JP6259450B2 - 放電ランプ - Google Patents
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Description
ランプ点灯時に伝熱体が対流すると、電極内部の密閉空間内において激しい温度差が生じ、高温クリープ変形が生じる恐れがある。これを防止するため、密閉空間の中心、すなわち電極軸を通るように径方向に横断する板状の規制体を配置し、伝熱体が周方向に沿って回動することを防ぐ(特許文献2参照)。
したがって、伝熱体の対流を妨げることなく、熱輸送能力を高めることが必要とされる。
ランプ点灯時、密閉空間底面付近中央部で熱せられた伝熱体は、流路内を通って上昇する。そして、熱対流により、密閉空間上面付近の伝熱体は、その多くが密閉空間内側側面と整流体外表面との間に設けられた空間/隙間へ移動し、電極軸に沿って下降する。このような流れを形成することにより、径方向に沿った流れ発生を抑え、熱対流が促進される。
電極軸に沿った伝熱体の上昇流を促進させる構成として、例えば、整流体の密閉空間底面側開口部と密閉空間上面側開口部が、それぞれ、密閉空間の底面と上面を向くようにすることが可能である。また、密閉空間径方向からの流れを十分遮るため、整流体を中央部に配置することもできる。例えば、整流体の密閉空間底面側開口部が、密閉空間の電極軸に沿った中心よりも底面側に位置し、整流体の密閉空間上面側開口部が、密閉空間の電極軸に沿った中心よりも上面側に位置する整流体を構成する。
電極先端部を含めてその断面形状は電極軸に関して対称的であり、密閉空間も同軸的に配置可能である。電極先端部付近で伝熱体が最も熱せられることを考慮すれば、整流体を、密閉空間に対して同軸的に配置することも可能である。ここで同軸的とは、密閉空間の軸が、整流体の軸方向に垂直な断面の重心もしくはその付近を通る状態をいう。
熱対流が局所的に乱れるのを防ぐことを考慮し、流路を形成する内部空間領域とその外側の空間領域が、電極軸垂直断面に関して対称的であるのが望ましく、整流体外表面と密閉空間の側面との径方向に沿った距離が、周方向全体に渡って等しくするのがよい。例えば、円筒状の内部空間にし、断面円形状の整流体を同軸配置することが可能である。
また、電極軸に関して整流体を対称的位置に配置し、熱対流を円滑化させることも可能である。たとえば、内部空間の電極軸方向の中心位置に、整流体の電極軸方向に沿った中心位置がくるように整流体を配置することで、密閉空間底面側開口部と密閉空間の底面との電極軸方向に沿った距離が、密閉空間上面側開口部と密閉空間の上面との電極軸方向に沿った距離と等しくすることができる。
整流体の経方向に沿った配置位置が熱対流の淀み発生に影響することを考慮し、整流体は、以下の式を満たすように配置すればよい。
0.33≦L1/a≦0.84
ただし、L1は、電極軸から整流体までの距離を表し、aは、密閉容器内側の半径を表す。このような条件を満たすことにより、熱対流が効果的に発生する。特に、以下の条件式を満たすように配置することで、一層熱輸送効果が発揮される。
0.66≦L1/a≦0.74
一方、整流体の電極軸方向に沿った位置を考慮した場合、整流体が、以下の式を満たすように配置することができる。
0.50≦L2/b≦0.84
ただし、L2は、整流体の長さを表し、bは、密閉容器の軸方向の長さを表す。これにより、熱輸送効果が発揮される。
上昇した伝熱体がスムーズに下降することを考慮すれば、整流体が、密閉空間上面付近において、密閉空間側面の周方向に沿って形成される流出口を備えるようにすることができる。また、上昇している伝熱体の熱を電極側面へ移すことを考慮し、整流体に対し、電極軸に沿ってスリットを形成することもできる。
伝熱体は、ランプ消灯後、整流体の内側領域の電極軸方向高さが整流体の外側領域に比べて低い状態で、凝固するのがよい。
図1は、第1の実施形態である放電ランプを模式的に示した平面図である。
ショートアーク型放電ランプ10は、パターン形成する露光装置(図示せず)の光源などに使用可能な放電ランプであり、透明な石英ガラス製の放電管(発光管)12を備える。放電管12には、陰極20、陽極30が所定間隔をもって対向配置される。
放電管12の両側には、対向するように石英ガラス製の封止管13A、13Bが放電管12と一体的に設けられており、封止管13A、13Bの両端は、口金19A、19Bによって塞がれている。
