JP2907671B2 - 高圧放電ランプ - Google Patents

高圧放電ランプ

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JP2907671B2
JP2907671B2 JP4708093A JP4708093A JP2907671B2 JP 2907671 B2 JP2907671 B2 JP 2907671B2 JP 4708093 A JP4708093 A JP 4708093A JP 4708093 A JP4708093 A JP 4708093A JP 2907671 B2 JP2907671 B2 JP 2907671B2
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和孝 小山
卓之 紙谷
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高圧水銀ランプ、高圧
ナトリウムランプ、メタルハライドランプおよび高圧キ
セノンランプをはじめとする高圧放電ランプに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】一般に高圧放電ランプは、石英からなる
透光性の発光管内に、一対の電極を設け、発光管内に始
動用の希ガスと水銀、あるいはさらに金属ハロゲン化物
を封入し、両電極に電圧を印加し電流を流すことによっ
てアーク放電を起こさせ、このアーク放電による封入物
質の発光を一般照明の他、OHPなどの機器用照明とし
て広く利用できるようにした光源である。
【0003】一例として従来のメタルハライドランプの
発光部の構成を図13に示し、これを参照しながらこの
ランプの特性を説明する。図13は水平点灯時の従来の
発光管断面図を示したものである。1は金属ハロゲン化
物、水銀、希ガスを封入した石英からなる発光管、2
a、2bはピンチ部、3a、3bは一対の電極である。
また、4はアーク心部、5はアーク周辺部、30は封入
ガスの対流方向を示したもので、水平点灯の場合、アー
クは図13のアーク心部4、アーク周辺部5に示すがご
とく、封入ガスの対流作用によって上方に湾曲する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】高圧放電ランプは、発
光管内の封入金属の質量や電離電圧が種類によってそれ
ぞれ異なるため、たとえば、Sc−Na系メタルハライ
ドランプでは、アーク中心部では水銀発光、その周辺に
Scの発光、その最外部にNaの発光となるように、ア
ークの部位により異なる発光スペクトルを呈する。さら
に封入ガスの対流現象によって、水平点灯の場合、図1
3に示すごとくアークが浮力を受けて湾曲したり、垂直
点灯の場合は、アークは湾曲はしないが、上部が膨れ下
部がとがった、いわゆる涙滴形となるため、アークの部
位によるスペクトルの不均一性は、一層強められる。し
たがってアークが湾曲したり涙滴形になる現象は、高圧
放電ランプと組み合わされる光学系の設計に対し、非常
に障害となる。
【0005】さらに水平点灯の場合、アークの湾曲が、
発光管上部の温度を高め、そのため発光管の上部に膨れ
が発生しランプ寿命の低下につながると言う問題点があ
る。また一般に高圧放電ランプは、始動・再始動が困難
であるという問題点もある。
【0006】本発明は上記の問題点を解決し、光学系の
設計などがしやすく、始動・再始動が容易で、かつラン
プの長寿命化を可能とする高圧放電ランプを提供するこ
とを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】前述の目的を達成するた
めに、本発明の高圧放電ランプは、水平点灯型の高圧放
電ランプにおいて、発光管内部に、少なくとも一対の電
極の先端部の間の中央部を含んで、かつ前記一対の電極
の先端部を結ぶ電極軸の少なくとも上部または下部のど
ちらか一方の一部を覆う透光性の絶縁物からなる構造物
配置したものであり、さらに、構造物を一対の電極の
うち少なくとも一方の電極の先端部を覆うように配置し
たものである。
【0008】垂直点灯型の高圧放電ランプにおいては、
発光管内部に、電極軸の周辺部を覆う透光性の絶縁物か
らなる筒状の構造物を配置し、その構造物の内側に放電
アークを形成するように構成したものであり、前記構造
物は一対の電極を覆い、かつ上部電極が前記構造物に覆
われる長さをd3、下部電極が前記構造物に覆われる長
さをd4としたとき、d3<d4なる関係が満たされる
ように前記構造物を配置したものである。
【0009】さらに、筒状構造物が上下両電極が覆う場
合は、下部電極が筒状構造物に覆われる長さが、上部電
極が筒状構造物に覆われる長さより長くなるようにした
ものである。
【0010】直流点灯型の高圧放電ランプにおいて、発
光管の内部に、前記一対の電極の先端部を結ぶ電極軸
の、少なくとも上部または下部のどちらか一方の一部を
覆う透光性の絶縁物からなる構造物、もしくは前記電極
軸の周辺部を覆う透光性の絶縁物からなる筒状の構造物
を備え、前記構造物は少なくとも前記陰極の先端部を覆
う形か、または前記一対の電極を覆う場合は、前記陽極
が前記構造物に覆われる長さをd5,前記極が前記構
造物に覆われる長さをd6としたとき、d5<d6なる
関係が満たされるような形で配置されたことを特徴とす
る。
