JP5271855B2 - 防風部材を備えた照明装置 - Google Patents

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Description

本発明は、露光装置等に使用される放電ランプを備えた照明装置に関し、特に、放電ランプの冷却構造に関する。
露光装置の照明装置などに使用されるショートアーク型放電ランプでは、電極が配置される放電管(発光管)内に水銀が封入され、放電管の両側には、電極支持棒、金属箔を封止する封止管が一体的に形成されている。放電ランプに電力が供給されるとアーク放電が電極間に生じ、水銀による紫外線が放電管外部へ放射される。
集光効率を上げるため、楕円回転体などの反射鏡(集光ミラー)が放電ランプの周囲に配置されており、放電ランプの一方の封止管を、集光ミラーの頂部(先端部)に挿通させ、放電管を集光ミラーの焦点付近に配置する。これにより、放電管から放射される光が集光ミラーでの反射によって開放部側へ導かれ、基板に照射される。
放電中、電極支持棒等が高温になって封止管が過熱状態となり、封止管内の金属部分とガラス部分との接合部分にクラックが発生し、さらには亀裂によって放電ランプが破損する恐れがある。その一方で、放電管を過度に冷却すると、点灯開始後間もない時間帯では水銀が十分蒸発せず、発光強度が弱まる。
そのため、放電ランプに対して冷却風を送風する一方、放電管の過冷却を抑えるため、筒状の防風板、風向偏光板を封止管の周りに配置させた照明装置が知られている。(特許文献1、2参照)。そこでは、封止管、放電管表面に沿って冷風が流れるのを防ぐように、筒状防風板が封止管周りに設置されている。
特開平9−213129号公報 特開2001−135134号公報
防風筒の配置、および封止管との距離間隔は、放電管、封止管の表面に沿った冷却風の流れに重大な影響を及ぼし、また、封止管内の熱放出にも影響を与える。防風筒の配置、サイズを詳細に考慮しなければ、放電ランプの適切な温度調整を行うことが出来ない。
例えば、防風筒と封止管との隙間を小さくし過ぎると、封止管が過熱状態になったときに熱がその隙間を通って外部に放出するのを困難にし、これによって封止管にクラックが生じる恐れがある。
一方、封止管と防風筒との隙間を大きくし過ぎると、点灯始動開始から安定点灯状態までの間、冷却風が放電管、封止管の表面に沿って大量に流れていく。その結果、発光管、および封止管との接続部分の温度が上がらないため、封止管端部に溜まる水銀が蒸発せず、十分な発光強度で照明することができない。
このように放電ランプを用いる照明装置においては、点灯開始から安定点灯状態までの間に放電管の過冷却を防ぐとともに、安定点灯後の連続点灯期間中において封止管の過熱を防ぐことが必要とされる。
本発明の照明装置は、水銀などの発光物資が封入されて電極が配置される放電管(発光管)と、放電管の両側に連設し、電極と電気的に接続される電極支持棒などの導電部材を封止する一対の封止管とを備えた放電ランプを具備する照明装置であって、放電管を囲み、一方の封止管を挿通させる開口部が形成された凹型の照明光学系を備える。例えば、パターン形成用の露光装置などに組み込まれる。
封止管には、金属箔、電極支持棒、あるいは金属リングなどが溶着によって封止されている。照明光学系は、放電管から四方に放射される光を一方向に向けて導く集光光学系(例えば回転楕円体の反射ミラー)などによって構成され、照明光学系の開放部が鉛直上方を向くように設置すればよい。また、一対の封止管に向けてエアを吐出するエア吐出手段が設けられる。
本発明では、放電管において、封止管との接続部分において、封止管の接続部外径よりも相対的に外径の大きい肩部が設けられている。肩部は、封止管の接続部分と径を変化させる放電管接続部分を示し、封止管と段差的な形状変化を与える。
さらに本発明の照明装置は、照明光学系の開口部から突出する一方の封止管を覆う筒状の防風部材を備える。そして防風部材のサイズ、配置場所が、放電管の肩部を考慮して定められており、防風部材の端部は、放電ランプ軸方向に関して肩部よりも(発光管とは反対側の)封止管側に位置し、防風部材の内径は、肩部の外径以上の大きさに定められている。ただし、防風部材の内径は、少なくとも防風部材端部の内径を表す。
放電ランプの封止管を照明光学系の頂部側に設けた開口部に挿通させる構造の照明装置では、冷却風が照明光学系の開口部を通って流れていく。これは、通常管球形状である放電管と凹型の照明光学系との距離が開口部に近いほど接近して流速が増すこと、また、照明光学系を間に挟んで冷却風の対流が照明装置内部において生じることなどに起因する。
