以下、本発明の第1実施形態を図1〜図7に基づいて説明する。図1には、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置としてのレーザプリンタ1000の概略構成が示されている。
このレーザプリンタ1000は、光走査装置1010、感光体ドラム1030、帯電チャージャ1031、現像ローラ1032、転写チャージャ1033、除電ユニット1034、クリーニングユニット1035、トナーカートリッジ1036、給紙コロ1037、給紙トレイ1038、レジストローラ対1039、定着ローラ1041、排紙ローラ1042、排紙トレイ1043、通信制御装置1050、及び上記各部を統括的に制御するプリンタ制御装置1060などを備えている。なお、これらは、プリンタ筐体1044の中の所定位置に収容されている。
通信制御装置1050は、ネットワークなどを介した上位装置(例えばパソコン)との双方向の通信を制御する。
感光体ドラム1030は、円柱状の部材であり、その表面には感光層が形成されている。すなわち、感光体ドラム1030の表面が被走査面である。そして、感光体ドラム1030は、図1における矢印方向に回転するようになっている。
帯電チャージャ1031、現像ローラ1032、転写チャージャ1033、除電ユニット1034及びクリーニングユニット1035は、それぞれ感光体ドラム1030の表面近傍に配置されている。そして、感光体ドラム1030の回転方向に沿って、帯電チャージャ1031→現像ローラ1032→転写チャージャ1033→除電ユニット1034→クリーニングユニット1035の順に配置されている。
帯電チャージャ1031は、感光体ドラム1030の表面を均一に帯電させる。
光走査装置1010は、帯電チャージャ1031で帯電された感光体ドラム1030の表面に、上位装置からの画像情報に基づいて変調された光ビームを照射する。これにより、画像情報に対応した潜像が感光体ドラム1030の表面に形成される。ここで形成された潜像は、感光体ドラム1030の回転に伴って現像ローラ1032の方向に移動する。なお、この光走査装置1010の構成については後述する。
トナーカートリッジ1036にはトナーが格納されており、該トナーは現像ローラ1032に供給される。
現像ローラ1032は、感光体ドラム1030の表面に形成された潜像にトナーカートリッジ1036から供給されたトナーを付着させて画像情報を顕像化させる。ここでトナーが付着した潜像(以下では、便宜上「トナー像」ともいう)は、感光体ドラム1030の回転に伴って転写チャージャ1033の方向に移動する。
給紙トレイ1038には記録紙1040が格納されている。この給紙トレイ1038の近傍には給紙コロ1037が配置されており、該給紙コロ1037は、記録紙1040を給紙トレイ1038から1枚ずつ取り出し、レジストローラ対1039に搬送する。該レジストローラ対1039は、給紙コロ1037によって取り出された記録紙1040を一旦保持するとともに、該記録紙1040を感光体ドラム1030の回転に合わせて感光体ドラム1030と転写チャージャ1033との間隙に向けて送り出す。
転写チャージャ1033には、感光体ドラム1030の表面上のトナーを電気的に記録紙1040に引きつけるために、トナーとは逆極性の電圧が印加されている。この電圧により、感光体ドラム1030の表面のトナー像が記録紙1040に転写される。ここで転写された記録紙1040は、定着ローラ1041に送られる。
この定着ローラ1041では、熱と圧力とが記録紙1040に加えられ、これによってトナーが記録紙1040上に定着される。ここで定着された記録紙1040は、排紙ローラ1042を介して排紙トレイ1043に送られ、排紙トレイ1043上に順次スタックされる。
除電ユニット1034は、感光体ドラム1030の表面を除電する。
クリーニングユニット1035は、感光体ドラム1030の表面に残ったトナー(残留トナー)を除去する。残留トナーが除去された感光体ドラム1030の表面は、再度帯電チャージャ1031に対向する位置に戻る。
次に、前記光走査装置1010の構成について説明する。
この光走査装置1010は、一例として図2に示されるように、光源装置14、反射ミラー15、カップリングレンズ12、開口板16、シリンドリカルレンズ17、ポリゴンミラー13(偏向器)、該ポリゴンミラー13を回転させる不図示のポリゴンモータ、走査レンズ11、同期レンズ18(入射光学系)、走査制御装置3022(図7参照)及び上記各構成部を収容する光学ハウジングOHなどを備えている。なお、本明細書では、XYZ3次元直交座標系において、感光体ドラム1030の長手方向に沿った方向をY軸方向、走査レンズ11の光軸に沿った方向をX軸方向として説明する。
なお、以下では、便宜上、主走査方向に対応する方向を「主走査対応方向」と略述し、副走査方向に対応する方向を「副走査対応方向」と略述する。
光源装置14は、一例として、図2に示されるように、回路基板10に実装されており、図3に示されるように、フレームパッケージ20、発光素子としてのLDチップ24、受光素子としてのPD(フォトダイオード)26などを含む。回路基板10は、走査制御装置3022に接続されている。
フレームパッケージ20は、リードフレーム20a上に発光素子としてのLDチップ24、受光素子としてのPD(フォトダイオード)26などが固定され、端子部20cとともに樹脂モールド部20bにより一体化されている。
リードフレーム20aは、一例として、XZ平面に平行な略平板状の外形を有している。リードフレームの一部である端子部20cは、その一端が端子毎にLDチップ24やPD26とワイヤボンディングにより接続され、外部に露出した別の一端が回路基板10にはんだ付けにより固定、接続されることで、LDチップ24やPD26と光源駆動回路とを接続するリード線の役割をしている。図3は、発光点が2つある2チャンネルのLDチップ(LDアレイ)の例で、端子部20cは4本になっている。
リードフレーム20aは、端子部20cとともに金属素材の薄板を素材として、打ち抜き(プレス)やエッチングなどで加工され、樹脂との一体成形時に樹脂モールド部20bから一部露出するフィン形状にすることで、LDチップ24の発光による発熱を放熱するヒートシンクとしても機能する。
樹脂モールド部20bは、一例として、XZ断面略U字状の樹脂製部材、すなわち+X側、+Y側及び−Y側に開口する樹脂製部材から成り、+Y側の開口がリードフレーム20aによって塞がれるように、リードフレーム20aと一体化されている。すなわち、フレームパッケージ20は、+X側及び−Y側にのみ開口している。
LDチップ24は、一例として、リードフレーム20aの−Y側の面における樹脂モール部20bで囲まれた領域に、サブマウント22を介して固定されている。
LDチップ24は、一例として、Z軸方向(副走査対応方向)に離間する複数(例えば2つ)の発光部としてのLD(レーザダイオード)を有している。
LDチップ24からは、+X側及び−X側に光ビームが射出される。ここでは、一例として、LDチップ24から+X側に射出される光ビームは、同期検知用光ビーム又は書込用光ビームとして用いられる。LDチップ24は、1つの光ビーム又はZ軸方向に離間する2つの光ビームを射出可能である。なお、図2では、LDチップ24から射出された光ビームの光路が3本線で示されている(他の図でも同様)。すなわち、中央の1本線で光ビームの進行方向が示され、外側の2本線で光ビームのビーム幅が示されている。
