JP6255596B2 - 耐傷付き性熱可塑性樹脂組成物およびその成形品 - Google Patents

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Description

本発明は、耐候性、耐傷付き性、発色性に優れ、耐衝撃性、耐熱性にも優れる耐傷付き性熱可塑性樹脂組成物とその成形品に関する。
近年、自動車分野などにおける外装樹脂部品は、製造コスト削減の観点から、塗装レスで使用できることが求められている。そのため、耐衝撃性などの機械物性以外にも求められる特性(要求特性)が幅広くなってきている。
要求特性のうち例えば耐熱性については、部材ごとに要求される耐熱温度が異なるものの、比較的要求温度が低いミラーやピラーなどでも80℃以上の耐熱温度が求められる。
また、従来は塗装が担ってきた良好な発色性を有する成形外観を、塗装レスでも発揮することが求められるとともに、その成形外観が直射日光にさらされても変色しにくいという耐候性も要求される。
さらに、自動車用の外装樹脂部品の場合、走行時や洗車時、汚れやワックスの拭き取り時などにおいて、傷が付かない、また、傷が目立たないという耐傷付き性も必要である。
外装樹脂部品に付く傷には大きく分けて2種類あり、走行時の飛び石や砂埃など、硬く尖ったものにより付く傷と、軍手やガーゼなどで拭いた場合に付く擦り傷とがある。これらに対する耐傷付き性は、前者については、主に表面硬度が影響しているために、鉛筆硬度などで評価されることが多く、一般的にはF以上の硬度が求められる。一方、後者については、伸びや摺動性など複合的な物性が影響していることから、実際にガーゼや軍手などで擦った場合の外観を目視で評価することが多い。
このように、塗装レスの外装樹脂部品に用いられる樹脂には多くの要求特性があり、そのすべてを満たすことは従来困難であった。
例えば、発色性が良好な材料としては、ポリカーボネート樹脂やメタクリル酸エステル樹脂がある。しかしながら、ポリカーボネート樹脂は、表面硬度が低く、硬く尖ったものによる傷が非常に付きやすい。また、耐候性が良好とは言えず、時間経過とともに黄色変色する問題がある。一方、メタクリル酸エステル樹脂は、表面硬度が高く、硬く尖ったものなどによる傷は付きにくいが、軍手やガーゼなどによる擦り傷は付きやすい。また、耐熱性、耐衝撃性が低いことから、自動車分野での幅広い使用には問題があった。
このような事情を背景として、例えば特許文献1には、アクリル樹脂をベースとするコア−シェル型衝撃改質剤を用い、これを特定の低分子量メタクリル樹脂および特定の高分子量メタクリル樹脂に添加する方法が記載されている。また、例えば特許文献2には、N−置換マレイミドを含む耐熱メタクリル酸エステル樹脂に、AESグラフトを添加する方法が開示されている。
特表2008−528712号公報 特開2004−352842号公報
しかしながら、特許文献1に記載された方法では、軍手やガーゼなどによる擦り傷への改良効果は不充分であった。
一方、特許文献2に記載された方法では、耐熱性は良好であるが、発色性、耐衝撃性が充分とは言えなかった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、耐候性、耐傷付き性、発色性に優れ、耐衝撃性、耐熱性にも優れる耐傷付き性熱可塑性樹脂組成物およびその成形品を提供することを目的とする。
なお、本明細書において、単に「耐傷付き性」と言った場合、硬く尖ったものによる傷と、軍手やガーゼなどによる擦り傷との両方についての傷付きにくさを意味する。
本発明は以下の構成を有する。
[1]ゲル含有量が50〜85質量%となるように架橋処理した架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A)に、芳香族ビニルとシアン化ビニルとを含む単量体混合物(m1)をグラフト重合したグラフト重合体(B)10質量部以上30質量部未満と、
N−置換マレイミドまたは無水マレイン酸と、芳香族ビニルと、メタクリル酸エステルとを含む単量体混合物(m2)を重合したガラス転移温度が135℃以下であるメタクリル酸エステル樹脂(C)10〜80質量部と、
メタクリル酸メチルを95質量%以上含む単量体成分(m3)を重合したメタクリル酸エステル樹脂(D)(ただし、前記メタクリル酸エステル樹脂(C)には該当しない。)10〜80質量部と、を含有することを特徴とする耐傷付き性熱可塑性樹脂組成物(ただし、(B)+(C)+(D)=100質量部。)。
[2][1]に記載の耐傷付き性熱可塑性樹脂組成物が成形されたことを特徴とする成形品。
本発明によれば、耐候性、耐傷付き性、発色性に優れ、耐衝撃性、耐熱性にも優れる耐傷付き性熱可塑性樹脂組成物およびその成形品が得られる。
実施例における「ガーゼ磨耗」の評価方法を説明する概略説明図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
<耐傷付き性熱可塑性樹脂組成物>
本発明の耐傷付き性熱可塑性樹脂組成物(以下、単に樹脂組成物という場合がある。)は、以下のグラフト重合体(B)、メタクリル酸エステル樹脂(C)、メタクリル酸エステル樹脂(D)の3成分を少なくとも含有する。
(1)ゲル含有量が50〜85質量%となるように架橋処理した架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A)に、芳香族ビニルとシアン化ビニルとを含む単量体混合物(m1)をグラフト重合したグラフト重合体(B)。
(2)N−置換マレイミドまたは無水マレイン酸と、芳香族ビニルと、メタクリル酸エステルとを含む単量体混合物(m2)を重合したガラス転移温度が135℃以下であるメタクリル酸エステル樹脂(C)。
(3)メタクリル酸メチルを95質量%以上含む単量体成分(m3)を重合したメタクリル酸エステル樹脂(D)。ただし、該メタクリル酸エステル樹脂(D)は、メタクリル酸エステル樹脂(C)には該当しないものである。
[グラフト重合体(B)]
本発明の樹脂組成物に含まれるグラフト重合体(B)は、ゲル含有量が50〜85質量%となるように架橋処理した架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A)に、芳香族ビニルとシアン化ビニルとを含む単量体混合物(m1)をグラフト重合したものである。
(架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A))
架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A)は、エチレン・α−オレフィン共重合体に架橋処理を行い、そのゲル含有量を調整したものである。該エチレン・α−オレフィン共重合体(A)に単量体混合物(m1)をグラフトしたグラフト重合体(B)は、弾性変形に寄与する分子鎖を充分に確保できるとともに、せん断応力下での当該グラフト重合体(B)粒子の変形が抑制される。そのため、グラフト重合体(B)を配合することにより、樹脂組成物やその成形品に優れた耐衝撃性、耐傷付き性、発色性を発現させることができる。
