JP6259925B2 - 円偏光板、表示装置 - Google Patents

円偏光板、表示装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6259925B2
JP6259925B2 JP2016551991A JP2016551991A JP6259925B2 JP 6259925 B2 JP6259925 B2 JP 6259925B2 JP 2016551991 A JP2016551991 A JP 2016551991A JP 2016551991 A JP2016551991 A JP 2016551991A JP 6259925 B2 JP6259925 B2 JP 6259925B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plate
film
liquid crystal
optically anisotropic
polarizing plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016551991A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2016052360A1 (ja
Inventor
裕介 古木
裕介 古木
直良 山田
直良 山田
正兼 武藤
正兼 武藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Publication of JPWO2016052360A1 publication Critical patent/JPWO2016052360A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6259925B2 publication Critical patent/JP6259925B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/30Polarising elements
    • G02B5/3016Polarising elements involving passive liquid crystal elements
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/30Polarising elements
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/30Polarising elements
    • G02B5/3025Polarisers, i.e. arrangements capable of producing a definite output polarisation state from an unpolarised input state
    • G02B5/3033Polarisers, i.e. arrangements capable of producing a definite output polarisation state from an unpolarised input state in the form of a thin sheet or foil, e.g. Polaroid
    • G02B5/3041Polarisers, i.e. arrangements capable of producing a definite output polarisation state from an unpolarised input state in the form of a thin sheet or foil, e.g. Polaroid comprising multiple thin layers, e.g. multilayer stacks
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K50/00Organic light-emitting devices
    • H10K50/80Constructional details
    • H10K50/86Arrangements for improving contrast, e.g. preventing reflection of ambient light
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K50/00Organic light-emitting devices
    • H10K50/80Constructional details
    • H10K50/868Arrangements for polarized light emission
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/80Constructional details
    • H10K59/8791Arrangements for improving contrast, e.g. preventing reflection of ambient light
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/80Constructional details
    • H10K59/8793Arrangements for polarized light emission
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B33/00Electroluminescent light sources
    • H05B33/02Details

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Polarising Elements (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)
  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Description