そうすると、LDチップ24から+X側に射出されフレームパッケージ20の+X側の開口を通過した光ビームが、光源装置14から射出された光ビームである。
各LDは、ワイヤボンディングによって、端子部20cの対応する1つの端子に接続されている。
PD26は、一例として、サブマウント22の−Y側の面におけるLDチップ24の−X側の領域に、受光面が露出した状態で形成されている。PD26は、半導体材料であるサブマウント22の表面に半導体プロセスにより直接形成することができる。
PD26は、ワイヤボンディングによって、端子部20cの対応する1つの端子に接続されている。
ここでは、一例として、LDチップ24から−X側に射出された光ビームの一部は、PD26で受光される(光量調整のためのモニタ用光ビームとして用いられる)。PD26は、受光光量に応じた信号を走査制御装置3022に出力する。なお、PD26の出力信号は、「モニタ信号」とも呼ばれている。
PDとしては、例えば、応答速度が速いPINフォトダイオードが用いられている。
2つのLDに対応する2つの端子、PDに対応する端子、及びグランド用の端子からなる4つの端子部20cは、それぞれの端子間に、樹脂モールド部20bを形成する樹脂が充填されることによって固定され、互いに絶縁された状態で、保持されている。
図2に戻り、反射ミラー15は、光源装置14からの光ビームを、カップリングレンズ12に向けて反射する。
カップリングレンズ12は、反射ミラー15からの光ビームを略平行光とする。
開口板16は、開口部(アパーチャ)を有し、カップリングレンズ12を介した光ビームを整形して、該光ビームのビーム径を定める。すなわち、開口部は、カップリングレンズ12を介した光ビームを主走査対応方向及び副走査対向方向に整形する。
開口板の開口部を通過した光ビームは、シリンドリカルレンズ17に入射する。
シリンドリカルレンズ17は、開口板の開口部を通過した光ビームを、ポリゴンミラー13の偏向反射面近傍に副走査対応方向(ここでは、Z軸方向)に関して結像する。
光源装置14とポリゴンミラー13との間の光ビームの光路上に配置される光学系は、偏向器前光学系とも呼ばれている。偏向器前光学系は、反射ミラー15とカップリングレンズ12と開口板16とシリンドリカルレンズ17とから構成されている。
ポリゴンミラー13は、一例として4面鏡を有し、各鏡がそれぞれ偏向反射面となる。このポリゴンミラー13は、副走査対応方向(ここでは、Z軸方向)に平行な軸の周りに等速回転し、シリンドリカルレンズ17からの光ビームを偏向する。
そうすると、偏向器前光学系からの光ビームの射出方向(シリンドリカルレンズ17の光軸方向)が、ポリゴンミラー13への光ビームの入射方向である。
走査レンズ11は、後に再述するように、一例として、偏向器前光学系に対してポリゴンミラー13の回転方向下流側に配置されている。走査レンズ11は、主走査方向及び副走査対応方向に正の屈折パワーを有し、光ビームを集光させると共に、一定の回転数で回転するポリゴンミラーで反射された光ビームを主走査方向に等速走査させる機能を有している。
同期レンズ18は、一例として、ポリゴンミラー13の一の偏向反射面に第1のタイミングで入射され入射方向に対してポリゴンミラー13の回転方向(図2の矢印R方向)上流側の第1の方向に偏向された光ビームの光路上に配置されている。
ここで、本明細書中、「偏向」には、光ビームがポリゴンミラーの各偏向反射面に入射角0°で入射され、入射方向と反対方向に反射される場合を含まないこととする。すなわち、第1のタイミングでは、光ビームは、一の偏向反射面に0°よりも大きい入射角で入射される。換言すると、本願では入射角0°近傍ではLDを消灯するように制御する。ただし、上記制御は、LD点灯初期に最初の同期検知信号が検出された後の動作であり、初期化時の最初の同期検知信号が検出されるまでは、入射角0°位置での点灯が含まれる場合もある。
なお、走査制御装置3022は、第1のタイミングよりも前に、光源装置14の例えば1つの発光部を点灯させて同期検知用光ビームを射出させる。すなわち、第1のタイミングで一の偏向反射面に入射される光ビームは、同期検知用光ビームである。
ポリゴンミラー13の一の偏向反射面で第1の方向に偏向された光ビームは、同期レンズ18で集光され、フレームパッケージ20の−Y側の開口(通過部)を通過して、PD26で受光される(図3参照)。
このように、同期レンズ18は、ポリゴンミラー13で第1の方向に偏向された同期検知用光ビームをLDチップ24の発光面に入射させず、かつPD26に入射させる入射光学系を構成している。
ここでは、ポリゴンミラー13への光ビームの入射方向は、一例として、走査レンズ11のY軸方向の中央を通るX軸に平行な走査基準軸に対して、+Z側から見て、例えば+65°(走査基準軸から+Y側に向けて測った方向を正方向とする、以下同様)の角度を成している。また、第1の方向は、一例として、走査基準軸に対して、例えば+80°の角度を成している。
PD26は、同期検知用光ビームを受光したタイミングで信号を走査制御装置3022に出力する。なお、PD26の出力信号は、「同期信号」とも呼ばれている。
この場合、走査制御装置3022は、後に詳述するように、PD26からの同期信号の出力タイミング及びポリゴンミラー13の回転角速度に基づいて、感光体ドラム1030に対する書込開始タイミングを求める。
そして、走査制御装置3022は、同期信号を受信したとき、光源装置14の発光部を消灯させる。
この場合、図4に示されるように、一の偏向反射面が入射方向に直交する、第1のタイミングよりも遅い第2のタイミングでは、光ビームがポリゴンミラー13に入射されることはない。この結果、光ビームが入射方向と反対方向である第2の方向に反射されることはなく、光ビームが偏向器前光学系を介してLDチップ24に戻ることが抑制される。
ここでは、第2の方向は、一例として、走査基準軸に対して、例えば+65°の角度を成している。すなわち、第2の方向は、第1の方向を、ポリゴンミラー13の回転方向(図2の矢印R方向)下流側に向けて例えば15°だけ回転させた方向である。
走査レンズ11は、図5及び図6に示されるように、一例として、ポリゴンミラー13の一の偏向反射面に第2のタイミングよりも遅いタイミングで入射され入射方向に対してポリゴンミラー13の回転方向下流側に偏向された光ビームの光路上に配置されている。
そこで、ポリゴンミラー13の一の偏向反射面に第2のタイミングよりも遅い第3のタイミングで入射され入射方向に対してポリゴンミラー13の回転方向下流側の第3の方向に偏向された光ビームは、走査レンズ11を介して感光体ドラム1030表面の走査領域の+Y側の端に照射される(図5参照)。
なお、走査制御装置3022は、第2のタイミングと第3のタイミングとの間のタイミングである上記書込開始タイミング(発光タイミング)で、光源装置14の2つの発光部から書込用光ビームを射出させる。すなわち、第3のタイミングで一の偏向反射面に入射される光ビームが、書込用光ビームである。
ここでは、第3の方向は、一例として、走査基準軸に対して、例えば+45°の角度を成している。すなわち、第3の方向は、第2の方向を、ポリゴンミラー13の回転方向下流側に向けて例えば20°だけ回転させた方向である。
そして、ポリゴンミラー13の一の偏向反射面に第3のタイミングよりも遅い第4のタイミングで入射され第3の方向に対してポリゴンミラー13の回転方向下流側の第4の方向に偏向された書込用光ビームは、走査レンズ11を介して感光体ドラム1030表面の走査領域の−Y側の端に照射される(図6参照)。
