JP6255795B2 - ボイラシステム - Google Patents

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本発明は、段階値制御ボイラ及び比例制御ボイラが混在するボイラシステムにおいて、それぞれのボイラが持つ優位性を生かした台数制御を行うボイラシステムに関する。
従来、一つ以上の段階値制御ボイラと、一つ以上の比例制御ボイラとが混在する複数のボイラからなるボイラシステムの台数制御において、段階値制御ボイラからなる段階値制御ボイラ群と、比例制御ボイラからなる比例制御ボイラ群とをそれぞれ切り分けて台数制御する方法は知られている。
例えば、特許文献1には、段階値制御ボイラと比例制御ボイラとが混在する複数のボイラを備えるボイラシステムにおいて、段階値制御ボイラの燃焼量が必要燃焼量以下の範囲で最大値となる燃焼位置を選択し、比例制御ボイラの燃焼量が残りの不足燃焼量となるように燃焼比に調整する台数制御方法が記載されている。
特開2010−43768号公報
特許文献1によれば、比例制御ボイラを不足燃焼量の調整用として用いることで、段階値制御ボイラの起動、停止を伴わずに制御することができるものの、更なる改良が求められていた。すなわち、ボイラシステムにおいて要求される必要燃焼量は刻々と変化するところ、必要燃焼量が不足燃焼量を超えて変化(低下)してしまった場合には、比例制御ボイラの燃焼量を0にしただけでは対応することができず、段階値制御ボイラの燃焼量を変更しなければならなかった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、段階値制御ボイラと比例制御ボイラとが混在するボイラシステムにおいて、それぞれのボイラが持つ優位性を生かした台数制御が可能なボイラシステムを提供することを目的とする。
本発明者らは、PID演算結果の各成分を見た場合、ヘッダ圧力の負荷変動に機敏に反応するのは、P成分とD成分であり、一方、I成分は過去から積み上げてきたベース部分となっているので急激な変化はない(すなわち、急変動が生じても積分時間が経過しないと変化が表れにくい)ことに着目し、本発明を完成するに至った。
本発明は、一つ以上の段階値制御ボイラと、一つ以上の比例制御ボイラとからなり、負荷機器に蒸気を供給するボイラ群と、前記ボイラ群において生成された蒸気を集合させる蒸気集合部と、前記蒸気集合部の内部の蒸気圧を測定する蒸気圧測定手段と、前記蒸気圧測定手段で測定した蒸気圧力値が、予め設定された目標蒸気圧力値となるように、PIアルゴリズム又はPIDアルゴリズムにより演算された制御量に基づいて前記ボイラ群の燃焼量を制御する台数制御手段と、を備え、前記台数制御手段は、前記PIアルゴリズム又はPIDアルゴリズムにより、少なくとも偏差比例出力制御量に応じた要求蒸気量、及び偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量を算出する蒸気量算出部と、前記蒸気量算出部により算出された前記偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量の全部又は一部を前記段階値制御ボイラに割り当て、前記偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量の前記段階値制御ボイラに割り当てた後の残り、及び前記蒸気量算出部により算出した偏差比例出力制御量に応じた要求蒸気量を前記比例制御ボイラに割り当てる成分割り当て部と、割り当てられた要求蒸気量に基づいて、前記比例制御ボイラの燃焼率を制御する比例制御ボイラ制御部と、割り当てられた要求蒸気量に基づいて、前記段階値制御ボイラの燃焼率を制御する段階値制御ボイラ制御部と、を備えるボイラシステムに関する。
また、前記成分割り当て部は、前記蒸気量算出部により算出した前記偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量の全部又は一部のうち、前記段階値制御ボイラで出力できる最大の値を前記段階値制御ボイラ制御部に割り当て、前記偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量の前記段階値制御ボイラ制御部に割り当てた後の残り、及び前記蒸気量算出部により算出した偏差比例出力制御量に応じた要求蒸気量を前記比例制御ボイラ制御部に割り当てることが好ましい。
また、前記成分割り当て部は、前記蒸気量算出部により算出した前記偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量の全部又は一部のうち、前記段階値制御ボイラが最も効率よく燃焼する燃焼位置に相当する値を前記段階値制御ボイラ制御部に割り当て、前記偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量の前記段階値制御ボイラ制御部に割り当てた後の残り、及び前記蒸気量算出部により算出した偏差比例出力制御量に応じた要求蒸気量を前記比例制御ボイラ制御部に割り当てることとしてもよい。
また、前記成分割り当て部は、前記偏差積分出力制御量の蓄積がない場合、前記蒸気量算出部により算出した偏差比例出力制御量に応じた要求蒸気量を前記段階値制御ボイラ制御部に割り当てることが好ましい。
本発明によれば、変動の少ないI成分を段階値制御ボイラに割り当てるため、負荷変動があった場合であっても、段階値制御ボイラをベース用として一定の燃焼位置で燃焼させることができる。その結果、段階値制御ボイラ及び比例制御ボイラそれぞれの優位性を生かした台数制御を行うことができる。
本発明の第1実施形態のボイラシステムの概略を示す図である。 上記実施形態のボイラ群の概略を示す図である。 ボイラ群を構成するボイラの効率特性を示す図である。 上記実施形態の台数制御手段の構成を示す機能ブロック図である。 段階値制御ボイラ群の燃焼パターンAと生成蒸気量との関係を示す図である。 段階値制御ボイラ群の燃焼パターンBと生成蒸気量との関係を示す図である。 本発明のボイラシステムのPIDアルゴリズムにより蒸気ヘッダの蒸気圧力値を目標蒸気圧力値とする圧力制御の概略を示す図である。 第1実施形態(I成分を段階値制御ボイラが最大出力になるまで優先して振り分ける形態)のボイラシステムにおける燃焼パターンAに基づく段階値制御ボイラ群への割り当て推移を示す図である。 第1実施形態(I成分を段階値制御ボイラが最大出力になるまで優先して振り分ける形態)のボイラシステムにおける燃焼パターンBに基づく段階値制御ボイラ群への割り当て推移を示す図である。 第2実施形態(I成分を燃焼パターンAに基づいてエコ燃焼制御される段階値制御ボイラ群2Aに振り分ける形態)のボイラシステムにおける段階値制御ボイラ群2Aへの割り当て推移を示す図である。 第2実施形態の段階値制御ボイラ群の燃焼パターンBと生成蒸気量との関係を示す図である。
以下、本発明のボイラシステムの好ましい各実施形態について、図面を参照しながら説明する。
まず、第1実施形態に係るボイラシステム1の全体構成につき、図1を参照しながら説明する。ボイラシステム1は、一つ以上の段階値制御ボイラ20A及び一つ以上の比例制御ボイラ20Bを含むボイラ群2と、これら複数のボイラにおいて生成された蒸気を集合させる蒸気ヘッダ6と、この蒸気ヘッダ6の内部の圧力を測定する蒸気圧センサ7と、ボイラ群2の燃焼状態を制御する制御部4を有する台数制御装置3と、を備える。
