JP6255358B2 - 固体酸化物形燃料電池用の電極材料とその利用 - Google Patents

固体酸化物形燃料電池用の電極材料とその利用 Download PDF

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Description

本発明は、固体酸化物形燃料電池の電極の構築に好適に用いることができる電極材料とその利用に関する。
固体酸化物形燃料電池(SOFC:Solid Oxide Fuel Cell,以下、単に「SOFC」という場合がある。)は、種々のタイプの燃料電池の中でも、発電効率が高い、環境への負荷が低い、そして、多様な燃料の使用が可能であるなどの利点を有している。SOFCの単セルは、本質的な構成として、酸素イオン伝導体からなる緻密な層状の固体電解質を基本とし、この固体電解質の一方の面に多孔質構造の空気極(カソード)が形成され、他方の面に多孔質構造の燃料極(アノード)が形成されている。ここで、空気極が形成された側の固体電解質の表面には、空気等に代表されるO(酸素)含有ガスが供給され、燃料極が形成された側の固体電解質の表面には、H(水素)に代表される可燃性燃料ガスが供給される。そして一般的な動作においては、空気中のOガスがカソードで還元されてO2−イオンとなり、固体電解質を通過して、アノードにおいてHガス燃料を酸化するのに伴い、電気エネルギーを発生させている。
このようなSOFCにおいては、固体電解質を構成する材料として、典型的には、ジルコニア系酸化物やセリア等の酸素イオン導電性材料が使用されている。また、空気極材料としては、電子−酸素イオン混合導電性を示す希土類元素含有ペロブスカイト型酸化物が、燃料極材料としては、高い水素酸化活性を示すNi 含有材料が、広く一般的に使用されている。
ここで、空気極材料として古くから利用されている希土類元素含有ペロブスカイト型酸化物は、高温においてより良好な導電率・電極活性を示すことから、従来よりSOFCは800℃〜1000℃程度の高温で作動されていた。しかしながら、耐久性の向上、低コスト化の観点等から、近年ではより作動温度を低温化(例えば、600℃〜800℃程度)し、高効率に発電を行えるSOFCを実現することが望まれている。
特開2007−112696号公報
ここで、希土類元素含有ペロブスカイト型酸化物は、その結晶構造に由来して電子−酸素イオン導電性を示すことから、結晶性の高い材料を用いることで、より高効率な発電が可能となるといわれている。また、電子−酸素イオン混合導電体材料を用いて空気極を構成することで、電極/電解質/気相の接する三相界面だけでなく、電極(空気極)表面においても電極反応を進行させ得ることから、空気極を構成する材料は比表面積の高い微細なものを用いるのが好ましいと考えられている。しかしながら、ペロブスカイト型酸化物は、溶融法や固相反応法で作製すると結晶性の高いものが得られやすいが、この結晶を粉砕して100nm程度以下の微細な粒径のものを得るのは困難であった。また、ペロブスカイト型酸化物を液相合成法で作製すると、微細な粒径のものを好適に得ることができるが、結晶性の高いものについては得られ難いという問題があった。また、微細な粒径のペロブスカイト型酸化物を高温焼成して結晶性を高めようとすると、粒子が著しく凝集して粗大化してしまうという問題があった。
本発明は上記の従来の問題を解決すべく創出されたものであり、その目的は、例えば、SOFCの空気極等を構成するのに好適に用いることができ、より発電性能に優れたSOFCを実現し得る電極材料を提供することである。また、本発明の他の目的は、この電極材料を用いてなるSOFC用の構成部材と、さらにはこの構成部材を備えたSOFCとを提供することである。
上記の課題を解決するものとして、ここに開示される発明は、SOFCを形成するのに用いられるSOFC用の電極材料を提供する。この電極材料は、一般式:(Ln1−xAe)BO3−δ;で表されるペロブスカイト型の結晶構造を有する酸化物(以下、単に、「ペロブスカイト型酸化物」という場合がある。)を含んでいる。ここで、Lnは少なくとも1種のランタノイド元素を示す。また、AeはSr,CaおよびBaからなる群から選択される少なくとも1種の元素を示す。そしてBは、Ni,Co,Mn,Cr,Cu,FeおよびTiからなる群から選択される少なくとも1種の元素を含む。また、0≦x≦0.9であり、δは電荷中性条件を満たすように定まる値である。そして、この酸化物は、カーボンナノ材料の存在下、上記Ln源,上記Ae源および上記B源を含む原料溶液を用いて、液相合成法により形成された後、上記カーボンナノ材料を消失させることで得られることを特徴としている。
かかるペロブスカイト型酸化物は、詳細は定かではないものの、例えば、カーボンナノ材料の表面を核生成の場とし得る。そして、カーボンナノ材料の隙間を核成長の場として作製される。このようにして得られるペロブスカイト型酸化物は、結晶性の高い微細な粉末として得ることができる。また、このペロブスカイト型酸化物は、SOFCの作動温度範囲における、電子−酸素イオン伝導性が向上されている。これにより、平均粒子径が例えば150nm以下と微細かつ均一であって、SOFCの空気極を形成した場合の発電性能(例えば、出力密度)を好適に高め得る電極材料が提供される。
なお、特許文献1には、結晶格子中に貴金属元素を含み粒径が1〜20nmのペロブスカイト型複合金属酸化物微粒子を担持した微粒子担持カーボン粒子や、この粒子を電極用触媒として用いた燃料電池用電極が開示されている。ここで、特許文献1における燃料電池は、比較的低温雰囲気下(300℃以下)で用いられる固体高分子形燃料電池(PEFC)であって、高温雰囲気での使用を前提とした固体酸化物形燃料電池(SOFC)ではないことが明確に示されている(0020段落参照)。また、この特許文献1のペロブスカイト型複合金属酸化物微粒子担持カーボン粒子の機能は、300°以下の低温雰囲気下で用いられ、且つ、導電性をも必要とされるPEFCの電極用触媒である。このような低温で触媒作用が発現されるのは、ペロブスカイト型複合金属酸化物微粒子の表面の不安定な結合が増加するためであることが示唆されている(0023段落参照)。すなわち、引用文献1は、例えば、SOFCの空気極環境である高温での高酸素分圧条件における、ペロブスカイト型酸化物の特性(例えば、電子−酸素イオン導電性)については何ら検討していない。この点において、特許文献1の微粒子担持カーボン粒子は、ここに開示される技術と完全に区別される。
