JP2007097116A - センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】破損しにくく、かつ、感度を向上させることが可能なセンサを提供する。
【解決手段】このセンサ(マイクロホン30)は、電極板部8aと、電極板部8aと対向するように設けられ、中央部に配置された振動部5aと、振動部5aの周辺部に配置され、振動部5aよりも弾性率の低い材料からなる振動部4cとを含むダイアフラム6とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、センサに関し、特に、ダイアフラムを有するセンサに関する。
従来、ダイアフラムを有する音響センサなどのセンサが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1に提案された音響センサは、厚みの小さいシリコン膜からなる振動可能なダイアフラムと、ダイアフラムと対向するように設けられた金属からなる固定電極板とを備えている。この音響センサでは、音圧によってダイアフラムが振動すると、その振動によって、ダイアフラムと固定電極板との間の距離が変化する。これにより、ダイアフラムと固定電極板とからなるキャパシタの静電容量が変化するので、この静電容量の変化によるダイアフラムおよび固定電極板の電荷量の変化を電気的な信号として出力することによって、音が電気信号に変換される。
ここで、ダイアフラムおよび固定電極板の表面積Sが同じ場合、ダイアフラムと固定電極板との間の誘電率をεとすると、ダイアフラムと固定電極板との間の距離が異なる距離dおよびd(d>d)からなる2つのキャパシタのそれぞれの静電容量CおよびCは、以下の式(1)および式(2)で表すことができる。
=εS/d ・・・(1)
=εS/d ・・・(2)
そして、各キャパシタのダイアフラムと固定電極板との間の平均距離が、音により平均変位δdだけ小さくなった場合の各キャパシタの静電容量C1aおよびC2aは、以下の式(3)および式(4)で表すことができる。
1a=εS/(d−δd) ・・・(3)
2a=εS/(d−δd) ・・・(4)
したがって、各キャパシタの変化量δCおよびδCは、以下の式(5)および式(6)で表すことができる。
δC=C−C1a= εSδd/d(d−δd) ・・・(5)
δC=C−C2a= εSδd/d(d−δd) ・・・(6)
また、仮定よりd>dなので、δC<δCとなる。
したがって、式(5)および式(6)からわかるように、ダイアフラムと固定電極板との間が同じ距離δdだけ小さくなった場合、キャパシタの静電容量の変化δCおよびδCは、ダイアフラムと固定電極板との間の距離が小さい方(d)が大きくなる。この結果、ダイアフラムと固定電極板との間の距離が小さい方(d)が、出力される電気信号の変化が大きくなるので、音響センサの感度が向上される。
しかしながら、上記特許文献1の音響センサにおいては、シリコン膜からなるダイアフラム全体が同じ材料(シリコン)で、かつ、同じ厚みで形成されているため、ダイアフラム全体に渡って同じ弾性率を有する。このような同じ弾性率を有するダイアフラムでは、音圧による振動によって、ダイアフラムの外周部および中央部がほぼ均等に凸状に湾曲するので、ダイアフラムの中央部の固定電極板側への変位量(湾曲量)が大きくなる。このため、ダイアフラムと固定電極板との間の距離を小さくすることが困難である。このため、上記特許文献1の音響センサでは、感度を向上させるのが困難であるといった不都合がある。
そこで、ダイアフラムの中央部の湾曲を抑制することにより、中央部の変位量(湾曲量)を小さくした音響センサが提案されている(たとえば、特許文献2参照)。上記特許文献2において提案された音響センサは、シリコン膜からなるダイアフラムと、ダイアフラムの外周部の一部に一体的に設けられたシリコン膜からなるスプリング膜と、ダイアフラムと対向するように設けられた固定電極板とを備えている。この音響センサでは、同じシリコン膜からなるダイアフラムおよびスプリング膜のうち、スプリング膜がダイアフラムよりも薄く形成されているので、スプリング膜が音によって振動(湾曲)されやすい構成になっている。一方、ダイアフラムは、スプリング膜よりも厚く形成されているので、湾曲されにくい。したがって、上記特許文献2の音響センサに音が入ってくると、音圧によりスプリング膜が振動(湾曲)される。そして、スプリング膜の振動によって、ダイアフラムは余り湾曲されることなくスプリング膜とともに、振動される。このようにダイアフラムが余り湾曲しないため、スプリング膜の振動(湾曲)のみを考慮してダイアフラムと固定電極板との間の距離を設定すればよいので、ダイアフラムと固定電極板との間の距離を小さく設定することが可能になる。この結果、上記特許文献2の音響センサは、感度を向上させることが可能である。
特開60−500841号公報 米国特許第5146435号公報
しかしながら、上記特許文献2に開示された音響センサでは、スプリング膜をダイアフラムより薄く形成することによって、スプリング膜を振動しやすく構成しているため、スプリング膜が破損しやすいといった問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、破損しにくくするとともに、感度を向上させることが可能なセンサを提供することである。
課題を解決するための手段および発明の効果
この発明の一の局面によるセンサは、電極板と、電極板と対向するように設けられ、中央部に配置された第1弾性膜と、少なくとも第1弾性膜の周辺部に配置され、第1弾性膜よりも弾性率の低い材料からなる第2弾性膜とを含むダイアフラムとを備えている。
この発明の一の局面によるセンサでは、第1弾性膜と、第1弾性膜よりも弾性率の低い材料からなる第2弾性膜とを含むダイアフラムを設けることによって、第1弾性膜の周辺部に配置された第2弾性膜が振動して第1弾性膜を振動させることができるとともに、第2弾性膜の弾性率よりも高い弾性率を有する第1弾性膜は第2弾性膜に比べて湾曲を抑制することができる。これにより、第2弾性膜が大きく振動しても、湾曲の小さい第1弾性膜と電極板との接触を抑制することができるので、第1弾性膜と電極板との間の距離を小さくすることができる。この結果、感度を向上させることができる。また、ダイアフラムを、異なる弾性率を有する第1弾性膜と第2弾性膜とによって構成することにより、弾性率を低くするために第2弾性膜を薄く形成したり、細く形成したりする必要がないので、第2弾性膜の機械的強度が低下するのを抑制することができる。これにより、感度を向上させるとともに、第2弾性膜を含むダイアフラムの破損を抑制することができる。
上記一の局面によるセンサにおいて、好ましくは、第2弾性膜の一部は、残留応力が低減するように改質されている。このように構成すれば、残留応力が低減された第2弾性膜はより大きく振動するので、より感度を向上させることができる。
