JP2024057839A - 光学積層体 - Google Patents

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Abstract

【課題】積層方向および斜め方向において、優れた光学補償性能を有する光学積層体を提供すること。【解決手段】本発明の実施形態による光学積層体は、偏光部材と;偏光部材の視認側に配置される複数の位相差部材と;を備え、方位角0°において仰角90°および仰角30°のそれぞれで測定される楕円率が、0.75以上である。【選択図】図1

Description

本発明は、光学積層体に関する。
液晶表示装置およびエレクトロルミネセンス(EL)表示装置(例えば、有機EL表示装置、無機EL表示装置)に代表される画像表示装置が急速に普及している。画像表示装置においては、画像表示を実現し、画像表示の性能を高めるために、偏光部材と位相差部材とを含む光学積層体が広く使用されている。ところで、近年、画像表示装置の新たな用途が開発されている。そのような用途の一例としては、空中ディスプレイなどが挙げられる(例えば、特許文献1参照)。空中ディスプレイのなかでも、再帰反射による空中結像(AIRR : aerial imaging by retro-reflection)を活用した空中ディスプレイは、様々な場面での利用が検討されており、デバイス入射光から実像への変換効率の向上が望まれている。しかし、偏光部材と位相差部材とを含む光学積層体をAIRR型の空中ディスプレイに適用しても、光学補償性能が不十分であり、光学積層体に対して表示素子から斜めに入射される光を効率よく変換できない場合がある。そのため、鮮明な空中結像を作り出すことが困難である。
特開2022-31074号公報
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、積層方向、および、積層方向と交差する斜め方向において、優れた光学補償性能を有する光学積層体を提供することにある。
[1]本発明の実施形態による光学積層体は、偏光部材と;該偏光部材の視認側に配置される複数の位相差部材と;を備え、方位角0°において仰角90°および仰角30°のそれぞれで測定される楕円率が、0.75以上である。
[2]上記[1]に記載の光学積層体において、方位角45°における仰角90°および仰角30°のそれぞれで測定される楕円率が、0.70以上であってもよい。
[3]上記[1]または[2]に記載の光学積層体において、上記複数の位相差部材は、nz>nx=nyの屈折率を有する第一位相差部材と;λ/4部材として機能する第二位相差部材と;nz>nx≧nyの屈折率を有する第三位相差部材と;nx>ny≧nzの屈折率を有する第四位相差部材と;を視認側からこの順に含んでもよい。
[4]上記[1]または[2]に記載の光学積層体において、上記複数の位相差部材は、nz>nx=nyの屈折率を有する第一位相差部材と;λ/4部材として機能する第二位相差部材と;nx>nz>nyの屈折率を有する第五位相差部材と;を視認側からこの順に含んでもよい。該偏光部材の吸収軸方向と該第五位相差部材の遅相軸方向とがなす角度は、90°±1.5°以下であってもよい。
本発明の実施形態によれば、積層方向および斜め方向において、優れた光学補償性能を有する光学積層体を実現し得る。このような光学積層体を再帰反射型の空中結像装置に適用すれば、鮮明な空中結像を作り出すことができる。
図1は、本発明の1つの実施形態による光学積層体の概略断面図である。 図2は、本発明の別の実施形態による光学積層体の概略断面図である。 図3は、図1の光学積層体における方位角を説明するための概略平面図である。 図4は、図1の光学積層体における仰角を説明するための概略側面図である。 図5は、本発明の1つの実施形態による光学積層体を備える空中結像装置の概略構成図である。
以下、本発明の代表的な実施形態について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
(用語および記号の定義)
本明細書における用語および記号の定義は下記の通りである。
(1)屈折率(nx、ny、nz)
「nx」は面内の屈折率が最大になる方向(すなわち、遅相軸方向)の屈折率であり、「ny」は面内で遅相軸と直交する方向(すなわち、進相軸方向)の屈折率であり、「nz」は厚み方向の屈折率である。
(2)面内位相差(Re)
「Re(λ)」は、23℃における波長λnmの光で測定した面内位相差である。例えば、「Re(550)」は、23℃における波長550nmの光で測定した面内位相差である。Re(λ)は、層(フィルム)の厚みをd(nm)としたとき、式:Re(λ)=(nx-ny)×dによって求められる。
(3)厚み方向の位相差(Rth)
「Rth(λ)」は、23℃における波長λnmの光で測定した厚み方向の位相差である。例えば、「Rth(550)」は、23℃における波長550nmの光で測定した厚み方向の位相差である。Rth(λ)は、層(フィルム)の厚みをd(nm)としたとき、式:Rth(λ)=(nx-nz)×dによって求められる。
(4)Nz係数
Nz係数は、Nz=Rth/Reによって求められる。
(5)角度
本明細書において角度に言及するときは、当該角度は基準方向に対して時計回りおよび反時計回りの両方を包含する。したがって、例えば「45°」は±45°を意味する。
A.光学積層体の全体構成
図1は本発明の1つの実施形態による光学積層体の概略断面図であり;図2は本発明の別の実施形態による光学積層体の概略断面図である。
図示例の光学積層体100は、偏光膜51を含む偏光部材5と;偏光部材5の視認側に配置される複数の位相差部材と;を備えている。光学積層体100では、方位角0°において仰角90°および仰角30°のそれぞれで測定される楕円率が、0.75以上である。方位角0°における仰角90°で測定される楕円率は、好ましくは0.80以上、より好ましくは0.85以上、さらに好ましくは0.88以上、とりわけ好ましくは0.90以上である。方位角0°における仰角30°で測定される楕円率は、好ましくは0.80以上、より好ましくは0.82以上、さらに好ましくは0.84以上、とりわけ好ましくは0.85以上である。
方位角0°において仰角90°および仰角30°のそれぞれで測定される楕円率が上記下限以上であると、光学積層体の積層方向、および、積層方向と交差する斜め方向において、光学補償性能を向上できる。そのため、このような光学積層体を後述する空中結像装置に適用すると、光学積層体に対して斜め方向に入射される光を効率よく変換でき、鮮明な空中結像を作り出すことができる。方位角0°において仰角90°および仰角30°のそれぞれで測定される楕円率の上限は、代表的には1.00以下であり、また例えば0.95以下である。
本明細書において「方位角」とは、図3に示すように、偏光膜の吸収軸方向を基準として、当該基準方向と;光学積層体の面方向(積層方向と直交する方向)と;がなす角度θ1を意味する。方位角θ1が0°である場合、面方向と基準方向とは実質的に平行である。
本明細書において「仰角」とは、図4に示すように、光学積層体の面方向を基準として、当該基準方向と;当該基準方向と同一の仮想平面上に位置する測定方向と;がなす角度θ2である。測定方向は、代表的には、楕円率の測定時において楕円率測定装置(代表的にはミュラーマトリクス・ポラリメータ)の受光部と、光学積層体の表面の任意の点とを結ぶ方向である。仰角が0°である場合、測定方向と基準方向とは実質的に平行であり、仰角が90°である場合、測定方向と積層方向とは実質的に平行である。
本明細書において「楕円率」とは、光(偏光)が円偏光に近いか直線偏光に近いかを示す指標であって、楕円偏光の長軸半径aに対する短軸半径bの比(b/a)である。楕円率が1.0とは実質的に円偏光を意味し、楕円率が0とは実質的に直線偏光を示す。
楕円率は、例えば以下の方法により算出できる。
波長450nm、550nmおよび650nmのそれぞれの光を、偏光部材側から光学積層体に入射し、複数の位相差部材を通過して出射された出射光(楕円偏光)の長軸半径aおよび短軸半径bを所定の仰角および方位角で測定し、それら波長の異なる光の短軸半径b/長軸半径aの平均値を楕円率とする。なお、より詳細には、楕円率は、後述する実施例に記載の方法に準拠して算出できる。
1つの実施形態において、光学積層体100では、方位角45°において仰角90°および仰角30°のそれぞれで測定される楕円率が、0.70以上である。方位角45°における仰角90°で測定される楕円率は、好ましくは0.80以上、より好ましくは0.85以上、さらに好ましくは0.88以上、とりわけ好ましくは0.90以上である。方位角45°における仰角30°で測定される楕円率は、好ましくは0.80以上、より好ましくは0.81以上、さらに好ましくは0.83以上、とりわけ好ましくは0.84以上である。
