JP2014134319A - ボイラシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】燃焼させるボイラの台数を必要以上に増加させることなく、適正な余力蒸気量を確保できるボイラシステムを提供すること。
【解決手段】複数のボイラ20を備えるボイラ群2と、要求負荷に応じてボイラ群2の燃焼状態を制御する制御部4と、を備えるボイラシステム1であって、ボイラ群2には、燃焼させるボイラの台数を増加させる基準となる増加基準蒸気量V1が設定されており、制御部4は、複数のボイラ20のうち燃焼状態にあるボイラ20について、ボイラ20それぞれの最大蒸気量と出力蒸気量との差である増加余力蒸気量C1を算出すると共に、算出された増加余力蒸気量C1の和である合計増加余力蒸気量D1を算出する余力算出部41と、余力算出部41により算出された合計増加余力蒸気量D1が増加基準蒸気量V1を下回った場合に、燃焼させるボイラ20の台数を増加させるボイラ台数制御部42と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、ボイラシステムに関する。より詳しくは、燃焼状態の制御を比例制御で行うボイラシステムに関する。
従来、複数のボイラを燃焼させて蒸気を発生させるボイラシステムとして、ボイラの燃焼量を連続的に増減させて蒸気の発生量を制御する、いわゆる比例制御方式のボイラシステムが提案されている。
例えば、特許文献1には、ボイラを、台数増加負荷ゾーン、最適運転負荷ゾーン及び台数減少負荷ゾーンの3つの負荷ゾーンに区分し、ボイラが台数増加負荷ゾーンで燃焼している場合に燃焼させるボイラの台数を増加させ、ボイラが台数減少負荷ゾーンで燃焼している場合に燃焼させるボイラの台数を減少させる比例制御ボイラの制御方法が提案されている。そして、この特許文献1で提案された比例制御ボイラの制御方法では、燃焼させるボイラの台数の増減を行った後には、燃焼しているすべてのボイラを均等な負荷率で運転させている。
特開平11−132405号公報
ところで、特許文献1で提案された手法では、ボイラが台数増加負荷ゾーンで燃焼した場合に、燃焼させるボイラの台数を増加させている。そのため、燃焼させるボイラの台数が増えるに従って、ボイラが出力できる最大の蒸気量と実際にボイラが出力している蒸気量との差である余力蒸気量は増加していく。
ここで、ボイラシステムにおいては、急激な負荷変動や一時的な必要蒸気量の増加に対応できる程度の蒸気量が余力蒸気量として必要とされる。しかしながら、特許文献1で提案された手法では、燃焼させるボイラの台数が増えるに従って余力蒸気量が増加していくため、燃焼させるボイラの台数が多くなった場合には、余力蒸気量が過剰となってしまう。即ち、適正な余力蒸気量を確保するという観点からは、特許文献1で提案されたボイラの制御方法では、燃焼させるボイラの台数を必要以上に増加させてしまうことになる。
従って、本発明は、燃焼させるボイラの台数を必要以上に増加させることなく、適正な余力蒸気量を確保できるボイラシステムを提供することを目的とする。
本発明は、負荷率を連続的に変更して燃焼可能な複数のボイラを備えるボイラ群と、要求負荷に応じて前記ボイラ群の燃焼状態を制御する制御部と、を備えるボイラシステムであって、前記ボイラ群には、燃焼させるボイラの台数を増加させる基準となる増加基準蒸気量が設定されており、前記制御部は、前記複数のボイラのうち燃焼状態にあるボイラについて、該ボイラそれぞれの最大蒸気量と出力蒸気量との差である増加余力蒸気量を算出すると共に、算出された前記増加余力蒸気量の和である合計増加余力蒸気量を算出する余力算出部と、前記余力算出部により算出された前記合計増加余力蒸気量が前記増加基準蒸気量を下回った場合に、燃焼させるボイラの台数を増加させるボイラ台数制御部と、を備えるボイラシステムに関する。
また、前記ボイラ群には、燃焼させるボイラの台数を減少させる基準となる減少基準蒸気量が設定されると共に、前記複数のボイラには、最も小さい燃焼状態における蒸気量である最小蒸気量が設定されており、前記余力算出部は、前記複数のボイラのうち燃焼状態にあるボイラについて、該ボイラそれぞれの出力蒸気量と最小蒸気量との差である減少余力蒸気量を算出すると共に、算出された前記減少余力蒸気量の和である合計減少余力蒸気量を算出し、前記ボイラ台数制御部は、前記余力算出部により算出された前記合計減少余力蒸気量が前記減少基準蒸気量を下回った場合に、燃焼させるボイラの台数を減少させることが好ましい。
また、前記複数のボイラには、最も小さい燃焼状態における蒸気量である最小蒸気量が設定されており、前記ボイラ台数制御部は、燃焼させるボイラの台数を増加させる場合、新たに燃焼させたボイラを前記最小蒸気量で燃焼させることが好ましい。
また、前記複数のボイラには、ボイラ効率が第1閾値よりも高くなる負荷率の範囲である第1エコ運転ゾーンと、ボイラ効率が前記第1閾値と該第1閾値よりも低い第2閾値との間となる負荷率の範囲である第2エコ運転ゾーンと、ボイラ効率が前記第2閾値よりも低くなる負荷率の範囲である通常運転ゾーンと、が更に設定され、かつ、前記第2エコ運転ゾーンは、前記第1エコ運転ゾーンよりも負荷率の高い範囲に位置する上側第2エコ運転ゾーンと、前記第1エコ運転ゾーンよりも負荷率の低い範囲に位置する下側第2エコ運転ゾーンと、を備え、前記通常運転ゾーンは、前記上側第2エコ運転ゾーンよりも負荷率の高い範囲に位置する上側通常運転ゾーンと、前記下側第2エコ運転ゾーンよりも負荷率の低い範囲に位置する下側通常運転ゾーンと、を備え、前記制御部は、前記ボイラの負荷率が前記上側通常運転ゾーンに位置する状態が第1の時間継続した場合に、燃焼させるボイラの台数を一台増加させると既に燃焼しているボイラの負荷率が下側通常運転ゾーンに位置することになるか否かを判定する判定部を更に備え、前記ボイラ台数制御部は、前記判定部により既に燃焼しているボイラの負荷率が下側通常運転ゾーンに位置しないと判定された場合に、燃焼させるボイラの台数を一台増加させることが好ましい。
また、前記判定部は、前記ボイラの負荷率が前記上側通常運転ゾーン又は前記上側第2エコ運転ゾーンに位置する状態が前記第1の時間よりも長い第2の時間継続した場合に、燃焼させるボイラの台数を一台増加させると既に燃焼しているボイラの負荷率が前記下側通常運転ゾーン又は前記下側第2エコ運転ゾーンに位置することになるか否かを判定し、前記ボイラ台数制御部は、前記判定部により既に燃焼しているボイラの負荷率が前記下側通常運転ゾーン又は前記下側第2エコ運転ゾーンに位置しないと判定された場合に、燃焼させるボイラの台数を一台増加させることが好ましい。
また、前記判定部は、前記ボイラの負荷率が前記下側通常運転ゾーンに位置する状態で第3の時間継続した場合に、燃焼させるボイラの台数を一台減少させると燃焼を継続するボイラの負荷率が前記上側通常運転ゾーンに位置することになるか否かを判定し、前記ボイラ台数制御部は、前記判定部により燃焼を継続するボイラの負荷率が前記上側通常運転ゾーンに位置しないと判定された場合に、燃焼させるボイラの台数を一台減少させることが好ましい。
また、前記判定部は、前記ボイラの負荷率が前記下側通常運転ゾーン又は前記下側第2エコ運転ゾーンに位置する状態が前記第3の時間よりも長い第4の時間継続した場合に、燃焼させるボイラの台数を一台減少させると燃焼を継続するボイラの負荷率が前記上側通常運転ゾーン又は前記上側第2エコ運転ゾーンに位置することになるか否かを判定し、前記ボイラ台数制御部は、前記判定部により燃焼を継続するボイラの負荷率が前記上側通常運転ゾーン又は前記上側第2エコ運転ゾーンに位置しないと判定された場合に、燃焼させるボイラの台数を一台減少させることが好ましい。
また、前記複数のボイラには、ボイラ効率が第1閾値よりも高くなる負荷率の範囲である第1エコ運転ゾーンと、ボイラ効率が前記第1閾値と該第1閾値よりも低い第2閾値との間となる負荷率の範囲である第2エコ運転ゾーンと、ボイラ効率が前記第2閾値よりも低くなる負荷率の範囲である通常運転ゾーンと、が更に設定され、かつ、前記第2エコ運転ゾーンは、前記第1エコ運転ゾーンよりも負荷率の高い範囲に位置する上側第2エコ運転ゾーンと、前記第1エコ運転ゾーンよりも負荷率の低い範囲に位置する下側第2エコ運転ゾーンと、を備え、前記通常運転ゾーンは、前記上側第2エコ運転ゾーンよりも負荷率の高い範囲に位置し、前記ボイラ台数制御部は、前記ボイラの負荷率が前記通常運転ゾーンに位置する状態が第1の時間継続した場合に、燃焼させるボイラの台数を一台増加させることが好ましい。
また、前記制御部は、前記ボイラの負荷率が前記通常運転ゾーン又は前記上側第2エコ運転ゾーンに位置する状態が前記第1の時間よりも長い第2の時間継続した場合に、燃焼させるボイラの台数を一台増加させると既に燃焼しているボイラの負荷率が前記下側第2エコ運転ゾーンに位置することになるか否かを判定する判定部を更に備え、前記ボイラ台数制御部は、前記判定部により、既に燃焼しているボイラの負荷率が前記下側第2エコ運転ゾーンに位置しないと判定された場合に、燃焼させるボイラの台数を一台増加させることが好ましい。
また、前記制御部は、前記ボイラの負荷率が前記下側第2エコ運転ゾーンに位置する状態が第4の時間継続した場合に、燃焼させるボイラの台数を一台減少させると燃焼を継続するボイラの負荷率が前記通常運転ゾーン又は前記上側第2エコ運転ゾーンに位置することになるか否かを判定する判定部を更に備え、前記ボイラ台数制御部は、前記判定部により、燃焼を継続するボイラの負荷率が前記通常運転ゾーン又は前記上側第2エコ運転ゾーンに位置しないと判定された場合に、燃焼させるボイラの台数を一台減少させることが好ましい。
また、前記複数のボイラには、ボイラ効率が第1閾値よりも高くなる負荷率の範囲である第1エコ運転ゾーンと、ボイラ効率が前記第1閾値と該第1閾値よりも低い第2閾値との間となる負荷率の範囲である第2エコ運転ゾーンと、ボイラ効率が前記第2閾値よりも低くなる負荷率の範囲である通常運転ゾーンと、が更に設定され、かつ、前記第2エコ運転ゾーンは、前記第1エコ運転ゾーンよりも負荷率の高い範囲に位置する上側第2エコ運転ゾーンと、前記第1エコ運転ゾーンよりも負荷率の低い範囲に位置する下側第2エコ運転ゾーンと、を備え、前記通常運転ゾーンは、前記下側第2エコ運転ゾーンよりも負荷率の低い範囲に位置し、前記ボイラ台数制御部は、前記ボイラの負荷率が前記通常運転ゾーンに位置する状態で第3の時間継続した場合に、燃焼させるボイラの台数を一台減少させることが好ましい。
また、前記制御部は、前記ボイラの負荷率が前記通常運転ゾーン又は前記下側第2エコ運転ゾーンに位置する状態が前記第3の時間よりも長い第4の時間継続した場合に、燃焼させるボイラの台数を一台減少させると燃焼を継続するボイラの負荷率が前記上側第2エコ運転ゾーンに位置することになるか否かを判定する判定部を更に備え、前記ボイラ台数制御部は、前記判定部により、燃焼を継続するボイラの負荷率が前記上側第2エコ運転ゾーンに位置しないと判定された場合に、燃焼させるボイラの台数を一台減少させることが好ましい。
また、前記制御部は、前記ボイラの負荷率が前記上側第2エコ運転ゾーンに位置する状態が第1の時間継続した場合に、燃焼させるボイラの台数を一台増加させると既に燃焼しているボイラの負荷率が前記通常運転ゾーン又は前記下側第2エコ運転ゾーンに位置することになるか否かを判定する判定部を更に備え、前記ボイラ台数制御部は、前記判定部により、既に燃焼しているボイラの負荷率が前記通常運転ゾーン又は前記下側第2エコ運転ゾーンに位置しないと判定された場合に、燃焼させるボイラの台数を一台増加させることが好ましい。
また、前記複数のボイラには、ボイラ効率が第1閾値よりも高くなる負荷率の範囲である第1エコ運転ゾーンと、ボイラ効率が前記第1閾値と該第1閾値よりも低い第2閾値との間となる負荷率の範囲である第2エコ運転ゾーンと、ボイラ効率が前記第2閾値よりも低くなる負荷率の範囲である通常運転ゾーンと、が更に設定され、かつ、前記第2エコ運転ゾーンは、前記第1エコ運転ゾーンよりも負荷率の低い範囲に位置すると共に、前記通常運転ゾーンは、前記第2エコ運転ゾーンよりも負荷率の低い範囲に位置し、前記ボイラ台数制御部は、前記ボイラの負荷率が前記通常運転ゾーンに位置する状態が第3の時間継続した場合、燃焼させるボイラの台数を一台減少させることが好ましい。
また、前記ボイラ台数制御部は、前記ボイラの負荷率が前記通常運転ゾーン又は前記第2エコ運転ゾーンに位置する状態が前記第3の時間よりも長い第4の時間継続した場合、燃焼させるボイラの台数を一台減少させることが好ましい。
また、前記複数のボイラには、ボイラ効率が第1閾値よりも高くなる負荷率の範囲である第1エコ運転ゾーンと、ボイラ効率が前記第1閾値と該第1閾値よりも低い第2閾値との間となる負荷率の範囲である第2エコ運転ゾーンと、ボイラ効率が前記第2閾値よりも低くなる負荷率の範囲である通常運転ゾーンと、が更に設定され、かつ、前記第2エコ運転ゾーンは、前記第1エコ運転ゾーンよりも負荷率の高い範囲に位置すると共に、前記通常運転ゾーンは、前記第2エコ運転ゾーンよりも負荷率の高い範囲に位置し、前記ボイラ台数制御部は、前記ボイラの負荷率が前記通常運転ゾーンに位置する状態が第1の時間継続した場合、燃焼させるボイラの台数を一台増加させることが好ましい。
また、前記制御部は、前記ボイラの負荷率が前記通常運転ゾーン又は前記第2エコ運転ゾーンに位置する状態が前記第1の時間よりも長い第2の時間継続した場合、燃焼させるボイラの台数を一台増加させることが好ましい。
本発明のボイラシステムによれば、燃焼させるボイラの台数を必要以上に増加させることなく、適正な余力蒸気量を確保できる。
