JP6266489B2 - アゾ化合物の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、アゾ化合物の製造方法に関する。
色素の分野において、ジアゾ構造を有するアゾ染料等は広く知られている(例えば、特許文献1参照)。
色素である染料等は、光の吸収特性が急峻であり、色純度が高く色再現性に優れることが望まれる。そして、このような色素は、実用上高収率に製造できる技術も求められる。
アゾ色素の製造は、ジアゾ化剤として亜硝酸又は亜硝酸ナトリウム等の亜硝酸塩が汎用されており、ニトロシル硫酸を用いる方法も知られている(例えば、特許文献2参照)。具体的には、ヘテロ環アミンを含む溶液にニトロシル硫酸を添加し、ジアゾ化反応させてジアゾニウム化し、さらに2,6−ジピラゾリルトリアジン化合物を加えてカップリング反応させることが開示されている(例えば、特許文献3〜4参照)。
特許第4080947号公報 特開2001−335714号公報 特開2012−001627号公報 特開2009−73978号公報
従来より、フェノール化合物と1−置換−5−アミノピラゾールのジアゾニウム化合物とを反応させて製造されるアゾ色素の製造は、特許文献1のように、亜硝酸又は亜硝酸塩をジアゾ化剤として用いられることが通例とされてきた。しかしながら、亜硝酸塩等の存在下でジアゾニウム化しようとすると、NOの発生による発泡が著しく、茶色に着色しやすいばかりか、多量の溶媒を使用しなければ、流動性を保持することができず、収率が悪くなることがあった。また、特許文献2〜4に記載の技術によっても、アゾ色素の製造過程で発生するNOに伴う発泡が抑えられ着色が防止され、流動性を確保し得る技術に関する知見はなく、色純度及び収率を従来以上に向上させ得る技術は確立されていなかったのが実情である。
本発明は、上記の事情に鑑みなされたものであり、色純度の良好なアゾ化合物を収率良く製造し得るアゾ化合物の製造方法を提供することを目的とし、この目的を達成することを課題とする。
課題を達成するための具体的手段は、以下の通りである。
<1> ニトロシル硫酸の存在下、下記一般式(2)で表される有機アミン化合物又はその塩をジアゾ化反応させてジアゾニウム塩を生成するジアゾ化反応工程と、下記一般式(1)で表される化合物及び上記のジアゾニウム塩を反応させて、下記一般式(3)で表されるアゾ化合物を製造するアゾ化合物製造工程と、を有するアゾ化合物の製造方法である。

一般式(1)〜(3)中、R11は、ハロゲン原子、アルキル基、又はアルコキシ基を表し、R及びRは、水素原子を表し、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、芳香族基、ヘテロ環基、ハロゲン原子、又は下記一般式(4)で表される基を表し、Rは、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、芳香族基、又はヘテロ環基を表す。
nは、0〜4の整数を表す。
下記一般式(4)中、Xは、酸素原子又は硫黄原子を表し、Rは、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、芳香族基、又はヘテロ環基を表す。*は、結合位置を表す。

<2> 一般式(2)で表される有機アミン化合物と、下記一般式(5)で表される化合物と、を中和反応させて有機アミン塩を生成する有機アミン塩生成工程をさらに有し、ジアゾ化反応工程は、有機アミン塩をジアゾ化反応させてジアゾニウム塩を生成し、アゾ色素製造工程は、一般式(1)で表される化合物と、有機アミン塩から生成されたジアゾニウム塩と、を反応させる<1>に記載のアゾ化合物の製造方法である。
一般式(5)中、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、芳香族基、ヘテロ環基、又は水酸基を表す。
<3> 有機アミン塩生成工程は、一般式(2)で表される有機アミン化合物を含むアミン溶液に対し、一般式(5)で表される化合物を添加することにより、一般式(2)で表される有機アミン化合物と一般式(5)で表される化合物とを中和反応させる<2>に記載のアゾ化合物の製造方法である。
<4> 一般式(5)で表される化合物が、リン酸である<2>又は<3>に記載のアゾ化合物の製造方法である。
<5> R11がハロゲン原子を表し又はnが0であり、R及びRは水素原子を表し、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基を表し、かつRはアルキル基を表す<1>〜<4>のいずれか1つに記載のアゾ化合物の製造方法である。
<6> R11がハロゲン原子を表し又はnが0であり、R、R、R、及びRは水素原子を表し、かつRはアルキル基を表す<1>〜<5>のいずれか1つに記載のアゾ化合物の製造方法である。
本発明によれば、色純度の良好なアゾ化合物を収率良く製造し得るアゾ化合物の製造方法が提供される。
以下、本発明のアゾ化合物の製造方法について詳細に説明する。
本発明のアゾ化合物の製造方法は、少なくとも以下の工程(A)及び工程(B)を有している。
(A)ニトロシル硫酸の存在下、一般式(2)で表される有機アミン化合物又はその塩をジアゾ化反応させてジアゾニウム塩を生成するジアゾ化反応工程
(B)一般式(1)で表される化合物及びジアゾニウム塩を反応させて、一般式(3)で表されるアゾ化合物を製造するアゾ化合物製造工程
また、本発明のアゾ化合物の製造方法は、工程(A)及び工程(B)に加え、更に、一般式(2)で表される有機アミン化合物の塩を生成する工程などの他の工程を設けて構成することができる。

