JP2009103233A - 動力伝達装置の冷却構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】ベルト室内への異物の侵入を低減させると共に、冷却効率の向上および騒音の低減を図った動力伝達装置の冷却構造を提供するにある。
【解決手段】クランクシャフト102の動力を後輪40に伝達するVベルト式無段変速装置106を備えたスクータ型車両において、Vベルト式無段変速装置106を収納するベルト室105を備え、このベルト室105はベルトケース103とベルト室カバー104とで構成されて変速装置106のドライブプーリ107に対向するベルト室カバー104に連通口115を形成すると共に、ベルト室カバー104を外方から覆うアウターカバー61に空気取入口119を形成し、側面視、ベルト室カバー104の連通口115とアウターカバー61の空気取入口119とが重ならないようにそれぞれの口61,119を配設したものである。
【選択図】 図6

Description

本発明は、動力伝達装置の冷却構造に関する。
例えばスクータ型車両に用いられているユニットスイングエンジンには、Vベルト式無段変速装置を備えたものがある。
このVベルト式無段変速装置は例えばベルトケースとベルト室カバーとで構成されたベルト室に収容され、しかも、ドライブプーリおよびドリブンプーリとVベルトとの接触部等の発熱部を有するため、ベルト室内の温度が上昇しやすくなる。特にベルト室をコンパクト化したものではその傾向が大きくなり、Vベルトは発熱により劣化が早められる不具合がある。
そこで、例えばベルトケース内に冷却空気を導入するホースをフレームカバー内側に延設し、このフレームカバーに形成した凹部より外気を吸い込む空気取入口を備えたものがある(例えば特許文献1参照)。
また、ベルト冷却空気導入用の導風路をクラッチカバーに取り付けたものもある(例えば特許文献2参照)。
特開平5−65087号公報 特開平5−58369号公報
しかしながら、ホースを用いてベルトケース内に冷却空気を導入する場合、ホースの分の重量が増加する。また、車体に対して揺動するベルトケースと車体とをホースで連結するため、ホースに亀裂が生じやすく、好ましくない。
一方、クラッチカバーにベルト冷却空気導入用の導風路を取り付けた場合、空気取入口によりクラッチカバー内が直接外気と連通するため、塵埃や砂等をクラッチカバー内に吸い込み易い。また、導風路がクラッチカバー表面から突出する構造であるため、走行中にこの導風路が縁石等の障害物に接触する虞があり、導風路を破損させる可能性がある。さらに、意匠面に凹凸形状が形成されるため、外観を損なう虞もある。
本発明は上述した事情を考慮してなされたもので、ベルト室内への異物の侵入を低減させると共に、冷却効率の向上および騒音の低減を図った動力伝達装置の冷却構造を提供することを目的とする。
本発明に係る動力伝達装置の冷却構造は、上述した課題を解決するために、請求項1に記載したように、クランクシャフトの動力を後輪に伝達するVベルト式無段変速装置を備えたスクータ型車両において、上記Vベルト式無段変速装置を収納するベルト室を備え、このベルト室はベルトケースとベルト室カバーとで構成されて上記変速装置のドライブプーリに対向する上記ベルト室カバーに連通口を形成すると共に、上記ベルト室カバーを外方から覆うアウターカバーに空気取入口を形成し、側面視、上記ベルト室カバーの連通口と上記アウターカバーの空気取入口とが重ならないようにそれぞれの口を配設したものである。
また、上述した課題を解決するために、請求項2に記載したように、上記ベルト室カバーの連通口よりも後方に離間させて上記アウターカバーの空気取入口を配設したものである。
さらに、上述した課題を解決するために、請求項3に記載したように、上記ベルト室カバーの連通口を側方から覆う冷却ダクトを別に設け、この冷却ダクトの内外を連通する空気吸入口を車両の後方に向けて開口させたものである。
そして、上述した課題を解決するために、請求項4に記載したように、上記アウターカバーの周縁に沿って、上記ベルト室カバーおよび上記ベルトケースと上記アウターカバーとの間に所定間隔の隙間を形成したものである。
