JPH07216903A - 護岸用ケーソン及び護岸の構築方法 - Google Patents

護岸用ケーソン及び護岸の構築方法

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JPH07216903A
JPH07216903A JP3186594A JP3186594A JPH07216903A JP H07216903 A JPH07216903 A JP H07216903A JP 3186594 A JP3186594 A JP 3186594A JP 3186594 A JP3186594 A JP 3186594A JP H07216903 A JPH07216903 A JP H07216903A
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JP
Japan
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caisson
slot
revetment
constructing
underground wall
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Application number
JP3186594A
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English (en)
Inventor
Toshihito Kanie
俊仁 蟹江
Hiromi Kokubu
ひろみ 國分
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Taisei Corp
Original Assignee
Taisei Corp
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Publication date
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Publication of JPH07216903A publication Critical patent/JPH07216903A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 施工性と遮水性能に優れると共に工期の
短縮と工費の低減が図れる護岸用ケーソン及び護岸の構
築方法を提供すること。 【構成】 中詰室21を有する函体の一側面に地中
壁構築用のスロット22を設けた護岸用ケーソン20を
護岸構築予定の海底40に着底し、スロット22の内空
を利用してケーソン20と一体の連続地中壁30を構築
する.

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、護岸用ケーソン及び護
岸の構築方法に関する。
【0002】
【従来の技術】人工島や洋上発電所或いは最終処分場等
の外周護岸を施工する場合、護岸に高い遮水性能を付与
することが肝要である。従来は順次ケーソンを沈設して
護岸を構築した後、護岸の内側を埋め立て、さらに護岸
内側の埋立土砂に遮水層に達する深さの連続地中壁を構
築して護岸に遮水機能を付与している。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】前記した護岸の施工
技術には次のような問題点がある。
【0004】<イ> ケーソン群の内側を埋め立てて護
岸を完成させた後に、連続地中壁を構築するため工期が
長くなる。
【0005】<ロ> 護岸内側をドライアップする場合
は、大量の埋め立て土砂を掘削しなければならず、ドラ
イアップに多大の時間と労力を必要とする。
【0006】
【本発明の目的】本発明は以上の問題点を解決するため
になされたもので、その目的とするところは、施工性と
遮水性能に優れると共に工期の短縮と工費の低減が図れ
る護岸用ケーソン及び護岸の構築方法を提供することに
ある。
【0007】
【問題点を解決するための手段】本発明は、中詰室を有
するケーソンの一側に地中壁構築用のスロットを設け
た、護岸用ケーソンである。
【0008】さらに本発明は、中詰室を有するケーソン
の一側面に地中壁構築用のスロットを設けた護岸用ケー
ソンを護岸構築予定の水底に着底し、スロットの内空を
利用してケーソンと一体の連続地中壁を構築する、護岸
の構築方法である。
【0009】
【実施例1】以下図面を参照しながら本発明の一実施例
について説明する。
【0010】<イ>遮水護岸 図1に護岸10の斜視図を示す。護岸10は、複数の護
岸用ケーソン20(以下「ケーソン20」という)列
と、各ケーソン20と一体で下方へ延設された連続地中
壁30とにより構成される。
【0011】<ロ>ケーソン(図1) ケーソン20はコンクリート製や鋼製の矩形を呈する函
体で、複数に区画された中詰室21と、函体の一側に設
けたスロット22とを備えている。中詰室21は従来と
同様にケーソンに自重を付与するための室でその構造は
公知のケーソンと同様である。スロット22は上下を開
放して形成された孔で、少なくとも一つ以上形成されて
いれば良い。またスロット22が図示するように複数配
列されている場合、各スロット22の幅は後述する掘削
機の掘削幅に対応する寸法に設定するのが望ましい。ま
たケーソン20の両側端にはスロット22と平行に凹溝
23,23が形成されている。凹溝23,23は凹溝2
3と凹溝23を突き合わせたときにひとつのスロット2
2を画成するようにスロット22を縦割りして二分した
形状になっている。
【0012】
【作用】以下図面を参照しながら護岸の構築方法につい
て説明する。
【0013】<イ>床掘 図2に示すように海底40に護岸の構築予定線に沿って