本発明は、円偏光板、および、円偏光板を含む表示装置に関する。
従来から、外光反射による悪影響を抑制するために、円偏光板が有機EL表示装置やLCD表示装置などに使用されている。
円偏光板としては、λ/2板およびλ/4板からなる位相差板(いわゆる広帯域のλ/4板)と、偏光子とを組み合わせた態様が好適に使用されており、例えば、特許文献1においても類似の構成が開示されている。
国際公開第2013/137464号
一方、近年、表示装置の視認性に関してより一層の向上が求められており、具体的には、斜め方向から視認した際の黒色の視認性のより一層の向上が求められている。つまり、表示装置を斜め方向から視認した際に、黒色に他の色味が含まれず、より一層黒色に見えることが求められている。
また、表示装置の薄型化の点から、使用される円偏光板の薄型化も同時に求められている。
本発明者らは、特許文献1に具体的に開示されている円偏光板を表示装置に貼り合せて、その視認性を評価したところ、従来の要求レベルは満たすものの、昨今のより高いレベルは満たしておらず、さらなる改良が必要であった。
本発明は、上記実情に鑑みて、表示装置に適用した際に、斜め方向からの黒色の視認性向上を達成することができると共に、厚みが薄い円偏光板を提供することを目的とする。
また、本発明は、上記円偏光板を含む表示装置を提供することも目的とする。
本発明者らは、従来技術の問題点について鋭意検討した結果、所定のRthを示すセルロールアシレートフィルムを用いると共に、所定の光学特性を満たすことにより、上記課題を解決できることを見出した。
すなわち、以下の構成により上記目的を達成することができることを見出した。
(1) 偏光子と、λ/2板と、λ/4板とをこの順に有する円偏光板であって、
λ/2板が、第1のAプレートと第1のCプレートとの積層体であり、
λ/4板が、第2のAプレートと第2のCプレートとの積層体であり、
第1のCプレートおよび第2のCプレートの一方が、波長550nmにおける厚さ方向のレタデーションRthが30〜50nmであるセルロースアシレートフィルムであり、
第1のCプレートおよび第2のCプレートの他方が、波長550nmにおける厚さ方向のレタデーションRthが−60〜−30nmである液晶化合物を含む光学異方性層であり、
第1のAプレートがネガティブAプレートである場合、後述する式(1)および式(2)を満たし、
第1のAプレートがポジティブAプレートである場合、後述する式(3)および式(4)を満たす、円偏光板。
(2) 第1のAプレートおよび第2のAプレートが、液晶化合物を含む、(1)に記載の円偏光板。
(3) 光学異方性層中の液晶化合物が、棒状液晶化合物である、(1)または(2)に記載の円偏光板。
(4) 厚みが60μm以下である、(1)〜(3)のいずれかに記載の円偏光板。
(5) (1)〜(4)のいずれかに記載の円偏光板を含む表示装置。
本発明によれば、表示装置に適用した際に、斜め方向からの黒色の視認性向上を達成することができると共に、厚みが薄い円偏光板を提供することができる。
また、本発明によれば、上記円偏光板を含む表示装置を提供することもできる。
本発明の円偏光板の第1の実施態様の断面図である。 本発明の有機EL表示装置の実施態様の断面図である。 本発明の円偏光板の第2の実施態様の断面図である。 本発明の円偏光板の第3の実施態様の断面図である。 本発明の円偏光板の第4の実施態様の断面図である。
以下、本発明について詳細に説明する。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。まず、本明細書で用いられる用語について説明する。
Re(λ)、Rth(λ)は、各々、波長λにおける面内のレタデーション、および、厚さ方向のレタデーションを表す。Re(λ)はKOBRA 21ADH、またはWR(王子計測機器(株)製)において、波長λnmの光をフィルム法線方向に入射させて測定される。測定波長λnmの選択にあたっては、波長選択フィルターをマニュアルで交換するか、または測定値をプログラム等で変換して測定することができる。測定されるフィルムが、1軸または2軸の屈折率楕円体で表されるものである場合には、以下の方法によりRth(λ)が算出される。なお、この測定方法は、液晶化合物の平均チルト角、その反対側の平均チルト角の測定においても一部利用される。
Rth(λ)は、上記Re(λ)を、面内の遅相軸(KOBRA 21ADH、またはWRにより判断される)を傾斜軸(回転軸)として(遅相軸がない場合には、フィルム面内の任意の方向を回転軸とする)のフィルム法線方向に対して法線方向から片側50°まで10度ステップで各々その傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて全部で6点測定し、その測定されたレタデーション値と平均屈折率の仮定値および入力された膜厚値を基にKOBRA 21ADHまたはWRが算出する。上記において、法線方向から面内の遅相軸を回転軸として、ある傾斜角度にレタデーションの値がゼロとなる方向をもつフィルムの場合には、その傾斜角度より大きい傾斜角度でのレタデーション値はその符号を負に変更した後、KOBRA 21ADH、またはWRが算出する。なお、遅相軸を傾斜軸(回転軸)として(遅相軸がない場合には、フィルム面内の任意の方向を回転軸とする)、任意の傾斜した2方向からレタデーション値を測定し、その値と平均屈折率の仮定値、および入力された膜厚値を基に、以下の式(A)、および式(B)よりRthを算出することもできる。
なお、上記のRe(θ)は法線方向から角度θ傾斜した方向におけるレタデーション値を表す。また、式(A)におけるnxは、面内における遅相軸方向の屈折率を表し、nyは、面内においてnxに直交する方向の屈折率を表し、nzは、nxおよびnyに直交する方向の屈折率を表す。dは測定フィルムの厚みを示す。
Rth=((nx+ny)/2−nz)×d・・・・・・・・・・式(B)
測定されるフィルムが、1軸や2軸の屈折率楕円体で表現できないもの、いわゆる光学軸(optic axis)がないフィルムの場合には、以下の方法により、Rth(λ)は算出される。Rth(λ)は、上記Re(λ)を、面内の遅相軸(KOBRA 21ADH、またはWRにより判断される)を傾斜軸(回転軸)として、フィルム法線方向に対して−50°から+50°まで10°ステップで各々その傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて11点測定し、その測定されたレタデーション値と平均屈折率の仮定値および入力された膜厚値を基にKOBRA 21ADHまたはWRが算出する。また、上記の測定において、平均屈折率の仮定値は、ポリマーハンドブック(JOHN WILEY&SONS,INC)、各種光学フィルムのカタログの値を使用することができる。平均屈折率の値が既知でないものについては、アッベ屈折計で測定することができる。主な光学フィルムの平均屈折率の値を以下に例示する:セルロースアシレート(1.48)、シクロオレフィンポリマー(1.52)、ポリカーボネート(1.59)、ポリメチルメタクリレート(1.49)、ポリスチレン(1.59)である。これら平均屈折率の仮定値と膜厚を入力することで、KOBRA 21ADHまたはWRはnx、ny、nzを算出する。この算出されたnx、ny、nzよりNz=(nx−nz)/(nx−ny)の関係式より、Nzファクターがさらに算出される。
なお、本明細書では、「可視光」とは、380〜780nmのことをいう。また、本明細書では、測定波長について特に付記がない場合は、測定波長は550nmである。
また、本明細書において、角度(例えば「90°」等の角度)、およびその関係(例えば「直交」、「平行」、「45°」および「90°」等)については、本発明が属する技術分野において許容される誤差の範囲を含むものとする。例えば、厳密な角度±10°以下の範囲内であることなどを意味し、厳密な角度との誤差は、5°以下であることが好ましく、3°以下であることがより好ましい。例えば、直交の場合、90°±10°の範囲(80〜100°)であればよい。
なお、本明細書において、AプレートおよびCプレートは以下のように定義する。
Aプレートは、ポジティブAプレート(正のAプレート)とネガティブAプレート(負のAプレート)との2種があり、フィルム面内の遅相軸方向(面内での屈折率が最大となる方向)の屈折率をnx、面内の遅相軸と面内で直交する方向の屈折率をny、厚さ方向の屈折率をnzとしたとき、ポジティブAプレートは式(A1)の関係を満たすものであり、ネガティブAプレートは式(A2)の関係を満たすものである。なお、ポジティブAプレートはRthが正の値を示し、ネガティブAプレートはRthが負の値を示す。
式(A1) nx>ny≒nz
式(A2) ny<nx≒nz
なお、上記「≒」とは、両者が完全に同一である場合だけでなく、両者が実質的に同一である場合も包含する。「実質的に同一」とは、例えば、(ny−nz)×d(ただし、dはフィルムの厚みである)が、−10〜10nm、好ましくは−5〜5nmの場合も「ny≒nz」に含まれ、(nx−nz)×dが、−10〜10nm、好ましくは−5〜5nmの場合も「nx≒nz」に含まれる。
Cプレートは、ポジティブCプレート(正のCプレート)とネガティブCプレート(負のCプレート)との2種があり、ポジティブCプレートは式(C1)の関係を満たすものであり、ネガティブCプレートは式(C2)の関係を満たすものである。なお、ポジティブCプレートはRthが負の値を示し、ネガティブCプレートはRthが正の値を示す。
式(C1) nz>nx≒ny
式(C2) nz<nx≒ny
なお、上記「≒」とは、両者が完全に同一である場合だけでなく、両者が実質的に同一である場合も包含する。「実質的に同一」とは、例えば、(nx−ny)×d(ただし、dはフィルムの厚みである)が、0〜10nm、好ましくは0〜5nmの場合も「nx≒ny」に含まれる。
本発明の円偏光板の特徴点としては、各層が所定の光学特性を満たすと共に、第1のCプレートおよび第2のCプレートの一方が、波長550nmにおける厚さ方向のレタデーションRthが30〜50nmであるセルロースアシレートフィルムである点が挙げられる。上記要件を満たすことにより、斜め方向からの黒色の視認性が向上している。なお、上記Rthのセルロースアシレートフィルム自体は、比較的厚みが薄いため、円偏光板の薄型化も達成されている。
なお、特許文献1においては、Rthが正(プラス)の値で、かつ、その値が高いセルロースアシレートフィルムが使用されているが、このようなフィルムは厚みが厚く、円偏光板の薄型化には不向きである。また、Rthの値が負(マイナス)を示すセルロースアシレートフィルムも使用されているが、このようなフィルムには添加剤などが多く含まれているため取り扱い性に劣ると共に、コストも高く、工業的な点からは好ましくない。
