JP2012048080A - 光源装置、光走査装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】大型化あるいは部品点数の増加を招くことなく、安定した光束を射出することができる光源装置を提供する。
【解決手段】 複数の発光部が2次元配列されている面発光レーザアレイを含み、回路基板19に実装されている光源11と、該光源11からの光束の一部をモニタ用光束として反射するビームスプリッタ12と、該ビームスプリッタ12で反射されたモニタ用光束の光路上に配置され、該モニタ用光束を受光する受光素子18と、ビームスプリッタ12を透過した走査用光束の光路上に配置され、該走査用光束をカップリングするカップリングレンズ13とを備えている。そして、ビームスプリッタ12は、分離面として、受光素子18に向けて反射されるモニタ用光束に対してパワーを有する曲面を備え、該分離面の接平面は、光源11における光束の射出方向に直交する面に対して傾斜している。
【選択図】図3
【解決手段】 複数の発光部が2次元配列されている面発光レーザアレイを含み、回路基板19に実装されている光源11と、該光源11からの光束の一部をモニタ用光束として反射するビームスプリッタ12と、該ビームスプリッタ12で反射されたモニタ用光束の光路上に配置され、該モニタ用光束を受光する受光素子18と、ビームスプリッタ12を透過した走査用光束の光路上に配置され、該走査用光束をカップリングするカップリングレンズ13とを備えている。そして、ビームスプリッタ12は、分離面として、受光素子18に向けて反射されるモニタ用光束に対してパワーを有する曲面を備え、該分離面の接平面は、光源11における光束の射出方向に直交する面に対して傾斜している。
【選択図】図3
Description
本発明は、光源装置、光走査装置及び画像形成装置に係り、更に詳しくは、面発光レーザを有する光源装置、該光源装置を有する光走査装置、及び該光走査装置を備える画像形成装置に関する。
光プリンタ装置、デジタル複写機、及び光プロッタ等の画像形成装置に用いられている光走査装置は、画像情報に応じて変調された光により被走査面を走査し、被走査面上に画像情報に応じた潜像を形成している。
光源としては一般に半導体レーザが用いられており、従来は基板に対して平行な方向に光を射出する端面発光型の半導体レーザ(以下では、「端面発光レーザ」ともいう)がその主流であったが、近年、垂直共振器型の面発光レーザ(Vertical Cavity Surface Emitting Laser;以下では「VCSEL」ともいう)が登場してきた。VCSELは、端面発光レーザに比べて、(1)低価格、(2)低消費電力、(3)小型で高性能、(4)2次元集積化が容易、という特徴を有している。
画像形成装置では、光源の光出力が変動すると出力画像に濃度変動を生じる。そこで、従来の端面発光レーザを用いた光走査装置では、端面発光レーザから後方に射出される光をモニタし、光出力の変動を抑制するAPC(Auto Power Controll)を行っていた。しかしながら、面発光レーザではその構造上、後方への射出光が生じないため、面発光レーザを用いた光走査装置では、従来のAPCとは異なる光量制御が必要となる。そこで、面発光レーザを用いた場合の光量制御方法として、面発光レーザから射出された光束の一部を、ビームスプリッタやハーフミラー等の光学素子を用いて分岐させて光検出器に導き、その光検出器の出力に基づいてAPCを行うという方法が考えられた(例えば、特許文献1〜特許文献4参照)。
しかしながら、特許文献1〜特許文献4に開示されている装置では、大型化あるいは部品点数の増加を招くという不都合があった。
本発明は、かかる事情の下になされたもので、その第1の目的は、大型化あるいは部品点数の増加を招くことなく、安定した光束を射出することができる光源装置を提供することにある。
また、本発明の第2の目的は、大型化あるいは高コスト化を招くことなく、安定した光走査を行うことができる光走査装置を提供することにある。
また、本発明の第3の目的は、大型化あるいは高コスト化を招くことなく、高品質の画像を形成することができる画像形成装置を提供することにある。
本発明は、第1の観点からすると、面発光レーザと;前記面発光レーザから射出された光束の光路上に配置され、該光束の一部を反射し、その反射される光束に対してパワーを有する分離面を含む分離光学素子と;前記分離光学素子で反射された光束の光路上に配置され、該光束を受光する受光素子と;を備える光源装置である。
これによれば、大型化あるいは部品点数の増加を招くことなく、安定した光束を射出することができる。
本発明は、第2の観点からすると、光束により被走査面を主走査方向に走査する光走査装置であって、本発明の光源装置と;前記光源装置から射出された光束を偏向する光偏向器と;前記光偏向器で偏向された光束を前記被走査面上に集光する走査光学系と;を備える光走査装置である。
これによれば、大型化あるいは高コスト化を招くことなく、安定した光走査を行うことができる。
本発明は、第3の観点からすると、少なくとも1つの像担持体と;前記少なくとも1つの像担持体を画像情報に応じて変調された光束により走査する本発明の光走査装置と;を備える画像形成装置である。
これによれば、本発明の光走査装置を備えているため、結果として、大型化あるいは高コスト化を招くことなく、高品質の画像を形成することができる。
以下、本発明の一実施形態を図1〜図34に基づいて説明する。図1には、本発明の一実施形態に係る画像形成装置としてのレーザプリンタ1000の概略構成が示されている。
このレーザプリンタ1000は、光走査装置1010、感光体ドラム1030、帯電チャージャ1031、現像ローラ1032、転写チャージャ1033、除電ユニット1034、クリーニングユニット1035、トナーカートリッジ1036、給紙コロ1037、給紙トレイ1038、レジストローラ対1039、定着ローラ1041、排紙ローラ1042、排紙トレイ1043、通信制御装置1050、及び上記各部を統括的に制御するプリンタ制御装置1060などを備えている。なお、これらは、プリンタ筐体1044の中の所定位置に収容されている。
