JP6263351B2 - セラミックス焼結体およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、セラミックス焼結体およびその製造方法に関する。
未焼結のセラミックス成形体同士を、当該セラミックスと同組成のスラリーを接合材として接合させたうえで焼結して一体化させることによりセラミックス焼結体を製造する方法が提案されている(特許文献1参照)。
特開平06−191959号公報
しかし、当該手法によれば、焼結体においてもとは成形体同士の接合界面であった箇所に隙間が存在するため、当該箇所の強度が局所的に低下する。
そこで、本発明は、セラミックス成形体同士が接合されたことに由来する強度低下の低減が図られているセラミックス焼結体およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下の[1]〜[3]のセラミックス焼結体の製造方法を提供する。
[1]同一組成の複数のセラミックス成形体を準備する工程と、
前記複数のセラミックス成形体のうち少なくとも1つに、前記複数のセラミックス成形体同士の接合領域から当該接合領域の境界まで連続する幅0.01〜0.5[mm]かつ当該幅の0.4〜1.0倍の深さの、屈曲箇所が存在しない曲線状の断面形状を有するような溝を形成する工程と、
前記複数のセラミックス成形体と同一組成のセラミックス粉末が分散されているスラリーを前記接合領域に付着させる工程と、
前記複数のセラミックス成形体同士を前記接合領域において接合させる工程と、
当該接合された前記複数のセラミックス成形体を焼結して一体化する工程と、を含むセラミックス焼結体の製造方法。
[2]前記接合領域における面積占有率が0.2〜45%になるように前記溝が形成される[1]記載の方法。
[3]前記複数のセラミックス成形体のうち少なくとも1つに形成された前記溝に由来する外部に連通する内部空間を有し、かつ、前記内部空間を画定する側壁に前記溝からはみ出した前記スラリーに由来する局所的な凸部が形成されている前記セラミックス焼結体を得ることを特徴とする[1]または[2]記載の方法
本発明の方法および当該方法により製造されたセラミックス焼結体によれば、セラミックス成形体同士の接合領域に付着されたスラリーに含まれる気泡を、溝を通じて当該接合領域の内側から外側に逃がすことができる。セラミックス成形体の接合体(接合成形体)が焼成過程において約20%収縮するが、溝が曲線状の断面形状を有する(屈曲箇所が存在しない)ため、当該屈曲箇所に対する応力の集中によって焼結体にクラックが発生する可能性の低減が図られる。このため、当該気泡に由来する隙間による強度低下度の低減が図られている。
セラミックス焼結体の製造方法に関する説明図。 溝が形成されたセラミックス成形体の上面図。 セラミックス成形体における溝形成態様に関する説明図。 溝が形成されたセラミックス成形体の断面図。 外部に連通する内部空間を有するセラミックス焼結体の構成説明図。
本発明の一実施形態としてのセラミックス焼結体の製造方法は、図1(1)〜(5)に概略的に示されている(1)成形体準備工程と、(2)溝形成工程と、(3)スラリー付着工程と、(4)接合工程と、(5)焼結工程と、を含んでいる。
(1)成形体準備工程
図(1)に示されているように、複数のセラミックス成形体C1およびC2が準備される。具体的には、アクリルエマルジョン等の適当なバインダが添加されたセラミックス粉末が、CIPまたは鋳込み等の一般的な手法にしたがって成形されることにより複数の成形体C1およびC2が準備される。複数の成形体C1およびC2が一の成形体から切り出されることにより準備されてもよい。
セラミックス粉末としては、アルミナ、マグネシア、スピネル、ジルコニア、イットリア等の酸化物、炭化珪素等の炭化物、窒化珪素、窒化アルミニウム等の窒化物等種々のセラミックスが適用できる。これらを複数用いた混合物、または必要に応じて焼結助剤等の上記以外の成分を含ませることも可能である。これらは市販のセラミックス粉末を用いることができる。平均粒径0.1〜2.0[μm]のセラミックス粉末が原料として用いられることが好ましい。
(2)溝形成工程