そしてまた、上述した課題を解決するために、請求項5に記載したように、上記アウターカバーの後部を車両後方に向かって延出して延出部を形成し、この延出部の上記アウターカバーと上記ベルト室カバーとの隙間を少なくとも上記アウターカバー前部の隙間より大きくしたものである。
さらに、上述した課題を解決するために、請求項6に記載したように、上記アウターカバーと上記ベルト室カバーとの隙間のうち、上記ベルト室カバー上端より上方に位置する部分の隙間の少なくとも一部に対応する領域に防音性を持った緩衝材を設けたものである。
さらにまた、上述した課題を解決するために、請求項7に記載したように、上記ベルト室カバーの外形を、ドリブンプーリが収納される後部側を車幅方向外方へ膨出させた形状とすると共に、上記アウターカバーの外形を、上記ベルト室カバーの膨出部を収納する後部側を車幅方向外方へ膨出させた形状とし、上記アウターカバーの前部から後部の膨出部に至る途中に上記アウターカバーの空気取入口を形成し、この空気取入口を車両前方側に向けて開口させたものである。
本発明に係る動力伝達装置の冷却構造によれば、ベルト室内に連通する連通口が直接外気に連通することを回避できると共に、連通口で発生する吸入音を低減できる。また、塵挨や砂、水等がベルト室内に吸入されるのを防止できると共に、走行風に含まれる埃や砂が隙間から排出され易くなり、冷却効率および耐久性も向上する。
さらに、アウターカバー内に流入した空気を少ない抵抗でベルト室内に吸入することができる。さらにまた、走行風が無くてもベルト室内に吸入される冷却空気量を確保することができ、冷却効率が向上する。
そして、後輪により巻き上げられた埃や砂をアウターカバー内に取り入れることを防止できると共に、ベルト室内のベルト摺動音に対する防音効果が向上する。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面に基づき説明する。但し、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではない。
図1は、本発明に係る動力伝達装置の冷却構造の一実施形態を示すスクータ型車両の全体左側面図である。図2は、図1のスクータ型車両の全体平面図である。図3は、図1のスクータ型車両の車体カバーなどを省略して示す左側面図である。図4は、図1のスクータ型車両の車体カバーなどを省略して示す右側面図である。
これらの図1および図2に示すスクータ型車両10は、図3および図4に示す車体フレーム11等が車体カバー12により覆われて構成される。ここで、スクータ型車両10は、他の自動二輪車と比較したとき、シート13の前方に当該シート13に着座した乗員の脚部前方を保護するレッグシールド14を備えた点と、シート13の下方に当該シート13に着座した乗員の足部を載置する平板形状のフートボード15を備えた点と、シート13の前方が当該シート13よりも低く形成された点に特徴を有する自動二輪車である。
このようなスクータ型車両10における車体フレーム11は、図3および図4に示すように、前端部にヘッドパイプ16を備えると共に、フロントアッパフレーム17、アッパフレーム18、フロントロアフレーム19、ロアフレーム20、ブリッジフレーム21、シートピラー22およびフートボードフレーム23を有して構成される。
フロントアッパフレーム17は、ヘッドパイプ16の上部から後ろ下方へ傾斜して延び、車幅方向に一対設けられる。また、アッパフレーム18は、車幅方向に一対設けられて車両前後方向に延び、前部においてフロントアッパフレーム17の下端が接合される。
フロントロアフレーム19は、ヘッドパイプ16の下部から後ろ下方へ、フロントアッパフレーム17と略平行に傾斜して延び、車幅方向に一対設けられて、それぞれが一対のアッパフレーム18に接合される。また、ロアフレーム20は、アッパフレーム18においてフロントロアフレーム19の接合位置近傍の下部に接合され、後ろ下方に傾斜して延びた後に後ろ上方へ傾斜し、車幅方向に一対設けられる。
ブリッジフレーム21は、車両正面視でU字形状に形成されると共に、両上端が、一対のアッパフレーム18の、車両前後方向の略中央位置に接合されており、ブリッジフレーム21の両上端間には車幅方向に延設する補強部材(図示せず)が接合される。シートピラー22は、ブリッジフレーム21の車幅方向両側における車両高さ方向の略中央位置と一対のアッパフレーム18の後端部との間に、それぞれ1本ずつ合計2本設置される。