架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A)のゲル含有量は、50〜85質量%であり、好ましくは60〜75質量%である。架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A)のゲル含有量が上記範囲未満であると、樹脂組成物やその成形品の耐衝撃性、発色性、軍手やガーゼなどによる擦り傷への耐傷付き性が劣り、上記範囲を超えると耐衝撃性が劣る。
なお、本明細書における架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A)のゲル含有量は、以下のように求められる。
(1)メタノール300mlと5%の硫酸120mlからなる溶液を攪拌しながら、該溶液中に、架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A)の乳化ラテックス20mlを10分間かけて滴下し、さらに20分間攪拌を続ける。
(2)得られた溶液を200メッシュの金網でろ過し、ろ過残渣である固形物1を得る。
(3)得られた固形物1を300mlの蒸留水に入れ洗浄したのち、200メッシュの金網でろ過し、ろ過残渣である固形分2を得る。
(4)得られた固形分2を300mlのメタノールに入れ洗浄したのち、200メッシュの金網でろ過し、ろ過残渣である固形物3を得る。
(5)固形物3を真空乾燥し、凝固した架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A)を得る。該凝固した架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A)の質量をW1とする。該凝固した架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A)を105℃、6時間の条件下、トルエンに加えて膨潤させた後、室温まで冷却する。膨潤した架橋エチレン・α−オレフィン共重合体を200メッシュの金網を用いてトルエンからろ別した後、真空乾燥することで、乾燥ゲルを得る。該乾燥ゲルの質量をW2とする。
ゲル含有量は、以下の式(1)により求められる。
ゲル含有量=W2×100/W1・・・(1)
エチレン・α−オレフィン共重合体は、エチレンとα−オレフィンとの共重合体である。α−オレフィンとしては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテンなどや、これらの共重合体などの1種以上を使用できる。
エチレン・α−オレフィン共重合体は、1,4−ヘキサジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−ビニルノルボルネン、ジシクロペンタジエン等の非共役ジエン成分からなる単位を1種以上含んでもよいが、樹脂組成物やその成形品に優れた耐衝撃性、耐傷付き性を付与する観点からは、非共役ジエン成分からなる単位を含まないことが好ましい。
エチレン・α−オレフィン共重合体としては、非共役ジエン成分からなる単位を含まないエチレン・プロピレン共重合体を用いることが、樹脂組成物やその成形品の耐衝撃性、発色性の点で好ましい。
エチレン・α−オレフィン共重合体としては、その製造方法の限定はないが、通常、チーグラー・ナッタ触媒またはメタロセン触媒を用いて製造されたものが使用される。
チーグラー・ナッタ触媒としては、高活性触媒が好ましく、特にマグネシウム、チタン、ハロゲン、電子供与体を必須成分とする固体触媒成分と有機アルミニウム化合物とを組み合わせた高活性触媒が好ましい。
メタロセン触媒としては、ジルコニウム、ハフニウム、チタンなどの遷移金属にシクロペンタジエニル骨格を有する有機化合物、ハロゲン原子などが配位したメタロセン錯体と、アルモキサン化合物、イオン交換性ケイ酸塩、有機アルミニウム化合物などを組み合わせた触媒が使用できる。
エチレン・α−オレフィン共重合体を重合する際の重合方法としては、スラリー重合法、気相重合法、バルク重合法、溶液重合法や、これらを組み合わせた多段重合法などが挙げられる。
エチレン・α−オレフィンの架橋処理は、公知の手法により行えるが、なかでも、エチレン・α−オレフィン共重合体に、有機過酸化物と、必要に応じて多官能性化合物とを添加して架橋処理を行う方法が、樹脂組成物やその成形品の耐衝撃性、発色性の点で好ましい。
具体的には、エチレン・α−オレフィン共重合体またはエチレン・α−オレフィン共重合体の乳化ラテックスと、有機過酸化物と、必要に応じて使用される多官能性化合物とを加熱する方法等が挙げられる。ここで、有機過酸化物および多官能性化合物の添加量、加熱温度、加熱時間等を調整することにより、得られる架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A)のゲル含有量を容易に調整できる。加熱温度は、用いる有機過酸化物の種類により異なり、用いる有機過酸化物の10時間半減期温度の−5℃〜+30℃が好ましい。好ましい加熱時間は、3〜15時間である。
また、エチレン・α−オレフィン共重合体の乳化ラテックスに対して架橋処理した場合、架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A)のラテックスが得られるが、架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A)のラテックス中の体積平均粒子径は、樹脂組成物やその成形品の発色性、耐衝撃性の点から、100〜400nmであることが好ましく、100〜300nmであることがより好ましい。
その他の架橋処理の方法としては、電離性放射線による架橋処理法など、公知の架橋処理法が挙げられる。
エチレン・α−オレフィン共重合体の乳化ラテックスは、エチレン・α−オレフィン共重合体を含む樹脂固形分が微細分散粒子として水中または溶剤中に分散したものであって、溶融混練による方法、溶媒置換法、溶液法などにより製造できる。なかでも、エチレン・α−オレフィン共重合体と界面活性剤とを溶融混練して混練物を得た後、該混練物に塩基性物質と水とを添加して溶融混練し、必要に応じて希釈する方法が、樹脂組成物やその成形品の耐衝撃性、発色性の点で好ましい。また、溶融混練時には、混練性の観点から、界面活性剤とともに、無水マレイン酸変性ポリエチレンなどのワックス成分を用いてもよい。
有機過酸化物は、エチレン・α−オレフィン共重合体に架橋構造を形成させるためのものであって、例えば、パーオキシエステル化合物、パーオキシケタール化合物、ジアルキルパーオキサイド化合物などが挙げられ、1種以上を使用できる。