通信制御装置1050は、ネットワークなどを介した上位装置(例えばパソコン)との双方向の通信を制御する。
感光体ドラム1030は、円柱状の部材であり、その表面には感光層が形成されている。すなわち、感光体ドラム1030の表面が被走査面である。そして、感光体ドラム1030は、図1における矢印方向に回転するようになっている。
帯電チャージャ1031、現像ローラ1032、転写チャージャ1033、除電ユニット1034及びクリーニングユニット1035は、それぞれ感光体ドラム1030の表面近傍に配置されている。そして、感光体ドラム1030の回転方向に沿って、帯電チャージャ1031→現像ローラ1032→転写チャージャ1033→除電ユニット1034→クリーニングユニット1035の順に配置されている。
帯電チャージャ1031は、感光体ドラム1030の表面を均一に帯電させる。
光走査装置1010は、帯電チャージャ1031で帯電された感光体ドラム1030の表面に、上位装置からの画像情報に基づいて変調された光束を照射する。これにより、感光体ドラム1030の表面に、画像情報に対応した潜像が形成される。ここで形成された潜像は、感光体ドラム1030の回転に伴って現像ローラ1032の方向に移動する。なお、この光走査装置1010の構成については後述する。
トナーカートリッジ1036にはトナーが格納されており、該トナーは現像ローラ1032に供給される。
現像ローラ1032は、感光体ドラム1030の表面に形成された潜像にトナーカートリッジ1036から供給されたトナーを付着させて画像情報を顕像化させる。ここでトナーが付着した像(以下では、便宜上「トナー像」ともいう)は、感光体ドラム1030の回転に伴って転写チャージャ1033の方向に移動する。
給紙トレイ1038には記録紙1040が格納されている。この給紙トレイ1038の近傍には給紙コロ1037が配置されており、該給紙コロ1037は、記録紙1040を給紙トレイ1038から1枚ずつ取り出し、レジストローラ対1039に搬送する。該レジストローラ対1039は、給紙コロ1037によって取り出された記録紙1040を一旦保持するとともに、該記録紙1040を感光体ドラム1030の回転に合わせて感光体ドラム1030と転写チャージャ1033との間隙に向けて送り出す。
転写チャージャ1033には、感光体ドラム1030の表面上のトナーを電気的に記録紙1040に引きつけるために、トナーとは逆極性の電圧が印加されている。この電圧により、感光体ドラム1030の表面のトナー像が記録紙1040に転写される。ここで転写された記録紙1040は、定着ローラ1041に送られる。
定着ローラ1041では、熱と圧力とが記録紙1040に加えられ、これによってトナーが記録紙1040上に定着される。ここで定着された記録紙1040は、排紙ローラ1042を介して排紙トレイ1043に送られ、排紙トレイ1043上に順次スタックされる。
除電ユニット1034は、感光体ドラム1030の表面を除電する。
クリーニングユニット1035は、感光体ドラム1030の表面に残ったトナー(残留トナー)を除去する。残留トナーが除去された感光体ドラム1030の表面は、再度帯電チャージャ1031に対向する位置に戻る。
次に、前記光走査装置1010の構成について説明する。
この光走査装置1010は、一例として図2に示されるように、光源装置10、シリンドリカルレンズ31、ポリゴンミラー33、偏向器側走査レンズ35、像面側走査レンズ36、2つの光検知用ミラー(37a、37b)、及び2つの光検知センサ(38a、38b)などを備えている。そして、これらは、不図示のハウジングの中の所定位置に組み付けられている。
なお、以下では、便宜上、主走査方向に対応する方向を「主走査対応方向」と略述し、副走査方向に対応する方向を「副走査対応方向」と略述する。
光源装置10は、一例として図3に示されるように、光源11、ビームスプリッタ12、カップリングレンズ13、開口板14、受光素子18、及び光源制御装置22を有している。そして、光源11、受光素子18及び光源制御装置22は、同一の回路基板19上にそれぞれ実装されている。
なお、本明細書では、XYZ3次元直交座標系において、光源装置10からポリゴンミラー33に向かう光束の進行方向を「X軸方向」、ポリゴンミラー33の回転軸方向を「Z軸方向」とする。なお、本明細書では、「光束の進行方向」とは、該光束における最も光強度の強い光線の進行方向をいう。
光源11は、一例として図4に示されるように、40個の発光部が2次元的に配列されて1つの基板上に形成された2次元アレイを有している。ここでは、主走査対応方向については270μm、副走査対応方向については339μmの範囲内に40個の発光部が集約されている。
これら40個の発光部は、すべての発光部を副走査対応方向(ここでは、Z軸方向と同じ)に伸びる仮想線上に正射影したときに、隣り合う2つの発光部の発光部間隔が等間隔となるように配置されている。なお、本明細書では、「発光部間隔」とは2つの発光部の中心間距離をいう。
各発光部は、発振波長が780nm帯の垂直共振器型の面発光レーザである。すなわち、2次元アレイは、40個の発光部を有する面発光レーザアレイである。
光源11は、一例として図5に示されるように、パッケージ部材に保持されている。なお、図3及び図5では、煩雑さを避けるため、光源11とパッケージ部材とを繋ぐボンディングワイヤの図示は省略している。
パッケージ部材は、CLCC(Ceramic leaded chip carrier)と呼ばれるフラットパッケージであり、セラミックと金属配線の多層構造となっている。
パッケージ部材は、その+X側には、周囲が壁で囲まれている空間領域を有している。光源11は、該空間領域の底面のほぼ中央にAuSn等の半田材を用いてダイボンドされている。そして、該空間領域を密閉するようにカバーガラスがエポキシ樹脂系接着剤で接合されている。これによって、光源11を保護している。
