JP6258385B2 - 車両用バンパ構造 - Google Patents
車両用バンパ構造 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6258385B2 JP6258385B2 JP2016059849A JP2016059849A JP6258385B2 JP 6258385 B2 JP6258385 B2 JP 6258385B2 JP 2016059849 A JP2016059849 A JP 2016059849A JP 2016059849 A JP2016059849 A JP 2016059849A JP 6258385 B2 JP6258385 B2 JP 6258385B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- bumper beam
- vehicle
- wall portion
- bumper
- longitudinal direction
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Body Structure For Vehicles (AREA)
Description
また、カラーナットは、円筒部本体の車体前後方向の中央部に接合フランジ部を設けているので、接合フランジ部をバンパビーム取付プレートに接合した際に、接合時の熱を車体前後方向に均等に分散させることができるため、熱ひずみが発生するのを抑制することができる。
カラーナットは、接合フランジ部をバンパビーム取付プレートの車体前後方向の他方側表面に接合して固定しているので、衝突時に、溶接部に亀裂ができたとしても、バンパビームの圧潰変形による衝突エネルギー(衝突荷重)の吸収性に影響しないように配置することができる。
例えば、歩行者保護用の衝撃吸収部材を設置したことによって、アイボルトの長さが長くなった場合であっても、円筒部本体の車体前後方向の他方側の長さを長くすることで、牽引時に、アイボルトを比較的小さな力で支えることができる。このため、牽引時に、バンパビーム取付プレートと接合フランジ部との溶接部にかかる力を軽減させることができる。その結果、アイボルトで車両を牽引するときの牽引荷重に対する牽引強度(以下、単に「牽引強度」という)を高くすることも可能である。
なお、車両の進行方向を「前」、後退方向を「後」、鉛直上方側を「上」、鉛直下方側を「下」、車幅方向を「左」、「右」として適宜説明する。以下、車体前部1aのバンパ2にアイボルト取付用のカラーナット3を備えた車両Cの場合を例に挙げて本発明を説明する。
車両Cは、図1に示すように、車体1に、車幅方向に延在するバンパ2と、バンパ2に取り付けられたアイボルト取付用のカラーナット3と、を有するものであればよく、その形式及び種類は特に限定されない。つまり、車両Cは、車体前部1aまたは車体後部にバンパ2を有している乗用車、バス、作業車等の全ての対応可能である。以下、車体前部1aにバンパ2を設けた乗用車の場合を例に挙げて説明する。
図1に示すように、車体1の車体前部1aには、カラーナット3を備えたバンパ2と、バンパ2を架設した矩形のバルクヘッド6と、バルクヘッド6の左右両端部に連結されたサイドフレーム5と、バルクヘッド6の前側下端部に取り付けられたロアプレート7と、を備えている。
以下、車体1の右側にカラーナット3を設置した場合を例に挙げて説明する。また、車体前部1aは、略左右対称であるため、以下、カラーナット3が配置されている車体1の右側を主に説明して、車体1の左側の説明を適宜省略する。
バンパ2は、車幅方向に延在するバンパビーム21と、バンパビーム21に取り付けられたカラーナット3と、バンパビーム21の後側に固定されたバンパビーム取付プレート22と、バンパビーム21の前側に設けられた接合部材23及び衝撃吸収部材24と、衝撃吸収部材24を前側から覆うバンパフェイス(図示省略)と、を備えている。
図2及び図3に示すように、バンパビーム21は、バンパ本体を形成する横長の金属製板部材である。バンパビーム21は、例えば、一枚の鋼板をプレス成形することによって形成されている。図3に示すように、バンパビーム21は、それぞれ後記する断面ハット形状部21aと、鍔部21cと、上壁部21dと、下壁部21eと、前壁部21fと、溝部21gと、貫通孔21iと、ボルト挿通孔21nと、を有している。
図10に示すように、バンパビーム21は、その仮止めボルトでバルクヘッドサイド63に仮止めした後、断面ハット形状部21aの鍔部21cと溝部21gとをバンパビーム取付プレート22に重ねた状態で、後記するサイドフレーム5の連結フランジ51に、少なくとも三点固定される(図4参照)。
図3に示すように、開口部21bは、断面ハット形状部21aの後方側に形成されて、バンパビーム取付プレート22によって閉塞されている。このため、断面ハット形状部21aと、バンパビーム取付プレート22との間には、車幅方向に延設された空洞2aを形成する閉断面が形成されている。
