JP6260333B2 - 護岸コンクリートの遮水構造及び護岸コンクリートの補修工法 - Google Patents

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Description

本発明は、既設の護岸コンクリートから海洋への漏水を防止する護岸コンクリートの遮水構造及び既設の護岸コンクリートから海洋への漏水を補修する護岸コンクリートの補修工法に関する。
従来より、既設の護岸コンクリートの下面を遮水する工法として、護岸コンクリートの下方地盤にセメント系深層混合処理工法を適用して改良土層を形成する工法や、護岸コンクリートの下方地盤に薬液注入工法を適用して固化層を形成する工法が提案されている。
これら従来の工法は、護岸コンクリートの下方に改良土層や固化層を形成することで、護岸コンクリートの下面からの漏水を改良土層や固化層で遮断して、護岸コンクリートからの漏水を防止することを目的とするものである。
セメント系深層混合処理工法を適用する方法として、例えば、特許文献1に開示される遮水護岸構造が提案されている。特許文献1に開示された遮水護岸構造は、一組の鋼製壁が間隔を空けて設けられるとともに、鋼製壁の間隔内に粘性土等の固化処理土が中詰めされて、さらに、鋼製壁の下方にセメント系深層混合処理工法によって改良土層が形成されるものである。
特開2002−227166号公報
ここで、既設の護岸コンクリートは、海洋と地盤との間に護岸壁として構築されることから、海洋における潮位変動や、波浪の影響、船舶接岸時の衝突力、及び地盤地下水の水位変動等の影響によって、海洋と地盤との間で絶えず地盤側や海洋側に変位するものとなる。
このため、特許文献1に開示された遮水護岸構造は、既設の護岸コンクリートのみが絶えず地盤側や海洋側に変位して、護岸コンクリートの下面と改良土層との間で変位差が生じることで、既設の護岸コンクリートの下面と改良土層との間の界面に水みちが形成される。
このとき、特許文献1に開示された遮水護岸構造は、既設の護岸コンクリートの下面と改良土層との間の界面を地下水等が通過して、既設の護岸コンクリートに生じた亀裂等から護岸コンクリートの内部に地下水等が浸入することで、地下水等が海洋側に流出するものとなるという問題点があった。
加えて、特許文献1に開示された遮水護岸構造は、既設の護岸コンクリートの下方地盤や背面側地盤の土砂も地下水等と一緒に海洋側に流出させるという問題点があった。
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、既設の護岸コンクリートの下面に設けられた遮水層と、遮水層の下方に設けられた難透水層との二重遮水構造によって、漏水防止性能を著しく向上させることのできる護岸コンクリートの遮水構造及び護岸コンクリートの補修工法を提供することにある。
第1発明に係る護岸コンクリートの遮水構造は、既設の護岸コンクリートから海洋への漏水を防止する護岸コンクリートの遮水構造であって、護岸コンクリートの漏水を遮断する遮水層と、護岸コンクリートの下方に設けられる難透水層とを備え、前記遮水層は、既設の護岸コンクリートの少なくとも下面に設けられるとともに、前記難透水層は、既設の護岸コンクリートの下面に設けられた前記遮水層の下方に連続して形成された空隙部に設けられ、前記遮水層は、既設の護岸コンクリートの少なくとも下面に遮水材を吹き付けて設けられるとともに、前記難透水層は、前記空隙部で発泡材を発泡させるとともに硬化させて、前記発泡材を前記空隙部に充填して設けられることを特徴とする。
第2発明に係る護岸コンクリートの遮水構造は、第1発明において、前記遮水層は、前記難透水層に下方から押し付けられることによって、既設の護岸コンクリートの下面に密着させて設けられることを特徴とする。
発明に係る護岸コンクリートの補修工法は、既設の護岸コンクリートから海洋への漏水を補修する護岸コンクリートの補修工法であって、地盤を掘削して既設の護岸コンクリートの下方に空隙部を形成するとともに、前記空隙部で既設の護岸コンクリートの少なくとも下面に遮水材を吹き付けて、護岸コンクリートの漏水を遮断する遮水層を設ける第1工程と、前記空隙部で発泡材を発泡させるとともに硬化させて、前記発泡材を前記空隙部に充填することで、既設の護岸コンクリートの下面に設けられた前記遮水層の下方に連続して難透水層を設ける第2工程とを備えることを特徴とする。
