JP6258702B2 - 微粒化装置 - Google Patents

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Description

この発明は、複数個の開口部を備えているステーターと、当該ステーターの内側に所定の隙間を空けて配置されるローターとを備えているミキサー、いわゆるローター・ステータータイプのミキサーに関する。
いわゆるローター・ステータータイプのミキサーは、一般的に、図1に示すように、複数個の開口部1を備えているステーター2と、ステーター2の内側に所定の隙間δを空けて配置されるローター3とからなるミキサーユニット4を備えている。このようなローター・ステータータイプのミキサーは、高速で回転するローター3と、固定されているステーター2との間の隙間近傍で、高い剪断応力が発生することを利用して、流体などに対して、乳化、分散、微粒化、混合などの処理を行うものであり、食品、医薬品、化学品などの分野において、処理液の調合、調製などの用途で広く使用されている。
ローター・ステータータイプのミキサーは、処理される流体の循環方式に応じて、図2の矢印5aで示すように処理液が循環する外部循環式ミキサー、図2の矢印5bで示すように処理液が循環する内部循環式ミキサーに分類されることがある。
このようなローター・ステータータイプのミキサーに関して多種多様な形状や循環方式が提供されている。例えば、特許文献1(粒子形成のための回転子固定子装置および方法)には、複数個の開口部を備えているステーターと、当該ステーターの内側に所定の隙間を空けて配置されるローターとを備えているミキサーを薬剤、栄養補助食品、食品、化学品、化粧品などの幅広い分野で利用される、粒子の形成に適用する微細粒子の生成のための装置、方法が提案されている。これによれば、効率的で、簡単で、容易にスケールアップすることができるとされている。
また、以前から種々の形状のミキサーの性能評価方法として、幾つかの指標(理論)が報告されている。
例えば、前述したローター・ステータータイプのミキサーに限らず、液-液分散操作に着目してみると、液滴径の寸法は、平均的なエネルギー消散率の計算値(大小)で議論できることが報告されている(非特許文献1、2)。ただし、非特許文献1、2では、平均的なエネルギー消散率の計算方法は殆ど明らかにされていない。
個別のミキサーに適用でき、その実験結果を整理した研究例は幾つか報告されている(非特許文献3〜6)。ただし、これらの研究例(非特許文献3〜6)では、ミキサーの微粒化効果に対して、ローターとステーターの隙間(ギャップ)のみの影響や、ステーターの開口部(ホール)のみの影響などを考察しており、各ミキサーで異なる内容しか報告されていない。
ローター・ステータータイプのミキサーの微粒化機構(メカニズム)を考察した研究例は幾つか報告されている(非特許文献7、8)。これらでは、液滴の微粒化効果には、乱流のエネルギー消散率が寄与することや、その微粒化効果には、処理液の剪断応力を受ける頻度(剪断頻度)が影響することが示唆されている。
ローター・ステータータイプのミキサーの スケールアップ方法では、長時間で運転して得られる最終的な液滴径(最大安定の液滴径)に関して幾つか報告されている(非特許文献9)。しかし、実際の製造現場では実用的ではなく、あまり有用ではない。つまり、ミキサーの処理(撹拌、混合)時間を考慮し、所定の時間で運転して得られる液滴径を推定した有用な研究例は殆ど報告されていない。仮に、ミキサーの処理時間を考慮して、液滴径を推定していても、それは単なる実測値(実験値)に基づく現象(事実)を報告しているのみであり、理論的に解析した研究例は報告されていない。
前述した特許文献1には所定のミキサーの優位性(性能)や設計の数値範囲などが記載されているが、高性能なミキサーの設計の数値範囲などに関して理論的な根拠が記載されておらず、高性能なミキサーの種類や形状などに関して記載されていない。
前述したように、以前から種々の形状のミキサーの性能評価方法として、幾つかの指標(理論)が報告されているが、これらの指標は、あくまでも形状の同じ個別のミキサーにしか適用できない場合が多く、実際には形状の異なる多種多様なミキサーには適用できない場合が殆どである。例えば、ローターとステーターの隙間(ギャップ)が微粒化効果に大きく影響するミキサーのみに適用できる指標や、ステーターの開口部(ホール)が微粒化効果に大きく影響するミキサーのみに適用できる指標などは存在するものの、あらゆる形状のミキサーに適用できる包括的な指標は議論されておらず、それらを考慮した指標は殆ど存在していない。
このように、ローター・ステータータイプのミキサーの性能評価方法やスケールアップ方法に関する研究例は殆ど存在せず、形状の異なる多種多様なミキサーに適用でき、その実験結果を包括的に整理した研究例も殆ど存在していない。
ローター・ステータータイプのミキサーの 性能評価方法やスケールアップ方法に関して、従来技術では、(1)個別のミキサー毎に、(2)小規模の装置を使用し、(3)長時間で運転して得られる最終的な液滴径(最大安定の液滴径)を評価している場合が殆どであった。つまり、従来技術では、(A)多種多様なミキサーに、(B)大規模(実製造規模)の装置を適用し、(C)所定の時間で運転して得られる液滴径や、所定の液滴径が得られるまでの処理(撹拌)時間を評価や推定していなかった。
例えば、ローターとステーターの隙間(ギャップ)の寸法が微粒化効果や乳化効果に大きく影響するミキサーのみに適用できる指標や、ステーターの開口部(ホール)の寸法や形状が微粒化効果や乳化効果に大きく影響するミキサーのみに適用できる指標などは存在するものの、あらゆる形状のミキサーに適用できる包括的な指標(多種多様なミキサーを統一して比較や評価できる理論)は議論されておらず、それらを考慮した指標は存在していなかった。
そのため、現実的には、実際の処理液を使用して試行錯誤しながら、ミキサーを性能評価し、設計(開発、作製)していた。
特表2005−506174号公報
Davies, J. T.; "Drop Sizes of Emulsions Related to Turbulent Energy Dissipation Rates," Chem. Eng. Sci., 40, 839−842 (1985) Davies, J. T.; "A Physical Interpretation of Drop Sizes in Homogenizers and Agitated Tanks, Including the Dispersion of Viscous Oils," Chem. Eng. Sci., 42, 1671−1676 (1987) Calabrese, R. V., M. K. Francis, V. P. Mishra and S. Phongikaroon; "Measurement and Analysis of Drop Size in Batch Rotor-Stator Mixer," Proc. 10th European Conference on Mixing, pp. 149−156, Delft, the Netherlands (2000) Calabrese, R. V., M. K. Francis, V. P. Mishra, G. A. Padron and S. Phongikaroon; "Fluid Dynamics and Emulsification in High Shear Mixers," Proc. 3rd World Congress on Emulsions, pp. 1−10, Lyon, France (2002) Maa, Y. F., and C. Hsu; "Liquid−Liquid Emulsification by Rotor/Stator Homogenization," J. Controlled. Release, 38, 219−228 (1996) Barailler, F., M. Heniche and P. A. Tanguy; "CFD Analysis of a Rotor-Stator Mixer with Viscous Fluids," Chem. Eng. Sci., 61, 2888−2894 (2006) Utomo, A. T., M. Baker and A. W. Pacek; "Flow Pattern, Periodicity and Energy Dissipation in a Batch Rotor-Stator Mixer," Chem. Eng. Res. Des., 86, 1397−1409 (2008) Porcelli, J.; "The Science of Rotor/Stator Mixers," Food Process, 63, 60−66 (2002) Urban K.; "Rotor-Stator and Disc System for Emulsification Processes," Chem. Eng. Technol., 29, 24−31 (2006)
本発明は、複数個の開口部を備えているステーターと、当該ステーターの内側に所定の隙間を空けて配置されるローターとを備えているローター・ステータータイプのミキサーにおいて、処理される流体に掛かる剪断応力を向上させ、より高い性能を発揮できるミキサー、更には、処理される流体に掛かる剪断応力を変更・調整したり、処理される流体の流れ方を変更・調整できるミキサーを提案することを目的にしている。
また、このような高い性能を発揮できるローター・ステータータイプのミキサーを、多種多様な形状や循環方式のミキサーに適用できる包括的な性能評価方法や、そのミキサーの運転条件(処理時間)を考慮した設計方法を利用して設計することを目的にしている。
更に、前記の性能評価方法や設計方法を利用した高性能のローター・ステータータイプのミキサーを用いて、食品、医薬品、化学品などの製造方法(微粒化方法)を確立することを課題にしている。
請求項1記載の発明は、
複数個の開口部を備えているステーターと、ステーターの内側に所定の隙間を空けて配置されるローターとからなる、ミキサーユニットを備えているローター・ステータータイプのミキサーであって、
前記ステーターの内側に所定の隙間を空けて配備されるローターは、前記複数の開口部が形成されている前記ステーターの周壁の径方向内側において前記所定の隙間を空けて当該ステーターの周壁の内側に対向するローター周壁を備えていると共に、当該ローター周壁に複数個のローター開口が形成されており、
前記ローターの回転中心から放射状に延びる複数枚の攪拌翼に前記ローター周壁が支持されていて、
前記ステーターと、前記ローターとが、前記ローターの回転軸が延びている方向で相互に近付く、又は離れることができるように構成されている
ことを特徴とするミキサー
である。
請求項2記載の発明は、
前記ステーターは、周径の異なる複数のステーターからなり、各ステーターの周壁の径方向内側に前記ローターの前記ローター周壁がそれぞれ所定の隙間を空けて配置されている
ことを特徴とする請求項1記載のミキサー
である。
請求項記載の発明は、
前記ステーターは、上端縁から径方向内側に伸びている環状の蓋部を備えていることを特徴とする請求項1又は2記載のミキサー
である。
請求項記載の発明は、
前記環状の蓋部に、下側に向けて被処理流体を導入する導入孔が形成されていることを特徴とする請求項記載のミキサー。
である。
請求項記載の発明は、
前記ステーターが備えている開口部は円形状であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項記載のミキサー。
である。
請求項記載の発明は、
前記ステーターが備えている開口部は前記ステーターの周壁に全体の開口面積比率として20%以上で穿設されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項記載のミキサー。
である。
本発明によれば、複数個の開口部を備えているステーターと、当該ステーターの内側に所定の隙間を空けて配置されるローターとを備えているローター・ステータータイプのミキサーにおいて、処理される流体に掛かる剪断応力を向上させ、より高い性能を発揮できるミキサー、更には、処理される流体に掛かる剪断応力を変更・調整したり、処理される流体の流れ方を変更・調整できるミキサーを提供することができる。
また、このような高い性能を発揮できるローター・ステータータイプのミキサーを、多種多様な形状や循環方式のミキサーに適用できる包括的な性能評価方法や、そのミキサーの運転条件(処理時間)を考慮した設計方法を利用して設計することができる。
更に、前記の性能評価方法や設計方法を利用した高性能のローター・ステータータイプのミキサーを用いて、食品、医薬品、化学品などの製造方法(微粒化方法)を確立することができる。
本発明においては、総括エネルギー消散率:εa という指標を適用している。各社から提供される多種多様な形状や循環方式のミキサーの総括エネルギー消散率:εa は、ローター(回転子)とステーター(固定子)の幾何学的な寸法、運転の動力と流量の測定値から個別に計算される。そして、この総括エネルギー消散率:εa は、各ミキサーの形状依存項と運転条件依存項とに分離して表現される。
総括エネルギー消散率:εa という指標を用いることにより、各ミキサーの性能を評価する場合、例えば、液滴径の微粒化傾向によって性能を評価するときには、形状依存項の計算値(大小)を使用することができる。
また、各ミキサーのスケールアップ・スケールダウンにおいては、形状依存項と運転条件依存項とを併せた総括エネルギー消散率:εaの計算値を使用し、その計算値を一致させることで設計することができる。
これらの知見によって、理論的かつ実験的に従来品よりも微粒化効果や乳化効果の高いミキサー(高性能のミキサー)を開発(設計)するようにしたものである。
すなわち、本発明においては、各ミキサーの性能評価方法へ適用できる形状依存項(係数)の数値で、高性能の範囲を指定する。具体的には、総括エネルギー消散率:εa という指標における形状依存項(係数)の数値で、従来のミキサー(従来品)を含まない範囲を設定したり、従来の指標(理論)では容易に計算できない(実測しないと困難な)範囲を設定することができる。
そして、ローター・ステータータイプのミキサーを利用し、被処理流体に対して、乳化、分散、微粒化あるいは混合の処理を施すことにより、食品、医薬品あるいは化学品を製造する方法において、総括エネルギー消散率:εaを計算することにより、当該ミキサーの運転時間と、これによって得られる被処理流体の液滴径を推定して、望ましい液滴径を有している食品(乳製品・飲料などを含む)、医薬品(医薬部外品などを含む)あるいは化学品(化粧品などを含む)を製造することができる。
なお、本発明に基づいて、栄養組成物(流動食、乳幼児用調製粉乳などの組成に相当する)を製造すると、風味、食感、物性、品質などが良好であり、衛生面や作業性などにも優れていたことから、本発明は、食品や医薬品へ適用することが好ましく、食品へ適用することがより好ましく、栄養組成物や乳製品へ適用することが更に好ましく、高濃度で配合された栄養組成物や乳製品へ適用することが特に好ましい。
ローター・ステータータイプのミキサーが備えているミキサーユニットを説明する斜視図。 外部循環式のローター・ステータータイプのミキサー(外部循環式ミキサー)及び内部循環式のローター・ステータータイプのミキサー(内部循環式ミキサー)を説明する図。 液滴径の微粒化傾向を調査する方式を説明する図。 外部循環式のローター・ステータータイプのミキサー(外部循環式ミキサー)の評価試験結果を、内部循環式のローター・ステータータイプのミキサー(内部循環式ミキサー)の評価に用いる方式を説明する図。 ローター・ステータータイプのミキサーにおける処理(混合)時間と液滴径の関係(微粒化傾向)を表す図。 図5に処理(混合)時間と液滴径の関係(微粒化傾向)とが表されているローター・ステータータイプのミキサーにおける総括エネルギー消散率:εaと、液滴径の関係(微粒化傾向)を表す図。 図5に処理(混合)時間と液滴径の関係(微粒化傾向)とが表されているローター・ステータータイプのミキサーとは規模(寸法)が異なっているローター・ステータータイプのミキサーにおける総括エネルギー消散率:εaと、液滴径の関係(微粒化傾向)を表す図。 ローターとステーターの隙間(ギャップ)の影響に関する結果を表す図。 ステーターの開口部(ホール)の孔径の影響に関する結果を表す図。 ステーターの開口部(ホール)の孔数(開口面積比)の影響に関する結果を表す図。 従来のミキサーの性能改善効果の結果を表す図。 小型のミキサーにおける表5の運転条件での処理(混合)時間と液滴径の関係(微粒化傾向)を表す図。 大型のミキサーにおける表5の運転条件での総括エネルギー消散率:εaと、液滴径の関係(微粒化傾向)を表す図。 他の大型のミキサーにおける総括エネルギー消散率:εaと、液滴径の関係(微粒化傾向)を表す図。 本発明のローター・ステータータイプのミキサーに採用されるミキサーユニットの一例を説明する図であって、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は側面図。 図15図示のミキサーユニットのローターとステーターとを分解して表した斜視図。 本発明のローター・ステータータイプのミキサーに採用される他のミキサーユニットを説明する斜視図。 図17図示のミキサーユニットを説明する図であって、(a)は底面図、(b)は斜め下方向から表した一部を省略した斜視図。 本発明のローター・ステータータイプのミキサーに採用される更に他のミキサーユニットにおけるローターとステーターとを分解して表した斜視図。 図19で説明したタイプのミキサーユニットの他の実施形態を説明する底面図。 図19、図20図示のタイプのミキサーユニット斜め下方向から表した斜視図。 従来のミキサーと本発明のミキサーとの比較試験の結果を表す図であって、混合時間と平均液滴径との関係を表す図。 従来のミキサーと本発明のミキサーとの比較試験の結果を表す図であって、混合時間と標準偏差との関係を表す図。 従来のミキサーと本発明のミキサーとの比較試験の結果を表す図であって、ローターの回転数と平均液滴径との関係を表す図。 従来のミキサーと本発明のミキサーとの比較試験の結果を表す図であって、ローターの回転数と標準偏差との関係を表す図。 従来のミキサーと本発明のミキサーとの比較試験の結果を表す図であって、(a)はローターの回転数と流量との関係、(b)はローターの回転数と同僚との関係、(c)はローターの回転数と乳化に寄与する動力との関係を表す図。 本発明のミキサーにおいて混合部に被処理流体の直接投入(添加)を行った場合と行わなかった場合の比較試験結果を表す図。 従来のミキサーと本発明のミキサーについて行ったエネルギー消散率の数値解析結果を表す図。
本発明においては、ローター・ステータータイプのミキサーにおける微粒化効果(微粒化傾向)を議論(比較や評価)する目的で、下記の式1によって導き出される総括エネルギー消散率:εa を用いている。
Figure 0006258702