フートボードフレーム23は、一対のロアフレーム20の、それぞれの外側に配置され、前端部が斜め上方へ湾曲して形成されて、アッパフレーム18の前端部に接合され、他の部分が水平にブリッジフレーム21位置まで延びて、ロアフレーム20に固定される。
上述の車体フレーム11のヘッドパイプ16に、前輪24を支持するフロントフォーク25(図1)が回動可能に枢支され、このフロントフォーク25の上端部にハンドルバー26が回転一体に連結される。このハンドルバー26の操作により、前輪24が車幅方向に回動自在に操舵される。
車体カバー12におけるそれぞれ一対のフロントアッパフレーム17、アッパフレーム18、フロントロアフレーム19およびロアフレーム20に囲まれた空間である後述のセンタートンネル76内に、物品収納ボックス27および燃料タンク28が配置される。また、フロントロアフレーム19の下方にラジエータ29が、アッパフレーム18の前端部などに支持されて配置される。また、燃料タンク28は、ロアフレーム20に取り付けられた燃料タンクブラケット20Aにより支持される。
アッパフレーム18とシートピラー22の交差位置には、これらのアッパフレーム18とシートピラー22に懸架ブラケット30が固定される。この懸架ブラケット30およびシートピラー22にリンクプレート31を介して、前傾シリンダを有するエンジン32が、エンジン揺動軸33を中心にして車両高さ方向に揺動自在に軸支される。このエンジン32は、水冷式の例えば4サイクル単気筒エンジンであり、ラジエータ29によって冷却水が冷却される。
エンジン32は、クランクケース34(図4)の前面にシリンダブロック35、シリンダヘッド36およびヘッドカバー37が順次設置されてなり、シリンダブロック35およびシリンダヘッド36等が、クランクケース34に対して略水平になるまで前方に傾斜して構成される。前記エンジン揺動軸33は、クランクケース34の前上部に配置される。そして、エンジン32は、クランクケース34における車幅方向一方側(例えば左側)にエンジン32の動力を伝達する動力伝達装置38が一体化されてパワーユニット39を構成する。上記動力伝達装置38の後部に後輪40が後輪軸(後述する後輪40の車軸113)を介して回転可能に支持される。
また、エンジン32は、クランクケース34における前下部が、図3に示すリンクレバー機構41を介してリヤクッションユニット42の下端に連結される。このリヤクッションユニット42は、長手方向が車両高さ方向に略平行に配置され、その上端がブリッジフレーム21の補強部材に支持される。このリヤクッションユニット42によって、パワーユニット39および後輪40の車両高さ方向の揺動が緩衝される。
また、リヤクッションユニット42は、車両側面視においてエンジン32のヘッドカバー37と燃料タンク28との間に配置される。この場合、燃料タンク28に接続された燃料注入管43が、燃料タンク28から車幅方向の他方側(例えば右側)へ向けて斜め後ろ上方に延びるため、リヤクッションユニット42は、燃料注入管43の反対側である車幅方向の一方側(例えば左側)に偏って配置される。従って、リンクレバー機構41も、エンジン32のシリンダブロック35およびシリンダヘッド36の下方側に位置するが、クランクケース34における車幅方向の一方側(例えば左側)に偏って設置される。
エンジン32におけるシリンダヘッド36の上面には、このシリンダヘッド36の吸気ポート(図示せず)に連通して吸気装置44が接続される。この吸気装置44は、エンジン32の上方に配置される。このうち、吸気装置44を構成するエアクリーナ45は、図4に示すようにクランクケース34の上方で、一対のシートピラー22間に配置される。このエアクリーナ45は、エンジン32に固定して取り付けられて、その他の吸気装置44と共に、エンジン32と一体に揺動可能に設けられる。
また、エンジン32におけるシリンダヘッド36の下面には、このシリンダヘッド36の排気ポート(図示せず)に連通して排気管46が接続される。この排気管46は、シリンダヘッド36から、リンクレバー機構41と反対側の車幅方向他方側(例えば右側)の下方へ湾曲して延び、クランクケース34の側部下方を通って後方へ延設されて、排気マフラ47に接続される。この排気マフラ47は、後輪40を挟んで、車幅方向に動力伝達装置38と反対側(例えば右側)に配置され、マフラ取付けブラケット48に取り付けられる。このマフラ取付けブラケット48は、スイングアーム49を用いて、エンジン32のクランクケース34の右側後部に連結される。これにより、排気マフラ47は、排気管46と共に、エンジン32と一体に揺動可能に設けられる。