本発明の一実施形態に係るボイラシステムの概略を示す図である。 本発明の第1実施形態に係るボイラ群の概略を示す図である。 第1実施形態のボイラシステムにおけるボイラ群の燃焼状態を模式的に示す図である。 第1実施形態のボイラシステムにおけるボイラ群の燃焼状態を模式的に示す図であり、燃焼量が増加していく状態を示す図である。 第1実施形態のボイラシステムにおけるボイラ群の燃焼状態を模式的に示す図であり、燃焼量が増加していく状態を示す図である。 第1実施形態のボイラシステムにおけるボイラ群の燃焼状態を模式的に示す図であり、燃焼量が増加していく状態を示す図である。 第1実施形態のボイラシステムにおけるボイラ群の燃焼状態を模式的に示す図であり、燃焼量が増加していく状態を示す図である。 第1実施形態のボイラシステムにおけるボイラ群の燃焼状態を模式的に示す図であり、燃焼量が増加していく状態を示す図である。 第1実施形態のボイラシステムにおけるボイラ群の燃焼状態を模式的に示す図であり、燃焼量が増加していく状態を示す図である。 第1実施形態のボイラシステムにおけるボイラ群の燃焼状態を模式的に示す図であり、燃焼量が減少していく状態を示す図である。 第1実施形態のボイラシステムにおけるボイラ群の燃焼状態を模式的に示す図であり、燃焼量が減少していく状態を示す図である。 第1実施形態のボイラシステムにおけるボイラ群の燃焼状態を模式的に示す図であり、燃焼量が減少していく状態を示す図である。 第1実施形態のボイラシステムにおけるボイラ群の燃焼状態を模式的に示す図であり、燃焼量が減少していく状態を示す図である。 第1実施形態のボイラシステムにおけるボイラ群の燃焼状態を模式的に示す図であり、燃焼量が減少していく状態を示す図である。 第1実施形態のボイラシステムにおけるボイラ群の燃焼状態を模式的に示す図であり、燃焼量が減少していく状態を示す図である。 第1形態のボイラシステムの燃焼量が増加していく状態の動作を示すフローチャートである。 第1形態のボイラシステムの燃焼量が減少していく状態の動作を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係るボイラ群の概略を示す図である。 本発明の第2実施形態に係るボイラシステムの概略を示す図である。 第2実施形態のボイラシステムの動作の概略を示す図であり、燃焼させるボイラの台数を増加させる状態の一例を示した図である。 第2実施形態のボイラシステムの動作の概略を示す図であり、燃焼させるボイラの台数を増加させる状態の一例を示した図である。 第2実施形態のボイラシステムの動作の概略を示す図であり、燃焼させるボイラの台数を増加させる状態の他の例を示した図である。 第2実施形態のボイラシステムの動作の概略を示す図であり、燃焼させるボイラの台数を増加させる状態の他の例を示した図である。 第2実施形態のボイラシステムの動作の概略を示す図であり、燃焼させるボイラの台数を減少させる状態の一例を示した図である。 第2実施形態のボイラシステムの動作の概略を示す図であり、燃焼させるボイラの台数を減少させる状態の一例を示した図である。 第2実施形態のボイラシステムの動作の概略を示す図であり、燃焼させるボイラの台数を減少させる状態の他の例を示した図である。 第2実施形態のボイラシステムの動作の概略を示す図であり、燃焼させるボイラの台数を減少させる状態の他の例を示した図である。 第2実施形態において、ボイラの負荷率が上側通常運転ゾーンに位置している場合のボイラシステムの動作を示すフローチャートである。 第2実施形態において、ボイラの負荷率が上側通常運転ゾーン又は上側第2エコ運転ゾーンに位置している場合のボイラシステムの動作を示すフローチャートである。 第2実施形態において、ボイラの負荷率が下側通常運転ゾーンに位置している場合のボイラシステムの動作を示すフローチャートである。 第2実施形態において、ボイラの負荷率が下側通常運転ゾーン又は下側第2エコ運転ゾーンに位置している場合のボイラシステムの動作を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態に係るボイラ群の概略を示す図である。 第3実施形態のボイラシステムの動作の概略を示す図であり、燃焼させるボイラの台数を増加させる状態の一例を示した図である。 第3実施形態のボイラシステムの動作の概略を示す図であり、燃焼させるボイラの台数を増加させる状態の一例を示した図である。 第3実施形態のボイラシステムの動作の概略を示す図であり、燃焼させるボイラの台数を増加させる状態の他の例を示した図である。 第3実施形態のボイラシステムの動作の概略を示す図であり、燃焼させるボイラの台数を増加させる状態の他の例を示した図である。 第3実施形態のボイラシステムの動作の概略を示す図であり、燃焼させるボイラの台数を減少させる状態の一例を示した図である。 第3実施形態のボイラシステムの動作の概略を示す図であり、燃焼させるボイラの台数を減少させる状態の一例を示した図である。 第3実施形態において、ボイラの負荷率が通常運転ゾーンに位置している場合のボイラシステムの動作を示すフローチャートである。 第3実施形態において、ボイラの負荷率が通常運転ゾーン又は上側第2エコ運転ゾーンに位置している場合のボイラシステムの動作を示すフローチャートである。 第3実施形態において、ボイラの負荷率が下側第2エコ運転ゾーンに位置している場合のボイラシステムの動作を示すフローチャートである。 本発明の第4実施形態に係るボイラ群の概略を示す図である。 第4実施形態のボイラシステムの動作の概略を示す図であり、燃焼させるボイラの台数を減少させる状態の一例を示した図である。 第4実施形態のボイラシステムの動作の概略を示す図であり、燃焼させるボイラの台数を減少させる状態の一例を示した図である。 第4実施形態のボイラシステムの動作の概略を示す図であり、燃焼させるボイラの台数を減少させる状態の他の例を示した図である。 第4実施形態のボイラシステムの動作の概略を示す図であり、燃焼させるボイラの台数を減少させる状態の他の例を示した図である。 第4実施形態のボイラシステムの動作の概略を示す図であり、燃焼させるボイラの台数を増加させる状態の一例を示した図である。 第4実施形態のボイラシステムの動作の概略を示す図であり、燃焼させるボイラの台数を増加させる状態の一例を示した図である。 第4実施形態において、ボイラの負荷率が通常運転ゾーンに位置している場合のボイラシステムの動作を示すフローチャートである。 第4実施形態において、ボイラの負荷率が通常運転ゾーン又は下側第2エコ運転ゾーンに位置している場合のボイラシステムの動作を示すフローチャートである。 第4実施形態において、ボイラの負荷率が上側第2エコ運転ゾーンに位置している場合のボイラシステムの動作を示すフローチャートである。 本発明の第5実施形態に係るボイラ群の概略を示す図である。 第5実施形態のボイラシステムの動作の概略を示す図であり、燃焼させるボイラの台数を減少させる状態の一例を示した図である。 第5実施形態のボイラシステムの動作の概略を示す図であり、燃焼させるボイラの台数を減少させる状態の一例を示した図である。 第5実施形態のボイラシステムの動作の概略を示す図であり、燃焼させるボイラの台数を減少させる状態の他の例を示した図である。 第5実施形態のボイラシステムの動作の概略を示す図であり、燃焼させるボイラの台数を減少させる状態の他の例を示した図である。 第5実施形態において、ボイラの負荷率が通常運転ゾーンに位置している場合のボイラシステムの動作を示すフローチャートである。 第5実施形態において、ボイラの負荷率が通常運転ゾーン又は第2エコ運転ゾーンに位置している場合のボイラシステムの動作を示すフローチャートである。 本発明の第6実施形態に係るボイラ群の概略を示す図である。 第6実施形態のボイラシステムの動作の概略を示す図であり、燃焼させるボイラの台数を増加させる状態の一例を示した図である。 第6実施形態のボイラシステムの動作の概略を示す図であり、燃焼させるボイラの台数を増加させる状態の一例を示した図である。 第6実施形態のボイラシステムの動作の概略を示す図であり、燃焼させるボイラの台数を増加させる状態の他の例を示した図である。 第6実施形態のボイラシステムの動作の概略を示す図であり、燃焼させるボイラの台数を増加させる状態の他の例を示した図である。 第6実施形態において、ボイラの負荷率が通常運転ゾーンに位置している場合のボイラシステムの動作を示すフローチャートである。 第6実施形態において、ボイラの負荷率が通常運転ゾーン又は第2エコ運転ゾーンに位置している場合のボイラシステムの動作を示すフローチャートである。 第7実施形態に係るボイラシステムの動作の概略を示す図である。 第7実施形態に係るボイラシステムの動作の概略を示す図である。 第7実施形態に係るボイラシステムの動作の概略を示す図である。 第7実施形態に係るボイラシステムの動作の概略を示す図である。 第7実施形態に係るボイラシステムの動作の概略を示す図である。
以下、本発明のボイラシステムの好ましい各実施形態について、図面を参照しながら説明する。
まず、本発明のボイラシステム1の全体構成につき、図1を参照しながら説明する。
ボイラシステム1は、複数(5台)のボイラ20を含むボイラ群2と、これら複数のボイラ20において生成された蒸気を集合させる蒸気ヘッダ6と、この蒸気ヘッダ6の内部の圧力を測定する蒸気圧センサ7と、ボイラ群2の燃焼状態を制御する制御部4を有する台数制御装置3と、を備える。
ボイラ群2は、負荷機器としての蒸気使用設備18に供給する蒸気を生成する。
蒸気ヘッダ6は、蒸気管11を介してボイラ群2を構成する複数のボイラ20に接続されている。この蒸気ヘッダ6の下流側は、蒸気管12を介して蒸気使用設備18に接続されている。
蒸気ヘッダ6は、ボイラ群2で生成された蒸気を集合させて貯留することにより、複数のボイラ20の相互の圧力差及び圧力変動を調整し、圧力が調整された蒸気を蒸気使用設備18に供給する。
蒸気圧センサ7は、信号線13を介して、台数制御装置3に電気的に接続されている。蒸気圧センサ7は、蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧(ボイラ群2で発生した蒸気の圧力)を測定し、測定した蒸気圧に係る信号(蒸気圧信号)を、信号線13を介して台数制御装置3に送信する。
台数制御装置3は、信号線16を介して、複数のボイラ20と電気的に接続されている。この台数制御装置3は、蒸気圧センサ7により測定される蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧に基づいて、各ボイラ20の燃焼状態を制御する。台数制御装置3の詳細については、後述する。
以上のボイラシステム1は、ボイラ群2で発生させた蒸気を、蒸気ヘッダ6を介して、蒸気使用設備18に供給可能とされている。
ボイラシステム1において要求される負荷(要求負荷)は、蒸気使用設備18における蒸気消費量である。台数制御装置3は、この蒸気消費量の変動に対応して生じる蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧の変動を、蒸気圧センサ7が測定する蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧(物理量)に基づいて算出し、ボイラ群2を構成する各ボイラ20の燃焼量を制御する。
具体的には、蒸気使用設備18の需要の増大により要求負荷(蒸気消費量)が増加し、蒸気ヘッダ6に供給される蒸気量が不足すれば、蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧が減少することになる。一方、蒸気使用設備18の需要の低下により要求負荷(蒸気消費量)が減少し、蒸気ヘッダ6に供給される蒸気量が過剰になれば、蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧が増加することになる。従って、ボイラシステム1は、蒸気圧センサ7により測定された蒸気圧の変動に基づいて、要求負荷の変動をモニターすることができる。そして、ボイラシステム1は、蒸気ヘッダ6の蒸気圧に基づいて、蒸気使用設備18の消費蒸気量(要求負荷)に応じて必要とされる蒸気量である必要蒸気量を算出する。
ここで、本実施形態のボイラシステム1を構成する複数のボイラ20について説明する。図2は、本実施形態に係るボイラ群2の概略を示す図である。
本実施形態のボイラ20は、負荷率を連続的に変更して燃焼可能な比例制御ボイラからなる。
比例制御ボイラとは、少なくとも、最小燃焼状態S1(例えば、最大燃焼量の20%の燃焼量における燃焼状態)から最大燃焼状態S2の範囲で、燃焼量が連続的に制御可能とされているボイラである。比例制御ボイラは、例えば、燃料をバーナに供給するバルブや、燃焼用空気を供給するバルブの開度(燃焼比)を制御することにより、燃焼量を調整するようになっている。
また、燃焼量を連続的に制御するとは、後述のローカル制御部22における演算や信号がデジタル方式とされて段階的に取り扱われる場合(例えば、ボイラ20の出力(燃焼量)が1%刻みで制御される場合)であっても、事実上連続的に出力を制御可能な場合を含む。
本実施形態では、複数のボイラ20には、最小燃焼状態S1における負荷率である最小負荷率Rmin及び最小燃焼状態S1における蒸気量である最小蒸気量Vminが設定されている。そして、ボイラ20の燃焼停止状態S0と最小燃焼状態S1との間の燃焼状態の変更は、ボイラ20(バーナ)の燃焼をオン/オフすることで制御される。そして、最小燃焼状態S1から最大燃焼状態S2の範囲においては、燃焼量が連続的に制御可能となっている。
また、複数のボイラ20には、それぞれ優先順位が設定されている。優先順位は、燃焼指示や燃焼停止指示を行うボイラ20を選択するために用いられる。優先順位は、例えば整数値を用いて、数値が小さいほど優先順位が高くなるよう設定することができる。図2に示すように、ボイラ20の1号機〜5号機のそれぞれに「1」〜「5」の優先順位が割り当てられている場合、1号機の優先順位が最も高く、5号機の優先順位が最も低い。この優先順位は、通常の場合、後述の制御部4の制御により、所定の時間間隔(例えば、24時間間隔)で変更される。
以上のボイラ20は、図1に示すように、燃焼が行われるボイラ本体21と、ボイラ20の燃焼状態を制御するローカル制御部22と、を備える。
ローカル制御部22は、要求負荷に応じてボイラ20の燃焼状態を変更させる。具体的には、ローカル制御部22は、信号線16を介して台数制御装置3から送信される台数制御信号に基づいて、ボイラ20の燃焼状態を制御する。
また、ローカル制御部22は、台数制御装置3で用いられる信号を、信号線16を介して台数制御装置3に送信する。台数制御装置3で用いられる信号としては、ボイラ20の実際の燃焼状態、及びその他のデータが挙げられる。
次に、台数制御装置3の詳細について説明する。
台数制御装置3は、蒸気圧センサ7からの蒸気圧信号に基づいて、要求負荷に応じたボイラ群2の必要燃焼量、及び必要燃焼量に対応する各ボイラ20の燃焼状態を算出し、各ボイラ20(ローカル制御部22)に台数制御信号を送信する。この台数制御装置3は、図1に示すように、記憶部5と、制御部4と、を備える。
記憶部5は、台数制御装置3(制御部4)の制御により各ボイラ20に対して行われた指示の内容や、各ボイラ20から受信した燃焼状態等の情報、ボイラ群2に設定された後述の増加基準蒸気量V1及び減少基準蒸気量V2に関する情報、複数のボイラ20の燃焼パターンの設定条件等の情報、複数のボイラ20の優先順位の設定の情報、優先順位の変更(ローテーション)に関する設定の情報等を記憶する。
制御部4は、信号線16を介して各ボイラ20に各種の指示を行ったり、各ボイラ20から各種のデータを受信したりして、5台のボイラ20の燃焼状態や優先順位を制御する。各ボイラ20は、台数制御装置3から燃焼状態の変更指示の信号を受けると、その指示に従って当該ボイラ20を制御する。
ここで、本発明の第1実施形態に係るボイラシステム1による複数のボイラ20の燃焼状態の制御の詳細について説明する。
第1実施形態では、ボイラシステム1は、燃焼量が増加していく状態において、燃焼しているボイラ20の増加余力蒸気量C1の合計(後述の合計増加余力蒸気量D1)が、所定の蒸気量(後述の増加基準蒸気量V1)を確保しつつ、この合計増加余力蒸気量D1が過剰とならないように、ボイラ群2の燃焼状態を制御する。また、ボイラシステム1は、燃焼量が減少していく状態において、燃焼しているボイラ20の減少余力蒸気量2の合計(後述の合計減少余力蒸気量D2)が、所定の蒸気量(後述の減少基準蒸気量V2)を超えないように、ボイラ群2の燃焼状態を制御する。
より詳細には、台数制御装置3には、ボイラ群2には、増加基準蒸気量V1及び減少基準蒸気量V2が設定されている。
増加基準蒸気量V1とは、ボイラシステム1において、燃焼させるボイラ20の台数を増加させる基準となる蒸気量を表す。
減少基準蒸気量V2とは、ボイラシステム1において、燃焼させるボイラ20の台数を減少させる基準となる蒸気量を表す。
そして、第1実施形態では、制御部4は、図1に示すように、余力算出部41と、ボイラ台数制御部42と、を備える。
余力算出部41は、燃焼しているボイラ20それぞれの増加余力蒸気量C1を算出すると共に、合計増加余力蒸気量D1を算出する。増加余力蒸気量C1とは、燃焼しているボイラ20における出力蒸気量と最大蒸気量との差を表す。合計増加余力蒸気量D1とは、ボイラ群2において燃焼しているボイラ20の増加余力蒸気量C1の和を表す。
ここで、増加余力蒸気量C1は、燃焼しているボイラ20が燃焼量を増加させることで、急激な負荷変動に対応して短時間に蒸気量を増加させられる余力の蒸気量であり、合計増加余力蒸気量D1は、ボイラ群2として、急激な負荷変動に対応可能な蒸気量の大きさを示す。