<第1の実施態様>
以下に、本発明の円偏光板の第1の実施態様について図面を参照して説明する。図1に、本発明の円偏光板の第1の実施態様の断面図を示す。なお、本発明における図は模式図であり、各層の厚みの関係や位置関係などは必ずしも実際のものとは一致しない。以下の図も同様である。
円偏光板10は、偏光子12と、λ/2板14と、λ/4板16とをこの順で有する。λ/2板14は第1のCプレート18と第1のAプレート20とからなり、λ/4板16は第2のCプレート22と第2のAプレート24とからなる。λ/2板14およびλ/4板16は、いわゆる広帯域λ/4板(各波長の光に対し、その1/4の位相差値を発現する位相差フィルム)を構成する。
以下、円偏光板10に含まれる各部材について詳述する。
(偏光子)
偏光子12は、光を特定の直線偏光に変換する機能を有する部材(直線偏光子)であればよく、主に、吸収型偏光子および反射型偏光子を利用することができる。
吸収型偏光子としては、ヨウ素系偏光子、二色性染料を利用した染料系偏光子、およびポリエン系偏光子などが用いられる。ヨウ素系偏光子および染料系偏光子には、塗布型偏光子と延伸型偏光子があり、いずれも適用できるが、ポリビニルアルコールにヨウ素または二色性染料を吸着させ、延伸して作製される偏光子が好ましい。
また、基材上にポリビニルアルコール層を形成した積層フィルムの状態で延伸および染色を施すことで偏光子を得る方法として、特許第5048120号公報、特許第5143918号公報、特許第5048120号公報、特許第4691205号公報、特許第4751481号公報、特許第4751486号公報を挙げることができ、これらの偏光子に関する公知の技術も好ましく利用することができる。
反射型偏光子としては、複屈折の異なる薄膜を積層した偏光子、ワイヤーグリッド型偏光子、選択反射域を有するコレステリック液晶と1/4波長板とを組み合わせた偏光子などが用いられる。
なかでも、取り扱い性の点から、ポリビニルアルコール系樹脂(−CH−CHOH−を繰り返し単位として含むポリマー、特に、ポリビニルアルコールおよびエチレン−ビニルアルコール共重合体からなる群から選択される少なくとも1つが好ましい。)を含む偏光子であることが好ましい。
偏光子12の厚みは特に制限されないが、取り扱い性に優れると共に、光学特性にも優れる点より、35μm以下が好ましく、3〜25μmがより好ましく、4〜20μmがさらに好ましい。上記厚みであれば、表示装置の薄型化に対応可能となる。
(λ/2板)
λ/2板14は、第1のCプレート18と第1のAプレート20とからなる。
λ/2板14は、特定の波長λnmにおける面内レタデーションRe(λ)がRe(λ)≒λ/2を満たす光学異方性層のことをいう。この式は、可視光域のいずれかの波長(例えば、550nm)において達成されていればよい。本発明では、λ/2板14の面内レタデーションRe1は、後述するλ/4板16の面内レタデーションRe2に対して実質的に2倍であるように設定される。ここで、「実質的に2倍である」とは、以下の関係を満たすことを意図する。
Re1=2×Re2±50nm
なかでも、Re1=2×Re2±20nmを満たすことが好ましく、Re1=2×Re2±10nmを満たすことがより好ましい。
なお、λ/2板14の波長550nmにおけるRthが負である場合には、λ/2板14(または、第1のAプレート20)の遅相軸方向と偏光子12の吸収軸方向とのなす角が75°±8°の範囲であることが好ましく、75°±6°の範囲であることがより好ましく、75°±3°の範囲であることがさらに好ましい。
また、λ/2板14の波長550nmにおけるRthが正である場合には、λ/2板14(または、第1のAプレート20)の遅相軸方向と偏光子12の吸収軸方向とのなす角が15°±8°の範囲であることが好ましく、15°±6°の範囲であることがより好ましく、15°±3°の範囲であることがさらに好ましい。
なお、上記角度とは、偏光子12表面の法線方向から視認した際の、偏光子12の吸収軸とλ/2板14の面内遅相軸とのなす角度を意図する。
(λ/4板)
λ/4板16は、第2のCプレート22と第2のAプレート24とからなる。
λ/4板16は、ある特定の波長の直線偏光を円偏光に(または、円偏光を直線偏光に)変換する機能を有する板であり、特定の波長λnmにおける面内レタデーションRe(λ)がRe(λ)≒λ/4を満たす光学異方性層のことをいう。この式は、可視光域のいずれかの波長(例えば、550nm)において達成されていればよいが、波長550nmにおける面内レタデーションRe(550)が、以下の関係を満たすことが好ましい。
115nm≦Re(550)≦155nm
なかでも、120nm≦Re(550)≦145nmを満たすことがより好ましい。
なお、λ/2板14の波長550nmにおけるRthが負である場合には、λ/4板16(または、第2のAプレート24)の遅相軸方向と偏光子12の吸収軸方向とのなす角が15°±8°の範囲であることが好ましく、15°±6°の範囲であることがより好ましく、15°±3°の範囲であることがさらに好ましい。
また、λ/2板14の波長550nmにおけるRthが正である場合には、λ/4板16(または、第2のAプレート24)の遅相軸方向と偏光子12の吸収軸方向とのなす角が75°±8°の範囲であることが好ましく、75°±6°の範囲であることがより好ましく、75°±3°の範囲であることがさらに好ましい。
なお、上記角度とは、偏光子12表面の法線方向から視認した際の、偏光子12の吸収軸とλ/4板16の面内遅相軸とのなす角度を意図する。
(第1のCプレートおよび第2のCプレート)
上記λ/2板14には第1のCプレート18が、上記λ/4板16には第2のCプレート22が含まれる。
Cプレートの定義は、上述の通りである。
第1のCプレート18および第2のCプレート22の一方は、波長550nmにおける厚さ方向のレタデーションRthが30〜50nmであるセルロースアシレートフィルム(以後、単に「セルロースアシレートフィルムA」とも称する)である。また、第1のCプレート18および第2のCプレート22の他方は、波長550nmにおける厚さ方向のレタデーションRthが−60〜−30nmである液晶化合物を含む光学異方性層(以後、単に「光学異方性層B」とも称する)である。
つまり、第1のCプレート18および第2のCプレート22の組み合わせとしては、以下の2つが挙げられる。
(組み合わせ1):第1のCプレート18がセルロースアシレートフィルムAであり、第2のCプレート22が光学異方性層Bである。
(組み合わせ2):第1のCプレート18が光学異方性層Bであり、第2のCプレート22がセルロースアシレートフィルムAである。
以下は、上記セルロースアシレートフィルムA、および、光学異方性層Bについて詳述する。
(セルロースアシレートフィルムA)
上記セルロースアシレートフィルムAは、波長550nmにおける厚さ方向のレタデーションRthが30〜50nmであり、斜め方向からの黒色の視認性がより優れる点(以後、単に「本発明の効果がより優れる点」とも称する)で、35〜45nmが好ましく、38〜42nmがより好ましい。
セルロースアシレートフィルムAの波長550nmにおける面内レタデーションReは特に制限されないが、本発明の効果がより優れる点で、0〜10nmが好ましく、0〜5nmがより好ましい。
セルロースアシレートフィルムAの材料として用いられるセルロースアシレートは、例えば、アセチル基単独からなるセルロースアシレートであっても、複数のアシル置換基を有するセルロースアシレートを含む組成物を用いてもよい。セルロースアシレートの好ましい例は、全アシル化度が2.3〜3.0であり、2.4〜2.95がより好ましい。
また、アセチル基とともに、他の脂肪酸エステル残基を有する混合脂肪酸エステルも好ましい。脂肪酸エステル残基の脂肪族アシル基の炭素原子数は2〜20であることが好ましく、具体的にはアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、ピバロイル基、ヘキサノイル基、オクタノイル基、ラウロイル基、ステアロイル基等が挙げられる。なかでも、アセチル基とともに、プロピオニル基、ブチリル基、ペンタノイル基、および、ヘキサノイル基から選ばれるアシル基を有するセルロースアシレートを用いるのが好ましい。
セルロースアシレートは、350〜800の質量平均重合度を有することが好ましく、370〜600の質量平均重合度を有することがより好ましい。また、本発明で用いられるセルロースアシレートは、70000〜230000の数平均分子量を有することが好ましく、75000〜230000の数平均分子量を有することがより好ましく、78000〜120000の数平均分子量を有することがよりさらに好ましい。
セルロースアシレートフィルムAは、溶液流延法、または溶融流延法により製造されるのが好ましい。溶液流延法を利用したセルロースアシレートフィルムの製造例については、米国特許第2,336,310号、同2,367,603号、同2,492,078号、同2,492,977号、同2,492,978号、同2,607,704号、同2,739,069号および同2,739,070号の各明細書、英国特許第640731号および同736892号の各明細書、並びに特公昭45−4554号、同49−5614号、特開昭60−176834号、同60−203430号および同62−115035号等の記載を参考にすることができる。
なお、セルロースアシレートフィルムAには、種々の添加剤(光学的異方性を低下する化合物、レタデーション発現剤、波長分散制御剤、紫外線防止剤、可塑剤、劣化防止剤、微粒子、光学特性調整剤、紫外線吸収剤)が含まれていてもよい。
セルロースアシレートフィルムAの厚みは上記Rthを満たすものであれば特に制限されないが、薄型化の点から、10〜100μmが好ましく、20〜60μmがより好ましい。
(光学異方性層B)
光学異方性層Bの波長550nmにおける厚さ方向のレタデーションRthが−60〜−30nmであり、本発明の効果がより優れる点で、−50〜−30nmが好ましい。
光学異方性層Bの波長550nmにおける面内レタデーションReは特に制限されないが、本発明の効果がより優れる点で、0〜10nmが好ましく、0〜5nmがより好ましい。
光学異方性層Bには液晶化合物が含まれる。より具体的には、光学異方性層Bは、ホメオトロピック配向した液晶化合物を含む層に該当する。ホメオトロピック配向とは、液晶化合物によって形成される長軸方向が面に対して垂直となる配向状態をいう。