放電ランプ10は、陽極30が上側、陰極20が下側となるように鉛直方向に沿って配置されている。封止管13A、13Bの内部には、金属性の陰極20、陽極30を支持する導電性の電極支持棒17A、17Bが配設され、金属リング(図示せず)、モリブデンなどの金属箔16A、16Bを介して導電性のリード棒15A、15Bにそれぞれ接続される。
封止管13A、13Bは、封止管13A、13B内に設けられるガラス管(図示せず)と溶着しており、これによって、水銀、および希ガスが封入された放電空間DSが封止される。
リード棒15A、15Bは外部の電源部(図示せず)に接続されており、リード棒15A、15B、金属箔16A、16B、そして電極支持棒17A、17Bを介して陰極20、陽極30の間に電圧が印加される。放電ランプ10に電力が供給されると、電極間でアーク放電が発生し、水銀による輝線(紫外光)が放射される。
図2は、陽極の概略的断面図である。図3は、整流体の斜視図である。
図2に示すように、陽極30は、円筒状胴体部34と、電極先端面30Sを有する円錐台状先端部32から構成される。胴体部34は、電極支持棒17Bが取り付けられている密閉蓋60を接合させた構造であり、密閉蓋60を除いた胴体部と先端部は同一金属材料から成形されている。
胴体部34には、内部中央に円柱状の密閉空間50が電極軸Eに対し同軸的に形成されている。密閉空間50は、その上限が電極支持棒側の密閉蓋60と接する密閉空間上面50Tであり、下限が電極先端面側の密閉空間底面50Bになる。
密閉空間50には、伝熱体Mが封入されている。伝熱体Mは、胴体部34、密閉蓋60よりも融点の低い金属(例えば、銀)から成り、ランプ点灯時に溶融して液体となり、密閉空間50内で対流する。ランプが消灯すると、伝熱体Mは凝固する。
さらに、密閉空間50には、管状の整流体40が密閉空間50に対し同軸的に設置されており、整流体40の中心軸は電極軸Eと一致する。整流体40は、半径L1を有し、電極軸Eに沿って長さL2を有する。
整流体40は、電極軸方向に沿って密閉空間底面50Bとの距離12、密閉空間上面50Tとの距離13だけ離れるように、密閉空間50内に配置されている。例えば、距離12、13が等しくなるように整流体40が配置される。一方、整流体40は、密閉空間側面50Sとは径方向に沿って距離11だけ離れており、整流体40と密閉空間側面50Sとの距離は周方向全体に渡って等しい。
整流体40は、図3に示すように、密閉空間底面側に流入口となる開口部41A、密閉空間上面側に流出口となる開口部41Bを形成した管体40Sによって構成されている。管体40Sは、ここでは断面円形状になっている。また、管体40Sは、図示しない棒状もしくは板状の固定部材によって固定されている。固定部材が板状の場合、電極軸に沿って設置される。
管体40Sの開口部41A、41Bは、それぞれ、密閉空間底面50Bと密閉空間上面50Tを向く。また、管体40Sは、電極軸に関して比較的密閉空間50内の中央部に配置されており、開口部41Aは密閉空間50の電極軸方向中心Wよりも底面側に位置し、開口部41Bは、電極軸方向中心Wよりも上面側に位置する。
管体40Sは、密閉空間50内に、管体40Sの管路となる空間領域V1とその外部の空間領域V2とを規定し、2つの空間領域が区画される。管体40Sは、高融点金属(例えばタングステン、タンタルなど)やその合金によって成形される。
図4は、伝熱体の対流を示した図である。図4を用いて、整流体による熱輸送効果について説明する。
ランプ点灯中、アーク放電によって電極先端部32の温度が高温になると、溶融した伝熱体Mは、電極軸Eに沿って上昇する。特に、電極先端面30Sにおけるアーク熱により、電極軸Eを中心とした密閉空間50の中央部において伝熱体Mが上昇しようとする。その結果、伝熱体Mが整流体40の開口部41Aに流入し、管内経路を移動していく。
整流体40内部を上昇した伝熱体Mは、その多くが密閉空間上面50Tに沿って移動し、電極支持棒側に熱を伝達した後、整流体40の外側領域V2を下降していく。このとき伝熱体Mは、胴体部34の外側面34Sに熱を放出しながら下降する。そして、密閉空間底面50Bの周縁部付近に到達した伝熱体Mはその中央部まで移動し、アーク熱によって再び整流体40の内部を上昇する。