【0011】また、筒状構造物において、筒状構造物の
両端のうち、少なくとも一方を、筒状構造物の中央部付
近よりも太く開いたものである。また、筒状構造物の両
端周囲部の少なくとも一部と発光管内壁との間に間隙が
生じるように、筒状構造物を配置したものである。ま
た、筒状構造物の外面に、同一材料からなりる鍔を形成
し、かつ鍔の周囲部の少なくとも一部と発光管内壁との
間に間隙が生じるように、筒状構造物を配置したもので
ある。
【0012】また筒状構造物を弾性のある透光性の絶縁
物からなる支持台を介して発光管内部に配置したもので
ある。
【0013】
【作用】上記の構成のように、構造物を電極軸の上部に
設置することによって、水平点灯の場合は、構造物を設
置しない場合と比べて、発光管下部から上部に向かう封
入ガスの対流が、アーク上部の近傍において水平方向に
変えられるために、アーク上部の近傍における水平方向
の封入ガスの流量が増加する。また構造物を電極軸の下
部に設置することによって、発光管下部からアークに流
入する封入ガスの流量が減少する。この結果、アークの
湾曲度が抑制されると同時に、発光管上部の温度が低下
する。よって、水平点灯時のアークの部位による発光ス
ペクトルの不均一性、およびランプ寿命が改善できる。
【0014】さらに電極を覆うように構造物を設置する
ことで、構造物に覆われる電極は、構造物による保温効
果により、温まり易くかつ冷えにくくなる。したがっ
て、始動・再始動時の電極からの熱電子放出が容易とな
り、ランプの始動・再始動性が改善できる。このよう
な、構造物による保温効果の度合は、電極が構造物に覆
われる度合によって、自由に変化できる。
【0015】ランプを垂直点灯した場合は、電極軸の周
辺部に筒状の構造物を設けることによって、アーク周辺
部における封入ガスの上昇流が、筒状構造物の内壁と平
行になる。その結果、アークは涙滴形から紡錘形に近づ
き、アークの部位による発光スペクトルの不均一性が改
善できる。
【0016】また、構造物の形状が筒状であっても、前
述のごとく、電極が構造物に覆われれば、電極は温まり
易くかつ冷えにくくなる。また、構造物による保温効果
の度合は、電極が構造物に覆われる度合によって、自由
に変化できるので、上部電極の方が電極温度が高くなる
垂直点灯時は、下部電極が筒状構造物に覆われる長さ
が、上部電極が構造物に覆われる長さより、長くなるよ
うに筒状構造物を配置すれば、上部電極温度の異常な上
昇を招くことなくランプの始動・再始動性を改善でき
る。
【0017】同様に陽極の方が電極温度が高くなる直流
点灯型の高圧ランプにおいては、陰極が構造物に覆われ
る長さが、陽極が構造物に覆われる長さより、長くなる
ように構造物を配置すれば、陽極温度の上昇を招くこと
なくランプの始動・再始動性を改善できる。
【0018】また、筒状構造物の端部を中央部付近より
も太く開けることで、電極先端部から端部付近の内面ま
での距離が長くなり、電極から飛散する電極材料の粒子
が拡散しやすく、筒状構造物の端部に黒化が集中するこ
とを防止できる。
【0019】また、筒状構造物と発光管内壁との間に僅
かの間隙を設けて発光管内に筒状構造物を設置し、ある
いは筒状構造物を弾性のある透光性の絶縁物からなる支
持台を介して設置することで、発光管と筒状構造物が熱
膨張係数の異なる異種材料でそれぞれ構成されていて
も、間隙あるいは弾性のある支持台が、異なる熱膨張係
数に起因する異常な熱応力を吸収し、点灯中に、発光管
や構造物にクラックが生じて破損する危険性が回避でき
る。
【0020】さらに、構造物を拡散性を有する透光性の
絶縁物とすれば、アーク各部から発せられる光が、構造
物を通過する際、その内部で混ざりあうので、構造物の
出射面上において部位によるスペクトルの不均一性が改
善できる。
【0021】
【実施例】以下に、メタルハライドランプを例に本発明
の一実施例を図1から図12を参照しながら説明する。
【0022】まず第1 の実施例を図1(a) 、(b) および
図2によって説明する。図1(a) は、メタルハライドラ
ンプの発光管内に、電極軸の上部の一部を覆う構造物を
設けた場合の、水平点灯時の発光管断面図であり、図1
(b) はこのランプを電極方向から見た電極間の断面図で
ある。図1(a),(b) において、1は金属ハロゲン化物、
および水銀と希ガスを封入した石英からなる発光管、2
a、2bはそれぞれ発光管1のピンチ部、3aと3bは
有電極放電のための一対の電極、4はアーク心部、5は
アーク周辺部を示す。6は形状が板状で絶縁物からなる
透光性であるアルミナセラミックスの構造物、7は構造
物6の支持棒で、8a、8b、8cはそれぞれ封入ガス
の対流方向を示したものである。
【0023】上記の構成において、安定点灯時、対流方
向8aに沿って発光管上部から下部に降下し、対流方向
8bに沿って上昇してアークに流入する封入ガスがアー
クから流出するとき、対流方向8cが示すように、アー
ク上部の近傍において水平方向に変えられるため、構造
物6を設置しない場合よりもアーク上部の近傍における
水平方向の封入ガスの流量が増加する。したがって、ア
ーク上部の圧力が増加し、アークの湾曲度は構造物を設
置しない従来方式に比べて小さくなり、アーク形状が上
下対称に近づく。そして、アーク上部の強い水平方向の
対流がアークの膨張も抑制する。この結果、アーク心部