方位角45°において仰角90°および仰角30°のそれぞれで測定される楕円率が上記下限以上であると、積層方向および斜め方向における光学補償性能を安定して向上できる。方位角45°において仰角90°および仰角30°のそれぞれで測定される楕円率の上限は、代表的には1.00以下であり、また例えば0.95以下である。
図1および図2に示すように、複数の位相差部材は、代表的には、nz>nx=nyの屈折率を有する第一位相差部材1と;λ/4部材として機能する第二位相差部材2と;を視認側からこの順に含んでいる。このような構成によれば、積層方向および斜め方向における光学補償性能をより安定して向上できる。
図1に示すように、1つの実施形態において、複数の位相差部材は、上記した第一位相差部材1と;上記した第二位相差部材2と;nz>nx≧nyの屈折率を有する第三位相差部材3と;nx>ny≧nzの屈折率を有する第四位相差部材4と;を視認側からこの順に含んでいる。
また、図2に示すように、複数の位相差部材は、上記した第一位相差部材1と;上記した第二位相差部材2と;nx>nz>nyの屈折率を有する第五位相差部材50と;を視認側からこの順に含んでいてもよい。すなわち、複数の位相差部材は、第三位相差部材3および第四位相差部材4に代えて、第五位相差部材50を含んでいてもよい。この場合、偏光部材5が備える偏光膜51の吸収軸方向と第五位相差部材50の遅相軸方向とがなす角度は、例えば90°±1.5°以下(すなわち88.5°以上91.5°以下)であり、好ましくは90°±1.0°未満(すなわち89.0°を超過し91.0°未満)であり、より好ましくは90°±0.5°以下(すなわち89.5°以上90.5°以下)である。
これら構成によれば、積層方向および斜め方向における光学補償性能をより一層安定して向上できる。
なお、図1では位相差部材の数が4つであり、図2では位相差部材の数が3つであるが、位相差部材の数はこれに限定されない。複数の位相差部材は、上記した位相差部材に加えて、別の位相差部材をさらに含んでいてもよい。
1つの実施形態において、光学積層体100は、第一位相差部材1に対して第二位相差部材2と反対側に位置する基材6と;基材6に対して第一位相差部材1の反対側に位置する光学機能層7と;をさらに備えている。光学積層体が光学機能層を備えることにより、光学機能層に応じた光学的機能を光学積層体に付与することができる。
1つの実施形態において、光学積層体100は、第一位相差部材1に対して第二位相差部材2と反対側に位置する第1表面保護フィルム8をさらに備えている。図示例では、第1表面保護フィルム8は、基材6に対して第一位相差部材1と反対側に位置している。
また、光学積層体100は、第2表面保護フィルム9をさらに備えていてもよい。第2表面保護フィルム9は、第1表面保護フィルム8に対して第一位相差部材1と反対側に位置しており、第1表面保護フィルム8に仮着されている。
1つの実施形態において、光学積層体100は、偏光部材5に対して複数の相差部材と反対側(視認側と反対側)に位置する粘着剤層20をさらに備えている。これによって、光学積層体100は、粘着剤層20により、各種光学部品(例えば、画像表示セル、再帰反射シート)に貼り付け可能とされる。
また、光学積層体100は、はく離ライナー10をさらに備えていてもよい。はく離ライナー10は、粘着剤層20に対して偏光部材5と反対側に位置しており、粘着剤層20の表面に仮着されている。はく離ライナー10は、光学積層体が光学部品に貼り付けられるまで粘着剤層20に仮着されており、光学積層体の貼り付け時に粘着剤層20から剥離される。
光学積層体100は、代表的には積層方向から見て矩形状である。より具体的には、光学積層体100は、長辺10mm~70mmおよび短辺10mm~70mm程度、また長辺20mm~40mmおよび短辺10mm~30mm程度、より詳細には長辺30mmおよび短辺20mm程度の矩形状であり得る。
以下、光学積層体の構成要素について説明する。
B.偏光部材
偏光部材5は、代表的には、吸収型偏光部材である。偏光部材5は、偏光膜51を備えている。偏光部材5は、保護層をさらに備えてもよい。保護層は、偏光膜の少なくとも一方の面に設けられてもよく、偏光膜の両面に設けられてもよい。図示例では、偏光部材5は、偏光膜51の視認側と反対側の面に設けられる保護層52を備えている。保護層52は、代表的には、任意の適切な接着剤層53を介して偏光膜51に貼り合わされている。接着剤層53を形成する接着剤として、代表的には紫外線硬化型接着剤が挙げられる。接着剤層53の厚みは、例えば1.5μm以上、好ましくは2.0μm以上であり、例えば5.0μm以下、好ましくは3.0μm以下である。
B-1.偏光膜
偏光膜51は、任意の適切な吸収型偏光膜が採用され得る。偏光膜51は、代表的には、二色性物質を含む樹脂フィルムを含む。偏光膜51は、単層の樹脂フィルムから作製してもよく、二層以上の積層体を用いて作製してもよい。
単層の樹脂フィルムから作製する場合、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)系フィルム、部分ホルマール化PVA系フィルム、エチレン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化フィルム等の親水性高分子フィルムに、ヨウ素や二色性染料等の二色性物質による染色処理、延伸処理等を施すことにより吸収型偏光膜を得ることができる。中でも、PVA系フィルムをヨウ素で染色し一軸延伸して得られる吸収型偏光膜が好ましい。
上記ヨウ素による染色は、例えば、PVA系フィルムをヨウ素水溶液に浸漬することにより行われる。上記一軸延伸の延伸倍率は、好ましくは3~7倍である。延伸は、染色処理後に行ってもよいし、染色しながら行ってもよい。また、延伸してから染色してもよい。必要に応じて、PVA系フィルムに、膨潤処理、架橋処理、洗浄処理、乾燥処理等が施される。
上記二層以上の積層体を用いて作製する場合の積層体としては、樹脂基材と当該樹脂基材に積層されたPVA系樹脂層(PVA系樹脂フィルム)との積層体、あるいは、樹脂基材と当該樹脂基材に塗布形成されたPVA系樹脂層との積層体が挙げられる。樹脂基材と当該樹脂基材に塗布形成されたPVA系樹脂層との積層体を用いて得られる吸収型偏光膜は、例えば、PVA系樹脂溶液を樹脂基材に塗布し、乾燥させて樹脂基材上にPVA系樹脂層を形成して、樹脂基材とPVA系樹脂層との積層体を得ること;当該積層体を延伸および染色してPVA系樹脂層を吸収型偏光膜とすること;により作製され得る。本実施形態においては、好ましくは、樹脂基材の片側に、ハロゲン化物とポリビニルアルコール系樹脂とを含むポリビニルアルコール系樹脂層を形成する。延伸は、代表的には積層体をホウ酸水溶液中に浸漬させて延伸することを含む。さらに、延伸は、必要に応じて、ホウ酸水溶液中での延伸の前に積層体を高温(例えば、95℃以上)で空中延伸することをさらに含み得る。加えて、本実施形態においては、好ましくは、積層体は、長手方向に搬送しながら加熱することにより幅方向に2%以上収縮させる乾燥収縮処理に供される。代表的には、本実施形態の製造方法は、積層体に、空中補助延伸処理と染色処理と水中延伸処理と乾燥収縮処理とをこの順に施すことを含む。補助延伸を導入することにより、熱可塑性樹脂上にPVAを塗布する場合でも、PVAの結晶性を高めることが可能となり、高い光学特性を達成することが可能となる。また、同時にPVAの配向性を事前に高めることで、後の染色工程や延伸工程で水に浸漬された時に、PVAの配向性の低下や溶解などの問題を防止することができ、高い光学特性を達成することが可能になる。さらに、PVA系樹脂層を液体に浸漬した場合において、PVA系樹脂層がハロゲン化物を含まない場合に比べて、ポリビニルアルコール分子の配向の乱れ、および配向性の低下が抑制され得る。これにより、染色処理および水中延伸処理など、積層体を液体に浸漬して行う処理工程を経て得られる吸収型偏光膜の光学特性は向上し得る。さらに、乾燥収縮処理により積層体を幅方向に収縮させることにより、光学特性を向上させることができる。得られた樹脂基材/吸収型偏光膜の積層体はそのまま用いてもよく(すなわち、樹脂基材を吸収型偏光膜の保護層としてもよく)、樹脂基材/吸収型偏光膜の積層体から樹脂基材を剥離した剥離面に、もしくは、剥離面とは反対側の面に目的に応じた任意の適切な保護層を積層して用いてもよい。このような吸収型偏光膜の製造方法の詳細は、例えば特開2012-73580号公報、特許第6470455号に記載されている。これらの公報は、その全体の記載が本明細書に参考として援用される。
偏光膜の厚みは、例えば1μm以上20μm以下、好ましくは2μm以上15μm以下、より好ましくは12μm以下、さらに好ましくは10μm以下、とりわけ好ましくは8μm以下、特に好ましくは5μm以下である。