点灯開始から安定点灯状態(光強度一定状態)に到達するまでの間、冷却風が開口部を通って流れるため、放電管および封止管の表面に沿って冷却風が流れていく。特に、照明光学系の開放部が鉛直上方を向くように設置されると、封止管との接続部付近に溜まる水銀が十分に蒸発せず、発光強度の低下、安定点灯までの長期化を招く。
本発明の防風部材は、放電管の肩部付近(放電管と封止管との接続部分)、さらには電極支持棒が延びている封止管内部周辺の過冷却を防ぐため、照明光学系から突出している封止管を覆い、防風部材の端部が放電ランプ軸方向に沿って肩部より封止管側に位置するように位置決めされるとともに、防風部材の内径が肩部の外径以上となるように防風部材のサイズが定められる。ここでの「外径以上」には、外径と完全一致、ほぼ一致している場合の両方が含まれる。
このような防風部材が設けられると、放電管表面に沿って流れる冷却風の一部のみが防風部材端部と放電管肩部との隙間に流入し、放電管の肩部、封止管の表面に沿って流れる。冷却風の多くが防風部材の外表面側を通っていくため、放電管の肩部付近、さらには封止管内部で電極支持棒を囲むガラス管(ビーズ管)付近において温度が速やかに上昇し、水銀が十分に蒸発する。
一方、封止管の温度は、点灯時間経過とともに上昇し、冷却対策を採らなければ過熱状態となる。また、封止管が過熱状態になると、熱放出によって封止管側から放電管側へ向かう空気の流れが強くなり、防風部材と封止管との隙間の大きさが、熱放出に大きく影響を及ぼす。
このような状況において、封止管端部の温度、封止管内の金属箔の温度は、封止管と防風部材との距離間隔に比例すると推定でき、封止管と防風部材との間隔を広げるほど封止管の冷却効率が上がる。しかしながら、封止管と防風部材との間隔を広げ過ぎると、今度は、安定点灯状態に達するまで、冷却風が放電管の肩部付近、封止管に多く流れていく。
本発明では、肩部を有する発光管の形状特性を効果的に利用した防風部材の配置、サイズ設定がなされており、発光管の肩部にランプ軸方向に沿った隙間を設け、ランプ軸方向に垂直な径方向に沿った隙間を肩部の外径に基づいて設定している。そのため、封止管表面に沿った流れを防ぐために防風部材の径を小さくする必要がなく、封止管の過熱を十分に防ぐことが出来る。なお、防風部材のサイズ上限については、封止管に取り付けられる口金の最大外径よりも防風部材の内径が小さくなればよい。
防風部材と封止管との隙間に流入する冷却風をできるだけ抑え、かつ、封止管の過熱を防ぐことを考慮すれば、防風部材と封止管との隙間をそれほど大きくすることなく、冷却風が効果的に隙間に流入するのが望ましい。照明光学系の開放部が鉛直上方を向いている場合に放電空間端部に水銀が溜まることを考慮すると、防風部材の端部の(放電ランプ軸方向に沿った)位置を、一方の封止管の先端部とほぼ同じ位置にすればよい。
防風部材の内径を大きくすると、封止管端部を冷却する空気の流れとは関係のない空気も防風部材と封止管との間に流入する。管球形状の放電管の表面に沿って流れる空気だけを対象にして空気の流れ制御を行うのが望ましいことを考慮して、防風部材の内径を、放電管外径の変化率が(封止管端部から放電管中心部側に向けて)増加から減少に変わる境界部分(変曲点部分)の放電管外径以下に設定すればよい。
封止管の過熱を防ぐためには、出来る限り防風部材と封止管との間に熱を溜めないようにすることが望まれる。したがって、防風部材に通気口を設けるのがよい。例えば、通気口の穴のサイズによって封止管過熱を適切に防ぐようにすればよい。
また、防風部材のサイズが口金のサイズによって制限されるのを防ぐため、半円筒を組み合わせることによって防風部材を構成するのが望ましい。この場合、半円筒の接合部分を切欠形状にし、封止管内部と表面との電位を同電位にするために設けられるトリガー線をその切欠部分に配置することができる。
本発明の他の局面における放電ランプ用防風部材は、肩部を有する放電管と、放電管の両側に連設する一対の封止管とを備えた放電ランプに対する防風部材であって、凹型照明光学系に挿通された一方の封止管周りに同軸配置される筒状部材を備え、筒状部材の端部が、放電ランプ軸方向に関して肩部よりも封止管側に位置し、筒状部材の内径が、肩部の外径以上であることを特徴とする。
