JP6652899B2 - 地盤改質方法 - Google Patents

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Description

本発明は、地盤改質方法に関する。
沖積砂層等の緩い地盤の液状化防止等のために、既設の地中構造物の下方の地盤を改質する地盤改質方法が提案されている。例えば、特許文献1には、既設の地中構造物の下方の地盤に対し、当該地盤から離れた位置の地表面から当該地盤に向けて斜めにボーリングを行い、ボーリング装置のロッドの先端部のノズルから改質材を高圧で噴射することにより、当該地盤を改質する方法が開示されている。
特開2001‐207437号公報
ところで、上記のような技術は、その内部に液体が存在する地下水路等の既設の地中構造物の下方の地盤を改質する場合にも適用可能ではあるが、改質する地盤からかなり離れた位置の地表面から斜めにボーリングを行うため、ボーリング長が非常に長くなる。また、斜めに長距離のボーリングを行うため、水平位置の誤差が生じ易く、未改質部分が残り易いことから、ボーリングの削孔の間隔を小さくする必要がある。したがって、ボーリングに多大な労力及び費用を要する欠点がある。また、斜めにボーリングを開始する地表面に既存の構造物があるような場合には、施工ができない部分が生じる。
改質する地盤の近傍に、改質する地盤の深さと同等の深さを有する立坑を掘削し、立坑から改質する地盤に向けて水平にボーリングを行う方法も考えられる。しかし、この方法では、立坑の掘削にかなりの労力及び費用を要する欠点がある。
地下水路等の地中構造物の運用を中断し、地中構造物の内部の液体を排出してから、地中構造物の内部にボーリング装置を設置し、地中構造物の内部から地中構造物の下方の地盤に向けてボーリングを行う方法も考えられる。しかし、この方法では、地中構造物の内部の液体の排出に多大な労力及び費用を要する欠点がある。地下水路の上流側及び下流側の両側に角落し等の止水設備が無い場合には、地下水路の両側に鋼矢板等による仮設の止水壁を設ける大規模な工事が必要になる。また、止水壁の外側は常に水が存在するため、止水壁の維持及び管理が必要になる。さらに、地中構造物の内部が狭く既存のボーリング装置を設置できない場合には、新たな施工機械の開発が必要となる。加えて、地下水路の運用が中断できない場合には、別途、仮設の迂回水路を設ける必要が生じる。
そこで本発明は、地中構造物の内部の液体を排出せずに労力及び費用を低減しつつ地盤を改質することができる地盤改質方法を提供することを目的とする。
本発明は、その内部に液体が存在し、液体の上方を覆う頂版と液体の下方を覆う底版とを有する既設の地中構造物の下方の地盤を改質する地盤改質方法であって、頂版の上方の地表面から頂版の上面まで貫通するように削孔された第1削孔部の内部に、その下端が頂版の上面に到るように、円筒形状を有する第1ケーシングが挿入された第1ケーシング部を形成する第1削孔工程と、第1削孔工程で挿入された第1ケーシングの内部に第1充填材を充填して固化させる第1充填工程と、第1充填工程で充填された第1充填材及び頂版を貫通するように削孔された第2削孔部の内部に、液体を貫通しつつ、その下端が底版の上面に到るように、円筒形状を有する第2ケーシングが挿入された第2ケーシング部を形成する第2削孔工程と、第2削孔工程で挿入された第2ケーシングの内部に第2充填材を充填して固化させる第2充填工程と、第2充填工程で充填された第2充填材及び底版を貫通し、底版の下方の地盤に到るように第3削孔部を削孔する第3削孔工程と、第3削孔工程で削孔された第3削孔部の内部から地盤に改質材を注入する注入工程と備えた地盤改質方法である。
