JPWO2009101757A1 - コンデンサマイクロホン及びmemsデバイス - Google Patents

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秀典 野竹
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Abstract

第1電極膜を有する積層膜(132)と、第2電極膜を有する積層膜(131)との間にエアギャップ(125)が形成されている。積層膜(131)は、積層膜(132)に向かって突き出たストッパ(128)を有しており、ストッパ(128)の中心部には、エアギャップ(125)と接続する凹部(128a)が設けられている。

Description

本発明は、振動電極と固定電極とを有するコンデンサマイクロホン等のMEMS(Micro Electro Mechanical System )デバイスに関する。
近年、特許文献1及び2に示すような、MEMS技術を活用した容量型振動センサが提案されている。特許文献1及び2に開示された容量型振動センサは、エアギャップ(空間)を介して互いに対向した固定電極と振動電極とを半導体基板上に有し、固定電極はストッパ(突起物)を有していることを特徴とする。ここで、ストッパは、固定電極と振動電極とが一定距離以下に近づくことを防ぐために設けられている。具体的には、エアギャップ内に結露が生じたり、水分などの異物がエアギャップ内に侵入したりすると、互いに対向する固定電極と振動電極とがこれらを媒体として接触する場合がある。また、対向する固定電極と振動電極とが静電引力により吸着する場合もある。このように、対向する2つの電極が接触した状態はスティッキングと呼ばれ、前述のストッパはスティッキングを防止する役割を持っている。すなわち、固定電極がストッパを有するために、2つの電極の接触面積を低減することができ、それによって、電極全体としてのスティッキングを防止することができる。
ところで、従来、エレクトレットコンデンサマイクロホンなどの素子に応用される、永久的電気分極を有する誘導体であるエレクトレットとして、FEP(fluorinated ethylene propylene)材などの有機系の高分子重合体が使用されてきた。しかし、FEP材などの有機系の高分子重合体は耐熱性に劣るため、基板実装されるリフロー用素子(基板実装時のハンダリフロー温度に耐えうる素子)への応用が困難であるという問題点がある。また、エレクトレットについては、薄膜化、小型化及び高性能化が求められている。そこで、特許文献3及び4には、エレクトレットとしてシリコン酸化膜を用いたエレクトレット型シリコンマイクロホンが提案されている。特許文献3及び4に開示されたマイクロホンにおいても、固定電極として機能する第1の電極と、振動電極として機能する第2の電極とはエアギャップを介して対向しており、対向する第1の電極と第2の電極とが一定距離以下に近づかないように、第1の電極はストッパを有している。
特開2006−157863号公報 特開2007−267049号公報 特開2005−191208号公報 特開2006−074102号公報
しかしながら、特許文献1〜4に開示されている従来のストッパ構造には以下のような課題がある。すなわち、スティッキングを確実に防ぐためには、ストッパ数を増やすことが求められる。ところが、ストッパ数を増やすと、各ストッパと、それらに対向している電極との間でスティッキングが発生する場合がある。このように、ストッパによってスティッキングが発生する現象は、距離の縮まった2つの電極が一定の距離を保つように働く復元力と比べて、水分などの異物の表面張力が大きくなる状態が発生した場合に起こる。このような状態は、ストッパ数が多くなるほど発生しやすくなるので、ストッパ数を増やすと、スティッキングが発生しやすくなる。
前記に鑑み、本発明は、ストッパ数を増やした場合にもストッパサイズを変更することなく耐スティッキング性能を良好に保つことができる優れたMEMSデバイスを提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明に係るコンデンサマイクロホンは、第1電極膜を有する第1の積層膜と、第2電極膜を有する第2の積層膜と、前記第1の積層膜と前記第2の積層膜との間に形成されたエアギャップとを備え、前記第1の積層膜は、前記第2の積層膜に向かって突き出たストッパを有しており、前記ストッパの中心部には、前記エアギャップと接続する凹部が設けられている。
本発明に係るコンデンサマイクロホンによると、第1電極膜を有する第1の積層膜のストッパの中心部に凹部が設けられているため、第1の積層膜と、第2電極膜を有する第2の積層膜とが接近した場合にも、各ストッパと第2の積層膜との接触面積を低減することができる。従って、ストッパ数を増やした場合にも、ストッパサイズを変更することなく、良好なスティッキング耐性を持つ高性能なコンデンサマイクロホンを実現することができる。
本発明に係るコンデンサマイクロホンにおいて、前記第1電極膜は前記ストッパの内部にも形成されていることが好ましい。このようにすると、ストッパ構造が機械的に低ストレスな状態となるため、ストッパ構造そのものが破壊してしまう等の問題が生じにくくなる。
本発明に係るコンデンサマイクロホンにおいて、前記第1電極膜は、前記ストッパの外周部における前記凹部に隣接する領域にも形成されていることが好ましい。このようにすると、ストッパ構造が機械的に低ストレスな状態となるため、ストッパ構造そのものが破壊してしまう等の問題が生じにくくなる。
本発明に係るコンデンサマイクロホンにおいて、前記凹部の底面と、前記ストッパを除く前記第1の積層膜における前記第2の積層膜に対向する面とは面一であることが好ましい。このようにすると、ストッパや凹部をリソグラフィによって寸法制御性良く形成することができる。
本発明に係るコンデンサマイクロホンにおいて、前記凹部の底面と、前記ストッパを除く前記第1の積層膜における前記第2の積層膜に対向する面とは異なる高さに位置することが好ましい。このようにすると、それぞれの面が面一である場合と比べて、より小さい突起(段差)をストッパに設けることができる。
本発明に係るコンデンサマイクロホンにおいて、前記第1の積層膜は、前記第1電極膜における前記第2の積層膜に対向する面を覆うシリコン窒化膜をさらに有していることが好ましい。このようにすると、シリコン窒化膜の引っ張り応力が強いため、当該シリコン窒化膜によって、第1の積層膜の復元力を向上させることができる。
本発明に係るコンデンサマイクロホンにおいて、前記第2の積層膜は、シリコン酸化膜と、当該シリコン酸化膜を覆うシリコン窒化膜とをさらに有していることが好ましい。このようにすると、シリコン酸化膜をエレクトレット膜として機能させることができると共に、当該シリコン酸化膜に帯電した電荷が逃げることを防ぐことができる。また、シリコン窒化膜の引っ張り応力が強いため、当該シリコン窒化膜によって、第2の積層膜の復元力を向上させることができる。
本発明に係るコンデンサマイクロホンにおいて、前記第1電極膜はポリシリコンからなることが好ましい。このようにすると、メタル汚染を回避しつつ、耐熱性及び段差被覆性に優れた第1電極膜を得ることができる。
本発明に係るコンデンサマイクロホンにおいて、前記第2電極膜はポリシリコンからなることが好ましい。このようにすると、メタル汚染を回避しつつ、耐熱性及び段差被覆性に優れた第1電極膜を得ることができる。
また、本発明に係るMEMSデバイスは、第1電極膜を有する第1の積層膜と、第2電極膜を有する第2の積層膜と、前記第1の積層膜と前記第2の積層膜との間に形成されたエアギャップとを備え、前記第1の積層膜は、前記第2の積層膜に向かって突き出たストッパを有しており、前記ストッパの中心部には、前記エアギャップと接続する凹部が設けられている。
本発明に係るMEMSデバイスによると、第1電極膜を有する第1の積層膜のストッパの中心部に凹部が設けられているため、第1の積層膜と、第2電極膜を有する第2の積層膜とが接近した場合にも、各ストッパと第2の積層膜との接触面積を低減することができる。従って、ストッパ数を増やした場合にも、ストッパサイズを変更することなく、良好なスティッキング耐性を持つ高性能なMEMSデバイスを実現することができる。
本発明によれば、ストッパ数を増やした場合にも、ストッパサイズを変更することなく、良好なスティッキング耐性を持つ高性能なMEMSデバイスを実現することができる。また、スティッキング耐性が良好であるため、MEMSデバイスの耐湿性及び耐結露性を向上させることができる。
また、第1の積層膜と第2の積層膜との間に数μmレベルの厚さのエアギャップ構造をウェットエッチングにより形成する際に、エアギャップを挟んで対向する膜同士が水やIPA(isopropyl alcohol )等の媒体を介して接触しそうな場合にも、本発明によれば、対向する膜同士の接触面積を低減することができる。すなわち、本発明によれば、製造時にも強いスティッキング耐性を発揮できるMEMSデバイスを得ることができる。
図1(a)は本発明の第1の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの断面図であり、図1(b)は本発明の第1の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの音孔の平面図であり、図1(c)は本発明の第1の実施形態に係るコンデンサマイクロホンのストッパの平面図である。 図2(a)は本発明の第1の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの好ましいストッパ構造を拡大して示す断面図であり、図2(b)及び図2(c)はそれぞれ本発明の第1の実施形態に係るコンデンサマイクロホンのストッパ構造の他のバリエーションを拡大して示す断面図である。 図3(a)及び(b)は本発明の第1の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法の各工程を示す断面図である。 図4(a)及び(b)は本発明の第1の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法の各工程を示す断面図である。 図5(a)及び(b)は本発明の第1の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法の各工程を示す断面図である。 図6(a)及び(b)は本発明の第1の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法の各工程を示す断面図である。 図7(a)及び(b)は本発明の第1の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法の各工程を示す断面図である。 図8(a)及び(b)は本発明の第1の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法の各工程を示す断面図である。 図9は本発明の第1の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法で形成されるストッパ形成用の窪みの平面図である。 図10(a)は本発明の第2の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの断面図であり、図10(b)は本発明の第2の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの音孔の平面図であり、図10(c)は本発明の第2の実施形態に係るコンデンサマイクロホンのストッパの平面図である。 図11(a)及び(b)は本発明の第2の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法の各工程を示す断面図である。 図12(a)及び(b)は本発明の第2の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法の各工程を示す断面図である。 図13(a)及び(b)は本発明の第2の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法の各工程を示す断面図である。 図14(a)及び(b)は本発明の第2の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法の各工程を示す断面図である。 図15(a)及び(b)は本発明の第2の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法の各工程を示す断面図である。 図16(a)及び(b)は本発明の第2の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法の各工程を示す断面図である。 図17は本発明の第2の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法で形成されるストッパ形成用の窪みの平面図である。 図18(a)は本発明の第3の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの断面図であり、図18(b)は本発明の第3の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの音孔の平面図であり、図18(c)は本発明の第3の実施形態に係るコンデンサマイクロホンのストッパの平面図である。 図19(a)及び(b)は本発明の第3の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法の各工程を示す断面図である。 図20(a)及び(b)は本発明の第3の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法の各工程を示す断面図である。 図21(a)及び(b)は本発明の第3の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法の各工程を示す断面図である。 図22(a)及び(b)は本発明の第3の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法の各工程を示す断面図である。 図23(a)及び(b)は本発明の第3の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法の各工程を示す断面図である。 図24(a)及び(b)は本発明の第3の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法の各工程を示す断面図である。 図25は本発明の第3の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法の一工程を示す断面図である。 図26は本発明の第3の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法で形成されるストッパ形成用の窪み(サブトレンチ形成前)の平面図である。 図27は本発明の第3の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法で形成されるストッパ形成用の窪み(サブトレンチ形成後)の平面図である。
符号の説明
100、200、300 半導体基板
101、201、301 第1のシリコン酸化膜
102、202、302 第1の導電性ポリシリコン膜
103、203、303 第1のフォトリソグラフィ用マスク
104、204、304 第1のシリコン窒化膜
105、205、305 第2のシリコン酸化膜
106、206、306 第2のフォトリソグラフィ用マスク
107、207、307 第2のシリコン窒化膜
108、208、308 第3のフォトリソグラフィ用マスク
109、209、309 第3のシリコン酸化膜
110、210、310 第4のフォトリソグラフィ用マスク
111、211、311 第3のシリコン酸化膜の窪み
211a、311a 第3のシリコン酸化膜の窪み内のサブトレンチ
112、212、312 第5のフォトリソグラフィ用マスク
113、213、314 第2電極用パッド開口部
114、214、315 第3のシリコン窒化膜
115、215、316 第2の導電性ポリシリコン膜
116、216、313 第6のフォトリソグラフィ用マスク
117、217、318 第4のシリコン窒化膜
118、218、317 第7のフォトリソグラフィ用マスク
119、219、320 第4のシリコン酸化膜
120、220、321 基板裏面多層膜