上記第2弾性膜が改質されているセンサにおいて、好ましくは、第2弾性膜は、残留応力が実質的になくなるように改質されている。このように構成すれば、第2弾性膜はさらに大きく振動するので、さらに感度を向上させることができる。
上記第2弾性膜が改質されているセンサにおいて、好ましくは、第2弾性膜は、イオン注入によって改質されている。このように構成すれば、第2弾性膜の深さ方向の改質の制御を高精度に行うことができる。
上記一の局面によるセンサにおいて、好ましくは、第2弾性膜は、第1弾性膜の外周部を囲むように形成されている。このように構成すれば、第2弾性膜の強度をより向上させることができる。
上記一の局面によるセンサにおいて、好ましくは、第2弾性膜と第1弾性膜とは、積層されている。このように構成すれば、第2弾性膜をエッチングなどによってパターニングする必要がないので、製造工程を簡略化することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1および図2は、本発明の第1実施形態によるマイクロホンの構造を示した断面図である。図3および図4は、図1に示したマイクロホンの平面図である。なお、図1は、図3の100−100線に沿った断面を示している。また、図2は、図3の150−150線に沿った断面を示している。まず、図1〜図4を参照して、本発明の第1実施形態によるマイクロホン30の構造について説明する。なお、第1実施形態では、センサの一例であるマイクロホン(音響センサ)に本発明を適用した場合について説明する。
第1実施形態によるマイクロホン30では、図1および図2に示すように、シリコン基板1の表面に、SiNからなるエッチングストッパ膜2が形成されている。このエッチングストッパ膜2は、約0.05μm〜約0.2μmの厚みを有する。そして、後述するダイアフラム6が形成される領域に、シリコン基板1とエッチングストッパ膜2とを貫通するように、部分四角錐状(截頭四角錐状)(図1および図3参照)の開口部3が形成されている。この開口部3は、音が入ってきた際に、空気の通り道として機能する。
エッチングストッパ膜2および開口部3の上面の全面に約1.125μmの厚みを有するSiOC層4が形成されている。このSiOC層4は、約6.8GPaの低い弾性率を有する。このSiOC層4は、約1.0μmの厚みを有する下層の非改質SiOC層4aと、後述するイオン注入によって改質された約0.125μmの厚みを有する上層の改質SiOC層4bとからなる。ここで、改質されていない非改質SiOC層4aは、50MPaの残留応力(引張応力)を有する。そして、改質SiOC層4bの残留応力は、50MPaの引張応力から400MPaの圧縮応力に改質されている。ここで、圧縮応力を負として、非改質SiOC層4aの残留応力をδStSiOC1(=50MPa)、非改質SiOC層4aの厚みをtSiOC1(=1μm)、改質SiOC層4bの残留応力をδStSiOC2(=−400MPa)、改質SiOC層4bの厚みをtSiOC2(=0.125μm)とすると、SiOC層4の全体の残留応力δStは、以下の式(7)により表すことができる。
δSt=(δStSiOC1・tSiOC1+δStSiOC2・tSiOC2
/(tSiOC1+tSiOC2) ・・・(7)
この式(7)に、δStSiOC1=50MPa、tSiOC1=1μm、δStSiOC2=−400MPa、tSiOC2=0.125μmを代入すると、δSt=0となり、SiOC層4の全体の残留応力は、「0」Paになる。また、SiOC層4の開口部3の上方に位置する部分およびその外周部には、円板状の振動部4c(図3および図4参照)が形成されている。なお、振動部4cは、本発明の「第2弾性膜」の一例である。
SiOC層4の振動部4c上の一部には、SiOC層4の弾性率(約6.8GPa)に比べて高い弾性率(約160GPa〜約190GPa)および約0.5μm〜約1μmの厚みを有するポリシリコン層5が形成されている。このポリシリコン層5は、n型の不純物(リン(P))がドープされることにより導電性を有している。このポリシリコン層5は、図3および図4に示すように、平面的に見て、振動部4cの中心と同じ位置に中心が配置された円板状の振動部5aと、振動部5aから延び、コンタクト領域5cを含む接続配線部5bとを含む。振動部5aは、約250μmの半径を有する。また、SiOC層4の開口部3の上方に位置する振動部4cとポリシリコン層5の振動部5aとによって、ダイアフラム6が構成されている。なお、ダイアフラム6(振動部4c)は、約400μmの半径Rを有する。つまり、ポリシリコン層5の約250μmの半径を有する振動部5aは、約400μmの半径を有するダイアフラム6の中央部に配置されており、SiOC層4の約400μmの半径を有する振動部4cは、ダイアフラム6の全体に渡って配置されている。ダイアフラム6の上方には、エアギャップ7が形成されている。なお、振動部5aは、本発明の「第1弾性膜」の一例である。
また、図1および図2に示すように、ポリシリコン層8は、エアギャップ7を挟んでダイアフラム6と対向する位置に形成された電極板部8aと、電極板部8aから延びるとともに、コンタクト領域8c(図3参照)を含む接続配線部8bとを含んでいる。このポリシリコン層8は、n型の不純物(リン(P))がドープされることにより導電性を有している。このポリシリコン層8は、約1μmの厚みを有する。ポリシリコン層5の振動部5aとポリシリコン層8の電極板部8aとの間の距離は、約2μm〜約5μmであり、エアギャップ7によって絶縁されている。電極板部8aには、後述する音響孔10よりも半径が大きい孔8dが音響孔10に対応した位置に形成されている。なお、電極板部8aは、本発明の「電極板」の一例である。
SiOC層4およびポリシリコン層8などを覆うように、保護膜9が形成されている。この保護膜9は、SiNからなり、約1μmの厚みを有する。保護膜9には、外部からエアギャップ7へと繋がる複数の円柱状の音響孔10が形成されている。この音響孔10は、音が入ってきた際に、空気の通り道となる機能を有する。また、保護膜9には、コンタクトホール9aおよび9bが形成されている。また、保護膜9と、SiOC層4およびポリシリコン層5との間のうち、エアギャップ7の外周側の部分には、PSG(リン添加SiO)からなる犠牲層20が形成されている。
そして、ポリシリコン層5の接続配線部5bのコンタクト領域5c上、および、ポリシリコン層8の接続配線部8bのコンタクト領域8c上には、それぞれ、保護膜9のコンタクトホール9aおよび9bを介して、約500nmの厚みを有する金(Al)および約100nmの厚みを有するクロム(Cr)からなる電極11および12が形成されている。
図5は、第1実施形態によるマイクロホンの動作を説明するための断面図である。図1および図5を参照して、第1実施形態によるマイクロホンの動作を説明する。なお、振動部5aと電極板部8aとの間には、電極11および12を介して一定の電圧が印加されているものとする。