図1(2)に示されているように、複数のセラミックス成形体C1およびC2のうち少なくとも1つ(たとえば成形体C1)に、当該セラミックス成形体C1およびC2同士の接合領域から当該接合領域の境界まで連続するように溝Gが形成される。溝Gはフライス盤を用いたフェイスミル加工等の一般的方法により形成されうる。
たとえば、図2(a)に示されているように、矩形状のセラミックス成形体C1の上面(他方のセラミックス成形体C2との接合領域を構成する)に、上辺の一点と下片の一点とを結ぶように直線状に延在するN1本(図2ではN1=3)の縦溝G1と、左辺の一点と右片の一点とを結ぶように直線状に延在するN2本(図2ではN2=3)の横溝G2とが、溝Gとして形成される。図2(b)に示されているように、一方のセラミックス成形体C1の上面に縦溝G1が形成され、他方のセラミックス成形体C2の下面に横溝G2が形成されてもよい。溝Gは直線状ではなく、円弧状または波線状などの曲線状であってもよい。
セラミックス成形体C1の上面およびセラミックス成形体C2の下面の一方または両方に、製造対象であるセラミックス焼結体SCの内部空間を構成する凹部または溝部が形成されている場合、当該凹部に連続するように溝Gが形成されていてもよい。説明の簡単のため、セラミックス成形体C1およびC2の接合領域の境界のうち凹部との境界を「内縁」といい、その他の部分を「外縁」という。
たとえば、図3(a)左側に示されているように一のセラミックス成形体C1の上面中央に縦に延在する凹部R1と、当該凹部R1にのみ連続するように横に延在する溝G1が形成される。図3(a)右側に示されているように他のセラミックス成形体C2の下面中央に縦に延在する凹部R2と、凹部R2から離れて当該下面の境界に連続するように(溝G1と縦方向について同じ位置で)横に延在する溝G2が形成される。当該構成のセラミックス成形体C1およびC2が接合されることで、図3(b)に示されているようにセラミックス接合成形体Cにおいて凹部R1およびR2により縦に延在する内部空間R(または通路)が構成され、溝G1およびG2により接合領域(斜線部分)の外縁および内縁(または内部空間R)に連通する溝Gが構成される。
溝Gの断面形状は、屈曲箇所が存在しない曲線状に設計されている。たとえば、溝Gの断面形状は、円弧状(真円のほか楕円も含む。)(図4(a)参照)、二等辺三角形における頂点が丸みを帯びた二等辺状(図4(b)参照)または矩形における隅角部が丸みを帯びた3辺状(図4(c)参照)、または台形もしくは平行四辺形における隅角部が丸みを帯びた3辺状など、様々な形状が採用されうる。
接合領域における溝Gの面積占有率が0.2〜45%の範囲に含まれるように当該溝Gが形成される。溝Gは、その幅wが0.01〜0.5[mm]の範囲に収まり、その深さdが0.4w〜1.0wの範囲に収まるように設計される。
(3)スラリー付着工程
図1(3)に示されているように、複数のセラミックス成形体C1およびC2の接合領域にスラリーSを付着させる。スラリーSは、セラミックス成形体C1およびC2と同一組成のセラミックス粉末が分散されているように調整される。分散剤としては、ポリカルボン酸アンモニウム等の一般的なものが用いられる。スラリー付着方法としては、刷毛塗り、スプレー塗布または浸漬等の一般的手法が採用される。
(4)接合工程
図1(4)に示されているように、複数のセラミックス成形体C1およびC2を接合領域において接合させることで接合成形体Cが得られる。この際、接合領域を含む平面の法線方向について、セラミックス成形体C1およびC2に対して圧力が加えられてもよい。当該接合面同士が摺り合わせられるように、セラミックス成形体C1およびC2のうち一方または両方が動かされてもよい。
一のセラミックス成形体C1の一の面の全部と、他のセラミックス成形体C2の他の面の全部とが接合することにより接合領域が構成されていてもよく、一のセラミックス成形体C1の一の面の一部と、他のセラミックス成形体C2の他の面の一部または全部とが接合することにより接合領域が構成されていてもよい。たとえば、一のセラミックス成形体C1の上面に凹部R1が形成される一方(図3(a)左側参照)、他のセラミックス成形体C2の下面が平面である場合、セラミックス成形体C1およびC2の接合領域は、セラミックス成形体C1の上面領域(凹部R1を除く)と同じ形状になる。
(5)焼結工程
図1(5)に示されているように、接合成形体Cを焼結することにより一体化させてセラミックス焼結体SCが得られる。