このような伝熱体Mの対流は、整流体40の配置によって促進される。すなわち、管体40Sを同軸的に設けることで、整流体40の内側領域V1における上方向の流れと外側領域V2の下方向の流れが互いに遮られるため、淀みが生じにくく、対流が促進される。伝熱体Mの上下方向の対流が阻害されないことから、伝熱体Mの上昇するときの流速、流量が増加する。
整流体を設置しない構成では、伝熱体Mが密閉空間側面付近で多く下降している流れの影響により、中央部付近で伝熱体Mが上昇する領域が小さく絞られることになり、上向きの流量が減少し、流速も早くならない。
しかしながら本実施形態の場合、整流体40の配置により、伝熱体Mの流速、特に上昇流の流速が速まり、その流量が多くなることにより、電極先端面側の熱が電極支持棒側に効率よく輸送され、電極先端部32の温度上昇を抑える。その結果、電極先端部32の消耗を抑えることができる。特に、整流体40が電極軸方向に関して十分な長さを有し、また、中央部に位置するため、密閉空間50内をおよそ全体的に管路とその外側空間領域とに区画するため、流路が十分確保されている。
さらに、整流体40は、密閉空間50の径方向に沿った熱の移動を遮る作用があり、これにより、伝熱体Mが凝固するときに密閉空間50にかかる応力を低減することができる。以下、これについて説明する。
図5は、伝熱体が凝固した状態での陽極の概略断面図である。
整流体40によって、内側領域V1の熱が外側領域V2に伝わりにくくなるため、ランプ消灯時に内側領域V1における伝熱体Mの温度低下が遅くなり、外側領域V2が相対的に早く凝固していく。その結果、図5に示すように、外側領域V2の伝熱体Mは凝固収縮し、内側領域V1の伝熱体は、それよりも大きく液面が下がった状態で凝固する。
その結果、凝固収縮した伝熱体Mには、適度な深さの凹部が形成される。その後ランプが再び点灯されると、伝熱体Mは熱膨張し、密閉空間底面50B、密閉空間側面50Sに応力がかかる。しかしながら凹部が形成されることにより、中心部に応力を逃がし、応力を低減することができる。したがって、点灯時電極先端部32の吹き破れが生じない。
また、内側領域V1の伝熱体は、液面が下がった状態で凝固することにより、内側領域V1の伝熱体が比較的早く溶融して対流を始めるので、伝熱体全体が溶融するまでに要する時間が短くなる。その結果、点灯時電極先端部32の消耗を防ぐことができる。
本実施形態では、以下の式を満たすように、整流体40のサイズが定められ、また、径方向に関する配置位置が定められている。
0.33≦L1/a≦0.84 (1)
ただし、整流体40の電極径方向に沿った径をL1、密閉空間50の内側半径をaとする。
L1/aが0.33よりも小さいと、整流体40の内径が相対的に小さすぎることになり、伝熱体Mの上昇流を阻害する。一方、L1/aが0.84よりも大きいと、整流体40内部での伝熱体Mの下降流が多く生じ、上向きの流れを阻害してしまう。
さらに、以下の式の範囲を満たすとき、上向きの対流増加に大きな効果が得られる。
0.66≦L1/a≦0.74 (2)
一方、整流体のL2は、以下の式を満たすことで、伝熱体の流速を増加する効果が得られる。
0.50≦L2/b≦0.84 (3)
ただし、整流体の軸方向の長さをL2、密閉容器の軸方向の長さをbとする。
整流体の電極軸方向の長さが、上記式の範囲より小さいと、上下の対流を十分に遮る(隔てる)ことができない。また、上記式の範囲よりも大きいと、電極径方向の流れを阻害してしまう。
このように本実施形態によれば、放電ランプ10において、陽極30内に密閉空間50が形成されており、伝熱体Mが密閉空間50内に封入されている。そして、密閉空間50には、断面円形状の管状整流体40が、密閉空間側面50S、密閉空間上面50T、密閉空間底面50Bからそれぞれ距離11、13、12だけ離れた状態で同軸的に配置される。
次に、図6、7を用いて、第2、第3の実施形態である電極について説明する。第2の実施形態では、整流体に穴が形成されている。それ以外の構成については、実質的に第1の実施形態と同じである。
図6は、第2の実施形態における整流体の斜視図である。
整流体140は、密閉空間上面付近に、すなわち密閉空間の電極軸に沿った中心よりも上面側の位置に、複数の孔140Rが周方向に沿って所定間隔で形成されている。これにより、上昇した伝熱体Mが孔140Rを通じて外側領域V2へ流出する。その結果、伝熱体Mの対流が促進されるとともに、熱が移動しやすい。