従来、ジアゾニウム塩の生成には、有機アミンに亜硝酸、亜硝酸塩、又は亜硝酸エステル(以下、亜硝酸塩等という。)を作用させる方法が広く利用されており、次いで行われるアゾ化合物の製造工程では、亜硝酸塩等をジアゾ化剤として得られたジアゾニウム塩を水酸基含有芳香族化合物と反応させることによりアゾ化合物を製造することが行われてきた。しかしながら、亜硝酸塩等をジアゾ化剤としてジアゾニウム化する場合、NOが発生して著しい発泡現象を招来し、茶色に着色することがあり、更にはその後に亜硝酸塩等で得られたジアゾニウム塩を用いてアゾ化合物を製造する場合に、反応系の流動性が著しく低下し、結果として収率が悪化し、製造されるアゾ化合物の色純度も著しく損なわれる。
上記に鑑み、本発明においては、ジアゾ化剤としてニトロシル硫酸を用いてジアゾニウム化反応を行い、ニトロシル硫酸で得られたジアゾニウム塩を特定の水酸基含有芳香族化合物と反応させることによって、一般式(3)で表されるアゾ化合物を製造する。
これにより、ジアゾニウム化反応時における、NOの発生に伴う発泡現象が防止され、次いで行われるアゾ化合物の製造工程において、反応系の流動性が良好に保たれ、色純度に優れたアゾ化合物を収率良く製造することが可能になると推測される。しかし、本発明はこの推測により何ら限定されることはない。
−(A)ジアゾ化反応工程−
本発明におけるジアゾ化反応工程は、ニトロシル硫酸の存在下、一般式(2)で表される有機アミン化合物又はその塩をジアゾ化反応させてジアゾニウム塩を生成する。
本発明においては、有機アミン化合物又はその塩からジアゾニウム塩を生成する方法として、有機アミン化合物又はその塩にジアゾ化剤としてニトロシル硫酸を作用させる。上記のように、ニトロシル硫酸をジアゾ化剤として得られたジアゾニウム塩を用いることで、色純度に優れたアゾ色素を収率良く製造することができる。
ここで、一般式(2)で表される有機アミン化合物又はその塩について説明する。一般式(2)で表される有機アミン化合物は、アミノピラゾール骨格を有する化合物であり、互変異性体も含まれる。

