JP6264320B2 - 非水電解液二次電池およびその製造方法 - Google Patents

非水電解液二次電池およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6264320B2
JP6264320B2 JP2015082602A JP2015082602A JP6264320B2 JP 6264320 B2 JP6264320 B2 JP 6264320B2 JP 2015082602 A JP2015082602 A JP 2015082602A JP 2015082602 A JP2015082602 A JP 2015082602A JP 6264320 B2 JP6264320 B2 JP 6264320B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
negative electrode
region
diene rubber
rubber binder
electrode mixture
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015082602A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016201338A (ja
Inventor
浩哉 梅山
浩哉 梅山
井上 薫
薫 井上
橋本 達也
達也 橋本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2015082602A priority Critical patent/JP6264320B2/ja
Priority to US15/081,190 priority patent/US10305109B2/en
Priority to KR1020160043432A priority patent/KR101799669B1/ko
Priority to CN201610223978.3A priority patent/CN106058261B/zh
Publication of JP2016201338A publication Critical patent/JP2016201338A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6264320B2 publication Critical patent/JP6264320B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/62Selection of inactive substances as ingredients for active masses, e.g. binders, fillers
    • H01M4/621Binders
    • H01M4/622Binders being polymers
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/05Accumulators with non-aqueous electrolyte
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/05Accumulators with non-aqueous electrolyte
    • H01M10/052Li-accumulators
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/05Accumulators with non-aqueous electrolyte
    • H01M10/058Construction or manufacture
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/04Processes of manufacture in general
    • H01M4/049Manufacturing of an active layer by chemical means
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/13Electrodes for accumulators with non-aqueous electrolyte, e.g. for lithium-accumulators; Processes of manufacture thereof
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/13Electrodes for accumulators with non-aqueous electrolyte, e.g. for lithium-accumulators; Processes of manufacture thereof
    • H01M4/139Processes of manufacture
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)

