JP6263865B2 - 着脱装置およびロボット - Google Patents
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Description
特許文献1に記載のエンドエフェクターをロボットアームから取り外して、他のエンドエフェクターに交換する際には、エンドエフェクターとは別途に設けられた専用の取り外し工具(ストックピン)を用いて、その取り外し作業を行なっていた。このため、ロボットシステムとしての構造(構成)が、取り外し工具を有している分、複雑となるという問題が生じる。また、仮に取り外し工具を紛失してしまった場合、取り外し作業が困難となる、または、不可能となるという問題も生じる。さらに、ロボットシステムを構築する際のコストが増大するという問題も生じる。
本発明の着脱装置は、2つの構造体同士を着脱自在に装着する着脱装置であって、
前記2つの構造体のうちの一方の構造体に固定され、板状をなすベースと、
前記ベースに該ベースの面方向に沿って移動可能に支持され、他方の構造体と係合する少なくとも1つの係合部材と、
前記係合部材を前記他方の構造体と係合する係合方向に向かって付勢する付勢部材と、
前記係合部材を前記係合方向と反対方向に移動させて、2つの構造体同士を装着した装着状態を解除する操作を行なう操作レバーを有する解除機構とを備えることを特徴とする。
これにより、簡単な操作で、2つの構造体同士の着脱を容易に行なうことができる。
これにより、装着状態が確実に維持され、よって、一方の構造体に対して他方の構造体が離脱するのが確実に防止される。
本発明の着脱装置では、前記ベースは、前記突出部が挿通する挿通孔を有するのが好ましい。
これにより、係合部材と突出部とが係合することができる。
これにより、係合部材が突出部と安定して係合することができ、よって、その係合状態が維持され易くなる。
本発明の着脱装置では、前記付勢部材は、前記ガイド溝に前記係合部材とともに挿入された圧縮コイルバネであるのが好ましい。
これにより、圧縮コイルバネとして外径が比較的小さいものを用いることができ、よって、着脱装置の小型化に寄与する。
これにより、装着状態を安定して維持することができる。
本発明の着脱装置では、前記解除機構は、前記係合部材の全てと連結して、一括して移動させるリンク機構を有するのが好ましい。
これにより、装着状態を解除する操作を迅速に行なうことができる。
これにより、できる限り小さい力で操作レバーを操作して、係合部材を容易かつ確実に移動させることができる。
本発明の着脱装置では、前記操作レバーは、前記ベースの一方の面に配置され、前記リンク機構は、前記ベースの他方の面に配置されているのが好ましい。
これにより、例えば解除機構のメンテナンスが行ない易くなる。
前記着脱装置を介して着脱自在に装着される2つの構造体とを備え、
前記2つの構造体のうちの一方の構造体がロボットアームであり、他方の構造体がエンドエフェクターであることを特徴とする。
これにより、簡単な操作で、2つの構造体同士の着脱を容易に行なうことができる。
図1は、本発明のロボットを人間型双腕ロボットに適用した場合の実施形態を示す斜視図、図2は、図1に示すロボットのアームに装着されるエンドエフェクターの側面図、図3は、図2に示すエンドエフェクターの斜視図、図4は、本発明の着脱装置の実施形態を示す斜視図、図5および図6は、それぞれ、図4に示す着脱装置の表側の内部構造の離脱、装着の作動状態を示す斜視図、図7および図8は、それぞれ、図4に示す着脱装置の裏側の内部構造の離脱、装着の作動状態を示す斜視図、図9は、本発明の着脱装置にエンドエフェクターが装着された状態を示す斜視図、図10は、図9に示す状態の部分縦断面図、図11は、図9に示す状態から離脱可能な状態となったときの部分縦断面図である。
胴部101の背面側には、後方に向かって臨む液晶モニターを有する画像表示装置101bが配置されている。液晶モニターは、例えばロボット100の現在の状態を表示することができる。また、液晶モニターは、タッチパネル機能を有しており、ロボット100に対する動作の設定を行なう操作部としても用いられる。