(セラミックス焼結体の構成)
図3(a)に示されているように凹部R1およびR2が形成されているセラミックス成形体C1およびC2により構成された接合成形体Cが焼成されることにより、図5(a)に示されているように、当該凹部R1およびR2によって構成される外部に連通する内部空間Rを有するセラミックス焼結体SCが製造される。図5(b)に示されているように、内部空間Rを画定する焼結体SCの側壁には溝Gからはみ出したスラリーに由来する局所的な凸部Pが形成されている。
内部空間Rを画定する側壁に対するブラスト加工等の加工が困難である場合、このような凸部が残存するが、当該加工が可能である場合には凸部が除去されてもよい。内部空間Rの形状は焼結体SCの外部への連通箇所において断面積が小さいまたは幅狭である一方、焼結体SCの内部において断面積が大きいまたは幅広である場合、当該内部における凸部の除去加工は困難であるため、焼結体SCに凸部が残存する。
(実施例)
(実施例1)
バインダ(製品名:バインドセラム)が添加された市販のアルミナ粉末(平均粒径0.9[μm]、純度99.7%)が原料粉末としてCIP成形されることにより一の成形体が得られた。バインダの添加量は5質量%に調節された。当該一の成形体から略矩形板状の2つの成形体C1およびC2が切り出された。
図2(a)に示されているように一方の成形体C1の上面に溝Gが形成され、その幅wが0.01[mm]に調節され、その深さdが0.005[mm](=0.50w)に調節された。溝Gの断面形状は真円弧状に調節された。溝Gの接合領域における面積占有率は0.5%に調節された。
原料粉末と同じセラミックス粉末に対して、バインダに加えて分散剤およびイオン交換水が添加されることによりスラリーが調整された。接合成形体Cに対して、当該接合方向に0.005[kgf/cm2]の圧力が印加された。接合成形体Cが大気雰囲気で1500〜1650[℃]に含まれる温度で焼成されることにより実施例1のセラミックス焼結体SCが得られた。
(実施例2)
平均粒径2.0[μm]、純度95.0%のアルミナ粉末が原料粉末として用いられ、バインダの添加量が4質量%に調節された。溝Gの幅wが0.5[mm]に調節され、深さdが0.4[mm](=0.8w)に調節された。溝Gの断面形状は隅角部が丸みを帯びた矩形に調節された。溝Gの接合領域における面積占有率は40%に調節された。その他は実施例1と同様の条件下で実施例2のセラミックス焼結体SCが得られた。
(実施例3)
平均粒径0.1[μm]、純度99.9%のアルミナ粉末が料粉末として用いられ、バインダの添加量が8質量%に調節された。溝Gの幅wが0.2[mm]に調節され、深さdが0.2[mm](=1.0w)に調節された。溝Gの断面形状は隋円弧状に調節された。溝Gの接合領域における面積占有率は20%に調節された。接合成形体Cに対して当該接合方向に0.03[kgf/cm2]の圧力が印加された。その他は実施例1と同様の条件下で実施例3のセラミックス焼結体SCが得られた。
(実施例4)
平均粒径1.5[μm]、純度96.0%のアルミナ 平均粒径0.1[μm]、純度99.9%のアルミナ粉末が料粉末として用いられ、バインダの添加量が8質量%に調節された。溝Gの幅wが0.3[mm]に調節され、深さdが0.15[mm](=0.5w)に調節された。溝Gの断面形状は真円弧状に調節された。溝Gの接合領域における面積占有率は0.2%に調節された。接合成形体Cに対して、当該接合方向に0.055[kgf/cm2]の圧力が印加された。その他は実施例1と同様の条件下で実施例4のセラミックス焼結体SCが得られた。
(実施例5)
市販のジルコニア粉末(平均粒径0.5[μm])が原料粉末として用いられ、バインダ添加量が8質量%に調節された。溝Gの幅wが0.2[mm]に調節され、その深さdが0.14[mm](=0.7W)に調節された。溝Gの断面形状は頂点に丸みの帯びた二等辺三角形に調節された。溝Gの接合領域における面積占有率は45%に調節された。接合成形体Cに対して、当該接合方向に0.070[kgf/cm2]の圧力が印加された。接合成形体Cが大気雰囲気で1350〜1550[℃]に含まれる温度で焼成されることにより実施例5のセラミックス焼結体SCが得られた。
(実施例6)