床堀41する。床堀41はケーソン20のスロット22
底部の幅より若干広幅に掘削する。
【0014】<ロ>ケーソンの曳航、沈設 陸上において製作したケーソン20を現場へ曳航し、海
底40に沈設する。この際、ケーソン20のスロット2
2が海底40の床堀41部分の真上に位置するように沈
設する。そして、ケーソン20の中詰室21に中詰砂2
4を投入すると共に、中詰室21の上口を蓋25で閉塞
してケーソン20を固定する。
【0015】<ハ>地中壁の構築 従来はすべてのケーソンを沈設しさらにケーソンの内側
を埋め戻しした後でなければ地中壁の工事を開始できな
かったが、本発明ではすべてのケーソンの沈設を待たず
に地中壁の構築作業を開始できる。
【0016】<ハ−1>スロット底部のシール工程 すなわち、図3に示すようにケーソン20のスロット2
2を通じて床掘41へ砂を投入した後、薬液を注入して
固化部42を構築し、各スロット22の下部をシールす
る。尚、海底40の表層が軟弱でスロット22底部と海
底の間に隙間が発生しない場合は、床掘41や固化部4
2の構築は不要となる。
【0017】<ハ−2>トレンチ掘削 つぎに図4に示すように海水を排水したケーソン20の
スロット22内にベントナイト液50を満たし、スロッ
ト22をガイド部材として掘削機60で各ロット22の
下方へ向けてトレンチ43を掘削する。またトレンチ4
3を掘削する掘削機60は,例えば図5に示すように複
数のロータリーカッタ61を備え、両側のロータリーカ
ッタ61,61を揺動自在に構成した掘削機を使用でき
る。これはスロット22を画成する隔壁の真下に掘削残
しを生じさせないためである。 したがって、スロット
22の下部で拡幅掘削することがでる掘削機であれば、
公知の各種掘削機を採用できる。
【0018】<ハ−3>コンクリート打設 つぎにスロット22を通じてトレンチ43内に鉄筋篭を
建て込み、コンクリートを打設して壁体31を構築す
る。コンクリートはトレンチ43内だけでなくスロット
22内にも打設し、壁体31をケーソン20に一体化さ
せる。以下同様に各スロット22の下方へ向けて壁体3
1を延設し、これらの連続した壁体31により連続地中
壁30を構築する。これによりケーソン20のスロット
22の下部に連続地中壁30が一体化した護岸10が構
築される。
【0019】<ニ>護岸の増設 前述した護岸10の構築作業と並行して或いは前述した
作業の完了後、図6に示すように既設のケーソン20a
に別途のケーソン20bを隣接させて沈設し、以下前述
した<ロ><ハ>の工程を繰り返しながら護岸10を増
設していく。またケーソン20a,20bの接合部は図
6のように突き合わされた凹溝23,23がスロット2
2と同様の空間を形成するので、この突き合わせた凹溝
23,23内も同様にトレンチを掘削して、このトレン
チ及び凹溝23,23内にコンクリートを打設する。そ
の結果、突き合わせた凹溝23,23の下方に連続地中
壁が構築されると共に、凹溝23,23に跨がって打設
されたコンクリートが接合して、両ケーソン20a,2
0bの地中部及び地上部共々高い止水性を確保できる。
【0020】<ホ>ドライアップ 護岸10がすべて完成したら、護岸10内の海水を排水
して、所望の洋上構造物(人工島、洋上発電所、最終処
分場等)の築造に供する。またドライアップ時における
静水圧等の外力はケーソン20が大半を負担するため、
連続地中壁30の負担が小さくて済む。
【0021】
【実施例2】ケーソン20の両側端に凹溝23を設け
ず、中詰室21と複数のスロット22とによりケーソン
20を構成する場合もある。本実施例の場合、各ケーソ
ン20、20間の結合力は、ケーソン20の自重及び地
中部分で連結した連続地中壁30の連結力で負担するこ
とになる。
【0022】
【実施例3】連続地中壁30は各スロット22の片方か
ら順に形成するか、或いはスロット22ひとつおきに形
成する。
【0023】
【実施例4】以上はスロット22の下方に開設したトレ
ンチ43内にコンクリートを打設して連続地中壁30を
構築する場合について説明したが、トレンチを開削せず
に薬液注入機能を有する公知の各種穿孔具を用いて柱列
状或いは壁状の連続地中壁30を構築しても良い。
【0024】
【発明の効果】本発明は以上説明したようになるから次
のような効果を得ることができる。
【0025】<イ> 簡単な形状のスロットをケーソン
に追加するだけで済み、しかもこのスロットをケーソン
の製作時に一体成形できる。
【0026】<ロ> ケーソンのスロットの最外端に凹
溝を設ければ、凹溝に跨がってコンクリートを打設する
ことでケーソン間の止水性を確保できるだけでなく、ケ
ーソン間の一体性も向上する。
【0027】<ハ> スロットが地中壁構築時において
は掘削機のガイドとして機能し、またコンクリート打設
時には型枠として機能する。
【0028】<ニ> すべてのケーソンの据付を待たず
に、据え付けの終わったケーソンから順次連続地中壁の
構築を開始でき、工期の大幅な短縮と工費の低減が図れ
る。
【0029】<ホ> ケーソンと連続地中壁が一体化し
ているため、高い遮水性能を確保できるうえに、護岸に
作用する静水圧等の外力をケーソンが吸収するため連続
地中壁の負担が小さくて済む。
【0030】<ヘ> 護岸の構築後直ちに護岸の内側の
水を排水して短時間のうちにドライアップできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る護岸の斜視図
【図2】 ケーソンの設置時におけるケーソンの横断面
【図3】 スロット底部を遮水処理したケーソンの横断
面図
【図4】 連続地中壁の構築時におけるケーソンの縦断
面図
【図5】 掘削時におけるスロット底部の部分拡大図
【図6】 ケーソン連結部の水平断面図