図1および図3に示すように、前記車体カバー12は、車体フレーム11と、この車体フレーム11に設けられた物品収納ボックス27、燃料タンク28、ラジエータ29、エンジン32、リヤクッションユニット42、吸気装置44および排気管46など、シート13の前方から下方の領域に存在する構成部品を覆う。ここで、シート13は、車体フレーム11におけるアッパフレーム18の後半部およびシートピラー22により支持され、前方側のライダーシート13Aと後方側のタンデムシート13Bとが一体化されたシートである。前述の物品収納ボックス27がシート13下方空間に存在しないため、ライダーシート13Aとタンデムシート13Bとの座面が大きな段差を有さない構成となっている。
車体カバー12は、ヘッドパイプ16の前部およびフロントフォーク25の上部を覆うフロントカバー50と、このフロントカバー50の後縁に連設されるインナーカバー51と、このインナーカバー51の後縁に連設される車幅方向に一対のセンターカバー52と、このセンターカバー52の下縁に連設される車幅方向に一対のリヤカバー53と、センターカバー52の後縁およびリヤカバー53の後上縁に連設される車幅方向に一対のリヤカウル54と、これらのリヤカウル54の後縁に連設されるテールカバー55と、リヤカバー53の下縁に連設される車幅方向に一対の平板形状の前記フートボード15と、これらのフートボード15の外側下縁に連設される車幅方向に一対のアンダーカバー56と、これらのアンダーカバー56の下縁間を覆うボトムカバー57とを有して構成される。
インナーカバー51は、ヘッドパイプ16の後部、フロントフォーク25の上部、フロントアッパフレーム17およびフロントロアフレーム19の前部、並びにラジエータ29を覆う。結合されて一体化されたフロントカバー50とインナーカバー51の両側部は、前記レッグシールド14を構成する。このレッグシールド14の下部後面74は、フートボード15の前縁に連設される。また、このフロントカバー50およびインナーカバー51のそれぞれの下部がラジエータ29を覆う。
センターカバー52は、フロントアッパフレーム17およびフロントロアフレーム19の後部、アッパフレーム18、ロアフレーム20の前部、並びに物品収納ボックス27等を覆う。また、リヤカバー53は、ブリッジフレーム21、シートピラー22、燃料タンク28の上部、リヤクッションユニット42、およびエンジン32を覆う。
リヤカウル54は、シートピラー22の上端部およびエアクリーナ45を覆う。また、フートボード15は、前端部を除くフートボードフレーム23を覆い、このフートボードフレーム23に支持される。更に、アンダーカバー56は、ロアフレーム20の下部、ブリッジフレーム21の下端部、燃料タンク28の下部、リンクレバー機構41および排気管46等を覆う。
前輪24の上部を覆うフロントフェンダ58と、ハンドルバー26を覆うハンドルカバー59とが、フロントフォーク25に回動一体に取り付けられる。また、後輪40の上部はリヤフェンダ60により、動力伝達装置38はアウターカバー61により、排気マフラ47はマフラカバー62(図4)によりそれぞれ覆われる。
図1および図3に示すように、アンダーカバー56の配設位置には、車幅方向の一方側(例えば左側)にサイドスタンド63が配置される。このサイドスタンド63は、車幅方向の一方側(例えば左側)のロアフレーム20に固定されたサイドスタンドブラケット64を用いて枢支される。同じく、アンダーカバー56の配設位置でサイドスタンド63の後方に、センタースタンド65が配置される。このセンタースタンド65は、ブリッジフレーム21の底部に一対固定されたセンタースタンドブラケット66を用いて枢支される。
フロントカバー50には、ヘッドライト67が設置されると共に、このヘッドライト67の両側に車幅灯68および方向指示灯69が接近して配置される。また、テールカバー55に制動灯70が設置されると共に、この制動灯70の両側で、一対のリヤカウル54のそれぞれに車幅灯71および方向指示灯72が接近して配置される。また、符号73はグラブバーを示す。
