JP5104555B2 - 牽引フック取付構造 - Google Patents

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本発明は、車両の前端部又は後端部に牽引フックを取り付けるための牽引フック取付構造に関する。
下記特許文献1には、バンパリインフォースの前壁と後壁に形成された穴内に管状のバンパステイが貫通され、管状のサイドメンバーとバンパステイとの間に牽引フックを取り付けるためのプレート状のフック取付部材を挟み込んだ着脱式牽引フックの取付構造が開示されている。
特開2008−37220号公報
しかしながら、上記先行技術による場合、管状のバンパステイと管状のサイドメンバーがフック取付部材の外周部を挟み込んだ状態で、当該フック取付部材の外周縁部にてボルトで共締めする構造であるため、牽引フックを介して入力される荷重をサイドメンバーに伝達するためには、フック取付部材の中央部の強度が必要となり、板厚の増加等により重くなる。
本発明は上記事実を考慮し、重量増加を抑制しつつ、フック取付部材の変形を抑制することができる牽引フック取付構造を得ることが目的である。
請求項1の発明に係る牽引フック取付構造は、車体前部又は車体後部における車両幅方向の両側部に車両前後方向に沿って配置された左右一対の車体骨格部材の端部に設けられ、前記車体骨格部材の端部の少なくとも内側に延びる平面状の車体側接合面を備えた車体側プレート部材と、前記左右一対の車体骨格部材の端部間に架け渡されたバンパ部材に備えられ、前記車体側接合面への固定部となると共に前記車体側接合面に沿って少なくとも内側に延びる平面状のバンパ側接合面を備えたバンパ側取付部と、前記バンパ部材及び前記バンパ側取付部に同軸上に形成された貫通孔内へ車体外側から挿入され、挿入側端部の外周面に雄ねじが形成された牽引フックと、前記車体側接合面と前記バンパ側接合面との間に面接触状態で挟持され前記車体側プレート部材及び前記バンパ側取付部と共締めされる板状又は箱状の取付部と、前記取付部における車両前後方向に見て前記貫通孔と重なる位置に設けられると共に前記牽引フックの雄ねじが螺合されるナット部と、前記ナット部の周囲部を構成すると共に前記車体側プレート部材及び前記バンパ側取付部間に挟持された状態で保持される荷重受部と、を含んで構成された牽引フック取付部材と、を有することを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1記載の牽引フック取付構造において、前記牽引フック取付部材の取付状態では、前記ナット部が前記バンパ側接合面よりも前記車体側プレート部材側に配置されていることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の牽引フック取付構造において、前記貫通孔は、前記牽引フックの軸方向と交差する方向へ作用する荷重により前記牽引フックが接触可能な大きさとされていることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の牽引フック取付構造において、前記バンパ部材が車両幅方向に沿って配置されたバンパリインフォースであり、前記バンパ側取付部が前記バンパリインフォースの車両幅方向の両端部であって、前記バンパリインフォースの前記牽引フック取付部材側に取り付けられたバンパアームであることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の牽引フック取付構造において、少なくとも前記車体骨格部材の端部の断面内において前記取付部が前記車体側プレート部材及び前記バンパ側取付部と共締めされている。
請求項1記載の本発明によれば、左右一対の車体骨格部材の端部に、車体骨格部材の端部の少なくとも内側に延びる平面状の車体側接合面を備えた車体側プレート部材が設けられている。また、左右一対の車体骨格部材の端部間に架け渡されたバンパ部材に、車体側接合面への固定部となると共に前記車体側接合面に沿って少なくとも内側に延びる平面状のバンパ側接合面を備えたバンパ側取付部が設けられている。牽引フック取付部材が車体側接合面とバンパ側接合面との間に面接触状態で挟持され牽引フック取付部材の板状又は箱状の取付部が車体側プレート部材及びバンパ側取付部と共締めされており、牽引フック取付部材に設けられたナット部の周囲部を構成する荷重受部が車体側プレート部材及びバンパ側取付部間に挟持された状態で保持されている。