本発明の他の局面における照明装置は、肩部のない放電ランプを設けた照明装置であって、管球形状放電管などの中央部が膨らんでいる放電管と、放電管の両側に連設する一対の封止管とを備えた放電ランプと、放電管を囲み、一方の封止管を挿通させる開口部が形成された凹型の照明光学系と、開口部から突出する一方の封止管を覆う筒状の防風部材とを備える。
放電管は、封止管との接続部分と、封止管端部側から放電管中心側に向けて径変化率が増加から減少に変わる曲率変更部分とを両端部とする末広部分を有する。そして、防風部材の端部が、曲率変更部分よりも封止管側に位置し、防風部材の内径が、曲率変更部分における放電管外径以下であることを特徴とする。冷却風の一部が末広部分端部、すなわち放電空間端部に当たることを防ぐため、防風部材の端部を、電極軸方向に関して封止管との接続部分以上の放電管側範囲に位置させるのがよい。
本発明の放電ランプ用防風部材は、中央部が膨らみ、封止管との接続部分と、封止管端部側から放電管中心側に向けて径変化率が増加から減少に変わる曲率変更部分とを両端部とする末広部分を有する放電管と、放電管の両側に連設する一対の封止管とを備えた放電ランプに対する防風部材であって、凹型照明光学系に挿通された一方の封止管周りに同軸配置される筒状部材を備え、防風部材の端部が、電極軸方向に関して曲率変更部分よりも封止管側に位置し、防風部材の内径が、曲率変更部分における放電管外径以下であることを特徴とする。
本発明によれば、点灯開始から安定点灯状態に至るまでの期間、さらには連続点灯期間いずれにおいても、放電ランプの封止管、放電管の温度を適切に調整することができる。
本実施形態である照明装置を模式的に示した平面図である。 放電ランプの概略的一部断面図である。 本実施形態である放電ランプの変形例を示した図である。 第2の実施形態における放電ランプの概略的一部断面図である。
以下では、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、第1の実施形態である照明装置を模式的に示した平面図である。
照明装置100は、光源としてショートアーク型放電ランプ10を備えた照明装置であり、基板表面にパターンを形成する露光装置(図示せず)に組み込まれている。ショートアーク型放電ランプ10は、透明な石英ガラス製の放電管(発光管)12を備え、放電管12内に陰極20、陽極32が所定間隔をもって対向配置される。
管球状の放電管12の両側には、対向するように石英ガラス製の封止管13A、13Bが放電管12と一体的に設けられており、封止管13A、13Bの両端は、口金14A、14Bによって塞がれている。放電ランプ10は、陽極32が上側、陰極20が下側となるように鉛直方向に沿って配置されている。
封止管13A、13Bの内部には、金属性の陰極20、陽極32を支持する導電性の電極支持棒17A、17Bが配設され、電極支持棒17A、17Bを挿通させた金属リング(ここでは図示せず)、モリブデンなどの金属箔16A、16Bを介して導電性のリード棒15A、15Bにそれぞれ接続される。封止管13A、13Bは、封止管13A、13B内に設けられるガラス管(ここでは図示せず)と溶着しており、これによって、水銀、および希ガスが封入された放電空間Sが封止される。
リード棒15A、15Bは外部の電源部(図示せず)に接続されており、リード棒15A、15B、金属箔16A、16B、金属リング、そして電極支持棒17A、17Bを介して陰極20、陽極32の間に電圧が印加される。放電ランプ10に電力が供給されると、電極間でアーク放電が発生し、水銀による輝線(紫外光)が放射される。ここでは、封入水銀量25mg/cm以上、消費定格電力2.5kW以上に定められている。
放電ランプ10の周囲には、回転楕円体である反射ミラー(集光ミラー)30が配置されており、反射ミラー30の開放部30Tが鉛直上側(陽極側)を向き、放電管12の中心部は、反射ミラー30の焦点付近に位置決めされている。放電ランプ10の封止管13Aは、反射ミラー30の頂部30Sに形成された開口部30Pに挿通されている。
冷却ノズル50、60は、ランプ点灯の間、封止管13Aと口金15A、封止管13Bと口金15Bをそれぞれ冷却するために冷風を吐出する。防風板40は、封止管13Aを覆う筒状金属板であり、放電管12の過冷却、封止管13Aの過熱を防ぐ。
なお、図1の放電管、封止管の形状、および反射ミラーの配置は模式的に示したものであり、実際とは異なる。
図2は、放電ランプの概略的一部断面図である。