121、221、322 第5のシリコン酸化膜
122、222、319 第8のフォトリソグラフィ用マスク
123、223、324 基板除去部
124、224、325 音孔
125、225、326 エアギャップ
126、226、327 メンブレン領域
127、227、328 周辺領域(メンブレン領域の外側領域の一部)
128、228、329 ストッパ
128a、228a、329a ストッパの凹部
128b、228b、329b ストッパの外周部
128c、228c、329c ストッパ内部の溝
129 ボイド
131、231、331 第1の積層膜
132、232、332 第2の積層膜
323 第9のフォトリソグラフィ用マスク
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係るコンデンサマイクロホンについて、図1(a)〜(c)を参照しながら説明する。
第1の実施形態に係るコンデンサマイクロホンは、図1(a)の断面図に示すように、中央に基板除去部123を有する半導体基板100、言い換えると、メンブレン領域126とその周辺領域(メンブレン領域126の外側領域の一部)127とからなる半導体基板100を有している。半導体基板100としては、例えば、(100)面を主面とし、比抵抗が10〜15Ω・cmのシリコン単結晶を用いている。半導体基板100における周辺領域127の上には、保護酸化膜(第1のシリコン酸化膜)101が形成されている。また、半導体基板100におけるメンブレン領域126の上及び保護酸化膜101の上には、ポリシリコン膜(第1の導電性ポリシリコン膜)102、シリコン窒化膜(第1のシリコン窒化膜)104、シリコン酸化膜(第2のシリコン酸化膜)105及びシリコン窒化膜(第2のシリコン窒化膜)107からなる積層膜(第2の積層膜)132が形成されている。ここで、ポリシリコン膜102は第2電極(振動電極)であり、シリコン窒化膜104の下に形成されている。また、シリコン窒化膜104はシリコン酸化膜105の下面を覆うように形成されていると共に、シリコン窒化膜107はシリコン酸化膜105の上面及び側面を覆うように形成されている。尚、シリコン酸化膜105は電荷を蓄えており、エレクトレット膜として機能する。
また、図1(a)に示すように、第2の積層膜132の上には、シリコン窒化膜(第3のシリコン窒化膜)114、ポリシリコン膜(第2の導電性ポリシリコン膜)115及びシリコン窒化膜(第4のシリコン窒化膜)117からなる積層膜(第1の積層膜)131が形成されている。第1の積層膜131には、貫通孔である音孔124が形成されている。音孔124の平面形状を図1(b)に示す。ここで、ポリシリコン膜115は第1電極(固定電極)であり、シリコン窒化膜114はポリシリコン膜115の下面を覆うように形成されており、シリコン窒化膜117はポリシリコン膜115の上面及び側面を覆うように形成されている。また、第1の積層膜131と第2の積層膜132との間には、常圧CVD(chemical vapor deposition )酸化膜、例えばBPSG(boron-doped phospho-silicate glass)膜(第3のシリコン酸化膜)109の一部をエッチング除去して形成されたエアギャップ125が形成されている。尚、エッチング除去されずに残存するBPSG膜109は、第1の積層膜131を支持する支持層としての役割を果たす。また、BPSG膜109には、第2電極(振動電極)となるポリシリコン膜102に達する第2電極用パッド開口部113が形成されている。
第1の実施形態の特徴として、第1の積層膜131は、第2の積層膜132に向かって突き出た複数のストッパ128を有しており、各ストッパ128の中心部には、エアギャップ125と接続する凹部128aが設けられている。ストッパ128の高さは例えば1500nm程度であり、ストッパ128の直径は例えば4μm程度であり、凹部128aの直径は例えば2μm程度であり、ストッパ128の密度は例えば1個/35000μm2 〜1個/180000μm2 程度である。一方、ストッパ128における凹部128aを囲む外周部128bは、第2の積層膜132に向かって凸形状に加工されたシリコン窒化膜114(第1の積層膜131の一部)と、当該加工により生じた溝128cに埋め込まれたポリシリコン膜115とから構成されている。すなわち、各ストッパ128の外周部128bにはポリシリコン膜115が埋め込まれている。ストッパ128の平面形状を図1(c)に示す。
尚、第1の実施形態においては、ストッパ128の凹部128aの底面と、ストッパ128を除く第1の積層膜131(具体的にはシリコン窒化膜114)における第2の積層膜132に対向する面とは面一である。また、ポリシリコン膜115は、ストッパ128の外周部128bにおける凹部128aに隣接する領域にも形成されている。
第1の実施形態に係るコンデンサマイクロホンによると、第1の積層膜131のストッパ128の中心部に、エアギャップ125と接続する凹部128aが設けられているため、第1の積層膜131と第2の積層膜132とが接近した場合にも、各ストッパ128と第2の積層膜132との接触面積を低減することができる。このため、エアギャップ125内に水分を含む異物等が侵入したとしても、当該異物等の表面張力が小さくなるため、スティッキング現象を確実に抑制することができる。従って、ストッパ数を増やした場合にも、ストッパサイズを変更することなく、良好なスティッキング耐性を持つ高性能なコンデンサマイクロホンを実現することができる。
同様に、第1の実施形態に係るコンデンサマイクロホンによると、第1の積層膜131と第2の積層膜132とがエッチング液又は洗浄液等の表面張力によって張り付いてしまうという問題も、前述の本発明のストッパ構造によって解決することができる。すなわち、製造時にも強いスティッキング耐性を発揮できるコンデンサマイクロホンを得ることができる。
図2(a)は、本実施形態の好ましいストッパ構造を拡大して示す断面図である。すなわち、図2(a)に示すように、本実施形態において、ストッパ128の外周部128bにはポリシリコン膜115が確実に埋め込まれていることが好ましい。
一方、図2(b)及び図2(c)は、本実施形態のストッパ構造の他のバリエーションを拡大して示す断面図である。すなわち、図2(b)に示すように、本実施形態において、ストッパ128の外周部128bにおいて、シリコン窒化膜114のオーバーハングに起因して、ポリシリコン膜115が埋まっていないボイド129が形成されていてもよい。また、図2(c)に示すように、ストッパ128の外周部128bの全体がシリコン窒化膜114から構成された構造、つまりストッパ128の外周部128bにポリシリコン膜115が埋まっていない構造であってもよい。
本実施形態において、ストッパ128の外周部128bにポリシリコン膜115が埋め込まれている構造、つまり図2(a)に示す構造が図2(b)及び図2(c)に示す構造よりも好ましい理由は次の通りである。すなわち、ポリシリコン膜は、シリコン窒化膜と比べて低応力の膜である。そのため、ストッパ128の外周部128bの全体がシリコン窒化膜114から構成された構造、又はストッパ128の外周部128bにポリシリコン膜115が埋まっていないボイド129が形成された構造では、機械的に高ストレスな状態となるため、ストッパ128の特性上、例えばストッパ128そのものが破壊してしまう等の問題が生じる可能性がある。従って、本実施形態のストッパ構造は、ストッパ128の外周部128bにポリシリコン膜115が確実に埋め込まれている構造である方が、機械的に低ストレスになるという効果が得られる点で好ましい。
また、本実施形態のように、第1の積層膜131の下面(具体的にはポリシリコン膜115における第2の積層膜132に対向する面)、及び第2の積層膜132の上面(具体的にはシリコン酸化膜105における第1の積層膜131に対向する面)のそれぞれにシリコン窒化膜114及び107が形成されていることが好ましい。このようにすると、シリコン窒化膜の引っ張り応力が強いため、当該シリコン窒化膜によって、各積層膜131及び132の復元力(本来の形状に戻ろうとする力)を向上させることができる。
また、本実施形態のように、第2の積層膜132中においてエレクトレット膜として機能するシリコン酸化膜105の上面、側面及び下面はそれぞれ、シリコン窒化膜104及び107によって覆われていることが好ましい。このようにすると、シリコン酸化膜105に帯電した電荷が逃げることを防ぐことができる。
次に、本発明の第1の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法について、図3(a)、(b)、図4(a)、(b)、図5(a)、(b)、図6(a)、(b)、図7(a)、(b)及び図8(a)、(b)の各工程断面図を参照しながら説明する。尚、レジスト膜の除去工程については通常の処理を行うので、説明を省略している。また、以下の説明における膜厚等の数値、膜種等の材質、エッチング方法等の製法などがいずれも例示であることは言うまでもない。
まず、図3(a)に示すように、(100)面を主面とし、比抵抗が10〜15Ω・cmのシリコン単結晶からなるP型の半導体基板100上に、例えば厚さ1000nmの保護酸化膜(第1のシリコン酸化膜)101を形成する。その後、保護酸化膜101上に、減圧CVDを用いて、第2電極(振動電極)となるP型のポリシリコン膜(第1の導電性ポリシリコン膜)102を厚さ300nm成長させる。ポリシリコン膜102には、例えばリンが濃度2×1020〜3×1020atoms/cm3 でドープされている。その後、フォトリソグラフィ用マスク103を用いてレジストパターン(図示省略)を形成し、当該レジストパターンをマスクとしてポリシリコン膜102を例えばドライエッチングによって所定の形状に加工する。その後、前記レジストパターンを剥離除去する。その後、保護酸化膜101上及びポリシリコン膜102上に絶縁膜として例えばシリコン窒化膜(第1のシリコン窒化膜)104を厚さ100nm成長させる。尚、この時点で、半導体基板100の裏面にも保護酸化膜101、ポリシリコン膜102及びシリコン窒化膜104が形成されている。
次に、図3(b)に示すように、減圧CVDを用いて、シリコン窒化膜104の上にTEOS(tetraethylorthosilicate )膜(第2のシリコン酸化膜)105を厚さ1000nm成長させる。このとき、半導体基板100の裏面にもTEOS膜105が形成される。その後、フォトリソグラフィ用マスク106を用いてレジストパターン(図示省略)を形成し、当該レジストパターンをマスクとしてTEOS膜105を例えばドライエッチングによって所定の形状に加工する。その後、前記レジストパターンを剥離除去する。
次に、図4(a)に示すように、TEOS膜105上に絶縁膜として例えばシリコン窒化膜(第2のシリコン窒化膜)107を厚さ100nm成長させる。このとき、半導体基板100の裏面にもシリコン窒化膜107が形成される。その後、フォトリソグラフィ用マスク108を用いてレジストパターン(図示省略)を形成し、当該レジストパターンをマスクとしてシリコン窒化膜107を例えばドライエッチングによって所定の形状に加工する。これにより、ポリシリコン膜102、シリコン窒化膜104、シリコン酸化膜105及びシリコン窒化膜107からなる第2の積層膜132が形成される。また、ここで、第2電極用パッド形成領域のシリコン窒化膜107を除去しておく。その後、前記レジストパターンを剥離除去する。
次に、図4(b)に示すように、シリコン窒化膜107の上に常圧CVD酸化膜、例えばBPSG膜(第3のシリコン酸化膜)109を厚さ3000nm成長させる。尚、後工程においてBPSG膜109の一部をエッチング除去することによりエアギャップが形成される。すなわち、BPSG膜109は犠牲層としての役割を果たす。その後、フォトリソグラフィ用マスク110を用いてレジストパターン(図示省略)を形成し、当該レジストパターンをマスクとしてBPSG膜109に対して例えばドライエッチングを行い、それによってストッパ形成用の窪み111を形成する。窪み111の深さは、例えば1500nmである。ここで、第2電極用パッド形成領域のBPSG膜109を所定の厚さだけ除去しておく。その後、前記レジストパターンを剥離除去する。窪み111の平面形状を図9に示す。図9に示すように、窪み111は、BPSG膜109からなる略円状の凸部が中心に残るように、当該凸部周辺のBPSG膜109を略円環状に掘り下げることによって形成されている。
次に、図5(a)に示すように、フォトリソグラフィ用マスク112を用いてレジストパターン(図示省略)を形成し、当該レジストパターンをマスクとしてBPSG膜109を例えばドライエッチングによって加工することにより、第2電極(振動電極)となるポリシリコン膜102に達する第2電極用パッド開口部113をBPSG膜109に形成する。その後、前記レジストパターンを剥離除去する。
次に、図5(b)に示すように、窪み111の内部及び第2電極用パッド開口部113の内部を含むBPSG膜109の全面に、例えば絶縁膜としてシリコン窒化膜(第3のシリコン窒化膜)114を厚さ100nm形成する。その後、シリコン窒化膜114の上に、減圧CVDを用いて、第1電極(固定電極)となるP型のポリシリコン膜(第2の導電性ポリシリコン膜)115を厚さ1000nm成長させる。ポリシリコン膜115には、例えばリンが濃度1×1020〜2×1020atoms/cm3 でドープされている。ここで、半導体基板100の裏面にもシリコン窒化膜114及びポリシリコン膜115が形成される。その後、フォトリソグラフィ用マスク116を用いてレジストパターン(図示省略)を形成し、シリコン窒化膜114及びポリシリコン膜115を例えばドライエッチングによって所定の形状に加工する。これにより、図1(a)及び図1(c)に示す本発明のストッパ128が形成される。その後、前記レジストパターンを剥離除去する。
次に、図6(a)に示すように、ポリシリコン膜115の上及び第2電極用パッド開口部113の内部を含むBPSG膜109の全面に、厚さ150nmのシリコン窒化膜(第4のシリコン窒化膜)117を形成する。このとき、半導体基板100の裏面にもシリコン窒化膜117が形成される。以下、シリコン窒化膜117を含む基板裏面の多層膜を基板裏面多層膜120と称する。その後、フォトリソグラフィ用マスク118を用いてレジストパターン(図示省略)を形成し、当該レジストパターンをマスクとしてシリコン窒化膜117を例えばドライエッチングによって所定の形状に加工する。これにより、シリコン窒化膜114、ポリシリコン膜115及びシリコン窒化膜117からなる第1の積層膜131が形成される。その後、前記レジストパターンを剥離除去する。
次に、図6(b)に示すように、シリコン窒化膜117の上及び第2電極用パッド開口部113の内部を含むBPSG膜109の全面に保護膜として機能するFSG(fluorosilicate glass)膜(第4のシリコン酸化膜)119を厚さ500nm成長させる。
次に、図7(a)に示すように、例えばバックグラインド設備を使用して基板裏面多層膜120を剥離除去して、半導体基板100の裏面を露出させる。
次に、図7(b)に示すように、半導体基板100の裏面上に保護膜として機能するシリコン酸化膜(第5のシリコン酸化膜)121を厚さ500nm成長させる。その後、フォトリソグラフィ用マスク122を用いてレジストパターン(図示省略)を形成し、当該レジストパターンをマスクとしてシリコン酸化膜121を例えばドライエッチングによって所定の形状に加工する。
次に、図8(a)に示すように、シリコン酸化膜121を保護膜として、半導体基板100に対してTMAH(tetramethyl ammonium hydroxide)などの薬液を用いて異方性エッチングを行うことにより、半導体基板100の中央部を貫通する基板除去部123を形成する。
次に、図8(b)に示すように、各積層膜131及び132等が形成された半導体基板100(チップ)をHF原液に浸すことによって、保護膜として機能するFSG膜119、シリコン酸化膜121、BPSG膜109(所定の部分)及び保護酸化膜101(所定の部分)をウェットエッチングにより除去する。これにより、第1の積層膜131と第2の積層膜132との間に、音孔124と接続するエアギャップ125が形成される。
最後に、シリコン窒化膜104及び107によって覆われたエレクトレット膜としてのシリコン酸化膜105に電荷を与えて着電させることによって、コンデンサマイクロホンが完成する。
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態に係るコンデンサマイクロホンについて、図10(a)〜(c)を参照しながら説明する。