ボイラ20A及び20Bは、それぞれ、図1に示すように、燃焼が行われるボイラ本体21A及び21Bと、ボイラ20A及び20Bの燃焼状態を制御するローカル制御部22A及び22Bと、を備える。
ローカル制御部22A及び22Bは、それぞれ、蒸気消費量に応じてボイラ20A及び20Bの燃焼状態を変更させる。具体的には、ローカル制御部22A及び22Bは、信号線16を介して台数制御装置3から送信される台数制御信号に基づいて、ボイラ20A及び20Bの燃焼状態を制御する。台数制御信号については後述する。また、ローカル制御部22A及び22Bは、台数制御装置3で用いられる信号を、信号線16を介して台数制御手段に送信する。台数制御装置3で用いられる信号としては、ボイラ20A及び20Bの実際の燃焼状態、及びその他のデータ等が挙げられる。
ボイラ群2は、蒸気使用設備18に供給する蒸気を生成する。
蒸気ヘッダ6は、蒸気管11を介してボイラ群2を構成する複数のボイラ20A及び20Bに接続されている。この蒸気ヘッダ6の下流側は、蒸気管12を介して蒸気使用設備18に接続されている。
蒸気ヘッダ6は、ボイラ群2で生成された蒸気を集合させて貯留することにより、複数のボイラ20A及び20Bの相互の圧力差及び圧力変動を調整し、圧力が調整された蒸気を蒸気使用設備18に供給する。
蒸気圧センサ7は、信号線13を介して、台数制御装置3に電気的に接続されている。蒸気圧センサ7は、蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧(ボイラ群2で発生した蒸気の圧力)を測定し、測定した蒸気圧に係る信号(蒸気圧信号)を、信号線13を介して台数制御装置3に送信する。
台数制御装置3は、信号線16を介して、複数のボイラ20A及び20Bと電気的に接続されている。この台数制御装置3は、蒸気圧センサ7により測定される蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧に基づいて、各ボイラ20A及び20Bの燃焼状態を制御する。
以上のボイラシステム1は、ボイラ群2で発生させた蒸気を、蒸気ヘッダ6を介して、蒸気使用設備18に供給可能とされている。
ボイラシステム1において要求される負荷(要求負荷)は、蒸気使用設備18における蒸気消費量である。台数制御装置3は、この蒸気消費量の変動に対応して生じる蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧の変動を、蒸気圧センサ7が測定する蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧(物理量)に基づいて算出し、ボイラ群2を構成する各ボイラ20A及び20Bの燃焼状態を制御する。
ボイラシステム1において、蒸気ヘッダ6の蒸気圧力値は、蒸気使用設備18における蒸気消費量(要求負荷)に応じて変動する。台数制御装置3(制御部4)は、蒸気ヘッダ6の蒸気圧力値(物理量)に基づいてPIDアルゴリズムによりPID要求蒸気量を算出する。PID要求蒸気量とは、蒸気ヘッダ6の蒸気圧力値を、目標蒸気圧力値(目標熱エネルギー出力値)にするために必要な蒸気量である。台数制御装置3は、算出されたPID要求蒸気量に基づいてボイラ群2を構成する各ボイラ20の燃焼量を制御する。これにより、各ボイラ20から蒸気ヘッダ6に供給される蒸気量(出力蒸気量)が調節されるため、蒸気ヘッダ6の蒸気圧力値を目標蒸気圧力値に近づけることができる。すなわち、蒸気消費量の変動に応じて、蒸気ヘッダ6の蒸気圧力値を一定の目標蒸気圧力値に保つことができる。
具体的には、蒸気使用設備18の需要の増大により蒸気消費量が増加し、蒸気ヘッダ6に供給される出力蒸気量が不足すれば、蒸気ヘッダ6の蒸気圧力値が減少する。一方、蒸気使用設備18の需要の低下により蒸気消費量が減少し、蒸気ヘッダ6に供給される出力蒸気量が過剰になれば、蒸気ヘッダ6の蒸気圧力値が増加する。台数制御装置3は、蒸気ヘッダ6の蒸気圧力値の変動に基づいて、蒸気消費量の変動をモニターする。そして、台数制御装置3は、蒸気ヘッダ6の蒸気圧力値に基づいて、蒸気使用設備18の蒸気消費量に応じたPID要求蒸気量を算出し、蒸気ヘッダ6に、このPID要求蒸気量に対応した出力蒸気量が供給されるように各ボイラ20A及び20Bの燃焼量を制御する。
ここで、図2を参照して、本実施形態のボイラシステム1を構成するボイラ群2について説明する。図2は、本実施形態に係るボイラ群2の概略を示す図である。
本実施形態のボイラ群2は、3台の段階値制御ボイラ20Aと、2台の比例制御ボイラ20Bとからなり、3台の段階値制御ボイラ20Aは段階値制御ボイラ群2Aを構成し、2台の比例制御ボイラは比例制御ボイラ群2Bを構成する。
(段階値制御ボイラ20Aの説明)
段階値制御ボイラ20Aとは、燃焼を選択的にオン/オフしたり、又は炎の大きさを調整すること等により燃焼量を制御して、選択された燃焼位置に応じて燃焼量を段階的に増減可能なボイラである。
第1実施形態の段階値制御ボイラ20Aは、各燃焼位置における燃焼量、及び最大燃焼量としての燃焼能力(高燃焼位置における燃焼量)が段階値制御ボイラ20Aのそれぞれで等しく設定され、以下の4段階の燃焼位置で燃焼可能とされており、いわゆる4位置制御されるボイラである。
1)燃焼停止位置(第1燃焼位置:0%)
2)低燃焼位置L(第2燃焼位置:例えば最大燃焼量の5〜35%で設定される、第1実施形態では20%)
3)中燃焼位置M(第3燃焼位置:例えば最大燃焼量の40〜70%で設定される、第1実施形態では45%)
4)高燃焼位置H(第4燃焼位置:100%(最大燃焼量))。
なお、段階値制御ボイラ群2Aの段階値制御ボイラ20Aとして、4位置制御以外に、燃焼量が燃焼停止位置(第1燃焼位置)、低燃焼位置L(第2燃焼位置)、及び高燃焼位置H(第3燃焼位置)の3段階の燃焼位置に制御可能とされる、いわゆる3位置制御や、また5位置以上としてもよい。また、各段階値制御ボイラ20Aのボイラ容量、燃焼位置の段階数等が、各段階地制御ボイラ20Aのそれぞれで異なることとしてもよい。
段階値制御ボイラ群2Aの各ボイラ20Aには、それぞれ優先順位が設定されている。本実施形態においては、図2(B)に示すように、3台の段階値制御ボイラ20Aのうち、1号機の優先順位が第1位、2号機の優先順位が第2位、3号機の優先順位が第3位に設定されている。
後述する段階値制御ボイラ制御部43(図4参照)は、設定された優先順位に従い段階値制御ボイラ20Aの燃焼量を制御することで、段階値制御ボイラ群2Aから出力する蒸気量を制御する。
図5及び図6に、それぞれ、段階値制御ボイラ群2Aにおける1号機から3号機を用いて台数制御を行う燃焼パターンと各蒸気圧制御範囲における生成蒸気量とを示す。図5は、各段階値制御ボイラ20Aの燃焼量(燃焼位置)が略均一になるように制御を行う燃焼パターンAを示し、図6は、優先順位の高い段階値制御ボイラ20Aから順に燃焼させる燃焼パターンBを示す。