この構成によれば、その内部に液体が存在し、液体の上方を覆う頂版と液体の下方を覆う底版とを有する既設の地中構造物の下方の地盤を改質する地盤改質方法において、第1削孔工程及び第1充填工程で、その下端が頂版の上面に到る第1ケーシングの内部に第1充填材が充填される。第2削孔工程及び第2充填工程で、第1充填材及び液体を貫通しつつ、その下端が底版の上面に到る第2ケーシングの内部に第2充填材が充填される。第3削孔工程及び注入工程では、第2充填材及び底版を貫通しつつ、その下端が地盤に到る第3削孔部から地盤に改質材が注入される。これにより、地中構造物の内部の液体を排出せずに労力及び費用を低減しつつ地盤を改質することができる。また、撤去工程により、第1ケーシング及び第2ケーシングの撤去、第2削孔部及び第3削孔部の閉塞、並びに第1削孔部の埋戻しが行われるため、地中構造物を従前と同様に使用することができる。
この場合、撤去工程では、第2ケーシングの内部に充填された第2充填材が除去された第3削孔部に対して、第3充填材により第3削孔部の底版を貫通する部位を閉塞することが好適である。
この構成によれば、撤去工程では、第2ケーシングの内部に充填された第2充填材が除去された第3削孔部に対して、第3充填材により第3削孔部の底版を貫通する部位が閉塞されるため、第3削孔部の底版を貫通する部位の閉塞を容易且つ確実に行うことができる。
また、撤去工程では、第1ケーシングの内部に充填された第1充填材を除去され且つ第2ケーシングを撤去された第2削孔部に対して、第4充填材により第2削孔部の頂版を貫通する部位を閉塞することが好適である。
この構成によれば、撤去工程では、第1ケーシングの内部に充填された第1充填材が除去され且つ第2ケーシングを撤去された第2削孔部に対して、第4充填材により第2削孔部の頂版を貫通する部位が閉塞されるため、第2削孔部の頂版を貫通する部位の閉塞を容易且つ確実に行うことができる。
この場合、撤去工程では、第1ケーシングの内部に充填された第1充填材を除去され且つ第2ケーシングを撤去された第2削孔部に対して、頂版の上面と下面との間で第2削孔部を塞ぐパッカー型枠、第2削孔部の周辺で頂版の下面を覆う傘部と傘部から第2削孔部の内部を通って頂版の上方に伸びる柄部とを含む逆傘型枠、及び第2削孔部の周辺で頂版の上面を覆う鍔部と鍔部から下方に屈曲しつつ第2削孔部の内面を覆う側面部と側面部から第2削孔部の内部の方向に屈曲しつつ第2削孔部を塞ぐ底面部とを含む逆ハット型枠のいずれかにより、第2削孔部の頂版を貫通する部位を塞いでから、第2削孔部の頂版を貫通する部位に第4充填材を充填することが好適である。
この構成によれば、パッカー型枠、逆傘型枠及び逆ハット型枠のいずれかにより、第2削孔部の頂版を貫通する部位が塞がれてから、第2削孔部の頂版を貫通する部位に第4充填材が充填される。このため、第2削孔部の頂版を貫通する部位の閉塞をより容易且つより確実に行うことができる。
また、第1充填工程では、頂版の上方の地表面まで第1ケーシングの内部に第1充填材を充填し、第2充填工程では、頂版の上方の地表面まで第2ケーシングの内部に第2充填材を充填することが好適である。
この構成によれば、第1充填工程では、頂版の上方の地表面まで第1ケーシングの内部に第1充填材が充填され、第2充填工程では、頂版の上方の地表面まで第2ケーシングの内部に第2充填材が充填されるため、地中構造物の内部の液体の封止をより確実に行うことができる。
本発明の地盤改質方法によれば、地中構造物の内部の液体を排出せずに労力及び費用を低減しつつ地盤を改質し、地中構造物を従前と同様に使用することができる。
本実施形態の地盤改質方法が適用される既設の地中構造物の下方の地盤を示す図である。 図1の地盤に第1削孔工程が行われた状態を示す図である。 図2の地盤に第1充填工程が行われた状態を示す図である。 図3の地盤に第2削孔工程が行われた状態を示す図である。 図4の地盤に第2充填工程が行われた状態を示す図である。 図5の地盤に第3削孔工程が行われた状態を示す図である。 図6の地盤に注入工程が行われた状態を示す図である。 図7の地盤に撤去工程で第2充填材の除去及び第3ケーシングの撤去が行われた状態を示す図である。 図8の地盤に撤去工程で第3削孔部の底版を貫通する部位が閉塞された状態を示す図である。 図9の地盤に撤去工程で第1充填材の除去及び第2ケーシングの撤去が行われた状態を示す図である。 (A)は第2削孔部の頂版を貫通する部位の閉塞に用いられるパッカー型枠を示し、(B)は第2削孔部の頂版を貫通する部位の閉塞に用いられる逆傘型枠を示し、(C)は第2削孔部の頂版を貫通する部位の閉塞に用いられる逆ハット型枠を示す図である。 図10の地盤に撤去工程で第2削孔部の頂版を貫通する部位が閉塞された状態を示す図である。 図12の地盤に撤去工程で第1ケーシングの撤去及び第1削孔部の埋戻しが行われた状態を示す図である。
