JP6256017B2 - ベルト変速装置の冷却構造 - Google Patents
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Description
また、本発明のベルト変速装置の冷却構造の他の特徴とするところは、前記ベルトケースの前記ベルト室側の壁にはリブが形成されており、前記排風ダクト内には前記リブにより空気室が区画される点にある。
また、本発明のベルト変速装置の冷却構造の他の特徴とするところは、前記壁部材の前記ベルトカバー側の面には、前記ベルト室をベルト室上部空間及びベルト室下部空間に仕切る整流用リブが形成されている点にある。
また、本発明のベルト変速装置の冷却構造の他の特徴とするところは、前記壁部材の前記ベルトカバー側の面には、ボス部が突設され、前記ベルトカバーが前記ボス部に当接する点にある。この場合に、前記ベルトカバーを前記ボス部に締結する締結部材が、前記ボス部を貫通して、前記壁部材を前記側壁に締結する締結部材を兼ねるようにしてもよい。
図1は、本発明に係るベルト変速装置の冷却構造が適用されたスクータ型車両を示す左側面図である。本願において方向をいう場合、車両の前方(矢印Fr)を前、後方(矢印Rr)を後とした方向を意味するものとする。
スクータ型車両10は、例えば鋼管製の車体フレーム11を有する。車体フレーム11は前部に位置するヘッドパイプ12からダウンチューブ13が後下方に延び、その下端付近から折曲されて水平方向後方に延びて終端している。ダウンチューブ13の後端部から左右一対のリアフレーム14が斜め後上方に立ち上がり、所定の高さで緩やかに屈曲して後上方或いは後方に延びる。左右のリアフレーム14により燃料タンクや収納ボックスが支持され、その上にシート15が配置される。また、ダウンチューブ13の後端にはスイングブラケット16が設けられ、このスイングブラケット16にユニットスイング型エンジン17が揺動自在に支持される。
エンジン25は、例えば単気筒4サイクルエンジンであり、クランクケース33の前部から車両前方に向ってシリンダアッセンブリ34が略水平方向に前傾して延出される。
Vベルト式無段変速機構のVベルト48とドライブプーリ46及びドリブンプーリ47との摺接による摩擦熱や、遠心クラッチ機構28にて生じた摩擦熱によってベルト室52内の温度が上昇する。このベルト室52の温度上昇を抑制するために、ベルト室52内に冷却用空気として外気を導入して、ベルト室52内で流動、循環させて、排出する。
また、排風ダクト73の底部は、排気口79が下方に、好ましくは後輪27のタイヤ接地面側或いは設地面の直前側に向けて開口する。
しかして、各図の矢印Aに示すように、Vベルト48を跨いで吸気口67の反対側に開口する排出口78から排風ダクト73に案内された冷却用空気は、排風ダクト73内で縦方向に案内され、底部の排気口79から下方に排風される。
また、図7に示すように、排風ダクト73内には、補強リブ80によって、冷却用空気の流れ方向に複数段の空気室81が相互に連通する状態で区画される。このようにバッフルで区切られた複数の空気室構造を持つようにすることで、圧力波を空気室81に拡散させ、徐々に圧力を下げてから外部に放出することによる消音効果を発揮し、特に耳障りな高温を抑制することができる。
このようにベルトカバー51の中央部を締結することにより、カバー騒音の防止を図ることができる。この場合に、本実施形態のように壁部材77にボス部83を設ける構造とすることにより、ベルトカバー51の中央部をベルトケース50側に大きく突出させるような形状が不要となる。これにより、ベルトカバー51の鋳造性が著しく向上し、品質の安定化を図ることができる。
ベルト室52内にベルト変速装置26を収容したとき、Vベルト48のベルトラインの車幅方向内側にトンネル形状の排風ダクト73を設置できる充分なスペースが存在することを確認しており、このスペースを利用して排風ダクト73を配置するようにしたものである。
吸気口67から導入された冷却用空気は、Vベルト48を跨いでから排出口78に案内されるため、本来冷やしたいVベルト48や各プーリ46、47に冷却用空気を効果的に当てることができ、冷却効率を向上させることができる。なお、吸気口67からベルト室52に導入された冷却用空気は、冷却ファン65から遠心クラッチ機構28に向って冷却用空気が流れ易く、通風抵抗が少ない状態で冷却用空気の一部が遠心クラッチ機構28に案内されてこれを冷却するので、遠心クラッチ機構28の冷却も効果的に行うことができる。
Claims (5)
- クランクシャフトを軸とするドライブプーリと、ドリブンシャフトを軸とするドリブンプーリとが前後に配置され、前記ドライブプーリと前記ドリブンプーリに巻き掛けられるVベルトを有するVベルト式無段変速機構を備え、
前記Vベルト式無段変速機構を、ベルトケースと前記ベルトケースの開口を覆うベルトカバーとにより形成されるベルト室に収容し、
前記ベルト室内に冷却用空気を導入して、前記Vベルト式無段変速機構を冷却するベルト変速装置の冷却構造であって、
前記ドライブプーリに回転一体に設けられて、前記ベルト室に導入される冷却用空気を流動させる冷却ファンと、
前記ドライブプーリと前記ドリブンプーリとの間に位置し、前記ベルト室内を流動した冷却用空気を上方から取り入れて、下方から外部に排出する排風ダクトとを備え、
前記排風ダクトは、前記ベルトケースの前記ベルト室側の壁に形成された一対の側壁と、前記一対の側壁間を覆うように取り付けられた壁部材とにより構成され、
前記上方とは、前記クランクシャフトの中心と前記ドリブンシャフトの中心との間を結ぶ直線よりも上側であり、前記下方とは、前記クランクシャフトの中心と前記ドリブンシャフトの中心との間を結ぶ直線よりも下側であることを特徴とするベルト変速装置の冷却構造。 - 前記ベルトケースの前記ベルト室側の壁にはリブが形成されており、前記排風ダクト内には前記リブにより空気室が区画されることを特徴とする請求項1に記載のベルト変速装置の冷却構造。
- 前記壁部材の前記ベルトカバー側の面には、前記ベルト室をベルト室上部空間及びベルト室下部空間に仕切る整流用リブが形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のベルト変速装置の冷却構造。
- 前記壁部材の前記ベルトカバー側の面には、ボス部が突設され、前記ベルトカバーが前記ボス部に当接することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のベルト変速装置の冷却構造。
- 前記ベルトカバーを前記ボス部に締結する締結部材が、前記ボス部を貫通して、前記壁部材を前記側壁に締結する締結部材を兼ねることを特徴とする請求項4に記載のベルト変速装置の冷却構造。
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