Description

本発明は、非水電解液二次電池およびその製造方法に関する。
特開平4−342966号公報(特許文献1)には、バインダとしてスチレンブタジエンゴム(SBR)を含有する、負極合材層が開示されている。
特開平4−342966号公報
一般に、非水電解液二次電池の負極は、SBR等のバインダと溶媒とを含有する負極合材ペーストを芯材上に塗工し、乾燥させることにより、製造されている。しかしこの製造方法では、溶媒を乾燥させる際に、バインダが塗膜の表層側へと移動する現象、いわゆるバインダマイグレーションが起こり易い。
バインダマイグレーションが起こると、乾燥後の塗膜すなわち負極合材層において、表層側にバインダが偏析し、膜状に分布することになる。こうして形成されたバインダ膜は、負極合材層におけるリチウム(Li)イオンの浸透、拡散を阻害する。さらにバインダ膜は、負極活物質におけるLiイオンの挿入脱離反応をも阻害する。その結果、電池の入出力特性が低下すると考えられる。ここで入出力特性とは、入力特性および出力特性の少なくともいずれかを示している。
バインダマイグレーションは、塗膜の乾燥速度を上げるほど顕著になる。そのため従来は、バインダマイグレーションの発生を抑制すべく、穏やかな乾燥条件の下で、塗膜の乾燥が行われている。しかしこうした対応によっては、現状を超える入出力特性の実現は困難である。
そこで本発明は、入出力特性に優れる非水電解液二次電池の提供を目的とする。
〔1〕非水電解液二次電池は、負極集電芯材と、該負極集電芯材上に形成された負極合材層と、を備える。負極合材層は、ジエン系ゴムバインダを含有する。負極合材層の厚さ方向断面において、該負極合材層を厚さ方向に3等分し、負極集電芯材側から第1領域、第2領域および第3領域とする。第2領域におけるジエン系ゴムバインダの存在量は、第1領域におけるジエン系ゴムバインダの存在量よりも多い。第3領域には、炭素−炭素二重結合が酸化されたジエン系ゴムバインダが含まれる。
本発明者は、バインダマイグレーションを積極的に利用し、なおかつ負極合材層に対して特定の表面処理を施すことにより、入出力特性に優れる非水電解液二次電池を完成させるに至った。
上記〔1〕において、負極合材層の下層にあたる第1領域は、負極合材層と負極集電芯材との界面を含む領域である。第1領域では、他の領域に比し、ジエン系ゴムバインダの存在量が少なくなっている。これにより、負極合材層と負極集電芯材との間での電子の授受が容易となり、たとえば常温における入出力特性の向上が期待できる。
負極合材層の中層にあたる第2領域では、ジエン系ゴムバインダの存在量が、第1領域(下層)よりも多くなっている。これにより、たとえば高温保存時、負極活物質と電解液との副反応を抑制することができる。このように負極活物質の保存劣化を抑制することにより、長期に亘って、入出力特性を高く維持する効果が期待できる。
負極合材層の上層にあたる第3領域は、負極合材層の表面を含む領域である。第3領域には、炭素−炭素二重結合(以下「C=C結合」と略記することもある。)が酸化されたジエン系ゴムバインダが存在する。バインダマイグレーションにより生じたバインダ膜において、C=C結合が酸化された部分は、Liイオンの透過を許すクラックとなり得る。これにより、たとえば低温における入出力特性の顕著な向上が期待できる。
〔2〕第1領域におけるジエン系ゴムバインダの存在量をm1とし、第2領域におけるジエン系ゴムバインダの存在量をm2とするとき、m2/m1が1.5以上5以下であることが好ましい。
m2/m1が1.5以上であることにより、常温における入出力特性の向上が期待できる。m2/m1が5以下であることにより、負極合材層と負極集電芯材との界面における密着性の低下を抑制する効果が期待できる。
〔3〕第2領域において、ジエン系ゴムバインダに由来する炭素−炭素二重結合の単位断面積当たりの存在量をn2とし、第3領域の表面において、ジエン系ゴムバインダに由来する炭素−炭素二重結合の単位面積当たりの存在量をn3とするとき、n3/n2が0.01以上0.5以下であることが好ましい。
n3/n2は、第3領域の表面すなわち負極合材層の表面に、C=C結合が酸化されたジエン系ゴムバインダがどの程度存在するかを示す指標である。n3/n2は、その値が小さいほど、負極合材層の表面にC=C結合が酸化されたジエン系ゴムバインダが多く存在することを示す。n3/n2が0.5以下であることにより、低温における入出力特性の向上が期待できる。n3/n2が0.01以上であることにより、負極合材層の表面から合材が脱落することを抑制する効果が期待できる。
ここで上記「m2/m1」または「n3/n2」は、負極合材層の厚さ方向断面または表面において、C=C結合を臭素(Br)で修飾した上で、EPMA(Electron Probe Micro Analysis)を行うことにより、測定することができる。測定方法の詳細は後述する。
〔4〕負極合材層は、ジエン系ゴムバインダを1.5質量%以上2.0質量%以下含有することが好ましい。ジエン系ゴムバインダの含有量が上記範囲内である場合、入出力特性と密着性とのバランスがよい傾向にある。
〔5〕非水電解液二次電池の製造方法は、ジエン系ゴムバインダおよび溶媒を含有する負極合材ペーストを調製するペースト調整工程と、負極合材ペーストを負極集電芯材上に塗工することにより、塗膜を形成する塗工工程と、塗膜を乾燥させることにより、ジエン系ゴムバインダが表面側に偏析した負極合材層を形成する乾燥工程と、負極合材層の表面に、ジエン系ゴムバインダの炭素−炭素二重結合を酸化する処理を施す表面酸化工程と、を備える。
この製造方法では、乾燥工程において、乾燥条件を調整することにより、意図的にバインダマイグレーションを発生させ、塗膜の下層から中層および上層へとジエン系ゴムバインダを移動させる。ここで塗膜の下層は上記第1領域に、中層は上記第2領域に、上層は上記第3領域にそれぞれ相当する。
さらに表面酸化工程において、負極合材層の表面に、ジエン系ゴムバインダのC=C結合を酸化する処理を施す。これにより負極合材層の表面近傍、すなわち上記第3領域では、C=C結合が酸化されたジエン系ゴムバインダが生成される。以上より、上記〔1〕の非水電解液二次電池を製造することができる。
〔6〕表面酸化工程では、負極合材層の表面にコロナ放電を照射することが好ましい。この態様によれば、負極合材層の表面近傍に存在するジエン系ゴムバインダのC=C結合を容易に酸化することができる。
コロナ放電のエネルギは、たとえば1質量%のジエン系ゴムバインダ当たり、1000kJ/m2以上4800kJ/m2以下であってもよい。この範囲のエネルギで、コロナ放電を照射することにより、負極合材層の表面に存在するジエン系ゴムバインダを適度に酸化することができる。
上記によれば、入出力特性に優れる非水電解液二次電池が提供される。
本発明の実施形態に係る非水電解液二次電池の構成の一例を示す概略断面図である。 電極体の構成の一例を示す概略図である。 本発明の実施形態に係る負極の構成の一例を示す概略図である。 負極の構成の一例を示す概略断面図である。 正極の構成の一例を示す概略図である。 本発明の実施形態に係る非水電解液二次電池の製造方法の概略を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る負極製造工程の概略を示すフローチャートである。 低温パルスサイクル試験の結果を示すグラフである。 常温IV抵抗の測定結果を示すグラフである。 高温保存試験の結果を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態(以下「本実施形態」と記す。)の一例について説明するが、本実施形態はこれに限定されるものではない。以下の説明では、非水電解液二次電池を単に「電池」と記すこともある。
〔非水電解液二次電池〕