第2の実施形態に係るコンデンサマイクロホンは、図10(a)の断面図に示すように、中央に基板除去部223を有する半導体基板200、言い換えると、メンブレン領域226とその周辺領域(メンブレン領域226の外側領域の一部)227とからなる半導体基板200を有している。半導体基板200としては、例えば、(100)面を主面とし、比抵抗が10〜15Ω・cmのシリコン単結晶を用いている。半導体基板200における周辺領域227の上には、保護酸化膜(第1のシリコン酸化膜)201が形成されている。また、半導体基板200におけるメンブレン領域226の上及び保護酸化膜201の上には、ポリシリコン膜(第1の導電性ポリシリコン膜)202、シリコン窒化膜(第1のシリコン窒化膜)204、シリコン酸化膜(第2のシリコン酸化膜)205及びシリコン窒化膜(第2のシリコン窒化膜)207からなる積層膜(第2の積層膜)232が形成されている。ここで、ポリシリコン膜202は第2電極(振動電極)であり、シリコン窒化膜204の下に形成されている。また、シリコン窒化膜204はシリコン酸化膜205の下面を覆うように形成されていると共に、シリコン窒化膜207はシリコン酸化膜205の上面及び側面を覆うように形成されている。尚、シリコン酸化膜205は電荷を蓄えており、エレクトレット膜として機能する。
また、図10(a)に示すように、第2の積層膜232の上には、シリコン窒化膜(第3のシリコン窒化膜)214、ポリシリコン膜(第2の導電性ポリシリコン膜)215及びシリコン窒化膜(第4のシリコン窒化膜)217からなる積層膜(第1の積層膜)231が形成されている。第1の積層膜231には、貫通孔である音孔224が形成されている。音孔224の平面形状を図10(b)に示す。ここで、ポリシリコン膜215は第1電極(固定電極)であり、シリコン窒化膜214はポリシリコン膜215の下面を覆うように形成されており、シリコン窒化膜217はポリシリコン膜215の上面及び側面を覆うように形成されている。また、第1の積層膜231と第2の積層膜232との間には、常圧CVD酸化膜、例えばBPSG膜(第3のシリコン酸化膜)209の一部をエッチング除去して形成されたエアギャップ225が形成されている。尚、エッチング除去されずに残存するBPSG膜209は、第1の積層膜231を支持する支持層としての役割を果たす。また、BPSG膜209には、第2電極(振動電極)となるポリシリコン膜202に達する第2電極用パッド開口部213が形成されている。
第2の実施形態の特徴として、第1の積層膜231は、第2の積層膜232に向かって突き出た複数のストッパ228を有しており、各ストッパ228の中心部には、エアギャップ225と接続する凹部228aが設けられている。ストッパ228の高さは例えば1500nm程度であり、ストッパ228の直径は例えば4μm程度であり、凹部228aの直径(底面の直径)は例えば3μm程度であり、ストッパ228の密度は例えば1個/35000μm2 〜1個/180000μm2 程度である。具体的には、各ストッパ228は、第2の積層膜232に向かって凸形状に加工されたシリコン窒化膜214(第1の積層膜231の一部)と、当該加工により生じた溝228cに埋め込まれたポリシリコン膜215とから構成されている。また、各ストッパ228の外周部228bは、他の部分と比べて第2の積層膜232の方にさらに150〜300nm程度突き出ており、この外周部228bに囲まれるように凹部228aが形成されている。ストッパ228の平面形状を図10(c)に示す。
尚、第1の実施形態と異なり、各ストッパ228の外周部228bにおける凹部228aに隣接する領域にはポリシリコン膜215は埋め込まれていない。
また、第2の実施形態のストッパ228においては、第1の実施形態と異なり、ストッパ228の凹部228aの底面と、ストッパ228を除く第1の積層膜231(具体的にはシリコン窒化膜214)における第2の積層膜232に対向する面とは異なる高さに位置する。言い換えると、第1の実施形態においては、図1(a)に示すように、ストッパ128の凹部128aは、ストッパ128を除く第1の積層膜131における第2の積層膜132に対向する面まで達していたのに対して、第2の実施形態においては、図10(a)に示すように、ストッパ228の凹部228aは、ストッパ228を除く第1の積層膜231における第2の積層膜232に対向する面まで達していない。すなわち、ストッパ228を除く第1の積層膜231における第2の積層膜232に対向する面と比べて、凹部228aの底面の方が第2の積層膜232のより近くに位置している。これにより、第2の実施形態のストッパ228においては、ストッパ228を除く第1の積層膜231における第2の積層膜232に対向する面から凹部228aの底面までの範囲に亘ってポリシリコン膜215が埋め込まれた構造が得られる。
第2の実施形態に係るコンデンサマイクロホンによると、第1の積層膜231のストッパ228の中心部に、エアギャップ225と接続する凹部228aが設けられているため、第1の積層膜231と第2の積層膜232とが接近した場合にも、各ストッパ228と第2の積層膜232との接触面積を低減することができる。このため、エアギャップ225内に水分を含む異物等が侵入したとしても、当該異物等の表面張力が小さくなるため、スティッキング現象を確実に抑制することができる。従って、ストッパ数を増やした場合にも、ストッパサイズを変更することなく、良好なスティッキング耐性を持つ高性能なコンデンサマイクロホンを実現することができる。
同様に、第2の実施形態に係るコンデンサマイクロホンによると、第1の積層膜231と第2の積層膜232とがエッチング液又は洗浄液等の表面張力によって張り付いてしまうという問題も、前述の本発明のストッパ構造によって解決することができる。すなわち、製造時にも強いスティッキング耐性を発揮できるコンデンサマイクロホンを得ることができる。
次に、本発明の第2の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法について、図11(a)、(b)、図12(a)、(b)、図13(a)、(b)、図14(a)、(b)、図15(a)、(b)及び図16(a)、(b)の各工程断面図を参照しながら説明する。尚、レジスト膜の除去工程については通常の処理を行うので、説明を省略している。また、以下の説明における膜厚等の数値、膜種等の材質、エッチング方法等の製法などがいずれも例示であることは言うまでもない。
まず、図11(a)に示すように、(100)面を主面とし、比抵抗が10〜15Ω・cmのシリコン単結晶からなるP型の半導体基板200上に、例えば厚さ1000nmの保護酸化膜(第1のシリコン酸化膜)201を形成する。その後、保護酸化膜201上に、減圧CVDを用いて、第2電極(振動電極)となるP型のポリシリコン膜(第1の導電性ポリシリコン膜)202を厚さ300nm成長させる。ポリシリコン膜202には、例えばリンが濃度2×1020〜3×1020atoms/cm3 でドープされている。その後、フォトリソグラフィ用マスク203を用いてレジストパターン(図示省略)を形成し、当該レジストパターンをマスクとしてポリシリコン膜202を例えばドライエッチングによって所定の形状に加工する。その後、前記レジストパターンを剥離除去する。その後、保護酸化膜201上及びポリシリコン膜202上に絶縁膜として例えばシリコン窒化膜(第1のシリコン窒化膜)204を厚さ100nm成長させる。尚、この時点で、半導体基板200の裏面にも保護酸化膜201、ポリシリコン膜202及びシリコン窒化膜204が形成されている。
次に、図11(b)に示すように、減圧CVDを用いて、シリコン窒化膜204の上にTEOS膜(第2のシリコン酸化膜)205を厚さ1000nm成長させる。このとき、半導体基板200の裏面にもTEOS膜205が形成される。その後、フォトリソグラフィ用マスク206を用いてレジストパターン(図示省略)を形成し、当該レジストパターンをマスクとしてTEOS膜205を例えばドライエッチングによって所定の形状に加工する。その後、前記レジストパターンを剥離除去する。
次に、図12(a)に示すように、TEOS膜205上に絶縁膜として例えばシリコン窒化膜(第2のシリコン窒化膜)207を厚さ100nm成長させる。このとき、半導体基板200の裏面にもシリコン窒化膜207が形成される。その後、フォトリソグラフィ用マスク208を用いてレジストパターン(図示省略)を形成し、当該レジストパターンをマスクとしてシリコン窒化膜207を例えばドライエッチングによって所定の形状に加工する。これにより、ポリシリコン膜202、シリコン窒化膜204、シリコン酸化膜205及びシリコン窒化膜207からなる第2の積層膜232が形成される。また、ここで、第2電極用パッド形成領域のシリコン窒化膜207を除去しておく。その後、前記レジストパターンを剥離除去する。
次に、図12(b)に示すように、シリコン窒化膜207の上に常圧CVD酸化膜、例えばBPSG膜(第3のシリコン酸化膜)209を厚さ3000nm成長させる。尚、後工程においてBPSG膜209の一部をエッチング除去することによりエアギャップが形成される。すなわち、BPSG膜209は犠牲層としての役割を果たす。その後、フォトリソグラフィ用マスク210を用いてレジストパターン(図示省略)を形成し、当該レジストパターンをマスクとしてBPSG膜209に対して例えばドライエッチングを行い、それによってストッパ形成用の窪み211を形成する。窪み211の深さは、例えば1500nmである。ここで、第2電極用パッド形成領域のBPSG膜209を所定の厚さだけ除去しておく。その後、前記レジストパターンを剥離除去する。
本実施形態においては、窪み211を形成する際に、ドライエッチング条件を最適化することによって、窪み211を形成すると同時に、窪み211の底面周縁部をさらに掘り下げてサブトレンチ211aを形成する。サブトレンチ211aの深さは、窪み211の深さの10%以上で且つ20%以下の深さ(つまり150nm以上で且つ300nm以下の深さ)である。窪み211の平面形状を図17に示す。図17に示すように、窪み211内においては、中心部にBPSG膜209からなる略円状の低い凸部が存在し、当該凸部周辺のBPSG膜209を略円環状にさらに掘り下げることによってサブトレンチ211aが形成されている。
次に、図13(a)に示すように、フォトリソグラフィ用マスク212を用いてレジストパターン(図示省略)を形成し、当該レジストパターンをマスクとしてBPSG膜209を例えばドライエッチングによって加工することにより、第2電極(振動電極)となるポリシリコン膜202に達する第2電極用パッド開口部213をBPSG膜209に形成する。その後、前記レジストパターンを剥離除去する。
次に、図13(b)に示すように、窪み211の内部及び第2電極用パッド開口部213の内部を含むBPSG膜209の全面に、例えば絶縁膜としてシリコン窒化膜(第3のシリコン窒化膜)214を厚さ100nm形成する。その後、シリコン窒化膜214の上に、減圧CVDを用いて、第1電極(固定電極)となるP型のポリシリコン膜(第2の導電性ポリシリコン膜)215を厚さ1000nm成長させる。ポリシリコン膜215には、例えばリンが濃度1×1020〜2×1020atoms/cm3 でドープされている。ここで、半導体基板200の裏面にもシリコン窒化膜214及びポリシリコン膜215が形成される。その後、フォトリソグラフィ用マスク216を用いてレジストパターン(図示省略)を形成し、シリコン窒化膜214及びポリシリコン膜215を例えばドライエッチングによって所定の形状に加工する。これにより、図10(a)及び図10(c)に示す本発明のストッパ228が形成される。その後、前記レジストパターンを剥離除去する。
次に、図14(a)に示すように、ポリシリコン膜215の上及び第2電極用パッド開口部213の内部を含むBPSG膜209の全面に、厚さ150nmのシリコン窒化膜(第4のシリコン窒化膜)217を形成する。このとき、半導体基板200の裏面にもシリコン窒化膜217が形成される。以下、シリコン窒化膜217を含む基板裏面の多層膜を基板裏面多層膜220と称する。その後、フォトリソグラフィ用マスク218を用いてレジストパターン(図示省略)を形成し、当該レジストパターンをマスクとしてシリコン窒化膜217を例えばドライエッチングによって所定の形状に加工する。これにより、シリコン窒化膜214、ポリシリコン膜215及びシリコン窒化膜217からなる第1の積層膜231が形成される。その後、前記レジストパターンを剥離除去する。
次に、図14(b)に示すように、シリコン窒化膜217の上及び第2電極用パッド開口部213の内部を含むBPSG膜209の全面に保護膜として機能するFSG膜(第4のシリコン酸化膜)219を厚さ500nm成長させる。
次に、図15(a)に示すように、例えばバックグラインド設備を使用して基板裏面多層膜220を剥離除去して、半導体基板200の裏面を露出させる。
次に、図15(b)に示すように、半導体基板200の裏面上に保護膜として機能するシリコン酸化膜(第5のシリコン酸化膜)221を厚さ500nm成長させる。その後、フォトリソグラフィ用マスク222を用いてレジストパターン(図示省略)を形成し、当該レジストパターンをマスクとしてシリコン酸化膜221を例えばドライエッチングによって所定の形状に加工する。
次に、図16(a)に示すように、シリコン酸化膜221を保護膜として、半導体基板200に対してTMAHなどの薬液を用いて異方性エッチングを行うことにより、半導体基板200の中央部を貫通する基板除去部223を形成する。
次に、図16(b)に示すように、各積層膜231及び232等が形成された半導体基板200(チップ)をHF原液に浸すことによって、保護膜として機能するFSG膜219、シリコン酸化膜221、BPSG膜209(所定の部分)及び保護酸化膜201(所定の部分)をウェットエッチングにより除去する。これにより、第1の積層膜231と第2の積層膜232との間に、音孔224と接続するエアギャップ225が形成される。
最後に、シリコン窒化膜204及び207によって覆われたエレクトレット膜としてのシリコン酸化膜205に電荷を与えて着電させることによって、コンデンサマイクロホンが完成する。
(第3の実施形態)
以下、本発明の第3の実施形態に係るコンデンサマイクロホンについて、図18(a)〜(c)を参照しながら説明する。
第3の実施形態に係るコンデンサマイクロホンは、図18(a)の断面図に示すように、中央に基板除去部324を有する半導体基板300、言い換えると、メンブレン領域327とその周辺領域(メンブレン領域327の外側領域の一部)328とからなる半導体基板300を有している。半導体基板300としては、例えば、(100)面を主面とし、比抵抗が10〜15Ω・cmのシリコン単結晶を用いている。半導体基板300における周辺領域328の上には、保護酸化膜(第1のシリコン酸化膜)301が形成されている。また、半導体基板300におけるメンブレン領域327の上及び保護酸化膜301の上には、ポリシリコン膜(第1の導電性ポリシリコン膜)302、シリコン窒化膜(第1のシリコン窒化膜)304、シリコン酸化膜(第2のシリコン酸化膜)305及びシリコン窒化膜(第2のシリコン窒化膜)307からなる積層膜(第2の積層膜)332が形成されている。ここで、ポリシリコン膜302は第2電極(振動電極)であり、シリコン窒化膜304の下に形成されている。また、シリコン窒化膜304はシリコン酸化膜305の下面を覆うように形成されていると共に、シリコン窒化膜307はシリコン酸化膜305の上面及び側面を覆うように形成されている。尚、シリコン酸化膜305は電荷を蓄えており、エレクトレット膜として機能する。
また、図18(a)に示すように、第2の積層膜332の上には、シリコン窒化膜(第3のシリコン窒化膜)315、ポリシリコン膜(第2の導電性ポリシリコン膜)316及びシリコン窒化膜(第4のシリコン窒化膜)318からなる積層膜(第1の積層膜)331が形成されている。第1の積層膜331には、貫通孔である音孔325が形成されている。音孔325の平面形状を図18(b)に示す。ここで、ポリシリコン膜316は第1電極(固定電極)であり、シリコン窒化膜315はポリシリコン膜316の下面を覆うように形成されており、シリコン窒化膜318はポリシリコン膜316の上面及び側面を覆うように形成されている。また、第1の積層膜331と第2の積層膜332との間には、常圧CVD酸化膜、例えばBPSG膜(第3のシリコン酸化膜)309の一部をエッチング除去して形成されたエアギャップ326が形成されている。尚、エッチング除去されずに残存するBPSG膜309は、第1の積層膜331を支持する支持層としての役割を果たす。また、BPSG膜309には、第2電極(振動電極)となるポリシリコン膜302に達する第2電極用パッド開口部314が形成されている。