図3に示すように、貫通孔21iは、カラーナット3の前側円筒部31aが隙間S1を介して遊嵌された状態で挿通される孔である。貫通孔21iは、縦断面視して溝部21gの上下方向中央部に形成されている。
図2に示すように、仮止めボルト挿通孔21nは、バンパビーム21をバルクヘッド6に仮固定する際に、仮固定用のボルトが挿入される孔である。仮止めボルト挿通孔21nは、バンパビーム21において、右端側のバルクヘッドサイド63の前方に形成されている。
図3に示すように、バンパビーム取付プレート22は、バンパビーム21に沿って車幅方向に延在されて、バンパビーム21の右端部を後側から保持する金属製板部材である。バンパビーム取付プレート22は、バンパビーム21よりも板厚の厚い1枚の金属板をプレス成形して形成されている。バンパビーム取付プレート22は、バンパビーム21の鍔部21cに接合される前面22aと、カラーナット3の接合フランジ部3cに接合される後面22bと、カラーナット3の前側円筒部31aが嵌合するカラーナット挿入孔22cと、を有している。なお、バンパビーム取付プレート22は、バンパビーム21の右側のみに取り付けても、左右両側に取り付けてもよい。
接合部材23は、前側円筒部31aの前端部を保持する金属製板部材である。接合部材23は、前側円筒部31aが挿入されるカラーナット設置孔23aを有する略矩形の部材から成る(図4参照)。接合部材23の上下端部は、上下の前壁部21fの前面に架設するように配置されて、スポット溶接で接合されている。接合部材23のカラーナット設置孔23aの前側周縁部は、前側円筒部31aにミグ溶接で接合されている。
図1に示す衝撃吸収部材24は、バンパビーム21の前方側に車幅方向に延設された所謂セーフティプレートである。衝撃吸収部材24は、バンパビーム21、接合部材23及びカラーナット3の前面を覆うように配置されて、バンパビーム21との間で車幅方向に延設された閉断面を形成している(図9参照)。衝撃吸収部材24は、バンパビーム21と比較して剛性が低い部材によって、縦断面視して、前方方向に突出した凸形状に形成されている。衝撃吸収部材24は、車両Cの前部が構造物や歩行者等の被衝突物と衝突したときに、変形することで衝突エネルギー(衝突荷重)を吸収して歩行者等の被衝突物への衝撃を緩和し、車両Cや、その乗員への衝撃を軽減する機能を備えた金属製部材である。
なお、衝撃吸収部材24は、バンパビーム21と同様に、中央部材24oと、右側部材24pと、左側部材24qと、を1枚の鋼板をプレス成形して一体化したものであってもよい。
上壁部24bは、衝撃吸収部材24の上面を形成する壁部である。上壁部24bは、バンパビーム21の上壁部21dから前壁部24aの上端まで前方に略水平に延出されている。上壁部24bの後端部には、後記するバンパビーム固定部24e、切欠部24g及び突部24iが形成されている(図5及び図6参照)。
図5に示すように、凹部24m,24nは、前壁部24aの左右両端部の中央部に形成された平面視して三角形の溝である。
図3に示すように、カラーナット3は、内壁3bにアイボルト4が螺着される雌ねじ部3dを有する金属製の筒状部材である。カラーナット3は、前後方向に延在する円筒部本体31と、円筒部本体31の前後方向の中央部に設けられた接合フランジ部3cと、接合フランジ部3cの内側から後方側の円筒部本体31内にわたって形成された前記雌ねじ部3dと、を主に有している。カラーナット3は、接合フランジ部3cを中心とする対称形状に形成されている。図1に示すように、カラーナット3は、右側のバルクヘッドサイド63の右側に連結されたサイドフレーム5の前方位置に、前後方向に向けて配置されている。
図3及び図6に示すように、後側円筒部31bは、バンパビーム取付プレート22から後方向に突出した状態に配置されている。
図3に示すように、アイボルト4は、車両Cを牽引する際に、カラーナット3に螺着されるボルトである。アイボルト4は、後端側に雄ねじ部を有し、前端側にワイヤロープ等が取り付けられる輪部4aを有している。
図1及び図2に示すように、バルクヘッド6は、ラジエータ(図示省略)を支持する正面視して矩形状(四角枠状)の金属製部材である。バルクヘッド6は、上下に所定間隔離間して設けられ車幅方向に沿って略平行に延在するバルクヘッドアッパ61及びバルクヘッドロア62と、バルクヘッドアッパ61及びバルクヘッドロア62の左右両端部を連結する一対のバルクヘッドサイド63と、から構成されている。
図1及び図2に示すように、ロアプレート7は、衝撃吸収部材24の下方に所定間隔離間して配置され、歩行者との衝突時に歩行者の脚部を前方へ払うための所謂足払い部材である。ロアプレート7は、車幅方向に沿って延在する板状の金属製部材から成る。ロアプレート7は、バルクヘッドロア62の前端側に溶接等で固定されている。
