JP5966079B2 - 円偏光板、円偏光板用位相差板、有機el表示装置 - Google Patents

円偏光板、円偏光板用位相差板、有機el表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、円偏光板に係り、特に捩れ配向した液晶化合物を含む光学異方性層を有する円偏光板に関する。
また、本発明は、上記円偏光板に使用される円偏光板用位相差板または有機EL表示装置に関する。
位相差板は、非常に多くの用途を有しており、既に反射型LCD、半透過型LCD、輝度向上膜、有機EL表示装置、タッチパネル等に使用されている。例えば、有機EL素子は、屈折率の異なる層を積層する構造や、金属電極を用いる構造を有するため、外光が各層の界面で反射し、コントラスト低下や映り込みの問題などを生じることがある。そこで、従来から、外光反射による悪影響を抑制するために、位相差板と偏光膜とから構成される円偏光板が有機EL表示装置やLCD表示装置などに使用されている。
円偏光板に使用される位相差板としては、例えば、特許文献1に記載されるように、λ/2板と、λ/4板とからなる位相差板を使用することが知られている。
特許第3174367号公報
一方、近年、有機EL表示装置に代表される表示装置においては、画質のより一層の向上のために、正面方向における黒色の色味づきのより一層の抑制が求められている。より具体的には、現在、円偏光板を有する有機EL表示装置においては、正面方向から見た際に黒色に他の色が混色したような色味(黒色の色味づき)が生じやすいという問題があった。
本発明者らは、特許文献1で開示される位相差板を使用して円偏光板を作製し、表示装置に張り付けて、その性能評価を行ったところ、正面方向における黒色の色味づきが十分に抑えられていないことがわかった。
本発明は、上記実情に鑑みて、表示装置に張り付けた際に、正面方向における黒色の色味づきが十分に抑制される円偏光板を提供することを目的とする。
また、本発明は、該円偏光板に使用される円偏光板用位相差板および有機EL表示装置を提供することも目的とする。
本発明者らは、従来技術の問題点について鋭意検討した結果、捩れ配向した液晶化合物を含む光学異方性層を用いることにより、上記課題を解決できることを見出した。
すなわち、以下の構成により上記目的を達成することができることを見出した。
(1) 偏光膜と、第1光学異方性層と、第2光学異方性層とをこの順で有する円偏光板であって、
第1光学異方性層は、厚み方向を螺旋軸とする捩れ配向した液晶化合物を含み、
第1光学異方性層中の液晶化合物の捩れ角が28.6±10°であり、
偏光膜の吸収軸と第2光学異方性層の面内遅相軸とが平行または直交し、
波長550nmで測定した第1光学異方性層の屈折率異方性Δnと第1光学異方性層の厚みdとの積Δndの値と、波長550nmで測定した第2光学異方性層のレタデーション値であるReB(550)とが、それぞれ下記式(1)および式(2)を満足し、かつ、後述する要件(A)または(B)を満足する、円偏光板。
式(1) 256nm≦Δnd≦316nm
式(2) 67.5nm≦ReB(550)≦127.5nm
(2) 偏光膜と、第1光学異方性層と、第2光学異方性層とをこの順で有する円偏光板であって、
第1光学異方性層は、厚み方向を螺旋軸とする捩れ配向した液晶化合物を含み、
第1光学異方性層中の液晶化合物の捩れ角が23.9±10°であり、
偏光膜の吸収軸と第2光学異方性層の面内遅相軸とが平行または直交し、
波長550nmで測定した第1光学異方性層の屈折率異方性Δnと前1光学異方性層の厚みdとの積Δndの値と、波長550nmで測定した第2光学異方性層のレタデーション値であるReB(550)とが、それぞれ下記式(3)および式(4)を満足し、かつ、後述する要件(C)または(D)を満足する、円偏光板。
式(3) 241nm≦Δnd≦301nm
式(4) 69.5nm≦ReB(550)≦129.5nm
(3) 液晶化合物が、ディスコティック液晶化合物または棒状液晶化合物である、(1)または(2)に記載の円偏光板。
(4) 第1光学異方性層および第2光学異方性層を備える円偏光板用位相差板であって、
第1光学異方性層は、厚み方向を螺旋軸とする捩れ配向した液晶化合物を含み、
第1光学異方性層中の液晶化合物の捩れ角が28.6±10°であり、
波長550nmで測定した第1光学異方性層の屈折率異方性Δnと第1光学異方性層の厚みdとの積Δndの値と、波長550nmで測定した第2光学異方性層のレタデーション値であるReB(550)とが、それぞれ下記式(1)および式(2)を満足し、かつ、後述する要件(E)または(F)を満足する、円偏光板用位相差板。
式(1) 256nm≦Δnd≦316nm
式(2) 67.5nm≦ReB(550)≦127.5nm
(5) 第1光学異方性層および第2光学異方性層を備える円偏光板用位相差板であって、
第1光学異方性層は、厚み方向を螺旋軸とする捩れ配向した液晶化合物を含み、
第1光学異方性層中の液晶化合物の捩れ角が23.9±10°であり、
波長550nmで測定した第1光学異方性層の屈折率異方性Δnと第1光学異方性層の厚みdとの積Δndの値と、波長550nmで測定した第2光学異方性層のレタデーション値であるReB(550)とが、それぞれ下記式(3)および式(4)を満足し、かつ、後述する要件(G)または(H)を満足する、円偏光板用位相差板。
式(3) 241nm≦Δnd≦301nm
式(4) 69.5nm≦ReB(550)≦129.5nm
(6) 液晶化合物が、ディスコティック液晶化合物または棒状液晶化合物である、(4)または(5)に記載の円偏光板用位相差板。
(7) (1)〜(3)のいずれかに記載の円偏光板、または、(4)〜(6)のいずれかに記載の円偏光板用位相差板を含む有機EL表示装置。
本発明によれば、表示装置に張り付けた際に、正面方向における黒色の色味づきが十分に抑制される円偏光板を提供することができる。
また、本発明によれば、該円偏光板に使用される円偏光板用位相差板および有機EL表示装置を提供することもできる。
本発明の円偏光板用位相差板の第1の実施態様の概略断面図の例である。 本発明の円偏光板用位相差板の第2の実施態様の概略断面図の例である。 本発明の円偏光板の第1の実施態様の概略断面図の例である。 本発明の円偏光板の第1の実施態様の一つ態様における、偏光膜18の吸収軸と、第1光学異方性層12aおよび第2光学異方性層14aのそれぞれの面内遅相軸との関係(X)を示す図であり、(A)円偏光板の斜視図、(B)は(A)図の矢印の方向から観察した際の偏光膜18の吸収軸と、第1光学異方性層12aおよび第2光学異方性層14aのそれぞれ面内遅相軸との角度の関係を示す概略図である。 本発明の円偏光板の第1の実施態様の一つ態様における、偏光膜18の吸収軸と、第1光学異方性層12aおよび第2光学異方性層14aのそれぞれの面内遅相軸との関係(Y)を示す図であり、(A)円偏光板の斜視図、(B)は(A)図の矢印の方向から観察した際の偏光膜18の吸収軸と、第1光学異方性層12aおよび第2光学異方性層14aのそれぞれ面内遅相軸との角度の関係を示す概略図である。 本発明の円偏光板の第2の実施態様の概略断面図の例である。 本発明の円偏光板の第2の実施態様の一つの態様における、偏光膜18の吸収軸と、第1光学異方性層12bおよび第2光学異方性層14bのそれぞれの面内遅相軸との関係(Z)を示す図であり、(A)円偏光板の斜視図、(B)は(A)図の矢印の方向から観察した際の偏光膜18の吸収軸と、第1光学異方性層12bおよび第2光学異方性層14bのそれぞれ面内遅相軸との角度の関係を示す概略図である。 本発明の円偏光板の第2の実施態様の一つの態様における、偏光膜18の吸収軸と、第1光学異方性層12bおよび第2光学異方性層14bのそれぞれの面内遅相軸との関係(W)を示す図であり、(A)円偏光板の斜視図、(B)は(A)図の矢印の方向から観察した際の偏光膜18の吸収軸と、第1光学異方性層12bおよび第2光学異方性層14bのそれぞれ面内遅相軸との角度の関係を示す概略図である。 本発明の有機EL表示装置の概略断面図の例である。
以下、本発明について詳細に説明する。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。まず、本明細書で用いられる用語について説明する。
Re(λ)、Rth(λ)は、各々、波長λにおける面内のレタデーション、および、厚さ方向のレタデーションを表す。Re(λ)、Rth(λ)、Δndは、AXOSCAN(AXOMETRICS社製)で測定する。
なお、本明細書では、「可視光」とは、380nm〜780nmのことをいう。また、本明細書では、測定波長について特に付記がない場合は、測定波長は550nmである。
また、本明細書において、角度の関係(「直交」、「平行」)については、本発明が属する技術分野において許容される誤差の範囲を含むものとする。具体的には、厳密な角度±10°未満の範囲内であることを意味し、厳密な角度との誤差は、5°以下であることが好ましく、3°以下であることがより好ましい。
以下において、本発明の円偏光板用位相差板の好適態様について詳述する。
本発明の特徴点の一つとしては、捩れ配向した液晶化合物を含む光学異方性層(以後、第1光学異方性層)を含む多層型の位相差板である点が挙げられる。より具体的には、第1光学異方性層のΔndおよび液晶化合物の捩れ角と、第1光学異方性層の面内遅相軸と所定の関係にある面内遅相軸を有する第2光学異方性層のレタデーションとを制御することにより、公知のλ/4板とλ/2板とからなる位相差板よりも、より幅広い波長の直線偏光をより完全な円偏光に変換し得る広帯域λ/4板が実現できる。
また、位相差フィルム(位相差板)を製造するとき、面内遅相軸は搬送方向に対し平行または垂直であることが一般的である。位相差を発生させるときフィルムを搬送方向に平行または垂直に延伸させることが多いからである。同じ理由から、偏光膜を製造するときの吸収軸も搬送方向に対し平行または垂直であることが一般的である。よって、本発明の構成では、一般的な位相差フィルム・偏光膜の製造方法をそのまま適用することができ、一般的な位相差フィルムを支持体として用いて1層捩れ液晶塗布を行うことのみで簡易製造かつ欠陥発生しにくい高品位の広帯域λ/4板を実現できる。