ここに開示される電極材料の好ましい一態様においては、上記カーボンナノ材料は、カーボンブラック,グラフェン,ダイヤモンドライクカーボンからなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴としている。これにより、ペロブスカイト型酸化物の一次粒子同士の凝集および結合等が抑制されるとともに、結晶性が良好で、さらにSOFCを形成した場合に発電性能を好適に高め得る電極材料を得ることができる。
ここに開示される電極材料の好ましい一態様においては、上記カーボンナノチューブは、上記原料溶液中に、10質量%以上80質量%以下の割合で含まれることを特徴としている。これにより、液相合成法によってペロブスカイト型酸化物を作製するに際し、原料容器中にカーボンナノチューブを好適に分散させることができ、SOFC形成用材料としてより好適な電極材料が提供される。
ここに開示される電極材料の好ましい一態様においては、上記酸化物は、平均粒子径が50nm以上100nm以下であることを特徴としている。これにより、例えば、SOFCの空気極を構成した場合に、三相界面および電極表面からなる反応場を増大させることができる。延いては、発電性能の高いSOFCを実現し得る電極材料が提供される。
ここに開示される電極材料の好ましい一態様においては、上記結晶構造のBサイトには、Ni,Co,Mn,Cr,Cu,FeおよびTiからなる群から選択される2種以上の元素が含まれることを特徴としている。ペロブスカイト型の結晶構造を有する酸化物は、Bサイトに種々の組み合わせの元素を含むことができる。上記の元素を組み合わせることで、例えば低温でも大きな出力密度を有する高性能な電極材料を構成することができる。
ここに開示される電極材料の好ましい一態様においては、上記酸化物が分散媒に分散されていることを特徴としている。すなわち、ここに開示される電極材料は、ペロブスカイト型酸化物の粉末の形態であっても良いし、かかる粉末が分散媒に分散されたいわゆるペーストの形態に調製されたものであっても良い。これにより、例えばSOFCの空気極等を簡便に形成できる電極材料が提供される。
ここに開示される電極材料の好ましい一態様においては、SOFCの空気極または空気極コンタクト層を形成するために用いられることを特徴としている。かかる電極材料で空気極を構成することにより、上記のとおり、SOFCの発電性能の向上に寄与することができる。また、かかる電極材料で空気極コンタクト層を構成することで、空気極とセパレータとの接触抵抗を低減させることができ、SOFCの集電効率の向上を図ることができる。
他の側面において、ここに開示される発明は、SOFCの構成部材を提供する。この構成部材は、上記のいずれかの電極材料を用いて構成されていることを特徴としている。したがって、例えば、かかる構成部材がSOFCの空気極の場合、高い発電性能(出力密度等)を有するSOFCを実現することができる。また、かかる構成部材が空気極コンタクト層である場合、集電効率に優れたSOFCを実現することができる。したがって、ここに開示される技術によると、例えば、発電性能に優れ、集電効率が向上されたSOFCが実現される。
アノード支持型のSOFCを備えたSOFCシステムの一形態を模式的に示す側面図である。 スタック状のSOFCを備えたSOFCシステムの一形態を模式的に示す分解斜視図である。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄(例えば、本発明を特徴付けないSOFCの他の構成材料やSOFCの構成、製造プロセス、SOFCの作動方法等)は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。また、図は模式的に描かれており、図における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は実際の寸法関係を反映するものではない。
ここに開示される電極材料は、本質的に、一般式:(Ln1−xAe)BO3−δ;で表されるペロブスカイト型の結晶構造を有する酸化物を含んでいる。
ここで、上記一般式中、LnおよびAeは、ペロブスカイト型結晶構造のいわゆるAサイトを占める元素である。そして、Lnはランタノイド元素の少なくとも1種を示す。Aeは、ストロンチウム(Sr),カルシウム(Ca)およびバリウム(Ba)からなる群から選択される少なくとも1種の元素を示す。また、Bは、ペロブスカイト型結晶構造のいわゆるBサイトを占める元素である。そしてBは、上記のとおり、ニッケル(Ni),コバルト(Co),マンガン(Mn),クロム(Cr),銅(Cu),鉄(Fe)およびチタン(Ti)からなる群から選択される少なくとも1種の元素を含む。
ここに開示されるペロブスカイト型酸化物のAサイトは、例えば、Lnの一部がAeにより置換された形態であると理解することができる。かかるLnとしては、原子番号57のランタン(Ln)から原子番号71のルテチウム(Lu)までの15種の元素を好ましく考慮することができる。Lnは、これら15種類のランタノイド元素からいずれか1種が単独で含まれていても良いし、2種以上が組み合わされて含まれていても良い。かかるランタノイド元素としては、より具体的には、例えば、ランタン(La),セリウム(Ce),プラセオジム(Pr),ネオジム(Nd),サマリウム(Sm)等の比較的イオン半径の大きな元素であることが好ましい。中でも、かかるランタノイド元素がLaまたはSm、なかでもLaであると、より安定した結晶構造を構成し得るために好ましい。ランタノイド元素としてLaと共にLa以外の元素を含む場合には、かかるLaの割合が高いことが好ましい。なお、本明細書におけるイオン半径とは、shannonのイオン半径を意味している。
