JP6264969B2 - 音響トランスデューサ - Google Patents

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Description

本発明は、音響トランスデューサに関する。
周知のように、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を利用して、小型のコンデンサ型の音響トランスデューサを製造すること(例えば、特許文献1〜3参照)が行われている。
以下、図15を用いて、既存の一般的な音響トランスデューサの構成を説明する。
図示してあるように、音響トランスデューサは、可動電極としてのダイヤフラム60と、絶縁性材料からなるプレート部71に固定電極72を設けたバックプレート70とを、空隙を介して対向させた構成を有している。
バックプレート70には、音響振動を通過させるための複数の音孔75が設けられている。また、バックプレート70には、プレート部71から固定電極72を貫通する形で突出した、プレート部71と同じ材料からなる複数のストッパ74が設けられている。
ストッパ74は、音響トランスデューサの製造時や使用時に、ダイヤフラム60がバックプレート70(固定電極72)に固着しないようにするために設けられているものである。
より具体的には、音響トランスデューサを製造するために行われる、犠牲層エッチング後の洗浄工程では、ダイヤフラム60と固定電極72との間の空隙に水分が浸入する。また、音響トランスデューサの使用中にも、ダイヤフラム60と固定電極72との間の空隙に、湿気や水濡れによる水分が浸入することがある。そして、音響トランスデューサのダイヤフラム60と固定電極72との間の間隔は、数μm程度であり、ダイヤフラム60は、薄い(通常1μm程度)ため、弾性力(復元力)が弱い。そのため、空隙に水分が浸入すると、浸入した水分の毛細管力や表面張力等によりダイヤフラム60が固定電極72に吸着され、水分の蒸発後にも、ダイヤフラム60と固定電極72の間に働く分子間力や表面間力、静電気力などにより、ダイヤフラム60が固定電極72から離れない場合がある。
また、音響トランスデューサの駆動時には固定電極72とダイヤフラム60との間に電圧が印加される。固定電極72・ダイヤフラム60間に電圧が印加されている状態で、外部からの衝撃、風などによる外力や大音圧がダイヤフラム60に加わることによりダイヤフラム60が大きく変位して固定電極72と接触すると、ショートが発生して音響トランスデューサが破損してしまう場合がある。
ストッパ74を設けておけば、水分の蒸発後にもダイヤフラム60が固定電極72から離れないという現象(ダイヤフラム60がバックプレート70に固着するという現象)が発生しないようにすること、及び、ダイヤフラム60・バックプレート70(固定電極72)がショートしないようにすることが出来る。そのため、ストッパ74が設けられているのである。
尚、図15に示した音響トランスデューサは、基板65、ダイヤフラム60、バックプレート70がこの順に並び、ストッパ74がバックプレート70側に設けられているもの
であるが、基板65、バックプレート70、ダイヤフラム60がこの順に並んだ音響トランスデューサや、ストッパ74がダイヤフラム60側に設けられている音響トランスデューサも知られている。
特開2011−239324号公報 米国特許出願公開第2012/0319217号明細書 特開2008−301430号公報
上記したように、ストッパ74を設けておけば、音響トランスデューサの製造時や通常の使用時に、ダイヤフラム60がバックプレート70に固着しないようにすることや、ダイヤフラム60・バックプレート70(固定電極72)がショートしないようにすることが出来る。ただし、既存の音響トランスデューサは、使用状況によっては、ダイヤフラム60がバックプレート70に固着する場合があるものとなっている。
具体的には、既に説明したように、音響トランスデューサは、ダイヤフラム60とバックプレート70(固定電極72)との間に電圧を印加して使用するものである。そのため、何らかの衝撃がダイヤフラム60に加わることによりダイヤフラム60・バックプレート70間の距離が小さくなり、その結果として、ダイヤフラム60・バックプレート70間の静電引力がダイヤフラム60の弾性力(復元力)を上回ると、静電引力によりダイヤフラム60がバックプレート70に張り付いている状態(以下、プルイン状態と表記する)が形成される。
このプルイン状態は、通常は、ダイヤフラム60・バックプレート70間への電圧の印加を中止すれば解消されるものである。ただし、既存の音響トランスデューサは、プルイン状態となったままでダイヤフラム60とバックプレート70との間に、長時間(通常、数日以上)に亘り電圧を印加し続けると、電圧の印加を中止してもプルイン状態が解消されない場合があるものとなっている。
電圧印加を中止してもプルイン状態が解消されないという上記現象(以下、プルイン状態持続現象と表記する)が発生し得るのは、プルイン状態となったままでダイヤフラム60と固定電極72との間に長時間に亘り電圧を印加し続けた場合である。すなわち、プルイン状態持続現象は、音響トランスデューサに稀な負荷が重なった場合にしか発生しないのであるが、プルイン状態持続現象が発生し得ると言うことは好ましいことではない。