液晶化合物の種類は特に制限されないが、その形状から、棒状タイプ(棒状液晶化合物)と円盤状タイプ(円盤状液晶化合物。ディスコティック液晶化合物)に分類できる。さらにそれぞれ低分子タイプと高分子タイプがある。高分子とは一般に重合度が100以上のものを指す(高分子物理・相転移ダイナミクス,土井 正男 著,2頁,岩波書店,1992)。本発明では、いずれの液晶化合物を用いることもできる。2種以上の棒状液晶化合物、2種以上の円盤状液晶化合物、または、棒状液晶化合物と円盤状液晶化合物との混合物を用いてもよい。なかでも、本発明の効果がより優れる点で、棒状液晶化合物が好ましい。
なお、棒状液晶化合物としては、例えば、特表平11−513019号公報の請求項1や特開2005−289980号公報の段落[0026]〜[0098]に記載のものを好ましく用いることができ、円盤状液晶化合物としては、例えば、特開2007−108732号公報の段落[0020]〜[0067]や特開2010−244038号公報の段落[0013]〜[0108]に記載のものを好ましく用いることができるが、これらに限定されない。
光学異方性層Bは、光学特性の温度変化や湿度変化を小さくできることから、重合性基を有する液晶化合物(棒状液晶化合物または円盤状液晶化合物)を用いて形成することがより好ましい。液晶化合物は2種類以上の混合物でもよく、その場合、少なくとも1つが2以上の重合性基を有していることが好ましい。
つまり、光学異方性層Bは、重合性基を有する棒状液晶化合物または重合性基を有する円盤状液晶化合物が重合によって固定されて形成された層であることが好ましく、この場合、層となった後はもはや液晶性を示す必要はない。
棒状液晶化合物または円盤状液晶化合物に含まれる重合性基の種類は特に制限されず、付加重合反応が可能な官能基が好ましく、重合性エチレン性不飽和基または環重合性基が好ましい。より具体的には、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、スチリル基、アリル基などが好ましく挙げられ、(メタ)アクリロイル基がより好ましい。なお、(メタ)アクリロイル基とは、メタアクリロイル基およびアクリロイル基の両者を包含する概念である。
光学異方性層Bの形成方法は特に制限されず、公知の方法が挙げられる。
例えば、所定の基板(仮基板を含む)に、重合性基を有する液晶化合物を含む光学異方性層形成用組成物(以後、単に「組成物」とも称する)を塗布して塗膜を形成し、得られた塗膜に対して硬化処理(紫外線の照射(光照射処理)または加熱処理)を施すことにより、光学異方性層Bを製造できる。なお、必要に応じて、後述する配向層を用いてもよい。
上記組成物の塗布としては、公知の方法(例えば、ワイヤーバーコーティング法、押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、ダイコーティング法)により実施できる。
上記組成物には、上述した液晶化合物以外の成分が含まれていてもよい。
例えば、組成物には、重合開始剤が含まれていてもよい。使用される重合開始剤は、重合反応の形式に応じて選択され、例えば、熱重合開始剤、光重合開始剤が挙げられる。例えば、光重合開始剤の例には、α−カルボニル化合物、アシロインエーテル、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物、多核キノン化合物、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせなどが挙げられる。
重合開始剤の使用量は、組成物の全固形分に対して、0.01〜20質量%であることが好ましく、0.5〜5質量%であることがより好ましい。
また、組成物には、塗工膜の均一性、膜の強度の点から、重合性モノマーが含まれていてもよい。
重合性モノマーとしては、ラジカル重合性またはカチオン重合性の化合物が挙げられる。好ましくは、多官能性ラジカル重合性モノマーであり、上記の重合性基含有の液晶化合物と共重合性のものが好ましい。例えば、特開2002−296423号公報中の段落[0018]〜[0020]に記載のものが挙げられる。
重合性モノマーの添加量は、液晶化合物の全質量に対して、1〜50質量%であることが好ましく、2〜30質量%であることがより好ましい。
また、組成物には、塗工膜の均一性、膜の強度の点から、界面活性剤が含まれていてもよい。
界面活性剤としては、従来公知の化合物が挙げられるが、特にフッ素系化合物が好ましい。具体的には、例えば特開2001−330725号公報中の段落[0028]〜[0056]に記載の化合物、特願2003−295212号明細書中の段落[0069]〜[0126]に記載の化合物が挙げられる。
また、組成物には溶媒が含まれていてもよく、有機溶媒が好ましく用いられる。有機溶媒の例には、アミド(例、N,N−ジメチルホルムアミド)、スルホキシド(例、ジメチルスルホキシド)、ヘテロ環化合物(例、ピリジン)、炭化水素(例、ベンゼン、ヘキサン)、アルキルハライド(例、クロロホルム、ジクロロメタン)、エステル(例、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル)、ケトン(例、アセトン、メチルエチルケトン)、エーテル(例、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン)が含まれる。アルキルハライドおよびケトンが好ましい。2種類以上の有機溶媒を併用してもよい。
また、組成物には、偏光子界面側垂直配向剤、空気界面側垂直配向剤など垂直配向促進剤、偏光子界面側水平配向剤、空気界面側水平配向剤など水平配向促進剤などの各種配向剤が含まれていてもよい。
さらに、組成物には、上記成分以外に、密着改良剤、可塑剤、ポリマーなどが含まれていてもよい。
光学異方性層Bの厚みは上記Rthを満たすものであれば特に制限されないが、薄型化の点から、1〜10μmが好ましく、2〜5μmがより好ましい。
(第1のAプレートおよび第2のAプレート)
上記λ/2板14には第1のAプレート20が、上記λ/4板16には第2のAプレート24が含まれる。
Aプレートの定義は、上述の通りである。
第1のAプレート20の波長550nmにおける厚み方向のレタデーションRthは、後述する式(1)〜式(4)の関係を満たせば特に制限されないが、本発明の効果がより優れる点で、第1のAプレート20がネガティブAプレートの場合、Rthは−140〜−110nmが好ましく、−130〜−120nmがより好ましく、第1のAプレート20がポジティブAプレートの場合、Rthは110〜140nmが好ましく、120〜130nmがより好ましい。
第1のAプレート20の波長550nmにおける面内レタデーションReは、後述する式(1)〜式(4)の関係を満たせば特に制限されないが、本発明の効果がより優れる点で、220〜280nmが好ましく、240〜260nmがより好ましい。
第2のAプレート24の波長550nmにおける厚み方向のレタデーションRthは、後述する式(1)〜式(4)の関係を満たせば特に制限されないが、本発明の効果がより優れる点で、第2のAプレート24がネガティブAプレートの場合、Rthは−73〜−50nmが好ましく、−68〜−58nmがより好ましく、第2のAプレート24がポジティブAプレートの場合、Rthは50〜73nmが好ましく、58〜68nmがより好ましい。
また、第2のAプレート24の波長550nmにおける面内レタデーションReは、後述する式(1)〜式(4)の関係を満たせば特に制限されないが、本発明の効果がより優れる点で、105〜145nmが好ましく、115〜125nmがより好ましい。
第1のAプレート20および第2のAプレート24を構成する材料は上記特性を示せば特に制限されず、上述した第1のCプレート18および第2のCプレート22で述べたように液晶化合物を含む態様(例えば、ホモジニアス配向した液晶化合物を含む光学異方性層)や、ポリマーフィルムなどが挙げられる。なかでも、上記特性の制御がしやすい点で、液晶化合物を含むことが好ましく、本発明の効果がより優れる点で、ディスコティック液晶化合物を含むことが好ましい。より具体的には、第1のAプレート20および第2のAプレート24は、重合性基を有する液晶化合物(棒状液晶化合物または円盤状液晶化合物)が重合によって固定されて形成された層であることが好ましく、この場合、層となった後はもはや液晶性を示す必要はない。
上述した構成を有する円偏光板においては、第1のAプレート20がネガティブAプレートである場合、以下の式(1)および式(2)を満たす。
式(1) 0<λ/2板14のNz係数≦0.35
式(2) 0.65≦λ/4板16のNz係数<1
なかでも、本発明の効果がより優れる点で、以下の式(1−A)および式(2−A)を満たすことが好ましい。
式(1−A) 0.13<λ/2板14のNz係数≦0.20
式(2−A) 0.65≦λ/4板16のNz係数<0.75
また、第1のAプレート20がポジティブAプレートである場合、以下の式(3)および式(4)を満たす。
式(3) 0.65<λ/2板14のNz係数<1.0
式(4) 0<λ/4板16のNz係数≦0.35
なかでも、本発明の効果がより優れる点で、以下の式(3−A)および式(4−A)を満たすことが好ましい。
式(3−A) 0.80<λ/2板14のNz係数<0.90
式(4−A) 0.30<λ/4板16のNz係数≦0.35
円偏光板10の厚みは特に制限されないが、薄型化の点から、100μm以下が好ましく、60μm以下がより好ましい。下限は特に制限されないが、取り扱い性の点から、20μm以上が好ましく、30μm以上がより好ましい。
(その他の層)
上記円偏光板10は、本発明の効果を損なわない範囲で、偏光子12、λ/2板14、および、λ/4板16以外の他の層を備えていてもよい。
例えば、円偏光板10には、液晶化合物の配向方向を規定する機能を有する配向膜が含まれていてもよい。
配向膜は、一般的にはポリマーを主成分とする。配向膜用ポリマー材料としては、多数の文献に記載があり、多数の市販品を入手することができる。利用されるポリマー材料は、ポリビニルアルコールまたはポリイミド、および、その誘導体が好ましい。特に、変性または未変性のポリビニルアルコールが好ましい。本発明に使用可能な配向膜については、WO01/88574A1号公報の43頁24行〜49頁8行、特許第3907735号公報の段落[0071]〜[0095]に記載の変性ポリビニルアルコールを参照することができる。なお、配向膜には、通常、公知のラビング処理が施される。つまり、配向膜は、通常、ラビング処理されたラビング配向膜であることが好ましい。
配向膜の厚さは、0.01〜10μmであることが好ましく、0.01〜1μmであることがより好ましく、0.01〜0.5μmであることがさらに好ましい。