また、余力算出部41は、燃焼しているボイラ20それぞれの減少余力蒸気量D2を算出すると共に、合計減少余力蒸気量D2を算出する。減少余力蒸気量C2とは、燃焼しているボイラ20における出力蒸気量と最小蒸気量との差を表す。合計減少余力蒸気量D2とは、ボイラ群2において燃焼しているボイラ20減少余力蒸気量C2の和を表す。
ボイラ台数制御部42は、余力算出部41により算出された合計増加余力蒸気量D1が増加基準蒸気量V1を下回った場合に、燃焼させるボイラ20の台数を増加させる。
また、ボイラ台数制御部42は、燃焼させるボイラ20の台数を増加させる場合、新たに燃焼させたボイラ20を最小蒸気量Vminで燃焼させる。
また、ボイラ台数制御部42は、余力算出部41により算出された合計減少余力蒸気量D2が減少基準蒸気量V2を下回った場合に、燃焼させるボイラ20の台数を減少させる。また、ボイラ台数制御部42は、燃焼させるボイラ20の台数を減少させる場合、燃焼を継続するボイラ20を同じ蒸気量で燃焼させる。
次に、本発明のボイラシステム1の動作の具体例について説明する。図3〜図15は、それぞれ、第1実施形態に係るボイラ群2の燃焼状態を模式的に示す図である。
第1実施形態では、図3に示すように、ボイラシステム1は、最大蒸気量が7000kg/hであり、最小蒸気量Vminが1400kg/h(最小負荷率Rmin=20%)の5台のボイラ20からなるボイラ群2を有し、ボイラ群2の増加基準蒸気量V1は、4200kg/hに設定されている。また、5台のボイラ20の減少基準蒸気量V2は、2000kg/hに設定されている。また、ボイラ20の1号機〜5号機のそれぞれには、「1」〜「5」の優先順位が割り当てられている。
まず、燃焼量が増加していく状態のボイラシステム1の動作につき図4〜図9を参照しながら説明する。
まず、必要とされる蒸気量が2800kg/hまでの状態では、図4に示すように、制御部4は、優先順位が最も高い1号機ボイラ20の燃焼量を増加させていく。この状態では、燃焼しているボイラ20は、1号機一台のみであるため、余力算出部41により算出される増加余力蒸気量C1及び合計増加余力蒸気量D1は、いずれも4200kg/h以上となっている。
次いで、必要とされる蒸気量が2800kg/hを超え、例えば、3000kg/hになった場合に、1号機ボイラ20の蒸気量が2800kg/を超えると、余力算出部41により算出される合計増加余力蒸気量D1は、増加基準蒸気量である4200kg/hを下回る。すると、ボイラ台数制御部42は、燃焼させるボイラ20の台数を増加させる。ここでは、図5に示すように、ボイラ台数制御部42は、1号機ボイラ20の次に優先順位の高い2号機ボイラ20を燃焼させる。この場合、ボイラ台数制御部42は、2号機ボイラ20を最小蒸気量Vminである1400kg/hで燃焼させ、1号機ボイラ20の蒸気量を1600kg/hに減少させる。この状態では、1号機ボイラ20の増加余力蒸気量C1は、5400kg/h、2号機ボイラ20の増加余力蒸気量C1は、5600kg/hとなり、合計増加余力蒸気量D1は、増加基準蒸気量V1を上回る11000kg/hとなる。
この状態から、必要とされる蒸気量が9800kg/hになるまでの状態では、図6に示すように、余力算出部41により算出される合計増加余力蒸気量D1(1号機ボイラ20の増加余力蒸気量C1と2号機ボイラ20の増加余力蒸気量C1との和)は、増加基準蒸気量V1である4200kg/h以上となっている。そのため、制御部4は、燃焼している1号機ボイラ20及び2号機ボイラ20の蒸気量を増加させて必要とされる蒸気量の増加に対応する。
次いで、必要とされる蒸気量が9800kg/hを超え、例えば、10000kg/hになった場合に、2台のボイラ20の蒸気量の合計が9800kg/を超えると、余力算出部41により算出される合計増加余力蒸気量D1は、増加基準蒸気量V1である4200kg/hを下回る。すると、ボイラ台数制御部42は、燃焼させるボイラ20の台数を増加させる。ここでは、図7に示すように、ボイラ台数制御部42は、2号機ボイラ20の次に優先順位の高い3号機ボイラ20を燃焼させる。この場合、ボイラ台数制御部42は、3号機ボイラ20を最小蒸気量Vminである1400kg/hで燃焼させ、1号機ボイラ20及び2号機ボイラ20の蒸気量を4200kg/hに減少させる。この状態では、1号機ボイラ20及び2号機ボイラ20の増加余力蒸気量C1は、2800kg/h、3号機ボイラ20の増加余力蒸気量C1は、5600kg/hとなり、合計増加余力蒸気量D1は、増加基準蒸気量V1を上回る11200kg/hとなる。
この状態から、必要とされる蒸気量が16800kg/hになるまでの状態では、図8に示すように、余力算出部41により算出される合計増加余力蒸気量D1(1号機ボイラ20〜3号機ボイラ20の増加余力蒸気量C1の和)は、増加基準蒸気量V1である4200kg/h以上となっている。そのため、制御部4は、燃焼している1号機ボイラ20〜3号機ボイラ20の蒸気量を増加させて必要とされる蒸気量の増加に対応する。
次いで、必要とされる蒸気量が16800kg/hを超え、例えば、17000kg/hになった場合に、3台のボイラ20の蒸気量の合計が16800kg/を超えると、余力算出部41により算出される合計増加余力蒸気量D1は、増加基準蒸気量V1である4200kg/hを下回る。すると、ボイラ台数制御部42は、燃焼させるボイラ20の台数を増加させる。ここでは、図9に示すように、ボイラ台数制御部42は、3号機ボイラ20の次に優先順位の高い4号機ボイラ20を燃焼させる。この場合、ボイラ台数制御部42は、4号機ボイラ20を最小蒸気量Vminである1400kg/hで燃焼させ、1号機ボイラ20〜3号機ボイラ20の蒸気量を5200kg/hに減少させる。
このように、第1実施形態では、ボイラシステム1は、燃焼量が増加していく状態においては、燃焼しているボイラ20の合計増加余力蒸気量D1が増加基準蒸気量V1を確保しつつ、かつ、合計増加余力蒸気量D1が過剰とならないように、ボイラ群2の燃焼状態を制御する。
次に、燃焼量が減少していく状態のボイラシステム1の動作につき図10〜図15を参照しながら説明する。
まず、1号機ボイラ20〜5号機ボイラ20の5台のボイラ20が均等な負荷で燃焼している状態では、図10に示すように、5台すべてのボイラ20の蒸気量が1800kg/hになるまで、つまり、必要とされる蒸気量が9000kg/hになるまでは、制御部4は、5台のボイラ20の蒸気量を減少させて必要とされる蒸気量の減少に対応する。この状態では、余力算出部41により算出される5台のボイラ20の減少余力蒸気量C2は、400kg/h以上であり、合計減少余力蒸気量D2は、2000kg/h以上となっている。
次いで、必要とされる蒸気量が9000kg/hを下回り、例えば、8800kg/hになると、余力算出部41により算出される合計減少余力蒸気量D2は1800kg/hとなり、減少基準蒸気量V2である2000kg/hを下回る。すると、ボイラ台数制御部42は、燃焼させるボイラ20の台数を減少させる。ここでは、図11に示すように、ボイラ台数制御部42は、最も優先順位の低い5号機ボイラ20の燃焼を停止させる。この場合、ボイラ台数制御部42は、1号機ボイラ20〜4号機ボイラ20の蒸気量を2200kg/hに増加させて、これら4台のボイラ20を同じ蒸気量で燃焼させる。この状態では、1号機ボイラ20〜4号機ボイラ20の減少余力蒸気量C2は、それぞれ、800kg/hとなり、合計減少余力蒸気量D2は、減少基準蒸気量V2を上回る3200kg/hとなる。
この状態から、図12に示すように、必要とされる蒸気量が7600kg/hになるまでは、燃焼している4台のボイラ20の減少余力蒸気量C2は、500kg/h以上であり、合計減少余力蒸気量D2は、2000kg/h以上となっている。そのため、制御部4は、4台のボイラ20の蒸気量を減少させて必要とされる蒸気量の減少に対応する。
そして、必要とされる蒸気量が7600kg/hを下回り、例えば、7500kg/hになると、合計減少余力蒸気量D2は1900kg/hとなり、減少基準蒸気量V2である2000kg/hを下回る。すると、ボイラ台数制御部42は、燃焼させるボイラ20の台数を減少させる。ここでは、図13に示すように、ボイラ台数制御部42は、最も優先順位の低い4号機ボイラ20の燃焼を停止させる。この場合、ボイラ台数制御部42は、1号機ボイラ20〜3号機ボイラ20の蒸気量を2500kg/hに増加させて、これら3台のボイラ20を同じ蒸気量で燃焼させる。この状態では、1号機ボイラ20〜3号機ボイラ20の減少余力蒸気量C2は、それぞれ、1100kg/hとなり、合計減少余力蒸気量D2は、減少基準蒸気量V2を上回る3300kg/hとなる。
この状態から、図14に示すように、必要とされる蒸気量が6200kg/hになるまでは、燃焼している3台のボイラ20の減少余力蒸気量C2は、667kg/h以上であり、合計減少余力蒸気量D2は、2000kg/h以上となっている。そのため、制御部4は、3台のボイラ20の蒸気量を減少させて必要とされる蒸気量の減少に対応する。
そして、必要とされる蒸気量が6200kg/hを下回り、例えば、6000kg/hになると、合計減少余力蒸気量D2は1800kg/hとなり、減少基準蒸気量V2である2000kg/hを下回る。すると、ボイラ台数制御部42は、燃焼させるボイラ20の台数を減少させる。ここでは、図15に示すように、ボイラ台数制御部42は、最も優先順位の低い3号機ボイラ20の燃焼を停止させる。この場合、ボイラ台数制御部42は、1号機ボイラ20及び2号機ボイラ20の蒸気量を3000kg/hに増加させて、これら2台のボイラ20を同じ蒸気量で燃焼させる。この状態では、1号機ボイラ20及び2号機ボイラ20の減少余力蒸気量C2は、それぞれ、1600kg/hとなり、合計減少余力蒸気量D2は、減少基準蒸気量V2を上回る3200kg/hとなる。
このように、ボイラシステム1は、燃焼量が減少していく状態においても、燃焼状態が増加していく状態と同じように、減少基準蒸気量V2を確保した状態で、ボイラ群2の燃焼状態を制御する。
次に、第1実施形態のボイラシステム1によるボイラ群2の燃焼状態の制御の流れにつき、図16及び図17を参照しながら説明する。図16及び図17は、ボイラシステム1の動作を示すフローチャートである。
まず、燃焼量が増加していく状態のボイラシステム1の動作につき、図16を参照しながら説明する。
この場合、ステップST1において、余力算出部41は、燃焼しているボイラ20の増加余力蒸気量C1を算出すると共に、ボイラ群2の合計増加余力蒸気量D1を算出し、処理はステップST2に進む。
ステップST2において、制御部4は、合計増加余力蒸気量D1が増加基準蒸気量V1を下回っているかを判定する。制御部4により、合計増加余力蒸気量D1が増加基準蒸気量V1を下回っていると判定された場合、処理は、ステップST3に進む。制御部4により、合計増加余力蒸気量D1が増加基準蒸気量V1を下回っていないと判定された場合、処理は、ステップST1に戻る。
ステップST3において、ボイラ台数制御部42は、燃焼させるボイラ20の台数を一台増加させて、処理は、ステップST1に戻る。
次に、燃焼量が減少していく状態のボイラシステム1の動作につき、図17を参照しながら説明する。
この場合、ステップST11において、余力算出部41は、燃焼しているボイラ20の減少余力蒸気量C2を算出すると共に、ボイラ群2の合計減少余力蒸気量D2を算出し、処理はステップST12に進む。
ステップST12において、制御部4は、合計減少余力蒸気量D2が減少基準蒸気量V2を下回っているかを判定する。制御部4により、合計減少余力蒸気量D2が減少基準蒸気量V2を下回っていると判定された場合、処理は、ステップST13に進む。制御部4により、合計減少余力蒸気量D2が減少基準蒸気量V2を下回っていないと判定された場合、処理は、ステップST11に戻る。
ステップST13において、ボイラ台数制御部42は、燃焼させるボイラ20の台数を一台減少させて、処理は、ステップST11に戻る。
以上説明した、第1実施形態のボイラシステム1によれば、以下のような効果を奏する。
(1)ボイラ群2に増加基準蒸気量V1を設定し、制御部4を、増加余力蒸気量C1及び合計増加余力蒸気量D1を算出する余力算出部41と、合計増加余力蒸気量D1が増加基準蒸気量V1を下回った場合に燃焼させるボイラ20の台数を増加させるボイラ台数制御部42と、を含んで構成した。これにより、合計増加余力蒸気量D1が増加基準蒸気量V1を下回った場合に、燃焼させるボイラ20の台数を増加させるので、燃焼させるボイラ20の台数が増加した場合であっても、ボイラシステム1全体としての蒸気量の余力(合計増加余力蒸気量D1)が過剰にならない。よって、ボイラシステム1を、燃焼させるボイラ20の台数を必要以上に増加させることなく、適正な蒸気量の余力を確保した状態で運転させられる。
(2)ボイラ群2に減少基準蒸気量V2を設定した。そして、余力算出部41に、減少余力蒸気量C2及び合計減少余力蒸気量D2を算出させ、ボイラ台数制御部42に、合計減少余力蒸気量D2が減少基準蒸気量V2を下回った場合に燃焼させるボイラ20の台数を減少させた。これにより、燃焼量が減少していく状態においても、減少基準蒸気量V2を確保した状態で、ボイラ群2の燃焼状態を制御できる。
(3)複数のボイラ20に最小蒸気量Vminを設定し、ボイラ台数制御部42に、燃焼させるボイラ20の台数を増加させる場合、新たに燃焼させるボイラ20を最小蒸気量Vminで燃焼させた。これにより、燃焼させるボイラ20の台数を増加させた場合に、既に燃焼しているボイラ20の負荷率が減少する量を少なくできる。よって、燃焼させるボイラ20の台数を増加させた場合におけるボイラ20の負荷率の急激な変動を防げるので、ボイラ群2の燃焼状態の安定性を向上でき、ボイラ群2により出力される蒸気の圧力変動が生じることを抑制できる。
(4)ボイラ台数制御部42に、燃焼させるボイラの台数を減少させる場合、燃焼を継続するボイラを同じ蒸気量で燃焼させた。これにより、燃焼させるボイラ20の台数を減少させた場合に、燃焼を継続するボイラ20の負荷率が増加する量を少なくできる。よって、燃焼させるボイラ20の台数を減少させた場合におけるボイラ20の負荷率の急激な変動を防げる。
次に、本発明の第2実施形態に係るボイラシステム1Aについて、図18〜図31を参照しながら説明する。
第2実施形態のボイラシステム1Aは、複数のボイラ20に、ボイラ効率に応じて区分された複数の運転ゾーンが設定されており、制御部4が判定部43を更に含む点で、第1実施形態と相違する。そして、第2実施形態のボイラシステム1Aは、第1実施形態のボイラシステム1によるボイラ群2の燃焼状態の制御に加え、設定された運転ゾーンに基づく燃焼状態の制御を行う。
尚、第2実施形態以降の説明にあたって、同一構成要件については同一符号を付し、その説明を省略もしくは簡略化する。
第2実施形態では、図18に示すように、複数のボイラ20には、それぞれ、第1エコ運転ゾーンZ1と、第2エコ運転ゾーンZ2と、通常運転ゾーンZ3と、が設定されている。
第1エコ運転ゾーンZ1は、ボイラ効率(ボイラ20の熱効率)が第1閾値(例えば、98%)よりも高くなる負荷率の範囲であり、ボイラ20を燃焼させる上で、最も好ましい負荷率の範囲である。
第2エコ運転ゾーンZ2は、ボイラ効率が第1閾値と、この第1閾値よりも低い第2閾値(例えば、97%)との間となる負荷率の範囲である。この第2エコ運転ゾーンZ2は、図2に示すように、第1エコ運転ゾーンZ1よりも負荷率の高い範囲に位置する上側第2エコ運転ゾーンZ21と、第1エコ運転ゾーンZ1よりも負荷率の低い範囲に位置する下側第2エコ運転ゾーンZ22と、を備える。