以下、本発明の実施形態に係る地盤改質方法について、図面を用いて詳細に説明する。図1に示すように、本実施形態の地盤改質方法は、その内部18に水等の液体11が存在し、液体11の上方を覆う頂版12と液体11の下方を覆う底版13とを有する既設の地中構造物10の下方の液状化地盤4等の地盤1を改質するために適用される。図1の例では、地盤1の地表面2の下に、地下水路を形成するボックスカルバートである地中構造物10が設置されている。
地中構造物10の下方には、沖積砂層等の液状化地盤4がその下方の非液状化地盤3との間に存在する。頂版12は、上面14及び下面15を含む。底版13は、上面16及び下面17を含む。本実施形態の地盤改質方法では、地中構造物10から離れた位置の地表面2からの斜めへのボーリングや、水平にボーリングを行うための立坑の掘削に加えて、地中構造物10の運用の中断及び内部18の液体11の排出の必要は無い。
図2に示すように、第1削孔工程で、地表面2に設置されたボーリング装置20により、頂版12の上方の地表面2から頂版12の上面14まで鉛直方向に貫通するように削孔された第1削孔部31の内部に、その下端33が頂版12の上面14に到るように、円筒形状を有する第1ケーシング32が挿入された第1ケーシング部30が形成される。なお、以下の説明において、地表面2は自然の地面であってもよく、自然の地面や舗装路を掘削された立坑内の施工地盤でもよい。
第1削孔工程では、ボーリング装置20により下端33に切削用のビットが設置された第1ケーシング32を回転させつつ地盤1の下方に進行させることによって、第1ケーシング部30の第1削孔部31の削孔と第1ケーシング32の設置とを同時に行うことができる。また、第1削孔工程では、例えば、ボーリング装置20による第1削孔部31の削孔の完了後や、ボーリング装置20による第1削孔部31の削孔の進行中に、第1ケーシング32の設置が行われてもよい。第1ケーシング32の下端33は、頂版12の上面14の内側に30〜50[mm]程度噛み込ませる。第1ケーシング32の直径は、例えば、200〜400[mm]にでき、300〜350[mm]にできる。
図3に示すように、第1充填工程では、第1削孔工程で挿入された第1ケーシング32の内部に第1充填材41が充填されて固化させられる。第1充填材41は、例えば、土又はソイルモルタルを適用することができる。第1充填工程では、頂版12の上方の地表面2まで第1ケーシング32の内部に第1充填材41が充填される。なお、第1充填工程では、第1ケーシング32の下端33と地表面2との中間位置までだけに第1充填材41が充填されてもよい。
図4に示すように、第2削孔工程は、第1充填工程で充填された第1充填材41及び頂版12を鉛直方向に貫通するように削孔された第2削孔部51の内部に、液体11を貫通しつつ、その下端53が底版13の上面16に到るように、円筒形状を有する第2ケーシング52が挿入された第2ケーシング部50が形成される。
第2削孔工程では、ボーリング装置20により下端53に切削用のビットが設置された第2ケーシング52を回転させつつ第1充填材41、頂版12及び液体11を進行させることによって、第2ケーシング部50の第2削孔部51の削孔と第2ケーシング52の設置とを同時に行うことができる。また、第2削孔工程では、例えば、ボーリング装置20による第2削孔部51の削孔の完了後や、ボーリング装置20による第2削孔部51の削孔の進行中に、第2ケーシング52の設置を行ってもよい。第2ケーシング52の下端53は、底版13の上面16の内側に30〜50[mm]程度噛み込ませる。第1ケーシング32の直径は、例えば、200〜300[mm]にできる。