そこで、本発明の課題は、プルイン状態持続現象の発生を抑止できる音響トランスデューサを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の音響トランスデューサは、固定電極を有するバックプレートと、前記バックプレートと空隙を介して対向する、可動電極としてのダイヤフラムと、前記バックプレートまたは前記ダイヤフラムの前記空隙側の面から突出したストッパ部とを備え、前記ストッパ部は、前記固定電極および前記可動電極から電気的に孤立した、前記ダイヤフラムの変形により前記ストッパ部に対向する前記固定電極または前記可動電極の表面と接触し得る導電性部を含む構成を有する。
すなわち、既存の音響トランスデューサでプルイン状態持続現象が発生する理由は以下
のものであると考えられる。
プルイン状態となっている既存の音響トランスデューサのダイヤフラム(可動電極)とバックプレート(固定電極)との間に長時間に亘り電圧を印加し続けると、絶縁体であるストッパに電荷がチャージされていく。電圧印加を中止すれば、ストッパへの電荷のチャージも中止されるが、一旦、ストッパにチャージされた電荷は、ストッパが絶縁体であるが故に、ストッパ内を移動しにくいし、ストッパ外へも移動しにくい。そのため、長時間に亘る電圧印加により、ダイヤフラムの弾性力(復元力)を上回る静電引力が発生する量の電荷がストッパ内にチャージされた場合、電圧印加を中止してもプルイン状態が解消されないというプルイン状態持続現象が生ずる。
プルイン状態持続現象は上記のような理由(原理)で発生すると考えられるのであるが、本発明の音響トランスデューサは、『前記バックプレートまたは前記ダイヤフラムの前記空隙側の面から突出したストッパ部』であって、『前記固定電極および前記可動電極から電気的に孤立した、前記ダイヤフラムの変形により前記ストッパ部に対向する前記固定電極または前記可動電極の表面と接触し得る導電性部を含む』ストッパ部を、備えている。
すなわち、本発明の音響トランスデューサのストッパ部は、ダイヤフラム・バックプレート間への電圧印加によりチャージされた電荷が、導電性部に移動する(導電性部にチャージされる)構成を有している。そして、導電性部は、『前記ダイヤフラムの変形により前記ストッパ部に対向する前記固定電極または前記可動電極の表面と接触し得る』もの(つまり、音響トランスデューサがプルイン状態となったときに、導電性を有する固定電極または可動電極の表面と接触するもの)となっており、導電性を有する部材間の電荷の移動速度は極めて速い。従って、上記構成を有する本発明の音響トランスデューサは、プルイン状態持続現象の発生を抑止できるものとなっていると言うことが出来る。
本発明の音響トランスデューサを、空洞部が形成されているシリコン基板、バックプレート、ダイヤフラムがこの順に並んだデバイスとして実現(製造)しても良く、空洞部が形成されているシリコン基板、ダイヤフラム、バックプレートがこの順に並んだデバイスとして実現しても良い。
また、本発明の音響トランスデューサの“固定電極を有するバックプレート”は、固定電極として機能する導電性部材であっても、固定電極が絶縁性の板状部材の裏面(ダイヤフラム側ではない面)又は表面に設けられたものであっても良い。本発明の音響トランスデューサの“可動電極としてのダイヤフラム”も、可動電極として機能する導電性部材であっても、可動電極が絶縁性の板状部材の裏面(バックプレート側ではない面)又は表面に設けられたものであっても良い。
また、本発明の音響トランスデューサを、『前記導電性部は、前記ストッパ部の少なくとも一部を覆う導電性膜を含む』ものとして実現することも、『前記ストッパ部が、前記バックプレートの前記空隙側の面から突出した、前記導電性部以外の部分も導電性を有する部材である』ものとして実現することも出来る。
また、本発明の音響トランスデューサを、『前記ストッパ部が突出した前記バックプレートまたは前記ダイヤフラムは、電気絶縁性を有する板状部と、前記板状部の前記空隙側の面に設けられた、前記固定電極又は前記可動電極としての、開口部を有する電極膜とを含み、前記ストッパ部が、前記電極膜に覆われていない部分がある形で前記板状部から突出しており、前記ストッパ部の前記導電性膜が、前記電極膜の前記開口部内に設けられている』ものとして実現しても良い。換言すれば、本発明の音響トランスデューサを、『バ
ックプレートからストッパ部が突出した音響トランスデューサであって、バックプレートが、電気絶縁性を有する板状部と、板状部の空隙側の面に設けられた、開口部を有する固定電極とを含み、ストッパ部が、固定電極に覆われていない部分がある形で板状部から突出しており、ストッパ部の導電性膜が、固定電極の開口部内に設けられている音響トランスデューサ』や『ダイヤフラムからストッパ部が突出した音響トランスデューサであって、ダイヤフラムが、電気絶縁性を有する板状部と、板状部の空隙側の面に設けられた、開口部を有する可動電極とを含み、ストッパ部が、可動電極に覆われていない部分がある形で板状部から突出しており、ストッパ部の導電性膜が、可動電極の開口部内に設けられている音響トランスデューサ』として実現しても良い。