図3に戻り、ビームスプリッタ12は、光源11から射出された光束の光路上に配置され、該光束の一部を反射し、残りを透過させる。すなわち、反射光と透過光とに分離する。ここでの分離の割合は、光源の出力、光走査装置の構成、被走査面の光感度、及び受光素子の受光感度などに応じて設定される。
ここでは、ビームスプリッタ12は、光源11から射出された光束が入射する面が分離面である。また、該分離面は、反射される光束に対してパワーを有する曲面である。
ビームスプリッタ12は、反射/透過特性(分離特性)が入射光の偏光状態に依存しない無偏光ビームスプリッタであっても良いし、反射/透過特性(分離特性)が入射光の偏光状態に依存する偏光ビームスプリッタであっても良い。但し、複数の発光部間に偏光方向のばらつきがある場合や、偏光方向の経時変化を考慮する必要がある場合には、無偏光ビームスプリッタを用いるのが好ましい。
ビームスプリッタ12は、ガラスによって作成することもできるが、樹脂製とすることで生産性が向上し、低コストとなる。ビームスプリッタ12で反射された光束に対する高品位の結像特性は不要である。そのため、ビームスプリッタ12における分離面の形状精度や、環境温度に対する安定性は、低くても良い。
カップリングレンズ13は、ビームスプリッタ12を透過した光束の光路上に配置され、該光束を略平行光束とする。
開口板14は、開口部を有し、カップリングレンズ13を介した光束を整形する。該開口部を通過した光束が、光源装置10から射出される光束である。なお、開口部は、主走査対応方向(Y軸方向)の幅よりも副走査対応方向(Z軸方向)の幅の方が狭くなるように設定されている。
受光素子18は、ビームスプリッタ12で反射された光束の光路上に配置され、該光束を受光する。受光素子18は、受光光量に応じた信号を光源制御装置22に出力する。
なお、以下では、ビームスプリッタ12で反射された光束を「モニタ用光束」ともいい、ビームスプリッタ12を透過した光束を「走査用光束」ともいう。
図2に戻り、シリンドリカルレンズ31は、光源装置10の開口板14の開口部を通過した光束、すなわち、光源装置10から射出された光束を、ポリゴンミラー33の偏向反射面近傍にZ軸方向に関して結像する。
光源11とポリゴンミラー33との間の光路上に配置される光学系は、偏向器前光学系とも呼ばれている。本実施形態では、偏向器前光学系は、ビームスプリッタ12とカップリングレンズ13と開口板14とシリンドリカルレンズ31とから構成されている。
ポリゴンミラー33は、一例として内接円の半径が25mmの6面鏡を有し、各鏡がそれぞれ偏向反射面となる。このポリゴンミラー33は、Z軸方向に平行な軸(回転軸)の周りを等速回転しながら、シリンドリカルレンズ31からの光束を偏向する。
偏向器側走査レンズ35は、ポリゴンミラー33で偏向された光束の光路上に配置されている。
像面側走査レンズ36は、偏向器側走査レンズ35を介した光束の光路上に配置されている。そして、この像面側走査レンズ36を介した光束が感光体ドラム1030の表面に照射され、光スポットが形成される。この光スポットは、ポリゴンミラー33の回転に伴って感光体ドラム1030の長手方向に移動する。すなわち、感光体ドラム1030上を走査する。このときの光スポットの移動方向が「主走査方向」である。また、感光体ドラム1030の回転方向が「副走査方向」である。
ポリゴンミラー33と感光体ドラム1030との間の光路上に配置される光学系は、走査光学系とも呼ばれている。本実施形態では、走査光学系は、偏向器側走査レンズ35と像面側走査レンズ36とから構成されている。なお、偏向器側走査レンズ35と像面側走査レンズ36の間の光路上、及び像面側走査レンズ36と感光体ドラム1030の間の光路上の少なくとも一方に、少なくとも1つの折り返しミラーが配置されても良い。
図2に戻り、光検知センサ38aには、ポリゴンミラー33で偏向され、走査光学系を介した光束のうち書き込み開始前の光束の一部が、光検知用ミラー37aを介して入射する。また、光検知センサ38bには、ポリゴンミラー33で偏向され、走査光学系を介した光束のうち書き込み終了後の光束の一部が、光検知用ミラー37bを介して入射する。
各光検知センサはいずれも、受光量に応じた信号(光電変換信号)を出力する。
光源制御装置22は、一例として図6に示されるように、画素クロック生成回路215、画像処理回路216、書込制御回路219、及び光源駆動回路221などを有している。なお、図6における矢印は、代表的な信号や情報の流れを示すものであり、各ブロックの接続関係の全てを表すものではない。
画素クロック生成回路215は、光検知センサ38aの出力信号と光検知センサ38bの出力信号とから、各光検知センサの間を光束が走査するのに要した時間を求め、その時間に予め設定されている数のパルスが収まるように周波数を設定し、該周波数の画素クロック信号PCLKを生成する。ここで生成された画素クロック信号PCLKは、画像処理回路216及び書込制御回路219に供給される。また、光検知センサ38aの出力信号は、同期信号として書込制御回路219に出力される。
画像処理回路216は、プリンタ制御装置1060を介して上位装置から受信した画像情報をラスター展開するとともに、所定の中間調処理などを行った後、画素クロック信号PCLKを基準とした各画素の階調を表す画像データを発光部毎に作成する。そして、画像処理回路216は、光検知センサ38aの出力信号に基づいて書き込み開始タイミングを検出すると、画素クロック信号PCLKに同期して画像データを書込制御回路219に出力する。
書込制御回路219は、画像処理回路216からの画像データ、画素クロック生成回路215からの画素クロック信号PCLK及び同期信号に基づいてパルス変調信号を生成する。また、書込制御回路219は、所定のタイミングで、受光素子18の出力信号に基づいて、光源装置10の開口板14の開口部を通過する光束の光量が所望の値となるように、各発光部の駆動電流を補正する。すなわち、APC(Auto Power Control)を行う。