第3の実施形態の特徴として、第1の積層膜331は、第2の積層膜332に向かって突き出た複数のストッパ329を有しており、各ストッパ329の中心部には、エアギャップ326と接続する凹部329aが設けられている。ストッパ329の高さは例えば1500nm程度であり、ストッパ329の直径は例えば4μm程度であり、凹部329aの直径は例えば3μm程度であり、ストッパ329の密度は例えば1個/35000μm2 〜1個/180000μm2 程度である。具体的には、各ストッパ329は、第2の積層膜332に向かって凸形状に加工されたシリコン窒化膜315(第1の積層膜331の一部)と、当該加工により生じた溝329cに埋め込まれたポリシリコン膜316とから構成されている。また、各ストッパ329の外周部329bは、他の部分と比べて第2の積層膜332の方にさらに150〜300nm程度突き出ており、この外周部329bに囲まれるように凹部329aが形成されている。ストッパ329の平面形状を図18(c)に示す。
尚、第1の実施形態と異なり、各ストッパ329の外周部329bにおける凹部329aに隣接する領域にはポリシリコン膜316は埋め込まれていない。
また、第3の実施形態のストッパ329においては、第1の実施形態と異なり、ストッパ329の凹部329aの底面と、ストッパ329を除く第1の積層膜331(具体的にはシリコン窒化膜315)における第2の積層膜332に対向する面とは異なる高さに位置する。言い換えると、第1の実施形態においては、図1(a)に示すように、ストッパ128の凹部128aは、ストッパ128を除く第1の積層膜131における第2の積層膜132に対向する面まで達していたのに対して、第3の実施形態においては、図18(a)に示すように、ストッパ329の凹部329aは、ストッパ329を除く第1の積層膜331における第2の積層膜332に対向する面まで達していない。すなわち、ストッパ329を除く第1の積層膜331における第2の積層膜332に対向する面と比べて、凹部329aの底面の方が第2の積層膜332のより近くに位置している。これにより、第3の実施形態のストッパ329においては、ストッパ329を除く第1の積層膜331における第2の積層膜332に対向する面から凹部329aの底面までの範囲に亘ってポリシリコン膜316が埋め込まれた構造が得られる。
第3の実施形態に係るコンデンサマイクロホンによると、第1の積層膜331のストッパ329の中心部に、エアギャップ326と接続する凹部329aが設けられているため、第1の積層膜331と第2の積層膜332とが接近した場合にも、各ストッパ329と第2の積層膜332との接触面積を低減することができる。このため、エアギャップ326内に水分を含む異物等が侵入したとしても、当該異物等の表面張力が小さくなるため、スティッキング現象を確実に抑制することができる。従って、ストッパ数を増やした場合にも、ストッパサイズを変更することなく、良好なスティッキング耐性を持つ高性能なコンデンサマイクロホンを実現することができる。
同様に、第3の実施形態に係るコンデンサマイクロホンによると、第1の積層膜331と第2の積層膜332とがエッチング液又は洗浄液等の表面張力によって張り付いてしまうという問題も、前述の本発明のストッパ構造によって解決することができる。すなわち、製造時にも強いスティッキング耐性を発揮できるコンデンサマイクロホンを得ることができる。
次に、本発明の第3の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法について、図19(a)、(b)、図20(a)、(b)、図21(a)、(b)、図22(a)、(b)、図23(a)、(b)、図24(a)、(b)及び図25の各工程断面図を参照しながら説明する。尚、レジスト膜の除去工程については通常の処理を行うので、説明を省略している。また、以下の説明における膜厚等の数値、膜種等の材質、エッチング方法等の製法などがいずれも例示であることは言うまでもない。
まず、図19(a)に示すように、(100)面を主面とし、比抵抗が10〜15Ω・cmのシリコン単結晶からなるP型の半導体基板300上に、例えば厚さ1000nmの保護酸化膜(第1のシリコン酸化膜)301を形成する。その後、保護酸化膜301上に、減圧CVDを用いて、第2電極(振動電極)となるP型のポリシリコン膜(第1の導電性ポリシリコン膜)302を厚さ300nm成長させる。ポリシリコン膜302には、例えばリンが濃度2×1020〜3×1020atoms/cm3 でドープされている。その後、フォトリソグラフィ用マスク303を用いてレジストパターン(図示省略)を形成し、当該レジストパターンをマスクとしてポリシリコン膜302を例えばドライエッチングによって所定の形状に加工する。その後、前記レジストパターンを剥離除去する。その後、保護酸化膜301上及びポリシリコン膜302上に絶縁膜として例えばシリコン窒化膜(第1のシリコン窒化膜)304を厚さ100nm成長させる。尚、この時点で、半導体基板300の裏面にも保護酸化膜301、ポリシリコン膜302及びシリコン窒化膜304が形成されている。
次に、図19(b)に示すように、減圧CVDを用いて、シリコン窒化膜304の上にTEOS膜(第2のシリコン酸化膜)305を厚さ1000nm成長させる。このとき、半導体基板300の裏面にもTEOS膜305が形成される。その後、フォトリソグラフィ用マスク306を用いてレジストパターン(図示省略)を形成し、当該レジストパターンをマスクとしてTEOS膜305を例えばドライエッチングによって所定の形状に加工する。その後、前記レジストパターンを剥離除去する。
次に、図20(a)に示すように、TEOS膜305上に絶縁膜として例えばシリコン窒化膜(第2のシリコン窒化膜)307を厚さ100nm成長させる。このとき、半導体基板300の裏面にもシリコン窒化膜307が形成される。その後、フォトリソグラフィ用マスク308を用いてレジストパターン(図示省略)を形成し、当該レジストパターンをマスクとしてシリコン窒化膜307を例えばドライエッチングによって所定の形状に加工する。これにより、ポリシリコン膜302、シリコン窒化膜304、シリコン酸化膜305及びシリコン窒化膜307からなる第2の積層膜332が形成される。また、ここで、第2電極用パッド形成領域のシリコン窒化膜307を除去しておく。その後、前記レジストパターンを剥離除去する。
次に、図20(b)に示すように、シリコン窒化膜307の上に常圧CVD酸化膜、例えばBPSG膜(第3のシリコン酸化膜)309を厚さ3000nm成長させる。尚、後工程においてBPSG膜309の一部をエッチング除去することによりエアギャップが形成される。すなわち、BPSG膜309は犠牲層としての役割を果たす。その後、フォトリソグラフィ用マスク310を用いてレジストパターン(図示省略)を形成し、当該レジストパターンをマスクとしてBPSG膜309に対して例えばドライエッチングを行い、それによってストッパ形成用の窪み311を形成する。窪み311の平面形状を図26に示す。窪み311の深さは、例えば1500nmである。ここで、第2電極用パッド形成領域のBPSG膜309を所定の厚さだけ除去しておく。その後、前記レジストパターンを剥離除去する。
次に、図21(a)に示すように、フォトリソグラフィ用マスク312を用いてレジストパターン(図示省略)を形成し、当該レジストパターンをマスクとしてBPSG膜309に対して例えばドライエッチングを行い、窪み311の底面周縁部をさらに掘り下げてサブトレンチ311aを形成した後、前記レジストパターンを剥離除去する。サブトレンチ311aの深さは、窪み311の深さの10%以上で且つ20%以下の深さ(つまり150nm以上で且つ300nm以下の深さ)である。サブトレンチ311aが形成された窪み311の平面形状を図27に示す。図27に示すように、窪み311内においては、中心部にBPSG膜309からなる略円状の低い凸部が存在し、当該凸部周辺のBPSG膜309を略円環状にさらに掘り下げることによってサブトレンチ311aが形成されている。
次に、図21(b)に示すように、フォトリソグラフィ用マスク313を用いてレジストパターン(図示省略)を形成し、当該レジストパターンをマスクとしてBPSG膜309を例えばドライエッチングによって加工することにより、第2電極(振動電極)となるポリシリコン膜302に達する第2電極用パッド開口部314をBPSG膜309に形成する。その後、前記レジストパターンを剥離除去する。
次に、図22(a)に示すように、窪み311の内部及び第2電極用パッド開口部314の内部を含むBPSG膜309の全面に、例えば絶縁膜としてシリコン窒化膜(第3のシリコン窒化膜)315を厚さ100nm形成する。その後、シリコン窒化膜315の上に、減圧CVDを用いて、第1電極(固定電極)となるP型のポリシリコン膜(第2の導電性ポリシリコン膜)316を厚さ1000nm成長させる。ポリシリコン膜316には、例えばリンが濃度1×1020〜2×1020atoms/cm3 でドープされている。ここで、半導体基板300の裏面にもシリコン窒化膜315及びポリシリコン膜316が形成される。その後、フォトリソグラフィ用マスク317を用いてレジストパターン(図示省略)を形成し、シリコン窒化膜315及びポリシリコン膜316を例えばドライエッチングによって所定の形状に加工する。これにより、図18(a)及び図10(c)に示す本発明のストッパ329が形成される。その後、前記レジストパターンを剥離除去する。
次に、図22(b)に示すように、ポリシリコン膜316の上及び第2電極用パッド開口部314の内部を含むBPSG膜309の全面に、厚さ150nmのシリコン窒化膜(第4のシリコン窒化膜)318を形成する。このとき、半導体基板300の裏面にもシリコン窒化膜318が形成される。以下、シリコン窒化膜318を含む基板裏面の多層膜を基板裏面多層膜321と称する。その後、フォトリソグラフィ用マスク319を用いてレジストパターン(図示省略)を形成し、当該レジストパターンをマスクとしてシリコン窒化膜318を例えばドライエッチングによって所定の形状に加工する。これにより、シリコン窒化膜315、ポリシリコン膜316及びシリコン窒化膜318からなる第1の積層膜331が形成される。その後、前記レジストパターンを剥離除去する。
次に、図23(a)に示すように、シリコン窒化膜318の上及び第2電極用パッド開口部314の内部を含むBPSG膜309の全面に保護膜として機能するFSG膜(第4のシリコン酸化膜)320を厚さ500nm成長させる。
次に、図23(b)に示すように、例えばバックグラインド設備を使用して基板裏面多層膜321を剥離除去して、半導体基板300の裏面を露出させる。
次に、図24(a)に示すように、半導体基板300の裏面上に保護膜として機能するシリコン酸化膜(第5のシリコン酸化膜)322を厚さ500nm成長させる。その後、フォトリソグラフィ用マスク323を用いてレジストパターン(図示省略)を形成し、当該レジストパターンをマスクとしてシリコン酸化膜322を例えばドライエッチングによって所定の形状に加工する。
次に、図24(b)に示すように、シリコン酸化膜322を保護膜として、半導体基板300に対してTMAHなどの薬液を用いて異方性エッチングを行うことにより、半導体基板300の中央部を貫通する基板除去部324を形成する。
次に、図25に示すように、各積層膜331及び332等が形成された半導体基板300(チップ)をHF原液に浸すことによって、保護膜として機能するFSG膜320、シリコン酸化膜322、BPSG膜309(所定の部分)及び保護酸化膜301(所定の部分)をウェットエッチングにより除去する。これにより、第1の積層膜331と第2の積層膜332との間に、音孔325と接続するエアギャップ326が形成される。
最後に、シリコン窒化膜304及び307によって覆われたエレクトレット膜としてのシリコン酸化膜305に電荷を与えて着電させることによって、コンデンサマイクロホンが完成する。
尚、第1〜第3の実施形態において、エレクトレット型コンデンサマイクロホンを対象としたが、これに代えて、エレクトレットを用いない容量型コンデンサマイクロホンを対象としても、同様の効果が得られる。
また、第1〜第3の実施形態において、P型の半導体基板を用いたが、これに代えて、N型の半導体基板を用いても良い。また、電極膜としてP型のポリシリコン膜を用いたが、ノンドープのポリシリコン膜を形成した後に当該ポリシリコン膜にイオン注入することによってP型のポリシリコン膜を形成しても良い。また、P型のポリシリコン膜に代えて、N型のポリシリコン膜を用いても良い。
また、第1〜第3の実施形態においては、プロセスを限定して説明したが、例えば酸化膜を形成する場合における熱酸化とCVD、エッチングを行う場合におけるドライエッチングとウェットエッチング等のように、互換性を有するプロセス群の中から任意のプロセスを選択可能であることは言うまでもない。
また、第1〜第3の実施形態において、ストッパ128、228及び329の平面形状を円形にしたが、当該平面形状は特に限定されるものではなく、ストッパ128、228及び329の平面形状を三角形、四角形、六角形又は八角形等の多角形に設定した場合にも、同様の効果が得られる。
また、第3の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法においては、9枚のフォトリソグラフィ用マスクを使用したが、第2の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法においては、図12(b)の断面図に示す工程において、ドライエッチング条件を最適化することにより、窪み211と同時にサブトレンチ211aを形成しているため、8枚のフォトリソグラフィ用マスクを使用するだけで、コンデンサマイクロホンを完成させることができる。すなわち、第2の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法によれば、第3の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法と比較して、工程数を低減できるという効果が得られる。
また、第1〜第3の実施形態において、容量型のコンデンサマイクロホンを対象として説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の効果を奏する範囲において、種々の変形及び応用が可能である。すなわち、前述の各実施形態に係るコンデンサマイクロホンと基本構成を同じくする他のMEMSデバイス、例えば圧力センサなどに対して本発明を適用した場合にも、前述の各実施形態と同様の効果を得ることができる。尚、本願においては、例えばCMOS(complementary metal-oxide semiconductor )等の製造プロセス技術を利用して多数のチップが同時に製造されている基板(ウェハ)を分割することによって、容量型のコンデンサマイクロホンや圧力センサなどのデバイスを製造する技術をMEMS技術と称し、このようなMEMS技術を用いて製造されたデバイスをMEMSデバイスと称する。また、容量型のコンデンサマイクロホンや圧力センサなどのMEMSデバイス以外の様々なデバイスについても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で本発明が適用可能であることは言うまでもない。
以上に説明したように、本発明をMEMSデバイスに適用した場合、耐スティキング性能、耐湿性及び耐結露性の優れた高性能なMEMSデバイスを実現でき、非常に有用である。
本発明は、振動電極と固定電極とを有するコンデンサマイクロホン等のMEMS(Micro Electro Mechanical System )デバイスに関する。
近年、特許文献1及び2に示すような、MEMS技術を活用した容量型振動センサが提案されている。特許文献1及び2に開示された容量型振動センサは、エアギャップ(空間)を介して互いに対向した固定電極と振動電極とを半導体基板上に有し、固定電極はストッパ(突起物)を有していることを特徴とする。ここで、ストッパは、固定電極と振動電極とが一定距離以下に近づくことを防ぐために設けられている。具体的には、エアギャップ内に結露が生じたり、水分などの異物がエアギャップ内に侵入したりすると、互いに対向する固定電極と振動電極とがこれらを媒体として接触する場合がある。また、対向する固定電極と振動電極とが静電引力により吸着する場合もある。このように、対向する2つの電極が接触した状態はスティッキングと呼ばれ、前述のストッパはスティッキングを防止する役割を持っている。すなわち、固定電極がストッパを有するために、2つの電極の接触面積を低減することができ、それによって、電極全体としてのスティッキングを防止することができる。