4とアーク周辺部5におけるスペクトルの違いが抑制さ
れる。またアークの湾曲度が小さくなるので、発光管1
の上部の温度が低下し、発光管1の上部の熱負担が低減
される。以上の結果、アークの部位における発光スペク
トルの不均一性が改善されて光学系の設計が容易にな
り、さらにランプ寿命も飛躍的に向上する。
【0024】図2は図1(a),(b) で示した構造物6の発
光管1の内部における取付位置関係を示した発光管断面
図で、d1は電極3aが構造物6に覆われる長さ、d2
は電極3bが構造物6に覆われる長さを表わす。その他
の構成は、図1(a),(b) と同様である。
【0025】図2に示すように、構造物6が電極3aお
よび電極3bを覆うので、構造物6の保温効果により、
始動時は、電極3aおよび電極3bの温度の上昇を助成
することができ、さらに消灯後は、電極3aおよび電極
3bの温度低下を抑制することができる。この結果、構
造物6を持たない従来方式と比べて、始動および再始動
時の電極3aおよび電極3bからの熱電子放出が容易と
なり、始動・再始動性が改善される。なお、電極3aお
よび電極3bに対する構造物6の保温の度合は、電極3
aおよび電極3bが構造物6に覆われる長さd1および
d2にそれぞれ比例すると考えてよい。
【0026】また、図2では、電極3aおよび電極3b
の両電極が構造物6に覆われている場合を示している
が、通常一対の電極のうち片方の電極の熱電子放出が容
易であれば、始動・再始動が容易になるので、電極3a
と電極3bのうち少なくともどちらか一方が、構造物6
に覆われていれば、上記作用によって、やはり始動・再
始動性を改善することができる。
【0027】次に第2の実施例を図3(a) 、(b) によっ
て説明する。図3(a) はメタルハライドランプの発光管
内に、電極軸の下部の一部を覆う構造物を設けた場合
の、水平点灯時の発光管断面図であり、図3(b) はこの
ランプを電極方向から見た電極間の断面図である。図3
(a),(b) において、9a、9b、9c、9dはそれぞれ
封入ガスの対流方向を表わす。その他の構成は、第1の
実施例と同じである。
【0028】上記構成における第2の実施例の動作を説
明する。安定点灯時、対流方向9aに沿って発光管下部
に降下し、対流方向9bに沿ってアークに向かう封入ガ
スは、アークの下部で構造物6により遮られるために、
対流方向9cに沿ってアークへ流入するものと、対流方
向9dが示すような、アークへ流入せずに発光管上部に
上昇するものとに分かれる。すなわち、構造物6を設置
しない従来方式に比べて、発光管下部からアークに流入
する封入ガスの流量が減少する。したがって、アークに
作用する浮力が減少し、アークの湾曲度は小さくなり、
アークの形状は電極軸を中心とした上下対称に近づく。
またアークの湾曲度が小さくなるので、発光管1の上部
の温度が低下し、発光管1の上部の熱負担が低減され
る。以上の結果、アークの部位における発光スペクトル
の不均一性が改善されて光学系の設計が容易になり、さ
らにランプ寿命も飛躍的に向上する。
【0029】図3(a) に示すように、構造物6が電極の
下部を覆っている場合も、第1の実施例で説明した構造
物6の保温効果により、始動および再始動時の電極3a
および電極3bからの熱電子放出が容易となり、始動・
再始動性が改善される。
【0030】さらに、本実施例においても、構造物6を
電極3aあるいは電極3bのうち、少なくともどちらか
一方を覆うように設置すれば、構造物6の保温効果によ
って、始動・再始動性が改善できることは、第1の実施
例の説明から明かである。
【0031】以上の第1の実施例および第2の実施例に
おいては、構造物を絶縁物からなる透光性を有するアル
ミナセラミックスからなるとしたが、これを拡散性を有
する透光性の絶縁物、たとえば多結晶性アルミナセラミ
ックスからなる構造物とすれば、アークの各部から発せ
られる光が、構造物を通過する際、その内部で混ざりあ
うので、構造物の出射面上において各部のスペクトの不
均一性を一層改善することができ、ランプと組み合わさ
れる光学系の設計が、さらに容易になる。
【0032】なお、第1の実施例および第2の実施例に
おいては、発光管内に設けた構造物の形状を、電極方向
から見た断面形状が長方形の板状としたが、構造物の形
状はこれに限られることはなく、たとえば、電極方向か
らみた断面形状が弧状である板状の構造物であっても構
わない。
【0033】また、第1の実施例と第2の実施例の構成
を組み合わせて、電極軸の上部と下部を覆おう、それぞ
れ独立した2つの構造物を発光管内部に設けた構成とし
ても、第1の実施例および第2の実施例で示した効果が
得られることは、言うまでもない。
【0034】次に第3の実施例を図4(a),(b) によって
説明する。図4(a) はメタルハライドランプの発光管内
に、筒状の構造物を設けた場合の、水平点灯時の発光管
断面図であり、図4(b) はこのランプを電極方向から見
た電極間の断面図である。図4(a),(b) において、10
は絶縁物からなる透光性のアルミナセラミックスの筒状
の構造物、11a、11b、11c、11dはそれぞれ
封入ガスの対流方向を示したものである。その他の構成
は、第1の実施例と同じである。
【0035】上記の構成において、安定点灯時、対流方
向11aに沿って発光管下部に降下してきた封入ガス
は、、対流方向11bにしたがい、筒状構造物10の外
