位で異常が連続しているかをチェックしても良い。この場合、同一の分析項目に連続して異常が検出された場合に、その異常原因となる試薬をより正確に判定することができる。例えば、図4の(c)には分析項目Aの測定が連続して異常であるため、項目Aに使用する試薬に起因する異常であると推定される。
なお、試薬起因の異常とは、試薬の劣化や時間経過による性質の変化が生じたことに起因する反応過程曲線の乱れのことである。例えば、血液凝固反応の極端な遅延現象が挙げられる。
ステップ215で異常がないと判定された場合、次に同一の検体を使用した反応過程曲線が複数回連続して異常であったか否かを判定し(ステップ217)、複数回連続して異常があった場合には(ステップ218)、この検体に起因する異常であると判定する(ステップ219)。例えば、図4の(d)には同一検体No.01に関する反応過程曲線が異常であるため、検体No.01に起因する異常であると推定される。
検体起因の異常とは、検体の劣化や時間経過による性質の変化が生じたことに起因する反応過程曲線の乱れのことである。例えば、遠心分離の負遅くにより血球成分が検体に残ってしまった場合、この血球により光が散乱して反応仮定が乱れることによる、反応過程曲線の形状変化が挙げられる。
ステップ218で異常がないと判定された場合、試薬分注機構または試料分注機構といった分注機構に起因する異常であると判定する(ステップ220)。例えば、図4の(e)には、反応容器設置部、分析項目、検体のいずれにも関連しない異常が連続して発生しているため、分注機構に起因する異常であると推定される。
分注機構起因の異常とは分注機構に付着した被分注物の成分を次の被分注物に持ち込むこと(キャリーオーバー)による試薬、試料の性質の変化に起因する反応過程曲線の乱れのことである。例えば、血液凝固反応が二段階に現れる現象が挙げられる。
以上のように構成した本実施の形態における効果を説明する。血液凝固検査装置における測定結果の異常の原因を特定する従来の技術においては、検査技師自身が経験に基づき、探求しなければならず、異常原因の特定には時間がかかっていた。特に分析中に異常が発生した場合は、最終的に表示される分析結果のアラームで異常の発生をユーザが知ることになる。異常の重要度によっては、ユーザが装置を任意で停止あるいは装置が自動で停止するまで、異常が発生しているにも関わらず、分析を継続してしまう。血液凝固分析は生化学分析や免疫分析と比較して結果が早急に出力される。このため、異常が発生したまま分析が継続されると、多くの試料、試薬、反応容器等の消耗品を消費してしまう。複数の検出器を有する装置である場合はさらに多くの資料や試薬を無駄にすることになる。装置の異常の特定は早期に対策を実施しなければならないが、従来の方法では、検査結果の精度および異常が発生した場合の対処について検査技師の経験や技量に左右されてしまうという問題点があった。
これに対し、本実施の形態では近似曲線の算出結果によって反応過程曲線に混入されている異常の有無を判断する。また、複数項目の検査結果を横断的にチェックし、異常発生の傾向から異常箇所を特定する構成にしたので、異常を自動判別することができる。このため、検査技師の技量を問わず、異常箇所の特定が可能になるため、異常回避処理に費やす時間を短縮でき、さらに信頼性の高い分析結果を提供することができる。
また装置の異常特定のプロセスは従来のデータ処理プロセスに組み込むことが可能である。このため、異常特定のための新たなプロセスを構築する必要はない。
第2の実施の形態
本実施の形態では、異常判定だけでなく異常回避処理も行える血液凝固検査装置の例を説明する。
図5は、本実施の形態に係る血液凝固検査装置の異常判定および回避処理を説明するフローチャートである。
図1の血液凝固検査装置100のうち、既に説明した図1に示された同一の符号を付された構成と、同一の機能を有する部分については、説明を省略する。
試薬吐出に起因する異常と判定した場合、当該反応ポートにおける当該試薬による分析を禁止する(ステップ501)。ユーザによる試薬分注機構の検査、メンテナンスが終了した後にマスクの解除操作を可能にする。
反応容器設置部に起因する異常であると判定した場合、異常原因と推定される反応容器設置部をマスクし、以後の検査に使用しないようにする。マスクは、ユーザによる反応容器設置部の検査・メンテナンス終了後に解除可能となる(ステップ502)。
試薬に起因する異常であると判定した場合、当該試薬をマスクし、以後の検査に使用しないようにする(ステップ503)。マスクされた試薬に対応した分析項目を実施する必要がある場合、マスク試薬の待機試薬を使用して測定を継続するようにする。
検体に起因する異常であると判定した場合、当該検体をマスクする(ステップ504)。検体が異常である旨をオペレータに通知し、オペレータによるチェックを促す。
分注機構に起因する異常であると判定した場合、分注機構の洗浄を行う(ステップ505)。分注機構の洗浄を行うことにより、分注機構に付着した被分注物の成分を次の被分
注物に持ち込むことを防ぐことができ、分注機構起因の異常を回避することができる。
