JP2017026259A - ボイラシステム - Google Patents
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- Control Of Steam Boilers And Waste-Gas Boilers (AREA)
Abstract
Description
このような段階値制御ボイラと連続制御ボイラとが混在するボイラシステムにおいて、それぞれのボイラが持つ優位性を生かした台数制御が可能なボイラシステムが提案されている(特許文献1参照)。
特許文献1に記載のボイラ混在システムは、ヘッダ圧力値が目標圧力値に一致するように、PIアルゴリズム又はPIDアルゴリズムによりボイラ群の燃焼状態を制御する。
台数制御できる連続制御ボイラの台数が少ない場合には、次のような問題点が発生する恐れがある。
連続制御ボイラ台数が不足する状態で、段階値制御ボイラをベースロード用とし、連続制御ボイラを負荷追従用と役割を限定した場合、連続制御ボイラは負荷に追従しきれず、ヘッダ圧力値の変動が大きくなり、連続制御ボイラの燃焼量の変動過多となる問題が発生する恐れがある。
また、段階値制御ボイラが多数を占める状態で、PI又はPID制御を適用すると、段階値制御ボイラは、連続制御ボイラよりも細かな出力調整が行えないため、圧力安定性が損なわれ、圧力安定性が悪化する可能性が高い。
同様に、段階値制御ボイラが多数を占める状態で、PI又はPID制御を適用すると、段階値制御ボイラの異なる燃焼位置間の燃焼移行をする頻度が過多となる問題が発生し、
ボイラ部品消耗等の問題が発生する恐れがある。
まず、第1実施形態に係るボイラシステム1の全体構成につき、図1及び図2を参照しながら説明する。図2に示すように、ボイラシステム1は、3台の段階値制御ボイラ20A及び2台の連続制御ボイラ20Bが混在するボイラ群2と、これら複数のボイラ20A、20Bにおいて生成された蒸気を集合させる蒸気ヘッダ6と、この蒸気ヘッダ6の内部の圧力を測定する蒸気圧センサ7と、ボイラ群2の燃焼状態を制御する制御部4を有する台数制御装置3と、を備える。3台の段階値制御ボイラ20Aは段階値制御ボイラ群2Aを構成し、2台の連続制御ボイラは連続制御ボイラ群2Bを構成する。
蒸気ヘッダ6は、蒸気管11を介してボイラ群2を構成する複数のボイラ20A及び20Bに接続されている。この蒸気ヘッダ6の下流側は、蒸気管12を介して蒸気使用設備18に接続されている。
蒸気ヘッダ6は、ボイラ群2で生成された蒸気を集合させて貯留することにより、複数のボイラ20A及び20Bの相互の圧力差及び圧力変動を調整し、圧力が調整された蒸気を蒸気使用設備18に供給する。
ボイラシステム1において要求される負荷(要求負荷)は、蒸気使用設備18における蒸気消費量である。台数制御装置3は、この蒸気消費量の変動に対応して生じる蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧の変動を、蒸気圧センサ7が測定するヘッダ圧力値(物理量)に基づいて算出し、ボイラ群2を構成する各ボイラ20A及び20Bの燃焼状態を制御する。
段階値制御ボイラ20Aとは、燃焼を選択的にオン/オフしたり、又は炎の大きさを調整したりすること等により燃焼量を段階的に制御して、選択された燃焼位置に応じて燃焼量を段階的に増減可能なボイラである。
1)燃焼停止位置(第1燃焼位置:0%)
2)低燃焼位置L(第2燃焼位置:例えば最大燃焼量の5〜35%で設定される、本実施形態では20%)
3)中燃焼位置M(第3燃焼位置:例えば最大燃焼量の40〜70%で設定される、本実施形態では45%)
4)高燃焼位置H(第4燃焼位置:100%(最大燃焼量))。