放電管12には、封止管13Aとの接続部分に肩部12Tが形成されている。ランプ製造工程の中で放電管、封止管を縮径しながら形成するとき、間を空けて封止管を縮径することで、連続的に形状変化する肩部12Tが形成される。肩部12Tは、放電管中心部側に近いほど外径が大きく、封止管側端点Q3から肩部12Tの外径が徐々に増加し、他方の端点Q2における最大外径(以下、肩部12Tの外径D1とする)は、封止管13Aの外径D0よりも大きい。
電極支持棒17Aを軸通させた円柱状ガラス管19には、放電空間側に同軸的な筒状凹部19Zが設けられている。点灯開始前、放電空間内の液状水銀は、ガラス管19の端面および凹部19Zに溜まる。電極支持棒17Aは金属リング18に挿通されており、金属箔16Aと金属リング18Aが接続されている。
筒状薄板の金属製防風板40は、封止管13の中心軸、すなわち電極軸AX(ランプ軸)に関して同軸的に配置されている。防風板40の端部40Tは、電極軸AXに対して封止管端部13Kの位置Hに合わせて位置決めされている。封止管端部13Kの位置Tは、放電空間Sの底部SKの位置に一致し、放電管肩部12Tと封止管13Aとの境界ラインを示す。反射ミラー30の開口部30Pは、防風板40の端部40Tよりも下方に位置する。
防風板40は内径D2のサイズを有し、封止管13Aと防風板40との間には隙間DLが形成されている。防風板40の内径D2は、放電管12の肩部12Tの外径D1よりも大きい(D1>D2)。すなわち、防風板40と封止管13Tとの隙間DLが、肩部12Tの外径D1と封止管13Aの外径D0との差の半分以上となる(DL≧(D1/2−D0/2))。防風部材の内径D2は、封止管に取り付けられる口金の最大外径よりも小さくなるように定められている。
一方、放電管表面に沿った流れとは関係のない空気が防風板40と封止管13Aとの隙間に流入するのを防ぐため、防風板40の内径D2は、放電管外径の末広部分12Vの外径端点Q1以下に定められる。末広部分12Vは、肩部12Tの端点Q2から放電管中心に向けてその断面が末広形状になっており、末広部分12Vの外径端点Q1は、曲率変更部分、すなわち外径の増加率が正から負に変わる変曲点に相当する位置に該当する。この曲率変更部分における放電管外径D3以下となるように、防風板40の内径D2が定められている。
以下、ランプ点灯開始から安定点灯状態までの期間、そして連続点灯期間中に照明装置内で生じるエアの流れについて説明する。
点灯始動直後、封止管13A、13Bは高温状態になっておらず、冷風ノズル50、60の冷却風の流れが、放電ランプ10付近において支配的な流れとなる。特に、冷風ノズル50からの冷却風が放電管12周りに流れを生じさせ、冷却風が、封止管13Aと反射ミラー30との隙間NNを通って流れていく。
放電管12は、封止管13Aに近い部分ほど反射ミラー30の内表面と接近し、隙間NN付近においては流速が増加する。放電管12の肩部12T付近では、流路が狭いために放電管表面に沿って流れやすく、放電管12に沿って流れる空気は、鉛直下方流れていく。
点灯開始から安定点灯状態(発光強度が一定に維持される状態)に到達するまでの間、このような冷却風の流れが放電管12の温度に影響を与える。特に、放電管12の肩部12T付近の温度上昇を妨げ、放電空間Sの底部、すなわちガラス管19の端面19Sおよび凹部19Sの底に溜まりやすい水銀を蒸発させる障害となる。
また、冷却風が封止管13A表面に沿って流れることにより、ガラス管19、電極支持棒17A、金属リング18全体に冷却効果が及ぶ。そのため、点灯開始直後の封止管13Aの内部における全体的温度上昇が妨げられ、水銀蒸発の障害となる。
防風板40は、鉛直方向(電極軸AX)に沿って延び、肩部12Tとの間に隙間SPを空けている。また、封止管13Aの端部13Kと防風板40の端部40Tとの間には、径方向に沿って間隔DLが設けられている。そのため、放電管12の表面に沿って流れてくる冷却風は、その一部だけが封止管13Aとの隙間DLに入り、多くは防風板40の端部40Tに衝突し、あるいは防風板40の外側表面に沿って流れていく。
このような防風板40によって、放電管12の肩部12Tの表面に沿って流れていく冷却風が少なくなる。その結果、水銀の溜まりやすい放電管12の肩部12T付近の温度が過度に冷却されず、水銀が十分に蒸発する。
一方、安定点灯状態となって点灯時間が長くなると、陰極20の温度が高温となり(1000℃以上)、また定格電力が大きいことなどによって電極支持棒17A、金属箔16Aも高温となり、封止管13Aが過熱状態となる。そして封止管13から熱を放出させる状況になると、冷却ノズル60からの冷却風、および熱放出によって隙間NNを通って放電管側へ流れていく空気が支配的になっていく。