図5(A)を参照して、燃焼パターンAでは要求負荷が増大した場合に、優先順位の高いボイラが燃焼停止位置「−」から低燃焼位置「L」に変更され、優先順位の高いボイラが低燃焼位置「L」から中燃焼位置「M」に変更される前に、次に順位の高いボイラが燃焼停止位置「−」から低燃焼位置「L」に変更され、優先順位の高いボイラが中燃焼位置「M」から高燃焼位置「H」に変更される前に、次に順位の高いボイラが低燃焼位置「L」から中燃焼位置「M」に変更される。また、燃焼パターンAでは要求負荷が減少した場合に、優先順位の低いボイラが高燃焼位置「H」から中燃焼位置「M」に変更され、優先順位の低いボイラが中燃焼位置「M」から低燃焼位置「L」に変更される前に、次に順位が低いボイラが高燃焼位置「H」から中燃焼位置「M」に変更される。
図5(B)には、図5(A)に示した燃焼パターンAに従って制御される1号機ボイラから3号機ボイラの各燃焼位置に対応して、段階値制御ボイラ群2Aが生成する蒸気量(S0〜S9)を示している。
同様に、図6(A)を参照して、燃焼パターンBでは要求負荷が増大した場合に、優先順位の高いボイラが燃焼停止位置「−」から低燃焼位置「L」に変更され、低燃焼位置「L」から中燃焼位置「M」に変更され、中燃焼位置「M」から高燃焼位置「H」に変更された後に、次に順位が高いボイラが燃焼停止位置「−」から低燃焼位置「L」に変更される。また、燃焼パターンBでは要求負荷が減少した場合に、優先順位の低いボイラが高燃焼位置「H」から中燃焼位置「M」に変更され、中燃焼位置「M」から低燃焼位置「L」に変更され、低燃焼位置「L」から燃焼停止位置「−」に変更された後に、次に順位が低いボイラが高燃焼位置「H」から中燃焼位置「M」に変更される。
図6(B)には、図6(A)に示した燃焼パターンに従って制御される1号機ボイラから3号機ボイラの各燃焼位置に対応して、段階値制御ボイラ群2Aが生成する蒸気量(S‘0〜S’9)を示している。
続いて、段階値制御ボイラ20Aのボイラ特性(効率特性)について説明する。図3は、ボイラ群2を構成する段階値制御ボイラ20A及び比例制御ボイラ20Bのボイラ特性を示す図である。
段階値制御ボイラ20Aは、複数の段階的な燃焼位置で燃焼するところ、それぞれの燃焼位置でボイラ効率(段階値制御ボイラ20Aの熱効率)が異なる。図3に示すように、本実施形態の段階値制御ボイラ20Aでは、複数の燃焼位置のうち燃焼させる上で最も燃焼効率の良い燃焼位置(エコ燃焼位置)が中燃焼位置に設定されている。燃焼パターンAに基づいて段階値制御ボイラ20Aの燃焼状態を制御する場合、図6に示すように、生成蒸気量S6に対応する燃焼位置がエコ燃焼位置となる。なお、燃焼パターンBに基づいて段階値制御ボイラ20Aの燃焼状態を制御する場合については、図11で後述する。
(比例制御ボイラ20Bの説明)
比例制御ボイラ20Bとは、少なくとも、最小燃焼状態V1(例えば、最大燃焼率の20%の燃焼量における燃焼状態)から最大燃焼状態V2の範囲で、燃焼量が連続的に制御可能とされているボイラである。比例制御ボイラ20Bは、例えば、燃料をバーナに供給するバルブや、燃焼用空気を供給するバルブの開度(燃焼比)を制御することにより、燃焼量を調整するようになっている。
また、燃焼量を連続的に制御するとは、ローカル制御部22Bにおける演算や信号がデジタル方式とされて段階的に取り扱われる場合(例えば、比例制御ボイラ20Bの出力(燃焼量)が1%刻みで制御される場合)であっても、事実上連続的に出力を制御可能な場合を含む。
第1実施形態では、比例制御ボイラ20Bの燃焼停止状態V0と最小燃焼状態V1との間の燃焼状態の変更は、比例制御ボイラ20B(バーナ)の燃焼をオン/オフすることで制御される。そして、最小燃焼状態V1から最大燃焼状態V2の範囲においては、燃焼量が連続的に制御可能となっている。
より具体的には、複数の比例制御ボイラ20Bそれぞれには、変動可能な蒸気量の単位である単位蒸気量Uが設定されている。これにより、比例制御ボイラ20Bは、最小燃焼状態V1から最大燃焼状態V2の範囲においては、単位蒸気量U単位で、蒸気量を変更可能となっている。
単位蒸気量Uは、比例制御ボイラ20Bの最大燃焼状態V2における蒸気量(最大蒸気量)に応じて適宜設定できるが、ボイラシステム1における出力蒸気量の必要蒸気量に対する追従性を向上させる観点から、比例制御ボイラ20Bの最大蒸気量の0.1%〜20%に設定されることが好ましく、1%〜10%に設定されることがより好ましい。
また、比例制御ボイラ群2Bに属する複数の比例制御ボイラ20Bには、図2(B)に示すように、それぞれ優先順位が設定されている。
なお、本実施形態では、比例制御ボイラ制御部は、蒸気消費量が増加して燃焼させる比例制御ボイラ20Bの台数を増加させる場合には、予め設定された優先順位の高い比例制御ボイラ20Bから順に燃焼を開始させる。そして、燃焼率を増加させる場合には、優先順位の高い順に比例制御ボイラ20Bを選択することとする。また、比例制御ボイラ制御部は、蒸気消費量が減少して燃焼させる比例制御ボイラ20Bの台数を減少させる場合には、予め設定された優先順位の低い比例制御ボイラ20Bから順に燃焼を停止させる。そして、燃焼率を減少させる場合には、優先順位の低い順に比例制御ボイラ20Bを選択することとしている。
続いて、図3を参照して、比例制御ボイラ20Bのボイラ特性(効率特性)について説明する。
比例制御ボイラ20Bは、最小燃焼状態V1から最大燃焼状態V2の範囲で燃焼率を連続的に変更することができるが、燃焼率によってボイラ効率(比例制御ボイラ20Bの熱効率)が異なる。そこで、ボイラ効率が所定値(例えば、97%)よりも高くなる燃焼率の範囲をエコ運転ゾーンとして設定する。このエコ運転ゾーンは、比例制御ボイラ20Bを燃焼させる上で最も好ましい燃焼率の範囲である。
図3を参照すると、比例制御ボイラ群2Bの4号機及び5号機ボイラは、燃焼率40%から60%の範囲にエコ運転ゾーンが設定されている。
次に、台数制御装置3の構成について詳細に説明する。台数制御装置3は、図1に示すように、台数制御手段としての制御部4と記憶部5とを備える。
制御部4は、信号線16を介して段階値制御ボイラ20A及び比例制御ボイラ20Bに各種の指示を送信したり、各ボイラ20A又は20Bから各種のデータを受信したりして、段階値制御ボイラ20A及び比例制御ボイラ20Bの燃焼状態及び運転台数の制御を実行する。各ボイラ20A又は20Bは、台数制御装置3から燃焼状態の変更指示の信号を受けると、その指示に従って該当するボイラ20A又は20Bの燃焼量を制御する。制御部4の詳細な構成については後述する。
記憶部5は、各ボイラ20A又は20Bに送信された指示に関する情報、各ボイラ20A又は20Bから受信した燃焼状態に関する情報、各ボイラ群2A又は2Bの優先順位に関する情報、燃焼パターン情報、及び後述するPID要求蒸気量の算出に必要なデータ等を記憶する。
また、記憶部5には、各段階値制御ボイラ20A(1号機、2号機、及び3号機)の燃焼位置に対応して当該燃焼位置における各段階値制御ボイラ20Aの生成蒸気量と、燃焼パターンに従って制御される段階値制御ボイラ1号機から3号機の各燃焼位置に対応して、段階値制御ボイラ群2Aが生成する蒸気量と、を格納するデータテーブルを備える。
次に、制御部4の構成について更に詳細に説明する。図4に示すように、制御部4は、蒸気量算出部41と、成分割り当て部42と、段階値制御ボイラ制御部43と、比例制御ボイラ制御部44と、を備える。