まず、マイクロホン30に音が入ってきていない状態では、図1に示すように、ダイアフラム6は振動しない。したがって、振動部5aと電極板部8aとの間の静電容量が変化しないので、振動部5aおよび電極板部8aから電荷が流出(流入)しない。
一方、マイクロホン30に音が入ってくると、図5に示すように、ダイアフラム6が振動する。したがって、振動部5aと電極板部8aとの間の静電容量が変化するので、振動部5aおよび電極板部8aから電荷が流出(流入)する。この電荷の流出(流入)が、入ってきた音に対応した電気的な信号として出力される。
次に、第1実施形態によるポリシリコン層5とSiOC層4との積層構造からなるダイアフラムを振動させた場合と、弾性率の低い材料の単層からなる比較例1によるダイアフラムを振動させた場合とを比較する。図6は、比較例1によるマイクロホンのダイアフラムを振動させた状態を示した断面図である。なお、比較例1のマイクロホン100は、図6に示すように、ダイアフラム106が弾性率の低い材料からなる単層である以外は、第1実施形態のマイクロホン30と同様の構成を有する。
図6に示すように、比較例1のマイクロホン100においては、ダイアフラム106が弾性率の低い材料のみによって構成されている。このため、音によってダイアフラム106が振動すると、ダイアフラム106の周辺部のみならず、中心部も電極板部8a側に湾曲される。したがって、比較例1のマイクロホン100では、ダイアフラム106と電極板部8aとの接触を防ぐためには、ダイアフラム106と電極板部8aとの間の距離を大きく構成する必要がある。
これに対して、第1実施形態では、ダイアフラム6の周辺部を弾性率の低いSiOCからなる振動部4cにより構成するとともに、ダイアフラム6の中央部を、弾性率の低いSiOCからなる振動部4cと弾性率の高いポリシリコンからなる振動部5aとの積層構造により構成しているので、ダイアフラム6の中心部の弾性率が高くなるとともに、ダイアフラム6の周辺部の弾性率が低くなる。これにより、ダイアフラム6が振動している状態において、図5に示すように、振動部5aの外周部に位置する振動部4cの部分のみが変形して、中心に配置された振動部5aおよび振動部4cの中心部は、ほとんど変形せず、平坦な状態が維持される。したがって、第1実施形態のマイクロホン30では、ダイアフラム6(振動部5a)と電極板部8aとの接触を防ぐために、比較例1のマイクロホン100ほど、ダイアフラム6と電極板部8aとの距離を大きくする必要がない。
第1実施形態では、上記のように、ポリシリコン(弾性率約160GPa〜約190GPa)からなる振動部5aと、ポリシリコンよりも弾性率の低いSiOC(弾性率約6.8GPa)からなる振動部4cとを含むダイアフラム6を設けることによって、振動部5aの周辺部に配置された振動部4cが振動して振動部5aを振動させることができるとともに、振動部4cの弾性率よりも高い弾性率を有する振動部5aは振動部4cに比べて湾曲を抑制することができる。これにより、振動部4cが大きく振動しても、湾曲の小さい振動部5aと電極板部8aとの接触を抑制することができるので、振動部5aと電極板部8aとの間の距離を小さくすることができる。この結果、感度を向上させることができる。また、ダイアフラム6を、高い弾性率(約160GPa〜約190GPa)を有するポリシリコンかなる振動部5aとポリシリコンの弾性率よりも低い弾性率(約6.8GPa)を有するSiOCからなる振動部4cとによって構成することにより、弾性率を低くするために振動部4cを薄く形成したり、細く形成したりする必要がないので、振動部4cの機械的強度が低下するのを抑制することができる。これにより、感度を向上させるとともに、振動部4cを含むダイアフラム6の破損を抑制することができる。
また、第1実施形態では、振動部4cの残留応力が「0」Paになるように、振動部4cを含むSiOC層4を改質しているので、残留応力が存在しない振動部4cはより大きく振動することができるので、マイクロホン30の感度をより向上させることができる。また、SiOC層4の改質をイオン注入によって行っているので、改質の深さの制御を高精度に行うことができる。また、振動部4cを振動部5aの外周部を囲うように、かつ、下面を覆うように配置することにより形成されているので、振動部4cの強度をより向上させることができる。また、SiOC層4をパターニングしていないので、エッチング工程などを省略することにより、後述する製造プロセスを簡略化することができる。
次に、上記した第1実施形態の効果を確認するために行ったシミュレーションについて説明する。図7は、シミュレーションによって求めた、ダイアフラムを構成する周辺振動膜(振動部4c)の弾性率と、ダイアフラムの平均変位をダイアフラムの最大変位(中心部の変位)で割った値との関係を示すグラフである。なお、このシミュレーションは、中央部の高弾性率膜(ポリシリコンからなる振動部5a)の弾性率を180GPa、ダイアフラムの半径を約400μm、ダイアフラムの膜厚を約1μmとし、音圧を約10Paに設定した状態で各値をシミュレーションにより計算した。
次に、図7を参照して、周辺振動膜の弾性率と、マイクロホンの感度との関係について説明する。まず、電極板部8aと振動部5aとの静電容量の変化量は、ダイアフラム6の平均変位(電極板部8aと振動部5aとの距離の平均変位)が大きいほど大きくなるので、ダイアフラム6の平均変位が大きいほどマイクロホン30の感度が向上する。また、ダイアフラム6の最大変位が小さいほど、電極板部8aと振動部5aとの距離を小さくすることができるので、ダイアフラム6の最大変位が小さいほどマイクロホン30の感度が向上する(上記式(5)および式(6)参照)。したがって、ダイアフラム6の平均変位をダイアフラム6の最大変位で割った値が大きいほど、マイクロホン30の感度が向上する。
ここで、図7に示すように、周辺振動膜の弾性率が小さいほど、ダイアフラムの平均変位をダイアフラムの最大変位で割った値が大きくなるので、マイクロホン30の感度が向上することがわかる。また、周辺振動膜の弾性率が約60GPa以下の低い弾性率になると、弾性率が約60GPaよりも大きい場合と異なり、ダイアフラムの平均変位をダイアフラムの最大変位で割った値が急激に向上することがわかる。すなわち、周辺振動膜の弾性率が約60GPaとなる点が、マイクロホン30の感度の変曲点であることがわかる。ここで、第1実施形態の振動部4cは、約6.8GPaの低弾性率を有するSiOCによって構成されているので、このシミュレーションの結果により、第1実施形態のマイクロホン30では、感度を高くすることができることを確認できた。
図8は、シミュレーションによって求めた、ダイアフラムの各弾性率(180GPa、60GPaおよび10GPa)における残留応力と、中心変位量との関係を示すグラフである。なお、このシミュレーションでは、ダイアフラムを単層に形成するとともに、膜厚を1μm、半径を250μmとし、圧力を10Paに設定した状態で各値をシミュレーションにより計算した。