一般式(2)において、R及びRは、水素原子を表し、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、芳香族基、ヘテロ環基、ハロゲン原子、又は一般式(4)で表される基を表す。Rは、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、芳香族基、又はヘテロ環基を表す。
また、一般式(4)において、Xは、酸素原子又は硫黄原子を表し、Rは、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、芳香族基、又はヘテロ環基を表す。*は、結合位置を表す。
におけるアルキル基は、直鎖アルキル基、分岐鎖アルキル基、及び環状アルキル基(シクロアルキル基)のいずれであってもよい。
におけるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、ドデシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、1−アダマンチル基、等が挙げられる。中でも、Rにおけるアルキル基としては、炭素数1〜12のアルキル基が好ましく、炭素数1〜6のアルキル基がより好ましく、炭素数1〜3のアルキル基が更に好ましく、メチル基が特に好ましい。
におけるアルケニル基は、直鎖アルケニル基、分岐鎖アルケニル基、及び環状アルケニル基のいずれであってもよい。
におけるアルケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基、3−ブテニル基、2−メチル−2−ブテニル基、4−ペンテニル基、3−ペンテニル基、3−メチル−3−ペンテニル基、5−ヘキセニル基、4−ヘキセニル基、3−ヘキセニル基、2−ヘキセニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、等が挙げられる。Rにおけるアルケニル基としては、炭素数2〜12のアルケニル基が好ましく、炭素数2〜6のアルケニル基がより好ましく、炭素数2又は3のアルケニル基が更に好ましく、ビニル基が特に好ましい。
におけるアルキニル基は、直鎖アルキニル基、分岐鎖アルキニル基、及び環状アルキニル基のいずれであってもよい。
におけるアルキニル基としては、エチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、1−ブチニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基、2−メチル−2−プロピニル基、3−メチル−1−ブチニル基、等が挙げられる。Rにおけるアルキニル基としては、炭素数2〜12のアルキニル基が好ましく、炭素数2〜6のアルキニル基がより好ましく、炭素数2又は3のアルキニル基が更に好ましく、エチニル基が特に好ましい。
における芳香族基としては、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、等が挙げられる。Rにおける芳香族基としては、炭素数6〜12の芳香族基が好ましく、フェニル基が特に好ましい。
におけるヘテロ環基としては、酸素原子、硫黄原子、及び窒素原子からなる群から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を少なくとも1個含む環状の基が挙げられ、より具体的には、フリル基、チエニル基、ピロリル基、ビラゾリル基、チアゾリル基、オキサゾリル基、イミダゾリル基、ピリジル基、ピラジル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、ピロリジニル基、イミダゾリジニル基、ピラゾリジニル基、ピペリジニル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾトリアゾリル基、等が挙げられる。中でも、Rにおけるヘテロ環基としては、炭素数3〜12のヘテロ環基が好ましく、炭素数3〜6のヘテロ環基がより好ましい。
における、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、芳香族基、及びヘテロ環基は、それぞれ、アミノ基以外の置換基(例えばハロゲン原子、好ましくはフッ素原子又は塩素原子)によって置換されていてもよい。
及びRにおけるアルキル基は、Rにおけるアルキル基と同義であり、好ましい範囲も同様である。
及びRにおけるアルケニル基は、Rにおけるアルケニル基と同義であり、好ましい範囲も同様である。
及びRにおけるアルキニル基は、Rにおけるアルキニル基と同義であり、好ましい範囲も同様である。
及びRにおける芳香族基は、Rにおける芳香族基と同義であり、好ましい範囲も同様である。
及びRにおけるヘテロ環基は、Rにおけるヘテロ環基と同義であり、好ましい範囲も同様である。
また、R及びRにおけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、及びヨウ素原子が挙げられる。R及びRにおけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子又は臭素原子が好ましく、フッ素原子又は塩素原子がより好ましい。
におけるアルキル基は、Rにおけるアルキル基と同義であり、好ましい範囲も同様である。
におけるアルケニル基は、Rにおけるアルケニル基と同義であり、好ましい範囲も同様である。
におけるアルキニル基は、Rにおけるアルキニル基と同義であり、好ましい範囲も同様である。
における芳香族基は、Rにおける芳香族基と同義であり、好ましい範囲も同様である。
におけるヘテロ環基は、Rにおけるヘテロ環基と同義であり、好ましい範囲も同様である。
一般式(2)において、Rは、水素原子又はアルキル基(好ましくは炭素数1〜12のアルキル基、より好ましくは炭素数1〜6のアルキル基、更に好ましくは炭素数1〜3のアルキル基)であることがより好ましく、更にはアルキル基であることが好ましい。特に好ましくは、一般式(2)において、Rが炭素数1〜3のアルキル基(最も好ましくはメチル基)であることである。
一般式(2)において、R及びRは、それぞれ独立に水素原子又はアルキル基(好ましくは炭素数1〜12のアルキル基、より好ましくは炭素数1〜6のアルキル基、更に好ましくは炭素数1〜3のアルキル基)であることがより好ましい。特に好ましくは、R及びRが、水素原子であることである。
更には、一般式(2)において、R、R、R、及びRが水素原子であり、Rがアルキル基であることが好ましい。
以下、一般式(2)で表される有機アミン化合物の具体例(例示化合物(A−1)〜(A−6))を示す。但し、一般式(2)で表される有機アミン化合物は、以下の具体例に制限されるものではない。