また、円偏光板10には、偏光子保護フィルムが配置されていてもよい。偏光子保護フィルムの構成は特に制限されず、例えば、いわゆる透明支持体やハードコート層であっても、透明支持体とハードコート層との積層体であってもよい。透明支持体としては、公知の透明支持体を使用することができ、例えば、透明支持体を形成する材料としては、トリアセチルセルロースに代表される、セルロース系ポリマー(以下、セルロースアシレートという)や、熱可塑性ノルボルネン系樹脂(日本ゼオン(株)製のゼオネックス、ゼオノア、JSR(株)製のアートン等)、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂を使用することができる。
また、各層の間の密着性担保のために、各層の間に接着層を配置してもよい。
(用途)
本発明の円偏光板は各種の用途に適用できるが、例えば、有機EL(エレクトロルミネッセンス)表示装置(ELD)、液晶表示装置(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、陰極管表示装置(CRT)のような画像表示装置の反射防止用途に好適に用いられる。
以下、本発明の円偏光板を含む有機EL表示装置の場合について詳述する。
(有機EL表示装置)
本発明の有機EL表示装置は、上述した円偏光板を有する。通常、円偏光板は、有機EL表示装置の有機ELパネル上に設けられる。より具体的には、図2に示すように、有機EL表示装置26は、少なくとも、有機ELパネル28と、円偏光板10とを有する。円偏光板10の構成は、上述の通りである。
有機ELパネル28は、陽極、陰極の一対の電極間に発光層もしくは発光層を含む複数の有機化合物薄膜を形成した部材であり、発光層のほか正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層、電子輸送層、保護層などを有してもよく、またこれらの各層はそれぞれ他の機能を備えたものであってもよい。
<第2の実施態様>
以下に、本発明の円偏光板の第2の実施態様について図面を参照して説明する。図3に、本発明の円偏光板の第2の実施態様の断面図を示す。
円偏光板110は、偏光子12と、第1のAプレート20と、第1のCプレート18と、第2のCプレート22と、第2のAプレート24とをこの順で有する。第1のAプレート20と第1のCプレート18とはλ/2板14を構成し、第2のCプレート22と第2のAプレート24とはλ/4板16を構成する。
図3に示す円偏光板110は、第1のAプレート20と第1のCプレート18との順番が異なる点を除いて、図1に示す円偏光板10と同様の層を有するものであるので、同一の構成要素には同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
上記円偏光板110は、上述した円偏光板10と同様に、式(1)および式(2)の関係、または、式(3)および式(4)の関係を満たし、所望の効果を奏する。
<第3の実施態様>
以下に、本発明の円偏光板の第3の実施態様について図面を参照して説明する。図4に、本発明の円偏光板の第3の実施態様の断面図を示す。
円偏光板210は、偏光子12と、第1のAプレート20と、第1のCプレート18と、第2のAプレート24と、第2のCプレート22とをこの順で有する。第1のAプレート20と第1のCプレート18とはλ/2板14を構成し、第2のAプレート24と第2のCプレート22とはλ/4板16を構成する。
図4に示す円偏光板210は、各層の順番が異なる点を除いて、図1に示す円偏光板10と同様の層を有するものであるので、同一の構成要素には同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
上記円偏光板210は、上述した円偏光板10と同様に、式(1)および式(2)の関係、または、式(3)および式(4)の関係を満たし、所望の効果を奏する。
<第4の実施態様>
以下に、本発明の円偏光板の第4の実施態様について図面を参照して説明する。図5に、本発明の円偏光板の第4の実施態様の断面図を示す。
円偏光板310は、偏光子12と、第1のCプレート18と、第1のAプレート20と、第2のAプレート24と、第2のCプレート22とをこの順で有する。第1のAプレート20と第1のCプレート18とはλ/2板14を構成し、第2のAプレート24と第2のCプレート22とはλ/4板16を構成する。
図5に示す円偏光板310は、第2のAプレート24と第2のCプレート22との順番が異なる点を除いて、図1に示す円偏光板10と同様の層を有するものであるので、同一の構成要素には同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
上記円偏光板310は、上述した円偏光板10と同様に、式(1)および式(2)の関係、または、式(3)および式(4)の関係を満たし、所望の効果を奏する。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。
[実施例1]
(1−1)セルロースアシレートフィルムの準備
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、加熱しながら攪拌して、各成分を溶解し、セルロースアシレート溶液Aを調製した。
セルロースアシレート溶液Aの組成
──────────────────────────────────
置換度2.86のセルロースアセテート 100質量部
トリフェニルホスフェート(可塑剤) 7.8質量部
ビフェニルジフェニルホスフェート(可塑剤) 3.9質量部
メチレンクロライド(第1溶媒) 300質量部
メタノール(第2溶媒) 54質量部
1−ブタノール 11質量部
──────────────────────────────────
別のミキシングタンクに、下記の組成物を投入し、加熱しながら攪拌して、各成分を溶解し、添加剤溶液Bを調製した。
添加剤溶液Bの組成
──────────────────────────────────
下記化合物B1(Re低下剤) 40質量部
下記化合物B2(波長分散制御剤) 4質量部
メチレンクロライド(第1溶媒) 80質量部
メタノール(第2溶媒) 20質量部
──────────────────────────────────
セルロースアシレート溶液Aを477質量部に、添加剤溶液Bの40質量部を添加し、充分に攪拌して、ドープを調製した。ドープを流延口から0℃に冷却したドラム上に流延した。溶媒含有率70質量%の状態でフィルムをドラムから剥ぎ取り、フィルムの巾方向の両端をピンテンター(特開平4−1009号の図3に記載のピンテンター)で固定し、溶媒含有率が3〜5質量%の状態で、横方向(機械方向に垂直な方向)の延伸率が3%となる間隔を保ちつつ乾燥した。その後、熱処理装置のロール間を搬送することにより、さらに乾燥し、厚み40μmのセルロースアシレートフィルムを作製した。
セルロースアシレートフィルムは紫外線吸収剤を含有しておらず、Re(550)は1.0nmであり、Rth(550)は40.3nmであった。
(1−2)λ/2板の作製
(アルカリ鹸化処理)
前述のセルロースアシレートフィルムを、温度60℃の誘電式加熱ロールを通過させ、フィルム表面温度を40℃に昇温した後に、フィルムのバンド面に下記に示す組成のアルカリ溶液を、バーコーターを用いて塗布量14ml/m2で塗布し、110℃に加熱した(株)ノリタケカンパニーリミテド製のスチーム式遠赤外ヒーターの下に、10秒間搬送した。続いて、同じくバーコーターを用いて、純水を3ml/m2塗布した。次いで、ファウンテンコーターによる水洗とエアナイフによる水切りを3回繰り返した後に、70℃の乾燥ゾーンに10秒間搬送して乾燥し、アルカリ鹸化処理したセルロースアシレートフィルムを作製した。
アルカリ溶液の組成
――――――――――――――――――――――――――――――――――
水酸化カリウム 4.7質量部
水 15.8質量部
イソプロパノール 63.7質量部
界面活性剤SF−1:C1429O(CH2CH2O)20H 1.0質量部
プロピレングリコール 14.8質量部
――――――――――――――――――――――――――――――――――
(配向膜の形成)
セルロースアシレートフィルムのアルカリ鹸化処理を行った面に、下記組成の配向膜塗布液(A)を#14のワイヤーバーで連続的に塗布した。60℃の温風で60秒、更に100℃の温風で120秒乾燥した。使用した変性ポリビニルアルコールの鹸化度は96.8%であった。
配向膜塗布液(A)の組成
――――――――――――――――――――――――――――――――――
下記変性ポリビニルアルコール−1 10質量部
水 308質量部
メタノール 70質量部
イソプロパノール 29質量部
光重合開始剤(イルガキュア2959、チバ・ジャパン製) 0.8質量部
――――――――――――――――――――――――――――――――――
[変性ポリビニルアルコール−1]
(光学異方性層A(ネガティブAプレート)の形成)
上記作製した配向膜に連続的にラビング処理を施した。このとき、長尺状のフィルムの長手方向と搬送方向は平行であり、フィルム長手方向とラビングローラーの回転軸とのなす角度が75°(時計回り)とした(フィルム長手方向を90°とすると、ラビングローラーの回転軸は15°)。
下記の組成のディスコティック液晶化合物を含む光学異方性層塗布液(A)を、上記作製した配向膜上に#5.0のワイヤーバーで連続的に塗布した。フィルムの搬送速度(V)は26m/minとした。塗布液の溶媒の乾燥およびディスコティック液晶化合物の配向熟成のために、130℃の温風で90秒間、続いて、100℃の温風で60秒間加熱し、80℃にてUV(紫外線)照射を行い、ディスコティック液晶化合物の配向を固定化し、光学異方性層Aを作製した。光学異方性層Aの厚みは2.0μmであった。ディスコティック液晶化合物の円盤面のフィルム面に対する平均傾斜角は90°であり、ディスコティック液晶化合物がフィルム面に対して、垂直に配向していることを確認した。また、遅相軸の角度はラビングローラーの回転軸と平行で、フィルム長手方向を90°(フィルム幅方向を0°)とすると、15°であった。
上記手順により、セルロースアシレートフィルム(Cプレート)と、光学異方性層A(ネガティブAプレート)とを含むλ/2板を製造した。
光学異方性層塗布液(A)の組成
――――――――――――――――――――――――――――――――――
ディスコティック液晶−1 80質量部
ディスコティック液晶−2 20質量部
配向膜界面配向剤−1 0.55質量部
配向膜界面配向剤−2 0.05質量部
含フッ素化合物(FP−1) 0.1質量部
変性トリメチロールプロパントリアクリレート 10質量部
光重合開始剤 3.0質量部
(イルガキュア907、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)
メチルエチルケトン 200質量部
──────────────────────────────────
[ディスコティック液晶−1]