図1に示すように、サイドフレーム5は、バルクヘッド6の左右両端部の前端部から後方に向けてそれぞれ延設されている所謂フロントサイドフレームである。図10及び図11に示すように、サイドフレーム5の前端には、バンパビーム21の三つのボルト挿通孔21jを貫通したボルトがバルクヘッドサイド63を介して螺着される前締結部51aを有する連結フランジ51が接合されている。サイドフレーム5において、連結フランジ51からバルクヘッドサイド63の前後方向の幅だけ後方の位置には、バルクヘッドサイド63の車幅方向外側に形成された不図示のボルト挿入孔に挿入された連結ボルトが螺着される後締結部52a,53aを有するナット付きブラケット52,53が接合されている。
ナット付きブラケット52,53は、サイドフレーム5の上下面に上下方向に向けて突出した状態に設置されている。ナット付きブラケット52,53は、後側にナット(図示省略)が接合されて、雌ねじ状になっている。
次に、図1〜図12を参照しながら本発明の実施形態に係る車両用バンパ構造の作用を説明する。
まず、図12(a)に示すように、カラーナット3の前側円筒部31aをバンパビーム取付プレート22のカラーナット挿入孔22cに挿入する。次に、接合フランジ部3cの外周面をミグ溶接でバンパビーム取付プレート22の後面に接合する。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内で種々の改造及び変更が可能であり、本発明はこれら改造及び変更された発明にも及ぶことは勿論である。
3 カラーナット
3c 接合フランジ部
3b 内壁
3d 雌ねじ部
4 アイボルト
5 サイドフレーム
5a 前側端部(一方側端部)
6 バルクヘッド
21 バンパビーム
21a 断面ハット形状部
21b 開口部
21d 上壁部(上面部)
21e 下壁部(下面部)
21f 前壁部(一方側壁部)
21g 溝部
21h 前側表面(一方側表面)
21i 貫通孔
22 バンパビーム取付プレート
22b 後面(前後方向の一方側表面)
23 接合部材
24 衝撃吸収部材
24b 上壁部
24c 下壁部
24e,24f バンパビーム固定部
24g,24h 切欠部
31 円筒部本体
31a 前側円筒部(一方側円筒部)
S1 隙間
Claims (2)
- 車幅方向に延在するバンパビームと、
前記バンパビームに取り付けられるアイボルト取付用のカラーナットと、
前記バンパビームに固定されたバンパビーム取付プレートと、を備え、
前記カラーナットは、車体前後方向に延在する円筒部本体と、
前記円筒部本体の車体前後方向の中央部に設けられた接合フランジ部と、
前記円筒部本体の内壁に形成された雌ねじ部と、を有し、
前記円筒部本体の車体前後方向の一方側は、前記バンパビーム取付プレートを貫通して前記バンパビームに固定し、
前記接合フランジ部は、前記バンパビーム取付プレートの車体前後方向の他方側表面に接合し、
前記バンパビームは、車体前後方向の一方側に歩行者保護用の衝撃吸収部材を備え、
前記衝撃吸収部材は、車体前後方向の一方端より車体前後方向の他方側に、前記カラーナットに装着するアイボルトを挿通させるためのアイボルト挿通孔を形成していることを特徴とする車両用バンパ構造。 - 前記衝撃吸収部材は、前記バンパビームの上面部から車体前後方向の一方側に延出された上壁部と、
前記バンパビームの下面部から車体前後方向の一方側に延出された下壁部と、
前記上壁部及び前記下壁部の車体前後方向の他方側端部にそれぞれ形成されたバンパビーム固定部と、
前記上壁部及び前記下壁部の車体前後方向の他方側端部の前記バンパビーム固定部以外の箇所に形成された切欠部と、を有し、
前記上壁部及び前記下壁部の車体前後方向の一方側部位は、前記バンパビームの一方側表面の一方側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用バンパ構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016059849A JP6258385B2 (ja) | 2016-03-24 | 2016-03-24 | 車両用バンパ構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016059849A JP6258385B2 (ja) | 2016-03-24 | 2016-03-24 | 車両用バンパ構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017171133A JP2017171133A (ja) | 2017-09-28 |
JP6258385B2 true JP6258385B2 (ja) | 2018-01-10 |
Family
ID=59970129
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016059849A Active JP6258385B2 (ja) | 2016-03-24 | 2016-03-24 | 車両用バンパ構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6258385B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113557190B (zh) | 2019-03-06 | 2023-11-07 | 日本制铁株式会社 | 车辆骨架构件 |