<第1の実施態様>
以下に、本発明の円偏光板用位相差板(以後、単に位相差板とも称する)の第1の実施態様について図面を参照して説明する。図1に、本発明の位相差板の第1の実施態様の概略断面図を示す。
位相差板10aは、第1光学異方性層12aと、第2光学異方性層14aとを有する。第1光学異方性層12aは、厚み方向を螺旋軸とする捩れ配向した液晶化合物LCを含む。
以下に、各層の構成について詳述する。
(第1光学異方性層12a)
第1光学異方性層12aは、図1に示すように、厚み方向(図1中、z軸方向)を螺旋軸とする捩れ配向した液晶化合物LCを含む。第1光学異方性層12aは、いわゆる螺旋構造を持ったキラルネマチック相、コレステリック相などを示すことが好ましい。液晶化合物LCについては後段で詳述するが、第1光学異方性層12aで使用される液晶化合物LCとしては、ネマチック液晶相を示す液晶化合物が好ましく用いられる。なお、上記相を形成する際には、ネマチック液晶相を示す液晶化合物と後述するキラル剤とを混合したものが使用されることが好ましい。
液晶化合物LCの捩れ角(液晶化合物LCの配向方向の捩れ角)は28.6±10°であり、本発明の円偏光板を表示装置に貼り合わせた際の正面方向における黒色の色味づきがより少ない点(以後、単に「本発明の効果がより優れる点」とも称する)で、28.6±8°がより好ましく、28.6±6°がさらに好ましい。
捩れ角が18.6°未満の場合および38.6°超の場合、本発明の円偏光板を表示装置に貼り合わせた際の正面方向における黒色の色味づきが大きい。
なお、捩れ角の測定方法は、Axometrics社のAxoscan(ポラリメーター)装置を用い付属の装置解析ソフトウエアを用いて測定する。
また、液晶化合物が捩れ配向するとは、第1光学異方性層12aの厚み方向を軸として、第1光学異方性層12aの一方の主表面から他方の主表面までの液晶化合物が捩れることを意図する。それに伴い、液晶化合物の配向方向(面内遅相軸方向)が、第1光学異方性層12aの厚さ方向の位置によって異なる。つまり、第1光学異方性層12a中、厚さ方向に沿って、面内遅相軸の方向が上記液晶化合物の捩れ角の角度分捩れる。
なお、捩れの向きには2種類あるが、右捩れでも左捩れでも構わない。図1において、右捩れとは、第1光学異方性層12aから第2光学異方性層14aの方向に向かって観察した際の右捩れ(時計回りの捩れ)を意図する。
波長550nmで測定した第1光学異方性層12a(第1光学異方性層12aの液晶化合物)の屈折率異方性Δnと第1光学異方性層12aの厚みdとの積Δndの値は、下記式(1)を満たす。
式(1) 256nm≦Δnd≦316nm
なかでも、本発明の効果がより優れる点で、式(1A)を満足することが好ましく、さらに式(1B)を満足することがより好ましい。
式(1A) 266nm≦Δnd≦306nm
式(1B) 276nm≦Δnd≦296nm
Δndが256nm未満および316nm超の場合、本発明の円偏光板を表示装置に貼り合わせた際の正面方向における黒色の色味づきが大きい。
なお、屈折率異方性Δnとは、光学異方性層の屈折率異方性を意味する。
上記Δndの測定方法は、捩れ角の測定方法と同様にAxometrics社のAxoscan(ポラリメーター)装置を用い同社の装置解析ソフトウエアを用いて測定する。
(第2光学異方性層14a)
波長550nmで測定した第2光学異方性層14aのレタデーション値(面内レタデーション)であるReB(550)は、下記式(2)を満たす。
式(2) 67.5nm≦ReB(550)≦127.5nm
なかでも、本発明の効果がより優れる点で、式(2A)を満足することが好ましく、さらに式(2B)を満足することがより好ましい。
式(2A) 77.5nm≦ReB(550)≦117.5nm
式(2B) 87.5nm≦ReB(550)≦107.5nm
ReB(550)が67.5nm未満および127.5nm超の場合、本発明の円偏光板を表示装置に貼り合わせた際の正面方向における黒色の色味づきが大きい。
上記ReB(550)の測定方法は、捩れ角の測定方法と同様にAxometrics社のAxoscan(ポラリメーター)装置を用い、同社の解析ソフトウエアを用いて測定する。
第2光学異方性層14aの550nmにおける厚み方向のレタデーション値(Rth(550))は特に制限されないが、円偏光板を表示装置に貼り合わせた際の正面方向と斜め方向との視認性の差がより少ない点で、−110〜110nmが好ましく、−80〜80nmがより好ましい。
第2光学異方性層14aを構成する材料は、第2光学異方性層14aが上記レタデーション値を示せば特に制限されない。例えば、第2光学異方性層14aにはホモジニアス配向された液晶化合物が含有されてもよいし、ポリマーフィルム(特に、延伸処理が施されたポリマーフィルム)から形成されていてもよい。液晶化合物の詳細については、後述する。
第2光学異方性層14aを形成する材料としては、光学性能透明性、機械的強度、熱安定性、水分遮蔽性、等方性などに優れるポリマーが好ましく、いわゆる透明基板(透明樹脂基板)であることが好ましい。透明とは、可視光の透過率が60%以上であることを示し、好ましくは80%以上であり、特に好ましくは90%以上である。
第2光学異方性層14aとして用いることのできるポリマーフィルムとしては、例えば、セルロースアシレートフィルム(例えば、セルローストリアセテートフィルム(屈折率1.48)、セルロースジアセテートフィルム、セルロースアセテートブチレートフィルム、セルロースアセテートプロピオネートフィルム)、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂フィルム、ポリエーテルスルホンフィルム、ポリメチルメタクリレート等のポリアクリル系樹脂フィルム、ポリウレタン系樹脂フィルム、ポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリスルホンフィルム、ポリエーテルフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリエーテルケトンフィルム、(メタ)アクリルニトリルフィルム、脂環式構造を有するポリマーのフィルム(ノルボルネン系樹脂(アートン:商品名、JSR社製、非晶質ポリオレフィン(ゼオネックス:商品名、日本ゼオン社製))などが挙げられる。
なかでも、ポリマーフィルムの材料としては、トリアセチルセルロース、ポリエチレンテレフタレート、または脂環式構造を有するポリマーが好ましく、特にトリアセチルセルロースが好ましい。
第2光学異方性層14aの厚さは特に制限されないが、10μm〜200μm程度のものを用いることが好ましく、10μm〜100μmがより好ましく、20μm〜90μmがさらに好ましい。また、第2光学異方性層14aは複数枚の積層からなっていてもよい。外光反射の抑制には薄い方が好ましいが、10μmより厚いと、フィルムの強度が強く、好ましい。
第2光学異方性層14aがポリマーを含有する場合、種々の添加剤(例えば、光学的異方性調整剤、波長分散調整剤、微粒子、可塑剤、紫外線防止剤、劣化防止剤、剥離剤、など)を加えることができる。また、第2光学異方性層14aがセルロースアシレートフィルムである場合、その添加する時期はドープ作製工程(セルロースアシレート溶液の作製工程)における何れでもよいが、ドープ作製工程の最後に添加剤を添加し調製する工程を行ってもよい。
円偏光板用位相差板中において第1光学異方性層12aと第2光学異方性層14aとは、以下の要件(E)または(F)を満たすように配置される。要件(E)および(F)は、それぞれ後述する要件(A)および(B)と実質的に同義であることから、その詳細については後段でまとめて述べる。
要件(E):第1光学異方性層側から円偏光板用位相差板を観察した際に反時計まわりを正の角度値で表す場合、第2光学異方性層の面内遅相軸を基準(0°)として、第1光学異方性層の第2光学異方性層側の表面における面内遅相軸が33.6±10°の範囲にあり、かつ、第1光学異方性層中の液晶化合物の捩れ方向が反時計回りである。
要件(F):第1光学異方性層側から円偏光板用位相差板を観察した際に反時計まわりを正の角度値で表す場合、第2光学異方性層の面内遅相軸を基準(0°)として、第1光学異方性層の第2光学異方性層側の表面における面内遅相軸が−33.6±10°の範囲にあり、かつ、第1光学異方性層中の液晶化合物の捩れ方向が時計回りである。
なお、捩れ方向は、第1光学異方性層12a側から円偏光板用位相差板を観察し、第1光学異方性層12a中の手前側(第2光学異方性層14a側とは反対側)の表面での面内遅相軸を基準に右捩れ(時計回り)か、左捩れ(反時計回り)を判断する。
なお、第1光学異方性層12aの第2光学異方性層14a側とは反対側の表面121aでの面内遅相軸と、第2光学異方性層14aの面内遅相軸とのなす角度は、0〜18°であることが好ましく、本発明の効果がより優れる点で、2〜14°がより好ましく、6〜10°がさらに好ましい。
また、第1光学異方性層12aの第2光学異方性層14a側の表面122aでの面内遅相軸と、第2光学異方性層14aの面内遅相軸とのなす角度は、36.6±10°であることが好ましく、本発明の効果がより優れる点で、36.6±8°がより好ましく、36.6±6°がさらに好ましい。
なお、第1光学異方性層12aの表面121aおよび表面122aにおける面内遅相軸(表面遅相軸)、および、第2光学異方性層の面内遅相軸の角度の測定方法は、捩れ角の測定方法と同様にAxometrics社のAxoscan(ポラリメーター)装置を用い同社の解析ソフトウエアを用いて測定する。
なお、第1光学異方性層12aと第2光学異方性層14aとの間には後述する配向膜が配置されていてもよいが、図1に示すように、第1光学異方性層12aと第2光学異方性層14aとが隣接し、第1光学異方性層12aと第2光学異方性層14aとの間に、実質的に配向膜を有さないことが好ましい。第1光学異方性層12aと第2光学異方性層14aとの間に実質的に配向膜がない場合、それぞれの光学異方性層に含まれる化合物間での共有結合を利用できるので、密着性により優れる。