パーオキシエステル化合物の具体例としては、α,α’−ビス(ネオデカノイルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、クミルパーオキシネオデカノエイト、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシネオデカノエイト、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルパーオキシネオデカノエイト、t−ヘキシルパーオキシネオデカノエイト、t−ブチルパーオキシネオデカノエイト、t−ヘキシルパーオキシピバレイト、t−ブチルパーオキシピバレイト、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエイト、2,5−ジメチル−2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエイト、t−ヘキシルパーオキシ2−ヘキシルヘキサノエイト、t−ブチルパーオキシ2−ヘキシルヘキサノエイト、t−ブチルパーオキシイソブチレイト、t−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネイト、t−ブチルパーオキシマレイックアシッド、t−ブチルパーオキシ3,5,5−トリメチルヘキサノエイト、t−ブチルパーオキシラウレイト、2,5−ジメチル−2,5−ビス(m−トルオイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネイト、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキシルモノカーボネイト、t−ヘキシルパーオキシベンゾエイト、2,5−ジメチル−2,5−ビス(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシアセテイト、t−ブチルパーオキシ−m−トルオイルベンゾエイト、t−ブチルパーオキシベンゾエイト、ビス(t−ブチルパーオキシ)イソフタレイトなどが挙げられる。
パーオキシケタール化合物の具体例としては、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、n−ブチル4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレイト、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパンなどが挙げられる。
ジアルキルパーオキサイド化合物の具体例としては、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3などが挙げられる。
これら有機過酸化物のなかでも、架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A)のゲル含有量を調整しやすい点から、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイドなどのジアルキルパーオキサイド化合物を用いることが特に好ましい。
架橋処理時の有機過酸化物の添加量は、架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A)のゲル含有量を50〜85質量%の範囲に調整し、樹脂組成物やその成形品に優れた耐衝撃性、耐傷付き性、発色性を発現させる点から、エチレン・α−オレフィン共重合体100質量部に対して0.3〜5質量部であることが好ましく、0.8〜2.5質量部がより好ましい。
多官能性化合物は、エチレン・α−オレフィン共重合体のゲル含有量を調整するために、必要に応じて有機過酸化物と併用されるものであって、例えば、例えばジビニルベンゼン、アリルメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレンジメタクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート等が挙げられ、1種以上を使用できる。なかでも、ゲル含有量を調整しやすい点から、ジビニルベンゼンが好ましい。
多官能性化合物の添加量は、架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A)のゲル含有量を50〜85質量%の範囲に調整しやすく、樹脂組成物やその成形品に優れた耐衝撃性、耐傷付き性、発色性を発現させやすい点から、エチレン・α−オレフィン共重合体100質量部に対して10質量部以下の範囲で使用することが好ましい。
(単量体混合物(m1))
ゲル含有量が50〜85質量%となるように架橋処理した架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A)に、単量体混合物(m1)をグラフト重合することにより、グラフト重合体(B)が得られる。単量体混合物(m1)は、単量体として少なくとも芳香族ビニルとシアン化ビニルとを含む、単量体の混合物である。
芳香族ビニルとしては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、o−,m−もしくはp−メチルスチレン、ビニルキシレン、p−t−ブチルスチレン、エチルスチレンなどが挙げられ、これらのうちの1種以上を使用できる。なかでもスチレン、α−メチルスチレンの少なくとも1つを使用することが好ましい。
単量体混合物(m1)100質量%中の芳香族ビニルの含有量は、65〜82質量%が好ましく、73〜80質量%がより好ましく、75〜80質量%が更に好ましい。単量体混合物(m1)中の芳香族ビニルの含有量が上記範囲内であれば、樹脂組成物やその成形品の発色性、耐衝撃性がより向上する。
シアン化ビニルとしては、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどが挙げられ、これらのうちの1種以上を使用できる。
単量体混合物(m1)100質量%中のシアン化ビニルの含有量は、18〜35質量%が好ましく、20〜27質量%がより好ましく、20〜25質量%が更に好ましい。単量体混合物(m1)中のシアン化ビニルの含有量が上記範囲内であれば、樹脂組成物やその成形品の発色性、耐衝撃性が向上する。
単量体混合物(m1)は、上記の芳香族ビニルおよびシアン化ビニルの他に、これらと共重合可能な他の単量体を、本発明の効果を損なわない範囲で含んでもよい。
他の単量体としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート等のα,β−不飽和カルボン酸エステル類、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミドなどのマレイミド類等が挙げられ、1種以上を必要に応じて使用できる。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリレート」は、アクリレートおよびメタクリレートを意味する。
グラフト重合体(B)は、上述した架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A)の存在下に単量体混合物(m1)をグラフト重合させることで得られる。