通常運転ゾーンZ3は、ボイラ効率が第2閾値よりも低くなる負荷率の範囲である。この通常運転ゾーンZ3は、図2に示すように、上側第2エコ運転ゾーンZ21よりも負荷率の高い範囲に位置する上側通常運転ゾーンZ31と、下側第2エコ運転ゾーンZ22よりも負荷率の低い範囲に位置する下側通常運転ゾーンZ32と、を備える。
第2実施形態では、図19に示すように、制御部4は、余力算出部41、ボイラ台数制御部42に加え、判定部43を備える。
判定部43は、複数のボイラ20の負荷率が、所定の運転ゾーンに位置しているか、及びボイラ20の負荷率が所定の運転ゾーンに位置している状態が所定の時間継続しているか等を判定する。
そして、第2実施形態では、ボイラ台数制御部42は、第1実施形態の制御とは独立して、判定部43による判定結果に基いて、燃焼させるボイラ20の台数を増加又は減少させる。
まず、燃焼させるボイラ20の台数を増加させる場合における制御部4の動作につき、図20〜図23を参照しながら説明する。
この場合、判定部43は、ボイラ20の負荷率が上側通常運転ゾーンZ31に位置する状態が第1の時間(例えば、5分〜20分)T1継続した場合に、燃焼させるボイラ20の台数を一台増加させると既に燃焼しているボイラ20の負荷率が下側通常運転ゾーンZ32に位置することになるか否かを判定する。
具体的には、例えば、図20に示すように、1号機及び2号機の2台のボイラ20が上側通常運転ゾーンZ31の範囲で燃焼している状態が第1の時間T1継続した場合、判定部43は、ボイラシステム1の出力を維持した状態で1号機〜3号機の3台のボイラ20を同じ負荷率で燃焼させると、3台のボイラ20の負荷率が下側通常運転ゾーンZ32に位置することになるか否かを判定する。
ボイラ台数制御部42は、判定部43により既に燃焼しているボイラ20の負荷率が下側通常運転ゾーンZ32に位置しないと判定された場合に、燃焼させるボイラ20の台数を一台増加させる。
具体的には、図21に示すように、1号機〜3号機の3台のボイラ20を同じ負荷率で燃焼させた場合に、3台のボイラ20の負荷率が、下側第2エコ運転ゾーンZ22、第1エコ運転ゾーンZ1、上側第2エコ運転ゾーンZ21又は上側通常運転ゾーンZ31に位置することになる場合(ここでは、第1エコ運転ゾーンZ1に位置することになる)、ボイラ台数制御部42は、3号機ボイラ20を燃焼させると共に、1号機及び2号機のボイラ20の負荷率をそれぞれ減少させて3台のボイラ20を同じ負荷率で燃焼させる。
また、判定部43は、ボイラ20の負荷率が上側通常運転ゾーンZ31又は上側第2エコ運転ゾーンZ21に位置する状態が第1の時間T1よりも長い第2の時間T2(例えば、10分〜20分)継続した場合に、燃焼させるボイラの台数を一台増加させると既に燃焼しているボイラ20の負荷率が下側通常運転ゾーンZ32又は下側第2エコ運転ゾーンZ22に位置することになるか否かを判定する。
具体的には、例えば、図22に示すように、1号機及び2号機の2台のボイラ20が上側第2エコ運転ゾーンZ21の範囲で燃焼している状態が第2の時間T2継続した場合、判定部43は、ボイラシステム1の出力を維持した状態で1号機〜3号機の3台のボイラ20を同じ負荷率で燃焼させると、3台のボイラ20の負荷率が下側通常運転ゾーンZ32又は下側第2エコ運転ゾーンZ22に位置することになるか否かを判定する。
この場合、ボイラ台数制御部42は、判定部43により既に燃焼しているボイラ20の負荷率が下側通常運転ゾーンZ32又は下側第2エコ運転ゾーンZ22に位置しないと判定された場合に、燃焼させるボイラ20の台数を一台増加させる。
具体的には、図23に示すように、1号機〜3号機の3台のボイラ20を同じ負荷率で燃焼させた場合に、3台のボイラ20の負荷率が、第1エコ運転ゾーンZ1又は上側第2エコ運転ゾーンZ21に位置することになる場合(ここでは、第1エコ運転ゾーンZ1に位置することになる)、ボイラ台数制御部42は、3号機ボイラ20を燃焼させると共に、1号機及び2号機のボイラ20の負荷率をそれぞれ減少させて3台のボイラ20を同じ負荷率で燃焼させる。
尚、「ボイラ20の負荷率が上側通常運転ゾーンZ31又は上側第2エコ運転ゾーンZ21に位置する状態」とは、負荷率が上側第2エコ運転ゾーンZ21に位置し続ける状態及び負荷率が上側第2エコ運転ゾーンZ21と上側通常運転ゾーンZ31との間を上下している状態を含む概念である。ここで、負荷率が上側通常運転ゾーンZ31に位置し続ける状態の場合には、第2の時間T2よりも短い第1の時間T1が経過した場合に、判定部43による判定が行われる。
次に、燃焼させるボイラ20の台数を減少させる場合における制御部4の動作につき、図24〜図27を参照しながら説明する。
この場合、判定部43は、ボイラ20の負荷率が下側通常運転ゾーンZ32に位置する状態で第3の時間T3(例えば、5分〜20分)継続した場合に、燃焼させるボイラ20の台数を一台減少させると燃焼を継続するボイラ20の負荷率が上側通常運転ゾーンZ31に位置することになるか否かを判定する。
具体的には、例えば、図24に示すように、1号機ボイラ20〜3号機ボイラ20の3台のボイラ20が下側通常運転ゾーンZ32の範囲で燃焼している状態が第3の時間T3継続した場合、判定部43は、燃焼を継続するボイラ20(優先順位の高い1号機及び2号機のボイラ20)の負荷率をそれぞれ、優先順位の低い3号機ボイラ20の運転負荷率S3の1/2ずつ増加させた場合に、これら2台のボイラ20の負荷率が上側通常運転ゾーンZ31に位置することになるか否かを判定する。
この場合、ボイラ台数制御部42は、判定部43により燃焼を継続するボイラ20の負荷率が上側通常運転ゾーンZ31に位置しないと判定された場合に、燃焼させるボイラ20の台数を一台減少させる。
具体的には、図25に示すように、3号機ボイラ20の燃焼を停止させ、1号機及び2号機のボイラ20の負荷率をそれぞれ、3号機ボイラ20の運転負荷率S3の1/2ずつ増加させた場合に、1号機及び2号機の2台のボイラ20が、上側第2エコ運転ゾーンZ21、第1エコ運転ゾーンZ1、下側第2エコ運転ゾーンZ22又は下側通常運転ゾーンZ32に位置することになる場合(ここでは、下側第2エコ運転ゾーンZ22に位置することになる)、ボイラ台数制御部42は、3号機ボイラ20の燃焼を停止させ、1号機及び2号機のボイラ20の負荷率をそれぞれ、3号機ボイラ20の運転負荷率S3の1/2ずつ増加させる。
また、判定部は、ボイラ20の負荷率が下側通常運転ゾーンZ32又は下側第2エコ運転ゾーンZ22に位置する状態が第3の時間T3よりも長い第4の時間T4(例えば、10分〜20分)継続した場合に、燃焼させるボイラ20の台数を一台減少させると燃焼を継続するボイラ20の負荷率が上側通常運転ゾーンZ31又は上側第2エコ運転ゾーンZ21に位置することになるか否かを判定する。
具体的には、例えば、図26に示すように、1号機ボイラ20〜3号機ボイラ20の3台のボイラ20が下側第2エコ運転ゾーンZ22の範囲で燃焼している状態が第4の時間T4継続した場合、判定部43は、燃焼を継続するボイラ20(優先順位の高い1号機及び2号機のボイラ20)の負荷率をそれぞれ、優先順位の低い3号機ボイラ20の運転負荷率S4の1/2ずつ増加させた場合に、これら2台のボイラ20の負荷率が上側通常運転ゾーンZ31又は上側第2エコ運転ゾーンZ21に位置することになるか否かを判定する。
この場合、ボイラ台数制御部42は、判定部43により燃焼を継続するボイラ20の負荷率が上側通常運転ゾーンZ31又は上側第2エコ運転ゾーンZ21に位置しないと判定された場合に、燃焼させるボイラ20の台数を一台減少させる。
具体的には、図27に示すように、3号機ボイラ20の燃焼を停止させ、1号機及び2号機のボイラ20の負荷率をそれぞれ、3号機ボイラ20の運転負荷率S4の1/2ずつ増加させた場合に、1号機及び2号機の2台のボイラ20が、第1エコ運転ゾーンZ1、下側第2エコ運転ゾーンZ22、又は下側通常運転ゾーンZ32に位置することになる場合(ここでは、第1エコ運転ゾーンZ1に位置することになる)、ボイラ台数制御部42は、3号機ボイラ20の燃焼を停止させ、1号機及び2号機のボイラ20の負荷率をそれぞれ、3号機ボイラ20の運転負荷率S4の1/2ずつ増加させる。
尚、「ボイラ20の負荷率が下側通常運転ゾーンZ32又は下側第2エコ運転ゾーンZ22に位置する状態」とは、負荷率が下側第2エコ運転ゾーンZ22に位置し続ける状態及び負荷率が下側第2エコ運転ゾーンZ22と下側通常運転ゾーンZ32との間を上下している状態を含む概念である。ここで、負荷率が下側通常運転ゾーンZ32に位置し続ける状態の場合には、第4の時間T4よりも短い第3の時間T3が経過した場合に、判定部43による判定が行われる。
次に、第2実施形態のボイラシステム1Aの動作の具体例につき、図28〜図31を参照しながら説明する。図28〜図31は、ボイラシステム1の動作を示すフローチャートである。
まず、ボイラ20の負荷率が上側通常運転ゾーンZ31に位置している場合におけるボイラシステム1Aの動作について、図28を参照しながら説明する。
この場合、ステップST21において、判定部43は、ボイラ20の負荷率が上側通常運転ゾーンZ31に位置している時間が第1の時間T1継続したかを判定する。判定部43により、上側通常運転ゾーンZ31に位置している時間が第1の時間T1継続したと判定された場合、処理はステップST22に進む。判定部43により、上側通常運転ゾーンZ31に位置している時間が第1の時間T1継続していないと判定された場合、処理はステップST21に戻る。
ステップST22において、判定部43は、燃焼させるボイラ20の台数を一台増加させると、既に燃焼しているボイラ20の負荷率が下側通常運転ゾーンZ32に位置することになるか否かを判定する。具体的には、判定部43は、新たに燃焼を開始させるボイラ20を含む、燃焼させるすべてのボイラ20を同じ負荷率で燃焼させた場合に、ボイラ20の負荷率が下側通常運転ゾーンZ32に位置することになるか否かを判定する。判定部43により、ボイラ20の負荷率が下側通常運転ゾーンZ32に位置することにはならないと判定された場合、処理はステップST23に進む。判定部43により、ボイラ20の負荷率が下側通常運転ゾーンZ32に位置することになると判定された場合、処理はステップST21に戻る。
ステップST23において、ボイラ台数制御部42は、燃焼させるボイラ20の台数を一台増加させて、処理を終了する。具体的には、ボイラ台数制御部42は、新たに燃焼を開始させるボイラ20を所定の負荷率で燃焼させると共に、既に燃焼しているボイラ20の負荷率を、前記所定の負荷率に相当する分減少させて、すべてのボイラ20を同じ負荷率で燃焼させる。また、ステップST21において判定部43による判定のためにカウントされていた時間をリセットする。
尚、以上の処理により、燃焼させるボイラ20の台数を一台増加させた後、既に燃焼しているボイラ20が依然として上側通常運転ゾーンZ31に位置している場合には、再度、ステップST21からの処理により、燃焼させるボイラ20の台数を更に増加させるかが判定される。
次に、ボイラ20の負荷率が上側通常運転ゾーンZ31又は上側第2エコ運転ゾーンZ21に位置している場合におけるボイラシステム1Aの動作について、図29を参照しながら説明する。
この場合、ステップST31において、判定部43は、ボイラ20の負荷率が上側通常運転ゾーンZ31又は上側第2エコ運転ゾーンZ21に位置している時間が第2の時間T2継続したかを判定する。判定部43により、上側通常運転ゾーンZ31又は上側第2エコ運転ゾーンZ21に位置している時間が第2の時間T2継続したと判定された場合、処理はステップST32に進む。判定部43により、上側通常運転ゾーンZ31又は上側第2エコ運転ゾーンZ21に位置している時間が第2の時間T2継続していないと判定された場合、処理はステップST31に戻る。
ステップST32において、判定部43は、燃焼させるボイラ20の台数を一台増加させると、既に燃焼しているボイラ20の負荷率が下側通常運転ゾーンZ32又は下側第2エコ運転ゾーンZ22に位置することになるか否かを判定する。具体的には、判定部43は、新たに燃焼を開始させるボイラ20を含む、燃焼させるすべてのボイラ20を同じ負荷率で燃焼させた場合に、ボイラ20の負荷率が下側通常運転ゾーンZ32又は下側第2エコ運転ゾーンZ22に位置することになるか否かを判定する。判定部43により、ボイラ20の負荷率が下側通常運転ゾーンZ32又は下側第2エコ運転ゾーンZ22に位置することにはならないと判定された場合、処理はステップST33に進む。判定部43により、ボイラ20の負荷率が下側通常運転ゾーンZ32又は下側第2エコ運転ゾーンZ22に位置することになると判定された場合、処理はステップST31に戻る。
ステップST33において、ボイラ台数制御部42は、燃焼させるボイラ20の台数を一台増加させて、処理を終了する。具体的には、ボイラ台数制御部42は、新たに燃焼を開始させるボイラ20を所定の負荷率で燃焼させると共に、既に燃焼しているボイラ20の負荷率を、前記所定の負荷率に相当する分減少させて、すべてのボイラ20を同じ負荷率で燃焼させる。また、ステップST31において判定部43による判定のためにカウントされていた時間をリセットする。
尚、以上の処理により、燃焼させるボイラ20の台数を一台増加させた後、既に燃焼しているボイラ20が依然として上側通常運転ゾーンZ31又は上側第2エコ運転ゾーンZ21に位置している場合には、再度、ステップST31からの処理により、燃焼させるボイラ20の台数を更に増加させるかが判定される。
次に、ボイラ20の負荷率が下側通常運転ゾーンZ32に位置している場合におけるボイラシステム1Aの動作について、図30を参照しながら説明する。
この場合、ステップST41において、判定部43は、ボイラ20の負荷率が下側通常運転ゾーンZ32に位置している時間が第3の時間T3継続したかを判定する。判定部43により、下側通常運転ゾーンZ32に位置している時間が第3の時間T3継続したと判定された場合、処理はステップST42に進む。判定部43により、下側通常運転ゾーンZ32に位置している時間が第3の時間T3継続していないと判定された場合、処理はステップST41に戻る。
ステップST42において、判定部43は、燃焼させるボイラ20の台数を一台減少させると、燃焼を継続するボイラ20の負荷率が上側通常運転ゾーンZ31に位置することになるか否かを判定する。具体的には、判定部43は、燃焼を継続するボイラ20の負荷率を、燃焼を停止させるボイラ20の運転負荷率に相当する分増加させた場合に、燃焼を継続するボイラ20の負荷率が上側通常運転ゾーンZ31に位置することになるか否かを判定する。判定部43により、燃焼を継続するボイラ20の負荷率が上側通常運転ゾーンZ31に位置することにはならないと判定された場合、処理はステップST43に進む。判定部43により、燃焼を継続するボイラ20の負荷率が上側通常運転ゾーンZ31に位置することになると判定された場合、処理はステップST41に戻る。
ステップST43において、ボイラ台数制御部42は、燃焼させるボイラ20の台数を一台減少させて、処理を終了する。具体的には、ボイラ台数制御部42は、一台のボイラ20の燃焼を停止させ、燃焼を継続するボイラ20の負荷率を、燃焼を停止させるボイラ20の運転負荷率に相当する分増加させる。また、ステップST41において判定部43による判定のためにカウントされていた時間をリセットする。
尚、以上の処理により、燃焼させるボイラ20の台数を一台減少させた後、燃焼を継続するボイラ20が依然として下側通常運転ゾーンZ32に位置している場合には、再度、ステップST41からの処理により、燃焼させるボイラ20の台数を更に減少させるかが判定される。