次に、図8を参照して、ダイアフラムの各弾性率(180GPa、60GPaおよび10GPa)における残留応力と、中心変位量との関係について説明する。まず、残留応力が大きくなるほど、各弾性率を有するダイアフラムの中心変位量が小さくなる。また、この残留応力の増加に対する中心変位量の減少は、ダイアフラムの弾性率が低くなるほど顕著になることがわかる。ここで、第1実施形態によるダイアフラム6は、高弾性率の振動部5aと、低弾性率の振動部4cとを積層した構造を有する。また、ダイアフラム6の変位量は、主に高弾性率の振動部5aの周辺に形成された低弾性率の振動部4cの変位量に依存するので、残留応力により低弾性率の振動部4cの変位量が減少するとダイアフラム6の変位量が減少する。したがって、低弾性率の振動部4cに残留応力が存在している場合、ダイアフラム6の変位量が大幅に減少するので、ダイアフラム6の感度が大幅に低下することがわかる。ここで、第1実施形態によるマイクロフォン30では、振動部4cの残留応力が「0」Paになるように改質されているので、マイクロフォン30の感度が大幅に低下するのを回避することができることを確認できた。
図9〜図24は、第1発明の一実施形態によるマイクロホンの製造プロセスを説明するための断面図である。次に、図1および図9〜図24を参照して、本発明の第1実施形態によるマイクロホン30の製造プロセスについて説明する。
まず、シリコン基板1の表面を研磨した後、図9に示すように、LP−CVD(Low Pressure Chemical Vaper Deposition:減圧CVD)法を用いて、シリコン基板1の表面および裏面の全面上に、約0.05μm〜約0.2μmの厚みを有するSiNからなるエッチングストッパ膜2およびマスク層15を形成する。その後、エッチングストッパ膜2の全面上に、プラズマCVD法または常圧CVD法を用いて、約0.5μm〜約1μmの厚みを有するPSG(リン添加SiO)からなる犠牲層16を形成する。その後、フォトリソグラフィ技術を用いて、犠牲層16上の所定領域にレジスト膜17を形成する。
次に、レジスト膜17をマスクとして、ドライエッチングにより犠牲層16をパターニングして、図10に示すような形状の犠牲層16を得る。その後、レジスト膜17を除去する。
次に、図11に示すように、プラズマCVD法を用いて、エッチングストッパ層2および犠牲層16の全面上に、約1.125μmの厚みを有するSiOC層4を形成する。具体的には、トリメチルシランおよび酸素からなる混合ガスを用いて、約350℃の成膜温度、約532Pa(約4.0Torr)の成膜圧力および約600Wの高周波電力の条件下で、SiOC層4を形成する。
次に、図12に示すように、SiOC層4の上面から約0.125の深さまで改質するために、イオン注入を行う。具体的には、ボロンイオン(B)を、約30keVの注入エネルギおよび約2×1015cm−2の注入量の条件下で注入する。これにより、約1.0μmの厚みを有する下層の非改質SiOC層4aと、改質された約0.125μmの厚みを有する上層の改質SiOC層4bとからなるSiOC層4を形成する。
次に、図13に示すように、モノシラン、または、ジシランを原料ガスとするLP−CVD法を用いて、SiOC層4の全面上に、約160GPa〜約190GPaの弾性率および約0.5μm〜約1μmの厚みを有するポリシリコン層5を形成した後、そのポリシリコン層5を、高濃度のn型にするために、オキシ塩化リン(POCl)を用いて、約875℃の条件下で固相リン拡散を行う。その後、フォトリソグラフィ技術を用いて、ポリシリコン層5上の所定領域にレジスト膜18を形成する。その後、図14に示すように、レジスト膜18をマスクとして、ドライエッチング技術を用いて、このポリシリコン層5をパターニングすることによって、平面的に見て円板状の振動部5a(図4参照)と、電極11へ延びる接続配線部5bとを含むポリシリコン層5を形成する。この後、レジスト膜18を除去する。
次に、プラズマCVD法、または、常圧CVD法を用いて、SiOC層4およびポリシリコン層5の全面上を覆うように、約2μm〜約5μmの厚みを有するPSGからなる犠牲層20を形成した後、図15に示すように、フォトリソグラフィ技術を用いて、犠牲層20上の所定領域にレジスト膜19を形成する。その後、レジスト膜19をマスクとして、ドライエッチング技術を用いて、その犠牲層20をパターニングすることによって、開口部20aおよび開口部20bを有する犠牲層20を形成する。これにより、エアギャップ7(図1参照)を形成するためのパターニングされた犠牲層20が形成される。その後、レジスト膜19を除去する。
次に、図16に示すように、モノシランガスまたはジシランによるCVD法を用いて、SiOC層4、ポリシリコン層5および犠牲層20の全面上に、約1.0μmの厚みを有するポリシリコン層8を形成する。その後、そのポリシリコン層8を、高濃度のn型にするために、オキシ塩化リン(POCl)を用いて、約875℃の条件下で固相リン拡散を行う。そして、フォトリソグラフィ技術を用いて、ポリシリコン層8上の所定領域にレジスト膜21を形成する。その後、図17に示すように、レジスト膜21をマスクとして、ポリシリコン層8をパターニングすることによって、音響孔10に対応する位置に孔8dを有する電極板部8aおよび接続配線部8bを含むポリシリコン層8を形成する。その後、レジスト膜21を除去する。
次に、図18に示すように、モノシランおよびアンモニア、または、ジクロロシランおよびアンモニアからなる混合ガスによるCVD法を用いて、約300℃〜約600℃の成膜温度で、SiOC層4、ポリシリコン層5、ポリシリコン層8および犠牲層20の全面上に、約1μmの厚みを有するSiNからなる保護膜9を形成する。そして、フォトリソグラフィ技術を用いて、保護膜9上の所定領域にレジスト膜22を形成する。その後、図19に示すように、レジスト膜22をマスクとして、ドライエッチング技術を用いて、保護膜9をパターニングすることにより、音響孔10と、コンタクトホール9aおよびコンタクトホール9b(図3参照)とを含む保護膜9を形成する。その後、レジスト膜22を除去する。
次に、図20に示すように、フォトリソグラフィ技術を用いて、保護膜9上の所定領域にレジスト膜23を形成する。その後、コンタクトホール9aおよび開口部20aとコンタクトホール9b(図3参照)とを介して、ポリシリコン層5のコンタクト領域5cとポリシリコン層8のコンタクト領域8cとに接続するように、約500nmの厚みを有するAuおよび約100nmの厚みを有するCrからなる金属層24を形成する。そして、リフトオフ法を用いて、レジスト膜23およびレジスト膜23上に形成された金属層24を有機溶媒(たとえば、アセトン)を用いて除去することによって、図21に示すように、電極11を形成する。なお、電極11と同時に電極12(図3参照)も形成する。また、電極11および12の形成には、上記形成方法以外に、フォトリソグラフィ法およびドライエッチング法や無電解メッキレジスト法などの技術を用いてもよい。