図1は、本実施形態に係る非水電解液二次電池の構成の一例を示す概略断面図である。図1に示すように、電池100は電池ケース50を備える。電池ケース50は、角形の外形を呈する。電池ケース50の材質は、たとえばアルミニウム(Al)合金である。電池ケース50は、ケース本体52と蓋54とから構成される。蓋54には、外部端子である正極端子70および負極端子72が設けられている。蓋54には、電流遮断機構、安全弁および注液口等が設けられていてもよい。電池ケース50は、電極体80および電解液81を内蔵する。電解液81は、電極体80の内部にも浸透している。
〔電極体〕
図2は、電極体の構成の一例を示す概略図である。図2に示すように、電極体80は巻回式の電極集合体である。すなわち電極体80は、セパレータ40を挟んで、正極10と負極20とを積層し、巻回してなる電極集合体である。
〔負極〕
図3は、負極の構成の一例を示す概略図である。図3に示すように、負極20は、長尺帯状のシート部材である。負極20は、負極集電芯材21と、負極集電芯材21の両主面上に形成された負極合材層22とを含む。負極集電芯材21は、たとえば銅(Cu)箔である。負極集電芯材の厚さは、たとえば5〜25μm程度である。負極20において、負極集電芯材21が負極合材層22から露出した芯材露出部21aは、負極端子72との接続部位となる(図1および図2を参照のこと)。
負極合材層は、少なくとも負極活物質およびジエン系ゴムバインダを含有する。負極合材層の厚さは、たとえば20〜200μm程度であり、好ましくは20〜100μm程度であり、より好ましくは20〜80μm程度である。負極活物質は、特に限定されない。負極活物質は、黒鉛、コークス等の炭素系負極活物質であってもよいし、あるいは珪素(Si)、錫(Sn)等を含む合金系負極活物質でもよい。負極合材層は、負極活物質を、たとえば96.5質量%以上98質量%以下含有する。
ジエン系ゴムバインダは、主鎖に炭素−炭素二重結合を有するゴムバインダである。ジエン系ゴムバインダとしては、たとえばスチレブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、アクリレートブタジエンゴム(ABR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、イソプレンゴム(IR)、クロロプレンゴム(CR)等、およびこれらの変性体、あるいはこれらの混合物、共重合体等が挙げられる。これらのうち、SBRが本実施形態のジエン系ゴムバインダとして特に好適である。
負極合材層は、ジエン系ゴムバインダを好ましくは1.5質量%以上2.0質量%以下含有する。かかる含有量において、入出力特性と密着性とのバランスがよい傾向にある。負極合材層は、カルボキシメチルセルロース(CMC)等の増粘材を含有していてもよい。負極合材層は、増粘材をたとえば0.5質量%以上1.5質量%以下含有していてもよい。
本実施形態では、負極合材層の厚さ方向断面において、ジエン系ゴムバインダが特定の分布状態にある。これにより入出力特性の顕著な向上が期待できる。図4は、負極合材層の厚さ方向断面を示す概略断面図である。図4に示すように、本実施形態では、負極合材層22を厚さ方向に3等分し、負極集電芯材21側から、第1領域R1、第2領域R2および第3領域R3とする。
第1領域R1、第2領域R2および第3領域R3には、ジエン系ゴムバインダ2が分布している。第3領域R3には、主鎖のC=C結合が酸化されたジエン系ゴムバインダ2aも含まれている。ここで、第1領域R1のジエン系ゴムバインダの存在量をm1、第2領域R2のジエン系ゴムバインダの存在量をm2、第3領域R3のジエン系ゴムバインダの存在量をm3とする。本実施形態では、m2>m1が満たされる。また好ましくは、m2>m3>m1も満たされる。換言すると、本実施形態では、「m2/m1>1」が満たされ、好ましくは「m2/m3>1」かつ「m3/m1>1」が満たされる。
m2/m1>1(好ましくはm2/m3>1かつm3/m1>1)が満たされることにより、常温での入出力特性の向上が期待できる。その理由は、第1領域R1のジエン系ゴムバインダ含有量を低減することにより、負極合材層と負極集電芯材との間で電子(e-)の授受が容易となるからである。常温での入出力特性の観点から、m2/m1は、より好ましくは1.5以上であり、特に好ましくは2以上である。しかし第1領域R1のジエン系ゴムバインダ含有量を過度に低減すると、負極合材層と負極集電芯材との密着性が低下することも考えられる。密着性の観点から、m2/m1は、好ましくは6未満であり、より好ましくは5以下である。
またm2/m1>1(好ましくはm2/m3>1かつm3/m1>1)が満たされることにより、高温保存特性の向上が期待できる。高温保存時、負極活物質と電解液との副反応は、第2領域R2で最も起こり易い。そこで第2領域R2のジエン系ゴムバインダ含有量を増やすことにより、この副反応を抑制することができる。これにより長期に亘って、優れた入出力特性を維持することができる。
さらにm2/m1>1(好ましくはm2/m3>1かつm3/m1>1)が満たされることにより、過充電時の安全性の向上も期待できる。過充電時、負極活物質と電解液との反応による発熱反応も第2領域R2で最も起こり易い。第2領域R2に多くのジエン系ゴムバインダが存在することにより、過充電時の発熱反応も抑制することができる。
ここで、m2/m1、m2/m3およびm3/m1は、次の(1)〜(5)の手順に従って測定するものとする。
(1)負極から所定の大きさの試料を切り出し、クロスセクションポリッシャ等を用いて、試料の切断面を平滑化する。これにより負極合材層の厚さ方向断面を得る。このとき厚さ方向断面は、厚さ方向と平行であることが望ましいが、必ずしも完全な平行でなくてもよい。たとえば、厚さ方向断面は、厚さ方向から±5°程度傾斜していてもよい。試料の採取個所は特に限定されないが、負極合材層の表面をその法線方向から観察した際の中心付近から、試料を採取することが望ましい。
(2)厚さ方向断面において、ジエン系ゴムバインダのC=C結合をBrで修飾する。
(3)EPMAを用いて、Br修飾後の厚さ方向断面を面分析して、Brを検出する。分析領域には、負極合材層の表面と、負極合材層と負極集電芯材との界面とが含まれるように調整する。観察倍率は、たとえば500〜1500倍程度である。ここでのBr検出量は、C=C結合の存在量に比例している。よってBr検出量は、ジエン系ゴムバインダの存在量に比例することになる。
(4)EPMAの条件は、たとえば次のように設定する
電子ビーム径:1μm程度
加速電圧 :15kV程度
ビーム電流 :50nA程度
pixel数:255×255pixel程度
測定時間 :30msec/pixel程度。
(5)分析領域を厚さ方向に3等分し、負極集電芯材側から第1領域、第2領域および第3領域とする。そうして次式(I)〜(III):
m2/m1=[第2領域でのBr検出量]÷[第1領域でのBr検出量] (I)
m2/m3=[第2領域でのBr検出量]÷[第3領域でのBr検出量] (II)
m3/m1=[第3領域でのBr検出量]÷[第1領域でのBr検出量] (III)
により、m2/m1、m2/m3およびm3/m1を算出することができる。各Br検出量は、単位断面積当たりの値とする。単位断面積は、1μm2とする。
第3領域R3すなわち負極合材層の表面近傍には、C=C結合が酸化されたジエン系ゴムバインダ2aが含まれている。バインダマイグレーションを利用して、第2領域R2にジエン系ゴムバインダをより多く配分しようとすると、必然的に第3領域R3に、バインダ膜が形成されることになる。バインダ膜はLiイオン(Li+)の透過を阻害するため、特に低温での入出力特性の低下原因となる。しかしC=C結合が酸化された部分では、Liイオンの透過が可能になる。よって第3領域R3がC=C結合が酸化されたジエン系ゴムバインダ2aを含むことにより、低温での入出力特性の向上が期待できる。
酸化されたC=C結合は、Brで修飾されない。そこで上記したBr修飾法により、第3領域に存在するC=C結合が酸化されたジエン系ゴムバインダの量を見積もることができる。具体的には、次の(1)〜(4)によって、C=C結合が酸化されたジエン系ゴムバインダの量を見積もることができる。