市販の炭化珪素粉末(平均粒径1.0[μm])が原料粉末として用いられた。溝Gの幅wが0.01[mm]に調節され、その深さdが0.004[mm](=0.4w)に調節された。溝Gの断面形状は隅角部が丸みを帯びた台形に調節された。溝Gの接合領域における面積占有率は10%に調節された。接合成形体Cに対して、当該接合方向に0.016[kgf/cm2]の圧力が印加された。接合成形体Cが真空を含む非酸化雰囲気で1800〜2100[℃]に含まれる温度で焼成されることにより実施例6のセラミックス焼結体SCが得られた。
(試験方法)
各実施例の焼結体を対象として超音波デジタル映像探傷装置(SONIX社製)により得られた探傷画像のうち、傷部分(隙間部分)を除く部分の面積の当該探傷画像の全面積に対する比率が接合率として測定された。焼結体の曲げ強度(4点曲げ強度)が測定され、成形体がそのまま焼結されることにより得られた無垢の緻密質セラミックス焼結体の曲げ強度(たとえばアルミナは400[MPa]、ジルコニアは1000[MPa])を基準とする当該測定結果の低減度が測定された。30個の試料を対象とする当該低減度の測定結果のばらつきを表わす分散σが測定された。
表1には、各実施例のセラミックス焼結体についてもとになったセラミックス成形体およびそこに形成された溝の態様とともに、これらの測定結果がまとめて示されている。
表1から明らかなように、実施例1〜6のセラミックス焼結体の接合率は90〜100%であり、特に実施例3、4および6のセラミックス焼結体の接合率は96%以上と高い。実施例1〜6のセラミックス焼結体の無垢材に対する曲げ強度の低減率は10〜40%であり、特に実施例3、4および6のセラミックス焼結体の無垢材に対する曲げ強度の低減率は22%以下と低い。
(比較例)
(比較例1)
平均粒径1.0[μm]、純度99.7%のアルミナ粉末が原料粉末として用いられた。溝Gの幅wが5.0[mm]に調節され、深さdが2.5[mm]に調節された。溝Gの接合領域における面積占有率は40%に調節された。その他は実施例1と同様の条件下で比較例1のセラミックス焼結体SCが得られた。溝Gの幅wおよび深さdが大きすぎるため、これがスラリーにより充填されず、接合界面に隙間の存在が確認された。
(比較例2)
平均粒径0.5[μm]、純度90.0%のアルミナ粉末が原料粉末として用いられ、バインダの添加量が8質量%に調節された。溝Gの幅wが0.4[mm]に調節され、深さdが0.2[mm]に調節された。溝Gの断面形状は隋円弧状に調節された。溝Gの接合領域における面積占有率は70%に調節された。接合成形体Cに対して、当該接合方向に0.020[kgf/cm2]の圧力が印加された。その他は実施例1と同様の条件下で比較例2のセラミックス焼結体SCが得られた。溝Gの面積占有率が高いため、これがスラリーにより充填されず、接合界面に多数の隙間の存在が確認された。
(比較例3)
平均粒径2.0[μm]、純度98.0%のアルミナ粉末が原料粉末として用いられた。成形体C1およびC2のいずれにも溝Gは形成されず、接合成形体Cに対して、当該接合方向に0.070[kgf/cm2]の圧力が印加された。その他は実施例1と同様の条件下で比較例3のセラミックス焼結体SCが得られた。接合時に成形体C1およびC2の滑りが確認され、得られた焼結体SCの接合率、強度の低下が確認された。
(比較例4)
平均粒径0.8[μm]、純度95.5%のアルミナ粉末が原料粉末として用いられた。図2(b)に示されているように成形体C1およびC2のそれぞれに溝Gが形成され、その幅wが0.5[mm]に調節され、その深さdが0.25[mm]に調節された。溝Gの断面形状が二等辺三角形の二等辺形状(V字形状)に調節された。溝Gの接合領域における面積占有率は30%に調節された。接合成形体Cに対して、当該接合方向に0.008[kgf/cm2]の圧力が印加された。その他は実施例1と同様の条件下で比較例4のセラミックス焼結体SCが得られた。溝Gの断面形状が屈曲箇所を有するため、接合界面に隙間およびクラックが発生した。
(比較例5)