偏光膜は、好ましくは、波長380nm~780nmのいずれかの波長で吸収二色性を示す。偏光膜の直交透過率(Tc)は、例えば0.5%以下、好ましくは0.1%以下、より好ましくは0.05%以下である。偏光膜の単体透過率(Ts)は、例えば41.0%~46.0%であり、好ましくは42.0%以上である。偏光膜の偏光度は、例えば97.0~99.997%以上であり、好ましくは99.0%以上であり、より好ましくは99.9%以上である。
B-2.保護層
保護層は、偏光膜の保護層として使用できる任意の適切なフィルムで形成される。当該フィルムの主成分となる材料の具体例としては、ポリノルボルネン系等のシクロオレフィン(COP)系、ポリエチレンテレフタレート(PET)系等のポリエステル系、トリアセチルセルロース(TAC)等のセルロース系樹脂、ポリカーボネート(PC)系、(メタ)アクリル系、ポリビニルアルコール系、ポリアミド系、ポリイミド系、ポリエーテルスルホン系、ポリスルホン系、ポリスチレン系、ポリオレフィン系、アセテート系等の透明樹脂が挙げられる。また、(メタ)アクリル系、ウレタン系、(メタ)アクリルウレタン系、エポキシ系、シリコーン系等の熱硬化型樹脂または紫外線硬化型樹脂等も挙げられる。なお、「(メタ)アクリル系樹脂」とは、アクリル系樹脂および/またはメタクリル系樹脂をいう。この他にも、例えば、シロキサン系ポリマー等のガラス質系ポリマーも挙げられる。また、特開2001-343529号公報(WO01/37007)に記載のポリマーフィルムも使用できる。このフィルムの材料としては、例えば、側鎖に置換または非置換のイミド基を有する熱可塑性樹脂と、側鎖に置換または非置換のフェニル基ならびにニトリル基を有する熱可塑性樹脂を含有する樹脂組成物が使用でき、例えば、イソブテンとN-メチルマレイミドからなる交互共重合体と、アクリロニトリル・スチレン共重合体とを有する樹脂組成物が挙げられる。当該ポリマーフィルムは、例えば、上記樹脂組成物の押出成形物であり得る。樹脂フィルムの材料は、単独でまたは組み合わせて使用できる。
保護層の厚みは、代表的には5mm以下であり、好ましくは1mm以下、より好ましくは1μm~500μm、さらに好ましくは5μm~150μmである。
また、保護層52における偏光膜51と反対側(視認側と反対側)の表面には、ハードコート層54が設けられていてもよい。すなわち、偏光部材5は、ハードコート層54を含んでいてもよい。ハードコート層54は、保護層52の表面に直接形成されている。本明細書において「直接」とは接着層(接着剤層または粘着剤層)が介在しないことを意味する。
ハードコート層54は、好ましくは、十分な表面硬度、優れた機械的強度、および優れた光透過性を有する。ハードコート層54は、任意の適切な樹脂から形成され得る。ハードコート層54は、代表的には紫外線硬化型樹脂から形成される。紫外線硬化型樹脂としては、例えば、ポリエステル系、アクリル系、ウレタン系、アミド系、シリコーン系、エポキシ系が挙げられる。ハードコート層54の厚みは、例えば0.5μm以上、好ましくは1μm以上、例えば20μm以下、好ましくは15μm以下である。
C.第一位相差部材
第一位相差部材1は、第二位相差部材2に対して偏光部材5と反対側に位置している。第一位相差部材1は、代表的には位相差フィルムである。第一位相差部材1は、代表的には、任意の適切な接着剤層11を介して第二位相差部材2に貼り付けられている。接着剤層11を形成する接着剤として、代表的には紫外線硬化型接着剤が挙げられる。接着剤層11の厚みは、例えば1.5μm以上、好ましくは2.0μm以上であり、例えば5.0μm以下、好ましくは3.0μm以下である。
第一位相差部材1は、上記のようにnz>nx=nyの屈折率を有する。nz>nx=nyの屈折率を有する層(フィルム)は、「ポジティブCプレート」等と称される場合がある。なお、「nx=ny」はnxとnyとが完全に等しい場合だけではなく、実質的に等しい場合を包含する。第一位相差部材1の面内位相差Re(550)は、例えば0nm以上10nm未満であり得る。
第一位相差部材1の厚み方向の位相差Rth(550)は、代表的には0nm未満、好ましくは―5nm以下、より好ましくは―50nm以下であり、例えば-200nm以上、好ましくは―150nm以上、より好ましくは―110nm以上である。
第一位相差部材1は、任意の適切な材料で形成され得る。第一位相差部材1は、好ましくは、ホメオトロピック配向に固定された液晶材料を含むフィルムから構成される。ホメオトロピック配向させることができる液晶材料(液晶化合物)は、液晶モノマーであっても液晶ポリマーであってもよい。当該液晶化合物および当該光学補償層の形成方法の具体例としては、特開2002-333642号公報の[0020]~[0028]に記載の液晶化合物および当該光学補償層の形成方法が挙げられる。この場合、第一位相差部材1の厚みは、例えば10μm以下、好ましくは8μm以下、より好ましくは5μm以下であり、代表的には0.5μm以上である。
D.第二位相差部材
第二位相差部材2は、図1において第一位相差部材1と第三位相差部材3との間に位置し、図2において第一位相差部材1と第五位相差部材50との間に位置している。第二位相差部材2は、代表的には位相差フィルムである。第二位相差部材2は、代表的には、任意の適切な粘着剤層21を介して第三位相差部材3または第五位相差部材50に貼り付けられている。粘着剤層21を形成する粘着剤として、例えば、(メタ)アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ゴム系粘着剤が挙げられ、好ましくは(メタ)アクリル系粘着剤が挙げられる。粘着剤層21の厚みは、例えば3.5μm以上35μm以下である。
第二位相差部材2は、上記のようにλ/4部材として機能する。第二位相差部材2は、代表的にはnx>ny≧nzの屈折率を有する。なお、ここで「ny=nz」はnyとnzが完全に等しい場合だけではなく、実質的に等しい場合を包含する。
第二位相差部材2の面内位相差Re(550)は、代表的には100nm以上200nm以下、好ましくは110nm以上180nm以下、より好ましくは130nm以上150nm以下である。第二位相差部材2のNz係数は、好ましくは0.9~2.0であり、より好ましくは0.9~1.5であり、さらに好ましくは0.9~1.2である。
偏光膜51の吸収軸方向と第二位相差部材2の遅相軸方向とがなす角度は、代表的には40°以上50°以下、好ましくは42°以上48°以下、より好ましくは44°以上46°以下、とりわけ好ましくは45°である。
第二位相差部材2は、位相差値が測定光の波長に応じて大きくなる逆分散波長特性を示してもよく、位相差値が測定光の波長に応じて小さくなる正の波長分散特性を示してもよく、位相差値が測定光の波長によってもほとんど変化しないフラットな波長分散特性を示してもよい。第二位相差部材2は、好ましくは逆分散波長特性を示す。すなわち、第二位相差部材2は、好ましくはRe(450)<Re(550)の関係を満たす。
第二位相差部材2を構成する樹脂としては、例えばポリカーボネート系樹脂、ポリエステルカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリアリレート系樹脂、環状オレフィン系樹脂、セルロース系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂が挙げられる。このような樹脂は、単独でまたは組み合わせて使用できる。第二位相差部材2を構成する樹脂は、好ましくはポリカーボネート系樹脂を含む。
ポリカーボネート系樹脂は、好ましくは、下記一般式(1)で表される構造単位および/または下記一般式(2)で表される構造単位からなる群から選択される少なくとも1つの構造単位を含む。これらの構造単位は、2価のオリゴフルオレンに由来する構造単位であり、以下、オリゴフルオレン構造単位と称する場合がある。このようなポリカーボネート系樹脂等は、正の屈折率異方性を有する。
Figure 2024057839000002
Figure 2024057839000003
一般式(1)および(2)中、R~Rは、それぞれ独立に、直接結合、置換または非置換の炭素数1~4のアルキレン基であり;R~Rは、それぞれ独立に、水素原子、置換または非置換の炭素数1~10のアルキル基、置換または非置換の炭素数4~10のアリール基、置換または非置換の炭素数1~10のアシル基、置換または非置換の炭素数1~10のアルコキシ基、置換または非置換の炭素数1~10のアリールオキシ基、置換または非置換のアミノ基、置換または非置換の炭素数1~10のビニル基、置換または非置換の炭素数1~10のエチニル基、置換基を有する硫黄原子、置換基を有するケイ素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、またはシアノ基であり;ただし、R~Rは、互いに同一であっても、異なっていてもよく、R~Rのうち隣接する少なくとも2つの基が互いに結合して環を形成していてもよい。