なお、第2削孔工程では、例えば、ボーリング装置20により下端に切削用のビットが設置され、第1ケーシング32よりも小さな直径で第2ケーシング52よりも大きな直径のケーシングを回転させつつ第1充填材41及び頂版12を貫通するように第2削孔部51を削孔し、当該ケーシングを撤去してから、第2削孔部51の内部に、液体11を貫通しつつ、その下端53が底版13の上面16に到るように第2ケーシング52が設置されてもよい。
図5に示すように、第2充填工程では、第2削孔工程で挿入された第2ケーシング52の内部に第2充填材42が充填されて固化させられる。第2充填材42は、例えば、土又はソイルモルタルを適用することができる。第2充填工程では、頂版12の上方の地表面2まで第2ケーシング52の内部に第2充填材42が充填される。なお、第2充填工程では、第2ケーシング52の下端53と地表面2との中間位置までだけに第2充填材42が充填されてもよい。
図6に示すように、第3削孔工程で、第2充填工程で充填された第2充填材42及び底版13を鉛直方向に貫通し、底版13の下方の液状化地盤4等の地盤1に到るように第3削孔部61が削孔される。さらに具体的には、第3削孔工程では、第2充填工程で充填された第2充填材42及び底版13を貫通するように削孔された第3削孔部61の内部に、第2充填材42及び底版13を貫通しつつ、その下端63が底版13の下方の液状化地盤4等の地盤1に到るように、円筒形状を有する第3ケーシング62が挿入された第3ケーシング部60が形成される。
第3削孔工程では、ボーリング装置20により下端63に切削用のビットが設置された第3ケーシング62を回転させつつ第2充填材42、底版13及び地盤1を進行させることによって、第3ケーシング部60の第3削孔部61の削孔と第3ケーシング62の設置とを同時に行うことができる。また、第3削孔工程では、例えば、ボーリング装置20による第3削孔部61の削孔の完了後や、ボーリング装置20による第3削孔部61の削孔の進行中に、第3ケーシング62の設置を行ってもよい。第3ケーシング62の直径は、例えば、110〜150[mm]にできる。
なお、第3削孔工程では、例えば、ボーリング装置20により下端に切削用のビットが設置され、第2ケーシング52よりも小さな直径のケーシングを回転させつつ第2充填材42及び底版13を貫通するように第3削孔部61を削孔し、当該ケーシングを撤去してから、第3削孔部61の内部に、底版13を貫通しつつ、その下端63が液状化地盤4等の地盤1に到るように第3ケーシング62が設置されてもよい。
図7に示すように、注入工程で、第3削孔工程で削孔された第3削孔部61の内部から液状化地盤4等の地盤1に改質材71が注入され、改質地盤70が形成される。さらに具体的には、注入工程では、第3削孔部61から第3ケーシング62が撤去され、第3削孔部61に改質材71を注入する注入管72が設置される。注入管72の直径は、例えば、80〜100[mm]にできる。注入工程による液状化地盤4等の地盤1の改質は、高圧噴射攪拌工法又は薬液注入工程で行われる。
高圧噴射攪拌工法では、第3削孔部61において、下から上に向かって、地盤1の切削、排泥、固化剤等の改質材71への置換が行われる。薬液注入工法では、底版13の直下の地盤1を改質材71等の薬液が注入されることで固められた後、その下側の地盤1に改質材71等の薬液が注入される。なお、注入工程では、第3ケーシング62の撤去及び注入管72の設置が省略され、第3ケーシング62の下端63から地盤1に改質材71が注入されてもよい。
撤去工程で、注入工程の後に、第3削孔部61の底版13を貫通する部位が閉塞され、第2ケーシング52が撤去され、第2削孔部51の頂版12を貫通する部位が閉塞され、第1ケーシング32の撤去及び第1削孔部31の埋戻しが行われる。図8に示すように、撤去工程では、注入管72が撤去された後、第2ケーシング52の内部に充填された第2充填材42が除去される。第2充填材42の除去は、例えば、高圧の水流を第2ケーシング52の内部に噴射することにより、ソイルモルタル等の第2充填材42を粉砕しつつ第2充填材42を除去することができる。なお、撤去工程では、第2ケーシング52の内部に充填された第2充填材42が除去された後に、注入管72が撤去されてもよい。