ここで、式1中、
εa :総括エネルギー消散率 [m2/s3]
εg:ローターとステーターの隙間における局所剪断応力[m2/s3]
εs:ステーターの局所エネルギー消散率[m2/s3]
Np :動力数 [-]
Nqd :流量数 [-]
nr :ローターブレードの枚数 [-]
D :ローターの直径 [m]
b :ローターの翼先端の厚み [m]
δ :ローターとステーターの隙間 [m]
ns :ステーターの孔数 [-]
d :ステーターの孔径 [m]
l :ステーターの厚み [m]
N :回転数 [1/s]
tm :混合時間 [s]
V :液量 [m3]
Kg :隙間における形状依存項 [m2]
Ks :ステーターにおける形状依存項 [m2]
Kc :ミキサー全体の形状依存項 [m5]
である。
この総括エネルギー消散率:εa を用いることにより、ミキサーの形状、ステーターの形状、その運転条件(処理時間など)、そのスケール(規模、寸法)などが異なる場合においても、一括(統一)してローター・ステータータイプのミキサーにおける微粒化効果(微粒化傾向)を議論(比較や評価)できる。
上記の通り、総括エネルギー消散率:εa は、ローターとステーターの隙間(ギャップ)における局所剪断応力:εg と、ステーターの局所エネルギー消散率:εs の合計(和)として表現できる。
本発明においては、総括エネルギー消散率:εa を導き出す計算式に含まれる、ローター・ステーターの寸法と運転時の動力・流量を測定することにより得られる、各ミキサーに固有の数値であるミキサー全体の形状依存項:Kcの値の多寡を評価することにより、ミキサーの性能を評価している。
総括エネルギー消散率:εa を導き出す計算式に明らかなように、隙間における形状依存項:Kg [m2]は、ローターとステーターの隙間:δ [m]、ローターの直径:D [m]、ローターの翼先端の厚み:b [m]に基づく各ミキサーに固有の数値である。
また、ステーターにおける形状依存項:Ks [m2]は、流量数:Nqd [-]、ステーターの孔数:ns [-]、ステーターの孔径:d [m]、ステーターの厚み:l [m]、ローターとステーターの隙間:δ [m]、ローターの直径:D [m] に基づく各ミキサーに固有の数値である。
そして、ミキサー全体の形状依存項:Kc [m5] は、動力数:Np [-]、流量数:Nqd [-]、ローターブレードの枚数:nr [-]、ローターの直径:D [m]及び、隙間における形状依存項:Kg [m2]と、ステーターにおける形状依存項Ks [m2]とに基づく各ミキサーに固有の数値である。
なお、動力数:Np [-]、流量数:Nqd [-]は化学工学の分野では一般的に使われる無次元数で以下のように定義される。
Q=Nqd・N・D3 (Q:流量、N:回転数、Dミキサー直径)
P=Np・ρ・N3・D(ρ:密度、N:回転数、Dミキサー直径)
つまり、流量数と動力数は、実験で測定した流量、ならびに動力から導き出せる無次元数である。
すなわち、ミキサー全体の形状依存項:Kc は、ローター・ステーターの寸法と、運転時の動力・流量を測定することにより得られる、各ミキサーに固有の値である。
そこで、この値の大きさを比較(評価)することで、多種多様なミキサーの性能を評価できると共に、高性能のミキサーを設計(開発、作製)できる。
本発明においては、上述した総括エネルギー消散率:εa を導き出す計算式に基づいてミキサーを設計している。
<総括エネルギー消散率:εaと液滴径の変化(液滴の微粒化傾向)>
微粒子化の評価を行う対象として、乳製品を想定した模擬液を準備した。この乳化製品疑似液は、ミルクタンパク質濃縮物(MPC、TMP(トータルミルクプロテイン))、ナタネ油、水から構成されている。その配合や比率などを表1に示した。
Figure 0006258702

ミキサーの性能は、液滴径の微粒化傾向を実験的に検討して評価した。図3に示すように、外部循環式のユニットを準備し、流路の途中で液滴径を、レーザー回折式粒度分布計(島津製作所:SALD−2000)により計測した。
なお、本発明において、液滴径の微粒化傾向を実験的に検討して、ミキサーの性能を評価するにあたり、内部循環式ミキサーに関しては、液滴径の微粒化傾向を把握することが難しい。しかし、内部循環式ミキサーも、外部循環式ミキサーも、図1に示すように、複数個の開口部1を備えているステーター2と、ステーター2の内側に所定の隙間δを空けて配置されるローター3とからなるミキサーユニット4を備えている点で共通している。そこで、内部循環式ミキサーについて評価する場合には、図4に示すように、外部循環式ミキサーに備えられているミキサーユニットと同一の寸法(サイズ)、形状、構造を有するローター、ステーターからなるミキサーユニットが内部循環式ミキサーに配備されていると考えて、当該外部循環式ミキサーを評価した試験の結果を内部循環式ミキサーの評価に用いた。
ここでは、3種類のミキサーに関して、その性能を比較した。なお、ここで使用したミキサーの概要を表2に示した。
Figure 0006258702

ミキサーA−1、A−2は、いずれも収容量が1.5リットルで、同一のメーカー品であるが、そのサイズに相違があるものである。
表2中、隙間容積:νgは、図1におけるギャップδの部分の容積である。
ミキサーA−1、A−2(いずれも収容量:1.5リットル)、B(収容量:9リットル)が備えているローター3の攪拌羽根の数は、ミキサーA−1:4枚、ミキサーA−2:4枚、ミキサーB:4枚である。
実験条件と総括エネルギー消散率:εaの計算値は、表3の通りであった。
Figure 0006258702

