JP6250886B2 - エンジン制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジン制御装置に係り、詳しくはその演算機能の監視のための制御構造の改良に関する。
従来、上記監視を行うエンジン制御装置として、特許文献1に記載の装置が知られている。同文献に記載のエンジン制御装置は、インジェクター駆動回路が実際に行ったインジェクターの通電時間と、インジェクター駆動回路に指令した通電時間とを比較することで、インジェクター駆動回路の異常の有無を監視している。
特開平11−190247号公報
インジェクターからの燃料噴射量が不適切となる異常としては、インジェクター駆動回路の故障以外にも、エンジン制御装置自身の演算機能の異常がある。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、自己の演算機能の異常の有無を好適に監視することのできるエンジン制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するエンジン制御装置は、実際の燃料噴射量制御に使用する要求噴射量である制御用要求噴射量と、監視のために使用する監視用要求噴射量とを、センサーの検出結果から演算されたエンジン回転速度に基づいてそれぞれ個別に算出するとともに、それら制御用要求噴射量および監視用要求噴射量の比較結果に基づいて異常の有無を判定する。
さらにエンジン制御装置は、制御用要求噴射量の算出に使用するエンジン回転速度である制御用回転速度と、監視用要求噴射量の算出に使用するエンジン回転速度である監視用回転速度とを、異なる時期のセンサーの検出結果からそれぞれ個別に演算する。そして、そうした演算に用いるセンサーの検出時期の違いにより、制御用回転速度および監視用回転速度の一方の値の更新に対して他方の値の更新に遅れが生じる期間中では、該遅れが生じる期間よりも前に算出された前記制御用要求噴射量および前記監視用要求噴射量の比較結果を用い前記異常の有無を判定する。
エンジン制御装置の演算機能に異常が発生し、要求噴射量として異常な値が算出されることがある。このときにも、異なる時期のセンサーの検出結果からそれぞれ演算されたエンジン回転速度を用いて個別に行われる制御用、監視用の各要求噴射量の算出に、そうした異常の影響がまったく同じように表れる可能性は低い。そのため、上記異常の発生時には、制御用要求噴射量および監視用要求噴射量の値に差が生じるようになる。よって、それらの比較結果に基づくことで、そうした異常の有無を判定することができる。
ただし、演算に用いるセンサーの検出時期を異ならせれば、制御用回転速度および監視用回転速度の値の更新タイミングに時間差が生じる。そのため、制御用回転速度および監視用回転速度のうちの一方は、最新の値に更新されているが、他方の値は未だ最新の値に更新されていない状態となる期間が存在するようになる。エンジン回転速度が変化していれば、そうした期間における制御用回転速度および監視用回転速度の値は自ずと異なるものとなり、それらの値を用いてそれぞれ算出した制御用要求噴射量および監視用要求噴射量の値にも自ずと差が生じてしまう。そのため、こうした場合には、何ら異常がなくても、異常有りと誤判定される虞がある。
その点、上記エンジン制御装置では、制御用回転速度および監視用回転速度の値の更新タイミングのラグが生じる期間中に算出された制御用要求噴射量および監視用要求噴射量の比較結果は、異常の有無の判定に用いられないため、上記のような誤判定は抑制されるようになる。したがって、上記エンジン制御装置によれば、自己の演算機能の異常を好適に監視することができる。
なお、制御用回転速度や監視用回転速度の演算にそれぞれ使用するセンサーの検出結果の取得時期をクランク角で設定した場合、上記期間はクランク角に基づき確認することができる。
ちなみに、制御用要求噴射量の値は一般に、エンジンの点火周期毎に更新することが多い。そのため、制御用回転速度および監視用回転速度も、そうした制御用要求噴射量の値の更新周期に合わせ、エンジンの点火周期毎にその点火周期内の異なる時期のクランク角センサーの検出結果からそれぞれ演算するようにするとよい。
ところで、上記のような更新の遅れが生じる期間中にも、実際のエンジン回転速度が変化していなければ、そうした更新の遅れが生じる期間中に演算された制御用要求噴射量および監視用要求噴射量の比較結果を用いても、上記のような誤判定を招くことはない。そこで、上記のような更新タイミングのラグが生じる期間中においても、制御用回転速度および監視用回転速度が一致している場合には、それらから演算された制御用要求噴射量および監視用要求噴射量の比較結果を異常の有無の判定に用いるようにしてもよい。