第1発明〜第発明によれば、既設の護岸コンクリートの下面に設けられた遮水層と、遮水層の下方に連続して設けられた難透水層との二重遮水構造によって、既設の護岸コンクリートの漏水防止性能を著しく向上させることが可能となる。第1発明〜第発明によれば、既設の護岸コンクリートの下方に狭い空隙部を形成するのみで、遮水層と難透水層との二重遮水構造を導入することができるため、既設の護岸コンクリートの漏水防止性能を向上させるのと同時に、漏水補修作業時の掘削量を低減させて作業効率等を向上させることが可能となる。
特に、第2発明によれば、狭い範囲に形成された空隙部から既設の護岸コンクリートの下面に遮水材が吹き付けられるにもかかわらず、漏水防止性能を向上させるための難透水層を利用して、遮水層を既設の護岸コンクリートの下面に密着させることで、既設の護岸コンクリートに生じた亀裂等から海洋への漏水を確実に防止することが可能となる。
本発明を適用した護岸コンクリートの遮水構造を示す斜視図である。 本発明を適用した護岸コンクリートの遮水構造が適用される既設の護岸コンクリートを示す側面図である。 本発明を適用した護岸コンクリートの遮水構造が適用される既設の護岸コンクリートを示す平面図である。 本発明を適用した護岸コンクリートの遮水構造を示す側面図である。 (a)は、本発明を適用した護岸コンクリートの遮水構造の遮水層を密着させた状態を示す側面図であり、(b)は、遮水層が密着しない状態を示す側面図である。 本発明を適用した護岸コンクリートの補修工法において既設の護岸コンクリートの地盤側を掘削する工程を示す側面図である。 本発明を適用した護岸コンクリートの補修工法において既設の護岸コンクリートの下方に空隙部を形成する工程を示す側面図である。 本発明を適用した護岸コンクリートの補修工法において既設の護岸コンクリートの下面に遮水層を設ける工程を示す側面図である。 本発明を適用した護岸コンクリートの補修工法において既設の護岸コンクリートの下方の空隙部に発砲材を設置する工程を示す側面図である。 本発明を適用した護岸コンクリートの補修工法において既設の護岸コンクリートの下方で遮水層に連続して難透水層を設ける工程を示す側面図である。 本発明を適用した護岸コンクリートの補修工法において既設の護岸コンクリートの背面に遮水シートを設置する工程を示す側面図である。
以下、本発明を適用した護岸コンクリートの遮水構造1を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明を適用した護岸コンクリートの遮水構造1は、図1に示すように、海洋と地盤との間の護岸壁として構築された既設の護岸コンクリート5に適用される。既設の護岸コンクリート5は、海洋側Aと地盤側Bとを隔てる壁構造体として構築されるものである。
護岸コンクリート5は、海洋側Aと地盤側Bとを隔てる境界に沿って幅方向Xに所定の延長となるように構築される。護岸コンクリート5は、図2に示すように、壁体として立設されたコンクリート上部51と、コンクリート下部52とが一体に形成される。
護岸コンクリート5は、高さ方向Yに所定の壁高となるようにコンクリート上部51が構築されるとともに、奥行方向Zに所定の延長となるようにコンクリート下部52が構築されて、コンクリート上部51を倒壊させないようにコンクリート下部52で支持される。
護岸コンクリート5は、例えば、海洋側Aと地盤側Bとを隔てる境界で、複数の鋼矢板53等と複数のH形鋼等の斜杭54とがコンクリート下部52に埋め込まれた状態で設けられる。護岸コンクリート5は、図3に示すように、複数の斜杭54に架設させるようにして溝形鋼等の腹起材55が取り付けられて、鋼矢板53と腹起材55とがタイロッド56で連結される。
本発明を適用した護岸コンクリートの遮水構造1は、既設の護岸コンクリート5から海洋への漏水を防止するものとして用いられる。本発明を適用した護岸コンクリートの遮水構造1は、図4に示すように、既設の護岸コンクリート5の地盤側Bの背面5bを覆うようにして、既設の護岸コンクリート5から海洋への漏水を遮断するための遮水シート57が設置される。
本発明を適用した護岸コンクリートの遮水構造1は、護岸コンクリート5への地下水等の浸入を遮断する遮水層2と、護岸コンクリート5の下方の地盤内で遮水層2の下方に連続して設けられる難透水層3とを備える。