Aeは、上記の通りランタノイド(Ln)と置換され得る元素であって、Sr,Ca,Baであり得る。これらの元素はいずれか1種が単独で含まれていても良いし、2種以上が組み合わされて含まれていても良い。なかでも、Aeとしては、Srが含まれている形態が好ましい。Aeとして2種以上の元素が含まれる場合には、さらに、Srがより高い含有率で含まれているのが好適である。
なお、Aeの置換可能な割合を示すxは、0以上0.9以下の値をとることができる。すなわち、Aサイトはランタノイド元素のみにより占有されていても良い。しかしながら、例えば、Bサイトの元素との兼ね合いで、Aeを含むようにするのも好ましい。この場合、このペロブスカイト型酸化物は、高温においても良好な電気伝導性および電極活性を示し得る。ここで、xは、0以上0.8以下程度の範囲とするのが適当であり、好ましくは0以上0.7以下、例えば0.1以上0.5以下とすることができる。AサイトとBサイトの元素の組み合わせ等にもよるために一概には言えないが、xの値が0.1以上0.3以下、例えば0.25近傍(例えば、0.25±0.02)である場合に、Aサイトがおよそ3:1〜4:1の割合で2種以上のイオン(LnとAe)により秩序化して占有されたAサイト秩序型ペロブスカイト構造となるために好ましい形態であり得る。また、AeがSrである場合においては、例えば、xが0.3以上0.5以下程度の範囲のものが好ましい形態であり得る。
Bは、上記の通りのペロブスカイト型酸化物のBサイトを構成し、Ni,Co,Mn,Cr,Cu,Fe,Tiを含み得る。なかでも、Co、Mn、Ni、Feのうちのいずれかが含まれているのが好ましい。これらの元素はいずれか1種が単独で含まれていても良いし、2種以上が組み合わされて含まれていても良い。ここに開示されるペロブスカイト型酸化物においては、これらのうちから2種または3種以上の元素が含まれることが好ましい。このような元素Bの組み合わせは特に制限されないが、例えば、CoとFe,CoとTi,NiとFe,NiとTi,CoとFeとTi等の組み合わせが好ましいものとして例示される。このように元素Bが2種以上含まれる場合、各元素の割合は特に制限されず、所望の特性に応じて適宜決定することができる。なお、ペロブスカイト型酸化物の元素Bとしては、本発明の目的から逸脱しない限りにおいて、これら具体的に列挙した以外の元素が含まれていても良い。このような元素としては、典型的には、上記で具体的に例示した以外の元素であって、元素周期律表の第3族から第11族の間に存在する遷移金属元素が好適なものとして挙げられる。
そしてδは、以上のペロブスカイト型酸化物における電荷中性条件を満たすように定まる値である。即ち、このペロブスカイト型酸化物は、ペロブスカイト型結晶構造における酸素欠陥量を、δ値により示すものと理解できる。かかるδは、ペロブスカイト型結晶構造の一部を置換する原子の種類、置換割合の他、環境条件等により変動するため正確に表示することは困難である。このため、酸素原子数を決定する変数であるδは、典型的には1を超えない正の数(0≦δ<1)を採用し、(3−δ)と表示している。ただし、本明細書では、便宜上「δ」を省略して「3」と記載する場合もあるが、かかる場合においても異なる化合物を表しているわけではない(例えば、下記の実施例の表1等)。即ち、上記一般式中の(3−δ)は、本発明の技術的範囲を限定することを意図するものではない。
ここに開示されるペロブスカイト型酸化物は、上記のとおり元素Bとして示される特定の元素を含むことから、これら遷移金属イオンのd電子が被局在化するために高い電気伝導性を示し得る。また、この元素Bは周辺環境によりイオンの価数が変化し、例えば、高温の還元雰囲気下では酸素の量が3より減じて空孔(酸素欠陥)が形成され得る。また、AサイトおよびBサイトの金属のイオンの価数の和が意図的に+6からわずかに減少されることによっても酸素欠陥が導入され得る。このように酸素欠陥が導入されたペロブスカイト型酸化物は、酸素欠陥を介して酸素イオンが速やかに動く酸素イオン導電体ともなり得る。すなわち、ここに開示される電極材料は、例えば、SOFCの電極材料として有用なペロブスカイト型酸化物イオン電子混合伝導材料を構成し得る。
そしてここに開示されるペロブスカイト型酸化物は、カーボンナノ材料の存在下、上記Ln元素を含むLn源,上記Ae元素を含むAe源および上記B元素を含むB源、を含む原料溶液を用いて、液相合成法により形成される。そしてその後、上記カーボンナノ材料を消失させることで得られるものとして特徴づけられる。液相合成法とは、湿式法等とも呼ばれ、当該ペロブスカイト型酸化物の構成成分を化学量論比で全て含む原料溶液を用意し、かかる原料溶液から目的の組成のペロブスカイト型酸化物を合成する方法である。代表的には、共沈法や噴霧法、ゾルゲル法等が挙げられる。
ここに開示される液相合成法について、例えば共沈法を例にして以下に説明する。すなわち、まず、目的のペロブスカイト型酸化物を調製するために、常法に従って、上記のLn、AeおよびBの各元素を化学量論比で含む原料溶液を用意する。原料溶液を調製するために用いるLn、AeおよびBの元素を含む化合物(上記のLn源、Ae源、B源)は、特に限定されるものではないが、Ln、AeおよびBの各元素の酸化物、水酸化物、炭酸塩、硝酸塩、酢酸塩、蟻酸塩、蓚酸塩等を用いることができる。
次いで、この原料溶液に対し、カーボンナノ材料を添加する。カーボンナノ材料としては、3次元で少なくとも一つの寸法がナノメートルサイズ(1〜100nm程度)の炭素の同素体を特に制限なく使用することができる。なかでも、少なくとも一部にグラファイト構造(sp2構造)を含むカーボンブラック,グラフェン(正確には、少数層グラフェン(few-layer graphene:FLG)である),ダイヤモンドライクカーボン(Diamond-like carbon:DLC)等を用いることが好ましい。これらのカーボンナノ材料は、その製法等に依らず、各種のものを特に制限なく使用することができる。例えば、不純物の少ないカーボンナノ材料(例えば、純度90質量%以上)であるのがより好ましい。カーボンナノ材料の形態は特に制限されないが、例えば、3次元で最も大きな寸法が50nm以上50μm以下、好ましくは70nm以上5μm以下、例えば100nm以上1μm以下程度のものを好ましく使用することができる。