蒸気量算出部41は、予め設定された目標蒸気圧力値、蒸気圧センサ7で測定された蒸気ヘッダ6の蒸気圧力値等に基づいて、PID要求蒸気量を算出する。具体的には、蒸気量算出部41は、蒸気圧センサ7で測定された蒸気ヘッダ6の蒸気圧力値が、予め設定された目標蒸気圧力値となるように、PID要求蒸気量を、次のPIDアルゴリズムにより算出する。
本実施形態の蒸気量算出部41は、PID要求蒸気量(PID制御量)を、下記の式(1)に基づいて算出する。
PID要求蒸気量=偏差比例出力(P制御)+偏差積分出力(I制御)+偏差微分出力(D制御) ・・・式(1)
また、PID要求蒸気量を構成する各成分は、下記の式(2)〜(4)により算出される。
偏差比例出力(PID_E)=PID_K×(目標蒸気圧力値−現在の蒸気圧力値)
・・・式(2)
ここで、PID_K(比例ゲイン)は、単位圧力偏差(1kgf/cm又は1MPa)当たりのボイラ出力(蒸気量)である。
偏差積分出力(PID_EI)=PID_EI+ PID_E/積分時間(秒)
・・・式(3)
偏差微分出力(PID_ED)=
PID_K×(1秒前の蒸気圧力値−現在の蒸気圧力値)×微分時間(秒)
・・・式(4)
成分割り当て部42は、蒸気量算出部41により算出された偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量の全部又は一部を段階値制御ボイラ群2Aに割り当てる。
そして、成分割り当て部42は、偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量と算出された段階値制御ボイラ群2Aの出力蒸気量との差である不足蒸気量、蒸気量算出部41により算出した偏差比例出力制御量に応じた要求蒸気量、及び蒸気量算出部41により算出した偏差微分出力制御量に応じた要求蒸気量を比例制御ボイラ群2Bに割り当てる。
段階値制御ボイラ制御部43は、成分割り当て部42が段階値制御ボイラ群2Aに割り当てた要求蒸気量に基づいて、段階値制御ボイラ群2Aを構成する各段階値制御ボイラ20Aの燃焼率を制御する。
比例制御ボイラ制御部44は、成分割り当て部42が比例制御ボイラ群2Bに割り当てた要求蒸気量に基づいて、比例制御ボイラ群2Bを構成する各比例制御ボイラ20Bの燃焼率を制御する。
続いて、図5〜図8を参照して段階値制御ボイラ群2Aに割り当てられる蒸気量について説明する。
初めに、図7を参照して、ボイラシステム1における圧力制御の概要について説明する。ボイラシステム1では、蒸気ヘッダ6の蒸気圧力値が目標蒸気圧力値となるように、PIDアルゴリズムにより制御量(PID要求蒸気量)を算出する。このPID要求蒸気量は、P成分、I成分、及びD成分を含むことになるものの、それぞれの成分は、ボイラシステム1の運転状況に応じて変化する。
図7(A)を参照して、ボイラシステム1の起動時は、蒸気ヘッダ6の蒸気圧力値が0kg/cm2の状態から運転をスタートする(0圧起動)。このシステム起動時は、図7(B)に示すように過去に累積された偏差積分出力制御量が含まれないため、PID制御量に応じた要求蒸気量は、偏差比例出力制御量に応じた要求蒸気量(P成分)が主要な成分となる。
一方、0圧起動後、所定時間が経過すると、蒸気ヘッダ6の蒸気圧力値が安定し、蒸気ヘッダ6の蒸気圧力値は、上限圧力及び下限圧力の範囲で目標圧力付近を推移する(図7(A))。ここで、目標蒸気圧力値>蒸気ヘッダ6の蒸気圧値となる状態を「目標下方期」と呼び、目標蒸気圧力値<蒸気ヘッダ6の蒸気圧値となる状態を「目標上方期」と呼ぶ。
図7(B)を参照して、目標下方期において、偏差比例出力制御量に応じた要求蒸気量(P成分)は正の値となり、偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量(I成分)は、それまでに累積された正の積分量の影響により緩やかに増加する。そのため、目標下方期では、PID制御に応じた要求蒸気量は、偏差比例出力制御量に応じた要求蒸気量(P成分)と偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量(I成分)とが主要な成分となる。
なお、偏差微分出力制御に応じた要求蒸気量(D成分)は、必要に応じて適宜算出されるものの、PID制御に応じた要求蒸気量の中に占める割合は比較的低い。
目標上方期において、偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量(I成分)は、それまでに累積された負の積分量の影響により緩やかに減少するものの、正の値となる。これに対して、偏差比例出力制御量に応じた要求蒸気量(P成分)は、負の値となる。そのため、目標上方期では、PID制御に応じた要求蒸気量は、偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量(I成分)から、偏差比例出力制御量に応じた要求蒸気量(P成分)を減算(負の値を加算)した値が主要な成分となる。なお、本発明における「偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量の一部」とは、このような「I成分−P成分」をいう場合がある。
また、偏差微分出力制御に応じた要求蒸気量(D成分)は、必要に応じて適宜算出されるものの、PID制御に応じた要求蒸気量の中に占める割合は比較的低い。
以下、段階値制御ボイラ群2Aに割り当てられる蒸気量について具体的に説明する。上述のように、本実施形態では、図5に示す燃焼パターンA又は図6に示す燃焼パターンBに従い段階値制御ボイラ群2Aの燃焼状態を制御する。
すなわち、燃焼パターンAでは、各段階値制御ボイラ20Aの燃焼量(燃焼位置)が略均一になるように制御を行う。この燃焼パターンAでは、図5(B)に示すように、段階値制御ボイラ群2Aから生成される蒸気量は、生成蒸気量S0からS9となる。
また、燃焼パターンBでは、優先順位の高い段階値制御ボイラ20Aを高燃焼位置まで燃焼させた後に、優先順位の低い段階値制御ボイラ20Aを燃焼させる。この燃焼パターンBでは、図6(B)に示すように、段階値制御ボイラ群2Aから生成される蒸気量は、生成蒸気量S’0からS’9となる。
図8には、燃焼パターンAに基づいて制御される段階値制御ボイラ群2Aを含むボイラシステム1について、時間Tn(n=1〜9)における、PID要求蒸気量の概略と、段階値制御ボイラ群2Aに割り振る蒸気量との関係を示す。
なお、偏差比例出力制御量に応じた要求蒸気量(Pn)又は偏差微分出力制御量に応じた要求蒸気量(Dn)は、正の値又は負の値を取り得ることから、正の値を取るときは縦軸の上方に記載し、負の値を取るときは縦軸の下方に記載する。
また、燃焼パターンAに従って制御される段階値制御ボイラ1号機から3号機の各燃焼位置に対応して、段階値制御ボイラ群2Aが生成する蒸気量(S0〜S9)を記載した。
時間T1からT3においては、蒸気ヘッダ6の蒸気圧値が0kg/cmの状態(例えば、システムの起動時)から運転をスタート(0圧起動)させたときのPID要求蒸気量の概略を示す。また、時間T4からT6においては、目標下方期におけるPID要求蒸気量の概略を示す。時間T7からT9にかけては、目標上方期における概略を示す。