光源駆動回路221は、書込制御回路219からのパルス変調信号に基づいて2次元アレイの各発光部を駆動する。
光源装置10では、カップリングレンズ13がビームスプリッタ12の後段に配置されることから、(1)受光素子18に入射する光束の位置を調整するために、ビームスプリッタ12の位置を調整する、(2)カップリングレンズ13の光源11に対する位置を調整する、ことが個別に可能となる。
光源装置10の小型化のためには、ビームスプリッタ12から受光素子18までの光路長を極力短くすることが望ましい。そのため、ビームスプリッタ12は、光源11の近くに配置されることとなる。そして、上記(1)の調整は、光量の検出精度を向上させるための調整であり、上記(2)の調整は、走査光学系の光学特性を安定させるための調整である。なお、ビームスプリッタ12が樹脂製のとき、上記(2)の調整によって、ビームスプリッタ12の形状誤差や形状の温度依存性の影響が増加するが、ビームスプリッタ12を配置した後に上記(2)の調整を行うことにより、走査用光束へのビームスプリッタ12の上記影響を抑制することが可能である。すなわち、従来の調整工程と大きく異なることはない。
本実施形態では、ビームスプリッタ12を透過した光を走査光学系へ、反射された光を受光素子18へ導く構成としている。その理由は、1つは光源装置10の小型化のためであり、もう1つは、ビームスプリッタ12に形状誤差がある場合、反射された光のほうが、透過した光よりも光学特性の劣化が大きいからである。走査光学系では、最終的に小径のビームスポットに集束させて高精度な光書込を行う必要があるため、劣化が大きい反射光を用いることはできない。一方、光量検出のための光束は、受光素子に入射させればよく、結像特性に対する要求する精度は、走査用光束よりも小さい。
そこで、ビームスプリッタ12として、安価であるが寸法精度や安定性に劣る樹脂製のビームスプリッタを用いることが可能となる。
ビームスプリッタにおける分離面の反射機能は、誘電体多層膜や金属膜のコーティングによって得ることができる。また、反射機能を有する樹脂をガラス基板に貼り付ける構成としても良い。
さらに、ビームスプリッタ12は、入射側の面における光束の入射位置での法線が、X軸方向に対してZ軸方向に傾斜している(図7参照)。この場合は、光源11への戻り光が抑制され、光源11の出力が不安定になるのを防止することができる。なお、該入射位置における法線に直交する平面は「接平面」と呼ばれている。
ところで、上記傾斜によって、ビームスプリッタ12を透過した光束は、波面収差が劣化するが、開口板14の開口部の幅が主走査対応方向(Y軸方向)よりも副走査対応方向(Z軸方向)の方が狭いため、開口部を通過した光束への影響は小さい。なお、仮に、開口板14の開口部の幅が副走査対応方向(Z軸方向)よりも主走査対応方向(Y軸方向)の方が狭い場合には、上記法線は、X軸方向に対してY軸方向に傾斜させるのが好ましい。
ビームスプリッタ12の形状としては、種々のものが考えられる。図8(A)には、入射側の面が凹面で射出側の面が凸面であり、透過光束に対してもパワーを有するもの(ビームスプリッタ12aという)が示され、図8(B)には、入射側の面が凹面で射出側の面が凹面のもの(ビームスプリッタ12bという)が示され、図8(C)には、入射側の面が凹面で射出側の面が平面のもの(ビームスプリッタ12cという)が示され、図8(D)には、入射側の面が凹面で射出側の面が凸面であり、透過光束に対してパワーをもたないもの(ビームスプリッタ12dという)が示されている。
ビームスプリッタ12bでは、射出側の面で反射される光は発散する。これにより、多重反射での干渉による光量検知精度の劣化、あるいは書き込み時の光量のばらつき(特開平07−198476号公報参照)を大きく低減することができる。
ビームスプリッタ12cでは、射出側の面が平面であるため、加工が容易となる。また、本実施形態では、ビームスプリッタ12は、発散光束中に配置されるため、射出側の面が平面であっても、上記多重反射での干渉は低減する。そのため、発光部間の光量の誤差が許容範囲内であれば、ビームスプリッタ12cを用いることにより、低コスト化を図ることができる。
ビームスプリッタ12aを用いたときの透過光束の光路が図9に示され、ビームスプリッタ12dを用いたときの透過光束の光路が図10に示されている。
ビームスプリッタ12aを用いたとき、透過光束は、該ビームスプリッタがないときよりも、ビームスプリッタ12aの屈折率及び厚さで決まる量だけZ軸方向にシフトしてビームスプリッタ12aから射出される。また、ビームスプリッタ12aは、透過光束に対して正のパワーを持つように設定されており、透過光束の発散状態は、ビームスプリッタがないときよりも集束気味になる。
ビームスプリッタ12dを用いたとき、ビームスプリッタ12aと同様に、透過光束は、ビームスプリッタがないときよりも、ビームスプリッタ12dの屈折率及び厚さで決まる量だけZ軸方向にシフトしてビームスプリッタ12dから射出される。但し、ビームスプリッタ12dは、透過光束に対してパワーをほとんど持たないように設定されているため、透過光束の発散状態は、該ビームスプリッタがないときとほぼ同じである。
ところで、ビームスプリッタは、透過光束に対してパワーをほとんど持たないように設定されていても、環境温度の変化に伴う熱膨張・収縮によってパワーがわずかにつくことが考えられる。このとき、ビームスプリッタ12aのように始めからパワーを有する場合に比べて、ビームスプリッタ12dの場合は、ビームウエスト位置のずれが小さいため、感光体ドラム表面での光スポットの特性への影響が小さい。また、ビームスプリッタ12dは、シート状の部材を湾曲させたような厚さが一様な形状であっても良く、肉厚を均一にすることで加工が容易になる。
ビームスプリッタの反射面(分離面)である入射側の面(以下では、便宜上「面A」ともいう)の形状について図11を用いて説明する。