なお、本明細書において「実質的に配向膜がない」とは、配向膜として機能させるためだけに形成された膜を含んでいないことを意味する。下方に位置する層の表面が、上方に位置する層の液晶化合物が配向するのに寄与する場合であっても、下方に位置する層が配向膜としてのみ用いるために形成されていない限り、本発明に含まれる。
第1光学異方性層12aまたは第2光学異方性層14aの形成に用いられる液晶化合物の種類については、特に制限されない。例えば、低分子液晶化合物を液晶状態においてネマチック配向に形成後、光架橋や熱架橋によって固定化して得られる光学異方性層や、高分子液晶化合物を液晶状態においてネマチック配向に形成後、冷却することによって当該配向を固定化して得られる光学異方性層を用いることもできる。
一般的に、液晶化合物はその形状から、棒状タイプ(棒状液晶化合物)と円盤状タイプ(ディスコティック液晶化合物)に分類できる。さらにそれぞれ低分子と高分子タイプがある。高分子とは一般に重合度が100以上のものを指す(高分子物理・相転移ダイナミクス,土井 正男 著,2頁,岩波書店,1992)。本発明では、いずれの液晶化合物を用いることもできるが、棒状液晶化合物またはディスコティック液晶化合物を用いるのが好ましい。2種以上の棒状液晶化合物、2種以上のディスコティック液晶化合物、または棒状液晶化合物とディスコティック液晶化合物との混合物を用いてもよい。
なお、棒状液晶化合物としては、例えば、特表平11−513019号公報の請求項1や特開2005−289980号公報の段落[0026]〜[0098]に記載のものを好ましく用いることができ、ディスコティック液晶化合物としては、例えば、特開2007−108732号公報の段落[0020]〜[0067]や特開2010−244038号公報の段落[0013]〜[0108]に記載のものを好ましく用いることができるが、これらに限定されない。
第1光学異方性層12aは、温度変化や湿度変化を小さくできることから、重合性基を有する棒状液晶化合物またはディスコティック液晶化合物を用いて形成することがより好ましい。液晶化合物は2種類以上の混合物でもよく、その場合少なくとも1つが2以上の重合性基を有していることが好ましい。
つまり、第1光学異方性層12aは、重合性基を有する棒状液晶化合物またはディスコティック液晶化合物が重合等によって固定されて形成された層であることが好ましく、この場合、層となった後はもはや液晶性を示す必要はない。
ディスコティック液晶化合物および棒状液晶化合物に含まれる重合性基の種類は特に制限されず、付加重合反応が可能な官能基が好ましく、重合性エチレン性不飽和基または環重合性基が好ましい。より具体的には、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、スチリル基、アリル基などが好ましく挙げられ、(メタ)アクリロイル基がより好ましい。
本発明の位相差板は、種々の方法で作製することができる。その一例は、以下の通りである。
まず、所定のレタデーション値を示す第2光学異方性層を用意し、その上に、必要に応じて配向膜を形成し、第2光学異方性層表面または配向膜表面に、重合性基を有する液晶化合物および所望によりキラル剤等の添加剤を含む第1光学異方性層形成用組成物を塗布して、塗膜を形成する。この塗膜を所望により加熱して、塗膜中の液晶化合物の分子を捩れ配向させ、その後、固化する温度まで冷却して、硬化処理(紫外線の照射(光照射処理)もしくは加熱処理)により重合を進行させて、その捩れ配向を固定し、旋光作用のある第1光学異方性層を得る。液晶組成物の塗布は後述の溶媒を含有した液晶組成物の塗布液を公知の方法(例えば、ワイヤーバーコーティング法、押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、ダイコーティング法)により実施できる。また、インクジェット装置を用いて吐出して形成してもよい。
[重合開始剤]
配向(好ましくは垂直配向)させた液晶化合物は、配向状態を維持して固定することが好ましい。固定化は、重合開始剤を用いて、液晶化合物に導入した重合性基の重合反応により実施することが好ましい。重合反応には、熱重合開始剤を用いる熱重合反応と光重合開始剤を用いる光重合反応とが含まれる。光重合反応が好ましい。
重合開始剤の使用量は、組成物の固形分の0.01〜20質量%であることが好ましく、0.5〜5質量%であることがさらに好ましい。
[キラル剤]
第1光学異方性層12aを形成する際に、必要に応じて、上記液晶化合物とともに、所望によりキラル剤を使用していてもよい。キラル剤は、液晶化合物を捩れ配向させるために添加されるが、勿論、液晶化合物が、分子内に不斉炭素を有する等、光学活性を示す化合物である場合は、キラル剤の添加は不要である。また、製造方法によっては、および捩れ角度によっては、キラル剤の添加は不要である。
キラル剤としては、併用する液晶化合物を相溶するものであれば、特に構造についての制限はない。公知のキラル剤(例えば、日本学術振興会第142委員会編「液晶デバイスハンドブック」,第3章4−3項,TN、STN用カイラル剤,199頁,1989年に記載)のいずれも用いることができる。キラル剤は、一般に不斉炭素原子を含むが、不斉炭素原子を含まない軸性不斉化合物あるいは面性不斉化合物もキラル剤として用いることができる。軸性不斉化合物または面性不斉化合物の例には、ビナフチル、ヘリセン、パラシクロファンおよびこれらの誘導体が挙げられる。また、キラル剤は、液晶性を有していてもよい。
[光学異方性層の他の添加剤]
上記の液晶化合物と共に、可塑剤、界面活性剤、重合性モノマー等を併用して、塗工膜の均一性、膜の強度、液晶化合物の配向性等を向上させることができる。これらの素材は液晶化合物と相溶性を有し、配向を阻害しないことが好ましい。
また、液晶化合物を水平配向、垂直配向状態とするために、水平配向、垂直配向を促進する添加剤(配向制御剤)を使用してもよい。添加剤としては各種公知のものを使用できる。
重合性モノマーとしては、ラジカル重合性またはカチオン重合性の化合物が挙げられる。好ましくは、多官能性ラジカル重合性モノマーであり、上記の重合性基含有の液晶化合物と共重合性のものが好ましい。例えば、特開2002−296423号公報明細書中の段落番号[0018]〜[0020]記載のものが挙げられる。上記化合物の添加量は、液晶性分子に対して一般に1〜50質量%の範囲にあり、5〜30質量%の範囲にあることが好ましい。
界面活性剤としては、従来公知の化合物が挙げられるが、特にフッ素系化合物が好ましい。具体的には、例えば特開2001−330725号公報明細書中の段落番号[0028]〜[0056]記載の化合物、特願2003−295212号明細書中の段落番号[0069]〜[0126]記載の化合物が挙げられる。
液晶化合物とともに使用するポリマーは、塗布液を増粘できることが好ましい。ポリマーの例としては、セルロースエステルを挙げることができる。セルロースエステルの好ましい例としては、特開2000−155216号公報明細書中の段落番号[0178]記載のものが挙げられる。液晶化合物の配向を阻害しないように、上記ポリマーの添加量は、液晶性分子に対して0.1〜10質量%の範囲にあることが好ましく、0.1〜8質量%の範囲にあることがより好ましい。
液晶化合物のディスコティックネマティック液晶相−固相転移温度は、70〜300℃が好ましく、70〜170℃がさらに好ましい。
[塗布溶剤]
組成物(塗布液)の調製に使用する溶媒としては、有機溶媒が好ましく用いられる。有機溶媒の例には、アミド(例、N,N−ジメチルホルムアミド)、スルホキシド(例、ジメチルスルホキシド)、ヘテロ環化合物(例、ピリジン)、炭化水素(例、ベンゼン、ヘキサン)、アルキルハライド(例、クロロホルム、ジクロロメタン)、エステル(例、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル)、ケトン(例、アセトン、メチルエチルケトン)、エーテル(例、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン)が含まれる。アルキルハライドおよびケトンが好ましい。二種類以上の有機溶媒を併用してもよい。
[配向膜]
本発明では、配向膜の表面に第1光学異方性層形成用組成物または第2光学異方性層形成用組成物を塗布して、液晶化合物(例えば、ディスコティック液晶化合物)の分子を配向させてもよい。配向膜は液晶化合物の配向方向を規定する機能を有するため、本発明の好ましい態様を実現する上で利用するのが好ましい。しかし、液晶化合物を配向後にその配向状態を固定してしまえば、配向膜はその役割を果たしているために、本発明の構成要素としては必ずしも必須のものではない。
配向膜は、有機化合物(好ましくはポリマー)のラビング処理、無機化合物の斜方蒸着、マイクログルーブを有する層の形成、あるいはラングミュア・ブロジェット法(LB膜)による有機化合物(例、ω−トリコサン酸、ジオクタデシルメチルアンモニウムクロライド、ステアリル酸メチル)の累積のような手段で設けることができる。さらに、電場の付与、磁場の付与あるいは光照射(好ましくは偏光)により、配向機能が生じる配向膜も知られている。
配向膜は、ポリマーのラビング処理により形成することが好ましい。
ポリマーの例には、例えば、特開平8−338913号公報明細書中段落番号[0022]記載のメタクリレート系共重合体、スチレン系共重合体、ポリオレフィン、ポリビニルアルコールおよび変性ポリビニルアルコール、ポリ(N−メチロールアクリルアミド)、ポリエステル、ポリイミド、酢酸ビニル共重合体、カルボキシメチルセルロース、ポリカーボネート等が含まれる。シランカップリング剤をポリマーとして用いることができる。水溶性ポリマー(例、ポリ(N−メチロールアクリルアミド)、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール)が好ましく、ゼラチン、ポリビニルアルコールおよび変性ポリビニルアルコールがさらに好ましく、ポリビニルアルコールおよび変性ポリビニルアルコールが最も好ましい。