ところで、従来、エレクトレットコンデンサマイクロホンなどの素子に応用される、永久的電気分極を有する誘導体であるエレクトレットとして、FEP(fluorinated ethylene propylene)材などの有機系の高分子重合体が使用されてきた。しかし、FEP材などの有機系の高分子重合体は耐熱性に劣るため、基板実装されるリフロー用素子(基板実装時のハンダリフロー温度に耐えうる素子)への応用が困難であるという問題点がある。また、エレクトレットについては、薄膜化、小型化及び高性能化が求められている。そこで、特許文献3及び4には、エレクトレットとしてシリコン酸化膜を用いたエレクトレット型シリコンマイクロホンが提案されている。特許文献3及び4に開示されたマイクロホンにおいても、固定電極として機能する第1の電極と、振動電極として機能する第2の電極とはエアギャップを介して対向しており、対向する第1の電極と第2の電極とが一定距離以下に近づかないように、第1の電極はストッパを有している。
特開2006−157863号公報 特開2007−267049号公報 特開2005−191208号公報 特開2006−074102号公報
しかしながら、特許文献1〜4に開示されている従来のストッパ構造には以下のような課題がある。すなわち、スティッキングを確実に防ぐためには、ストッパ数を増やすことが求められる。ところが、ストッパ数を増やすと、各ストッパと、それらに対向している電極との間でスティッキングが発生する場合がある。このように、ストッパによってスティッキングが発生する現象は、距離の縮まった2つの電極が一定の距離を保つように働く復元力と比べて、水分などの異物の表面張力が大きくなる状態が発生した場合に起こる。このような状態は、ストッパ数が多くなるほど発生しやすくなるので、ストッパ数を増やすと、スティッキングが発生しやすくなる。
前記に鑑み、本発明は、ストッパ数を増やした場合にもストッパサイズを変更することなく耐スティッキング性能を良好に保つことができる優れたMEMSデバイスを提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明に係るコンデンサマイクロホンは、第1電極膜を有する第1の積層膜と、第2電極膜を有する第2の積層膜と、前記第1の積層膜と前記第2の積層膜との間に形成されたエアギャップとを備え、前記第1の積層膜は、前記第2の積層膜に向かって突き出たストッパを有しており、前記ストッパの中心部には、前記エアギャップと接続する凹部が設けられている。
本発明に係るコンデンサマイクロホンによると、第1電極膜を有する第1の積層膜のストッパの中心部に凹部が設けられているため、第1の積層膜と、第2電極膜を有する第2の積層膜とが接近した場合にも、各ストッパと第2の積層膜との接触面積を低減することができる。従って、ストッパ数を増やした場合にも、ストッパサイズを変更することなく、良好なスティッキング耐性を持つ高性能なコンデンサマイクロホンを実現することができる。
本発明に係るコンデンサマイクロホンにおいて、前記第1電極膜は前記ストッパの内部にも形成されていることが好ましい。このようにすると、ストッパ構造が機械的に低ストレスな状態となるため、ストッパ構造そのものが破壊してしまう等の問題が生じにくくなる。
本発明に係るコンデンサマイクロホンにおいて、前記第1電極膜は、前記ストッパの外周部における前記凹部に隣接する領域にも形成されていることが好ましい。このようにすると、ストッパ構造が機械的に低ストレスな状態となるため、ストッパ構造そのものが破壊してしまう等の問題が生じにくくなる。
本発明に係るコンデンサマイクロホンにおいて、前記凹部の底面と、前記ストッパを除く前記第1の積層膜における前記第2の積層膜に対向する面とは面一であることが好ましい。このようにすると、ストッパや凹部をリソグラフィによって寸法制御性良く形成することができる。
本発明に係るコンデンサマイクロホンにおいて、前記凹部の底面と、前記ストッパを除く前記第1の積層膜における前記第2の積層膜に対向する面とは異なる高さに位置することが好ましい。このようにすると、それぞれの面が面一である場合と比べて、より小さい突起(段差)をストッパに設けることができる。
本発明に係るコンデンサマイクロホンにおいて、前記第1の積層膜は、前記第1電極膜における前記第2の積層膜に対向する面を覆うシリコン窒化膜をさらに有していることが好ましい。このようにすると、シリコン窒化膜の引っ張り応力が強いため、当該シリコン窒化膜によって、第1の積層膜の復元力を向上させることができる。
本発明に係るコンデンサマイクロホンにおいて、前記第2の積層膜は、シリコン酸化膜と、当該シリコン酸化膜を覆うシリコン窒化膜とをさらに有していることが好ましい。このようにすると、シリコン酸化膜をエレクトレット膜として機能させることができると共に、当該シリコン酸化膜に帯電した電荷が逃げることを防ぐことができる。また、シリコン窒化膜の引っ張り応力が強いため、当該シリコン窒化膜によって、第2の積層膜の復元力を向上させることができる。
本発明に係るコンデンサマイクロホンにおいて、前記第1電極膜はポリシリコンからなることが好ましい。このようにすると、メタル汚染を回避しつつ、耐熱性及び段差被覆性に優れた第1電極膜を得ることができる。
本発明に係るコンデンサマイクロホンにおいて、前記第2電極膜はポリシリコンからなることが好ましい。このようにすると、メタル汚染を回避しつつ、耐熱性及び段差被覆性に優れた第1電極膜を得ることができる。
また、本発明に係るMEMSデバイスは、第1電極膜を有する第1の積層膜と、第2電極膜を有する第2の積層膜と、前記第1の積層膜と前記第2の積層膜との間に形成されたエアギャップとを備え、前記第1の積層膜は、前記第2の積層膜に向かって突き出たストッパを有しており、前記ストッパの中心部には、前記エアギャップと接続する凹部が設けられている。
本発明に係るMEMSデバイスによると、第1電極膜を有する第1の積層膜のストッパの中心部に凹部が設けられているため、第1の積層膜と、第2電極膜を有する第2の積層膜とが接近した場合にも、各ストッパと第2の積層膜との接触面積を低減することができる。従って、ストッパ数を増やした場合にも、ストッパサイズを変更することなく、良好なスティッキング耐性を持つ高性能なMEMSデバイスを実現することができる。
本発明によれば、ストッパ数を増やした場合にも、ストッパサイズを変更することなく、良好なスティッキング耐性を持つ高性能なMEMSデバイスを実現することができる。また、スティッキング耐性が良好であるため、MEMSデバイスの耐湿性及び耐結露性を向上させることができる。
また、第1の積層膜と第2の積層膜との間に数μmレベルの厚さのエアギャップ構造をウェットエッチングにより形成する際に、エアギャップを挟んで対向する膜同士が水やIPA(isopropyl alcohol )等の媒体を介して接触しそうな場合にも、本発明によれば、対向する膜同士の接触面積を低減することができる。すなわち、本発明によれば、製造時にも強いスティッキング耐性を発揮できるMEMSデバイスを得ることができる。
図1(a)は本発明の第1の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの断面図であり、図1(b)は本発明の第1の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの音孔の平面図であり、図1(c)は本発明の第1の実施形態に係るコンデンサマイクロホンのストッパの平面図である。 図2(a)は本発明の第1の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの好ましいストッパ構造を拡大して示す断面図であり、図2(b)及び図2(c)はそれぞれ本発明の第1の実施形態に係るコンデンサマイクロホンのストッパ構造の他のバリエーションを拡大して示す断面図である。 図3(a)及び(b)は本発明の第1の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法の各工程を示す断面図である。 図4(a)及び(b)は本発明の第1の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法の各工程を示す断面図である。 図5(a)及び(b)は本発明の第1の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法の各工程を示す断面図である。 図6(a)及び(b)は本発明の第1の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法の各工程を示す断面図である。 図7(a)及び(b)は本発明の第1の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法の各工程を示す断面図である。 図8(a)及び(b)は本発明の第1の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法の各工程を示す断面図である。 図9は本発明の第1の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法で形成されるストッパ形成用の窪みの平面図である。 図10(a)は本発明の第2の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの断面図であり、図10(b)は本発明の第2の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの音孔の平面図であり、図10(c)は本発明の第2の実施形態に係るコンデンサマイクロホンのストッパの平面図である。 図11(a)及び(b)は本発明の第2の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法の各工程を示す断面図である。 図12(a)及び(b)は本発明の第2の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法の各工程を示す断面図である。 図13(a)及び(b)は本発明の第2の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法の各工程を示す断面図である。 図14(a)及び(b)は本発明の第2の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法の各工程を示す断面図である。 図15(a)及び(b)は本発明の第2の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法の各工程を示す断面図である。 図16(a)及び(b)は本発明の第2の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法の各工程を示す断面図である。 図17は本発明の第2の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法で形成されるストッパ形成用の窪みの平面図である。 図18(a)は本発明の第3の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの断面図であり、図18(b)は本発明の第3の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの音孔の平面図であり、図18(c)は本発明の第3の実施形態に係るコンデンサマイクロホンのストッパの平面図である。 図19(a)及び(b)は本発明の第3の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法の各工程を示す断面図である。 図20(a)及び(b)は本発明の第3の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法の各工程を示す断面図である。 図21(a)及び(b)は本発明の第3の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法の各工程を示す断面図である。 図22(a)及び(b)は本発明の第3の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法の各工程を示す断面図である。 図23(a)及び(b)は本発明の第3の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法の各工程を示す断面図である。 図24(a)及び(b)は本発明の第3の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法の各工程を示す断面図である。 図25は本発明の第3の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法の一工程を示す断面図である。 図26は本発明の第3の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法で形成されるストッパ形成用の窪み(サブトレンチ形成前)の平面図である。 図27は本発明の第3の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法で形成されるストッパ形成用の窪み(サブトレンチ形成後)の平面図である。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係るコンデンサマイクロホンについて、図1(a)〜(c)を参照しながら説明する。
第1の実施形態に係るコンデンサマイクロホンは、図1(a)の断面図に示すように、中央に基板除去部123を有する半導体基板100、言い換えると、メンブレン領域126とその周辺領域(メンブレン領域126の外側領域の一部)127とからなる半導体基板100を有している。半導体基板100としては、例えば、(100)面を主面とし、比抵抗が10〜15Ω・cmのシリコン単結晶を用いている。半導体基板100における周辺領域127の上には、保護酸化膜(第1のシリコン酸化膜)101が形成されている。また、半導体基板100におけるメンブレン領域126の上及び保護酸化膜101の上には、ポリシリコン膜(第1の導電性ポリシリコン膜)102、シリコン窒化膜(第1のシリコン窒化膜)104、シリコン酸化膜(第2のシリコン酸化膜)105及びシリコン窒化膜(第2のシリコン窒化膜)107からなる積層膜(第2の積層膜)132が形成されている。ここで、ポリシリコン膜102は第2電極(振動電極)であり、シリコン窒化膜104の下に形成されている。また、シリコン窒化膜104はシリコン酸化膜105の下面を覆うように形成されていると共に、シリコン窒化膜107はシリコン酸化膜105の上面及び側面を覆うように形成されている。尚、シリコン酸化膜105は電荷を蓄えており、エレクトレット膜として機能する。
また、図1(a)に示すように、第2の積層膜132の上には、シリコン窒化膜(第3のシリコン窒化膜)114、ポリシリコン膜(第2の導電性ポリシリコン膜)115及びシリコン窒化膜(第4のシリコン窒化膜)117からなる積層膜(第1の積層膜)131が形成されている。第1の積層膜131には、貫通孔である音孔124が形成されている。音孔124の平面形状を図1(b)に示す。ここで、ポリシリコン膜115は第1電極(固定電極)であり、シリコン窒化膜114はポリシリコン膜115の下面を覆うように形成されており、シリコン窒化膜117はポリシリコン膜115の上面及び側面を覆うように形成されている。また、第1の積層膜131と第2の積層膜132との間には、常圧CVD(chemical vapor deposition )酸化膜、例えばBPSG(boron-doped phospho-silicate glass)膜(第3のシリコン酸化膜)109の一部をエッチング除去して形成されたエアギャップ125が形成されている。尚、エッチング除去されずに残存するBPSG膜109は、第1の積層膜131を支持する支持層としての役割を果たす。また、BPSG膜109には、第2電極(振動電極)となるポリシリコン膜102に達する第2電極用パッド開口部113が形成されている。