次に、ボイラ20の負荷率が下側通常運転ゾーンZ32又は下側第2エコ運転ゾーンZ22に位置している場合におけるボイラシステム1Aの動作について、図31を参照しながら説明する。
この場合、ステップST51において、判定部43は、ボイラ20の負荷率が下側通常運転ゾーンZ32又は下側第2エコ運転ゾーンZ22に位置している時間が第4の時間T4継続したかを判定する。判定部43により、下側通常運転ゾーンZ32又は下側第2エコ運転ゾーンZ22に位置している時間が第4の時間T4継続したと判定された場合、処理はステップST52に進む。判定部43により、下側通常運転ゾーンZ32又は下側第2エコ運転ゾーンZ22に位置している時間が第4の時間T4継続していないと判定された場合、処理はステップST51に戻る。
ステップST52において、判定部43は、燃焼させるボイラ20の台数を一台減少させると、燃焼を継続するボイラ20の負荷率が上側通常運転ゾーンZ31又は上側第2エコ運転ゾーンZ21に位置することになるか否かを判定する。具体的には、判定部43は、燃焼を継続するボイラ20の負荷率を、燃焼を停止させるボイラ20の運転負荷率に相当する分増加させた場合に、燃焼を継続するボイラ20の負荷率が上側通常運転ゾーンZ31又は上側第2エコ運転ゾーンZ21に位置することになるか否かを判定する。判定部43により、燃焼を継続するボイラ20の負荷率が上側通常運転ゾーンZ31又は上側第2エコ運転ゾーンZ21に位置することにはならないと判定された場合、処理はステップST53に進む。判定部43により、燃焼を継続するボイラ20の負荷率が上側通常運転ゾーンZ31又は上側第2エコ運転ゾーンZ21に位置することになると判定された場合、処理はステップST51に戻る。
ステップST53において、ボイラ台数制御部42は、燃焼させるボイラ20の台数を一台減少させて、処理を終了する。具体的には、ボイラ台数制御部42は、一台のボイラ20の燃焼を停止させ、燃焼を継続するボイラ20の負荷率を、燃焼を停止させるボイラ20の運転負荷率に相当する分増加させる。また、ステップST51において判定部43による判定のためにカウントされていた時間をリセットする。
尚、以上の処理により、燃焼させるボイラ20の台数を一台減少させた後、燃焼を継続するボイラ20が依然として下側通常運転ゾーンZ32又は下側第2エコ運転ゾーンZ22に位置している場合には、再度、ステップST51からの処理により、燃焼させるボイラ20の台数を更に減少させるかが判定される。
以上説明した第2実施形態のボイラシステム1Aによれば、上述した(1)〜(4)の効果を奏する他、以下のような効果を奏する。
(5)第1実施形態のボイラシステム1によれば、燃焼させるボイラ20の台数が増加するに従って、ボイラ20は、高い負荷率での燃焼状態が許容されることとなる。一方、ボイラ20には、ボイラ効率(熱効率)に優れる負荷率の所定の範囲があり、この所定の範囲を上回る高い負荷率では、ボイラ効率は低下してしまう。
そこで、複数のボイラ20に、下側通常運転ゾーンZ32と、下側第2エコ運転ゾーンZ22と、第1エコ運転ゾーンZ1と、上側第2エコ運転ゾーンZ21と、上側通常運転ゾーンZ31と、を設定した。そして、制御部4を、ボイラ20の負荷率が上側通常運転ゾーンZ31に位置する状態が第1の時間T1継続した場合に、燃焼させるボイラ20の台数を一台増加させると既に燃焼しているボイラ20の負荷率が下側通常運転ゾーンZ32に位置することになるか否かを判定する判定部43を含んで構成し、ボイラ台数制御部42に、判定部43により既に燃焼しているボイラ20の負荷率が下側通常運転ゾーンZ32に位置しないと判定された場合に、燃焼させるボイラの台数を一台増加させた。これにより、合計増加余力蒸気量D1が増加基準蒸気量V1以上であっても、ボイラ20の燃焼台数を増やすことで、既に燃焼しているボイラ20をよりボイラ効率のよい状態で燃焼させられる場合に、燃焼させるボイラ20の台数を増加させられるので、ボイラシステム1Aを、よりよいボイラ効率で運転させられる。
(6)判定部43に、ボイラ20の負荷率が上側通常運転ゾーンZ31又は上側第2エコ運転ゾーンZ21に位置する状態が第2の時間T2継続した場合に、燃焼させるボイラ20の台数を一台増加させると既に燃焼しているボイラ20の負荷率が下側通常運転ゾーンZ32又は下側第2エコ運転ゾーンZ22に位置することになるか否かを判定させた。そして、ボイラ台数制御部42に、判定部43により既に燃焼しているボイラ20の負荷率が下側通常運転ゾーンZ32又は下側第2エコ運転ゾーンZ22に位置しないと判定された場合に、燃焼させるボイラ20の台数を一台増加させた。これにより、ボイラシステム1Aは、ボイラ20が主として上側第2エコ運転ゾーンZ21で燃焼している場合において、ボイラ20の燃焼台数を増やすことで、既に燃焼しているボイラ20が、ボイラ効率の向上しない下側通常運転ゾーンZ32又は下側第2エコ運転ゾーンZ22で燃焼することになってしまう場合には、燃焼させるボイラ20の台数を増やさない。よって、ボイラ20が上側第2エコ運転ゾーンZ21で燃焼している場合においても、ボイラ20の燃焼台数を増やすことで、既に燃焼しているボイラ20をよりボイラ効率のよい状態で燃焼させられる場合に、燃焼させるボイラ20の台数を増加させられるので、ボイラシステム1Aを、よりよいボイラ効率で運転させられる。
(7)判定部43に、ボイラ20の負荷率が下側通常運転ゾーンZ32に位置する状態が第3の時間T3継続した場合に、燃焼させるボイラ20の台数を一台減少させると燃焼を継続するボイラ20の負荷率が上側通常運転ゾーンZ31に位置することになるか否かを判定させ、ボイラ台数制御部42に、判定部43により燃焼を継続するボイラ20の負荷率が上側通常運転ゾーンZ31に位置しないと判定された場合に、燃焼させるボイラ20の台数を一台減少させた。これにより、燃焼しているボイラ20の合計減少余力蒸気量D2が減少基準蒸気量V2を上回っている場合であっても、ボイラ20の燃焼台数を減らすことで、燃焼を継続するボイラ20をよりボイラ効率のよい状態で燃焼させられる場合に、燃焼させるボイラ20の台数を減少させられるので、ボイラシステム1Aを、よりよいボイラ効率で運転させられる。
(8)判定部43に、ボイラ20の負荷率が下側通常運転ゾーンZ32又は下側第2エコ運転ゾーンZ22に位置する状態が第4の時間T4継続した場合に、燃焼させるボイラ20の台数を一台減少させると燃焼を継続するボイラ20の負荷率が上側通常運転ゾーンZ31又は上側第2エコ運転ゾーンZ21に位置することになるか否かを判定させた。そして、ボイラ台数制御部42に、判定部43により燃焼を継続するボイラ20の負荷率が上側通常運転ゾーンZ31又は上側第2エコ運転ゾーンZ21に位置しないと判定された場合に、燃焼させるボイラ20の台数を一台減少させた。これにより、ボイラシステム1Aは、ボイラ20が主として下側第2エコ運転ゾーンZ22で燃焼している場合において、ボイラ20の燃焼台数を減らすことで、燃焼を継続するボイラ20が、ボイラ効率の向上しない上側通常運転ゾーンZ31又は上側第2エコ運転ゾーンZ21で燃焼することになってしまう場合には、燃焼させるボイラ20の台数を減らさない。よって、ボイラ20が下側第2エコ運転ゾーンZ22で燃焼している場合においても、ボイラ20の燃焼台数を減らすことで、燃焼を継続するボイラ20をよりボイラ効率のよい状態で燃焼させられる場合に、燃焼させるボイラ20の台数を減少させられるので、ボイラシステム1Aを、よりよいボイラ効率で運転させられる。
次に、本発明の第3実施形態に係るボイラシステム1Bにつき、図32〜図41を参照しながら説明する。第3実施形態のボイラシステム1Bは、運転ゾーンの区分において第2実施形態と異なる。
具体的には、第3実施形態では、図32に示すように、複数のボイラ20には、第1エコ運転ゾーンZ1と、第2エコ運転ゾーンZ2と、通常運転ゾーンZ3と、が設定されている。そして、第2エコ運転ゾーンZ2は、上側第2エコ運転ゾーンZ21と、下側第2エコ運転ゾーンZ22と、を備え、通常運転ゾーンZ3は、上側第2エコ運転ゾーンZ21よりも負荷率の高い範囲に位置している。即ち、第3実施形態のボイラ20は、負荷率の最も低い範囲に位置する下側通常運転ゾーンを備えない点で、第2実施形態と異なる。
第3実施形態では、制御部4(ボイラ台数制御部42)は、ボイラ20の負荷率が通常運転ゾーンZ3に位置する状態が第1の時間T1継続した場合に、燃焼させるボイラ20の台数を一台増加させる。
具体的には、図33に示すように、1号機及び2号機の2台のボイラ20が通常運転ゾーンZ3の範囲で燃焼している状態が第1の時間T1継続した場合、ボイラ台数制御部42は、図34に示すように、3号機ボイラ20を燃焼させると共に、1号機及び2号機のボイラ20の負荷率をそれぞれ減少させて3台のボイラ20を同じ負荷率で燃焼させる。
また、制御部4(判定部43)は、ボイラ20の負荷率が通常運転ゾーンZ3又は上側第2エコ運転ゾーンZ21に位置する状態が第2の時間T2継続した場合に、燃焼させるボイラ20の台数を一台増加させると既に燃焼しているボイラ20の負荷率が下側第2エコ運転ゾーンZ22に位置することになるか否かを判定する。
具体的には、例えば、図35に示すように、1号機及び2号機の2台のボイラ20が上側第2エコ運転ゾーンZ21の範囲で燃焼している状態が第2の時間T2継続した場合、判定部43は、ボイラシステム1の出力を維持した状態で1号機〜3号機の3台のボイラ20を同じ負荷率で燃焼させると、3台のボイラ20の負荷率が下側第2エコ運転ゾーンZ22に位置することになるか否かを判定する。
この場合、ボイラ台数制御部42は、判定部43により既に燃焼しているボイラ20の負荷率が下側第2エコ運転ゾーンZ22に位置しないと判定された場合に、燃焼させるボイラ20の台数を一台増加させる。
具体的には、図36に示すように、1号機〜3号機の3台のボイラ20を同じ負荷率で燃焼させた場合に、3台のボイラ20の負荷率が、第1エコ運転ゾーンZ1又は上側第2エコ運転ゾーンZ21に位置することになる場合(ここでは、第1エコ運転ゾーンZ1に位置することになる)、ボイラ台数制御部42は、3号機ボイラ20を燃焼させると共に、1号機及び2号機のボイラ20の負荷率をそれぞれ減少させて3台のボイラ20を同じ負荷率で燃焼させる。
また、制御部4(判定部43)は、ボイラ20の負荷率が下側第2エコ運転ゾーンZ22に位置する状態が第3の時間T3継続した場合に、燃焼させるボイラ20の台数を一台減少させると燃焼を継続するボイラ20の負荷率が通常運転ゾーンZ3又は上側第2エコ運転ゾーンZ21に位置することになるか否かを判定する。
具体的には、例えば、図37に示すように、1号機ボイラ20〜3号機ボイラ20の3台のボイラ20が下側第2エコ運転ゾーンZ22の範囲で燃焼している状態が第4の時間T4継続した場合、判定部43は、燃焼を継続するボイラ20(優先順位の高い1号機及び2号機のボイラ20)の負荷率をそれぞれ、優先順位の低い3号機ボイラ20の運転負荷率S5の1/2ずつ増加させた場合に、これら2台のボイラ20の負荷率が通常運転ゾーンZ3又は上側第2エコ運転ゾーンZ21に位置することになるか否かを判定する。
この場合、ボイラ台数制御部42は、判定部43により燃焼を継続するボイラ20の負荷率が通常運転ゾーンZ3又は上側第2エコ運転ゾーンZ21に位置しないと判定された場合に、燃焼させるボイラ20の台数を一台減少させる。
具体的には、図38に示すように、3号機ボイラ20の燃焼を停止させ、1号機及び2号機のボイラ20の負荷率をそれぞれ、3号機ボイラ20の運転負荷率S4の1/2ずつ増加させた場合に、1号機及び2号機の2台のボイラ20が、第1エコ運転ゾーンZ1又は下側第2エコ運転ゾーンZ22に位置することになる場合(ここでは、第1エコ運転ゾーンZ1に位置することになる)、ボイラ台数制御部42は、3号機ボイラ20の燃焼を停止させ、1号機及び2号機のボイラ20の負荷率をそれぞれ、3号機ボイラ20の運転負荷率S5の1/2ずつ増加させる。
次に、第3実施形態のボイラシステム1Bの動作について、図39〜図41を参照しながら説明する。
まず、ボイラ20の負荷率が通常運転ゾーンZ3に位置している場合(図33及び図34参照)におけるボイラシステム1Bの動作について、図39を参照しながら説明する。
この場合、ステップST61において、判定部43は、ボイラ20の負荷率が通常運転ゾーンZ3に位置している時間が第1の時間T1継続したかを判定する。判定部43により、通常運転ゾーンZ3に位置している時間が第1の時間T1継続したと判定された場合、処理はステップST62に進む。判定部43により、通常運転ゾーンZ3に位置している時間が第1の時間T1継続していないと判定された場合、処理はステップST61に戻る。
ステップST62において、ボイラ台数制御部42は、燃焼させるボイラ20の台数を一台増加させて、処理を終了する。具体的には、ボイラ台数制御部42は、新たに燃焼を開始させるボイラ20を所定の負荷率で燃焼させると共に、既に燃焼しているボイラ20の負荷率を、前記所定の負荷率に相当する分減少させて、すべてのボイラ20を同じ負荷率で燃焼させる。また、ステップST61において判定部43による判定のためにカウントされていた時間をリセットする。
尚、以上の処理により、燃焼させるボイラ20の台数を一台増加させた後、既に燃焼しているボイラ20が依然として通常運転ゾーンZ3に位置している場合には、再度、ステップST61からの処理により、燃焼させるボイラ20の台数を更に増加させるかが判定される。
次に、ボイラ20の負荷率が通常運転ゾーンZ3又は上側第2エコ運転ゾーンZ21に位置している場合(図35及び図36参照)におけるボイラシステム1Bの動作について、図40を参照しながら説明する。
この場合、ステップST71において、判定部43は、ボイラ20の負荷率が通常運転ゾーンZ3又は上側第2エコ運転ゾーンZ21に位置している時間が第2の時間T2継続したかを判定する。判定部43により、通常運転ゾーンZ3又は上側第2エコ運転ゾーンZ21に位置している時間が第2の時間T2継続したと判定された場合、処理はステップST72に進む。判定部43により、通常運転ゾーンZ3又は上側第2エコ運転ゾーンZ21に位置している時間が第2の時間T2継続していないと判定された場合、処理はステップST71に戻る。
ステップST72において、判定部43は、燃焼させるボイラ20の台数を一台増加させると、既に燃焼しているボイラ20の負荷率が下側第2エコ運転ゾーンZ22に位置することになるか否かを判定する。具体的には、判定部43は、新たに燃焼を開始させるボイラ20を含む、燃焼させるすべてのボイラ20を同じ負荷率で燃焼させた場合に、ボイラ20の負荷率が下側第2エコ運転ゾーンZ22に位置することになるか否かを判定する。判定部43により、ボイラ20の負荷率が下側第2エコ運転ゾーンZ22に位置することにはならないと判定された場合、処理はステップST73に進む。判定部43により、ボイラ20の負荷率が下側第2エコ運転ゾーンZ22に位置することになると判定された場合、処理はステップST71に戻る。
ステップST73において、ボイラ台数制御部42は、燃焼させるボイラ20の台数を一台増加させて、処理を終了する。具体的には、ボイラ台数制御部42は、新たに燃焼を開始させるボイラ20を所定の負荷率で燃焼させると共に、既に燃焼しているボイラ20の負荷率を、前記所定の負荷率に相当する分減少させて、すべてのボイラ20を同じ負荷率で燃焼させる。また、ステップST71において判定部43による判定のためにカウントされていた時間をリセットする。
尚、以上の処理により、燃焼させるボイラ20の台数を一台増加させた後、既に燃焼しているボイラ20が依然として通常運転ゾーンZ3又は上側第2エコ運転ゾーンZ21に位置している場合には、再度、ステップST71からの処理により、燃焼させるボイラ20の台数を更に増加させるかが判定される。