配向膜は、基本的に、配向膜形成材料である上記ポリマーおよび任意の添加剤(例えば、架橋剤)を含む溶液を透明支持体上に塗布した後、加熱乾燥(架橋させ)し、ラビング処理することにより形成することができる。
ラビング処理は、LCDの液晶配向処理工程として広く採用されている処理方法を適用することができる。即ち、配向膜の表面を、紙やガーゼ、フェルト、ゴムあるいはナイロン、ポリエステル繊維などを用いて一定方向に擦ることにより、配向を得る方法を用いることができる。一般的には、長さおよび太さが均一な繊維を平均的に植毛した布などを用いて数回程度ラビングを行うことにより実施される。
<第2の実施態様>
以下に、本発明の円偏光板用位相差板(以後、単に位相差板とも称する)の第2の実施態様について図面を参照して説明する。図2に、本発明の位相差板の第2の実施態様の概略断面図を示す。
位相差板10bは、第1光学異方性層12bと、第2光学異方性層14bとを有する。第1光学異方性層12bは、厚み方向を螺旋軸とする捩れ配向した液晶化合物LCを含む。
位相差板10bは、上記位相差板10aと同様に2層の光学異方性層より構成されるが、光学異方性層のレタデーションや液晶化合物の捩れ角などの点で異なる。
以下に、各層の構成について詳述する。
(第1光学異方性層12b)
第1光学異方性層12bは、図1に示す第1光学異方性層12aと同様に、厚み方向(図2中、z軸方向)を螺旋軸とする捩れ配向した液晶化合物LCを含む。液晶化合物LCの好適態様は、上述の通りである。
液晶化合物LCの捩れ角は23.9±10°であり、本発明の効果がより優れる点で、23.9±8°がより好ましく、23.9±6°がさらに好ましい。
捩れ角が13.9°未満の場合および33.9°超の場合、本発明の位相差板を円偏光板として表示装置に貼り合わせた際の正面方向における黒色の色味づきが大きい。
なお、捩れ角の測定方法は、上述の通りである。
なお、捩れの向きには2種類あるが、右捩れでも左捩れでも構わない。図2において、右捩れとは、第1光学異方性層12bから第2光学異方性層14bの方向に向かって観察した際の右捩れ(時計回りの捩れ)を意図する。
波長550nmで測定した第1光学異方性層12b(第1光学異方性層12bの液晶化合物)の屈折率異方性Δnと第1光学異方性層12bの厚みdとの積Δndの値は、下記式(3)を満たす。
式(3) 241nm≦Δnd≦301nm
なかでも、本発明の効果がより優れる点で、式(3A)を満足することが好ましく、さらに式(3B)を満足することがより好ましい。
式(3A) 251nm≦Δnd≦291nm
式(3B) 261nm≦Δnd≦281nm
Δndが241nm未満および301nm超の場合、本発明の位相差板を円偏光板として表示装置に貼り合わせた際の正面方向における黒色の色味づきが大きい。
上記Δndの測定方法は、Axometrics社のAxoscan(ポラリメーター)装置を用い同社の装置解析ソフトウエアを用いて測定する。
(第2光学異方性層14b)
波長550nmで測定した第2光学異方性層14bのレタデーション値であるReB(550)は、下記式(4)を満たす。
式(4) 69.5nm≦ReB(550)≦129.5nm
なかでも、本発明の効果がより優れる点で、式(4A)を満足することが好ましく、さらに式(4B)を満足することがより好ましい。
式(4A) 79.5nm≦ReB(550)≦119.5nm
式(4B) 89.5nm≦ReB(550)≦109.5nm
ReB(550)が69.5nm未満および129.5nm超の場合、本発明の位相差板を円偏光板として表示装置に貼り合わせた際の正面方向における黒色の色味づきが大きい。
上記ReB(550)の測定方法は、Axometrics社のAxoscan(ポラリメーター)装置を用い、同社の解析ソフトウエアを用いて測定する。
第2光学異方性層14bを構成する材料は、上記第2光学異方性層14aと同様に、上記第2光学異方性層14bが上記レタデーション値を示せば特に制限されない。例えば、第2光学異方性層14bには上述したホモジニアス配向した液晶化合物が含有されてもよいし、ポリマーフィルム(特に、延伸処理が施されたポリマーフィルム)から形成されていてもよい。
円偏光板用位相差板10b中において第1光学異方性層12bと第2光学異方性層14bとは、以下の要件(G)または(H)を満たすように配置される。要件(G)および(H)は、それぞれ後述する要件(C)および(D)と実質的に同義であることから、その詳細については後段でまとめて述べる。
要件(G):第1光学異方性層側から円偏光板用位相差板を観察した際に反時計まわりを正の角度値で表す場合、第2光学異方性層の面内遅相軸を基準(0°)として、第1光学異方性層の第2光学異方性層側の表面における面内遅相軸が13.6±10°の範囲にあり、かつ、第1光学異方性層中の液晶化合物の捩れ方向が反時計回りである。
要件(H):第1光学異方性層側から円偏光板用位相差板を観察した際に反時計まわりを正の角度値で表す場合、第2光学異方性層の面内遅相軸を基準(0°)として、第1光学異方性層の第2光学異方性層側の表面における面内遅相軸が−13.6±10°の範囲にあり、かつ、第1光学異方性層中の液晶化合物の捩れ方向が時計回りである。
なお、捩れ方向は、第1光学異方性層12b側から円偏光板用位相差板を観察し、第1光学異方性層12b中の手前側(第2光学異方性層14b側とは反対側)の表面での面内遅相軸を基準に右捩れ(時計回り)か、左捩れ(反時計回り)を判断する。
なお、第1光学異方性層12bの第2光学異方性層14b側とは反対側の表面121bでの面内遅相軸と、第2光学異方性層14bの面内遅相軸とのなす角度は、10.3±10°であることが好ましく、本発明の効果がより優れる点で、10.3±8°がより好ましく、10.3±6°がさらに好ましい。
また、第1光学異方性層12bの第2光学異方性層14b側の表面122bでの面内遅相軸と、第2光学異方性層14bの面内遅相軸とのなす角度は、13.6±10°であることが好ましく、本発明の効果がより優れる点で、13.6±8°がより好ましく、13.6±6°がさらに好ましい。
なお、第1光学異方性層12bと第2光学異方性層14bとの間には上述した配向膜が配置されていてもよいが、上記位相差板10aの場合と同様に、図2に示すように、第1光学異方性層12bと第2光学異方性層14bとが隣接し、第1光学異方性層12bと第2光学異方性層14bとの間に、実質的に配向膜を有さないことが好ましい。
なお、第1光学異方性層12bおよび第2光学異方性層14bを構成する材料は、それぞれ上述した第1光学異方性層12aおよび第2光学異方性層14aを構成する材料が例示される。
また、第1光学異方性層12bおよび第2光学異方性層14bの製造方法は特に制限されず、上述した第1光学異方性層12aおよび第2光学異方性層14aの製造方法が例示される。
<円偏光板>
本発明の円偏光板は、上述した位相差板(第1の実施態様および第2の実施態様)と偏光膜とを少なくとも備える。また、必要に応じて、透明支持体を含んでいてもよい。
上記構成を有する本発明の円偏光板は、液晶表示装置(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)や陰極管表示装置(CRT)のような画像表示装置の反射防止用途に好適に用いられ、表示光のコントラスト比を向上させるためのものである。
例えば、有機EL表示装置の光取り出し面側に本発明の円偏光板を用いた態様が挙げられる。この場合、外光は偏光膜によって直線偏光となり、次に位相差板を通過することで、円偏光となる。これが金属電極にて反射された際に円偏光状態が反転し、再び位相差板を通過した際に、入射時から90°傾いた直線偏光となり、偏光膜に到達して吸収される。結果として、外光の影響を抑制することができる。
まず、円偏光板で使用される部材(偏光膜)について詳述し、その後、円偏光板の具体的な態様について詳述する。
[偏光膜]
偏光膜(偏光子層)は、自然光を特定の直線偏光に変換する機能を有する部材であればよく、吸収型偏光子を利用することができる。
偏光膜の種類は特に制限はなく、通常用いられている偏光膜を利用することができ、例えば、ヨウ素系偏光膜、二色性染料を利用した染料系偏光膜、およびポリエン系偏光膜のいずれも用いることができる。ヨウ素系偏光膜、および染料系偏光膜は、一般に、ポリビニルアルコールにヨウ素または二色性染料を吸着させ、延伸することで作製される。
なお、偏光膜は、その両面に保護フィルムが貼合された偏光板として用いられることが一般的である。
円偏光板の製造方法は特に制限されないが、例えば、上記位相差板と偏光膜とが、それぞれ長尺の状態で連続的に積層される工程を含むことが好ましい。長尺の偏光板は、用いられる画像表示装置の画面の大きさに合わせて裁断される。
以下に、円偏光板の具体的態様について詳述する。
(第1の実施形態)
円偏光板の第1の実施形態としては、図3に示すように、偏光膜18と、第1光学異方性層12aと、第2光学異方性層14aとをこの順で有する円偏光板100aが挙げられる。
円偏光板100aにおいて、偏光膜18の吸収軸と、第2光学異方性層14aの面内遅相軸との関係は、以下の(X)または(Y)の要件を満たす。
(X)偏光膜18の吸収軸と第2光学異方性層14aの面内遅相軸とが平行である。
(Y)偏光膜18の吸収軸と第2光学異方性層14aの面内遅相軸とが直交する。
上記(X)で表される実施態様における偏光膜18の吸収軸と、第1光学異方性層12aの面内遅相軸と、第2光学異方性層14aの面内遅相軸との関係に関して、図4を用いてより詳細に説明する。
図4(A)においては、(X)の要件を満たす円偏光板100aの斜視図を示す。図4(A)中の偏光膜18中の矢印は吸収軸を、第1光学異方性層12aおよび第2光学異方性層14a中の矢印はそれぞれの層中の面内遅相軸を表す。また、図4(B)においては、図4(A)の白抜きの矢印から観察した際の、偏光膜18の吸収軸と、第1光学異方性層12aの面内遅相軸と、第2光学異方性層14aの面内遅相軸との角度の関係を示す。