なお、これらカーボンナノ材料の寸法は、電子顕微鏡観察に基づき100個以上のカーボンナノ材料粒子について求められた寸法(最大寸法)の算術平均値であり得る。
カーボンナノ材料は原料溶液中に極少量でも添加することで、形成されるペロブスカイト型酸化物の性状を整え得るため、その添加量は特に制限されない。例えば、カーボンナノ材料の添加量は10質量%以上とすることができ、好ましくは20質量%以上、例えば30質量%以上とすることができる。しかしながら、カーボンナノ材料の添加量が増大することは即ち原料溶液の量が相対的に減少することを意味し、多すぎる添加量はペロブスカイト型酸化物の生産性を損ね得るために好ましくない。かかる観点から、カーボンナノ材料の添加量は80質量%以下とすることができ、好ましくは70質量%以下、例えば60質量%以下、好ましくは50質量%以下とすることができる。
カーボンナノ材料は、原料溶液中にほぼ均一に分散させることが好ましい。カーボンナノ材料の分散には、各種の撹拌装置、分散装置を使用することができる。また、原料溶液には、カーボンナノ材料を分散させる作用を有する分散剤を添加するようにしても良い。必ずしも必要ではないが、カーボンナノ材料の分散性を高めるために、原料溶液を60℃〜80℃程度に加熱するようにしても良い。
このように、原料溶液がカーボンナノ材料の表面と良好に接触した状態で、原料溶液から、目的のペロブスカイト型酸化物の構成金属元素を化学量論比で含む前駆体(典型的には、水酸化物)を析出(この場合は共沈)させる。共沈に際しては、例えば原料溶液にアルカリ等の沈殿剤を添加し、溶液中の金属イオン濃度を過飽和の状態に調製すればよい。これにより、複数種類のペロブスカイト型酸化物の構成金属元素が上記の前駆体として同時に析出し、沈殿する。典型的には、原料溶液のpHを調整することで、前駆体を共沈させることができる。このとき、詳細な機構は明らかではないが、原料溶液に含まれる金属イオンが、カーボンナノ材料の表面を構成する炭素六員環の規則性表面あるいは端面(エッジ部)や欠陥構造等に分散性よく吸着されて、結晶核を生成すると考えられる。そして、規則的な炭素六員環表面上で結晶核を成長させてゆくものと考えられる。このとき、例えば、複数のカーボンナノ材料により形成された空間を核成長の場となり得る。したがって、各々の前駆体粒子は、互いに干渉したり、凝集することが抑制され、分散状態を保って核成長し得る。これにより、結晶性が均質で、微細なペロブスカイト型酸化物が作成されると考えられる。
この前駆体は、濾過や遠心分離、乾燥などの操作により溶媒を除去することでカーボンナノ材料と共に回収することができる。そして、この前駆体を十分に洗浄した後、乾燥させ、600℃〜1000℃程度(例えば、700℃〜900℃程度)の温度で、およそ1時間〜10時間程度仮焼する。これにより、前駆体と共に回収されたカーボンナノ材料が消失し、前駆体が酸化物へと酸化されて、目的のペロブスカイト型酸化物を得ることができる。
なお、上記の共沈法以外にも、例えば、原料溶液を乾燥させるなどして分散媒を除去することによっても、上記の前駆体を析出させることができる。また、噴霧法は、上記と同様のカーボンナノ材料が添加された原料溶液を、アトマイザー等を利用して噴霧し、液滴化した状態で、かかる液滴を乾燥、仮焼する方法である。かかる噴霧法を採用することでも、目的のペロブスカイト型酸化物を得ることができる。これにより、SOFC構成材料として好適な結晶構造を有するペロブスカイト型酸化物を含む電極材料が提供される。
この様にして得られるペロブスカイト型酸化物の粒径は、固相法で作製されたものより一般的に微細となり得る。また、ペロブスカイト型酸化物は、典型的には粉末の形態であるが、一部の粉末が軽く焼結している場合があり得る。したがって、必要に応じて、得られたペロブスカイト型酸化物を粉砕(解砕であり得る)および/または分級処理してもよい。かかる粉砕処理では、従来用いられる装置のうち1種または2種以上を特に限定なく用いることができる。例えば、ジェットミル、プラネタリーミル等の非媒体型分散機や、ボールミル等の媒体型分散機を用いることができる。また、粉砕処理の条件(例えば、粉砕速度や粉砕時間等)は、所望の粒径が得られるよう、適宜を調節するとよい。
このペロブスカイト型酸化物の外形については特に限定されない。典型的には、粉末形態のものが扱いやすいことから好ましく用いられる。かかる粉末の形態は、代表的には、略球状であるが、いわゆる真球状のものに限られない。球状以外には、例えば、フレーク形状や破砕形状、造粒形状、不規則形状のものであっても良い。なお、ここに開示されるペロブスカイト型酸化物は、カーボンナノ材料の存在下、カーボンナノ材料の結晶構造を鋳型として形成されると考えられ、ペロブスカイト型酸化物自体の結晶構造も整えられたものとなり得る。また、ペロブスカイト型酸化物の粉末を構成する粒子は、カーボンナノ材料の間隙に形成されるために互いに凝集または結合し難く、微細な粒径を維持し得る。この粒子は、一次粒子であっても良いが、二次粒子の形態であってもよい。このようなペロブスカイト型酸化物の平均粒子径は厳密には限定されることなく、典型的には200nm未満のものとして得ることができる。かかるペロブスカイト型酸化物の平均粒子径は、150nm以下であるものが適当であり、好ましくは100nm以下であり、より好ましくは95nm以下であり得る。平均粒子径の下限については特に制限されないが、例えば、50nm以上、好ましくは60nm以上、例えば70nm以上であり得る。なお、ここでいう平均粒子径とは、電子顕微鏡観察に基づき100個以上のペロブスカイト型酸化物粒子(二次粒子)について測定される円相当径の算術平均値である。
一般的にペロブスカイト型結晶構造を有する酸化物は、組成に関する自由度が比較的高く、例えばAサイトおよびBサイトの元素として様々な元素を考慮することができる。また、ペロブスカイト型酸化物は、理想的には立方晶系の単位格子を有するものであるが、一般的に、Aサイト元素との相互関係によってBO八面体の向きが傾くことにより、単位格子がより対称性の低い斜方晶や正方晶へと歪んだものとなり得る。そして、ここに開示されるペロブスカイト型酸化物は、さらに、上記のとおりの組成を有し、また、液相合成法によりカーボンナノ材料の存在下で作製されている。したがって、例えば、SOFCの空気極を形成するに適した程度に電子伝導性および酸素イオン伝導性が向上され、その反応抵抗を低く抑えることが可能となり得る。