次に、ボイラ20の負荷率が下側第2エコ運転ゾーンZ22に位置している場合(図37及び図38参照)におけるボイラシステム1Bの動作について、図41を参照しながら説明する。
この場合、ステップST81において、判定部43は、ボイラ20の負荷率が下側第2エコ運転ゾーンZ22に位置している時間が第4の時間T4継続したかを判定する。判定部43により、下側第2エコ運転ゾーンZ22に位置している時間が第4の時間T4継続したと判定された場合、処理はステップST82に進む。判定部43により、下側第2エコ運転ゾーンZ22に位置している時間が第4の時間T4継続していないと判定された場合、処理はステップST81に戻る。
ステップST82において、判定部43は、燃焼させるボイラ20の台数を一台減少させると、燃焼を継続するボイラ20の負荷率が通常運転ゾーンZ3又は上側第2エコ運転ゾーンZ21に位置することになるか否かを判定する。具体的には、判定部43は、燃焼を継続するボイラ20の負荷率を、燃焼を停止させるボイラ20の運転負荷率に相当する分増加させた場合に、燃焼を継続するボイラ20の負荷率が通常運転ゾーンZ3又は上側第2エコ運転ゾーンZ21に位置することになるか否かを判定する。判定部43により、燃焼を継続するボイラ20の負荷率が通常運転ゾーンZ3又は上側第2エコ運転ゾーンZ21に位置することにはならないと判定された場合、処理はステップST83に進む。判定部43により、燃焼を継続するボイラ20の負荷率が通常運転ゾーンZ3又は上側第2エコ運転ゾーンZ21に位置することになると判定された場合、処理はステップST81に戻る。
ステップST83において、ボイラ台数制御部42は、燃焼させるボイラ20の台数を一台減少させて、処理を終了する。具体的には、ボイラ台数制御部42は、一台のボイラ20の燃焼を停止させ、燃焼を継続するボイラ20の負荷率を、燃焼を停止させるボイラ20の運転負荷率に相当する分増加させる。また、ステップST81において判定部43による判定のためにカウントされていた時間をリセットする。
尚、以上の処理により、燃焼させるボイラ20の台数を一台減少させた後、燃焼を継続するボイラ20が依然として下側第2エコ運転ゾーンZ22に位置している場合には、再度、ステップST81からの処理により、燃焼させるボイラ20の台数を更に減少させるかが判定される。
次に、本発明の第4実施形態に係るボイラシステム1Cについて、図42〜図51を参照しながら説明する。
第4実施形態では、図42に示すように、複数のボイラ20には、第1エコ運転ゾーンZ1と、第2エコ運転ゾーンZ2と、通常運転ゾーンZ3と、が設定されている。そして、第2エコ運転ゾーンZ2は、上側第2エコ運転ゾーンZ21と、下側第2エコ運転ゾーンZ22と、を備え、通常運転ゾーンZ3は、下側第2エコ運転ゾーンZ22よりも負荷率の低い範囲に位置している。即ち、第3実施形態のボイラ20は、負荷率の最も高い範囲に位置する上側通常運転ゾーンを備えない点で、第2実施形態と異なる。
第4実施形態では、制御部4(ボイラ台数制御部42)は、ボイラ20の負荷率が通常運転ゾーンZ3に位置する状態が第3の時間T3継続した場合に、燃焼させるボイラ20の台数を一台減少させる。
具体的には、図43に示すように、1号機ボイラ20〜3号機ボイラ20の3台のボイラ20が通常運転ゾーンZ3の範囲で燃焼している状態が第3の時間T3継続した場合、ボイラ台数制御部42は、図44に示すように、3号機ボイラ20の燃焼を停止させ、1号機及び2号機のボイラ20の負荷率をそれぞれ、3号機ボイラ20の運転負荷率S6の1/2ずつ増加させる。
また、制御部4(判定部43)は、ボイラ20の負荷率が通常運転ゾーンZ3又は下側第2エコ運転ゾーンZ22に位置する状態が第3の時間T3よりも長い第4の時間T4継続した場合に、燃焼させるボイラ20の台数を一台減少させると燃焼を継続するボイラ20の負荷率が上側第2エコ運転ゾーンZ21に位置することになるか否かを判定する。
具体的には、例えば、図45に示すように、1号機ボイラ20〜3号機ボイラ20の3台のボイラ20が下側第2エコ運転ゾーンZ22の範囲で燃焼している状態が第4の時間T4継続した場合、判定部43は、燃焼を継続するボイラ20(優先順位の高い1号機及び2号機のボイラ20)の負荷率をそれぞれ、優先順位の低い3号機ボイラ20の運転負荷率S7の1/2ずつ増加させた場合に、これら2台のボイラ20の負荷率が上側第2エコ運転ゾーンZ21に位置することになるか否かを判定する。
この場合、制御部4(ボイラ台数制御部42)は、判定部43により燃焼を継続するボイラ20の負荷率が上側第2エコ運転ゾーンZ21に位置しないと判定された場合に、燃焼させるボイラ20の台数を一台減少させる。
具体的には、図46に示すように、3号機ボイラ20の燃焼を停止させ、1号機及び2号機のボイラ20の負荷率をそれぞれ、3号機ボイラ20の運転負荷率S7の1/2ずつ増加させた場合に、1号機及び2号機の2台のボイラ20が、第1エコ運転ゾーンZ1又は下側第2エコ運転ゾーンZ22に位置することになる場合(ここでは、第1エコ運転ゾーンZ1に位置することになる)、ボイラ台数制御部42は、3号機ボイラ20の燃焼を停止させ、1号機及び2号機のボイラ20の負荷率をそれぞれ、3号機ボイラ20の運転負荷率S7の1/2ずつ増加させる。
また、制御部4(判定部43)は、ボイラ20の負荷率が上側第2エコ運転ゾーンZ21に位置する状態が第1の時間T1よりも長い第2の時間T2継続した場合に、燃焼させるボイラの台数を一台増加させると既に燃焼しているボイラ20の負荷率が通常運転ゾーンZ3又は下側第2エコ運転ゾーンZ22に位置することになるか否かを判定する。
具体的には、例えば、図47に示すように、1号機及び2号機の2台のボイラ20が上側第2エコ運転ゾーンZ21の範囲で燃焼している状態が第2の時間T2継続した場合、判定部43は、ボイラシステム1の出力を維持した状態で1号機〜3号機の3台のボイラ20を同じ負荷率で燃焼させると、3台のボイラ20の負荷率が通常運転ゾーンZ3又は下側第2エコ運転ゾーンZ22に位置することになるか否かを判定する。
この場合、ボイラ台数制御部42は、判定部43により既に燃焼しているボイラ20の負荷率が通常運転ゾーンZ3又は下側第2エコ運転ゾーンZ22に位置しないと判定された場合に、燃焼させるボイラ20の台数を一台増加させる。
具体的には、図48に示すように、1号機〜3号機の3台のボイラ20を同じ負荷率で燃焼させた場合に、3台のボイラ20の負荷率が、第1エコ運転ゾーンZ1又は上側第2エコ運転ゾーンZ21に位置することになる場合(ここでは、第1エコ運転ゾーンZ1に位置することになる)、ボイラ台数制御部42は、3号機ボイラ20を燃焼させると共に、1号機及び2号機のボイラ20の負荷率をそれぞれ減少させて3台のボイラ20を同じ負荷率で燃焼させる。
次に、第4実施形態のボイラシステム1Cの動作について、図49〜図51を参照しながら説明する。
まず、ボイラ20の負荷率が通常運転ゾーンZ3に位置している場合(図43及び図44参照)におけるボイラシステム1Cの動作について、図49を参照しながら説明する。
この場合、ステップST91において、判定部43は、ボイラ20の負荷率が通常運転ゾーンZ3に位置している時間が第3の時間T3継続したかを判定する。判定部43により、通常運転ゾーンZ3に位置している時間が第3の時間T3継続したと判定された場合、処理はステップST92に進む。判定部43により、通常運転ゾーンZ3に位置している時間が第3の時間T3継続していないと判定された場合、処理はステップST91に戻る。
ステップST92において、ボイラ台数制御部42は、燃焼させるボイラ20の台数を一台減少させて、処理を終了する。具体的には、ボイラ台数制御部42は、一台のボイラ20の燃焼を停止させ、燃焼を継続するボイラ20の負荷率を、燃焼を停止させるボイラ20の運転負荷率に相当する分増加させる。また、ステップST91において判定部43による判定のためにカウントされていた時間をリセットする。
尚、以上の処理により、燃焼させるボイラ20の台数を一台減少させた後、燃焼を継続するボイラ20が依然として通常運転ゾーンZ3に位置している場合には、再度、ステップST91からの処理により、燃焼させるボイラ20の台数を更に減少させるかが判定される。
次に、ボイラ20の負荷率が下側第2エコ運転ゾーンZ22に位置している場合(図45及び図46参照)におけるボイラシステム1Cの動作について、図50を参照しながら説明する。
この場合、ステップST101において、判定部43は、ボイラ20の負荷率が下側第2エコ運転ゾーンZ22に位置している時間が第4の時間T4継続したかを判定する。判定部43により、下側第2エコ運転ゾーンZ22に位置している時間が第4の時間T4継続したと判定された場合、処理はステップST102に進む。判定部43により、下側第2エコ運転ゾーンZ22に位置している時間が第4の時間T4継続していないと判定された場合、処理はステップST101に戻る。
ステップST102において、判定部43は、燃焼させるボイラ20の台数を一台減少させると、燃焼を継続するボイラ20の負荷率が上側第2エコ運転ゾーンZ21に位置することになるか否かを判定する。具体的には、判定部43は、燃焼を継続するボイラ20の負荷率を、燃焼を停止させるボイラ20の運転負荷率に相当する分増加させた場合に、燃焼を継続するボイラ20の負荷率が上側第2エコ運転ゾーンZ21に位置することになるか否かを判定する。判定部43により、燃焼を継続するボイラ20の負荷率が上側第2エコ運転ゾーンZ21に位置することにはならないと判定された場合、処理はステップST103に進む。判定部43により、燃焼を継続するボイラ20の負荷率が上側第2エコ運転ゾーンZ21に位置することになると判定された場合、処理はステップST101に戻る。
ステップST103において、ボイラ台数制御部42は、燃焼させるボイラ20の台数を一台減少させて、処理を終了する。具体的には、ボイラ台数制御部42は、一台のボイラ20の燃焼を停止させ、燃焼を継続するボイラ20の負荷率を、燃焼を停止させるボイラ20の運転負荷率に相当する分増加させる。また、ステップST101において判定部43による判定のためにカウントされていた時間をリセットする。
尚、以上の処理により、燃焼させるボイラ20の台数を一台減少させた後、燃焼を継続するボイラ20が依然として下側第2エコ運転ゾーンZ22に位置している場合には、再度、ステップST101からの処理により、燃焼させるボイラ20の台数を更に減少させるかが判定される。
次に、ボイラ20の負荷率が上側第2エコ運転ゾーンZ21に位置している場合(図47及び図48参照)におけるボイラシステム1Cの動作について、図51を参照しながら説明する。
この場合、ステップST111において、判定部43は、ボイラ20の負荷率が上側第2エコ運転ゾーンZ21に位置している時間が第2の時間T2継続したかを判定する。判定部43により、上側第2エコ運転ゾーンZ21に位置している時間が第2の時間T2継続したと判定された場合、処理はステップST112に進む。判定部43により、上側第2エコ運転ゾーンZ21に位置している時間が第2の時間T2継続していないと判定された場合、処理はステップST111に戻る。
ステップST112において、判定部43は、燃焼させるボイラ20の台数を一台増加させると、既に燃焼しているボイラ20の負荷率が通常運転ゾーンZ3又は下側第2エコ運転ゾーンZ22に位置することになるか否かを判定する。具体的には、判定部43は、新たに燃焼を開始させるボイラ20を含む、燃焼させるすべてのボイラ20を同じ負荷率で燃焼させた場合に、ボイラ20の負荷率が通常運転ゾーンZ3又は下側第2エコ運転ゾーンZ22に位置することになるか否かを判定する。判定部43により、ボイラ20の負荷率が通常運転ゾーンZ3又は下側第2エコ運転ゾーンZ22に位置することにはならないと判定された場合、処理はステップST113に進む。判定部43により、ボイラ20の負荷率が通常運転ゾーンZ3又は下側第2エコ運転ゾーンZ22に位置することになると判定された場合、処理はステップST111に戻る。
ステップST113において、ボイラ台数制御部42は、燃焼させるボイラ20の台数を一台増加させて、処理を終了する。具体的には、ボイラ台数制御部42は、新たに燃焼を開始させるボイラ20を所定の負荷率で燃焼させると共に、既に燃焼しているボイラ20の負荷率を、前記所定の負荷率に相当する分減少させて、すべてのボイラ20を同じ負荷率で燃焼させる。また、ステップST111において判定部43による判定のためにカウントされていた時間をリセットする。
尚、以上の処理により、燃焼させるボイラ20の台数を一台増加させた後、既に燃焼しているボイラ20が依然として上側第2エコ運転ゾーンZ21に位置している場合には、再度、ステップST111からの処理により、燃焼させるボイラ20の台数を更に増加させるかが判定される。
以上説明した第3実施形態及び第4実施形態のボイラシステムによれば、第2実施形態と同様の効果を奏する。
次に、本発明の第5実施形態に係るボイラシステム1Dについて、図52〜図58を参照しながら説明する。
第5実施形態では、複数のボイラ20には、図52に示すように、第1エコ運転ゾーンZ1と、第2エコ運転ゾーンZ2と、通常運転ゾーンZ3と、の3つの運転ゾーンが設定されている。そして、第2エコ運転ゾーンZ2は、第1エコ運転ゾーンZ1よりも負荷率の低い範囲に位置し、通常運転ゾーンZ3は、第2エコ運転ゾーンZ2よりも負荷率の低い範囲に位置している。即ち、第5実施形態では、複数のボイラ20は、負荷率の高い範囲において最もボイラ効率が高くなり、負荷率が低くなるに従ってボイラ効率も低くなるボイラ特性を有している。
そして、第5実施形態では、制御部4(ボイラ台数制御部42)は、ボイラ20の負荷率が通常運転ゾーンZ3に位置する状態が第3の時間T3継続した場合、燃焼させるボイラ20の台数を一台減少させる。
具体的には、図53に示すように、3号機ボイラ20の負荷率が通常運転ゾーンZ3に位置する状態が第3の時間T3継続した場合、ボイラ台数制御部42は、図54に示すように、3号機ボイラ20の燃焼を停止させ、1号機及び2号機のボイラ20の負荷率をそれぞれ、3号機ボイラ20の運転負荷率S8の1/2ずつ増加させる。
また、制御部4(ボイラ台数制御部42)は、ボイラ20の負荷率が通常運転ゾーンZ3又は第2エコ運転ゾーンZ2に位置する状態が第3の時間T3よりも長い第4の時間T4継続した場合に、燃焼させるボイラ20の台数を一台減少させる。
具体的には、例えば、図55に示すように、1号機ボイラ20〜3号機ボイラ20の3台のボイラ20が第2エコ運転ゾーンZ2の範囲で燃焼している状態が第4の時間T4継続した場合、ボイラ台数制御部42は、図56に示すように、3号機ボイラ20の燃焼を停止させ、1号機及び2号機のボイラ20の負荷率をそれぞれ、3号機ボイラ20の運転負荷率S9の1/2ずつ増加させる。
次に、第5実施形態のボイラシステム1Dの動作について、図57及び図58を参照しながら説明する。
まず、ボイラ20の負荷率が通常運転ゾーンZ3に位置している場合(図53及び図54参照)におけるボイラシステム1Dの動作について、図57を参照しながら説明する。
この場合、ステップST121において、判定部43は、ボイラ20の負荷率が通常運転ゾーンZ3に位置している時間が第3の時間T3継続したかを判定する。判定部43により、通常運転ゾーンZ3に位置している時間が第3の時間T3継続したと判定された場合、処理はステップST122に進む。判定部43により、通常運転ゾーンZ3に位置している時間が第3の時間T3継続していないと判定された場合、処理はステップST121に戻る。