[ディスコティック液晶−2]

[配向膜界面配向剤−1]

[配向膜界面配向剤−2]

[含フッ素化合物(FP−1)]
(1−3)光学異方性層B(Cプレート)の作製
(剥離性支持体の作製)
セルロースアシレートフィルムにアルカリ鹸化処理することなく以下のように配向膜を作製し、剥離性支持体を作製した。
(配向膜の形成)
セルロースアシレートフィルムに、下記組成の配向膜塗布液(B)を#14のワイヤーバーで連続的に塗布した。60℃の温風で60秒、更に100℃の温風で120秒乾燥した。
配向膜塗布液(B)の組成
――――――――――――――――――――――――――――――――――
下記変性ポリビニルアルコール−2 10質量部
水 371質量部
メタノール 119質量部
グルタルアルデヒド(架橋剤) 0.5質量部
クエン酸エステル(三協化学(株)製 AS3) 0.175質量部
光重合開始剤(イルガキュア2959、チバ・ジャパン製) 2.0質量部
――――――――――――――――――――――――――――――――――
[変性ポリビニルアルコール−2]
(光学異方性層B(ポジティブCプレート)の作製)
下記の組成の棒状液晶化合物を含む光学異方性層塗布液(B)を、上記作製した配向膜上に#5.0のワイヤーバーで連続的に塗布した。フィルムの搬送速度(V)は26m/minとした。塗布液の溶媒の乾燥および棒状液晶化合物の配向熟成のために、60℃の温風で60秒間加熱し、60℃にてUV照射を行い、棒状液晶化合物の配向を固定化して、光学異方性層Bを作製した。光学異方性層Bの厚みは3.0μmであった。
光学異方性層塗布液(B)の組成
――――――――――――――――――――――――――――――――――
棒状液晶化合物−1 80質量部
棒状液晶化合物−2 20質量部
光重合開始剤(イルガキュア907、チバ・ジャパン社製) 3質量部
増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製) 1質量部
含フッ素化合物(FP−2) 0.3質量部
配向膜界面配向剤−1 0.55質量部
メチルエチルケトン 193質量部
――――――――――――――――――――――――――――――――――
[棒状液晶化合物−1]

[棒状液晶化合物−2]