なお、制御用要求噴射量の算出を、エンジンのクランク角が規定の角度となったときに実施される定角割り込み処理として行い、監視用要求噴射量の算出を、規定の時間が経過する毎に実施される定時割り込み処理として行うようにすることが考えられる。そうした場合、それらの算出のタイミングを同期できなくなるため、センサー検出結果の取得時期のずれによる誤検出が生じ易くなる。そうした場合にも、上記エンジン制御装置では、そうした取得時期のずれによる誤検出を好適に抑制できるため、好適な異常の有無の監視が可能である。
エンジン制御装置の一実施形態の構成を、その燃料噴射量制御および同制御の監視のための制御構造と共に示す略図。 同実施形態のエンジン制御装置における、制御用回転速度および監視用回転速度の演算のための時間計測区間の設定態様を示す図。 同実施形態のエンジン制御装置で実行される、制御用要求噴射量算出ルーチンの処理手順を示すフローチャート。 同実施形態のエンジン制御装置で実行される、監視用回転速度演算ルーチンの処理手順を示すフローチャート。 同実施形態のエンジン制御装置で実行される、演算機能異常判定ルーチンの処理手順を示すフローチャート。 同実施形態のエンジン制御装置における、制御用、監視用の各回転速度および各要求噴射量の推移を示すタイムチャート。
以下、エンジン制御装置の一実施形態を、図1〜図6を参照して詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態のエンジン制御装置は、コントロールユニット10とインジェクター駆動回路11とを備える。
コントロールユニット10は、エンジン制御のための各種演算処理を行う演算処理装置であるCPU、エンジン制御用のプログラムやデータが記憶された読込専用の記憶媒体であるROM、CPUの演算結果やセンサーの検出結果等を一時的に記憶する、書き換え可能な記憶媒体であるRAMを備える。また、コントロールユニット10には、タイマーが内蔵され、現在の時刻の取得が可能とされている。
コントロールユニット10には、エンジン出力軸であるクランクシャフトの回転位相(クランク角)を検出するためのクランク角センサー12や、アクセルペダルの踏み込み量(アクセル操作量ACCP)を検出するためのアクセルペダルセンサー13などのセンサーの検出信号を受信するための信号線が接続されている。また、インジェクター駆動回路11には、エンジンの各インジェクター14に駆動電流を通電するための電線が接続されている。
以上のように構成された本実施形態のエンジン制御装置は、インジェクター14からの燃料噴射量の制御を行う。燃料噴射量制御は、コントロールユニット10およびインジェクター駆動回路11により実施される、下記の各処理を通じて行われる。
コントロールユニット10は、クランク角センサー12の検出信号から現状のエンジン回転速度を演算するための制御用回転速度演算処理P1を行う。なお、以下では、この制御用回転速度演算処理P1において演算されるエンジン回転速度を、制御用回転速度NE1と記載する。
また、コントロールユニット10は、制御用回転速度演算処理P1により演算された制御用回転速度NE1や、アクセルペダルセンサー13により検出されたアクセル操作量ACCPなどに基づいて、要求噴射量を算出するための制御用要求噴射量算出処理P2を行う。この制御用要求噴射量算出処理P2において算出される要求噴射量は、実際の燃料噴射量制御に使用される燃料噴射量の要求値であり、以下の説明では、制御用要求噴射量Q1と記載する。
さらに、コントロールユニット10は、制御用要求噴射量算出処理P2において算出された制御用要求噴射量Q1分の燃料噴射に必要なインジェクター14の駆動電流の通電時間を算出するための通電時間算出処理P3を行う。また、コントロールユニット10は、この通電時間算出処理P3において算出された通電時間に応じたインジェクター駆動パルスを生成するための制御用駆動パルス生成処理P4を行う。インジェクター駆動パルスは、燃料噴射の開始時に立ち上がり、終了時に立ち下がるパルス信号となっている。この制御用駆動パルス生成処理P4において生成されたインジェクター駆動パルスは、インジェクター駆動回路11に出力される。
一方、インジェクター駆動回路11は、コントロールユニット10から入力されたインジェクター駆動パルスに応じてインジェクター14に駆動電流を通電するための駆動電流通電処理P5を行う。これにより、コントロールユニット10が算出した制御用要求噴射量Q1分の燃料を噴射するために必要な駆動電流がインジェクター14に通電される。
ちなみに、コントロールユニット10は、上記制御用回転速度演算処理P1、制御用要求噴射量算出処理P2、通電時間算出処理P3および制御用駆動パルス生成処理P4を、エンジンのクランク角が規定の角度となったときに行われる定角割り込み処理としてそれぞれ実行する。
ところで、本実施形態のエンジン制御装置は、上記各処理を通じた燃料噴射制御が正常に行われているか否かを監視してもいる。本実施形態では、そうした監視として、主にコントロールユニット10の演算機能の異常の有無を監視する演算機能監視と、主にコントロールユニット10のインジェクター駆動パルスの生成機能やインジェクター駆動回路11のインジェクター駆動電流の通電機能の異常の有無を監視する駆動機能監視とが行われる。