ステップST122において、ボイラ台数制御部42は、燃焼させるボイラ20の台数を一台減少させて、処理を終了する。具体的には、ボイラ台数制御部42は、一台のボイラ20の燃焼を停止させ、燃焼を継続するボイラ20の負荷率を、燃焼を停止させるボイラ20の運転負荷率に相当する分増加させる。また、ステップST121において判定部43による判定のためにカウントされていた時間をリセットする。
尚、以上の処理により、燃焼させるボイラ20の台数を一台減少させた後、燃焼を継続するボイラ20が依然として通常運転ゾーンZ3に位置している場合には、再度、ステップST121からの処理により、燃焼させるボイラ20の台数を更に減少させるかが判定される。
次に、ボイラ20の負荷率が通常運転ゾーンZ3又は第2エコ運転ゾーンZ2に位置している場合(図55及び図56参照)におけるボイラシステム1Dの動作について、図58を参照しながら説明する。
この場合、ステップST131において、判定部43は、ボイラ20の負荷率が通常運転ゾーンZ3又は第2エコ運転ゾーンZ2に位置している時間が第4の時間T4継続したかを判定する。判定部43により、通常運転ゾーンZ3又は第2エコ運転ゾーンZ2に位置している時間が第4の時間T4継続したと判定された場合、処理はステップST132に進む。判定部43により、通常運転ゾーンZ3又は第2エコ運転ゾーンZ2に位置している時間が第4の時間T4継続していないと判定された場合、処理はステップST131に戻る。
ステップST132において、ボイラ台数制御部42は、燃焼させるボイラ20の台数を一台減少させて、処理を終了する。具体的には、ボイラ台数制御部42は、一台のボイラ20の燃焼を停止させ、燃焼を継続するボイラ20の負荷率を、燃焼を停止させるボイラ20の運転負荷率に相当する分増加させる。また、ステップST131において判定部43による判定のためにカウントされていた時間をリセットする。
尚、以上の処理により、燃焼させるボイラ20の台数を一台減少させた後、燃焼を継続するボイラ20が依然として通常運転ゾーンZ3又は第2エコ運転ゾーンZ2に位置している場合には、再度、ステップST131からの処理により、燃焼させるボイラ20の台数を更に減少させるかが判定される。
以上説明した第5実施形態のボイラシステム1Dによれば、第2実施形態と同様の効果を奏する他、以下のような効果を奏する。
(9)ボイラ20の特性によっては、負荷率が高い範囲において最もボイラ効率が高い場合が生じうる。そこで、このような特性のボイラ20によりボイラ群2が構成されている場合には、複数のボイラ20に、所定の負荷率以上の範囲に位置する第1エコ運転ゾーンZ1と、この第1エコ運転ゾーンZ1よりも負荷率の低い範囲に位置する第2エコ運転ゾーンZ2と、この第2エコ運転ゾーンZ2よりも負荷率の低い範囲に位置する通常運転ゾーンZ3と、を設定し、ボイラ台数制御部42に、ボイラ20の負荷率が通常運転ゾーンZ3に位置する状態が第3の時間T3継続した場合、燃焼させるボイラ20の台数を一台減少させた。これにより、燃焼しているボイラ20の負荷率が基準負荷率を上回っている場合であっても、ボイラ20の燃焼台数を減らすことで、燃焼を継続するボイラ20をよりボイラ効率のよい状態で燃焼させられる場合に、燃焼させるボイラ20の台数を減少させられるので、ボイラシステム1Dを、よりよいボイラ効率で運転させられる。
次に、本発明の第6実施形態に係るボイラシステム1Eについて、図59〜図65を参照しながら説明する。
第6実施形態では、複数のボイラ20には、図59に示すように、第1エコ運転ゾーンZ1と、第2エコ運転ゾーンZ2と、通常運転ゾーンZ3と、の3つの運転ゾーンが設定されている。そして、第2エコ運転ゾーンZ2は、第1エコ運転ゾーンZ1よりも負荷率の高い範囲に位置し、通常運転ゾーンZ3は、第2エコ運転ゾーンZ2よりも負荷率の高い範囲に位置している。即ち、第6実施形態では、複数のボイラ20は、負荷率の低い範囲において最もボイラ効率が高くなり、負荷率が高くなるに従ってボイラ効率が低くなるボイラ特性を有している。
そして、第6実施形態では、ボイラ台数制御部42は、ボイラ20の負荷率が通常運転ゾーンZ3に位置する状態が第1の時間T1継続した場合、燃焼させるボイラ20の台数を一台増加させる。
具体的には、図60に示すように、1号機及び2号機の2台のボイラ20が通常運転ゾーンZ3の範囲で燃焼している状態が第1の時間T1継続した場合、ボイラ台数制御部42は、図61に示すように、3号機ボイラ20を燃焼させると共に、1号機及び2号機のボイラ20の負荷率をそれぞれ減少させて3台のボイラ20を同じ負荷率で燃焼させる。
また、制御部4(判定部43)は、ボイラ20の負荷率が通常運転ゾーンZ3又は上側第2エコ運転ゾーンZ21に位置する状態が第2の時間T2継続した場合にも、燃焼させるボイラ20の台数を一台増加させる。
具体的には、図62に示すように、1号機及び2号機の2台のボイラ20が通常運転ゾーンZ3又は第2エコ運転ゾーンZ2の範囲で燃焼している状態が第2の時間T2継続した場合、ボイラ台数制御部42は、図63に示すように、3号機ボイラ20を燃焼させると共に、1号機及び2号機のボイラ20の負荷率をそれぞれ減少させて3台のボイラ20を同じ負荷率で燃焼させる。
次に、第6実施形態のボイラシステム1の動作について、図64及び図65を参照しながら説明する。
まず、ボイラ20の負荷率が通常運転ゾーンZ3に位置している場合(図60及び図61参照)におけるボイラシステム1Eの動作について、図64を参照しながら説明する。
この場合、ステップST141において、判定部43は、ボイラ20の負荷率が通常運転ゾーンZ3に位置している時間が第1の時間T1継続したかを判定する。判定部43により、通常運転ゾーンZ3に位置している時間が第1の時間T1継続したと判定された場合、処理はステップST142に進む。判定部43により、通常運転ゾーンZ3に位置している時間が第1の時間T1継続していないと判定された場合、処理はステップST141に戻る。
ステップST142において、ボイラ台数制御部42は、燃焼させるボイラ20の台数を一台増加させて、処理を終了する。具体的には、ボイラ台数制御部42は、新たに燃焼を開始させるボイラ20を所定の負荷率で燃焼させると共に、既に燃焼しているボイラ20の負荷率を、前記所定の負荷率に相当する分減少させて、すべてのボイラ20を同じ負荷率で燃焼させる。また、ステップST141において判定部43による判定のためにカウントされていた時間をリセットする。
尚、以上の処理により、燃焼させるボイラ20の台数を一台増加させた後、既に燃焼しているボイラ20が依然として通常運転ゾーンZ3に位置している場合には、再度、ステップST141からの処理により、燃焼させるボイラ20の台数を更に増加させるかが判定される。
次に、ボイラ20の負荷率が通常運転ゾーンZ3又は第2エコ運転ゾーンZ2に位置している場合(図62及び図63参照)におけるボイラシステム1Eの動作について、図65を参照しながら説明する。
この場合、ステップST151において、判定部43は、ボイラ20の負荷率が通常運転ゾーンZ3又は第2エコ運転ゾーンZ2に位置している時間が第2の時間T2継続したかを判定する。判定部43により、通常運転ゾーンZ3又は第2エコ運転ゾーンZ2に位置している時間が第2の時間T2継続したと判定された場合、処理はステップST152に進む。判定部43により、通常運転ゾーンZ3又は第2エコ運転ゾーンZ2に位置している時間が第2の時間T2継続していないと判定された場合、処理はステップST151に戻る。
ステップST152において、ボイラ台数制御部42は、燃焼させるボイラ20の台数を一台増加させて、処理を終了する。具体的には、ボイラ台数制御部42は、新たに燃焼を開始させるボイラ20を所定の負荷率で燃焼させると共に、既に燃焼しているボイラ20の負荷率を、前記所定の負荷率に相当する分減少させて、すべてのボイラ20を同じ負荷率で燃焼させる。また、ステップST151において判定部43による判定のためにカウントされていた時間をリセットする。
尚、以上の処理により、燃焼させるボイラ20の台数を一台増加させた後、既に燃焼しているボイラ20が依然として通常運転ゾーンZ3に位置している場合には、再度、ステップST151からの処理により、燃焼させるボイラ20の台数を更に増加させるかが判定される。
以上説明した第6実施形態のボイラシステムによれば、第2実施形態と同様の効果を奏する他、以下のような効果を奏する。
(10)ボイラ20の特性によっては、負荷率が低い範囲において最もボイラ効率が高い場合が生じうる。そこで、このような特性のボイラ20によりボイラ群2が構成されている場合には、複数のボイラ20に、所定の負荷率以下の範囲に位置する第1エコ運転ゾーンZ1と、この第1エコ運転ゾーンZ1よりも負荷率の高い範囲に位置する第2エコ運転ゾーンZ2と、この第2エコ運転ゾーンZ2よりも負荷率の高い範囲に位置する通常運転ゾーンZ3と、を設定し、ボイラ台数制御部42に、ボイラ20の負荷率が通常運転ゾーンZ3に位置する状態が第1の時間T1継続した場合、燃焼させるボイラ20の台数を一台増加させた。これにより、合計増加余力蒸気量D1が増加基準蒸気量V1以上であっても、ボイラ20の燃焼台数を増やすことで、既に燃焼しているボイラ20をよりボイラ効率のよい状態で燃焼させられる場合に、燃焼させるボイラ20の台数を増加させられるので、ボイラシステム1Eを、よりよいボイラ効率で運転させられる。
次に、本発明の第7実施形態に係るボイラシステム1Fについて、図66〜図70を参照しながら説明する。
第7実施形態では、図66に示すように、ボイラ群2には、待機蒸気量V3が設定されている。待機蒸気量V3とは、想定される急激な要求負荷の変動に対応して増減が要求される蒸気量を示す。
そして、ボイラ台数制御部42は、合計増加余力蒸気量D1が待機蒸気量V3を下回った場合、待機蒸気量V3と合計増加余力蒸気量D1との差に相当する台数のボイラ20を燃焼停止状態S0から給蒸準備状態に移行させる。
ここで、給蒸準備状態とは、ボイラ20に燃焼指示が出された場合に、速やかに蒸気の供給(給蒸)を開始可能な状態を表す。具体的には、給蒸準備状態は、以下の(1)〜(3)の状態を含む。
(1)連続パイロット燃焼状態:燃料としてガスを用い、パイロットバーナ及びメインバーナを有して構成されるガス焚きボイラにおいて、パイロットバーナを燃焼させることでボイラ20の内部における未燃ガスの滞留を防ぎ、燃焼指示を受けた場合に速やかにメインバーナに着火可能とされた状態。尚、連続パイロット燃焼状態は、少なくともメインバーナの燃焼が停止されている場合にパイロットバーナを燃焼させる状態をいう。即ち、連続パイロット燃焼状態は、メインバーナが燃焼しているときには、パイロットバーナの燃焼を停止させる場合を含む。
(2)微風パージ状態:燃料として油を用いる油焚きボイラにおいて、送風機を連続して駆動させてボイラ20(缶体)の内部への空気の供給を維持することで、ボイラ20の内部における気化した油成分の滞留を防ぎ、燃焼指示を受けた場合に速やかにバーナに着火可能とされた状態。尚、微風パージ状態には、バーナの燃焼時よりも弱い状態で送風機を運転する場合、及びバーナの燃焼時と同状態で送風機を運転する場合が含まれる。
(3)圧力保持状態:給蒸は行っていないがボイラ20の内部の圧力を保持し、燃焼指示を受けた場合に、速やかに給蒸を開始可能とされた状態。
尚、給蒸準備状態は、上記(1)〜(3)単独の状態だけではなく、(1)かつ(2)の状態(圧力を保持した状態で連続パイロット燃焼を行っている状態)、及び(1)かつ(3)の状態(圧力を保持した状態で微風パージを行っている状態)を含む。
具体的には、図66に示すように、待機蒸気量V3が20000kg/hに設定されている場合に、5台のボイラ20のすべてが給蒸を行っていない状態では、合計増加余力蒸気量D1は0kg/hとなり、待機蒸気量V3を下回る。この場合、ボイラ台数制御部42は、待機蒸気量V3と合計増加余力蒸気量D1との差(20000−0=20000kg/h)に相当する3台のボイラ20(7000×3=21000kg/h)、この場合では1号機ボイラ〜3号機ボイラ、を給蒸準備状態に移行させる。
次いで、図67に示すように、出力される蒸気量が1400kg/hとなり、1号機ボイラが給蒸を行っている場合には、合計増加余力蒸気量D1は、5600kg/となり、依然として、合計増加余力蒸気量D1は、待機蒸気量V3を下回っている。この場合、ボイラ台数制御部42は、待機蒸気量V3と合計増加余力蒸気量D1との差(20000−5600=14400kg/h)に相当する3台のボイラ20(7000×3=21000kg/h)、この場合では2号機ボイラ〜4号機ボイラ、を給蒸準備状態に移行させる。
次いで、図68に示すように、出力される蒸気量が4200kg/hとなり、1号機ボイラ及び2号機ボイラの2台のボイラ20が給蒸を行っている場合には、合計増加余力蒸気量D1は、9800kg/となるが、依然として、合計増加余力蒸気量D1は、待機蒸気量V3を下回っている。この場合、ボイラ台数制御部42は、待機蒸気量V3と合計増加余力蒸気量D1との差(20000−9800=10200kg/h)に相当する2台のボイラ20(7000×2=14000kg/h)、この場合では3号機ボイラ及び4号機ボイラ、を給蒸準備状態に移行させる。
次いで、図69に示すように、出力される蒸気量が5600kg/hとなり、1号機ボイラ〜3号機ボイラの3台のボイラ20が給蒸を行っている場合には、合計増加余力蒸気量D1は、15400kg/となるが、依然として、合計増加余力蒸気量D1は、待機蒸気量V3を下回っている。この場合、ボイラ台数制御部42は、待機蒸気量V3と合計増加余力蒸気量D1との差(20000−15400=4600kg/h)に相当する1台のボイラ20(7000×1=7000kg/h)、この場合では4号機ボイラ、を給蒸準備状態に移行させる。
次いで、図70に示すように、出力される蒸気量が8000kg/hとなり、1号機ボイラ〜4号機ボイラの4台のボイラ20が給蒸を行っている場合には、合計増加余力蒸気量D1は、20000kg/となり、合計増加余力蒸気量D1が待機蒸気量V3を下回らなくなる。この場合には、ボイラ台数制御部42は、燃焼停止状態にあるボイラ20(5号機ボイラ)を給蒸準備状態には移行させない。
尚、上記においては、燃焼させるボイラ20の台数を増加させる場合における制御について説明したが、燃焼させるボイラ20の台数を減少させる場合にも、同様の制御を行って所定のボイラ20を給蒸準備状態に移行させる。
以上説明した第7実施形態のボイラシステム1Fによれば、第1実施形態と同様の効果を奏する他、以下のような効果を奏する。
(11)ボイラ群2に待機蒸気量V3を設定し、ボイラ台数制御部42に、合計増加余力蒸気量D1が待機蒸気量V3を下回った場合、待機蒸気量V3と合計増加余力蒸気量D1との差に相当する台数のボイラ20を燃焼停止状態S0から給蒸準備状態に移行させた。これにより、急激な要求負荷の変動が生じた場合であっても、少なくとも待機蒸気量V3に相当する分の蒸気の供給を速やかに行えるので、ボイラシステム1Fの負荷変動に対する追従性をより向上させられる。
尚、待機蒸気量V3は、上述の増加基準蒸気量V1と同じ蒸気量に設定してもよく、増加基準蒸気量V1とは異なる蒸気量に設定してもよい。待機蒸気量V3を増加基準蒸気量V1と同じ蒸気量に設定した場合(つまり、増加基準蒸気量V1を用いて第7実施形態の制御を行う場合)には、基本的には増加基準蒸気量V1分の合計増加余力蒸気量を確保することを目指す制御を行いつつ、燃焼するボイラ20の台数が少ない低負荷時等、どうしても燃焼するボイラ20の増加余力蒸気量だけでは増加基準蒸気量V1分の余力蒸気量を確保できない場合に、所定の台数のボイラ20を給蒸準備状態とすることで不足分の増加余力蒸気量を補うことが可能となる。このような制御は、特に、増加基準蒸気量V1(待機蒸気量V3)が、ボイラ1台の最大蒸気量よりも大きな蒸気量に設定された場合に有効に機能する。