ジアゾ化反応工程において、ニトロシル硫酸の使用量は、一般式(2)で表される有機アミン化合物又はその塩の使用量に対して、1.5モル倍以上が好ましく、2.0モル倍以上がより好ましく、2.5モル倍以上がより好ましい。
ニトロシル硫酸をジアゾ化剤として用いることで、その後にカップリング反応させてアゾ化合物を製造する反応系の溶媒量を、亜硝酸塩等を用いてジアゾ化する従来の方法と比較して、反応媒質の流動性を保ちつつ大幅に減量することができる。具体的には、後述のアゾ化合物製造工程での溶媒使用量を従来の1/3〜1/5程度減らすことが可能になる。
ジアゾ化反応は、硫酸、酢酸、塩酸等の酸を含有する反応媒質(酸含有反応媒質)中で行なわせることができる。
ジアゾ化反応させる場合の反応温度としては、−5℃〜30℃の範囲が好ましく、−5℃〜10℃の範囲がより好ましい。
また、ジアゾ化反応における反応時間としては、0.25時間〜2.0時間の範囲が好適であり、0.5時間〜2.0時間の範囲がより好適である。
本発明におけるジアゾ化反応工程では、一般式(2)で表される有機アミン化合物の塩をジアゾ化反応に用いてもよい。本発明における有機アミン化合物の塩は、上記の一般式(2)で表される有機アミン化合物と下記一般式(5)で表される化合物と、を中和反応させることで生成される有機アミン塩が好ましい。この場合、ジアゾ化反応工程では、有機アミン塩をジアゾ化反応させてジアゾニウム塩が生成される。
[有機アミン塩生成工程]
本発明においては、ジアゾ化反応工程の前に、一般式(2)で表される有機アミン化合物と、一般式(5)で表される化合物と、を中和反応させて有機アミン塩を生成する有機アミン塩生成工程をさらに設けることができる。有機アミン塩生成工程を設けることで、有機アミン塩を、濃縮、精製等の煩雑な操作を必要とせず、結晶として容易に取り出すことができる。

アミノピラゾール骨格を有する有機アミン化合物は、この有機アミン化合物の合成後の反応液から取り出す際に、濃縮、精製(カラムクロマトグラフィー等)等の煩雑な操作を行う必要があり、生産性が低下しやすい場合がある。これに対して、有機アミン化合物を中和反応させて得た有機アミン塩は、アミノピラゾール骨格を有する化合物(塩)でありながら、合成後の反応液において、煩雑な操作(濃縮、精製等)を要せずとも、結晶として容易に析出生成することできる。そのため、有機アミン塩は、生産性をより向上させ得る点で有利である。
一般式(5)において、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、芳香族基、ヘテロ環基、又は水酸基を表す。
及びRにおけるアルキル基は、一般式(2)中のRにおけるアルキル基と同義であり、好ましい範囲も同様である。
及びRにおける芳香族基は、一般式(2)中のRにおける芳香族基と同義であり、好ましい範囲も同様である。
及びRにおけるヘテロ環基は、一般式(2)中のRにおけるヘテロ環基と同義であり、好ましい範囲も同様である。
一般式(5)中のR及びRは、有機アミン塩がより効率良く生成する観点から、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基(好ましくは炭素数1〜12のアルキル基、より好ましくは炭素数1〜6のアルキル基、更に好ましくは炭素数1〜3のアルキル基)、又は水酸基であることが好ましく、水素原子又は水酸基であることがより好ましい。特に好ましくは、有機アミン塩がより効率良く生成する観点から、R及びRはともに水酸基である。すなわち、一般式(5)で表される化合物は、リン酸(HPO)である場合が好ましい。
以下、一般式(5)で表される化合物の具体例(例示化合物(B−1)〜(B−2))を示す。但し、一般式(5)で表される化合物は、以下の具体例に制限されるものではない。