(1)負極合材層の表面において、C=C結合をBrで修飾する
(2)EPMAを用いて、Br修飾後の負極合材層の表面(第3領域の表面)を面分析し、単位面積当たりのBr検出量を算出する。観察倍率は、たとえば500〜1500倍程度である。このBr検出量をn3とする。単位面積は、1μm2とする
(3)ここでは上記で測定した第2領域でのBr検出量、すなわち第2領域での単位断面積当たりのBr検出量(m2)を、n2とする
(4)n3をn2で除することにより、n3/n2を算出する。
第3領域R3に、酸化されたジエン系ゴムバインダ2aが存在すれば、n3/n2は1未満となる。第3領域R3に、酸化されたジエン系ゴムバインダ2aが多く存在するほど、n3/n2は小さい値となる。またこの値が小さいほど、低温での入出力特性の向上が期待できる。n3/n2は、好ましくは0.7以下であり、より好ましくは0.5以下であり、特に好ましくは0.2以下である。ただしn3がゼロになると、負極合材層の表面から合材が脱落する等の不具合も予想される。したがってn3/n2は、好ましくは0.01以上である。
第1領域R1および第2領域R2は、C=C結合が酸化されたジエン系ゴムバインダを含有しないことが望ましい。これらの領域のジエン系ゴムバインダが酸化されると、負極合材層が脆くなり、合材の脱落が起こり易くなるからである。第3領域R3のみに、酸化処理を施す方法については後述する。
〔正極〕
図5は、正極の構成の一例を示す概略図である。図5に示すように、正極10は、長尺帯状のシート部材である。正極10は、正極集電芯材11と、正極集電芯材11の両主面上に形成された正極合材層12とを含む。正極集電芯材は、たとえばAl箔である。正極集電芯材の厚さは、たとえば5〜25μm程度である。正極10において、正極集電芯材11が正極合材層12から露出した芯材露出部11aは、正極端子70との接続部位となる(図1および図2を参照のこと)。
正極合材層は、正極活物質、導電材およびバインダを含有し得る。正極合材層の厚さは、たとえば20〜100μm程度である。正極合材層は、正極活物質を、たとえば80質量%以上98質量%以下含有する。正極活物質は、特に限定されない。正極活物質は、たとえば、LiCoO2、LiNiO2、一般式LiNiaCob2(ただし式中、a+b=1、0<a<1、0<b<1である。)で表される化合物、LiMnO2、LiMn24、一般式LiNiaCobMnc2(ただし式中、a+b+c=1、0<a<1、0<b<1、0<c<1である。)で表される化合物、LiFePO4等でよい。
正極合材層は、導電材を、たとえば1質量%以上10質量%以下含有する。導電材は、アセチレンブラック(AB)、サーマルブラック等のカーボンブラック類でよい。正極合材層は、バインダを、たとえば1質量%以上10質量%以下含有する。バインダは、たとえばポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等でよい。
〔セパレータ〕
セパレータ40は、長尺帯状のフィルム部材である。セパレータは、Liイオンを透過させつつ、正極と負極との接触を防止する。セパレータは、たとえばポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等の微多孔膜からなる。セパレータの厚さは、たとえば5〜40μm程度でよい。セパレータの孔径および気孔率は、透気度が所望の値となるように適宜調整すればよい。
セパレータは単層であってもよいし、複層であってもよい。たとえば、セパレータは、PEの微多孔膜からなる単層構造でもよいし、PEの微多孔膜およびPPの微多孔膜をPP/PE/PPの順に積層した3層構造でもよい。
セパレータの表面には、耐熱層が形成されていてもよい。耐熱層は、たとえばアルミナ等の無機粒子、アラミド等の耐熱性樹脂等から構成される。
〔電解液〕
電解液は、非プロトン性溶媒に支持電解質を溶解させた液体電解質である。非プロトン性溶媒としては、たとえばエチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)およびγ−ブチロラクトン(γBL)等の環状カーボネート類、ならびにジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)およびジエチルカーボネート(DEC)等の鎖状カーボネート類等が挙げられる。これらの非プロトン性溶媒を2種以上混合して混合溶媒としてもよい。混合溶媒において、環状カーボネート類と鎖状カーボネート類との体積比は、たとえば環状カーボネート類:鎖状カーボネート類=1:9〜5:5程度でよい。かかる範囲において、電気伝導率と電気化学的な安定性とのバランスがよい。
支持電解質としては、たとえばLiPF6、LiBF4、LiClO4、LiAsF6、Li[(FSO22N](「LiFSI」と略記されることもある。)、Li[(CF3SO22N](「LiTFSI」と略記されることもある。)、Li[CF3SO3]等が挙げられる。電解液は2種以上の支持電解質を含有していてもよい。本実施形態の支持電解質としては、LiPF6およびLiFSIが特に好適である。支持電解質の濃度は、好ましくは0.5〜2.0mоl/L(モル/リットル)程度であり、より好ましくは0.8〜1.4mоl/L程度であり、特に好ましくは1.0〜1.2mоl/L程度である。かかる範囲において、保存特性と入出力特性とのバランスがよい。
電解液は、上記の成分の他、各種添加剤を含有していてもよい。そうした添加剤としては、たとえばLi[(C242B](「LiBOB」と略記されることもある。)、Li[(C24)BF2]、Li[(C242PF2]等のオキサラト錯体をアニオンとするLi塩、ビニレンカーボネート(VC)、フルオロエチレンカーボネート(FEC)、エチレンサルファイト(ES)、プロパンスルトン(PS)、Li[PO22]、シクロヘキシルベンゼン(CHB)、ビフェニル(BP)等が挙げられる。
〔非水電解液二次電池の製造方法〕
以上に説明した本実施形態に係る非水電解液二次電池は、たとえば以下の製造方法によって製造できる。図6は、当該製造方法の概略を示すフローチャートである。図6に示すように、当該製造方法は、負極製造工程(S10)、正極製造工程(S20)、電極体製造工程(S30)、ケース収容工程(S40)および注液工程(S50)を備える。以下、各工程について説明する。
〔負極製造工程(S10)〕
図7は、負極製造工程の概略を示すフローチャートである。図7に示すように、負極製造工程は、ペースト調整工程(S01)、塗工工程(S02)、乾燥工程(S03)、圧縮工程(S04)および表面酸化工程(S05)を備える。つまり非水電解液二次電池の製造方法が、ペースト調製工程、塗工工程、乾燥工程および表面酸化工程を備えることになる。
1.ペースト調製工程(S01)
ペースト調製工程では、ジエン系ゴムバインダおよび溶媒を含有する負極合材ペーストを調製する。たとえば、負極活物質、増粘材、ジエン系ゴムバインダおよび溶媒を混練することにより、負極合材ペーストを調製することができる。混練には、たとえばプラネタリミキサ等の一般的な混練装置を使用できる。負極合材ペーストの固形分濃度(以下「NV(nonvolatile)値」と略記する。)は、後述の乾燥工程におけるバインダマイグレーションの制御因子のひとつとなる。負極合材ペーストのNV値は、たとえば50〜60質量%程度に調整される。
2.塗工工程(S02)
塗工工程では、負極合材ペーストを負極集電芯材上に塗工することにより、負極合材層となるべき塗膜を形成する。塗工方法は特に限定されない。たとえばダイコータ等を用いて、負極合材ペーストを負極集電芯材上の所定の位置に塗工することができる。塗工質量(単位面積当たりのペースト質量)は、NV値および電池仕様等に応じて適宜変更することができる。