ボイラ20Aの燃焼又はその停止は、仮想ボイラ単位で扱うことができる。仮想ボイラとは、ボイラにおける燃焼位置(燃焼量)の違い(低燃焼位置、中燃焼位置、高燃焼位置等)をそれぞれ独立したボイラとみなし、それぞれの蒸気量をボイラに仮想したものである。例えば、4位置制御の段階値ボイラ20Aは、低燃焼量ボイラ、(中燃焼量−低燃焼量)ボイラ、(高燃焼量−中燃焼量)ボイラの3台の仮想ボイラから構成されるとみなすことができる。
そうすることで、燃焼指示や燃焼停止指示を行うボイラを選択する場合、仮想ボイラ単位で設定することができる。
台数制御装置3(制御部4)は、優先順位が高い段階値制御ボイラ20A(の燃焼位置又は仮想ボイラ)から順に燃焼させ、優先順位が低い段階値制御ボイラ20A(の燃焼位置又は仮想ボイラ)から順に燃焼を停止する。
連続制御ボイラ20Bとは、少なくとも、最小燃焼状態S1(例えば、最大燃焼率の20%の燃焼量における燃焼状態)から最大燃焼状態S2の範囲で、燃焼量が連続的に制御可能とされているボイラである。連続制御ボイラ20Bは、例えば、燃料をバーナに供給するバルブや、燃焼用空気を供給するバルブの開度(燃焼比)を制御することにより、燃焼量を調整するようになっている。
より具体的には、複数の連続制御ボイラ20Bそれぞれには、変動可能な蒸気量の単位である単位蒸気量Uが設定されている。これにより、連続制御ボイラ20Bは、最小燃焼状態S1から最大燃焼状態S2の範囲においては、単位蒸気量U単位で、蒸気量を変更可能となっている。
なお、第1実施形態の場合は、所定の台数を2に設定する。
第1実施形態では、制御部4は、通常状態では、要求負荷に応じて、初めに連続制御ボイラ20Bを燃焼させる。そして、この連続制御ボイラ20Bから出力される蒸気量が段階値制御ボイラ20Aにおいて出力可能な蒸気量になると、段階値制御ボイラ20Aを燃焼させ、当該蒸気量の出力を連続制御ボイラ20Bから段階値制御ボイラ20Aに切り換える。
一方、制御部4は、連続制御ボイラ20Bの異常停止、又はボイラ点検作業等により、台数制御可能な連続制御ボイラ20Bの台数が一時的に不足した場合には、要求負荷に応じて、連続制御ボイラ20Bを段階値制御ボイラ20Aに見立て、ヘッダ圧力値に基づいて算出される必要蒸気量を、段階値制御ボイラ20A及び段階値制御ボイラに見立てた連続制御ボイラ20Bにより出力するようにボイラ群2の燃焼状態を制御する。
このような制御を実現するため、図4に示すように、制御部4は、第1出力制御部41と、第1出力切換部42と、第2出力制御部43と、出力制御切換え部44と、を含んで構成される。
第1出力制御部41は、ヘッダ圧力値が目標圧力値に一致するように、例えば位置形又は速度形PIアルゴリズム又はPIDアルゴリズムにより算出される現時点の必要蒸気量MVnを連続制御ボイラ20Bから出力するようにボイラ群2の燃焼状態を制御する。すなわち、第1出力制御部41は、連続制御ボイラ20Bの燃焼率を連続的に制御することで、ボイラ群2が出力する蒸気量を要求蒸気量に追従させる。
第1出力切換部42は、第1出力制御部41によりボイラ群2の燃焼状態を制御する場合に、連続制御ボイラ20Bから出力する蒸気量が段階値制御ボイラ20Aにおいて燃焼可能な燃焼位置に相当する蒸気量を超える所定蒸気量に達することを条件に、当該燃焼位置に相当する蒸気量の出力を連続制御ボイラ20Bから段階値制御ボイラ20Aに切り換える。
第1出力切換部42は、段階値制御ボイラ20Aに設定された優先順位に従い、蒸気量の出力を連続制御ボイラ20Bから段階値制御ボイラ20Aに切り換える。
例えば、段階値制御ボイラ20Aの全てが燃焼を停止している場合、第1出力切換部42は、連続制御ボイラ20Bから出力する蒸気量が、1号機ボイラの低燃焼位置L(低燃焼仮想ボイラ)に相当する蒸気量を超える所定蒸気量に達することを条件に、蒸気量の出力を連続制御ボイラ20Bから1号機ボイラの低燃焼位置L(低燃焼仮想ボイラ)に切り換える。
連続制御ボイラ20Bといっても燃焼停止状態S0から最小燃焼状態S1までは、オン/オフで段階的に行われる。そのため、切り換えにより低下した燃焼率が最小燃焼状態S1よりも低い場合、連続制御ボイラ20Bの燃焼が停止してしまい、その後の負荷変動によっては連続制御ボイラ20Bの発停が繰り返されてしまう。