表3において、Kg /(Kg+Ks)の値が0.5以上であることから、ステーターにおける形状依存項であるKsよりも、隙間における形状依存項であるKgが大きいこととなり、ミキサーA−1、A−2では、その隙間とステーター2の開口(孔)部1の微粒化効果を比較した場合、ミキサーの隙間δの微粒化効果が大きくて支配的であることが分かった。
また、表3において、εa の値から、ミキサーの隙間δが狭い程に、また、ローター3の回転数が大きい程に、微粒化効果が高くなることが推定された。
表2のミキサーA−1、A−2について、表3の運転条件における処理(混合)時間と、液滴径の関係(微粒化傾向)を図5に示した。
表3の εa による推定値(理論値)と同様な傾向を示し、あらゆる回転数において、ミキサーの隙間δが小さい場合に、微粒化効果(微粒化の性能)の高いことが分かった。
なお、処理(混合)時間を横軸にして、実験結果を整理すると、液滴径の変化(液滴の微粒化傾向)を一括して表現(評価)できないことが分かった。
次に、表2のミキサーA−1、A−2について、本発明で提案している総括エネルギー消散率:εa と、液滴径の関係(微粒化傾向)を図6に示した。総括エネルギー消散率:εaを横軸にして実験結果を整理すると、液滴径の変化(液滴の微粒化傾向)を一括して表現(評価)できることが分かった。
具体的には、運転条件(回転数、混合時間)と、ミキサーの形状(隙間δ、ローター3の直径)が異なっても、液滴径は同じように減少する傾向を辿ることが分かった。
すなわち、総括エネルギー消散率:εaは、ローター・ステータータイプのミキサーにおいて、運転条件や形状の違いを包括的に考慮して、その性能を評価できる指標であることを確認できた。
次に、表2のミキサーBについて、本発明で提案している総括エネルギー消散率:εa と、液滴径の関係(微粒化傾向)を図7に示した。ミキサーの規模(寸法)が異なっても、液滴径は総括エネルギー消散率:εa の値(大きさ)に依存していることが分かった。
また、図6、図7より、ミキサーの規模が異なっても、同様の微粒化傾向を示すことが分かった。
<総括エネルギー消散率:εaを用いたミキサーの評価>
総括エネルギー消散率:εaを導き出す本発明の計算式を用いたローター・ステータータイプのミキサーの評価、特に、微粒化効果(微粒化傾向)を指標としたミキサーの評価について説明する。
ローターとステーターの隙間(ギャップ)の寸法や、ステーターの開口部(ホール)の寸法(孔径)や形状(孔数)などが異なる場合において、それぞれの因子(各項目)がミキサーのステーターの性能へ及ぼす影響を検証(評価)した。この検証に使用したステーターに関する情報の概要を表4に示した。
なお、実際のミキサーの性能評価には、各ミキサー全体の形状依存項Kc を、ステーター番号3(標準のステーター)の Kc で正規化した Kc / Kc _std の値を使用した。このKc / Kc _std の値が大きくなるに従い、微粒化効果が高くなる(高性能のミキサーである)ことを意味している。
Figure 0006258702