[含フッ素化合物(FP−2)]
(1−4)光学異方性層C(Aプレート)の作製
(1−3)で作製した配向膜に連続的にラビング処理を施した。このとき、長尺状のフィルムの長手方向と搬送方向は平行であり、フィルム長手方向とラビングローラーの回転軸とのなす角度が75°(時計回り)とした(フィルム長手方向を90°とすると、ラビングローラーの回転軸は15°)。
下記の組成の棒状液晶化合物を含む光学異方性層塗布液(C)を、配向膜上に#2.2のワイヤーバーで連続的に塗布した。フィルムの搬送速度(V)は26m/minとした。塗布液の溶媒の乾燥および棒状液晶化合物の配向熟成のために、60℃の温風で60秒間加熱し、60℃にてUV照射を行い、棒状液晶化合物の配向を固定化して、光学異方性層Cを作製した。光学異方性層Cの厚みは0.8μmであった。棒状液晶化合物の長軸のフィルム面に対する平均傾斜角は0°であり、液晶化合物がフィルム面に対して、水平に配向していることを確認した。また、遅相軸の角度はラビングローラーの回転軸と直交で、フィルム長手方向を90°(フィルム幅方向を0°)とすると、105°であった。
光学異方性層塗布液(C)の組成
――――――――――――――――――――――――――――――――――
棒状液晶化合物−1 80質量部
棒状液晶化合物−2 20質量部
光重合開始剤(イルガキュア907、チバ・ジャパン社製) 3質量部
増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製) 1質量部
含フッ素化合物(FP−2) 0.3質量部
メチルエチルケトン 193質量部
(1−5)偏光子の作製
厚さ80μmのポリビニルアルコール(PVA)フィルムを、ヨウ素濃度0.05質量%のヨウ素水溶液中に30℃で60秒浸漬して染色し、次いでホウ酸濃度4質量%濃度のホウ酸水溶液中に60秒浸漬している間に元の長さの5倍に縦延伸した後、50℃で4分間乾燥させて、厚さ20μmの偏光子を得た。
(1−6)偏光子保護フィルムの鹸化
市販のセルロースアシレート系フィルム「TD80UL」(富士フイルム社製)を準備し、1.5モル/リットルで55℃の水酸化ナトリウム水溶液中に浸漬した後、水で十分に水酸化ナトリウムを洗い流した。その後、0.005モル/リットルで35℃の希硫酸水溶液に1分間浸漬した後、水に浸漬し希硫酸水溶液を十分に洗い流した。最後に試料を120℃で十分に乾燥させ、偏光子保護フィルムを作製した。
(1−7)円偏光板の作製
(1−5)で作製した偏光子の一方の面と(1−6)で作製した偏光子保護フィルムをポリビニルアルコール系接着剤で貼り合わせ、次いで、偏光子の他方の面に(1−2)で作製したλ/2板のセルロースアシレートフィルム側とを粘着剤で貼り合わせた。次いで(1−3)で作製した光学異方性層Bの棒状液晶化合物が塗設された側と、λ/2板側とを粘着剤で貼り合わせ、光学異方性層Bより剥離性支持体を除去した。次いで(1−4)で作製した光学異方性層Cが塗設された側と、光学異方性層Bを粘着剤で貼り合わせ、光学異方性層Cより剥離性支持体を除去し、円偏光板を作製した。作製された円偏光板において、AプレートおよびCプレートの積層順は、図1と同じ構成であった。
なお、実施例1および後述する実施例2〜6、並びに、比較例1〜6の円偏光板中の各層の軸関係に関しては、後段で詳述する。
[実施例2]
(2−1)光学異方性層C−2(Aプレート)の作製
光学異方性層塗布液(C)を塗布するワイヤーバーコーターを#4.4に変更した以外は、実施例1の(1−4)と同様の手順に従って、光学異方性層C−2を作製した。
(2−2)光学異方性層B(Cプレート)の作製
実施例1の(1−3)と同様の手順に従って、光学異方性層Bを作製した。
(2−3)λ/4板の作製
光学異方性層塗布液(A)を塗布するワイヤーバーコーターを#2.5に変更した以外は、実施例1の(1−2)と同様の手順に従って、λ/4板を作製した。
(2−4)円偏光板の作製
実施例1の(1−5)で作製した偏光子の一方の面と実施例1の(1−6)で作製した偏光子保護フィルムをポリビニルアルコール系接着剤で貼り合わせ、偏光子の他方の面に(2−2)で作製した光学異方性層Bの棒状液晶化合物が塗設された側とを粘着剤で貼り合わせ、光学異方性層Bより剥離性支持体を除去した。次いで(2−1)で作製した光学異方性層C−2が塗設された側と、光学異方性層Bとを粘着剤で貼り合わせ、光学異方性層C−2より剥離性支持体を除去した。次いで(2−3)で作製したλ/4板のセルロースアシレートフィルム側と、光学異方性層C−2とを粘着剤で貼り合わせ、円偏光板を作製した。作製された円偏光板において、AプレートおよびCプレートの積層順は、図1と同じ構成であった。
[実施例3]
(3−1)光学異方性層B−3(Cプレート)の作製
光学異方性層塗布液(B)を塗布するワイヤーバーコーターを#6.3に変更した以外は、実施例1の(1−3)と同様の手順に従って、光学異方性層B−3を作製した。
(3−2)Aプレートの作製
市販のノルボルネン系ポリマーフィルム「ZEONOR ZF14」((株)オプテス製)を斜め延伸して、膜厚が30μmになるように調整し、Re(550)が125nm、Rth(550)が70nmのポリマーフィルムを得た。
(3−3)円偏光板の作製
光学異方性層Bの代わりに上記(3−1)の光学異方性層B−3と、光学異方性層Cの代わりに上記(3−2)のAプレートを用いた以外は、実施例1の(1−7)と同様の手順に従って、円偏光板を作製した。
[実施例4]
(4−1)光学異方性層B−4の作製
光学異方性層塗布液(B)を塗布するワイヤーバーコーターを#3.8に変更した以外は、実施例1の(1−3)と同様の手順に従って、光学異方性層B−4を作製した。
(4−2)Aプレートの準備
LG電子製の3D-TVである55LW5700に付属の3Dメガネに使用されていたポリカーボネート系フィルムであるAプレート(λ/4フィルムに該当)を剥離した。
(4−3)円偏光板の作製
光学異方性層Bの代わりに上記(4−1)の光学異方性層B−4と、光学異方性層Cの代わりに上記(4−2)のAプレートを用いた以外は、実施例1の(1−7)と同様の手順に従って、円偏光板を作製した。
[実施例5]
(5−1)Aプレート(ポリマーフィルム)の作製
市販のノルボルネン系ポリマーフィルム「ZEONOR ZF14」((株)オプテス製)を斜め延伸して、膜厚が15μmになるように調整し、Re(550)が125nm、Rth(550)が62.5nmのポリマーフィルムを得たのち、2枚のポリマーフィルムを粘着剤にて遅相軸同士を平行にして貼り合わせ、合計のRe(550)が250nm、Rth(550)が125nmのAプレート(ポリマーフィルム)を得た。
(5−2)円偏光板の作製
光学異方性層C−2(Aプレート)の代わりに上記(5−1)のAプレート(ポリマーフィルム)を用いた以外は、実施例2の(2−4)と同様の手順に従って、円偏光板を作製した。
[実施例6]
(6−1)Aプレート(ポリマーフィルム)の作製
LG電子製の3D-TVである55LW5700に付属の3Dメガネに使用されていたポリカーボネート系フィルムであるλ/4フィルムを剥離し、Re(550)が125nm、Rth(550)が62.5nmのポリマーフィルムを得たのち、2枚のポリマーフィルムを粘着剤にて遅相軸同士を平行にして貼り合わせ、合計のRe(550)が250nm、Rth(550)が125nmのポリマーフィルムを得た。
(6−2)円偏光板の作製
光学異方性層C−2(Aプレート)の代わりに上記(6−1)のAプレート(ポリマーフィルム)を用いた以外は、実施例2の(2−4)と同様の手順に従って、円偏光板を作製した。
[比較例]
(10−1)透明支持体の準備
各種公知の技術を用いて、下記表1に記載の比較例1〜6にてCプレートとして使用される、所定の光学特性を持つセルロースアシレートからなる透明支持体(タック)を準備した。
(10−2)透明支持体上への液晶性化合物の塗布
上記透明支持体上に、実施例1の(1−2)と同様に配向膜を形成した。
(ディスコティック液晶(DLC)化合物を含む光学異方性層の形成)
ワイヤーバーコーターを#2.5〜5.0とした以外は、実施例1の(1−2)と同様の手順に従って、光学異方性層を作製した。得られた光学異方性層のRe(550)は125〜250nmであった。
(棒状液晶(RLC)化合物を含む光学異方性層の形成)
ワイヤーバーコーターを#2.2〜4.0とした以外は、実施例1の(1−4)と同様の手順に従って、光学異方性層を作製した。得られた光学異方性層のRe(550)は125〜250nmであった。
[比較例1〜4]
前述(10−1)で用意した所定の透明支持体(Cプレート)に、ディスコティック液晶化合物、または、棒状液晶化合物を前述(10−2)の方法でそれぞれ塗布した。このようにして得た2枚のフィルムと、実施例1の(1−5)の偏光子とを粘着剤で貼り合せた。最後に、偏光子の表面に実施例1の(1−6)の偏光子保護フィルムをポリビニル系粘着剤を用いて貼り合せて、表1の比較例1〜4に示す各種円偏光板を作製した。
[比較例5]
前述(10−1)で用意した透明支持体(Cプレート)に、実施例5の(5−1)および実施例3の(3−2)で得られたZEONORフィルムをそれぞれ粘着剤によって貼り合わせた。このようにして得られた2枚のフィルムと、実施例1の(1−5)の偏光子とを粘着剤で貼り合せた。最後に、偏光子の表面に実施例1の(1−6)の偏光子保護フィルムをポリビニル系粘着剤を用いて貼り合せて、表1の比較例5に示す円偏光板を作製した。
[比較例6]
前述(10−1)で用意した透明支持体(Cプレート)に、実施例6の(6−1)および実施例4の(4−2)で得られたポリカーボネート系フィルムを粘着剤によって貼り合わせた。このようにして得られた2枚のフィルムと、実施例1の(1−5)の偏光子とを粘着剤で貼り合せた。最後に、偏光子の表面に実施例1の(1−6)の偏光子保護フィルムをポリビニル系粘着剤を用いて貼り合せて、表1の比較例6に示す各種円偏光板を作製した。
なお、比較例1〜6にて作製された円偏光板において、AプレートおよびCプレートの積層順は、図1と同じ構成であった。
(表示装置への実装)
有機ELパネル搭載のSAMSUNG社製GALAXY S5を分解し、円偏光板を剥離して、表1に示した実施例、および比較例の円偏光板を貼合し、表示装置(有機EL表示装置)を作製した。
(表示性能の評価)
作製した有機EL表示装置について、明光下にて視認性および表示品位を評価した。表示装置に黒表示をして、極角45度から蛍光灯を映し込んだときの反射光を観察した。極角45度の表示品位を下記の基準で評価した。評価結果を表1にまとめて示す。
4:黒色で色味付きが全く視認されない。(許容)
3:わずかに着色が視認される。
2:明らかに着色が視認できる。
1:着色が視認され、かつ反射率が高い。
表1中、「Re(nm)」欄は、Re(550)の値を表し、「Rth(nm)」欄は、Rth(550)の値を示す。
また、「Nz1」欄はλ/2板のNz係数の値を、「Nz2」欄はλ/4板のNz係数の値を示す。
表1中、「式の関係」欄は、上記式(1)および式(2)の関係、または、上記式(3)および式(4)の関係のいずれかを満たす場合を「A」、いずれも満たさない場合は「B」とする。
なお、実施例1,3,4および、比較例1,2においては、いずれも図1と同様のAプレートおよびCプレートの積層順であり、偏光子の吸収軸とλ/2板中のAプレートの遅相軸とのなす角は75°であり、偏光子の吸収軸とλ/4板中のAプレートの遅相軸とのなす角は15°であった。また、実施例2,5,6および、比較例3〜6においては、いずれも図1と同様のAプレートおよびCプレートの積層順であり、偏光子の吸収軸とλ/2板中のAプレートの遅相軸とのなす角は15°であり、偏光子の吸収軸とλ/4板中のAプレートの遅相軸とのなす角は75°であった。
なお、表1中、「タック」はセルロースアシレートフィルムを、「DLC」はディスコティック液晶化合物を、「RLC」は棒状液晶化合物を意図する。また、「垂直配向」「水平配向」は、それぞれ液晶化合物の配向状態を表す。
上記表1に示すように、本発明の円偏光板を用いると、所望の効果が得られることが確認された。
一方、所定のRthの液晶化合物を含む光学異方性層が使用されていない比較例1〜6においては、所望の効果が得られないことが確認された。
特に、比較例2は特許文献1の実施例欄に記載される実施例61に、比較例3は特許文献1の実施例欄に記載される実施例75にそれぞれ該当し、特許文献1の態様では所望の効果が得られないことが確認された。
10,110,210,310 円偏光板
12 偏光子
14 λ/2板
16 λ/4板
18 第1のCプレート
20 第1のAプレート
22 第2のCプレート
24 第2のAプレート
26 有機EL表示装置
28 有機ELパネル

Claims (5)