ここでは、第4の方向は、一例として、走査基準軸に対して、例えば−45°の角度を成している。すなわち、第4の方向は、第3の方向を、ポリゴンミラー13の回転方向下流側に向けて例えば90°だけ回転させた方向である。
結果として、第3のタイミング〜第4のタイミングで、2つの光ビームによる感光体ドラム1030の走査が行われる。
この際、感光体ドラム1030の表面に、2つの光スポットが、感光体ドラム1030の回転方向に沿って所定間隔で形成される。これらの2つの光スポットは、ポリゴンミラー13の回転に伴って感光体ドラム1030の長手方向に移動する。このときの各光スポットの移動方向が「主走査方向」であり、2つの光スポットが並んでいる方向が「副走査方向」である。
図5及び図6から分かるように、感光体ドラム1030は、ポリゴンミラー13で偏向され走査レンズ11を介した光ビームによって、走査基準軸に対して+Y側及び−Y側にそれぞれ45°の範囲で、等速で走査される。
以上のようにしてポリゴンミラー13の一の偏向反射面で光ビームを偏向することによる感光体ドラム1030表面上の副走査方向の所定位置での走査終了後、同様にして、ポリゴンミラー13の他の偏向反射面で光ビームを偏向することによる感光体ドラム1030表面上の副走査方向の上記所定位置と異なる位置での走査が行われる。
ポリゴンミラー13と感光体ドラム1030との間の光路上に配置される光学系は、走査光学系とも呼ばれている。ここでは、走査光学系は、一例として走査レンズ11により構成されている。なお、走査光学系は、例えば複数の走査レンズを含んで構成されても良い。
走査制御装置3022は、一例として図7に示されるように、CPU3210、フラッシュメモリ3211、RAM3212、IF(インターフェース)3214、画素クロック生成回路3215、画像処理回路3216、書込制御回路3219、光源駆動回路3221などを有している。なお、図7における矢印は、代表的な信号や情報の流れを示すものであり、各ブロックの接続関係の全てを表すものではない。
画素クロック生成回路3215は、画素クロック信号を生成する。なお、画素クロック信号は、1/8クロックの分解能で位相変調が可能である。
画像処理回路3216は、CPU3210によってラスター展開された画像データに所定の中間調処理などを行った後、発光部毎のドットデータを作成する。
書込制御回路3219は、PD26からの同期信号の出力タイミング、ポリゴンミラー13の回転角速度、第1のタイミングから第3のタイミングまでのポリゴンミラー13の回転角に基づいて、書込開始タイミングを求める。なお、第1タイミングから第3タイミングまでのポリゴンミラー13の回転角は、第1及び第3の方向の角度差(例えば35°)の1/2(例えば17.5°)である。
そして、書込制御回路3219は、書込開始タイミングに合わせて、各発光部のドットデータを画素クロック生成回路3215からの画素クロック信号に重畳させるとともに、発光部毎にそれぞれ独立した変調データを生成する。
また、書込制御回路3219は、PD26からのモニタ信号に基づいて、所定のタイミング毎に、光量制御、すなわちAPC(Auto Power Control)を行う。
光源駆動回路3221は、書込制御回路3219からの、同期検知用光ビームを射出するための駆動信号、又は書込用光ビームを射出するための各変調データに応じた駆動信号を各発光部に出力する。
IF(インターフェース)3214は、プリンタ制御装置1060との双方向の通信を制御する通信インターフェースである。
フラッシュメモリ3211には、CPU3210にて解読可能なコードで記述された各種プログラム、及びプログラムの実行に必要な各種データが格納されている。
RAM3212は、作業用のメモリである。
CPU3210は、フラッシュメモリ3211に格納されているプログラムに従って動作し、光走査装置1010の全体を制御する。
以上説明した第1実施形態の光走査装置1010は、LDチップ24(発光素子)及びPD26(受光素子)を有する光源装置14と、該光源装置14からの光ビームを偏向するポリゴンミラー13(偏向器)と、該ポリゴンミラー13で第1の方向に偏向された光ビーム(同期検知用光ビーム)をLDチップ24に入射させず、かつPD26に入射させる同期レンズ18(入射光学系)と、ポリゴンミラー13で第1の方向と異なる方向に偏向された光ビームを感光体ドラム1030表面(被走査面)に導く走査レンズ11(走査光学系)とを備えている。
この場合、各LDの発振状態を安定させた状態で同期検知用光ビームをPD26で受光させることができ、ポリゴンミラー13の任意の時刻における回転位置情報(偏向反射面の位置情報)、すなわち光ビーム走査位置情報を安定して精度良く検出できる。
なお、一般に、LDの発光領域は、nmオーダーで作成された活性層に含まれる扁平な微小領域であるため、LDの発振状態は、戻り光の位置ばらつきの影響を受け易い。
一方、特許文献1に開示されている光ビーム走査装置では、光偏向手段からの戻り光をLDの発光面を介してPDに導いているため、戻り光の影響で、LDの発振状態が乱れてPDの出力が不安定となり、光ビーム走査位置情報を安定して精度良く検出することができなかった。
また、光走査装置1010では、各偏向反射面がポリゴンミラー13への光ビームの入射方向に直交するタイミングである第2のタイミングでは、発光部が消灯されているため、戻り光がLDチップ24に入射されることが抑制される。
この結果、各LDの発振状態を安定させた状態で同期検知用光ビームをPD26に入射させることができ、各LDの発光光量を安定して精度良く検出できる。
一方、特許文献1に開示されている光ビーム走査装置では、上述の如くLDの発振状態が乱れてPDの出力が不安定となり、LDの発光光量を安定して精度良く検出することができなかった。
結果として、光走査装置1010では、書込タイミングを最適化できるとともに書込用光ビームの光量を安定して制御でき、ひいては被走査面の走査領域全域を安定して精度良く走査することができる。
また、第1の方向は、ポリゴンミラー13への光ビームの入射方向に対してポリゴンミラー13の回転方向上流側を向いている。
この場合、入射光学系(例えば同期レンズ18)を偏向器前光学系に対してポリゴンミラー13の回転方向上流側に配置することができ、走査レンズ11による走査画角を大きくすることができる。この結果、ポリゴンミラー13と感光体ドラム1030との間の光路長を短くできるため、装置の小型化及び低コスト化を図ることができる。
一方、仮に第1の方向がポリゴンミラー13への光ビームの入射方向に対して下流側を向いている場合、入射光学系(例えば同期レンズ18)を偏向器前光学系に対してポリゴンミラー13の回転方向下流側である例えば偏向器前光学系と走査レンズ11との間に設ける必要があり、走査レンズ11による走査画角を大きくすることができない。この結果、装置の小型化及び低コスト化を図ることができない。また、例えば、入射光学系を走査レンズ11に対してポリゴンミラー13の回転方向下流側に配置する場合には、光学系の構成(ポリゴンミラー13で偏向された光ビームをPD26まで導くための構成)が煩雑となる(例えば部品点数の増加等)。
また、1つのPD26で光量検出及び同期検知の双方を行っているため、部品点数の削減、低コスト化を図ることができる。
また、レーザプリンタ1000は、光走査装置1010を備えているため、画像品質の向上を図ることができる。