また、導電性膜や固定電極又は可動電極としての電極膜が鋭角な角部を有していると、膜形成後の製造プロセス中でかかる応力に対する耐性や製造完了後の落下耐性(以下、落下耐性等と表記する)が低下する。そのため、音響トランスデューサの各導電性膜は、その平面視形状が、外縁部に鋭角な角部を持たない形状となるように形成しておくことが好ましい。また、音響トランスデューサの電極膜は、その平面視形状が、各縁部に鋭角な角部を持たない形状となるように形成しておくことが好ましい。
また、本発明の音響トランスデューサを、『前記ストッパ部が、前記バックプレートから突出しており、前記導電性膜が、前記ストッパ部に隣接する、前記バックプレートに設けられている複数の音孔の中心を頂点とした多角形内に収まる形状を有する』ものとして実現しても良い。尚、そのようなものとして本発明の音響トランスデューサを実現しておけば、導電性膜と接触しないように形成される電極膜(固定電極)の面積が過度に小さくならないようにすることが出来る。従って、既存の音響トランスデューサと感度が変わらない、又は、導電性膜を設けたことによる感度の低下量が比較的に少ない音響トランスデューサが得られることになる。
本発明の音響トランスデューサを実現する際における電極膜(固定電極又は可動電極)と導電性膜との間の絶縁の仕方(電極膜と導電性膜との間の分離法)は特に限定されない。例えば、ストッパ部がバックプレートから突出しているタイプの音響トランスデューサを、『前記導電性膜及び前記電極膜(固定電極)が、前記導電性膜と前記電極膜との間を絶縁する絶縁部に前記音孔が含まれない形状を有する』ように実現(製造)しておいても良く、『前記導電性膜と前記電極膜(固定電極)との間が、前記バックプレートに設けられている複数の音孔を通る絶縁部によって絶縁されている』ように実現しておいても良い。
本発明の音響トランスデューサを実現する際、電極膜(固定電極又は可動電極)の形成プロセスとは別プロセスで複数の導電性膜を形成することも出来る。ただし、電極膜と導電性膜とを、同じ面に設ける場合には、既存の音響トランスデューサと本質的には同じ製造プロセスで製造できるようにするために、『前記電極膜及び前記複数の導電性膜が、同プロセス(1つのプロセス又は一連のプロセス)により形成された導電性部材が分離されることにより形成されている』ようにしておくことが好ましい。換言すれば、固定電極と複数の導電性膜とを板状部のダイヤフラムと対向する側の面に設けた音響トランスデューサの製造時には、既存の音響トランスデューサと本質的には同じ製造プロセスで製造できるようにするために、導電性部材を形成し、形成した導電性部材を分離する(パターニングする)ことにより固定電極と複数の導電性膜とを形成するといった製造手順を採用しておくことが好ましい。
導電性膜は、ストッパ部の少なくとも一部を覆うものであれば良いが、導電性膜とダイヤフラム(又はバックプレート)の接触面積が大きい方が、落下衝撃などの負荷で、ダイヤフラムがストッパに衝突した際(又は、ストッパがバックプレートに衝突した際)のダ
イヤフラムの応力集中による破損を防ぐことができる。また、ストッパ部内に貯まった電荷がダイヤフラム(又はバックプレート)に移動しやすくなる。そのため、各導電性膜を、ストッパ部の頂部を覆う形状を有するものとしておくことが好ましい。
また、本発明の音響トランスデューサを実現する際には、前記導電性膜と前記電極膜との間の最小間隔が、前記板状部の材料の絶縁耐圧を前記ダイヤフラムの振動量の検知時に前記固定電極と前記ダイヤフラムとの間に印加する電圧で割ることにより得られる値よりも大きな間隔となるようにしておくことが出来る。
また、本発明の音響トランスデューサを、『前記ストッパ部が突出した前記バックプレートまたは前記ダイヤフラムの前記空隙側の面から突出した、電気絶縁性を有する第2ストッパ部を、さらに備える』ものや、『前記第2ストッパ部が、前記板状部材の前記電極膜が設けられている領域よりも外側の領域に設けられている』ものとして実現しておいても良い。
さらに、本発明の音響トランスデューサを、『前記ストッパ部が突出した前記バックプレートまたは前記ダイヤフラムは、開口部を有する電極膜を含み、前記ストッパ部が、前記電極膜の開口部から突出している』ものや、『前記ストッパ部が突出した前記バックプレートまたは前記ダイヤフラムは、電気絶縁性の板状部と、前記板状部の前記空隙側とは異なる側の面に設けられた電極膜とを含む』ものや、『前記ストッパ部が突出した前記バックプレートまたは前記ダイヤフラムが、導電性材料製の部材である』ものとして実現することも出来る。
本発明によれば、プルイン状態持続現象の発生を抑止できる音響トランスデューサを提供することが出来る。