なお、図4(B)においては、図4(A)の白抜きの矢印から観察した際、面内遅相軸の回転角度は、第2光学異方性層14aの面内遅相軸を基準(0°)に反時計回り方向に正、時計回りに負の角度値をもって表す。また、捩れ方向は、図4(A)の白抜きの矢印から観察し、第1光学異方性層12a中の手前側(偏光膜18側)の表面での面内遅相軸を基準に右捩れ(時計回り)か、左捩れ(反時計回り)を判断する。後述する、図5においても同様の基準で判断する。
図4においては、偏光膜18の吸収軸と、第2光学異方性層14aの面内遅相軸とは、平行である。平行の定義は上述の通りである。なお、第2光学異方性層14aではホモジニアス配向した液晶化合物が含まれ、第2光学異方性層14aの表面141aでの面内遅相軸と、第2光学異方性層14aの表面142aでの面内遅相軸とは、平行にある。
図4においては、第2光学異方性層14aの面内遅相軸と第1光学異方性層12aの偏光膜18側の表面121aにおける面内遅相軸とのなす角θ1Aは、8.0°である。つまり、第1光学異方性層12aの表面121aにおける面内遅相軸は、第2光学異方性層14aの面内遅相軸に対して、−8.0°(時計回りに8.0°)回転している。なお、図4においては、第1光学異方性層12aの表面121aにおける面内遅相軸が−8.0°の位置にある態様を示すが、この態様に限定されず、−8.0±10°の範囲にあることが好ましい。
第1光学異方性層12aには、上述したように、厚み方向を螺旋軸とする捩れ配向した液晶化合物が含まれる。そのため、図4(A)に示すように、第1光学異方性層12aの偏光膜18側の表面121aでの面内遅相軸と、第1光学異方性層12aの第2光学異方性層14a側の表面122aでの面内遅相軸とは、上述した捩れ角(なお、図4においては、28.6°)をなす。つまり、第1光学異方性層12aの面内遅相軸は、−28.6°(時計回りに28.6°)回転する。従って、第2光学異方性層14aの面内遅相軸と第1光学異方性層12aの表面122aでの面内遅相軸とのなす角θ1Bは、33.6°となる。
なお、図4においては、第1光学異方性層12aの表面122aでの面内遅相軸が第1光学異方性層12aの表面121aでの面内遅相軸に対して−28.6°回転した態様を示すが、この態様に限定されず、その回転角度は−28.6±10°の範囲であればよい。
また、図4においては、第1光学異方性層12aの表面122aでの面内遅相軸が−33.6°の位置にある態様を示すが、この態様に限定されず、−33.6±10°の範囲にあればよい。
上述したように、図4(A)の態様では、第2光学異方性層14aの面内遅相軸を基準に、第1光学異方性層12aの第2光学異方性層14a側の表面122aにおける面内遅相軸が−33.6°の位置にあり、第1光学異方性層12a中の液晶化合物の捩れ方向は時計回り(右捩れ)を示す。
図4(A)においては、液晶化合物の捩れ方向が時計回りの態様について詳述したが、所定の角度の関係を満たせば、反時計回りの態様であってもよい。より具体的には、第2光学異方性層14aの面内遅相軸を基準に、第1光学異方性層12aの第2光学異方性層14a側の表面122aにおける面内遅相軸が33.6°の位置にあり、第1光学異方性層12a中の液晶化合物の捩れ方向は反時計回り(左捩れ)である態様であってもよい。
これらの態様をまとめると、偏光膜18から円偏光板用位相差板10aを観察し、反時計まわりを正の角度値で表す場合、第2光学異方性層14aの面内遅相軸を基準(0°)として、第1光学異方性層12aの第2光学異方性層14a側の表面122aにおける面内遅相軸が33.6±10°の範囲にあり、かつ、第1光学異方性層12a中の液晶化合物の捩れ方向が反時計回りである(要件(A))か、または、第1光学異方性層12aの第2光学異方性層14a側の表面122aにおける面内遅相軸が−33.6±10°の範囲にあり、かつ、第1光学異方性層12a中の液晶化合物の捩れ方向が時計回りであればよい(要件B)。
なお、上記要件(E)および(F)に示す第1光学異方性層12aから円偏光板用位相差板を観察する方向は、図4(A)に示す矢印の方向と同じであり、その規定も要件(A)および(B)とそれぞれ同じである。
次に、上記(Y)で表される実施態様における偏光膜18の吸収軸と、第1光学異方性層12aの面内遅相軸と、第2光学異方性層14aの面内遅相軸との関係に関して、図5を用いてより詳細に説明する。
図5(A)においては、(Y)の要件を満たす円偏光板100aの斜視図を示す。図5(A)中の偏光膜18中の矢印は吸収軸を、第1光学異方性層12aおよび第2光学異方性層14a中の矢印はそれぞれの層中の面内遅相軸を表す。また、図5(B)においては、図5(A)の白抜きの矢印から観察した際の、偏光膜18の吸収軸と、第1光学異方性層12aの面内遅相軸と、第2光学異方性層14aの面内遅相軸との角度の関係を示す。
なお、図5(B)においては、図5(A)の白抜きの矢印から観察した際、面内遅相軸の回転角度は、偏光膜18の吸収軸を基準に反時計回り方向に正、時計回りに負の角度値をもって表す。
図5に示す態様は、偏光膜18の吸収軸が図4中の偏光膜18の吸収軸と90°異なる点を除いて、図4に示す態様と同一の構成を有する。つまり、偏光膜18の吸収軸と第2光学異方性層の面内遅相軸とが直交している点を除いて、上記図4と同一の構成を有しており、第1光学異方性層12a中の面内遅相軸と第2光学異方性層14a中の面内遅相軸との関係は上述の通りである。なお、直交の定義は、上述の通りである。
図3中の円偏光板100aにおいて、第1光学異方性層12aがディスコティック液晶化合物を含有する場合、第2光学異方性層14aのRth(550)は、円偏光板を表示装置に貼り合わせた際の正面方向と斜め方向との視認性の差がより少ない点で、30nm〜50nmであることが好ましく、35nm〜45nmであることがより好ましい。
図3中の円偏光板100aにおいて、第1光学異方性層12aが棒状液晶化合物を含有する場合、第2光学異方性層14aのRth(550)は、円偏光板を表示装置に貼り合わせた際の正面方向と斜め方向との視認性の差がより少ない点で、−110nm〜−90nmであることが好ましく、−105nm〜−95nmであることがより好ましい。
(第2の実施形態)
円偏光板の第2の実施形態としては、図6に示すように、偏光膜18と、第1光学異方性層12bと、第2光学異方性層14bとをこの順で有する円偏光板100bが挙げられる。
円偏光板100bにおいて、偏光膜18の吸収軸と、第2光学異方性層14bの面内遅相軸との関係は、以下の(Z)または(W)の要件を満たす。
(Z)偏光膜18の吸収軸と第2光学異方性層14bの面内遅相軸とが平行である。
(W)偏光膜18の吸収軸と第2光学異方性層14bの面内遅相軸とが直交する。
上記(Z)で表される実施態様における偏光膜18の吸収軸と、第1光学異方性層12bの面内遅相軸と、第2光学異方性層14bの面内遅相軸との関係に関して、図7を用いてより詳細に説明する。
図7(A)においては、(Z)の要件を満たす円偏光板100bの斜視図を示す。図7(A)中の偏光膜18中の矢印は吸収軸を、第1光学異方性層12bおよび第2光学異方性層14b中の矢印はそれぞれの層中の面内遅相軸を表す。また、図7(B)においては、図7(A)の白抜きの矢印から観察した際の、偏光膜18の吸収軸と、第1光学異方性層12bの面内遅相軸と、第2光学異方性層14bの面内遅相軸との角度の関係を示す。
なお、図7(B)においては、図7(A)の白抜きの矢印から観察した際、面内遅相軸の回転角度は、第2光学異方性層14bの面内遅相軸を基準(0°)に反時計回り方向に正、時計回りに負の角度値をもって表す。また、捩れ方向は、図7(A)の白抜きの矢印から観察し、第1光学異方性層12b中の手前側(偏光膜18側)の表面での面内遅相軸を基準に右捩れか、左捩れを判断する。後述する、図8においても同様の基準で判断する。
図7においては、偏光膜18の吸収軸と、第2光学異方性層14bの面内遅相軸(表面141bおよび表面142bにおける面内遅速軸)とは、平行である。平行の定義は上述の通りである。
図7においては、第2光学異方性層14bの面内遅相軸と第1光学異方性層12bの偏光膜18側の表面121bにおける面内遅相軸とのなす角θ1Aは、10.3°である。つまり、第1光学異方性層12bの表面121bにおける面内遅相軸は、第2光学異方性層14bの面内遅相軸に対して、10.3°(反時計回りに10.3°)回転している。なお、図7においては、第1光学異方性層12bの表面121bにおける面内遅相軸が10.3°の位置にある態様を示すが、この態様に限定されず、10.3±10°の範囲にあることが好ましい。
第1光学異方性層12bには、上述したように、厚み方向を螺旋軸とする捩れ配向した液晶化合物が含まれる。そのため、図7(A)に示すように、第1光学異方性層12bの偏光膜18側の表面121bでの面内遅相軸と、第1光学異方性層12bの第2光学異方性層14b側の表面122bでの面内遅相軸とは、上述した捩れ角(なお、図7においては、23.9°)をなす。つまり、第1光学異方性層12bの面内遅相軸は、−23.9°(時計回りに23.9°)回転する。従って、第2光学異方性層14bの面内遅相軸と第1光学異方性層12bの表面122bでの面内遅相軸とのなす角θ1Bは、13.6°となる。
なお、図7においては、第1光学異方性層12bの表面122bでの面内遅相軸が第1光学異方性層12bの表面121bでの面内遅相軸に対して−23.9°回転した態様を示すが、この態様に限定されず、その回転角度は−23.9±10°の範囲であればよい。
また、図7においては、第1光学異方性層12bの表面122bでの面内遅相軸が−13.6°の位置にある態様を示すが、この態様に限定されず、−13.6±10°の範囲にあればよい。
上述したように、図7(A)の態様では、第2光学異方性層14bの面内遅相軸を基準に、第1光学異方性層12bの第2光学異方性層14b側の表面122bにおける面内遅相軸が−13.6°の位置にあり、第1光学異方性層12b中の液晶化合物の捩れ方向は時計回り(右捩れ)を示す。