コントロールユニット10は、演算機能監視に係る処理として、監視用回転速度演算処理P6、監視用要求噴射量算出処理P7および演算機能異常判定処理P8を行う。
監視用回転速度演算処理P6において、コントロールユニット10は、クランク角センサー12の検出信号から現状のエンジン回転速度を演算する。以下の説明では、この監視用回転速度演算処理P6において演算されるエンジン回転速度を、監視用回転速度NE2と記載する。
また、こうした監視用回転速度演算処理P6では、上記制御用回転速度演算処理P1とは異なる態様でエンジン回転速度が演算される。それら相違については、後に詳しく説明する。なお、コントロールユニット10は、この監視用回転速度演算処理P6を、定角割り込み処理として実行する。
また、監視用要求噴射量算出処理P7において、コントロールユニット10は、監視用回転速度演算処理P6により演算された監視用回転速度NE2、およびアクセルペダルセンサー13により検出されたアクセル操作量ACCPに基づいて、監視に使用するための要求噴射量を算出する。以下の説明では、この監視用要求噴射量算出処理P7において算出される要求噴射量を、監視用要求噴射量Q2と記載する。なお、コントロールユニット10は、この監視用要求噴射量算出処理P7を、規定の時間が経過する毎に実施される定時割り込み処理として実行する。
ちなみに、コントロールユニット10は、監視用要求噴射量算出処理P7が行われる毎に、算出した監視用要求噴射量Q2の値を示す信号を、外部の監視装置に出力している。監視装置は、この信号が途絶えることなく定期的に入力されているか否かにより、コントロールユニット10が正常に動作しているか否かを監視する。
さらに、コントロールユニット10は、演算機能監視に係る処理として、監視用要求噴射量算出処理P7により算出された監視用要求噴射量Q2と、上述の制御用要求噴射量算出処理P2により算出された制御用要求噴射量Q1との比較の結果から、自己の演算機能の異常の有無を判定するための演算機能異常判定処理P8を行う。コントロールユニット10は、この演算機能異常判定処理P8を、定時割り込み処理として実行する。
一方、インジェクター駆動回路11は、駆動機能監視にかかる処理として、駆動電流の通電期間に応じた監視用駆動パルスを生成するための監視用駆動パルス生成処理P9を行う。監視用駆動パルスは、インジェクター14の駆動電流の通電開始時に立ち上がり、その通電終了時に立ち下がるパルス信号として生成される。この監視用駆動パルス生成処理P9において生成された監視用駆動パルスは、コントロールユニット10に出力される。
また、コントロールユニット10は、駆動機能監視にかかる処理として、インジェクター駆動回路11から入力された監視用駆動パルスからインジェクター14が実際に噴射した燃料の量の推定値である実噴射量Q3を算出する噴射量換算処理P10を行う。実噴射量Q3は、監視用駆動パルスから把握されるインジェクター14の燃料噴射時間、インジェクター14に供給される燃料の圧力を考慮して算出される。コントロールユニット10は、この噴射量換算処理P10を、定角割り込み処理として実行する。
さらに、コントロールユニット10は、駆動機能監視にかかる処理として、噴射量換算処理P10により算出された実噴射量Q3と、上述の制御用要求噴射量算出処理P2により算出された制御用要求噴射量Q1との比較の結果から、駆動機能の異常の有無を判定するための駆動機能異常判定処理P11を行う。コントロールユニット10は、この駆動機能異常判定処理P11を定角割り込み処理として実行する。
次に、上記制御用回転速度演算処理P1および監視用回転速度演算処理P6におけるエンジン回転速度の演算ロジックの相違について説明する。
図2には、クランク角センサー12の検出信号を波形整形して得られたクランク角信号が示される。同図に示されるように、クランク角信号は、一定のクランク角毎に立ち上がりと立ち下がりとを繰り返すパルス信号とされている。
本実施形態のエンジン制御装置では、エンジンの点火周期を一周期として、各気筒の圧縮上死点から順に、クランク角信号のパルスの立ち上がり位置に番号(クランク番号)を付している。なお、同図に例示するクランク角信号では、エンジンの点火周期毎にN箇のパルスが存在している。そして、各気筒の圧縮上死点に対応するパルスの立ち上がり位置のクランク番号を「0」とし、以降の各パルスの立ち上がり位置にそれぞれ、「1」「2」「3」……「N−2」「N−1」といったようにクランク番号が付されている。
一方、エンジンの回転速度は、点火後の燃焼に応じた加速と、その収束に応じた減速とにより、点火周期毎に変動を繰り返しながら推移している。制御用回転速度NE1および監視用回転速度NE2は、この変動のピークを迎える時期を概ね中央に置いた一定のクランク角度幅の区間として設定された計測区間の開始から終了までの時間の計測結果から演算して求められている。