図1は、本発明の一実施形態に係る音響トランスデューサの概略断面図である。 図2は、実施形態に係る音響トランスデューサの上面図である。 図3は、シリコン基板の空洞部の形状例の説明図である。 図4は、実施形態に係る音響トランスデューサの製造手順の説明図である。 図5は、各種構成を有するバックプレートの、ダイヤフラム側から見た構成の説明図である。 図6は、導電性膜及び境界部の形状例の説明図である。 図7は、境界部の形状例の説明図である。 図8は、境界部の形状例の説明図である。 図9は、既存の音響トランスデューサでプルイン状態持続現象の発生原因の説明図である。 図10は、実施形態に係る音響トランスデューサでプルイン状態持続現象が発生しない理由の説明図である。 図11は、実施形態の音響トランスデューサの変形形態の説明図である。 図12は、実施形態の音響トランスデューサの変形形態の説明図である。 図13は、実施形態の音響トランスデューサの変形形態の説明図である。 図14は、実施形態の音響トランスデューサの変形形態の説明図である。 図15は、既存の音響トランスデューサの構成図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態を説明する。ただし、本発明は
、以下の実施形態に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更/変形が行えるものである。
まず、図1〜図3を用いて、本発明の一実施形態に係る音響トランスデューサ10の基本的な構成を説明する。尚、以下で説明する音響トランスデューサ10は、ストッパ24aと導電膜25とからなる部分が、本発明のストッパ部に対応し、導電膜25が本発明の導電性部に対応するものである。また、音響トランスデューサ10は、電極支持部22が、本発明の板状部に対応し、ストッパ24bが本発明の第2ストッパ部に対応するものともなっている。また、図1、図2は、それぞれ、音響トランスデューサ10の概略断面図、上面図である。ただし、図2の上面図は、実際には見えない線も実線で示したものとなっている。図3は、シリコン基板11の空洞部11aの形状例の説明図である。
本実施形態に係る音響トランスデューサ10は、MEMS(Micro Electro Mechanical
Systems)技術を利用して製造されるコンデンサ型の音響トランスデューサである。図1に示してあるように、音響トランスデューサ10は、空洞部11aが形成されているシリコン基板11と、ダイヤフラム13と、バックプレート20とを備える。また、図2に示してあるように、音響トランスデューサ10の上面(バックプレート20側の面)には、音響トランスデューサ10の使用時に、それらの間に電圧が印加される固定電極用パッド35及び可動電極用パッド36が設けられている。そして、固定電極用パッド35は、引出し配線37を介してバックプレート20の固定電極23(詳細は後述)と接続されており、可動電極用パッド36は、引出し配線38を介して図2には非図示のダイヤフラム13(図1参照)と接続されている。
シリコン基板11(図1)に形成されている空洞部11aは、バックチャンバーとして機能する部分である。図1に示してある空洞部11aは、側面がシリコン基板11の厚さ方向に平行なものであるが、空洞部11aの形状は、他の形状、例えば、側面が傾斜面となっている形状であっても良い。また、図3に模式的に示してあるように、シリコン基板11に、「ヘ」の字状に折曲した壁面を有する空洞部11aを設けておいても良い。
ダイヤフラム13(図1)は、可動電極(振動電極)として機能する、導電性を有する薄膜(通常、ポリシリコン薄膜)である。ダイヤフラム13の外周部は、複数のアンカー14を介してシリコン基板11の上面に固定されている。尚、アンカー14の構成材料としては、通常、SiOが使用される。
バックプレート20は、プレート部21と固定電極23とを主要構成要素とした部材である。
プレート部21は、絶縁性材料(通常、Si)からなる、ドーム形状(キャップ形状)を有する部材である。プレート部21の中央部分には、板状の電極支持部22が設けられており、プレート部21は、電極支持部22とダイヤフラム13とが、所定間隔(通常、数μm程度)の空隙を介して対向する形状を有している。
固定電極23は、電極支持部22の下面(ダイヤフラム13側の面)側に位置する、導電性材料(通常、ポリシリコン)からなる連続膜である。図1及び図2に示してあるように、この固定電極23のサイズは、電極支持部22のサイズよりも小さくなっている。従って、電極支持部22の下面には、固定電極23で覆われていない部分(領域)が存在している。
また、図1及び図2に示してあるように、バックプレート20には、音響振動を通過させるための複数の音孔30が形成されている。より具体的には、バックプレート20の電
極支持部22の、固定電極23で覆われていない部分には、音響振動を通過させるための、電極支持部22のみを貫通する音孔30が形成されている。また、バックプレート20の電極支持部22の、固定電極23で覆われている部分には、音響振動を通過させるための、電極支持部22及び固定電極23を貫通する音孔30が形成されている。尚、図2には、互いに120°の角度を成す3方向に沿って音孔30が三角形状に配置されたバックプレート20(電極支持部22)を示してあるが、音孔30の配置パターンは、これに限られるものではない。例えば、音孔30を、格子状に配置しておくことも、同心円状に配置しておくことも出来る。