ここでは、入射光と反射光が含まれる平面はXZ平面である。そして、入射位置を含むXZ断面における面Aの曲率をCzx、入射位置を含むXY断面における面Aの曲率をCxyとする。このとき、|Czx|<|Cxy|となるよう設定されている。
仮に、面Aが球面であって、|Czx|=|Cxy|であると、光束が面Aで反射されたときに受ける集光パワーは、ZX断面内及びXY断面内で互いに異なることとなる。そこで、反射光束に対して、主走査対応方向における集束作用よりも、副走査対応方向における集束作用が強くなる。その結果、主走査対応方向と副走査対応方向とでは集束位置が異なり、受光素子18上ではどちらか一方が集束できない。つまり、面Aの形状は、球面などの回転対称形であることは好ましくない。
そこで、本実施形態では、|Czx|<|Cxy|とすることで、主走査対応方向での集光位置と副走査対応方向での集束位置との差を小さくし、反射光束がより良好に受光素子18上で集束できるようにしている。
次に、面Aの形状について具体的に説明する。なお、光源11から面Aまでの距離は20mm、面Aから受光素子18までの距離は40mmである。
《数値例1》
面Aは、XZ断面形状及びXY断面形状がいずれも円弧形状のアナモフィック面である。そして、Cxz=32.36×10−3(mm−1)、Cxy=43.10×10−3(mm−1)、すなわち、1/Cxz=30.9mm、1/Cxy=23.2mmである。
面Aは、XZ断面形状及びXY断面形状がいずれも円弧形状のアナモフィック面である。そして、Cxz=32.36×10−3(mm−1)、Cxy=43.10×10−3(mm−1)、すなわち、1/Cxz=30.9mm、1/Cxy=23.2mmである。
図12には、光源11の3つの発光部から射出され、面Aで反射された3つの光束の主光線(主光線1〜3)の光路が示されている。面Aで反射された主光線1〜3は、受光素子18に到達する前に交差する。
また、光源11における複数の発光部のうち、図13に示される5つの発光部(◆発光部、■発光部、●発光部、▲発光部、×発光部)を選択し、該5つの発光部から射出され、図14に示されるように受光素子18で受光された5つの光束(bm1〜bm5)のビームスポット径(ピーク強度の1/e2)が図15及び図16に示されている。なお、図14では、主光線の受光位置が示されている。また、図15は、主走査対応方向におけるビームスポット径であり、図16は、副走査対応方向におけるビームスポット径である。図15及び図16では、横軸(デフォーカス量)の原点が受光素子18の受光面位置である。そして、図13〜図16における同一シンボルは対応関係にあることを意味している。
この場合は、5つの光束は受光素子18の受光面上に略集束されており、光源11と受光素子18の受光面が共役関係にある。
主走査対応方向に関して、ビームウエスト径は80〜160μm程度であり、±1mmの範囲でデフォーカスするとビームスポット径は500μm程度となる。副走査対応方向に関して、ビームウエスト径は110〜130μm程度であり、±1mmの範囲でデフォーカスするとビームスポット径は250μm程度となる。
このように、光源11の複数の発光部から射出され、面Aで反射された複数の光束の主光線が、受光素子18に到達する前に交差するように設定することで、全ての光束が受光素子18の受光面に入射することができ、受光素子18での検知効率が向上する。そこで、面Aでの反射率を低く、透過率を高く設定し、走査用光束の光量を大きくすることができる。
また、図12に示されるように、受光素子18の受光面に対して光線が斜めに入射するため、受光素子18の受光面で反射した光は光源11に戻らない。
但し、図17に示される光源装置の変形例1のように、ビームスプリッタ12で反射された光が略垂直に受光素子18の受光面に入射する場合は、戻り光の影響を低減するために、上記共役関係をある程度崩し、デフォーカス量が1〜5mm程度の位置をビームウエストの位置とするのが好ましい(図18(A)及び図18(B)参照)。
なお、デフォーカス量がマイナス側の位置をビームウエストの位置とすると、図19(A)及び図19(B)に示されるように、複数の光束における主光線間の距離が広がるので、受光素子18の受光面の面積を大きくする必要がある。
なお、変形例1は、受光素子18が光源10とは異なる回路基板に実装されている点に特徴を有している。
ところで、図14に示されるように、受光素子18の受光面上では、主走査対応方向については1200μm、副走査対応方向については700μmの範囲内に、複数の発光部から射出され面Aで反射された複数の光束の各主光線が集められる。受光素子18の受光面上では、各主光線の受光位置が互いに離れているため(図20参照)、一部の主光線が受光素子18の受光面に入射しないことがあると、複数の光束における光束間で光量検知精度が異なり、走査用光束における光量のばらつきが発生する。そこで、受光素子18の受光面における有効範囲は、ビームスポット径、取り付け誤差及び位置の変動を考慮して、主走査対応方向については2.0mm、副走査対応方向については1.5mm程度以上であることが好ましい。
但し、受光素子は、有効範囲の面積が大きいほど高価になり、また応答性能も低下するため、調整によって取付位置の誤差を低減し、可能な限り有効範囲の小さい受光素子を用いることが好ましい。
《数値例2》
面Aは、XZ断面形状及びXY断面形状がいずれも円弧形状のアナモフィック面である。そして、Cxz=10.81×10−3(mm−1)、Cxy=14。27×10−3(mm−1)、すなわち、1/Cxz=92.5mm、1/Cxy=70.1mmである。
面Aは、XZ断面形状及びXY断面形状がいずれも円弧形状のアナモフィック面である。そして、Cxz=10.81×10−3(mm−1)、Cxy=14。27×10−3(mm−1)、すなわち、1/Cxz=92.5mm、1/Cxy=70.1mmである。
この場合、面Aで反射された上記3つの主光線(主光線1〜3)は、受光素子18の受光面上に集まることとなる(図25(B)参照)。