なお、特に制限されるものではないが、このようなペロブスカイト型酸化物の好ましい一態様として、例えば、具体的には、La1−xSrCoO,La1−xSr(Co1−yFe)O,La1−xSr(Co1−yNi)O,Sm1−xSrCoO,Sm1−xSr(Co1−yNi)O,La1−xSrMnO,La1−xSr(Co1−y−zFeMn)O,La(Ni1−yFe)O等として示される組成のものが挙げられる。なお、式中のx,yは、0≦x≦0.9,0≦y,z≦1を満たす。
以上の電極材料は、ペロブスカイト型酸化物の組成および結晶構造が制御されている。したがって、例えば、600℃〜900℃程度の高温域において比較的高い電気伝導性を示し、なおかつ、高温の還元雰囲気下で高い酸素イオン伝導性を示し得る。また、かかる電極材料は、ペロブスカイト型酸化物の平均粒子径が微細なものであり得る。したがって、SOFCの空気極を形成するために用いることで、電極(空気極)/電解質/気相(酸素含有ガス)が接する三相界面だけでなく、電極(空気極)自体の表面においても電極反応が進行し得るため、反応場が増大されるために好ましい。したがって、このような電極材料を用いて構築されるSOFCは、電極反応抵抗が低減されて、発電性能が向上され得る。すなわち、ここに開示される電極材料は、SOFCの高性能および高品質な空気極を実現し得る材料であり得る。
また、SOFCは、固体電解質層を空気極および燃料極で挟んだ構成の単セルが、セパレータを介して複数積層(スタック)されたスタック構造を備えるSOFCシステムとしても構築され得る。セパレータは、単セル同士を電気的に接続することに加え、SOFCの燃料極と空気極とを気密に仕切る隔壁としての役目も併せ持っている。ここで、セパレータと空気極との気密を確保するために、セパレータと空気極との間に空気極コンタクト層が形成される。この空気極コンタクト層は、高い電気導電性に加え、高温での酸化性雰囲気に対して耐性を備えていることが求められる。かかる点において、空気極コンタクト層を構成する材料として、ここに開示される電極材料を好ましく用いることができる。なお、本明細書でいう「セパレータ」とは、SOFCシステムにおいては、インターコネクタ、集電体などとも呼ばれる構成部材を包含する。
以上の電極材料は、上記のペロブスカイト型酸化物をそのまま単独で、あるいは焼結助剤、造孔材等の添加剤と共に所望の形態に成形し、焼成することで、目的の空気極や空気極コンタクト層等の構成部材を作製することができる。
かかる成形に際しては、例えば、粉末状の電極材料をそのまま成形してもよいし、あるいは、粉末状の電極材料を分散媒中に分散したペースト(インク、スラリーなどを包含する)の形態に調製して用いるようにしても良い。すなわち、ここに開示される電極材料は、実質的に電極を構成する成分以外の成分として、例えば、上記のペロブスカイト型酸化物を分散し得る分散媒を含んでいても良い。かかる分散媒としては、ここに開示されるペロブスカイト型酸化物を良好に分散させ得るものであればよく、従来のこの種のペーストに用いられている各種の分散媒を特に制限なく使用することができる。
かかる分散媒としては、典型的には、ビヒクルと、粘度調整のための有機溶媒との混合物を考慮することができる。かかる有機溶媒としては、例えば、エチレングリコールおよびジエチレングリコール誘導体(グリコールエーテル系溶剤)、トルエン、キシレン、ブチルカルビトール(BC)、ターピネオール等の高沸点有機溶剤の1種を単独で、または、2種以上を組み合わせて使用することができる。また、ビヒクルは、有機バインダとして種々の樹脂成分を含むことができる。かかる樹脂成分はペーストを調製するのに良好な粘性および塗膜形成能(例えば、印刷性や、基板に対する付着性等を含む。)を付与し得るものであればよく、従来のこの種のペーストに用いられているものを特に制限なく使用することができる。例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂、セルロース系高分子、ポリビニルアルコール、ロジン樹脂等を主体とするものが挙げられる。このうち、特にエチルセルロース等のセルロース系高分子が含まれているのが好ましい。なお、かかる分散媒には、分散剤や可塑剤等のこの種の分散媒に一般的に使用され得る任意の添加剤が含まれていても良い。
ペーストに占める分散媒の割合は、電極材料の使用目的に応じて適宜調整することができる。例えば、SOFC構成部材の形態(典型的には、空気極または空気極コンタクト層)や、その構成部材の成形に採用する手法等に応じて、適宜調整することができる。例えば、かかるペースト状の形態の電極材料は、印刷等の手法により上記のSOFCの構成部材を形成するのに好ましく用いることができる。具体的には、スクリーン印刷やドクターブレード法等の手法により空気極を作製する場合を例にすると、ペースト全体(すなわち、例えば、ペロブスカイト型酸化物と、造孔材と、分散媒との合計)に占める分散媒の割合は、5質量%以上60質量%以下程度とすることができ、好ましくは7質量%以上50質量%以下、より好ましくは10質量%以上40質量%以下である。また、ビヒクルに含まれる有機バインダは、例えば、ペースト全体の1質量%以上15質量%以下程度、好ましくは1質量%以上10質量%以下程度、より好ましくは1質量%以上7質量%以下程度の割合とすることが例示される。かかる構成とすることで、例えば、粉末状の電極材料を均一な厚さの層状体(例えば、塗膜)として形成(塗布)し易く、取扱いが容易であり、さらにかかる成形体から溶媒を除去するのに長時間を要することがないために好適である。これにより、空気極を作製するためのグリーンシート(未焼成段階の成形体)、特に薄層化が進められるSOFCの空気極のグリーンシートを、好適に形成することができる。