(ローターとステーターの隙間(ギャップ)の影響)
ローターとステーターの隙間の影響について検証した結果を図8に示した。
総括エネルギー消散率:εaを導き出す本発明の計算式に基づいて、ミキサーの微粒化効果(微粒化傾向)を計算したところ、ローターとステーターの隙間が小さい程、Kc / Kc _std の値(理論値)が大きくなることが推定された。
一方、実際の実験結果に基づいて、ミキサーの 微粒化効果を計算したところ、その隙間が小さい程、Kc / Kc _std の値(実測値)は大きくなった。
ここで、ローターとステーターの隙間と微粒化効果の関係について、実測値と理論値では同様の傾向を示すことが確認できた。そして、その隙間が小さい程、ミキサーの性能が高くなることが理論的かつ実験的に実証できた。
(ステーターの開口部(ホール)の孔径の影響)
ステーターの孔径の影響について検証した結果を図9に示した。
総括エネルギー消散率:εaを導き出す本発明の計算式に基づいて、ミキサーの微粒化効果(微粒化傾向)を計算したところ、ステーターの孔径が小さい程、Kc / Kc _std の値(理論値)が大きくなることが推定された。
一方、実際の実験結果に基づいて、ミキサーの微粒化効果を計算したところ、ステーターの孔径が小さい程、Kc / Kc _std の値(実測値)は大きくなった。
ここで、ステーターの孔径と微粒化効果の関係について、実測値と理論値では同様の傾向を示すことが確認できた。そして、ステーターの孔径(ホール)が小さい程、ミキサーの性能が高くなることが理論的かつ実験的に実証できた。
なお、ステーターの孔径の影響は、ローターとステーター隙間の影響よりも大きかった。
(ステーターの開口部(ホール)の孔数(開口面積比)の影響)
ステーターの孔数(開口面積比)の影響について検証した結果を図10に示した。
総括エネルギー消散率:εaを導き出す本発明の計算式に基づいて、ミキサーの微粒化効果(微粒化傾向)を計算したところ、ステーターの孔数が多い程、Kc / Kc _std の値(理論値)が大きくなることが推定された。
一方、実際の実験結果に基づいて、ミキサーの微粒化効果を計算したところ、ステーターの孔数が多い程、Kc / Kc _std の値(実測値)は大きくなった。
ここで、ステーターの孔数と微粒化効果の関係について、実測値と理論値では同様の傾向を示すことが確認できた。そして、ステーターの孔数(開口面積)が多い程、ミキサーの性能が高くなることが理論的かつ実験的に実証できた。
なお、ステーターの孔数の影響は、ローターとステーター隙間の影響よりも大きかった。
(既存の(市販の)ミキサーの性能改善効果)
総括エネルギー消散率:εaを導き出す本発明の計算式に基づいて、市販されているS社とA社のミキサーの性能を比較した結果を図11に示した。そして、本発明のミキサーの設計方法(設計思想)に基づいて、その形状を変更した場合における性能の改善(改良)効果の推定値の結果も併せて図11に示した。S社とA社のミキサーでは、ローターやステーターの直径が異なるが、それらの異なる機種に対して、同じ指標を適用して性能を評価できることが分かった。
例えば、S社(ローターの直径D:400mm)のミキサーの場合には、ローターとステーターの隙間δを2mmから0.5mmへ減少させる 、ステーターの孔数(開口面積比)nを12%から40%へ増加させる 、ステーターの孔径dを4mmから3mmへ減少させることで、微粒化効果や乳化効果(性能)が約3.5倍に改善されると考えられる。これは処理(運転)時間を現行の30%程度にまで、大幅に短縮できることを意味している。
一方、A社(ローターの直径D:350mm)のミキサーの場合には、ローターとステーターの隙間δを0.7mmから0.5mmへ減少させる 、ステーターの孔数(開口面積比)nを25%から40%へ増加させる 、ステーターの孔径dを4mmから3mmへ減少させることで、微粒化効果や乳化効果(性能)が約2.0倍に改善されると考えられる。これは処理時間を現行の半分程度にまで、大幅に短縮できることを意味している。
(高性能ミキサーの形状と設計)
本発明が提案する高性能ミキサーは、ステーターの内側に所定の隙間を空けて配備されるローターが、前記複数の開口部が形成されている前記ステーターの周壁の径方向内側において前記所定の隙間を空けて当該ステーターの周壁の内側に対向するローター周壁を備えていると共に、当該ローター周壁に複数個のローター開口が形成されている構造になっている。これによって、処理される流体に掛かる剪断応力を向上させることができ、高性能を実現できる。
また、ローターが回転すると、径方向内側の混合部分と、径方向外側の混合部分という複数段(少なくても二段階以上)の混合部が形成される構造になっている。このような多段式(マルチステージ)での混合により、処理される流体に掛かる剪断応力を向上させることができ、高性能を実現できる。
更に、本発明が提案する高性能ミキサーでは、ステーターと、ローターとが、ローターの回転軸が延びている方向で移動可能になっていて、ローターを回転させている途中で両者の間の間隔を調整・制御することができる。これによって、処理される流体に掛かる剪断応力を変更・調整したり、処理される流体の流れ方を変更・調整することができる。
そして、本発明が提案する高性能ミキサーでは、処理される流体を、混合部分(ミキサー部)へ直接で投入(添加)する機構が採用されている。これによって、前述した多段式(マルチステージ)での混合と合わせて、高性能を実現できる。
このような本発明が提案する高性能ミキサーの形状、構造は、上述した、本発明の計算式に基づいて導き出される総括エネルギー消散率:εa を指標としたミキサーの性能評価と、その検証結果を参考にして定義されている。そして、その定義に基づいて、高性能のミキサーを設計し、そのミキサーの概要を図12〜図18に示した。
(ムービングステーター(可動式の固定子))
ローター・ステータータイプのミキサーを使用し、粉体原料や液体原料を溶解(調合)して、乳化状製品を製造する場合、粉体原料と共に持ち込まれた気体(空気)を分離しないままで、ミキサーにより処理すると、調合液に微細な気泡が混入(発生)した状態となる。この微細な気泡が混入した調合液をそのまま乳化処理した場合、気泡が混入していない調合液を乳化処理した場合と比較して、微粒化や乳化の性能(効果)が劣ってしまうことが以前から知られている。
そこで、粉体原料を溶解する初期段階において、微細な気泡の発生を抑制するためには、ミキサーにムービング・ステーターの機構を持たせることが望ましい。特に、泡立ちしやすい乳化状製品を処理する場合、ムービング・ステーターの機構を持たせることが望ましい。粉体原料を溶解する初期段階では、ステーターをローターから離すことで、高いエネルギーを消散させることなく、粉体原料を調合液へ素早く分散させる。そして、その後にステーターをローターの近傍まで移動させ、本格的に溶解・微粒化・乳化する手順が良い。
(マルチ・ステージ・ホモゲナイザー(多段階式の乳化機構))
上述したように、本発明の計算式に基づいて導き出される総括エネルギー消散率:εa の値が大きい程、微粒化や乳化の性能(効果)が優れていることを確認できている。
ここで、総括エネルギー消散率:εa の値は、局所エネルギー消散率:εl と、剪断頻度:f s,h の積として表現できる。そして、剪断頻度:f s,h を高めるには、微粒化や乳化するステーターを多段階式にすることが有効であると考えられる。すなわち、ミキサーにおいて2段や複数段のマルチ・ステージの形状が高性能を実現するためには有効である。
ここで、局所エネルギー消散率:εlと剪断頻度:f s,hは、以下の通りである。
局所エネルギー消散率:εl[m2/s3]=Fa U/ρ v
Fa:平均力[N]
U:翼先端速度[m/s]
ρ:密度[kg/m2
vs:乳化寄与体積[m3
平均力:Fa[N]=τa Ss
τa:平均せん断力[N/m2
Ss:剪断面積[m2
平均せん断力:τa=Ph/Q
Ph:乳化寄与動力[kW]
Q:流量[m3/h]
乳化動力消散:Ph[kW]=Pn−Pp
Pn:正味動力[kW]
pp:ポンプ動力[kW]
剪断頻度:f s,h[1/s]=ns nr N/nv
ns:ステーターの孔数[個]
nr:ローターブレードの枚数[枚]
N:回転数[1/s]
nv:ステーター孔部体積[m3
剪断面積:Ss[m2]=Sd+Sl
Sd:孔断面積[m2
Sl:孔側面積[m2
孔断面積:Sd[m2]=π/4 d2
d:ステーター孔径[m]
孔側面積:Sl[m2]=πd l
l:ステーター厚み[m]
(ダイレクト・インジェクション(直接注入式の添加機構))
本発明の計算式に基づいて導き出される総括エネルギー消散率:εa を指標としたミキサーの性能評価と、その検証結果により、微粒化や乳化の性能(効果)はステーターの開口部(ホール)の孔径や孔数(開口面積比)により主に影響されることが分かった。
よって、油脂、不溶成分、微量成分などを混合部分(ミキサー部)へ直接で投入(添加)することで、より効果的に乳化や分散される。特に一段目のステーター(径方向で内側のステーター)部分へ直接で投入(注入)すれば、一段目のステーターで予備乳化してから、さらに二段目のステーター(径方向で外側のステーター)で本格的に乳化・分散できる。
(高性能のステーターの形状)
本発明の計算式に基づいて導き出される総括エネルギー消散率:εa を指標としたミキサーの性能評価と、その検証結果により、ステーターの開口部(ホール)の孔径は極力小さく、その孔数は極力多く、ローターとステーターの隙間は極力小さい場合において、ミキサーの性能が高くなることが分かった。また、ローターの翼の枚数が多い程、剪断頻度は高くなる。
ローターとステーターの隙間が小さい程、微粒化や乳化の性能(効果)は向上するが、今回の検証実験では、ステーターの孔径や孔数よりも、微粒化や乳化の性能(効果)への影響が小さいことが分かった。
そして、むしろ隙間が狭くなると、ローターとステーターの噛み混みなどのリスクが発生してしまう。また、ムービング・ステーターの機構を採用する場合、ミキサーの運転(稼働)中に、ステーターをローターの回転軸が延びている方向に沿って移動させることから、隙間(クリアランス)として0.5〜1mm程度で十分である。すなわち、噛み混みなどのリスクを避ける観点から、隙間として0.5mm以下までは不要である。
今回の検証実験では、ステーターの孔径が2mm以下になると、粉体原料などが閉塞するリスクがあることが分かった。したがって、粉体原料の溶解と乳化処理を同時に達成しようとする場合、ステーターの孔径として2〜4mm程度が良い。
一方、ステーターの孔数(開口面積比)が多い程、剪断頻度が高くなるが、ステーターの開口部の強度の問題がある。従来では一般的には、開口面積比として18〜36%を採用している場合が多いが、今回の検証実験では、開口面積比として15%以上、好ましくは20%以上、より好ましくは30%以上、さらに好ましくは40%以上、特に好ましくは40〜50%が良いことが分かった。
(同一孔径、同一開口面積比で比較した場合の最適なステーター孔形状について)
ステーターの孔の形状は、くし歯状ではなく、円形状が良い。局所エネルギー消散率:εl は、剪断面積:Ss に正比例することが分かっている。よって、同一の断面積であれば、円形状で剪断面積:Ss が最大となるため、くし歯状よりも円形状が微粒化や乳化の性能(効果)として優れていると考えられる。
ステーターに形成されている開口の形状(円形、正方形、長方形)のみを変更し、その他の条件は同一にしたミキサーで総括エネルギー消散率:εa を算出すると表5の通りになる。
Figure 0006258702

すなわち、同一孔径、同一開口面積の場合、櫛歯(長方形断面)より、円形や正方形で孔数が多くなり、剪断断面積も大きくなる。よって、総括エネルギー消散率:εaも高くなり、開口の形状が円形や正方形で、ミキサーの微粒化や乳化の性能が良くなることとなる。
表5における形状係数の比較から、正方形と円形では性能は同等と考えられる。ただし、正方形の加工には手間を要するため、ミキサーの微粒化や乳化の性能と加工性の面から、円形断面が最適であると考えられる。
(ローターの攪拌羽根の枚数)
剪断頻度を高くする観点では、ローターの攪拌羽根(翼)の枚数は多いと良いこととなる。ただし、吐出流量が落ちると、タンク槽内の循環回数が減るため、微粒化や乳化の性能(効果)が低下する場合がある。前記で定義した理論式によると、ローターの翼の枚数が多いと、総括エネルギー消散率:εaが高くなることが分かる。一般的にはローターの翼の枚数として6枚を採用しているが、それを8枚にするだけで、微粒化や乳化の性能(効果)が約1.3倍に向上すると考えられる。
(ミキサーのスケールアップ)
本発明で提案した指標(理論)を適用しながら検証実験することで、スケールアップ方法として利用できる。特に処理(製造)時間を考慮したスケールアップ方法として有用である。
(既存のミキサーと新規のミキサーとの比較)
既存の代表的なミキサーと、本発明で提案した新規のミキサーの特徴を比較した結果を表6に示した。
Figure 0006258702