以上のように構成した本実施の形態における効果を説明する。本実施の形態では、第1の実施の形態にて特定した異常箇所に対し、回避対策を実施することで以後の異常な測定データの計測を回避している。同一異常原因による分析結果の異常を回避して、分析を継続的に行うことができる。加えて異常回避を行っているため、信頼性の高い分析結果を提供することができる。
第3の実施の形態
本実施の形態では、異常判定だけでなく再検査処理も行える血液凝固検査装置の例を説明する。
図6は、第3の実施の形態における血液凝固検査装置の異常判定、回避処理および再検査処理のフローチャートである。
図1の血液凝固検査装置100のうち、既に説明した図1に示された同一の符号を付された構成と、同一の機能を有する部分については、説明を省略する。図6のフローチャートのうち、既に説明した図2に示された同一の符号を付された構成と、同一の機能を有する部分については、説明を省略する。
第2の実施の形態にて説明した手法により異常回避処理した箇所について再検査処理を行い、装置を停止させることなく、分析を継続させ、信頼性の高い分析結果を提供することができる。
反応過程曲線に突発的な異常有と判定された場合は、異常除去処理を行う(ステップ601)。異常除去処理した反応過程曲線に対し、再び近似曲線の再作成を実施する(ステップ602)。再度の近似曲線作成で失敗した場合、異常除去処理は不可能と判定し、凝固時間算出不可アラームを付与し、ユーザに告知する(ステップ603)。なお、異常除去の方法は種々の方法が考えられるが、周知の方法であって妥当に異常ピークを除去することができる方法であれば、どのような方法であっても良い。
試薬吐出に起因する異常と判定した場合、該反応ポートにおける当該試薬による分析を禁止する。ユーザによる試薬分注機構の検査・メンテナンス終了後にマスクを解除可能にする。試薬吐出起因の異常と判定された分析項目については、別の反応ポートを使用して再検査を行う(ステップ604)。
反応容器設置部に起因する異常であると判定した場合には、当該反応容器設置部をマスクして以後の検査に使用しないようにすると共に、異常と判断された測定については、マスクした反応容器設置部ではない別の反応容器設置部にて再検査を行う(ステップ605)。
試薬起因の異常と判定した場合、当該試薬をマスクする。以後の検査で当該試薬が必要となった場合は、当該試薬の待機試薬を使用して測定を継続する。試薬起因の異常と判定されるまでに異常と判断された分析項目に対しては待機試薬を使用して再検査を行う(ステップ606)。
検体起因の異常と判定した場合、検体そのものに異常があると判断するため再検査処理は行わない。
分注機構起因の異常と判定した場合、分注機構を洗浄する。洗浄動作後に、分注機構起因の異常と判定されるまでに異常と判断された分析項目について再検査する(ステップ607)。
第4の実施の形態
本実施の形態ではユーザが異常発生の傾向を操作部のインターフェイスから確認することが実施可能な血液凝固分析装置の例について説明する。
図7は、本実施の形態に係る異常判別のチェック結果を示す操作画面の例である。より具体的には、異常が発生した分析条件(検体、試薬)と分析の成否を反応ポートごとに表示したユーザインターフェイスについて説明する。
図7に示したユーザインターフェイスの例(701)により、ユーザは分析装置の異の傾向を目視にて確認することができる。また、各分析結果の判定内容の詳細画面(702)により、ユーザが分析装置のどの箇所で異常が発生したかを、チェック項目およびチェック結果を目視にて確認することができる。ここで、チェック項目には、例えば「吐出条件」、「反応ポート」、「試薬」、「検体」、「試薬分注機構」等がある。本図に示す例の場合、「反応ポート」に起因した異常が発生したことがわかる。このようにすることで、目視にて確認した異常箇所を手動でマスクすることによって同じ原因による異常の再発を防ぐことができる。
なお、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上述した実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成および判断条件を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施の形態の構成の一部を他の実施の形態の構成に置き換えることも可能であり、また、ある実施の形態の構成に他の実施の形態の構成を加えることも可能である。また、各実施の形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部または全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等はプロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記憶装置、または、ICカード、SDカード等の記憶媒体に置くことができる。
また、情報線や制御線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての情報線や制御線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてよい。