なお、電極材料をペースト状に調製するに際し、ペロブスカイト型酸化物と分散媒との混合には、例えば、公知の三本ロールミル等を用いることができる。ペースト状の電極材料は、所望の用途に応じて適切な粘度に調整することによって、塗布または印刷等の形態で電極材料を所望の位置に所望の形態にて簡便に供給することが可能となる。例えば、精密に寸法が管理されたSOFCの空気極や、複雑な形状を有するセパレータと空気極とを気密に接続する空気極コンタクト層等を形成するための成形体を、簡便かつ好適に成形することができる。
なお、ここに開示される電極材料でSOFCの空気極を形成する場合、空気極の全体をかかる電極材料で構成しても良いし、その一部のみをかかる空気材料で構成するようにしても良い。また、空気極の全体をかかる電極材料で構成しても良いし、その一部のみをかかる空気材料で構成するようにしても良い。さらに、ここに開示される電極材料で空気極コンタクト層を形成する場合、ペロブスカイト型酸化物の他に、銀や銅等の導電性金属粉末を含むようにしても良い。ここに開示される電極材料は、粉末状のものを所定の形態に圧縮成形する等して成形体(例えば、所望の形状のペレット)として用いることもできる。
上記のようにして準備した電極材料の成形体は、従来のこの種の構成部材と同様に焼成することができる。この場合の焼成温度は、例えば1000℃〜1400℃程度とすることができる。かかる焼成を、他の構成部材の焼成と同時に行う場合等には、焼成温度を適宜変更することができる。これによって、例えば、SOFCの空気極や空気極コンタクト層等の、所望の燃料電池構成部材を作製することができる。
[実施態様1]
ここに開示される実施態様における固体酸化物形燃料電池(SOFC)システムは、図1に示される、アノード支持型のSOFC(単セル)10を備えている。この単セル10は、多孔質構造の燃料極(アノード)40の表面(図では上面)に、順に、酸化物イオン伝導体からなる緻密な層状の固体電解質30、多孔質構造の空気極20(カソード)が形成されることで構成されている。なお、この実施態様においては、固体電解質30と空気極20との間に、両者の反応を防止する反応防止層25が設けられている。このSOFC10の作動時には、燃料極40を通じて燃料極40側の固体電解質30表面に燃料ガス(典型的には水素(H))が、空気極20を通じて空気極20側の固体電解質30表面に酸素(O)含有ガス(典型的には空気)が、それぞれ供給される。一般的な動作においては、酸素(O)含有ガス中のOガスが空気極20で還元されてO2−アニオンとなり、固体電解質を通って燃料極40に移動し、Hガス燃料を酸化する。そしてかかる酸化反応に伴い、電気エネルギーを発生させている。
ここで空気極20を構成する材料として、ここに開示される電極材料を用いることができる。固体電解質30としては、一例として、8%イットリア安定化ジルコニア(8YSZ)ランタンガレード(LaGaO)からなるものが例示される。反応防止層25としては、一例として、ガドリニアドープセリア(GDC)等に代表されるセリア系の酸化物からなるものが例示される。燃料極40としては、一例として、ニッケル(Ni)とYSZのサーメットからなるものが例示される。
なお、例えば、この図1に示されるように、アノード支持型のセル10を構築する場合、ここに開示されるペースト状に調製された電極材料を、固体電解質30あるいは反応防止層25の上面にシート状に塗布して焼成することが好適である。
[実施態様2]
ここに開示される実施態様における固体酸化物形燃料電池(SOFC)システムは、SOFCのスタックセル100を備えている。図2に、スタックセル100の一形態の分解斜視図を模式的に示す。かかるスタックセル100は、SOFC(単セル)10A,10Bが、セパレータ50を介して複数層積み重なったスタックとして構成されている。単セル10A,10Bは、層状の固体電解質30の両面が、それぞれ層状の空気極(カソード)20と燃料極(アノード)40とで挟まれたサンドイッチ構造を備えている。図面中央に配されるセパレータ50Aは、その両面を二つの単セル10A,10Bで挟まれており、一方のセル対向面52がセル10Aの空気極20と対向(隣接)し、他方のセル対向面54がセル10Bの燃料極40と対向(隣接)している。
インターコネクタ50の、セル対向面52には複数の溝が形成されており、供給された酸素含有ガス(典型的には空気)が流れる空気流路53を構成している。同様に、反対側のセル対向面54にも複数の溝が形成されており、供給された燃料ガス(典型的にはHガス)が流れるための燃料ガス流路55を構成している。かかる形態のセパレータ50では、典型的には空気流路53と燃料ガス流路55とが互いに直交するように形成されている。
なお、具体的に示していないが、スタックセル100が組み立てられるとき、セパレータ50Aのセル対向面52と空気極20との間には、空気極コンタクト層(図示せず)が形成されて、セル対向面52と空気極20とを電気的かつ気密に接合するようにしても良い。また、スタックセル100が組み立てられるとき、セパレータ50Aのセル対向面54と燃料極40との間には、燃料極コンタクト層(図示せず)が形成されて、セル対向面54と燃料極40とを電気的かつ気密に接合するようにしてもよい。ここで、空気極20および空気極コンタクト層は、例えば、ここに開示される電極材料から構成される。空気極20とセパレータ50との接合に際しては、例えば、空気極20の表面にここに開示されたペースト状の電極材料を塗布した後、セパレータ50を重ね合わせ、両者に間隙が生じて酸素(O)含有ガス(ここでは空気(Air))の漏れが生じないよう、気密に接合する。一般的な動作においては、酸素(O)含有ガス中のOガスが空気極20で還元されてO イオンとなり、固体電解質30を通って燃料極40に移動し、Hガス燃料を酸化する。そしてかかる酸化反応に伴い、外部負荷において電気エネルギーを発生させている。
なお、以上のSOFCシステムの製造方法は、従来公知の製造方法に準じればよく特別な処理を必要としないため、詳細な説明は省略する。また、ここで開示される電極材料を用いたSOFCの空気極は、例えば、平板型、円筒型、積層型等の従来公知の種々の構造のSOFCに適用でき、形状やサイズ等は特に限定されない。また、支持体(基材)についても特に限定はなく、例えばアノードやカソード、固体電解質等であり得る。なお、平板型SOFCは、内部抵抗が比較的小さいことから、発電効率が高く、かつ、薄い単セルを積層することで単位容積当たりの出力密度を高め得るという利点を有している点において好ましい。