次に、本発明の第2実施形態を、図8〜図16に基づいて説明する。図8には、第2実施形態に係る画像形成装置としてのカラープリンタ2000の概略構成が示されている。
このカラープリンタ2000は、4色(ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー)を重ね合わせてフルカラーの画像を形成するタンデム方式の多色カラープリンタであり、光走査装置2010、4つの感光体ドラム(2030a、2030b、2030c、2030d)、4つのクリーニングユニット(2031a、2031b、2031c、2031d)、4つの帯電装置(2032a、2032b、2032c、2032d)、4つの現像ローラ(2033a、2033b、2033c、2033d)、4つのトナーカートリッジ(2034a、2034b、2034c、2034d)、転写ベルト2040、転写ローラ2042、定着ローラ2050、給紙コロ2054、転写前ローラ2056、排紙ローラ2058、給紙トレイ2060、排紙トレイ2070、通信制御装置2080、及び上記各部を統括的に制御するプリンタ制御装置2090などを備えている。
通信制御装置2080は、ネットワークなどを介した上位装置(例えばパソコン)との双方向の通信を制御する。
プリンタ制御装置2090は、CPU、該CPUにて解読可能なコードで記述されたプログラム及び該プログラムを実行する際に用いられる各種データが格納されているROM、作業用のメモリであるRAM、アナログデータをデジタルデータに変換するAD変換回路などを有している。そして、プリンタ制御装置2090は、上位装置からの要求に応じて各部を制御するとともに、上位装置からの画像情報を光走査装置2010に送る。
感光体ドラム2030a、帯電装置2032a、現像ローラ2033a、トナーカートリッジ2034a、及びクリーニングユニット2031aは、組として使用され、ブラックの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Kステーション」ともいう)を構成する。
感光体ドラム2030b、帯電装置2032b、現像ローラ2033b、トナーカートリッジ2034b、及びクリーニングユニット2031bは、組として使用され、シアンの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Cステーション」ともいう)を構成する。
感光体ドラム2030c、帯電装置2032c、現像ローラ2033c、トナーカートリッジ2034c、及びクリーニングユニット2031cは、組として使用され、マゼンタの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Mステーション」ともいう)を構成する。
感光体ドラム2030d、帯電装置2032d、現像ローラ2033d、トナーカートリッジ2034d、及びクリーニングユニット2031dは、組として使用され、イエローの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Yステーション」ともいう)を構成する。
各感光体ドラムはいずれも、その表面に感光層が形成されている。すなわち、各感光体ドラムの表面がそれぞれ被走査面である。なお、各感光体ドラムは、不図示の回転機構により、図1における面内で矢印方向に回転するものとする。
なお、ここでは、XYZ3次元直交座標系において、各感光体ドラムの長手方向に沿った方向をY軸方向、4つの感光体ドラムの配列方向に沿った方向をX軸方向、X軸方向及びY軸方向に直交する方向をZ軸方向として説明する。
各帯電装置は、対応する感光体ドラムの表面をそれぞれ均一に帯電させる。
光走査装置2010は、上位装置からの多色の画像情報(ブラック画像情報、シアン画像情報、マゼンタ画像情報、イエロー画像情報)に基づいて、各色毎に変調された光ビームを、対応する帯電された感光体ドラムの表面にそれぞれ照射する。これにより、各感光体ドラムの表面では、光が照射された部分だけ電荷が消失し、画像情報に対応した潜像が各感光体ドラムの表面にそれぞれ形成される。ここで形成された潜像は、感光体ドラムの回転に伴って対応する現像ローラの方向に移動する。なお、この光走査装置2010の構成については後述する。
トナーカートリッジ2034aにはブラックトナーが格納されており、該トナーは現像ローラ2033aに供給される。トナーカートリッジ2034bにはシアントナーが格納されており、該トナーは現像ローラ2033bに供給される。トナーカートリッジ2034cにはマゼンタトナーが格納されており、該トナーは現像ローラ2033cに供給される。トナーカートリッジ2034dにはイエロートナーが格納されており、該トナーは現像ローラ2033dに供給される。
各現像ローラは、回転に伴って、対応するトナーカートリッジからのトナーが、その表面に薄く均一に塗布される。そして、各現像ローラの表面のトナーは、対応する感光体ドラムの表面に接すると、該表面における光が照射された部分にだけ移行し、そこに付着する。すなわち、各現像ローラは、対応する感光体ドラムの表面に形成された潜像にトナーを付着させて顕像化させる。ここでトナーが付着した像(トナー画像)は、感光体ドラムの回転に伴って転写ベルト2040の方向に移動する。
イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各トナー画像は、所定のタイミングで転写ベルト2040上に順次転写され、重ね合わされてカラー画像が形成される。
給紙トレイ2060には記録紙が格納されている。この給紙トレイ2060の近傍には給紙コロ2054が配置されており、該給紙コロ2054は、記録紙を給紙トレイ2060から1枚ずつ取り出し、転写前ローラ2056に搬送する。該転写前ローラ2056は、所定のタイミングで記録紙を転写ベルト2040と転写ローラ2042との間隙に向けて送り出す。これにより、転写ベルト2040上のカラー画像が記録紙に転写される。ここで転写された記録紙は、定着ローラ2050に送られる。
定着ローラ2050では、熱と圧力とが記録紙に加えられ、これによってトナーが記録紙上に定着される。ここで定着された記録紙は、排紙ローラ2058を介して排紙トレイ2070に送られ、排紙トレイ2070上に順次、積み重ねられる。
各クリーニングユニットは、対応する感光体ドラムの表面に残ったトナー(残留トナー)を除去する。残留トナーが除去された感光体ドラムの表面は、再度対応する帯電装置に対向する位置に戻る。
次に、前記光走査装置2010の構成について説明する。
光走査装置2010は、一例として図9及び図10に示されるように、2つの光源装置(2200A、2200B)、2つのカップリングレンズ(2201A、2201B)、2つのハーフミラー(2203A、2203B)、4つのシリンドリカルレンズ(2204a、2204b、2204c、2204d)、4つの開口板(2202a、2202b、2202c、2202d)、2つの入射ミラー(2207A、2207B)、ポリゴンミラー2104、反射ミラー2112(進行方向変更素子)、同期レンズ2114、4つの走査レンズ(2205a、2205b、2205c、2205d)、8枚の折り返しミラー(2106A、2106B、2108a、2108b、2108c、2108d、2110a、2110d)、及び上記第1実施形態の走査制御装置3022と略同様の構成を有する走査制御装置(図示省略)などを備えている。そして、これらは、例えば4つの感光体ドラム2030a〜2030dの上方に配置された光学ハウジングOHに組み付けられている。