平均粒径1.2[μm]、純度98.0%のアルミナ粉末が原料粉末として用いられた。図2(b)に示されているように成形体C1およびC2のそれぞれに溝Gが形成され、その幅wが0.5[mm]に調節され、その深さdが5.0[mm]に調節された。溝Gの断面形状は隋円弧状に調節された。溝Gの接合領域における面積占有率は10%に調節された。接合成形体Cに対して、当該接合方向に0.010[kgf/cm2]の圧力が印加された。その他は実施例1と同様の条件下で比較例5のセラミックス焼結体SCが得られた。溝Gの深さdが大きく、アスペクト比の高い溝構造のため、溝Gを基点としたクラックが発生した。
(比較例6)
平均粒径0.8[μm]、純度95.0%のアルミナ粉末が原料粉末として用いられ、バインダの添加量が8質量%に調節された。溝Gの幅wが0.4[mm]に調節され、深さdが0.1[mm]に調節された。溝Gの断面形状は隋円弧状に調節された。溝Gの接合領域における面積占有率は30%に調節された。接合成形体Cに対して、当該接合方向に0.020[kgf/cm2]の圧力が印加された。その他は実施例1と同様の条件下で比較例6のセラミックス焼結体SCが得られた。成形体同士の接合時にスラリーの潤滑作用による滑りが確認された。
(比較例7)
平均粒径1.0[μm]、純度92.0%のアルミナ粉末が原料粉末として用いられ、バインダの添加量が5質量%に調節された。溝Gの幅wが0.005[mm]に調節され、深さdが0.0025[mm]に調節された。溝Gの断面形状は真円弧状に調節された。溝Gの接合領域における面積占有率は5%に調節された。接合成形体Cに対して、当該接合方向に0.035[kgf/cm2]の圧力が印加された。その他は実施例1と同様の条件下で比較例7のセラミックス焼結体SCが得られた。溝幅wが狭すぎるため、接合時に成形体C1およびC2の滑りが確認され、得られた焼結体SCの接合率、強度の低下が確認された。
(比較例8)
平均粒径0.5[μm]、純度90.0%のアルミナ粉末が原料粉末として用いられ、バインダの添加量が5質量%に調節された。溝Gの幅wが0.2[mm]に調節され、深さdが0.12[mm]に調節された。溝Gの断面形状は隋円弧状に調節された。溝Gの接合領域における面積占有率は0.1%に調節された。接合成形体Cに対して、当該接合方向に0.016[kgf/cm2]の圧力が印加された。その他は実施例1と同様の条件下で比較例8のセラミックス焼結体SCが得られた。溝Gの面積占有率が少ないため、接合時に成形体C1およびC2の滑りが確認され、得られた焼結体SCの接合率、強度の低下が確認された。
表2には、各比較例のセラミックス焼結体についてもとになったセラミックス成形体およびそこに形成された溝の態様とともに、これらの測定結果がまとめて示されている。
表2から明らかなように、比較例1〜8のセラミックス焼結体の接合率は76〜89%であり、実施例1〜6のセラミックス焼結体の接合率と比較して低い。比較例1〜8のセラミックス焼結体の無垢材に対する曲げ強度の低減率は45〜62%であり、実施例1〜6のセラミックス焼結体の無垢材に対する曲げ強度の低減率よりも高い。
C‥接合成形体、C1、C2‥複数のセラミックス成形体、G‥溝、P‥凸部、R‥閉塞内部空間、S‥スラリー、SC‥セラミックス焼結体。

Claims (3)

  1. 同一組成の複数のセラミックス成形体を準備する工程と、
    前記複数のセラミックス成形体のうち少なくとも1つに、前記複数のセラミックス成形体同士の接合領域から当該接合領域の境界まで連続する幅0.01〜0.5[mm]かつ当該幅の0.4〜1.0倍の深さの、屈曲箇所が存在しない曲線状の断面形状を有するような溝を形成する工程と、
    前記複数のセラミックス成形体と同一組成のセラミックス粉末が分散されているスラリーを前記接合領域に付着させる工程と、
    前記複数のセラミックス成形体同士を前記接合領域において接合させる工程と、
    当該接合された前記複数のセラミックス成形体を焼結して一体化する工程と、を含むセラミックス焼結体の製造方法。
  2. 前記接合領域における面積占有率が0.2〜45%になるように前記溝が形成される請求項1記載の方法。
  3. 前記複数のセラミックス成形体のうち少なくとも1つに形成された前記溝に由来する外部に連通する内部空間を有し、かつ、前記内部空間を画定する側壁に前記溝からはみ出した前記スラリーに由来する局所的な凸部が形成されている前記セラミックス焼結体を得ることを特徴とする請求項1または2記載の方法
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