図1に示してあるように、バックプレート20の電極支持部22の下面からは、絶縁性材料(プレート部21の構成材料)からなる複数のストッパ24(24a、24b)が突出している。ストッパ24には、電極支持部22下面の、固定電極23で覆われている部分から突出したストッパ24aと、電極支持部22下面の、固定電極23で覆われていない部分から突出したストッパ24bとがある。そして、本実施形態に係る音響トランスデューサ10は、図1に示してあるように、各ストッパ24aの頂部(ダイヤフラム13に対向している部分)が、固定電極23から電気的に孤立した導電膜25で覆われた構成を有するものとなっている。
以下、音響トランスデューサ10の構成をさらに具体的に説明する。
まず、図4を用いて、図1に示した音響トランスデューサ10の製造手順を簡単に説明する。
図1に示した音響トランスデューサ10の製造時には、最初に、空洞部11aが設けられていないシリコン基板11上に犠牲層51が形成される。次いで、犠牲層51上にダイヤフラム13が形成されてから、犠牲層51及びダイヤフラム13上に犠牲層52が形成される(図4(A))。
その後、犠牲層52上面の、ストッパ24を形成する各部分に凹部53が形成される(図4(B))。次いで、複数の凹部53が形成されている犠牲層52上に、導電材料層54が形成される(図4(C))。そして、導電材料層54から不要な部分が除去されて、固定電極23及び複数の導電膜25が形成される(図4(D))。尚、この際、形成される固定電極23は、音孔30となる各部分が開口しているものである。
図4(D)に示した構造(積層体)が得られた後には、複数の導電膜25及び固定電極23が形成された犠牲層52上に絶縁材料(通常、Si)を堆積させることにより、複数のストッパ24とプレート部21(音孔30が設けていないもの)が形成される。その後、音孔30を形成するためのプロセス、シリコン基板11に空洞部11aを形成するためのプロセス、アンカー14となる部分を残した形で犠牲層51、52を除去するプロセス等が行われることにより、音響トランスデューサ10が製造される。
次に、音響トランスデューサ10のストッパ24、固定電極23及び導電膜25について説明する。尚、以下の説明では、固定電極23及び複数の導電膜25を形成するために導電材料層54から除去される部分(図4(D)参照)のことを、分離境界と表記する。また、完成した音響トランスデューサ10の固定電極23と各導電膜25との間に存在する、絶縁体(プレート部21の構成材料又は空気)が充填されている部分のことを、境界部(本発明の絶縁部に対応)と表記する。
図5(A)〜(E)に、各種構成を有する(音孔30の配置パターン等が異なる)バックプレート20の、ダイヤフラム13側から見た平面図を示す。尚、図5(A)〜(E)
において、濃いグレーで示してある部分は、プレート部21の構成材料が充填されている部分(境界部又は境界部の一部)である。
既に説明したように、音孔30の配置パターンとしては、様々なものを採用することが出来るが、ストッパ24aの位置は、通常、図5(A)〜図5(D)に示したように、或るパターンで規則的に並んだ音孔30中の、互いに隣接する3つ以上の音孔30の中央部とされる。ただし、ストッパ24aの位置をそのような位置としなければならない訳ではない。例えば、音孔30が近接しているが故に、互いに隣接する複数の音孔30の中央部に所望サイズのストッパ24を形成できる領域を確保できない場合等には、図5(E)に示したように、規則的な配置のため音孔30を形成しなければならない場所に、ストッパ24aを形成しておいても良い。
尚、ストッパ24bは、ストッパ24aと同様の位置と、音孔30から離れた位置(図2参照)とに形成することが出来る。また、ストッパ24bを、電極支持部22下面の、固定電極23で覆われている部分に形成しておいても良い。換言すれば、電極支持部22下面の、固定電極23で覆われている部分に、導電膜25がその頂部に設けられているストッパ24と導電膜25がその頂部に設けられていないストッパ24とを混在させておいても良い。
導電膜25の形状は、ストッパ24aの頂部の少なくとも一部を覆う形状であれば良いが、導電膜25とダイヤフラム13の接触面積が大きい方がストッパ24aにたまった電荷(詳細は後述)が、ダイヤフラム13側に移動しやすくなる。そのため、導電膜25の形状は、ストッパ24aの頂部を覆う形状であることが好ましい。
ただし、導電膜25の面積が大きくなるにつれ、固定電極23の面積が減少する。そして、固定電極23の面積が減少すると、音響トランスデューサ10の感度が低下するので、導電膜25の形状は、固定電極23の面積が過度に減少しない形状、すなわち、図5(A)、〜(E)に示してあるような、導電膜25が、ストッパ24aに隣接する複数の音孔30の中心を頂点とした多角形内に収まる形状としておくことが好ましい。また、導電性膜25の形状は、ストッパ24aよりも僅かに大きな形状(図5(A)、(C)、(F))や、図6(A)、(B)に模式的に示したように、ストッパ24aの頂部のみや頂部とその近傍のみを覆う形状としておくことが、より好ましい。