初めに、時間T4からT6にかけての目標下方期における、制御部4の動作を図8を参照して説明する。
時間T4からT6にかけての目標下方期において、偏差比例出力制御量に応じた要求蒸気量(P成分)は正の値となり、偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量(I成分)は、それまでに累積された正の積分量の影響により緩やかに増加する。
時間T4において、蒸気量算出部41は、予め設定された目標蒸気圧力値、蒸気圧センサ7で測定された蒸気ヘッダ6の蒸気圧力値等に基づいて、PID要求蒸気量を算出する。具体的には、偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量(I4)と、偏差比例出力制御量に応じた要求蒸気量(P4)、及び偏差微分出力制御量に応じた要求蒸気量(D4)を算出する。
蒸気量算出部41がPID要求蒸気量を算出したことに対応して、成分割り当て部42は、記憶部5に格納されたデータテーブルを照合して、偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量(I4)に対応する段階値制御ボイラ群2Aから出力する必要蒸気量を算出する。図8(B)を参照すると、時間T4における偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量(I4)以下の範囲内で最大となる、段階値制御ボイラ群2Aから出力する蒸気量はS6である。
成分割り当て部42が偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量(I4)に対応する段階値制御ボイラ群2Aから出力する必要蒸気量(S6)を算出したことに対応して、段階値制御ボイラ制御部43は、記憶部に格納されたデータテーブルを照合して、蒸気量S6を確保するための段階値制御ボイラ20Aの燃焼位置を選択し、1号機、2号機、3号機はともに中燃焼位置(M)で稼動させる。
成分割り当て部42は、偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量(I4)と算出された段階値制御ボイラ群2Aの出力蒸気量(S7)との差である不足蒸気量(I4−S6)、蒸気量算出部41により算出した偏差微分出力制御量に応じた要求蒸気量(P4)及び偏差比例出力制御量に応じた要求蒸気量(D4)を比例制御ボイラ群2Bに割り当てる。
成分割り当て部42が不足蒸気量(I4−S6)、蒸気量算出部41により算出した偏差微分出力制御量に応じた要求蒸気量(P4)及び偏差比例出力制御量に応じた要求蒸気量(D4)を比例制御ボイラ20Bに割り当てたことに対応して、比例制御ボイラ制御部44は、割り当てられた要求蒸気量に基づいて、比例制御ボイラ20Bの燃焼状態(燃焼率)を制御する。
時間T5のように、蒸気量算出部41が算出したPID要求蒸気量のうち、I成分(I5)の蒸気量がS6以上S7未満の間の値である限り、成分割り当て部42は、蒸気量S6を段階値制御ボイラ群2Aに引き続き割り当てる。そして、成分割り当て部42は、不足蒸気量(I5−S6)、蒸気量算出部41により算出した偏差微分出力制御量に応じた要求蒸気量(P5)及び偏差比例出力制御量に応じた要求蒸気量(D5)を比例制御ボイラ群2Bに割り当てる。
その後、時間T6において、蒸気量算出部41は、予め設定された目標蒸気圧力値、蒸気圧センサ7で測定された蒸気ヘッダ6の蒸気圧力値等に基づいて、PID要求蒸気量を算出する。具体的には、偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量(I6)と、偏差比例出力制御量に応じた要求蒸気量(P6)、及び偏差微分出力制御量に応じた要求蒸気量(D6)を算出する。
蒸気量算出部41がPID要求蒸気量を算出したことに対応して、成分割り当て部42は、記憶部に格納されたデータテーブルを照合して、偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量(I6)に対応する段階値制御ボイラ群2Aから出力する必要蒸気量を算出する。図8(B)を参照すると、時間T6における偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量(I6)以下の範囲内で最大となる、段階値制御ボイラ群2Aから出力する蒸気量はS7である。
成分割り当て部42が偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量(I6)に対応する段階値制御ボイラ群2Aから出力する必要蒸気量(S7)を算出したことに対応して、段階値制御ボイラ制御部43は、記憶部に格納されたデータテーブルを照合して、蒸気量S7を確保するための段階値制御ボイラ20Aの燃焼位置を選択し、1号機を高燃焼位置(H)で、2号機及び3号機を中燃焼位置(M)で燃焼させる。
成分割り当て部42は、偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量(I6)と算出された段階値制御ボイラ群2Aの出力蒸気量(S7)との差である不足蒸気量(I6−S7)、蒸気量算出部41により算出した偏差比例出力制御量に応じた要求蒸気量(P6)、及び偏差微分出力制御量に応じた要求蒸気量(D6)を比例制御ボイラ群2Bに割り当てる。
成分割り当て部42が不足蒸気量(I6−S7)、蒸気量算出部41により算出した偏差比例出力制御量に応じた要求蒸気量(P6)、及び蒸気量算出部41により算出した偏差微分出力制御量に応じた要求蒸気量(D6)を比例制御ボイラ20Bに割り当てたことに対応して、比例制御ボイラ制御部44は、割り当てられた要求蒸気量に基づいて、比例制御ボイラ20Bの燃焼状態を制御する。
次に、時間T7からT9にかけての制御部4の動作について図8(C)を参照して説明する。
時間T7からT9にかけての目標上方期において、偏差比例出力制御量に応じた要求蒸気量(P成分)は負の値となり、偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量(I成分)は、それまでに累積された負の積分量の影響により緩やかに減少する。
時間T7において、蒸気量算出部41は、予め設定された目標蒸気圧力値、蒸気圧センサ7で測定された蒸気ヘッダ6の蒸気圧力値等に基づいて、PID要求蒸気量を算出する。具体的には、偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量(I7)と、偏差比例出力制御量に応じた要求蒸気量(P7)、及び偏差微分出力制御量に応じた要求蒸気量(D7)を算出する。ここで、偏差比例出力制御量に応じた要求蒸気量(P7)は負の値を取る。