ただし、制御用回転速度NE1と監視用回転速度NE2とでは、それらの演算のための計測区間のクランク角度幅が異ならされている。同図の例では、制御用回転速度NE1の演算のための時間の計測区間(以下、NE1演算用計測区間SEC1と記載する)は、クランク角信号における、クランク番号「N−4」のパルスの立ち上がり位置をその開始位置S1とし、クランク番号「1」のパルスの立ち上がり位置をその終了位置E1とするように設定されている。また、監視用回転速度NE2の演算のための計測区間(以下、NE2演算用計測区間SEC2と記載する)は、クランク角信号における、クランク番号「N−5」のパルスの立ち上がり位置をその開始位置S2とし、クランク番号「2」のパルスの立ち上がり位置をその終了位置E2とするように設定されている。このように、本実施形態のエンジン制御装置では、監視用回転速度NE2は、制御用回転速度NE1の演算に用いる時期とは異なる時期のクランク角センサー12の検出結果を用いて、同制御用回転速度NE1とは別途に演算されている。
続いて、本実施形態のエンジン制御装置における制御用要求噴射量Q1の算出に係る処理の詳細を説明する。制御用要求噴射量Q1の算出は、定角割り込み処理としてコントロールユニット10により実行される制御用要求噴射量算出ルーチンの処理を通じて行われる。
図3に、制御用要求噴射量算出ルーチンのフローチャートを示す。コントロールユニット10は、同ルーチンの処理を、クランク角信号におけるパルスの立ち上がり位置毎に実行する。
本ルーチンのステップS100では、クランク角番号に基づいて、現在のクランク角信号のパルスの立ち上がり位置が、NE1演算用計測区間SEC1の開始位置S1であるか否かが判定される。そして、現在のパルスの立ち上がり位置がNE1演算用計測区間SEC1の開始位置S1であれば(S100:YES)、ステップS110において、上記RAMに記憶された同計測区間SEC1の開始時刻TS1の値が、上記タイマーから取得した現在の時刻に更新される。なお、以下では、RAMに記憶された値のことを、RAM値と記載する。
一方、本ルーチンのステップS120では、現在のパルスの立ち上がり位置が、NE1演算用計測区間SEC1の終了位置E1であるか否かが判定される。そして、同計測区間SEC1の終了位置E1であれば(S120:YES)、ステップS130およびステップS140の処理を行った後、ステップS150に処理が進められ、そうでなければ(S120:NO)、そのままステップS150に処理が進められる。
すなわち、ステップS130では、NE1演算用計測区間SEC1の終了時刻TE1のRAM値が、上記タイマーから取得した現在の時刻に更新される。また、続くステップS140では、開始時刻TS1および終了時刻TE1のRAM値から、NE1演算用計測区間SEC1の開始から終了までに要した時間(NE1演算用時間計測値T1)が求められて、RAMに記憶される。
一方、ステップS150に処理が進められると、そのステップS150において、NE1演算用時間計測値T1のRAM値から制御用回転速度NE1が算出されて、RAMに記憶される。制御用回転速度NE1の算出は、規定の定数αをNE1演算用時間計測値T1で除算することで行われる。こうしたステップS150の処理は、上記制御用回転速度演算処理P1に対応している。
さらに、次のステップS160では、制御用回転速度NE1のRAM値、およびアクセルペダルセンサー13により検出されたアクセル操作量ACCPの現在値から制御用要求噴射量Q1が算出されて、RAMに記憶される。こうしたステップS160の処理は、上記制御用要求噴射量算出処理P2に対応している。制御用要求噴射量Q1の算出は、上記ROMに記憶された、エンジン回転速度およびアクセル操作量と要求噴射量との対応関係を表した演算マップを、制御用回転速度NE1のRAM値およびアクセル操作量ACCPの現在値を引数として参照することで行われる。
次に、こうした制御用要求噴射量Q1の算出に係るコントロールユニット10の演算機能の異常の有無を監視するための演算機能監視に係る処理の詳細を説明する。演算機能監視は、定角割り込み処理としてコントロールユニット10により実行される監視用回転速度演算ルーチン、および定時割り込み処理としてコントロールユニット10により実行される演算機能監視ルーチンを通じて行われる。
図4に、監視用回転速度演算ルーチンのフローチャートを示す。コントロールユニット10は、同ルーチンの処理を、上述の制御用要求噴射量算出ルーチンと同様に、クランク角信号の立ち上がり毎に実行する。
本ルーチンのステップS200では、クランク角番号に基づいて、クランク角信号における現在のパルスの立ち上がり位置が、NE2演算用計測区間SEC2の開始位置S2であるか否かが判定される。そして、NE2演算用計測区間SEC2の開始位置S2であれば(S200:YES)、ステップS210において、同計測区間SEC2の開始時刻TS2のRAM値が、上記タイマーから取得した現在の時刻に更新される。