図7(A)においては、液晶化合物の捩れ方向が時計回りの態様について詳述したが、所定の角度の関係を満たせば、反時計回りの態様であってもよい。より具体的には、第2光学異方性層14bの面内遅相軸を基準に、第1光学異方性層12bの第2光学異方性層14b側の表面122bにおける面内遅相軸が13.6°の位置にあり、第1光学異方性層12b中の液晶化合物の捩れ方向は反時計回り(左捩れ)である態様であってもよい。
これらの態様をまとめると、偏光膜18から円偏光板用位相差板10bを観察し、反時計まわりを正の角度値で表す場合、第2光学異方性層14bの面内遅相軸を基準(0°)として、第1光学異方性層12bの第2光学異方性層14b側の表面122bにおける面内遅相軸が13.6±10°の範囲にあり、かつ、第1光学異方性層12a中の液晶化合物の捩れ方向が反時計回りである(要件(C))か、または、第1光学異方性層12bの第2光学異方性層14b側の表面122bにおける面内遅相軸が−13.6±10°の範囲にあり、かつ、第1光学異方性層12b中の液晶化合物の捩れ方向が時計回りであればよい(要件(D))。
なお、上記要件(G)および(H)に示す第1光学異方性層12bから円偏光板用位相差板を観察する方向は、図7(A)に示す矢印の方向と同じであり、その規定も要件(C)および(D)とそれぞれ同じである。
次に、上記(W)で表される実施態様における偏光膜18の吸収軸と、第1光学異方性層12bの面内遅相軸と、第2光学異方性層14bの面内遅相軸との関係に関して、図8を用いてより詳細に説明する。
図8(A)においては、(W)の要件を満たす円偏光板100bの斜視図を示す。図8(A)中の偏光膜18中の矢印は吸収軸を、第1光学異方性層12bおよび第2光学異方性層14b中の矢印はそれぞれの層中の面内遅相軸を表す。また、図8(B)においては、図8(A)の白抜きの矢印から観察した際の、偏光膜18の吸収軸と、第1光学異方性層12bの面内遅相軸と、第2光学異方性層14bの面内遅相軸との角度の関係を示す。
なお、図8(B)においては、図8(A)の白抜きの矢印から観察した際、面内遅相軸の回転角度は、偏光膜18の吸収軸を基準に反時計回り方向に正、時計回りに負の角度値をもって表す。
図8に示す態様は、偏光膜18の吸収軸が図7中の偏光膜18の吸収軸と90°異なる点を除いて、図7に示す態様と同一の構成を有する。つまり、偏光膜18の吸収軸と第2光学異方性層14bの面内遅相軸とが直交している点を除いて、上記図7と同一の構成を有しており、第1光学異方性層12b中の面内遅相軸と第2光学異方性層14b中の面内遅相軸との関係は上述の通りである。なお、直交の定義は、上述の通りである。
図6中の円偏光板100bにおいて、第1光学異方性層12bがディスコティック液晶化合物を含有する場合、第2光学異方性層14bのRth(550)は、円偏光板を表示装置に貼り合わせた際の正面方向と斜め方向との視認性の差がより少ない点で、70nm〜90nmであることが好ましく、75nm〜85nmであることがより好ましい。
図6中の円偏光板100bにおいて、第1光学異方性層12bが棒状液晶化合物を含有する場合、第2光学異方性層14bのRth(550)は、円偏光板を表示装置に貼り合わせた際の正面方向と斜め方向との視認性の差がより少ない点で、−50nm〜−30nmであることが好ましく、−45nm〜−35nmであることがより好ましい。
<有機EL(エレクトロルミネッセンス)表示装置>
本発明の有機EL表示装置は、上述した位相差板(または円偏光板)を有する。通常、円偏光板は、有機EL表示装置の有機ELパネル上に設けられる。より具体的には、図9(A)に示すように、有機EL表示装置200は、少なくとも、有機ELパネル20と、位相差板10aまたは10bと、偏光膜18とを有する。
なお、有機EL表示装置は図9(A)の態様に限定されず、図9(B)に示すように、有機EL表示装置210は、偏光膜18上にさらに保護膜22を有していてもよい。
有機ELパネルは、陽極、陰極の一対の電極間に発光層もしくは発光層を含む複数の有機化合物薄膜を形成した部材であり、発光層のほか正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層、電子輸送層、保護層などを有してもよく、またこれらの各層はそれぞれ他の機能を備えたものであってもよい。各層の形成にはそれぞれ種々の材料を用いることができる。
陽極は正孔注入層、正孔輸送層、発光層などに正孔を供給するものであり、金属、合金、金属酸化物、電気伝導性化合物、またはこれらの混合物などを用いることができ、好ましくは仕事関数が4eV以上の材料である。具体例としては酸化スズ、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウムスズ(ITO)等の導電性金属酸化物、あるいは金、銀、クロム、ニッケル等の金属、さらにこれらの金属と導電性金属酸化物との混合物または積層物、ヨウ化銅、硫化銅などの無機導電性物質、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロールなどの有機導電性材料、およびこれらとITOとの積層物などが挙げられ、好ましくは、導電性金属酸化物であり、特に、生産性、高導電性、透明性等の点からITOが好ましい。陽極の膜厚は材料により適宜選択可能であるが、通常10nm〜5μmの範囲のものが好ましく、より好ましくは50nm〜1μmであり、さらに好ましくは100nm〜500nmである。
以下に実施例と比較例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
<第2光学異方性層(以後、単に支持体とも称する)の準備>
(支持体1の作製)
下記に記載の組成物をミキシングタンクに投入し、加熱しながら攪拌して各成分を溶解し、セルロースアシレート溶液を調製した。
==================================
メチレンクロライド 288質量部
メタノール 58質量部
トリフェニルホスフェート 3.4質量部
ビフェニルジフェニルホスフェート 1.7質量部
セルロースアシレート
(置換基比率:アセチル基/フェニルアシル基/水酸基=0.4/1.1/1.5)
43.4質量部
レタデーション剤A 2.4質量部
二酸化ケイ素微粒子 0.12質量部
==================================
このようにして得られたセルロースアシレート溶液を、2.5μmの濾紙にて濾過してセルロースアシレート溶液を得た。得られたドープを30℃に加温し、バンド流延機を用いて流延した。バンド上での膜面温度が40℃となってから、60℃の温風で1分間乾燥し、フィルムをバンドから剥ぎ取った。
剥ぎ取ったフィルムの端部をテンターのクリップで挟み、幅方向に延伸した。テンターゾーンの給気温度は140℃とし、1.20倍の延伸倍率で延伸処理を行なった。
延伸処理したフィルムをテンターから離脱し、端部を切り取ったあと、所定の光学性能を実現するように140℃で乾燥処理を行ない、支持体1を作製した。膜の厚さは80μmであった。
(支持体2の作製)
下記に記載の組成物をミキシングタンクに投入し、加熱しながら攪拌して各成分を溶解し、セルロースアシレート溶液を調製した。
==================================
メチレンクロライド 319質量部
メタノール 89質量部
トリフェニルホスフェート 3.4質量部
ビフェニルジフェニルホスフェート 1.7質量部
セルロースアシレート
(置換基比率:アセチル基/フェニルアシル基/水酸基=0.4/1.1/1.5)
43.4質量部
レタデーション剤A 7.8質量部
二酸化ケイ素微粒子 0.12質量部
==================================
1.20倍の延伸倍率で延伸処理の延伸倍率を1.16倍にし、乾燥処理を135℃で行なった以外は、支持体1と同様な方法で支持体2を作製した。膜の厚さは60μmであった。
(支持体3の作製)
下記に記載の組成物をミキシングタンクに投入し、加熱しながら攪拌して各成分を溶解し、セルロースアシレート溶液を調製した。
==================================
メチレンクロライド 324質量部
メタノール 94質量部
トリフェニルホスフェート 3.4質量部
ビフェニルジフェニルホスフェート 1.7質量部
セルロースアシレート
(置換基比率:アセチル基/フェニルアシル基/水酸基=2.5/0.3/0.2)
43.4質量部
レタデーション剤A 8.7質量部
二酸化ケイ素微粒子 0.12質量部
==================================
1.20倍の延伸倍率で延伸処理の延伸倍率を1.23倍にし、乾燥処理を135℃で行なった以外は、支持体1と同様な方法で支持体3を作製した。膜の厚さは50μmであった。
(支持体4の作製)
ポリカーボネートのペレットをメチレンクロライドに溶解し、金属製のバンド上に流延し、続いて乾燥することにより厚さ80μmのポリカーボネートフィルムを得た。ポリカーボネートフィルムを170℃の温度条件で長手方向に4.0%、幅方向にテンター延伸機を用いて1.0%の二軸延伸を行い厚さ75μmの支持体4を得た。
支持体1〜4の光学特性を表1に示す。
なお、支持体1〜4においては、その長手方向と平行に面内遅相軸がある。
<実施例1>
(アルカリ鹸化処理)
支持体3を温度60℃の誘電式加熱ロールを通過させ、フィルム表面温度を40℃に昇温した後に、フィルムのバンド面に下記に示す組成のアルカリ溶液を、バーコーターを用いて塗布量14ml/m2で塗布し、110℃に加熱した(株)ノリタケカンパニーリミテド製のスチーム式遠赤外ヒーターの下に、10秒間搬送した。続いて、同じくバーコーターを用いて、純水を3ml/m2塗布した。次いで、ファウンテンコーターによる水洗とエアナイフによる水切りを3回繰り返した後に、70℃の乾燥ゾーンに10秒間搬送して乾燥し、アルカリ鹸化処理したセルロースアシレートフィルムを作製した。