光源11における複数の発光部のうち、図13に示される5つの発光部(◆発光部、■発光部、●発光部、▲発光部、×発光部)を選択し、該5つの発光部から射出され、図21に示されるように受光素子18で受光された5つの光束(bm1〜bm5)のビームスポット径(ピーク強度の1/e2)が図22及び図23に示されている。なお、図21では、主光線の受光位置が示されている。また、図22は、主走査対応方向におけるビームスポット径であり、図23は、副走査対応方向におけるビームスポット径である。図22及び図23では、横軸(デフォーカス量)の原点が受光素子18の受光面位置である。そして、図13、図21〜図23における同一シンボルは対応関係にあることを意味している。
図21に示されるように、受光素子18の受光面上では、主走査対応方向については5μm、副走査対応方向については5μmの範囲内に、複数の発光部から射出され面Aで反射された複数の光束の各主光線が集められる。すなわち、各ビームスポットの中心が略一致する。
面Aで反射された複数の光束は弱発散状態で受光素子18の受光面に到達し、該受光面の全面を照射する。各光束のビームスポット径は、2×1mm程度であり、受光面の有効範囲を超えているが、受光素子18の受光面上では各ビームスポットの中心が略一致するため(図24参照)、複数の光束間で光量検知精度は略等しくなる。
画像形成装置では一般的に、トナー濃度の検出結果に基づいて光源の光量調整を行っているため、APCでは、光量の絶対値については問題にならない。すなわち、受光素子18を用いた光量検出では、複数の光束間の相対差の検出が行えれば良い。
面Aで反射された光束の光路が、図25(A)に示されている。光源11からの射出された直後の光束の発散状態に比べて、面Aで反射された光束は、発散が弱くなっており、受光素子18の受光面に到達する光量を増やすことができる。
光源装置10の変形例2が、図26に示されている。この変形例2では、ビームスプリッタ12は、保持部材25に接着剤で接着されている。そして、保持部材25は、パケージ部材に取り付けられている。この場合は、ビームスプリッタ12がカバーガラスの役割を兼ねている。すなわち、前述したカバーガラスが不要となり、部品点数を削減することができる。
ビームスプリッタ12の面Aは、XZ断面の形状が、光源11近傍及び受光素子18近傍をそれぞれ焦点とする楕円の一部である。楕円は、焦点からでた光線が反射して他方の焦点に到達するという幾何学的性質を持つため、受光素子18の受光面上、もしくはその近傍で光束を集光することが可能になる。ビームスプリッタ12が樹脂成形品であれば、面Aの形状を回転楕円体の一部とすることも容易に可能である。
光源装置10の変形例3が、図27に示されている。この変形例3では、ビームスプリッタ12及びカップリングレンズ13は、保持部材25に接着剤で接着されている。そして、保持部材25は、パケージ部材に取り付けられている。
また、保持部材25には、ビームスプリッタ12で反射され受光素子18に向かう光束の光路となる貫通孔が形成されている。
ところで、ビームスプリッタ12が樹脂成形品である場合には、温度変化による形状変化が問題となる。図28及び図29には、温度上昇によるビームスプリッタ12の形状変化が模式図的に示されている。図28は、Z軸方向に関して、ビームスプリッタ12の自由膨張を阻害するものがない場合であり、図29は、ビームスプリッタ12の−Z方向への自由膨張が阻害される場合である。図29の場合には、ビームスプリッタ12の形状変化が+Z側に大きく出てしまう、あるいは、−Z側が歪むように変形してしまうという不都合がある。図28の場合には、温度上昇によってビームスプリッタ12の形状が変化しても、面Aの曲率の変化を小さくすることができる。すなわち、受光素子18の受光面におけるビームスポット位置の変化を小さくし、光量検知精度の低下を抑制することができる。なお、主走査対応方向(Y軸方向)についても同様に、自由膨張の阻害が少ないほうが好ましい。
光源装置10の変形例4が、図30に示されている。この変形例4では、ビームスプリッタ12の面A側が保持部材25に接着剤で接着されている点に特徴を有している。
図31及び図32には、温度上昇によるビームスプリッタ12の形状変化が模式図的に示されている。図31は、ビームスプリッタ12の面A側が保持部材25に接着されている場合であり、図32は、ビームスプリッタ12の射出側が保持部材25に接着されている場合である。
図32の場合は、面Aの位置が変化し、結像位置がずれてしまう。一方、図31の場合は、面Aの位置はほとんど変化しないため、図31のほうが好ましい。なお、面Aを射出側に設けても同様である。但し、面Aを射出側に設ける場合には、反射光束もビームスプリッタ12の内部を通過し、肉厚変化の影響を受けるため、面Aは入射側に設けるのが好ましい。
ところで、所定の形状に成形されたビームスプリッタ12を用いる場合に、ビームスプリッタ12の形状誤差により、面Aで反射された光束の集光点が、設計上の位置からずれるおそれがある(図33参照)。
そこで、一例として図34に示されるように、わずかに押圧力を加えることでビームスプリッタ12を変形させ、面Aの曲率を調整して保持させるようにしても良い。
また、ビームスプリッタ12を加工が容易な平板状にした上で、取り付時に図34に示されるように、入射側の面が所望の曲率となるよう変形しても良い。そして、調整する際、曲率が大きくなるように調整しても良いし、曲率が小さくなるように調整しても良い。また、加工誤差を考慮した値だけ設計値よりも形状を一方向に変形させた形状とし、調整する方向が該一方向のみになるようにしても良い。
但し、ビームスプリッタ12に力を加えたまま保持することで、部品の劣化や組立工程の複雑化、装置の複雑化が問題となる場合もある。そのときには、あらかじめ所定の曲率をもたせていても接着剤層の厚み分だけX軸方向の位置調整ができるので、曲率を調整せずに位置調整だけで集光点を調整することも可能である。