有機アミン塩を結晶として容易に析出させ得る理由は、特定構造の有機アミン化合物(一般式(2)で表される有機アミン化合物)と特定構造の酸化合物(一般式(5)で表される化合物)との塩であるためと考えられる。すなわち、特定構造の有機アミン化合物と特定構造の酸化合物以外の酸との塩では、合成後の反応液から結晶として析出させることは難しいと考えられる。さらに、有機アミン化合物の骨格構造が、アミノ基を1つのみ有するアミノピラゾール骨格であることも、有機アミン塩を結晶として容易に析出させ得る理由と考えられる。すなわち、有機アミン化合物の骨格構造がアミノ基を1つのみ有していることにより、塩(有機アミン塩)が形成されやすく、形成された塩は結晶として析出し易いためと考えられる。
このことにより、本発明は、出発物質又は合成中間体として有機アミン化合物単体を用いた場合に比べて、アゾ色素をより高収率に製造することができる。
有機アミン塩の構造は、一般式(2)で表される有機アミン化合物に対して少なくとも1つの水素原子が付加されてなるカチオン(アンモニウムイオン)と、一般式(5)で表される化合物から少なくとも1つの水素原子が除かれてなるアニオンと、からなる塩の構造である。
ここで、一般式(2)で表される有機アミン化合物に対して水素原子が付加される位置は、一般式(2)中に少なくとも3つ存在する窒素原子(N)のうちの少なくとも1つの位置である。一般式(5)で表される化合物から除かれる水素原子は、一般式(5)中に少なくとも1つ存在する水酸基に含まれる少なくとも1つの水素原子である。
本明細書では、有機アミン塩を、一般式(2)で表される有機アミン化合物と一般式(5)で表される化合物とを符号「・」を挟んで並べて表記することがある。例えば、有機アミン塩の具体例の一つであるリン酸塩は、以下の例示化合物(1)のように表される。

有機アミン塩の具体例としては、上記のアミン化合物の具体例(例示化合物(A−1)〜(A−6))と、上記の一般式(5)で表される化合物(例示化合物(B−1)〜(B−2))と、を任意に組合わせた塩を挙げることができる。
上記の例示化合物(1)は、下記化合物(A−1)で表される5−アミノピラゾールから導かれるカチオンと、下記化合物(B−1)で表されるリン酸から導かれるアニオンとからなる化合物である。

有機アミン塩において、一般式(2)で表される有機アミン化合物から導かれるカチオンと一般式(5)で表される化合物から導かれるアニオンとのモル比(カチオン:アニオン)としては、1:3〜3:1が好ましく、1:2〜2:1がより好ましく、1:1が特に好ましい。
一般式(2)で表される有機アミン化合物と、一般式(5)で表される化合物と、を中和反応させる方法としては、有機アミン化合物を含むアミン溶液に対して一般式(5)で表される化合物(例えば酸)を添加する方法、一般式(5)で表される化合物(例えば酸)を含む溶液(以下、酸溶液ともいう)に対して有機アミン化合物を添加する方法、等が挙げられる。
なお、一般式(5)で表される化合物を添加するとは、一般式(5)で表される化合物(例えば酸)を単独で添加する場合に限らず、一般式(5)で表される化合物(例えば酸)を含む酸溶液を添加する場合も含まれる。また同様に、有機アミン化合物を添加するとは、有機アミン化合物を単独で添加する場合に限られず、有機アミン化合物を含むアミン溶液を添加する場合も含まれる。
上記のうち、有機アミン塩を効率良く生成させる観点からは、有機アミン化合物を含むアミン溶液に対して一般式(5)で表される化合物(例えば酸)を添加する方法が好ましい。
アミン溶液における溶媒としては、メタノール、エタノール、アセトニトリル、2−プロパノール等が挙げられる。アミン溶液における溶媒は、1種のみであっても2種以上であってもよい。中でも、アミン溶液における溶媒は、メタノール、エタノール、及びアセトニトリルから選ばれる少なくとも1種が好ましい。
アミン溶液中における有機アミン化合物の濃度は、アミン溶液の全量に対して、5質量%〜50質量%が好ましく、5質量%〜20質量%がより好ましい。
アミン溶液は、例えば、アクリロニトリル化合物とヒドラジン化合物との環化反応(例えば、特表2006−515282号公報の段落0023〜0024に記載された反応)等、アミノピラゾール骨格を有する化合物を合成する一般的な合成方法を用いて製造することができる。
酸溶液における溶媒としては、水、メタノール、2−プロパノール等が挙げられる。酸溶液における溶媒は、1種のみであっても2種以上であってもよい。中でも、酸溶液における溶媒としては、水又はメタノールが好ましい。
酸溶液における一般式(5)で表される化合物(例えば酸)の濃度は、酸溶液の全量に対して、50質量%〜100質量%が好ましく、70質量%〜95質量%がより好ましく、80質量%〜90質量%が特に好ましい。
一般式(2)で表される有機アミン化合物と一般式(5)で表される化合物とを中和反応させる際の反応温度としては、0℃〜35℃が好ましい。
−(B)アゾ化合物製造工程−
本発明におけるアゾ化合物製造工程は、一般式(1)で表される化合物、及びジアゾ化反応工程で生成されたジアゾニウム塩を反応させて、一般式(3)で表されるアゾ化合物を製造する。上記のように、有機アミン塩生成工程を経て有機アミン化合物の塩(すなわち有機アミン塩)を用いてジアゾ化反応させる場合には、一般式(1)で表される化合物と、有機アミン塩から生成されたジアゾニウム塩と、を反応させて、一般式(3)で表されるアゾ化合物を製造する。
一般式(1)及び一般式(3)において、R11は、ハロゲン原子、アルキル基、又はアルコキシ基を表す。nは、0〜4の整数を表す。
一般式(3)において、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、芳香族基、ヘテロ環基、ハロゲン原子、又は一般式(4)で表される基を表し、Rは、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、芳香族基、又はヘテロ環基を表す。
また、一般式(4)において、Xは、酸素原子又は硫黄原子を表し、Rは、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、芳香族基、又はヘテロ環基を表す。*は、結合位置を表す。
一般式(1)及び一般式(3)中のR11におけるハロゲン原子は、一般式(2)中のR及びRにおけるハロゲン原子と同義である。一般式(1)及び一般式(3)中のR11におけるアルキル基は、一般式(2)中の、Rにおけるアルキル基と同義であり、好ましい範囲も同様である。また、一般式(1)及び一般式(3)中のR11におけるアルコキシ基は、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ペンチルオキシ基、フェノキシ基、シクロヘキシルオキシ基、アリルオキシ基等が挙げられる。
一般式(1)及び一般式(3)において、nは、0、1又は2が好ましく、0又は1がより好ましく、1が更に好ましい。
一般式(1)及び一般式(3)においては、n=0の場合(すなわち一般式(1)で表される化合物がフェノールの場合)、及びn≧1であってR11がハロゲン原子又はハロゲン原子で置換されたアルキル基である場合が好ましく、n≧1であってR11がハロゲン原子又はハロゲン原子で置換されたアルキル基である場合がより好ましく、n≧1であってR11がフッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はトリフルオロメチル基である場合が更に好ましく、n≧1であってR11がフッ素原子又は塩素原子である場合が更に好ましく、n≧1であってR11が塩素原子である場合が特に好ましい。
11は、少なくとも1つがベンゼン環に結合した水酸基のオルト位に結合していることが好ましく、ベンゼン環に結合した水酸基のオルト位にハロゲン原子(特に塩素原子)が結合していることが好ましい。
以下、一般式(1)で表される化合物の具体例を列挙する。但し、本発明においては、下記の具体例に制限されるものではない。