(アルカリ溶液組成)
──────────────────────────────────
アルカリ溶液組成(質量部)
──────────────────────────────────
水酸化カリウム 4.7質量部
水 15.8質量部
イソプロパノール 63.7質量部
界面活性剤
SF−1:C1429O(CH2CH2O)20H 1.0質量部
プロピレングリコール 14.8質量部
──────────────────────────────────
(配向膜の形成)
上記のように鹸化処理した長尺状のセルロースアシレートフィルムに、下記の組成の配向膜塗布液を#8のワイヤーバーで連続的に塗布した。100℃の温風で2分間乾燥し、厚み0.6μmの配向膜を得た。
なお、変性ポリビニルアルコールは、固形分濃度が4wt%となるように配向膜塗布液中に加えた。
配向膜塗布液の組成
――――――――――――――――――――――――――――――――――
下記の変性ポリビニルアルコール
水 70質量部
メタノール 30質量部
――――――――――――――――――――――――――――――――――
(第1光学異方性層の形成)
上記作製した配向膜に連続的にラビング処理を施した。このとき、長尺状のフィルムの長手方向と搬送方向は平行であり、フィルム長手方向に対するラビング方向が−36.6°になるように調節した。
なお、ラビング方向の角度は、後述する光学異方性層が積層される面側から支持体を観察して、支持体の長手方向を基準の0°とし、反時計回り方向に正、時計回りに負の角度値をもって表してある。
次に、表2に示すディスコティック液晶化合物を含む塗布液(DLC(1))を上記作製した配向膜上に#4のワイヤーバーで塗布した。フィルムの搬送速度(V)は5m/minとした。塗布液の溶媒の乾燥およびディスコティック液晶化合物の配向熟成のために、110℃の温風で2分間加熱した。続いて、窒素環境下にて、80℃にてUV照射(500mJ/cm2)を行い、液晶化合物の配向を固定化した。第1光学異方性層の厚さは、1.25μmであった。また、550nmにおけるΔndは286nmであった。
なお、第1光学異方性層中のディスコティック液晶化合物の捩れ角は28.6°であり、ディスコティック液晶化合物は右回りに捩れ構造を形成した。
また、ここでディスコティック液晶化合物の捩れ構造は、第1光学異方性層側から第2光学異方性層を観察して、第1光学異方性層の第2光学異方性層側とは反対側の表面の面内遅相軸を基準に、面内遅相軸が右回りか左回りかを判断した。
(偏光膜の作製)
厚さ80μmのポリビニルアルコール(PVA)フィルムを、ヨウ素濃度0.05質量%のヨウ素水溶液中に30℃で60秒浸漬して染色し、次いでホウ酸濃度4質量%濃度のホウ酸水溶液中に60秒浸漬している間に元の長さの5倍に縦延伸した後、50℃で4分間乾燥させて、厚さ20μmの偏光膜を得た。
(偏光膜保護フィルムの作製)
市販のセルロースアシレート系フィルム「TD80UL」(富士フイルム社製)を準備し、1.5モル/リットルで55℃の水酸化ナトリウム水溶液中に浸漬した後、水で十分に水酸化ナトリウムを洗い流した。その後、0.005モル/リットルで35℃の希硫酸水溶液に1分間浸漬した後、水に浸漬し希硫酸水溶液を十分に洗い流した。最後に試料を120℃で十分に乾燥させた。
(円偏光板の作製)
上記で作製された第2光学異方性層と第1光学異方性層とを備える位相差板の第1光学異方性層の露出表面上に、前述の偏光膜および前述の偏光膜保護フィルムをポリビニルアルコール系接着剤を用いて連続的に貼り合せ、長尺状の円偏光板(P−1)を作製した。つまり、円偏光板(P−1)は、偏光膜保護フィルム、偏光膜、第1光学異方性層、第2光学異方性層をこの順で有する。
なお、偏光膜の吸収軸は、第2光学異方性層の面内遅相軸と平行であり、第2光学異方性層の面内遅相軸を基準(0°)とすると、第1光学異方性層の偏光膜側の表面における面内遅相軸は−8.0°の位置にあり、第1光学異方性層の第2光学異方性層側の表面における面内遅相軸は−33.6°の位置にあった。また、第1光学異方性層中の液晶化合物の捩れ方向は時計回りであった。
なお、上記面内遅相軸の回転角度は、偏光膜側から位相差板を観察して、第2光学異方性層の面内遅相軸を基準(0°)とし、反時計回り方向に正、時計回りに負の角度値をもって表してある。
<実施例2>
支持体3の代わりに支持体1を使用し、DLC(1)の代わりにRLC(1)を使用した以外は、実施例1と同様の手順に従って円偏光板(P−2)を製造した。
なお、円偏光板(P−2)での偏光膜の吸収軸と、第1光学異方性層および第2光学異方性層の面内遅相軸とのなす角度の関係は、円偏光板(P−1)と同様であった。
<実施例3>
支持体3の代わりに支持体4を使用し、アルカリ鹸化処理の代わりにプラズマ表面処理を行い、配向膜のラビング方向を−36.6°から−13.6°になるように調節し、DLC(1)の代わりにDLC(2)を使用し、偏光膜の吸収軸と第2光学異方性層の面内遅相軸とを直交にした以外は、実施例1と同様の手順に従って円偏光板(P−3)を製造した。
なお、偏光膜の吸収軸は、第2光学異方性層の面内遅相軸と直交であり、第2光学異方性層の面内遅相軸を基準(0°)とすると、第1光学異方性層の偏光膜側の表面における面内遅相軸は10.3°の位置にあり、第1光学異方性層の第2光学異方性層側の表面における面内遅相軸は−13.6°の位置にあった。第1光学異方性層中の液晶化合物の捩れ方向は時計回りであった。
<実施例4>
支持体4の代わりに支持体2を使用し、DLC(2)の代わりにRLC(2)を使用した以外は、実施例3と同様の手順に従って円偏光板(P−4)を製造した。
なお、円偏光板(P−4)での偏光膜の吸収軸と、第1光学異方性層および第2光学異方性層の面内遅相軸とのなす角度の関係は、円偏光板(P−3)と同様であった。
以下の表2に、上記実施例1〜4で使用したDLC(1)〜(2)、および、RLC(1)〜(2)の組成を示す。
なお、DLC(1)〜(2)、または、RLC(1)〜(2)のいずれかを用いて光学異方性層を作製する場合、配向温度、配向時間、重合温度などは、表2の条件に従った。
なお、上述した実施例1〜2における偏光膜の吸収軸と第1光学異方性層および第2光学異方性層のそれぞれの面内遅相軸との関係は、上述した図4の態様に該当する。
また、上述した実施例3〜4における偏光膜の吸収軸と第1光学異方性層および第2光学異方性層のそれぞれの面内遅相軸との関係は、上述した図8の態様に該当する。
また、上記実施例の結果を以下にまとめて示す。
なお、実施例1〜4における第1光学異方性層および第2光学異方性層のΔndおよびレタデーション(Re(550))、偏光膜の吸収軸との角度はAxometrics社のAxoscanを用いて測定を行った。
また、表3中のラビング方向の角度は、第1光学異方性層が積層される面側(偏光膜側)から第2光学異方性層を観察して、第2光学異方性層の面内遅相軸を基準の0°とし、反時計回り方向に正、時計回りに負の角度値をもって表してある。
なお、実施例1および2では、第2光学異方性層の面内遅相軸を基準(0°)として、第1光学異方性層の第2光学異方性層側の表面における面内遅相軸が−33.6°の位置にあり、かつ、第1光学異方性層の捩れ方向が時計回りであり、上記要件(B)および要件(F)に該当する。
また、実施例3および4では、第2光学異方性層の面内遅相軸を基準(0°)として、第1光学異方性層の第2光学異方性層側の表面における面内遅相軸が−13.6°の位置にあり、かつ、第1光学異方性層の捩れ方向が時計回りであり、上記要件(D)および(H)に該当する。
<比較例1および2>
重量平均分子量10万のポリカーボネートを塩化メチレンに溶解して、18質量%溶液を得た。この溶液をガラス板上に、乾燥膜厚が80μmになるように流涎し、室温で30分乾燥後、70℃で1時間乾燥した。このポリカーボネートフィルムをガラス板から剥離して、10cm×20cmのサイズに裁断し、160℃で長手方向に4%延伸し位相差板であるλ/4板を得た。また160℃で8%延伸する以外は同様の手順で位相差板であるλ/2板を得た。それぞれの面内遅相軸はフィルムの長手方向に平行であり、波長550nmでの位相差はλ/4板が137.5nm、λ/2板が275nmであった。
上記で作製されたλ/4板位相差板上に、前述の偏光膜および前述の偏光膜保護フィルムを位相差板の面内遅相軸と偏光膜の吸収軸の交差角度が45度になるようにポリビニルアルコール系接着剤を用いて貼り合せ、円偏光板(比較例1)を作製した。つまり、円偏光板は、偏光膜保護フィルム、偏光膜、λ/4板をこの順で有する。
また、上記で作製されたλ/4板上にλ/2板を粘着剤を用いて、各々の面内遅相軸が60度で交差するように貼り合わせた。さらにλ/2板位相差板上に、前述の偏光膜および前述の偏光膜保護フィルムをλ/2板位相差板の面内遅相軸と偏光膜の吸収軸の交差角度が15度になるようにポリビニルアルコール系接着剤を用いて貼り合せ、円偏光板(比較例2)を作製した。つまり、円偏光板(比較例2)は、偏光膜保護フィルム、偏光膜、λ/2板、λ/4板をこの順で有する。
なお、偏光膜の吸収軸とλ/2板の面内遅相軸とのなす角度が15°で、偏光膜の吸収軸とλ/4板の面内遅相軸とのなす角度は75°であった。
<有機EL素子への実装および表示性能の評価>
(表示装置への実装)
有機ELパネル搭載のSAMSUNG社製GALAXY SIIを分解し、円偏光板を剥離して、そこに実施例1〜4および比較例1,2で作製した円偏光板を、偏光膜保護フィルムが外側に配置されるように、表示装置に貼り合せた。
(表示性能の評価)
(色味づき評価)
作製した有機EL表示装置について、黒色の色味づきを評価した。表示装置に黒表示をして、正面より観察し、下記の基準で評価した。結果は表4にまとめて示す。
4:色味づきが全く視認されない。(許容)
3:色味づきが視認されるものの、ごくわずか。(許容)
2:色味づきがやや視認され、反射光もややあり、許容できない。
1:色味づきが視認され、反射光も多く、許容できない。
(視認性)