壁に沿って上昇するものと、対流方向11cに沿って筒
状構造物10の内側に向かうものとに分れる。このため
筒状構造物10の内側に流入する封入ガスの量は、筒状
構造物10の両端の開口部の面積に相当する量に抑制さ
れる。この結果、筒状構造物10を設置しない従来の方
式に比べて、アークに流入するガスの量が減少する。加
えてアークから流出した封入ガスの対流方向11dは、
アーク上部の近傍において水平方向に変えられるため、
アーク上部の近傍における水平方向の封入ガスの流量が
増加する。したがって、アークに作用する浮力が減少
し、アークの湾曲度は筒状の構造物を設けない従来方式
に比べて小さくなる。そして、アーク上部の強い水平方
向の対流がアークの膨張も抑制する。この結果、アーク
心部4とアーク周辺部5におけるスペクトルの違いが抑
制される。またアークの湾曲度が小さくなるので、発光
管1の上部の温度が低下し、発光管1の上部の熱負担が
低減される。
【0036】以上の結果、アークの部位における発光ス
ペクトルの不均一性は、メタルハライドランプと組み合
わされる光学系の設計の上で問題とならない程度にまで
改善され、さらにランプ寿命も飛躍的に向上する。
【0037】図4(a) に示すように、筒状構造物10が
電極3aおよび電極3bの先端部を覆っているので、筒
状構造物10の保温効果により、筒状構造物10を持た
ない従来方式と比べて、始動および再始動時の電極3a
および電極3bからの熱電子放出が容易となり、始動・
再始動性が改善される。
【0038】また、図4(a) では、電極3aおよび電極
3bの両電極が筒状構造物10に覆われているが、電極
3aと電極3bのうち少なくともどちらか一方が、筒状
構造物10に覆われていれば、始動・再始動性を改善す
ることができることは、第1の実施例で説明した通りで
ある。
【0039】さらに筒状構造物10の下部に任意形状の
1つ以上の小さな孔が設けてあっても構わない。この場
合、点灯直後において、封入ガスが容易にアークへ侵入
できるので、光の立ち上がりが速くなるという、別の効
果が得られる。
【0040】次に第4の実施例を図5によって説明す
る。図5はメタルハライドランプの発光管内に筒状の構
造物を設けた場合の垂直点灯時の発光管断面図を示した
もので、3cは上部電極、3dは下部電極、d3および
d4はそれぞれ上部電極3cおよび下部電極3dが筒状
構造物10のに覆われる長さ、12は垂直点灯時の封入
ガスの対流方向である。その他の構成は第3の実施例と
同様である。
【0041】メタルハライドランプを垂直点灯した場
合、上記構成とすることにより、アーク周辺部5近傍に
おける封入ガスの対流は、対流方向12に示すごとく、
筒状構造物10の内壁に平行となり、アーク周辺部5全
体が、一様にこの対流の影響を受けるようになる。よっ
て、アーク形状は筒状構造物10を設置しない従来方式
に比べて、涙滴形から紡錘形に近づく。さらにこのアー
ク周辺部5近傍の平行な封入ガスの対流がアークの膨張
も抑制する。以上の結果、アークの部位による発光スペ
クトルの不均一性は、飛躍的に改善される。
【0042】また、垂直点灯時、封入ガスの対流は、対
流方向12に示すごとく、アーク周辺では下部電極3d
から上部電極3cに向かって生じる。アークの熱はこの
対流によって上部電極3cの方向に運ばれるため、通常
上部電極3cの方が下部電極3dより電極温度が高く消
耗し易い。したがって垂直点灯時は、少なくとも下部電
極3dだけを筒状構造物10によって保温してやれば上
部電極3cの異常な消耗を招くことなく、ランプの始動
・再始動性が改善できる。すなわち上部電極3cを覆わ
ないように筒状構造物10を設置するか、あるいは、構
造物による保温効果の度合は電極が構造物に覆われる度
合によって異なることから、図5に示すように、上部電
極3cが筒状構造物10に覆われる長さd3と下部電極
3dが筒状構造物10に覆われる長さd4との関係が、
d3<d4となるよに筒状構造物10を設置すれば、上
部電極3cの余分な消耗を来すことなく、ランプの始動
・再始動性の改善が果たせる。なお、d3≧d4の場合
でも、発光を均一にする効果があることは言うまでもな
い。
【0043】次に第5の実施例を図6によって説明す
る。図6は、発光管内に筒状の構造物を設けた場合の垂
直点灯時における直流点灯型メタルハライドランプの発
光管断面図である。13は陽極、14は陰極、d5およ
びd6はそれぞれ陽極13および陰極14が筒状構造物
10に覆われる長さであり、その他の構成は第4の実施
例と同様である。
【0044】直流点灯型メタルハライドランプを垂直点
灯した場合、上記構成とすることにより、第4の実施例
と同様に、アーク周辺部5近傍における封入ガスの対流
は、筒状構造物10の内壁に平行となるため、アーク形
状は筒状構造物10を設置しない従来方式に比べて、涙
滴形から紡錘形に近づき、さらにアークの膨張も抑制さ
れる。よって、アークの部位による発光スペクトルの不
均一性は、飛躍的に改善される。
【0045】また、直流点灯型メタルハライドランプで
は、熱電子放出は陰極14で起きるので、少なくとも陰
極14のみを筒状構造物10によって保温してやれば、
第1の実施例で説明したように、ランプの始動・再始動
性が改善できる。またこうすることで、通常、陰極14
より温度が高く消耗が激しい陽極13をさらに傷めるこ