3.乾燥工程(S03)
乾燥工程では、塗膜を乾燥させることにより、負極合材層を形成する。このとき本実施形態では、意図的にバインダマイグレーションを発生させ、ジエン系ゴムバインダの分布を制御する。
乾燥には、たとえば熱風乾燥炉等を使用できる。バインダマイグレーションは、熱風温度、風量、炉長等によって制御することができる。熱風温度は、たとえば50〜100℃程度である。熱風温度が高くなるほど、バインダマイグレーションが顕著になり、前述のm2/m1がより大きな値となり得る。また負極合材ペーストのNV値が大きな値となるほど、バインダマイグレーションが顕著になる。これらの制御因子は、塗膜の塗工質量等に応じて、m2/m1が1を超えるように、適宜調整される。好ましくはこの際に、m2/m1が1.5以上5以下となるように、各種条件が調整される。
4.圧縮工程(S04)
圧縮工程では、乾燥後の負極合材層を圧縮して、負極合材層の厚さを調整する。たとえばロール圧延機等を用いて、負極合材層を圧縮することができる。圧縮工程は、後述の表面酸化工程の後に行われてもよい。
5.表面酸化工程(S05)
表面酸化工程では、負極合材層の表面に酸化処理を施す。これにより、ジエン系ゴムバインダの主鎖に含まれるC=C結合が酸化される。処理方法としては、たとえば、コロナ放電を照射する方法、紫外線を照射する方法、プラズマを照射する方法等が挙げられる。これらの方法で生成されるオゾンは強い酸化作用を有し、ジエン系ゴムバインダのC=C結合を酸化すると考えられる。したがって、オゾンを含有するガスに、負極合材層の表面を直接暴露することによっても、負極合材層の表面近傍に存在するジエン系ゴムバインダのC=C結合を酸化することができる。
紫外線を照射する方法を採用する場合、その波長は、たとえば185nmとすることができる。上記の方法のうち、本実施形態の処理方法としては、コロナ放電を照射する方法が特に好ましい。この方法によれば、負極合材層の表面から1μm程度までの深さ範囲において、局所的にジエン系ゴムバインダを酸化することができる。
負極合材層の表面にコロナ放電を照射する方法を採用する場合、コロナ放電のエネルギを、1質量%のジエン系ゴムバインダ当たり、1000kJ/m2以上4800kJ/m2以下とするとよい。本発明者の検討によれば、この条件において、負極合材層の表面近傍に存在するジエン系ゴムバインダを適度に酸化することができる。すなわち、この条件において、前述のn3/n2を1未満に調整しやすい。コロナ放電のエネルギは、1質量%のジエン系ゴムバインダ当たり、1400kJ/m2以上4800kJ/m2以下であってもよいし、2500kJ/m2以上4800kJ/m2以下であってもよい。これらの条件でコロナ放電を照射することにより、たとえばn3/n2を0.5以下に調整することもできる。
その後、スリッタ等を用いて、負極合材層および負極集電芯材を所定の寸法に裁断する。以上より、たとえば図3に示す負極20が完成する。
〔正極製造工程(S20)〕
正極製造工程では、たとえば図5に示す正極10が製造される。正極10の製造方法は特に限定されない。正極10は、たとえば次のようにして製造される。
(1)プラネタリミキサ等を用いて、正極活物質、導電材、バインダおよび溶媒を混練することにより、正極合材ペーストを調製する
(2)ダイコータ等を用いて、正極合材ペーストを正極集電芯材上の所定の位置に塗工し、乾燥させる。これにより正極合材層が形成される
(3)ロール圧延機等を用いて、正極合材層を圧縮し、正極合材層の厚さを調整する
(4)スリッタ等を用いて、正極合材層および正極集電芯材を所定の寸法に裁断する。
〔電極体製造工程(S30)〕
電極体製造工程では、たとえば図2に示す電極体80が製造される。先ず、セパレータ40を挟んで、正極10と負極20とを積層し、巻回軸Awの周りにこれらを巻回する。これにより楕円状の巻回体が得られる。さらに平板プレス機等を用いて、巻回体をプレス成形する。これにより、扁平状の外形を呈する電極体が得られる。
〔ケース収容工程(S40)〕
ケース収容工程では、図1に示すように、電極体80が電池ケース50に収容される。先ず、蓋54に設けられた正極端子70および負極端子72に、電極体80を接続する。PE製の包装材(図示せず)を電極体80に被せる。ケース本体52に電極体80を挿入し、たとえばレーザ溶接によって、ケース本体52と蓋54との嵌合部分を接合する。
〔注液工程(S50)〕
注液工程では、電池ケースに電解液が注入される。電解液は、たとえば電池ケースに設けられた注液口(図示せず)から注入される。
注液後、栓等で注液口が封止され、電池ケース50が密閉される。以上より、本実施形態に係る非水電解液二次電池が完成する。
以上に説明した本実施形態に係る非水電解液二次電池は、入出力特性に優れることから、車両用の電源として好適である。特に低温での入力特性が重視されるハイブリッド車両用の電源に好適である。
また上記の実施形態では、角形電池を例示したが、本実施形態は円筒形電池、ラミネート式電池にも適用可能である。電極体も巻回式の電極集合体に限られず、積層式(スタック式)の電極集合体とすることもできる。
以下、実施例を用いて本実施形態を説明するが、本実施形態はこれらに限定されるものではない。
〔負極の製造〕
以下のようにして、試料No.1〜13に係る負極を製造した。後述の表1において、たとえば「8*」のように試料No.に「*」が付された試料が比較例であり、それ以外が実施例である。
〔試料No.1〕
1.負極製造工程(S10)
以下の材料を準備した
負極活物質:炭素被覆球形化天然黒鉛(BET 約6m2/g)
増粘材 :CMC
ジエン系ゴムバインダ:SBR
溶媒 :水
負極集電芯材:Cu箔(厚さ 10μm)。
ここで「炭素被覆球形化天然黒鉛」とは、球形化した天然黒鉛粒子を無定形炭素で被覆した複合粒子を示している。「BET」はBET法で測定された比表面積を示している。
1−1.ペースト調製工程(S01)
プラネタリミキサの混合容器に、負極活物質、CMC、SBRおよび水を投入し、所定時間に亘って混練した。これによりNV値が58質量%である負極合材ペーストを調製した。負極合材ペーストにおいて、固形分の配合(質量比)は、負極活物質:CMC:SBR=97.5:1.0:1.5とした。
1−2.塗工工程(S02)
ダイコータを用いて、上記で得た負極合材ペーストを負極集電芯材の両主面上の所定の位置に塗工した。これにより塗膜を形成した。
1−3.乾燥工程(S03)
続いて熱風乾燥炉に、塗膜および負極集電芯材を投入し、バインダマイグレーションを生じさせつつ、塗膜を乾燥させた。これにより負極合材層を形成した。このとき熱風温度は50℃に設定した。
1−4.圧縮工程(S04)
ロール圧延機を用いて、負極合材層を圧縮し、その厚さを調整した。負極合材層の厚さは、35μmとした。
1−5.表面酸化工程(S05)
コロナ処理装置を用いて、負極合材層の表面にコロナ放電を照射した。コロナ放電のエネルギは、1質量%のSBR当たり、2500kJ/m2とした。これにより、負極合材層の表面近傍に存在するSBRのC=C結合を酸化した。
その後、スリッタを用いて、負極合材層および負極集電芯材を所定の寸法に裁断した。以上より、図3に示す負極20を得た。
〔試料No.2〜13〕
表1に示すように、各種製造条件を変更することを除いては、試料No.1と同様にして、試料No.2〜13に係る負極を製造した。表1中、No.8*、9*および11*では、コロナ処理すなわち第4工程を実施していない。
Figure 0006264320
〔負極合材層の評価〕
前述の方法に従って、負極合材層の厚さ方向断面、ならびに負極合材層の表面において、EPMAを行うことにより、「m2/m1」および「n3/n2」を算出した。結果を表1に示す。
〔非水電解液二次電池の製造〕
以下のようにして、上記で得た各試料に係る負極を用いて、非水電解液二次電池を製造した。
2.正極製造工程(S20)
以下の材料を準備した
正極活物質:LiNi1/3Co1/3Mn1/32