さらに、牽引フックが、バンパ部材及びバンパ側取付部に同軸上に形成された貫通孔内へ車体外側から挿入され、牽引フックの挿入側端部の外周面に形成された雄ねじが貫通孔と重なる位置に設けられたナット部に螺合されている。これにより、牽引フックの使用時に牽引フックの軸方向の入力(引張、圧縮)が入る場合、牽引フック取付部材が車体側接合面とバンパ側接合面との間に面接触状態で挟持され取付部が車体側プレート部材及びバンパ側取付部と共締めされているため、圧縮荷重の入力時には牽引フック取付部材は車体側プレート部材に支持され、引張荷重の入力時には牽引フック取付部材はバンパ側取付部に支持される。このため、牽引フック取付部材の変形を抑制することができると共に、共締めされたバンパ側取付部の締結部分を介してバンパ部材を通じて、車両幅方向の反対側の車体側プレート部材へも荷重を伝達することができる。従って、牽引フック取付部材の重量増加を抑制しつつ、牽引フック取付部材の変形を抑制することができる。特に、車体側プレート部材や車体骨格部材がアルミニウムや複合材等の素材強度が低い材料で構成されている場合、荷重を分散して伝達することができ、牽引フック取付部材の強度を確保するために有効である。
請求項2記載の本発明によれば、牽引フック取付部材の取付状態では、ナット部がバンパ側接合面よりも車体側プレート部材側に配置されているので、車両の衝突時にバンパ部材の変形を阻害することを抑制することができる。すなわち、車両の衝突時にバンパ部材の変形ストロークを確保することができる。
請求項3記載の本発明によれば、バンパ部材及びバンパ側取付部に設けられた貫通孔は、牽引フックの軸方向と交差する方向へ作用する荷重により牽引フックが接触可能な大きさとされているので、牽引フックの使用時に牽引フックの軸方向と交差する方向へ作用する荷重により牽引フックが荷重作用方向へ変形すると、牽引フックがバンパ部材及びバンパ側取付部に設けられた貫通孔の縁部と接触する。これにより、牽引フックの先端側の変形量を低減することができる共に、バンパ部材及びバンパ側取付部により荷重を分散させることができる。
請求項4記載の本発明によれば、バンパ部材が車両幅方向に沿って配置されたバンパリインフォースで、バンパ側取付部がバンパリインフォースの車両幅方向の両端部に設けられたバンパアームであるので、例えば、バンパリインフォースが車両幅方向の両側で曲線形状に形成されている場合でも、車体側プレート部材の車体側接合面とバンパアームのバンパ側接合面との間に牽引フック取付部材を挟持した状態で車体側プレート部材及びバンパアームと共締めすることができる。
請求項5記載の本発明によれば、少なくとも車体骨格部材の端部の断面内において取付部が車体側プレート部材及びバンパ側取付部と共締めされていることで、重量増加を抑制しつつ、より確実に牽引フック取付部材の変形を抑制することができる。
以上説明したように、請求項1記載の本発明に係る牽引フック取付構造は、重量増加を抑制しつつ、牽引フック取付部材の変形を抑制することができるという優れた効果を有する。
請求項2記載の本発明に係る牽引フック取付構造は、車両の衝突時にバンパ部材の変形を阻害することを抑制することができるという優れた効果を有する。
請求項3記載の本発明に係る牽引フック取付構造は、牽引フックの先端側の変形量を低減することができる共に、バンパ部材及びバンパ側取付部を利用して荷重を分散させることができるという優れた効果を有する。
請求項4記載の本発明に係る牽引フック取付構造は、バンパリインフォースが車両幅方向の両側で曲線形状に形成されている場合でも、車体側プレート部材の車体側接合面とバンパアームのバンパ側接合面との間に牽引フック取付部材を挟持して取り付けることができ、適用の自由度を高めることができるという優れた効果を有する。
請求項5記載の本発明に係る牽引フック取付構造は、重量増加を抑制しつつ、より確実に牽引フック取付部材の変形を抑制することができる。
〔第1実施形態〕
以下、図1〜図5を用いて、本発明に係る牽引フック取付構造の第1実施形態について説明する。なお、これらの図において適宜示される矢印FRは車両前方側を示しており、矢印UPは車両上方側を示しており、矢印OUTは車両幅方向外側を示している。