以下、各感光体ドラムの長手方向(Y軸方向)を主走査方向、回転方向を副走査方向と称し、各光学系における主走査方向に対応する方向を主走査対応方向、副走査方向に対応する方向を副走査対応方向と称する。
2つの光源装置(2200A、2200B)は、Z軸方向に互いに離間して配置されている。2つの光源装置(2200A、2200B)は、実質的に同じ構成を有しているので、以下では、主に光源装置2200Aについて説明する。
光源装置2200Aは、一例として、図9に示されるように、回路基板2500に実装されており、図11に示されるように、キャンパッケージ100、発光素子としてのLDチップ102、受光素子としてのPD(フォトダイオード)104などを含む。
キャンパッケージ100は、一例として、キャップ106、ステム108、透明ガラス110などを有している。
キャップ106は、一例として、α軸方向を高さ方向とする略円筒状の部材から成る。以下では、α軸方向に直交し、互いに直交する方向をβ軸方向及びγ軸方向と称する。
ステム108は、一例として、キャップ106の−α側の開口端に嵌め込まれたα軸方向を厚さ方向とする円板形状の部分から成るベース部108aと、キャップ106内でベース部108aから+α側に張り出す部分から成る張り出し部108bとを含む。
なお、ステム108の素材としては、例えば金属、合金等の放熱性に優れたものが好ましい。
透明ガラス110は、キャップ106の+α側の開口端に該開口を塞ぐように取り付けられている。
以上の説明から分かるように、キャンパッケージ100は、外部から密閉されている。そこで、この密閉された空間を、酸化、吸湿等から保護するため、必要に応じて、例えば真空吸引、ドライエアー、窒素封入などを行っても良い。
LDチップ102は、一例として、張り出し部108bの+γ側の面に固定された、+α側に下段面を有し、かつ−α側に上段面を有する段付き形状の部材から成るサブマウント112の上段面に取り付けられている。なお、γ軸方向は、鉛直方向とは限らないが、説明の便宜上、+γ側を上側、−γ側を下側とした。
LDチップ102は、一例として、β軸方向に並ぶ複数(例えば4つ)のLD(発光部)を有している。
各LDは、ステム108のベース部108aに形成された開口(不図示)に挿入された対応するリード線及び回路基板2500(図9参照)を介して、走査制御装置の光源駆動回路に接続されている。
各LDからは、一例として、光ビームが+α側に射出される。
PD104は、一例として、サブマウント112の下段面に形成されている。PD104は、半導体材料であるサブマウント112の表面に直接形成することができる。
PD104は、一例として、ステム108のベース部108aに形成された開口(不図示)に挿入された対応するリード線及び回路基板2500を介して、走査制御装置の書込制御回路に接続されている。
ここで、光源装置2200Aは、4つのLDが少なくとも副走査対応方向に離間するようにα軸周りの回転位置が調整された状態で光学ハウジングOHに対して固定されている。
以上のように構成される光源装置2200Aでは、LDチップ102から+α側に射出された光ビームの一部が、透明ガラス110を介して、キャンパッケージ100の外部に射出される。また、LDチップ102から+α側に射出された光ビームの残部が、PD104に入射される。
そうすると、LDチップ102から射出され透明ガラス110を介した光ビームが、光源装置2200Aから射出された光ビームである。
カップリングレンズ2201Aは、光源装置2200Aから射出された光ビームの光路上に配置され、該光ビームを略平行光ビームとする。
カップリングレンズ2201Bは、光源装置2200Bから射出された光ビームの光路上に配置され、該光ビームを略平行光ビームとする。
ハーフミラー2203Aは、カップリングレンズ2201Aを介した光ビームの光路上に配置され、該光ビームを、一例として光路が互いに直角を成す反射光と透過光とに分割する。
ハーフミラー2203Bは、カップリングレンズ2201Bを介した光ビームの光路上に配置され、該光ビームを、一例として光路が互いに直角を成す反射光と透過光とに分割する。
シリンドリカルレンズ2204aは、ハーフミラー2203Aからの反射光を、副走査対応方向に関して集光させる。
シリンドリカルレンズ2204bは、ハーフミラー2203Bからの反射光を、副走査対応方向に関して集光させる。
シリンドリカルレンズ2204cは、ハーフミラー2203Bからの透過光を、副走査対応方向に関して集光させる。
シリンドリカルレンズ2204dは、ハーフミラー2203Aからの透過光を、副走査対応方向に関して集光させる。
開口板2202aは、一例として主走査対応方向を長手方向とする矩形状又は楕円状の開口部を有し、シリンドリカルレンズ2204aを介した光ビームを整形する。
開口板2202bは、一例として主走査対応方向を長手方向とする矩形状又は楕円状の開口部を有し、シリンドリカルレンズ2204bを介した光ビームを整形する。
開口板2202cは、一例として主走査対応方向を長手方向とする矩形状又は楕円状の開口部を有し、シリンドリカルレンズ2204cを介した光ビームを整形する。
開口板2202dは、一例として主走査対応方向を長手方向とする矩形状又は楕円状の開口部を有し、シリンドリカルレンズ2204dを介した光ビームを整形する。
入射ミラー2207Aは、2つの開口板2202a、2202bの開口部を通過した2つの光ビームを、該2つの光ビームの入射方向に対して直角を成す方向に反射させて、ポリゴンミラー2104の偏向反射面に入射させる。この際、シリンドリカルレンズの作用により、入射光ビームは、偏向反射面近傍にZ軸方向に関して結像される。
入射ミラー2207Bは、2つの開口板2202c、2202dの開口部を通過した2つの光ビームを、該2つの光ビームの入射方向に対して直角を成す方向に反射させて、ポリゴンミラー2104の偏向反射面に入射させる。この際、シリンドリカルレンズの作用により、入射光ビームは、偏向反射面近傍にZ軸方向に関して結像される。
なお、図9から分かるように、2つの入射ミラー2207A、2207Bからの光ビームは、ポリゴンミラー2104の異なる偏向反射面に入射される。
2つの光源装置(2200A、2200B)とポリゴンミラー2104との間の光ビームの光路上に配置された4つの光学系は、4つの画像形成ステーションに対応する4つの偏向器前光学系とも呼ばれている。
Kステーションに対応する偏向器前光学系は、カップリングレンズ2201Aとハーフミラー2203Aとシリンドリカルレンズ2204aと開口板2202aと入射ミラー2207Aとから構成されている。Cステーションに対応する偏向器前光学系は、カップリングレンズ2201Bとハーフミラー2203Bとシリンドリカルレンズ2204bと開口板2202bと入射ミラー2207Aとから構成されている。Mステーションに対応する偏向器前光学系は、カップリングレンズ2201Bとハーフミラー2203Bとシリンドリカルレンズ2204cと開口板2202cと入射ミラー2207Bとから構成されている。Yステーションに対応する偏向器前光学系は、カップリングレンズ2201Aとハーフミラー2203Aとシリンドリカルレンズ2204dと開口板2202dと入射ミラー2207Bとから構成されている。