ともない。換言すれば陽極13を含まないように筒状構
造物10を設置するか、あるいは図6に示すように陽極
13が筒状構造物10に覆われる長さd5と陰極14が
筒状構造物10に覆われる長さd6との関係が、d5<
d6となるよに筒状構造物10を設置すれば、陽極13
の余分な消耗を来すことなく、ランプの始動・再始動性
の改善が十分に果たせる。なお、d5≧d6の場合で
も、発光を均一にする効果があることは言うまでもな
い。
【0046】この第5の実施例では垂直点灯時の直流点
灯型メタルハライドランプについて説明したが、水平点
灯時の直流点灯型メタルハライドランプについても、ア
ークの部位による発光スペクトルの不均一性およびラン
プの始動・再始動性に対し同様の効果が得られるととも
に、さらに水平点灯時では、第3の実施例で説明したよ
うにアークの湾曲が抑制されるために発光管上部の熱負
担が低下するので、ランプ寿命の改善という効果も得ら
れる。
【0047】また水平点灯時の直流点灯型メタルハライ
ドランプでは、筒状構造物でなくても、電極軸の少なく
とも上部あるいは下部のどちらか一方の一部を覆う構造
物であれば、十分であることは、第1あるいは第2の実
施例から明かである。このときのd5とd6の関係は筒
状の場合と同じである。
【0048】以上の第3から第5の実施例においては、
筒状の構造物は絶縁物からなる透光性のアルミナセラミ
ックスからなるとしたが、これを拡散性を有する透光性
の絶縁物、たとえば多結晶性アルミナセラミックスから
なる筒状の構造物とすれば、アークの各部から発せられ
る光が、構造物を通過する際、その内部で混ざりあうの
で、構造物の出射面上において各部のスペクトルの不均
一性を一層改善することができる。
【0049】なお、第3から第5の実施例において、電
極方向からみた断面形状が円である筒状構造物を例に説
明したが、筒状構造物の形状がこれに限られることはな
く、たとえば図7に示すように、両端が中央部付近より
も太く開いている筒状構造物80のようなものであって
も構わない。特に、この筒状構造物80のように、筒状
構造物の端部が、中央部付近よりも太く開いてる場合、
電極先端部から端部付近内面までの距離が長くなるの
で、電極から飛散する電極材料の粒子が拡散しやすく、
よって筒状構造物の端部の黒化の度合を低減するという
別の効果も得られる。
【0050】なお、第1から第5までの実施例では、構
造物は支持棒7で発光管1の管壁に間に取り付たが、支
持棒7の取付位置はこれに限られることはない。また支
持棒の構造や支持棒の数、さらに支持・固定方法も本実
施例で示したもの以外でもあっても構わない。
【0051】次に第6の実施例を図8(a) 、(b) によっ
て説明する。図8(a) は発光管が透光性セラミックスか
らなるメタルハライドランプの発光管内に、筒状の構造
物を設けた場合の、水平点灯時の発光管断面図であり、
図8(b) は、図8(b) に示した軸I−I’における発光
管の断面図である。
【0052】図8(a) 、(b) において、50は金属ハロ
ゲン化物、水銀、希ガスを封入した透光性アルミナセラ
ミックスからなる発光管、51は透光性アルミナセラミ
ックスからなる筒状構造物で、その両端付近に、筒状構
造物の支持棒として、たとえば開口53を有する鍔52
が形成されている。その他の構成は第3の実施例と同じ
である。
【0053】アルミナセラミックスは石英と比べると熱
伝導率が大きいため、その発光管の温度は、石英発光管
の場合より高く、そしてその分布も均一になる。そのた
めに発光管内部における発光領域が広く、石英発光管の
場合に比べアークの部位によるスペクトルは、より一
層、不均一なものとなる。
【0054】しかるに上記の構成のように、発光管50
の内部に筒状の構造物51を設置し、この筒状構造物5
1内部にアークを形成させれば、第3の実施例で説明し
たのと同様に封入ガスの対流が制御され、アークの膨張
が抑制されるので、発光領域が狭まる。その結果、アー
ク心部4とアーク周辺部5におけるスペクトルの違いが
抑制され、アークの部位における発光スペクトルの不均
一性は、従来のセラミックス発光管を有するメタルハラ
イドランプと比較して飛躍的に改善される。
【0055】またアークの膨張が抑制されるのと同時
に、水平点灯時はアークの湾曲度も小さくなるので、発
光管50の上部の温度が低下し、発光管50の上部の熱
負担が低減される。よって、ランプ寿命も向上する。
【0056】また、電極3aおよび電極3bのうちどち
らか一方が、筒状構造物51に覆われている場合、始動
・再始動性を改善することができることは、第3の実施
例で説明した通りである。
【0057】なお本実施例では筒状構造物51は鍔52
によって発光管50に固定されているが、鍔52には開
口53が設けられているので、この鍔52が、対流11
a、11b、11c,11dそれぞれに大きな影響を与
えることはない。またこの開口53の形状や数、さらに
は筒状構造物51の断面形状や、その発光管50内部に
おける支持・固定方法も本実施例に限られることはな
い。
【0058】さらに本実施例においては、発光管が透光
性のアルミナセラミックスからなるメタルハライドラン
プを例に説明したが、他のセラミックス材料からなる発
光管を有する高圧放電ランプでも同様の効果が得られる
ことは言うまでもない。また本実施例に示すような水平