インナーカバー51、センターカバー52およびリヤカバー53において、シート13の略前端部の下方から前方のインナーカバー51の下部に至る領域には、車幅方向に一対のフートボード15間、およびこのフートボード15の前端に連続する両レッグシールド14の下部後面74間が、上方に膨出してセンタートンネル76が形成される。このセンタートンネル76内には、前方側に前記物品収納ボックス27が、後方側に前記燃料タンク28がそれぞれ配置される。この燃料タンク28は、センタートンネル76の後方側と、この後方側に連通する一対のアンダーカバー56間の空間との範囲に配置される。
燃料タンク28は、図3および図4に示すように、その後部28Aが上方へ膨出して、側面視で後部28Aが高い略台形状に形成されると共に、燃料タンク28前端から後部28Aに至る部分の上面が前方下がりに傾斜しており、前記物品収納ボックス27の底面82の後部82Bとの干渉を回避しながら相互の容量を大きく確保する。この後部28Aの上部に前記燃料注入管43が接続される。この燃料注入管43は、前述のごとく、車幅方向の他方側(例えば右側)に向けて斜め後ろ上方へ延在され、この燃料注入管43の先端に燃料供給口77が形成される。この燃料供給口77は、車幅方向に一対のセンターカバー52の他方側、例えば右側のセンターカバー52において、シート13の略前端部下方に設けられる。当該右側のセンターカバー52には、燃料供給口77を覆うフューエルリッド78(図2)が配置される。
このスクータ型車両10においては、燃料供給口77およびフューエルリッド78が設けられた側に対し反対側、例えば左側のアンダーカバー56位置にサイドスタンド63が配置される。このサイドスタンド63は、前述のごとくロアフレーム20に回動自在に枢支される。
同じく、燃料供給口77およびフューエルリッド78が設けられた側に対し反対側、例えば左側のセンターカバー52に、駐車時に後輪40を回転不能に固定する駐車ブレーキの操作レバー、つまりパーキングブレーキレバー79が配置される。このパーキングブレーキレバー79は、左側のセンターカバー52におけるシート13の略前端部の下方位置に設けられる。従って、このパーキングブレーキレバー79は、サイドスタンド63を用いて駐車し、スクータ型車両10が地面または床面に接近して傾斜されたときに、低位置に位置づけられることになり、反対に、燃料供給口77およびフューエルリッド78は、高位置に位置づけられることになる。
前記物品収納ボックス27は、図示しないヘルメット等の物品を収納可能に構成される。この物品収納ボックス27の底面82の後部82Bは、燃料タンク28の上面と共に、後ろ上方へ傾斜して形成される。物品収納ボックス27と燃料タンク28は、平面視において、物品収納ボックス27の底面82の後部82Bと燃料タンク28の上面とが車両前後方向に重なるようにして接近して配置される。また、物品収納ボックス27の底面82の前部82Aは、フロントロアフレーム19に沿って前上方に向けて傾斜して形成される。これにより、物品収納ボックス27の底面82は、前部82Aと後部82Bとの境界部分が最も深く形成されて、ヘルメットを、その頂部を前下方へ向けて収納可能に構成される。
また、物品収納ボックス27における底面82の前部82Aの下方に、前記ラジエータ29が配置される。これにより、底面82の前部82Aからラジエータ29へ向かって走行風が導かれる導風路が構成される。
物品収納ボックス27は、その上部の開口部83を開閉する開閉蓋84を備える。この開閉蓋84は、図示しない回動軸を用いて回動可能に枢支されるが、この回動軸は、車幅方向の片側である一方側(例えば左側)の縁部に、前上方に傾斜して設置される。つまり、この回動軸は、車幅方向においてサイドスタンド63と同じ側に設置される。
図5は、前記パワーユニット39の右側面図である。また、図6は図5のVI−VI線に沿うパワーユニット39の平断面図である。図5および図6に示すように、このパワーユニット39の前部にエンジン32が配置される。このエンジン32は、シリンダブロック35内の図示しないピストンの往復運動がコンロッド101を介してクランクケース34内に軸支されたクランクシャフト102を回転運動させるものである。