第1の実施形態の特徴として、第1の積層膜131は、第2の積層膜132に向かって突き出た複数のストッパ128を有しており、各ストッパ128の中心部には、エアギャップ125と接続する凹部128aが設けられている。ストッパ128の高さは例えば1500nm程度であり、ストッパ128の直径は例えば4μm程度であり、凹部128aの直径は例えば2μm程度であり、ストッパ128の密度は例えば1個/35000μm2 〜1個/180000μm2 程度である。一方、ストッパ128における凹部128aを囲む外周部128bは、第2の積層膜132に向かって凸形状に加工されたシリコン窒化膜114(第1の積層膜131の一部)と、当該加工により生じた溝128cに埋め込まれたポリシリコン膜115とから構成されている。すなわち、各ストッパ128の外周部128bにはポリシリコン膜115が埋め込まれている。ストッパ128の平面形状を図1(c)に示す。
尚、第1の実施形態においては、ストッパ128の凹部128aの底面と、ストッパ128を除く第1の積層膜131(具体的にはシリコン窒化膜114)における第2の積層膜132に対向する面とは面一である。また、ポリシリコン膜115は、ストッパ128の外周部128bにおける凹部128aに隣接する領域にも形成されている。
第1の実施形態に係るコンデンサマイクロホンによると、第1の積層膜131のストッパ128の中心部に、エアギャップ125と接続する凹部128aが設けられているため、第1の積層膜131と第2の積層膜132とが接近した場合にも、各ストッパ128と第2の積層膜132との接触面積を低減することができる。このため、エアギャップ125内に水分を含む異物等が侵入したとしても、当該異物等の表面張力が小さくなるため、スティッキング現象を確実に抑制することができる。従って、ストッパ数を増やした場合にも、ストッパサイズを変更することなく、良好なスティッキング耐性を持つ高性能なコンデンサマイクロホンを実現することができる。
同様に、第1の実施形態に係るコンデンサマイクロホンによると、第1の積層膜131と第2の積層膜132とがエッチング液又は洗浄液等の表面張力によって張り付いてしまうという問題も、前述の本発明のストッパ構造によって解決することができる。すなわち、製造時にも強いスティッキング耐性を発揮できるコンデンサマイクロホンを得ることができる。
図2(a)は、本実施形態の好ましいストッパ構造を拡大して示す断面図である。すなわち、図2(a)に示すように、本実施形態において、ストッパ128の外周部128bにはポリシリコン膜115が確実に埋め込まれていることが好ましい。
一方、図2(b)及び図2(c)は、本実施形態のストッパ構造の他のバリエーションを拡大して示す断面図である。すなわち、図2(b)に示すように、本実施形態において、ストッパ128の外周部128bにおいて、シリコン窒化膜114のオーバーハングに起因して、ポリシリコン膜115が埋まっていないボイド129が形成されていてもよい。また、図2(c)に示すように、ストッパ128の外周部128bの全体がシリコン窒化膜114から構成された構造、つまりストッパ128の外周部128bにポリシリコン膜115が埋まっていない構造であってもよい。
本実施形態において、ストッパ128の外周部128bにポリシリコン膜115が埋め込まれている構造、つまり図2(a)に示す構造が図2(b)及び図2(c)に示す構造よりも好ましい理由は次の通りである。すなわち、ポリシリコン膜は、シリコン窒化膜と比べて低応力の膜である。そのため、ストッパ128の外周部128bの全体がシリコン窒化膜114から構成された構造、又はストッパ128の外周部128bにポリシリコン膜115が埋まっていないボイド129が形成された構造では、機械的に高ストレスな状態となるため、ストッパ128の特性上、例えばストッパ128そのものが破壊してしまう等の問題が生じる可能性がある。従って、本実施形態のストッパ構造は、ストッパ128の外周部128bにポリシリコン膜115が確実に埋め込まれている構造である方が、機械的に低ストレスになるという効果が得られる点で好ましい。
また、本実施形態のように、第1の積層膜131の下面(具体的にはポリシリコン膜115における第2の積層膜132に対向する面)、及び第2の積層膜132の上面(具体的にはシリコン酸化膜105における第1の積層膜131に対向する面)のそれぞれにシリコン窒化膜114及び107が形成されていることが好ましい。このようにすると、シリコン窒化膜の引っ張り応力が強いため、当該シリコン窒化膜によって、各積層膜131及び132の復元力(本来の形状に戻ろうとする力)を向上させることができる。
また、本実施形態のように、第2の積層膜132中においてエレクトレット膜として機能するシリコン酸化膜105の上面、側面及び下面はそれぞれ、シリコン窒化膜104及び107によって覆われていることが好ましい。このようにすると、シリコン酸化膜105に帯電した電荷が逃げることを防ぐことができる。
次に、本発明の第1の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法について、図3(a)、(b)、図4(a)、(b)、図5(a)、(b)、図6(a)、(b)、図7(a)、(b)及び図8(a)、(b)の各工程断面図を参照しながら説明する。尚、レジスト膜の除去工程については通常の処理を行うので、説明を省略している。また、以下の説明における膜厚等の数値、膜種等の材質、エッチング方法等の製法などがいずれも例示であることは言うまでもない。
まず、図3(a)に示すように、(100)面を主面とし、比抵抗が10〜15Ω・cmのシリコン単結晶からなるP型の半導体基板100上に、例えば厚さ1000nmの保護酸化膜(第1のシリコン酸化膜)101を形成する。その後、保護酸化膜101上に、減圧CVDを用いて、第2電極(振動電極)となるP型のポリシリコン膜(第1の導電性ポリシリコン膜)102を厚さ300nm成長させる。ポリシリコン膜102には、例えばリンが濃度2×1020〜3×1020atoms/cm3 でドープされている。その後、フォトリソグラフィ用マスク103を用いてレジストパターン(図示省略)を形成し、当該レジストパターンをマスクとしてポリシリコン膜102を例えばドライエッチングによって所定の形状に加工する。その後、前記レジストパターンを剥離除去する。その後、保護酸化膜101上及びポリシリコン膜102上に絶縁膜として例えばシリコン窒化膜(第1のシリコン窒化膜)104を厚さ100nm成長させる。尚、この時点で、半導体基板100の裏面にも保護酸化膜101、ポリシリコン膜102及びシリコン窒化膜104が形成されている。
次に、図3(b)に示すように、減圧CVDを用いて、シリコン窒化膜104の上にTEOS(tetraethylorthosilicate )膜(第2のシリコン酸化膜)105を厚さ1000nm成長させる。このとき、半導体基板100の裏面にもTEOS膜105が形成される。その後、フォトリソグラフィ用マスク106を用いてレジストパターン(図示省略)を形成し、当該レジストパターンをマスクとしてTEOS膜105を例えばドライエッチングによって所定の形状に加工する。その後、前記レジストパターンを剥離除去する。
次に、図4(a)に示すように、TEOS膜105上に絶縁膜として例えばシリコン窒化膜(第2のシリコン窒化膜)107を厚さ100nm成長させる。このとき、半導体基板100の裏面にもシリコン窒化膜107が形成される。その後、フォトリソグラフィ用マスク108を用いてレジストパターン(図示省略)を形成し、当該レジストパターンをマスクとしてシリコン窒化膜107を例えばドライエッチングによって所定の形状に加工する。これにより、ポリシリコン膜102、シリコン窒化膜104、シリコン酸化膜105及びシリコン窒化膜107からなる第2の積層膜132が形成される。また、ここで、第2電極用パッド形成領域のシリコン窒化膜107を除去しておく。その後、前記レジストパターンを剥離除去する。
次に、図4(b)に示すように、シリコン窒化膜107の上に常圧CVD酸化膜、例えばBPSG膜(第3のシリコン酸化膜)109を厚さ3000nm成長させる。尚、後工程においてBPSG膜109の一部をエッチング除去することによりエアギャップが形成される。すなわち、BPSG膜109は犠牲層としての役割を果たす。その後、フォトリソグラフィ用マスク110を用いてレジストパターン(図示省略)を形成し、当該レジストパターンをマスクとしてBPSG膜109に対して例えばドライエッチングを行い、それによってストッパ形成用の窪み111を形成する。窪み111の深さは、例えば1500nmである。ここで、第2電極用パッド形成領域のBPSG膜109を所定の厚さだけ除去しておく。その後、前記レジストパターンを剥離除去する。窪み111の平面形状を図9に示す。図9に示すように、窪み111は、BPSG膜109からなる略円状の凸部が中心に残るように、当該凸部周辺のBPSG膜109を略円環状に掘り下げることによって形成されている。
次に、図5(a)に示すように、フォトリソグラフィ用マスク112を用いてレジストパターン(図示省略)を形成し、当該レジストパターンをマスクとしてBPSG膜109を例えばドライエッチングによって加工することにより、第2電極(振動電極)となるポリシリコン膜102に達する第2電極用パッド開口部113をBPSG膜109に形成する。その後、前記レジストパターンを剥離除去する。
次に、図5(b)に示すように、窪み111の内部及び第2電極用パッド開口部113の内部を含むBPSG膜109の全面に、例えば絶縁膜としてシリコン窒化膜(第3のシリコン窒化膜)114を厚さ100nm形成する。その後、シリコン窒化膜114の上に、減圧CVDを用いて、第1電極(固定電極)となるP型のポリシリコン膜(第2の導電性ポリシリコン膜)115を厚さ1000nm成長させる。ポリシリコン膜115には、例えばリンが濃度1×1020〜2×1020atoms/cm3 でドープされている。ここで、半導体基板100の裏面にもシリコン窒化膜114及びポリシリコン膜115が形成される。その後、フォトリソグラフィ用マスク116を用いてレジストパターン(図示省略)を形成し、シリコン窒化膜114及びポリシリコン膜115を例えばドライエッチングによって所定の形状に加工する。これにより、図1(a)及び図1(c)に示す本発明のストッパ128が形成される。その後、前記レジストパターンを剥離除去する。
次に、図6(a)に示すように、ポリシリコン膜115の上及び第2電極用パッド開口部113の内部を含むBPSG膜109の全面に、厚さ150nmのシリコン窒化膜(第4のシリコン窒化膜)117を形成する。このとき、半導体基板100の裏面にもシリコン窒化膜117が形成される。以下、シリコン窒化膜117を含む基板裏面の多層膜を基板裏面多層膜120と称する。その後、フォトリソグラフィ用マスク118を用いてレジストパターン(図示省略)を形成し、当該レジストパターンをマスクとしてシリコン窒化膜117を例えばドライエッチングによって所定の形状に加工する。これにより、シリコン窒化膜114、ポリシリコン膜115及びシリコン窒化膜117からなる第1の積層膜131が形成される。その後、前記レジストパターンを剥離除去する。
次に、図6(b)に示すように、シリコン窒化膜117の上及び第2電極用パッド開口部113の内部を含むBPSG膜109の全面に保護膜として機能するFSG(fluorosilicate glass)膜(第4のシリコン酸化膜)119を厚さ500nm成長させる。
次に、図7(a)に示すように、例えばバックグラインド設備を使用して基板裏面多層膜120を剥離除去して、半導体基板100の裏面を露出させる。
次に、図7(b)に示すように、半導体基板100の裏面上に保護膜として機能するシリコン酸化膜(第5のシリコン酸化膜)121を厚さ500nm成長させる。その後、フォトリソグラフィ用マスク122を用いてレジストパターン(図示省略)を形成し、当該レジストパターンをマスクとしてシリコン酸化膜121を例えばドライエッチングによって所定の形状に加工する。
次に、図8(a)に示すように、シリコン酸化膜121を保護膜として、半導体基板100に対してTMAH(tetramethyl ammonium hydroxide)などの薬液を用いて異方性エッチングを行うことにより、半導体基板100の中央部を貫通する基板除去部123を形成する。
次に、図8(b)に示すように、各積層膜131及び132等が形成された半導体基板100(チップ)をHF原液に浸すことによって、保護膜として機能するFSG膜119、シリコン酸化膜121、BPSG膜109(所定の部分)及び保護酸化膜101(所定の部分)をウェットエッチングにより除去する。これにより、第1の積層膜131と第2の積層膜132との間に、音孔124と接続するエアギャップ125が形成される。
最後に、シリコン窒化膜104及び107によって覆われたエレクトレット膜としてのシリコン酸化膜105に電荷を与えて着電させることによって、コンデンサマイクロホンが完成する。
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態に係るコンデンサマイクロホンについて、図10(a)〜(c)を参照しながら説明する。
第2の実施形態に係るコンデンサマイクロホンは、図10(a)の断面図に示すように、中央に基板除去部223を有する半導体基板200、言い換えると、メンブレン領域226とその周辺領域(メンブレン領域226の外側領域の一部)227とからなる半導体基板200を有している。半導体基板200としては、例えば、(100)面を主面とし、比抵抗が10〜15Ω・cmのシリコン単結晶を用いている。半導体基板200における周辺領域227の上には、保護酸化膜(第1のシリコン酸化膜)201が形成されている。また、半導体基板200におけるメンブレン領域226の上及び保護酸化膜201の上には、ポリシリコン膜(第1の導電性ポリシリコン膜)202、シリコン窒化膜(第1のシリコン窒化膜)204、シリコン酸化膜(第2のシリコン酸化膜)205及びシリコン窒化膜(第2のシリコン窒化膜)207からなる積層膜(第2の積層膜)232が形成されている。ここで、ポリシリコン膜202は第2電極(振動電極)であり、シリコン窒化膜204の下に形成されている。また、シリコン窒化膜204はシリコン酸化膜205の下面を覆うように形成されていると共に、シリコン窒化膜207はシリコン酸化膜205の上面及び側面を覆うように形成されている。尚、シリコン酸化膜205は電荷を蓄えており、エレクトレット膜として機能する。
また、図10(a)に示すように、第2の積層膜232の上には、シリコン窒化膜(第3のシリコン窒化膜)214、ポリシリコン膜(第2の導電性ポリシリコン膜)215及びシリコン窒化膜(第4のシリコン窒化膜)217からなる積層膜(第1の積層膜)231が形成されている。第1の積層膜231には、貫通孔である音孔224が形成されている。音孔224の平面形状を図10(b)に示す。ここで、ポリシリコン膜215は第1電極(固定電極)であり、シリコン窒化膜214はポリシリコン膜215の下面を覆うように形成されており、シリコン窒化膜217はポリシリコン膜215の上面及び側面を覆うように形成されている。また、第1の積層膜231と第2の積層膜232との間には、常圧CVD酸化膜、例えばBPSG膜(第3のシリコン酸化膜)209の一部をエッチング除去して形成されたエアギャップ225が形成されている。尚、エッチング除去されずに残存するBPSG膜209は、第1の積層膜231を支持する支持層としての役割を果たす。また、BPSG膜209には、第2電極(振動電極)となるポリシリコン膜202に達する第2電極用パッド開口部213が形成されている。
第2の実施形態の特徴として、第1の積層膜231は、第2の積層膜232に向かって突き出た複数のストッパ228を有しており、各ストッパ228の中心部には、エアギャップ225と接続する凹部228aが設けられている。ストッパ228の高さは例えば1500nm程度であり、ストッパ228の直径は例えば4μm程度であり、凹部228aの直径(底面の直径)は例えば3μm程度であり、ストッパ228の密度は例えば1個/35000μm2 〜1個/180000μm2 程度である。具体的には、各ストッパ228は、第2の積層膜232に向かって凸形状に加工されたシリコン窒化膜214(第1の積層膜231の一部)と、当該加工により生じた溝228cに埋め込まれたポリシリコン膜215とから構成されている。また、各ストッパ228の外周部228bは、他の部分と比べて第2の積層膜232の方にさらに150〜300nm程度突き出ており、この外周部228bに囲まれるように凹部228aが形成されている。ストッパ228の平面形状を図10(c)に示す。
尚、第1の実施形態と異なり、各ストッパ228の外周部228bにおける凹部228aに隣接する領域にはポリシリコン膜215は埋め込まれていない。