ポリカーボネート系樹脂におけるオリゴフルオレン構造単位の含有割合は、例えば1質量%以上、好ましくは10質量%以上、より好ましくは15質量%以上、さらに好ましくは18質量%以上であり、例えば40質量%以下、好ましくは35質量%以下、より好ましくは30質量%以下、さらに好ましくは25質量%以下である。オリゴフルオレン構造単位の含有割合が上記下限以上であると、第二位相差部材において所望の逆分散波長依存性を安定して発現させることができる。オリゴフルオレン構造単位の含有割合が上記上限以下であると、位相差を安定して発現できる。
ポリカーボネート系樹脂は、より好ましくは、オリゴフルオレン構造単位に加えて、下記構造式(3)で表される構造単位、および/または下記構造式(4)で表される構造単位を含む。ポリカーボネート系樹脂が下記構造式(3)および/または下記構造式(4)で表される構造単位を含有すると、第二位相差部材2において所望の逆分散波長依存性をより安定して発現させることができる。
Figure 2024057839000004
Figure 2024057839000005
ポリカーボネート系樹脂における上記構造式(3)で表される構造単位の含有割合は、例えば5質量%以上、好ましくは10質量%以上、より好ましくは20質量%以上、さらに好ましくは25質量%以上であり、例えば90質量%以下、好ましくは70質量%以下、より好ましくは50質量%以下である。
ポリカーボネート系樹脂における上記構造式(4)で表される構造単位の含有割合は、例えば5質量%以上、好ましくは10質量%以上、より好ましくは15質量%以上であり、例えば90質量%以下、好ましくは70質量%以下、より好ましくは50質量%以下である。
第二位相差部材2を構成する樹脂は、とりわけ好ましくは、ポリカーボネート系樹脂に加えて、(メタ)アクリル系樹脂を含む。
(メタ)アクリル系樹脂は、代表的にはメタクリル酸メチル由来の構造単位を含む。(メタ)アクリル系樹脂におけるメタクリル酸メチル由来の構造単位の含有割合は、例えば70質量%以上、好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上、さらに好ましくは95質量%以上である。メタクリル酸メチル由来の構造単位の含有割合が上記下限以上であれば、ポリカーボネート系樹脂との優れた相溶性を発現できる。メタクリル酸メチル由来の構造単位の含有割合は、代表的には100質量%以下である。
(メタ)アクリル系樹脂の重量平均分子量Mwは、例えば10,000以上、好ましくは30,000以上、より好ましくは50,000以上であり、例えば200,000以下、好ましくは180,000以下、より好ましくは150,000以下である。なお、上記の重量平均分子量はGPCにより測定されるポリスチレン換算の分子量である。重量平均分子量Mwがこのような範囲であれば、ポリカーボネート系樹脂との優れた相溶性を安定して発現できる。
第二位相差部材2を構成する樹脂における(メタ)アクリル系樹脂の含有割合は、例えば0質量%以上、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは0.6質量%以上であり、例えば2.0質量%以下、好ましくは1.5質量%以下、より好ましくは1.0質量%以下、さらに好ましくは0.9質量%以下、とりわけ好ましくは0.8質量%以下である。(メタ)アクリル系樹脂の含有割合が上記範囲内であると、伸張性および位相差発現性を顕著に増大させることができ、かつ、ヘイズを抑制することができる。
このような第二位相差部材2は、代表的には、上記した第二位相差部材を構成する樹脂から形成される高分子フィルムの延伸フィルムであり、高分子フィルムを延伸することにより調製される。
第二位相差部材2の厚みは、所望の光学特性が得られるように設定され得る。第二位相差部材2の厚みは、例えば15μm以上、好ましくは10μm以上、より好ましくは20μm以上であり、例えば60μm以下、好ましくは55μm以下、さらに好ましくは50μm以下である。
E.第三位相差部材
図1に示すように、第三位相差部材3は、第二位相差部材2と第四位相差部材4との間に位置している。第三位相差部材3は、代表的には、任意の適切な接着剤層31を介して第四位相差部材4に貼り付けられている。接着剤層31を形成する接着剤、および、接着剤層31の厚みの範囲は、上記した接着剤層11と同様である。
第三位相差部材3は、上記のようにnz>nx≧nyの屈折率を有する。第三位相差部材3は、好ましくはnz>nx>nyの屈折率を有する。nz>nx>nyの屈折率を有する層(フィルム)は、「ポジティブBプレート」等と称される場合がある。
第三位相差部材3の面内位相差Re(550)は、例えば15nm以上、好ましくは20nm以上であり、例えば55nm以下、好ましくは45nm以下である。
第三位相差部材3の厚み方向の位相差Rth(550)は、代表的には0nm以下、好ましくは―20nm以下、より好ましくは―60nm以下であり、例えば-250nm以上、好ましくは―200nm以上、より好ましくは―150nm以上である。
第三位相差部材3がnz>nx>nyの屈折率を有する場合、第三位相差部材3の遅相軸方向と偏光膜51の吸収軸方向とがなす角度は、代表的には80°以上100°以下、好ましくは85°以上95°以下、より好ましくは88°以上92°以下、さらに好ましくは89°以上91°以下である。また、第三位相差部材3の遅相軸方向と偏光膜51の吸収軸方向とは、実質的に平行であってもよい。この場合、第三位相差部材3の遅相軸方向と偏光膜51の吸収軸方向とがなす角度は、代表的には0°±5°以下、好ましくは0°±1°以下である。
第三位相差部材3は、逆分散波長特性を示してもよく、正の波長分散特性を示してもよく、フラットな波長分散特性を示してもよい。第三位相差部材3は、好ましくは逆分散波長特性を示す。すなわち、第三位相差部材3は、好ましくはRe(450)<Re(550)の関係を満たす。
第三位相差部材3は、任意の適切な構成であり得る。具体的には、位相差部材単独であってもよいし、同一または異なる2枚以上の位相差部材の積層体であってもよい。第三位相差部材3は、好ましくは、単独の位相差部材(位相差フィルム)である。
第三位相差部材3を構成する樹脂としては、例えば熱可塑性樹脂が挙げられ、好ましくは、負の複屈折を示すポリマー、正の複屈折を示すポリマーが挙げられる。このような樹脂は、単独でまたは組み合わせて使用できる。第三位相差部材3を構成する樹脂は、より好ましくは、負の複屈折を示すポリマーを含む。負の複屈折を示すポリマーを用いることにより、nz>nx>nyの屈折率楕円体を有する位相差部材であって、遅相軸方向の均一性に優れた位相差部材を簡便に得ることができる。ここで、「負の複屈折を示す」とは、ポリマーを延伸等により配向させた場合に、その延伸方向の屈折率が相対的に小さくなることをいう。換言すると、延伸方向と直交する方向の屈折率が大きくなることをいう。負の複屈折を示すポリマーとしては、例えば、芳香環やカルボニル基などの分極異方性の大きい化学結合や官能基が、側鎖に導入されたポリマーが挙げられる。具体的には、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、マレイミド系樹脂、フマル酸エステル系樹脂が挙げられ、好ましくはスチレン系樹脂およびフマル酸エステル系樹脂が挙げられる。
第三位相差部材3を構成するスチレン系樹脂として、好ましくは、スチレン-無水マレイン酸共重合体、スチレン-アクリロニトリル共重合体、スチレン-(メタ)アクリレート共重合体、スチレン-マレイミド共重合体、ビニルエステル-マレイミド共重合体、オレフィン-マレイミド共重合体が挙げられる。
第三位相差部材3を構成するフマル酸エステル系樹脂として、好ましくは、フマル酸エステル-(メタ)アクリレート共重合体が挙げられる。
これらは単独でまたは二種以上組み合わせて用いることができる。
また、上記負の複屈折を示すポリマーとして、好ましくは、下記一般式(I)で表わされる繰り返し単位を有するポリマーも用いられる。このようなポリマーは、より一層、高い負の複屈折を示し、かつ、耐熱性、機械的強度に優れ得る。このようなポリマーは、例えば、出発原料のマレイミド系モノマーのN置換基として、少なくともオルト位に置換基を有するフェニル基を導入したN-フェニル置換マレイミドを用いることにより得ることができる。
Figure 2024057839000006