導電材 :AB
結着材 :PVDF
溶媒 :NMP
正極集電芯材:Al箔(厚さ 15μm)。
プラネタリミキサの混合容器に、正極活物質、AB、PVDFおよびNMPを投入し、所定時間に亘って混練した。これにより正極合材ペーストを調製した。正極合材ペーストにおいて固形分の配合(質量比)は、正極活物質:AB:PVDF=90:8:2とした。
ダイコータを用いて、正極合材ペーストを正極集電芯材の両主面上の所定位置に塗工した。塗膜を乾燥させることにより、正極合材層を形成した。ロール圧延機を用いて、正極合材層を圧延し、厚さを調整した。スリッタを用いて、正極合材層および正極集電芯材を所定の寸法に裁断した。こうして図5に示す正極10を得た。
3.電極体製造工程(S30)
PPの微多孔膜およびPEの微多孔膜が、PP/PE/PPの順に積層された3層構造を有するセパレータ基材(厚さ 20μm)を準備した。セパレータ基材の表面に、アルミナ粒子とアクリル系樹脂とを含有するペーストを塗工し、乾燥させることにより、耐熱層を形成した。これによりセパレータを得た。
巻取り装置を用いて、図2に示すように、セパレータ40を挟んで、正極10と負極20とを積層し、巻回軸Awの周りに巻回した。これにより楕円状の巻回体を得た。平板プレス機を用いて、巻回体をプレス成形した。これにより扁平状の電極体80を得た。
電極体を製造する際、負極合材層の密着性も評価した。結果を表1に示す。表1中「H」は密着性が高く良好であることを示し、「L」は密着性が低く、巻回時等に合材が脱落したことを示している。
4.ケース収容工程(S40)
図1に示すように、正極端子70および負極端子72が設けられた蓋54と、ケース本体52とからなる電池ケース50を準備した。正極端子70および負極端子72と、電極体80とを接続した。PE製の包装材を電極体80に被せた。さらにケース本体52に電極体80を挿入し、レーザ溶接により、ケース本体52と蓋54との嵌合部を接合した。
5.注液工程(S50)
体積比でEC:DMC:EMC=3:4:3となるように、これらの非プロトン性溶媒を混合した。これにより混合溶媒を得た。混合溶媒に、LiPF6をその濃度が1.0mоl/Lとなるように溶解させた。こうして電解液を調製した。
電池ケースの注液口から、所定量の電解液を注入した。栓で注液口を封止し、電池ケースを密閉した。以上より、試料No.1〜13に係る負極を用いた非水電解液二次電池(定格容量 4Ah)をそれぞれ製造した。
〔電池性能の評価〕
以下のようにして、上記で得た各電池を評価した。
1.電池容量の測定
次の充放電条件で電池の初期容量(放電容量)を測定した
測定温度 :25℃
CCCV充電:CC電流=2.8A;CV電圧=4.1V;総充電時間=3時間
CCCV放電:CC電流=2.0A;CV電圧=3.0V;総放電時間=4時間。
2.低温パルスサイクル試験
以下の手順に従って限界電流を測定した。結果を表1および図8に示す。限界電流が大きいほど、低温での入力特性が良好であることを示している。
(1)25℃において、電池の充電深度を60%に調整する
(2)−10℃に設定されたチャンバ内に電池を配置し、以下の条件でパルスサイクルを繰り返す
パルス充電条件:充電電流(64A)×時間(20秒間);上限電圧=4.15V
パルス放電条件:放電電流(64A)×時間(20秒間);下限電圧=3.00V
(3)50サイクル経過時点で、上記「1.電池容量の測定」と同様にして、サイクル後容量を測定する。サイクル後容量を初期容量で除することにより、容量維持率を算出する
(4)容量維持率が98%以上の場合は、上記「パルス充電条件」において充電電流を2A上昇させる。たとえば64A+2A=66Aとする。この条件で、さらに50サイクルを実行する。この操作を容量維持率が98%を下回るまで繰り返す。容量維持率が98%を下回った時点の充電電流を「限界電流」とする。
3.常温IV抵抗の測定
以下の手順に従って、常温におけるIV抵抗を測定した。結果を表1および図9に示す。IV抵抗が低いほど、常温における出力特性が良好であることを示している。
(1)25℃において、電池の充電深度を60%に調整する
(2)25℃において、125A×10秒間のパルス放電を行い、電圧降下量を測定する
(3)電圧降下量を電流(125A)で除することにより、IV抵抗を算出する。
4.高温保存試験
以下の手順に従って、高温保存後の容量維持率を測定した。結果を表1および図10に示す。容量維持率が高いほど、保存後の入出力特性が良好であることを示している。
(1)CCCV充電(CC電流=2.8A;CV電圧=3.88V;総充電時間=2時間)により、電池を充電する
(2)60℃に設定されたチャンバ内に電池を配置し、30日間保管する
(3)30日経過後、チャンバから電池を取り出し、上記「1.電池容量の測定」と同様にして、回復容量(復帰容量)を測定する
(4)回復容量を初期容量で除することにより、容量維持率を算出する。
〔結果と考察〕
表1から、m2/m1が1よりも大きく(すなわち第2領域におけるSBR存在量が、第1領域におけるSBR存在量よりも多く)、なおかつn3/n2が1未満である(すなわち第3領域には、主鎖のC=C結合が酸化されたSBRが含まれる)試料は、かかる条件を満たさない試料に比し、優れた入出力特性を示すことが分かる。
こうした結果となった理由は、以下の(1)〜(3)の相乗によると推定される。
(1)第1領域のSBR含有量を低減することにより、負極合材層と負極集電芯材との間で、電子の授受が容易となり、常温での入出力特性が向上している
(2)第2領域にSBRを多く配分することにより、高温保存時、負極活物質と電解液との副反応が抑制され、保存後においても入出力特性の低下が抑制されている。
(3)第3領域においてSBRのC=C結合を酸化し、バインダマイグレーションにより生じたSBR膜にクラックを入れることによって、低温での入出力特性が顕著に向上している。
図8は、低温パルスサイクル試験結果を示すグラフである。図8中、横軸は表1中のn3/n2を示し、縦軸は限界電流を示している。図8から、n3/n2を1未満に制御することにより、限界電流を大きくできる、すなわち低温での入力特性を改善できることが分かる。さらにn3/n2が0.5以下である場合に、改善幅が特に大きいことが分かる。したがってn3/n2は、好ましくは0.5以下といえる。
図9は、常温IV抵抗の測定結果を示すグラフである。図9中、横軸は表1中のm2/m1を示し、縦軸はIV抵抗を示している。図9から、m2/m1を1よりも大きくすることにより、IV抵抗を低減できる、すなわち常温での出力特性を改善できることが分かる。さらにm2/m1が1.5以上である場合、改善幅が特に大きいことが分かる。
図10は、高温保存試験の結果を示すグラフである。図10中、横軸は表1中のm2/m1を示し、縦軸は容量維持率を示している。図10から、m2/m1を1より大きくすることにより、容量維持率を改善できる、すなわち保存後の出力特性を改善できることが分かる。さらにm2/m1が1.5以上である場合、改善幅が特に大きいことが分かる。
以上より、m2/m1は、好ましくは1.5以上といえる。ただし、表1から分かるようにm2/m1が6である試料No.12では密着性の低下により、製造時に合材の脱落が起こっている。したがってm2/m1は、好ましくは6未満であり、より好ましくは5以下である。
今回開示された実施形態および実施例はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
2 ジエン系ゴムバインダ、2a C=C結合が酸化されたジエン系ゴムバインダ、10 正極、11 正極集電芯材、11a,21a 芯材露出部、12 正極合材層、20 負極、21 負極集電芯材、22 負極合材層、40 セパレータ、50 電池ケース、52 ケース本体、54 蓋、70 正極端子、72 負極端子、80 電極体、81 電解液、100 電池、Aw 巻回軸、R1 第1領域、R2 第2領域、R3 第3領域。