クランクケース34における車幅方向一方側(例えば左側)にはベルトケース103が後方に向かって延びる。ベルトケース103はベルト室カバー104により左側から覆われてその内部にベルト室105を形成し、このベルト室105内にVベルト式無段変速装置106が配置されて動力伝達装置38を構成する。
クランクシャフト102の左端部側には、Vベルト式無段変速装置106のドライブプーリ107が取り付けられており、Vベルト108を介してドリブンプーリ109にエンジン32の駆動力が伝達される。また、ドリブンプーリ109はベルト室105の後方部に設けられたドリブンシャフト110に回転自在に支持されており、ドリブンプーリ109に伝達された回転駆動力が例えば遠心クラッチ機構111を介してドリブンシャフト110に伝達される。
このドリブンシャフト110は、歯車減速機構であり動力伝達装置でもあるミッション機構112を通じて後輪40の車軸113に連結され、このミッション機構112を介して後輪40にエンジン32の駆動力が伝達されるようになっている。そして、前述したように、動力伝達装置38はアウターカバー61により外方から覆われる。
図7は、パワーユニット39を左斜め前方から眺めた斜視図であり、アウターカバー61および後述する冷却ダクト114が未装着の状態を示す。また、図8もパワーユニット39を左斜め前方から眺めた斜視図であり、アウターカバー61が未装着、および冷却ダクト114が装着された状態を示す。そして、図9はアウターカバー61が装着された状態のパワーユニット39を左斜め前方から眺めた斜視図である。一方、図10はパワーユニット39の拡大左側面図である。また、図11はパワーユニット39の拡大正面図である。
図6〜図11に示すように、Vベルト式無段変速装置106のドライブプーリ107に対向するベルト室カバー104にはベルト室105内外を連通させる連通口115が形成される。また、この連通口115は側方から冷却ダクト114によって覆われる。さらに、この冷却ダクト114の内外を連通する空気吸入口116が冷却ダクト114の後縁部に車両の後方に向けて開口される。
ベルト室カバー104の外形は、ドリブンプーリ109が収納される後部側が車幅方向外方へ膨出させた形状とされる。また、アウターカバー61の外形は、ベルト室カバー104の膨出部117を収納する後部側が車幅方向外方へ膨出させた形状とされる。さらに、アウターカバー61の前部から後部の膨出部118に至る途中の膨出部118の前端縁近傍に空気取入口119が、車両前方側に向けて開口するよう形成される。そして、アウターカバー61の空気取入口119は、ベルト室カバー104の連通口115と側面視で重ならないよう、ベルト室カバー104の連通口115よりも後方に離間して配設される。すなわち、側面視において、車両前方側から後方側へ向けて順に連通口115、空気吸入口116および空気取入口119が位置しており、それらの各開口部が側面視で相互に重ならないのが好ましい。
一方、アウターカバー61の周縁に沿って、ベルト室カバー104およびベルトケース103とアウターカバー61との間には所定間隔の隙間120が形成される。また、アウターカバー61の後部は車両後方に向かって延出されて延出部121を形成し、この延出部121のアウターカバー61とベルト室カバー104との隙間120aを少なくともアウターカバー61前部の隙間120bより大きく設定される。そして、アウターカバー61とベルト室カバー104との隙間120のうち、ベルト室カバー104上端より上方に位置する部分の隙間120cの少なくとも一部に対応する領域に防音性を持った緩衝材122が設けられる。
次に、本実施形態の作用について説明する。
Vベルト式無段変速装置106を収納するベルト室105をベルトケース103とベルト室カバー104とで構成し、変速装置106のドライブプーリ107に対向するベルト室カバー104に連通口115を形成すると共に、ベルト室カバー104をアウターカバー61で外方から覆ったことにより、ベルト室105内に連通する連通口115が直接外気に連通することを回避できると共に、連通口115で発生する吸入音を低減できる。また、Vベルト式無段変速装置106はVベルト108とプーリ107,109との間で摩擦熱を生ずるため相当な高温状態となるが、アウターカバー61を設けたことにより、アウターカバー61とベルト室カバー104との間に空気層が形成されるので、断熱効果を高めることができる。