封止管13Aの温度、特に金属箔16A付近の温度は、防風板40と封止管13Aとの隙間DLの大きさに従う。ここでの隙間DLは、クラック発生に至らないような十分な距離間隔をもち、十分に熱が放出される。防風板40の内径D2が、肩部12Tの外径D1以上であるため、肩部12Tに熱をもつ空気が当たって隙間DLに溜まることがなく、封止管13Aのクラック発生を防ぐ。その一方で、肩部12Tをもつ構成であるため、十分な隙間DLを採用しても、点灯開始直後は一部の冷却風しか防風板40内部に流入せず、過冷却を防ぐ。
このように本実施形態によれば、ショートアーク型放電ランプ10、反射ミラー30を備えた照明装置100において、反射ミラー30の開口部30Pから突出する放電ランプ10の封止管13Aに対し、筒状防風板40が同軸的に配置される。そして、防風板40の端部40Tの電極軸方向に沿った位置は、封止管13Tの端部13Kの位置とほぼ一致し、防風板40の内径D2は、放電管12の肩部12T以上の大きさをもつ。
図3は、本実施形態である放電ランプの変形例を示した図である。
図3(a)では、半円筒42A、42Bを接合することによって防風板40Aが構成されている。接合部分には僅かに隙間を空けて切欠部分43を形成する。ここでは、封止管内部と表面とを同電位にするトリガー線(図示せず)が、切欠部分43を通して配設される。
半円筒42A、42Bを組み合わせるため、防風部材のサイズが口金のサイズに制限されなくて済む。また、トリガー線を通すために大きなスリットを防風板に形成する必要が無くなる。
図3(b)〜図3(d)には、通気口52B、52C、52Dをそれぞれ設けた防風板40B、40C、40Dが表されている。このような通気口52B、52C、53Dを設けることにより、封止管の過熱を効果的に防ぐことが可能となる。特に、防風板の端部の位置、および内径が、放電管端部の過冷却防止を優先して定められる場合、通気口のサイズによって適切な熱放出を実現させることができる。
冷却風を送る構成については、実施形態に限定されず、反射ミラーの開口部と封止管との隙間を空気が流れるような構成にすればよい。反射ミラーについても、他の照明光学系を用いてもよい。また、露光装置以外の照明装置として使用することも可能である。
本実施形態では、肩部を有する管球形状の放電管を備えた放電ランプを示したが、肩部のない、すなわち連続的形状変化がなく、発光管と封止管接続部分において外径がほぼ一定である放電ランプにおいても、同様に防風板を配置することができる。この場合、防風板の端部を、電極軸に沿って末広部分の端部(曲率変更部分)から離れる位置(封止管側)に防風板を配置し、かつ、防風板の内径を、曲率変更部分の放電管外径以下の大きさをもたせる。
肩部のない放電ランプにおいても、封止管との接続部分に水銀が滞留し、末広部分に冷却風が直接当たると、過冷却によって水銀が十分蒸発しない。防風板を曲率変更部分から所定距離だけ離した位置に配置し、防風板の内径を曲率変更部分の放電管外径以下にすることにより、冷却風の一部のみが防風板内部に流入し、過冷却を防ぐとともに封止管の過熱を十分に防ぐことができる。
図4は、第2の実施形態である放電ランプの概略的断面図である。
放電ランプ10’は、肩部のない(末広部分まで径がほぼ一定である)放電ランプであり、封止管13Aとの接続部となる放電管端部12T’および封止管端部13K付近における放電管外径は、ほぼ一定(=D’0)である。防風板40’の端部40’Tは、電極軸方向に関して曲率変更部分、すなわち末広部分12Vの端点Q4よりも封止管側に(下方に)位置し、また、放電管端部12T’の位置H’に位置する。また、防風板40’の内径D’2は、曲率変更部分Q4の位置における放電管外径D3以下の大きさに定められている。
このように防風板40’を配置することにより、冷却風の一部だけが防風板40’と封止管13Aとの間に流入し、封止管端部13K付近の過冷却を防ぐことが出来る。なお、防風板40’の端部40’Tを位置H’より上方に配置してもよい。
第1、第2の実施形態では、防風板の径(内径)が一定に定められているが、封止管形状に合わせて防風板の径を変化させた構成にしてもよい。例えば、金属リング配置付近において封止管外径が大きい放電ランプの場合、それに合わせて防風板の外径を大きくすることも可能である。防風板端部の内径が上述した条件を満たす範囲で形状変更しても、上述した効果を得ることができる。
10、10’ 放電ランプ
12 放電管
12T 肩部
12V 末広部分
13A 封止管(一方の封止管)
13K 封止管の端部