グラフト重合時の架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A)の割合は、50〜80質量%であり、単量体混合物(m1)の割合は20〜50質量%であることが好ましい。より好ましくは、架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A)の割合が60〜80質量%で、単量体混合物(m1)の割合が20〜40質量%である(ただし、架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A)と単量体混合物(m1)の合計を100質量%とする。)。架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A)の割合が上記範囲内であれば、グラフト重合体(B)の生産性が良好であるとともに、樹脂組成物やその成形品の発色性、耐衝撃性が向上する。
グラフト重合体(B)は、樹脂組成物やその成形品の発色性、耐衝撃性が良好となることから、グラフト率が23〜100%であることが好ましく、25〜100%がより好ましい。
本明細書におけるグラフト率(G)は、下記式(2)より求められる。
G=100(P−E)/E・・・(2)
P:アセトン不溶分の質量(グラフト重合体(B)または耐傷付き性熱可塑性樹脂組成物をメタノールで洗浄した後、アセトンで抽出し、遠心分離機でアセトン可溶分とアセトン不溶分に分離し、得られたアセトン不溶分を真空乾燥した後の質量(g))
E:グラフト重合体(B)の製造に用いた架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A)の質量(g)
グラフト重合体(B)は、塊状重合法、溶液重合法、塊状懸濁重合法、懸濁重合法、乳化重合法等の公知の方法により製造され、容易に重合できる点では、乳化重合が好ましい。以下に、グラフト共重合体(B)を乳化重合により製造する方法の一例を具体的に示す。
先に説明した方法により、エチレン・α−オレフィン共重合体の乳化ラテックスを得て、該乳化ラテックスに対して、先に説明したように、有機過酸化物と必要に応じて多官能性化合物とを添加する方法により架橋処理を行い、架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A)の乳化ラテックスを得る。
ついで、架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A)のラテックスを攪拌翼ジャケット付き反応容器に仕込んだ後、撹拌下に単量体混合物(m1)を加え、40〜90℃にて5〜60分間放置する。その後、開始剤を添加する。ここで、単量体混合物(m1)は、全量を一括して加えてもよいし、全量を連続的に滴下して加えてもよい。または、単量体混合物(m1)を数回に分けて加えてもよい。その際、各回において、単量体混合物(m1)を一括して加えてもよいし、連続的に滴下して加えてもよい。
これにより、添加した単量体混合物(m1)が架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A)に含浸し、架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A)内および表面にて重合し、グラフト重合体(B)が生成する。
本発明の樹脂組成物におけるグラフト重合体(B)の配合量は、樹脂組成物の発色性、耐衝撃性、耐傷付き性が優れることから、該グラフト重合体(B)と後述のメタクリル酸エステル樹脂(C)と後述のメタクリル酸エステル樹脂(D)との合計を100質量部とした場合に、10質量部以上30質量部未満である。
[メタクリル酸エステル樹脂(C)]
メタクリル酸エステル樹脂(C)は、単量体混合物(m2)を重合した樹脂であって、ガラス転移温度が135℃以下のものである。単量体混合物(m2)は、単量体として少なくともN−置換マレイミドまたは無水マレイン酸と、芳香族ビニルと、メタクリル酸エステルとを含む、単量体の混合物である。
なお、本明細書においてガラス転移温度は、示差走査熱量測定(DSC)により求められる値であり、具体的には、窒素雰囲気下、10℃/minで、35℃から250℃まで昇温した後、35℃まで冷却し、再度250℃まで昇温した場合に観測されるガラス転移温度である。以下、ガラス転移温度のことをTgという場合がある。
メタクリル酸エステル樹脂(C)のTgは135℃以下であり、好ましくは110〜134℃である。メタクリル酸エステル樹脂(C)のTgが135℃を超えると、樹脂組成物やその成形品の耐衝撃性が劣るうえ、Tgが高いにもかかわらず耐熱性が劣る傾向がある。メタクリル酸エステル樹脂(C)のTgが110℃未満であると、樹脂組成物やその成形品の耐熱性が劣る場合がある。
単量体混合物(m2)に含まれるN−置換マレイミドとしては特に限定されないが、例えば、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−n−プロピルマレイミド、N−i−プロピルマレイミド、N−n−ブチルマレイミド、N−i−ブチルマレイミド、N−tert−ブチルマレイミド;N−シクロヘキシルマレイミド等のN−シクロアルキルマレイミド;N−フェニルマレイミド、N−アルキル置換フェニルマレイミド、N−クロロフェニルマレイミド等のN−アリールマレイミド;N−アラルキルマレイミド;等が挙げられ、1種以上を使用できる。なかでも、耐熱性と耐衝撃性に優れた樹脂組成物や成形品が容易に得られることから、N−アリールマレイミドが好ましく、N−フェニルマレイミドが特に好ましい。
単量体混合物(m2)中のN−置換マレイミドまたは無水マレイン酸の含有量は5〜18質量%が好ましい。N−置換マレイミドまたは無水マレイン酸の含有量が上記範囲未満であると、樹脂組成物や成形品の耐熱性が劣る場合がある。上記範囲を超えると、メタクリル酸エステル樹脂(C)のTgが135℃を超える傾向にあり、そのために、樹脂組成物や成形品の耐衝撃性が劣る傾向にある。
単量体混合物(m2)に含まれる芳香族ビニルとしては特に限定されず、単量体混合物(m1)についての説明において、すでに例示した芳香族ビニルなどのなかから、1種以上を使用できる。
単量体混合物(m2)中の芳香族ビニルの含有量は1〜20質量%であり、好ましくは3〜19質量%である。芳香族ビニルの含有量が上記範囲未満であると、N−置換マレイミドまたは無水マレイン酸とメタクリル酸エステルとの間の反応性が乏しくなる傾向にある。その場合、メタクリル酸エステル樹脂(C)の収率が低下するなどして、工業生産面での懸念が生じる可能性がある。芳香族ビニルの含有量が上記範囲を超えると、得られる樹脂組成物の耐傷付き性、発色性が充分に向上しない可能性がある。