次に、図22に示すように、フォトリソグラフィ技術を用いて、マスク層15の表面上の所定領域にレジスト膜25を形成した後、レジスト膜25をマスクとして、マスク層15をフッ素系のガスを用いたドライエッチング技術によりマスク層15をエッチングすることによって、パターニングされたマスク層15を形成する。その後、レジスト膜25を除去する。
次に、図23に示すように、マスク層15をマスクとして、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)水溶液、または、水酸化カリウム水溶液を用いた異方性ウェットエッチングにより、シリコン基板1に開口部3を形成する。
次に、図24に示すように、フッ素系のガスを用いたドライエッチング技術により、マスク層15を除去するとともに、開口部3によって露出している部分のSiNからなるエッチングストッパ膜2を除去する。次に、フッ酸を用いたウェットエッチング技術により、犠牲層16を除去するとともに、フッ酸を音響孔10より流入させて、改質SiOC層4bおよびダイアフラム6と、固定電極8aおよび保護膜9との間の犠牲層20を除去してエアギャップ7を形成する。なお、音響孔10が形成されていない部分に位置する犠牲層20は除去されずに残存する。これにより、図2に示したような第1実施形態によるマイクロホン30が完成する。
(第2実施形態)
図25は、本発明の第2実施形態による圧力センサの構造を示した断面図である。図25を参照して、この第2実施形態では、上記第1実施形態と異なり、本発明を圧力センサ50に適用した場合について説明する。まず、図25を参照して、本発明の第2実施形態による圧力センサ50の構造について説明する。
第2実施形態による圧力センサ50では、図25に示すように、シリコン基板51と、シリコン酸化膜52と、SiOC層53と、ポリシリコン層54と、ガラス基板55と、固定電極56とを備えている。
シリコン基板51は、p型シリコン基板からなるとともに、両面が鏡面加工されている。また、シリコン基板51の上面には、凹部51aが形成されていることにより、センサギャップ57が設けられている。この凹部51aの深さは、好ましくは、約1μm〜約50μmであり、より好ましくは、約20μmである。また、シリコン基板51には、後述するダイアフラム58が形成される領域に、シリコン基板51を貫通するように、部分四角錐状(截頭四角錐状)の開口部51bが形成されている。この開口部51bは、ダイアフラム58が圧力(外力)を受けるために設けられている。
また、シリコン酸化膜52は、シリコン基板51の凹部51aの底面上に開口部51bを取り囲むように形成されている。このシリコン酸化膜52は、シリコン基板51を熱酸化することにより形成されている。また、シリコン酸化膜52の厚みは、好ましくは、約100nm〜約1000nmであり、より好ましくは、約300nmである。
また、SiOC層53は、シリコン酸化膜52の上面上に形成されるとともに、開口部51bを塞ぐように形成されている。このSiOC層53は、約6.8GPaの低い弾性率を有している。また、SiOC層53の厚みは、好ましくは、約0.5μm〜約5μmであり、より好ましくは、約1μmである。また、SiOC層53は、下層の非改質SiOC層53aと、後述するイオン注入によって改質された上層の改質SiOC層53bとからなる。ここで、改質されていない非改質SiOC層53aは、50MPaの残留応力(引張応力)を有している。そして、改質SiOC層53bの残留応力は、上記第1実施形態の式(7)により表されたSiOC層53の全体の残留応力が「0」Paになるような圧縮応力を有するように改質されている。また、SiOC層53の開口部51bの上方に位置する部分には、振動部53cが形成されている。この振動部53cは、平面的に見て一辺の長さS(第2実施形態では、約400μm)を有する正方形状に形成されている。なお、SiOC層53の振動部53cは、本発明の「第2弾性膜」の一例である。
ここで、第2実施形態では、SiOC層53の振動部53cの下面の中央部には、SiOC層53の弾性率(約6.8GPa)に比べて高い弾性率(約160GPa〜約190GPa)を有するポリシリコン層54が形成されている。また、ポリシリコン層54の厚みは、好ましくは、約0.5μm〜約5μmであり、より好ましくは、約1μmである。また、ポリシリコン層54は、n型の不純物(リン(P))がドープされることにより導電性を有している。また、ポリシリコン層54は、平面的に見て振動部53cの中心と同じ位置に中心が配置された振動部54aを含んでいる。また、SiOC層53の開口部51bの上方に位置する振動部53cとポリシリコン層54の振動部54aとによって、ダイアフラム58が構成されている。また、振動部54aは、平面的に見て一辺の長さ約240μm〜約280μmを有する正方形状に形成されている。すなわち、ダイアフラム58の振動部53cのみが形成されている低弾性率膜の幅Xは、約60μm〜約80μmである。また、ダイアフラム58の上方には、センサギャップ57が設けられている。なお、ポリシリコン層54の振動部54aは、本発明の「第1弾性膜」の一例である。
また、シリコン基板51の凹部51a以外の上面上には、約500μmの厚みを有するガラス基板55が接合されている。また、ガラス基板55の下面には、センサギャップ57を挟んでダイアフラム58の振動部54aと対向する位置にクロム(Cr)からなる固定電極56が形成されている。この固定電極56の厚みは、好ましくは、約0.1μm〜約1.0μmであり、より好ましくは、約0.5μmである。また、固定電極56は、平面的に見てダイアフラム58の中心と同じ位置に中心が配置された一辺の長さ約240μmを有する正方形状に形成されている。なお、固定電極56は、本発明の「電極板」の一例である。
図26は、第2実施形態による圧力センサの動作を説明するための断面図である。図25および図26を参照して、第2実施形態による圧力センサ50の動作を説明する。なお、振動部54aと固定電極56との間には、一定の電圧が印加されているものとする。
まず、圧力センサ50が圧力を受けていない状態では、図25に示すように、ダイアフラム58は振動しない。したがって、振動部54aと固定電極56との間の静電容量が変化しないので、振動部54aおよび固定電極56から電荷が流出(流入)しない。
一方、圧力センサ50が矢印P方向(図26参照)から圧力を受けると、図26に示すように、ダイアフラム58が振動する。したがって、振動部54aと固定電極56との間の静電容量が変化するので、振動部54aおよび固定電極56から電荷が流出(流入)する。この電荷の流出(流入)が、受けた圧力に対応した電気的な信号として出力される。