図1には、本実施形態に係る牽引フック取付構造の全体構成の縦断面図が示されており、図2には、牽引フック取付構造の全体構成の横断面図が示されている。また、図3には、牽引フック取付構造の全体構成の分解斜視図が示されている。これらの図に示されるように、車両10の前部(車体前部)の両サイドには、車両前後方向に沿って延在するフロントサイドメンバ12が配設されている(なお、図1〜3では、車両幅方向の一方の端部のみが図示されている)。フロントサイドメンバ12は、筒状の車体骨格部材であり、車両幅方向に沿った断面が略矩形状に形成されている。フロントサイドメンバ12の前端部12Aの車両前方側には、車体側取付部材としてのプレート部材14が溶接等によって接合されている。プレート部材14は、車両上下方向及び車両幅方向に沿って平面状に形成された車体側接合面としての接合部14Aを備えている。さらにプレート部材14は、接合部14Aの上端部にフロントサイドメンバ12の前端部12A側(車両後方側)に折り曲げられた折曲部14Bと、接合部14Aの中間部からフロントサイドメンバ12の前端部12A側(車両後方側)に延びた横壁部14Cと、横壁部14Cの端部から接合部14Aの下端部に斜め方向に配置された斜面部14Dと、を備えている。プレート部材14は、折曲部14Bがフロントサイドメンバ12の前端部12Aの上部に面接触されると共に、横壁部14Cがフロントサイドメンバ12の前端部12Aの下部に面接触された状態で、フロントサイドメンバ12の前端部12Aに接合されている。接合部14Aには、フロントサイドメンバ12で囲まれた部分の内側に長円状の開口部16が形成されている。開口部16は、長辺が車両上下方向に沿って配置されている。
プレート部材14の車両前方側には、後述する牽引フック取付部材としてのブラケット18を挟んでバンパ側取付部としてのバンパアーム26が配置されており、さらにバンパアーム26の車両前方側にバンパ部材としてのバンパリインフォース24が配設されている。バンパリインフォース24は、車両前端部に配置されて車両幅方向に沿って延在されている。バンパアーム26は、バンパリインフォース24の車両後方側の車両幅方向両端部に設けられている。なお、バンパリインフォース24の車両前方側には、バンパーアブソーバ及びフロントバンパカバーが配設されている。バンパリインフォース24は、車両前後方向における縦方向(車両上下方向)に沿った断面が略「日」の字状に形成されており、車両前後方向に離間して配置された前壁24Aと後壁24Bが車両幅方向の中央部側に突出するように曲面形状に形成されている(図3参照)。バンパアーム26は、横方向(車両幅方向)に沿った断面の周囲が略台形状に形成されており、その内側に車両前後方向に沿って2枚の縦壁26Aが架け渡されている(図2参照)。バンパアーム26は、前端部にバンパリインフォース24の後壁24Bに沿って斜め方向に配置された縦壁部26Bと、後端部に車両上下方向に沿って配置されたバンパ側接合面としての平面状の接合部26Cと、を備えており、縦壁部26Bは車両幅方向両側に延設されている。バンパリインフォース24の前壁24Aと後壁24B、及びバンパアーム26の縦壁部26Bと接合部26Cには、車両前後方向に沿った位置に、牽引フック30が貫通される貫通孔28A、28B、28C、28Dが形成されている。バンパリインフォース24とバンパアーム26は、アルミニウム合金製の押出材で形成されており、これらはボルト又は溶接等で予め一体化されている。
牽引フック30は、車両前後方向に沿って配置された断面円形の棒状部材からなり、前端部には環状の引掛け部30Aが形成されている。牽引フック30の後端部には、前端部側の軸径よりも小径の小径部30Bが形成されており、小径部30Bの後端部の外周面には雄ねじ部30Cが設けられている。すなわち、牽引フック30は、雄ねじ部30Cを後述するナット20に螺合することによって取り付けるねじ込み式のフックである。
先述したブラケット18は、車両上下方向に配置された板状部材からなり、ブラケット18の中央部に形成された開口を貫通するように車両前後方向に沿って牽引フック取付用のナット20が設けられている。ナット20は、円筒状の筒状部20Aと、筒状部20Aの中間部から半径方向外側に環状に突出する突出部20Bと、を備えており、突出部20Bがブラケット18の車両後方側の壁面に溶接等により接合されている。ナット20の筒状部20Aには、ブラケット18に接合された位置よりも車両後方側に、牽引フック30の雄ねじ部30Cが螺合されるナット部としての雌ねじ部20Cが形成されている。また、ナット20の筒状部20Aには、ブラケット18に接合された位置よりも車両前方側に雌ねじ部は形成されていない。ナット20は、ブラケット18に接合された位置よりも車両前方側の筒状部20Aの内径が牽引フック30の小径部30Bの外径よりも若干大きく形成されており、この筒状部20Aに牽引フック30の雄ねじ部30C及び小径部30Bが挿入可能となっている。ブラケット18に接合された位置よりも車両前方側の筒状部20Aは、牽引フック30の取付状態で牽引フック30の小径部30Bをガイドするガイド部となっている。