そこで、段階値制御ボイラ20Aにおいて燃焼可能な燃焼位置よりも連続制御ボイラ20Bの最小燃焼状態S1で出力される最小蒸気量分多い蒸気量を、所定蒸気量として設定することが好ましい。これにより、第1出力切換部42の切り換えにより連続制御ボイラ20Bの燃焼率が低下した場合であっても、連続制御ボイラ20Bの燃焼率は、最小燃焼状態S1までしか低下せず、連続制御ボイラ20Bの燃焼が停止することがない。
連続制御ボイラ20Bには、ボイラ効率が高い燃焼率の範囲(「エコ運転ゾーン」という)が設定されている。連続制御ボイラ20Bをこのエコ運転ゾーンで燃焼させ続けることで、連続制御ボイラ20Bを効率的に燃焼させることができる。
そこで、第1出力切換部42の切り換えにより連続制御ボイラ20Bの燃焼率が低下した場合であっても、連続制御ボイラ20Bの燃焼率がエコ運転ゾーンの範囲内になるように所定蒸気量を設定することが好ましい。一例としては、段階値制御ボイラ20Aにおいて燃焼可能な燃焼位置よりもエコ運転ゾーンの下限値の燃焼率で出力される蒸気量分多い蒸気量を、所定蒸気量として設定する。これにより、連続制御ボイラ20Bをエコ運転ゾーンの範囲内で燃焼させ続けることができる。
第1出力切換部42は、段階値制御ボイラ20Aに設定された優先順位に従い、蒸気量の出力を段階値制御ボイラ20Aから連続制御ボイラ20Bに切り換える。
例えば、段階値制御ボイラ20Aの全てが燃焼している場合、第1出力切換部42は、連続制御ボイラ20Bから出力する蒸気量が特定蒸気量に達することを条件に、3号機ボイラの燃焼位置を高燃焼位置Hから中燃焼位置Mに変更するとともに、3号機ボイラの高燃焼位置Hに対応する蒸気量(高燃焼位置H−中燃焼位置M)の出力を3号機ボイラから連続制御ボイラ20Bに切り換える。
第2出力制御部43は、台数制御対象となる連続制御ボイラ20Bを段階値制御ボイラに見立て、ヘッダ圧力値に基づいて算出される必要蒸気量を、段階値制御ボイラ20A及び段階値制御ボイラに見立てた連続制御ボイラ20Bにより出力するようにボイラ群2の燃焼状態を制御する。
1)燃焼停止ゾーン(燃焼率:0%)
2)低燃焼ゾーンL(最大燃焼量の20%)
3)中燃焼ゾーンM(最大燃焼量の20%〜60%)
4)高燃焼ゾーンH(最大燃焼量の60%〜100%)。
なお、連続制御ボイラ20Bの各ゾーンにおける燃焼率の設定については、20%(低燃焼)、60%(中燃焼)、100%(高燃焼)に限定されない。各燃焼ゾーンの範囲内にある燃焼率を適宜選択することができる。
そうすることで、台数制御対象となる連続制御ボイラ20Bを段階値制御ボイラに見立て、低燃焼量ボイラ、(中燃焼量−低燃焼量)ボイラ、(高燃焼量−中燃焼量)ボイラの3台の仮想ボイラをそれぞれ、低燃焼量ボイラ、(中燃焼量−低燃焼量)ボイラ、(高燃焼量−中燃焼量)ボイラの3台の仮想ボイラに見立てて構成されるとみなすことができる。
そうすることで、図3に示すように、燃焼指示や燃焼停止指示を行うボイラを選択する場合、仮想ボイラ単位で設定することができる。
この場合、各仮想ボイラは、各仮想ボイラの所定の燃焼ゾーンにおいて、燃焼率を連続的に増減可能とすることができる。
出力制御切換え部44は、例えば、図3に示すように5号機が異常停止、又はボイラ点検作業等により、一時的に台数制御対象外となった場合、すなわち台数制御可能な連続制御ボイラ20Bの台数が所定の台数(ここでは2台)を下回り、1台となった場合、ボイラ群2の燃焼状態の制御を第1出力制御部41による制御から第2出力制御部43による制御に切り換える。
ここで、所定の台数とは、必要蒸気量MVの変動に対して、追従可能な連続制御ボイラ20Bの台数の下限値とすることが好ましい。