本発明で提案した「ムービング・ステーター」、「マルチ・ステージ・ホモゲナイザー」、「ダイレクト・インジェクション」の機能を有しているミキサーは、現在のところ見あたらない。さらに、本発明の基になるεaに基づいた最適なステーター形状の設定(隙間、孔径、開口面積比、孔形状)ならびにローター形状(翼枚数、翼幅)のミキサーは、さらに高い乳化・微粒化効果を持つと考えられる。
本発明の上述した計算式で求められる総括エネルギー消散率:εaと液滴径の微粒化傾向の関係を検討したところ、以下のようになった。
この検討では、ローター3とステーター2の隙間(ギャップ)δが大きく(δ> 1mm、例えば、δ = 2〜10mm)、ステーター2の開口部(ホール、孔)1の数が多い(開口部1の数:例えば、ns > 20個、例えば、ns = 50〜5000個)3種類のミキサーに関して、その性能を比較した。
なお、上述したように、微粒子化の評価を行う対象として乳製品を想定した表1の配合比率の模擬液を用い、図3に図示したように、外部循環式のユニットを準備し、流路の途中で液滴径を、レーザー回折式粒度分布計(島津製作所:SALD−2000)により計測し、液滴径の微粒化傾向を調査して評価した。
なお、ここで使用したミキサーC(収容量:100リットル)、D(収容量:500リットル)、E(収容量:10キロリットル)の概要を表7に示した。これら3種類のミキサーは、同一のメーカー品であり、市場に提供されているものである。そして、ミキサーCに関しては、隙間(ギャップ)δの寸法(大きさ)、開口部1の数が相違する5種類のミキサー(ステーターNo.1〜ステーターNo.5)について検討した。
Figure 0006258702


なお、表7中、開口面積比Aは、「すべての開口部面積(=1孔面積×個数)/ステーターの表面積」で計算される無次元数である。
実験条件と総括エネルギー消散率:εaの計算値は表8の通りであった。
Figure 0006258702