第2実施形態では、上記のように、ポリシリコン(弾性率約160GPa〜約190GPa)からなる振動部54aと、ポリシリコンよりも弾性率の低いSiOC(弾性率約6.8GPa)からなる振動部53cとを含むダイアフラム58を設けることによって、振動部54aの周辺部に配置された振動部53cが振動して振動部54aを振動させることができるとともに、振動部53cの弾性率よりも高い弾性率を有する振動部54aは振動部53cに比べて湾曲を抑制することができる。これにより、振動部53cが大きく振動しても、ダイアフラム58と固定電極56との接触を抑制することができるので、圧力センサ50のダイアフラム58と固定電極56との間の距離を小さくすることができる。この結果、圧力センサ50の感度を向上させることができる。また、圧力センサ50のダイアフラム58を、高い弾性率(約160GPa〜約190GPa)を有するポリシリコンかなる振動部54aとポリシリコンの弾性率よりも低い弾性率(約6.8GPa)を有するSiOCからなる振動部53cとによって構成することにより、弾性率を低くするために振動部53cを薄く形成したり、細く形成したりする必要がないので、振動部53cの機械的強度が低下するのを抑制することができる。これにより、感度を向上させるとともに、振動部53cを含むダイアフラム58の破損を抑制することができる。
また、第2実施形態では、振動部53cの残留応力が「0」Paになるように、振動部53cを含むSiOC層53を改質しているので、残留応力が存在しない振動部53cはより大きく振動することができるので、圧力センサ50の感度をより向上させることができる。また、SiOC層53の改質をイオン注入によって行っているので、改質の深さの制御を高精度に行うことができる。また、振動部53cを振動部54aの外周部を囲うように、かつ、上面を覆うように配置することにより形成されているので、振動部53cの強度をより向上させることができる。
次に、上記した第2実施形態の効果を確認するために行ったシミュレーションについて説明する。
図27は、シミュレーションに用いたダイアフラムの構造を示した斜視図である。このダイアフラムは、低い弾性率を有する膜からなる振動部53cと、高い弾性率を有する膜からなる振動部54aとを含んでいる。そして、振動部53cは、一辺の長さLを有する正方形状に形成されている。また、振動部54aは、振動部53cの上面上に正方形状に形成されているとともに、平面的に見て振動部53cの中心と同じ位置に中心が配置されるように形成されている。また、図28は、シミュレーションによって求めた、低い弾性率を有する膜のみが形成された低弾性率膜の幅(図27のX)と、ダイアフラムの最大変位値(中心部の変位)との関係を示すグラフである。なお、このシミュレーションでは、中央部の高弾性率膜(振動部54a)の弾性率を180GPa、膜厚を0.8μmとするとともに、低弾性率膜(振動部53c)の弾性率を10GPa、膜厚を0.8μm、一辺の長さLを400μmとし、印加される圧力を100Paに設定した状態で各値をシミュレーションにより計算した。
次に、図28を参照して、低弾性率膜の幅Xと、ダイアフラムの最大変位値との関係について説明する。まず、ダイアフラムの最大変位値が小さいほど、固定電極56と振動部54aとの距離を小さくすることができる。そして、固定電極56と振動部54aとの距離を小さくすることにより、ダイアフラムの変位量に対する静電容量の変化を大きくすることができるので、ダイアフラムの最大変位値が小さいほど圧力センサの感度が向上する(上記式(5)および式(6)参照)。また、低弾性率膜の幅Xが小さいほど、最大変位値が小さくなることがわかる。また、低弾性率膜の幅Xが約100μm以下になると、低弾性率膜の幅Xが約100μm以上の場合と異なり、最大変位値の変化量が急激に減少することがわかる。すなわち、低弾性率膜の幅Xが約100μmとなる点が、最大変位値の変曲点であることがわかる。ここで、第2実施形態の低弾性率膜の幅Xは、約60μm〜約80μmであるので、このシミュレーションの結果により、第2実施形態の圧力センサ50では、最大変位値を小さくすることができる。これにより、固定電極56と振動部54aとの距離を小さくすることができるので、圧力センサ50の感度を高くすることができることを確認できた。
図29は、シミュレーションによって求めた、振動膜中心からの距離と、ダイアフラムの変位量との関係を示すグラフである。なお、このシミュレーションでは、上記第2実施形態に対応する実施例1によるダイアフラムを、低弾性率膜と高弾性率膜とにより形成するとともに、低弾性率膜の幅Xを100μmに設定した。また、従来例に対応する比較例2によるダイアフラムを、低弾性率膜を形成することなく全て高弾性率膜により形成するように設定した。この状態で各値をシミュレーションにより計算した。また、実施例1によるダイアフラムと比較例2によるダイアフラムとの変位値を計算するとともに、その計算結果の最大変位値が同じになるように変位値を相対化した。
次に、図29を参照して、振動膜中心からの距離Dと、ダイアフラムの変位量との関係について説明する。まず、固定電極56と振動部54aとの静電容量の変化量は、ダイアフラムの平均変位(固定電極56と振動部54aとの距離の平均変位)が大きいほど大きくなるので、ダイアフラムの平均変位が大きいほど圧力センサの感度が向上する。また、上記のようにダイアフラムの最大変位値が小さいほど、固定電極56と振動部54aとの距離を小さくすることができるので、ダイアフラムの最大変位が小さいほど圧力センサの感度が向上する。ここで、図29に示すように、実施例1によるダイアフラムを用いた場合は、比較例2によるダイアフラムを用いた場合と比べて、半値幅が大きくなることがわかる。なお、半値幅とは、ピークの高さ(最大変位値)の1/2の高さにおけるピークの広がり幅であり、図29において、実施例1の半値幅はW1であり、比較例2の半値幅はW2である。このように、実施例1の半値幅W1が比較例2による半値幅W2よりも大きいということは、実施例1によるダイアフラムを用いた場合は、比較例2によるダイアフラムを用いた場合と比べて、最大変位値に対する平均変位がより大きくなることを意味する。
図30は、シミュレーションによって求めた、低弾性率膜の幅と、半値幅との関係を示すグラフである。次に、図30を参照して、低弾性率膜の幅Xと、半値幅との関係について説明する。まず、図29から半値幅が大きいほど、最大変位値に対する平均変位が大きくなることがわかる。また、低弾性率膜の幅Xが約60μmまでは半値幅が増加するとともに、低弾性率膜の幅Xが約80μmからは半値幅が減少することがわかる。すなわち、低弾性率膜の幅Xが約60μm〜約80μmの場合に、半値幅が大きくなることがわかる。ここで、第2実施形態の低弾性率膜の幅Xは、約60μm〜約80μmであるので、このシミュレーションの結果により、第2実施形態の圧力センサ50では、半値幅を大きくすることができると言える。これにより、最大変位値に対する平均変位を大きくすることができるので、圧力センサ50の感度を高くすることができることを確認できた。