例えば、連続制御ボイラ20Bが7tボイラ、最小燃焼状態S1を最大燃焼率の20%の燃焼量における燃焼状態と仮定すると、当該連続制御ボイラ20Bが追従できる最大変動蒸気量は、7000kg/hの80%、すなわち、5600kg/hとなる。
したがって、仮に、必要蒸気量MVの最大変動蒸気量が、5600kg/h以上11200kg/h未満の場合は、連続制御ボイラ2台で必要蒸気量MVの最大変動蒸気量を追従できることから、所定の台数は2台となる。
以上のように、所定の台数を必要蒸気量MVの最大変動蒸気量に基づいて算出することができる。
次に第2出力制御部44の制御方式について説明する。
このため、第2出力制御部43は、制御周期毎に、台数制御可能なボイラ20A及び段階値制御ボイラに見立てた連続制御ボイラ20Bの最大蒸気量に、ヘッダ圧力値の最大設定圧力値との圧力偏差を制御圧力幅で除算した比率を乗算して得られる値を今回必要蒸気量MVnとする。
ここで、最大蒸気量とは、台数制御対象となる各ボイラ20A及び20Bの最大燃焼状態における最大出力蒸気量の合計である。
ステップST4において、現時点の必要蒸気量MVnを、ヘッダ圧力値と予め設定された目標圧力値との偏差がゼロとなるように、PI又はPIDアルゴリズムにより算出することに換えて、ヘッダ圧力値が予め設定された設定圧力範囲に収まるように比例分配制御方式により算出するように構成してもよい。
これにより、一時的に台数制御可能な連続制御ボイラが不足した場合であっても、台数制御可能なボイラ特性に適した台数制御方式に自動的に切り替えるため、常に圧力の安定化及び発停を抑制することが可能となる。
これにより、一時的に台数制御可能な連続制御ボイラが不足した場合であっても、台数制御可能なボイラ特性に適した台数制御方式に自動的に切り替えるため、常に圧力の安定化及び発停を抑制することが可能となる。
これにより、一時的に台数制御可能な連続制御ボイラが不足した場合であっても、台数制御可能なボイラ特性に適した台数制御方式に自動的に切り替えるため、常に圧力の安定化及び発停を抑制することが可能となる。
これにより、一時的に台数制御可能な連続制御ボイラ20Bが不足したか否かを自動的に迅速に判断できる。
これにより、一時的に台数制御可能な連続制御ボイラ20Bが不足したか否かを自動的に迅速に判断できる。
次に、第2実施形態に係るボイラシステム1の全体構成につき、図6及び図7を参照しながら説明する。図7に示すように、ボイラシステム1は、3台の段階値制御ボイラ20A及び1台の連続制御ボイラ20Bが混在するボイラ群2を備える。
なお、第2実施形態の説明にあたって、第1実施形態と同一構成要件については同一符号を付し、その説明を省略もしくは簡略化する。
そして、図8に示すように、連続制御ボイラ20B(4号機)が、ボイラ異常停止、ボイラ点検作業等の理由により、台数制御対象から外された場合、すなわち台数制御可能なボイラが段階値制御ボイラ20Aのみになった場合、第2出力制御部43は、ボイラ群2を次のように制御する。
このため、第2出力制御部43は、制御周期毎に、台数制御可能なボイラ20Aの最大蒸気量に、ヘッダ圧力値の最大設定圧力値との圧力偏差を制御圧力幅で除算した比率を乗算して得られる値を今回必要蒸気量MVnとする。
ここで、最大蒸気量とは、台数制御対象となる各ボイラ20Aの最大燃焼状態における最大出力蒸気量の合計である。
ステップST4において、現時点の必要蒸気量MVnを、ヘッダ圧力値と予め設定された目標圧力値との偏差がゼロとなるように、PI又はPIDアルゴリズムにより算出することに換えて、ヘッダ圧力値が予め設定された設定圧力範囲に収まるように比例分配制御方式により算出するように構成してもよい。
次に、第3実施形態に係るボイラシステム1について説明する。
第3実施形態に係るボイラシステム1のボイラ群2は、段階値制御ボイラ20A及び連続制御ボイラ20Bを備え、段階値制御ボイラと連続制御ボイラとが混在するボイラ群を有するボイラシステムであって、連続制御ボイラを負荷追従用に用いる一方で、段階値制御ボイラをベースロード用に用いる。