図9に示すように、撤去工程では、第2ケーシング52の内部に充填された第2充填材42が除去された第3削孔部61に対して、モルタル等の第3充填材43により第3削孔部61の底版13を貫通する部位が閉塞される。
図10に示すように、撤去工程では、第1ケーシング32の内部に充填された第1充填材41を除去された後、第2ケーシング52が撤去される。第1充填材41の除去は、例えば、高圧の水流を第1ケーシング32と第2ケーシング52との間に噴射することにより、ソイルモルタル等の第1充填材41を粉砕しつつ第1充填材41を除去することができる。なお、撤去工程では、第2ケーシング52が撤去された後に、第1ケーシング32の内部に充填された第1充填材41が除去されてもよい。
図11(A)、図11(B)、図11(C)及び図12に示すように、撤去工程では、第1ケーシング32の内部に充填された第1充填材41を除去され且つ第2ケーシング52を撤去された第2削孔部51に対して、モルタル等の第4充填材44により第2削孔部51の頂版12を貫通する部位が閉塞される。第4充填材44は、第1ケーシング32の内部で頂版12の上面14から10[cm]程度の高さに到るまで充填される。
図11(A)及び図12に示すように、撤去工程では、第1ケーシング32の内部に充填された第1充填材41を除去され且つ第2ケーシング52を撤去された第2削孔部51に対して、頂版12の上面14と下面15との間で第2削孔部51を塞ぐパッカー型枠80aにより、第2削孔部51の頂版12を貫通する部位が塞がれてから、第2削孔部51の頂版12を貫通する部位に第4充填材44が充填される。パッカー型枠80aは、例えば、合成樹脂又はゴム等から形成され、第2削孔部51の内面54の内径に対応した直径を有する円板状の部材である。
また、図11(B)に示すように、撤去工程では、第1ケーシング32の内部に充填された第1充填材41を除去され且つ第2ケーシング52を撤去された第2削孔部51に対して、第2削孔部51の周辺で頂版12の下面15を覆う傘部81と傘部81から第2削孔部51の内部を通って頂版12の上方に伸びる柄部82とを含む逆傘型枠80bにより、第2削孔部51の頂版12を貫通する部位が塞がれてから、第2削孔部51の頂版12を貫通する部位に第4充填材44が充填されてもよい。傘部81は、例えば、合成樹脂又はゴム等から形成され、柄部82は、合成樹脂又は金属等から形成されることができる。
また、図11(C)に示すように、撤去工程では、第1ケーシング32の内部に充填された第1充填材41を除去され且つ第2ケーシング52を撤去された第2削孔部51に対して、第2削孔部51の周辺で頂版12の上面14を覆う鍔部83と鍔部83から下方に屈曲しつつ第2削孔部51の内面54を覆う側面部84と側面部84から第2削孔部51の内部の方向に屈曲しつつ第2削孔部51を塞ぐ底面部85とを含む逆ハット型枠80cにより、第2削孔部51の頂版12を貫通する部位が塞がれてから、第2削孔部51の頂版12を貫通する部位に第4充填材44が充填されてもよい。鍔部83、側面部84及び底面部85は、合成樹脂又は金属等から形成されることができる。
図13に示すように、撤去工程では、第1ケーシング32の内部が砂又はソイルモルタル等により埋戻された後に、第1ケーシング32が撤去されることにより、第1ケーシング32の撤去及び第1削孔部31の埋戻しが行われる。なお、第1ケーシングが撤去された後に、第1ケーシング32が撤去された第1削孔部31の埋戻しが行われてもよい。