ブラケット18は、ナット20をプレート部材14の開口部16に挿入すると共に、ブラケット18をプレート部材14の接合部14Aとバンパアーム26の接合部26Cとの間に挟み込んだ状態で、プレート部材14及びバンパアーム26と共締めされている。具体的には、ブラケット18の車両後方側壁面とプレート部材14の接合部14Aの車両前方側壁面とが面接触状態で配置されると共に、ブラケット18の車両前方側壁面とバンパアーム26の接合部26Cの車両後方側壁面とが面接触状態で配置され、この状態でプレート部材14とブラケット18とバンパアーム26とが複数のボルトとナットにより締結固定されている。本実施形態では、プレート部材14及びバンパアーム26の接合部26Cの車両下部側に設けられたボルト貫通孔14E、26Dに接合部26Cの側からボルト34が貫通されてプレート部材14の側からナット36が螺合されている(図1参照)。さらに、プレート部材14及びバンパアーム26の接合部26Cの車両幅方向内側に設けられたボルト貫通孔14F、26Eに接合部26Cの側からボルト38が貫通されてプレート部材14の側からナット40が螺合されており、プレート部材14とブラケット18とバンパアーム26の接合部26Cの車両幅方向外側に設けられたボルト貫通孔14G、18A、26Fにプレート部材14の側からボルト42が貫通されて接合部26Cの側からナット44が螺合されている(図2参照)。なお、ブラケット18をプレート部材14及びバンパアーム26の接合部26Cに共締めするボルトとナットは複数設けられているが、他のボルトとナットについては図示を省略する。本実施形態では、板状のブラケット18のナット20の周囲部が、プレート部材14の接合部14Aとバンパアーム26の接合部26Cとの間に挟持された状態で保持される荷重受部となっており、ブラケット18の荷重受部の周囲におけるボルト貫通孔18A等が設けられた部分が取付部となっている。
そして、車両前方側から牽引フック30の雄ねじ部30Cをバンパリインフォース24の貫通孔28A、28B及びバンパアーム26の貫通孔28Dに貫通させると共に、ナット20の筒状部20Aに貫通させてナット20の雌ねじ部20Cに螺合させる。これによって、牽引フック30が車両前後方向に沿って配置されて、ブラケット18に固定されたナット20に取り付けられる。ナット20の雌ねじ部20Cは、ブラケット18をプレート部材14の接合部14Aとバンパアーム26の接合部26Cとの間に挟み込んでプレート部材14及びバンパアーム26と共締めされた状態で、バンパアーム26の接合部26Cよりもフロントサイドメンバ12の側に配置されている。言い換えると、ナット20の雌ねじ部20Cは、ブラケット18と接合されるバンパアーム26の接合部26Cを挟んでバンパリインフォース24と反対側に設けられている。
なお、ナット20は、牽引フック30の雄ねじ部30Cが螺合されたときのガイドとして、車両前方側の筒状部20Aを長くしてもよいし、軽量化等により必要最小限の長さとしてもよい。
バンパリインフォース24の貫通孔28A、28Bとバンパアーム26の貫通孔28Dの内径は、牽引フック30の外径より若干大きく形成されている。言い換えると、バンパリインフォース24の貫通孔28A、28Bとバンパアーム26の貫通孔28Dは、牽引フック30の軸方向と交差する方向へ作用する荷重により、変形した牽引フック30が接触可能な大きさに形成されている。
なお、バンパリインフォース24の前壁24Aと後壁24B、及びバンパアーム26の縦壁部26Bには、それぞれ車両前後方向に沿って複数の円形の開口部46A、46B、46Cが形成されている。
また、牽引フック30は、他車の牽引、被牽引に使用されるほか、船舶等で車両10を運搬するときに車両10を拘束するタイダウンフックとして使用することもできる。牽引フック30の使用時には、押し引き方向の入力、又は船舶等で運送する場合の車両幅方向や車両下方側方向の入力が牽引フック30に入る。
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