図31は、シミュレーションによって求めた、印加された圧力と、センサ出力との関係を示すグラフである。なお、このシミュレーションでは、実施例1による圧力センサと、比較例2による圧力センサとを耐圧力が200Paとなるようにセンサギャップ値を変更し、固定電極を一辺の長さが240μmの正方形状とし、バイアス電圧を2Vに設定した状態で各値をシミュレーションにより計算した。次に、図31を参照して、印加された圧力と、センサ出力との関係について説明する。まず、実施例1による圧力センサおよび比較例2による圧力センサのセンサ出力は、印加された圧力に正比例して増加していることがわかる。このとき、実施例1による圧力センサの傾き(感度)が約0.0145であるのに対して、比較例2による圧力センサの傾き(感度)が約0.0975であるので、比較例2による圧力センサに対して実施例1の圧力センサの感度が約50%向上していることがわかる。
図32〜図44は、本発明の第2実施形態による圧力センサの製造プロセスを説明するための断面図である。次に、図25および図32〜図44を参照して、本発明の第2実施形態による圧力センサ50の製造プロセスについて説明する。
まず、シリコン基板51の上面および下面の全面を鏡面加工した後、図32に示すように、フォトリソグラフィ技術およびドライエッチング技術を用いて、シリコン基板51の上面に、センサギャップ57を形成するための凹部51aを形成する。この凹部51aは、好ましくは、約1μm〜約50μmの深さ、より好ましくは、約20μmの深さを有するように形成する。
次に、図33に示すように、シリコン基板51の上面および下面の全面を熱酸化することにより、シリコン酸化膜52を形成する。このシリコン酸化膜52は、好ましくは、約100nm〜約1000nmの厚み、より好ましくは、約300nmの厚みを有するように形成する。そして、図34に示すように、モノシラン、または、ジシランを原料ガスとするLP−CVD法を用いて、シリコン基板51の上面側のシリコン酸化膜52の全面にポリシリコン層54を形成する。このポリシリコン層54は、好ましくは、約0.5μm〜約5μmの厚み、より好ましくは、約1μmの厚みを有するように形成する。また、ポリシリコン層54は、約160GPa〜約190GPaの弾性率を有する。その後、ポリシリコン層54を、高濃度のn型にするために、オキシ塩化リン(POCl)を用いて、約875℃の条件下で固相リン拡散を行う。
次に、図34に示すように、フォトリソグラフィ技術を用いて、ポリシリコン層54上の所定領域にレジスト膜61を形成する。そして、レジスト膜61をマスクとして、ポリシリコン層54をドライエッチングすることによって、図35に示すような形状のポリシリコン層54を得る。その後、レジスト膜61を除去する。
次に、図36に示すように、プラズマCVD法を用いて、ポリシリコン層54およびシリコン酸化膜52の全面にSiOC層53を形成する。具体的には、トリメチルシランおよび酸素からなる混合ガスを用いて、約350℃の成膜温度、約532Pa(約4.0Torr)の成膜圧力および約600Wの高周波電力の条件下で、SiOC層53を形成する。このSiOC層53は、好ましくは、約0.5μm〜約5μmの厚み、より好ましくは、約1μmの厚みを有するように形成する。
次に、図37に示すように、SiOC層53の上面から所定の深さまで改質するために、ボロンイオン(B)のイオン注入を行う。これにより、下層の非改質SiOC層53aと、上層の改質SiOC層53bとからなるSiOC層53が形成される。
次に、図38に示すように、フォトリソグラフィ技術を用いて、SiOC層53上の所定領域にレジスト膜62を形成する。そして、レジスト膜62をマスクとして、SiOC層53をドライエッチングすることによって、図39に示すような形状のSiOC層53を得る。その後、レジスト膜62を除去する。
次に、図40に示すように、プラズマCVD法、または、スパッタリング法を用いて、SiOC層53およびシリコン酸化膜52の全面に、保護膜となるシリコン酸化膜63を形成する。その後、フォトリソグラフィ技術を用いて、シリコン基板51の下面側のシリコン酸化膜52上の所定領域にレジスト膜64を形成する。そして、レジスト膜64をマスクとして、シリコン酸化膜52をドライエッチングすることによって、図41に示すような形状のシリコン酸化膜52を得る。その後、レジスト膜64を除去する。
次に、図42に示すように、シリコン酸化膜52をマスクとして、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)水溶液、または、水酸化カリウム(KOH)水溶液を用いた異方性ウェットエッチングにより、シリコン基板51に開口部51bを形成する。この後、フッ酸(HF)を用いたウェットエッチング技術により、保護膜であるシリコン酸化膜63と、シリコン酸化膜52とを除去することにより、図43に示すような構造が得られる。このときのエッチング時間は、SiOC層53とシリコン基板51との間に形成されたシリコン酸化膜52が残るように設定される。
次に、図44に示すようなクロムからなる固定電極56が形成されたガラス基板55を、陽極接合技術を用いて、シリコン基板51の凹部51a以外の上面上に接合する。これにより、図25に示したような第2実施形態による圧力センサ50が完成する。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記第1実施形態では、SiOC層4の上層を改質する例を示したが、本発明はこれに限らず、図45に示す第1実施形態の第1変形例のマイクロホン30aのように、ダイアフラム6aの振動部31aを含むSiOC層31を改質しなくてもよい。このように構成すれば、改質工程を省略することができるので、製造プロセスを簡略化することができる。
また、上記第1実施形態では、SiOC層4をパターニングせずにダイアフラム6の全面に形成する例を示したが、本発明はこれに限らず、図46に示す第1実施形態の第2変形例のマイクロホン30bのように、振動部5aの外周部の内側の部分のSiOC層32の振動部32aをあらかじめエッチングすることにより、SiOC層32をパターニングすることによって、ダイアフラム6bの周辺部のみに振動部32aを形成するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、SiOC層の残留応力が「0」Paになるように改質する例を示したが、本発明はこれに限らず、残留応力を低減するように改質してもよい。
また、上記実施形態では、イオン注入によってSiOC層の改質を行う例を示したが、本発明はこれに限らず、他の方法によって改質を行ってもよい。