以上、本発明のボイラシステムの好ましい各実施形態につき説明したが、本発明は、上述の実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
例えば、第1実施形態では、燃焼させるボイラ20の台数を増加させる場合、新たに燃焼させるボイラ20を最小蒸気量Vminで燃焼させたが、これに限らない。即ち、燃焼させるボイラ20の台数を増加させる場合、燃焼させるすべてのボイラ20を均等な負荷率(蒸気量)で燃焼させてもよい。
また、第2実施形態では、燃焼させるボイラ20の台数を増加させる場合、新たに燃焼させるボイラ20を含む、燃焼させるすべてのボイラ20を同じ負荷率で燃焼させたが、これに限らない。即ち、燃焼させるボイラ20の台数を増加させる場合、新たに燃焼させるボイラ20を最小負荷率で燃焼させてもよい。これにより、燃焼させるボイラ20の台数を増加させた場合に、既に燃焼しているボイラ20の負荷率が減少する量を少なくできる。よって、燃焼させるボイラ20の台数を増加させた場合におけるボイラ20の負荷率の急激な変動を防げるので、ボイラ群2の燃焼状態の安定性を向上でき、ボイラ群2により出力される蒸気の圧力変動が生じることを抑制できる。
また、燃焼させるボイラ20の台数を増加させる場合、新たに燃焼させるボイラ20を下側第2エコ運転ゾーンZ22の範囲の負荷率で燃焼させてもよい。これにより、燃焼させるボイラ20の台数を増加させた場合に、新たに燃焼を開始するボイラ20を、下側第2エコ運転ゾーンZ22で燃焼させられるので、ボイラシステム1のボイラ効率を向上させられる。
また、第2実施形態では、燃焼しているすべてのボイラ20の負荷率が下側通常運転ゾーンZ32に位置する状態が第3の時間T3継続した場合に、燃焼させるボイラ20の台数を減少させるかを判定したが、これに限らない。即ち、燃焼しているボイラ20のうちのいずれかのボイラ20の負荷率が下側通常運転ゾーンZ32に位置する状態が第3の時間T3継続した場合に、燃焼させるボイラ20の台数を減少させるかを判定してもよい。
また、第1実施形態〜第7実施形態では、本発明を、5台のボイラ20からなるボイラ群2を備えるボイラシステムに適用したが、これに限らない。即ち、本発明を、6台以上のボイラからなるボイラ群を備えるボイラシステムに適用してもよく、また、2台のボイラからなるボイラ群を備えるボイラシステムに適用してもよい。
また、第1実施形態〜第7実施形態では、ボイラ20を、燃焼停止状態S0と最小燃焼状態S1との間の燃焼状態の変更をボイラ20の燃焼をオン/オフすることで制御し、最小燃焼状態S1から最大燃焼状態S2の範囲においては燃焼量を連続的に制御可能な比例制御ボイラ20により構成したが、これに限らない。即ち、ボイラを、燃焼停止状態から最大燃焼状態の範囲すべてにおいて、燃焼量を連続的に制御可能な比例制御ボイラにより構成してもよい。
1 ボイラシステム
2 ボイラ群
4 制御部
20 ボイラ
41 余力算出部
42 ボイラ台数制御部
43 判定部
C1 増加余力蒸気量
C2 減少余力蒸気量
min 最小負荷率
D1 合計増加余力蒸気量
D2 合計減少余力蒸気量
V1 増加基準蒸気量
V2 減少基準蒸気量
Z1 第1エコ運転ゾーン
Z2 第2エコ運転ゾーン
Z3 通常運転ゾーン
Z21 上側第2エコ運転ゾーン
Z22 下側第2エコ運転ゾーン
Z31 上側通常運転ゾーン
Z32 上側通常運転ゾーン

Claims (18)

  1. 負荷率を連続的に変更して燃焼可能な複数のボイラを備えるボイラ群と、要求負荷に応じて前記ボイラ群の燃焼状態を制御する制御部と、を備えるボイラシステムであって、
    前記ボイラ群には、燃焼させるボイラの台数を増加させる基準となる増加基準蒸気量が設定されており、
    前記制御部は、
    前記複数のボイラのうち燃焼状態にあるボイラについて、該ボイラそれぞれの最大蒸気量と出力蒸気量との差である増加余力蒸気量を算出すると共に、算出された前記増加余力蒸気量の和である合計増加余力蒸気量を算出する余力算出部と、
    前記余力算出部により算出された前記合計増加余力蒸気量が前記増加基準蒸気量を下回った場合に、燃焼させるボイラの台数を増加させるボイラ台数制御部と、を備えるボイラシステム。
  2. 前記ボイラ群には、燃焼させるボイラの台数を減少させる基準となる減少基準蒸気量が設定されると共に、前記複数のボイラには、最も小さい燃焼状態における蒸気量である最小蒸気量が設定されており、
    前記余力算出部は、
    前記複数のボイラのうち燃焼状態にあるボイラについて、該ボイラそれぞれの出力蒸気量と最小蒸気量との差である減少余力蒸気量を算出すると共に、算出された前記減少余力蒸気量の和である合計減少余力蒸気量を算出し、
    前記ボイラ台数制御部は、前記余力算出部により算出された前記合計減少余力蒸気量が前記減少基準蒸気量を下回った場合に、燃焼させるボイラの台数を減少させる請求項1に記載のボイラシステム。
  3. 前記複数のボイラには、最も小さい燃焼状態における蒸気量である最小蒸気量が設定されており、
    前記ボイラ台数制御部は、燃焼させるボイラの台数を増加させる場合、新たに燃焼させたボイラを前記最小蒸気量で燃焼させる請求項1又は2に記載のボイラシステム。
  4. 前記複数のボイラには、
    ボイラ効率が第1閾値よりも高くなる負荷率の範囲である第1エコ運転ゾーンと、
    ボイラ効率が前記第1閾値と該第1閾値よりも低い第2閾値との間となる負荷率の範囲である第2エコ運転ゾーンと、
    ボイラ効率が前記第2閾値よりも低くなる負荷率の範囲である通常運転ゾーンと、が更に設定され、かつ、
    前記第2エコ運転ゾーンは、前記第1エコ運転ゾーンよりも負荷率の高い範囲に位置する上側第2エコ運転ゾーンと、前記第1エコ運転ゾーンよりも負荷率の低い範囲に位置する下側第2エコ運転ゾーンと、を備え、
    前記通常運転ゾーンは、前記上側第2エコ運転ゾーンよりも負荷率の高い範囲に位置する上側通常運転ゾーンと、前記下側第2エコ運転ゾーンよりも負荷率の低い範囲に位置する下側通常運転ゾーンと、を備え、
    前記制御部は、
    前記ボイラの負荷率が前記上側通常運転ゾーンに位置する状態が第1の時間継続した場合に、燃焼させるボイラの台数を一台増加させると既に燃焼しているボイラの負荷率が下側通常運転ゾーンに位置することになるか否かを判定する判定部を更に備え、
    前記ボイラ台数制御部は、前記判定部により既に燃焼しているボイラの負荷率が下側通常運転ゾーンに位置しないと判定された場合に、燃焼させるボイラの台数を一台増加させる請求項1〜3のいずれかに記載のボイラシステム。
  5. 前記判定部は、前記ボイラの負荷率が前記上側通常運転ゾーン又は前記上側第2エコ運転ゾーンに位置する状態が前記第1の時間よりも長い第2の時間継続した場合に、燃焼させるボイラの台数を一台増加させると既に燃焼しているボイラの負荷率が前記下側通常運転ゾーン又は前記下側第2エコ運転ゾーンに位置することになるか否かを判定し、
    前記ボイラ台数制御部は、前記判定部により既に燃焼しているボイラの負荷率が前記下側通常運転ゾーン又は前記下側第2エコ運転ゾーンに位置しないと判定された場合に、燃焼させるボイラの台数を一台増加させる請求項4に記載のボイラシステム。
  6. 前記判定部は、前記ボイラの負荷率が前記下側通常運転ゾーンに位置する状態で第3の時間継続した場合に、燃焼させるボイラの台数を一台減少させると燃焼を継続するボイラの負荷率が前記上側通常運転ゾーンに位置することになるか否かを判定し、
    前記ボイラ台数制御部は、前記判定部により燃焼を継続するボイラの負荷率が前記上側通常運転ゾーンに位置しないと判定された場合に、燃焼させるボイラの台数を一台減少させる請求項4又は5に記載のボイラシステム。
  7. 前記判定部は、前記ボイラの負荷率が前記下側通常運転ゾーン又は前記下側第2エコ運転ゾーンに位置する状態が前記第3の時間よりも長い第4の時間継続した場合に、燃焼させるボイラの台数を一台減少させると燃焼を継続するボイラの負荷率が前記上側通常運転ゾーン又は前記上側第2エコ運転ゾーンに位置することになるか否かを判定し、
    前記ボイラ台数制御部は、前記判定部により燃焼を継続するボイラの負荷率が前記上側通常運転ゾーン又は前記上側第2エコ運転ゾーンに位置しないと判定された場合に、燃焼させるボイラの台数を一台減少させる請求項4〜6のいずれかに記載のボイラシステム。
  8. 前記複数のボイラには、
    ボイラ効率が第1閾値よりも高くなる負荷率の範囲である第1エコ運転ゾーンと、
    ボイラ効率が前記第1閾値と該第1閾値よりも低い第2閾値との間となる負荷率の範囲である第2エコ運転ゾーンと、
    ボイラ効率が前記第2閾値よりも低くなる負荷率の範囲である通常運転ゾーンと、が更に設定され、かつ、
    前記第2エコ運転ゾーンは、前記第1エコ運転ゾーンよりも負荷率の高い範囲に位置する上側第2エコ運転ゾーンと、前記第1エコ運転ゾーンよりも負荷率の低い範囲に位置する下側第2エコ運転ゾーンと、を備え、
    前記通常運転ゾーンは、前記上側第2エコ運転ゾーンよりも負荷率の高い範囲に位置し、
    前記ボイラ台数制御部は、
    前記ボイラの負荷率が前記通常運転ゾーンに位置する状態が第1の時間継続した場合に、燃焼させるボイラの台数を一台増加させる請求項1〜3のいずれかに記載のボイラシステム。
  9. 前記制御部は、前記ボイラの負荷率が前記通常運転ゾーン又は前記上側第2エコ運転ゾーンに位置する状態が前記第1の時間よりも長い第2の時間継続した場合に、燃焼させるボイラの台数を一台増加させると既に燃焼しているボイラの負荷率が前記下側第2エコ運転ゾーンに位置することになるか否かを判定する判定部を更に備え、
    前記ボイラ台数制御部は、前記判定部により、既に燃焼しているボイラの負荷率が前記下側第2エコ運転ゾーンに位置しないと判定された場合に、燃焼させるボイラの台数を一台増加させる請求項8に記載のボイラシステム。
  10. 前記制御部は、前記ボイラの負荷率が前記下側第2エコ運転ゾーンに位置する状態が第4の時間継続した場合に、燃焼させるボイラの台数を一台減少させると燃焼を継続するボイラの負荷率が前記通常運転ゾーン又は前記上側第2エコ運転ゾーンに位置することになるか否かを判定する判定部を更に備え、
    前記ボイラ台数制御部は、前記判定部により、燃焼を継続するボイラの負荷率が前記通常運転ゾーン又は前記上側第2エコ運転ゾーンに位置しないと判定された場合に、燃焼させるボイラの台数を一台減少させる請求項8又は9に記載のボイラシステム。
  11. 前記複数のボイラには、
    ボイラ効率が第1閾値よりも高くなる負荷率の範囲である第1エコ運転ゾーンと、
    ボイラ効率が前記第1閾値と該第1閾値よりも低い第2閾値との間となる負荷率の範囲である第2エコ運転ゾーンと、
    ボイラ効率が前記第2閾値よりも低くなる負荷率の範囲である通常運転ゾーンと、が更に設定され、かつ、
    前記第2エコ運転ゾーンは、前記第1エコ運転ゾーンよりも負荷率の高い範囲に位置する上側第2エコ運転ゾーンと、前記第1エコ運転ゾーンよりも負荷率の低い範囲に位置する下側第2エコ運転ゾーンと、を備え、
    前記通常運転ゾーンは、前記下側第2エコ運転ゾーンよりも負荷率の低い範囲に位置し、
    前記ボイラ台数制御部は、
    前記ボイラの負荷率が前記通常運転ゾーンに位置する状態で第3の時間継続した場合に、燃焼させるボイラの台数を一台減少させる請求項1〜3のいずれかに記載のボイラシステム。
  12. 前記制御部は、前記ボイラの負荷率が前記通常運転ゾーン又は前記下側第2エコ運転ゾーンに位置する状態が前記第3の時間よりも長い第4の時間継続した場合に、燃焼させるボイラの台数を一台減少させると燃焼を継続するボイラの負荷率が前記上側第2エコ運転ゾーンに位置することになるか否かを判定する判定部を更に備え、
    前記ボイラ台数制御部は、前記判定部により、燃焼を継続するボイラの負荷率が前記上側第2エコ運転ゾーンに位置しないと判定された場合に、燃焼させるボイラの台数を一台減少させる請求項11に記載のボイラシステム。
  13. 前記制御部は、前記ボイラの負荷率が前記上側第2エコ運転ゾーンに位置する状態が第1の時間継続した場合に、燃焼させるボイラの台数を一台増加させると既に燃焼しているボイラの負荷率が前記通常運転ゾーン又は前記下側第2エコ運転ゾーンに位置することになるか否かを判定する判定部を更に備え、
    前記ボイラ台数制御部は、前記判定部により、既に燃焼しているボイラの負荷率が前記通常運転ゾーン又は前記下側第2エコ運転ゾーンに位置しないと判定された場合に、燃焼させるボイラの台数を一台増加させる請求項11又は12に記載のボイラシステム。
  14. 前記複数のボイラには、
    ボイラ効率が第1閾値よりも高くなる負荷率の範囲である第1エコ運転ゾーンと、
    ボイラ効率が前記第1閾値と該第1閾値よりも低い第2閾値との間となる負荷率の範囲である第2エコ運転ゾーンと、
    ボイラ効率が前記第2閾値よりも低くなる負荷率の範囲である通常運転ゾーンと、が更に設定され、かつ、
    前記第2エコ運転ゾーンは、前記第1エコ運転ゾーンよりも負荷率の低い範囲に位置すると共に、前記通常運転ゾーンは、前記第2エコ運転ゾーンよりも負荷率の低い範囲に位置し、
    前記ボイラ台数制御部は、
    前記ボイラの負荷率が前記通常運転ゾーンに位置する状態が第3の時間継続した場合、燃焼させるボイラの台数を一台減少させる請求項1〜3のいずれかに記載のボイラシステム。
  15. 前記ボイラ台数制御部は、前記ボイラの負荷率が前記通常運転ゾーン又は前記第2エコ運転ゾーンに位置する状態が前記第3の時間よりも長い第4の時間継続した場合、燃焼させるボイラの台数を一台減少させる請求項14に記載のボイラシステム。
  16. 前記複数のボイラには、
    ボイラ効率が第1閾値よりも高くなる負荷率の範囲である第1エコ運転ゾーンと、
    ボイラ効率が前記第1閾値と該第1閾値よりも低い第2閾値との間となる負荷率の範囲である第2エコ運転ゾーンと、
    ボイラ効率が前記第2閾値よりも低くなる負荷率の範囲である通常運転ゾーンと、が更に設定され、かつ、
    前記第2エコ運転ゾーンは、前記第1エコ運転ゾーンよりも負荷率の高い範囲に位置すると共に、前記通常運転ゾーンは、前記第2エコ運転ゾーンよりも負荷率の高い範囲に位置し、
    前記ボイラ台数制御部は、
    前記ボイラの負荷率が前記通常運転ゾーンに位置する状態が第1の時間継続した場合、燃焼させるボイラの台数を一台増加させる請求項1〜3のいずれかに記載のボイラシステム。
  17. 前記制御部は、前記ボイラの負荷率が前記通常運転ゾーン又は前記第2エコ運転ゾーンに位置する状態が前記第1の時間よりも長い第2の時間継続した場合、燃焼させるボイラの台数を一台増加させる請求項16に記載のボイラシステム。
  18. 前記ボイラ群には、想定される急激な要求負荷の変動に対応して増減が要求される蒸気量である待機蒸気量が設定されており、
    前記ボイラ台数制御部は、前記合計増加余力蒸気量が前記待機蒸気量を下回った場合、該待機蒸気量と前記合計増加余力蒸気量との差に相当する台数のボイラを燃焼停止状態から給蒸準備状態に移行させる請求項1〜17のいずれかに記載のボイラシステム。
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