以下、本発明に関する幾つかの試験例を説明するが、本発明をかかる試験例に示すものに限定することを意図したものではない。
[電極材料の用意]
(例1〜5)
La源としてLa(NO・6HOを、Sr源としてSr(NOを、Co源としてCo(NO・6HOを、Fe源としてFe(NO・9HOを用い、原料調製用溶液として、0.06mol/LのLa(NO溶液、0.04mol/LのSr(NO溶液、0.02mol/LのCo(NO溶液、および0.08mol/LのFe(NO溶液を用意した。そして、これらの溶液を、組成がLa0.6Sr0.4Co0.2Fe0.8で表されるペロブスカイト型酸化物が得られるよう化学量論比で配合することで原料溶液を調製した。
次いで、この原料溶液に、下記の表1に示す5とおりの割合でカーボンナノ材料を添加し、原料溶液を70℃に温めながら30分間の撹拌を行うことで、カーボンナノ材料を原料溶液に均一に分散させた。なお、表1に示す「カーボンナノ材料の添加量」は、原料溶液の質量に対するカーボンナノ材料の質量割合を示している。また、カーボンナノ材料としては、カーボンブラック(CB;三菱化学(株)製,MA600,平均粒径20nm)を用いた。
その後、各原料溶液に0.5mol/LのKOH溶液を加えてpHを8に調整した後、さらに1時間の撹拌を行った。これにより、原料溶液中に析出物が析出したことが確認された。得られた析出物を、カーボンナノ材料と共に遠心分離により回収し、蒸留水でよく洗浄した後、乾燥させたのち、800℃で仮焼することで、カーボンナノ材料を消失させた。これにより、粉末状の析出物からなる例1〜5のサンプルを得た。
(例6)
また、比較のために、従来の固相法で上記組成のペロブスカイト型酸化物を作製した。すなわち、上記のLa源、Sr源、Co源およびFe源を化学量論比で配合した後、遊星型ボールミルで混合し、ペロブスカイト型酸化物原料の混合粉末を用意した。この混合粉末を圧縮して圧粉体を形成した後、1000℃で60分間焼成することで、焼成体を得た。このようにして得られた焼成体を乳鉢で粗砕したのち、遊星型ボールミルで平均粒子径が200nm以下程度となるまで粉砕した。これにより、例6のサンプルを得た。
(例7〜9)
上記のLa源およびFe源と、Ni源としてのNi(NO・6HOを用いて、0.10mol/LのLa(NO溶液、0.06mol/LのNi(NO溶液、および、0.04mol/LのFe(NO溶液を用意した。
そして、これらの溶液を、組成がLaNi0.6Fe0.4で表されるペロブスカイト型酸化物が得られるよう化学量論比で配合することで原料溶液を調製した。次いで、この原料溶液に、下記の表1に示す3とおりの割合でカーボンナノ材料を添加し、その他の条件は例1〜5と同様にして、粉末状の析出物からなる例7〜9のサンプルを得た。カーボンナノ材料としては、上記と同じカーボンブラックを用いた。
[平均粒子径]
得られた粉末状の例1〜6のサンプルについて、平均粒子径を測定した。平均粒子径は、電子顕微鏡観察に基づき、サンプルごとに100個以上の粒子について測定した円相当径を算術平均した値を採用した。その結果を表1に示した。なお、例1のサンプルについては、一次粒子径の平均が約50nm未満であることが確認できたが、このような微細な一次粒子が凝集して約200nmの二次粒子を形成していることを示している。また、例2〜例9のサンプルについては、二次粒子についての平均粒子径のみを示している。
[BET比表面積]
得られた粉末状の例1〜6のサンプルについて、比表面積を測定し、その結果を表1に示した。なお、比表面積は、吸着質として窒素(N)ガスを用いたガス吸着法(定容量式吸着法)によって測定されたガス吸着量を、BET法で解析した値(m/g)を採用した。
[発電性能]
得られた粉末状の例1〜6のサンプルを用い、バインダとしてのエチルセルロースおよび分散媒としてのテルピネオールを添加し、三本ロールミルで混合することで、ペースト状の電極ペーストを調製した。
この電極ペーストを空気極形成用材料とし、SOFCハーフセルの固体電解質層側の表面に印刷して、1100℃で5時間焼成することで、厚さ約30μmの空気極を形成した。これにより、評価用のSOFCセルを得た。
なお、SOFCハーフセルとしては、酸化ニッケルおよび8%イットリア安定化ジルコニア(8YSZ)からなる厚み約1mmの燃料極支持体の上に、8YSZからなる厚み約10μmの固体電解質層、および、10%ガドリニウムドープセリア(10GDC)からなる厚み約5μmの反応防止層が備えられたアノード支持型の円盤型のハーフセルを用いた。
上記で得られた評価用のSOFCセルを、下記の条件で運転させた際の電力密度を測定した。その結果、電流密度を0.5A/cmとしたときに得られた最大出力密度(W/cm)を発電性能として、表1の「発電性能」の欄に示した。
燃料極供給ガス:水素ガス(50ml/min)
空気極供給ガス:空気(100ml/min)
運転温度:700℃
Figure 0006255358
[評価]
具体的に結果は示していないが、例1〜9の全てのサンプルについてX線回折分析を行ったところ、いずれのサンプルについても目的の組成(La0.6Sr0.4Co0.2Fe0.8またはLaNi0.6Fe0.4)のペロブスカイト型酸化物が得られたことが確認された。また表1の例1〜5および例7〜9に示されるように、液相合成法によるペロブスカイト型酸化物の作製に際し、原料溶液にカーボンナノ材料を添加することで、平均粒子径の小さなペロブスカイト型酸化物が得られることが確認された。このペロブスカイト型酸化物の平均粒子径は、添加するカーボンナノ材料の量が多すぎない範囲において、その添加量に応じて微細になることが伺えた。このことから、カーボンナノ材料の存在によりペロブスカイト型酸化物の粒成長が抑制されると考えられる。