点灯時においては、筒状構造物でなくても、電極軸の少
なくとも上部あるいは下部のどちらか一方の一部を覆う
構造物であれば、アークの部位によるスペクトルの不均
一、ならびに始動・再始動性を改善することは、第1あ
るいは第2の実施例から明かである。
【0059】なお本実施例においては、水平点灯方式を
例に説明したが、垂直点灯方式においても同様の効果が
得られることは勿論である。次に第7の実施例を図9に
よって説明する。
【0060】図9は発光管内に電極軸の上部を覆う構造
物を設けたメタルハライドランプの発光管の外壁に、透
光性赤外線反射膜を付着させた透光性赤外線反射膜付発
光管断面図を示したものである。図9において、25は
透光性赤外線反射膜で、その他の構成は第1の実施例と
同様である。
【0061】構造物6を導入した場合、アークからの赤
外線放射が僅かであるがさえぎられるため、発光管1の
内部の最冷点温度が低下する。このため点灯中、発光管
1の内部に封入されている金属ハロゲン化物や水銀の蒸
気圧が低下し、その結果、発光の分光分布や輝度が変化
し、発光効率が低下する。しかし、透光性赤外線反射膜
25を発光管1の外面に付着させれば、透光性赤外線反
射膜25を付着させない場合と比べて、発光管1内部の
温度が上昇するため、この温度上昇分でもって構造物6
の設置による最冷点温度の低下を防ぐことができ、上記
の問題を克服できる。
【0062】なお、以上の透過性赤外線反射膜25の導
入による効果は、構造物の設置場所やその形状、支持方
法、さらに水平点灯、垂直点灯いずれに対しても有効で
あることは言うまでもない。
【0063】以下の実施例は筒状構造物を発光管内部に
配置する方法に関するものである。第8の実施例を図1
0(a) 、(b) によって説明する。図10(a) は筒状構造
物を配置した発光管の電極軸を含む断面図であり、図1
0(b) は、図10(a) に示した軸I−I’における発光
管の断面図である。
【0064】図10(a) 、(b) において26はアルミナ
セラミックスからなる筒状構造物で、両端部側壁に軸芯
方向に長い開口部27を有している。28は発光管1の
内壁に設けた止め具で、その他の構成は第1の実施例と
同じである。
【0065】アルミナセラミックスからなる筒状構造物
26は、石英からなる発光管1の内壁により支持され、
図10(a) に示すごとく、発光管1の内部に配置されて
いる。筒状構造物26の両端部と発光管1の内壁との接
触部分に、僅かの間隙を設ける。
【0066】安定点灯時、発光管や内部の構造物は高温
の放電アークにより膨張するが、この際、発光管と構造
物が膨張係数の異なる異種材料で構成されていれば、そ
れぞれの接触、あるいは接合部分に異常な熱応力が発生
し、クラックを生じる危険性がある。
【0067】しかしながら、発光管1と筒状構造物26
が熱膨張係数の異なる異種材料でそれぞれ構成されてい
る場合であっても、筒状構造物26と発光管1との接触
部分に、僅かの間隙を設ければ、間隙が、異なる熱膨張
係数にって生じる異常な熱応力を吸収し、したがって点
灯中に、発光管1や筒状構造物26にクラックが生じて
破損する危険性が回避できる。
【0068】間隙が狭くそのため封入ガスの筒状構造物
26内部への流入量が減る場合、開口部27を設けるこ
とで、筒状構造物26内部に封入ガスの侵入が容易にな
り、したがって、放電、発光の状態に支障をきたすこと
はない。
【0069】なお止め具28は筒状構造物26の電極軸
方向へのぶれを抑制するものであるが、筒状構造物26
が発光管1の内壁により、強固に発光管1内部に支持で
きる場合、止め具28は省略できる。
【0070】次に第9の実施例を図11(a) 、(b) によ
って説明する。図11(a) は外面に同一材料からなる鍔
を2つ形成した筒状構造物を内部に配置した発光管の電
極軸を含む断面図であり、図11(b) は図11(a) の軸
I−I’における発光管の断面図である。
【0071】図11(a) 、(b) において、29はアルミ
ナセラミックスからなる筒状構造物で、両端部外面に同
一材料からなる2つの鍔30が形成されている。その他
の構成は第8の実施例と同じである。
【0072】アルミナセラミックスからなる筒状構造物
29は2つの鍔30によって、石英からなる発光管1の
内壁に支持されている。この際、鍔30の周囲部と発光
管1の内壁との接触部分に、僅かの間隙を設ける。
【0073】これにより、発光管1と筒状構造物29
(鍔30)が熱膨張係数の異なる異種材料でそれぞれ構
成されていても、間隙が、異なる熱膨張係数によって生
じる異常な熱応力を吸収し、したがって点灯中に、発光
管や構造物にクラックが生じて破損する危険性が回避で
きる。
【0074】間隙が狭くそのため電極軸方向の封入ガス
の対流が鍔30によって大きく妨げられる場合は、鍔3
0に切欠部31を設けることで、鍔30による対流への
影響を低減でき、よって鍔30の存在が、放電、発光の
状態に支障をきたすことはない。
【0075】なお止め具28は鍔30を介して筒状構造
物29の電極軸方向へのぶれを抑制するものであるが、
筒状構造物29が鍔30によって強固に発光管1内壁に
支持できる場合、止め具28は省略できる。
【0076】また鍔30の数や筒状構造物29の外面に
おける形成位置は、図11(a) 、(b) に示した例に限ら
れることはない。さらに鍔30の形状は本実施例に示さ