単量体混合物(m2)に含まれるメタクリル酸エステルとしては、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸i−プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸i−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸アミル、メタクリル酸イソアミル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ペンジル、メタクリル酸フェニルなどが挙げられ、1種以上を使用できる。これらのなかでも、樹脂組成物や成形品の耐熱性と耐衝撃性がより優れることから、メタクリル酸メチルおよびメタクリル酸エチルの少なくとも1種を使用することが好ましい。
単量体混合物(m2)中のメタクリル酸エステルの含有量は、62〜94質量%、好ましくは63〜92質量%である。メタクリル酸エステルの含有量が上記範囲内であることで、得られる樹脂組成物や成形品の耐候性、耐傷付き性、発色性がより優れる。
単量体混合物(m2)は、必要に応じて他の単量体を含有していてもよい。他の単量体としては、例えばアクリロニトリルなどのシアン化ビニルなどが挙げられ、1種以上を使用できる。
メタクリル酸エステル樹脂(C)の製造方法としては特に制限されず、乳化重合、懸濁重合、塊状重合、溶液重合などの公知の方法が挙げられる。樹脂組成物や成形品の耐熱性の点からは、懸濁重合、塊状重合が好ましい。
メタクリル酸エステル樹脂(C)の分子量は特に制限されないが、樹脂組成物の成型加工性、樹脂組成物や成形品の耐衝撃性が高くなることから、質量平均分子量が50,000〜300,000であることが好ましい。
本発明の樹脂組成物におけるメタクリル酸エステル樹脂(C)の配合量は、上述のグラフト重合体(B)と、メタクリル酸エステル樹脂(C)と、後述のメタクリル酸エステル樹脂(D)との合計を100質量部とした場合に、10〜80質量部であり、20〜70質量部であることが好ましい。メタクリル酸エステル樹脂(C)の配合量が上記範囲未満であると、樹脂組成物や成形品の耐熱性が劣り、上記範囲を超えると樹脂組成物や成形品の耐衝撃性が劣る。
[メタクリル酸エステル樹脂(D)]
メタクリル酸エステル樹脂(D)は、単量体成分(m3)を重合した樹脂である。単量体成分(m3)は、メタクリル酸メチルを95質量%以上含み、必要に応じて5質量%以下の範囲で他の単量体を含む。また、該メタクリル酸エステル樹脂(D)は、メタクリル酸エステル樹脂(C)には該当しないものである。
単量体成分(m3)中のメタクリル酸メチルの含有量が95質量%未満であると、樹脂組成物や成形品の耐衝撃性、発色性が劣る。また、硬く尖ったものによる傷への耐傷付き性が低下する傾向にある。単量体成分(m3)中のメタクリル酸メチルの好ましい含有量は97質量%以上である。
単量体混合物(m3)に必要に応じて含まれる単量体としては、単量体混合物(m1)の説明においてすでに例示した芳香族ビニルやシアン化ビニル、単量体混合物(m2)の説明においてすでに例示したN−置換マレイミドや無水マレイン酸などが挙げられ、1種以上を使用できる。
メタクリル酸エステル樹脂(D)のTgは95〜125℃が好ましく、105〜120℃がより好ましい。メタクリル酸エステル樹脂(D)のTgが上記範囲であると、樹脂組成物や成形品の耐衝撃性、耐熱性がより優れる。
メタクリル酸エステル樹脂(D)の製造方法としては特に制限されず、乳化重合、懸濁重合、塊状重合、溶液重合などの公知の方法が挙げられる。樹脂組成物や成形品の耐熱性の点からは、懸濁重合、塊状重合が好ましい。
メタクリル酸エステル樹脂(D)の分子量は特に制限されないが、樹脂組成物の成型加工性、樹脂組成物や成形品の耐衝撃性が高くなることから、質量平均分子量が50,000〜300,000であることが好ましい。
本発明の樹脂組成物におけるメタクリル酸エステル樹脂(D)の配合量は、上述のグラフト重合体(B)と上述のメタクリル酸エステル樹脂(C)とメタクリル酸エステル樹脂(D)との合計を100質量部とした場合に、10〜80質量部であり、20〜70質量部であることが好ましい。メタクリル酸エステル樹脂(D)の配合量が上記範囲未満であると、耐衝撃性に劣り、上記範囲を超えると耐熱性が劣る。
[添加剤]
本発明の樹脂組成物には、グラフト重合体(B)、メタクリル酸エステル樹脂(C)、メタクリル酸エステル樹脂(D)の他に、樹脂組成物や成形品の物性を損なわない範囲において、樹脂組成物の製造時(混合時)、成形時に、慣用の他の添加剤、例えば滑材、顔料、染料、充填剤(カーボンブラック、シリカ、酸化チタン等)、耐熱剤、酸化劣化防止剤、耐候剤、離型剤、可塑剤、帯電防止剤等を配合することができる。
<耐傷付き性熱可塑性樹脂組成物の製造方法>
本発明の樹脂組成物は、公知の装置を使用した公知の方法で製造できる。例えば、一般的な方法として溶融混合法があり、この方法で使用する装置としては、押出機、バンバリーミキサー、ローラー、ニーダー等が挙げられる。混合には回分式、連続式のいずれを採用してもよい。また、各成分の混合順序などにも特に制限はなく、全ての成分が均一に混合されればよい。
<成形品>
本発明の成形品は、上記樹脂組成物が成形されたものである。成形方法としては、例えば、射出成形法、射出圧縮成形機法、押出法、ブロー成形法、真空成形法、圧空成形法、カレンダー成形法およびインフレーション成形法等が挙げられる。これらのなかでも、量産性に優れ、高い寸法精度の成形品を得ることができるため、射出成形法、射出圧縮成形法が好ましい。
本発明の成形品は、耐候性、耐傷付き性、発色性に優れ、耐衝撃性、耐熱性にも優れることから、野外で長期にわたり使用される分野の製品、特に自動車外装部品などに好適に使用できる。
以下、本発明について、実施例を示して具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
以下の例における各値の測定は、下記のように行った。
(1)ゲル含有量およびグラフト率
それぞれ上述した方法により求めた。
なお、以下の例において、上記式(2)中のPは、グラフト共重合体(B1)〜(B12)それぞれをメタノールで洗浄した後、アセトンで抽出して遠心分離機でアセトン可溶分とアセトン不溶分に分離し、得られたアセトン不溶分を真空乾燥した後の質量(g)である。
(2)体積平均粒子径
日機装株式会社製「ナノトラック150」を用い、体積平均粒子径を測定した。
(3)ガラス転移温度
示差走査熱量測定(DSC)により求めた。具体的には、試料を窒素雰囲気下、10℃/minで、35℃から250℃まで昇温した後、35℃まで冷却し、再度250℃まで昇温した場合に観測されるガラス転移温度を求めた。
[製造例1:架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A1)の乳化ラテックス]
エチレン・α−オレフィン共重合体(三井化学(株)製「P−0275」:エチレン・プロピレン共重合体)100質量部と、無水マレイン酸変性ポリエチレン(三井化学(株)製「三井ハイワックス 2203A」)20質量部と、界面活性剤(花王(株)製「KSソープ」)5質量部とを二軸押出機(スクリュー径:30mm、L/D;40、バレル温度;200℃)にその投入口から供給して溶融混練した。また、該二軸押出機のベント部に設けた供給口より、塩基性物質である水酸化カリウムを水に溶解させた水酸化カリウム水溶液の0.7質量部を1.8MPaで連続的に圧入し、二軸押出機内で溶融混練した。そして、二軸押出機先端より吐出させた固形状の分散体を、150質量部の温水中で分散させ、希釈して、体積平均粒子径220nmのエチレン・α−オレフィン共重合体の乳化ラテックスを得た。