さらに、アウターカバー61に空気取入口119を形成し、側面視、ベルト室カバー104の連通口115とアウターカバー61の空気取入口119とが重ならないよう、アウターカバー61の空気取入口119をベルト室カバー104の連通口115よりも後方に離間させて配設したことにより、図10に示すように、アウターカバー61の空気取入口119から取り入れられた、Vベルト108冷却用の空気として利用される走行風がアウターカバー61内で反転して前方に位置する連通口115からベルト室カバー104内に導入される。その結果、塵挨や砂、水等がベルト室105内に吸入されるのを防止できると共に、冷却効率も向上する。
また、アウターカバー61内にベルト室カバー104の連通口115を側方から覆う冷却ダクト114を別に設け、この冷却ダクト114の内外を連通する空気吸入口116を車両の後方に向けて開口させたことにより、ラビリンス構造を得ることができて埃や砂の吸込みをより一層防止できる。さらに、冷却ダクト114の空気吸入口116を車両後方に向けて開口させているので、アウターカバー61内に流入した空気を少ない抵抗でベルト室105内に吸入することができる。
そして、ベルト室カバー104の外形を、ドリブンプーリ109が収納される後部側を車幅方向外方へ膨出させた形状とすると共に、アウターカバー61の外形を、ベルト室カバー104の膨出部117を収納する後部側を車幅方向外方へ膨出させた形状とし、アウターカバー61の前部から後部の膨出部118に至る途中にアウターカバー61の空気取入口119を形成し、この空気取入口119を車両前方側に向けて開口させたことにより、アウターカバー61の空気取入口119から走行風を積極的に取り入れることができる。また、アウターカバー61の膨出部118は、アウターカバー61の他の部分よりも車幅方向に膨出するので、空気取入口119を膨出部118の前端縁近傍に形成することで空気取入口119の開口面積を確保できる。さらに、アウターカバー61内の、Vベルト108の巻掛半径の変化により拡縮されるため高温となるドリブンプーリ109側に対応した位置の空気層を厚くすることができ、断熱効果を一層高めることができる。この空気層により、ベルト室105内で発生するベルト摺動音等のメカニカルノイズの防音効果も高めることができる。
一方、アウターカバー61の周縁に沿って、ベルト室カバー104およびベルトケース103とアウターカバー61との間に所定間隔の隙間120を形成したことにより、空気取入口119から流入した空気に含まれている水がアウターカバー61内壁或いはベルト室カバー104外表面に付着し、または付着せず直接的に両カバー61,104間の隙間120から外部へ排出される。その結果、ベルト室105内に吸入される水分を大幅に低減できる。特に、図6および図11に示すように、空気取入口119をベルト室カバー104の膨出部117よりも車幅方向外側に配置することで、膨出部117外表面への水分付着量を低減することができ、アウターカバー61内で反転した走行風に巻き上げられてベルト室105内に水分が吸入されるのを防止できる。
また、走行風に含まれていた埃や砂がアウターカバー61内を通過してそのまま隙間120から外部へ排出されるため、それらがベルト室105内に吸入されることを防止でき、Vベルト108とプーリ107,109との間に異物を噛み込むことを防止して耐久性を向上できる。さらに、停車時に両カバー間の隙間120からも外気を取り入れることができるため、走行風が無くてもベルト室105内に吸入される冷却空気量を確保することができ、冷却効率が向上する。
さらにまた、アウターカバー61の後部を車両後方に向かって延出して延出部121を形成し、この延出部121のアウターカバー61とベルト室カバー104との隙間120aを少なくともアウターカバー61前部の隙間120bより大きくしたことにより、図10に示すように、走行風に含まれる埃や砂が隙間120aから排出され易くなる。