本実施形態では、その内部18に液体11が存在し、液体11の上方を覆う頂版12と液体11の下方を覆う底版13とを有する既設の地中構造物10の下方の地盤1を改質する地盤改質方法において、第1削孔工程及び第1充填工程で、その下端33が頂版12の上面14に到る第1ケーシング32の内部に第1充填材41が充填される。第2削孔工程及び第2充填工程で、第1充填材41及び液体11を貫通しつつ、その下端53が底版13の上面16に到る第2ケーシング52の内部に第2充填材42が充填される。第3削孔工程及び注入工程では、第2充填材42及び底版13を貫通しつつ、地盤1に到る第3削孔部61から地盤1に改質材71が注入される。これにより、地中構造物10の内部18の液体を排出せずに、斜めへのボーリング等に要する労力及び費用を低減しつつ地盤1を改質することができる。また、撤去工程により、第1ケーシング32及び第2ケーシング52の撤去、第2削孔部51及び第3削孔部61の閉塞、並びに第1削孔部31の埋戻しが行われるため、地中構造物10を従前と同様に使用することができる。
本実施形態では、地下水路等の地中構造物10の内部18に溜り水又は流水がある状態においても、水路の運用を停止しないで地中構造物10の下方の地盤の補強工事が可能である。本実施形態では、水路両端の遮水のための角落とし、仮設の止水壁等の設置は不要である。第1ケーシング32、第2ケーシング52及び第3ケーシング62の中での削孔作業であり、第1ケーシング32、第2ケーシング52、第3ケーシング62及び注入管72の中での注入作業であるため、ソイルモルタル等が水路内に漏れることは無い。
斜めボーリング等では、地中構造物の下方の地盤に高圧で改質材を注入していくことから、地中構造物に浮き上がりが生じ易く、地中構造物の浮き上がりによる変形を管理しながらの工事となる。一方、本実施形態では、鉛直方向の地盤改良工法が採用でき、一箇所ずつ改良していくことから、地中構造物10の浮き上がりによる変形が生じ難い。
本実施形態では、第1削孔部31、第2削孔部51及び第3削孔部61は鉛直方向に削孔され、削孔される長さが短いことから施工誤差はほとんど出ない。従って、改質材71が注入される孔の間隔を大きくすることができる。例えば、高圧噴射攪拌工法では、改質される地盤1の範囲の直径を5[m]まで大きくすることが可能であるため、改質材71が注入される孔の数を減らすことが可能である。また、改質される地盤1の範囲を大きくすることが可能であるため、地中構造物10の大きさが小さい場合には、地中構造物10の直下の地盤1の周辺の地盤1の改質も可能である。さらに、本実施形態では、従来の工法に較べて安価であり、確実に工事が可能である。
また、本実施形態では、撤去工程では、第2ケーシング52の内部に充填された第2充填材42が除去された第3削孔部61に対して、第3充填材43により第3削孔部61の底版13を貫通する部位が閉塞されるため、第3削孔部61の底版13を貫通する部位の閉塞を容易且つ確実に行うことができる。
また、本実施形態では、撤去工程では、第1ケーシング32の内部に充填された第1充填材41が除去され且つ第2ケーシング52を撤去された第2削孔部51に対して、第4充填材44により第2削孔部51の頂版12を貫通する部位が閉塞されるため、第2削孔部51の頂版12を貫通する部位の閉塞を容易且つ確実に行うことができる。
また、本実施形態では、パッカー型枠80a、逆傘型枠80b及び逆ハット型枠80cのいずれかにより、第2削孔部51の頂版12を貫通する部位が塞がれてから、第2削孔部51の頂版12を貫通する部位に第4充填材44が充填される。このため、第2削孔部51の頂版12を貫通する部位の閉塞をより容易且つより確実に行うことができる。
また、本実施形態では、第1充填工程では、頂版12の上方の地表面2まで第1ケーシング32の内部に第1充填材41が充填され、第2充填工程では、頂版12の上方の地表面2まで第2ケーシング52の内部に第2充填材42が充填されるため、地中構造物10の内部18の液体11の封止をより確実に行うことができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されることなく様々な形態で実施される。