ただし、ストッパ24aの壁面に精度良く境界部を設けること(図6(A)、(B)参照)は、困難である。従って、図6(C)(及び図5(A)〜(F))に示してあるように、固定電極23と同じ高さの部分に境界部を設けておくことが好ましい。
また、導電膜25の外縁部に鋭角な角部があると、当該角部に応力が集中しやすくなるため、導電膜25の外縁部に鋭角な角部がない場合に比して、膜形成後の製造プロセス中でかかる応力に対する耐性や製造完了後の落下耐性(以下、落下耐性等と表記する)が低下する。同様に、固定電極23の各縁部(外縁部、各開口部の縁部)に鋭角な角部がある場合も、固定電極23のいずれの縁部にも鋭角な角部がない場合に比して落下耐性等が低下する。そのため、各導電膜25及び固定電極23の縁部に鋭角な角部がないことが好ましい。しかしながら、音孔30との間の間隔が狭いストッパ24aの周りに分離境界を設けた場合には、分離境界が音孔30を横切ることになる結果として、図7に模式的に示したように、鋭角な角部が固定電極23の各所に形成されてしまうことになる。
一方、図5(B)、(D)に示してあるように、ストッパ24aに隣接する複数の音孔30中の各2音孔30の中心を通る線分上に位置する直線状部分と複数の音孔30とからなる部分が、分離境界となるようにしておけば、各導電膜25及び固定電極23の縁部に
過度に鋭角な角部がないようにすることが出来る。従って、落下耐性等を低下させないことを優先して、各導電膜25及び固定電極23の形状(各導電膜25と固定電極23との間の分離境界の形状)を、図5(B)、(D)に示したようなものとしておいても良い。
また、分離境界の形状を図5(B)に示したものとする代わりに、図8に示したように、固定電極23を鋭角な角部を有さない形状にパターニングしておくことも出来る。尚、この図8に示した構成を採用しておけば、分離境界の形状を図5(B)に示したものとした場合よりも固定電極23の面積が大きくなる。従って、図8に示した構成を採用しておけば、分離境界の形状を図5(B)に示したものとした音響トランスデューサ10よりも感度の高い音響トランスデューサ10を得ることが出来る。
上記したいずれの構成を採用する場合にも、各境界部の最小幅(固定電極23と各導電膜25との間の最小間隔)は、音響トランスデューサ10の使用時に、各境界部内の絶縁体(プレート部21の構成材料又は空気)に絶縁破壊が生じないように定められる。
具体的には、例えば、プレート部21の構成材料(例えば、Si)の絶縁耐圧がおよそ3.7MV/cmであり、音響トランスデューサ10の使用時にダイヤフラム13と固定電極23との間に印加する電圧が15Vである場合、各境界部の最小幅が、3.7MV/cm÷15V=41nmよりも大きくなくてはならないことになる。
そして、製造プロセスのばらつきによっても境界部の幅は変動する。従って、固定電極23と各ストッパ24aとの間の境界部の最小間隔は、絶縁耐圧等から求められる上記間隔と、製造プロセスのばらつきによる境界部の幅の変動量とを考慮して定めることが望ましいことになる。ただし、通常は(プレート部21の構成材料として絶縁耐圧が極めて低い材料を使用せず、且つ、過度に精度が悪い製造プロセスを使用しない場合には)、各境界部の最小幅が1μm又はそれ以上の値となるようにしておけば良い。
上記構成(ストッパ24aの頂部に導電膜25を設ける構成)を採用した音響トランスデューサ10では、『電圧印加を中止してもプルイン状態が解消されない』というプルイン状態持続現象の発生を抑止できる(電圧印加を中止すればプルイン状態が解消される)ことが各種実験から確認できている。そのため、プルイン状態持続現象が、従来の音響トランスデューサでは発生することがあり、音響トランスデューサ10では発生しない理由は、以下のものであると考えられる。
まず、図9を用いて、従来の音響トランスデューサにてプルイン状態持続現象が発生する理由を説明する。
何らかの衝撃が、従来の音響トランスデューサのダイヤフラムに加わることによりダイヤフラム・バックプレート間の距離が小さくなり、その結果として、ダイヤフラム・バックプレート間の静電引力がダイヤフラムの弾性力を上回った場合を考える。この場合、図9(A)に示したように、プルイン状態が形成されることになる。そして、プルイン状態となっているままでダイヤフラム・バックプレート間への電圧印加が継続されると、ストッパに電荷がチャージされる。絶縁体であるストッパへの電荷のチャージ速度は非常に遅いが、ダイヤフラム・バックプレート間への電圧印加が長時間に亘って継続されると、図9(B)に模式的に示してあるように、ストッパにかなりの量の電荷がチャージされることになる。
そして、ストッパに一旦チャージされた電荷は移動しにくい。そのため、図9(B)に示したような状態となった後に、ダイヤフラム・バックプレート間への電圧印加を中止しても、図9(C)に示したように、ストッパにチャージされている電荷に起因する静電引
力によりプルイン状態が持続してしまう(プルイン状態が解消されない)のである。
次に、図10を用いて、音響トランスデューサ10の構成を採用しておけば、プルイン状態持続現象の発生を抑止できる理由を説明する。