表8において、Kg /(Kg+Ks)の値が0.1〜0.3であることから、隙間における形状依存項であるKgよりも、ステーターにおける形状依存項であるKsが大きいこととなり、表7のミキサーCでは、その隙間とステーター2の開口(孔)部1の微粒化効果を比較した場合、ステーター2の開口部1の微粒化効果が大きくて支配的であることが分かった。
また、表8において、ステーター番号4のKcで正規化したKc / Kc _stdの値から、ステーター番号が大きくなるに従い、微粒化効果が高くなることが推定された。
表7のミキサーC(ステーターNo.1〜ステーターNo.5)について、表8の運転条件における処理(混合)時間と、液滴径の関係(微粒化傾向)を図12に示した。
表8の Kc / Kc _stdによる推定値(理論値)と同様な傾向を示し、ステーターNo.1〜ステーターNo.5のいずれにおいても、Kc / Kc _std の値が大きい場合に、微粒化効果(微粒化の性能)の高いことが分かった。一方、運転条件における処理(混合)時間の妥当性などを考えると、開口面積比として0.15(15%)以上、好ましくは0.2(20%)以上、より好ましくは0.3(30%)以上、さらに好ましくは0.4(40%)以上、特に好ましくは0.4〜0.5(40〜50%)が良いことが分かった。このとき、ステーターの開口部の強度を勘案すると良い。
また、同程度のKc / Kc _stdの値であるステーターNo.3とNo.4では、ほぼ同等の微粒化傾向を示していることから、Kc / Kc _std と本発明の計算式で求められる総括エネルギー消散率:εaによりミキサーの性能を予測すると、定性的な傾向を捉えるだけでなく、定量的な傾向を説明(評価)できることが分かった。
なお、処理(混合)時間を横軸にして、実験結果を整理すると、液滴径の変化(液滴の微粒化傾向)を一括して表現(評価)できないことが分かった。
次に、表7のミキサーC(ステーターNo.1〜ステーターNo.5)について、本発明の計算式で求められる総括エネルギー消散率:εaと、液滴径の関係(微粒化傾向)を図13に示した。
本発明の計算式で求められる総括エネルギー消散率:εaを横軸にして、実験結果を整理すると、液滴径の変化(液滴の微粒化傾向)を一括して表現(評価)できることが分かった。具体的には、運転条件(回転数、混合時間)と、ミキサーの形状(隙間、ステーターの孔径、ステーターの開口面積比)が異なっても、液滴径は同じように減少する傾向を辿ることが分かった。
すなわち、本発明の計算式で求められる総括エネルギー消散率:εaは、ローター・ステータータイプのミキサーにおいて、運転条件や形状の違いを包括的に考慮して、その性能を評価できる指標であることを確認できた。
次に、表7のミキサーD、Eについて、本発明の計算式で求められる総括エネルギー消散率:εaと、液滴径の関係(微粒化傾向)を図14に示した。 ミキサーの規模(寸法)が容量で200〜700リットルと異なっても、液滴径は εa の値(大きさ)に依存していることが分かった。また、ミキサーの規模が異なっても、同様の微粒化傾向を示すことが分かった。
以上より、ローター3とステーター2の隙間(ギャップ)δが大きく(δ > 1mm、例えば、δ = 2〜10mm)、ステーターの開口部(ホール、孔)1の数が多い(開口部1の数:ns > 20個、例えば、ns = 50〜5000個)ローター・ステータータイプのミキサーでは、本発明で提案している計算式で求められる総括エネルギー消散率:εa の値(大きさ)を一致させることで、運転条件や形状の違いを包括的に考慮して、スケールアップできると考えられた。
このように、本発明の計算式で求められる総括エネルギー消散率:εaと、液滴径の関係(微粒化傾向)は、添付の図13に示されるように、本発明の計算式で求められる総括エネルギー消散率:εaを横軸にして、液滴径の変化(液滴の微粒化傾向)を一括して表現(評価)できる。
このように本発明の計算式で求められる総括エネルギー消散率:εaと、液滴径はほぼ直線的な関係があることが発明者の検討によって認められている。
ただし、統計的に信頼できる実験式を導きだすことは困難であるため、液滴径の推定は、実験から得られた液滴径と本発明の計算式で求められる総括エネルギー消散率:εaの関係を用いて行うこととした。
上述したように、本発明の計算式で求められる総括エネルギー消散率:εaは形状依存項とそれ以外の製造条件項(時間を含む)とに分けられる。よって製造条件項(時間)を固定して形状依存項が大きくなれば、総括エネルギー消散率:εaは大きくなり、結果的に同じ製造条件(時間)においても液滴径は小さくなる。
具体的には、ある製造条件下で得られる粒子径を実際に測定し、そのときのεaを計算する。この実験によって所定の液滴径を得るために必要なεaがわかる。
次にミキサー形状を変更した際に計算されるεaと変更する前のεaの大きさを比較することによって、変更後の液滴径の減少傾向を推定する。
つまり、前述した計算式と液滴径を推定する統計的信頼性が高い実験式はないものの、実験結果を利用することによって、ミキサー形状の影響を考慮した液滴径の減少傾向の推定が可能である。
以下では、添付図面を参照して、本発明の好ましい実施形態について幾つかの実施例を説明するが、本発明は、これらの実施形態、実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載から把握される技術的範囲において種々の形態に変更可能である。
本発明が提案する計算式に基づいて導き出される総括エネルギー消散率:εa を指標としたミキサーの性能評価と、その検証結果を参考にして定義した高性能のミキサーの形状および、その定義に基づいて設計した高性能のミキサーの概要を図15〜図21を用いて説明する。
本発明の提案するローター・ステータータイプのミキサーは、複数個の開口部を備えているステーターと、ステーターの内側に所定の隙間を空けて配置されるローターとからなるミキサーユニット14の部分に特徴を有するものであり、その他の構造は図1を用いて説明した従来のローター・ステータータイプのミキサーと同一である。そこで、本発明のミキサーにおいてその特徴的構造、機構になっているミキサーユニット14のみについてその一例を図示して説明する。
本発明のローター・ステータータイプのミキサーにおけるミキサーユニット14は、図16に図示した構造のローター13と、ステーター22とからで構成される。
ステーター22は図1に例示した従来のミキサーユニット4におけるステーター2と同じく、円形状の複数個の開口部11bを備えている。
ステーター22の内側に所定の隙間δを空けて配置されるローター13は、回転中心になる回転軸17から放射状に延びる複数枚の攪拌翼を備えている。なお、図15では12枚の攪拌翼13a〜13lが配備されている形態を、図16では、8枚の攪拌翼13a〜13hが配備されている形態で説明している。以下、撹拌翼13a〜13lを総称して「撹拌翼13」と表すことがある。
各攪拌翼13の先端にはローター周壁40が配備されている。ローター周壁40の外周がステーター22の内周壁面22aに対向し、ローター周壁40の外周とステーター22の内周壁面22aとの間に、図15(b)図示のように、隙間δが形成される。
ローター周壁40には複数個のローター開口41が形成されている。ローター開口41の大きさ(直径)は、ステーター22が備えている開口部11bの大きさ(直径)と同一にすることができる。また、ローター周壁40にローター開口41が形成されている頻度は、ステーター22に開口部11bが形成されている頻度と同程度にすることができる。
ローター13が回転軸17を回転中心にして矢印20で示すように回転すると、複数のローター開口41が形成されているローター周壁40と、複数の開口部11bが形成されているステーター22とが径方向において間隔δで対向している状態で、ローター周壁40がローター13の回転につれて回転する。そこで、ここに効果的な混合部が形成される。これによって、処理される流体に掛かる剪断応力を向上させることができる。
本発明のミキサーでは、ステーター22と、ローター13とは、ローター13の回転軸17が延びている方向で相互に接近する、又、離れることができるようになっている。図示の実施形態では、ローター13において回転軸17が延びている方向で、図15(a)の矢印23a、23bで示すように移動可能になっている。
ミキサーによって粉体原料を溶解する初期段階では、ローター13を図15(a)の矢印23bで示すようにしてステーター22から離すことで、高いエネルギーを消散させることなく、粉体原料を調合液へ素早く分散させることができる。
そして、その後にローター13を図15(a)の矢印23aで示すように移動させて、複数のローター開口41が形成されているローター周壁40の全領域と、複数の開口部11bが形成されているステーター22の全領域とを対向させて、上述した混合部を形成する。そして、ローター13を図15(b)の矢印20方向に回転させて、本格的に溶解・微粒化・乳化する手順が良い。
前述したようにステーター22と、ローター13とが、ローター13の回転軸17が延びている方向で移動可能であるので、ローター13を回転させている途中で両者の間の間隔を調整・制御することができる。これによって、処理される流体に掛かる剪断応力を変更・調整したり、処理される流体の流れ方を変更・調整することができる。