第3実施形態に係るボイラシステム1の制御部4は、第1実施形態及び第2実施形態において説明した、第1出力制御部41、第1出力切換部42、第2出力制御部43、及び出力制御切換え部44を備え、通常時においては、連続制御ボイラ20Bを負荷追従用に用いる一方で、段階値制御ボイラ20Aをベースロード用に用いる。
仮に連続制御ボイラ20Bの異常停止、又はボイラ点検作業等により、一時的に台数制御可能な連続制御ボイラ20Bが不足した場合、連続制御ボイラ20Bを段階値制御ボイラに見立て、ヘッダ圧力値に基づいて算出される必要蒸気量を、段階値制御ボイラ20A及び段階値制御ボイラに見立てた連続制御ボイラ20Bにより出力するようにボイラ群2の燃焼状態を制御する。
変動蒸気量モニタリング部45は、所定のインターバル(例えば1分)毎における必要蒸気量MVの上限値と下限値との差である変動蒸気量をモニタリングし、モニタリングした変動蒸気量を毎回記憶し、所定の期間(例えば1時間、1日、1週間等)又は所定の回数(例えば60回、1440回、10080回等)、モニタリングした必要蒸気量MVの変動蒸気量のうち最大の変動蒸気量を、必要蒸気量MVの最大変動蒸気量として記憶するように構成する。
こうすることで、変動蒸気量モニタリング部45により記憶された必要蒸気量MVの最大変動蒸気量及び連続制御ボイラ20Bの追従できる最大変動蒸気量に基づいて、「所定の台数」を自動的に決定することができる。
したがって、仮に、変動蒸気量モニタリング部45によりモニタリングされた所定の期間における必要蒸気量MVの最大変動蒸気量が、5600kg/h以上11200kg/h未満の場合は、連続制御ボイラ2台で必要蒸気量MVの最大変動蒸気量を追従できることから、変動蒸気量モニタリング部45は、所定の台数を2台に設定する。
同様に、所定のインターバル毎にモニタリングした変動蒸気量を毎回記憶し、所定の期間又は所定の回数、モニタリングした必要蒸気量MVの変動蒸気量のうち最大の変動蒸気量を、必要蒸気量MVの最大変動蒸気量として記憶する際に、所定の期間又は所定の回数についても例えば、蒸気使用設備18の蒸気消費量の特性に応じて設定することが好ましい。
例えば、モニタリングするインターバルを1分として、1時間毎又は60回毎に最大変動蒸気量を求めるようにしてもよい。
また、2時間毎又は120回毎に最大変動蒸気量を求めることができる。
同様に、所定の期間を日単位、週単位等に設定してもよい。
こうすることで、所定の台数を所定の期間毎又は所定の回数毎に再設定するようにしてもよい。
これにより、最低限必要な連続制御ボイラ台数又は連続制御ボイラ蒸気量を自動算出することができる。そうすることで、例えば1日毎に、前日までの傾向を踏まえて、「所定の台数」を自動的に設定することが可能となり、例えば、日単位で最大の変動蒸気量に変化がある場合に、実運用に沿った設定が可能となる。
第1実施形態では、3台の段階値制御ボイラ20A,2台の連続制御ボイラ20Bからなるボイラ群2を備えるボイラシステムであって、所定の台数を2と設定したが、これに限らない。複数台の段階値制御ボイラ20A,3台以上の連続制御ボイラ20Bからなるボイラ群2を備えるボイラシステムであって、所定の台数を3以上に設定してもよい。
その場合、第2出力制御部43の制御方式は、第1実施形態の場合の段階値制御ボイラに見立てた連続制御ボイラ20Bを1台に換えて(所定の台数−1)台とすることで、説明することができる。
例えば、第2実施形態では、3台のボイラ20A,1台のボイラ20Bからなるボイラ群2を備えるボイラシステムに適用したが、これに限らない。すなわち、第2実施形態は、1以上の段階値制御ボイラ20Aと、1以上の連続制御ボイラ20Bとが混在するボイラ群2においても適用可能である。
2 ボイラ群
20A 段階値制御ボイラ
20B 連続制御ボイラ
3 台数制御装置
4 制御部
41 第1出力制御部
42 第1出力切換部