また、孔140Rを形成することにより、ランプ消灯後に伝熱体Mが凝固するとき、凹部の深さが過度な深さとならない。これは、径方向に沿って中央部と側面付近との間で大きな温度差がないため、ランプ消灯時、密閉空間側面付近でのみ急速に凝固することがないからである。
凹部が高すぎると、凹部の底が密閉空間底面に近くなり、凝固するときに強い応力が底面に作用する。しかしながら、凹部が適切な高さになるため、ランプ点灯、消灯を繰り返しても、密閉空間にかかる応力を低減することができる。
また、孔140Rにより、伝熱体の流路を確保できるため、整流体の上部を密閉蓋60に直接溶接して固定することが可能である。これにより、整流体を固定する部材を使用せずに電極を作成できる。
次に、図7を用いて、第3の実施形態について説明する。第3の実施形態では、整流体にスリットが形成されている。それ以外の構成については、第1の実施形態と同じである。
図7は、第3の実施形態における整流体の斜視図である。
整流体240は、断面半円状の湾曲部240A、240Bが相対するように配置されており、湾曲部240A、240Bの間にスリットSTが形成される。言い換えれば、整流体240は、第1の実施形態に示した管体を2つに分割し、隙間を生じさせるように配置させた構成と同じである。このようにスリットSTを形成することにより、第2の実施形態と同様、熱の移動が容易となり、適度な凹部の高さとなる。なお、スリットの本数をさらに増やした構成にしてもよい。
次に図8を用いて、第4の実施形態である放電ランプについて説明する。第4の実施形態では、管体の断面形状が多角形になっている。
図8は、第4の実施形態である放電ランプの整流体の斜視図である。
整流体340は、断面三角形状の管体340Rから構成されており、管体340Rの少なくとも電極軸方向に沿った一辺が密閉空間側面に固定されている。このように断面三角形状にすることにより、整流体固定が容易になる。なお、断面形状については、三角形以外の多角形で構成してもよい。
整流体の設置構成については、密閉空間上面、底面一方に固定し、あるいは両方に設置する構成が可能である。この場合、伝熱体の流入口、流出口を整流体上部に形成されることで、熱対流が促進される。
整流体は、密閉空間に対して同軸的に配置されており、対称的な配置構造となっているが、電極軸Eに対して径方向に所定距離だけオフセットさせてもよく、電極軸が管内を通るように整流体を配置し、管内の内側領域と管外の外側領域を規定するように整流体を構成すればよい。
整流体については、管体以外で構成することも可能であり、肉厚で中空状筒体など、内部に流路が電極軸に沿って形成される中空部材などで構成することも可能であり、内部に複数の流路が規定、形成されるようにしてもよい。又、放電ランプの設置状態に合わせ、陰極に整流体を設ける、あるいは両電極に整流体を設ける構成にしても良い。
断面円形状の整流体を断面円形状の密閉空間に同軸配置させ、密閉空間上面と底面との距離が等しくなるように整流体を配置し、伝熱体を密閉空間内に封入した放電ランプを設定した。密閉空間の径(密閉容器内側の直径=2a)が30mm、陽極の径(電極外径)が40mm、先端側肉厚(密閉空間底面と電極先端面との電極軸方向距離)が10mm、円筒部の肉厚が5mm、密閉空間高さ(b)が35mmとなる陽極をモデル化し、電力14kWを想定した熱量に基づいて、計算機による先端部温度および最大流速のシミュレーションを行った。
このとき、電極軸から整流体までの電極径方向距離L1と密閉容器内側の半径a(=15mm)との比L1/aを変えながら、電極先端部温度および最大流速を計算した。ただし、最大流速は、電極軸に沿って上昇する伝熱体の最大流速を表す。
図9は、L1/aに対する電極先端温度および最大流速の変化を示したグラフである。
図9に示すように、最大流速は、整流体がない場合と比較して、L1/a=0.33付近から大きくなり、0.84付近まで大きい。このようなL1/aの範囲は、上記(1)式の範囲に一致する。特に、最大流速が高いレベルで維持される範囲は、上記(2)式で示した0.66〜0.74に相当する。これによって、上記(1)、(2)式を満たす密閉空間をもつ電極は、優れた熱輸送効果を発揮することがわかる。
また、整流体の電極軸方向の長さL2と密閉容器の軸方向長さb(=30mm)との比L2/bを変えながら、電極先端部温度および最大流速を計算した。ただし、整流体と密閉空間底面との距離は、整流体と密閉空間上面との距離が等しい配置とした。