図10(A)に示してあるように、音響トランスデューサ10もプルイン状態となり得るものである。また、音響トランスデューサ10でも、図10(B)に示してあるように、ダイヤフラム13・固定電極23間への電圧印加がプルイン状態のままで継続されると、絶縁体であるストッパ24aに電荷がチャージされる。ただし、ストッパ24aの頂部に導電膜25が存在しているため、ストッパ24aにチャージされた電荷が短時間のうちにダイヤフラム13側の電荷によって相殺される(図10(C))。従って、音響トランスデューサ10では、プルイン状態となっているままでダイヤフラム13・固定電極23間に電圧を長時間に亘って印加し続けても、ストッパ24a内に大量の電荷がチャージされることがない。
そのため、音響トランスデューサ10では、電圧印加を中止すればプルイン状態が解消されるのである。
《変形形態》
上記した音響トランスデューサ10は、各種の変形を行えるものである。具体的には、『電圧印加を中止してもプルイン状態が解消されない』という現象は、バックプレート又はダイヤフラムにストッパが設けられているもので音響トランスデューサであれば、実際の構成により程度の差はあるものの、発生し得る現象である。
従って、音響トランスデューサ10のバックプレート20を、図11(A)に示した構成を有するもの、すなわち、固定電極23が、プレート部21のダイヤフラム13と対向しない側の面に設けられているバックプレート20に変形することが出来る。また、バックプレート20を、図11(B)に示した構成を有するもの、すなわち、非導電性のストッパ24a及び導電膜25の代わりに、導電性のストッパ24cが設けられているバックプレート20に変形することも出来る。
また、バックプレート20を、図11(C)に示した構成を有するもの、すなわち、固定電極23が、プレート部21のダイヤフラム13と対向しない側の面に設けられており、且つ、非導電性のストッパ24a及び導電膜25の代わりに、導電性のストッパ24cが設けられているバックプレート20に変形することも出来る。さらに、バックプレート20を、図11(D)に示した構成を有するもの、すなわち、その中央部(ストッパ24a及び導電膜25が設けられる部分)に、プレート部21に相当する絶縁性部材が存在しないバックプレート20に変形することも出来る。
また、図12に模式的に示したように、音響トランスデューサ10を、シリコン基板11、図6や図11(A)〜(D)に示してあるようなバックプレート20、ダイヤフラム13がこの順に並んだものに変形することも出来る。その際、ストッパ24a及び導電膜25はダイヤフラム13側に突出する形で使用されていれば良い。
音響トランスデューサ10を、ダイヤフラム13に、ストッパ24a及び導電膜25や、ストッパ24cが設けられているものに変形することも出来る。
具体的には、図13(A)に示したように、音響トランスデューサ10のダイヤフラム13のバックプレート20と対向する側の面に、ストッパ24a及び導電膜25を設けておくことが出来る。尚、図13(A)〜(E)に関する説明において、バックプレート2
0と対向する側の面とは、図13(A)〜(E)における上側の面のことである。
図13(B)に示したように、音響トランスデューサ10に、絶縁性材料からなる支持部13aのバックプレート20と対向する側の面に、可動電極13bと、複数組(図13(B)では1組)のストッパ24a及び導電膜25とを、各導電膜25が他の導電性部材(可動電極13b等)から電気的に孤立するように設けたダイヤフラム13を採用しておくことも出来る。
図13(C)に示したように、音響トランスデューサ10に、絶縁性材料からなる支持部13aのバックプレート20と対向しない側の面に可動電極13bが設けられたダイヤフラム13を採用した上で、当該ダイヤフラム13の支持部13aのバックプレート20と対向する側の面に、複数のストッパ24c(導電性を有するストッパ)を設けておくことも出来る。また、図13(D)に示したように、音響トランスデューサ10に、絶縁性材料からなる支持部13aのバックプレート20と対向する側の面に、可動電極13bと、複数組のストッパ24cとを、各ストッパ24cが他の導電性部材から電気的に孤立するように設けたダイヤフラム13を採用しておくことも出来る。
図13(E)に示したように、音響トランスデューサ10に、絶縁性材料からなる支持部13aのバックプレート20と対向しない側の面に可動電極13bが設けられたダイヤフラム13を採用した上で、当該ダイヤフラム13の支持部13aのバックプレート20と対向する側の面に、複数組のストッパ24a及び導電膜25とを設けておくことも出来る。
尚、上記したようなダイヤフラム13は、ストッパ24a、24bが、バックプレート20側に突出する形で使用されていれば良い。従って、上記したようなダイヤフラム13を用いた音響トランスデューサ10は、図14(A)、(B)に模式的に示してあるように、シリコン基板11、ダイヤフラム13、バックプレート20がこの順に並んだもの(図14(A))としても、シリコン基板11、バックプレート20、ダイヤフラム13がこの順に並んだもの(図14(B))としても実現(製造)することが出来る。