一方、本ルーチンのステップS220では、現在のクランク角信号の立ち上がり位置が、NE2演算用計測区間SEC2の終了位置E2であるか否かが判定される。そして、現在のクランク角信号の立ち上がり位置が同計測区間SEC2の終了位置E2であれば(S220:YES)、ステップS230およびステップS240の処理が行われた後、ステップS250に処理が進められ、そうでなければ(S220:NO)、そのままステップS250に処理が進められる。
まず、ステップS230では、同計測区間SEC2の終了時刻TE2のRAM値が、上記タイマーから取得した現在の時刻に更新される。また、続くステップS240では、開始時刻TS2および終了時刻TE2のRAM値から、NE2演算用計測区間SEC2の開始から終了までに要した時間(NE2演算用時間計測値T2)が求められて、RAMに記憶される。
一方、ステップS250に処理が進められると、そのステップS250において、RAMに記憶されたNE2演算用時間計測値T2から監視用回転速度NE2が演算されて、RAMに記憶される。監視用回転速度NE2は、規定の定数βをNE2演算用時間計測値T2で除算することで演算される。こうしたステップS250の処理は、上記監視用回転速度演算処理P6に対応している。
図5に、演算機能異常判定ルーチンのフローチャートを示す。コントロールユニット10は、規定の時間毎に同ルーチンの処理を実行する。
本ルーチンが開始されると、まずステップS300において、監視用回転速度NE2のRAM値、およびアクセル操作量ACCPの現在値から監視用要求噴射量Q2が算出されて、RAMに記憶される。監視用要求噴射量Q2の算出は、制御用要求噴射量Q1の算出に使用したものと同じ演算マップを用い、監視用回転速度NE2のRAM値およびアクセル操作量ACCPの現在値を引数として同演算マップを参照することで行われる。こうしたステップS300の処理は、上記監視用要求噴射量算出処理P7に対応している。
ステップS305では、クランク番号に基づき、クランク角信号における現在のパルスの立ち上がり位置が、制御用回転速度NE1および監視用回転速度NE2のRAM値の更新時期のラグの区間に、すなわち終了位置E1から終了位置E2までの区間にあるか否かが判定される。すなわち、ここでは、演算に用いるクランク角センサー12の検出時期の違いにより、制御用回転速度NE1の値の更新に対して、監視用回転速度NE2の値の更新に遅れが生じる期間中であるか否かが判定される。
ここで、現在のパルスの立ち上がり位置が上記ラグの区間になければ(S305:NO)、ステップS320に処理が進められ、そのステップS320において、制御用要求噴射量Q1および監視用要求噴射量Q2の差を噴射量誤差ΔQとして求められる。そして、続くステップS330において、噴射量誤差ΔQのRAM値が規定の判定値γを超えているか否かが判定される。噴射量誤差ΔQの値が大きければ、制御用要求噴射量Q1および監視用要求噴射量Q2の差が大きいことになる。すなわち、ここでは、制御用要求噴射量Q1および監視用要求噴射量Q2の比較が行われている。
ここで、噴射量誤差ΔQの値が規定の判定値γ以下であれば(S330:NO)、すなわち制御用要求噴射量Q1および監視用要求噴射量Q2の値の差が小さければ、ステップS340において、それらの差が大きい状態の継続時間を示すカウンターCの値が「0」にクリアされる。一方、噴射量誤差ΔQの値が規定の判定値γを超えていれば(S340:NO)、すなわち制御用要求噴射量Q1および監視用要求噴射量Q2の値の差が大きければ、ステップS350において、上記カウンターCの値がインクリメントされる。
続いて、ステップS360において、カウンターCの値が規定の判定値ζ以上であるか否かが判定される。ここで、カウンターCの値が判定値ζ未満であれば(S360:NO)、そのまま今回の本ルーチンの処理が終了される。一方、カウンターCの値が判定値ζ以上であれば(S360:YES)、すなわち制御用要求噴射量Q1および監視用要求噴射量Q2の値の差が大きい状態が一定時間以上継続していれば、ステップS370において、コントロールユニット10の演算機能に異常有りと判定された後、今回の本ルーチンの処理が終了される。
これに対して、上記ステップS305での判定において、現在のパルスの立ち上がり位置が上記ラグの区間にあれば(S305:YES)、ステップS310に処理が進められ、そのステップS310で、制御用回転速度NE1および監視用回転速度NE2の値が一致しているか否かが判定される。ここで、両者が一致していれば(S310:YES)、ステップS320に処理が進められる。この場合には、ステップS305において肯定判定(YES)された場合と同様に、そのときの制御用要求噴射量Q1および監視用要求噴射量Q2の比較結果(両者の差)が異常の有無の判定に用いられる。