1…地盤、2…地表面、3…非液状化地盤、4…液状化地盤、10…地中構造物、11…液体、12…頂版、13…底版、14…上面、15…下面、16…上面、17…下面、18…内部、20…ボーリング装置、30…第1ケーシング部、31…第1削孔部、32…第1ケーシング、33…下端、41…第1充填材、42…第2充填材、43…第3充填材、44…第4充填材、50…第2ケーシング部、51…第2削孔部、52…第2ケーシング、53…下端、54…内面、60…第3ケーシング部、61…第3削孔部、62…第3ケーシング、63…下端、70…改質地盤、71…改質材、72…注入管、80a…パッカー型枠、80b…逆傘型枠、80c…逆ハット型枠、81…傘部、82…柄部、83…鍔部、84…側面部、85…底面部。

Claims (5)

  1. その内部に液体が存在し、前記液体の上方を覆う頂版と前記液体の下方を覆う底版とを有する既設の地中構造物の下方の地盤を改質する地盤改質方法であって、
    前記頂版の上方の地表面から前記頂版の上面まで貫通するように削孔された第1削孔部の内部に、その下端が前記頂版の上面に到るように、円筒形状を有する第1ケーシングが挿入された第1ケーシング部を形成する第1削孔工程と、
    前記第1削孔工程で挿入された前記第1ケーシングの内部に第1充填材を充填して固化させる第1充填工程と、
    前記第1充填工程で充填された前記第1充填材及び前記頂版を貫通するように削孔された第2削孔部の内部に、前記液体を貫通しつつ、その下端が前記底版の上面に到るように、円筒形状を有する第2ケーシングが挿入された第2ケーシング部を形成する第2削孔工程と、
    前記第2削孔工程で挿入された前記第2ケーシングの内部に第2充填材を充填して固化させる第2充填工程と、
    前記第2充填工程で充填された前記第2充填材及び前記底版を貫通し、前記底版の下方の前記地盤に到るように第3削孔部を削孔する第3削孔工程と、
    前記第3削孔工程で削孔された前記第3削孔部の内部から前記地盤に改質材を注入する注入工程と、
    前記注入工程の後に、前記第3削孔部の前記底版を貫通する部位を閉塞し、前記第2ケーシングを撤去し、前記第2削孔部の前記頂版を貫通する部位を閉塞し、前記第1ケーシングの撤去及び前記第1削孔部の埋戻しを行う撤去工程と、を備えた地盤改質方法。
  2. 前記撤去工程では、前記第2ケーシングの内部に充填された前記第2充填材が除去された前記第3削孔部に対して、第3充填材により前記第3削孔部の前記底版を貫通する部位を閉塞する、請求項1に記載の地盤改質方法。
  3. 前記撤去工程では、前記第1ケーシングの内部に充填された前記第1充填材を除去され且つ前記第2ケーシングを撤去された前記第2削孔部に対して、第4充填材により前記第2削孔部の前記頂版を貫通する部位を閉塞する、請求項1又は2に記載の地盤改質方法。
  4. 前記撤去工程では、前記第1ケーシングの内部に充填された前記第1充填材を除去され且つ前記第2ケーシングを撤去された前記第2削孔部に対して、
    前記頂版の上面と下面との間で前記第2削孔部を塞ぐパッカー型枠、
    前記第2削孔部の周辺で前記頂版の下面を覆う傘部と前記傘部から前記第2削孔部の内部を通って前記頂版の上方に伸びる柄部とを含む逆傘型枠、
    及び前記第2削孔部の周辺で前記頂版の上面を覆う鍔部と前記鍔部から下方に屈曲しつつ前記第2削孔部の内面を覆う側面部と前記側面部から前記第2削孔部の内部の方向に屈曲しつつ前記第2削孔部を塞ぐ底面部とを含む逆ハット型枠のいずれかにより、
    前記第2削孔部の前記頂版を貫通する部位を塞いでから、前記第2削孔部の前記頂版を貫通する部位に前記第4充填材を充填する、請求項3に記載の地盤改質方法。
  5. 前記第1充填工程では、前記頂版の上方の前記地表面まで前記第1ケーシングの内部に第1充填材を充填し、
    前記第2充填工程では、前記頂版の上方の前記地表面まで前記第2ケーシングの内部に第2充填材を充填する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の地盤改質方法。
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