上記一般式(I)中、R~Rは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン原子、カルボン酸、カルボン酸エステル、水酸基、ニトロ基、または炭素数1~8の直鎖もしくは分枝のアルキル基もしくはアルコキシ基を表し(ただし、RおよびRは、同時に水素原子ではない)、RおよびRは、水素または炭素数1~8の直鎖もしくは分枝のアルキル基もしくはアルコキシ基を表し、nは、2以上の整数を表す。
このような第三位相差部材3は、代表的には、上記した第三位相差部材3を構成する樹脂から形成される高分子フィルムの延伸フィルムであり、高分子フィルムを任意の適切な延伸条件で延伸することにより調製される。
第三位相差部材3の厚みは、所望の光学特性が得られるように設定され得る。第三位相差部材3の厚みは、例えば5μm以上、好ましくは10μm以上、より好ましくは20μm以上であり、例えば70μm以下、好ましくは60μm以下、さらに好ましくは40μm以下である。
F.第四位相差部材4
第四位相差部材4は、代表的には、任意の適切な接着剤層41を介して偏光膜51に貼り合わされている。接着剤層41を形成する接着剤、および、接着剤層41の厚みの範囲は、上記した接着剤層11と同様である。第四位相差部材4は、代表的には位相差フィルムである。
第四位相差部材4は、上記のようにnx>ny≧nzの屈折率を示する。nx>ny>nzの屈折率を有する層(フィルム)は、「ネガティブBプレート」等と称される場合がある。nx>ny=nzの屈折率を有する層(フィルム)は、「ポジティブAプレート」等と称される場合がある。なお、「ny=nz」はnyとnzとが完全に等しい場合だけではなく、実質的に等しい場合を包含する。第四位相差部材4は、好ましくはnx>ny>nzの屈折率を示する。
第四位相差部材4の面内位相差Re(550)は、例えば70nm以上、好ましくは90nm以上であり、例えば140nm以下、好ましくは130nm以下である。
第四位相差部材4の厚み方向の位相差Rth(550)は、例えば40nm以上、好ましくは60nm以上であり、例えば120nm以下、好ましくは100nm以下である。
第四位相差部材4の遅相軸方向と偏光膜51の吸収軸方向とがなす角度は、代表的には80°以上100°以下、好ましくは85°以上95°以下、より好ましくは88°以上92°以下、さらに好ましくは89°以上91°以下である。また、第四位相差部材4の遅相軸方向と偏光膜51の吸収軸方向とは、実質的に平行であってもよい。この場合、第四位相差部材4の遅相軸方向と偏光膜51の吸収軸方向とがなす角度は、代表的には0°±5°以下、好ましくは0°±1°以下である。
第三位相差部材3の遅相軸方向と第四位相差部材4の遅相軸方向とは、好ましくは、実質的に平行である。この場合、第三位相差部材3の遅相軸方向と第四位相差部材4の遅相軸方向とがなす角度は、代表的には0°±5°以下、好ましくは0°±1°以下である。
第四位相差部材4は、逆分散波長特性を示してもよく、正の波長分散特性を示してもよく、フラットな波長分散特性を示してもよい。第四位相差部材4は、好ましくはフラットな波長分散特性を示す。
第四位相差部材4を構成する樹脂としては、例えばノルボルネン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、セルロース系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリスルホン系樹脂が挙げられる。このような樹脂は、単独でまたは組み合わせて使用できる。第四位相差部材4を構成する樹脂は、好ましくは、ノルボルネン系樹脂および/またはセルロース系樹脂を含む。
このような第四位相差部材4は、代表的には、上記した第四位相差部材4を構成する樹脂から形成される高分子フィルムの延伸フィルムであり、高分子フィルムを任意の適切な延伸条件で延伸することにより調製される。
第四位相差部材4の厚みは、所望の光学特性が得られるように設定され得る。第四位相差部材4の厚みは、例えば10μm以上、好ましくは20μm以上、より好ましくは60μm以上であり、例えば100μm以下、好ましくは90μm以下、さらに好ましくは80μm以下である。
G.第五位相差部材
図2に示すように、第五位相差部材50は、代表的には、任意の適切な接着剤層41を介して偏光膜51に貼り合わされている。
第五位相差部材50は、上記のように、nx>nz>nyの屈折率を有する。nx>nz>nyの屈折率を有する層(フィルム)は、「Zフィルム」等と称される場合がある。
第五位相差部材50の面内位相差Re(550)は、代表的には210nm以上360nm以下、好ましくは250nm以上290nm以下である。
第五位相差部材50のNz係数は、代表的には0.1以上1.0以下であり、好ましくは0.3以上0.7以下である。
第五位相差部材50は、逆分散波長特性を示してもよく、正の波長分散特性を示してもよく、フラットな波長分散特性を示してもよい。第五位相差部材50は、好ましくは、フラットな波長分散特性を示す。
第五位相差部材50は、代表的には、上記特性を実現し得る任意の適切な樹脂で構成された位相差フィルムである。第五位相差部材50を構成する樹脂としては、例えば、ポリアリレート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアリールエーテルケトン系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリエステルイミド系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリフマル酸エステル系樹脂、ポリエーテルサルフォン系樹脂、ポリサルフォン系樹脂、シクロオレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、セルロース系樹脂およびポリウレタン系樹脂が挙げられる。このような樹脂は、単独でまたは組み合わせて使用できる。
第五位相差部材50を構成する樹脂として、好ましくは、シクロオレフィン系樹脂が挙げられ、より好ましくは、ノルボルネン系樹脂が挙げられる。ノルボルネン系樹脂として具体的には、特開2006―208925号公報に記載される「ノルボルネン系モノマーの開環重合体を水素添加したシクロオレフィン系樹脂」が挙げられる。
第五位相差部材50は、例えば、上記した樹脂を主成分とする高分子フィルムの両面に高収縮性フィルム(例えば、ポリプロピレンフィルム)を貼り合せて、ロール延伸機にて縦一軸延伸法で、加熱延伸することにより作製できる。高収縮性フィルムは、加熱延伸時に延伸方向と直交する方向の収縮力を付与し、第五位相差部材50の厚み方向の屈折率(nz)を高めるために用いられる。上記高分子フィルムの両面に高収縮性フィルムを貼り合せる方法としては、特に制限はないが、上記高分子フィルムと上記高収縮性フィルムとの間に、アクリル系ポリマーをベースポリマーとするアクリル系粘着剤層を設けて接着する方法が挙げられる。
第五位相差部材50の厚みは、代表的には20μm以上、好ましくは30μm以上、より好ましくは40μm以上であり、代表的には200μm以下、好ましくは150μm以下である。
H.基材
基材6は、光学機能層7を形成するための機能層形成用基材であって、第一位相差部材1に対して第二位相差部材2と反対側(視認側)に位置する。基材6は、代表的には、任意の適切な粘着剤層61を介して第一位相差部材1に貼り付けられている。粘着剤層61を形成する粘着剤、および、粘着剤層61の厚みの範囲は、上記した粘着剤層21と同様である。
基材6は、任意の適切な樹脂フィルムで形成される。樹脂フィルムを構成する樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル系樹脂、ノルボルネン系樹脂等のシクロオレフィン系樹脂、シクロオレフィン(例えば、ノルボルネン)とα-オレフィン(例えば、エチレン)との付加重合により得られる樹脂(COC)、トリアセチルセルロース(TAC)等のセルロース系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂が挙げられる。このような樹脂は、単独でまたは組み合わせて使用できる。基材6を構成する樹脂は、好ましくは(メタ)アクリル系樹脂を含み、より好ましくはグルタルイミド構造を有する(メタ)アクリル系樹脂を含む。
基材6の厚みは、目的に応じて適切に設定され得る。基材6の厚みは、例えば20μm以上、好ましくは50μm以上、より好ましくは70μm以上であり、例えば200μm以下、好ましくは150μm以下、より好ましくは90μm以下である。
I.光学機能層
光学機能層7は、代表的には基材6における第一位相差部材1と反対側の表面(視認側の表面)に直接形成されている。光学機能層7として、例えば、ハードコート層、反射防止層、スティッキング防止層、アンチグレア層が挙げられる。図示例では、光学機能層7は、反射防止層7aである。