30 反射ミラー(照明光学系)
30P 開口部
40、40’ 防風板(防風部材、筒状部材)
40T 防風板の端部
D1 肩部の外径
D2 防風板の内径
Q 曲率変更部分

Claims (13)

  1. 放電管と、前記放電管の両側に連設する一対の封止管とを備えた放電ランプと、
    前記放電管を囲み、一方の封止管を挿通させる開口部が形成された凹型の照明光学系と、
    前記開口部から突出する前記一方の封止管を覆う筒状の防風部材とを備え、
    前記放電管が、前記封止管との接続部分において、前記封止管の接続部外径よりも相対的に外径の大きい肩部を有し、
    前記防風部材の端部が、前記肩部よりも封止管側に位置し、
    前記防風部材の内径が、前記肩部の外径以上であることを特徴とする照明装置。
  2. 前記防風部材の端部が、放電ランプ軸方向に関して前記一方の封止管の先端部とほぼ同じ位置にあることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
  3. 前記放電管が管球形状であって、
    前記防風部材の内径が、封止管端部側から放電管中心側に向けて径変化率が増加から減少に変わる曲率変更部分における放電管外径以下であることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
  4. 前記防風部材の内径が、前記一方の封止管に取り付けられる口金の最大外径よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
  5. 前記防風部材が、通気口を有することを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
  6. 前記防風部材が、半円筒を組み合わせることによって構成されることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
  7. 前記照明光学系の開放部が、鉛直上方を向くように設置されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の照明装置。
  8. 前記一対の封止管に向けてエアを吐出するエア吐出手段をさらに有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の照明装置。
  9. 請求項1に記載されている照明装置を備えた露光装置。
  10. 肩部を有する放電管と、前記放電管の両側に連設する一対の封止管とを備えた放電ランプに対する防風部材であって、
    凹型照明光学系に挿通された一方の封止管周りに同軸配置される筒状部材を備え、
    前記筒状部材の端部が、放電ランプ軸方向に関して前記肩部よりも封止管側に位置し、
    前記筒状部材の内径が、前記肩部の外径以上であることを特徴とする放電ランプ用防風部材。
  11. 中央部が膨らんでいる放電管と、前記放電管の両側に連設する一対の封止管とを備えた放電ランプと、
    前記放電管を囲み、一方の封止管を挿通させる開口部が形成された凹型の照明光学系と、
    前記開口部から突出する前記一方の封止管を覆う筒状の防風部材とを備え、
    前記放電管が、前記封止管との接続部分と、封止管端部側から放電管中心側に向けて径変化率が増加から減少に変わる曲率変更部分とを両端部とする末広部分を有し、
    前記防風部材の端部が、前記曲率変更部分よりも封止管側に位置し、
    前記防風部材の内径が、前記曲率変更部分における放電管外径以下であることを特徴とする照明装置。
  12. 前記防風部材の端部が、前記放電管と前記封止管との接続部から前記放電管側までの範囲に位置することを特徴とする請求項11に記載の照明装置。
  13. 中央部が膨らみ、封止管との接続部分と、封止管端部側から放電管中心側に向けて径変化率が増加から減少に変わる曲率変更部分とを両端部とする末広部分を有する放電管と、前記放電管の両側に連設する一対の封止管とを備えた放電ランプに対する防風部材であって、
    凹型照明光学系に挿通された一方の封止管周りに同軸配置される筒状部材を備え、
    前記防風部材の端部が、電極軸方向に関して前記曲率変更部分よりも封止管側に位置し、
    前記防風部材の内径が、前記曲率変更部分における放電管外径以下であることを特徴とする放電ランプ用防風部材。
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