Claims (6)

  1. 負極集電芯材と、
    前記負極集電芯材上に形成された負極合材層と、を備え、
    前記負極合材層は、ジエン系ゴムバインダを含有し、
    前記負極合材層の厚さ方向断面において、前記負極合材層を厚さ方向に3等分し、前記負極集電芯材側から第1領域、第2領域および第3領域とするとき、
    前記第2領域における前記ジエン系ゴムバインダの存在量は、前記第1領域における前記ジエン系ゴムバインダの存在量よりも多く、
    前記第1領域、前記第2領域および前記第3領域のうち前記第3領域のみに、炭素−炭素二重結合が酸化された前記ジエン系ゴムバインダが含まれる、非水電解液二次電池。
  2. 前記第1領域における前記ジエン系ゴムバインダの存在量をm1とし、
    前記第2領域における前記ジエン系ゴムバインダの存在量をm2とするとき、
    m2/m1が1.5以上5以下である、請求項1に記載の非水電解液二次電池。
  3. 前記第2領域において、前記ジエン系ゴムバインダに由来する炭素−炭素二重結合の単位断面積当たりの存在量をn2とし、
    前記第3領域の表面において、前記ジエン系ゴムバインダに由来する炭素−炭素二重結合の単位面積当たりの存在量をn3とするとき、
    n3/n2が0.01以上0.5以下である、請求項1または請求項2に記載の非水電解液二次電池。
  4. 前記負極合材層は、前記ジエン系ゴムバインダを1.5質量%以上2.0質量%以下含有する、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の非水電解液二次電池。
  5. ジエン系ゴムバインダおよび溶媒を含有する負極合材ペーストを調製するペースト調工程と、
    前記負極合材ペーストを負極集電芯材上に塗工することにより、塗膜を形成する塗工工程と、
    前記塗膜を乾燥させることにより、前記ジエン系ゴムバインダが表面側に偏析した負極合材層を形成する乾燥工程と、
    前記負極合材層の前記表面に、前記ジエン系ゴムバインダの炭素−炭素二重結合を酸化する処理を施す表面酸化工程と、を備え
    前記表面酸化工程を経た前記負極合材層の厚さ方向断面において、前記負極合材層を厚さ方向に3等分し、前記負極集電芯材側から第1領域、第2領域および第3領域とするとき、
    前記第2領域における前記ジエン系ゴムバインダの存在量は、前記第1領域における前記ジエン系ゴムバインダの存在量よりも多く、
    前記第1領域、前記第2領域および前記第3領域のうち前記第3領域のみに、炭素−炭素二重結合が酸化された前記ジエン系ゴムバインダが含まれる、非水電解液二次電池の製造方法。
  6. 前記表面酸化工程では、前記負極合材層の前記表面にコロナ放電を照射する、請求項5に記載の非水電解液二次電池の製造方法。
JP2015082602A 2015-04-14 2015-04-14 非水電解液二次電池およびその製造方法 Active JP6264320B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015082602A JP6264320B2 (ja) 2015-04-14 2015-04-14 非水電解液二次電池およびその製造方法
US15/081,190 US10305109B2 (en) 2015-04-14 2016-03-25 Nonaqueous electrolyte secondary battery and method of manufacturing the same
KR1020160043432A KR101799669B1 (ko) 2015-04-14 2016-04-08 비수 전해액 이차 전지 및 그 제조 방법
CN201610223978.3A CN106058261B (zh) 2015-04-14 2016-04-12 非水电解质二次电池及其制造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015082602A JP6264320B2 (ja) 2015-04-14 2015-04-14 非水電解液二次電池およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016201338A JP2016201338A (ja) 2016-12-01
JP6264320B2 true JP6264320B2 (ja) 2018-01-24