反射防止層7aは、外光(例えば、蛍光灯)等の反射を防止するために設けられる。
反射防止層7aとしては、任意の適切な構成が採用され得る。反射防止層7aの代表的な構成としては、(1)光学膜厚が120nm~140nmである、屈折率1.35~1.55程度の低屈折率層の単一層;(2)基材6から順に中屈折率層と高屈折率層と低屈折率層とを有する積層体;(3)高屈折率層と低屈折率層との交互多層積層体;が挙げられる。
低屈折率層を形成し得る材料としては、例えば、酸化ケイ素(SiO)、フッ化マグネシウム(MgF)が挙げられる。低屈折率層の屈折率は、代表的には1.35~1.55程度である。高屈折率層を形成し得る材料としては、例えば、酸化チタン(TiO)、酸化ニオブ(NbまたはNb)、スズドープ酸化インジウム(ITO)、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)、ZrO-TiOが挙げられる。高屈折率層の屈折率は、代表的には1.60~2.20程度である。中屈折率層を形成し得る材料としては、例えば、酸化チタン(TiO)、低屈折率層を形成し得る材料と高屈折率層を形成し得る材料との混合物(例えば、酸化チタンと酸化ケイ素との混合物)が挙げられる。中屈折率層の屈折率は、代表的には1.50~1.85程度である。低屈折率層、中屈折率層および高屈折率層の厚みは、反射防止層の層構造、所望の反射防止性能等に応じた適切な光学膜厚が実現されるように設定され得る。
反射防止層7aの厚みは、例えば20nm~300nm程度である。
反射防止層7aは、波長400nm~700nmの範囲における最大反射率と最小反射率の差が、好ましくは2.0%以下であり、より好ましくは1.9%以下であり、さらに好ましくは1.8%以下である。最大反射率と最小反射率の差がこのような範囲であれば、反射光の色づきが良好に防止され得る。
J.第1表面保護フィルム
図示例において、第1表面保護フィルム8は、基材6に対して第一位相差部材1と反対側(視認側)に位置しており、接着層82によって、光学機能層7(より具体的には反射防止層7a)に貼り付けられている。第1表面保護フィルム8は、光学積層体の輸送工程において一時的に仮着され、光学積層体の使用前に剥離されるもの(工程材として用いられるもの)であってもよく、光学積層体の表面に貼着したままの状態で使用されるもの(永久接着を目的としたもの)であってもよい。
第1表面保護フィルム8は、フィルム基材81と;フィルム基材81に積層されている接着層82とを備えている。
K.第2表面保護フィルム
第2表面保護フィルム9は、光学積層体の輸送工程において一時的に仮着され、光学積層体の異物検査前に第1表面保護フィルム8から剥離される工程材である。第2表面保護フィルム9は、第1表面保護フィルム8のフィルム基材81に貼り付けられている。
L.粘着剤層
図示例では、粘着剤層20は、保護層52に対して偏光膜51の反対側に位置しており、ハードコート層54に積層されている。粘着剤層20を形成する粘着剤は、上記した粘着剤層21と同様である。
粘着剤層20の厚みは、代表的には1μm以上、好ましくは5μm以上、より好ましくは12μm以上であり、代表的には60μm以下、好ましくは30μm以下、より好ましくは23μm以下である。
M.はく離ライナー
はく離ライナー10は、任意の適切な樹脂フィルムで形成される。当該樹脂フィルムの主成分となる材料の具体例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン、ポリプロピレンが挙げられる。樹脂フィルムの材料は、単独でまたは組み合わせて使用できる。はく離ライナー10は、透明であってもよく、透明でなくてもよい。
はく離ライナー10における粘着剤層20との接触面には、離型処理層が設けられていてもよい。離型処理層を形成する離型処理剤としては、例えば、シリコーン系離型処理剤、フッ素系離型処理剤、長鎖アルキルアクリレート系剥離剤が挙げられる。離型処理剤は、単独でまたは組み合わせて使用できる。離型処理層の厚みは、代表的には50nm以上400nm以下である。
はく離ライナー10の厚みは、代表的には5μm以上、好ましくは20μm以上であり、代表的には60μm以下、好ましくは45μm以下である。なお、離型処理層が施されている場合、はく離ライナーの厚みは、離型処理層の厚みを含めた厚みである。
N.画像表示装置
上記A項~M項に記載の光学積層体は、画像表示装置に適用され得る。より詳しくは、第2表面保護フィルム9を第1表面保護フィルム8から剥離し、はく離ライナー10を粘着剤層20から剥離した後、その光学積層体を粘着剤層20によって画像表示素子(画像表示セル)に貼り付けて、画像表示装置に適用する。したがって、本発明の1つの実施形態は、そのような光学積層体を用いた画像表示装置も包含する。画像表示装置の代表例としては、液晶表示装置、有機EL表示装置が挙げられる。本発明の実施形態による画像表示装置は、代表的には、その視認側に上記A項~M項に記載の光学積層体を備える。画像表示装置は、画像表示パネルを含む。画像表示パネルは、画像表示素子(画像表示セル)を含む。なお、画像表示装置を光学表示装置と称する場合があり、画像表示パネルを光学表示パネルと称する場合があり、画像表示セルを光学表示セルと称する場合がある。
1つの実施形態において、光学積層体は、その積層方向が画像表示パネルの厚み方向と実質的に平行となるように、画像表示装置に適用される。これによって、画像表示装置に、正面方向および正面方向と交差する斜め方向における優れた光学補償性能を安定して付与できる。
1つの実施形態において、光学積層体は、再帰反射型の空中結像装置(AIRR型空中ディスプレイ)に好適に適用され得る。つまり、光学積層体100は、好ましくは、再帰反射型空中結像装置用光学積層体である。
図5に示すように、再帰反射型の空中結像装置102(以下、単に空中結像装置102とする)は、表示素子25と、上記した光学積層体100と、ビームスプリッター26と、再帰反射シート27と、λ/4位相差板28と、を備えている。図示例において、表示素子25と、ビームスプリッター26と、再帰反射シート27とは、側面視略三角形状に配置されている。
表示素子25は、画像を表示するための表示面を有している。表示素子25として、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイが挙げられる。
光学積層体100は、表示素子25とビームスプリッター26との間に設けられている。光学積層体100は、代表的には、表示素子25の表示面に貼り付けられている。より詳しくは、第2表面保護フィルム9を第1表面保護フィルム8から剥離し、はく離ライナー10を粘着剤層20から剥離した後、その光学積層体が粘着剤層20によって表示素子25に貼り付けられている。光学積層体100には、表示素子25に表示される画像に応じた光が入射される。光学積層体100は、あらゆる方向から入射する表示素子25の光(ランダム光)を、第1回転方向の円偏光に変換する。
光学積層体が空中結像装置に適用された状態において、光学積層体100の積層方向は、代表的には、表示面と直交する方向と実質的に平行である。光学積層体100において、複数の位相差部材は、偏光部材5に対して表示素子25の反対側に位置している。複数の位相差部材が、第一位相差部材1と第二位相差部材2と第三位相差部材3と第四位相差部材4とを備える場合、第一位相差部材1と第二位相差部材2と第三位相差部材3と第四位相差部材4とは、ビームスプリッター26側からこの順に配置されている。複数の位相差部材が、第一位相差部材1と第二位相差部材2と第五位相差部材50とを備える場合、第一位相差部材1と第二位相差部材2と第五位相差部材50とは、ビームスプリッター26側からこの順に配置されている。
ビームスプリッター26は、円偏光ビームスプリッターであって、第1回転方向の円偏光を選択的に反射し、第1回転方向と逆の第2回転方向の円偏光を選択的に透過する。ビームスプリッター26は、例えば、コレステリック液晶から構成される。ビームスプリッター26と表示素子25とがなす角度は、代表的には45°±5°以内である。
再帰反射シート27は、ビームスプリッター26によって反射された光を、ビームスプリッター26に向けて再帰反射(ビームスプリッターからの光を入射方向と逆向きの方向に反射)可能である。再帰反射シート27として、任意の適切な構成を採用し得る。再帰反射シートとして、例えば、ビーズタイプ、プリズムタイプが挙げられる。再帰反射シート27と表示素子25とがなす角度は、代表的には90°±5°以内である。