一方、制御用回転速度NE1および監視用回転速度NE2の値が一致していなければ(S310:NO)、ステップS320の処理をスキップして処理がステップS330に進められる。すなわち、この場合には、噴射量誤差ΔQのRAM値は更新されず、同RAM値にはそれまでの値が保持される。そのため、このときには、ステップS350における判定、すなわち制御用要求噴射量Q1および監視用要求噴射量Q2の比較は、制御用回転速度NE1および監視用回転速度NE2の値が不一致となる前のそれらの値に基づいて行われる。よって、制御用要求噴射量Q1および監視用要求噴射量Q2の算出に使用したエンジン回転速度の値が一致しない場合、それらの比較結果は、異常の有無の判定に用いられないことになる。
ちなみに、本ルーチンでは、制御用要求噴射量Q1から監視用要求噴射量Q2を減算して求められた噴射量誤差ΔQの値が判定値γを超えた状態が一定時間以上継続した場合を異常としている。すなわち、ここでは、エンジンの燃料噴射量が過大となるような異常を検出しており、エンジンの燃料噴射量が過小となるような異常については、緊急性が低いと考えられるため、敢えてその検出は行わないようにしている。
次に、本実施形態のエンジン制御装置の作用を説明する。
コントロールユニット10の演算機能に異常が生じると、燃料噴射量制御に使用する制御用要求噴射量Q1が異常な値となり、エンジンに噴射される燃料の量が不適切となってしまう。そうした場合、制御用要求噴射量Q1とは別に監視用要求噴射量Q2を算出し、その値を制御用要求噴射量Q1と比較することで、そうした異常をある程度に検出することができる。
一方、クランク角センサー12やその検出信号の波形整形回路などの故障により、エンジン回転速度の演算値が異常な値となることがある。このとき、異なる時期のクランク角センサー12の検出結果からそれぞれ演算された制御用回転速度NE1および監視用回転速度NE2の演算結果には、その故障の影響が全く同じように表れる可能性は低い。そのため、こうした故障の発生時にも、制御用回転速度NE1および監視用回転速度NE2の値に、ひいては制御用要求噴射量Q1と監視用要求噴射量Q2の値に差が生じる。よって本来は、制御用要求噴射量Q1および監視用要求噴射量Q2の値の比較結果からは、そうした故障についても検出可能である。
ただし、そうした異常の発生時にも、制御用要求噴射量Q1および監視用要求噴射量Q2の算出に使用するエンジン回転速度の値がまったく同じであれば、異常の影響が両者の演算結果に同じように現れて、両者の値に差が現れず、異常を検出できないことがある。
その点、本実施形態では、エンジンの点火周期内の異なる時期のクランク角センサー12の検出結果に基づき、制御用要求噴射量Q1の算出に使用する制御用回転速度NE1と監視用要求噴射量Q2の算出に使用する監視用回転速度NE2とをそれぞれは個別に演算している。そのため、制御用要求噴射量Q1および監視用要求噴射量Q2の独立性が高まって、異常の検出精度が向上するようになる。
なお、本実施形態では、制御用要求噴射量Q1が規定のクランク角毎に算出されるのに対して、監視用要求噴射量Q2は規定の時間毎に算出されており、両者の算出タイミングは同期されていない。そのため、それらの比較を行うタイミングによっては、異なる点火周期のクランク角センサー12の検出結果を用いて算出された制御用要求噴射量Q1および監視用要求噴射量Q2の比較結果に基づいて異常の有無が判定されることがある。そして、それらの点火周期の間にエンジン回転速度が変化した場合、制御用要求噴射量Q1および監視用要求噴射量Q2の算出に使用するエンジン回転速度の値に差が生じることがある。そのため、何ら異常がなくても、制御用要求噴射量Q1および監視用要求噴射量Q2の値に差が生じて異常有りと誤診断される虞がある。
図6は、制御用回転速度NE1、監視用回転速度NE2、制御用要求噴射量Q1および監視用要求噴射量Q2の推移の一例を示している。また、同図には、監視用要求噴射量Q2の算出や、異常の有無の判定のための制御用要求噴射量Q1および監視用要求噴射量Q2の比較が実行される時期が三角印により示されている。
同図に示すように、制御用回転速度NE1のRAM値に対するNE1演算用計測区間SEC1の時間計測結果の反映(RAM値の更新)は、同計測区間SEC1の終了位置E1で行われ、監視用回転速度NE2のRAM値に対するNE2演算用計測区間SEC2の時間計測結果の反映(RAM値の更新)は、同計測区間SEC2の終了位置E2で行われる。上述したように、終了位置E1および終了位置E2は、異なるクランク番号に設定されており、制御用回転速度NE1および監視用回転速度NE2のRAM値の更新時期にはラグが存在する。
一方、異常判定のための制御用要求噴射量Q1および監視用要求噴射量Q2の比較は、時間割り込み処理として行われている。そのため、タイミングによっては、上記制御用回転速度NE1および監視用回転速度NE2のRAM値の更新時期のラグの期間に、上記比較が実行されることがある。