ポリゴンミラー2104は、Z軸に平行な軸まわりに回転する2段構造の4面鏡を有し、各鏡がそれぞれ偏向反射面となる。そして、1段目(下段)の4面鏡では開口板2202aからの光ビーム及び開口板2202dからの光ビームがそれぞれ偏向され、2段目(上段)の4面鏡では開口板2202bからの光ビーム及び開口板2202cからの光ビームがそれぞれ偏向されるように配置されている。
入射ミラー2107Aからの各光ビームは、ポリゴンミラー2104の−X側に偏向され、入射ミラー2107Bからの各光ビームは、ポリゴンミラー2104の+X側に偏向される。
走査レンズ2205a及び走査レンズ2205bは、後に再述するように、一例として、ポリゴンミラー2104の−X側であって、入射ミラー2107Aに対してポリゴンミラー2104の回転方向上流側に配置されている。走査レンズ2205c及び走査レンズ2205dは、後に再述するように、一例として、ポリゴンミラー2104の+X側であって、入射ミラー2107Bに対してポリゴンミラー2104の回転方向下流側に配置されている。各走査レンズは、副走査対応方向に正の屈折パワーを有している。
そして、図10に示されるように、走査レンズ2205aと走査レンズ2205bはZ軸方向に積層され、走査レンズ2205aは1段目の4面鏡に対向し、走査レンズ2205bは2段目の4面鏡に対向している。また、走査レンズ2205cと走査レンズ2205dはZ軸方向に積層され、走査レンズ2205dは1段目の4面鏡に対向し、走査レンズ2205cは2段目の4面鏡に対向している。
ここで、入射ミラー2207Bからの光ビームのうち、図9に示される第1のタイミングでポリゴンミラー2104の一の偏向反射面に入射された光ビームは、入射方向に対してポリゴンミラー2104の回転方向上流側の第1の方向に偏向され、入射ミラー2207Bに入射される。入射ミラー2107Bで反射された光ビームは、反射ミラー2112で同期レンズ2114に向けて反射される(進行方向を変更される)。同期レンズ2114に入射され集光された光ビームは、各光源装置の透明ガラス110に斜入射され、すなわちLDチップ102の射出方向に平行な方向に対して傾斜(交差)して入射され、LDチップ102に入射されることなく、PD104で受光される(図11参照)。
このように、入射ミラー2207B、反射ミラー2112、同期レンズ2114は、ポリゴンミラー2104で第1方向に偏向された各光ビームを、LDチップ102に入射させず、かつPD104に入射させる入射光学系を構成している。
なお、走査制御装置は、第1のタイミングよりも前に、各光源装置の例えば1つの発光部を点灯させて同期検知用光ビームを射出させる。すなわち、第1のタイミングで一の偏向反射面に入射される光ビームは、同期検知用光ビームである。
ここでは、ポリゴンミラー2104への各光ビームの入射方向は、2つの走査レンズ(2205c、2205d)のうち、対応する走査レンズのY軸方向の中央を通るX軸に平行な走査基準軸に対して、+Z側から見て、例えば+45°の角度を成している。第1の方向は、一例として、走査基準軸に対して、+Z側から見て、例えば+53°の角度を成している。
PD104は、同期検知用光ビームを受光したタイミングで同期信号を走査制御装置に出力する。
そして、走査制御装置は、PD104からの同期信号の出力タイミング及びポリゴンミラー2104の回転角速度に基づいて、+X側の2つの感光体ドラム(2030c、2030d)に対する書込開始タイミング、及び−X側の2つの感光体ドラム(2030a、2030b)に対する書込開始タイミングを求める。
そして、走査制御装置は、同期信号を受信したとき、各光源装置の例えば1つの発光部を消灯させる。
この場合、図12に示されるように、一の偏向反射面が入射方向に直交する、第1のタイミングよりも遅い第2のタイミングでは、光ビームがポリゴンミラー2104に入射されることはない。この結果、光ビームが入射方向と反対方向である第2の方向に反射されることはなく、光ビームが偏向器前光学系を介してLDチップ102に戻ることが抑制される。
ここでは、第2の方向は、一例として、走査基準軸に対して、+Z側から見て、例えば+45°の角度を成している。すなわち、第2の方向は、第1の方向(図9参照)を、ポリゴンミラー2104の回転方向(図12の矢印R方向)下流側に向けて例えば8°だけ回転させた方向である。
ここで、2つの走査レンズ(2205c、2205d)は、図13及び図14に示されるように、一例として、ポリゴンミラー2104の一の偏向反射面に第2のタイミングよりも遅いタイミングで入射され入射方向に対してポリゴンミラー2104の回転方向下流側に偏向された光ビームの光路上に配置されている。
そこで、ポリゴンミラー2104の一の偏向反射面に第2のタイミングよりも遅い第3のタイミングで入射され入射方向に対してポリゴンミラー2104の回転方向下流側の第3の方向に偏向された各光ビームは、後述する対応する走査レンズを含む走査光学系を介して対応する感光体ドラム表面の走査領域の+Y側の端に照射される(図13参照)。
ここでは、第3の方向は、一例として、XY平面に平行な面内で、走査基準軸に対して、+Z側から見て、例えば+35°の角度を成している。すなわち、第3の方向は、第2の方向を、ポリゴンミラー2104の回転方向下流側に向けて例えば10°だけ回転させた方向である。
なお、走査制御装置は、第2のタイミングと第3のタイミングとの間のタイミングである上記書込開始タイミング(発光タイミング)で、各光源装置の各発光部から書込用光ビームを射出させる。すなわち、第3のタイミングで一の偏向反射面に入射される光ビームが、書込用光ビームである。
そして、ポリゴンミラー2104の一の偏向反射面に第3のタイミングよりも遅い第4のタイミングで入射され第3の方向に対してポリゴンミラー2104の回転方向下流側の第4方向に偏向された各書込用光ビームは、後述する対応する走査レンズを含む走査光学系を介して対応する感光体ドラム表面の走査領域の−Y側の端に照射される(図14参照)。
ここでは、第4の方向は、一例として、+Zから見て、走査基準軸に対して、例えば−35°の角度を成している。すなわち、第4の方向は、第3の方向を、ポリゴンミラー2104の回転方向下流側に向けて例えば70°だけ回転させた方向である。
結果として、第3のタイミング〜第4のタイミングで、2つの感光体ドラム(2030c、2030d)が、それぞれ4つの光ビームで走査される。
詳述すると、ポリゴンミラー2104で、第3のタイミング〜第4のタイミングで偏向された開口板2202cからの光ビームは、走査レンズ2205c、折り返しミラー2106B及び折り返しミラー2108cを介して、感光体ドラム2030cに照射され、光スポットが形成される。この光スポットは、ポリゴンミラー2104の回転に伴って感光体ドラム2030cの長手方向に移動する。
また、ポリゴンミラー2104で、第3のタイミング〜第4のタイミングで偏向された開口板2202dからの光ビームは、走査レンズ2205d、折り返しミラー2106B、折り返しミラー2108d及び折り返しミラー2110dを介して、感光体ドラム2030dに照射され、光スポットが形成される。この光スポットは、ポリゴンミラー2104の回転に伴って感光体ドラム2030dの長手方向に移動する。
2つの走査レンズ(2205a、2205b)は、一例として、ポリゴンミラー2104の一の偏向反射面と反対側の他の偏向反射面に第4のタイミングよりも遅いタイミングで入射され入射方向に対してポリゴンミラー2104の回転方向上流側に偏向された光ビームの光路上に配置されている。