43 第2出力制御部
44 出力制御切換え部
45 変動蒸気量モニタリング部
5 記憶部
Claims (8)
- 段階的な燃焼位置で燃焼可能な段階値制御ボイラ及び燃焼率を連続的に変更して燃焼可能な連続制御ボイラを備えるボイラ群と、
前記ボイラ群において生成された蒸気を集合させる蒸気ヘッダと、
前記蒸気ヘッダの内部の蒸気圧値であるヘッダ圧力値を測定する蒸気圧測定手段と、
前記ヘッダ圧力値に基づいて算出される必要蒸気量を出力するように前記ボイラ群の燃焼状態を制御する制御部と、を備えるボイラシステムであって、
前記制御部は、
前記ヘッダ圧力値が目標圧力値に一致するように、PIアルゴリズム又はPIDアルゴリズムにより算出される現時点の必要蒸気量(MVn)を前記連続制御ボイラから出力するように前記ボイラ群の燃焼状態を制御する第1出力制御部と、
前記第1出力制御部により前記ボイラ群の燃焼状態を制御する場合に、前記連続制御ボイラから出力する蒸気量が前記段階値制御ボイラにおいて燃焼可能な燃焼位置に相当する蒸気量を超える所定蒸気量に達することを条件に、当該燃焼位置に相当する蒸気量の出力を前記連続制御ボイラから前記段階値制御ボイラに切り換える第1出力切換部と、
前記連続制御ボイラを段階値制御ボイラに見立て、前記ヘッダ圧力値に基づいて算出される必要蒸気量を、前記段階値制御ボイラ及び段階値制御ボイラに見立てた前記連続制御ボイラにより出力するように前記ボイラ群の燃焼状態を制御する第2出力制御部と、
台数制御可能な前記連続制御ボイラの台数が所定の台数を下回る場合、前記ボイラ群の燃焼状態の制御を前記第1出力制御部から前記第2出力制御部に切り換える出力制御切換え部と、
を備えるボイラシステム。 - 前記所定の台数が1の場合、前記第2出力制御部は、前記蒸気圧測定手段で測定されたヘッダ圧力値が予め設定された設定圧力範囲に収まるように、比例分配制御方式により算出された現時点の必要蒸気量(MVn)を前記段階値制御ボイラに割当てる、請求項1に記載のボイラシステム。
- 前記所定の台数が1の場合、前記第2出力制御部は、前記蒸気圧測定手段で測定されたヘッダ圧力値と予め設定された目標圧力値との偏差がゼロとなるように、PI又はPIDアルゴリズムにより算出された現時点の必要蒸気量(MVn)を前記段階値制御ボイラに割当てる、請求項1に記載のボイラシステム。
- 前記所定の台数が2以上の場合、前記第2出力制御部は、前記蒸気圧測定手段で測定されたヘッダ圧力値と予め設定された目標圧力値との偏差がゼロとなるように、PI又はPIDアルゴリズムにより算出された現時点の必要蒸気量(MVn)を、前記段階値制御ボイラ及び段階値制御ボイラに見立てた前記連続制御ボイラに割り当てる、請求項1に記載のボイラシステム。
- 前記所定の台数が2以上の場合、前記第2出力制御部は、前記蒸気圧測定手段で測定されたヘッダ圧力値が予め設定された設定圧力範囲に収まるように、比例分配制御方式により算出された現時点の必要蒸気量(MVn)を、前記段階値制御ボイラ及び段階値制御ボイラに見立てた前記連続制御ボイラに割当てる、請求項1に記載のボイラシステム。
- 前記所定の台数は、予め設定された台数とする、請求項1乃至請求項5いずれか1項に記載のボイラシステム。
- 前記所定の台数は、予め設定された第1変動蒸気量を追従可能な連続制御ボイラの台数の下限値とする、請求項1乃至請求項5いずれか1項に記載のボイラシステム。
- 前記制御部は、
所定の期間における必要蒸気量(MV)の変動蒸気量をモニタリングし、前記モニタリングした変動蒸気量のうち、最大の変動蒸気量を記憶する、変動蒸気量モニタリング部、
を備え、
前記所定の台数は、前記変動蒸気量モニタリング部により記憶された最大の変動蒸気量を追従可能な連続制御ボイラの台数の下限値とする、請求項1乃至請求項5いずれか1項に記載のボイラシステム。
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