10 音響トランスデューサ
11 シリコン基板
11a 空洞部
13 ダイヤフラム
20 バックプレート
21 プレート部
22 電極支持部
23 固定電極
24,24a,24b,24c ストッパ
25 導電膜
30 音孔
35 固定電極用パッド
36 可動電極用パッド
37,38 引出し配線
51,52 犠牲層
53 凹部
54 導電材料層

Claims (17)

  1. 固定電極を有するバックプレートと、
    前記バックプレートと空隙を介して対向する、可動電極としてのダイヤフラムと、
    前記バックプレートまたは前記ダイヤフラムの前記空隙側の面から突出したストッパ部と、
    を備え、
    前記ストッパ部は、前記固定電極および前記可動電極から電気的に孤立した、前記ダイヤフラムの変形により前記ストッパ部に対向する前記固定電極または前記可動電極の表面と接触し得る導電性部を含む
    ことを特徴とする音響トランスデューサ。
  2. 前記導電性部は、前記ストッパ部の少なくとも一部を覆う導電性膜を含む、請求項1に記載の音響トランスデューサ。
  3. 前記ストッパ部が突出した前記バックプレートまたは前記ダイヤフラムは、電気絶縁性を有する板状部と、前記板状部の前記空隙側の面に設けられた、前記固定電極又は前記可動電極としての、開口部を有する電極膜とを含み、
    前記ストッパ部が、前記電極膜に覆われていない部分がある形で前記板状部から突出しており、
    前記ストッパ部の前記導電性膜が、前記電極膜の前記開口部内に設けられている
    ことを特徴とする請求項2に記載の音響トランスデューサ。
  4. 前記導電性膜の平面視形状が、外縁部に鋭角な角部を持たない形状である
    ことを特徴とする請求項3に記載の音響トランスデューサ。
  5. 前記電極膜の平面視形状が、各縁部に鋭角な角部を持たない形状である
    ことを特徴とする請求項3又は4に記載の音響トランスデューサ。
  6. 前記ストッパ部が、前記バックプレートから突出しており、
    前記導電性膜が、前記ストッパ部に隣接する、前記バックプレートに設けられている複数の音孔の中心を頂点とした多角形内に収まる形状を有する
    ことを特徴とする請求項3から5のいずれか一項に記載の音響トランスデューサ。
  7. 前記導電性膜及び前記電極膜が、前記導電性膜と前記電極膜との間を絶縁する絶縁部に前記音孔が含まれない形状を有する
    ことを特徴とする請求項6に記載の音響トランスデューサ。
  8. 前記ストッパ部が、前記バックプレートから突出しており、
    前記導電性膜と前記電極膜との間が、前記バックプレートに設けられている複数の音孔を通る絶縁部によって絶縁されている
    ことを特徴とする請求項3から5のいずれか一項に記載の音響トランスデューサ。
  9. 前記電極膜及び前記導電性膜が、同プロセスにより形成された導電性部材が分離されることにより形成されている
    ことを特徴とする請求項3から8のいずれか一項に記載の音響トランスデューサ。
  10. 前記導電性膜が、前記ストッパ部の頂部を覆う形状を有する
    ことを特徴とする請求項3から9のいずれか一項に記載の音響トランスデューサ。
  11. 前記導電性膜と前記電極膜との間の最小間隔が、前記板状部の材料の絶縁耐圧を前記ダイヤフラムの振動量の検知時に前記固定電極と前記ダイヤフラムとの間に印加する電圧で割ることにより得られる値よりも大きな間隔である
    ことを特徴とする請求項3から10のいずれか一項に記載の音響トランスデューサ。
  12. 前記ストッパ部が突出した前記バックプレートまたは前記ダイヤフラムの前記空隙側の面から突出した、電気絶縁性を有する第2ストッパ部を、さらに備える
    ことを特徴とする請求項3から請求項11のいずれか一項に記載の音響トランスデューサ。
  13. 前記第2ストッパ部が、前記板状部の前記電極膜が設けられている領域よりも外側の領域に設けられている
    ことを特徴とする請求項12に記載の音響トランスデューサ。
  14. 前記ストッパ部が、前記導電性部以外の部分も導電性を有する部材である
    ことを特徴とする請求項1に記載の音響トランスデューサ。
  15. 前記ストッパ部が突出した前記バックプレートまたは前記ダイヤフラムは、開口部を有する電極膜を含み、
    前記ストッパ部が、前記電極膜の開口部から突出している
    ことを特徴とする請求項1又は14に記載の音響トランスデューサ。
  16. 前記ストッパ部が突出した前記バックプレートまたは前記ダイヤフラムは、電気絶縁性の板状部と、前記板状部の前記空隙側とは異なる側の面に設けられた電極膜とを含む
    ことを特徴とする請求項1又は14に記載の音響トランスデューサ。
  17. 前記ストッパ部が突出した前記バックプレートまたは前記ダイヤフラムが、導電性材料製の部材である
    ことを特徴とする請求項1に記載の音響トランスデューサ。
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