遮水層2は、既設の護岸コンクリート5の下面5aに遮水材20が吹き付けられることで、既設の護岸コンクリート5の下面5aを被覆するように設けられる。遮水材20は、伸縮性を有するゴムアスファルト系塗膜防水材やセメント系防水材等の遮水材料が用いられて、既設の護岸コンクリート5の下面5aに吹き付けられることで、既設の護岸コンクリート5から海洋への漏水を遮断するものとなる。遮水材20は、これに限らず、漏水を遮断するための所定の遮水性能を確保したものであれば、如何なる材質等の遮水材料が用いられてもよい。
難透水層3は、既設の護岸コンクリート5の下方の地盤が掘削されて高さ方向Yに20cm〜50cm程度の深さで形成された空隙部4に設けられる。難透水層3は、空隙部4で発泡材30を発泡させるとともに硬化させて、発泡材30を空隙部4に充填して設けられる。発泡材30は、発泡硬化後の透水係数が非常に僅少なものとなる硬質発泡ウレタン等の難透水材料が好適に用いられる。発泡材30は、これに限らず、空隙部4で硬化させて充填することができるものであれば、如何なる材質等の難透水材料や遮水材料等が用いられてもよい。
本発明を適用した護岸コンクリートの遮水構造1は、発泡材30を空隙部4に設置して発泡硬化させることで、発泡材30を膨張させるものである。本発明を適用した護岸コンクリートの遮水構造1は、難透水層3の発泡材30に難透水材料が用いられることで、図5(a)に示すように、地盤内の地下水が難透水層3に浸入しないものとなる。また、本発明を適用した護岸コンクリートの遮水構造1は、難透水層3に地下水位の上端から難透水層3の下端までの高低差による上向きの地下水圧が作用して、発泡硬化した発泡材30が上方に向けて遮水層2に押し付けられるものとなる。
このため、本発明を適用した護岸コンクリートの遮水構造1は、遮水層2の下方に連続して設けられる難透水層3に遮水層2が下方から押し付けられる。従って、本発明を適用した護岸コンクリートの遮水構造1は、遮水層2が難透水層3に下方から押し付けられて、既設の護岸コンクリート5の下面5aに密着させて遮水層2が設けられるものとなる。
本発明を適用した護岸コンクリートの補修工法は、図6〜図11に示すように、既設の護岸コンクリート5への地下水等の浸入を遮断して、既設の護岸コンクリート5から海洋への漏水を補修するものであり、本発明を適用した護岸コンクリートの遮水構造1を既設の護岸コンクリート5に導入するために実施されるものである。
本発明を適用した護岸コンクリートの補修工法は、既設の護岸コンクリート5の下方に空隙部4を形成するとともに、既設の護岸コンクリート5の少なくとも下面5aに遮水層2を設ける第1工程と、遮水層2の下方に連続して難透水層3を設ける第2工程とを備える。
本発明を適用した護岸コンクリートの補修工法は、最初に、図6に示すように、既設の護岸コンクリート5の地盤側Bを高さ方向Yに掘削して、コンクリート下部52の下方までの土砂を取り除くことで、既設の護岸コンクリート5の地盤側Bの背面5bを露出させる。
次に、本発明を適用した護岸コンクリートの補修工法は、コンクリート下部52の地盤側Bから海洋側Aに向けて、既設の護岸コンクリート5の下方の地盤内を奥行方向Zにウォータージェット等で掘削するとともに、バキューム装置等で泥土回収を実施する。
このとき、本発明を適用した護岸コンクリートの補修工法は、図7に示すように、第1工程において、人力掘削等を実施することなく、既設の護岸コンクリート5の下方の地盤の掘削量を増大させないで、既設の護岸コンクリート5の下方に空隙部4を形成させるものとなる。
空隙部4は、空隙高さHを20cm〜50cm程度のものとして、既設の護岸コンクリート5の下方に作業員が入ることなく形成されるものとなる。空隙部4は、これに限らず、既設の護岸コンクリート5の下方に作業員が入って、人力掘削等で形成されるものであってもよい。
本発明を適用した護岸コンクリートの補修工法は、第1工程において、図8に示すように、遮水材20を噴出させるノズル21と、遮水材20をノズル21まで供給するホース22とを、既設の護岸コンクリート5の下方に形成された空隙部4に地盤側Bから挿入する。