また、第2の実施形態のストッパ228においては、第1の実施形態と異なり、ストッパ228の凹部228aの底面と、ストッパ228を除く第1の積層膜231(具体的にはシリコン窒化膜214)における第2の積層膜232に対向する面とは異なる高さに位置する。言い換えると、第1の実施形態においては、図1(a)に示すように、ストッパ128の凹部128aは、ストッパ128を除く第1の積層膜131における第2の積層膜132に対向する面まで達していたのに対して、第2の実施形態においては、図10(a)に示すように、ストッパ228の凹部228aは、ストッパ228を除く第1の積層膜231における第2の積層膜232に対向する面まで達していない。すなわち、ストッパ228を除く第1の積層膜231における第2の積層膜232に対向する面と比べて、凹部228aの底面の方が第2の積層膜232のより近くに位置している。これにより、第2の実施形態のストッパ228においては、ストッパ228を除く第1の積層膜231における第2の積層膜232に対向する面から凹部228aの底面までの範囲に亘ってポリシリコン膜215が埋め込まれた構造が得られる。
第2の実施形態に係るコンデンサマイクロホンによると、第1の積層膜231のストッパ228の中心部に、エアギャップ225と接続する凹部228aが設けられているため、第1の積層膜231と第2の積層膜232とが接近した場合にも、各ストッパ228と第2の積層膜232との接触面積を低減することができる。このため、エアギャップ225内に水分を含む異物等が侵入したとしても、当該異物等の表面張力が小さくなるため、スティッキング現象を確実に抑制することができる。従って、ストッパ数を増やした場合にも、ストッパサイズを変更することなく、良好なスティッキング耐性を持つ高性能なコンデンサマイクロホンを実現することができる。
同様に、第2の実施形態に係るコンデンサマイクロホンによると、第1の積層膜231と第2の積層膜232とがエッチング液又は洗浄液等の表面張力によって張り付いてしまうという問題も、前述の本発明のストッパ構造によって解決することができる。すなわち、製造時にも強いスティッキング耐性を発揮できるコンデンサマイクロホンを得ることができる。
次に、本発明の第2の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法について、図11(a)、(b)、図12(a)、(b)、図13(a)、(b)、図14(a)、(b)、図15(a)、(b)及び図16(a)、(b)の各工程断面図を参照しながら説明する。尚、レジスト膜の除去工程については通常の処理を行うので、説明を省略している。また、以下の説明における膜厚等の数値、膜種等の材質、エッチング方法等の製法などがいずれも例示であることは言うまでもない。
まず、図11(a)に示すように、(100)面を主面とし、比抵抗が10〜15Ω・cmのシリコン単結晶からなるP型の半導体基板200上に、例えば厚さ1000nmの保護酸化膜(第1のシリコン酸化膜)201を形成する。その後、保護酸化膜201上に、減圧CVDを用いて、第2電極(振動電極)となるP型のポリシリコン膜(第1の導電性ポリシリコン膜)202を厚さ300nm成長させる。ポリシリコン膜202には、例えばリンが濃度2×1020〜3×1020atoms/cm3 でドープされている。その後、フォトリソグラフィ用マスク203を用いてレジストパターン(図示省略)を形成し、当該レジストパターンをマスクとしてポリシリコン膜202を例えばドライエッチングによって所定の形状に加工する。その後、前記レジストパターンを剥離除去する。その後、保護酸化膜201上及びポリシリコン膜202上に絶縁膜として例えばシリコン窒化膜(第1のシリコン窒化膜)204を厚さ100nm成長させる。尚、この時点で、半導体基板200の裏面にも保護酸化膜201、ポリシリコン膜202及びシリコン窒化膜204が形成されている。
次に、図11(b)に示すように、減圧CVDを用いて、シリコン窒化膜204の上にTEOS膜(第2のシリコン酸化膜)205を厚さ1000nm成長させる。このとき、半導体基板200の裏面にもTEOS膜205が形成される。その後、フォトリソグラフィ用マスク206を用いてレジストパターン(図示省略)を形成し、当該レジストパターンをマスクとしてTEOS膜205を例えばドライエッチングによって所定の形状に加工する。その後、前記レジストパターンを剥離除去する。
次に、図12(a)に示すように、TEOS膜205上に絶縁膜として例えばシリコン窒化膜(第2のシリコン窒化膜)207を厚さ100nm成長させる。このとき、半導体基板200の裏面にもシリコン窒化膜207が形成される。その後、フォトリソグラフィ用マスク208を用いてレジストパターン(図示省略)を形成し、当該レジストパターンをマスクとしてシリコン窒化膜207を例えばドライエッチングによって所定の形状に加工する。これにより、ポリシリコン膜202、シリコン窒化膜204、シリコン酸化膜205及びシリコン窒化膜207からなる第2の積層膜232が形成される。また、ここで、第2電極用パッド形成領域のシリコン窒化膜207を除去しておく。その後、前記レジストパターンを剥離除去する。
次に、図12(b)に示すように、シリコン窒化膜207の上に常圧CVD酸化膜、例えばBPSG膜(第3のシリコン酸化膜)209を厚さ3000nm成長させる。尚、後工程においてBPSG膜209の一部をエッチング除去することによりエアギャップが形成される。すなわち、BPSG膜209は犠牲層としての役割を果たす。その後、フォトリソグラフィ用マスク210を用いてレジストパターン(図示省略)を形成し、当該レジストパターンをマスクとしてBPSG膜209に対して例えばドライエッチングを行い、それによってストッパ形成用の窪み211を形成する。窪み211の深さは、例えば1500nmである。ここで、第2電極用パッド形成領域のBPSG膜209を所定の厚さだけ除去しておく。その後、前記レジストパターンを剥離除去する。
本実施形態においては、窪み211を形成する際に、ドライエッチング条件を最適化することによって、窪み211を形成すると同時に、窪み211の底面周縁部をさらに掘り下げてサブトレンチ211aを形成する。サブトレンチ211aの深さは、窪み211の深さの10%以上で且つ20%以下の深さ(つまり150nm以上で且つ300nm以下の深さ)である。窪み211の平面形状を図17に示す。図17に示すように、窪み211内においては、中心部にBPSG膜209からなる略円状の低い凸部が存在し、当該凸部周辺のBPSG膜209を略円環状にさらに掘り下げることによってサブトレンチ211aが形成されている。
次に、図13(a)に示すように、フォトリソグラフィ用マスク212を用いてレジストパターン(図示省略)を形成し、当該レジストパターンをマスクとしてBPSG膜209を例えばドライエッチングによって加工することにより、第2電極(振動電極)となるポリシリコン膜202に達する第2電極用パッド開口部213をBPSG膜209に形成する。その後、前記レジストパターンを剥離除去する。
次に、図13(b)に示すように、窪み211の内部及び第2電極用パッド開口部213の内部を含むBPSG膜209の全面に、例えば絶縁膜としてシリコン窒化膜(第3のシリコン窒化膜)214を厚さ100nm形成する。その後、シリコン窒化膜214の上に、減圧CVDを用いて、第1電極(固定電極)となるP型のポリシリコン膜(第2の導電性ポリシリコン膜)215を厚さ1000nm成長させる。ポリシリコン膜215には、例えばリンが濃度1×1020〜2×1020atoms/cm3 でドープされている。ここで、半導体基板200の裏面にもシリコン窒化膜214及びポリシリコン膜215が形成される。その後、フォトリソグラフィ用マスク216を用いてレジストパターン(図示省略)を形成し、シリコン窒化膜214及びポリシリコン膜215を例えばドライエッチングによって所定の形状に加工する。これにより、図10(a)及び図10(c)に示す本発明のストッパ228が形成される。その後、前記レジストパターンを剥離除去する。
次に、図14(a)に示すように、ポリシリコン膜215の上及び第2電極用パッド開口部213の内部を含むBPSG膜209の全面に、厚さ150nmのシリコン窒化膜(第4のシリコン窒化膜)217を形成する。このとき、半導体基板200の裏面にもシリコン窒化膜217が形成される。以下、シリコン窒化膜217を含む基板裏面の多層膜を基板裏面多層膜220と称する。その後、フォトリソグラフィ用マスク218を用いてレジストパターン(図示省略)を形成し、当該レジストパターンをマスクとしてシリコン窒化膜217を例えばドライエッチングによって所定の形状に加工する。これにより、シリコン窒化膜214、ポリシリコン膜215及びシリコン窒化膜217からなる第1の積層膜231が形成される。その後、前記レジストパターンを剥離除去する。
次に、図14(b)に示すように、シリコン窒化膜217の上及び第2電極用パッド開口部213の内部を含むBPSG膜209の全面に保護膜として機能するFSG膜(第4のシリコン酸化膜)219を厚さ500nm成長させる。
次に、図15(a)に示すように、例えばバックグラインド設備を使用して基板裏面多層膜220を剥離除去して、半導体基板200の裏面を露出させる。
次に、図15(b)に示すように、半導体基板200の裏面上に保護膜として機能するシリコン酸化膜(第5のシリコン酸化膜)221を厚さ500nm成長させる。その後、フォトリソグラフィ用マスク222を用いてレジストパターン(図示省略)を形成し、当該レジストパターンをマスクとしてシリコン酸化膜221を例えばドライエッチングによって所定の形状に加工する。
次に、図16(a)に示すように、シリコン酸化膜221を保護膜として、半導体基板200に対してTMAHなどの薬液を用いて異方性エッチングを行うことにより、半導体基板200の中央部を貫通する基板除去部223を形成する。
次に、図16(b)に示すように、各積層膜231及び232等が形成された半導体基板200(チップ)をHF原液に浸すことによって、保護膜として機能するFSG膜219、シリコン酸化膜221、BPSG膜209(所定の部分)及び保護酸化膜201(所定の部分)をウェットエッチングにより除去する。これにより、第1の積層膜231と第2の積層膜232との間に、音孔224と接続するエアギャップ225が形成される。
最後に、シリコン窒化膜204及び207によって覆われたエレクトレット膜としてのシリコン酸化膜205に電荷を与えて着電させることによって、コンデンサマイクロホンが完成する。
(第3の実施形態)
以下、本発明の第3の実施形態に係るコンデンサマイクロホンについて、図18(a)〜(c)を参照しながら説明する。
第3の実施形態に係るコンデンサマイクロホンは、図18(a)の断面図に示すように、中央に基板除去部324を有する半導体基板300、言い換えると、メンブレン領域327とその周辺領域(メンブレン領域327の外側領域の一部)328とからなる半導体基板300を有している。半導体基板300としては、例えば、(100)面を主面とし、比抵抗が10〜15Ω・cmのシリコン単結晶を用いている。半導体基板300における周辺領域328の上には、保護酸化膜(第1のシリコン酸化膜)301が形成されている。また、半導体基板300におけるメンブレン領域327の上及び保護酸化膜301の上には、ポリシリコン膜(第1の導電性ポリシリコン膜)302、シリコン窒化膜(第1のシリコン窒化膜)304、シリコン酸化膜(第2のシリコン酸化膜)305及びシリコン窒化膜(第2のシリコン窒化膜)307からなる積層膜(第2の積層膜)332が形成されている。ここで、ポリシリコン膜302は第2電極(振動電極)であり、シリコン窒化膜304の下に形成されている。また、シリコン窒化膜304はシリコン酸化膜305の下面を覆うように形成されていると共に、シリコン窒化膜307はシリコン酸化膜305の上面及び側面を覆うように形成されている。尚、シリコン酸化膜305は電荷を蓄えており、エレクトレット膜として機能する。
また、図18(a)に示すように、第2の積層膜332の上には、シリコン窒化膜(第3のシリコン窒化膜)315、ポリシリコン膜(第2の導電性ポリシリコン膜)316及びシリコン窒化膜(第4のシリコン窒化膜)318からなる積層膜(第1の積層膜)331が形成されている。第1の積層膜331には、貫通孔である音孔325が形成されている。音孔325の平面形状を図18(b)に示す。ここで、ポリシリコン膜316は第1電極(固定電極)であり、シリコン窒化膜315はポリシリコン膜316の下面を覆うように形成されており、シリコン窒化膜318はポリシリコン膜316の上面及び側面を覆うように形成されている。また、第1の積層膜331と第2の積層膜332との間には、常圧CVD酸化膜、例えばBPSG膜(第3のシリコン酸化膜)309の一部をエッチング除去して形成されたエアギャップ326が形成されている。尚、エッチング除去されずに残存するBPSG膜309は、第1の積層膜331を支持する支持層としての役割を果たす。また、BPSG膜309には、第2電極(振動電極)となるポリシリコン膜302に達する第2電極用パッド開口部314が形成されている。
第3の実施形態の特徴として、第1の積層膜331は、第2の積層膜332に向かって突き出た複数のストッパ329を有しており、各ストッパ329の中心部には、エアギャップ326と接続する凹部329aが設けられている。ストッパ329の高さは例えば1500nm程度であり、ストッパ329の直径は例えば4μm程度であり、凹部329aの直径は例えば3μm程度であり、ストッパ329の密度は例えば1個/35000μm2 〜1個/180000μm2 程度である。具体的には、各ストッパ329は、第2の積層膜332に向かって凸形状に加工されたシリコン窒化膜315(第1の積層膜331の一部)と、当該加工により生じた溝329cに埋め込まれたポリシリコン膜316とから構成されている。また、各ストッパ329の外周部329bは、他の部分と比べて第2の積層膜332の方にさらに150〜300nm程度突き出ており、この外周部329bに囲まれるように凹部329aが形成されている。ストッパ329の平面形状を図18(c)に示す。
尚、第1の実施形態と異なり、各ストッパ329の外周部329bにおける凹部329aに隣接する領域にはポリシリコン膜316は埋め込まれていない。
また、第3の実施形態のストッパ329においては、第1の実施形態と異なり、ストッパ329の凹部329aの底面と、ストッパ329を除く第1の積層膜331(具体的にはシリコン窒化膜315)における第2の積層膜332に対向する面とは異なる高さに位置する。言い換えると、第1の実施形態においては、図1(a)に示すように、ストッパ128の凹部128aは、ストッパ128を除く第1の積層膜131における第2の積層膜132に対向する面まで達していたのに対して、第3の実施形態においては、図18(a)に示すように、ストッパ329の凹部329aは、ストッパ329を除く第1の積層膜331における第2の積層膜332に対向する面まで達していない。すなわち、ストッパ329を除く第1の積層膜331における第2の積層膜332に対向する面と比べて、凹部329aの底面の方が第2の積層膜332のより近くに位置している。これにより、第3の実施形態のストッパ329においては、ストッパ329を除く第1の積層膜331における第2の積層膜332に対向する面から凹部329aの底面までの範囲に亘ってポリシリコン膜316が埋め込まれた構造が得られる。
第3の実施形態に係るコンデンサマイクロホンによると、第1の積層膜331のストッパ329の中心部に、エアギャップ326と接続する凹部329aが設けられているため、第1の積層膜331と第2の積層膜332とが接近した場合にも、各ストッパ329と第2の積層膜332との接触面積を低減することができる。このため、エアギャップ326内に水分を含む異物等が侵入したとしても、当該異物等の表面張力が小さくなるため、スティッキング現象を確実に抑制することができる。従って、ストッパ数を増やした場合にも、ストッパサイズを変更することなく、良好なスティッキング耐性を持つ高性能なコンデンサマイクロホンを実現することができる。
同様に、第3の実施形態に係るコンデンサマイクロホンによると、第1の積層膜331と第2の積層膜332とがエッチング液又は洗浄液等の表面張力によって張り付いてしまうという問題も、前述の本発明のストッパ構造によって解決することができる。すなわち、製造時にも強いスティッキング耐性を発揮できるコンデンサマイクロホンを得ることができる。