こうした場合、直近の点火周期におけるクランク角センサー12の検出結果に基づき算出された制御用要求噴射量Q1の値と、それよりも一周期前の点火周期におけるクランク角センサー12の検出結果に基づき算出された監視用要求噴射量Q2の値とが比較されることになる。そのため、それら点火周期の間にエンジン回転速度が変化していれば、何らの異常がなくても、制御用回転速度NE1および監視用回転速度NE2の値に、ひいてはそれらを用いてそれぞれ算出された制御用要求噴射量Q1および監視用要求噴射量Q2の値に差が生じてしまい、異常有りと誤検出される虞がある。
そこで、本実施形態では、制御用要求噴射量Q1および監視用要求噴射量Q2の比較結果に基づく異常の有無の判定の前に、上記のような制御用回転速度NE1および監視用回転速度NE2のRAM値の更新時期にラグが生じる期間中にあるか否かを確認している。そして、そうしたラグが生じる期間中にあり、さらに制御用回転速度NE1および監視用回転速度NE2の値が一致していなければ、それらの値からそれぞれ算出された制御用要求噴射量Q1および監視用要求噴射量Q2の比較結果を用いずに異常の有無を判定するようにしている。そのため、本実施形態のエンジン制御装置では、演算に用いたクランク角センサー12の検出結果の取得時期のずれに起因した、上述の誤検出が抑えられるようになる。
以上説明した本実施形態のエンジン制御装置によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)本実施形態では、エンジン回転速度およびアクセル操作量から、実際の制御に使用する制御用要求噴射量Q1と診断のための比較に用いる監視用要求噴射量Q2とを個別に算出し、それらの比較結果に基づいて異常の有無を判定している。そのため、エンジン制御装置自身の演算機能の異常を監視することができる。
(2)上記診断とは別に、制御用要求噴射量Q1とインジェクター駆動回路11によるインジェクター駆動電流の通電時間との比較結果に基づく異常診断を行っている。そのため、通電時間の算出に係るコントロールユニット10の演算機能や、コントロールユニット10のインジェクター駆動パルスの生成機能、インジェクター駆動回路11のインジェクター駆動電流の通電機能の異常の有無も診断することができる。また、両者の異常診断を個別に行っているため、異常箇所をある程度に特定することが可能となる。
(3)本実施形態では、エンジンの点火周期内の異なる時期のクランク角センサー12の検出結果に基づき、制御用要求噴射量Q1の算出に使用する制御用回転速度NE1と監視用要求噴射量Q2の算出に使用する監視用回転速度NE2とがそれぞれ個別に演算されている。そのため、制御用要求噴射量Q1と監視用要求噴射量Q2の独立性を高めて、異常検出精度を向上することができる。
(4)本実施形態では、制御用回転速度NE1および監視用回転速度NE2をそれぞれ、異なる時期のクランク角センサー12の検出結果から演算している。そして、演算に用いるクランク角センサー12の検出時期の違いにより、制御用回転速度NE1および監視用回転速度NE2の一方の値の更新に対して他方の値の更新に遅れが生じる期間中に算出された制御用要求噴射量Q1および監視用要求噴射量Q2の比較結果は用いずに異常の有無を判定している。そのため、エンジン回転速度の検出結果の取得時期のずれによる誤検出を抑えつつも、エンジン回転速度の演算値が異常な値となるような異常も検出できるようになる。
(5)本実施形態では、上記遅れが生じる期間中にも、制御用回転速度NE1および監視用回転速度NE2の値が一致すれば、それらの値から算出された制御用要求噴射量Q1および監視用要求噴射量Q2の比較結果を、異常の有無の判定に用いるようにしている。制御用回転速度NE1および監視用回転速度NE2の更新タイミングにラグがあっても、実際のエンジン回転速度に変化が無ければ、エンジン回転速度の検出結果の取得時期のずれによる誤検出は生じない。そのため、そうした場合には、上記時間差の期間中であっても、制御用要求噴射量Q1および監視用要求噴射量Q2の比較結果を異常の有無の判定に用いることで、実質的な判定が行われる頻度を高めて異常のより早期、かつより高精度な検出を可能とすることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更して実施することもできる。
・制御用回転速度NE1および監視用回転速度NE2の値の一致、不一致に関わらず、制御用回転速度NE1および監視用回転速度NE2の更新タイミングにラグが生じる期間中に算出された制御用要求噴射量Q1および監視用要求噴射量Q2の比較結果を異常の有無の判定に用いないようにしてもよい。すなわち、図5に示した演算機能異常判定ルーチンにおけるステップS310の判定処理を割愛するようにしてもよい。こうした場合にも、上記(1)〜(4)の効果は奏することができる。