以上説明したように、本実施形態に係る光源装置10によると、複数の発光部が2次元配列されている面発光レーザアレイを含み、回路基板19に実装されている光源11と、該光源11からの光束の一部をモニタ用光束として反射するビームスプリッタ12と、該ビームスプリッタ12で反射されたモニタ用光束の光路上に配置され、該モニタ用光束を受光する受光素子18と、ビームスプリッタ12を透過した走査用光束の光路上に配置され、該走査用光束をカップリングするカップリングレンズ13とを備えている。
そして、ビームスプリッタ12は、分離面として、受光素子18に向けて反射されるモニタ用光束に対してパワーを有する曲面を備え、該分離面の接平面は、光源11における光束の射出方向に直交する面に対して傾斜している。
この場合には、大型化あるいは部品点数の増加を招くことなく、安定した光束を射出することができる。
また、本実施形態に係る光走査装置1010によると、光源装置10を有しているため、大型化あるいは高コスト化を招くことなく、感光体ドラム1030の表面を安定して光走査を行うことができる。
また、光源11が複数の発光部を有しているため、同時に複数の走査が可能となり、画像形成の高速化を図ることができる。
そして、本実施形態に係るレーザプリンタ1000によると、光走査装置1010を備えているため、大型化あるいは高コスト化を招くことなく、高品質の画像を安定して形成することが可能である。
また、光源11が複数の発光部を有しているため、画像の高密度化を図ることができる。
なお、上記実施形態において、前記ビームスプリッタ12における分離面の機能が、微細構造によって得られても良い。そして、この場合には、該分離面が略平面であっても良い。要するに、分離面が、反射される光束に対してパワーを有していれば良い。
また、上記実施形態では、ビームスプリッタ12における分離面が、入射側の面である場合について説明したが、これに限らず、射出側の面であっても良い。
また、上記実施形態では、2次元アレイが40個の発光部を有する場合について説明したが、これに限定されるものではない。
また、上記実施形態では、光源11が2次元アレイを有する場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、光源11が前記2次元アレイに代えて、複数の発光部が一列に配置されている1次元アレイを有していても良い。また、光源11が前記2次元アレイに代えて、1つの発光部を有していても良い。
また、上記実施形態では、開口板14が光源装置に含まれる場合について説明したが、これに限らず、開口板14が光源装置とは別に設けられても良い。
また、上記実施形態では、画像形成装置としてレーザプリンタ1000の場合について説明したが、これに限定されるものではない。要するに、光走査装置1010を備えた画像形成装置であれば良い。
例えば、レーザ光によって発色する媒体(例えば、用紙)に直接、レーザ光を照射する画像形成装置であっても良い。
また、像担持体として銀塩フィルムを用いた画像形成装置であっても良い。この場合には、光走査により銀塩フィルム上に潜像が形成され、この潜像は通常の銀塩写真プロセスにおける現像処理と同等の処理で可視化することができる。そして、通常の銀塩写真プロセスにおける焼付け処理と同等の処理で印画紙に転写することができる。このような画像形成装置は光製版装置や、CTスキャン画像等を描画する光描画装置として実施できる。
また、例えば、図35に示されるように、複数の感光体ドラムを備えるカラープリンタ2000であっても良い。
このカラープリンタ2000は、4色(ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー)を重ね合わせてフルカラーの画像を形成するタンデム方式の多色カラープリンタであり、ブラック用の「感光体ドラムK1、帯電装置K2、現像装置K4、クリーニングユニットK5、及び転写装置K6」と、シアン用の「感光体ドラムC1、帯電装置C2、現像装置C4、クリーニングユニットC5、及び転写装置C6」と、マゼンタ用の「感光体ドラムM1、帯電装置M2、現像装置M4、クリーニングユニットM5、及び転写装置M6」と、イエロー用の「感光体ドラムY1、帯電装置Y2、現像装置Y4、クリーニングユニットY5、及び転写装置Y6」と、光走査装置2010と、転写ベルト2080と、定着ユニット2030などを備えている。
各感光体ドラムは、図35中の矢印の方向に回転し、各感光体ドラムの周囲には、回転方向に沿って、帯電装置、現像装置、転写装置、クリーニングユニットがそれぞれ配置されている。
各帯電装置は、対応する感光体ドラムの表面を均一に帯電する。この帯電装置によって帯電された各感光体ドラム表面に光走査装置2010により光走査が行われ、各感光体ドラムに潜像が形成される。
そして、対応する現像装置により各感光体ドラム表面にトナー像が形成される。さらに、対応する転写装置により、転写ベルト2080上の記録紙に各色のトナー像が順次転写され、最終的に定着ユニット2030により記録紙に画像が定着される。
光走査装置2010は、前記光源装置10と同様な光源装置を色毎に有している。従って、前記光走査装置1010と同様な効果を得ることができる。
そして、カラープリンタ2000は、前記レーザプリンタ1000と同様な効果を得ることができる。
なお、タンデム方式の多色カラープリンタでは、機械精度等で各色の色ずれが発生する場合があるが、点灯させる発光部を選択することで各色の色ずれの補正精度を高めることができる。
また、このカラープリンタ2000において、光走査装置を1色毎に設けても良いし、2色毎に設けても良い。
また、前記光源装置10は、光走査装置以外の光学機器にも適用することができる。
以上説明したように、本発明の光源装置によれば、大型化あるいは部品点数の増加を招くことなく、安定した光束を射出するのに適している。また、本発明の光走査装置によれば、大型化あるいは高コスト化を招くことなく、安定した光走査を行うのに適している。また、本発明の画像形成装置によれば、大型化あるいは高コスト化を招くことなく、高品質の画像を安定して形成するのに適している。