遮水材20は、空隙部4に挿入されたノズル21から上方に向けて噴出されて、既設の護岸コンクリート5の下面5aに吹き付けられることで、既設の護岸コンクリート5の下面5a全体に均一に吹き付けられる。遮水材20は、これに限らず、漏水の発生が推測される部位のみで、既設の護岸コンクリート5の下面5aに部分的に吹き付けられてもよい。
次に、遮水材20は、ノズル21の向きを略水平に変更することで、空隙部4の奥行きの略垂直部分に吹き付けられる。これにより、遮水層2は、既設の護岸コンクリート5の下方に形成された空隙部4の海洋側Aの地盤にも設けられるものとなる。さらに、遮水材20は、コンクリート下部52の地盤側Bの背面5bにも、吹き付けられることが好ましい。
これにより、本発明を適用した護岸コンクリートの補修工法は、第1工程において、地盤を掘削して既設の護岸コンクリート5の下方に空隙部4を形成するとともに、空隙部4で既設の護岸コンクリート5の少なくとも下面5aに遮水材20を吹き付けて、護岸コンクリート5から海洋への地下水等の漏水を遮断する遮水層2を設けるものとなる。
本発明を適用した護岸コンクリートの補修工法は、図9に示すように、第2工程において、既設の護岸コンクリート5の下面5aに設けられた遮水層2の下方の空隙部4で、発泡硬化前の発泡材30を設置する。このとき、発泡材30は、空隙部4に作業員が入ることなく、地盤側Bから空隙部4に2液混合用ホース31等が挿入されて、空隙部4で2液混合等させながら設置される。ここで、2液混合とは、例えば、ポリイソシアネート成分を含有する第1液と、ポリオール成分を含有する第2液とを混合させるものである。
次に、本発明を適用した護岸コンクリートの補修工法は、図10に示すように、第2工程において、空隙部4で発泡材30を2液混合等によって発泡させるとともに硬化させて、発泡材30を空隙部4に充填する。このとき、発泡材30が膨張することで、空隙部4に充填されて難透水層3が形成されるとともに、難透水層3に地下水力が作用して、上方に向けて遮水層2に押し付けられるものとなる。
これにより、本発明を適用した護岸コンクリートの補修工法は、第2工程において、遮水層2が難透水層3に下方から押し付けられることで、既設の護岸コンクリート5の下面5aに遮水層2を密着させるように、遮水層2の下方に連続して難透水層3が設けられるものとなる。
次に、本発明を適用した護岸コンクリートの補修工法は、図11に示すように、既設の護岸コンクリート5の地盤側Bの背面5bに、既設の護岸コンクリート5の背面側地盤から海洋への漏水を遮断するための所定の遮水性能を有する遮水シート57を設置する。
最後に、本発明を適用した護岸コンクリートの補修工法は、図4に示すように、既設の護岸コンクリート5の地盤側Bを埋め戻して、護岸コンクリート5の漏水補修作業を完了させる。
既設の護岸コンクリート5は、発泡材30に透水材料が用いられた場合や、空隙部4に土砂等が埋め戻された場合に、図5(b)に示すように、空隙部4に地盤地下水が浸入するため、遮水層2だけでは、既設の護岸コンクリート5に生じた亀裂等から護岸コンクリート5の内部への地下水等の浸入を、十分には防止することができない。
これに対して、本発明を適用した護岸コンクリートの遮水構造1は、図5(a)に示すように、発泡材30に難透水材料等が用いられて、空隙部4に地下水が浸入しないものとなるため、既設の護岸コンクリート5に生じた亀裂等から護岸コンクリート5の内部への地下水等の浸入を、確実に防止することができる。
また、本発明を適用した護岸コンクリートの遮水構造1は、空隙部4の空隙高さHを20cm〜50cm程度として、護岸コンクリート5の下方の地盤の掘削量を増大させることなく、難透水層3に大きい上向きの地下水圧を作用させることができるものとなる。
これにより、本発明を適用した護岸コンクリートの遮水構造1は、難透水層3に大きい上向きの地下水圧を作用させて、難透水層3に押し付けられた遮水層2が既設の護岸コンクリート5の下面5aに密着させて設けられるため、遮水材20の剥離等を防止することが可能となる。
本発明を適用した護岸コンクリートの遮水構造1は、図4に示すように、漏水補修作業時の掘削量を低減させるために、狭い範囲に形成された空隙部4から既設の護岸コンクリート5の下面5aに遮水材20が吹き付けられるにもかかわらず、遮水層2を既設の護岸コンクリート5の下面5aに密着させて、既設の護岸コンクリート5に生じた亀裂等からの地下水等の漏水を確実に防止することが可能となる。