なお、一般的に、固相合成法により作製されるペロブスカイト型酸化物は結晶性が高く、液相合成法により作製されるペロブスカイト型酸化物は一次粒径が微細なものが得られ易い。そのため、例1と例6とを比較すると、例1のペロブスカイト型酸化物は、例6のペロブスカイト型酸化物と平均粒子径が同程度であるにもかかわらず、例1のペロブスカイト型酸化物を用いて作製した電極を備えるSOFCの発電性能は、例6のペロブスカイト型酸化物を用いて作製したSOFCの発電性能よりも、低下してしまう結果となった。しかしながら、例2〜5に示したように、カーボンナノ材料の存在下、液相法により作製されたペロブスカイト型酸化物は、例6の場合よりも、SOFCの発電性能を高め得ることが確認された。すなわち、ここに開示される技術により作製されたペロブスカイト型酸化物は、SOFCの電極(カソード)を作製するのに適した材料であることが確認された。
また、例7〜9に示されるように、組成の異なるペロブスカイト型酸化物についても、液相法によりカーボンナノ材料の存在下で作製することで、カーボンナノ材料を添加しない場合よりも、SOFCの発電性能を高め得る材料が得られることがわかった。とくにこの組成(LaNi0.6Fe0.4)のペロブスカイト型酸化物は、カーボンナノ材料を添加せずに液相法で合成すると平均粒子径が300nmと粗大となってしまう。ここに開示される技術は、このような組成、延いては結晶構造やその成長特性等の違いに大きく影響を受けることなく、微細な粒子としてペロブスカイト型酸化物を作製できることが示された。
また、ペロブスカイト型酸化物は、微細であるほど電極材料として好適であるわけではなく、本実施形態では、例えば、平均粒子径が75nm〜90nmの範囲、特に80nm近傍で、SOFCの発電性能を最も向上させることができることが確認された。すなわち、カーボンナノ材料の存在下、液相法によりペロブスカイト型酸化物を作製することで、より好ましくはカーボンナノ材料を適量(例えば77〜87wt%程度)添加することで、SOFCの電極材料に適した形態の電極材料が得られることが示された。
以上のことから、ここに開示される電極材料を用いて、例えば、SOFCの空気極を形成することで、発電性能に優れたSOFCが実現できることが確認された。なお、このような電極材料は、SOFCの空気極を構成するのに好適なのはもちろんのこと、例えば、この空気極とセパレータとの間に配設される空気極コンタクト層や、セパレータ自体を構成するのにも、好ましく用いることができる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
10,10A,10B SOFC(単セル)
20 空気極(カソード)
25 反応防止層
30 固体電解質
40 燃料極(アノード)
50,50A セパレータ
52 ,54 セル対向面
53 空気流路
55 燃料ガス流路
100 スタックセル

Claims (10)

  1. 固体酸化物形燃料電池を形成するのに用いられる電極材料であって、
    一般式:(Ln1−xAe)BO3−δ
    (ここで、Lnは少なくとも1種のランタノイド元素を示し、AeはSr,CaおよびBaからなる群から選択される少なくとも1種の元素であり、BはNi,Co,Mn,Cr,Cu,FeおよびTiからなる群から選択される少なくとも1種の元素を含み、0≦x≦0.9であり、δは電荷中性条件を満たすように定まる値である)で表されるペロブスカイト型の結晶構造を有する酸化物の粉末を含み、
    前記粉末は、カーボンナノ材料と、前記Ln源,前記Ae源および前記B源とを含む原料溶液を用いた液相合成法により前記カーボンナノ材料の表面に形成されたものであり、かつ、前記カーボンナノ材料消失されている、電極材料。
  2. 前記カーボンナノ材料は、カーボンブラック,グラフェン,ダイヤモンドライクカーボンからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1に記載の電極材料。
  3. 前記カーボンナノ材料は、前記原料溶液中に、10質量%以上80質量%以下の割合で含まれる、請求項1または2に記載の電極材料。
  4. 前記酸化物は、平均粒子径が50nm以上100nm以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の電極材料。
  5. 前記結晶構造のBサイトには、Ni,Co,Mn,Cr,Cu,FeおよびTiからなる群から選択される2種以上の元素が含まれる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の電極材料。
  6. 前記酸化物が分散媒に分散されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の電極材料。
  7. 固体酸化物形燃料電池の空気極または空気極コンタクト層を形成するために用いられる、請求項1〜6のいずれか1項に記載の電極材料。
  8. 固体酸化物形燃料電池用の構成部材であって、請求項1〜7のいずれか1項に記載の電極材料を用いて構成されている、構成部材。
  9. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の電極材料を用いて構成された構成部材を備えている、固体酸化物形燃料電池。
  10. 固体酸化物形燃料電池を形成するのに用いられる電極材料の製造方法であって、
    一般式:(Ln 1−x Ae )BO 3−δ
    (ここで、Lnは少なくとも1種のランタノイド元素を示し、AeはSr,CaおよびBaからなる群から選択される少なくとも1種の元素であり、BはNi,Co,Mn,Cr,Cu,FeおよびTiからなる群から選択される少なくとも1種の元素を含み、0≦x≦0.9であり、δは電荷中性条件を満たすように定まる値である)で表されるペロブスカイト型の結晶構造を有する酸化物が得られるように前記Ln源,前記Ae源および前記B源と含み、さらにカーボンナノ材料を含む原料溶液を用意すること、
    液相合成法により、前記原料溶液から、前記カーボンナノ材料の表面に前記酸化物の前駆体を形成すること、および、
    前記前駆体および前記カーボンナノ材料を加熱して、前記ペロブスカイト型の結晶構造を有する酸化物の粉末を得ると共に、前記カーボンナノ材料を消失させること、
    を含む、製造方法。
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