蒸気量算出部41がPID要求蒸気量を算出したことに対応して、成分割り当て部42は、記憶部に格納されたデータテーブルを照合して、偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量(I7)に対応する段階値制御ボイラ群2Aから出力する必要蒸気量を算出する。具体的には、偏差比例出力制御量に応じた要求蒸気量(P7)が負の値となることから、偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量の一部となる、I7とP7とD7との和を算出し、その和をI´7とする。図8(C)を参照すると、時間T7における偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量(I´7)以下の範囲内で最大となる、段階値制御ボイラ群2Aから出力可能な蒸気量は、S6である。
成分割り当て部42が偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量の一部(I´7)に対応する段階値制御ボイラ群2Aから出力する必要蒸気量(S6)を算出したことに対応して、段階値制御ボイラ制御部43は、記憶部に格納されたデータテーブルを照合して、蒸気量S6を確保するための段階値制御ボイラ20Aの燃焼位置を選択し、1号機、2号機、3号機を中燃焼位置(M)で燃焼させる。
成分割り当て部42は、偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量(I´7)と算出された段階値制御ボイラ群2Aの出力蒸気量(S6)との差である不足蒸気量(I´7−S6)を比例制御ボイラ群2Bに割り当てる。
成分割り当て部42が不足蒸気量(I´7−S6)を比例制御ボイラ20Bに割り当てたことに対応して、比例制御ボイラ制御部44は、割り当てられた要求蒸気量に基づいて、比例制御ボイラ20Bの燃焼状態を制御する。
時間T8について、時間T7と同様に制御される。すなわち、偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量の一部となる、I8とP8とD8との和を算出し、その和をI´8とし、蒸気量算出部41が算出したPID要求蒸気量の一部であるI´8の蒸気量がS6以上S7未満の値である限り、成分割り当て部42は、蒸気量S6を段階値制御ボイラ群2Aに引き続き割り当てる。そして、成分割り当て部42は、不足蒸気量I´8と(S6)との差である不足蒸気量(I´8−S6)を比例制御ボイラ群2Bに割り当てる。
その後、時間T9において、蒸気量算出部41は、PID要求蒸気量を算出する。具体的には、偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量(I9)と、偏差比例出力制御量に応じた要求蒸気量(P9)、及び偏差微分出力制御量に応じた要求蒸気量(D9)を算出する。ここで、偏差比例出力制御量に応じた要求蒸気量(P9)は負の値を取る。
蒸気量算出部41がPID要求蒸気量を算出したことに対応して、成分割り当て部42は、記憶部に格納されたデータテーブルを照合して、偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量(I9)に対応する段階値制御ボイラ群2Aから出力する必要蒸気量を算出する。具体的には、偏差比例出力制御量に応じた要求蒸気量(P9)が負の値となることから、偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量の一部となる、I9とP9とD9との和を算出し、その和をI´9とする。図8(C)を参照すると、時間T9における偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量(I´8)以下の範囲内で最大となる、段階値制御ボイラ群2Aから出力する蒸気量は、S5である。
成分割り当て部42が偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量(I9)に対応する段階値制御ボイラ群2Aから出力する必要蒸気量(S5)を算出したことに対応して、段階値制御ボイラ制御部43は、記憶部に格納されたデータテーブルを照合して、蒸気量S5を確保するための段階値制御ボイラ20Aの燃焼位置を選択し、1号機、2号機を中燃焼位置(M)、3号機を低燃焼位置(L)で燃焼させる。
成分割り当て部42は、偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量(I´9)と算出された段階値制御ボイラ群2Aの出力蒸気量(S5)との差である不足蒸気量(I´9−S5)を比例制御ボイラ群2Bに割り当てる。
成分割り当て部42が不足蒸気量(I´9−S5)を比例制御ボイラ20Bに割り当てたことに対応して、比例制御ボイラ制御部44は、割り当てられた要求蒸気量に基づいて、比例制御ボイラ20Bの燃焼状態を制御する。
最後に、時間T1からT3にかけての制御部4の動作について図8(A)を参照して説明する。
時間T1においては、過去に累積された偏差積分出力制御量が含まれない。そのため、PID制御量に応じた要求蒸気量は、偏差比例出力制御量に応じた要求蒸気量(P成分)が主要な成分となる。0圧起動時のような過去に累積された偏差積分出力制御量が含まれない場合は、段階値制御ボイラ群2Aが偏差比例出力制御量に応じた要求蒸気量(P成分)をフォローするように構成する。こうすることで、0圧起動時に段階値制御ボイラ群2Aは速やかに燃焼停止位置から低燃焼位置に移行する。そして、運転開始からしばらくの間、目標蒸気圧力値と蒸気ヘッダ6の蒸気圧値との偏差が正の積分値として蓄積され、偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量(I成分)が算出されるときに、段階値制御ボイラ群2Aは、偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量(I成分)に対して速やかに追従することができる。
図9には、図6(A)に記載の燃焼パターンBに基づいて制御される段階値制御ボイラ群2Aを含むボイラシステム1について、時間Tn(n=1〜9)における、蒸気ヘッダ6の蒸気圧の概略とPID要求蒸気量=偏差比例出力制御量に応じた要求蒸気量(Pn)+偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量(In)+偏差微分出力制御量に応じた要求蒸気量(Dn)の概略とを示す。
なお、P成分又はD成分は、正の値又は負の値を取り得ることから、正の値を取るときは縦軸の上方に記載し、負の値を取るときは縦軸の下方に記載する。
また、燃焼パターンBに従って制御される段階値制御ボイラ1号機から3号機の各燃焼位置に対応して、段階値制御ボイラ群2Aが生成する蒸気量(S´0〜S´9)を記載した。
図9(A)には、時間T1からT3においては、蒸気ヘッダ6の蒸気圧値が0kg/cmの状態(例えば、システムの起動時)から運転をスタート(0圧起動)させたときのPID要求蒸気量の概略を示す。また、図9(B)には、時間T4からT6においては、目標下方期におけるPID要求蒸気量の概略を示す。図9(C)には、時間T7からT9にかけては、目標上方期における概略を示す。
図9は、段階値制御ボイラ群2Aが図6(A)記載の燃焼パターンBに基づいて制御されていること以外、図8と同じである。そして、時間T1からT9における、蒸気量算出部41、成分割り当て部42、段階値制御ボイラ制御部43、及び比例制御ボイラ制御部44の動作は、上記図8を参照して説明した動作と基本的に同じである。