一般式(3)中のR〜Rは、それぞれ独立に、一般式(2)中のR〜Rと同義であり、好ましい範囲も同様である。
本発明においては、R11がハロゲン原子であるか又はnが0であり、R及びRが水素原子であり、R及びRがそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基であり、かつRがアルキル基である場合が好ましく、更には、R11がハロゲン原子であるか又はnが0であり、R、R、R、及びRが水素原子であり、かつRがアルキル基である場合がより好ましい。
一般式(3)で表されるアゾ色素の具体例(例示化合物(1)〜(12))を以下に示す。但し、本発明においては、下記の具体例に制限されるものではない。

アゾ化合物製造工程において、一般式(1)で表される化合物の使用量は、一般式(2)で表される有機アミン化合物又はその塩の使用量に対して、0.8モル倍以上が好ましく、1.1モル倍以上がより好ましく、1.2モル倍以上が特に好ましい。一般式(1)で表される化合物の使用量が0.8モル倍以上(特に1.1モル倍以上)であることで、アゾ色素の収率が更に向上する。一般式(1)で表される化合物の使用量は、例えば、3.0モル倍以下とすることができ、2.5モル倍以下が好ましく、2.0モル倍以下がより好ましい。
一般式(1)で表される化合物とジアゾニウム塩との反応温度としては、−5℃〜10℃の範囲が好ましく、−5℃〜5℃の範囲がより好ましい。
また、一般式(1)で表される化合物とジアゾニウム塩との反応時間としては、0.5時間〜4.0時間の範囲が好ましく、0.5時間〜3.0時間の範囲がより好ましく、1.0時間〜3.0時間の範囲が特に好ましい。
一般式(1)で表される化合物とジアゾニウム塩とを反応させた後は、反応によって生成されたアゾ化合物を含む反応液に対して、水及びメタノールの混合溶媒、及び酢酸ナトリウム水溶液を順次加える方法等の公知の方法によって、アゾ化合物を析出させ、反応液から分取することができる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は質量基準である。
(実施例1)
以下に示すスキームにしたがって、アゾ化合物である例示化合物(2)〔以下、化合物(2)という。〕を合成した。