JP2022036771A (ja) * | 2020-08-24 | 2022-03-08 | トヨタ自動車株式会社 | バンパ装置 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006168422A (ja) * | 2004-12-13 | 2006-06-29 | Daihatsu Motor Co Ltd | 車両のバンパーフレーム構造 |
JP4326505B2 (ja) * | 2005-06-22 | 2009-09-09 | 本田技研工業株式会社 | 車両用フロントバンパ装置 |
JP2009137433A (ja) * | 2007-12-06 | 2009-06-25 | Toyota Auto Body Co Ltd | 車両のフック取付け構造 |
JP5104555B2 (ja) * | 2008-06-02 | 2012-12-19 | トヨタ自動車株式会社 | 牽引フック取付構造 |
JP5944111B2 (ja) * | 2011-04-28 | 2016-07-05 | 三菱アルミニウム株式会社 | 車両の牽引用フック取付け部の構造 |
JP6183693B2 (ja) * | 2013-07-08 | 2017-08-23 | スズキ株式会社 | バンパーメンバのナット取付構造 |
-
2016
- 2016-03-24 JP JP2016059849A patent/JP6258385B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2017171133A (ja) | 2017-09-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4751620B2 (ja) | 車体の前部構造 | |
JP6137118B2 (ja) | 車両用接続部材及び車両前部構造 | |
JP6227681B2 (ja) | 車体構造 | |
KR101448747B1 (ko) | 전방 차체 구조 | |
JP4486337B2 (ja) | 車両のフレーム構造 | |
US8672393B2 (en) | Front vehicle body structure | |
JP5641066B2 (ja) | 車両下部構造 | |
KR100333889B1 (ko) | 자동차용 프레임의 보강을 위한 보강구조 | |
JP2018167665A (ja) | 車両用フード、車両用フードのインナパネルに装着されるストライカアッシー、および車両用フードの製造方法 | |
JP6258385B2 (ja) | 車両用バンパ構造 | |
JP6228623B2 (ja) | 車両用バンパ構造 | |
JP6483652B2 (ja) | 車体前部構造 | |
JP5954204B2 (ja) | 車両の前部車体構造 | |
JP6052231B2 (ja) | 車両の車体構造 | |
JP2013226867A (ja) | 自動車の車体前部構造 | |
JP4227321B2 (ja) | 自動車のクロスメンバ結合構造 | |
JP7044828B2 (ja) | 車体前部構造 | |
JP7213224B2 (ja) | 車体構造 | |
JP2014012421A (ja) | 車体前部構造 | |
JP6044795B2 (ja) | 車両の前部車体構造 | |
KR101399336B1 (ko) | 차량용 범퍼 빔 유닛 | |
US9302712B2 (en) | Vehicle body front structure | |
JP6030440B2 (ja) | 車体側部構造 | |
JP4528146B2 (ja) | 自動車の車体後部構造 | |
JP2007038840A (ja) | 自動車の後部車体構造 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20171003 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20171013 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20171128 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20171206 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6258385 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |