JP6252853B2 - 距離測定システム、距離測定装置、及び距離測定方法 - Google Patents

距離測定システム、距離測定装置、及び距離測定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6252853B2
JP6252853B2 JP2014071515A JP2014071515A JP6252853B2 JP 6252853 B2 JP6252853 B2 JP 6252853B2 JP 2014071515 A JP2014071515 A JP 2014071515A JP 2014071515 A JP2014071515 A JP 2014071515A JP 6252853 B2 JP6252853 B2 JP 6252853B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
incident light
interferometer
interference
distance measuring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014071515A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015194361A (ja
Inventor
恭平 林
恭平 林
智浩 青戸
智浩 青戸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Seimitsu Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Seimitsu Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Seimitsu Co Ltd filed Critical Tokyo Seimitsu Co Ltd
Priority to JP2014071515A priority Critical patent/JP6252853B2/ja
Publication of JP2015194361A publication Critical patent/JP2015194361A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6252853B2 publication Critical patent/JP6252853B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)

Description

この発明は、距離測定システム、距離測定装置、及び距離測定方法に関する。
光の干渉を利用し、材料表面及び内部の断層画像を取得する技術が研究・開発されている。これに関連し、光源として波長掃引光源を利用した波長走査型光コヒーレントトモグラフィー(Swept Source Optical Coherence Tomography : SS-OCT)による測定対象の表面形状及び内部を測定する従来装置が知られている。
そのような従来装置は、波長掃引光源から射出された光を測定光と参照光とに分岐し、測定対象で反射された測定光と参照光との干渉光を検出する。そして、従来装置は、検出した干渉光を干渉信号として電気信号に変換し、変換された干渉信号のピーク周波数を検出することで、測定対象までの距離を導出する。
ところが、従来装置では、波長掃引光源から射出される光の波長が正弦波状に変化することに起因した誤差が生じ、干渉信号のピーク周波数を精度よく決めることができないという問題があった。この問題を解決するため、マッハ・ツェンダー(MZ)干渉計やファブリ・ペロー(FP)干渉計を用いて、波長掃引光源から射出される光の波長の変化量を検出し、この変化量が所定値となるタイミングをサンプリングクロックとして利用することで、干渉光を検出するタイミングを決定し、干渉信号のピーク周波数を精度よく決める方法が知られている(特許文献1、2参照)。
特開2007−101249号公報 特表2010−515919号公報
しかしながら、そのような方法では、気温等の測定環境によりサンプリングクロックの周期に誤差が生じ、干渉信号のピーク周波数の決定精度をさらに精度よく決めることが困難であり、その結果として、ピーク周波数に基づいて測定対象までの距離を高精度で導出(測定)することが困難であった。
そこで本発明は、上記従来技術の問題に鑑みてなされたものであり、高い精度で距離を測定することができる距離測定システム、距離測定装置、及び距離測定方法を提供する。
上記課題の解決手段として、請求項1に記載の発明は、入射光として波長を変化させながら光を射出する波長掃引光源と、前記入射光を第1入射光と第2入射光に分岐する分岐部と、前記第1入射光に基づいて第1干渉光を生成する第1干渉計と、第3入射光として正弦波状に位相を変調させながら光を射出する位相変調光源と、前記第2入射光に基づいて第2干渉光を生成するとともに、前記第3入射光に基づいて第3干渉光を生成する第2干渉計と、前記第2干渉光に基づいてサンプリングクロックを生成する生成部と、前記第3干渉光に基づいて前記第2干渉計における光路差の変化を算出する算出部と、前記第1干渉光と、前記サンプリングクロックと、前記光路差の変化とに基づいて前記第1干渉計から測定対象までの距離を導出する導出部と、を備える距離測定システムである。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の距離測定システムであって、前記算出部は、前記第3干渉光に基づいて前記位相を検出し、検出された前記位相に基づいて前記光路差の変化を算出する、距離測定システムである。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の距離測定システムであって、前記導出部は、前記第1干渉光と前記サンプリングクロックに基づいた信号を抽出し、前記抽出された信号と前記光路差の変化に基づいて、前記距離を導出する、距離測定システムである。
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の距離測定システムであって、前記導出部は、前記抽出された信号をフーリエ変換した信号からピークを検出し、検出されたピークに応じて前記距離を導出する、距離測定システムである。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1から4のうちいずれか一項に記載の距離測定システムであって、前記生成部は、前記第1入射光の波長の変化量が所定値になるたびに発した信号からなるサンプリングクロックを生成する、距離測定システムである。
また、請求項6に記載の発明は、請求項1から5のうちいずれか一項に記載の距離測定システムであって、前記第2干渉計には、第2入射光が入射する側と反対側から第3入射光が入射する、距離測定システムである。
また、請求項7に記載の発明は、請求項1から6のうちいずれか一項に記載の距離測定システムであって、前記第1干渉計は、前記第1入射光を、複数に分岐された光として測定光と参照光に分岐させ、前記測定光を測定対象に照射し、前記照射した測定光の測定対象からの反射光と前記参照光とを合波させ、前記第1干渉光を生成し、前記第2干渉計は、前記第2入射光を、第2−1入射光と第2−2入射光に分岐させ、前記第2−1入射光と前記第2−2入射光を合波させ、前記第2干渉光を生成し、さらに、前記第3入射光を、第3−1入射光と第3−2入射光に分岐し、前記第3−1入射光と前記第3−2入射光を合波し、前記第3干渉光を生成する、距離測定システムである。
また、請求項8に記載の発明は、請求項1から7のうちいずれか一項に記載の距離測定システムであって、前記第2干渉計は、正弦波位相変調干渉計と兼ねたマッハ・ツェンダー干渉計である、距離測定システムである。
また、請求項9に記載の発明は、入射光として波長を変化させながら光を射出する波長掃引光源と、前記入射光を第1入射光と第2入射光に分岐する分岐部と、前記第1入射光に基づいて第1干渉光を生成する第1干渉計と、距離測定装置を具備する距離測定システムの前記距離測定装置であって、距離測定装置は、第3入射光として正弦波状に位相を変調させながら光を射出する位相変調光源と、前記第2入射光に基づいて第2干渉光を生成するとともに、前記第3入射光に基づいて第3干渉光を生成する第2干渉計と、前記第2干渉光に基づいてサンプリングクロックを生成する生成部と、前記第3干渉光に基づいて前記第2干渉計における光路差の変化を算出する算出部と、前記第1干渉光と、前記サンプリングクロックと、前記光路差の変化とに基づいて前記第1干渉計から測定対象までの距離を導出する導出部と、を備える距離測定装置である。
また、請求項10に記載の発明は、入射光として波長を変化させながら光を射出し、前記入射光を第1入射光と第2入射光に分岐し、第1干渉計により前記第1入射光に基づいて第1干渉光を生成し、第3入射光として正弦波状に位相を変調させながら光を射出し、第2干渉計により前記第2入射光に基づいて第2干渉光を生成するとともに、前記第3入射光に基づいて第3干渉光を生成し、前記第2干渉光に基づいてサンプリングクロックを生成し、前記第3干渉光に基づいて前記第2干渉計における光路差の変化を算出し、前記第1干渉光と、前記サンプリングクロックと、前記光路差の変化とに基づいて前記第1干渉計から測定対象までの距離を導出する、距離測定方法である。
本発明によれば、高い精度で距離を測定することができる距離測定システム、距離測定装置、及び距離測定方法を提供することができる。
第1実施形態に係る距離測定システム1の一例を示す構成図である。 波長掃引光源2から射出される入射光の波長の時間変化の様子の一例を示すグラフである。 制御装置9により生成されるサンプリングクロックと、波長掃引光源2から射出される入射光の波長の変化との一例を示す図である。 制御装置9の機能構成の一例を示す図である。 制御装置9により実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。 距離導出部97により第1干渉信号から抽出された信号であって、サンプリングクロックが示すタイミングにおける信号の一例を示す図である。 距離導出部97により高速フーリエ変換された信号の一例を示す図である。 第2実施形態に係る距離測定システム1の一例を示す構成図である。
<概要>
まず、以下に示す実施形態に係る距離測定システム1の概要を説明し、その後により詳細な実施形態を説明する。図1は、第1実施形態に係る距離測定システム1の一例を示す構成図である。距離測定システム1は、波長掃引光源2から入射光を射出し、射出された入射光を第1入射光と第2入射光に分岐し、第1入射光を光ファイバーを介して第1干渉計3に導光する。そして、距離測定システム1は、光ファイバーを介して第2干渉計6に第2入射光を導光する。
第1干渉計3は、導光された第1入射光を測定光と参照光に分岐する。第1干渉計3は、分岐された測定光を測定対象Wに向けて照射する。測定対象Wに照射された測定光は、測定対象Wで反射されて再び第1干渉計3に入射する。第1干渉計3は、測定対象Wで反射された測定光と上述の参照光を合波し、第1干渉光を生成する。その後、第1干渉計3は、光ファイバーを介して第1干渉光を第1干渉信号検出部4に導光する。
測定対象Wは、例えば、シリコンウェハーや多層膜等の工業製品や生体等であり、図1に示したように、ユーザーによりコリメーター33から距離L1だけ離れた位置に設置される。この距離L1は、ユーザーが設置する段階で未知である。距離測定システム1は、この距離L1を測定(算出又は導出)する。
第1干渉信号検出部4は、導光された第1干渉光を検出(受光)し、検出された第1干渉光を電気信号に変換する。そして、第1干渉信号検出部4は、第1干渉光が電気信号に変換された第1干渉信号を制御装置9に出力する。
また、距離測定システム1は、位相変調光源5から第3入射光を射出し、射出された第3入射光を、光ファイバーを介して第2干渉計6に導光する。この時、距離測定システム1は、第3入射光を第2干渉光が射出される側から第2干渉計6へと光ファイバーを介して導光する。
第2干渉計6は、導光された第2入射光を第2−1入射光と第2−2入射光に分岐する。第2干渉計6は、分岐された第2−1入射光と第2−2入射光をそれぞれ光路の異なる光ファイバーを介して導光した後、再び合波して第2干渉光を生成する。その後、第2干渉計6は、光ファイバーを介して第2干渉光を第2干渉信号検出部7に導光する。
また、第2干渉計6は、導光された第3入射光を第3−1入射光と第3−2入射光に分岐する。第2干渉計6は、分岐された第3−1入射光と第3−2入射光をそれぞれ光路の異なる光ファイバーを介して導光した後、再び合波して第3干渉光を生成する。その後、第2干渉計6は、光ファイバーを介して第3干渉光を第3干渉信号検出部8に導光する。
第2干渉信号検出部7は、導光された第2干渉光を検出し、検出された第2干渉光を電気信号に変換する。そして、第2干渉信号検出部7は、第2干渉光が電気信号に変換された第2干渉信号を制御装置9に出力する。
第3干渉信号検出部8は、導光された第3干渉光を検出し、検出された第3干渉光を電気信号に変換する。そして、第3干渉信号検出部8は、第3干渉光が電気信号に変換された第3干渉信号を制御装置に出力する。
制御装置9は、第1干渉信号検出部4から第1干渉信号を取得し、第2干渉信号検出部7から第2干渉信号を取得し、第3干渉信号検出部8から第3干渉信号をそれぞれ取得する。そして、制御装置9は、第3干渉信号に基づいて第2干渉計6が備える光ファイバーの長さの熱等の環境による変化を算出する。また、制御装置9は、第2干渉信号に基づいてサンプリングクロックを生成する。そして、制御装置9は、算出された光ファイバーの長さの変化と、生成されたサンプリングクロックと、第1干渉信号に基づいて上述の距離L1を導出する。
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態について、図面を参照して説明する。図1に示したように、距離測定システム1は、例えば、波長掃引光源2と、分岐部21と、第1干渉計3と、第1干渉信号検出部4と、位相変調光源5と、第2干渉計6と、第2干渉信号検出部7と、第3干渉信号検出部8と、制御装置9と、光ファイバーF1、F2、F9、F10、F13、F14、F15を備える。光ファイバーF1、F2、F9、F10、F13、F14、F15は、例えば、シングルモード・光ファイバーである。なお、図1において、概要で説明した機能部については、説明を省略する。
距離測定システム1では、次にように各機能部が光ファイバーによって接続されている。波長掃引光源2と分岐部21は、光ファイバーF1により接続されている。分岐部21と第1干渉計3は、光ファイバーF2により接続されている。第1干渉計3と第1干渉信号検出部4は、光ファイバーF9により接続されている。分岐部21と第2干渉信号検出部7は、光ファイバーF10により接続されている。第2干渉計6と第2干渉信号検出部7は、光ファイバーF13により接続されている。位相変調光源5と第2干渉計6は、光ファイバーF14により接続されている。第2干渉計6と第3干渉信号検出部8は、光ファイバーF15により接続されている。
また、距離測定システム1では、波長掃引光源2と制御装置9、第1干渉信号検出部4と制御装置9、第2干渉信号検出部7と制御装置9、第3干渉信号検出部8と制御装置9がそれぞれ無線又は有線によって通信可能に接続されている。
波長掃引光源2は、時間の経過とともに一定周期で波長を変化させながら第1干渉計3への入射光を射出する。波長掃引光源2から射出される入射光は、例えば、1[kHz]周期毎に1550±50[nm]の波長帯で波長が変化する。また、この波長は、例えば、正弦波状に変化する。ここで、図2を参照することで、波長掃引光源2から射出される入射光の波長の時間変化の様子について説明する。図2は、波長掃引光源2から射出される入射光の波長の時間変化の様子の一例を示すグラフである。
グラフG1の横軸は、経過時間(単位は[msec])を表す。また、グラフG1の縦軸は、経過時間毎の波長掃引光源2から射出される入射光の光源波長(単位は[nm])を表す。図2に示したように、波長掃引光源2は、1[msec]毎(1[kHz]周期あたり)に、1550±50[nm]の波長帯で波長が正弦波として変化する入射光を射出する。
分岐部21は、例えば、ファイバーカプラーである。分岐部21は、光ファイバーF1から導光された光を第1入射光と第2入射光に分岐し、分岐した第1入射光を、光ファイバーF2を介して第1干渉計3に導光するとともに、分波した第2入射光を、光ファイバーF10を介して第2干渉計6に導光する。
第1干渉計3は、分岐部31、34と、サーキュレーター32、35と、コリメーター33、36と、光ファイバーF3〜F8を備える。光ファイバーF3〜F8を備える。光ファイバーF3〜F8は、例えば、シングルモード・光ファイバーである。
第1干渉計3では、次にように各機能部が光ファイバーによって接続されている。分岐部31とサーキュレーター32は、光ファイバーF3により接続されている。サーキュレーター32コリメーター33は、光ファイバーF4により接続されている。サーキュレーター32と分岐部34は、光ファイバーF5により接続されている。分岐部31とサーキュレーター35は、光ファイバーF6により接続されている。サーキュレーター35とコリメーター36は、光ファイバーF7により接続されている。サーキュレーター35と分岐部34は、光ファイバーF8により接続されている。
分岐部31は、例えば、ファイバーカプラーである。分岐部31は、光ファイバーF2から導光された第1入射光を測定光と参照光に分岐し、分岐した測定光を、光ファイバーF3を介してサーキュレーター32に導光するとともに、分波した参照光を、光ファイバーF6を介して第2干渉計6に導光する。
サーキュレーター32は、分岐部31から光ファイバーF3を介して導光された測定光を、光ファイバーF4を介してコリメーター33へ導光する。また、サーキュレーター32は、コリメーター33から光ファイバーF4を介して導光された測定光であって、測定対象Wで反射された測定光を、光ファイバーF5を介して分岐部34に導光する。
コリメーター33は、例えば、コリメーターレンズであり、入射した光を平行光へ変化させるか、又はある焦点に集光させる。コリメーター33は、サーキュレーター32から光ファイバーF4を介して導光された測定光を測定対象Wへ照射する。また、コリメーター33は、測定対象Wで反射された測定光を集光し、集光された測定対象Wで反射された測定光を、光ファイバーF4を介してサーキュレーター32に導光する。
分岐部34は、例えば、ファイバーカプラーである。分岐部34は、サーキュレーター32から光ファイバーF5を介して測定対象Wで反射された測定光と、サーキュレーター35から光ファイバーF8を介して導光された参照光であって、反射鏡37で反射された参照光とを合波し、第1干渉光を生成する。そして、分岐部34は、生成された第1干渉光を光ファイバーF9を介して第1干渉信号検出部4に導光する。
サーキュレーター35は、分岐部31から光ファイバーF6を介して導光された参照光を、光ファイバーF7を介してコリメーター36に導光する。また、サーキュレーター35は、コリメーター36から光ファイバーF7を介して導光された参照光であって、反射鏡37で反射された参照光を、光ファイバーF8を介して分岐部34に導光する。
コリメーター36は、例えば、コリメーターレンズであり、入射した光を平行光へ変化させるか、又はある焦点に集光させる。コリメーター36は、サーキュレーター35から光ファイバーF7を介して導光された参照光を反射鏡37へ照射する。また、コリメーター36は、反射鏡37で反射された参照光を集光し、集光された反射鏡37で反射された参照光を、光ファイバーF7を介してサーキュレーター35に導光する。
反射鏡37は、コリメーター36から所定の距離L2だけ離れた場所に設置されており、コリメーター36から照射された光を、コリメーター36へ向けて反射する。
上記で説明した第1干渉計3には、波長掃引光源2から射出された入射光のうち、分岐部21により分岐された第1入射光が光ファイバーF2を介して導光される。この導光された第1入射光は、まず第1干渉計3の分岐部31に入射する。分岐部31は、第1入射光を測定光と参照光に分岐させる。分岐部31は、測定光を光ファイバーF3と、サーキュレーター32と、光ファイバーF4とを順に介してコリメーター33へ入射する。
そして、コリメーター33は、測定光を測定対象Wに集光するように照射する。測定対象Wに照射された測定光の一部又は全部は、測定対象Wでコリメーター33へ向けて反射される。コリメーター33へ入射した測定光であって、測定対象Wで反射された測定光は、その後、光ファイバーF4と、サーキュレーター32と、光ファイバーF5とを順に介して分岐部34へ導光される。
一方、分岐部31は、参照光を光ファイバーF6と、サーキュレーター35と、光ファイバーF7とを順に介してコリメーター36へ入射する。そして、コリメーター36は、参照光を反射鏡37に集光するように照射する。反射鏡37に照射された参照光の一部又は全部は、反射鏡37でコリメーター36へ向けて反射される。コリメーター36へ入射した参照光であって、反射鏡37で反射された参照光は、その後、光ファイバーF7と、サーキュレーター35と、光ファイバーF8とを順に介して分岐部34へ導光される。
分岐部34は、測定対象Wで反射された測定光と反射鏡37で反射された参照光とを合波し、第1干渉光を生成する。そして、分岐部34は、第1干渉光を、光ファイバーF9を介して第1干渉信号検出部4に導光する。
第1干渉信号検出部4は、光ファイバーF9を介して導光された第1干渉光を検出し、検出した第1干渉光を電気信号に変換する。第1干渉信号検出部4は、この電気信号を第1干渉信号として制御装置9に出力する。
位相変調光源5は、例えば、図示しない光源と、図示しない発振器を備える電気変調器を具備し、光源から射出される光の位相を、電気変調器が備える発振器によって時間の経過とともに一定周期で変調させる。そして、位相変調光源5は、時間の経過とともに一定周期で位相が変化する光を、第3入射光として第2干渉計6へ射出する。
第2干渉計6は、分岐部51、52と、光ファイバーF11、F12を備える。光ファイバーF11、F12は、例えば、互いに異なる光路長を持つシングルモード・光ファイバーである。
分岐部51は、例えば、ファイバーカプラーである。分岐部51は、光ファイバーF10を介して導光された第2入射光を、第2−1入射光と第2−2入射光に分岐し、分岐した第2−1入射光を、光ファイバーF11を介して分岐部52に導光するとともに、分岐した第2−2入射光を、光ファイバーF12を介して分岐部52に導光する。また、分岐部51は、光ファイバーF11を介して導光された第3−1入射光と、光ファイバーF12を介して導光された第3−2入射光を合波し、第3干渉光を生成する。分岐部51は、生成された第3干渉光を、光ファイバーF15を介して第3干渉信号検出部8に導光する。
分岐部52は、例えば、ファイバーカプラーである。分岐部52は、光ファイバーF11を介して導光された第2−1入射光と、光ファイバーF12を介して導光された第2−2入射光とを合波し、第2干渉光を生成する。分岐部52は、生成された第2干渉光を、光ファイバーF13を介して第2干渉信号検出部7に導光する。また、分岐部52は、位相変調光源5から光ファイバーF14を介して導光された第3入射光を、第3−1入射光と第3−2入射光に分岐し、分岐した第3−1入射光を、光ファイバーF11を介して分岐部51に導光する。また、分岐部52は、第3−2入射光を、光ファイバーF12を介して分岐部51に導光する。
上記で説明した第2干渉計6には、波長掃引光源2から射出された入射光のうち、分岐部21により分岐された第2入射光が光ファイバーF10を介して導光される。この導光された第2入射光は、まず第2干渉計6の分岐部51に入射する。分岐部51は、第2入射光を第2−1入射光と第2−2入射光に分岐させる。分岐された第2−1入射光と第2−2入射光は、互いに異なる光路長の光ファイバーにより導光され、分岐部52で合波されて第2干渉光にされる。そして、分岐部52は、第2干渉光を、光ファイバーF13を介して第2干渉信号検出部7に導光する。
また、第2干渉計6には、位相変調光源5から射出された第3入射光が光ファイバーF14を介して導光される。この導光された第3入射光は、まず第2干渉計6の分岐部52に入射する。分岐部52は、第3入射光を第3−1入射光と第3−2入射光に分岐させる。分岐された第3−1入射光と第3−2入射光は、互いに異なる光路長の光ファイバーにより導光され、分岐部51で合波されて第3干渉光にされる。そして、分岐部51は、第3干渉光を、光ファイバーF15を介して第3干渉信号検出部8に導光する。
第2干渉信号検出部7は、光ファイバーF13を介して導光された第2干渉光を検出し、検出した第2干渉光を電気信号に変換する。第2干渉信号検出部7は、この電気信号を第2干渉信号として制御装置9に出力する。
第3干渉信号検出部8は、光ファイバーF15を介して導光された第3干渉光を検出し、検出した第3干渉光を電気信号に変換する。第3干渉信号検出部8は、この電気信号を第3干渉信号として制御装置9に出力する。
制御装置9は、第1干渉信号検出部4から第1干渉信号を取得し、第2干渉信号検出部7から第2干渉信号を取得し、第3干渉信号検出部8から第3干渉信号をそれぞれ取得する。そして、制御装置9は、第3干渉信号に基づいて第2干渉計6が備える光ファイバーF11と光ファイバーF12のうち一方又は両方の長さが熱等の環境によって変化することによる光ファイバーF11と光ファイバーF12の間の光路差の変化量を算出する。
また、制御装置9は、第2干渉信号に基づいてサンプリングクロックを生成する。ここで、図3を参照して、制御装置9により生成されるサンプリングクロックについて説明する。図3は、制御装置9により生成されるサンプリングクロックと、波長掃引光源2から射出される入射光の波長の変化との一例を示す図である。図3(A)には、波長掃引光源2から射出される入射光の波長の変化の一部を示す。図3(A)の縦軸は、波長掃引光源2の光源波長(単位は[nm])であり、横軸は経過時間(単位は[msec])である。また、図3(B)には、図3(A)に示した波長掃引光源2から射出される入射光の波長の変化に応じたサンプリングクロックを示す。図3(B)の縦軸は、サンプリングクロックを表す信号(単位は、例えば、[mA])であり、横軸は経過時間(単位は[msec])である。
制御装置9は、第2干渉信号に基づいて、波長掃引光源2から射出される入射光の波長の変化量を算出し、算出された変化量が所定値になるたびに図3(B)に示したようなサンプリングクロックを生成する。そして、制御装置9は、生成されたサンプリングクロックに基づいて、第1干渉信号からサンプリングクロックが示すタイミング(サンプリングクロックを表す信号が1[mA]の時)の信号を抽出し、抽出された信号と、第3干渉信号に基づいて算出された光路差の変化量とに基づいて上述の距離L1を導出する。
次に、図4を参照することで、制御装置9の機能構成について説明する。図4は、制御装置9の機能構成の一例を示す図である。制御装置9は、例えば、制御部90と、記憶部98とを備える。また、制御部90は、例えば、装置制御部91と、第1干渉信号取得部92と、第2干渉信号取得部93と、第3干渉信号取得部94と、サンプリングクロック生成部95と、誤差算出部96と、距離導出部97を備える。
装置制御部91は、波長掃引光源2が入射光を射出するように波長掃引光源2を制御する。また、装置制御部91は、位相変調光源5が第3入射光を射出するように位相変調光源5を制御する。
また、装置制御部91は、第1干渉信号検出部4が第1干渉光を検出し、第1干渉信号を制御装置9に出力するように第1干渉信号検出部4を制御する。また、装置制御部91は、第2干渉信号検出部7が第2干渉光を検出し、第2干渉信号を制御装置9に出力するように第2干渉信号検出部7を制御する。また、装置制御部91は、第3干渉信号検出部8が第3干渉光を検出し、第3干渉信号を制御装置9に出力するように第3干渉信号検出部8を制御する。
また、装置制御部91は、図示しない計時部を備えており、波長掃引光源2からの入射光の射出のタイミングと、位相変調光源5からの第3入射光の射出のタイミングを同期させる。また、装置制御部91は、第1干渉信号検出部4から第1干渉信号を取得するタイミングと、第2干渉信号検出部7から第2干渉信号を取得するタイミングと、第3干渉信号検出部8から第3干渉信号を取得するタイミングを同期させる。
第1干渉信号取得部92は、第1干渉信号検出部4から第1干渉信号を取得し、取得した第1干渉信号を、取得した時刻とともに記憶部98に記憶させる。
第2干渉信号取得部93は、第2干渉信号検出部7から第2干渉信号を取得し、取得した第2干渉信号を、取得した時刻とともに記憶部98に記憶させる。
第3干渉信号取得部94は、第3干渉信号検出部8から第3干渉信号を取得し、取得した第3干渉信号を、取得した時刻とともに記憶部98に記憶させる。
サンプリングクロック生成部95は、記憶部98から時刻毎の第2干渉信号を読み込む。そして、サンプリングクロック生成部95は、読み込まれた第2干渉信号に基づいて、サンプリングクロックを生成する。
誤差算出部96は、記憶部98から時刻毎の第3干渉信号を読み込む。そして、誤差算出部96は、記憶部98から読み込まれた第3干渉信号に基づいて、光ファイバーF11と光ファイバーF12の間の光路差の変化量であって、熱等の環境による変化量(誤差)を算出する。以下、この変化量を、光路差の誤差と称する。
距離導出部97は、記憶部98から第1干渉信号を読み込み、読み込まれた第1干渉信号から、サンプリングクロック生成部95により生成されたサンプリングクロックが示すタイミングにおける信号を抽出する。そして、距離導出部97は、抽出された信号と、誤差算出部96により算出された誤差とに基づいて、上述の距離L1を導出する。
記憶部98は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory)、ROM(Read−Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などを含み、制御装置9が距離L1を導出するための各種情報を格納する。なお、記憶部98は、制御装置9に内蔵されるものに代えて、外付け型の記憶装置でもよい。
以下、図5を参照することにより、制御装置9の各機能部が行う処理について説明する。図5は、制御装置9により実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。まず、装置制御部91は、波長掃引光源2から入射光を射出させ、位相変調光源5から第3入射光を射出させる(ステップS100)。この際、装置制御部91は、計時部により波長掃引光源2と位相変調光源5の射出タイミングを同期させる。
次に、第1干渉信号取得部92は、第1干渉信号検出部4から第1干渉信号を取得し、取得された時刻とともに記憶部98に記憶させる。また、第2干渉信号取得部93は、第2干渉信号検出部7から第2干渉信号を取得し、取得された時刻とともに記憶部98に記憶させる。また、第3干渉信号取得部94は、第3干渉信号検出部8から第3干渉信号を取得し、取得された時刻とともに記憶部98に記憶させる(ステップS110)。
次に、サンプリングクロック生成部95は、記憶部98から第2干渉信号を読み込み、読み込んだ第2干渉信号に基づいてサンプリングクロックを生成する(ステップS120)。次に、誤差算出部96は、記憶部98から第3干渉信号を読み込み、読み込んだ第3干渉信号に基づいて前述の光路差の誤差を算出する(ステップS130)。ここで、誤差算出部96による光路差の誤差を算出する処理について説明する。
光路差の誤差を算出する処理を説明するため、まず、位相変調光源5により射出される第3入射光について説明する。位相変調光源5は、例えば、光源から以下の式(1)の余弦波で表される光を電気変調器に射出することで、式(2)に示したように光の位相を変調させる。
Figure 0006252853
Figure 0006252853
ここで、ωは、位相変調光源5の光源から射出される光の角振動数を示す。また、tは、位相変調光源5から光が射出されてからの経過時間を示す。上記の式(2)の正弦波を表す項は、電気変調器によって変調された光の位相を示し、ωは、電気変調器の発振器による位相変調の各振動数を示す。また、mは、位相変調の大きさを決める係数である。位相変調光源5は、上記の式(2)によって表される光を第3入射光として第2干渉計6に光ファイバーF14を介して導光する。
そして、第2干渉計6は、導光された第3入射光から第3干渉光を生成し、生成された第3干渉光を第3干渉信号検出部8に光ファイバーF15を介して導光する。第3干渉光は、以下の式(3)によって表される。
Figure 0006252853
ここで、AとBは、位相変調光源5から射出される光の振幅や、第2干渉計6の光ファイバーF11と光ファイバーF12の光路差等によって決まる係数である。なお、ある環境下での光ファイバーF11と光ファイバーF12の光路差は、予めキャリブレーション等によって決められているものとする。また、φは、式(1)におけるωtを置き換えたものである。上記の式(3)をベッセル関数による級数展開を施したものが以下の式(4)である。
Figure 0006252853
ここで、添え字の付いたJは、ベッセル関数を表す。上記の式(4)の級数のうち、正弦関数の最初の2項と、余弦関数の最初の2項を抽出したものが以下の式(5)である。
Figure 0006252853
第3干渉光を電気信号に変換した第3干渉信号は、上記の式(5)によって表される光の波の成分を含んでいる。誤差算出部96は、記憶部98から第3干渉信号を読み込み、読み込んだ第3干渉信号に基づいて、前述の光路差の誤差を算出する。光路差の誤差の算出は、正弦波位相変調干渉計における光路長の算出手法と同様の手法によって行う。より具体的には、誤差算出部96は、ロックインアンプを用いて、第3干渉信号から上記の式(5)のφの値であって、第3干渉信号が取得された時刻毎のφの値を算出し、算出された時刻毎のφを積算し、積算されたφに第3入射光の波長λ=2πc/ωを乗算することで、光ファイバーF11と光ファイバーF12の光路差の誤差Δを算出する。
次に、距離導出部97は、記憶部98から第1干渉信号を読み込み、読み込んだ第1干渉信号と、サンプリングクロック生成部95により生成されたサンプリングクロックと、誤差算出部96により算出された光路差の誤差Δに基づいて距離L1を導出する(ステップS140)。ここで、距離導出部97により距離L1を導出する処理について説明する。
距離導出部97は、記憶部98から読み込んだ第1干渉信号から、サンプリングクロック生成部95により生成されたサンプリングクロックが示すタイミングにおける信号を抽出する。ここで、図6を参照して、距離導出部97により第1干渉信号から抽出された信号であって、サンプリングクロックが示すタイミングにおける信号について説明する。図6は、距離導出部97により第1干渉信号から抽出された信号であって、サンプリングクロックが示すタイミングにおける信号の一例を示す図である。
グラフG2の縦軸は、距離導出部97により第1干渉信号から抽出された信号であって、サンプリングクロックが示すタイミングにおける信号の振幅(単位は、例えば、[V])であり、横軸は、波長掃引光源2から射出された入射光(すなわち、測定光及び参照光)の周波数(単位は[THz])である。距離導出部97により第1干渉信号からサンプリングクロックに基づいて抽出された信号(サンプル)は、各サンプル間における前記の入射光の周波数差が一定であるため、グラフG2のように横軸を入射光の周波数にした時に正弦波として表すことができる。
距離導出部97は、グラフG2のように表される信号であって、距離導出部97により第1干渉信号からサンプリングクロックに基づいて抽出された信号に対して高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform、FFT)を施し、高速フーリエ変換された信号を生成する。ここで、図7を参照して、高速フーリエ変換された信号について説明する。図7は、距離導出部97により高速フーリエ変換された信号の一例を示す図である。
図7におけるグラフG3の縦軸は、高速フーリエ変換された信号(周波数スペクトル)の振幅(単位は、例えば、[W/Hz])を示し、横軸は、正規化長さ(無次元量)を示す。正規化長さとは、以下の式(6)に示したように、前述した距離L1を、第2干渉計6の光ファイバーF11と光ファイバーF12の光路差Dによって正規化した無次元量(すなわち、正規化長さ)Dを示す。
Figure 0006252853
ここで、光路差Dは、以下の式(7)に示したように第2干渉計6のキャリブレーションによってある環境下で決められた光ファイバーF11と光ファイバーF12の光路差dに対して、誤差算出部96により算出された誤差Δを加算したものである。
Figure 0006252853
グラフG3のピーク位置は、上記の式(6)に示した正規化長さD0上に現れる。従って、距離導出部97は、高速フーリエ変換された信号からピーク位置Pを検出し、検出されたピーク位置に対応する正規化長さD0を導出する。そして、距離導出部97は、導出された正規化長さD0から式(6)及び式(7)に基づいて、距離L1を算出する。
なお、光ファイバーF1〜F15は、シングルモード・光ファイバーに代えて、中空光ファイバーやマルチモード・光ファイバー等であってもよい。
また、第1干渉計3は、光ファイバーF3〜F8と、分岐部31、34と、サーキュレーター32、35と、コリメーター33、36と、反射鏡37とを備える構成として説明したが、これに代えて、例えば、さらに光ファイバーF1と、光ファイバーF2と、光ファイバーF9と、分岐部21とのうちの一部又は全部を備える構成であってもよい。
また、第2干渉計6は、光ファイバーF11、F12と、分岐部51、52を備える構成として説明したが、これに代えて、例えば、さらに光ファイバーF10と、光ファイバーF13と、光ファイバーF14と、光ファイバーF15と、位相変調光源5と、第2干渉信号検出部7と、第3干渉信号検出部8とのうちの一部又は全部を備える構成であってもよい。
また、波長掃引光源2が掃引する入射光の波長帯は、1550±50[nm]に限られず、他の波長帯で掃引されてもよい。
また、第1干渉計3は、波長掃引光源2と第1干渉信号検出部4のうち一方又は両方を備える構成であってもよい。また、第2干渉計6は、第2干渉信号検出部7と、第3干渉信号検出部8と、位相変調光源5のうち一部又は全部を備える構成であってもよい。
また、第1干渉信号取得部92は、取得された第1干渉信号を、取得された時刻と対応付けて記憶部98に記憶する構成としたが、これに代えて、取得された第1干渉信号と、第1干渉信号を取得する時間間隔と対応付けて記憶部98に記憶する構成であってもよい。
また、第2干渉信号取得部93は、取得された第2干渉信号を、取得された時刻と対応付けて記憶部98に記憶する構成としたが、これに代えて、取得された第2干渉信号と、第2干渉信号を取得する時間間隔と対応付けて記憶部98に記憶する構成であってもよい。
また、第3干渉信号取得部94は、取得された第3干渉信号を、取得された時刻と対応付けて記憶部98に記憶する構成としたが、これに代えて、取得された第3干渉信号と、第3干渉信号を取得する時間間隔と対応付けて記憶部98に記憶する構成であってもよい。
また、制御部90が行う処理は、図5に示したフローチャートにおいて、ステップ120とステップ130との順序が逆であってもよく、同時に行われてもよい。
以上説明したように、本実施形態に係る距離測定システム1は、入射光として波長を変化させながら光を射出し、入射光を第1入射光と第2入射光に分岐し、第1干渉計3により第1入射光に基づいて第1干渉光を生成し、第3入射光として正弦波状に位相を変調させながら光を射出し、第2干渉計6により第2入射光に基づいて第2干渉光を生成するとともに、第3入射光に基づいて第3干渉光を生成し、第2干渉光に基づいてサンプリングクロックを生成し、第3干渉光に基づいて第2干渉計における光路差の誤差を算出し、第1干渉光と、サンプリングクロックと、光路差の誤差とに基づいて第1干渉計3のコリメーター33から測定対象Wまでの距離L1を導出する。これにより、距離測定システム1は、高い精度で距離を測定することができる。
距離測定システム1は、第3干渉光に基づいて第3入射光の位相を検出し、検出された位相に基づいて光路差の誤差を算出する。また、距離測定システム1は、第1干渉光とサンプリングクロックに基づいた信号を抽出し、抽出された信号と光路差の誤差に基づいて距離L1を導出する。これにより、距離測定システム1は、熱等の環境による第2干渉計6の光路差の誤差を補正し、距離L1を導出することができる。
また、距離測定システム1は、第1干渉光とサンプリングクロックに基づいて抽出された信号をフーリエ変換した信号からピーク位置を検出し、検出されたピーク位置に応じて距離L1を導出する。これにより、距離測定システム1は、サンプリングクロックを用いない場合に比べて、より高い精度で距離L1を導出することができる。
また、距離測定システム1は、第1入射光の波長の変化量が所定値になるたびに発した信号からなるサンプリングクロックを生成する。これにより、距離測定システム1は、波長掃引光源2から射出された入射光の波長が線形変化している場合に得られる干渉信号を抽出することができる。
また、距離測定システム1は、前記第2干渉計6に対して、第2入射光が入射する側と反対側から第3入射光を入射させる。これにより、距離測定システム1は、第2干渉計6を、2つの異なる目的のための干渉計として利用することができる。
また、距離測定システム1は、第2干渉計6を、正弦波位相変調干渉計と兼ねたマッハ・ツェンダー干渉計として用いる。これにより、距離測定システム1は、マッハ・ツェンダー干渉計から得られる第2干渉光によってサンプリングクロックを生成し、正弦波位相変調干渉計によって得られる第3干渉光によって光路差の誤差を算出することができる。
<第2実施形態>
以下、本発明の第2実施形態について、図面を参照して説明する。第2実施形態に係る距離測定システム1は、図1に示した反射鏡37で反射された参照光と、測定対象Wで反射された測定光の2つの光を干渉させる構成に代えて、コリメーター39によって端面反射された参照光と、測定対象Wで反射された測定光を干渉させる構成となっている。
図8は、第2実施形態に係る距離測定システム1の一例を示す構成図である。一部の構成については、図1及び図4を援用し、同じ機能部に対して同一の符号を付して説明する。距離測定システム1は、例えば、波長掃引光源2と、分岐部21と、第1干渉計3aと、第1干渉信号検出部4と、位相変調光源5と、第2干渉計6と、第2干渉信号検出部7と、第3干渉信号検出部8と、制御装置9と、光ファイバーF1、F2、F9、F10、F13、F14、F15を備える。
第1干渉計3aは、例えば、接続部38と、サーキュレーター32aと、コリメーター39と、接続部40を備える。
接続部38は、例えば、ファイバーコネクタであり、光ファイバー同士を、光損失を低く抑えながら接続する。接続部38は、分岐部21から光ファイバーF2を介して導光された第1入射光を、光ファイバーF3を介してサーキュレーター32aに導光する。
サーキュレーター32aは、光ファイバーF3を介して導光された第1入射光を、光ファイバーF4を介してコリメーター39に導光する。また、サーキュレーター32aは、光ファイバーF4で合波された第1干渉光であって、光ファイバーF4を介して導光された第1干渉光を、光ファイバーF5を介して接続部40に導光する。
コリメーター39は、光ファイバーF4を介して導光された第1入射光のうちの一部を透過し、透過された第1入射光を測定光として測定対象Wに照射する。また、コリメーター39は、測定対象Wから反射された測定光を集光し、再び光ファイバーF4を介してサーキュレーター32aに導光する。また、コリメーター39は、第1入射光のうちの残りの一部を参照光として反射し、光ファイバーF4を介してサーキュレーター32aに導光する。この際、光ファイバーF4の内部では、測定光と参照光が合波され、第1干渉光が生成される。
接続部40は、例えば、ファイバーコネクタであり、光ファイバー同士を、光損失を低く抑えながら接続する。接続部40は、サーキュレーター32aから光ファイバーF5を介して導光された第1干渉光を、光ファイバーF9を介して第1干渉信号検出部4に導光する。
このように、本実施形態における距離測定システム1は、図1に示した反射鏡37で反射された参照光と、測定対象Wで反射された測定光の2つの光を干渉させる構成に代えて、コリメーター39によって端面反射された参照光と、測定対象Wで反射された測定光を干渉させる構成としたため、第1実施形態と同様の効果が得られる。