作製した有機EL表示装置について、明光下にて視認性および表示品位を評価した。表示装置に白表示、黒表示、画像表示をして、正面および極角45度から蛍光灯を映し込んだときの反射光を観察した。正面と比較して、極角45度の表示品位を下記の基準で評価した。結果は表4にまとめて示す。
4:色味付きが全く視認されない。(許容)
3:色味差が視認されるものの、ごくわずか。(許容)
2:色味差が視認されるが反射光は小さく、使用上問題はない。(許容)
1:色味差が視認され、反射光も多く、許容できない。
上記表4に示すように、本願発明の位相差板を使用すると、色味づきが抑制されることが確認された。
なお、λ/4板を用いた比較例1、λ/4板とλ/2板とを用いた比較例2では、色づき評価が劣っていた。
また、上記実施例1〜2においては、偏光膜の吸収軸と第2光学異方性層の面内遅相軸とが平行になるように偏光膜を位相差板に貼り合せたが、偏光膜の吸収軸と第2光学異方性層の面内遅相軸とのなす角度が90°となるように偏光膜を位相差板に貼り合せた場合にも、実施例1〜2と同様に、色味づきの評価および視認性の評価が「4」であった。
上記のような偏光膜の吸収軸と第2光学異方性層の面内遅相軸とのなす角度が90°となる場合、偏光膜の吸収軸と第2光学異方性層の面内遅相軸とのなす角度の関係は、上述した(Y)の関係を満たす。つまり、偏光膜の吸収軸と第2光学異方性層の面内遅相軸とのなす角度が90°となるように偏光膜を位相差板に貼り合せた態様は、上述した図5の態様に該当する。
さらに、上記実施例3〜4においては、偏光膜の吸収軸と第2光学異方性層の面内遅相軸とが直交になるように偏光膜を位相差板に貼り合せたが、偏光膜の吸収軸と第2光学異方性層の面内遅相軸とのなす角度が0°(平行)となるように偏光膜を位相差板に貼り合せた場合にも、実施例3〜4と同様に、色味づきの評価および視認性の評価が「4」であった。
上記のような偏光膜の吸収軸と第2光学異方性層の面内遅相軸とのなす角度が0°となる場合、偏光膜の吸収軸と第2光学異方性層の面内遅相軸とのなす角度の関係は、上述した(Z)の関係を満たす。つまり、偏光膜の吸収軸と第2光学異方性層の面内遅相軸とのなす角度が0°となるように偏光膜を位相差板に貼り合せた態様は、上述した図7の態様に該当する。
なお、上記実施例では、右捩れ構造を形成する液晶化合物を用いて第1光学異方性層を製造したが、左捩れ構造を形成する液晶化合物を用いた場合(上記要件(A)、(C)、(E)、(G)の場合)も、上述したように偏光膜の吸収軸、第1光学異方性層の面内遅相軸、および、第2光学異方性層の面内遅相軸との関係を調整することにより、所望の特性を示す円偏光板を形成することができた。
10a,10b 位相差板
12a,12b 第1光学異方性層
14a,14b 第2光学異方性層
18 偏光膜
20 表示ELパネル
22 保護膜
100a,100b 円偏光板
200,210 有機EL表示装置

Claims (7)

  1. 偏光膜と、第1光学異方性層と、第2光学異方性層とをこの順で有する円偏光板であって、
    前記第1光学異方性層は、厚み方向を螺旋軸とする捩れ配向した液晶化合物を含み、
    前記第1光学異方性層中の前記液晶化合物の捩れ角が28.6±10°であり、
    前記偏光膜の吸収軸と前記第2光学異方性層の面内遅相軸とが平行または直交し、
    波長550nmで測定した前記第1光学異方性層の屈折率異方性Δnと前記第1光学異方性層の厚みdとの積Δndの値と、波長550nmで測定した前記第2光学異方性層のレタデーション値であるReB(550)とが、それぞれ下記式(1)および式(2)を満足し、
    かつ、要件(A)または(B)を満足する、円偏光板。
    式(1) 256nm≦Δnd≦316nm
    式(2) 67.5nm≦ReB(550)≦127.5nm
    要件(A):前記偏光膜側から前記円偏光板を観察した際に反時計まわりを正の角度値で表す場合、前記第2光学異方性層の面内遅相軸を基準(0°)として、前記第1光学異方性層の前記第2光学異方性層側の表面における面内遅相軸が33.6±10°の範囲にあり、かつ、前記第1光学異方性層中の前記液晶化合物の捩れ方向が反時計回りである。
    要件(B):前記偏光膜側から前記円偏光板を観察した際に反時計まわりを正の角度値で表す場合、前記第2光学異方性層の面内遅相軸を基準(0°)として、前記第1光学異方性層の前記第2光学異方性層側の表面における面内遅相軸が−33.6±10°の範囲にあり、かつ、前記第1光学異方性層中の前記液晶化合物の捩れ方向が時計回りである。
  2. 偏光膜と、第1光学異方性層と、第2光学異方性層とをこの順で有する円偏光板であって、
    前記第1光学異方性層は、厚み方向を螺旋軸とする捩れ配向した液晶化合物を含み、
    前記第1光学異方性層中の前記液晶化合物の捩れ角が23.9±10°であり、
    前記偏光膜の吸収軸と前記第2光学異方性層の面内遅相軸とが平行または直交し、
    波長550nmで測定した前記第1光学異方性層の屈折率異方性Δnと前記第1光学異方性層の厚みdとの積Δndの値と、波長550nmで測定した前記第2光学異方性層のレタデーション値であるReB(550)とが、それぞれ下記式(3)および式(4)を満足し、
    かつ、要件(C)または(D)を満足する、円偏光板。
    式(3) 241nm≦Δnd≦301nm
    式(4) 69.5nm≦ReB(550)≦129.5nm
    要件(C):前記偏光膜側から前記円偏光板を観察した際に反時計まわりを正の角度値で表す場合、前記第2光学異方性層の面内遅相軸を基準(0°)として、前記第1光学異方性層の前記第2光学異方性層側の表面における面内遅相軸が13.6±10°の範囲にあり、かつ、前記第1光学異方性層中の前記液晶化合物の捩れ方向が反時計回りである。
    要件(D):前記偏光膜側から前記円偏光板を観察した際に反時計まわりを正の角度値で表す場合、前記第2光学異方性層の面内遅相軸を基準(0°)として、前記第1光学異方性層の前記第2光学異方性層側の表面における面内遅相軸が−13.6±10°の範囲にあり、かつ、前記第1光学異方性層中の前記液晶化合物の捩れ方向が時計回りである。
  3. 前記液晶化合物が、ディスコティック液晶化合物または棒状液晶化合物である、請求項1または2に記載の円偏光板。
  4. 第1光学異方性層および第2光学異方性層を備える円偏光板用位相差板であって、
    前記第1光学異方性層は、厚み方向を螺旋軸とする捩れ配向した液晶化合物を含み、
    前記第1光学異方性層中の前記液晶化合物の捩れ角が28.6±10°であり、
    前記第1光学異方性層の前記第2光学異方性層側とは反対側の表面での面内遅相軸と、
    波長550nmで測定した前記第1光学異方性層の屈折率異方性Δnと前記第1光学異方性層の厚みdとの積Δndの値と、波長550nmで測定した前記第2光学異方性層のレタデーション値であるReB(550)とが、それぞれ下記式(1)および式(2)を満足し、
    かつ、要件(E)または(F)を満足する、円偏光板用位相差板。
    式(1) 256nm≦Δnd≦316nm
    式(2) 67.5nm≦ReB(550)≦127.5nm
    要件(E):前記第1光学異方性層側から前記円偏光板用位相差板を観察した際に反時計まわりを正の角度値で表す場合、前記第2光学異方性層の面内遅相軸を基準(0°)として、前記第1光学異方性層の前記第2光学異方性層側の表面における面内遅相軸が33.6±10°の範囲にあり、かつ、前記第1光学異方性層中の前記液晶化合物の捩れ方向が反時計回りである。
    要件(F):前記第1光学異方性層側から前記円偏光板用位相差板を観察した際に反時計まわりを正の角度値で表す場合、前記第2光学異方性層の面内遅相軸を基準(0°)として、前記第1光学異方性層の前記第2光学異方性層側の表面における面内遅相軸が−33.6±10°の範囲にあり、かつ、前記第1光学異方性層中の前記液晶化合物の捩れ方向が時計回りである。
  5. 第1光学異方性層および第2光学異方性層を備える円偏光板用位相差板であって、
    前記第1光学異方性層は、厚み方向を螺旋軸とする捩れ配向した液晶化合物を含み、
    前記第1光学異方性層中の前記液晶化合物の捩れ角が23.9±10°であり、
    波長550nmで測定した前記第1光学異方性層の屈折率異方性Δnと前記第1光学異方性層の厚みdとの積Δndの値と、波長550nmで測定した前記第2光学異方性層のレタデーション値であるReB(550)とが、それぞれ下記式(3)および式(4)を満足し、
    かつ、要件(G)または(H)を満足する、円偏光板用位相差板。
    式(3) 241nm≦Δnd≦301nm
    式(4) 69.5nm≦ReB(550)≦129.5nm
    要件(G):前記第1光学異方性層側から前記円偏光板用位相差板を観察した際に反時計まわりを正の角度値で表す場合、前記第2光学異方性層の面内遅相軸を基準(0°)として、前記第1光学異方性層の前記第2光学異方性層側の表面における面内遅相軸が13.6±10°の範囲にあり、かつ、前記第1光学異方性層中の前記液晶化合物の捩れ方向が反時計回りである。
    要件(H):前記第1光学異方性層側から前記円偏光板用位相差板を観察した際に反時計まわりを正の角度値で表す場合、前記第2光学異方性層の面内遅相軸を基準(0°)として、前記第1光学異方性層の前記第2光学異方性層側の表面における面内遅相軸が−13.6±10°の範囲にあり、かつ、前記第1光学異方性層中の前記液晶化合物の捩れ方向が時計回りである。
  6. 前記液晶化合物が、ディスコティック液晶化合物または棒状液晶化合物である、請求項4または5に記載の円偏光板用位相差板。
  7. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の円偏光板、または、請求項4〜6のいずれか1項に記載の円偏光板用位相差板を含む有機EL表示装置。
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