また、上記実施形態では、低弾性率層(SiOC層)の材料としてSiOCを用いる例を示したが、本発明はこれに限らず、低弾性率の材料として別の材料を用いることもできる。たとえば、有機SOG(弾性率:5GPa)、ポーラスSiO(弾性率:70GPa以下)、金(弾性率:75GPa)、BCB(ジビニル・シロキサン・ビス・ペンゾシクロブテン:弾性率:7GPa)、ポリフェニレン(弾性率:7GPa)、ポリミド樹脂(弾性率:7GPa)、エポキシ樹脂(弾性率:7GPa)、アルミニウム(弾性率:70GPa)、白金(弾性率:80GPa)およびTi合金(弾性率:30GPa〜80GPa)などを用いることができる。また、低弾性率層(SiOC層)の材料として、導電性を有するものを適用する場合、この低弾性率層に電極を接続してもよい。
また、上記実施形態では、本発明をマイクロホン(音響センサ)および圧力センサに適用する例を示したが、本発明はこれに限らず、加速度センサなどのその他のダイアフラムを備えたセンサに適用することも可能である。
本発明の第1実施形態によるマイクロホンの構造を示した断面図である。 本発明の第1実施形態によるマイクロホンの構造を示した断面図である。 図1に示した第1実施形態によるマイクロホンの平面図である。 図1に示した第1実施形態によるマイクロホンの平面図である。 図1に示した第1実施形態によるマイクロホンの動作原理を説明するための断面図である。 比較例1によるマイクロホンのダイアフラムを振動させた状態を示した断面図である。 シミュレーションによって求めた、ダイアフラムを構成する周辺振動膜の弾性率と、ダイアフラムの平均変位をダイアフラムの最大変位(中心部の変位)で割った値との関係を示すグラフである。 シミュレーションによって求めた、ダイアフラムの各弾性率(180GPa、60GPaおよび10GPa)における残留応力と、中心変位量との関係を示すグラフである。 図1に示した第1実施形態によるマイクロホンの製造プロセスを説明するための断面図である。 図1に示した第1実施形態によるマイクロホンの製造プロセスを説明するための断面図である。 図1に示した第1実施形態によるマイクロホンの製造プロセスを説明するための断面図である。 図1に示した第1実施形態によるマイクロホンの製造プロセスを説明するための断面図である。 図1に示した第1実施形態によるマイクロホンの製造プロセスを説明するための断面図である。 図1に示した第1実施形態によるマイクロホンの製造プロセスを説明するための断面図である。 図1に示した第1実施形態によるマイクロホンの製造プロセスを説明するための断面図である。 図1に示した第1実施形態によるマイクロホンの製造プロセスを説明するための断面図である。 図1に示した第1実施形態によるマイクロホンの製造プロセスを説明するための断面図である。 図1に示した第1実施形態によるマイクロホンの製造プロセスを説明するための断面図である。 図1に示した第1実施形態によるマイクロホンの製造プロセスを説明するための断面図である。 図1に示した第1実施形態によるマイクロホンの製造プロセスを説明するための断面図である。 図1に示した第1実施形態によるマイクロホンの製造プロセスを説明するための断面図である。 図1に示した第1実施形態によるマイクロホンの製造プロセスを説明するための断面図である。 図1に示した第1実施形態によるマイクロホンの製造プロセスを説明するための断面図である。 図1に示した第1実施形態によるマイクロホンの製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明の第2実施形態による圧力センサの構造を示した断面図である。 図25に示した第2実施形態による圧力センサの動作原理を説明するための断面図である。 シミュレーションに用いたダイアフラムの構造を示した斜視図である。 シミュレーションによって求めた、低弾性率膜の幅と、最大変位値との関係を示すグラフである。 シミュレーションによって求めた、振動膜中心からの距離と、変位量との関係を示すグラフである。 シミュレーションによって求めた、低弾性率膜の幅と、半値幅との関係を示すグラフである。 シミュレーションによって求めた、印加された圧力と、センサ出力との関係を示すグラフである。 図25に示した第2実施形態による圧力センサの製造プロセスを説明するための断面図である。 図25に示した第2実施形態による圧力センサの製造プロセスを説明するための断面図である。 図25に示した第2実施形態による圧力センサの製造プロセスを説明するための断面図である。 図25に示した第2実施形態による圧力センサの製造プロセスを説明するための断面図である。 図25に示した第2実施形態による圧力センサの製造プロセスを説明するための断面図である。 図25に示した第2実施形態による圧力センサの製造プロセスを説明するための断面図である。 図25に示した第2実施形態による圧力センサの製造プロセスを説明するための断面図である。 図25に示した第2実施形態による圧力センサの製造プロセスを説明するための断面図である。 図25に示した第2実施形態による圧力センサの製造プロセスを説明するための断面図である。 図25に示した第2実施形態による圧力センサの製造プロセスを説明するための断面図である。 図25に示した第2実施形態による圧力センサの製造プロセスを説明するための断面図である。 図25に示した第2実施形態による圧力センサの製造プロセスを説明するための断面図である。 図25に示した第2実施形態による圧力センサの製造プロセスを説明するための断面図である。 本発明の第1実施形態の第1変形例によるマイクロホンの構造を示した断面図である。 本発明の第1実施形態の第2変形例によるマイクロホンの構造を示した断面図である。
符号の説明
4、31、32、53 SiOC層
4a、53a 非改質SiOC層
4b、53b 改質SiOC層
4c、31a、32a、53c 振動部(第2弾性膜)
5、54 ポリシリコン層
5a、54a 振動部(第1弾性膜)
6、6a、6b、58 ダイアフラム
8a 電極板部(電極板)
30、30a、30b マイクロホン(センサ)
50 圧力センサ(センサ)
56 固定電極(電極板)

Claims (4)

  1. 電極板と、
    前記電極板と対向するように設けられ、中央部に配置された第1弾性膜と、少なくとも前記第1弾性膜の周辺部に配置され、前記第1弾性膜よりも弾性率の低い材料からなる第2弾性膜とを含むダイアフラムとを備えた、センサ。
  2. 前記第2弾性膜の一部は、残留応力が低減するように改質されている、請求項1に記載のセンサ。
  3. 前記第2弾性膜は、前記第1弾性膜の外周部を囲むように形成されている、請求項1または2に記載のセンサ。
  4. 前記第2弾性膜と前記第1弾性膜とは、積層されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載のセンサ。
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