そこで、ポリゴンミラー2104の他の偏向反射面に第4のタイミングよりも遅い第5のタイミングで入射され入射方向に対してポリゴンミラー2104の回転方向上流側の第5の方向に偏向された各光ビームは、対応する走査レンズを介して対応する感光体ドラム表面の走査領域の−Y側の端に照射される(図15参照)。
なお、走査制御装置は、第5のタイミングよりも前に、前述したPD104からの同期信号の出力タイミング及びポリゴンミラー2104の回転角速度に基づいて、2つの感光体ドラム(2030a、2030b)に対する書込開始タイミングを求める。そして、第5のタイミングの前に、各光源装置の発光部から書込用光ビームを射出させる。すなわち、第5のタイミングで一の偏向反射面に入射される光ビームが、書込用光ビームである。
ここでは、第5の方向は、一例として、+Z側から見て、走査基準軸に対して、例えば−35°の角度を成している。
そして、ポリゴンミラー2104の一の偏向反射面に第5のタイミングよりも遅い第6のタイミングで入射され第5の方向に対してポリゴンミラー2104の回転方向下流側、かつ入射方向に対してポリゴンミラー2104の回転方向上流側の第6方向に偏向された各書込用光ビームは、後述する対応する走査レンズを含む走査光学系を介して対応する感光体ドラム表面の走査領域の+Y側の端に照射される(図16参照)。
ここでは、第6の方向は、一例として、+Z側から見て、走査基準軸に対して、例えば+35°の角度を成している。すなわち、第6の方向は、第5の方向をポリゴンミラー2104の回転方向下流側に70°回転させた方向である。
結果として、第5のタイミング〜第6のタイミングで、2つの感光体ドラム(2030a、2030b)が、それぞれ4つの光ビームで走査される。
詳述すると、ポリゴンミラー2104で、第5のタイミング〜第6のタイミングで偏向された開口板2202aからの4つの光ビームは、走査レンズ2205a、折り返しミラー2106A、折り返しミラー2108a及び折り返しミラー2110aを介して、感光体ドラム2030aに照射され、4つの光スポットが形成される。この4つの光スポットは、ポリゴンミラー2104の回転に伴って感光体ドラム2030aの長手方向に移動する。このときの各光スポットの移動方向が「主走査方向」であり、4つの光スポットが並んでいる方向が「副走査方向」である。
また、ポリゴンミラー2104で、第5のタイミング〜第6のタイミングで偏向された開口板2202bからの4つの光ビームは、走査レンズ2205b、折り返しミラー2106A及び折り返しミラー2108bを介して、感光体ドラム2030bに照射され、光スポットが形成される。この光スポットは、ポリゴンミラー2104の回転に伴って感光体ドラム2030bの長手方向に移動する。
ポリゴンミラー2104と各感光体ドラムとの間の光路上に配置されている光学系は、走査光学系とも呼ばれている。ここでは、走査レンズ2205aと3枚の折り返しミラー(2106A、2108a、2110a)とからKステーションの走査光学系が構成されている。また、走査レンズ2205bと2枚の折り返しミラー(2106A、2108b)とからCステーションの走査光学系が構成されている。そして、走査レンズ2205cと2枚の折り返しミラー(2106B、2108c)とからMステーションの走査光学系が構成されている。さらに、走査レンズ2205dと3枚の折り返しミラー(2106B、2108d、2110d)とからYステーションの走査光学系が構成されている。なお、各走査光学系において、走査レンズが複数のレンズから構成されていても良い。
以上のようにして、各感光体ドラムは、ポリゴンミラー2104で偏向され対応する走査レンズを介した光ビームによって、走査基準軸に対して+Y側及び−Y側にそれぞれ35°の範囲の走査領域を、等速で走査される。
以上の説明から分かるように、2つの感光体ドラム(2030a、2030b)に対する書込みと、2つの感光体ドラム(2030c、2030d)に対する書込みとは、交互に行われる。
この場合、2つの感光体ドラム(2030a、2030b)に対する書込み(走査)が行われるときは、2つの感光体ドラム(2030a、2030b)に対応するLDチップの発光光量がそれぞれ「ブラック画像の画像信号」、「シアン画像の画像信号」で変調される。また、2つの感光体ドラム(2030c、2030d)に対する書込み(走査)が行われるときは、2つの感光体ドラム(2030c、2030d)に対応するLDチップの発光光量がそれぞれ「マゼンタ画像の画像信号」、「イエロー画像の画像信号」で変調される。
以上説明した第2実施形態の光走査装置では、入射光学系が、反射ミラー2112を有しているため、ポリゴンミラー2104で第1の方向に偏向された同期検知用光ビームを、LDチップ102の射出方向に平行な方向に交差する方向からPD104に入射させることができる。
なお、上記第2実施形態では、PD104は、受光面がLDの射出方向に平行になるように設けられているが、これに限らず、例えば、図17に示されるように、PDを、受光面を含む平面がLDの射出方向に交差するように設けることとしても良い。
また、上記第2実施形態では、入射光学系が、同期レンズ2114と、反射ミラー2112とを含んで構成されているが、これに限らず、例えば、図18に示されるように、集光機能を有するプリズム2300を含んで構成されても良い。この場合、上記第2実施形態に比べて、部品点数の削減を図ることができる。
また、上記第2実施形態では、LDチップ102及びPD104は、それぞれサブマントの上段及び下段に取り付けられているが、これに限らず、例えば、サブマウントの同一面に取り付けられても良い。
また、上記第2実施形態では、カラープリンタ2000は、4つの感光体ドラムを備えているが、これに限らず、例えば、2つ、3つ又は5つ以上の感光体ドラムを備えていても良い。また、光走査装置2010は、2つの光源装置、4つの偏向器前光学系、4つの走査光学系を備えているが、これに限らず、適宜変更可能である。
次に、本発明の第3実施形態について、図19(A)〜図19(C)に基づいて説明する。なお、第3実施形態では、上記第1実施形態と同様の構成を有するものには、同一の符号を付して、その説明を省略する。
第3実施形態に係る光走査装置は、図19(A)に示されるように、光源装置14と、該光源装置14からの光ビームを略平行光とするカップリングレンズ12と、該カップリングレンズ12を介した光ビームを副走査対応方向に関して集光するシリンドリカルレンズ部400a、及びプリズム部400bを含むレンズ・プリズムユニット400と、シリンドリカルレンズ部400aを介した光ビームを整形する開口板16と、該開口板16の開口部を通過した光ビームを偏向するポリゴンミラー13と、該ポリゴンミラー13で偏向された光ビームを感光体ドラム(不図示)に導く走査レンズ(不図示)とを備えている。なお、図19(A)〜図19(C)では、光源装置14のフレームパッケージ20の図示は、省略されている。
以下では、光源装置14の射出方向をX軸方向、ポリゴンミラー13の回転軸方向をZ軸方向、X軸及びZ軸のいずれにも直交する方向をY軸方向として説明する。
第3実施形態では、カップリングレンズ12とシリンドリカルレンズ部400aと開口板16とから偏向器前光学系が構成されている。
レンズ・プリズムユニット400では、シリンドリカルレンズ部400aの+Y側の端にプリズム部400bが形成されている。シリンドリカルレンズ部400a及びプリズム部400bは、例えば、樹脂材で一体成形することができる。