次に、第2実施形態(I成分を段階値制御ボイラが高効率になるまで優先して振り分ける形態)について図10を参照して説明する。
前述したように、図6には、燃焼パターンAに基づいて段階値制御ボイラ群2Aのエコ燃焼制御を行う場合の段階値制御ボイラ群2Aにおける1号機から3号機の各燃焼位置に対応して、段階値制御ボイラ群2Aが生成する生成蒸気量S0からS6が記載されている。
図11には、燃焼パターンBに基づいて段階値制御ボイラ群2Aのエコ燃焼制御を行う場合の段階値制御ボイラ群2Aにおける1号機から3号機の各燃焼位置に対応して、段階値制御ボイラ群2Aが生成する生成蒸気量S´0からS´6が記載されている。
図10には、図6(A)に記載の燃焼パターンAに基づいてエコ燃焼制御される段階値制御ボイラ群2Aを含むボイラシステム1について、時間Tn(n=1〜9)における、蒸気ヘッダ6の蒸気圧の概略とPID要求蒸気量=偏差比例出力制御量に応じた要求蒸気量(Pn)+偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量(In)+偏差微分出力制御量に応じた要求蒸気量(Dn)の概略とを示す。
なお、P成分又はD成分は、正の値又は負の値を取り得ることから、正の値を取るときは縦軸の上方に記載し、負の値を取るときは縦軸の下方に記載する。
また、燃焼パターンAに従ってエコ燃焼制御される段階値制御ボイラ1号機から3号機の各燃焼位置に対応して、段階値制御ボイラ群2Aが生成する蒸気量(S0〜S6)を記載した。
時間T1からT3においては、蒸気ヘッダ6の蒸気圧値が0kg/cmの状態(例えば、システムの起動時)から運転をスタート(0圧起動)させたときのPID要求蒸気量の概略を示す。また、時間T4からT6においては、目標下方期におけるPID要求蒸気量の概略を示す。時間T7からT9にかけては、目標上方期における概略を示す。
初めに、時間T4からT6にかけての目標下方期における、制御部4の動作を図10を参照して説明する。
時間T4からT7にかけての目標下方期において、偏差比例出力制御量に応じた要求蒸気量(P成分)は正の値となり、偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量(I成分)は、それまでに累積された正の積分量の影響により緩やかに増加する。
時間T4において、蒸気量算出部41は、予め設定された目標蒸気圧力値、蒸気圧センサ7で測定された蒸気ヘッダ6の蒸気圧力値等に基づいて、PID要求蒸気量を算出する。具体的には、偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量(I4)、偏差比例出力制御量に応じた要求蒸気量(P4)、及び偏差微分出力制御量に応じた要求蒸気量(D4)を算出する。
蒸気量算出部41がPID要求蒸気量を算出したことに対応して、成分割り当て部42は、記憶部に格納されたデータテーブルを照合して、偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量(I4)に対応する段階値制御ボイラ群2Aから出力する必要蒸気量を算出する。図11を参照すると、時間T4における偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量(I4)以下の範囲内で最大となる、段階値制御ボイラ群2Aから出力する蒸気量は、S6である。
成分割り当て部42が偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量(I4)に対応する段階値制御ボイラ群2Aから出力する必要蒸気量(S6)を算出したことに対応して、段階値制御ボイラ制御部43は、記憶部に格納されたデータテーブルを照合して、蒸気量S6を確保するための段階値制御ボイラ20Aの燃焼位置を選択し、1号機、2号機、3号機はともに中燃焼位置(M)で燃焼させる。
成分割り当て部42は、偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量(I4)と算出された段階値制御ボイラ群2Aの出力蒸気量(S4)との差である不足蒸気量(I4−S6)、蒸気量算出部41により算出した偏差微分出力制御量に応じた要求蒸気量(P4)及び偏差比例出力制御量に応じた要求蒸気量(D4)を比例制御ボイラ群2Bに割り当てる。
成分割り当て部42が不足蒸気量(I4−S6)、蒸気量算出部41により算出した偏差微分出力制御量に応じた要求蒸気量(P4)及び偏差比例出力制御量に応じた要求蒸気量(D4)を比例制御ボイラ20Bに割り当てたことに対応して、比例制御ボイラ制御部44は、割り当てられた要求蒸気量に基づいて、比例制御ボイラ20Bの燃焼状態を制御する。
時間T5のように、蒸気量算出部41が算出したPID要求蒸気量のうち、I成分(I5)の蒸気量がS6以上の値である限り、成分割り当て部42は、蒸気量S6を段階値制御ボイラ群2Aに引き続き割り当てる。そして、成分割り当て部42は、不足蒸気量(I5−S6)、蒸気量算出部41により算出した偏差微分出力制御量に応じた要求蒸気量(P5)及び偏差比例出力制御量に応じた要求蒸気量(D5)を比例制御ボイラ群2Bに割り当てる。
一方、時間T6のように、蒸気量算出部41が算出したPID要求蒸気量のうち、I成分(I5)の蒸気量がS7以上になる場合においても、第2実施形態においては、成分割り当て部42は、蒸気量S6を段階値制御ボイラ群2Aに引き続き割り当てる。すなわち、蒸気量S6が段階値制御ボイラ20Aが最も効率よく燃焼できるエコ燃焼位置であるため、第2実施形態においては、段階値制御ボイラ20Aの燃焼位置を蒸気量S6に相当する燃焼位置で可能な限り維持する。
なお、時間T1からT3にかけての制御部4の動作(図10(A))、及び時間T7からT9にかけての制御部4の動作(図10(C))は、偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量(I成分)を、段階値制御ボイラ20Aが高効率(生成蒸気量S6)になるまで優先して振り分ける点以外は、第1実施形態と同様であるため、詳細な説明を省略する。
続いて、図11には、燃焼パターンBに基づいて段階値制御ボイラ群2Aのエコ燃焼制御を行う場合の段階値制御ボイラ群2Aにおける1号機から3号機の各燃焼位置に対応して、段階値制御ボイラ群2Aが生成する生成蒸気量S´0からS´6が記載されている。
第2実施形態のボイラシステム1における、燃焼パターンBに基づく段階値制御ボイラ群2Aの燃焼制御方法は、図10における生成蒸気量S0からS10をS´0からS´6に読み替えることで理解することができる。
以上説明した本実施形態のボイラシステム1によれば、以下のような効果を奏する。
(1)本実施形態のボイラシステム1においては、制御部4は、PIアルゴリズム又はPIDアルゴリズムにより、少なくとも偏差比例出力制御量に応じた要求蒸気量、及び偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量を算出し、算出された偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量の全部又は一部を段階値制御ボイラ群2Aに割り当て、偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量の段階値制御ボイラ群2Aに割り当てた後の残り、及び偏差比例出力制御量に応じた要求蒸気量を比例制御ボイラ群2Bに割り当てる。