また、ロボット100は、その頭部に当たる部分に、CCD(Charge Coupled Device)、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等を有する電子カメラ105と、信号灯106とを備えている。電子カメラ105は、例えば、作業用テーブル上の組立部品等を撮像することができる。信号灯106は、例えば、赤色の光、黄色の光、青色の光をそれぞれ発するLEDを有し、これらのLEDがロボット100の現在の状態に応じて適宜選択されて発光する。
本体部201は、外形形状がほぼ直方体状をなし、その内部に各フィンガー202を駆動させる駆動機構204が内蔵されている。
また、ガイドピン206の突出長さは、端子205の突出長さよりも長い。これにより、エンドエフェクター20と着脱装置1との位置決めが行われてから、端子205の電気的な接触が行われる。これにより、エンドエフェクター20を着脱装置1に装着する際に、端子205が着脱装置1で不本意に押圧されて変形してしまうのを確実に防止することができる。
ベース2は、係合機構11、解除機構12、回路基板13および蓋体14を支持する板部材である。このベース2は、アーム102のアーム本体102eの先端面に固定される。なお、この固定方法としては、特に限定されず、例えば、ネジ止めによる方法等が挙げられる。そして、装着状態では、ベース2の表側の面21がエンドエフェクター20の本体部201の基端面201a側に対向する。
ベース2は、四角形状をなす板状の母材に機械加工を施して得られたものであり、4つの辺のうちの1つの辺にその方向に沿って形成された欠損部23を有している。また、各角部には、それぞれ、面取りまたは丸み付けが施されている。
さらに、ベース2の表側の面21には、エンドエフェクター20の各ガイドピン206が挿入されるガイド孔29が形成されている。これにより、着脱装置1とエンドエフェクター20との位置決めが行われる。
ベース2の構成材料としては、特に限定されず、例えば、アルミニウムやその合金等の各種金属材料を用いることができる。
係合部材3は、ベース2の各ガイド溝25にそれぞれ挿入され、当該ガイド溝25に沿って、すなわち、ベース2の面方向に沿って移動可能に支持されている。これにより、係合部材3は、装着状態でエンドエフェクター20の突出部203と係合する係合位置(図7、図10参照)と、その係合が解除される係合解除位置(図5、図8、図11参照)とに移動することができる。
なお、係合部材3の設置数は、本実施形態ではエンドエフェクター20の突出部203に対応して2つであるが、これに限定されず、例えば、突出部203の設置数に対応すれば1つまたは3つ以上であってもよい。
係合部材3を付勢する付勢部材としては、本実施形態では圧縮コイルバネ4であったが、これに限定されず、例えば、引張りコイルバネ等であってもよい。
なお、圧縮コイルバネ4の設置に関して、本実施形態では1つの係合部材3に対して2つ並べて配置とあるが、これに限定されず、設置されている係合部材3はすべて結合されており、どれか一方の係合部材3に対して付勢すると、すべての係合部材3に対してその付勢力が伝わるため、圧縮コイルバネ4は着脱装置1内に少なくとも1つ以上あればよい。
以上のような構成の係合機構11の作動について説明する。
図5〜図9に示すように、解除機構12は、装着状態を解除して離脱可能状態とする操作を行なう操作レバー(解除操作レバー)5と、2つの係合部材3を連結するリンク機構6とを有している。
この操作レバー5は、ベース2の裏側の面22に形成された凹部27に移動可能に配置されている。そして、操作レバー5を移動操作することにより、その操作力がリンク機構6を介して各係合部材3に伝達されることとなる。なお、操作レバー5の一端部は、当該操作レバー5を移動操作する際に押圧される押圧部53として機能する。
また、エレメント62の他端部は、他方の係合部材3に連結部124を介して連結されている。連結部124は、回動可能な回動支持部となっている。また、エレメント62は、その長手方向の中央部が連結部125を介してベース2と連結されている。この連結部125も、回動可能な回動支持部となっている。
以上のような構成の解除機構12の作動について説明する。
このように各係合部材3が係合解除位置に移動することにより、エンドエフェクター20が着脱装置1から離脱可能な離脱可能状態とすることができる(図10参照)。