得られたエチレン・α−オレフィン共重合体の乳化ラテックスの固形分換算100質量部に対して、t−ブチル−クミルパーオキサイド0.7質量部、ジビニルベンゼン1質量部を添加し、135℃で5時間反応させ、ゲル含有量48質量%の架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A1)を得た。該架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A1)の体積平均粒子径は、220nmであった。
[製造例2:架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A2)の乳化ラテックス]
t−ブチル−クミルパーオキサイド1.0質量部とした以外は製造例1と同様の条件で反応させ、ゲル含有量55質量%の架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A2)を得た。該架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A2)の体積平均粒子径は、220nmであった。
[製造例3:架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A3)の乳化ラテックス]
t−ブチル−クミルパーオキサイド1.8質量部とした以外は製造例1と同様の条件で反応させ、ゲル含有量68質量%の架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A3)を得た。該架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A3)の体積平均粒子径は、220nmであった。
[製造例4:架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A4)の乳化ラテックス]
t−ブチル−クミルパーオキサイド2.2質量部とした以外は製造例1と同様の条件で反応させ、ゲル含有量77質量%の架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A4)を得た。該架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A4)の体積平均粒子径は、220nmであった。
[製造例5:架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A5)の乳化ラテックス]
t−ブチル−クミルパーオキサイド2.7質量部とした以外は製造例1と同様の条件で反応させ、ゲル含有量88質量%の架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A5)を得た。該架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A5)の体積平均粒子径は、220nmであった。
[製造例6:架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A6)の乳化ラテックス]
無水マレイン酸変性ポリエチレンを17質量部、界面活性剤を4.3質量部、t−ブチル−クミルパーオキサイドを1.8質量部とした以外は、製造例1と同様の条件で反応させ、ゲル含有率67質量%の架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A6)を得た。該架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A6)の体積平均粒子径は、290nmであった。
[製造例7:架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A7)の乳化ラテックス]
無水マレイン酸変性ポリエチレンを15質量部、界面活性剤を4質量部、t−ブチル−クミルパーオキサイドを1.8質量部とした以外は、製造例1と同様の条件で反応させ、ゲル含有率67質量%の架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A7)を得た。該架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A7)の体積平均粒子径は、320nmであった。
[製造例8:グラフト重合体(B1)]
架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A1)の乳化ラテックス70質量部(固形分換算)に、ピロリン酸ナトリウム0.15質量部、硫酸第一鉄七水塩0.006質量部、およびフラクトース0.35質量部を仕込み、内温を80℃に保った。これに、スチレン23質量部およびアクリロニトリル7質量部からなる単量体混合物(m1)と、クメンハイドロパーオキサイド0.6質量部とを、各々別の供給口から140分かけて同時に滴下して重合を行った。この間、内温は80℃で一定に制御した。滴下終了後、さらに100分間、80℃のまま保持した後に冷却してグラフト重合を完結させた。反応生成物のラテックスを硫酸水溶液で凝固、水洗した後、乾燥してグラフト重合体(B1)を得た。グラフト重合体(B1)のグラフト率は29%であった。
[製造例9:グラフト重合体(B2)]
架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A1)の代わりに、架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A2)を用いた以外は、製造例8と同様の条件で反応させ、グラフト重合体(B2)を得た。グラフト重合体(B2)のグラフト率は31%であった。
[製造例10:グラフト重合体(B3)]
架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A1)の代わりに、架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A3)を用いた以外は、製造例8と同様の条件で反応させ、グラフト重合体(B3)を得た。グラフト重合体(B3)のグラフト率は32%であった。
[製造例11:グラフト重合体(B4)]
架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A1)の代わりに、架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A4)を用いた以外は、製造例8と同様の条件で反応させ、グラフト重合体(B4)を得た。グラフト重合体(B4)のグラフト率は30%であった。
[製造例12:グラフト重合体(B5)]