・上記実施形態では、エンジンの燃料噴射量が過大となるような異常についてのみ検出していたが、燃料噴射量が過小となるような異常についても検出を行うようにしてもよい。例えば、演算機能異常判定ルーチンのステップS330において、噴射量誤差ΔQの絶対値が判定値γを超えるか否かを判定するようにすれば、そうした燃料噴射量が過小となる異常も検出できるようになる。
・上記実施形態では、制御用要求噴射量Q1および監視用要求噴射量Q2の値の差が大きい状態が一定時間以上継続した場合、異常有りと判定していたが、それら制御用要求噴射量Q1および監視用要求噴射量Q2に基づく異常の有無の判定条件を適宜変更してもよい。例えば、連続、不連続に関わらず、制御用要求噴射量Q1および監視用要求噴射量Q2の値の差が大きいと、一定の回数以上判定された場合に異常有りと判定したり、一回でもそれらの差が大きいと判定された場合に異常有りと判定したりするようにしてもよい。また、そうした判定の頻度やその差の度合いに応じて異常の有無の判定を行うようにすることも可能である。
・上記実施形態における計測区間SEC1,SEC2の設定態様は、適宜変更してもよい。例えば、開始位置S1,S2のみを異ならせたり、終了位置E1,E2のみを異ならせたりするように計測区間SEC1,SEC2を設定してもよい。また、クランク角度幅を同じとし、両者の開始位置S1,S2および終了位置E1,E2をそれぞれ同じクランク角度幅だけずらすように計測区間SEC1,SEC2を設定することもできる。
・上記実施形態では、制御用回転速度NE1および監視用回転速度NE2の値が一致しないときには、異常判定のための比較を、それらが不一致となる以前の制御用要求噴射量Q1および監視用要求噴射量Q2を用いて行うようにしていた。こうした値の不一致が発生したときに、比較自体およびその比較結果に基づく異常判定を、両値が一致するようになるまで一時的に中止するようにしてもよい。こうした場合にも、値が一致しない制御用回転速度NE1および監視用回転速度NE2から算出された制御用要求噴射量Q1および監視用要求噴射量Q2の比較結果が、異常の有無に判定に用いられないようにすることができ、誤判定を抑制することが可能である。
・上記実施形態では、制御用要求噴射量Q1および監視用要求噴射量Q2の比較結果に基づくコントロールユニット10の演算機能の監視に加え、インジェクター駆動回路11の出力する監視用駆動パルスに基づくインジェクター14の駆動機能の監視を併せおこなっていたが、駆動機能の監視は割愛してもよい。
10…コントロールユニット、11…インジェクター駆動回路、12…クランク角センサー、13…アクセルペダルセンサー、14…インジェクター。

Claims (4)

  1. 実際の燃料噴射量制御に使用する要求噴射量である制御用要求噴射量と、監視のために使用する監視用要求噴射量とを、センサーの検出結果から演算されたエンジン回転速度に基づいてそれぞれ個別に算出するとともに、それら制御用要求噴射量および監視用要求噴射量の比較結果に基づいて異常の有無を判定するエンジン制御装置において、
    前記制御用要求噴射量の算出に使用するエンジン回転速度である制御用回転速度と、前記監視用要求噴射量の算出に使用するエンジン回転速度である監視用回転速度とを、異なる時期の前記センサーの検出結果からそれぞれ個別に演算するとともに、
    前記演算に用いる前記センサーの検出時期の違いにより、前記制御用回転速度および前記監視用回転速度の一方の値の更新に対して、他方の値の更新に遅れが生じる期間中では、該遅れが生じる期間よりも前に算出された前記制御用要求噴射量および前記監視用要求噴射量の比較結果を用い前記異常の有無を判定する、
    ことを特徴とするエンジン制御装置。
  2. 前記制御用回転速度および前記監視用回転速度は、エンジンの点火周期毎にその点火周期内の異なる時期のクランク角センサーの検出結果からそれぞれ演算される、
    請求項1に記載のエンジン制御装置。
  3. 前記遅れが生じる期間中においても、前記制御用回転速度および前記監視用回転速度が一致しているときには、前記遅れが生じる期間中に算出された前記制御用要求噴射量および前記監視用要求噴射量の比較結果を前記異常の有無の判定に用いる、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のエンジン制御装置。
  4. 前記制御用要求噴射量の算出は、エンジンのクランク角が規定の角度となったときに実施される定角割り込み処理として行われ、前記監視用要求噴射量の算出は、規定の時間が経過する毎に実施される定時割り込み処理として行われる、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載のエンジン制御装置。
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