Family

ID=57129410

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015082602A Active JP6264320B2 (ja) 2015-04-14 2015-04-14 非水電解液二次電池およびその製造方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US10305109B2 (ja)
JP (1) JP6264320B2 (ja)
KR (1) KR101799669B1 (ja)
CN (1) CN106058261B (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6828634B2 (ja) 2017-08-08 2021-02-10 トヨタ自動車株式会社 負極の製造方法
JP6699689B2 (ja) * 2018-06-27 2020-05-27 トヨタ自動車株式会社 負極の製造方法、負極および非水電解液二次電池
CN112930611A (zh) * 2018-12-28 2021-06-08 松下知识产权经营株式会社 电池以及电池的制造方法
DE102019210865B3 (de) * 2019-07-23 2020-12-31 Vitesco Technologies Germany Gmbh Verfahren zur Herstellung einer Polymerschicht auf einer Komposit-Elektrodenschicht
JPWO2021186864A1 (ja) * 2020-03-19 2021-09-23
US11916238B2 (en) 2021-03-12 2024-02-27 Lg Energy Solution, Ltd. Electrode and method for manufacturing the same

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04342966A (ja) 1991-05-21 1992-11-30 Toshiba Battery Co Ltd 非水溶媒二次電池
JPH07183027A (ja) * 1993-12-22 1995-07-21 Sony Corp 非水電解液二次電池の製造方法
JP2000294229A (ja) 1999-04-08 2000-10-20 Matsushita Electric Ind Co Ltd 非水電解液二次電池
JP5261961B2 (ja) * 2007-04-06 2013-08-14 トヨタ自動車株式会社 二次電池用正極、二次電池用負極、二次電池、及び車両
JP2009230862A (ja) * 2008-03-19 2009-10-08 Panasonic Corp 非水電解液二次電池用電極板の製造方法
US8900747B2 (en) * 2010-08-25 2014-12-02 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Method for producing battery electrode
DE112011105726T5 (de) 2011-10-11 2014-07-10 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Nichtwässrige Sekundärbatterie
KR101733744B1 (ko) * 2012-01-17 2017-05-25 삼성에스디아이 주식회사 리튬 이차 전지용 전극 및 이를 포함하는 리튬 이차 전지
JP6523608B2 (ja) * 2013-03-26 2019-06-05 株式会社東芝 非水電解質二次電池用電極、非水電解質二次電池及び電池パック
JP2017021888A (ja) * 2013-11-25 2017-01-26 日産自動車株式会社 非水電解質二次電池用負極の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
US10305109B2 (en) 2019-05-28
CN106058261A (zh) 2016-10-26
KR20160122644A (ko) 2016-10-24
US20160308214A1 (en) 2016-10-20
KR101799669B1 (ko) 2017-11-20
JP2016201338A (ja) 2016-12-01
CN106058261B (zh) 2019-06-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6264320B2 (ja) 非水電解液二次電池およびその製造方法
US10644354B2 (en) Method of manufacturing nonaqueous electrolyte secondary battery and nonaqueous electrolyte secondary battery
KR101998265B1 (ko) 비수 전해질 이차 전지 및 그 제조 방법
JP2010267540A (ja) 非水電解質二次電池
KR101944443B1 (ko) 비수 전해질 이차 전지, 상기 비수 전해질 이차 전지에 사용되는 전극체, 및 상기 전극체의 제조방법
WO2010110290A1 (ja) リチウム二次電池用非水電解液
JP5625328B2 (ja) 非水電解質二次電池用集電体およびこれを用いた負極
CN106133952B (zh) 非水电解质二次电池
JP2015037008A (ja) 非水電解質二次電池用の電極活物質層とその製造方法
JP2013114848A (ja) リチウムイオン二次電池とその製造方法
JP2011192561A (ja) 非水電解液二次電池の製造方法
JP7205717B2 (ja) 正極
KR101808402B1 (ko) 비수 전해질 2차 전지용 전극 및 그 제조 방법
EP2846383A1 (en) Conductive material for secondary battery and electrode for lithium secondary battery comprising same
KR101556486B1 (ko) 비수 전해질 2차 전지
JP2019040721A (ja) リチウムイオン二次電池
JP6233348B2 (ja) 非水電解質二次電池およびその製造方法
WO2014002561A1 (ja) 非水電解質二次電池
JP6274532B2 (ja) 非水電解質二次電池の製造方法
JP2015056311A (ja) 非水電解質二次電池の製造方法
JP2013109931A (ja) 非水電解質二次電池用の電極、及び非水電解質二次電池
JP6613952B2 (ja) 正極活物質、及びそれを用いた正極ならびにリチウムイオン二次電池
JP2014229554A (ja) 二次電池およびその製造方法
JP6245470B2 (ja) 二次電池の製造方法
JP2019091624A (ja) 非水電解質二次電池の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160824

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170525

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170530

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170712

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171121

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171204

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6264320

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250