図15(a)〜(c)図示の本発明のミキサーでは、ミキサーユニット14を構成するステーター22の上端に沿って、ノズル18が径方向で中心側に向かって延びている。処理される流体は、ノズル18を介してノズル開口19から図15(c)の矢印21で示すように混合部分(ミキサー部)へ直接で投入される。
すなわち、処理される流体は、複数のローター開口41が形成されているローター周壁40の径方向内側近傍に、ノズル開口19から矢印21のように、直接で投入される。そして、矢印20方向に回転しているローター周壁40の複数のローター開口41を介して、ローター周壁40とステーター22とが径方向において間隔δで対向している混合部に流入し、本格的に混合される。
このように、処理すべき流体を混合部分(ミキサー部)へ直接で投入(添加)することによって、より効果的に乳化や分散を行うことが可能になる。
図17、図18(a)、(b)は、図15(a)〜(c)、図16を用いて説明した本発明の他の実施形態を表すものである。ステーター22が、上端縁から径方向内側に伸びている環状の蓋部30を備えている点が、上述した図15(a)〜(c)、図16図示の実施形態と相違している。以下、この相違点を中心に説明する。
なお、図17、図18(a)、(b)図示の実施形態では、回転軸17から放射状に延びる撹拌翼は13a〜13lの12枚配備されている。
図17、図18(a)、(b)図示の実施形態によれば、ステーター22の上端縁から径方向内側に伸びている環状の蓋部30が配備されていることにより、処理されるべき流体が、ローター13とステーター22の隙間から図15(a)中、上側方向に漏れ出てしまうことを防止できる。
なお、図17、図18(a)、(b)図示のように蓋部30が備えられている実施形態の場合、図15(b)、(c)を用いて説明した直接投入(添加)機構は、蓋部30を利用した構造になっている。
ステーター22の外周に回転軸17が伸びる方向に伸びている流入導管31が配備されており、流入導管31の上端に連通する導管32が蓋部30内を径方向内側に向かって伸びている。一方、ローター周壁40より径方向内側の部分における環状の蓋部30に、図18(b)中、下側に向けて被処理流体を導入する導入孔33が形成されている。蓋部30内を径方向内側に向かって伸びる導管32が導入孔33に接続されている。これによって、処理されるべき流体は、矢印34、35、36で示すように、流入導管31、導管32、導入孔33を介して導入(添加)される。
蓋部30が存在していることにより、流体は、ローター13とステーター22の隙間から図14中、上側方向に漏れ出てしまうことはなく、ローター周壁40のローター開口41、ステーター22の開口部11bを径方向内側から外側に向かって通過する。これにより、処理されるべき流体は、高い剪断断応力を受ける。
図17、図18(a)、(b)図示の実施形態の本発明のミキサーでも、図15(a)〜図16図示の実施形態のミキサーと同じく、ローター13を回転させている途中でステーター22とローター13との間の間隔を調整・制御することができ、これによって、処理される流体に掛かる剪断応力を変更・調整したり、処理される流体の流れ方を変更・調整することができる。
図19〜図21は、図15、図16を用いて説明した本発明の更に他の実施形態を表すものである。ローター13が回転軸17を回転中心にして矢印20で示すように回転すると、径方向内側の混合部分と、径方向外側の混合部分という複数段の混合部が形成されることになる点が、上述した図15(a)〜(c)、図16図示の実施形態と相違している。以下、この相違点を中心に説明する。
なお、図19、図21図示の実施形態では、8枚の撹拌翼(攪拌翼13a〜13h)が採用されている形態を、図20図示の実施形態では、12枚の撹拌翼(攪拌翼13a〜13l)が採用されている形態を説明する。
図19、図21図示の実施形態では、ステーター22の径方向内側に、ステーター22の径より径が小さいステーター12が、図20図示のように、ミキサーユニット14に同心円状に配置されている。
径の異なる複数のステーターが同心円状に配置される形態としては、例えば、図20図示のように、ステーター22の上端縁から径方向内側に向かって伸びる環状の蓋部30の下面に、ステーター22より径が小さいステーター12の上端縁が取り付けられている構造などを採用することができる。
ステーター22の内側に所定の隙間δを空けて配置されるローター13は、回転中心になる回転軸17から放射状に延びる複数枚の攪拌翼13を備えている。
図15(a)〜(c)、図16図示の実施形態で説明したように、撹拌翼13の先端には、複数個のローター開口41を備えていて、ステーター22の内周壁面22aに対向するローター周壁40が配備されている。
そして、複数個のローター開口43を備えていて、内側のステーター12の内周壁面12aに対向するローター周壁42が、以下のようにして、撹拌翼13の中間部分に配備されている。
各攪拌翼13の径方向中心と、径方向外端との間の同一径の位置に縦溝15a、15b、15c、15d、・・・、15lが形成されている。以下、縦溝15a、15b、15c、15d、・・・、15lを総称して「縦溝15」と表すことがある。
攪拌翼13の縦溝15が形成されている位置の径方向内側に、前述したように、ローター周壁40に対応する、ローター周壁40よりも小径のローター周壁42が形成されており、撹拌翼13によって支持されている。
ローター周壁42は複数個のローター開口43を備えている。ローター開口43の大きさ(直径)は、ステーター12が備えている開口部11aの大きさ(直径)と同一にすることができる。また、ローター周壁42にローター開口43が形成されている頻度は、ステーター12に開口部11aが形成されている頻度と同程度にすることができる。
図21図示のようにミキサーユニット14が形成されたときには、各攪拌翼13に形成されている縦溝15にステーター12が装入される。そして、ローター周壁42の周壁面と、ステーター12の内周壁面12aとの間に隙間δが形成され、縦溝15の径方向内側の面と、ステーター12の外周壁面12bとの間に隙間δが形成され、ローター周壁40の周壁面と、ステーター22の内周壁面22aとの間に隙間δが形成される。
このように、図19〜図21図示のローター・ステータータイプのミキサーのミキサーユニット14においては、径の異なる複数のステーター12、22の内側にそれぞれローターが所定の隙間を空けて配置される構造になる。
そこで、ローター13が回転軸17を回転中心にして矢印20で示すように回転すると、径方向内側の混合部分と、径方向外側の混合部分という二段階の混合部が形成されることになる。このような多段式(マルチステージ)での混合により高性能を実現することが可能になる。すなわち、このような多段式(マルチステージ)にすることにより、処理される流体に掛かる剪断応力を向上させることができる。
図示の実施形態では、径方向内側の混合部分は、ローター周壁42の周壁面と、ステーター12の内周壁面12aとの間及び、縦溝15の径方向内側の面と、ステーター12の外周壁面12bとの間に形成される。また、径方向外側の混合部分は、ローター周壁40の周壁面と、ステーター22の内周壁面22aとの間に形成される。
この図19〜図21図示の実施形態でも、ステーター12、22と、ローター13とは、ローター13の回転軸17が延びている方向で相互に接近する、又、離れることができる構造になっている。すなわち、ステーター12、22と、ローター13とが、ローター13の回転軸17が延びている方向で移動可能になっていて、ローター13を回転させている途中で両者の間の間隔を調整・制御することができる。これによって、処理される流体に掛かる剪断応力を変更・調整したり、処理される流体の流れ方を変更・調整することができる。
図19では、ステーター12、22と、ローター13との関係を説明するため、環状の蓋部30が備えられていない状態で説明しているが、図19〜図21図示の実施形態でも、環状の蓋部30を備えている構造にすることができる。図20は、環状の蓋部30を備えているミキサーを下側から見た状態を表している。環状の蓋部30を備えている構造にすることによって、処理されるべき流体が、ローター13とステーター12、22の隙間から図21中、上側方向に漏れ出てしまうことを防止できる。
蓋部30が備えられている構造の場合、図15(b)、(c)を用いて説明した直接投入(添加)機構は、図20を用いて説明した、蓋部30を利用した構造になっている。この場合、蓋部30内を径方向内側に向かって伸びる導管32が接続され、図21中、下側に向けて被処理流体を導入する導入孔33は、攪拌翼13に支持されている最も小径のローター周壁が配備されている位置よりも径方向内側における蓋部30の下側面に形成されることになる。
(比較検討試験)
図1を用いて説明した従来のミキサーと、図21を用いて説明した本発明のミキサー(環状の蓋部30が配備されている構造のミキサーを用いた)とについて比較試験を行った。比較試験は、図3に示すように、外部循環式のユニットを準備し、流路の途中で液滴径を、レーザー回折式粒度分布計(島津製作所:SALD−2000)により計測し、液滴径の微粒化傾向を検討することによって行った。
試験に用いた従来のミキサーのステーター2の直径及び、本発明のミキサーのステーター22の直径はいずれも197mmである。以下の表9に示した配合のバター乳化液を用いて試験を行った。
Figure 0006258702