図10は、L2/bに対する電極先端温度および最大流速の変化を示したグラフである。
図10に示すように、最大流速は、L2/b=0.50付近から大きくなり、0.84付近まで比較的大きい。このようなL2/bの範囲は、上記(3)式の範囲に一致する。これによって、上記(3)式を満たす密閉空間をもつ電極は、優れた熱輸送効果を発揮することがわかる。
本発明に関しては、添付されたクレームによって定義される本発明の意図および範囲から離れることなく、様々な変更、置換、代替が可能である。さらに、本発明では、明細書に記載された特定の実施形態のプロセス、装置、製造、構成物、手段、方法およびステップに限定されることを意図していない。当業者であれば、本発明の開示から、ここに記載された実施形態がもたらす機能と同様の機能を実質的に果たし、又は同等の作用、効果を実質的にもたらす装置、手段、方法が導かれることを認識するであろう。したがって、添付した請求の範囲は、そのような装置、手段、方法の範囲に含まれることが意図されている。
本願は、日本出願(特願2013−091235号、2013年4月24日出願)を基礎出願として優先権主張する出願であり、基礎出願の明細書、図面およびクレームを含む開示内容は、参照することによって本願全体に組み入れられている。
30 陽極
40 整流体
50 密閉空間
Claims (11)
- 放電管と、
前記放電管内に配置される一対の電極とを備え、
少なくとも一方の電極が、
ランプ点灯時に溶融して対流する伝熱体が封入される密閉空間と、
前記密閉空間内において電極軸に沿って配置され、密閉空間底面側開口部および密閉空間上面側開口部をもつ中空状整流体とを有し、
前記整流体が、前記密閉空間底面側開口部と前記密閉空間上面側開口部との間に形成される流路を電極軸が通るように、配置されていることを特徴とする放電ランプ。 - 前記整流体の密閉空間底面側開口部と密閉空間上面側開口部が、それぞれ、前記密閉空間の底面と上面を向くことを特徴とする請求項1に記載の放電ランプ。
- 前記整流体の密閉空間底面側開口部が、前記密閉空間の電極軸に沿った中心よりも底面側に位置し、
前記整流体の密閉空間上面側開口部が、前記密閉空間の電極軸に沿った中心よりも上面側に位置することを特徴とする請求項1又は2に記載の放電ランプ。 - 前記整流体が、前記密閉空間に対して同軸的に配置されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の放電ランプ。
- 前記整流体外表面と前記密閉空間の側面との径方向に沿った距離が、周方向全体に渡って等しいことを特徴とする請求項4に記載の放電ランプ。
- 前記密閉空間底面側開口部と前記密閉空間の底面との電極軸方向に沿った距離が、前記密閉空間上面側開口部と前記密閉空間の上面との電極軸方向に沿った距離と等しいことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の放電ランプ。
- 前記整流体が、以下の式を満たすように配置されていることを特徴とする請求項5又は6に記載の放電ランプ。
0.33≦L1/a≦0.84
ただし、L1は、電極軸から整流体までの距離を表し、aは、密閉容器内側の半径を表す。 - 前記整流体が、以下の式を満たすように配置されていることを特徴とする請求項7に記載の放電ランプ。
0.66≦L1/a≦0.74 - 前記整流体が、以下の式を満たすように配置されていることを特徴とする請求項6乃至8のいずれかに記載の放電ランプ。
0.50≦L2/b≦0.84
ただし、L2は、整流体の長さを表し、bは、密閉容器の軸方向の長さを表す。 - 前記整流体が、密閉空間上面付近において、密閉空間側面の周方向に沿って形成される流出口を有することを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の放電ランプ。
- 前記伝熱体が、ランプ消灯後、前記整流体の内側領域の電極軸方向高さが前記整流体の外側領域に比べて低い状態で、凝固していることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の放電ランプ。
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