次に、本発明の第3の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法について、図19(a)、(b)、図20(a)、(b)、図21(a)、(b)、図22(a)、(b)、図23(a)、(b)、図24(a)、(b)及び図25の各工程断面図を参照しながら説明する。尚、レジスト膜の除去工程については通常の処理を行うので、説明を省略している。また、以下の説明における膜厚等の数値、膜種等の材質、エッチング方法等の製法などがいずれも例示であることは言うまでもない。
まず、図19(a)に示すように、(100)面を主面とし、比抵抗が10〜15Ω・cmのシリコン単結晶からなるP型の半導体基板300上に、例えば厚さ1000nmの保護酸化膜(第1のシリコン酸化膜)301を形成する。その後、保護酸化膜301上に、減圧CVDを用いて、第2電極(振動電極)となるP型のポリシリコン膜(第1の導電性ポリシリコン膜)302を厚さ300nm成長させる。ポリシリコン膜302には、例えばリンが濃度2×1020〜3×1020atoms/cm3 でドープされている。その後、フォトリソグラフィ用マスク303を用いてレジストパターン(図示省略)を形成し、当該レジストパターンをマスクとしてポリシリコン膜302を例えばドライエッチングによって所定の形状に加工する。その後、前記レジストパターンを剥離除去する。その後、保護酸化膜301上及びポリシリコン膜302上に絶縁膜として例えばシリコン窒化膜(第1のシリコン窒化膜)304を厚さ100nm成長させる。尚、この時点で、半導体基板300の裏面にも保護酸化膜301、ポリシリコン膜302及びシリコン窒化膜304が形成されている。
次に、図19(b)に示すように、減圧CVDを用いて、シリコン窒化膜304の上にTEOS膜(第2のシリコン酸化膜)305を厚さ1000nm成長させる。このとき、半導体基板300の裏面にもTEOS膜305が形成される。その後、フォトリソグラフィ用マスク306を用いてレジストパターン(図示省略)を形成し、当該レジストパターンをマスクとしてTEOS膜305を例えばドライエッチングによって所定の形状に加工する。その後、前記レジストパターンを剥離除去する。
次に、図20(a)に示すように、TEOS膜305上に絶縁膜として例えばシリコン窒化膜(第2のシリコン窒化膜)307を厚さ100nm成長させる。このとき、半導体基板300の裏面にもシリコン窒化膜307が形成される。その後、フォトリソグラフィ用マスク308を用いてレジストパターン(図示省略)を形成し、当該レジストパターンをマスクとしてシリコン窒化膜307を例えばドライエッチングによって所定の形状に加工する。これにより、ポリシリコン膜302、シリコン窒化膜304、シリコン酸化膜305及びシリコン窒化膜307からなる第2の積層膜332が形成される。また、ここで、第2電極用パッド形成領域のシリコン窒化膜307を除去しておく。その後、前記レジストパターンを剥離除去する。
次に、図20(b)に示すように、シリコン窒化膜307の上に常圧CVD酸化膜、例えばBPSG膜(第3のシリコン酸化膜)309を厚さ3000nm成長させる。尚、後工程においてBPSG膜309の一部をエッチング除去することによりエアギャップが形成される。すなわち、BPSG膜309は犠牲層としての役割を果たす。その後、フォトリソグラフィ用マスク310を用いてレジストパターン(図示省略)を形成し、当該レジストパターンをマスクとしてBPSG膜309に対して例えばドライエッチングを行い、それによってストッパ形成用の窪み311を形成する。窪み311の平面形状を図26に示す。窪み311の深さは、例えば1500nmである。ここで、第2電極用パッド形成領域のBPSG膜309を所定の厚さだけ除去しておく。その後、前記レジストパターンを剥離除去する。
次に、図21(a)に示すように、フォトリソグラフィ用マスク312を用いてレジストパターン(図示省略)を形成し、当該レジストパターンをマスクとしてBPSG膜309に対して例えばドライエッチングを行い、窪み311の底面周縁部をさらに掘り下げてサブトレンチ311aを形成した後、前記レジストパターンを剥離除去する。サブトレンチ311aの深さは、窪み311の深さの10%以上で且つ20%以下の深さ(つまり150nm以上で且つ300nm以下の深さ)である。サブトレンチ311aが形成された窪み311の平面形状を図27に示す。図27に示すように、窪み311内においては、中心部にBPSG膜309からなる略円状の低い凸部が存在し、当該凸部周辺のBPSG膜309を略円環状にさらに掘り下げることによってサブトレンチ311aが形成されている。
次に、図21(b)に示すように、フォトリソグラフィ用マスク313を用いてレジストパターン(図示省略)を形成し、当該レジストパターンをマスクとしてBPSG膜309を例えばドライエッチングによって加工することにより、第2電極(振動電極)となるポリシリコン膜302に達する第2電極用パッド開口部314をBPSG膜309に形成する。その後、前記レジストパターンを剥離除去する。
次に、図22(a)に示すように、窪み311の内部及び第2電極用パッド開口部314の内部を含むBPSG膜309の全面に、例えば絶縁膜としてシリコン窒化膜(第3のシリコン窒化膜)315を厚さ100nm形成する。その後、シリコン窒化膜315の上に、減圧CVDを用いて、第1電極(固定電極)となるP型のポリシリコン膜(第2の導電性ポリシリコン膜)316を厚さ1000nm成長させる。ポリシリコン膜316には、例えばリンが濃度1×1020〜2×1020atoms/cm3 でドープされている。ここで、半導体基板300の裏面にもシリコン窒化膜315及びポリシリコン膜316が形成される。その後、フォトリソグラフィ用マスク317を用いてレジストパターン(図示省略)を形成し、シリコン窒化膜315及びポリシリコン膜316を例えばドライエッチングによって所定の形状に加工する。これにより、図18(a)及び図10(c)に示す本発明のストッパ329が形成される。その後、前記レジストパターンを剥離除去する。
次に、図22(b)に示すように、ポリシリコン膜316の上及び第2電極用パッド開口部314の内部を含むBPSG膜309の全面に、厚さ150nmのシリコン窒化膜(第4のシリコン窒化膜)318を形成する。このとき、半導体基板300の裏面にもシリコン窒化膜318が形成される。以下、シリコン窒化膜318を含む基板裏面の多層膜を基板裏面多層膜321と称する。その後、フォトリソグラフィ用マスク319を用いてレジストパターン(図示省略)を形成し、当該レジストパターンをマスクとしてシリコン窒化膜318を例えばドライエッチングによって所定の形状に加工する。これにより、シリコン窒化膜315、ポリシリコン膜316及びシリコン窒化膜318からなる第1の積層膜331が形成される。その後、前記レジストパターンを剥離除去する。
次に、図23(a)に示すように、シリコン窒化膜318の上及び第2電極用パッド開口部314の内部を含むBPSG膜309の全面に保護膜として機能するFSG膜(第4のシリコン酸化膜)320を厚さ500nm成長させる。
次に、図23(b)に示すように、例えばバックグラインド設備を使用して基板裏面多層膜321を剥離除去して、半導体基板300の裏面を露出させる。
次に、図24(a)に示すように、半導体基板300の裏面上に保護膜として機能するシリコン酸化膜(第5のシリコン酸化膜)322を厚さ500nm成長させる。その後、フォトリソグラフィ用マスク323を用いてレジストパターン(図示省略)を形成し、当該レジストパターンをマスクとしてシリコン酸化膜322を例えばドライエッチングによって所定の形状に加工する。
次に、図24(b)に示すように、シリコン酸化膜322を保護膜として、半導体基板300に対してTMAHなどの薬液を用いて異方性エッチングを行うことにより、半導体基板300の中央部を貫通する基板除去部324を形成する。
次に、図25に示すように、各積層膜331及び332等が形成された半導体基板300(チップ)をHF原液に浸すことによって、保護膜として機能するFSG膜320、シリコン酸化膜322、BPSG膜309(所定の部分)及び保護酸化膜301(所定の部分)をウェットエッチングにより除去する。これにより、第1の積層膜331と第2の積層膜332との間に、音孔325と接続するエアギャップ326が形成される。
最後に、シリコン窒化膜304及び307によって覆われたエレクトレット膜としてのシリコン酸化膜305に電荷を与えて着電させることによって、コンデンサマイクロホンが完成する。
尚、第1〜第3の実施形態において、エレクトレット型コンデンサマイクロホンを対象としたが、これに代えて、エレクトレットを用いない容量型コンデンサマイクロホンを対象としても、同様の効果が得られる。
また、第1〜第3の実施形態において、P型の半導体基板を用いたが、これに代えて、N型の半導体基板を用いても良い。また、電極膜としてP型のポリシリコン膜を用いたが、ノンドープのポリシリコン膜を形成した後に当該ポリシリコン膜にイオン注入することによってP型のポリシリコン膜を形成しても良い。また、P型のポリシリコン膜に代えて、N型のポリシリコン膜を用いても良い。
また、第1〜第3の実施形態においては、プロセスを限定して説明したが、例えば酸化膜を形成する場合における熱酸化とCVD、エッチングを行う場合におけるドライエッチングとウェットエッチング等のように、互換性を有するプロセス群の中から任意のプロセスを選択可能であることは言うまでもない。
また、第1〜第3の実施形態において、ストッパ128、228及び329の平面形状を円形にしたが、当該平面形状は特に限定されるものではなく、ストッパ128、228及び329の平面形状を三角形、四角形、六角形又は八角形等の多角形に設定した場合にも、同様の効果が得られる。
また、第3の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法においては、9枚のフォトリソグラフィ用マスクを使用したが、第2の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法においては、図12(b)の断面図に示す工程において、ドライエッチング条件を最適化することにより、窪み211と同時にサブトレンチ211aを形成しているため、8枚のフォトリソグラフィ用マスクを使用するだけで、コンデンサマイクロホンを完成させることができる。すなわち、第2の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法によれば、第3の実施形態に係るコンデンサマイクロホンの製造方法と比較して、工程数を低減できるという効果が得られる。
また、第1〜第3の実施形態において、容量型のコンデンサマイクロホンを対象として説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の効果を奏する範囲において、種々の変形及び応用が可能である。すなわち、前述の各実施形態に係るコンデンサマイクロホンと基本構成を同じくする他のMEMSデバイス、例えば圧力センサなどに対して本発明を適用した場合にも、前述の各実施形態と同様の効果を得ることができる。尚、本願においては、例えばCMOS(complementary metal-oxide semiconductor )等の製造プロセス技術を利用して多数のチップが同時に製造されている基板(ウェハ)を分割することによって、容量型のコンデンサマイクロホンや圧力センサなどのデバイスを製造する技術をMEMS技術と称し、このようなMEMS技術を用いて製造されたデバイスをMEMSデバイスと称する。また、容量型のコンデンサマイクロホンや圧力センサなどのMEMSデバイス以外の様々なデバイスについても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で本発明が適用可能であることは言うまでもない。
以上に説明したように、本発明をMEMSデバイスに適用した場合、耐スティキング性能、耐湿性及び耐結露性の優れた高性能なMEMSデバイスを実現でき、非常に有用である。
100、200、300 半導体基板
101、201、301 第1のシリコン酸化膜
102、202、302 第1の導電性ポリシリコン膜
103、203、303 第1のフォトリソグラフィ用マスク
104、204、304 第1のシリコン窒化膜
105、205、305 第2のシリコン酸化膜
106、206、306 第2のフォトリソグラフィ用マスク
107、207、307 第2のシリコン窒化膜
108、208、308 第3のフォトリソグラフィ用マスク
109、209、309 第3のシリコン酸化膜
110、210、310 第4のフォトリソグラフィ用マスク
111、211、311 第3のシリコン酸化膜の窪み
211a、311a 第3のシリコン酸化膜の窪み内のサブトレンチ
112、212、312 第5のフォトリソグラフィ用マスク
113、213、314 第2電極用パッド開口部
114、214、315 第3のシリコン窒化膜
115、215、316 第2の導電性ポリシリコン膜
116、216、313 第6のフォトリソグラフィ用マスク
117、217、318 第4のシリコン窒化膜
118、218、317 第7のフォトリソグラフィ用マスク
119、219、320 第4のシリコン酸化膜
120、220、321 基板裏面多層膜
121、221、322 第5のシリコン酸化膜
122、222、319 第8のフォトリソグラフィ用マスク
123、223、324 基板除去部
124、224、325 音孔
125、225、326 エアギャップ
126、226、327 メンブレン領域
127、227、328 周辺領域(メンブレン領域の外側領域の一部)
128、228、329 ストッパ
128a、228a、329a ストッパの凹部
128b、228b、329b ストッパの外周部
128c、228c、329c ストッパ内部の溝
129 ボイド
131、231、331 第1の積層膜
132、232、332 第2の積層膜
323 第9のフォトリソグラフィ用マスク

Claims (10)

  1. 第1電極膜を有する第1の積層膜と、
    第2電極膜を有する第2の積層膜と、
    前記第1の積層膜と前記第2の積層膜との間に形成されたエアギャップとを備え、
    前記第1の積層膜は、前記第2の積層膜に向かって突き出たストッパを有しており、
    前記ストッパの中心部には、前記エアギャップと接続する凹部が設けられていることを特徴とするコンデンサマイクロホン。
  2. 請求項1に記載のコンデンサマイクロホンにおいて、
    前記第1電極膜は前記ストッパの内部にも形成されていることを特徴とするコンデンサマイクロホン。
  3. 請求項1に記載のコンデンサマイクロホンにおいて、
    前記第1電極膜は、前記ストッパの外周部における前記凹部に隣接する領域にも形成されていることを特徴とするコンデンサマイクロホン。
  4. 請求項1に記載のコンデンサマイクロホンにおいて、
    前記凹部の底面と、前記ストッパを除く前記第1の積層膜における前記第2の積層膜に対向する面とは面一であることを特徴とするコンデンサマイクロホン。
  5. 請求項1に記載のコンデンサマイクロホンにおいて、
    前記凹部の底面と、前記ストッパを除く前記第1の積層膜における前記第2の積層膜に対向する面とは異なる高さに位置することを特徴とするコンデンサマイクロホン。
  6. 請求項1に記載のコンデンサマイクロホンにおいて、
    前記第1の積層膜は、前記第1電極膜における前記第2の積層膜に対向する面を覆うシリコン窒化膜をさらに有していることを特徴とするコンデンサマイクロホン。
  7. 請求項1に記載のコンデンサマイクロホンにおいて、
    前記第2の積層膜は、シリコン酸化膜と、当該シリコン酸化膜を覆うシリコン窒化膜とをさらに有していることを特徴とするコンデンサマイクロホン。
  8. 請求項1に記載のコンデンサマイクロホンにおいて、
    前記第1電極膜はポリシリコンからなることを特徴とするコンデンサマイクロホン。
  9. 請求項1に記載のコンデンサマイクロホンにおいて、
    前記第2電極膜はポリシリコンからなることを特徴とするコンデンサマイクロホン。
  10. 第1電極膜を有する第1の積層膜と、
    第2電極膜を有する第2の積層膜と、
    前記第1の積層膜と前記第2の積層膜との間に形成されたエアギャップとを備え、
    前記第1の積層膜は、前記第2の積層膜に向かって突き出たストッパを有しており、
    前記ストッパの中心部には、前記エアギャップと接続する凹部が設けられていることを特徴とするMEMSデバイス。
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