そこで、ポリゴンミラー13に第1のタイミングで入射された光ビームは、第1の方向に偏向され、一部が、開口板16の開口部を通過して、プリズム部400bに斜入射する。プリズム部400bに斜入射した光ビームは、プリズム部400bで屈折され、カップリングレンズ12で屈折され、LDチップ24の+Y側を通って、PD26に入射される。
このように、第3実施形態では、開口板16とプリズム部400bとカップリングレンズ12とから、ポリゴンミラー13で第1の方向に偏向された光ビームを、LDチップ24に入射させず、かつPD26に入射させる入射光学系が構成されている。
ここで、図19(A)及び図19(B)から分かるように、開口板16とポリゴンミラー13との距離が短いほど、ポリゴンミラー13で第1の方向に偏向された光ビームが開口板16の開口部を通過する量は多い(開口板16で遮光される量が少ない)。逆に言うと、開口板16とポリゴンミラー13との距離が長いほど、ポリゴンミラー13で第1の方向に偏向された光ビームが開口板16の開口部を通過する量は少ない(開口板16で遮光される量が多い)。
そこで、本実施形態のように、開口板16は、レンズ・プリズムユニット400とポリゴンミラー13との間の光ビームの光路上に配置されることが好ましく、さらには、レンズ・プリズムユニット400とポリゴンミラー13との間の光路の中央位置よりもポリゴンミラー13側に配置されることが、より好ましい。
この場合、ポリゴンミラー13で第1の方向に偏向された光ビームを、開口板16の開口部を通過させ、プリズム部400bに確実に入射させることができる。
また、レンズ・プリズムユニット400の、シリンドリカルレンズ部400aの光軸方向に関する配置の自由度を向上させることができる。
一方、図19(C)に示される比較例のように、開口板16がカップリングレンズ12とレンズ・プリズムユニット400との間の光路に配置された場合には、プリズム部400bからの光ビームが開口板16で全て遮光されるおそれがある。
以上説明した第3実施形態によると、偏向器前光学系及び入射光学系の構成部材が共通化されているため、部品点数の削減、及び低コスト化を図ることができる。
上記第3実施形態では、シリンドリカルレンズ部400aとプリズム部400bとが一体化されたレンズ・プリズムユニット400が採用されたが、これに限らず、例えば、図20(A)に示されるように、カップリングレンズ部500aとプリズム部500bとが一体化されたレンズ・プリズムユニット500が採用されても良い。
この場合も、開口板16は、シリンドリカルレンズ17とポリゴンミラー13との間の光路上に配置されることが好ましく、さらには、該光路の中央位置よりもポリゴンミラー13側に配置されることが、より好ましい。
一方、図20(B)に示される比較例のように、開口板16がレンズ・プリズムユニット500とシリンドリカルレンズ17との間に配置された場合には、シリンドリカルレンズ17からの光ビームが開口板16で全て遮光されるおそれがある。
なお、上記第3実施形態では、偏向器前光学系及び入射光学系は、全ての構成部材を共有しているが、これに限らず、要は、少なくとも1つの構成部材(光学部材)を共有していれば良い。例えば、レンズ・プリズムユニットに代えて、レンズとプリズムとを別体に構成しても良い。
上記第1及び第2の各実施形態では、第2のタイミングでは、発光部が消灯されているが、点灯されていても良い。この場合、第2のタイミングで、戻り光が、LDチップに入射し、各LDの発振状態が一時的に乱れるが、既に第1のタイミングでPDから走査制御装置に同期信号が出力されているので、少なくとも書込開始タイミングの最適化を図ることはできる。
上記第1〜第3の各実施形態における光源装置の構成及びレイアウトは、適宜変更可能である。例えば、LDチップとPDの配置及び姿勢は、ポリゴンミラーで第1の方向に偏向された光ビームがLDチップに入射されず、かつPDに入射されるように設定されれば良い。この場合、LDチップとPDの配置及び姿勢に応じて、入射光学系の構成及びレイアウトを変更しても良い。入射光学系の構成は、構成部材の数及び種類を適宜変更することで変更することができる。入射光学系のレイアウトは、構成部材の姿勢及び配置を適宜変更することで変更することができる。入射光学系の構成部材としては、例えばレンズ、ミラー、プリズム等を1つ用いるか又は複数組み合わせて用いることが考えられる。要は、入射光学系は、ポリゴンミラーで第1の方向に偏向された光ビームをLDチップに入射させず、かつPDに入射させる構成及びレイアウトを有していれば良い。また、LDチップ及びPDの数、LDチップの発光部の数、PDの受光部の数等も適宜変更可能である。
上記第1〜第3の各実施形態では、発光素子としてLDチップが用いられているが、これに限らず、例えば、面発光レーザチップ、複数の面発光レーザを含む面発光レーザアレイチップ等を用いても良い。
上記第1〜第3の各実施形態では、受光素子としてPD(フォトダイオード)が用いられているが、これに限らず、例えばフォトトランジスタ等が用いられても良い。
上記第1〜第3の各実施形態では、偏向器として、ポリゴンミラーが用いられているが、これに限らず、例えばガルバノミラー等を用いても良い。
上記第1及び第2の各実施形態における走査制御装置の構成は、適宜変更可能である。
上記第1〜第3の各実施形態では、第1の方向は、ポリゴンミラーへの光ビームの入射方向に対してポリゴンミラーの回転方向上流側を向いているが、ポリゴンミラーの回転方向下流側を向いていても良い。
上記第2及び第3の各実施形態では、ポリゴンミラー2104で偏向された光ビームをLDチップ102に入射させず、かつPD104に入射させる入射光学系は、+X側の走査レンズ(2205c、2205d)に対してポリゴンミラーの回転方向上流側に設けられているが、これに代えて、例えば+X側の走査レンズ(2205c、2205d)に対してポリゴンミラーの回転方向下流側、かつ−X側の2つの走査レンズ(2205b、2205a)に対してポリゴンミラー2104の回転方向上流側に設けても良い。
上記第2及び第3の各実施形態では、ポリゴンミラー2104で偏向された光ビームをLDチップ102に入射させず、かつPD104に入射させる入射光学系は、+X側の走査レンズ(2205c、2205d)に対してポリゴンミラーの回転方向上流側に設けられているが、これに加えて、例えば+X側の走査レンズ(2205c、2205d)に対してポリゴンミラーの回転方向下流側、かつ−X側の2つの走査レンズ(2205b、2205a)に対してポリゴンミラー2104の回転方向上流側に設けて、2つの感光体ドラム(2030a、2030b)の書込開始タイミングの基準となるタイミングと、2つの感光体ドラム(2030c、2030d)の書込開始タイミングの基準となるタイミングとを個別に検出することとしても良い。
上記第1〜第3の各実施形態における偏光器前光学系及び走査光学系の構成及びレイアウトは、適宜変更可能である。
上記第1実施形態では、フレームパッケージ20は、2つの開口部を有しているが、少なくとも一方の開口部は、例えば透明ガラスなどで閉塞されていても良い。
上記第2実施形態では、キャップ106は、開口端に透明ガラス110が設けられ、内部が外部に対して閉塞されているが、透明ガラス110を設けずに、内部を外部に対して開放しても良い。
上記第1〜第3の各実施形態では、画像形成装置としてプリンタが採用されているが、これに限らず、例えば、複写機、複写機と用紙処理装置(例えば、綴じ処理、折り処理、パンチ処理、裁断処理などの機能を有する装置)との複合機などを採用することとしても良い。