ナット20が固定されたブラケット18が、フロントサイドメンバ12の前端部に接合されたプレート部材14に締結固定されており、牽引フック30からの荷重をバンパアーム26及びバンパリインフォース24を介してではなく、車体側のフロントサイドメンバ12に直接伝達することができる。その際、ナット20が車体側のフロントサイドメンバ12やプレート部材14に直接固定されておらず、ブラケット18に固定されているため、ブラケット18を通じて荷重を分散して伝達することができる。以下、牽引フック30の使用による入力時の力の伝達経路を場合分けして説明する。
(1)牽引フック30から引っ張り側の入力が入る場合、すなわち、図4中の矢印Aに示されるような入力が入る場合、牽引フック30からの入力はナット20を介してブラケット18に入力される。この荷重は、ブラケット18とプレート部材14との締結部を介してフロントサイドメンバ12側へと伝達される。このとき、ブラケット18とバンパアーム26の接合部26Cも面接触状態で配置されているため、ブラケット18の変形を抑制することができる。また、プレート部材14の接合部14Aとブラケット18とバンパアーム26の接合部26Cとを締結固定している締結部を介し、バンパアーム26、バンパリインフォース24を通じて車両幅方向反対側のプレート部材14との締結部(フロントサイドメンバ12への取付部)へも荷重を伝達することができる。このため、ブラケット18の重量増加を抑制しつつ、ブラケット18の変形を抑制することができる。
(2)牽引フック30から圧縮側の入力が入る場合、すなわち、図4中の矢印Bに示されるような入力が入る場合、牽引フック30からの入力は、ナット20を介してブラケット18へ入力される。この荷重は、ブラケット18とプレート部材14の接合部14Aとの接合面を介して、フロントサイドメンバ12側へと伝達される。その際、ブラケット18とプレート部材14の接合部14Aとは面接触状態で配置されているので、ブラケット18の変形を抑制することができる。
(3)牽引フック30から横向き(車両幅方向と平行な方向)の入力が入る場合、すなわち、図4中の矢印Cに示されるような入力が入る場合、牽引フック30の先端部(車両前端部)が車両幅方向の荷重入力方向に撓み変形すると共に、牽引フック30からの入力は、ナット20を介してブラケット18へ入力され、上記(1)、(2)と同様に荷重が伝達される。その際、牽引フック30が貫通されたバンパリインフォース24等の貫通孔28A、28B、28Cが必要最小限の径に設定されているので、変形が生じた牽引フック30が貫通孔28A、28B、28Cの少なくとも1つの縁部(孔コバ)に当たり、牽引フック30の先端部の変形量を低減することができると共に、バンパリインフォース24を介して荷重を分散させることができる。すなわち、変形が生じた牽引フック30が貫通孔28A、28B、28Cの縁部に当たることで、バンパアーム26、バンパリインフォース24を介して、車両幅方向反対側のプレート部材14との締結部(フロントサイドメンバ12への取付部)へも荷重が分散され、負担を軽減することができる。
(4)牽引フック30から車両下向きの入力が入る場合、すなわち、図5中の矢印Dに示されるような入力が入る場合、牽引フック30の先端部(車両前端部)が車両下方側に撓み変形すると共に、牽引フック30からの入力は、ナット20を介してブラケット18へ入力され、上記(3)と同じ考え方で荷重が伝達される。その際、牽引フック30が貫通されたバンパリインフォース24等の貫通孔28A、28B、28Cが必要最小限の径に設定されているので、変形が生じた牽引フック30が貫通孔28A、28B、28Cの少なくとも1つの縁部(孔コバ)に当たり、牽引フック30の先端部の変形量を低減することができると共に、バンパリインフォース24を介して荷重を分散させることができる。
上記のように、本実施形態の牽引フック取付構造では、牽引フック30からの各方向の入力に対し、効果的に荷重を伝達することができる。さらに、牽引フック30が螺合されるブラケット18をプレート部材14の接合部14Aとバンパアーム26の接合部26Cとの間に挟んでプレート部材14及びバンパアーム26と共締めしているので、牽引フックを固定するための専用の締結部品や補強部品等が必要でなく、低コスト化が可能である。
また、ナット20の雌ねじ部20Cは、ブラケット18をプレート部材14の接合部14Aとバンパアーム26の接合部26Cとの間に挟んでプレート部材14及びバンパアーム26と共締めした状態で、バンパアーム26の接合部26Cよりフロントサイドメンバ12の側に配置されているので、車両10の衝突時にバンパリインフォース24及びバンパアーム26の変形を阻害することを抑制することができる。