λ/4位相差板28は、再帰反射シート27とビームスプリッター26との間に配置されている。λ/4位相差板28は、代表的には、再帰反射シート27におけるビームスプリッター側の表面に設けられている。λ/4位相差板28は、代表的には、nx>ny≧nzの屈折率を有する。なお、ここで「ny=nz」はnyとnzが完全に等しい場合だけではなく、実質的に等しい場合を包含する。λ/4位相差板28の面内位相差Re(550)は、例えば100nm~200nmであり、好ましくは130nm~150nmである。
λ/4位相差板28の厚みは、λ/4板として適切な機能を有するように、設定される。λ/4位相差板28の厚みは、例えば20~100μm、好ましくは20~60μm、より好ましくは30~50μmである。
次に、空中結像装置102における空中画像の形成について説明する。
図示例の空中結像装置102では、表示素子25に表示される画像に応じた光が、まず、光学積層体100に入射される。光学積層体100は、入射された光(ランダム光)を第1回転方向の円偏光に変換して出射する。楕円率が上記下限以上であるので、光学積層体100は、積層方向に沿って入射される光、および、積層方向と交差する斜め方向で入射される光のそれぞれを効率よく変換できる。
その後、ビームスプリッター26は、光学積層体100からの第1回転方向の円偏光を、再帰反射シート27に向けて反射する。ビームスプリッター26で反射された第1回転方向の円偏光は、再帰反射シート27に到達する前、および、再帰反射シート27によって再帰反射された後に、λ/4位相差板28を通過する。これによって、円偏光の回転方向が逆向きとなる。つまり、第1回転方向の円偏光が第2回転方向の円偏光となる。その後、第2回転方向の円偏光は、ビームスプリッター26を透過して、ビームスプリッター26に対して表示素子25と面対称な位置で結像する。以上によって、鮮明な空中結像Iが形成される。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。各特性の測定方法は以下の通りである。
(1)位相差値の測定
実施例および比較例に用いた第一位相差部材~第五位相差部材のそれぞれの位相差について、王子計測製KOBRA-WPRを用いて自動計測した。測定波長は550nm、測定温度は23℃であった。
(2)楕円率の測定
実施例および比較例で得られた光学積層体の楕円率を、高速・高精度ミュラー行列ポラリメータ(Axometrics社製、AxoScan)を用いて測定した。より詳しくは、光学積層体を上記ポラリメータにセットして、23℃において偏光部材側から波長450nm、550nm、650nmの光を入射し、第一位相差部材側から光を出射させ、表1に示す方位角および仰角における出射光の短軸半径b/長軸半径aを測定し、上記3種類の波長の光における短軸半径b/長軸半径aの平均値を楕円率として表1に示す。
[偏光部材の作製]
<製造例1>
熱可塑性樹脂基材として、長尺状で、Tg約75℃である、非晶質のイソフタル共重合ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:100μm)を用い、樹脂基材の片面に、コロナ処理を施した。
ポリビニルアルコール(重合度4200、ケン化度99.2モル%)およびアセトアセチル変性PVA(日本合成化学工業社製、商品名「ゴーセファイマー」)を9:1で混合したPVA系樹脂100質量部に、ヨウ化カリウム13質量部を添加したものを水に溶かし、PVA水溶液(塗布液)を調製した。
樹脂基材のコロナ処理面に、上記PVA水溶液を塗布して60℃で乾燥することにより、厚み13μmのPVA系樹脂層を形成し、積層体を作製した。
得られた積層体を、130℃のオーブン内で縦方向(長手方向)に2.4倍に一軸延伸した(空中補助延伸処理)。
次いで、積層体を、液温40℃の不溶化浴(水100質量部に対して、ホウ酸を4質量部配合して得られたホウ酸水溶液)に30秒間浸漬させた(不溶化処理)。
次いで、液温30℃の染色浴(水100質量部に対して、ヨウ素とヨウ化カリウムを1:7の重量比で配合して得られたヨウ素水溶液)に、最終的に得られる偏光膜の単体透過率(Ts)が所望の値となるように濃度を調整しながら60秒間浸漬させた(染色処理)。
次いで、液温40℃の架橋浴(水100質量部に対して、ヨウ化カリウムを3質量部配合し、ホウ酸を5質量部配合して得られたホウ酸水溶液)に30秒間浸漬させた(架橋処理)。
その後、積層体を、液温70℃のホウ酸水溶液(ホウ酸濃度4重量%、ヨウ化カリウム濃度5重量%)に浸漬させながら、周速の異なるロール間で縦方向(長手方向)に総延伸倍率が5.5倍となるように一軸延伸を行った(水中延伸処理)。
その後、積層体を液温20℃の洗浄浴(水100質量部に対して、ヨウ化カリウムを4質量部配合して得られた水溶液)に浸漬させた(洗浄処理)。
その後、約90℃に保たれたオーブン中で乾燥しながら、表面温度が約75℃に保たれたSUS製の加熱ロールに接触させた(乾燥収縮処理)。
このようにして、樹脂基材上に厚み約5μmの偏光膜を形成し、樹脂基材/偏光膜の構成を有する積層体を得た。
得られた積層体の偏光膜表面(樹脂基材とは反対側の面)に、保護層として、ハードコート層が設けられたセルロース系樹脂フィルム(厚み:32μm)を、紫外線硬化型接着剤層を介して貼り合せた。次いで、樹脂基材を剥離し、保護層/偏光膜の構成を有する偏光部材を得た。
[nz>nx=nyの屈折率を有する第一位相差部材(ポジティブCプレート)の作製]
<製造例2>
下記化学式(II)(式中の数字65および35はモノマーユニットのモル%を示し、便宜的にブロックポリマー体で表している:重量平均分子量5000)で示される側鎖型液晶ポリマー20質量部、ネマチック液晶相を示す重合性液晶(BASF社製:商品名PaliocolorLC242)80質量部および光重合開始剤(チバスペシャリティーケミカルズ社製:商品名イルガキュア907)5質量部をシクロペンタノン200質量部に溶解して液晶塗工液を調製した。
Figure 2024057839000007
そして、基材フィルム(ノルボルネン系樹脂フィルム:日本ゼオン社製、商品名「ゼオネックス」)に当該塗工液をバーコーターにより塗工した後、80℃で4分間加熱乾燥することによって液晶を配向させた。この液晶層に紫外線を照射し、液晶層を硬化させることにより、厚み4μmの第一位相差部材(第一位相差フィルム)を基材上に形成した。
このようにして得られた第一位相差部材は、nz>nx=nyの屈折率を有していた。第一位相差部材(ポジティブCプレート)の厚み方向の位相差Rth(550)を表1に示す。
[λ/4板として機能する第二位相差部材の作製]
<製造例3>
撹拌翼および100℃に制御された還流冷却器を具備した縦型反応器2器からなるバッチ重合装置に、ビス[9-(2-フェノキシカルボニルエチル)フルオレン-9-イル]メタン29.60質量部(0.046mol)、イソソルビド(ISB)29.21質量部(0.200mol)、スピログリコール(SPG)42.28質量部(0.139mol)、ジフェニルカーボネート(DPC)63.77質量部(0.298mol)、および、触媒として酢酸カルシウム1水和物1.19×10-2質量部(6.78×10-5mol)を仕込んだ。反応器内を減圧窒素置換した後、熱媒で加温を行い、内温が100℃になった時点で撹拌を開始した。昇温開始40分後に内温を220℃に到達させ、この温度を保持するように制御すると同時に減圧を開始し、220℃に到達してから90分で13.3kPaにした。重合反応とともに副生するフェノール蒸気を100℃の還流冷却器に導き、フェノール蒸気中に若干量含まれるモノマー成分を反応器に戻し、凝縮しないフェノール蒸気は45℃の凝縮器に導いて回収した。第1反応器に窒素を導入して一旦大気圧まで復圧させた後、第1反応器内のオリゴマー化された反応液を第2反応器に移した。次いで、第2反応器内の昇温および減圧を開始して、50分で内温240℃、圧力0.2kPaにした。その後、所定の攪拌動力となるまで重合を進行させた。所定動力に到達した時点で反応器に窒素を導入して復圧し、生成したポリエステルカーボネート系樹脂を水中に押し出し、ストランドをカッティングしてペレットを得た。
得られたポリエステルカーボネート系樹脂(ペレット)を80℃で5時間真空乾燥をした後、単軸押出機(東芝機械社製、シリンダー設定温度:250℃)、Tダイ(幅200mm、設定温度:250℃)、チルロール(設定温度:120~130℃)および巻取機を備えたフィルム製膜装置を用いて、延伸温度150℃でロールの幅方向に延伸し、表1に記載の厚み47μmの第二位相差部材(第二位相差フィルム)を得た。
このようにして得られた第二位相差部材のRe(550)は147nmであり、λ/4部材として機能し得る。
[nz>nx>nyの屈折率を有する第三位相差部材(ポジティブBプレート)の作製]
<製造例4>