−A.有機アミン塩の合成−
まず、下記のスキームに示すように、有機アミン塩(1)を合成した。

(1)有機アミン化合物(A−1)含有溶液の調製
化合物(1−a)50g(1.0mol)をエタノール40mLに溶解し、得られた溶液を0℃に冷却した。冷却された溶液を攪拌しながら、この溶液に化合物(1−b)53g(1.0mol)を滴下した後、1時間攪拌を行った。攪拌終了後、得られた溶液を放冷した後、この溶液にエタノール250mLと炭酸水素ナトリウム2.5gとを加え、さらに化合物(1−c)31g(1.0mol)を添加した。得られた溶液を内温45℃に加温し、30分攪拌した。30分攪拌後の溶液を0℃に冷却した。次いで、冷却後の溶液にナトリウムエトキシド(NaOEt)3gを加えた。得られた溶液を内温85℃に昇温し、3時間攪拌した後に放冷した。
このようにして、有機アミン化合物(A−1)を含有する溶液(有機アミン化合物(A−1)含有溶液)を得た。
(2)有機アミン塩(1)の合成
有機アミン化合物(A−1)含有溶液にメタノール700mLを加えた。得られた溶液を内温5℃で攪拌しながら、この溶液にリン酸(HPO)の85質量%水溶液120g(HPOの量として1.0mol)を滴下した。滴下により、結晶が析出した。析出した結晶をろ取し、有機アミン塩(1)の結晶(微黄色〜白色の結晶)111gを得た(収率57%)。
なお、収率は、原料である化合物(1−a)の量に基づく収率である。
有機アミン塩(1)の構造は、NMR及びイオンクロマトグラフィーにより確認した。
その結果、有機アミン塩(1)は、有機アミン化合物(A−1)から導かれる3価のカチオンとリン酸から導かれる3価のアニオンとのモル比(3価のカチオン:3価のアニオン)が1:1である化合物であることが確認された。
−B.アゾ化合物の合成−
(1)ジアゾ化反応工程
酢酸180g及び濃硫酸20gを混合した混合液に、混合液の温度25℃にてニトロシル硫酸140gを分割添加した。得られた反応混合液を10℃以下に冷却し、有機アミン塩(1)80gを、反応混合液の温度を25℃以下に保ちながら、分割添加した。添加後、この反応混合液を25℃以下で30分攪拌してジアゾニウム塩化した後、尿素4gを添加し、さらに30分攪拌して、余分のニトロシル硫酸を失活させた。
このようにして、有機アミン塩(1)のジアゾニウム塩を含む混合物を調製した。
上記において、NOの発生及び反応混合物の発泡はみられなかった。
(2)アゾ色素製造工程
次に、2−クロロフェノール79g及びメタノール340mLを混合した混合液を0℃以下に冷却し、この混合液に上記のジアゾニウム塩を含む混合物を、混合液の温度を10℃以下に保って滴下し、反応させた。得られた反応混合物を10℃以下で30分攪拌した後、この反応混合物に、水400mLと、酢酸ナトリウム水溶液(酢酸ナトリウム220gを水550mLに溶解した水溶液)と、をこの順にゆっくり加えた。その後、反応混合物を60℃以上に昇温して1時間以上攪拌した後、30℃以下まで冷却した。冷却により析出した結晶をろ取し、水洗することで、化合物(2)の粗結晶を得た。
上記において、反応媒質の流動性は良好に保たれたため、少ない溶媒量に抑えながらも、色素生成でき、また粗結晶での色純度も優れたものであった。
ここでの化合物(2)の粗結晶の純度(HPLC,area%)は、99.3%であった。
続いて、得られた粗結晶をメタノール900mL、トリエチルアミン50g、及び水300mLからなる混合溶媒に加え、50℃以上で攪拌した。攪拌して得られた溶液に、濃硫酸22g及び水90mLの混合液を滴下し、25℃以下まで冷却した。冷却により析出した結晶をろ取し、水、メタノールを用いてこの順で洗浄し、乾燥させることにより、86.4gの化合物(2)を得た(収率87.0%)。
なお、最終的に得られた化合物(2)の純度(HPLC,area%)は、99.9%であった。
(比較例1)
−A.有機アミン塩の合成−
実施例1と同様にして、有機アミン塩(1)を合成した。次いで、以下に示すようにして、アゾ色素を合成した。
−B.アゾ化合物の合成−
酢酸30g及び濃硫酸400gを混合した混合液に、混合液の温度15℃以下にて亜硝酸ナトリウム70gを分割添加し、反応させた。得られた反応混合物を70℃で2時間攪拌した後、10℃以下に冷却し、10℃以下を保ちながら反応混合物に、有機アミン塩(1)195gとリン酸50gとプロピオン酸50gと酢酸50gとを混合した混合溶液を滴下した。滴下後、反応混合物を15℃以下で30分攪拌した。攪拌している間、NOの発生及び反応混合物の発泡が著しく発生した。次いで、攪拌後の反応混合物に尿素9 gを添加し、さらに30分攪拌した。このようにして、有機アミン塩(1)のジアゾニウム塩を含む混合物を調製した。
次に、2−クロロフェノール154g及びメタノール300mLを混合した混合液を0℃以下に冷却し、この混合液に上記のジアゾニウム塩を含む混合物を、混合液の温度を10℃以下に保って分割添加し、反応させた。得られた反応混合物を10℃以下で2時間攪拌した後、この反応混合物に、水1000mLと、メタノール1000mLと、水2000mLと、酢酸ナトリウム水溶液(酢酸ナトリウム500gを水2000mLに溶解した水溶液)と、をこの順でゆっくり加えた。その後、反応混合物を25℃で1時間以上攪拌した後、30℃以下まで冷却した。冷却により析出した結晶をろ取し、水洗することで、化合物(2)の粗結晶を得た。
なお、上記では、溶媒量を調節することにより、反応媒質の流動性が維持されるようにした。
ここでの化合物(2)の粗結晶の純度(HPLC,area%)は、93.3%であった。
続いて、得られた粗結晶をメタノール1800mL、トリエチルアミン100g、及び水600mLからなる混合溶媒に加え、50℃以上で攪拌した。攪拌して得られた溶液に濃硫酸45g及び水180mLの混合液を滴下し、25℃以下まで冷却した。冷却により析出した結晶をろ取し、水、メタノールを用いてこの順で洗浄し、乾燥させることにより、128gの化合物(2)を得た(収率54.4%)。
なお、最終的に得られた化合物(2)の純度(HPLC,area%)は、97.1%であった。