さらに、本実施形態の牽引フック取付構造は、車両10の車体側取付部材や車体骨格部材がアルミニウム合金や複合材料などの素材強度が低い材料で構成されている場合、荷重を分散して伝達することができるため、車体側取付部材や車体骨格部材にかかる負担を軽減することができる。
〔第2実施形態〕
以下、図6を用いて、本発明に係る牽引フック取付構造の第2実施形態について説明する。なお、前述した第1実施形態と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
図6に示されるように、車両50の前部には、フロントサイドメンバ12の前端部にはプレート部材56が溶接等により接合されており、バンパアーム26の接合部26Cとプレート部材56の接合部56Aとの間に箱状のブラケット52が配設されている。ブラケット52の前壁52Aがバンパアーム26の接合部26Cに面接触状態で配置されると共に、ブラケット52の後壁52Bがプレート部材56の接合部56Aに面接触状態で配置されており、ブラケット52が図示しない複数のボルトとナットによりプレート部材56及びバンパアーム26と共締めされている。なお、図6に示される一点鎖線Pはボルト締結線を現している。ブラケット52には、前壁52Aと後壁52Bを貫通するナット54が設けられている。ナット54とブラケット52とは、鋳造、鍛造等で一体に形成されている。バンパアーム26の接合部26Cには、ナット54が設けられた位置に貫通孔58が形成されており、プレート部材56の接合部56Aには、ナット54が設けられた位置に貫通孔60が形成されている。
牽引フック30の雄ねじ部30Cを車両前方側からバンパリインフォース24の貫通孔28A、28Bに貫通させると共に、バンパアーム26の貫通孔28Dに貫通させ、ナット54に螺合させることで、牽引フック30がブラケット52に取り付けられている。
ナット54は、ブラケット52がバンパアーム26の接合部26Cとプレート部材56の接合部56Aとの間に挟まれてバンパアーム26の接合部26C及びプレート部材56の接合部56Aと共締めされた状態で、バンパアーム26の接合部26Cより車体側のプレート部材56側に配置されている。すなわち、この構成では、ナット54からバンパアーム26側に突出する牽引フック30のガイドは設けられていない。
このような牽引フック取付構造では、ナット54が一体に形成されたブラケット52がフロントサイドメンバ12の前端部に接合されたプレート部材56に締結固定されており、牽引フック30からの荷重をバンパアーム26及びバンパリインフォース24を介してではなく、車体側のプレート部材56及びフロントサイドメンバ12に直接伝達することができる。その際、ナット20が車体側のフロントサイドメンバ12やプレート部材56に直接固定されておらず、ナット20がブラケット52に固定されているため、ブラケット52を通じて荷重を分散して伝達することができる。
また、ナット54は、ブラケット52がバンパアーム26の接合部26Cとプレート部材56の接合部56Aとの間に挟まれてバンパアーム26の接合部26C及びプレート部材56の接合部56Aと共締めされた状態で、バンパアーム26の接合部26Cより車体側のプレート部材56側に配置されているので、車両50の衝突時にバンパリインフォース24及びバンパアーム26の変形を阻害することを防止できる。
〔実施形態の補足説明〕
上述した第1実施形態及び第2実施形態では、バンパリインフォース24は、車両幅方向中央部が車両前方側に突出するように湾曲形状に形成されているが、バンパリインフォース24を直線形状に形成してもよい。バンパリインフォース24が直線形状の場合は、バンパアーム26は不要である。この場合、バンパリインフォース24の車両幅方向両端部が本発明のバンパ側取付部に相当する。
また、鋼板をプレス成形することにより構成されたフロントサイドメンバ及びバンパリインフォースに対して本発明を適用してもよい。
上述した第1実施形態及び第2実施形態では、ナット20、54が固定されたブラケット18、52をフロントサイドメンバ12の前端部に固定されたプレート部材14、56に締結したが、これに限定されず、他の車体側取付部材に締結固定してもよい。