架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A1)の代わりに、架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A5)を用いた以外は、製造例8と同様の条件で反応させ、グラフト重合体(B5)を得た。グラフト重合体(B5)のグラフト率は29%であった。
[製造例13:グラフト重合体(B6)]
架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A1)の代わりに、架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A3)を用い、スチレン24.3質量部、アクリロニトリル5.7質量部とした以外は、製造例8と同様の条件で反応させ、グラフト重合体(B6)を得た。グラフト重合体(B6)のグラフト率は29%であった。
[製造例14:グラフト重合体(B7)]
架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A1)の代わりに、架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A3)を用い、スチレン21.6質量部、アクリロニトリル8.4質量部とした以外は、製造例8と同様の条件で反応させ、グラフト重合体(B7)を得た。グラフト重合体(B7)のグラフト率は29%であった。
[製造例15:グラフト重合体(B8)]
架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A1)の代わりに、架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A3)を用い、スチレン20.4質量部、アクリロニトリル9.6質量部とした以外は、製造例8と同様の条件で反応させ、グラフト重合体(B8)を得た。グラフト重合体(B8)のグラフト率は30%であった。
[製造例16:グラフト重合体(B9)]
ゲル含有量が84%であるポリブチルアクリレートの乳化ラテックス70質量部(固形分換算)に、不均化ロジン酸カリウム1質量部、水酸化カリウム0.03質量部を加え、60℃に加熱し、ピロリン酸ナトリウム0.1質量部、硫酸第一鉄七水塩0.007質量部、およびフラクトース0.3質量部を仕込み、内温を60℃に保った。これに、スチレン23質量部、アクリロニトリル7質量部からなる単量体混合物とクメンハイドロパーオキサイド0.5質量部とを、各々別の供給口から120分かけて同時に滴下して重合を行った。滴下終了後、さらに100分間70℃のまま保持した後に冷却してグラフト重合を完結させた。反応性生物のラテックスを硫酸水溶液で凝固、水洗した後、乾燥してグラフト重合体(B9)を得た。グラフト重合体(B9)のグラフト率は32%であった。
[製造例17:グラフト重合体(B10)]
架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A1)の代わりに、架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A6)を用いた以外は、製造例8と同様の条件で反応させ、グラフト重合体(B10)を得た。グラフト重合体(B10)のグラフト率は29%であった。
[製造例18:グラフト重合体(B11)]
架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A1)の代わりに、架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A7)を用いた以外は、製造例8と同様の条件で反応させ、グラフト重合体(B11)を得た。グラフト重合体(B11)のグラフト率は27%であった。
[製造例19:グラフト重合体(B12)]
架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A1)の代わりに、架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A3)を用い、クメンハイドロパーオキサイドを0.4質量部とした以外は製造例8と同様の条件で反応させ、グラフト重合体(B12)を得た。グラフト重合体(B12)のグラフト率は24%であった。
[製造例20:メタクリル酸エステル樹脂(C1)]
耐圧反応容器に蒸留水150質量部と、単量体混合物(m2)としてN−フェニルマレイミド8質量部、スチレン3質量部、α−メチルスチレン2質量部、メタクリル酸メチル87質量部の混合物と、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)0.2質量部、n−オクチルメルカプタン0.25質量部、ポリビニルアルコール0.7質量部を仕込み、内温を75℃まで昇温し、3時間反応を行った。その後、90℃まで昇温し、60分間保持することで反応を完結させた。内容物を遠心脱水機で洗浄、脱水を繰り返し、乾燥させてメタクリル酸エステル樹脂(C1)を得た。メタクリル酸エステル樹脂(C1)のTgは121℃で、質量平均分子量は91000であった。
[製造例21:メタクリル酸エステル樹脂(C2)]
N−フェニルマレイミド15質量部、スチレン5質量部、α−メチルスチレン5質量部、メタクリル酸メチル75質量部とした以外は、製造例20と同様の条件で反応させ、メタクリル酸エステル樹脂(C2)を得た。メタクリル酸エステル樹脂(C2)のTgは133℃で、質量平均分子量は89000であった。
[製造例22:メタクリル酸エステル樹脂(C3)]
N−フェニルマレイミド20質量部、スチレン7質量部、α−メチルスチレン7質量部、メタクリル酸メチル66質量部とした以外は、製造例20と同様の条件で反応させ、メタクリル酸エステル樹脂(C3)を得た。メタクリル酸エステル樹脂(C3)のTgは140℃で、質量平均分子量は92000であった。
[メタクリル酸エステル樹脂(C4)]
メタクリル酸エステル樹脂(C4)として、N−フェニルマレイミド・N−シクロヘキシルマレイミド・スチレン・メタクリル酸メチル共重合体である日本触媒(株)製「ポリイミレックスPML203」を使用した。メタクリル酸エステル樹脂(C4)のTgは128℃で、質量平均分子量は161000であった。
[メタクリル酸エステル樹脂(C5)]
メタクリル酸エステル樹脂(C5)として、無水マレイン酸・スチレン・メタクリル酸メチル共重合体である旭化成(株)製「デルペット980N」を使用した。メタクリル酸エステル樹脂(C5)のTgは127℃で、質量平均分子量は128000であった。
[製造例23:メタクリル酸エステル樹脂(D1)]