100 血液凝固検査装置
101 試料容器
102 試料ディスク
103 試薬容器
104 試薬ディスク
105 試料分注機構
106 試料分注位置
107 反応容器
108 反応容器設置部
109 反応容器搬送機構
110 反応容器ストック部
111 反応ポート
112 試薬分注機構
113 試薬分注機構洗浄機構
114 反応容器廃棄部
115 操作部
116 制御部
117 記憶部
118 インターフェイス
301 凸形状ノイズ
701 チェック結果確認画面
702 チェック結果詳細画面

Claims (12)

  1. 試料もしくは精度管理試料を保持する試料容器と、
    試薬を保持する試薬容器と、
    前記試料容器から試料もしくは精度管理試料を分注する試料分注機構と、
    前記試薬容器から試薬を分注する試薬分注機構と、
    試薬と試料の混合液を保持する反応容器と、
    複数の前記反応容器を設置する設置位置を複数備え、当該複数の設置位置ごとに反応容器に対して光を照射する光源と、前記反応容器を透過または散乱する光強度を検出する光度計を有する反応容器設置部と、
    分析に関する情報を入力する操作部と、
    前記操作部からの入力に基づき機構の動作を制御する制御部と、を備えた血液凝固検査装置において、
    前記制御部は、
    前記光度計から取得した光強度を時系列に並べた反応過程曲線を作成し、当該反応過程曲線に基づいて異常測定か否かを判定する異常判定手段と、
    前記異常判定手段が異常測定と判定した場合に、当該異常の原因、および当該反応容器設置部に備えられた設置位置のうち、異常が発生した設置位置を判定する異常原因判定手段と、を有し、
    前記異常判定手段は、当該反応過程曲線に対応する近似曲線の作成が出来なかった場合に、異常測定であると判定し、
    前記異常原因判定手段は、前記異常判定手段により異常測定と判定された場合に、当該異常の原因について、突発的な異常であるか否かを判定し、当該判定の結果、突発的な異常でないと判断された場合に、試薬または試料の吐出条件、前記反応容器設置部、前記試薬、前記試料の順番に異常の原因を判定することを特徴とする血液凝固検査装置。
  2. 請求項1に記載の血液凝固検査装置において、
    前記異常原因判定手段は、
    分析の条件に係る複数の項目、および前記反応過程曲線に基づいて、前記異常の原因、および前記異常が発生した設置位置を判定することを特徴とする血液凝固検査装置。
  3. 請求項1に記載の血液凝固検査装置において、
    前記操作部は、当該異常の判定までにチェックした項目のチェック結果を表示する表示部を備えたことを特徴とする血液凝固検査装置。
  4. 請求項1に記載の血液凝固検査装置において、
    同一の反応容器設置部を使用した同一の検査項目に対する複数の反応過程曲線に複数回異常があった場合、自動で試薬吐出条件に起因する異常であると判定することを特徴とする血液凝固検査装置。
  5. 請求項1に記載の血液凝固検査装置において、
    同一の反応容器設置部で複数の反応過程曲線に異常があった場合、反応容器設置部の異常と判定することを特徴とする血液凝固検査装置。
  6. 請求項1に記載の血液凝固検査装置において、
    同一の検査項目に対して複数の反応過程曲線に異常があった場合、
    自動で試薬の異常と判定することを特徴とする血液凝固検査装置。
  7. 請求項1に記載の血液凝固検査装置において、
    同一の検体に対して複数の反応過程曲線に異常があった場合、自動で検体の異常と判定することを特徴とする血液凝固検査装置。
  8. 請求項1に記載の血液凝固検査装置において、
    試薬吐出条件、反応容器設置部、試薬および検体のいずれにも無関係に複数の反応過程曲線に異常があった場合、自動で試料分注機構または試薬分注機構の異常と判定することを特徴とする血液凝固検査装置。
  9. 請求項4に記載の血液凝固検査装置において、
    試薬吐出条件に起因する異常と判断された分析項目について、自動で前記反応容器設置部とは別の反応容器設置部を用いて再検査を行うことを特徴とする血液凝固検査装置。
  10. 請求項5に記載の血液凝固検査装置において、
    反応容器設置部に起因する異常と判定された分析項目について、装置が自動で前記反応容器設置部とは別の反応容器設置部を用いて再検査を行うことを特徴とする血液凝固検査装置。
  11. 請求項6に記載の血液凝固検査装置において、
    試薬に起因する異常と判定された分析項目について、装置が自動で前記試薬とは別の待機試薬を使用して再検査を行うことを特徴とする血液凝固検査装置。
  12. 請求項7に記載の血液凝固検査装置において、
    試料分注機構または試薬分注機構に起因する異常と判定された分析項目について、装置が自動で試料分注機構または試薬分注機構を洗浄した後に再検査を行うことを特徴とする血液凝固検査装置。
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