れたものに限定されるべきものではなく、たとえば軸方
向から見た形状として、図11(c) に示すように、開口
61を有する鍔62のようなものでも構わない。
【0077】次に第10の実施例を図12(a) 、(b) に
よって説明する。図12(a) は外面に放射状の突起を有
する2つの支持台を取り付けた筒状構造物を内部に配置
した発光管の電極軸を含む断面図であり、図12(b) は
図12(a) の軸I−I’における発光管の断面図であ
る。
【0078】図12(a) 、(b) において10はアルミナ
セラミックスからなる筒状構造物で、その両端部外面に
は、4つの突起35を有するアルミナセラミックスから
なり、かつ軸方向にきれめ34を持つ2つのリング33
が取り付けられている。その他の構成は第8の実施例と
同じである。
【0079】リング33は弾性があるアルミナセラミッ
クスの突起35を介して発光管1の内壁と接触している
ので、リング33が広がろうとすると、その応力を、突
起35が図12(a) の矢印70が示す方向にたわんで、
吸収する。
【0080】したがって、安定点灯時、筒状構造物10
が高温の放電アークによって膨張しても、異常な応力が
発光管1にかかる危険性はない。同時に、リング33に
は軸方向にきれめ34を設けて広がり易くしてあるの
で、筒状構造物10の膨張によって、リング33が破損
することもない。また電極軸方向の封入ガスの対流は、
突起35間の開口部36を通じて起こるので、支持台で
あるリング33の存在が、放電、発光の状態に支障をき
たすことはない。
【0081】以上の結果、発光管1と筒状構造物10が
熱膨張係数の異なる異種材料でそれぞれ構成されていて
も、発光管1や筒状構造物10にクラックが生じて破損
する危険性が回避できる。言うまでもなく、リング33
の突起35と発光管1の内壁との接触部分に、僅かの間
隙を設けば、発光管1に伝わる応力をさらに低減できる
ことは、第8あるいは第9の実施例の説明から明かであ
る。
【0082】なお止め具28は筒状構造物10の電極軸
方向へのぶれを抑制するものであるが、筒状構造物10
がリング33によって強固に発光管1内部に支持できる
場合、止め具28は省略できる。
【0083】またリング33の数や筒状構造物10の外
面における設置位置、および突起35の数や形状は、本
実施例に限られることはない。さらにリング33は、弾
性がある透光性の絶縁物であれば、本実施例で使用した
アルミナセラミックス以外の材料であってもかまわな
い。
【0084】なお、第8から第10の実施例では、水平
点灯方式のメタルハライドランプを例にとって説明した
が、垂直点灯方式のメタルハライドランプであっても同
様の効果が得られるのは言うまでもない。
【0085】以上の第1から第10までの実施例では、
メタルハライドランプを例にとって説明したが、高圧水
銀ランプや高圧ナトリウムランプ、あるいは高圧キセノ
ンランプなどその他の高圧放電ランプに対しても同様の
効果が得られる。また、本発明は好ましい実施例につい
て説明してきたが、こうした記述は限定事項ではなく、
種々の変形が可能であることは勿論である。
【0086】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、高圧放
電ランプの発光管内に絶縁物からなる透光性の構造物、
あるいは拡散性を有する透光性の絶縁物からなる構造物
を設置することで、対流によるアークの湾曲や涙滴形へ
の変形、あるいはアークの膨張を防止し、アークの部位
による発光スペクトルの不均一性を改善するので、ラン
プと組み合わされる光学系の設計を容易するとともに、
アークの湾曲防止がランプ寿命を改善する。さらに導入
した構造物が電極を保温するので、電極からの熱電子放
出を容易にし、ランプの始動・再始動に必要なエネルギ
ーを低減でき点灯回路の小型化を可能とする。また構造
物の保温効果の度合が、電極が構造物に覆われる度合で
制御できることが、消耗の激しい垂直点灯時の上部電極
や直流点灯時の陽極の寿命低下を防止する。
【0087】筒状構造物と発光管内壁との間に僅かの間
隙を設けて発光管内に筒状構造物を設置し、あるいは筒
状構造物を弾性のある透光性の絶縁物からなる支持台を
介して設置することで、発光管と筒状構造物が熱膨張係
数の異なる異種材料でそれぞれ構成されていても、間隙
あるいは弾性のある支持台が、異なる熱膨張係数に起因
する異常な熱応力を吸収し、点灯中に、発光管や構造物
にクラックが生じて破損する危険性が回避できる。した
がって発光管と筒状構造物を異種材料で構成できるとい
う実用性の高い発光管設計を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例におけるメタルハライド
ランプの断面図
【図2】本発明の第1の実施例における構造物の取付位
置を示した図
【図3】本発明の第2の実施例におけるメタルハライド
ランプの断面図
【図4】本発明の第3の実施例におけるメタルハライド
ランプの断面図
【図5】本発明の第4の実施例におけるメタルハライド
ランプの断面図
【図6】本発明の第5の実施例におけるメタルハライド
ランプの断面図
【図7】本発明の実施例における筒状構造物の他の例を
示す斜視図
【図8】本発明の第6の実施例におけるメタルハライド
ランプの断面図
【図9】本発明の第7の実施例におけるメタルハライド