また、距離測定システム1は、第1実施形態と同様の効果に加えて、第1実施形態における光ファイバーF3、F4、F5の長さと、第1実施形態における光ファイバーF6、F7、F8の長さとが気温等によって伸縮することによる光路長の差異(誤差)の発生を抑制することができる。さらに、距離測定システム1は、図1に示した構成と比べて、設備コストを削減することができる。
なお、コリメーター33、36のそれぞれは、コリメーターレンズに代えて、光を平行光にする凹面鏡や凸面鏡等の他の何らかの手段であってもよい。
また、測定対象Wにおいて、距離L1を測定したい点が複数ある場合は、図5に示したステップS100からステップS140を、測定したい点の数だけ繰り返すとしてもよい。その場合、距離測定システム1は、測定光の照射方向を測定したい点に向けて変更可能であるとし、測定方向を示す情報も対応付けて記憶部98に記憶するようにする。
また、第1干渉計3は、測定対象Wで反射された測定光と、反射鏡37で反射された参照光を干渉させることで第1干渉光を発生させる構成に代えて、例えば、光ファイバーF6が分岐部34に直接接続され、分岐部34で測定光と参照光を干渉させる構成等としてもよい。
なお、以上に説明した装置(例えば、距離測定システム1)における任意の機能部の機能を実現するためのプログラムを、コンピューター読み取り可能な記録媒体に記録し、そのプログラムをコンピューターシステムに読み込ませて実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピューターシステム」とは、OS(Operating System)や周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピューター読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD(Compact Disk)−ROM等の可搬媒体、コンピューターシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピューター読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバーやクライアントとなるコンピューターシステム内部の揮発性メモリー(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記のプログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピューターシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピューターシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記のプログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上記のプログラムは、前述した機能をコンピューターシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
1 距離測定システム、2 波長掃引光源、3、3a 第1干渉計、4 第1干渉信号検出部、5 位相変調光源、6 第2干渉信号検出部、7 第2干渉信号検出部、8 第3干渉信号検出部、9 制御装置、21、31、34、51、52 分岐部、32、32a、35 サーキュレーター、33、36、39 コリメーター、37 反射鏡、38、40 接続部、90 制御部、91 装置制御部、92 第1干渉信号取得部、93 第2干渉信号取得部、94 第3干渉信号取得部、95 サンプリングクロック生成部、96 誤差算出部、97 距離導出部、98 記憶部

Claims (10)

  1. 入射光として波長を変化させながら光を射出する波長掃引光源と、
    前記入射光を第1入射光と第2入射光に分岐する分岐部と、
    前記第1入射光に基づいて第1干渉光を生成する第1干渉計と、
    第3入射光として正弦波状に位相を変調させながら光を射出する位相変調光源と、
    前記第2入射光に基づいて第2干渉光を生成するとともに、前記第3入射光に基づいて第3干渉光を生成する第2干渉計と、
    前記第2干渉光に基づいてサンプリングクロックを生成する生成部と、
    前記第3干渉光に基づいて前記第2干渉計における光路差の変化を算出する算出部と、
    前記第1干渉光と、前記サンプリングクロックと、前記光路差の変化とに基づいて前記第1干渉計から測定対象までの距離を導出する導出部と、
    を備える距離測定システム。
  2. 請求項1に記載の距離測定システムであって、
    前記算出部は、前記第3干渉光に基づいて前記位相を検出し、検出された前記位相に基づいて前記光路差の変化を算出する、
    距離測定システム。
  3. 請求項1又は2に記載の距離測定システムであって、
    前記導出部は、前記第1干渉光と前記サンプリングクロックに基づいた信号を抽出し、前記抽出された信号と前記光路差の変化に基づいて、前記距離を導出する、
    距離測定システム。
  4. 請求項3に記載の距離測定システムであって、
    前記導出部は、前記抽出された信号をフーリエ変換した信号からピークを検出し、検出されたピークに応じて前記距離を導出する、
    距離測定システム。
  5. 請求項1から4のうちいずれか一項に記載の距離測定システムであって、
    前記生成部は、前記第1入射光の波長の変化量が所定値になるたびに発した信号からなるサンプリングクロックを生成する、
    距離測定システム。
  6. 請求項1から5のうちいずれか一項に記載の距離測定システムであって、
    前記第2干渉計には、第2入射光が入射する側と反対側から第3入射光が入射する、
    距離測定システム。
  7. 請求項1から6のうちいずれか一項に記載の距離測定システムであって、
    前記第1干渉計は、前記第1入射光を、複数に分岐された光として測定光と参照光に分岐させ、前記測定光を測定対象に照射し、前記照射した測定光の測定対象からの反射光と前記参照光とを合波させ、前記第1干渉光を生成し、
    前記第2干渉計は、前記第2入射光を、第2−1入射光と第2−2入射光に分岐させ、前記第2−1入射光と前記第2−2入射光を合波させ、前記第2干渉光を生成し、さらに、前記第3入射光を、第3−1入射光と第3−2入射光に分岐し、前記第3−1入射光と前記第3−2入射光を合波し、前記第3干渉光を生成する、
    距離測定システム。
  8. 請求項1から7のうちいずれか一項に記載の距離測定システムであって、
    前記第2干渉計は、正弦波位相変調干渉計と兼ねたマッハ・ツェンダー干渉計である、
    距離測定システム。
  9. 入射光として波長を変化させながら光を射出する波長掃引光源と、前記入射光を第1入射光と第2入射光に分岐する分岐部と、前記第1入射光に基づいて第1干渉光を生成する第1干渉計と、距離測定装置を具備する距離測定システムの前記距離測定装置であって、
    距離測定装置は、
    第3入射光として正弦波状に位相を変調させながら光を射出する位相変調光源と、
    前記第2入射光に基づいて第2干渉光を生成するとともに、前記第3入射光に基づいて第3干渉光を生成する第2干渉計と、
    前記第2干渉光に基づいてサンプリングクロックを生成する生成部と、
    前記第3干渉光に基づいて前記第2干渉計における光路差の変化を算出する算出部と、