これにより、段階値制御ボイラ20Aに対しても、PI制御又はPID制御を適用することができ、圧力の安定性が確保される。また、負荷変動があった場合であっても、段階値制御ボイラ群2Aをベース用として一定の燃焼位置で燃焼させることができ、比例制御ボイラ群2Bにより負荷変動に対応した出力を行うことができる。その結果、段階値制御ボイラ20A及び比例制御ボイラ20Bそれぞれの優位性を生かした台数制御を行うことができる。
(2)また、第1実施形態のボイラシステム1においては、制御部4は、偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量の全部又は一部のうち、段階値制御ボイラ群2Aで出力できる最大の値を段階値制御ボイラ群2Aに割り当てる。
これにより、段階値制御ボイラ群2Aは大きな負荷をフォローすることができ、ボイラシステム1の出力の安定性が確保される。
(3)また、第2実施形態のボイラシステム1においては、制御部4は、偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量の全部又は一部のうち、段階値制御ボイラ20Aが最も効率よく燃焼する燃焼位置に相当する値を段階値制御ボイラ群2Aに割り当てる。
これにより、段階値制御ボイラ群2Aを効率よく燃焼することができるため、ボイラシステム1の燃焼の効率性が確保される。
(4)また、本実施形態のボイラシステム1においては、制御部4は、偏差積分出力制御量の蓄積がない場合、偏差比例出力制御量に応じた要求蒸気量を段階値制御ボイラ群2Aに割り当てる。
これにより、0圧起動時に段階値制御ボイラ群2Aは速やかに燃焼停止位置から低燃焼位置に移行することができる。そして、偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量(I成分)が算出されるときに、段階値制御ボイラ群2Aは、偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量(I成分)に対して速やかに追従することができる。また、段階値制御ボイラの起動時・起蒸時のバックアップ要求に対して、比例制御ボイラ群2Bで対応することができるため、スムーズな燃焼量移行と圧力の安定性が確保される。
なお、この発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更をすることが可能である。
例えば、上記実施形態においては、3台の段階値制御ボイラ20Aと2台の比例制御ボイラ20Bとを備え、3台の段階値制御ボイラ20Aの低燃焼位置Lにおける増減量、高燃焼位置Hにおける増減量、燃焼能力、エコ運転ゾーンが等しい場合について説明したが、これに限られず、段階値制御ボイラ20Aの台数、起動優先順位、各段階値制御ボイラ20Aの燃焼位置における燃焼量、エコ運転ゾーン、最大燃焼量としての燃焼能力が異なる場合、及び比例制御ボイラ20Bの台数、起動優先順位、各比例制御ボイラ20Bの最小燃焼量、単位蒸気量、エコ運転ゾーン、最大燃焼量としての燃焼能力が異なる場合にも適用可能である。
また、上記実施形態においては、予め設定された目標蒸気圧力値、蒸気圧センサ7で測定された蒸気ヘッダ6の蒸気圧力値等に基づいて、PIDアルゴリズムによりPID要求蒸気量を算出したが、PIDアルゴリズムに替えてPIアルゴリズムにより算出してもよい。
1 ボイラシステム
2 ボイラ群
20A 段階値制御ボイラ
20B 比例制御ボイラ
3 台数制御装置
4 制御部
5 記憶部
6 蒸気ヘッダ
7 蒸気圧センサ

Claims (4)

  1. 一つ以上の段階値制御ボイラと、一つ以上の比例制御ボイラとからなり、負荷機器に蒸気を供給するボイラ群と、
    前記ボイラ群において生成された蒸気を集合させる蒸気集合部と、
    前記蒸気集合部の内部の蒸気圧を測定する蒸気圧測定手段と、
    前記蒸気圧測定手段で測定した蒸気圧力値が、予め設定された目標蒸気圧力値となるように、PIアルゴリズム又はPIDアルゴリズムにより演算された制御量に基づいて前記ボイラ群の燃焼量を制御する台数制御手段と、を備え、
    前記台数制御手段は、
    前記PIアルゴリズム又はPIDアルゴリズムにより、少なくとも偏差比例出力制御量に応じた要求蒸気量、及び偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量を算出する蒸気量算出部と、
    前記蒸気量算出部により算出された前記偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量の全部又は一部を前記段階値制御ボイラに割り当て、前記偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量の前記段階値制御ボイラに割り当てた後の残り、及び前記蒸気量算出部により算出した偏差比例出力制御量に応じた要求蒸気量を前記比例制御ボイラに割り当てる成分割り当て部と、
    割り当てられた要求蒸気量に基づいて、前記比例制御ボイラの燃焼率を制御する比例制御ボイラ制御部と、
    割り当てられた要求蒸気量に基づいて、前記段階値制御ボイラの燃焼率を制御する段階値制御ボイラ制御部と、を備える、
    ボイラシステム。
  2. 前記成分割り当て部は、前記蒸気量算出部により算出した前記偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量の全部又は一部のうち、前記段階値制御ボイラで出力できる最大の値を前記段階値制御ボイラ制御部に割り当て、前記偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量の前記段階値制御ボイラ制御部に割り当てた後の残り、及び前記蒸気量算出部により算出した偏差比例出力制御量に応じた要求蒸気量を前記比例制御ボイラ制御部に割り当てる、
    請求項1に記載のボイラシステム。
  3. 前記成分割り当て部は、前記蒸気量算出部により算出した前記偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量の全部又は一部のうち、前記段階値制御ボイラが最も効率よく燃焼する燃焼位置に相当する値を前記段階値制御ボイラ制御部に割り当て、前記偏差積分出力制御量に応じた要求蒸気量の前記段階値制御ボイラ制御部に割り当てた後の残り、及び前記蒸気量算出部により算出した偏差比例出力制御量に応じた要求蒸気量を前記比例制御ボイラ制御部に割り当てる、
    請求項1に記載のボイラシステム。
  4. 前記成分割り当て部は、前記偏差積分出力制御量の蓄積がない場合、前記蒸気量算出部により算出した偏差比例出力制御量に応じた要求蒸気量を前記段階値制御ボイラ制御部に割り当てる、
    請求項1又は3のいずれかに記載のボイラシステム。
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