ヒドロキシプロピルメチルセルロース(信越化学社製、商品名メトローズ60SH-50)48質量部、蒸留水15601質量部、フマル酸ジイソプロピル8161質量部、アクリル酸3-エチル-3-オキセタニルメチル240質量部および重合開始剤であるt-ブチルパーオキシピバレート45質量部を入れ、窒素バブリングを1時間行った後、攪拌しながら49℃で24時間保持することにより、ラジカル懸濁重合を行なった。次いで、室温まで冷却し、生成したポリマー粒子を含む懸濁液を遠心分離した。得られたポリマーを蒸留水で2回及びメタノールで2回洗浄した後、減圧乾燥した。
得られたフマル酸エステル系樹脂を、トルエン・メチルエチルケトン混合溶液(トルエン/メチルエチルケトン50質量%/50質量%)に溶解して20質量%溶液とした。さらに、フマル酸エステル系樹脂100質量部に対し、可塑剤としてトリブチルトリメリテート5質量部を添加して、ドープを調製した。
支持体フィルムとして、ポリエステル(ポリエチレン-テレフタレート/イソフタレート共重合体)の二軸延伸フィルム(厚み75μm、幅1350mm)を用いて、調整したドープを任意の厚みに製膜し、加熱乾燥させた。
上記の積層体を、延伸装置の繰出し部にセットし、積層体を繰り出して下流側に搬送しながら、表1に示す位相差値となるように延伸倍率および延伸温度を調製して、延伸炉内で自由端一軸延伸を行った。延伸後の積層体から支持体を剥離し、第三位相差部材(第三位相差フィルム)を得た。
このようにして得られた第三位相差部材(第三位相差フィルム)は、nz>nx>nyの屈折率を有していた。第三位相差部材の面内位相差Re(550)、および、厚み方向の位相差Rth(550)を表1に示す。
<製造例5~9>
表1に示す位相差値となるように延伸倍率を変更したこと以外は、製造例4と同様にして、表1に記載の厚み5μmの第三位相差部材(第三位相差フィルム)を得た。
[nx>ny>nzの屈折率を有する第四位相差部材(ネガティブBプレート)の作製]
<製造例10>
長尺のノルボルネン系樹脂フィルム(日本ゼオン社製、商品名Zeonor、厚み40μm、光弾性係数3.10×10-12/N)を、表1に示す位相差値となるように延伸倍率および乾燥温度を調製し、固定端横延伸することによって、厚み18μmの第四位相差部材(第四位相差フィルム)を作製した。
このようにして得られた第四位相差部材は、nx>ny>nzの屈折率を有していた。第四位相差部材の面内位相差Re(550)、および、厚み方向の位相差Rth(550)を表1に示す。
<製造例11>
表1に示す位相差値となるように延伸倍率および乾燥温度を変更したこと以外は、製造例10と同様にして、表1に記載の第四位相差部材を得た。
[nx>nz>nyの屈折率を有する第五位相差部材(Zフィルム)の作製]
<製造例12>
厚み130μmのノルボルネン系樹脂フィルム(オプテス社製、ゼオノアZF-14-100)の片側に、厚み60μmの収縮性フィルム(東レ社製、トレファンBO2873)を、アクリル系粘着剤層(厚み20μm)を介して貼り合わせた。その後、146℃の空気循環式オーブン内で1.3倍に延伸することで、収縮性フィルム上に第五位相差部材(第五位相差フィルム)が形成された積層体を得た。次いで、収縮性フィルムから第五位相差部材を剥離した。
このようにして得られた第五位相差部材は、nx>nz>nyの屈折率を有していた。第五位相差部材の面内位相差Re(550)、および、Nz係数を表1に示す。
<<実施例1~7>>
表1に示すように、製造例2の第一位相差部材、製造例3の第二位相差部材、製造例4~9のいずれかの第三位相差部材、製造例10または11の第四位相差部材、および、製造例1の偏光部材(偏光膜/保護層)を、この順に積層した。積層は、偏光子の吸収軸方向と、位相差部材(第一位相差部材~第四位相差部材のそれぞれ)の遅相軸方向とがなす角度が、表1の値となるようにして行った。また、第一位相差部材と第二位相差部材とは、紫外線硬化型接着剤層(厚み1μm)によって貼り合わされた。第二位相差部材と第三位相差部材とは(メタ)アクリル系粘着剤層(厚み23μm)によって貼り合わされた。第三位相差部材と第四位相差部材とは、紫外線硬化型接着剤層(厚み1μm)によって貼り合わされた。第四位相差部材と偏光部材(具体的には偏光膜)とは、紫外線硬化型接着剤層(厚み1μm)によって貼り合わされた。
これによって、光学積層体を作製した。得られた光学積層体を上記した楕円率の測定に供した。
<<実施例8>>
表1に示すように、製造例2の第一位相差部材、製造例3の第二位相差部材、製造例12の第五位相差部材、および、製造例1の偏光部材(偏光膜/保護層)を、この順に積層した。積層は、偏光子の吸収軸方向と、位相差部材(第一位相差部材、第二位相差部材、および、第五位相差部材のそれぞれ)の遅相軸方向とがなす角度が、表1の値となるようにして行った。また、第一位相差部材と第二位相差部材とは、紫外線硬化型接着剤層(厚み1μm)によって貼り合わされた。第二位相差部材と第五位相差部材とは(メタ)アクリル系粘着剤層(厚み23μm)によって貼り合わされた。第五位相差部材と偏光部材(具体的には偏光膜)とは、紫外線硬化型接着剤層(厚み1μm)によって貼り合わされた。
これによって、光学積層体を作製した。得られた光学積層体を上記した楕円率の測定に供した。
<<実施例9>>
表1に示すように、製造例2の第一位相差部材、製造例3の第二位相差部材、および、製造例1の偏光部材(偏光膜/保護層)を、この順に積層した。積層は、偏光子の吸収軸方向と、位相差部材(第一位相差部材または第二位相差部材)の遅相軸方向とがなす角度が、表1の値となるようにして行った。また、第一位相差部材と第二位相差部材とは、紫外線硬化型接着剤層(厚み1μm)によって貼り合わされた。第二位相差部材と偏光部材(具体的には偏光膜)とは、紫外線硬化型接着剤層(厚み1μm)によって貼り合わされた。
これによって、光学積層体を作製した。得られた光学積層体を上記した楕円率の測定に供した。
<<実施例10>>
偏光子の吸収軸方向と第五位相差部材の遅相軸方向とがなす角度が表1の値となるように変更したこと以外は、実施例8と同様にして光学積層体を作製した。得られた光学積層体を上記した楕円率の測定に供した。
<<比較例1>>
表1に示すように、製造例3の第二位相差部材、および、製造例1の偏光部材(偏光膜/保護層)を、この順に積層した。積層は、偏光子の吸収軸方向と、第二位相差部材の遅相軸方向とがなす角度が、表1の値となるようにして行った。また、第二位相差部材と偏光部材(具体的には偏光膜)とは、紫外線硬化型接着剤層(厚み1μm)によって貼り合わされた。
これによって、光学積層体を作製した。得られた光学積層体を上記した楕円率の測定に供した。
<<比較例2~4>>
偏光子の吸収軸方向と第五位相差部材の遅相軸方向とがなす角度が表1の値となるように変更したこと以外は、実施例8と同様にして光学積層体を作製した。得られた光学積層体を上記した楕円率の測定に供した。
Figure 2024057839000008
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態で示した構成と実質的に同一の構成、同一の作用効果を奏する構成または同一の目的を達成することができる構成で置き換えることができる。
本発明の光学積層体は、画像表示装置(代表的には、液晶表示装置、有機EL表示装置)に用いられ、特に、再帰反射型の空中結像装置(空中浮遊ディスプレイ)に好適に用いられ得る。
100 光学積層体
1 第一位相差部材
2 第二位相差部材
3 第三位相差部材
4 第四位相差部材
5 偏光部材
51 偏光膜

Claims (4)

  1. 偏光部材と、
    前記偏光部材の視認側に配置される複数の位相差部材と、を備え、
    方位角0°において仰角90°および仰角30°のそれぞれで測定される楕円率が、0.75以上である、光学積層体。
  2. 方位角45°において仰角90°および仰角30°のそれぞれで測定される楕円率が、0.70以上である、請求項1に記載の光学積層体。
  3. 前記複数の位相差部材は、
    nz>nx=nyの屈折率を有する第一位相差部材と、
    λ/4部材として機能する第二位相差部材と、
    nz>nx≧nyの屈折率を有する第三位相差部材と、
    nx>ny≧nzの屈折率を有する第四位相差部材と、を視認側からこの順に含む、請求項1または2に記載の光学積層体。
  4. 前記複数の位相差部材は、
    nz>nx=nyの屈折率を有する第一位相差部材と、
    λ/4部材として機能する第二位相差部材と、
    nx>nz>nyの屈折率を有する第五位相差部材と、を視認側からこの順に含み、
    前記偏光部材の吸収軸方向と前記第五位相差部材の遅相軸方向とがなす角度が、90°±1.5°以下である、請求項1または2に記載の光学積層体。
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