解除機構12を構成する各部材の構成材料としては、特に限定されず、例えば、ステンレス鋼等の各種金属材料を用いることができる。
この回路基板13は、導体パターン(図示せず)が形成された基板131と、基板131に支持された複数本の端子132とを有している。これらの端子132は、装着状態でエンドエフェクター20の端子205と電気的に接続される。これにより、前述したように、駆動機構204に電力が供給されて、当該駆動機構204が作動することができる。
また、蓋体14には、ベース2の貫通孔24やガイド孔29、その他、回路基板13の端子132等が露出する開口部141が複数設けられている。これらの開口部は、それぞれ、蓋体14を貫通して形成された貫通孔や、欠損して形成された欠損部で構成されている。
以上、本発明の着脱装置およびロボットを図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、着脱装置およびロボットを構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
また、ロボットは、前記実施形態では2本のアームを備える人間型双腕ロボットであったが、これに限定されず、例えば、アームの本数としては、1本または3本以上であってもよい。
また、ロボットとしては、人間型のロボットの他に、クレーン等のような建設機械や、エレベーター、エスカレーター等のような不動産に設置される装置であってもよい。
また、エンドエフェクターは、対象物を挟持するよう構成されたものに限定されず、例えば、対象物を吸引するよう構成されたものであってもよい。
Claims (10)
- 2つの構造体を着脱可能に装着する着脱装置であって、
前記2つの構造体のうちの一方の構造体に固定され、板状をなすベースと、
前記ベースに前記ベースの面方向に沿って移動可能に支持され、他方の構造体と係合す
る第1の係合部材と、
前記ベースに設けられており、前記第1の係合部材が配置され、前記第1の係合部材を
案内する第1のガイド溝と、
前記第1のガイド溝に設けられた少なくとも1つの隔壁と、
前記第1の係合部材とともに前記第1のガイド溝に前記隔壁を挟んで配置され、前記第
1の係合部材を前記他方の構造体と係合する係合方向に向かって付勢する2つ以上の圧縮
コイルバネと、
前記第1の係合部材を前記第1の係合部材と前記他方の構造体との係合を解除する位置
まで移動させる操作レバーを備えることを特徴とする着脱装置。 - 前記第1の係合部材は、前記ベースの面方向に対して傾斜し、前記他方の構造体に設け
られた突出部と互いに係合し合う係合面を有する請求項1に記載の着脱装置。 - 前記ベースは、前記突出部が挿通する挿通孔を有する請求項2に記載の着脱装置。
- 前記第1のガイド溝は、前記ベースに前記第1のガイド溝の延在方向と第2のガイド溝
の延在方向が平行となるよう配置されている請求項1ないし3のいずれか1項に記載の着
脱装置。 - 前記第2のガイド溝に配置され前記他方の構造体と係合する第2の係合部材を有し、前記第1の係合部材が前記他方の構造体と係合する係合方向と前記第2の係合部材が前記他方の構造体と係合する係合方向が逆方向である請求項4に記載の着脱装置。
- 前記操作レバーは、前記第1の係合部材と前記第2の係合部材を一括して移動させるリ
ンク機構と接続されている請求項5に記載の着脱装置。 - 前記操作レバーと前記リンク機構とによりトグル機構が構成される請求項6に記載の着
脱装置。 - 前記操作レバーは、前記ベースの一方の面に配置され、前記リンク機構は、前記ベース
の他方の面に配置されている請求項6または7に記載の着脱装置。 - 前記操作レバーは、前記一方の構造体を先端方向から見たとき、前記2つの構造体が装
着状態のときに前記一方の構造体の輪郭から突出しておらず、前記2つの構造体の装着状
態が解除されたときに前記一方の構造体の輪郭から突出する請求項6ないしは8のいずれ
かに記載の着脱装置。 - 請求項1ないし9のいずれか1項に記載の着脱装置と、
前記着脱装置を介して着脱可能に装着される2つの構造体とを備え、
前記2つの構造体のうちの一方の構造体がロボットアームであり、他方の構造体がエン
ドエフェクターであることを特徴とするロボット。
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