また、本発明を適用した護岸コンクリートの遮水構造1は、既設の護岸コンクリート5のみが絶えず海洋側Aや地盤側Bに変位した場合であっても、遮水層2が既設の護岸コンクリート5の下面5aに密着させて設けられることで、既設の護岸コンクリート5の下面5aに水みちが形成されることを防止して、既設の護岸コンクリート5の下方地盤や背面側地盤からの地下水等の流出に伴う土砂流出を防止することが可能となる。
これにより、本発明を適用した護岸コンクリートの遮水構造1は、既設の護岸コンクリート5の下方地盤や背面側地盤からの地下水等の流出に伴う土砂流出を防止して、既設の護岸コンクリート5の地盤による支持力を低下させないものとすることができる。
本発明を適用した護岸コンクリートの遮水構造1は、既設の護岸コンクリート5の下面5aに設けられた遮水層2と、遮水層2の下方に連続して設けられた難透水層3との二重遮水構造によって、既設の護岸コンクリート5の漏水防止性能を著しく向上させることが可能となる。
また、本発明を適用した護岸コンクリートの遮水構造1は、地盤を掘削して形成される空隙部4の空隙高さHを20cm〜50cm程度の小さいものとして、既設の護岸コンクリート5の下方地盤の掘削量を低減させて、既設の護岸コンクリート5の下方地盤による支持力を必要以上に低下させずに、既設の護岸コンクリート5の安定性を向上させることが可能となる。
さらに、本発明を適用した護岸コンクリートの遮水構造1は、既設の護岸コンクリート5の下方に空隙部4を形成するのみで、遮水層2と難透水層3との二重遮水構造を導入することができるため、漏水補修作業時の掘削量を低減させて作業効率を向上させながら、漏水防止性能を著しく向上させた既設の護岸コンクリート5を容易に提供することが可能となる。
以上、本発明の実施形態の例について詳細に説明したが、上述した実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。
1 :遮水構造
2 :遮水層
20 :遮水材
21 :ノズル
22 :ホース
3 :難透水層
30 :発泡材
31 :2液混合用ホース
4 :空隙部
4a :上面(空隙部)
4b :下面(空隙部)
5 :護岸コンクリート
5a :下面(護岸コンクリート)
5b :背面(護岸コンクリート)
51 :コンクリート上部
52 :コンクリート下部
53 :鋼矢板
54 :斜杭
55 :腹起材
56 :タイロッド
57 :遮水シート
A :海洋側
B :地盤側
X :幅方向
Y :高さ方向
Z :奥行方向

Claims (3)

  1. 既設の護岸コンクリートから海洋への漏水を防止する護岸コンクリートの遮水構造であって、
    護岸コンクリートの漏水を遮断する遮水層と、護岸コンクリートの下方に設けられる難透水層とを備え、
    前記遮水層は、既設の護岸コンクリートの少なくとも下面に設けられるとともに、
    前記難透水層は、既設の護岸コンクリートの下面に設けられた前記遮水層の下方に連続して形成された空隙部に設けられ
    前記遮水層は、既設の護岸コンクリートの少なくとも下面に遮水材を吹き付けて設けられるとともに、
    前記難透水層は、前記空隙部で発泡材を発泡させるとともに硬化させて、前記発泡材を前記空隙部に充填して設けられること
    を特徴とする護岸コンクリートの遮水構造。
  2. 前記遮水層は、前記難透水層に下方から押し付けられることによって、既設の護岸コンクリートの下面に密着させて設けられること
    を特徴とする請求項1記載の護岸コンクリートの遮水構造。
  3. 既設の護岸コンクリートから海洋への漏水を補修する護岸コンクリートの補修工法であって、
    地盤を掘削して既設の護岸コンクリートの下方に空隙部を形成するとともに、前記空隙部で既設の護岸コンクリートの少なくとも下面に遮水材を吹き付けて、護岸コンクリートの漏水を遮断する遮水層を設ける第1工程と、
    前記空隙部で発泡材を発泡させるとともに硬化させて、前記発泡材を前記空隙部に充填することで、既設の護岸コンクリートの下面に設けられた前記遮水層の下方に連続して難透水層を設ける第2工程とを備えること
    を特徴とする護岸コンクリートの補修工法。
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