上述した第1実施形態では、ブラケット18に固定されたナット20の筒状部20Aが車両前後方向に沿って配置されると共に、ナット20の雌ねじ部20Cが、ブラケット18と締結固定されるバンパアーム26の接合部26Cより車体側取付部材側に配置されているが、これに限定されず、ブラケット18よりも車両前方側の筒状部20A(牽引フック30のガイド)の長さを短くし、又は、ブラケット18よりも車両前方側の筒状部20A(牽引フック30のガイド部)を設けない構成としてもよい。ブラケット18よりも車両前方側の筒状部20Aの長さを短くし、又は、ブラケット18よりも車両前方側の筒状部20Aを設けない方が、車両の衝突時にバンパリインフォース24及びバンパアーム26の変形を阻害しにくい。
上述した第1実施形態及び第2実施形態では、車両10の前端部に牽引フック30が取り付けられているが、これに限定されず、車両10の後端部に牽引フック30を取り付ける場合にも本発明を適用可能である。
第1実施形態に係る牽引フック取付構造の全体構成を示す縦断面図である。 第1実施形態に係る牽引フック取付構造の全体構成を示す横断面図である。 第1実施形態に係る牽引フック取付構造を示す分解斜視図である。 牽引フックから入る入力の方向を示す横断面図である。 牽引フックから入る入力の方向を示す縦断面図である。 第2実施形態に係る牽引フック取付構造の全体構成を示す横断面図である。
符号の説明
10 車両(車体前部)
12 フロントサイドメンバ(車体骨格部材)
12A 前端部(端部)
14 プレート部材(車体側取付部材)
14A 接合部(車体側接合面)
18 ブラケット(牽引フック取付部材)
20 ナット(ナット部)
20C 雌ねじ部(ナット部)
24 バンパリインフォース(バンパ部材)
26 バンパアーム(バンパ側取付部)
26C 接合部(バンパ側接合面)
28A 貫通孔
28C 貫通孔
28D 貫通孔
30 牽引フック
30C 雄ねじ部(雄ねじ)
50 車両(車体前部)
52 ブラケット(牽引フック取付部材)
54 ナット(ナット部)
56 プレート部材(車体側取付部材)
56A 接合部(車体側接合面)

Claims (5)

  1. 車体前部又は車体後部における車両幅方向の両側部に車両前後方向に沿って配置された左右一対の車体骨格部材の端部に設けられ、前記車体骨格部材の端部の少なくとも内側に延びる平面状の車体側接合面を備えた車体側プレート部材と、
    前記左右一対の車体骨格部材の端部間に架け渡されたバンパ部材に備えられ、前記車体側接合面への固定部となると共に前記車体側接合面に沿って少なくとも内側に延びる平面状のバンパ側接合面を備えたバンパ側取付部と、
    前記バンパ部材及び前記バンパ側取付部に同軸上に形成された貫通孔内へ車体外側から挿入され、挿入側端部の外周面に雄ねじが形成された牽引フックと、
    前記車体側接合面と前記バンパ側接合面との間に面接触状態で挟持され前記車体側プレート部材及び前記バンパ側取付部と共締めされる板状又は箱状の取付部と、前記取付部における車両前後方向に見て前記貫通孔と重なる位置に設けられると共に前記牽引フックの雄ねじが螺合されるナット部と、前記ナット部の周囲部を構成すると共に前記車体側プレート部材及び前記バンパ側取付部間に挟持された状態で保持される荷重受部と、を含んで構成された牽引フック取付部材と、
    を有することを特徴とする牽引フック取付構造。
  2. 前記牽引フック取付部材の取付状態では、前記ナット部が前記バンパ側接合面よりも前記車体側プレート部材側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の牽引フック取付構造。
  3. 前記貫通孔は、前記牽引フックの軸方向と交差する方向へ作用する荷重により前記牽引フックが接触可能な大きさとされていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の牽引フック取付構造。
  4. 前記バンパ部材が車両幅方向に沿って配置されたバンパリインフォースであり、
    前記バンパ側取付部が前記バンパリインフォースの車両幅方向の両端部であって、前記バンパリインフォースの前記牽引フック取付部材側に取り付けられたバンパアームであることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の牽引フック取付構造。
  5. 少なくとも前記車体骨格部材の端部の断面内において前記取付部が前記車体側プレート部材及び前記バンパ側取付部と共締めされている請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の牽引フック取付構造。
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