10…光源装置、11…光源、12…ビームスプリッタ(分離光学素子)、13…カップリングレンズ(カップリング光学系)、14…開口板(開口部材)、18…受光素子、19…回路基板、33…ポリゴンミラー(光偏向器)、35…偏向器側走査レンズ(走査光学系の一部)、36…像面側走査レンズ(走査光学系の一部)、1000…レーザプリンタ(画像形成装置)、1010…光走査装置、1030…感光体ドラム(像担持体)、2000…カラープリンタ(画像形成装置)、2010…光走査装置、K1,C1,M1,Y1…感光体ドラム(像担持体)。
Claims (23)
- 面発光レーザと;
前記面発光レーザから射出された光束の光路上に配置され、該光束の一部を反射し、その反射される光束に対してパワーを有する分離面を含む分離光学素子と;
前記分離光学素子で反射された光束の光路上に配置され、該光束を受光する受光素子と;を備える光源装置。 - 前記分離光学素子の前記分離面は、前記面発光レーザにおける光束の射出方向に直交する面に対して傾斜していることを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
- 前記分離光学素子は、厚さが不均一であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光源装置。
- 前記分離光学素子は、厚さが均一であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光源装置。
- 前記分離光学素子は、入射側の面及び射出側の面がいずれも凹面であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の光源装置。
- 前記分離光学素子は、入射側の面及び射出側の面の一方が凹面であり、他方が平面であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の光源装置。
- 前記分離光学素子の前記分離面は、入射側の面であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の光源装置。
- 前記分離光学素子の前記分離面は、前記面発光レーザ及び前記受光素子を含む第1の平面の断面での曲率の絶対値が、前記第1の平面に直交する第2の平面の断面での曲率の絶対値よりも小さいことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の光源装置。
- 面発光レーザは複数の発光部を有し、
前記複数の発光部から射出され前記分離光学素子で反射された複数の光束は、それぞれ前記受光素子の後方に集光位置を有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の光源装置。 - 前記複数の発光部から射出され前記分離光学素子で反射された複数の光束は、それぞれの主光線が、前記受光素子の近傍で交差することを特徴とする請求項9に記載の光源装置。
- 面発光レーザは複数の発光部を有し、
前記複数の発光部から射出され前記分離光学素子で反射された複数の光束は、それぞれ発散状態で前記受光素子に到達することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の光源装置。 - 前記複数の発光部から射出され前記分離光学素子で反射された複数の光束は、それぞれの主光線が、前記受光素子の近傍に集まることを特徴とする請求項11に記載の光源装置。
- 前記分離光学素子の前記分離面は、断面形状が楕円の一部を含むことを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の光源装置。
- 前記分離光学素子は、中空の回転楕円体の一部を含むことを特徴とする請求項13に記載の光源装置。
- 前記分離光学素子を保持する保持部材を有し、
前記面発光レーザにおける光束の射出方向である第1の方向、前記面発光レーザ及び前記受光素子が含まれる面内で前記第1の方向に直交する第2の方向、前記第1の方向及び第2の方向のいずれにも直交する第3の方向に関して、
前記分離光学素子は、前記保持部材に対して、前記第2の方向及び前記第3の方向の少なくとも一方について、端部の位置が規定されていないことを特徴とする請求項1〜14のいずれか一項に記載の光源装置。 - 前記分離光学素子は、前記分離面側が前記保持部材に接着されていることを特徴とする請求項15に記載の光源装置。
- 前記分離光学素子は、前記保持部材に突き当てられ、前記分離面の曲率が所望の曲率となるように変形された状態で保持されていることを特徴とする請求項15又は16に記載の光源装置。
- 前記分離光学素子を透過した光束の光路上に配置されたカップリング光学系を備え、
前記分離光学素子は、前記分離面とは別の面が、前記カップリング光学系での収差を補正することを特徴とする請求項1〜17のいずれか一項に記載の光源装置。 - 前記分離光学素子は、樹脂製であることを特徴とする請求項1〜18のいずれか一項に記載の光源装置。
- 光束により被走査面を主走査方向に走査する光走査装置であって、
請求項1〜19のいずれか一項に記載の光源装置と;
前記光源装置から射出された光束を偏向する光偏向器と;
前記光偏向器で偏向された光束を前記被走査面上に集光する走査光学系と;を備える光走査装置。 - 前記光源装置から射出された光束を整形する開口部材を備え、
該開口部材の開口部は、前記主走査方向の長さと前記主走査方向に直交する副走査方向の長さとが異なり、
前記光源装置における面発光レーザから受光素子に向かう方向は、前記開口部における長さの短い方向と略一致していることを特徴とする請求項20に記載の光走査装置。 - 少なくとも1つの像担持体と;
前記少なくとも1つの像担持体を画像情報に応じて変調された光束により走査する請求項20又は21に記載の光走査装置と;を備える画像形成装置。 - 前記画像情報は、多色のカラー画像情報であることを特徴とする請求項22に記載の画像形成装置。
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