Claims (5)

  1. 下記一般式(2)で表される有機アミン化合物と、下記一般式(5)で表される化合物と、を中和反応させて有機アミン塩を生成する有機アミン塩生成工程と、
    ニトロシル硫酸の存在下、前記有機アミン塩をジアゾ化反応させてジアゾニウム塩を生成するジアゾ化反応工程と、
    下記一般式(1)で表される化合物及び前記有機アミン塩から生成された前記ジアゾニウム塩を反応させて、下記一般式(3)で表されるアゾ化合物を製造するアゾ化合物製造工程と、
    を有するアゾ化合物の製造方法。

    一般式(1)〜(3)中、R11は、ハロゲン原子を表し、R及びRは、水素原子を表し、R は、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基を表し、、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、芳香族基、ヘテロ環基、ハロゲン原子、又は下記一般式(4)で表される基を表し、Rは、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基を表す。nは、0〜4の整数を表す。

    一般式(4)中、Xは、酸素原子又は硫黄原子を表し、Rは、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、芳香族基、又はヘテロ環基を表す。*は、結合位置を表す。

    一般式(5)中、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、芳香族基、ヘテロ環基、又は水酸基を表す。
  2. 前記有機アミン塩生成工程は、前記一般式(2)で表される有機アミン化合物を含むアミン溶液に対し、前記一般式(5)で表される化合物を添加することにより、前記一般式(2)で表される有機アミン化合物と前記一般式(5)で表される化合物とを中和反応させる請求項に記載のアゾ化合物の製造方法。
  3. 前記一般式(5)で表される化合物が、リン酸である請求項又は請求項に記載のアゾ色素の製造方法。
  4. 11がハロゲン原子を表し又はnが0であり、R及びRは水素原子を表し、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基を表し、かつRはアルキル基を表す請求項1〜請求項のいずれか1項に記載のアゾ化合物の製造方法。
  5. 11がハロゲン原子を表し又はnが0であり、R、R、R、及びRは水素原子を表し、かつRはアルキル基を表す請求項1〜請求項のいずれか1項に記載のアゾ化合物の製造方法。
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