そして、アウターカバー61とベルト室カバー104との隙間120のうち、ベルト室カバー104上端より上方に位置する部分の隙間120cの少なくとも一部に対応する領域に防音性を持った緩衝材122を設けたことにより、後輪40により巻き上げられた埃や砂をアウターカバー61内に取り入れることを防止できる。また、緩衝材122は防音性を有するので、ベルト室105内のベルト摺動音に対する防音効果が向上する。
本発明に係る動力伝達装置の冷却構造の一実施形態を示すスクータ型車両の全体左側面図。 図1のスクータ型車両の全体平面図。 図1のスクータ型車両の車体カバーなどを省略して示す左側面図。 図1のスクータ型車両の車体カバーなどを省略して示す右側面図。 パワーユニットの右側面図。 図5のVI−VI線に沿うパワーユニットの平断面図。 アウターカバーおよび冷却ダクトが未装着の状態のパワーユニットを左斜め前方から眺めた斜視図。 アウターカバーが未装着、および冷却ダクトが装着された状態のパワーユニットを左斜め前方から眺めた斜視図。 アウターカバーが装着された状態のパワーユニットを左斜め前方から眺めた斜視図。 パワーユニットの拡大左側面図。 パワーユニットの拡大正面図。
符号の説明
10 スクータ型車両
38 動力伝達装置
39 パワーユニット
40 後輪
61 アウターカバー
102 クランクシャフト
103 ベルトケース
104 ベルト室カバー
105 ベルト室
106 Vベルト式無段変速装置
107 ドライブプーリ
109 ドリブンプーリ
114 冷却ダクト
115 連通口
116 空気吸入口
117 ベルト室カバーの膨出部
118 アウターカバーの膨出部
119 空気取入口
120a,120b,120c 隙間
121 アウターカバーの延出部
122 緩衝材

Claims (7)

  1. クランクシャフトの動力を後輪に伝達するVベルト式無段変速装置を備えたスクータ型車両において、上記Vベルト式無段変速装置を収納するベルト室を備え、このベルト室はベルトケースとベルト室カバーとで構成されて上記変速装置のドライブプーリに対向する上記ベルト室カバーに連通口を形成すると共に、上記ベルト室カバーを外方から覆うアウターカバーに空気取入口を形成し、側面視、上記ベルト室カバーの連通口と上記アウターカバーの空気取入口とが重ならないようにそれぞれの口を配設したことを特徴とする動力伝達装置の冷却構造。
  2. 上記ベルト室カバーの連通口よりも後方に離間させて上記アウターカバーの空気取入口を配設した請求項1記載の動力伝達装置の冷却構造。
  3. 上記ベルト室カバーの連通口を側方から覆う冷却ダクトを別に設け、この冷却ダクトの内外を連通する空気吸入口を車両の後方に向けて開口させた請求項2記載の動力伝達装置の冷却構造。
  4. 上記アウターカバーの周縁に沿って、上記ベルト室カバーおよび上記ベルトケースと上記アウターカバーとの間に所定間隔の隙間を形成した請求項1、2または3記載の動力伝達装置の冷却構造。
  5. 上記アウターカバーの後部を車両後方に向かって延出して延出部を形成し、この延出部の上記アウターカバーと上記ベルト室カバーとの隙間を少なくとも上記アウターカバー前部の隙間より大きくした請求項4記載の動力伝達装置の冷却構造。
  6. 上記アウターカバーと上記ベルト室カバーとの隙間のうち、上記ベルト室カバー上端より上方に位置する部分の隙間の少なくとも一部に対応する領域に防音性を持った緩衝材を設けた請求項4または5記載の動力伝達装置の冷却構造。
  7. 上記ベルト室カバーの外形を、ドリブンプーリが収納される後部側を車幅方向外方へ膨出させた形状とすると共に、上記アウターカバーの外形を、上記ベルト室カバーの膨出部を収納する後部側を車幅方向外方へ膨出させた形状とし、上記アウターカバーの前部から後部の膨出部に至る途中に上記アウターカバーの空気取入口を形成し、この空気取入口を車両前方側に向けて開口させた請求項1〜6のいずれかに記載の動力伝達装置の冷却構造。
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JP2016044730A (ja) * 2014-08-21 2016-04-04 本田技研工業株式会社 Vベルト式無段変速機の冷却構造
CN112460238A (zh) * 2019-09-06 2021-03-09 本田技研工业株式会社 变速机构

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