    前記第1干渉光と、前記サンプリングクロックと、前記光路差の変化とに基づいて前記第1干渉計から測定対象までの距離を導出する導出部と、
    を備える距離測定装置。
  10. 入射光として波長を変化させながら光を射出し、
    前記入射光を第1入射光と第2入射光に分岐し、
    第1干渉計により前記第1入射光に基づいて第1干渉光を生成し、
    第3入射光として正弦波状に位相を変調させながら光を射出し、
    第2干渉計により前記第2入射光に基づいて第2干渉光を生成するとともに、前記第3入射光に基づいて第3干渉光を生成し、
    前記第2干渉光に基づいてサンプリングクロックを生成し、
    前記第3干渉光に基づいて前記第2干渉計における光路差の変化を算出し、
    前記第1干渉光と、前記サンプリングクロックと、前記光路差の変化とに基づいて前記第1干渉計から測定対象までの距離を導出する、
    距離測定方法。
JP2014071515A 2014-03-31 2014-03-31 距離測定システム、距離測定装置、及び距離測定方法 Active JP6252853B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014071515A JP6252853B2 (ja) 2014-03-31 2014-03-31 距離測定システム、距離測定装置、及び距離測定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014071515A JP6252853B2 (ja) 2014-03-31 2014-03-31 距離測定システム、距離測定装置、及び距離測定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015194361A JP2015194361A (ja) 2015-11-05
JP6252853B2 true JP6252853B2 (ja) 2017-12-27

Family

ID=54433532

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014071515A Active JP6252853B2 (ja) 2014-03-31 2014-03-31 距離測定システム、距離測定装置、及び距離測定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6252853B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017111053A (ja) * 2015-12-17 2017-06-22 日本電信電話株式会社 光干渉断層装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003130609A (ja) * 2001-10-26 2003-05-08 Hitachi Cable Ltd マッハツェンダ干渉計光センサ
JP2007101249A (ja) * 2005-09-30 2007-04-19 Fujifilm Corp 光断層画像化方法および装置
CN105581776B (zh) * 2007-01-10 2018-10-16 光学实验室成像公司 用于可调谐滤波器线性化的装置和方法以及线性化可调谐滤波器
JP2010017466A (ja) * 2008-07-14 2010-01-28 Fujifilm Corp 光断層画像化装置および光プローブ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015194361A (ja) 2015-11-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101387454B1 (ko) 광간섭 단층촬영법에서 편광 기반 직교 복조를 수행하기위한 장치, 방법 및 저장 매체
JP6494067B2 (ja) 距離測定装置、及び距離測定方法
US20140211202A1 (en) Optical fibre sensor interrogation system
JP6257033B2 (ja) 距離測定装置、及び距離測定方法
CN103033202B (zh) 一种相移式高速低相干干涉解调装置及方法
BR112014007105B1 (pt) Método e sistema para estimar um parâmetro com base em reflectometria usando operações de mistura paralela
Boudreau et al. Range-resolved vibrometry using a frequency comb in the OSCAT configuration
JP2018059789A (ja) 距離測定装置及び距離測定方法
US11162821B2 (en) Fibre optic sensing device
Liu et al. Digital phase demodulation for low-coherence interferometry-based fiber-optic sensors
US10816369B2 (en) Methods and apparatus for interferometric interrogation of an optical sensor
JP2008224394A (ja) 光ヘテロダイン干渉装置およびその光路長差測定方法
JP6252853B2 (ja) 距離測定システム、距離測定装置、及び距離測定方法
JP6274555B2 (ja) 群遅延演算を用いたofdr方式光ファイバ計測方法及びそれを実施する装置
JP2005084019A (ja) 基板の温度測定方法
CN104280139A (zh) 一种动态相位测量装置及方法
JP6502626B2 (ja) 距離測定装置、および距離測定方法
JP6489680B2 (ja) 距離測定装置、及び距離測定方法
JP7420140B2 (ja) 波長掃引光測定システム
JP5371933B2 (ja) レーザ光測定方法及びその測定装置
WO2013015349A1 (ja) 光断層画像測定装置および光断層画像測定システム
US20240159668A1 (en) Resolving absolute depth in circular-ranging optical coherence tomography
JP6349156B2 (ja) 干渉計装置
JP2022088831A (ja) 測定システムおよび測定方法
JP6554755B2 (ja) 振動計測装置及び振動計測方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161214

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20171025

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171031

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171115

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6252853

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250