試験結果は表10、表11及び、図20〜図28の通りであった。図20より、本発明のミキサーによれば従来機よりも少ない時間で同等の微粒化傾向になることを確認できた。また、図21より、本発明のミキサーによれば従来機よりも液滴径のばらつきが少ないこと、図24(c)より、本発明のミキサーによれば、従来のミキサーに比較して、ローターの回転が乳化動力に寄与していることを確認できた。
Figure 0006258702

Figure 0006258702

図28は、エネルギー消散率を数値解析した推定結果を表すものである。本発明のミキサーの方が、従来機よりもエネルギー消散が高いこと、すなわち、本発明のミキサーの方が従来機と比較して能力が高いことがわかる。これより、本発明のミキサーによれば従来機よりも少ない時間で同等の微粒化効果が発揮されることが推定される。そして、図20に示されている実際の微粒化傾向はこの数値解析結果と同様の傾向であった。
図27は、図21を用いて説明した本発明のミキサー(環状の蓋部30が配備されている構造のミキサー)において、図18(b)を用いて説明した被処理流体の直接投入(添加)を行った場合と、直接投入を行わずに、図17に符号30aで示した環状の蓋部30に形成される孔部を介して、自然に被処理流体が流入される場合の比較結果を表すものである。被処理流体の直接投入(添加)を行うか、孔部30aからの自然な流入にするかという条件を変えただけで、その他の運転条件は同一にして比較検討した。
その結果、図18(b)を用いて説明した被処理流体の直接投入(添加)を行った方が微粒化効果が大きいことを確認できた。
本発明は、以下に述べる優れた効果・機能を発揮できることから、乳化、分散、微粒子化工程が行われる種々の産業分野、例えば、食品、医薬品、化学品などの製造分野で利用することが可能である。
(1)従来の典型的な高性能(高剪断式)のローター・ステータータイプのミキサーよりも、微粒化効果や乳化効果が高く、高品質な製品を製造できるローター・ステータータイプのミキサーを提供することができる。
(2)本発明によるローター・ステータータイプのミキサーは、微粒化効果や乳化効果が高く、従来の同等以上の品質の製品を従来よりも短時間で製造できる。
(3)小型から大型まで多種多様なローター・ステータータイプのミキサーに対して、その処理(製造)時間を考慮した上で、スケールアップやスケールダウンできる。
(4)各ユーザーの目的に合った微粒化効果(液滴径)を得るために、その必要な処理(撹拌)時間を推定でき、その必要な最低時間で運転(処理)すれば良いこととなる。ローター・ステータータイプのキミサーの運転時間を短縮でき、省エネルギーを達成できる。
1 開口部(ホール)
2 ステーター
3 ローター
4 ミキサーユニット
11a、11b 開口部
12、22 ステーター
13 ローター
13a、13b、13c、13d、13e、13f、13g、13h、・・、13j、13k 攪拌翼
14 ミキサーユニット
15 縦溝
17 回転軸
18 ノズル
19 ノズル開口
30 環状の蓋部
31 流入導管
33 導入孔

Claims (6)

  1. 複数個の開口部を備えているステーターと、ステーターの内側に所定の隙間を空けて配置されるローターとからなる、ミキサーユニットを備えているローター・ステータータイプのミキサーであって、
    前記ステーターの内側に所定の隙間を空けて配備されるローターは、前記複数の開口部が形成されている前記ステーターの周壁の径方向内側において前記所定の隙間を空けて当該ステーターの周壁の内側に対向するローター周壁を備えていると共に、当該ローター周壁に複数個のローター開口が形成されており、
    前記ローターの回転中心から放射状に延びる複数枚の攪拌翼に前記ローター周壁が支持されていて、
    前記ステーターと、前記ローターとが、前記ローターの回転軸が延びている方向で相互に近付く、又は離れることができるように構成されている
    ことを特徴とするミキサー。
  2. 前記ステーターは、周径の異なる複数のステーターからなり、各ステーターの周壁の径方向内側に前記ローターの前記ローター周壁がそれぞれ所定の隙間を空けて配置されている
    ことを特徴とする請求項1記載のミキサー。
  3. 前記ステーターは、上端縁から径方向内側に伸びている環状の蓋部を備えていることを特徴とする請求項1又は2記載のミキサー。
  4. 前記環状の蓋部に、下側に向けて被処理流体を導入する導入孔が形成されていることを特徴とする請求項3記載のミキサー。
  5. 前記ステーターが備えている開口部は円形状であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項記載のミキサー。
  6. 前記ステーターが備えている開口部は前記ステーターの周壁に全体の開口面積比率として20%以上で穿設されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項記載のミキサー。
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