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中詰室を有するケーソンの一側に地中
    壁構築用のスロットを設けた、 護岸用ケーソン。
  2. 【請求項2】 中詰室を有するケーソンの一側に区画
    された複数の地中壁構築用のスロットを設けた、 護岸用ケーソン。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の護岸用ケーソ
    ンにおいて、最外側のスロットに隣接させてスロットと
    平行に凹溝を設けた、護岸用ケーソン。
  4. 【請求項4】 中詰室を有するケーソンの一側面に地
    中壁構築用のスロットを設けた護岸用ケーソンを護岸構
    築予定の水底に着底し、 スロットの内空を利用してケーソンと一体の連続地中壁
    を構築する、 護岸の構築方法。
  5. 【請求項5】 中詰室を有するケーソンの一側面に地
    中壁構築用のスロットを設けた護岸用ケーソンを護岸構
    築予定の水底に着底する第1工程と、 スロットの内空を利用してケーソンと一体の連続地中壁
    を構築する第2工程とを繰り返しながらケーソン及び連
    続地中壁を護岸の構築方向に沿って増設する、 護岸の構築方法。
  6. 【請求項6】 中詰室を有するケーソンの一側面に地
    中壁構築用のスロットを設けると共に、最外側のスロッ
    トに隣接させてスロットと平行に凹溝を設けた護岸用ケ
    ーソンを護岸構築予定の水底に着底する第1工程と、 スロット及び突き合わせた凹溝の内空を利用してケーソ
    ンと一体の連続地中壁を構築する第2工程とを繰り返し
    ながらケーソン及び連続地中壁を護岸の構築方向に沿っ
    て増設する、 護岸の構築方法。
  7. 【請求項7】 請求項4乃至6のいずれかに記載の護
    岸の構築方法において、スロットを通じて掘削したトレ
    ンチ内及びスロット内にコンクリートを打設してケーソ
    ンと一体の連続地中壁を構築する、護岸の構築方法。
  8. 【請求項8】 請求項4乃至7のいずれかに記載の護
    岸の構築方法において、護岸構築後、護岸の内側を排水
    してドライアップする、護岸の構築方法。
JP3186594A 1994-02-03 1994-02-03 護岸用ケーソン及び護岸の構築方法 Pending JPH07216903A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011156535A (ja) * 2006-09-01 2011-08-18 World Engineering Kk 遮水壁の構築工法
CN104141285A (zh) * 2014-08-06 2014-11-12 浙江省水利水电勘测设计院 一种防渗海堤
JP2015155594A (ja) * 2014-02-19 2015-08-27 新日鐵住金株式会社 護岸コンクリートの遮水構造及び護岸コンクリートの補修工法
CN105672199A (zh) * 2016-03-25 2016-06-15 中交第三航务工程勘察设计院有限公司 一种适用于淤泥质海岸的码头结构及其施工方法

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