ランプの断面図
【図10】本発明の第8の実施例におけるメタルハライド
ランプの断面図
【図11】本発明の第9の実施例におけるメタルハライド
ランプの断面図
【図12】本発明の第10の実施例におけるメタルハライ
ドランプの断面図
【図13】従来例のメタルハライドランプの断面図
【符号の説明】
1 発光管 3a、3b 一対の電極 3c 上部電極 3d 下部電極 6 構造物 10 筒状構造物 13 陽極 14 陰極 25 透光性赤外線反射膜 d3 上部電極が筒状構造物に覆われる長さ d4 下部電極が筒状構造物に覆われる長さ d5 陽極が筒状構造物に覆われる長さ d6 陰極が筒状構造物に覆われる長さ 29 筒状構造物 30 鍔 33 リング 34 きれめ 35 突起
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小沢 正孝 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−107251(JP,A) 特開 昭59−101759(JP,A) 特開 昭61−165944(JP,A) 特開 昭56−9959(JP,A) 実開 昭57−7162(JP,U) 実公 昭28−5762(JP,Y1) 米国特許3867660(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01J 61/10

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水平点灯型の高圧放電ランプにおいて、
    一対の電極を有する発光管と、前記発光管内部に少な
    くとも前記一対の電極の先端部の間の中央部を含んで、
    かつ前記一対の電極の先端部を結ぶ電極軸の少なくとも
    上部または下部のどちらか一方の一部を覆う透光性の絶
    縁物からなる構造物を具備したことを特徴とする高圧放
    電ランプ。
  2. 【請求項2】 構造物が、少なくとも一方の電極の先端
    部を覆う形で、配置されたことを特徴とする請求項1記
    載の高圧放電ランプ。
  3. 【請求項3】 構造物の形状が筒状であり、前記構造物
    の内側に放電アークを形成せしめる構成としたことを特
    徴とする請求項1あるいは請求項2記載の高圧放電ラン
    プ。
  4. 【請求項4】 垂直点灯型の高圧放電ランプにおいて、
    一対の電極を有する発光管と、前記発光管内部に前記
    一対の電極の先端部を結ぶ電極軸の周辺部を覆う透光性
    の絶縁物からなる筒状の構造物を具備し、前記構造物の
    内側に放電アークを形成せしめる構成とし、前記構造物
    は一対の電極を覆い、かつ上部電極が前記構造物に覆わ
    れる長さをd3、下部電極が前記構造物に覆われる長さ
    をd4としたとき、d3<d4なる関係が満たされるよ
    うに前記構造物を配置したことを特徴とする高圧放電ラ
    ンプ。
  5. 【請求項5】 直流点灯型の高圧放電ランプにおいて、
    陽極と陰極よりなる一対の電極を有する発光管と、前記
    発光管内部に前記一対の電極の先端部を結ぶ電極軸
    の、少なくとも上部または下部のどちらか一方の一部を
    覆う透光性の絶縁物からなる構造物、もしくは前記電極
    軸の周辺部を覆う透光性の絶縁物からなる筒状の構造物
    を備え、前記構造物は少なくとも前記陰極の先端部を覆
    う形か、または前記一対の電極を覆う場合は、前記陽極
    が前記構造物に覆われる長さをd5,前記極が前記構
    造物に覆われる長さをd6としたとき、d5<d6なる
    関係が満たされるような形で配置されたことを特徴とす
    る高圧放電ランプ。
  6. 【請求項6】 筒状構造物において、前記筒状構造物の
    両端のうち、少なくとも一方が、前記筒状構造物の中央
    部付近よりも太く開いていることを特徴とする請求項3
    から請求項5のいずれかに記載の高圧放電ランプ。
  7. 【請求項7】 筒状構造物の両端周辺部の少なくとも一
    部と発光管内壁との間に間隙が設けられて、前記筒状構
    造物を前記発光管内部に配置したことを特徴とする請求
    項3から請求項6のいずれかに記載の高圧放電ランプ。
  8. 【請求項8】 筒状構造物の外面に鍔が形成されてお
    り、かつ前記鍔の周囲部の少なくとも一部と発光管内壁
    との間に間隙が設けられて、前記筒状構造物を前記発光
    管内部に配置したことを特徴とする請求項3から請求項
    6のいずれかに記載の高圧放電ランプ。
  9. 【請求項9】 筒状構造物を支持台を介して発光管内部
    に配置し、前記支持台が弾性のある透光性の絶縁体から
    なることを特徴とする請求項3から請求項6のいずれか
    に記載の高圧放電ランプ。
  10. 【請求項10】 発光管がセラミックスからなることを
    特徴とする請求項1から請求項9のいずれかに記載の高
    圧放電ランプ。
  11. 【請求項11】 透光性赤外反射膜を発光管の表面に取
    り付けたことを特徴とする請求項1から請求項10のい
    ずれかに記載の高圧放電ランプ。
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