  1. 偏光子と、λ/2板と、λ/4板とをこの順に有する円偏光板であって、
    前記λ/2板が、第1のAプレートと第1のCプレートとの積層体であり、
    前記λ/4板が、第2のAプレートと第2のCプレートとの積層体であり、
    前記第1のCプレートおよび前記第2のCプレートの一方が、波長550nmにおける厚さ方向のレタデーションRthが30〜50nmであるセルロースアシレートフィルムであり、
    前記第1のCプレートおよび前記第2のCプレートの他方が、波長550nmにおける厚さ方向のレタデーションRthが−60〜−30nmである液晶化合物を含む光学異方性層であり、
    前記第1のAプレートがネガティブAプレートである場合、以下の式(1)および式(2)を満たし、
    前記第1のAプレートがポジティブAプレートである場合、以下の式(3)および式(4)を満たす、円偏光板。
    式(1) 0<前記λ/2板のNz係数≦0.35
    式(2) 0.65≦前記λ/4板のNz係数<1
    式(3) 0.65<前記λ/2板のNz係数<1.0
    式(4) 0<前記λ/4板のNz係数≦0.35
  2. 前記第1のAプレートおよび前記第2のAプレートが、液晶化合物を含む、請求項1に記載の円偏光板。
  3. 前記光学異方性層中の液晶化合物が、棒状液晶化合物である、請求項1または2に記載の円偏光板。
  4. 厚みが60μm以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の円偏光板。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の円偏光板を含む表示装置。
JP2016551991A 2014-09-30 2015-09-25 円偏光板、表示装置 Active JP6259925B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014200993 2014-09-30
JP2014200993 2014-09-30
PCT/JP2015/077199 WO2016052360A1 (ja) 2014-09-30 2015-09-25 円偏光板、表示装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2016052360A1 JPWO2016052360A1 (ja) 2017-08-03
JP6259925B2 true JP6259925B2 (ja) 2018-01-10

Family

ID=55630396

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016551991A Active JP6259925B2 (ja) 2014-09-30 2015-09-25 円偏光板、表示装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US10132974B2 (ja)
JP (1) JP6259925B2 (ja)
WO (1) WO2016052360A1 (ja)

Families Citing this family (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10310286B2 (en) 2014-09-26 2019-06-04 Zeon Corporation Circularly polarizing plate, method for producing same, broadband lambda/4 plate, organic electroluminescent display device, and liquid crystal display device
JP6640847B2 (ja) * 2015-05-29 2020-02-05 富士フイルム株式会社 有機エレクトロルミネッセンス表示装置
JP6733869B2 (ja) * 2015-10-05 2020-08-05 エルジー・ケム・リミテッド 光学フィルム
EP3239747B1 (en) * 2016-04-29 2023-01-18 Samsung Display Co., Ltd. Polarization member and display device including the same
JP6726290B2 (ja) * 2016-09-29 2020-07-22 富士フイルム株式会社 積層体および窓
US11276844B2 (en) 2016-10-17 2022-03-15 Lg Chem, Ltd. Optical filter for preventing reflection and organic light-emitting device
JP6929586B2 (ja) * 2016-10-24 2021-09-01 エルジー・ケム・リミテッド 反射防止用光学フィルタ及び有機発光装置
CN106354341B (zh) * 2016-11-11 2019-07-09 上海天马微电子有限公司 一种触控显示面板
CN110268290B (zh) * 2017-02-07 2021-12-24 富士胶片株式会社 有机电致发光显示装置
WO2018164126A1 (ja) * 2017-03-08 2018-09-13 富士フイルム株式会社 有機エレクトロルミネッセンス表示装置、位相差フィルム、円偏光板
JP6739621B2 (ja) * 2017-03-08 2020-08-12 富士フイルム株式会社 有機エレクトロルミネッセンス表示装置、位相差フィルム、円偏光板
JP2018155907A (ja) * 2017-03-17 2018-10-04 大日本印刷株式会社 光学フィルム、画像表示装置
US11314007B2 (en) 2017-07-10 2022-04-26 Lg Chem, Ltd. Circularly polarizing plate
KR102183674B1 (ko) * 2018-04-17 2020-11-27 주식회사 엘지화학 타원 편광판 및 유기발광장치
KR102143271B1 (ko) * 2018-06-05 2020-08-10 주식회사 엘지화학 적층체 및 이를 포함하는 액정 표시 장치
KR102176854B1 (ko) * 2018-06-05 2020-11-10 주식회사 엘지화학 적층체 및 이를 포함하는 액정 표시 장치
KR102165715B1 (ko) * 2018-08-08 2020-10-14 한양대학교 산학협력단 외광 반사 방지판 및 그 제조방법
JP7256655B2 (ja) * 2019-02-25 2023-04-12 住友化学株式会社 光学積層体、及び、有機el表示装置
WO2020209354A1 (ja) * 2019-04-12 2020-10-15 富士フイルム株式会社 積層型波長板、偏光板、円偏光板、および表示装置
JPWO2022255105A1 (ja) * 2021-06-01 2022-12-08
WO2023080232A1 (ja) * 2021-11-08 2023-05-11 富士フイルム株式会社 円偏光板、光学積層体、有機エレクトロルミネッセンス表示装置、表示装置
JP2024057839A (ja) * 2022-10-13 2024-04-25 日東電工株式会社 光学積層体

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004038064A (ja) * 2002-07-08 2004-02-05 Sumitomo Chem Co Ltd 積層偏光フィルム、偏光光源装置及び液晶表示装置
US7324180B2 (en) * 2002-09-06 2008-01-29 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Laminated retardation optical element, process of producing the same, and liquid crystal display
JP2005128233A (ja) * 2003-10-23 2005-05-19 Seiko Epson Corp 液晶表示装置および電子機器
US20060209239A1 (en) * 2005-03-18 2006-09-21 Toppoly Optoelectronics Corporation Anti-reflective polarizing plate and uses thereof
JP2007286141A (ja) * 2006-04-13 2007-11-01 Sony Corp 円偏光素子、液晶パネル、および電子機器
JP2010026091A (ja) * 2008-07-16 2010-02-04 Mitsubishi Electric Corp 円偏光板、及び液晶表示装置
JP5661478B2 (ja) * 2010-01-08 2015-01-28 日東電工株式会社 積層光学フィルムの製造方法
CN104170525B (zh) 2012-03-15 2016-09-21 富士胶片株式会社 具有光学层叠体的有机el显示元件
JP2014142502A (ja) * 2013-01-24 2014-08-07 Japan Display Inc 反射型液晶表示装置及び電子機器
JP2015069156A (ja) * 2013-09-30 2015-04-13 大日本印刷株式会社 光学フィルム、画像表示装置及び光学フィルムの製造方法
KR102412038B1 (ko) * 2014-09-26 2022-06-21 니폰 제온 가부시키가이샤 장척의 원편광판, 장척의 광대역 λ/4판, 유기 일렉트로 루미네선스 표시장치 및 액정표시장치

Also Published As

Publication number Publication date
WO2016052360A1 (ja) 2016-04-07
US20170192145A1 (en) 2017-07-06
JPWO2016052360A1 (ja) 2017-08-03
US10132974B2 (en) 2018-11-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6259925B2 (ja) 円偏光板、表示装置
JP6276393B2 (ja) 有機el表示装置
JP6554536B2 (ja) 円偏光板、および、屈曲可能な表示装置
KR101631399B1 (ko) 광학 적층체를 갖는 유기 el 디스플레이 소자
JP6640847B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス表示装置
WO2018135186A1 (ja) 光学補償層付偏光板およびそれを用いた有機elパネル
WO2018164126A1 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス表示装置、位相差フィルム、円偏光板
JP5966079B2 (ja) 円偏光板、円偏光板用位相差板、有機el表示装置
JPWO2019022156A1 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス表示装置
WO2016035636A1 (ja) 円偏光フィルム、光学フィルム、および、画像表示装置
JP6571167B2 (ja) 位相差フィルム、円偏光フィルム、および、画像表示装置
TWI798426B (zh) 寬頻帶波長薄膜及其製造方法,以及圓偏光薄膜的製造方法
JP2015025830A (ja) 液晶表示装置
WO2018123725A1 (ja) 円偏光板、有機エレクトロルミネッセンス表示装置
JP6687745B2 (ja) 光学素子の製造方法
WO2020209354A1 (ja) 積層型波長板、偏光板、円偏光板、および表示装置
US10571613B2 (en) Circularly polarizing plate and display device
JP6487665B2 (ja) 偏光子、積層体、および画像表示装置
JP2008298871A (ja) 偏光子の製造方法、偏光子、偏光板、光学フィルムおよび画像表示装置
JP6783698B2 (ja) 積層体、表示装置
WO2015129706A1 (ja) 偏光板および画像表示装置
JP6199716B2 (ja) 位相差フィルムおよび液晶表示装置
JP7158486B2 (ja) 位相差フィルム、位相差フィルムの製造方法、偏光板および液晶表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170131

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171121

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171211

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6259925

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250