耐圧反応容器に蒸留水150質量部と、単量体成分(m3)としてメタクリル酸メチル99質量部、アクリル酸メチル1質量部の混合物と、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)0.2質量部、n−オクチルメルカプタン0.25質量部、カルシウムハイドロオキシアパタイト0.47質量部、アルケニルコハク酸カリウム0.003質量部を仕込み、内温を75℃まで昇温し、3時間反応を行った。その後、90℃まで昇温し、60分間保持することで反応を完結させた。内容物を遠心脱水機で洗浄、脱水を繰り返し、乾燥させてメタクリル酸エステル樹脂(D1)を得た。メタクリル酸エステル樹脂(D1)のTgは98℃で、質量平均分子量は75000であった。
[製造例24:メタクリル酸エステル樹脂(D2)]
メタクリル酸メチル99質量部、アクリル酸メチル1質量部の代わりに、アクリロニトリル2質量部、スチレン7質量部、メタクリル酸メチル91質量部とした以外は、製造例23と同様の条件で反応させ、メタクリル酸エステル樹脂(D2)を得た。メタクリル酸エステル樹脂(D2)のTgは103℃で、質量平均分子量は79000であった。
[製造例25:メタクリル酸エステル樹脂(D3)]
メタクリル酸メチル99質量部、アクリル酸メチル1質量部の代わりに、アクリロニトリル7質量部、スチレン23質量部、メタクリル酸メチル70質量部とした以外は、製造例23と同様の条件で反応させ、メタクリル酸エステル樹脂(D3)を得た。メタクリル酸エステル樹脂(D3)のTgは108℃で、質量平均分子量は81000であった。
<実施例1〜16、比較例1〜14>
表1〜表4に示す組成(質量部)で各成分を混合し、28mm二軸押出機(日本製鋼所製「TEX−28V」)を用いて260℃で溶融混練し、ペレット状の耐傷付き性熱可塑性樹脂組成物を得た。
得られた耐傷付き性熱可塑性樹脂組成物を射出成形した成形品について、耐候性、耐傷付き性(鉛筆硬度、ガーゼ摩耗)、発色性、耐衝撃性、耐熱性を以下の方法により評価した。
評価結果を表1〜4に示す。
尚、実施例1、12、15、16は参考例である。
[耐候性]
耐傷付き性熱可塑性樹脂組成物100質量部に対して、カーボンブラック0.8質量部を混合して着色し、100×100mm(厚み2mm)の黒着色板(試験片)を射出成形した。該黒着色板について、サンシャインウェザーメーター(スガ試験機(株)製)を用い、ブラックパネル温度63℃、サイクル条件60分(降雨12分)の条件で1000時間処理した。そして、その処理前後の変色の度合い(ΔE)を色差計で測定して評価した。
[鉛筆硬度]
JIS K5600に準拠し、750gの荷重において、成形品(試験片)の鉛筆硬度を測定した。鉛筆硬度が硬いほど、硬いもので引っかいた場合の耐傷付き性が良好となる。F以上を合格とした。
[ガーゼ摩耗]
図1に示すように、先端部11が略半球形に形成された棒状の治具10を用意し、該先端部11に、ガーゼを8枚重ねた積層シートSを被せた。そして、成形品(試験片)Mの表面に対して、棒状の治具10が直角になるように、積層シートSが被せられた先端部11を接触させ、該先端部11を成形品Mの表面において水平方向(図中矢印方向)に摺動させ、100回往復させた。その際、加える荷重は1kgとした。100回往復させた後、成形品Mの表面における擦り傷を目視で観測し、以下の4段階で評価した。
ガーゼ摩耗が良好なほど、軍手、ガーゼや布などで成形品の表面を拭いた場合や、衣類などが擦れた場合の耐傷付き性が良好となる。「○」以上を合格とした。
◎:ほとんど傷が付かない
○:目立たない傷が付く
△:目立つ傷が付く
×:手で触ってわかるほど削れた傷が付く
[発色性]
耐候性の評価で用いたものと同じ黒着色板(試験片)について、色差計でL*を測定した。L*が低いほど黒色となり、発色性が良好である。
[耐衝撃性]
ISO試験法179に準拠し、23℃および−30℃において、4mm、Vノッチ付きシャルピー衝撃強さ(KJ/m)を測定した。
[耐熱性]
ISO試験法75に準拠し、1.83MPa、4mm、フラットワイズ法で荷重たわみ温度(℃)を測定した。
Figure 0006255596
Figure 0006255596
Figure 0006255596
Figure 0006255596
表1〜2の実施例1〜16に示すように、各実施例によれば、耐候性、耐傷付き性、発色性に優れ、耐衝撃性、耐熱性にも優れ、これらの特性を兼ね備えた耐傷付き性熱可塑性樹脂組成物および成形品が得られた。
一方、表3〜4に示すように、各比較例で得られた樹脂組成物および成形品は、耐候性、耐傷付き性、発色性、耐衝撃性、耐熱性のうちの少なくとも1つが不充分であった。
すなわち、比較例1は、グラフト重合体(B1)のゲル含有量が低いことから、ガーゼ摩耗(耐傷付き性)、発色性、耐衝撃性に劣り、比較例2は、グラフト重合体(B5)のゲル含有量が高いことから、耐衝撃性が劣った。比較例3は、グラフト重合体(B9)のゴム成分が架橋エチレン・α−オレフィン共重合体ではなく、ポリブチルアクリレートであることから、ガーゼ摩耗(耐傷付き性)、発色性、耐衝撃性に劣った。
比較例4〜7に示すように、メタクリル酸エステル樹脂(C)およびメタクリル酸エステル樹脂(D)のうちの一方を含まない場合には、耐衝撃性または耐熱性が劣った。
比較例8は、メタクリル酸エステル樹脂(C3)のTgが高いことから、耐衝撃性が劣るうえ、耐熱性も劣った。
比較例9は、メタクリル酸エステル樹脂(C2)の添加量が少ないことから、耐熱性が不充分で、比較例10は、メタクリル酸エステル樹脂(D1)の添加量が少ないことから、耐衝撃性が不充分であった。
比較例11は、グラフト重合体(B3)の添加量が少ないことから、耐衝撃性が不充分であるとともに、ガーゼ摩耗(耐傷付き性)に劣った。比較例12は、グラフト重合体(B3)の添加量が多いことから、鉛筆硬度(耐傷付き性)が劣った。
比較例13および14は、メメタクリル酸メチルの含有量の少ない単量体成分から得られたメタクリル酸エステル樹脂(D2)、(D3)を用いたことから、発色性、耐衝撃性に劣った。

Claims (2)

  1. ゲル含有量が67〜85質量%となるように架橋処理した架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A)に、芳香族ビニルとシアン化ビニルとを含む単量体混合物(m1)をグラフト重合したグラフト重合体(B)20質量部以上30質量部未満と、
    N−置換マレイミドまたは無水マレイン酸と、芳香族ビニルと、メタクリル酸エステルとを含む単量体混合物(m2)を重合したガラス転移温度が135℃以下であるメタクリル酸エステル樹脂(C)20〜70質量部と、
    メタクリル酸メチルを95質量%以上含む単量体成分(m3)を重合したメタクリル酸エステル樹脂(D)(ただし、前記メタクリル酸エステル樹脂(C)には該当しない。)10〜60質量部とを含有(ただし、(B)+(C)+(D)=100質量部。)
    前記架橋エチレン・α−オレフィン共重合体(A)のラテックス中の体積平均粒子径は100〜300nm、
    前記グラフト重合体(B)は、グラフト率が25〜100%であることを特徴とする耐傷付き性熱可塑性樹脂組成物。
  2. 請求項1に記載の耐傷付き性熱可塑性樹脂組成物が成形されたことを特徴とする成形品。
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